JP2001318333A - 走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
査光学装置及びそれを用いた画像形成装置を得ること。 【解決手段】 光源手段1から出射された少なくとも1
つの光束を偏向手段5に入射させる入射光学手段16
と、該偏向手段で反射偏向された少なくとも1つの光束
を被走査面9上に結像させる少なくとも1つの回折面6
4を有する結像手段6と、を有する走査光学装置におい
て、該回折面で回折される回折光のうち、該被走査面上
にスポットを形成させる為に使用する次数の回折光に対
して他の次数の不要回折光の迷光を制限する制限手段7
を、該回折面と該被走査面との間の光路中に設けたこ
と。
Description
れを用いた画像形成装置に関し、特に光源手段から光変
調され出射した少なくとも1つの光束を回転多面鏡等よ
り成る偏向手段で反射偏向(偏向走査)させた後、少な
くとも1つの回折面を有する結像手段を介して被走査面
上を光走査して画像情報を記録するようにした、例えば
電子写真プロセスを有するレーザービームプリンターや
デジタル複写機等の装置に好適なものである。
BP)等の走査光学装置においては画像信号に応じて光
源手段から光変調され出射した光束を、例えば回転多面
鏡(ポリゴンミラー)より成る光偏向器により周期的に
偏向させ、fθ特性を有する結像手段によって感光性の
記録媒体(感光ドラム)面上にスポット状に集束させ、
その面上を光走査して画像記録を行っている。
折面を有する走査光学装置が、例えば特開平10−68
903号公報などで種々と提案されている。特開平10
−68903号公報では結像手段に屈折部(屈折面)と
回折部(回折面)とを有する光学素子を用いており、こ
の屈折部と回折部とのパワーを所望の条件を満たすよう
に設定することにより、走査光学装置の温度変動に伴う
主走査方向の倍率変化及びピント変化が、該結像手段の
屈折部と回折部とのパワー変化と、光源手段である半導
体レーザーの波長変動により補正されるようにしてい
る。このことにより温度が変動した場合でも、高精細な
画像を得ることが可能になる。
折面とを有する光学素子の回折面は、使用する次数の回
折光(使用回折光)として通常1次の回折光が最大強度
となるような格子形状にて構成されている。このとき回
折面で回折されるの回折光のうち、被走査面上にスポッ
トを形成させる為に使用する次数の回折光に対して他の
次数の不要(高次)回折光は微量となる。しかしながら
像高により回折面への入射角が変化する走査光学装置で
は、この不要(高次)回折光は像高により増減する。又
実際の製造においても理想的な回折格子形状に対して製
造誤差を生じるので不要(高次)回折光が増大すること
もある。
被走査面上に入射するとフレアーとなり、画質に悪影響
を及ぼす要因となる。
走査光学装置の走査レンズ系(結像手段)は、一般には
プラスチックレンズで生産され、技術的、コスト的にも
問題が多いことから、屈折面に施す反射防止コートを省
略する傾向にある。このため、回折面で生じる不要な反
射回折光が、反射防止コートを省略したプラスチックレ
ンズの屈折面で反射して被走査面上に入射して不要回折
光の迷光としてゴーストとなるという問題点がある。
る。
の要部断面図である。
散光束はコリメーターレンズ92により略平行光束とさ
れ、絞り93によって該光束を制限して副走査方向にの
み所定の屈折力を有するシリンドリカルレンズ94に入
射している。シリンドリカルレンズ94に入射した略平
行光束のうち主走査断面内においてはそのままの状態で
射出する。また副走査断面内においては集束してポリゴ
ンミラーから成る光偏向器95の偏向面(反射面)95
aにほぼ線像として結像している。
15(15P、15U、15L)は屈折光学素子81と
回折光学素子82とからなる結像手段(走査レンズ系)
85に入射される。同図では光偏向器95側から順にプ
ラスチックトーリックレンズ81、長尺の回折光学素子
82を配置している。長尺の回折光学素子82は射出成
形により製作されたプラスチック製である。これらの光
学素子は共に主走査方向と副走査方向とに異なるパワー
を有しており、光偏向器95からの光束を被走査面96
上に結像させるとともに光偏向器95の偏向面(ミラー
面)の倒れを補正している。そして結像手段85から出
射した光束は被走査面96上に結像し、光偏向器95を
矢印A方向に回転させることによって該被走査面96上
を矢印B方向(主走査方向)に光走査して画像情報の記
録を行なっている。
射面83が屈折面、出射面84が回折面(回折格子面)
で構成されている。光偏向器95で反射偏向された光束
15(15P、15U、15L)のうち大部分は使用回
折光(通常は+1次回折光)として被走査面96上に結
像され、ビームスポット(不図示)を形成する。
束15(15P、15U、15L)のうち一部は不要な
高次の回折光になる。そのうち回折面84で回折される
6次の反射回折光(反射6次回折光)になるものに注目
する。
L)は反射6次回折光のうち、屈折面83で表面反射
し、さらに回折面84で使用回折光(通常は+1次回折
光)として被走査面96上に向かう光束(不要回折光の
迷光)である。同図ではこのような反射6次回折光が、
結像はしないものの被走査面96上に不要回折光の迷光
として入射していることがわかる。
に被走査面上を走査するか図11を用いて説明する。同
図において横軸は本来のビームスポットが被走査面96
上に到達する像高であり、縦軸はそのときの反射6次回
折光の迷光が被走査面96上に到達する位置である。こ
れによれば、本来のビームスポットが被走査面96上を
走査していくと、それに応じて反射6次回折光の迷光も
被走査面96上を走査するが、像高±80mmあたりで
走査速度が落ちることがわかる。これにより像高±80
mmあたりにはより多くの迷光が集まり、画質の劣化が
顕著になる。
上の像を不鮮明にし、例えばレーザビームプリンタ(L
BP)では印字が不鮮明になるという問題になる。さら
に近年、中間調を持つ画像を表現する為、感光ドラムの
感度が向上する傾向にあり、迷光による画質の劣化は無
視できないものとなってきている。
の迷光を制限する制限手段を、該回折面と被走査面との
間の光路中に設けることにより、被走査面に達する不要
回折光の迷光を低減させることができる走査光学装置及
びそれを用いた画像形成装置の提供を目的とする。
等を工夫することにより、上記の制限部材を新たに設け
なくても被走査面に達する上記不要回折光の迷光を低減
させることができる走査光学装置及びそれを用いた画像
形成装置の提供を目的とする。
学装置は、光源手段から出射された少なくとも1つの光
束を偏向手段に入射させる入射光学手段と、該偏向手段
で反射偏向された少なくとも1つの光束を被走査面上に
結像させる少なくとも1つの回折面を有する結像手段
と、を有する走査光学装置において、該回折面で回折さ
れる回折光のうち、該被走査面上にスポットを形成させ
る為に使用する次数の回折光に対して他の次数の不要回
折光の迷光を制限する制限手段を、該回折面と該被走査
面との間の光路中に設けたことを特徴としている。
て、前記制限手段は主走査方向に沿って略平行に配置さ
れたエッジ部により形成されていることを特徴としてい
る。
て、前記制限手段は主走査方向に沿って略平行に配置さ
れたスリット部材により形成されていることを特徴とし
ている。
て、前記制限手段は前記使用する次数の回折光の光束の
進行方向を変更する反射部材により形成されていること
を特徴としている。
て、前記制限手段は走査光学装置を構成する複数の要素
のうち少なくとも一つの要素を保持するケーシングに設
けられた入射窓又は/及び出射窓により形成されている
ことを特徴としている。
て、前記不要回折光の迷光の走査幅は Lm/Lo<0.8 (但し、Lm:不要回折光の迷光の走査幅 Lo:有効走査幅)なる条件を満足することを特徴とし
ている。
て、前記使用する次数をn、前記他の次数をmとしたと
き、 4≦m/n≦7 なる条件を満足することを特徴としている。
て、前記使用する次数の回折光は1次の透過回折光であ
り、前記不要回折光は6次の反射回折光であることを特
徴としている。
て、前記制限手段の開口部の副走査方向の幅をS、該制
限手段の置かれた場所における本来のビームスポットを
形成する光束の副走査方向の大きさをφo、前記不要回
折光の迷光の副走査方向の大きさをφmとしたとき、 φo<S<φm なる条件を満足することを特徴としている。
て、前記制限手段の開口部の副走査方向の幅をS、該制
限手段の置かれた場所における前記不要回折光の迷光の
副走査方向の大きさをφm、該不要回折光の迷光の走査
幅をLm、有効走査幅をLoとしたとき、
る。
項1乃至10のいずれか1項に記載の走査光学装置と、
前記被走査面に配置された感光体と、前記走査光学装置
で走査された光束によって前記感光体上に形成された静
電潜像をトナー像として現像する現像器と、現像された
トナー像を被転写材に転写する転写器と、転写されたト
ナー像を被転写材に定着させる定着器とを有することを
特徴としている。
項1乃至10の何れか1項に記載の走査光学装置と、外
部機器から入力したコードデータを画像信号に変換して
前記走査光学装置に入力せしめるプリンタコントローラ
とを有していることを特徴としている。
査光学装置の実施形態1の主走査方向の要部断面図(主
走査断面図)、図2は図1の主要部分の副走査方向の要
部断面図(副走査断面図)である。
束が反射偏向(偏向走査)される方向を主走査方向、結
像手段の光軸及び主走査方向と直交する方向を副走査方
向と定義する。
を有する半導体レーザーより成っている。2はコリメー
ターレンズであり、光源手段1から出射された発散光束
を略平行光束に変換している。3は開口絞りであり、通
過光束(光量)を制限している。4はシリンドリカルレ
ンズであり、副走査方向にのみ所定の屈折力を有してお
り、開口絞り3を通過した光束を副走査断面内で後述す
る光偏向器5の偏向面5aにほぼ線像として結像させて
いる。
ズ2、開口絞り3、そしてシリンドリカルレンズ4等の
各要素は入射光学手段16の一要素を構成している。
ー(回転多面鏡)より成る光偏向器であり、モーター等
の駆動手段(不図示)により図中矢印A方向に一定速度
で回転している。
ズ系)であり、光偏向器5側から順にプラスチック製の
トーリックレンズ61、そして射出成形により製作され
たプラスチック製の長尺の回折光学素子62を有してお
り、全系では主走査方向と副走査方向とで互いに異なる
所定の屈折力を有しており、光偏向器5によって反射偏
向(偏向走査)された画像情報に基づく光束を被走査面
9上に結像させ、かつ光偏向器5の偏向面5aの面倒れ
を補正している。長尺の回折光学素子62は入射面63
が屈折面、出射面64が回折面(回折格子面)で構成さ
れている。本実施形態での回折面のベース面は巨視的に
見て平面形状である。
た光束15(15P、15U、15L)のうち大部分の
光束は回折面64で使用する次数(通常は+1次)の回
折光(使用回折光)12(12P、12U、12L)と
して回折されて被走査面9上に結像され、ビームスポッ
トを形成する。
面9との間の光路中に配置され、主走査方向に沿って略
平行に配置された不透明な樹脂からなるスリット開口部
7aを有する細長いスリット部材より成り、回折面64
で回折された回折光のうち、使用回折光を通過させ、そ
れ以外の他の次数の不要回折光の迷光の大部分を遮光し
ている。
れる回折光のうち、被走査面9上にスポットを形成させ
る為に使用する回折光のことである。また使用回折光は
1次の透過回折光であり、不要回折光の迷光13は6次
の反射回折光(反射6次回折光)である。
は感光体(像担持体)である。
た発散光束はコリメーターレンズ2により略平行光束と
され、開口絞り3によって該光束を制限して副走査方向
にのみ所定の屈折力を有するシリンドリカルレンズ4に
入射している。シリンドリカルレンズ4に入射した略平
行光束のうち主走査断面内においてはそのままの状態で
射出する。また副走査断面内においては集束してポリゴ
ンミラーから成る光偏向器5の偏向面(反射面)5aに
ほぼ線像として結像している。
された光束をfθ特性を有する結像手段6を介して被走
査面としての感光ドラム面9上に導光し、該光偏向器5
を矢印A方向に回転させることによって、該感光ドラム
面9上を矢印B方向(主走査方向)に光走査して画像情
報の記録を行なっている。
5の回折面64で回折された回折光12の振る舞いにつ
いて図2を用いて説明する。
た不要回折光(反射6次回折光)のうち、屈折面63で
表面反射し、さらに回折面64で使用回折光(通常は+
1次回折光)として被走査面9上に向かう不要回折光の
迷光である。
71,72より成り、スリット開口部7aは該第1、第
2のスリット部71,72の主走査方向に略平行な端部
(エッジ部)より形成されている。本実施形態において
はこのスリット部材7により本来のビームスポットを形
成する光束12をそのまま通過させ、不要回折光の迷光
13の大部分を遮光している。即ち、反射6次回折光の
迷光をスリット部材7で制限している。これによりスリ
ット部材7が無い場合に被走査面9に到達してしまって
いた不要回折光の迷光14を大幅に低減することができ
る。
ように走査するかは前記図11で説明した如くである。
即ち、図11において横軸は本来のビームスポットが被
走査面9上に到達する像高であり、縦軸はそのときの反
射6次回折光の迷光が被走査面9上に到達する位置であ
る。図11でわかるように本来のビームスポットが被走
査面9上を走査していくと、それに応じて反射6次回折
光の迷光も被走査面9上を走査し、その走査範囲は±8
0mm程度(走査幅Lm=160)で有効走査範囲±1
10mm(有効走査幅Lo=220)の約73%であ
る。
次回折光)の迷光の走査幅Lmを Lm/Lo<0.8 ………(1) (但し、Lm:不要回折光の迷光の走査幅 Lo:有効走査幅)なる条件を満足するように設定して
いる。
ット開口部7aの副走査方向の幅Sは、該スリット部材
7の置かれた場所における本来のビームスポットを形成
する光束12の副走査方向の大きさをφo、反射6次回
折光の迷光13の副走査方向の大きさをφmとしたと
き、 φo<S<φm ………(2) なる条件を満足するように設定している。逆を言えば上
記条件式(2)を満足する位置にスリット部材7のスリ
ット開口部7aを設ければよい。
Sと反射6次回折光の迷光の副走査方向の大きさφmの
差をできるだけ大きくとることで、不要回折光の迷光を
より多く制限し、不要回折光の迷光を低減することがで
きる。特に各要素の関係を
の低減効果が得られる。その理由は図11に示したよう
に不要回折光の迷光の走査は部分的にスピードが異なる
(不要回折光の迷光の走査幅が有効幅に対してLm/L
o)ため、平均的に軸上のLo/Lm倍の不要回折光の
迷光の強度ムラを生じるが、スリット部材7で制限でき
る不要回折光の迷光は副走査方向のみであるため不要回
折光の迷光の低減効果は平方根で効くことによる。
して6次の反射回折光に注目する理由を述べる。回折面
64のように光学素子の出射面に回折格子を形成する場
合、使用する透過回折光の次数をnとすると、回折面6
4の格子高さhは、通常使用する透過回折光の回折効率
が最大になるように設定される。具体的には光源の使用
波長λの整数倍の位相差がつくように格子高さhを設定
すればよく、以下の式になる。
屈折率) このとき回折面64で生じる反射回折光でも同様に、使
用波長λの整数倍の位相差がついてしまう次数の反射回
折光が最大になってしまう。具体的には、そのような反
射回折光の次数をmとすると、 h=mλ/(2N) …………(5) なる式を満たすものが最大になる。
nとの関係は、 m/n=2N/(N−1)………(6) となる。この関係式(6)の右辺は回折格子を構成する
部材の使用波長λでの屈折率で決まるが、一般的なガラ
スやプラスチックの材質の屈折率はおおよそ1.4〜
2.0の範囲であるので、関係式(6)から 4≦m/n≦7 ………(7) が導かれる。
り、回折光学素子62は製造の容易さとコストの面から
プラスチックで構成される場合は、材質の屈折率N≒
1.5なので、関係式(5)から6次の反射回折光が強
く発生することになる。
面64で回折されるの回折光のうち、被走査面9上にス
ポットを形成させる為に使用する次数の回折光(使用回
折光)に対して他の次数の不要回折光の迷光を制限する
スリット部材7を、該回折面64と該被走査面9との間
の光路中に設けることにより、被走査面9上の像(ビー
ムスポット)を鮮明にすることができ、これにより例え
ばレーザビームプリンタでは印字が不鮮明になるという
問題点を解決することができる。
と同様に走査光学装置の温度変動に伴う主走査方向の倍
率変化及びピント変化が、結像手段の屈折部と回折部と
のパワー変化と、光源手段である半導体レーザーの波長
変動により補正されるようにしている。
置の実施形態2の主走査方向の要部断面図(主走査断面
図)、図4は図3の主要部分の副走査方向の要部断面図
(副走査断面図)である。図3、図4において図1、図
2に示した要素と同一要素には同符番を付している。
なる点は、光源手段を複数の発光点を有する例えばマル
チ半導体レーザー31より構成した点、制限手段を感光
体10を保持する不透明な樹脂からなるケーシング32
に設けられた入射窓33より構成した点であり、その他
の構成及び光学的作用は実施形態1と略同様であり、こ
れにより同様な効果を得ている。
発光点を有する例えばマルチ半導体レーザー31より成
っている。32は感光体10を覆うケーシングであり、
回折面64と被走査面9との間の光路中に配置した入射
窓33を有しており、該入射窓33により回折面64で
回折された回折光のうち、使用回折光(通常は+1次回
折光)を通過させ、それ以外の他の次数の不要回折光の
迷光の大部分を遮光している。
5の回折面64で回折された回折光の振る舞いについて
図4を用いて説明する。
子写真プロセスを実現する感光体10とプロセス部品
(不図示)とを一体化にし、これらを覆う第1、第2の
ケーシング部材32a,32bから構成されている。
た不要回折光(反射6次回折光)のうち、屈折面63で
表面反射し、さらに回折面64で使用回折光(通常は+
1次回折光)として被走査面9上に向かう不要回折光の
迷光である。
32a,32bの主走査方向に略平行な端部(エッジ
部)32a1,32b1より形成され、本来のビームス
ポットを形成する光束12をそのまま通過させ、不要回
折光の迷光13の大部分を遮光している。即ち、反射6
次回折光の迷光を入射窓33で制限している。これによ
り入射窓33が無い場合に感光体10に到達してしまっ
ていた不要回折光の迷光14を大幅に低減することがで
きる。
面64で回折されるの回折光のうち、使用する次数の回
折光(使用回折光)に対して他の次数の不要回折光の迷
光13をケーシング32に設けられた入射窓33により
制限することにより、被走査面9上の像(ビームスポッ
ト)を鮮明にすることができ、これにより例えばレーザ
ビームプリンタでは印字が不鮮明になるという問題点を
解決することができる。
限する制限部材(入射窓)をケーシング32を構成する
第1、第2のケーシング部材32a,32bの端部(エ
ッジ部)32a1,32b1より形成したが、必ずしも
これに限られるものではない。また回折面64と被走査
面9との間で主走査方向に沿って配置された制限部材と
しては感光体10近傍に配置される既知の電子写真プロ
セスを実現する部品・装置、例えば帯電装置や現像装置
などの形状を最適化にして用いてもよい。更には回折面
64と被走査面9との間にある枠体や側壁などの構造体
などでもよい。
置の実施形態3の主走査方向の要部断面図(主走査断面
図)、図6は図5の主要部分の副走査方向の要部断面図
(副走査断面図)である。図5、図6において図1、図
2に示した要素と同一要素には同符番を付している。
なる点は、制限手段を本実施形態においても条件式
(1),(2),(3),(7)が成立する不透明な樹
脂からなるユニット・ケーシング20に設けられた出射
窓23より構成した点、結像手段56を3枚のレンズ6
1,65,62より構成した点であり、その他の構成及
び光学的作用は実施形態1と略同様であり、これにより
同様な効果を得ている。
ット・ケーシングであり、回折面64と被走査面9との
間の光路中に配置した出射窓23を有しており、該出射
窓23により回折面64で回折された回折光のうち、使
用回折光(通常は+1次回折光)を通過させ、それ以外
の他の次数の不要回折光の迷光の大部分を遮光してい
る。
ンズ系)であり、光偏向器5側から順にプラスチック製
のトーリックレンズ61、球面レンズ65、そして射出
成形により、製作されたプラスチック製の長尺の回折光
学素子62を有しており、全系では主走査方向と副走査
方向とで互いに異なる所定の屈折力を有しており、光偏
向器5によって反射偏向された画像情報に基づく光束を
被走査面9上に結像させ、かつ光偏向器5の偏向面5a
の面倒れを補正している。長尺の回折光学素子62は入
射面63が屈折面、出射面64が回折面で構成されてい
る。
5の回折面64で回折された回折光の振る舞いについて
図6を用いて説明する。
第1、第2のケーシング部材21,22から構成されて
おり、光源手段1、コリメータレンズ2、絞り3、シリ
ンドリカルレンズ4、光偏向器5、結像手段56などを
取り付ける既知の構成を有している。
た不要回折光(反射6次回折光)のうち、屈折面63で
表面反射し、さらに回折面64で使用回折光(通常は+
1次回折光)として被走査面9上に向かう不要回折光の
迷光である。
21,22の主走査方向に略平行な端部(エッジ部)よ
り形成され、即ち主走査方向に細長いスリット状の開口
部より形成され、本来のビームスポットを形成する光束
12をそのまま通過させ、不要回折光の迷光13の大部
分を制限している。即ち、反射6次回折光の迷光を出射
窓23で制限している。これにより出射窓23が無い場
合に感光体10に到達してしまっていた不要回折光の迷
光14を大幅に低減することができる。
面64で回折されるの回折光のうち、使用する次数の回
折光(使用回折光)に対して他の次数の不要回折光の迷
光をケーシング20に設けられた出射窓23により制限
することにより、被走査面9上の像(ビームスポット)
を鮮明にすることができ、これにより例えばレーザビー
ムプリンタでは印字が不鮮明になるという問題点を解決
することができる。
入射窓33と本実施形態の出射窓23とを組み合わせて
構成しても良いことはいうまでもない。
は、例えば図4の端部32b1の形状より図6のように
光束に対して垂直方向に切り立った面で開口部を形成し
たほうが、開口部材の表面反射の悪影響(フレアー)に
対して有利になる。
置の実施形態4の主走査方向の要部断面図(主走査断面
図)、図8は図7の主要部分の副走査方向の要部断面図
(副走査断面図)である。図7、図8において図1、図
2に示した要素と同一要素には同符番を付している。
なる点は、制限手段を光束の進行方向を変更する反射部
材24より構成した点、結像手段76を単一の光学素子
62より構成した点、回折面64のベース面の形状を曲
面とした点であり、その他の構成及び光学的作用は実施
形態1と略同様であり、これにより同様な効果を得てい
る。
で所望の光学特性を得る為に、屈折面63の形状及び回
折面64のベース面は曲面形状とする必要がある。
との間の光路中に配置された制限手段としての反射部材
であり、結像手段76を通過した光束の光路を折り曲げ
るための主走査方向に細長い折り返しミラーより成り、
回折面64で回折されるの回折光のうち、使用回折光
(通常は+1次回折光)をそのまま感光体10に向けて
反射させ、それ以外の他の次数の不要回折光の迷光の大
部分を反射させずに感光体10が無い方向に向かうよう
にしている。
ンズ系)であり、主走査方向と副走査方向とで互いに異
なる所定の屈折力を有する単一の長尺の回折光学素子6
2を有しており、光偏向器5によって反射偏向された画
像情報に基づく光束を被走査面9上に結像させ、かつ光
偏向器5の偏向面5aの面倒れを補正している。長尺の
回折光学素子62は入射面63が屈折面、出射面64が
回折面で構成されている。
5の回折面64で回折される回折光の振る舞いについて
図8を用いて説明する。
ビームスポットを形成する光束12をそのまま感光体1
0に向けて反射させ、迷光13の大部分を反射させずに
感光体10が無い方向に向かうようにしている。よって
本実施形態における折り返しミラー24は実質的に開口
部として作用する。
た不要回折光(反射6次回折光)のうち、屈折面63で
表面反射し、さらに回折面64で使用回折光(通常は+
1次回折光)として被走査面9上に向かう不要回折光の
迷光である。
ットを形成する光束12をそのまま感光体10に向けて
反射させるが、迷光13の大部分を反射させずに感光体
10が無い方向に向かうようにしている。これにより折
り返しミラー24が無い場合に感光体10に到達してし
まっていた迷光14を大幅に低減することができる。
面64で回折されるの回折光のうち、使用する次数の回
折光(使用回折光)に対して他の次数の不要回折光の迷
光を折り返しミラー24により制限することにより、被
走査面上の像(ビームスポット)を鮮明にすることがで
き、これにより例えばレーザビームプリンタでは印字が
不鮮明になるという問題点を解決することができる。
レンズ系)を1〜3枚のレンズより構成したが、これに
限定されるものではない。また結像手段のレンズタイプ
は各実施形態に示したタイプに限定されるものではな
く、回折光学素子を用いた結像手段全てに適用すること
ができる。更に回折面も1面に限定されるものではな
く、複数面に回折格子を形成してもよい。
れるものではない。また各実施形態はそれぞれ単一の発
光点のレーザー、もしくは複数の発光点のレーザーであ
るが、これに限定されるものではない。更に複数ビーム
の光源として、モノリシックマルチビームや、複数のシ
ングルビームを合成したマルチビームなど既知の複数ビ
ームを発する光源であってもよい。
光のみ着目して説明したが、これに限定されるものでは
ない。また前述したように回折光学素子の屈折率や設計
上の使用する次数によって発生する高次の回折光の次数
は異なるので適時、適応させることができる。また実際
の製造においては回折格子の高さの誤差を生じるので発
生する高次回折光の次数にも誤差が生じるので適時、適
応させることができる。
主走査方向及び副走査方向に屈折力のない平面ミラーが
好ましい。但し、本発明では、それに限定されることは
なく、シリンドリカルミラーのような屈折力のあるミラ
ーでも良い。
限手段が6次の反射回折光を含む不要回折光の迷光の5
0%を制限するように配置することが好ましい。更に好
ましくは、各実施形態1〜4に示した制限手段が6次の
反射回折光を含む不要回折光の迷光の80%を制限する
ように配置することが好ましい。
な樹脂に限定されることなく、アルミニウム等の遮光機
能を有する金属でも良い。
不要回折光の迷光による画質劣化は、各実施形態1〜4
で使用された回折面64のベース面(基準面)が巨視的
に見て平面形状な回折光学素子62において、特に顕著
に問題となる。理由は、回折面64のベース面(基準
面)が巨視的に見て平面形状の場合、不要回折光の迷光
が被走査面9に達する確率が高くなるためである。そこ
で、本発明では、各実施形態1〜4に示された制限手段
7,20,24,32により、不要回折光の迷光を制限
している。
2は、回折面64のベース面(基準面)が巨視的に見て
平面形状であるものに限定されない。回折面64のベー
ス面が巨視的に見て曲面形状のものも本発明で使用され
る回折光学素子62に適用できる。回折面64のベース
面が巨視的に見て曲面形状の場合でも、不要回折光の迷
光が被走査面9に達するためである。
材7により回折面64から生ずる使用回折光以外の不要
回折光の一部を遮光するようにしても良い。
製作されたプラスチック製の長尺な回折光学素子62を
用いているが、ベース基板上に回折格子を製作するレプ
リカ法で作製された回折光学素子を用いても良い。
態1〜4のいずれかの走査光学装置を用いた画像形成装
置(電子写真プリンタ)の実施形態を示す副走査方向の
要部断面図である。図9において、符号104は画像形
成装置を示す。この画像形成装置104には、パーソナ
ルコンピュータ等の外部機器117からコードデータD
cが入力する。このコードデータDcは、装置内のプリ
ンタコントローラ111によって、画像データ(ドット
データ)Diに変換される。この画像データDiは、各
実施形態1〜4で示した構成を有する光走査ユニット1
00に入力される。そして、この光走査ユニット(走査
光学装置)100からは、画像データDiに応じて変調
された光ビーム(光束)103が出射され、この光ビー
ム103によって感光ドラム101の感光面が主走査方
向に走査される。
101は、モータ115によって時計廻りに回転させら
れる。そして、この回転に伴って、感光ドラム101の
感光面が光ビーム103に対して、主走査方向と直交す
る副走査方向に移動する。感光ドラム101の上方に
は、感光ドラム101の表面を一様に帯電せしめる帯電
ローラ102が表面に当接するように設けられている。
そして、帯電ローラ102によって帯電された感光ドラ
ム101の−表面に、前記光走査ユニット100によっ
て走査される光ビーム103が照射されるようになって
いる。
画像データDiに基づいて変調されており、この光ビー
ム103を照射することによって感光ドラム101の表
面に静電潜像を形成せしめる。この静電潜像は、上記光
ビーム103の照射位置よりもさらに感光ドラム101
の回転方向の下流側で感光ドラム101に当接するよう
に配設された現像器107によってトナー像として現像
される。
は、感光ドラム101の下方で、感光ドラム101に対
向するように配設された転写ローラ(転写器)108に
よって被転写材たる用紙112上に転写される。用紙1
12は感光ドラム101の前方(図9において右側)の
用紙カセット109内に収納されているが、手差しでも
給紙が可能である。用紙カセット109端部には、給紙
ローラ110が配設されており、用紙カセット109内
の用紙112を搬送路へ送り込む。
された用紙112はさらに感光ドラム101後方(図9
において左側)の定着器へと搬送される。定着器は内部
に定着ヒータ(図示せず)を有する定着ローラ113と
この定着ローラ113に圧接するように配設された加圧
ローラ114とで構成されており、転写部から撒送され
てきた用紙112を定着ローラ113と加圧ローラ11
4の圧接部にて加圧しながら加熱することにより用紙1
12上の未定着トナー像を定着せしめる。更に定着ロー
ラ113の後方には排紙ローラ116が配設されてお
り、定着された用紙112を画像形成装置の外に排出せ
しめる。
トコントローラ111は、先に説明データの変換だけで
なく、モータ115を始め画像形成装置内の各部や、光
走査ユニット100内のポリゴンモータなどの制御を行
う。
て生じる不要回折光の迷光を制限する制限手段を、回折
面と被走査面との間の光路中に設けることにより、被走
査面に達する不要回折光の迷光を低減させることがで
き、これにより高画質で鮮明なる画像を得ることができ
る走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置を達成す
ることができる。
材の形状や大きさ等を工夫することにより、上記の制限
部材を新たに設けなくても被走査面に達する上記不要回
折光の迷光を低減させることができ、これにより高画質
で鮮明なる画像を得ることができる走査光学装置及びそ
れを用いた画像形成装置を達成することができる。
図
の要部断面図
図
の要部断面図
図
の要部断面図
図
の要部断面図
面図
面上を走査するかを示した図
Claims (12)
- 【請求項1】 光源手段から出射された少なくとも1つ
の光束を偏向手段に入射させる入射光学手段と、該偏向
手段で反射偏向された少なくとも1つの光束を被走査面
上に結像させる少なくとも1つの回折面を有する結像手
段と、を有する走査光学装置において、 該回折面で回折される回折光のうち、該被走査面上にス
ポットを形成させる為に使用する次数の回折光に対して
他の次数の不要回折光の迷光を制限する制限手段を、該
回折面と該被走査面との間の光路中に設けたことを特徴
とする走査光学装置。 - 【請求項2】 前記制限手段は主走査方向に沿って略平
行に配置されたエッジ部により形成されていることを特
徴とする請求項1記載の走査光学装置。 - 【請求項3】 前記制限手段は主走査方向に沿って略平
行に配置されたスリット部材により形成されていること
を特徴とする請求項1記載の走査光学装置。 - 【請求項4】 前記制限手段は前記使用する次数の回折
光の光束の進行方向を変更する反射部材により形成され
ていることを特徴とする請求項1記載の走査光学装置。 - 【請求項5】 前記制限手段は走査光学装置を構成する
複数の要素のうち少なくとも一つの要素を保持するケー
シングに設けられた入射窓又は/及び出射窓により形成
されていることを特徴とする請求項1記載の走査光学装
置。 - 【請求項6】 前記不要回折光の迷光の走査幅は Lm/Lo<0.8 (但し、Lm:不要回折光の迷光の走査幅 Lo:有効走査幅)なる条件を満足することを特徴とす
る請求項1記載の走査光学装置。 - 【請求項7】 前記使用する次数をn、前記他の次数を
mとしたとき、 4≦m/n≦7 なる条件を満足することを特徴とする請求項1記載の走
査光学装置。 - 【請求項8】 前記使用する次数の回折光は1次の透過
回折光であり、前記不要回折光は6次の反射回折光であ
ることを特徴とする請求項1記載の走査光学装置。 - 【請求項9】 前記制限手段の開口部の副走査方向の幅
をS、該制限手段の置かれた場所における本来のビーム
スポットを形成する光束の副走査方向の大きさをφo、
前記不要回折光の迷光の副走査方向の大きさをφmとし
たとき、 φo<S<φm なる条件を満足することを特徴とする請求項1記載の走
査光学装置。 - 【請求項10】 前記制限手段の開口部の副走査方向の
幅をS、該制限手段の置かれた場所における前記不要回
折光の迷光の副走査方向の大きさをφm、該不要回折光
の迷光の走査幅をLm、有効走査幅をLoとしたとき、 【数1】 なる条件を満足することを特徴とする請求項1記載の走
査光学装置。 - 【請求項11】 請求項1乃至10のいずれか1項に記
載の走査光学装置と、前記被走査面に配置された感光体
と、前記走査光学装置で走査された光束によって前記感
光体上に形成された静電潜像をトナー像として現像する
現像器と、現像されたトナー像を被転写材に転写する転
写器と、転写されたトナー像を被転写材に定着させる定
着器とを有することを特徴とする画像形成装置。 - 【請求項12】 請求項1乃至10の何れか1項に記載
の走査光学装置と、外部機器から入力したコードデータ
を画像信号に変換して前記走査光学装置に入力せしめる
プリンタコントローラとを有していることを特徴とする
画像形成装置。
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