JP2001326188A - 固体選択成長方法 - Google Patents

固体選択成長方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基材上に固体を選択的に成長させる場合のパ
ターンの描画を、高速にかつ高解像度で、また低コスト
で容易に行い、固体の選択成長をナノメーターの微細な
スケールで高精度にかつ短時間で行えるようにする。 【解決手段】 この発明の固体選択成長方法は、基材1
上の規定された領域に選択的に固体を成長させる固体選
択成長方法であり、基材1上に形成した窒化シリコン膜
2を所望のパターンに応じて、局所的にかつ基材1まで
達するように酸化して局所酸化部分3とし、その局所酸
化部分3をエッチングにより除去して、底部9aで基材
1が露出する凹領域9を形成し、少なくとも凹領域9お
よびその近傍の窒化シリコン膜2の表面を二酸化シリコ
ン5で被覆して2層マスクを形成し、凹領域9の底部9
aに基材を露出させて規定領域とし、その規定領域に固
体を選択的に成長させる、ことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、基材上の規定さ
れた領域に選択的に固体を成長させる固体選択成長方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】固体選択成長方法は、主に半導体製造プ
ロセスにおいて、シリコンやヒ化ガリウム等の半導体基
材上の規定された領域にのみ選択的に固体の薄膜を成長
させる技術である。固体選択成長プロセスにおいて、基
材表面は、固体を成長させる領域の外での成長を抑制す
る性質を持つマスクで被覆される。マスクの材料として
は、シリコンの熱酸化や気相析出法によって形成された
二酸化シリコンが広く用いられている。これらのマスク
にレジストを塗布してリソグラフィー技術によりパター
ンを形成した後、エッチングによりマスクを部分的に除
去して基材を露出させることにより、固体を選択成長さ
せる領域が規定される。
【0003】近年、半導体デバイスの微細化に伴い、選
択成長領域の寸法を、サブミクロンからナノメーターの
スケールへ微細化することが必要とされている。これを
実現するために、厚さが10nm以下である極薄マスク
を用い、これに対してレジストを塗布することなく、電
子ビームを用いて、選択成長するパターンを直接描画す
る技術が提案されている(例えば、D.S.Hwan
g et al.,Japanese Journal
of Applied Physics,Part
2,vol.37,p.1087(1998)、特許
3015822号公報参照)。特に、この特許301
5822号公報に述べられている、窒化シリコンの上に
二酸化シリコンを積層した2層構造の極薄マスクは、単
層の二酸化シリコンのマスクに比べて、熱的および電子
線に対して優れた安定性を示す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した、パ
ターンを電子ビームを用いて直接描画する手法は、一般
に描画速度が遅いため、実際の半導体製造プロセスに適
さないという問題がある。
【0005】また、電子ビームを用いて描画する場合、
解像度が電子ビームの径や2次電子効果で制限されると
いう本質的な欠点がある。
【0006】さらに、電子ビームを用いて描画する装置
は、高価な上、性能維持が容易でなく描画処理が煩雑化
するという問題も有している。
【0007】この発明は上記に鑑み提案されたもので、
基材上に固体を選択的に成長させる場合のパターンの描
画を、高速にかつ高解像度で、また低コストで容易に行
い、固体の選択成長をナノメーターの微細なスケールで
高精度にかつ短時間で行うことができる固体選択成長方
法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、基材上の規定された領域
に選択的に固体を成長させる固体選択成長方法におい
て、上記基材上に形成した窒化シリコン膜を所望のパタ
ーンに応じて、局所的に酸化して局所酸化部分とし、上
記局所酸化部分をエッチングにより除去して、底部で基
材が露出する凹領域を形成し、上記凹領域および固体の
成長を抑制しようとする窒化シリコン膜の表面を二酸化
シリコンで被覆して2層マスクを形成し、上記凹領域の
底部に基材を露出させて規定領域とし、その規定領域に
固体を選択的に成長させる、ことを特徴としている。
【0009】また、請求項2に記載の発明は、上記した
請求項1に記載の発明の構成に加えて、上記窒化シリコ
ン膜への局所的な酸化を、励起源を制御することにより
局所的に発生させたイオン種や化学活性種を用いて行
う、ことを特徴としている。
【0010】また、請求項3に記載の発明は、上記した
請求項1に記載の発明の構成に加えて、上記窒化シリコ
ン膜への局所的な酸化を、導電性の針を窒化シリコン膜
の表面に接触または近接させた状態で、針に電圧を加え
て行う、ことを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の実施の形態を図
面に基づいて詳細に説明する。
【0012】図1はこの発明の固体選択成長方法の各工
程を示す説明図である。この発明の固体選択成長方法で
は、先ず図1(a)に示すように、基材1の上に窒化シ
リコン層(窒化シリコン膜)2を形成する。その膜厚
は、1nmから20nmの範囲であるが、最適な膜厚は
5nm前後である。窒化シリコン層2は、気相蒸着法、
あるいは基材1がシリコンの場合は窒化反応によって形
成される。パターニングの再現性を高めるためには、窒
化シリコン層を1000℃程度であらかじめアニーリン
グするのが有効である。
【0013】次に、この窒化シリコン層2に局所酸化を
行うことにより、パターンを直接描画する。すなわち、
図1(b)に示すように、基材1上に形成した窒化シリ
コン膜2を所望のパターンに応じて、局所的に酸化し、
窒化シリコン膜2に局所酸化部分3を形成する。この局
所的な酸化を行う手法として、次の2通りがある。
【0014】先ず第1の手法について説明する。一般に
窒化シリコンは熱酸化に対しては耐酸化性を示すことが
知られているが、プラズマ中などのようにイオン種や化
学活性種の存在する場合は比較的容易に酸化される。こ
のようなイオン種や化学活性種は、励起源(プラズマ、
光、荷電粒子ビーム)を制御することにより局所的に発
生できるので、窒化シリコンを局所的に酸化することが
可能となる。例えば、酸素の存在する雰囲気下で、光、
プラズマあるいは電子ビームによる励起を行うことによ
り、あるいは酸素イオンのビームを照射することによ
り、局所的に活性酸素や酸素イオンを窒化シリコン表面
に供給し、局所的に酸化を行う。
【0015】第2の手法は、最近、電圧印可の可能な原
子間力顕微鏡(AFM)を利用して、窒化シリコンを局
所酸化しパターンを形成する技術が報告されており
(F.S.S.Chen et al.,Applie
d Physics Letters,vol.76,
p.360(2000))、この技術を用いて酸化する
手法である。このF.S.S.Chen等の文献では、
シリコン基板上に厚さ5nm程度の窒化シリコン層を形
成した試料の表面に、AFMの導電性探針を接触させ、
試料に+4Vから+10Vの電圧を印可することによ
り、窒化シリコン層を局所的に酸化しており、100n
m程度の幅のパターン形成に成功している。
【0016】この第2の手法は、具体的には例えば、水
分の存在する雰囲気下で、導電性の針を窒化シリコン2
の表面に接触または近接させた状態で、針に電圧を加え
て行うことにより、局所酸化を行う。このとき、針は、
原子間力顕微鏡で用いられるものと同等な先端形状を持
つものを用いると、100nm程度の線幅の描画を容易
に行うことができる。針への印可電圧は、所望の酸化速
度と線幅とを実現するように調節する。その値は、通常
+4Vから+10V程度である。この手法は、大気中で
実行でき、また初期酸化速度が1μm/sと極めて速
い。また、鋭く尖らせた探針への印可電圧により誘起さ
れる酸化反応であるため、100nm程度の高い解像度
を容易に得ることができる。その酸化機構には、針−試
料表面間に凝縮した空気中の水分が関与していると考え
られている。
【0017】上記のようにして窒化シリコン層2に局所
酸化部分3を形成すると、続いてこの局所酸化部分3を
エッチングにより除去し、底部9aで基材1が露出する
凹領域9を形成する(図1(c))。この局所酸化部分
3は、フッ化水素(HF)水溶液を用いてエッチングす
ることで選択的に取り除くことができる。このとき、窒
化シリコンのフッ化水素溶液中でのエッチング速度は、
局所酸化部分3の酸化物のエッチング速度に比べて小さ
いので、酸化物のみが選択的にエッチングされる。使用
するフッ化水素水溶液の濃度に制限はないが、エッチン
グ速度の観点から、1.0重量%前後の濃度の水溶液が
使いやすい。局所酸化部分が図1(b)に示すように基
材に達している場合は、この選択エッチングの結果、局
所酸化したパターンに応じて下地の基材1が露出される
(図1(c))。局所酸化部分が基材に達していない場
合は、この選択エッチングにより凹部を形成した窒化シ
リコン層に対して、引き続き、凹部の底に下地の基材1
が露出されるまでエッチングを施すことにより、図1
(c)の構造を形成する。
【0018】このようにパターニングされた窒化シリコ
ン層2は、それ自体で選択成長のマスクとして働きうる
が、選択成長する物質と成長方法によっては、成長が抑
制されるべき窒化シリコン表面にも目的とする固体の成
長が起こってしまうため、窒化シリコンは選択成長マス
クの材料として最適とは言えない。選択成長マスクとし
て機能する物質のなかで、最も優れた成長抑制効果を示
すのは、二酸化シリコンである。
【0019】そこで、凹領域9が形成された窒化シリコ
ン層2を全面にわたり二酸化シリコンで被覆し、図1
(d)に示すように、窒化シリコン層2と二酸化シリコ
ンを主成分とする層(以下、「二酸化シリコン層」とい
う)5とからなる2層構造のマスクを形成する。この二
酸化シリコン層5の形成は、気相蒸着によってもよい
が、膜厚制御の観点から、窒化シリコン層2の酸化が簡
便である。特に、窒化シリコンの熱酸化は遅いので、プ
ラズマや紫外光励起により酸素原子、オゾンあるいは酸
素イオンを発生させて酸化を行うのが有効である。この
酸化層(二酸化シリコン層5)の厚さについては、所望
の固体選択成長において充分な成長抑制効果が得られる
膜厚とし、その膜厚となるまで酸化を行う。シリコンを
選択成長させる場合、その膜厚は0.5nm程度であ
る。ただし、酸化膜厚の上限については、すでに描画さ
れたパターン(凹領域9)を乱すことがない限りは、制
限されない。
【0020】このとき、露出されていた基材1の表面
(凹領域9の底部9a)も同時に酸化されて酸化膜6で
覆われるため、選択成長に先立って、適当な熱処理やエ
ッチングを行って再度基材1の清浄な表面を露出させ、
図1(e)の状態とする。
【0021】基材1がシリコンの場合は、試料を超高真
空中、あるいは不活性ガスや水素ガス気流中で、900
℃以上に加熱することにより、基材1の表面に形成した
酸化膜6を熱的に脱離させることができる。そのときの
反応式は、SiO+Si=2SiOと表され、基材1
のシリコンを消費し、シリコンモノオキサイドが気相に
脱離することにより、二酸化シリコン(酸化膜6)が除
去される。なおこのとき、窒化シリコン層2上の二酸化
シリコン層5では、前述の反応式でシリコンモノオキサ
イドを生成するために必要なシリコンがないために、脱
離は起こらない。
【0022】基材1がシリコンでない場合には、基材1
上の酸化物(例えば、基材1がヒ化ガリウムであればG
axAsyOz)と、窒化シリコン上の二酸化シリコン
との間で、化学的あるいは物理的な性質が異なることを
利用して、基材1の種類に応じた選択的な脱離反応やエ
ッチング反応により、基材表面を露出させる。
【0023】最後に、その露出させた基材表面を規定領
域とし、その規定領域に所望の固体7を選択的に成長さ
せる(図1(f))。固体7がシリコンの場合は、シラ
ンやジシランを用いた分子流れ条件での成長や、クロル
シランを用いた化学気相蒸着により、規定領域に選択成
長を行わせることができる。結晶性の良好な固体を成長
させるためには、図1の(e)および(f)の工程は、
超高真空下や高純度ガス気流中で行うことが必要であ
る。
【0024】以上述べたように、この発明に係る実施形
態では、窒化シリコン層2を局所的に酸化してパターン
を描画し、その局所酸化部分3を除去して凹領域9を形
成する。この酸化に際しては、励起源(プラズマ、光、
荷電粒子ビーム)を制御することにより局所的に発生可
能なイオン種や化学活性種を用いて酸化するようにした
ので、一般に熱酸化に対しては耐酸化性を示す窒化シリ
コンを局所的に精度良く酸化することができる。そし
て、その局所酸化部分3の除去を、窒化シリコンのエッ
チング速度と、局所酸化部分3のエッチング速度との差
を利用して行うようにしたので、局所酸化部分3のみを
精度良く、スムーズに除去することができる。すなわ
ち、この実施形態では、基材1上に固体を選択成長させ
る場合のパターン描画は下層の窒化シリコン層2の性質
を利用して、高速にかつ高解像度で、また低コストで容
易に行うことができ、固体の選択成長は上層の二酸化シ
リコン層5の性質を生かして、充分な選択性をもって行
える。その結果、ナノメーターの微細なスケールでの固
体の選択成長を、高い精度でかつ短時間で行うことがで
きる。
【0025】また、従来の電子ビームによる描画装置に
比べて、簡単かつ低コストで、操作しやすい装置とな
り、したがって低コストで容易に描画を行うことができ
る。
【0026】また、窒化シリコン層2への局所的な酸化
を、導電性の針を用いて行うようにしたので、パターン
の描画をより一層直接的に、高速かつ高解像度で行うこ
とができる。
【0027】さらに、2層マスク(2,5)は、表面が
二酸化シリコン層5で覆われているので、選択成長反応
においては、二酸化シリコン単層マスクと同等の成長抑
制効果を示す。また、下層に窒化シリコン層2を設けて
いるので、熱的にも安定したものとすることができる。
【0028】次に、実施例として、基材1にシリコンの
(001)ウエハーを用い、その基材1にシリコンを選
択的に成長させ、ドット状のパターンを形成した場合に
ついて、図1を併用して説明する。
【0029】先ず図1(a)の工程において、窒化シリ
コン層2はジクロルシランとアンモニアを原料とした化
学気相蒸着法により形成し、その厚さをおよそ5nmと
した。
【0030】次に、図1(b)の工程において、プラチ
ナをコーティングして導電性を持たせた探針を備えた原
子間力顕微鏡を用いて局所酸化を行い、ドット状のパタ
ーンに従って描画した。その条件は、大気中にて、ドッ
ト毎に試料に+10Vを200ms印可して酸化を行っ
た。
【0031】続いて、図1(c)の工程において、ドッ
ト状の局所酸化部分3の選択エッチングを、1.0重量
%のフッ化水素溶液を用いて行い、凹領域9を形成し
た。
【0032】そして、図1(d)の工程では、二酸化シ
リコン層5の形成を、室温でのプラズマ酸化により行っ
た。すなわち、ヘリウムで5%に希釈した酸素をプラズ
マガスとし、全圧300mTorrにおいて、25mW
/cmの電力密度で容量結合型プラズマを20秒間励
起してプラズマ酸化を行った。酸化膜厚はおよそ0.5
nmとした。
【0033】その後、図1(e)の工程では、試料を超
高真空下で1000℃で3分間加熱して二酸化シリコン
を熱脱離させることにより、前工程で選択成長領域(凹
領域9の底部9a)に形成した二酸化シリコンの除去を
行った。
【0034】最後に、図1(f)の工程において、選択
成長領域にシリコンを化学気相析出法によって成長させ
た。その条件は、ジシラン圧力0.08mTorr、基
材温度580℃、成長時間600秒であった。
【0035】上記手順で作製した試料表面の原子間力顕
微鏡像を図2に示す。シリコン基材1の表面にシリコン
がドット状に成長しているのが観察され、本発明の方法
で、実際に選択成長が可能であることがわかる。
【0036】また、上記手順で作製した試料表面の化学
組成の変化を、オージェ電子分光により追跡した結果を
図3に示す。図3の横軸はオージェ電子エネルギー(e
V)、縦軸はオージェ電子微分強度(dN/dE)であ
り、ここではシリコンのLVVピークである。図3の
(a)および(b)は、図1(c)の工程が終了した時
点、すなわち凹領域9の底部9aを露出させた時点での
表面化学組成である。(a)は、窒化シリコン層表面に
ついて測定したものであり、83eVに窒化シリコンに
由来するピークが見られる。(b)は、露出した基板
(図1(c)での凹領域9の底部9a)について測定し
たものである。92eVにシリコンのピークが観察され
ることから、清浄なシリコン表面が露出されていること
がわかる。
【0037】図3の(c)および(d)は、図1(f)
の選択成長工程が終了した時点でのの表面化学組成であ
る。(c)は、選択成長した固体7(シリコン)につい
て測定したものである。92eVにシリコンのピークが
観察されることから、成長した固体がシリコンであるこ
とが確認できる。(d)は、2層マスクの表面について
測定したものである。窒化シリコン表面がプラズマ酸化
により二酸化シリコンで被覆されたことを反映して、
(a)に比べると75eV付近のスペクトルの形が変化
している。また、92eVに見られる小さなピークは、
マスク上に発生したシリコンの核によるものである。
【0038】
【発明の効果】この発明は上記した構成からなるので、
以下に説明するような効果を奏することができる。
【0039】請求項1および請求項2に記載の発明で
は、窒化シリコン膜を、例えば励起源を制御することに
より局所的に発生可能なイオン種や化学活性種を用い
て、局所的に酸化することでパターンを描画し、その局
所酸化部分を除去して凹領域を形成し、その後に、窒化
シリコン表面を二酸化シリコンで被覆して凹領域への固
体の成長を行うようにしたので、基材上に固体を選択成
長させる場合のパターン描画は下層の窒化シリコン膜の
性質を利用して、高速にかつ高解像度で、また低コスト
で容易に行うことができ、固体の選択成長は上層の二酸
化シリコンの性質を生かして、充分な選択性をもって行
える。その結果、ナノメーターの微細なスケールでの固
体の選択成長を、高い精度でかつ短時間で行うことがで
きる。
【0040】また、請求項3に記載の発明では、窒化シ
リコン膜への局所的な酸化を、導電性の針を用いて行う
ようにしたので、パターンの描画をより一層直接的に、
高速かつ高解像度で行うことができる。また、電子ビー
ムによる描画装置に比べて簡単で操作しやす装置とな
り、したがって、低コストで容易に描画を行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の固体選択成長方法の各工程を示す説
明図である。
【図2】この発明の手順に従って作製した試料表面の原
子間力顕微鏡像を示す図である。
【図3】この発明の手順に従って作製した試料表面の化
学組成の変化を、オージェ電子分光により追跡した結果
を示す図である。
【符号の説明】
1 基材 2 窒化シリコン層 3 局所酸化部分 5 二酸化シリコン層 6 酸化膜 7 固体,シリコン 9 凹領域 9a 底部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/318 H01L 21/318 B (72)発明者 安田 哲二 茨城県つくば市東1丁目1番4 工業技術 院 産業技術融合領域研究所内 (72)発明者 山崎 聡 茨城県つくば市東1丁目1番4 工業技術 院 産業技術融合領域研究所内 (72)発明者 果 尚志 台湾 シンチュー 300 ナショナル シ ン−ハ ユニバーシティ デパートメント オブ フィジックス内 Fターム(参考) 4K030 AA06 BA40 BA44 BB13 CA04 CA12 DA08 5F045 AB02 AC01 AD09 AE13 AF03 AF20 DB02 5F058 BA20 BC02 BD01 BD04 BF63 BF70 BF73 BF76 BF78 BJ01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上の規定された領域に選択的に固体
    を成長させる固体選択成長方法において、 上記基材上に形成した窒化シリコン膜を所望のパターン
    に応じて、局所的に酸化して局所酸化部分とし、 上記局所酸化部分をエッチングにより除去して、底部で
    基材が露出する凹領域を形成し、 上記凹領域および固体の成長を抑制しようとする窒化シ
    リコン膜の表面を二酸化シリコンで被覆して2層マスク
    を形成し、 上記凹領域の底部に基材を露出させて規定領域とし、そ
    の規定領域に固体を選択的に成長させる、 ことを特徴とする固体選択成長方法。
  2. 【請求項2】 上記窒化シリコン膜への局所的な酸化
    を、励起源を制御することにより局所的に発生させたイ
    オン種や化学活性種を用いて行う、 ことを特徴とする請求項1に記載の固体選択成長方法。
  3. 【請求項3】 上記窒化シリコン膜への局所的な酸化
    を、導電性の針を窒化シリコン膜の表面に接触または近
    接させた状態で、針に電圧を加えて行う、 ことを特徴とする請求項1に記載の固体選択成長方法。
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