JP2001315739A - パルプモールド成形体 - Google Patents

パルプモールド成形体

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャップとの封止性が良好な、ネジ部を有す
るパルプモールド成形体を提供すること。 【解決手段】 本発明のパルプモールド成形体1は、口
頸部2の外面にネジ部5が形成されており、ネジ部を有
するキャップを前記口頸部に螺合させた状態で測定され
た口頸部2と該キャップとのオーバーラントルクが1N
・m以上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キャップとの封止
性が良好な、ネジ部を有するパルプモールド成形体に関
する。更に詳しくは、金型の成形面の形状が忠実に転写
されたネジ部を有するパルプモールド成形体に関する。
また、本発明は、該パルプモールド成形体の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】パルプ
製の容器にネジ部を形成したものとしては、カレンダー
プレスによって紙筒にネジ部を形成したものが知られて
いる。しかし、カレンダープレスでは、その方法に起因
して形成されるネジの形状及び容器形状に制約があるの
で、キャップとの封止性が低く、使用中に内容物が漏れ
出すおそれがある。また、紙筒自体の強度も低いので、
キャップの繰り返し開閉操作に対する耐久性が低い。
【0003】特開平8−302600号公報には、成形
体の表面に、ネジ部等の凸部を有するパルプモールド成
形体が開示されている。該凸部は、例えば後工程で別途
接着等によって取り付けられたり、或いは成形体の乾燥
工程において形成される。乾燥工程において凸部を形成
する方法は、凸部を製作する工程と製作された凸部を取
り付ける工程とを、成形工程内に含めることができるの
で、成形体を効率的に生産できる。しかし、乾燥工程に
おいて凸部を形成する場合、凸部の形状によっては金型
の成形面の凹部の形状が忠実に転写されず、各形状が丸
みを帯びたり、表面が荒れたり、或いは凸部の密度が上
がらずに十分な強度が得られない場合があった。
【0004】従って、本発明は、キャップとの封止性が
良好な、ネジ部を有するパルプモールド成形体を提供す
ることを目的とする。また、本発明は、キャップの繰り
返し開閉操作に対する耐久性が高い、ネジ部を有するパ
ルプモールド成形体を提供することを目的とする。更
に、本発明は、金型の成形面の凹部の形状が忠実に転写
され、且つ十分な強度を有するネジ部が形成されたパル
プモールド成形体を提供することを目的とする。
【0005】本発明は、口頸部の外面にネジ部が形成さ
れており、ネジ部を有するキャップを前記口頸部に螺合
させた状態で測定された該口頸部と該キャップとのオー
バーラントルクが1N・m以上であるパルプモールド成
形体を提供することにより前記目的を達成したものであ
る。
【0006】また本発明は、前記パルプモールド成形体
の好ましい製造方法として、抄紙用金型として、該抄紙
用金型の抄紙面における前記ネジ部に対応する部位にネ
ジ部が形成されているものを用い、該抄紙用金型を用い
た抄紙によって口頸部の外面に前記ネジ部が形成された
パルプモールド成形体を成形するパルプモールド成形体
の製造方法を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下本発明を、その好ましい実施
形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1にはパ
ルプモールド成形体1の斜視図が示されており、図2に
はその口頸部の拡大断面図が示されている。また図3に
は、図1とは異なる形態のパルプモールド成形体1’の
一部破断斜視図が示されている。成形体1,1’は、そ
の上部に開口した口頸部2,2’を有し、更に胴部3,
3’及び底部4,4’を有し、円筒状をしている。口頸
部2,2’の直径は、胴部3,3’の直径よりも小さく
なされている。
【0008】成形体1,1’は、胴部3,3’が底部
4,4’に対して直角に形成されている。即ち、胴部
3,3’のテーパー角は0度となされている。また、成
形体1,1’は、全体の高さが50mm以上、好ましく
は100mm以上となされている。尚、成形体1,1’
の用途によっては、胴部3,3’は、底部4,4’に対
して直角に形成されていなくてもよい。
【0009】また、成形体1,1’には貼り合わせによ
るつなぎ目及び肉厚部が存在していない。これにより成
形体1,1’の強度が高まると共に外観の印象が良好な
成形体となる。
【0010】図1に示す成形体1においては、口頸部2
は、該口頸部2の先端側に位置する第1口頸部2aと、
該第1口頸部2aよりも大径で且つ該該第1口頸部2a
と胴部3との間に位置する第2口頸部2bを有してい
る。第1口頸部2aと第2口頸部2bとは第1段部7a
を介して連接されている。第2口頸部2bは、第2段部
7bを介して胴部3と連接されている。その結果、口頸
部2は段付き形状となっている。一方、図3に示す成形
体1’においては、口頸部2’は、円筒形のストレート
形状となっている。
【0011】図1に示す成形体1の口頸部2における第
1口頸部2aは、その開口端周縁が外方に約一回転巻か
れて形成されたフランジ部8を有している。このフラン
ジ部8によって、口頸部2と後述するキャップにおける
天面との封止性が高くなる。また、図2に示すように、
成形体1の内面には樹脂フィルム9がラミネートされて
おり、成形体1に耐水性が付与されている。この樹脂フ
ィルムのラミネート及び前述したフランジ部8によっ
て、成形体1は特に液体の収容に好適なものとなる。
【0012】成形体1,1’は、パルプを主原料として
形成されている。勿論パルプ100%から形成されてい
てもよい。パルプに加えて他の材料を用いる場合には、
該材料の配合量は1〜70重量%、特に5〜50重量%
とすることが好ましい。他の材料としてはタルクやカオ
リナイト等の無機物、ガラス繊維やカーボン繊維等の無
機繊維、ポリオレフィン等の合成樹脂粉末、合成繊維、
非木材または植物質繊維、多糖類等が挙げられる。
【0013】図1に示す成形体1における第2口頸部2
bには、その外面に螺旋状のネジ山5からなるネジ部が
形成されている。一方、図3に示す成形体1における口
頸部2’の外面にも螺旋状のネジ山5’からなるネジ部
が形成されている。口頸部2,2’には、ネジ山5,
5’と相補形状をなすネジ山からなるネジ部を有するキ
ャップ(図示せず)がそれぞれ螺合される。
【0014】ネジ山5,5’の形状としては、台形ネ
ジ、三角ネジ、角ネジ、丸ネジ等が挙げられ、口頸部
2,2’の強度や成形体1,1’の生産性(例えば、ネ
ジ山5,5’の乾燥のさせ易さや形状付与のし易さ等)
に応じて適切な形状が選択される。例えば、キャップの
開閉のし易さが重要である場合やキャップの開閉回数が
多い場合には丸ネジや三角ネジを用いることが好まし
く、キャップを大きなトルクで締めつけたい場合、キャ
ップにゆるみを生じにくくしたい場合、キャップの引き
抜き強度を大きくしたい場合には、台形ネジが好まし
い。成形体1,1’におけるネジ山の形状は図5に示す
通り、その断面が台形の形状をした台形ネジである。
【0015】成形体1,1’においては、口頸部2,
2’にキャップを螺合させた状態で測定された口頸部
2,2’と該キャップとのオーバーラントルクが1N・
m以上、好ましくは1.2N・m以上、更に好ましくは
5N・m以上となっている。これにより、口頸部2,
2’とキャップとの封止性が良好となり、輸送等の振動
でキャップがゆるみ難くなり、成形体1,1’内に収容
された内容物の漏出が効果的に防止される。特に図1に
示す成形体1においては、前述の通り開口端にフランジ
部8が形成されているので、キャップとの封止性が一層
良好となる。オーバーラントルクの値は1N・m以上で
あれば、大きければ大きいほど、口頸部2,2’とキャ
ップとの封止性が向上することから好ましい。通常の使
用においてはオーバーラントルク値が5N・mであれば
オーバーランしない。成形体1,1’の製造方法や成形
体1,1’の配合組成等を考慮すると、現在の技術で到
達可能なオーバーラントルクの上限値は、10N・m程
度である。オーバーラントルクの詳細な測定方法は後述
する実施例において説明する。
【0016】図5に示すように、ネジ山5,5’の幅方
向の周長をS(mm)、平面視での幅をW(mm)と
し、成形体1,1’の厚み(本実施形態では口頸部の厚
み)をt(mm)としたとき、ネジ山5,5’は、以下
の式(1)及び式(2)又は式(3)の関係を満たして
いることが好ましい。
【0017】1<S/W≦1.5 (1) 0<W≦10t(mm)(2) 0<W≦10mm (3)
【0018】前記式(1)においてS/Wが1.5超で
あると、脱水時または乾燥時にネジ山5が破断したり、
或いはネジ山5,5’の表面を平滑にできず、またネジ
山5,5’の密度を高くすることができない場合があ
る。また、前記式(2)及び(3)においてWがそれぞ
れ10t(mm)超及び10mm超の場合、抄紙用金型
の凹形状に沿ってパルプ繊維を堆積させることが、抄紙
ネットの装着等を考えると、スペースの点より容易でな
い。また、成形体を抄紙用金型から取り出して、加熱用
金型に装填する場合の位置合わせも容易でない。
【0019】金型の凹形状に対応した形状のネジ山5,
5’を忠実に形成し、ネジ山5,5’の破断を防止し、
ネジ山5,5’の表面を一層平滑にし、またネジ山5,
5’の密度を一層高める観点から、前記式(1)は好ま
しくは以下の式(1)’で表される。
【0020】1<S/W≦1.3 (1)’
【0021】本実施形態においては、ネジ山の幅(即ち
台形の底辺の長さ)Wは、0.5〜10mm、特に2〜
6mmであることが、十分な締めつけ力が発生する点及
び成形体1の大きさや形状の自由度の点から好ましい。
【0022】成形体1,1’の厚み(即ち口頸部2,
2’の厚み)t(mm)は、成形体1,1’の用途等に
応じて適切な値が決定されるが、一般的な範囲は、0.
2〜10mm、特に0.4〜2mmであることが好まし
い。この範囲内であれば、口頸部2,2’とキャップと
の封止性が一層向上し、またキャップの開閉回数が多い
場合の耐久性が一層向上する。
【0023】ネジ山5’における口頸部2,2’の基底
面Bからの立ち上がり角θ(図5参照)は、90°超と
なると後述する中子の拡張による追従が不十分となり、
該中子による成形体の加圧が不十分となる点から、0度
超90度未満であることが好ましい。
【0024】また、口頸部2,2’の基底面Bからネジ
山5,5’が立ち上がる部分の角部5a(図5参照)
は、後述する加熱用金型の凹形状の転写を容易とするた
めに丸みを帯びていることが好ましく、具体的には該角
部5aの曲率Rは、0.1mm以上、特に0.3〜5m
mであることが好ましい。尚、図5に示すネジ山5,
5’における2箇所の角部5a,5aの曲率は同一また
は異なっていてもよい。例えば、ネジ山5,5’の幅方
向断面形状が図5に示すような等脚の台形でない場合
(截頭鋸歯状の断面形状である場合など)には、2箇所
の角部5a,5aの曲率は異なる場合が多い。しかし、
何れの場合においても、2箇所の角部5a,5aの曲率
は共に前述の範囲の曲率であることが好ましい。
【0025】ネジ山5,5’の基底面2aからの高さH
は、ネジ山5,5’の成形のし易さや、ネジ山5,5’
とキャップとの締付力等を考慮して適切な値が決定され
る。一般に、ネジ山5,5’の高さHは、0.3mm以
上、特に0.3〜10mm、とりわけ0.5〜4mmで
あることが、十分な締めつけ力が発生し、且つ開閉が容
易である点から好ましい。
【0026】以上の通りの形状及び寸法のネジ部を有す
るパルプモールド成形体は、従来の方法では製造が困難
であったが、後述する好ましい方法を用いれば容易に製
造することができる。
【0027】ネジ部の有効巻数は、0.75巻以上であ
ることが好ましい。有効巻数が0.75巻未満では、螺
合させたキャップのキャップ引抜き強度が低くなり、ま
たキャップの締めつけ力も弱くなって十分な封止性が得
られない場合がある。また、キャップを口頸部2,2’
に螺合させていくときの締めトルクと、螺合されたキャ
ップを外すときの開けトルクとの差が、同条件(容器及
びキャップの形状・寸法等が同じ条件)で測定されたプ
ラスチック製容器本体の口頸部とプラスチック製キャッ
プとの場合に比べて小さくなる。即ち、いわゆるトルク
ロスが少なくなる。このことは、容器本体がパルプモー
ルド製であれば、小さな締め付けトルクでもキャップが
緩みにくく、プラスチック製の容器本体を用いた場合に
比べて、小さな力でも内容物をこぼすことなくキャップ
による封止ができ、安全性が高くなることを意味する。
【0028】ネジ山数は、JIS基準寸法に従って測定
された値が2〜64山/25.4mm、特に4〜12山
/25.4mmであることが、キャップ螺合による封止
性、及びネジ山の耐久性の点から好ましい。ネジ山数を
多くすることで封止性を向上させることは可能である
が、締め終わるまでの巻数が多すぎるとキャップを着脱
する際の使い勝手が落ちることにもなる。
【0029】図1に示す成形体1における第2口頸部2
bと第2段部7bとの連接部付近には、口頸部2のネジ
部を構成するネジ山5と、キャップのネジ部を構成する
ネジ山との所定量以上の螺合を阻止するネジストッパー
リブ6が形成されている。一方、図3に示す成形体1’
の口頸部2’における、該口頸部2’と胴部3’との連
接部付近にもネジストッパーリブ6’が形成されてい
る。ネジストッパーリブ6,6’は、キャップのネジ部
の端面に当接してキャップを止めるタイプのものでも良
く、或いはキャップのネジ部がそれを乗り越えてキャッ
プが止まるタイプのものでも良い。成形体1,1’にお
いては、ネジ山が4条なので、ネジストッパーリブ6,
6’は、口頸部2,2’の横断面において、90度おき
に4個形成されている。この状態を成形体1’を例にと
り図4を参照しながら説明する。図4に示すように、ネ
ジストッパーリブ6’は、口頸部2’の横断面におい
て、口頸部2’の外面に対する法線と平行な第1の面6
a、及び該第1の面6aと口頸部2’の外面とを、キャ
ップの螺合方向Cに向けて滑らかに連接する第2の面6
bとを有している。ネジストッパーリブ6,6’を設け
ることで、キャップを機械締めする際のオーバーランが
効果的に防止される。その結果、キャップを機械締めす
る際のトルク値を更に高くすることができる。尚、トル
ク値を十分に高くできれば、ネジストッパーリブ6,
6’は設けなくてもよい。
【0030】ネジ山5,5’を含む口頸部2,2’の中
心線平均粗さRa(JIS B 0601)が好ましく
は50μm以下、更に好ましくは25μm以下、一層好
ましくは10μm以下であると、口頸部2,2’とキャ
ップとの封止性が更に一層良好となる。口頸部2,2’
をこのような高平滑状態とするには、例えば所定の研磨
加工を行う方法が挙げられるが、特に後述する製造方法
を用いると、そのような研磨加工を行わずとも口頸部
2,2’を高平滑状態とすることができる。中心線平均
粗さの値は、小さければ小さいほど、口頸部2,2’と
キャップとの封止性が向上することから好ましいが、現
在の技術で到達可能な下限値は、0.1μm程度であ
る。また、ネジ山5,5’を含む口頸部2,2’の最大
高さRy(JIS B 0601)が、500μm以下
であることが、同様の理由から好ましい。
【0031】更に、ネジ山5,5’を含む口頸部2,
2’の表面強度〔表面の剥がれにくさ(剥離のし難
さ)、使用時の毛羽立ち難さ、口頸部の強度低下のし難
さ〕の尺度としてのワックスピック法(JIS P81
29)の測定値が、好ましくは5A以上、更に好ましく
は10A以上、一層好ましくは16A以上であると、キ
ャップの繰り返し開閉操作に対する耐久性が高くなり、
またパルプ繊維の毛羽立ちや紙剥け、紙粉の脱落等が防
止され、成形体1,1’の美観の低下が防止される。
【0032】ワックスピック法の測定値が前記の値以上
となる表面硬度とするためには、ネジ山5,5’を含む
口頸部2,2’に、合成樹脂又は天然樹脂を外添又は内
添する方法が挙げられる。これらの樹脂の外添方法とし
ては、ネジ山5,5’を含む口頸部2,2’に樹脂フィ
ルムをラミネートする方法、樹脂液をコーティングする
方法、樹脂液を含浸させる方法等が挙げられ、内添方法
としては、成形体1,1’の原料としてのパルプスラリ
ーに予め樹脂を添加しておく方法等が挙げられる。前記
樹脂フィルムとしては、ポリオレフィン系フィルムやポ
リエステル系フィルムが挙げられ、特にポリエステル系
シュリンクフィルムを用いることが好ましい。前記コー
ティング若しくは含浸に用いられる樹脂液又はパルプス
ラリーに予め添加される樹脂としては、アクリル系樹
脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフ
ィン系樹脂、合成ゴム系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリ
ビニルアルコール系樹脂、ワックス系樹脂、ポリアクリ
ルアミド系樹脂、ポリアミドエピクロルヒドリン系樹
脂、でんぷん系樹脂、ガム系樹脂、ビスコース系樹脂、
エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、
尿素系樹脂、ポリウレタン系樹脂、フッ素系樹脂、シリ
コン系樹脂等を含む液が挙げられ、それらの単独又は任
意の二種以上の混合物が使われる。
【0033】また、成形体1,1’においては、口頸部
2,2’にキャップを螺合させて、口頸部2,2’及び
キャップそれぞれにおけるネジ部のネジ山の係合量を
0.5mmとし、巻き数を1回とした条件下で測定され
た前記キャップの引抜強度が、好ましくは5N以上、更
に好ましくは10N以上、一層好ましくは20N以上で
あると、口頸部2,2’とキャップとの封止性が一層良
好となり、成形体1,1’内に収容された内容物の漏出
が一層効果的に防止され、またキャップのみをつかんで
成形体1,1’を持ち上げる場合でも、キャップが外れ
ることがなく、内容物の漏出が防止される。前述したオ
ーバーラントルクと同様に、引抜強度の値も大きければ
大きいほど、口頸部2,2’とキャップとの封止性が向
上することから好ましいが、成形体1,1’の製造方法
や成形体1,1’の配合組成等にもよるが、引抜強度の
上限値は700N程度であれば実用上十分である。引抜
強度の詳細な測定方法は後述する実施例において説明す
る。
【0034】ネジ山5,5’を含む口頸部2,2’は、
その密度が0.4〜2.0g/cm 3 、特に0.6〜
1.5g/cm3 であることが、耐久性及び封止性の点
から好ましい。密度は、口頸部2,2’から任意の大き
さの切片を切り取り、該切片の重量を測定すると共に、
該切片の大きさ(面積)及び厚みの測定から求められた
体積より算出される。
【0035】ネジ山5,5’を含む口頸部2,2’は、
その側面圧縮強度が20N以上、特に30N以上である
ことが、口頸部2,2’の座屈防止の点から好ましい。
側面圧縮強度の上限値は、500N程度であれば実用上
十分である。また、同様の理由から口頸部2,2’の上
下方向圧縮強度は100N以上、特に300N以上であ
ることが好ましく、その上限値は700N程度であれば
実用上十分である。これらの圧縮強度は、テンシロン引
張試験機を用い圧縮速度20mm/minで測定され
る。更に、口頸部2,2’の落下強度(JIS Z 1
703)は、1.2mの高さからの1回の落下で割れ及
び変形が生じない程度であることが好ましい。落下強度
の測定に際しては口頸部2,2’が落下面に当たるよう
に成形体1,1’を落下させる。
【0036】また、ネジ山5,5’を含む口頸部2,
2’は、その透湿度(JIS Z 0208)が100
g/(m2 ・24hr)以下、特に50g/(m2 ・2
4hr)以下であることが、内容物の保存の点(例えば
粉末洗剤が水分を吸収することに起因して固まるケーキ
ングを防止する等の点)から好ましい。
【0037】本実施形態の成形体1,1’は、その上下
方向圧縮強度が100N以上、特に300N以上である
ことが、成形体1,1’の座屈防止の点から好ましい。
上下方向圧縮強度の上限値は、700N程度であれば実
用上十分である。上下方向圧縮強度の測定方法は前述の
通りである。また成形体1,1’の落下強度(JISZ
1703)は、正立、倒立及び側面いずれの状態にお
いても、1.2mの高さからの1回の落下で割れ及び変
形が生じない程度であることが好ましい。落下強度の測
定に際しては成形体1,1’内に内容物を充填しておき
(基本的に水を充填、市販製品の場合はその内容物を規
定量充填する)、口頸部2,2’をキャップで封止して
おく。
【0038】次に、本発明の成形体の好ましい製造方法
を、図3に示す成形体1’の製造を例にとり図6(a)
〜図6(c)を参照しながら説明する。尚、図1に示す
成形体1も同様の方法によって製造できることはいうま
でもない。
【0039】本製造方法においては、抄紙用金型とし
て、成形体1’におけるネジ部に対応する該抄紙用金型
の抄紙面の部位に、ネジ部が形成されているものを用
い、該抄紙用金型を用いた抄紙によって口頸部2’の外
面にネジ部が形成された成形体1’を成形する。
【0040】詳細には、先ず、図6(a)に示すよう
に、2個の割型11,11からなり、且つ各割型を組み
合わせることにより所定形状のキャビティ12が形成さ
れる抄紙用金型10を用意する。抄紙用金型10のキャ
ビティ内面には、成形体1’のネジ山5’に対応する部
位に、ネジ山(以下、対応ネジ山という)16が形成さ
れている。対応ネジ山16は、後述する(4)及び
(5)の関係を満たすものであることが好ましい。
【0041】抄紙用金型10におけるキャビティ12
は、外部に向けて開口したスラリー注入口15を介して
抄紙用金型10の外部に連通している。キャビティ12
の内面は、所定の大きさの網目を有する抄紙ネット(図
示せず)によって被覆されている。各割型11,11に
は、その内部(即ちキャビティ12の内面)から外部へ
連通する複数の連通路13が形成されている。各連通路
13は、吸引ポンプ等の吸引手段(図示せず)に接続さ
れている。
【0042】この状態下に、スラリー注入口15に充填
ノズル17を挿入し、該充填ノズル17を通じて所定量
のパルプスラリーをキャビティ12内に注入する。この
時のパルプスラリー濃度は、一般に0.1〜5重量%で
ある。またパルプスラリーは加熱されていてもよく或い
はそうでなくてもよい。具体的にはパルプスラリーの温
度は0〜90℃の範囲とすることができ、更に好ましく
は10〜70℃、一層好ましくは40〜40℃とするこ
とができる。パルプスラリーが加熱されて温度が高い状
態となっていると脱水効率が高くなる点ので好ましい。
パルプスラリーの注入と共に連通路13を通じてキャビ
ティ12内を抄紙用金型10の外側に向けて減圧吸引し
て、パルプスラリー中の水分を吸引すると共にキャビテ
ィ12の内面を被覆する抄紙ネット上にパルプ繊維を堆
積させる。その結果、抄紙ネット上には、パルプ繊維が
堆積されてなる含水状態のパルプモールド成形体1’が
形成される。このとき、成形体1’の形成初期又は及び
/又は終期に、キャビティ12内に所定量の水(希釈
水)を加圧注入してキャビティ12内のパルプスラリー
の濃度を希釈することで、成形体1’の厚みむらを効果
的に抑えることができる。形成初期とは、キャビティ1
2内に供給されたパルプが、成形に必要なパルプ全体の
30%以下、特に20%以下にある状態をいう。形成終
期とは、キャビティ12内に供給されたパルプが、成形
に必要なパルプ全体の70%以上、特に80%以上であ
る状態をいう。希釈水の供給量は、パルプスラリーの濃
度が80%以下、特に20〜60%に希釈される程度で
あることが好ましい。
【0043】充填ノズル17は、パルプスラリー及び後
述する加圧流体の供給手段として用いられる。充填ノズ
ル17は、打込板17a、打込板を上下に貫通するノズ
ル17b、ノズル17bの上端に取り付けられた三方弁
17c、該三方弁17cにそれぞれ接続するスラリー供
給管17d及び加圧流体供給管17eを備えている。三
方弁17cの切り替えによって、ノズル17bは、スラ
リー供給管17d及び加圧流体供給管17eに択一的に
接続される。パルプスラリーをキャビティ12内に注入
するときには、ノズル17bは、スラリー供給管17d
に接続している。また、打込板17aがスラリー注入口
15内に嵌挿されており、これによってスラリー注入口
15は閉鎖されている。
【0044】形成された成形体1’は、脱水工程に付さ
れる。先ず、図6(b)に示すように、連通路13を通
じて抄紙用金型10を内部から外部へ向けて吸引する。
この状態下に、充填ノズル17を抄紙時の位置に固定し
たままで、三方弁17cを切り替えて、ノズル17bを
加圧流体供給管17dに接続させ、加圧流体の供給源
(図示せず)から所定の加圧流体をキャビティ12内に
供給する。前述の通り、スラリー注入口15は打込板1
7a閉鎖されているのでキャビティ12内は気密状態と
なっている。ここで、気密状態とは、キャビティ12内
が完全に気密となった状態を意味するものではなく、加
圧流体の吹き込みによってキャビティ12内が後述する
圧力以上となる程度に気密であることをいう。吹き込ま
れた加圧流体は、成形体1’を通過し、連通路13を通
じて外部へ排出される。
【0045】加圧流体としては、例えば蒸気又は過熱蒸
気(以下、両者を総称して蒸気類という)を用いること
ができ、特に過熱蒸気を用いることが好ましい。蒸気類
を吹き込むことによって、蒸気類による凝縮伝熱によ
り、成形体1’に含有されている水の温度が瞬時に上昇
し、水の粘度及び表面張力を低減させることができ、成
形体1’に保有されている水分が、非常に効率よく瞬間
的に吹き飛ばされる。その結果、脱水効率を向上させる
ことが可能となる。この脱水方法は熱交換を主としない
ことから、エネルギー的に極めて有利な方法である。ま
た、脱水は瞬時に完了することから、脱水時間を短縮で
きる。脱水には、後述する加熱乾燥工程で用いられる弾
性体からなる中子を使用しないので、該中子をキャビテ
ィ内に挿入する等の機械時間が不要となり、機械時間の
短縮ができる。更に、プレス脱水の圧力に比して吹き込
み圧力は低いので、得られる成形体1’の表面に抄紙ネ
ットの跡が付きにくく、外観の良好な成形体が得られる
という利点もある。
【0046】蒸気類は、キャビティ12内の圧力が98
kPa以上、特に196kPa以上、とりわけ294k
Pa以上となるように吹き込まれることが好ましい。吹
き込みによるキャビティ12内の圧力は、前記の値以上
であれば高いほど好ましいが、吹き込みの圧力の上昇に
伴い水分の除去の程度が次第に飽和してくることから、
経済的に見合う圧力の上限値は、980kPa程度であ
る。キャビティ12内の圧力とは、蒸気類のキャビティ
12内への入口圧と出口圧との差をいう。
【0047】蒸気類の吹き込みは、スラリーがキャビテ
ィ12内に残留している時点、又は成形体1’の形成終
期にキャビティ12内に供給された前述の希釈水がキャ
ビティ12内に残留している時点から行うことが好まし
い。これによって、キャビティ12内の水分が型外へ強
制排出され、排水時間が短縮される。蒸気類の吹き込み
時間は、2秒〜20秒、特に3秒〜15秒程度が好まし
く、脱水は極めて短い時間で完了する。この脱水によっ
て、例えば脱水前の含水率が75〜80重量%の成形体
本体が、40〜70重量%程度まで脱水される。
【0048】蒸気類として過熱蒸気を用いる場合には、
該過熱蒸気は型内圧が前述の値以上となり且つ蒸気が型
内に吹き込まれる手前まで凝縮しない程度に過熱されて
いれば良い。蒸気は十分に過熱されていても良いが、脱
水効果は大きく変わらない。
【0049】成形体1’の脱水に用いられる加圧流体と
しては、前述の蒸気類に加えて圧搾空気を用いることも
できる。圧搾空気の吹き込みを行うことにより、熱交換
による加熱乾燥を主としない物理的なメカニズムによっ
て、湿潤状態の成形体1’から水分が瞬時に除去され
る。圧搾空気は、キャビティ12内の圧力が196kP
a以上、特に294kPa以上となるように吹き込まれ
ることが好ましい。圧力の上限値は、蒸気類の場合と同
様の理由により1471kPa程度である。圧搾空気の
吹き込み時間は10〜60秒、特に15〜40秒である
ことが好ましい。圧搾空気は、型内圧が前述の値以上と
なれば、その圧力(元圧)に特に制限は無い。圧搾空気
に関して特に詳述しない点については、蒸気類に関して
詳述した説明が適宜適用される。
【0050】蒸気類及び圧搾空気は、これらのうちの何
れか一方を用いてもよいが、好ましくは両者を組み合わ
せて用いることが脱水効率の点から好ましい。特に、蒸
気類の吹き込みに引き続き圧搾空気を吹き込むことが好
ましい。この理由は、蒸気類の吹き込み時間が長くなる
と、成形体1’の上下方向で含水率の分布に大きな差が
生じる場合があり、これを防止するためには、先ず蒸気
類を吹き込んでスラリー及び成形体本体に含有されてい
る水の温度を十分に上昇させた後に圧搾空気を吹き込む
ことが効果的だからである。蒸気類及び圧搾空気をこの
順で吹き込む場合、蒸気類の圧力は98kPa以上、特
に196kPa以上、とりわけ294kPa以上で、吹
き込み時間は2秒〜20秒、特に3秒〜15秒が好まし
く、一方、圧搾空気の圧力は196kPa以上、特に2
94kPa以上で、吹き込み時間は2〜25秒、特に5
〜20秒であることが好ましい。蒸気類と圧搾空気との
吹き込みは連続していることが、脱水効率の点から好ま
しい。
【0051】成形体1’を所定の含水率まで脱水できた
ら、加圧流体の供給を停止し、図6(c)に示すよう
に、充填ノズル17を抄紙用金型10から取り出す。次
いで抄紙用金型10を開いて所定の含水率まで脱水され
た成形体1’を、所定のハンドリング手段を用いて取り
出す。得られた成形体1’の口頸部にはネジ山が形成さ
れている。この場合、加圧脱水後の口頸部の含水率を4
0〜90重量%、特に70〜90重量%(対乾燥重量)
とすることで、封止性及びその他の特性に優れたネジ山
を形成することができる。
【0052】取り出された成形体1’は次に加熱乾燥工
程に付される。図7(a)〜図7(c)には、加熱乾燥
工程が順次示されており、図7(a)は中子の挿入工
程、図7(b)は加熱乾燥工程、図7(c)は加熱用金
型を開く工程である。
【0053】先ず、一組の割型21,21を組み合わせ
ることにより成形すべき成形体1’の外形に対応した形
状のキャビティ22が形成される加熱用金型20を別途
用意し、該加熱用金型を所定温度に加熱しておく。本実
施形態においては、加熱用金型のキャビティ形状と抄紙
型のキャビティ形状とは同じになされている。加熱され
た状態の加熱用金型のキャビティ内に、所定の含水率ま
で脱水された含水状態の成形体1’を所定のハンドリン
グ手段を用いて装填する。キャビティ22の内面にネッ
トは配されていない。各割型21,21には、その内部
(即ちキャビティ22の内面)から外部へ連通する複数
の連通路23が形成されている。各連通路23は、吸引
ポンプ等の吸引手段(図示せず)に接続されている。
【0054】加熱用金型のキャビティ内面には、以下の
式(4)及び(5)の関係を満たすネジ山(以下、対応
ネジ山という)26が、成形体1’のネジ山5’に対応
する部位に形成されている。
【0055】対応ネジ山26は、その幅方向の周長をs
(mm)、平面視での幅をw(mm)としたとき、以下
の式(4)及び式(5)を満たすものである。このよう
な関係を満たす対応ネジ山26を有する加熱用金型20
を用いることによって、対応ネジ山26の形状に対応し
た形状のネジ山5’が忠実に形成され、ネジ山5’の破
断が防止され、ネジ山5’の表面が平滑になり、またネ
ジ山5’の密度が高められる。
【0056】1<s/w≦1.5 (4) 0<w≦10mm (5)
【0057】対応ネジ山26は以下の関係を満たすこと
が一層好ましい。 1≦s/w≦1.3 (4)’
【0058】また、ネジ山5’の立ち上がり角θに対応
する対応ネジ山26の角度θ’は、該立ち上がり角θに
対応して、0度超90度未満であることが好ましい。更
に、ネジ山5’の角部5aに対応する対応ネジ山26の
角部(即ち、成形体の口頸部2’の基底面Bに対応する
金型内面から対応ネジ山26が落ち込む部分の角部)の
曲率R’は、0.1mm以上、特に0.3〜5mmであ
ることが好ましい。
【0059】次に、図7(a)に示すように、加熱用金
型20を内部から外部へ向けて吸引した状態下に、拡縮
可能な中空状の中子24を、その収縮状態下に成形体
1’内に挿入する。本発明において拡縮とは、中子24
が伸縮してその体積が変化する場合と、中子24自体は
伸縮しないが、その内部へ流体を供給又はその内部から
流体を除去することにより、その体積が変化する場合の
双方を包含する。前者の例としては天然ゴム、ウレタ
ン、フッ素系ゴム、シリコーン系ゴム又はエラストマー
等の弾性材から構成された中子が挙げられ、後者の例と
してはポリエチレンやポリプロピレン等のプラスチック
材料、これらのプラスチック材料のフィルムにアルミニ
ウムやシリカが蒸着されたフィルム、これらのプラスチ
ック材料のフィルムにアルミニウム箔がラミネートされ
たフィルム、紙類、布類等の可撓性材料から構成された
中子が挙げられる。本実施形態では、中子24として伸
縮可能な弾性材から構成された袋状(風船状)のものを
用いている。
【0060】次に、図7(b)に示すように、中子24
内に所定の流体を供給して中子24を拡張させ、拡張し
た中子24により含水状態の成形体1’を加熱用金型2
0の内面、即ちキャビティ22の内面に向けて押圧す
る。これにより、成形体1’の乾燥が進行すると共に成
形体1’にキャビティ22の内面形状が転写される。こ
の場合、加熱用金型20に形成された対応ネジ山26
が、前述の式(4)及び式(5)の関係を満たすこと
で、該対応ネジ山26内に堆積したパルプ繊維からなる
堆積体の幅が、該対応ネジ山26の幅方向の周長sまで
伸ばされて、該堆積体に凸形状が付与されても該堆積体
が破断することなく十分に押圧されて、該対応ネジ山2
6の形状が忠実に転写されると共に該対応ネジ山26内
の密度が十分に高められる。その結果、得られる成形体
1’におけるネジ山5’は、対応ネジ山26の形状を十
分に転写したものとなり、またネジ山5’の表面は平滑
となる。更に、ネジ山5’の強度が向上する。
【0061】中子24を拡張させるために用いられる流
体としては、例えば空気(加圧空気)、熱風(加熱され
た加圧空気)、過熱蒸気、油(加熱油)、その他各種の
液が使用される。特に、空気、熱風、過熱蒸気を用いる
ことが、操作性等の点から好ましい。流体を供給する圧
力は、0.01〜5MPa、特に0.1〜3MPaであ
ることが好ましい。
【0062】特に、加熱用金型20における口頸部に対
応する部位の排気性(加熱により生じた水蒸気の排気
性)を良好にすることで、封止性及びその他の特性に優
れたネジ山5’を形成することができる。
【0063】成形体1’が十分に乾燥したら、図7
(c)に示すように、中子24内の流体を抜き、該中子
24を縮小させて取り出す。更に加熱用金型20を開い
て、所定のハンドリング手段によって成形体1’を取り
出す。このようにして得られた成形体1’の口頸部2’
におけるネジ山5’は前述した式(1)及び(2)又は
(3)を満たすものとなり、加熱用金型における凹部の
形状が忠実に転写されたものとなる。またネジ山5’
は、表面が平滑なものとなり、更に密度が高く、高強度
のものとなる。
【0064】次に、本発明の成形体の別の好ましい製造
方法を説明する。本製造方法に関しては、前述の製造方
法と異なる点についてのみ説明し、同じ点については前
述の製造方法に関して詳述した説明が適宜適用される。
本製造方法おいては、一組の割型からなり且つ各割型を
組み合わせることにより所定形状のキャビティが形成さ
れる抄紙用金型の前記キャビティ内にパルプスラリーを
供給して、該キャビティの内面(成形面)に含水状態の
成形体を形成した後、該成形体内に拡縮可能な中空状の
中子を挿入し、次いで該中子内に所定の流体を供給して
該中子を拡張させて、拡張した該中子により前記成形体
を前記キャビティ内面(成形面)に向かって押圧して脱
水する。
【0065】本製造方法における抄紙用金型の構造は図
6(a)に示すものと同様であり、抄紙用金型のキャビ
ティ内面における、成形体のネジ山に対応する部位に、
対応ネジ山が形成されている。また成形体を押圧して脱
水するための前記中子としては、図7(a)に示すもの
と同様のものを用いることができる。中子を拡張させる
ために用いられる流体及びその供給圧力は前述の製造方
法と同様とすることができる。
【0066】成形体を所定の含水率まで脱水でき且つ成
形体にキャビティの内面の形状が十分に転写されたら、
中子内の流体を抜き、これを縮小させる。次いで、縮小
した中子を成形体内より取り出し、更に抄紙用金型を開
いて所定の含水率を有する含水状態の成形体を所定のハ
ンドリング手段によって取り出す。得られた成形体の口
頸部にはネジ山が形成されている。
【0067】取り出された成形体は次に加熱乾燥工程に
付される。加熱乾燥工程では、抄紙・脱水を行わず、且
つ加熱用金型を所定温度に加熱された状態で用いること
以外は、中子を用いた前述の加圧脱水工程とほぼ同様の
操作が行われる。即ち、先ず、一組の割型を組み合わせ
ることにより成形すべき成形体の外形に対応した形状の
キャビティが形成される加熱用金型を別途用意し、該加
熱用金型を所定温度に加熱しておく。そして、加熱され
た状態の加熱用金型のキャビティ内に、所定の含水率ま
で脱水された含水状態の成形体を、所定のハンドリング
手段によって装填する。
【0068】次に、加圧脱水工程で用いた中子とは形状
及び/又は材質等の異なる別の中子を成形体内に挿入
し、該中子内に流体を供給して該中子を拡張させ、拡張
した該中子により成形体をキャビティの内面に向けて押
圧する。中子の材質及び流体の供給圧力は、加圧脱水工
程と同様とすることができる。この状態下に成形体を加
熱乾燥する。その後は、前述の製造方法と同様の操作が
行われる。
【0069】本発明は前記実施形態に制限されない。例
えば前記式(1)及び(2)又は(3)の関係を満たす
パルプモールド成形体は、前述の製造方法以外の方法で
も製造することができる。例えば、前述の製造方法で
は、中子による押圧によって、前記式(4)及び(5)
の関係を満たす対応ネジ山内にパルプ繊維を完全に充填
させてネジ山を形成したが、これに代えて、前記式
(5)は満たすが前記対応ネジ山よりも深さの深い対応
ネジ山を有する加熱用金型を用い、且つパルプ繊維の押
圧の程度を適宜調整して該対応ネジ山内にパルプ繊維を
完全に充填させない状態でネジ山を形成することでも、
(1)及び(2)又は(3)の関係を満たす形状のネジ
山を有する成形体を製造することができる。
【0070】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。しかしながら、本発明の範囲は斯かる実施例に制
限されないことはいうまでもない。
【0071】〔実施例1〕図6(a)〜図6(c)及び
図7(a)〜図7(c)に示す方法でパルプモールド成
形体を製造した。パルプスラリーはNBKP/LBKP
=50重量%/50重量%を含むもので、これに紙力強
化剤、硫酸アルミニウム、サイズ剤、歩留向上剤等を添
加し、全体の濃度を1重量%とした。得られた成形体の
口頸部におけるネジ山の形状及び寸法を表1に示す。
【0072】〔実施例2〜5〕実施例2においては成形
体の口頸部にポリエステル系シュリンクフィルムをラミ
ネートした。実施例3においては成形体の口頸部にアク
リル系樹脂のエマルジョンをコーティングした。実施例
4においては成形体の口頸部にアクリル系樹脂のエマル
ジョンとメラミン樹脂のエマルジョンとを50重量%/
50重量%でブレンドした混合物を含浸させた。また実
施例5においてはパルプスラリーとして30重量%のポ
リエチレン合成樹脂繊維を内添したものを用いた。これ
ら以外は実施例1と同様にしてパルプモールド成形体を
製造した。得られた成形体の口頸部2におけるネジ山の
形状及び寸法を表1に示す。
【0073】〔比較例1〕紙製の筒(松風堂社製、外径
φ70mm、ネジ山巻数1.25、ネジ山数6.23m
m、ネジ山幅3.5mm)を用いた。
【0074】〔性能評価〕得られた成形体について、オ
ーバーラントルク、引抜強度、口頸部の中心線平均粗
さ、ワックスピック法による表面強度及びデュロメータ
硬さの測定を以下の方法で行った。また、側面圧縮強度
及び密度の測定を前述の方法で行った。更に、口頸部と
キャップとの封止性及びキャップの繰り返し開閉操作後
の口頸部の毛羽立ちの程度を以下の方法で測定した。こ
れらの結果を表1に示す。
【0075】<オーバーラントルク>トルクゲージ(TO
HNICHI製、MECHANICAL TORQUE METER 2-TM75)を用いて
測定した。キャップは花王(株)製ワイドハイターのキ
ャップを用いた。このキャップを人手で締めつけること
でキャップの乗り越えトルク(締め付けトルク)を測定
した。
【0076】<引抜強度>引張試験機に取り付けられる
治具を前記のキャップに取付け、成形体とキャップとを
前記のトルクゲージで3N・mのトルクになるまで締め
つけた後、引張試験機にて速度20mm/minで引張
り、キャップが成形体から引き抜けたときの力を測定し
た。
【0077】<口頸部の中心線平均粗さ>表面粗さ形状
測定機〔サーフコム120A、(株)東京精密〕を使用
して測定した。
【0078】<口頸部のワックスピック法による表面強
度>JIS P 8129に準じて表面強度を測定し
た。ワックスを口頸部の表面に融着させ放冷後、ワック
スを口頸部表面から引き剥がし、口頸部の表面を傷めな
いワックス番号(2A〜20A)を表面強さとするもの
である。ワックス番号が大きい程表面強さが強いことを
意味する。但し、熱可塑性樹脂をコートした成形体や多
量に熱可塑性樹脂を含浸させた成形体では表面強度は評
価できなかった。
【0079】<口頸部のデュロメータ硬さ>デュロメー
タ硬さは、測定対象部位の押し潰されにくさの尺度とな
り、ここでは口頸部の強度低下のし難さの尺度となる。
デュロメータ硬さは、JIS K7215に準拠して測
定した。試験機としてゴム硬度計〔GS−809 テク
ロックコーポレーション(Teclock Corporation)社製
ショア Aタイプ〕を用いた。硬さ算出式は以下の式
(A)の通りである。 100−40×h (A) 式中、hは窪み深さ(mm)を表す。測定方法:成形体
を正立させ、硬度計を手で持ち水平に移動させて、ネジ
山が形成された部分である口頸部の外周面を、ゴム硬度
計の圧子部分で押圧した。押圧後1秒以内に窪んだ深さ
h(mm)を計測し、測定回数n=10として前記式
(A)から算出した平均値をデュロメータ硬さとした。
成形体の肉厚が薄く柔らかい場合は、JIS K 72
15に準拠して試験片を成形体から切り取り、ガラス板
に載置した状態で試験機を押し当てて測定した。また、
必要に応じてDタイプの試験機を用いるか、又は試験片
が薄肉で測定がしづらい場合は、数片の試験片を重ねて
測定した。
【0080】<口頸部とキャップとの封止性>成形体
に、花王(株)製の粉末漂白剤ワイドハイター(商品
名)を充填し、トルクゲージを用いてキャップを約1.
47N・m(15kgf・cm)になるまで封止した。
次いで成形体を上下逆さにして10回上下に振り、再び
正立させてキャップを外した。成形体の口頸部の外面及
びキャップ内面のネジ部等における粉末の付着の有無を
目視により判定した。
【0081】<キャップの繰り返し開閉操作後の口頸部
の毛羽立ちの程度>キャップの開閉操作を繰り返した
後、口頸部の毛羽立ちの程度を目視により判定した。
【0082】
【表1】
【0083】表1に示す結果から明らかな通り、実施例
1〜5のパルプモールド成形体(本発明品)は、口頸部
とキャップとの封止性の高いものであることが判る。特
に、口頸部に樹脂を外添又は内添した実施例2〜5の成
形体では、キャップの繰り返し開閉操作後の口頸部の毛
羽立ちが低く抑えられていることが判る。
【0084】〔実施例6〕実施例1と同じ形状・寸法の
プラスチック製成形体を成形した。実施例1のパルプモ
ールド成形体及びこのプラスチック製成形体に、それぞ
れプラスチック製のキャップ〔花王(株)製のワイドハ
イターのキャップ〕を螺合させ、トルクゲージを用いて
2.0N・m(20kgf・cm)の締めトルクで締め
付けた。その直後に開けトルクを測定した。実施例1の
パルプモールド成形体の開けトルクは、1.96〜2.
45N・mとなり、トルクロスは0.49〜0.98N
・m(16〜30%)であった。これに対して、プラス
チック製成形体の開けトルクは、0.98〜1.47N
・mとなり、トルクロスは1.47〜1.96N・m
(50〜66%)となった。
【0085】
【発明の効果】本発明のパルプモールド成形体によれ
ば、キャップとの封止性が良好となる。また、本発明の
パルプモールド成形体によれば、キャップの繰り返し開
閉操作に対する耐久性が高くなる。また、本発明のパル
プモールド成形体によれば、金型の成形面の凹部の形状
が忠実に転写され、且つネジ部の強度が十分に高くな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のパルプモールド成形体の一実
施形態を示す斜視図である。
【図2】図2は、図1に示すパルプモールド成形体にお
ける口頸部の拡大断面図である。
【図3】図3(a)は、本発明のパルプモールド成形体
の別の実施形態を示す一部破断斜視図である。
【図4】図4は、図3におけるIV−IV線断面図である。
【図5】図5は、ネジ山の幅方向の断面図である。
【図6】図6(a)はパルプスラリー注入工程、図6
(b)は加圧流体の供給による脱水工程、図6(c)は
抄紙用金型を開く工程である。
【図7】図7(a)は中子の挿入工程、図7(b)は加
熱乾燥工程、図7(c)は加熱用金型を開く工程であ
る。
【符号の説明】
1,1’ パルプモールド成形体 2,2’ 口頸部 3,3’ 胴部 4,4’ 底部 5,5’ ネジ山 6,6’ ネジストッパーリブ 7a,7b 段部 8 フランジ部 9 樹脂フィルム

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 口頸部の外面にネジ部が形成されてお
    り、ネジ部を有するキャップを前記口頸部に螺合させた
    状態で測定された該口頸部と該キャップとのオーバーラ
    ントルクが1N・m以上であるパルプモールド成形体。
  2. 【請求項2】 前記ネジ部のネジ山の高さを0.3mm
    以上とし且つ有効巻数を0.75巻以上とした請求項1
    記載のパルプモールド成形体。
  3. 【請求項3】 前記口頸部にネジ部を有するキャップを
    螺合させた状態で測定された前記キャップの引抜強度が
    5N以上である請求項1又は2記載のパルプモールド成
    形体。
  4. 【請求項4】 前記ネジ部を含む前記口頸部の中心線平
    均粗さが50μm以下である請求項1〜3の何れかに記
    載のパルプモールド成形体。
  5. 【請求項5】 前記ネジ部を含む前記口頸部に樹脂が外
    添又は内添されている請求項1〜4の何れかに記載のパ
    ルプモールド成形体。
  6. 【請求項6】 前記口頸部の側面圧縮強度が20N以上
    である請求項1〜5の何れかに記載のパルプモールド成
    形体。
  7. 【請求項7】 前記口頸部に、該口頸部のネジ部と前記
    キャップのネジ部との所定量以上の螺合を阻止するネジ
    ストッパーリブが形成されている請求項1〜7の何れか
    に記載のパルプモールド成形体。
  8. 【請求項8】 請求項1記載のパルプモールド成形体の
    製造方法であって、抄紙用金型として、該抄紙用金型の
    抄紙面における前記ネジ部に対応する部位にネジ部が形
    成されているものを用い、該抄紙用金型を用いた抄紙に
    よって口頸部の外面に前記ネジ部が形成されたパルプモ
    ールド成形体を成形するパルプモールド成形体の製造方
    法。
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