JP2001327866A - アルキレンオキサイド付加反応用触媒 - Google Patents

アルキレンオキサイド付加反応用触媒

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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の課題は、従来に比べ触媒活性が向上し
ており、副生物の生成量を大幅に低減することで触媒濾
過性を飛躍的に向上させることができ、原料の未反応分
を従来に比べ低減させることができるアルキレンオキサ
イド付加反応用触媒及び該触媒を使用するアルキレンオ
キサイド付加体の製造方法を提供することである。 【解決手段】Zn、Al及びMgの複合酸化物を含有し
てなるアルキレンオキサイド付加反応用触媒及び該触媒
を使用するアルキレンオキサイド付加体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアルキレンオキサイ
ド付加反応用触媒及び該触媒を使用するアルキレンオキ
サイド付加体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルコールやフェノール等の活性水素を
有する有機化合物(以下、活性水素化合物という)にア
ルキレンオキサイド(以下、AOという)を付加させる
反応に用いられる触媒としては、例えばAl3 + 、Ga
3+、In3+、Tl3+、Co3+、Sc3+、La3+、及びM
2+からなる群から選ばれた金属の一種又はそれ以上が
添加された酸化マグネシウムからなる触媒(特開平1-16
4437号公報、同8-268919号公報)、Mg2+とAl3+を含
む焼成ハイドロタルサイトからなる触媒が知られている
(特開平2-71841 号公報)。
【0003】しかしながら、特開平1-164437号公報で開
示している酸化マグネシウムにアルミニウムイオンを添
加して焼成した複合酸化物触媒は、活性が非常に低い
上、濾過性も良好とは言えない。さらに副生するポリエ
チレングリコールなどの高分子量体の生成量が多い。特
開平2-71841 号公報では、Mg/Alハイドロタルク石
を焼成した複合酸化物触媒が開示されているが、活性が
依然として十分とは言えず、また副生する高分子量体に
よる影響で満足した濾過性が得られなかった。さらに特
開平8-268919号公報では濾過工程への負荷を低減する
為、活性を向上させた触媒として、酸化マグネシウム/
酸化アルミニウム複合酸化物触媒が開示されている。し
かしながら、触媒自体の濾過性が良くない為に、触媒分
離工程への負荷は依然として多大であるという問題点が
あった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、
(1)従来の触媒に比べ触媒活性が向上しており、
(2)副生物としての高分子量体の生成量を大幅に低減
することで触媒濾過性を飛躍的に向上させることがで
き、(3)原料である活性水素化合物の未反応分を従来
技術に比べ低減させることができるAO付加反応用触媒
及び該触媒を使用するAO付加体の製造方法を提供する
ことである。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の要旨は、
(1) Zn、Al及びMgの複合酸化物を含有してな
るAO付加反応用触媒、並びに(2) 前記(1)記載
の触媒の存在下、活性水素を有する有機化合物にAOを
付加させる、AO付加体の製造方法、に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の触媒は、Zn、Al及び
Mgの複合酸化物からなるAO付加反応用触媒である。
本発明の触媒中の(Zn+Mg)/Alの原子比は、触
媒活性の観点から0.1≦(Zn+Mg)/Al≦10
が好ましく、0.5≦(Zn+Mg)/Al≦9がより
好ましく、1≦(Zn+Mg)/Al≦9がさらに好ま
しく、1≦(Zn+Mg)/Al≦4が特に好ましい。
またZn/Mgの原子比は、触媒活性及び濾過性の観点
から、0.001≦Zn/Mg≦10が好ましく、0.
01≦Zn/Mg≦5がより好ましく、0.01≦Zn
/Mg≦1が特に好ましい。尚、本発明にいう触媒活性
とは、AO付加反応の反応活性及び選択性に対する作用
能をいう。
【0007】また、本発明の触媒としては、かかる触媒
の所望の効果を発現させる観点から、その触媒前駆体
が、一般式(I): [(Zna Mgb 2+ 1-x Al3+ x (OH)2 x+(A
n-x/n ・mH2 O 〔式中、0.1≦(1−x)/x≦10、a、bは0.
001≦a/b≦10を満たす正の数。An-はn価の陰
イオン基を示す。Aが複数の場合には、nはAの価数の
合計値を示す。mは0以上の数。〕で表される組成を有
する合成ハイドロタルサイト類化合物〔以下、触媒前駆
体(I)という〕であるのが好ましく、かかる触媒前駆
体(I)を焼成して得られたものが好ましい。ここで、
(1−x)/xは好ましくは0.5〜9、さらに好まし
くは1〜9、特に好ましくは1〜4である。また、a/
bは好ましくは0.01〜5、さらに好ましくは0.0
1〜1である。また、nは好ましくは1〜3の整数であ
る。尚、触媒前駆体(I)の構造は、X線粉末回折測定
により求める。
【0008】<触媒の調製>触媒前駆体は、Zn、A
l、Mgの各金属のイオンを含有する溶液(以下、金属
イオン含有液という)とアルカリ剤とを所定の温度にて
混合することにより沈殿物(複合水酸化物)として得ら
れる。
【0009】金属イオン含有液の調製には、各金属の硝
酸塩、酢酸塩、硫酸塩、塩化物等いずれを用いてもよい
が、触媒性能、即ち触媒活性及び触媒の濾過性の観点か
ら硝酸塩が好ましい。金属塩を溶解する溶媒としては、
通常使用されるイオン交換水等の水の他、メタノール、
エタノール、エチレングリコール等の有機溶剤を使用し
ても良く、また、これらの混合物であってもよい。アル
カリ剤は、金属イオン含有液との混合によって沈殿を生
ずるものなら何でもよいが、例えばOH- イオンを有す
る化合物とAn-イオンを有する化合物の混合物もしくは
いずれか一方が挙げられる。混合物として用いる場合に
は、両化合物の混合物として若しくは各々同時供給し
て、触媒前駆体の調製に用いられる。An-イオンとして
は、S、Se、Te、P、Si、Ge、Sn、B、V、
Cr、Mo、W、Mn、Ru、Rh、Os及びUから選
ばれる少なくとも1種の酸素酸又は金属ハロゲン酸の陰
イオン、S2-、CO3 2-又はCs3 2-等が例示される。
触媒活性の観点から、好ましいアルカリ剤としては、水
酸化ナトリウムと、炭酸ナトリウム又は硫酸ナトリウ
ム、特に炭酸ナトリウムとの混合物が挙げられる。アル
カリ剤の供給形態は、固形若しくは水溶液のいずれの形
態でもよいが、反応の均一性の観点から水溶液が好まし
い。
【0010】金属イオン含有液中のZn、Al、Mgの
各金属イオンの量比並びにアルカリ剤中のOH- イオン
を有する化合物とAn-イオンを有する化合物の量比は所
望の触媒前駆体、ひいては所望の触媒が得られれば、特
に限定されるものではない。また、触媒前駆体調製時に
おける、金属イオン含有液中のZn、Al、Mgの各金
属イオンの合計量とアルカリ剤に含まれるOH- イオン
とAn-イオンの合計量との比についても、同様に特に限
定されるものではない。
【0011】触媒前駆体の調製は、所定の反応槽に金属
イオン含有液とアルカリ剤とを供給し、攪拌混合して両
者の沈殿反応により行なう。触媒性能の観点から、金属
イオン含有液とアルカリ剤とを同時に添加し、アルカリ
剤の添加速度を調節して、混合液のpHを一定に保ちな
がら行なうことが好ましい。一定に保つpH値として
は、pH=9〜11の範囲で設定することが好ましい。
かかる沈殿反応は、触媒活性の観点から、好ましくは4
5℃以下、より好ましくは30℃以下、さらに好ましく
は−20〜20℃、特に好ましくは−15〜10℃であ
り、1〜5時間程度行う。次いで所望により1〜20時
間程度、金属イオン含有液とアルカリ剤の供給を停止し
て沈殿反応と同様の条件で熟成を行なう。
【0012】金属イオン含有液とアルカリ剤の混合によ
って得られる触媒前駆体は、濾過、遠心分離等の方法に
よって溶媒から分離し、得られた触媒前駆体を水、好ま
しくはイオン交換水を用いて洗浄する。洗浄後、80〜
120℃で乾燥させ、不活性ガス気流中、空気中又は真
空下で、好ましくは100℃以上、より好ましくは40
0〜1000℃、特に好ましくは500〜800℃で焼
成して複合酸化物とすることにより、目的の触媒を得
る。焼成後の触媒は、水又は二酸化炭素の吸着を防ぐ
為、不活性ガス又は真空中で冷却し、冷却後、反応に用
いる活性水素化合物又はAO付加体に浸漬することが好
ましい。
【0013】触媒はまた、成形体にして用いることもで
きる。成形は、例えば触媒若しくは触媒前駆体に対し
て、成形用バインダーとして、水のみ、又は水とアルミ
ナゾル、シリカゾル、アンチモンゾル、チタンゾル、ジ
ルコニアゾルの群から選ばれる1種以上の無機バインダ
ー若しくはエタノール、メタノール、エチレングリコー
ル、グリセリン、脂肪族アルコール等の有機バインダー
との水溶液を、触媒若しくは触媒前駆体と成形用バイン
ダーとの混合物中、好ましくは50重量%以下、より好
ましくは0.5〜40重量%、特に好ましくは0.5〜
30重量%添加して行なわれる。成形用バインダーとの
混練は、例えば公知のニーダー等を使用して行い、成形
は、例えば公知の押出成形、打錠成形等により行なうこ
とができる。成形後、前述の条件にて乾燥、焼成する。
【0014】<AO付加反応>本発明にいうAO付加反
応とは、活性水素化合物にAOを付加させる反応をい
う。本発明の触媒は触媒活性が高く、かかるAO付加反
応において、反応活性及び選択性を向上させ得るもので
ある。反応活性を十分高く維持することができることか
ら、反応時における触媒使用量を少なくすることがで
き、触媒分離工程への負荷を低減できる。さらに、AO
付加反応の選択性が高いことから、副生物としての高分
子量体(ポリエチレングリコール)の生成量を大幅に低
減できる。
【0015】AO付加反応に用いる活性水素化合物とし
ては、アルコール類、フェノール類、ポリオール類、カ
ルボン酸類、チオール類、アミン類、アミド類の1種以
上が挙げられる。これらの中ではアルコール類が好まし
く、かかるアルコール類としては、炭素数2〜30の直
鎖又は分岐鎖の一級又は二級アルコールが好ましく、炭
素数6〜24の一級アルコールがより好ましい。具体的
には、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パ
ルミチルアルコール、ステアリルアルコール等を挙げる
ことができる。
【0016】またAOは、活性水素化合物と反応して付
加体を生成し得るものならばどのようなものでもよい
が、炭素数2〜8の、隣接する炭素がエポキシ化された
ものが好ましく、エチレンオキサイド(以下、EOとい
う)、プロピレンオキサイド、又はこれらの混合物が特
に好ましい。
【0017】AO付加反応の反応器は、攪拌槽型回分
式、攪拌槽型流通式、固定床流通式等いずれの形式も用
い得るが、触媒分離回収の煩雑さなどを考慮すれば固定
床流通式が望ましい。
【0018】回分式反応器での使用においては、本発明
の触媒使用量は、通常、活性水素化合物100重量部に
対して0.05〜20重量部が好ましく、0.1〜8重
量部がより好ましい。反応温度は、低すぎると反応速度
が遅く、高すぎると生成物が分解してしまうので、好ま
しくは80〜230℃、より好ましくは120〜180
℃、特に好ましくは120〜160℃である。反応圧力
は、反応温度にもよるが、好ましくは2MPa絶対圧以
下、より好ましくは0.1〜1MPa絶対圧である。
【0019】AO付加反応において触媒を粉末状で使用
する場合は、例えば反応器中に活性水素化合物と触媒と
を前記比率にて仕込み、窒素雰囲気中で、所定の温度・
圧力条件下で活性水素化合物1モルに対してAOを好ま
しくは0.1〜100モル導入して反応させた後、冷却
し、触媒を濾別することによりAO付加体を得ることが
できる。また、触媒を成形体として使用する場合は、例
えばステンレス製の針金等によって作られたバスケット
を有する攪拌翼に成形触媒を入れ、これと活性水素化合
物を反応器に仕込み、窒素雰囲気中で、所定の温度・圧
力条件下でAOを導入して反応させた後、冷却し、生成
したAO付加体のみを抜き出すことにより行なうことが
できる。
【0020】AO付加体の製造を固定床流通式で行なう
場合には、例えば固定床流通式の反応器に触媒を充填
し、AOと活性水素化合物とを活性水素化合物1モルに
対してAOを好ましくは0.1〜10モルの割合として
通液する。通液速度は液空間速度で0.1〜100h-1
が好ましく、0.2〜70h-1がより好ましく、1〜5
0h-1が特に好ましい。反応管圧力は特に限定されるも
のではなく、通常実施される公知の程度で良い。具体的
には3MPa絶対圧以下が好ましく、0.2〜2MPa
絶対圧がより好ましく、0.2〜1.6MPa絶対圧が
特に好ましい。反応温度は、50〜300℃が好まし
く、80〜250℃がより好ましく、100〜230℃
が特に好ましい。AOとして低級AO、特にEOを用い
る場合には、その爆発の危険性を避ける為に、窒素雰囲
気下に行なうのが好ましい。
【0021】この固定床流通式で行なった場合、得られ
るAO付加体中には、触媒の成分金属は含まれず、反応
後、AO付加体と触媒の濾過・遠心分離等による分離処
理が不必要である。
【0022】また、従来の触媒を用いたAO付加反応で
は、副生物としての高分子量体(ポリエチレングリコー
ル)の生成により、目的の生成物であるAO付加体の溶
液粘度が著しく増加する場合があり、触媒の濾過性が低
下していた。本発明の触媒は、非常に嵩高く、そのため
濾液が通過しやすいという観点から、該触媒自体の濾過
性が良好であることに加え、その触媒活性が高く、ポリ
エチレングリコールの生成量を大幅に低減させることが
できるので、触媒の濾過性が飛躍的に向上する。尚、生
成物中の高分子量体量の測定並びに触媒の濾過性の評価
は、以下の各方法により行なう。
【0023】<生成物中の高分子量体量の測定方法>A
O付加体中のポリエチレングリコールの定量は、n−ブ
タノール飽和水での抽出法により分析する。分析はn−
ブタノール飽和水と水飽和n−ブタノール溶液の混合液
(二層に分離)を用い、その中にポリエチレングリコー
ルを含んだ溶液を加え、ポリエチレングリコールを水飽
和n−ブタノール溶液中に抽出し、その抽出量を秤量
(g)することにより求める。
【0024】<触媒の濾過性評価>本発明の触媒の濾過
性評価は、触媒の濾過を定圧濾過により行い、得られた
データに定圧濾過式として知られているRUTH式〔ル
ース(Ruth),B.F.,Ind.Eng.Che
m.,27(1935)p.708〕を適用して行な
う。具体的には、RUTHプロットにより得られるケー
ク比抵抗α(m/kg)を濾過性の評価に用いる。以下
に、RUTHの定圧濾過式とケーク比抵抗αの導出方法
を示す。
【0025】[RUTHの定圧濾過式]
【0026】
【数1】
【0027】 V :濾液体積(m 3 ) A :濾過面積(m2) Vo :仮想濾液量(m 3 ) P :濾過圧力(kgf/m2) θ :濾過時間(hr) m :ケーク 湿乾質量比(−) θ0 :V 0 を得る時間(hr) s :固形分濃度(−) K :Ruth定圧濾過定数(m 6 /hr) μ’:濾液粘度(kg・ s/m 2 ) α :ケーク 平均比抵抗(m/kg) ρ :濾液密度(kg/m 3
【0028】RUTHの定圧濾過式を変形し、
【0029】
【数2】
【0030】ここで、K ’=K/A2 とすると、
【0031】
【数3】
【0032】(V/A)に対してd θ/d(V/A) をプロット
し、得られる直線の傾きから、ケーク比抵抗αを算出す
ることができる。ケーク比抵抗αは、好適な触媒濾過性
が得られるという観点から、好ましくは4×1010m/
kg以下である。
【0033】
【実施例】実施例1 〔触媒調製〕Zn(NO3 ) 2 ・6H2 O 55.8
g、Al(NO3 ) 3 ・9H2 O 112.5g及びM
g(NO3 ) 2 ・6H2 O 144.2gをイオン交換
水1299gに溶解した混合溶液を、0.24mol/
L Na2 CO3 水溶液及び4N NaOH水溶液と共
に、それぞれ12.5mL/min、9mL/min及
び5〜7.5mL/minの液量で5L容積の反応槽に
同時供給した。反応槽には予め水を500g入れてお
き、定速攪拌器で250rpmで攪拌した。反応液は液
温度が15±2℃になるように温度制御し、さらにpH
が9.7〜10.3になるようにNaOH水溶液の添加
量を調節し、2時間沈殿反応を行った後、各水溶液の供
給を停止し、懸濁液を攪拌したまま1時間熟成させた。
この懸濁液を濾過し、得られた白色固体をイオン交換水
を用いて十分に洗浄した。洗浄後、110℃の温風乾燥
器中で12時間乾燥させ、下記式: [(Zn0.25Mg0.755/7 Al2/7 (OH)2 ](C
3 1/7 ・cH2 O で表わされる白色固体状の触媒前駆体を得た。次いで、
乾燥後の触媒前駆体をN 2 気流中で550℃、2時間焼
成し触媒を得た。
【0034】〔AO付加体の製造〕上記の触媒を用いて
AO付加体の製造を行った。3.5L容オートクレーブ
にラウリルアルコール(商品名:カルコール 2098 、花
王(株)製)500gと得られた触媒を該アルコール1
00重量部に対して1重量部仕込み、系中を窒素で置換
した後、400rpmで定速攪拌しながら160℃まで
昇温した。同温度でEO 355gを圧力0.1MPa
絶対圧に保ちながら導入し反応を行った。反応活性は3
mol−EO/(mol−アルコール・h)であった。
110℃に冷却し、触媒を下記の条件で定圧濾過し、A
O付加体と分離した。この定圧濾過データにRUTH式
を適用して求めた触媒のケーク比抵抗は3.2×1010
m/kgであった。また、得られたAO付加体中の高分
子量体量は0.73重量%、EO平均付加モル数は3で
あった。
【0035】 <定圧濾過条件> 濾過温度:110℃ 濾過圧力:98kPa 濾過面積:6.16cm2 濾布:敷島カンバス社製FT7501SS
【0036】実施例2及び3 Zn(NO3 ) 2 ・6H2 O、Mg(NO3 ) 2 ・6H
2 Oをそれぞれ、33.5g、163.5g(実施例
2)又は22.3g、173.1g(実施例3)とする
以外は実施例1と同様にして触媒を調製し、得られた触
媒を用いて実施例1と同様の操作を行いAO付加体を得
た。結果を表1及び表2に示す。
【0037】比較例1 Mg(NO3 ) 2 ・6H2 O 192.3g、Al(N
3 ) 3 ・9H2 O120.8gをイオン交換水131
5gに溶解した混合溶液を、0.24mol/L Na
2 CO3 水溶液及び4N NaOH水溶液と共に、それ
ぞれ12.5mL/min、9mL/min及び5〜
7.5mL/minの液量で5L容積の反応槽に同時供
給した。反応槽には予め水を500g入れておき、定速
攪拌器で250rpmで攪拌した。反応液は液温度が1
5±2℃になるように温度制御し、さらにpHが9.7
〜10.3になるようにNaOH水溶液の添加量を調節
し、2時間沈殿反応を行った後、各水溶液の供給を停止
し、懸濁液を攪拌したまま1時間熟成させた。この懸濁
液を濾過し、得られた白色固体をイオン交換水を用いて
十分に洗浄した。洗浄後、110℃の温風乾燥器中で1
2時間乾燥させ白色固体状の触媒前駆体を得た。乾燥後
の触媒前駆体をN2 気流中で550℃、2時間焼成し触
媒を得た。得られた触媒を用いて実施例1と同様の操作
を行いAO付加体を得た。結果を表1及び表2に示す。
【0038】比較例2 特開平8-268919号公報の実施例1に記載されている触媒
(1.25Mg(OH)2 ・Al(OH)3 ・xCO3
yH2 O)を用い、前記実施例1と同様にして該触媒の
焼成を行い、触媒酸化物を調製した。かかる触媒酸化物
を用いて実施例1と同様の操作を行いAO付加体を得
た。結果を表1及び表2に示す。
【0039】比較例3 Zn(NO3 ) 2 ・6H2 O 223g、Al(N
3 ) 3 ・9H2 O 112.5gをイオン交換水13
00gに溶解した混合溶液を、0.24mol/LNa
2 CO3 水溶液及び4N NaOH水溶液と共に、それ
ぞれ12.5mL/min、9mL/min及び5〜
7.5mL/minの液量で5L容積の反応槽に同時供
給した。反応槽には予め水を500g入れておき、定速
攪拌器で250rpmで攪拌した。反応液は液温度が1
5±2℃になるように温度制御し、さらにpHが9.7
〜10.3になるようにNaOH水溶液の添加量を調節
し、2時間沈殿反応を行った後、各水溶液の供給を停止
し、懸濁液を攪拌したまま1時間熟成させた。この懸濁
液を濾過し、得られた白色固体をイオン交換水を用いて
十分に洗浄した。洗浄後、110℃の温風乾燥器中で1
2時間乾燥させ白色固体状の触媒前駆体を得た。乾燥後
の触媒前駆体をN2 気流中で550℃、2時間焼成し触
媒を得た。得られた触媒を用いて実施例1と同様の操作
を行いAO付加体を得た。結果を表1及び表2に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】表2から明らかなように、Zn、Al及び
Mgの複合酸化物からなる本発明の触媒は、触媒活性に
優れ、原料であるアルコールの未反応分をすくなくで
き、しかも高分子量体の副生量が少なく、濾過性にも優
れる。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、従来の触媒に比べ触媒
活性が高く、副生物としての高分子量体の生成量を大幅
に低減でき、その結果、触媒の濾過性を飛躍的に向上さ
せることができるAO付加反応用触媒が得られ、従来技
術に比べ非常に効率よく高品質なAO付加体を製造する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田端 修 和歌山市湊1334番地 花王株式会社研究所 内 Fターム(参考) 4G069 AA02 AA08 BB06A BB06B BC10A BC10B BC16A BC16B BC35A BC35B CB25 DA06 DA08 EA01Y EA02Y EC27 FA01 FB09 FC08 4H006 AA02 AC41 AC43 BA06 BA07 BA09 BA30 GN06 GP01 4H039 CA60 CA61 CF90

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Zn、Al及びMgの複合酸化物を含有
    してなるアルキレンオキサイド付加反応用触媒。
  2. 【請求項2】 0.1≦(Zn+Mg)/Al(原子
    比)≦10、0.001≦Zn/Mg(原子比)≦10
    である請求項1記載の触媒。
  3. 【請求項3】 触媒前駆体が、一般式(I): [(Zna Mgb 2+ 1-x Al3+ x (OH)2 x+(A
    n-x/n ・mH2 O 〔式中、0.1≦(1−x)/x≦10、a、bは0.
    001≦a/b≦10を満たす正の数。An-はn価の陰
    イオン基を示す。Aが複数の場合には、nはAの価数の
    合計値を示す。mは0以上の数。〕で表される請求項1
    記載の触媒。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3いずれか記載の触媒の存在
    下、活性水素を有する有機化合物にアルキレンオキサイ
    ドを付加させる、アルキレンオキサイド付加体の製造方
    法。
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