JP2001324300A - 電波活性化地雷 - Google Patents

電波活性化地雷

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JP2001324300A
JP2001324300A JP2000146078A JP2000146078A JP2001324300A JP 2001324300 A JP2001324300 A JP 2001324300A JP 2000146078 A JP2000146078 A JP 2000146078A JP 2000146078 A JP2000146078 A JP 2000146078A JP 2001324300 A JP2001324300 A JP 2001324300A
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radio
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JP2000146078A
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Toshio Matsui
俊夫 松井
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、地中に埋設され移動物等を爆発破
壊する地雷に関する。従来地雷は、敵味方の識別なく作
動し戦況に応じた活用ができず、撤去には危険が伴い高
い技術、長時間を要していた。本発明は従来地雷の不具
合を解消する電波活性化地雷の提供を課題とする。 【解決手段】 本発明の電波活性化地雷は、地中に埋設
された位置から離隔した位置から発信した指令信号を受
信するアンテナ、指令信号を検波する受信機、指令信号
が味方発信信号かを判定する解読機、判定結果味方の指
令信号なら信号に応じ地雷を起爆可能な活性化、又は起
爆不可能な非活性化する安全装置からなる。これによ
り、埋設された地雷は指令信号で活性化/非活性化の何
れにもでき、埋設後敵方には機能し、味方には機能しな
い地雷にでき、更に用済み地雷は、危険を回避し短時間
で撤去でき、未撤去地雷の無益な損傷、破壊を防止でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地中に埋設する地
雷に係り特に、地雷にアンテナを設けておきアンテナで
受信した電波により活性化又は不活性化、いわゆる、通
常地雷と同様に所定の条件を満たすと直ちに爆発させる
ことができ、又は所定の条件を満たしたときでも爆発さ
せないようにすることができる電波活性化地雷に関す
る。
【0002】
【従来の技術】地中に埋設されて、感知される音響、振
動、磁気、圧力(荷重)等の物理量が設定された一定レ
ベル以上になったとき、又は罠線が一定以上の力で引か
れ、または切断される等、機械的な接触が起きたとき、
直ちに爆発して、埋設位置上方を通過する特車等の車両
を破壊し、又は通行している人員を殺傷する地雷がこれ
まで世界各地、特に紛争地域で多く使用されている。
【0003】図6は従来から使用されている対特車用地
雷の断面図である。図に示すように、従来の対特車用地
雷10は、圧力板1上を走行する特車の荷重によって、
圧力板1の下方に配置されたリング状の受圧ゴム2が圧
縮され、この圧縮量(荷重)が一定以上になると発火栓
3の下端に垂設され、圧縮量だけ下降した撃発ゴム4の
下端が信管5に接触し信管5を活性化させ、信管5から
の電気信号等により伝爆薬6を点火し、点火された伝爆
薬6により伝爆薬6の外周に充填されている炸薬7を爆
発させ、その爆発力によって圧力板1上を走行している
特車を破壊するようにしている。
【0004】また、図に示す対特車用地雷10では、上
述のように、走行中の特車の荷重による圧力による信管
5の活性化によって爆発するほか、図示しているよう
に、本来の一定レベル以上の物理量を感知して活性化さ
れる信管5とは別の信管を含む活性化装置8を具えてお
り、信管5を不活性化した後、この対特車用地雷10を
除去しようとして動かすと、活性化装置8により、信管
5からの電気信号等により点火する伝爆薬6とは別に設
けられた伝爆薬6が点火され、同様に爆発するようにな
っている。すなわち、この対特車用地雷10は、信管5
の不活性化作業を行った後、除去しようとすると、設置
場所の近傍に打込まれた杭9に連結された索の張力によ
り、活性化装置8が活性されることによって爆発するよ
うにした二重の起爆装置を具えている。
【0005】次に、図7は従来から使用されている対人
用地雷の断面図である。図に示すように、従来の対人用
地雷20は地上に露出して設けられている罠線11に、
通行中の何者かが接触して罠線11が一定以上の力で引
かれ、又は切断される等の対人用地雷に設定された力以
上の機械的な力を受け、又は撃針捍12の上端が通行中
の何者かによって踏みつけられる等により、所定値以上
の荷重が負荷されると撃針捍12が下降し、撃針捍12
の下端に装着されている撃針13の下端が下降して、上
端部に***14が装着された放出及び点火機構15を下
降させて、放出及び点火機構15の下端に充填されてい
る放出薬16の上端に、放出及び点火機構15の下端が
衝突することによって、放出薬16を爆発させる。
【0006】この放出薬16の爆発によって対人用地雷
20本体は、跳躍して埋設位置から地上に飛び出すとと
もに、伝導薬17が点火され、点火された伝導薬17の
火は、やがて放出及び点火機構15上端部の***14に
達し、これを点火させて、***14の発火により放出及
び点火機構15および伝導薬17の外周側に充填されて
いる炸薬18を点火させる。この炸薬18の点火、爆発
により対人用地雷20の外殻を破砕すると共に、炸薬の
外周に充填されている弾子19を高速で地上周辺へ飛散
させ、罠線11に接触した何者か又は撃針捍12の上端
を踏み付けた何者か、あるいは対人用地雷20設置周辺
にいる人員を殺傷する。
【0007】このように、上述した従来の対特車用地雷
10又は対人用地雷20の何れも、それぞれの地雷に設
定された条件、すなわち上述した従来例では、地雷の爆
発は埋設中の地雷に負荷される圧力(荷重)が一定値以
上になった場合について説明したが、その他に音響、振
動又は磁気等一定以上の物理量に信管が感応して爆発す
るようにした地雷もある。このように、従来の地雷は地
雷に設定された一定値の物理量以上の条件を満たすと直
ちに爆発するようになっており、敵味方の識別はせず、
細かい状況に対応した活用はできないという問題があっ
た。
【0008】すなわち、地雷を設置した地域に敵方の特
車等が走行して来た場合、特に、縦列状態で走行して来
た場合には先頭を走行する特車にしか被害を与えること
ができず、後続の特車は先行特車の状況に対応して、当
該地域を迂回して走行し被害を回避でき、地雷設置の費
用対効果を高めることができないという不具合もある。
さらに、近年世界中の人々の関心を集めている世界各地
の紛争終了地で生じている地雷撤去の問題がある。すな
わち、紛争中に設置された地雷は、前述したように、地
雷に設定された一定値以上の条件を満たすと直ちに爆発
してしまうため、紛争終了後においても撤去しない限
り、地雷を埋設した地域には立入ることができず、さら
には、地雷の埋設に当っては、敵方に出来るだけ埋設地
が判らないようにして埋設するのが通常であるため、埋
設地の探索が容易でない共に、埋設地を探索し得たとし
ても常時爆発できる状態にされている地雷を撤去するに
は、信管を不活性化する高い技術力と時間を必要とし、
さらには撤去する作業員が爆発の危険に曝らされるとい
う問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来から使用されている地雷の不具合を解消するために、
用済後の地雷を何等危険を伴うことなく短時間で撤去す
ることができ、また地雷を必要とするときには地雷設置
の効率、すなわち、設置した地雷のうちの破壊、破損に
活用される地雷の個数を多くして、設置効率を高めるこ
とができ、さらには、敵味方を識別して地雷の活性化又
は不活性化を行い、細い状況に対応して地雷を有効活用
できるようにした電波活性化地雷の提供を課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の電波
活性化地雷は、次の手段とした。
【0011】(1)地中に埋設され上方を通過する車
両、人等の移動物が初めに設定されている、音響、振
動、磁気若しくは圧力等の物理量の一定条件を満たすも
のであるとき、信管を活性化させて炸薬を爆発させ、移
動物を破壊、損傷させる地雷が設置されている位置から
離隔している位置から、地雷設置位置に向けて発信され
る指令信号を受信するアンテナを設けた。
【0012】なお、発信される指令信号は地中を通過す
るときの減衰率が非常に大きく、また、地雷設置位置が
目視により敵方に容易に検出出来ないようにするため
に、アンテナは地表にできるだけ近い浅い位置に設ける
ことが好ましい。また、指令信号は減衰率が非常に大き
い地中を通過し、アンテナで受信されるため、地表に近
い浅い位置に設置されたとしても、アンテナで受信され
る指令信号の減衰率に局所的差異が生じないようにする
ため、アンテナの設置深さが一定になるように設置する
ことが好ましい。
【0013】(2)アンテナで受信した指令信号を入力
し、指令信号からノイズ等を除去して受信された指令信
号を識別できるように検波する受信機を設けた。
【0014】(3)受信機で検波された指令信号が味方
から発信されたものか、敵方から発信されたものかを、
所定の条件で判定する解読機を設けた。
【0015】(4)解読機による判定の結果が入力さ
れ、判定結果から受信された指令信号が味方から発信さ
れたものと判断されたとき、指令信号に基づき作動して
信管を地雷を起爆可能状態にする活性化(ARM状
態)、若しくは信管を地雷を起爆不可能状態にして、無
害通行あるいは安全な地雷除去ができる非活性化(SA
FE状態)させる安全装置を設けた。
【0016】(a)これにより、埋設された地雷は外部
からの指令信号により、地雷を起爆させる信管が活性化
/非活性化の何れかにされた状態にすることができ、埋
設後も戦況に応じて敵方に対しては、地雷本来の機能を
発揮させることも、味方に対しては人員、車両等の移動
物に損傷、破壊を生じさせないとすることができ、細か
い戦況に対応して地雷を味方に有利になるように活用す
ることができる。また、細かい戦況に対応して地雷本来
の機能を発揮させることが出来ることから、設置地雷に
よる破損、破壊効率、即ち、設置された地雷のうち地雷
本来の機能を発揮させることができる地雷の個数を高め
ることができる。
【0017】また、紛争等が解決する等により用済みに
なった地雷は、信管を非活性化して作動しないようにし
て、撤去できるので撤去に伴う危険の回避及び撤去時間
を大幅に短縮することができ、地雷が紛争解決後も撤去
されないままに放置されることがすくなくなり、放置地
雷による無差別な人員、車両等の損傷、破壊を生じない
ようにすることができる。
【0018】また、本発明の電波活性化地雷は、上述
(1)〜(4)の手段に加え、次の手段とした。
【0019】(5)アンテナが炸薬を充填する地雷本体
上面に環状にされ、地表から浅い位置に水平状態で配置
されるとともに、受信機、解読機および安全装置が地雷
本体内に収容されているものとした。
【0020】(b)これにより、上述(a)に加え、発
信される指令信号は地中を通過するとき減衰率が非常に
大きく、アンテナは地表に極近い浅い位置に設置する必
要があり、また、減衰率が非常に大きい地中を通過して
受信されるため、減衰率に局所的差異が生じないように
するため、アンテナの設置深さが一定になるようにして
設置することが必要となるが、地雷本体を正規の深さに
埋設し地雷本体上面に環状にして、水平状態にして配置
することにより、アンテナに要求される上述の条件が自
動的に満足されるものにすることができる。
【0021】また、本発明の電波活性化地雷は、上述
(5)の手段に加え、次の手段とした。
【0022】(6)アンテナが地雷本体からの上面に載
置されず、設置地雷から離隔した位置で、しかも、地表
から浅い位置に水平状態で配置されているものとした。
【0023】(c)これにより、上述(b)に加え、ア
ンテナが地雷本体の埋設深さとは関係なく設置できるの
で、指令信号の減衰率を低減するために、目視により敵
方に容易に検出出来ない最低限の深さに設置できるよう
になる。また、指令信号の減衰率は体積の含水率が大き
くなるほど増大し、アンテナを隠蔽するためのアンテナ
上面を被覆する表皮の深さを小さくする必要があるが、
アンテナを地雷本体と別体としたために、指令信号の減
衰率の小さい土質位置を選択してアンテナだけを埋設
し、減衰率の小さい指令信号を受信できるアンテナ効率
の高いものにでき、しかも、アンテナの隠蔽を確実にで
きる。
【0024】また、本発明の電波活性化地雷は、上述
(6)の手段に加え、次の手段とした。
【0025】(7)受信機及び解読機が地雷本体内に収
容されず、しかも、地雷本体から離隔した位置に配設す
るようにされているアンテナの近傍に配置されているも
のとした。
【0026】(d)これにより、上述(c)に加え、受
信機、解読機及び受信機・解読機用電池が地雷本体内に
収容されず、地雷本体から離隔したアンテナ設置位置近
傍に設置されているため、地雷撤去時の撤去物を最小限
にできるとともに、地雷本体の小型化を図り、若しくは
一定容積の地雷本体の場合は、余分に炸薬を充填でき破
壊力を高めることができる。また、地雷本体に受信機、
解読機等が設けられないため、地雷本体への金属部品使
用を極力抑えることができ、金属探知機等による地雷本
体の探知をより困難なものにし、地雷本来の効果を充分
に発揮できるものにすることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電波活性化地雷の
実施の一形態を図面にもとづき説明する。
【0028】図1は本発明の電波活性化地雷の実施の各
形態に採用されている基本構成ブロック図を示す図であ
る。
【0029】図に示す様に、本発明の各実施の形態で
は、通常の地雷と同様に地中に埋設して運用する電波活
性化地雷100は、電波活性化地雷100の埋設方向に
向けて発信される活性化/不活性化の信号を受信するア
ンテナ101、アンテナ101で受信された信号からノ
イズ等を除去し、発信された信号に近い波形に復元して
検波する受信機102、受信機102で検波された受信
信号を入力して、受信信号が味方から発信されたものか
否かを所定の条件で判別して識別判定する解読機10
3、解読機103により識別判定された結果、受信信号
が味方からのものであるとき、受信された指令信号に基
づき地雷が一定以上の条件を満たしたとしても爆発しな
いようにするために、信管105を不活性化して作動し
ないSAFE状態にすると共に、地雷が一定以上の条件
を満たしたときには爆発させて、地雷の破壊効果を発揮
できるようにするために、信管105を活性化させて作
動するようにしたARM状態に切り替えることのできる
安全装置104とからなる基本構成のものにされてい
る。
【0030】なお、図において106は受信信号が味方
からのものであり、受信された指令信号がARM状態を
指示したものであって、しかも、電波活性化地雷100
に初めに設定されている条件を満たしたとき、信管10
5の作動により点火されて破壊力を発生させる炸薬であ
る。
【0031】図2は本発明の電波活性化地雷の実施の第
1形態を示す透視図である。
【0032】図に示すように、本実施の形態の電波活性
化地雷100においては、炸薬106が内部に充填さ
れ、非磁性体で形成された地雷本体107の上面に環状
に形成されたアンテナ101を水平に設けるようにして
いる。
【0033】このように地雷本体107の上面にアンテ
ナ101が環状に設けられた電波活性化地雷100は、
通常の地雷と同様に地中に埋設され、しかも、電波活性
化地雷100が略水平面をなして埋設されることから、
地表からのアンテナ101面の深さを浅くして、しか
も、水平状態を保つようにして地中に配置することがで
きる。これによって、外部(地上)から送られる指令電
波が地中で減衰する割合に局所的差異が生じるのを防
ぎ、地中にあっても指令電波を地中に埋設されたアンテ
ナ101をより地表に近い部分に配置することにより、
指令電波の受信をより容易にしている。アンテナ101
で受信された指令電波は、受信機102で検波された
後、解読機103へ出力される。
【0034】検波された指令電波が入力された解読機1
03は入力された電波が味方から発信された電波である
か否かを所定の条件で判定し、味方からの正しい指令で
あると判定されると、安全装置104を作動させ、指令
電波が信管105を不活性化しSAFE状態にするもの
であるときには、信管105を起爆可能な状態から安全
な状態へ、また指令電波が信管105を活性化しARM
状態にするものであるときには、信管105をその逆に
安全なSAFE状態から起爆可能なARM状態へと変化
させる。
【0035】起爆可能なARM状態に置かれた信管10
5は、電波活性化地雷に一定められた音響、振動、磁気
または圧力等の物理量が活性化に必要な一定値以上にな
る所定条件又は罠線が一定以上の力で引かれ、または切
断された機械的な接触による所定条件を満たすと炸薬1
06とともに爆発し、人員、車両を殺傷、破壊する。な
お、図において108は受信機102および解読機10
3の作動のための受信機・解読機用電池、109は安全
装置104の作動のための安全装置用電池である。
【0036】本実施の形態の電波活性化地雷100は、
上述のように構成されているので、従来の地雷とは異な
り、外部からの指令電波によって信管105をARM状
態/SAFE状態のいずれの状態にもすることができ、
埋設後も戦況に応じて信管105を活性化/不活性化す
ることができ、戦況に応じて地雷本来の効果を発揮させ
ることも、味方に対しては人員、車両等の殺傷、破壊を
生じさせないようにすることも可能である。
【0037】すなわち、解読機103でアンテナ101
で受信した指令電波を判定することにより、敵味方を識
別し、「埋設後も味方に対しては安全な地雷」とするこ
ともでき、さらには、縦列状態で走行する敵方の車両に
対しては、車両の殆どが地雷設置位置に到達するまでS
AFE状態にしておき、到達後にARM状態にすること
により、先頭車両ばかりでなく後続車両若しくは後進退
避する車両も破損させることができ、設置した地雷の多
くが破損、破壊に有効に活用され、破損、破壊効率を高
めることができ、細い戦況に対応して地雷を味方に有利
になるように活用することができる。さらに、用済後の
地雷は、撤去時には、指令信号により信管105を地雷
の起爆が起らない不活性化し、作動しないようにするこ
とにより何等地雷爆発の危険なく信管105を撤去する
ことができ、撤去に伴う危険の回避および撤去時間の短
縮が可能になる。
【0038】図3は、前述した電波活性化地雷100が
実現可能であることを実証するために、公刊文献によ
る、電波の周波数と地中の含水率、及びアンテナ101
で受信される電波強度が8.68db減衰するまでの地
表表皮の深さの関係を示すグラフである。すなわち、縦
軸に示された「表皮の深さ」の定義から、この深さ毎に
電波は8.68db減衰することになり、ちなみに、こ
の減衰の大きさは伝搬距離にすると、約6割に落ちる深
さである。
【0039】この図から、1.3GHzの周波数の電波
を外部から電波活性化地雷100への指令電波の周波数
として選定した場合、表皮の深さは最悪の粘土層であっ
ても、体積の含水率が0.3g/cm3 以下の条件を満
たす粘土層であれば、10cm以上を確保でき、充分に
電波活性化地雷100の隠蔽作業ができることが明らか
である。
【0040】従って、地中に埋設するアンテナ101の
深さを10cm以下とすることで、大気中の6割程度の
伝播距離を確保できる指令電波を使った遠隔操作によっ
て、状況に応じて電波活性化地雷100を起爆可能状態
にする活性化も、味方の無害通行あるいは安全な地雷除
去のために電波活性化地雷100を安全状態にする不活
性化も、実用的な有効距離から充分可能であることが判
る。
【0041】次に、図4は本発明の電波活性化地雷の実
施の第2形態を示す透視図である。
【0042】図に示すように、本実施の形態の電波活性
化地雷200は、通常の地雷と同様に地中に埋設される
地雷本体107と、地雷本体107から離され地雷本体
とは別にして、より浅い深度の地表と水平にアンテナ2
01を埋設するようにした点が実施の第1形態の電波活
性化地雷100とは異る。この地表に近く埋設するよう
にしたアンテナ201も、実施の第1形態におけるアン
テナ101と同様に、地表からのアンテナ201の深さ
がほぼ一定に保たれるようにして埋設される。これによ
って、外部(地上)から送られる指令電波が地中で減衰
する割合に局所的差異が生じるのを防ぎ、地中にあって
も、指令電波を受信することを実施の第1形態のアンテ
ナ101に比較して、より容易にしている。
【0043】本実施の形態でも、アンテナ201で受信
された指令電波は、地雷本体107内の受信機102で
検波された上で、解読機103へ送られる。解読機10
3は受信された電波が味方からの電波であるか否かを所
定の条件で判定し、味方からの正しい指令であると判断
すると、安全装置104を作動させ、信管105を起爆
可能なARM状態から安全なSAFE状態へ、またはそ
の逆に安全なSAFE状態から起爆可能なARM状態へ
と変化させる。
【0044】起爆可能なARM状態に置かれた信管10
5は、音響、振動、磁気または圧力レベルが一定値以上
になり、又は罠線が一定以上の力で引かれたまたは切断
された機械的な接触による一定条件を満たすと、炸薬1
06とともに爆発し、人員、車両を殺傷、破壊する。こ
のように、本実施の形態の電波活性化地雷200も、実
施の第1形態の電波活性化地雷100と同様に、従来の
地雷とは異なり、外部からの指令電波によって電波活性
化地雷200を起爆可能/安全いずれの状態にも置くこ
とができ、埋設後も戦況に応じた信管105の活性化/
不活性化が可能である。
【0045】また、解読機103で判定することによ
り、敵味方を識別し、「埋設後も味方に対しては安全な
地雷」とすることもでき、前述した実施の第1形態の電
波活性化地雷100と同様の作用効果が得られる。さら
に、本実施の形態では、アンテナ201が電波活性化地
雷200の埋設深さとは関係なく、より浅い深度に埋設
することもできるので、ARM状態/SAFE状態を指
令する指令信号の減衰を少なくでき、アンテナ201は
より正確な指令信号を受信できるアンテナ効率の高いも
のにできるので、信管105の活性化/不活性化がより
確実になされるようになる。逆に云えば、電波活性化地
雷200への指令信号の送信が、より遠隔地より行うこ
とができる伝送距離の長いものにできるようになる。
【0046】また、アンテナ201が地雷本体107と
分離して設置できるため、電波活性化地雷200の設置
位置にも拘わらず、図3に示すように土質、含水率によ
って減衰率が変化するアンテナ201を受信減衰の少な
い土質、含水率の場所を選択して設置でき、これにより
指令信号の減衰を小さくして、より正確な指令信号受信
ができるようになる。
【0047】次に、図5は本発明の電波活性化地雷の実
施の第3形態を透視図である。
【0048】図に示すように、本実施の形態の電波活性
化地雷は、通常の地雷と同様に信管105、炸薬106
が装備される地中に埋設される地雷本体301と、地雷
本体301とは別に、より浅い深度に地表と水平に埋設
されるアンテナ301及びアンテナ301の近傍に装着
される受信機302、解読機303、受信機・解読機用
電池308よりなっている。なお、安全装置104およ
び安全装置用電池109は、実施の第1形態、第2形態
と同様に地雷本体107内に設けるようにしている。
【0049】実施の第2形態と同様に、本実施の形態の
アンテナ301も地雷本体107の埋設位置から離さ
れ、地雷本体107とは別に地表に近く埋設されるアン
テナ301は、地表からのアンテナ301への深さを小
さくし、しかも深さがほぼ一定に保たれるように水平に
埋設される。これによって、外部(地上)から送られる
指令電波が地中で減衰する割合に局所的差異が生じるの
を防ぎ、地中にあっても指令電波を受信することを、実
施の第2形態と同様に容易にしている。
【0050】アンテナ301で受信された指令電波は、
アンテナ301近傍に設けた受信機302で検波された
上で、同様にアンテナ301近傍に設けられた解読機3
03へ送られる。この解読機303は受信した電波が味
方からの電波であるか否かを所定の条件で判定し、味方
からの正しい指令であると判断すると、その判定結果を
地雷本体107内に設置された安全装置104に伝達
し、安全装置104を作動させ、信管105を起爆可能
なARM状態から安全なSAFE状態へ、またはその逆
に安全なSAFE状態から起爆可能なARM状態へと変
化させる。
【0051】起爆可能なARM状態にされた信管105
は、所定の条件、すなわち電波活性化地雷300に設定
された音響、振動、磁気または圧力の大きさが一定値以
上になる条件、又は罠線が一定以上の力で引かれたまた
は切断され機械的な接触が起きた条件を満たすと炸薬1
06とともに爆発し、所定の条件を誘発させた人員、車
両を殺傷、破壊する。
【0052】このように、本実施の形態の電波活性化地
雷300も、実施の第1形態、第2形態の電波活性化地
雷100、200と同様に、従来の地雷とは異なり、外
部からの指令電波によって電波活性化地雷300を起爆
可能/安全いずれの状態にも置くことができ、埋設後も
戦況に応じ味方に有利になるように、信管105の活性
化/不活性化が可能である。また、解読機103で判定
することにより、敵味方を識別し、「埋設後も味方に対
しては安全な地雷」とすることもでき、前述した実施の
第1形態、第2形態の電波活性化地雷100、200と
同様の作用効果が得られる。
【0053】さらに、本実施の形態の電波活性化地雷3
00では、実施の第2形態電波活性化地雷200と同様
に、電波活性化地雷300への指令信号の送信がより遠
隔地より行うことができる伝送距離の長いものにできる
ようになる。また、アンテナ301が地雷本体107と
分離して設置できるため、電波活性化地雷300の設置
位置にも拘わらず、図3に示すように土質、含水率によ
って減衰率が変化するアンテナ301を受信減衰の少な
い土質、含水率の場所を選択して設置でき、より正確な
指令信号受信ができるようになる。
【0054】また、本実施の形態の電波活性化地雷30
0では、アンテナ301の外にも受信機302、解読機
303、受信機・解読機用電池308は、地雷本体10
7から離れた場所に埋設されることにより、地雷本体1
07の回収時には、回収時に爆発の危険性が残っている
地雷本体の重量を最小限に抑えられ、地雷本体107の
小型化が図れると共に、同容量の地雷本体107の場合
には破壊力を高めることができる。さらに、地雷本体1
07への金属部品使用を抑える効果が期待でき、地雷本
体107の探知をより困難にし、より効果を発揮できる
ものにすることができる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電波活性
化地雷は、地中に埋設され信管を活性化させて炸薬を爆
発させ、移動物を破壊、損傷させる地雷が設置されてい
る位置から離隔した位置から地雷設置位置に向けて発信
される指令信号を受信するアンテナ、アンテナで受信し
た指令信号を入力し検波する受信機、受信機で検波され
た指令信号が味方から発信されたものか否かを、所定の
条件で判定する解読機、解読機による判定の結果が入力
され、指令信号が味方からのものと判断されたとき、指
令信号に基づき作動して信管を地雷の起爆可能状態にす
る活性化、又は起爆不可能状態にする非活性化する安全
装置からなるものとした。
【0056】これにより、埋設された地雷は指令信号に
より信管が活性化/非活性化の何れの状態にもでき、埋
設後も戦況に応じ敵方に対し地雷本来の機能を発揮さ
せ、味方に対し人員、車両等の移動物に損傷、破壊が生
じない、細かい戦況に対応した地雷の活用ができるとと
もに、設置地雷の破損、破壊効率が高められる。
【0057】また、用済みの地雷は、信管を非活性化し
撤去できるので、撤去に伴う危険の回避及び撤去時間を
大幅に短縮でき、用済みの地雷が撤去されず放置される
ことが少なくなり、無用な人員、車両等の損傷、破壊を
防止できる。
【0058】また、本発明の電波活性化地雷は、アンテ
ナが炸薬が充填される地雷本体上面に環状にされ地表か
ら浅い位置に水平状態で配置され、受信機、解読機およ
び安全装置が地雷本体内に収容されるものとした。
【0059】これにより、アンテナは地表に極近い浅い
位置で水平に設置でき、減衰率に局所的差異が生じず、
アンテナは減衰率の少ない均等な指令信号の受信が可能
になり、より遠隔からの指令信号を正確に受信できる。
【0060】また、本発明の電波活性化地雷は、アンテ
ナが地雷本体から離隔した位置に配設され、地表から浅
い位置に水平状態で配置されるものとした。
【0061】これにより、アンテナが地雷本体の埋設深
さとは関係なく設置でき、指令信号の減衰率をさらに低
減でき、しかも容易に検出できない最低限の深さに設置
でき、さらには、アンテナは、受信する指令信号の減衰
率の小さい土質位置を選択して埋設することができ、減
衰率の小さい指令信号が受信できアンテナ効率の高いも
のにできる。
【0062】また、本発明の電波活性化地雷は、受信機
及び解読機が地雷本体内に収容されず、地雷本体から離
隔した位置に配設されているアンテナの近傍に配置され
るものとした。
【0063】これにより、地雷撤去時の爆発の危険性が
残存している撤去物を、略地雷本体のみの最小限のもの
にでき、また、地雷本体の小型化が図れるとともに、地
雷本体への金属部品使用が抑えられて地雷本体の探知を
より困難なものにし、地雷本来の効果を充分に発揮でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電波活性化地雷の実施の第1形態〜第
3形態に採用している基本構成ブロック図、
【図2】本発明の電波活性化地雷の実施の第1形態を示
す透視図、
【図3】指令信号の周波数、土中の含水率と8.68d
b減衰するまでの表皮の深さとの関係を示す図、
【図4】本発明の電波活性化地雷の実施の第2形態を示
す透視図、
【図5】本発明の電波活性化地雷の実施の第3形態を示
す透視図、
【図6】従来の対特車用地雷を示す断面図、
【図7】従来の対人用地雷を示す断面図である。
【符号の説明】
1 圧力板 2 受圧ゴム 3 発火栓 4 撃発ゴム 5 信管 6 伝爆薬 7 炸薬 8 活性化装置 9 杭 10 対特車用地雷 11 罠線 12 撃針捍 13 撃針 14 *** 15 放出及び点火機構 16 放出薬 17 伝導薬 18 炸薬 19 弾子 20 対人用地雷 100 電波活性化地雷 101 アンテナ 102 受信機 103 解読機 104 安全装置 105 信管 106 炸薬 107 地雷本体 108 受信機・解読機用電池 109 安全装置用電池 200 電波活性化地雷 201 アンテナ 300 電波活性化地雷 301 アンテナ 302 受信機 303 解読機 308 受信機・解読機用電池

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地中に埋設され上方を通過する移動物に
    より設定された一定条件が満たされたとき、信管を活性
    化させて炸薬を爆発させ、移動物を破壊、損傷させる地
    雷において、離隔した位置から発信される指令信号を受
    信するアンテナと、前記アンテナで受信した前記指令信
    号を検波する受信機と、検波された前記指令信号が味方
    から発信されたものかどうかを判定する解読機と、前記
    指令信号が味方から発信されたものであるとき、作動し
    て前記指令信号に基づき前記信管を活性化させ若しくは
    非活性化させる安全装置とを設けたことを特徴とする電
    波活性化地雷。
  2. 【請求項2】 前記アンテナが前記炸薬を充填する地雷
    本体上面に環状にされ、地表から浅い位置に水平状態で
    配置されるとともに、前記受信機、前記解読機および前
    記安全装置が前記地雷本体内に収容されていることを特
    徴とする請求項1の電波活性化地雷。
  3. 【請求項3】 前記アンテナが前記地雷本体上面から離
    隔した位置に配設され、地表から浅い位置に水平状態で
    配置されていることを特徴とする請求項2の電波活性化
    地雷。
  4. 【請求項4】 前記受信機及び前記解読機が前記地雷本
    体内に収容されず、前記地雷本体から離隔した位置に配
    設された前記アンテナの近傍に配置されていることを特
    徴とする請求項3の電波活性化地雷。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010071617A (ja) * 2008-09-22 2010-04-02 Nec Network & Sensor Systems Ltd 地雷及び機雷用味方識別装置
JP2013528774A (ja) * 2010-05-07 2013-07-11 オリカ インターナショナル プライベート リミティド ***方法
KR101655339B1 (ko) * 2016-05-10 2016-09-07 (주) 한사 격발제어장치를 가지는 훈련용 수류탄

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