JP2001314883A - 生物処理装置 - Google Patents

生物処理装置

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JP2001314883A JP2000142328A JP2000142328A JP2001314883A JP 2001314883 A JP2001314883 A JP 2001314883A JP 2000142328 A JP2000142328 A JP 2000142328A JP 2000142328 A JP2000142328 A JP 2000142328A JP 2001314883 A JP2001314883 A JP 2001314883A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定して効率よく高負荷で有機物を除去する
ことができるとともに、固液分離性の良好な汚泥を形成
することができる生物処理装置を提供する。 【課題手段】 高負荷生物反応槽1に被処理液11と返
送汚泥12を導入し、空気と液の混合物をノズル6から
下向管3に向けて噴出して曝気することにより、酸素溶
解効率を高く維持した状態で高BOD負荷で処理を行
い、主として可溶性BODの分解を行う。高負荷生物反
応槽1の混合液は第1フロック化槽13に導入して槽内
の活性汚泥と混合し、散気装置19から曝気して、担体
23に微生物を付着させ、低BOD負荷で処理を行いB
ODの分解を行うとともに活性汚泥をフロック化する。
第1フロック化槽13の混合液は仕切板15を越流さ
せ、第2フロック化槽14に流入させて滞留時間を平均
化させ、第1フロック化槽の場合と同様に低BOD負荷
で処理を行いBODの分解を行うとともに、活性汚泥を
フロック化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は好気性下に有機物を
除去するための生物処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】BOD成分を生物分解するための活性汚
泥法は、被処理液を活性汚泥と混合、曝気してBOD成
分を好気的に分解し、固液分離により処理水を得るとと
もに汚泥を返送する方法であり、装置および操作が簡単
で、現在最も広く用いられている処理方法である。しか
し、BOD容積負荷が1.5kg/m3/d以上となる
高負荷での処理は難しく、大きな反応槽に対し、広い設
置スペースが必要であるという問題がある。そこで、活
性汚泥法の反応槽を小さくする方法として、複数の反応
槽を直列に接続する方法、すなわち一般に2段活性汚泥
法と呼ばれる方法が提案されている(例えば特開昭55
−28759号)。
【0003】図2は従来の2段活性汚泥法による処理装
置を示す系統図である。図2において、41は第1反応
槽、42は第2反応槽、43は固液分離槽である。第1
および第2反応槽41、42はそれぞれ散気装置44、
45を備え、それぞれ送気路46、47に連絡し、好気
性処理を行うように構成されている。
【0004】上記の装置による処理方法は、まず第1反
応槽41に被処理液路51および返送汚泥路52からそ
れぞれ被処理液および返送汚泥を導入して槽内の活性汚
泥と混合し、送気路46から空気を送って散気装置44
から曝気し、好気性生物反応によりBODの分解を行
う。第1反応槽41の混合液はライン53から第2反応
槽42に導入して槽内の活性汚泥と混合し、送気路47
から空気を送って散気装置45から曝気し、好気性生物
反応によりBODの分解を行うとともに、活性汚泥をフ
ロック化する。第2反応槽42の混合液はライン54か
ら固液分離槽43に導入して固液分離し、分離液を処理
液として処理液路55から取り出し、汚泥は汚泥路56
から取り出し、一部は返送汚泥として返送汚泥路52か
ら返送し、残部は余剰汚泥として排汚泥路57から取り
出す。
【0005】上記の2段活性汚泥法は1段目の第1反応
槽41の負荷を高く設定することにより第1反応槽内の
BOD濃度を高く維持し、これにより高い分解速度を得
る方法である。このとき1段目では標準活性汚泥法設計
値の10倍以上の分解速度が得られるため、溶解性成分
の除去のみを考えれば反応槽容積の大幅な低減が可能に
なる。しかし、高負荷の第1反応槽41で増殖する微生
物は分散状態になり、固液分離が困難となる。
【0006】固液分離可能なフロックを生成させるため
には、比較的増殖速度の小さい原生動物等の多様な微生
物が存在できる条件が必要とされている。このため2段
目以降の反応槽として第2反応槽42はBOD負荷が小
さくても、汚泥滞留時間SRTを十分とらなければなら
ず、槽容積を大きくとる必要がある。したがって2段目
以降を合わせた全体の反応槽容積は通常標準活性汚泥法
の30%程度の低減にとどまっている。また第2反応槽
42の平均汚泥滞留時間を十分に確保した場合において
も、一部の槽内液が平均滞留時間滞留するよりも早く第
2反応槽42から流出する、ショートパスしやすいとい
う問題点がある。ショートパスが生じると、第1反応槽
から流入する分散状態の細菌が第2反応槽の汚泥フロッ
クに接触して取り込まれる前に流出することになるの
で、固液分離槽43における汚泥の分離性が低下する場
合がある。
【0007】一方、反応槽容積を低減するための別の処
理方法として、微生物を付着保持する担体を高負荷生物
反応槽および低負荷生物反応槽に添加する方法が提案さ
れている(例えば特開2000−42584号)。この
方法は、固液分離性の良好な汚泥フロックを形成するこ
とはできるが、高負荷生物反応槽に担体を充填している
ため、高負荷生物反応槽の有効容積が担体に消費されて
減少する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、安定
して効率よく高負荷で有機物を除去することができると
ともに、固液分離性の良好な汚泥を形成することができ
る生物処理装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は次の生物処理装
置である。 (1) 高BOD負荷で曝気を行って有機物を分解する
高負荷生物反応槽と、この高負荷生物反応槽の後段に配
置され、高負荷生物反応槽の混合液を低BOD負荷で曝
気を行って有機物を分解するとともに汚泥をフロック化
する低負荷生物反応槽と、この低負荷生物反応槽の混合
液を処理水と汚泥とに固液分離する固液分離手段とを備
えた生物処理装置において、前記低負荷生物反応槽は、
直列に接続された少なくとも二つのフロック化槽から構
成される生物処理装置。 (2) フロック化槽の少なくとも一槽には微生物担体
が充填されている上記(1)記載の生物処理装置。 (3) 高負荷生物反応槽は、槽内液を循環させる循環
路と、循環液に酸素含有気体を混合する混合装置と、こ
の混合装置で混合された気液混合物を槽内液中に噴出す
るノズルと、循環ポンプとを備えている上記(1)また
は(2)記載の生物処理装置。
【0010】本明細書において低負荷生物反応槽という
用語は、高負荷生物反応槽の後段に設けられる直列に接
続された複数のフロック化槽をまとめて示す用語として
用いられている。また、第1フロック化槽という用語
は、直列に接続された複数のフロック化槽において、高
負荷生物反応槽の直後に設けられた最初のフロック化槽
を示し、以下固液分離手段の方向に順に第2フロック化
槽、第3フロック化槽...最終フロック化槽と呼ぶ。
低負荷生物反応槽が2つのフロック化槽から構成される
場合、第2フロック化槽が最終フロック化槽となる。
【0011】本発明において処理の対象となる被処理液
は、通常の好気性生物処理法により処理される有機物を
含有する排液であるが、難生物分解性の有機物または無
機物が含有されていてもよく、またアンモニア性窒素ま
たは有機性窒素等が含有されていてもよい。このような
有機性排液としては、下水、し尿、食品工場排水、化学
工場排水その他の産業排液などがあげられる。有機性排
液の窒素濃度(T−N)は溶解性BOD濃度の1/10
以下、好ましくは1/20以下であるのが望ましい。窒
素濃度が溶解性BOD濃度の1/10以下にある場合、
微生物による硝化脱窒反応から生じる窒素ガスの発生量
が少なくなるので、固液分離工程における窒素ガスによ
る汚泥浮上に起因する固液分離不良は防止される。
【0012】本発明において高負荷および低負荷生物反
応槽、曝気手段ならびに固液分離手段は基本的には従来
のものと同じ構成のものが使用でき、本発明ではこのよ
うな従来の装置において、高負荷生物反応槽には微生物
保持担体を充填せず、低負荷生物反応槽は2個以上、好
ましくは2〜4個の複数のフロック化槽から構成され
る。フロック化槽は従来の低負荷生物反応槽(曝気槽)
が使用でき、一つの曝気槽を仕切板などの区画手段によ
り区画して複数のフロック化槽とすることもできるし、
別々の曝気槽を直列に接続して複数のフロック化槽とす
ることもできる。一つの曝気槽を区画する場合、被処理
液の入口から出口の方向に対して垂直または流れに逆ら
う方向に区画する。フロック化槽の少なくとも一つの槽
は微生物保持担体が充填されたフロック化槽であるのが
好ましい。
【0013】高負荷生物反応槽は被処理液を導入し、曝
気手段で曝気して好気性下に微生物と接触させ、有機物
を分解する。高負荷生物反応槽では主として溶解性BO
Dを高BOD負荷で分解する。高負荷生物反応槽として
は空気、酸素または酸素富化空気などを用い、散気管の
ような通常の曝気手段を備えたものでもよいが、可能な
限り酸素溶解効率を高めることができる曝気手段を備え
たものが好ましく、例えば気液混合物を槽内液に噴出し
て微細気泡を生成させるもの;機械的に気泡を細断して
分散させるもの;加圧溶解するものなどを好ましく使用
することができる。これらの中では気液混合物を槽内液
に噴出して微細気泡を生成させるものが好ましい。この
ような高負荷生物反応槽としては、槽内液を循環させる
循環路と、循環路中の循環液に酸素含有気体を混合する
混合装置と、この混合装置で混合された気液混合物を槽
内液中に噴出するノズルと、循環ポンプとを備えている
ものがあげられる。このような高負荷生物反応槽では、
反応槽内の混合液を循環ポンプで吸引し、この吸引した
循環液中に混合装置により酸素含有気体を混合し、得ら
れた気液混合物を循環路の先端に設けたノズルから槽内
液中に噴出することにより微細気泡を生成させ、これに
より酸素溶解効率を高めることができる。
【0014】低負荷生物反応槽は前記高負荷生物反応槽
の後段に配置され、高負荷生物反応槽の混合液を低BO
D負荷で曝気を行って有機物を分解するとともに汚泥を
フロック化するフロック化槽であり、直列に接続された
少なくとも二つの槽から構成される。直列に接続された
複数のフロック化槽を設けることにより、滞留時間の平
均化が促進され、ショートパスが生じ難くなる。このた
め、高負荷生物反応槽から流入する分散状態の細菌が低
負荷生物反応槽の汚泥フロックと十分に接触してフロッ
クに取り込まれるようになり、これにより後段の固液分
離工程での汚泥の分離性の低下が防止され、固液分離性
に優れたフロックが得られる。
【0015】高負荷生物反応槽は高BOD負荷、低負荷
生物反応槽は低BOD負荷とされるが、この場合BOD
負荷は溶解性BODの負荷を指標とし、溶解性BOD汚
泥負荷として高負荷生物反応槽が2〜40kg−BOD
/kg−VSS/d、好ましくは3〜10kg−BOD
/kg−VSS/dとするのが望ましい。上記負荷とす
ることにより、糸状性細菌の優占を防止することができ
る。低負荷生物反応槽が0.01〜0.5kg−BOD
/kg−VSS/d、好ましくは0.05〜0.3kg
−BOD/kg−VSS/dとするのが望ましい。なお
上記低負荷生物反応槽の負荷は全フロック化槽としての
負荷である。
【0016】低負荷生物反応槽では、高負荷生物反応槽
の流出液を導入して低負荷の反応を行う。一般には高負
荷生物反応槽の混合液をそのまま第1フロック化槽に導
入し、続いて第2フロック化槽...最終フロック化槽
の順に導入し、フロック化槽全体として上記のような汚
泥負荷となるような低BOD負荷で曝気を行って有機物
を分解する。この場合、高負荷生物反応槽の容積に比べ
て低負荷生物反応槽(フロック化槽全体)の容積を大き
くし、滞留時間を長くすることができる。高負荷生物反
応槽と低負荷生物反応槽の容積比は、高負荷生物反応槽
に対し、低負荷生物反応槽の容積が3〜100倍、好ま
しくは5〜50倍、滞留時間HRTは高負荷生物反応槽
が0.1〜1200hr、好ましくは0.2〜24h
r、低負荷生物反応槽が0.5〜24000hr、好ま
しくは1〜1200hrとすることができる。
【0017】フロック化槽の少なくとも一つの槽には微
生物担体(以下、単に担体という場合がある)が充填さ
れるのが好ましい。担体が充填されることにより、槽容
積をより小さくすることができる。この担体は表面およ
び/または内部に微生物を保持できるものであればその
材質、構造、形状、大きさ等は限定されないが、材質と
しては高分子樹脂、無機物などが使用できる。また構造
的には多孔質のものが好ましく、孔径は0.5〜20m
m、好ましくは1〜5mmが好適である。形状としては
反応槽内に固定できる形状のものでもよいが、粒状で流
動できるものが好ましい。この場合粒子の形状は球形、
立方形、不定形など任意であり、粒径は流動可能な範囲
であればよいが、3〜30mm、好ましくは5〜20m
m、比重0.5〜3.0、好ましくは0.8〜1.2の
ものが好適である。
【0018】フロック化槽における担体の充填率は20
〜90%、好ましくは30〜60%であるのが望まし
い。上記充填率は、低負荷生物反応槽容積に対する微生
物付着前の担体の見かけ容積の割合を示す。担体を充填
したフロック化槽では、曝気手段で曝気することにより
担体に微生物を付着させることができる。担体を充填し
た場合、担体を分離して混合液を取り出せるように、ス
クリーン等の担体分離手段を設けるのが好ましい。
【0019】上記の高負荷生物反応槽により高負荷の反
応工程が行われるが、この工程は1個の曝気槽から構成
されてもよく、また複数の曝気槽から構成されていても
よくこの場合複数の曝気槽は並列的に設けられていても
よく、また直列的(段階的)に設けられていてもよい。
高負荷生物反応槽として複数の曝気槽を設けることによ
り、被処理液の水質が変動する場合にも容易に安定して
高負荷生物反応を行うことができる。特に直列に設置す
ると糸状性細菌の防止効果が大きい。さらに高負荷およ
び低負荷の反応工程の間に中間的な工程または他の工程
が介在していてもよい。
【0020】固液分離工程の固液分離手段としては、沈
澱分離槽、加圧浮上槽、膜分離装置等の公知の固液分離
手段を用いることができ、必要に応じて分離汚泥の一部
または全量を反応槽に返送するように構成する。通常は
高負荷生物反応槽に返送するが、低負荷生物反応槽に返
送してもよくまた両方の槽に返送してもよい。被処理液
のBOD濃度が非常に高い場合には返送を行わなくても
よい場合もある。
【0021】本発明の生物処理装置による処理は、高負
荷の反応工程として被処理液を高負荷生物反応槽に導入
して高BOD負荷で曝気し、有機物の分解を行う。高負
荷生物反応槽では高負荷処理を行うため反応槽内のBO
D濃度を高く維持する必要があり、汚泥負荷として2〜
40kg−BOD/kg−VSS/d、特に前記範囲の
負荷となるようにするのが好ましい。高負荷生物反応槽
には担体を添加しないので、担体による有効容積の消費
が起こらず、このためより高負荷で処理することができ
る。
【0022】低負荷の反応工程は高負荷生物反応槽の混
合液を第1フロック化槽から最終フロック化槽に順次導
入して低BOD負荷で曝気し、好気性下にBODを除去
するとともに、汚泥をフロック化する。低負荷生物反応
槽は高負荷生物反応槽とは逆にBOD負荷をある程度低
くし、小さい反応槽容積で微生物のフロック化を行うこ
とができる。担体を充填する場合は20〜90%、好ま
しくは30〜60%の担体を添加するのが望ましい。フ
ロック化の過程は多くの種類の微生物が関与し、明らか
でない部分が多いが、菌体を捕食する原生動物や増殖速
度の小さい細菌が混在し、多様な種が維持されることが
必要とされ、そのために必要な汚泥滞留時間SRTは4
〜10日程度と言われている。複数のフロック化槽を設
けることにより、滞留時間の平均化を促進してショート
パスを生じ難くさせることができ、このため固液分離性
に優れたフロックを形成させることができる。また担体
を充填した場合には上記のSRTを必要とするこれら微
生物を系内に十分量維持することが可能となり、より小
さい反応槽容積で安定したフロック化が可能となる。
【0023】ここでBOD負荷を低く設定する理由は、
前段の高負荷処理で発生した分散状態の菌を原生動物に
捕食させるとともに、菌体がフロック化するための粘物
質の生成を促進させるためである。なお担体を充填した
場合、BOD負荷が低いと担体内部の微生物まで酸素を
供給することが可能となるので、必要SRTの長い微生
物を大量に反応槽内に保持することができるようにな
り、このため槽容積をより小さくすることができる。担
体内部の酸素供給を好適に保つために適当な汚泥負荷は
前記範囲であり、大量の担体の内部への酸素供給を容易
にするためには、担体は粒状のものが好ましい。
【0024】このようにして曝気を行うことにより、B
ODが除去されるとともに、高負荷生物反応槽から導入
される分散性の汚泥はフロック化する。過剰に付着した
汚泥は剥離して浮遊フロックとなり、混合液として固液
分離工程に送られる。また、低負荷生物反応槽には高負
荷生物反応槽で未分解の溶解性BOD、すなわち比較的
難分解性の溶解性BOD成分が常に供給されるため、担
体には比較的難分解性の有機物を分解する微生物が集積
され、処理水CODの増加を防止することもできる。
【0025】固液分離工程では最終フロック化槽の混合
液を固液分離し、分離液を処理液として取り出し、分離
汚泥は必要により一部または全部を高負荷生物反応槽に
返送し、余剰汚泥が発生する場合はこれを脱水系に送
る。
【0026】
【発明の効果】本発明の生物処理装置は、高BOD負荷
で曝気を行って有機物を分解する高負荷生物反応槽と、
高負荷生物反応槽の混合液を低BOD負荷で曝気を行っ
て有機物を分解するとともに汚泥をフロック化する低負
荷生物反応槽とを備え、前記低負荷生物反応槽は、直列
に接続された少なくとも二つの槽から構成されているの
で、安定して効率よく高負荷で有機物を除去することが
できるとともに、固液分離性の良好な汚泥を形成するこ
とができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。図1は実施形態の処理装置の系統図で
あり、低負荷生物反応槽として2個のフロック化槽を直
列に設け、どちらのフロック化槽にも担体を充填した場
合の例を示している。
【0028】図1において、高負荷生物反応槽1は、槽
内液を循環させる循環路2、および両端が開口し、槽内
液中で垂直状に支持された下向管3を備え、循環路2に
は循環ポンプ4および空気混合装置5が設けられてい
る。循環路2の先端には、下向管3の上端開口部分に収
容された状態でノズル6が設けられている。空気混合装
置5には空気供給路7が連絡し、空気混合装置5で空気
と循環液とが混合され、この気液混合物をノズル6から
槽内液中に噴出して好気性処理を行うように構成されて
いる。高負荷生物反応槽1には被処理液路11および返
送汚泥路12が連絡している。高負荷生物反応槽1には
担体は充填されない。
【0029】第1および第2フロック化槽13、14
は、一つの曝気槽が被処理液の入口から出口の方向に対
して垂直方向に仕切板15で仕切られることにより直列
に設けられ、これらが低負荷生物反応槽を構成してい
る。仕切板15は、第1フロック化槽13の混合液が仕
切板15を越流して第2フロック化槽14に流入するよ
うに設けられている。仕切板15に流通穴を開けること
もできるが、逆混合が生じない形状が好ましい。第1お
よび第2フロック化槽13、14はそれぞれ散気装置1
9、20を備え、それぞれ送気路21、22に連絡し、
好気性処理を行うように構成されている。
【0030】第1および第2フロック化槽13、14に
はそれぞれ粒状担体23、24が充填されている。また
第1および第2フロック化槽13、14にはそれぞれ担
体分離用スクリーン25a、25bが設けられている。
高負荷生物反応槽1の後段に第1および第2フロック化
槽13、14が設置され、高負荷生物反応槽1と第1フ
ロック化槽13がライン27で連絡し、被処理液中のB
ODの大部分は高負荷生物反応槽1で分解される。これ
により高負荷生物反応槽1はBOD負荷が高く、第1お
よび第2フロック化槽13、14はBOD負荷が低い。
【0031】第2フロック化槽14と固液分離槽31と
がライン28で連絡している。固液分離槽31には上部
に処理水路32が連絡し、下部に汚泥路33が連絡し、
汚泥路33は返送汚泥路12および排汚泥路34に分岐
している。
【0032】上記の装置による処理方法は、まず高負荷
の反応工程として高負荷生物反応槽1に被処理液路11
および返送汚泥路12からそれぞれ被処理液および返送
汚泥を導入して槽内の活性汚泥と混合し、好気性生物反
応により有機物の分解を行う。この場合、循環ポンプ4
により槽内液を吸引し、この循環液と、空気混合装置5
において空気供給路7から供給される空気とを混合し、
得られた気液混合物をノズル6から下向管3の槽内液中
に向けて下向きに噴出する。このようにして曝気するこ
とにより、微細気泡が生成され、酸素溶解効率を高く維
持した状態で好気性処理することができる。
【0033】高負荷生物反応槽1では高BOD負荷で処
理を行い、主として可溶性BODの分解を行う。高負荷
生物反応槽1のBOD負荷は、汚泥負荷として2〜40
kg−BOD/kg−VSS/d、好ましくは3〜10
kg−BOD/kg−VSS/dとするのが望ましい。
高濃度BOD負荷により微生物は増殖し、効率よくBO
Dは除去される。高負荷生物反応槽1の混合液をライン
27から第1フロック化槽13に送り、低負荷の反応工
程を行う。
【0034】低負荷の反応工程では、高負荷生物反応槽
1の混合液はライン27から第1フロック化槽13に導
入して槽内の活性汚泥と混合し、送気路21から空気を
送って散気装置19から曝気して、担体23に微生物を
付着させ、好気性生物反応によりBODの分解を行うと
ともに、活性汚泥をフロック化する。第1フロック化槽
13の混合液は仕切板15を越流して第2フロック化槽
14に流入する。担体23はスクリーン25aにより分
離される。流入液は第2フロック化槽14で槽内の活性
汚泥と混合し、送気路22から空気を送って散気装置2
0から曝気して、担体24に微生物を付着させ、好気性
生物反応によりBODの分解を行うとともに、活性汚泥
をフロック化する。
【0035】第1および第2フロック化槽13、14に
おけるBOD負荷は汚泥負荷として0.01〜0.5k
g−BOD/kg−VSS/d、好ましくは0.05〜
0.3kg−BOD/kg−VSS/dとするのが望ま
しい。微生物の付着した担体23、24の存在下に曝気
を行うことにより、BODが除去されるとともに、高負
荷生物反応槽1から導入される分散性の汚泥はフロック
化する。過剰に付着した汚泥は剥離して汚泥フロックと
なる。スクリーン25bにより担体24を分離して第2
フロック化槽14の混合液を固液分離槽31に送り固液
分離工程を行う。
【0036】固液分離工程は、第2フロック化槽14の
混合液をライン28から固液分離槽31に導入して処理
水と汚泥とに固液分離し、分離液を処理水として処理水
路32から取り出し、汚泥は汚泥路33から取り出し、
一部は返送汚泥として返送汚泥路12から返送し、残部
は余剰汚泥として排汚泥路34から取り出す。
【0037】上記の処理方法では、高負荷生物反応槽1
には担体を添加しないので、担体による有効容積の消費
が起こらず、このためより高負荷で処理することができ
る。また循環路2を設け、気液混合物を噴出することに
より微細気泡を生成させて好気性処理しているので、酸
素溶解効率を高めてより高負荷で処理することができ
る。また第1および第2フロック化槽13、14の二つ
の槽を設けて低負荷の反応工程を行っているので、滞留
時間の平均化が促進されてショートパスが生じ難くな
り、このため高負荷生物反応槽1から流入する分散状態
の細菌が第1および第2フロック化槽13、14の汚泥
フロックと十分に接触してフロックに取り込まれるよう
になり、固液分離性の良好な汚泥を形成することができ
る。さらに担体23、24を充填しているので槽容積を
より少なくできる。
【0038】
【実施例】以下、本発明を試験例により説明する。
【0039】試験例 図1の装置により、BOD濃度3560mg/L、SS
濃度13.5mg/Lの化学製品製造工場排水を処理し
た。ただし、比較例の場合は仕切板を設けず1つの槽と
し、実施例では仕切板を2枚用いて第1、第2および第
3フロック化槽を設けた。条件を変えてRUN1〜RU
N6の試験を行った。RUN1〜RUN4は比較例、R
UN5および6が実施例である。試験条件を表1に示
す。反応槽のMLSSは約5000mg/Lに設定し
た。高負荷生物反応槽と低負荷生物反応槽の合計容量は
全てのRUNで同一とし、高負荷生物反応槽と低負荷生
物反応槽の容積比を変えて高負荷生物反応槽への汚泥負
荷を調整した。
【0040】RUN1〜RUN3は低負荷生物反応槽の
汚泥負荷を変えて試験した。RUN4では低負荷生物反
応槽に担体を添加した。RUN5では第1ないし第3フ
ロック化槽を設けたが、担体はどの槽にも添加しなかっ
た。RUN6では第1ないし第3フロック化槽のすべて
に担体を添加した。担体は、一辺10mmの立方体状、
孔径1.0mmのポリウレタン製スポンジを用いた。充
填率はすべての槽で60%とした。結果を表2および表
3に示す。
【0041】
【表1】 *1 :単位はkg−BOD/kg−VSS/d
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】試験の結果、RUN1は糸状性細菌による
バルキングを生じた。RUN2および3はバルキングは
生じなかった。表3の結果からわかるように、低負荷生
物反応槽が直列に接続された複数の槽である場合、処理
水SS濃度低減に効果があり、RUN6<RUN5≒R
UN4<RUN3であった。また担体の添加も効果があ
ることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の高負荷生物処理装置の系統図であ
る。
【図2】従来の高負荷生物処理装置の系統図である。
【符号の説明】
1 高負荷生物反応槽 2 循環路 3 下向管 4 循環ポンプ 5 空気混合装置 6 ノズル 7 空気供給路 11、51 被処理液路 12、52 返送汚泥路 13 第1フロック化槽 14 第2フロック化槽 19、20、44、45 散気装置 21、22、46、47 送気路 23、24 担体 25a、26b スクリーン 27、28、53、54 ライン 31、43 固液分離槽 32 処理水路 33、56 汚泥路 34、57 排汚泥路 41 第1反応槽 42 第2反応槽 55 処理液路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高BOD負荷で曝気を行って有機物を分
    解する高負荷生物反応槽と、 この高負荷生物反応槽の後段に配置され、高負荷生物反
    応槽の混合液を低BOD負荷で曝気を行って有機物を分
    解するとともに汚泥をフロック化する低負荷生物反応槽
    と、 この低負荷生物反応槽の混合液を処理水と汚泥とに固液
    分離する固液分離手段とを備えた生物処理装置におい
    て、 前記低負荷生物反応槽は、直列に接続された少なくとも
    二つのフロック化槽から構成される生物処理装置。
  2. 【請求項2】 フロック化槽の少なくとも一槽には微生
    物担体が充填されている請求項1記載の生物処理装置。
  3. 【請求項3】 高負荷生物反応槽は、槽内液を循環させ
    る循環路と、循環液に酸素含有気体を混合する混合装置
    と、この混合装置で混合された気液混合物を槽内液中に
    噴出するノズルと、循環ポンプとを備えている請求項1
    または2記載の生物処理装置。
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