JP2001312998A - メタルハライドランプ、メタルハライドランプ点灯装置および自動車用前照灯装置 - Google Patents

メタルハライドランプ、メタルハライドランプ点灯装置および自動車用前照灯装置

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JP2001312998A
JP2001312998A JP2000130604A JP2000130604A JP2001312998A JP 2001312998 A JP2001312998 A JP 2001312998A JP 2000130604 A JP2000130604 A JP 2000130604A JP 2000130604 A JP2000130604 A JP 2000130604A JP 2001312998 A JP2001312998 A JP 2001312998A
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lamp
halide lamp
discharge
lighting
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Toshihiko Ishigami
敏彦 石神
Kozo Kamimura
幸三 上村
Akio Ishizuka
明朗 石塚
Mikio Matsuda
幹男 松田
Toshio Hiruta
寿男 蛭田
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Toshiba Lighting and Technology Corp
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Toshiba Lighting and Technology Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
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  • Discharge Lamps And Accessories Thereof (AREA)
  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)
  • Circuit Arrangements For Discharge Lamps (AREA)
  • Discharge Lamp (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】水銀を封入しないとともに、光束立ち上がりを
早くすることにより、自動車用前照灯として好適なメタ
ルハライドランプおよびこれを用いた自動車用前照灯装
置を提供する。 【解決手段】気密容器1aとその内部に細長い放電空間
1cが形成され放電空間を包囲する部分の肉厚が比較的
大きい放電容器を備え、少なくともナトリウムおよびス
カンジウムを含む発光金属のハロゲン化物および希ガス
からなる放電媒体を封入して、蒸気圧が高くて、かつ可
視域における発光が相対的に少ない金属のハロゲン化物
および水銀を本質的に封入していない。そして、安定時
のランプ電力100W以下で点灯する。細長い放電空間
は、好適には円筒状をなし、電極間距離のほぼ中央部の
気密容器の肉厚がその両側の肉厚より大きい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はメタルハライド放電
ランプ、これを用いたメタルハライドランプ点灯装置お
よび自動車用前照灯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】相対向する一対の電極を備えた発光管内
に希ガス、発光金属のハロゲン化物および水銀を封入し
たメタルハライドランプは、比較的高効率で、高演色性
であるため広く使用されている。自動車の前照灯用にお
いても、メタルハライドランプの使用が普及してきてい
る。自動車の前照灯用を含めて、現在実用されているメ
タルハライドランプは、水銀を必須としている。なお、
自動車の前照灯用のメタルハライドランプの仕様につい
ては、たとえば特開平2−7347号公報に記載されて
いるが、約2〜15mgの水銀の封入が不可欠とされて
いる。また、特開平59−111244号公報には、電
極間の中間におけるランプ容器の壁厚tを1.5〜2.
5mm、電極間の中間のランプ容器の内径Dを1〜3m
m、電極の先端間の距離dを3.5〜6mm、ランプ容
器内に突出している電極の距離lを0.5〜1.5mm
とし、ガス充填物として希ガス、水銀およびハロゲン化
金属を含有し、かつ水銀の封入量A(mg)を下式を満
足させる構成の、自動車前照灯用として好適な放電ラン
プすなわちメタルハライドランプが記載されている。こ
のメタルハライドランプにおいては、水平作動状態にて
放電アークが収縮して少なくともほぼ直線的となり、高
効率を呈する旨記述されている。
【0003】 0.002(d+4・l)・D exp 2 <A<0.2(d+4/l)・D exp(1/3) しかしながら、環境問題が深刻化してきている現在、照
明分野においても、環境負荷が大きい水銀をランプから
減少させ、さらに廃絶することは非常に重要なことと考
えられている。
【0004】この課題に対して、メタルハライドランプ
においても、水銀を用いないための提案が既にいくつか
なされている。たとえば、特許第2982198号公
報、特開平6−84496号公報および特開平11−2
38488公報に記載されている発明は、本発明者らが
なしたものである。前者は、スカンジウムScまたは希
土類金属のハロゲン化物と希ガスとを封入して、パルス
電流で点灯制御する構成である。中者は、放電媒体を金
属ハロゲン化物と希ガスで構成することにより、広い入
力範囲で色特性の変化を少なくして調光点灯を可能にし
た構成である。後者は、主発光物質であるところの第1
のハロゲン化物に加えて、蒸気圧が高くて発光しにくい
第2のハロゲン化物を添加することにより、電気特性な
どの改善を行うようにした構成である。
【0005】また、特開平11−307048号公報に
は、スカンジウムScおよびナトリウムNaのハロゲン
化物に加えて、金属単体での電離電圧が5〜10eVで
あり、かつ動作時の蒸気圧が1×10−5(atm)で
あるところの第3のハロゲン化物としてイットリウムY
およびインジウムInのハロゲン化物を添加することに
より、電極の飛散による黒化を防止する構成が記載され
ている。なお、この従来技術においては、発明により得
られたメタルハライドランプが自動車前照灯用としての
全光束および色度範囲を有している旨記述されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】メタルハライドランプ
を前照灯用ランプとして用いる場合、安全上の問題から
電源投入から所定時間後に照射面での明るさが所定値以
上になっていることが要求される。たとえば、自動車で
は日本電球工業会規格JEL−215において、ランプ
単体での光束が1秒後25%以上、4秒後80%以上と
規定されている。水銀封入のメタルハライドランプにあ
っては、概ね4秒後までは低温でも蒸発しやすい水銀が
主体で発光し、その後ハロゲン化物の発光金属が発光し
始める。このため、1秒、4秒の時点での発光効率は、
一般的なハロゲン化物の発光金属主体の発光のときの半
分以下である。そこで、点灯直後の入力電力を定常時の
約2倍に高めることで規格値を達成している。このよう
な理由から、水銀を封入したメタルハライドランプの場
合、点灯直後の発光色は水銀放電によるものであるため
光特性が非常に悪く、JEL−215に規定している白
色の色度範囲から逸脱していて、規格内に収まるまで数
十秒を要する。
【0007】これに対して、水銀を封入しないメタルハ
ライドランプの場合、ハロゲン化物の蒸気圧が水銀に比
較して、すこぶる低いため、電源投入から4秒までの光
束がわずかであり、しかも主に希ガスの発光となる。こ
のような場合の希ガスの発光は、水銀より発光効率が低
い。したがって、入力電力を2倍程度に増加しても、上
記規格値を満足できないという問題がある。特開平11
−238488公報に記載のように水銀に代えて第2の
ハロゲン化物を封入する構成のみであっても、点灯直後
の第2のハロゲン化物の蒸気圧がなお水銀蒸気圧より1
桁以上低いために、上記の問題に対する本質的な解決に
はならない。
【0008】また、第2のハロゲン化物を添加すること
により、メタルハライドランプの主として電気特性の改
善に顕著な効果がある。しかし、実施に際しては、注意
しなければならない点がある。すなわち、第1に寿命特
性に難点が生じる場合があり、また第2にメタルハライ
ドランプを自動車用前照灯に組み込んだとき、照射中心
部での明るさの立ち上がりがランプ単体のときと比較し
て劣る場合がある。
【0009】まず、第1の点について説明する。第2の
ハロゲン化物の添加により、点灯寿命中に電極が接続さ
れている側の封着金属箔とハロゲン化物とが反応する現
象が促進されやすい。第2のハロゲン化物は、蒸気圧が
高くて、放電容器内の濃度が高いので、封入量を大きく
したときの影響が第1のハロゲン化物より大きい。そう
して、この現象が進行すると、電極と封着金属箔との導
通が失われて点灯できなくなる。また、反応による体積
変化でその部分にクラックが生じ、気密が失われて点灯
できなくなる。したがって、短寿命化や信頼性低下を招
来する。また、自動車用前照灯の場合、始動時に定常時
より大きなランプ電流を流し、また点滅サイクルが非常
に大きいので、封着金属箔の変質が発生すると、影響が
大きい。上述した反応の促進は、メタルハライドランプ
を交流点灯する場合には、一対の電極の双方に生じるこ
とになる。これに対して、直流点灯の場合には、陽極側
の集中して発生し、その反応速度は交流点灯時の数倍に
なる。これは、第2のハロゲン化物が分解して生じた遊
離ハロゲンが負イオン化して陽極に誘引され、陽極と急
速に反応するためと考えられる。このため、直流点灯
は、自動車用前照灯においては、回路の大きさ、回路効
率およびコストなどで有利であるにもかかわらず、特に
深刻な問題となり、第2のハロゲン化物を封入するのが
困難であることが分かった。
【0010】次に、第2の問題点について説明する。第
2のハロゲン化物を封入すると、始動後1秒以内にハロ
ゲン化物が飛散し、放電容器の放電空間の内表面にハロ
ゲン化物の膜を形成するという現象が生じる場合があ
る。この場合、膜により出射光が拡散されるため、実質
的な発光部のサイズが放電容器の内表面全体となる。前
照灯の反射鏡やレンズの光学系は、規定サイズのアーク
に対して適切な配光分布、照射中心の明るさが得られる
ように設計されているので、膜により実際上の発光部サ
イズが大きく変化するため、配光分布が崩れるととも
に、照射面の明るさが低下する。このような問題を引き
起こすハロゲン化物の膜は、放電容器の温度が上昇し
て、暫くすると蒸発して消失するので、安定時の明るさ
などに影響するものではない。
【0011】本発明は、環境に悪影響のある水銀を本質
的に用いないで環境に配慮するとともに、始動直後の光
束立ち上がりが早くて、調光時および寿命中の色変化が
少なくて、自動車前照灯用として好適なメタルハライド
ランプ、これを用いたメタルハライドランプ点灯装置お
よび自動車用前照灯装置を提供することを目的とする。
【0012】また、本発明は、光色が始動直後から白色
範囲に入る自動車前照灯用として好適なメタルハライド
ランプ、これを用いたメタルハライドランプ点灯装置お
よび自動車用前照灯装置を提供することを他の目的とす
る。
【0013】さらに、本発明は、点灯時の内部圧力が低
いために、放電容器の破裂の危険性が少なくて、再始動
が容易で、自動車前照灯用として好適なメタルハライド
ランプ、これを用いたメタルハライドランプ点灯装置お
よび自動車用前照灯装置を提供することをさらに他の目
的とする。
【0014】さらにまた、本発明は、直流点灯に好適な
メタルハライドランプ、これを用いたメタルハライドラ
ンプ点灯装置および自動車用前照灯装置を提供すること
をさらに他の目的とする。
【0015】
【課題を達成するための手段】請求項1の発明のメタル
ハライドランプは、内部に細長い放電空間が形成され放
電空間を包囲する部分の肉厚が比較的大きい耐火性で透
光性の気密容器および気密容器内の放電空間の両端に離
間対向して封装された一対の電極を備えた放電容器と;
少なくともナトリウムNaおよびスカンジウムScを含
む複数種の発光金属のハロゲン化物、ならびに希ガスか
らなり、気密容器内に封入された放電媒体と;を具備
し、蒸気圧が相対的に高くて、かつ可視域における発光
が相対的に少ない金属のハロゲン化物および水銀が本質
的に封入されていないとともに、ランプ電力100W以
下で点灯することを特徴としている。
【0016】本発明および以下の各発明において、特に
指定しない限り用語の定義および技術的意味は次によ
る。
【0017】<放電容器について>放電容器は、気密容
器および一対の電極を備えて構成されている。
【0018】(気密容器について)気密容器は、耐火性
で透光性である。「耐火性」とは、放電ランプの通常の
作動温度に十分耐える意味である。したがって、気密容
器は、耐火性を備える材料であり、かつ放電によって発
生した所望波長域の可視光を外部に導出することができ
れば、どのようなもので作られていてもよい。たとえ
ば、石英ガラスや透光性アルミナ、YAGなどのセラミ
ックスまたはこれらの単結晶などを用いて形成すること
ができる。なお、必要に応じて、気密容器の内面に耐ハ
ロゲン性または耐ハロゲン化物性の透明性被膜を形成す
るか、気密容器の内面を改質することが許容される。
【0019】また、気密容器は、その内部に細長い放電
空間が形成されているとともに、放電空間を包囲する部
分の肉厚が比較的大きくなっている。細長い放電空間と
それを包囲する部分の肉厚は、たとえば後述するように
設定することができる。
【0020】(電極について)本発明のメタルハライド
ランプは、交流および直流のいずれで点灯するように構
成してもよい。
【0021】交流で作動する場合、一対の電極は同一構
造とする。また、自動車前照灯用のメタルハライドラン
プの場合、電極の先端部を軸部より径大にすると好都合
である。すなわち、ランプの点滅回数が非常に多くなる
とともに、また始動時には定常時より大きな電流を流す
ので、これに対応して電極全体を径大にすると、電極軸
に接触している気密容器の構成材料が点滅のたびに熱応
力を受けてクラックを生じやすい。そこで、電極の先端
に径大部を形成することで、電極を点滅に対応させるこ
とができるが、軸部は径大になっていないから、クラッ
クを生じにくい。 直流で作動する場合、一般に陽極は
温度上昇が激しいから、先端に径大部を形成すれば放熱
面積を大きくすることができるとともに、頻繁な点滅に
対応することができる。これに対して、陰極は必ずしも
径大部を形成する必要がない。
【0022】次に、電極間距離は、実際的には6mm以
下が好適である。すなわち、電極間距離が6mmを超え
ると、点光源から離れてしまい、光学系の焦点特性が悪
くなり、たとえば自動車前照灯用光源として用いた場合
に照射面の明るさが低下してしまう。また、電極間距離
は、後述するように、気密容器の内径および肉厚との間
に密接な相互関係がある。
【0023】(細長い放電空間とそれを包囲する部分の
肉厚の関係について) 1.放電空間の最大内径と放電空間の最大肉厚とを規定
する場合 放電容器の電極間距離をL(mm)とし、その中央より
の80%の領域における放電空間の最大内径をD(m
m)とする。そして、D/Lが下式を満足するように設
定されている必要がある。
【0024】0.25≦D/L≦1.50 なお、電極間距離L(mm)の中央寄りの80%の領域
を規定する理由は、次のとおりである。すなわち、本発
明においては、放電空間の内表面をアークに適当な距離
だけ接近させることによって、気密容器の温度上昇を早
めることを企図している。そして、電極間距離L(m
m)の中央寄りの80%の領域においては、気密容器の
内径を小さくすることによって、アークを気密容器の内
表面に接近させることができる。ところが、電極間距離
Lにおける一対の電極寄りのそれぞれ10%の領域では
電極に近いためにアークが気密容器の内表面から離れ
る。そのため、この領域においては、内径および肉厚を
規定する意味が薄れるからである。
【0025】上記数式の限定理由を説明する。すなわ
ち、D/Lが上記範囲内であると、アークの中央部が放
電容器の内表面に適度に接近し、アークから放電容器へ
の伝熱量が増加して、放電容器の所期の温度上昇が得ら
れる。D/Lの範囲は、一般的には上記の範囲である
が、好ましくは0.30〜1.05である。より一層好
ましくは、0.45〜0.90である。
【0026】これに対して、D/Lが1.50超である
と、上記伝熱量の増加が少なくなりすぎる。反対に、D
/Lが0.25未満であると、放電容器の温度上昇が過
度になり、放電容器が膨れたり、ハロゲン化物または遊
離ハロゲンと放電容器とが反応して白濁したりする不都
合が生じる。
【0027】次に、放電容器の電極間距離をL(mm)
とし、その中央寄りの80%の領域における放電空間の
最大肉厚をt(mm)とする。そして、t/Lが下式を
満足するように設定されている必要がある。
【0028】0.16≦t/L≦1.10 前述のように放電空間の内表面をアークに適当な距離だ
け接近させることによって、気密容器の温度上昇を早め
るのであるが、さらにこれに加えて、放電容器の肉厚を
上記の範囲内で大きくする。これにより、放電容器の主
として上部においてアークから受けた熱を放電容器の側
面および底面など他の部分へ速やかに伝導して、これら
の部分の温度を上昇させることができる。t/Lの範囲
は、一般的には上記の範囲であるが、好ましくは0.2
1〜0.77である。より一層好ましくは、0.31〜
0.57である。
【0029】これに対して、t/Lが0.16未満であ
ると、放電容器の肉厚が小さくなって他の部分への伝熱
が遅くなりすぎる。反対に、t/Lが1.10超である
と、放電容器の熱容量が大きくなりすぎて、返って放電
容器における他の部分の温度上昇が遅くなる。
【0030】2.一対の電極の放電開始点を考慮して放
電空間の最大内径と放電空間の最大肉厚とを規定する場
合 電極端間距離をL(mm)とし、一対の電極の放電開始
点の間を結ぶ第1の仮想直線を引き、放電空間の中央上
部の内表面から第1の仮想直線に対して直角な第2の仮
想直線を引いたとき、第1および第2の仮想直線の交点
と、放電空間の中央上部の内表面との間の距離をDc/
2(mm)とし、電極間距離の中央寄り80%の領域に
おける気密容器の最大肉厚をt(mm)としたとき、D
c/Lおよびt/Lが下式を満足するように設定する。
なお、「電極の放電開始点」とは、電極上に生じるアー
クスポットの位置の中心を意味する。メタルハライドラ
ンプのいわゆる水平点灯においては、アークが上方に湾
曲しやすいことから、電極の放電開始点が電極間を結ぶ
仮想線より上方に変位して形成されやすく、これに伴っ
てアークも全体に上方へ変位する。このため、アーク
は、変位量に応じて放電空間の内表面の上部へ接近す
る。
【0031】25≦Dc/L≦0.96 0.16≦t/L≦1.10 < 放電媒体について>本発明において、放電媒体は、
前述したように本質的には発光金属のハロゲン化物およ
び希ガスからなる。
【0032】(ハロゲン化物について)ハロゲン化物
は、少なくともナトリウムNaおよびスカンジウムSc
を含む複数種の発光金属のハロゲン化物である。上記ナ
トリウムNaおよびスカンジウムScは、高効率な発光
物である。なお、要すれば、上記に加えて他の発光金属
を封入することが許容される。
【0033】次に、ハロゲン化物を構成するハロゲンに
ついて説明する。すなわち、ハロゲンとしては、ヨウ素
が反応性が最も適当であり、臭素、塩素、フッ素の順に
反応性が強くなっていくが、要するに以上のいずれを用
いてもよい。また、たとえばヨウ化物および臭化物のよ
うに異なるハロゲンの化合物を併用することもできる。
以下、ハロゲン化物の封入量に関して採用し得る構成
について説明する。
【0034】1.発光金属のハロゲン化物は、放電容器
の内容積1cc当たり5〜110mg封入することがで
きる。
【0035】一般的にハロゲン化物の封入量を多くして
いくと、放電容器の放電空間の内壁に対するハロゲン化
物の付着領域が電極間の中央において下部から側面に、
さらには上部付近まで広がっていく。放電空間の内壁の
温度は、下部より側面、側面よりは上部の方が高い。そ
の結果、始動後壁面に付着しているハロゲン化物の温度
上昇が上部や側面で早くなり、蒸発も早くなるので、光
束立ち上がりが早くなる。本発明においては、放電容器
の中央領域の肉厚が相対的に大きくなっていることによ
り、放電容器の温度分布が相対的に均一化されるので、
ハロゲン化物の付着位置が同じであったとしても、肉厚
が大きくなっていない場合に比較すると、高い温度分布
となり、しかも均一化する。したがって、ハロゲン化物
の付着位置がたとえ同じであったとしても、光束立ち上
がりは早くなる。
【0036】次に、所与の放電空間に対してハロゲン化
物が多いと、上述したように、ハロゲン化物が付着して
いる部分の面積比率が相対的に大きくなる。しかし、ハ
ロゲン化物の付着部を透過した光は、ハロゲン化物によ
って着色する。このため、ハロゲン化物の付着領域が多
くなると、点灯中にハロゲン化物の付着部を透過して出
射する光の割合が増加し、光色が悪くなる。また、ハロ
ゲン化物の封入量が多くなると、その付着位置が不安定
になるので、光束立ち上がり時に光色の変化が許容でき
ない程度に目立つ。
【0037】なお、本発明のさらに好適な範囲は、放電
容器の内容積1cc当たり5〜35mgである。この範
囲であると、放電空間の内壁へのハロゲン化物の付着範
囲が少なくなるため、付着したハロゲン化物によるフィ
ルター作用が低減するので、光色が安定する。また、上
記と別な好適な範囲は、30〜55mgである。この範
囲であると、光束立ち上がりが一層良好になる。
【0038】2.電極間距離の中央寄り80%の領域に
おける気密容器の最大肉厚をt(mm)とし、放電容器
の内容積1cc当たりの封入量をq(mg/cc)とし
たとき、下式を満足するようにハロゲン化物を封入す
る。
【0039】q≦71.4/t ハロゲン化物の放電空間の内壁に付着する範囲は、気密
容器の中央横断面の中心を通過する鉛直線を基準にして
中心から±80°の範囲以下であることが望ましい。放
電空間の内壁に付着したハロゲン化物は点灯中液相であ
り、この部分を透過した光は、液化ハロゲン化物の色、
たとえばSc−Na−I系であれば緑ないし黄色に着色
され、色度値が悪化するので、好ましくない。一般に自
動車用前照灯においては、遮光体を放電容器に沿って配
設することによって、上半球に向かう光をカットして投
射する。自動車用前照灯の遮光体は、前照灯における反
射鏡の構成の関係で、放電容器の下側を中心に放電容器
の約半分を覆うように配設されるので、上記の角度範囲
であれば、放電空間の内壁に付着した液相のハロゲン化
物を透過して着色された不所望な光はカットされる。
【0040】ところで、ハロゲン化物の付着範囲は、前
述のように同じ封入量であっても、気密容器の肉厚が大
きいと大きくなるので、実験の結果、肉厚tに反比例す
る上記の数式を満足させることにより、ハロゲン化物の
付着の角度範囲が±80°以下となることを確認した。
【0041】なお、本発明のさらに好適には、ハロゲン
化物の封入量が放電容器の内容積cc当り30.6/t
(mg/cc)以下の範囲である。
【0042】そうして、上記の構成により、液化したハ
ロゲン化物の膜を発生光が透過することによって着色し
た光となって放射される範囲をカットしやすい範囲に限
定できるので、その影響を実質上なくすることができ
る。
【0043】(希ガスについて)希ガスは、始動ガスお
よび緩衝ガスとするとともに、始動直後には主発光を担
当するように作用するもので、一般的には気密容器を透
過しなければ特に限定されないが、ネオンは石英ガラス
を透過しやすいので、気密容器を石英ガラスで形成する
場合には、アルゴン、クリプトンまたはキセノンが推奨
される。始動直後の発光を希ガスに依存する場合、最も
発光効率が高いのはキセノンであるため、希ガスはキセ
ノンが最適である。また、希ガスの封入圧力を高くする
と、メタルハライドランプのランプ電圧が高くなり、同
一ランプ電流に対してランプ入力を大きくして、光束立
ち上がり特性を向上させることができる。光束立ち上が
り特性が良好であることは、どのような使用目的であっ
ても好都合であるが、特に自動車用前照灯装置および液
晶プロジェクタなどにおいて極めて重要である。
【0044】(水銀について)本発明において、「本質
的に水銀が封入されていない」とは、水銀を全く封入し
ていないばかりでなく、気密容器の内容積1cc当たり
2mg未満、好ましくは1mg以下の水銀が存在してい
ることを許容するという意味である。しかし、水銀を全
く封入しないことは環境上望ましいことである。従来の
ように水銀蒸気によって放電ランプの電気特性を維持す
る場合には、短アーク形においては気密容器の内容積1
cc当たり20〜40mg、さらに場合によっては50
mg以上封入していたことからすれば、本発明は水銀量
が実質的に少ないといえる。
【0045】<ランプ電力について>本発明において、
ランプ電力は、メタルハライドランプに投入される電力
であり、100W以下である。これは小形のメタルハラ
イドランプであることを意味する。そして、この種の従
来のメタルハライドランプにおいては、光束立ち上がり
早くしたいという要求が多い。
【0046】<本発明の作用について> 1 放電容器の伝熱特性の改良により光束立ち上がりが
早くなる。
【0047】以上の説明から明らかなように、本発明に
おいては、環境負荷の大きい水銀を本質的に用いない
で、しかも放電容器の放電空間が細長く、放電空間を包
囲する部分の肉厚を比較的大きくしたことにより、アー
クが放電容器の上部内表面に接近するため、アークの熱
が放電容器の主として中央部の上部に良好に伝熱され
る。また、放電容器の上部に伝導した熱は、放電容器の
管壁部分を伝導し、その側面から底面へ伝達してそれら
の部分を速やかに加熱して昇温させする。
【0048】その結果、主として放電容器の内表面の底
部および側面にわたり付着して固化しているハロゲン化
物を速やかに加熱してこれを温度上昇させて液化させ、
さらには蒸発させるので、電源投入直後からの光束立ち
上がり特性が著しく改善される。このため、自動車用前
照灯として規定されている規格を満足させるように構成
することができる。
【0049】したがって、本発明は、自動車用前照灯の
メタルハライドランプとして好適であるが、これに限定
されるものではない。
【0050】2 本発明においては、水銀を封入するメ
タルハライドランプより電源投入直後の光束立ち上がり
が良好である。
【0051】すなわち、同一の放電容器を備えていると
しても、水銀を封入する場合、始動直後の発光は水銀主
体であり、始動後、放電容器の温度の上昇に応じて水銀
が蒸発していき、その蒸気圧に比例して光束が増加す
る。水銀は、発光効率がハロゲン化物を構成している金
属の半分程度なので、自動車用前照灯においては、これ
を補うために、一般的に始動後4秒間ないしそれ以上の
時間2倍前後のランプ電力を投入するように点灯装置を
可制御に構成している。たとえば、自動車用前照灯に用
いられるメタルハライドランプにおいては、1秒後の光
束は、安定時の25%程度で、1秒以内、特に始動直後
が暗い。その後、5秒前後で100%に達する。このた
め、ハロゲン電球より光束立ち上がりが遅く、安全上、
より早い光束立ち上がりが望まれる所以である。なお、
水銀は、急速に蒸発するので、電源投入1秒後の光束を
大きくするように投入電力を調整しようとすると、その
後の立ち上がりがオーバーシュートして実用に適さな
い。
【0052】これに対して、本発明においては、始動直
後は希ガスが主に発光するとともに、ハロゲン化物を構
成する発光金属も一部発光する。その後徐々に発光金属
の発光比率が増大し、またこれに比例して光束が増加し
て安定点灯に至る。始動時の投入電力を調整することに
より、1秒後25%以上の光束を得ることができるの
で、水銀封入の場合より安全である。特に始動直後から
0.3秒までの光束の時間当たりの増加率は非常に高
く、水銀封入のメタルハライドランプの数倍以上にな
る。始動直後の光束は、その後数秒間維持され、その
後、発光金属の発光が主な発光へと移行していく。この
ため、電源投入後すぐ明るくなってハロゲン電球の感覚
に近いメタルハライドランプを得ることができる。した
がって、実用に際して始動時の投入電力などを適切化す
ることにより、1秒後の光束立ち上がりを同一消費電力
のハロゲン電球のそれと同等にすることができる。水銀
を封入するメタルハライドランプにおいては、上述した
ようなフラットな光束立ち上がりを得ることは至難の技
である。すなわち、水銀は急速に蒸発するので、1秒後
の光束立ち上がり%を大きくするように投入電力を調整
しようとすると、その後の立ち上がりがオーバーシュー
トして実用に適さないものとなってしまうからである。
【0053】3 水銀を封入した場合より放電容器の破
裂の危険性が少ない。
【0054】すなわち、現在市販されている自動車用前
照灯に用いる35Wのメタルハライドランプは、水銀1
mg前後と、発光金属のハロゲン化物および室温で4〜
6気圧のキセノンとが封入されている。そして、点灯中
の圧力は、水銀が完全蒸発するので、水銀量とキセノン
の封入圧とで決まる。なお、ハロゲン化物の蒸気圧は上
記より2桁以上低いので、考慮する必要はない。
【0055】これに対して、本発明においては、点灯中
の圧力が希ガスで決まる。希ガスの封入圧を水銀を封入
する場合より多い6〜10気圧にするにしても、明らか
に水銀封入の場合より低くなる。このため、放電容器の
耐圧性能が同等でれば、破裂の危険性は本発明の方が低
くなり、それだけ信頼性が高くなる。
【0056】4 水銀を封入する場合より再始動が容易
になる。
【0057】自動車用前照灯に用いるメタルハライドラ
ンプにおいては、その性質上要求される頻繁な点滅と素
早い光束立ち上がりとの対応させるために、再始動が必
要であるが、本発明においては放電容器内の圧力が低い
ので、その分再始動が容易になる。
【0058】5 水銀を封入する場合より光色の変化が
少ない。
【0059】本発明においては、水銀を本質的に封入し
ていないので、入力の変動に対する光色の変化が少な
い。なぜなら、水銀封入の場合、ランプからの発光は、
発光金属と水銀との発光からなる。放電容器の温度が変
わっても水銀の蒸気圧は非常に高いので、その点灯圧力
殆ど変わらないが、金属ハロゲン化物は水銀に較べて蒸
気圧がすこぶる低いので、放電容器の温度に応じて蒸気
圧が敏感に変化する。このため、ランプ入力が変化する
と、水銀の発光量は変わらないのに、金属ハロゲン化物
の発光金属の発光は大いに変化し、光色の変化が著し
い。
【0060】これに対して、本発明においては、発光金
属の発光が殆どであるから、光色の変化は殆ど生じない
のである。したがって、調光特性が良好であるととも
に、同一ランプ電力における光色のばらつきが少ない。
水銀を封入するメタルハライドランプにおいては、放電
容器の形状および寸法のばらつきに伴うランプ個々の色
温度の違いによる色むらや、長期寿命中での放電容器の
黒化などによる最冷部温度の上昇による色温度の変化が
大きな問題になるが、本発明においては、この点が改善
される。
【0061】6 第2のハロゲン化物を封入してないの
で、寿命特性に問題が生じにくい。
【0062】点灯中の蒸気圧が相対的に大きくて、発光
金属に比較して可視域に発光しにくい金属のハロゲン化
物(第2のハロゲン化物)を封入してないので、前述し
たような寿命特性に難点が生じることがない。
【0063】7 第2のハロゲン化物の飛散による照射
面の明るさの低下がない。
【0064】第2のハロゲン化物を封入してないので、
始動後10秒以内のハロゲン化物の飛散による実際上の
発光部のサイズの増大による配光分布が崩れて照射面の
明るさが低下するようなことはない。
【0065】8 ランプ電圧が低くなる。
【0066】水銀や蒸気圧の高いハロゲン化物を封入し
ないので、ランプ電圧が低くなり、これによる利点があ
る。メタルハライドランプの場合、電極でエネルギー損
失が生じる。その割合は、ランプ電圧に対する陰極およ
び陽極の降下電圧の割合で決まる。一般に、メタルハラ
イドランプでは電極降下電圧は、15V程度と考えられ
ている。水銀封入の場合のランプ電圧が85V程度で、
本発明の典型的なメタルハライドランプのランプ電圧は
35V程度である。したがって、前者における電極損失
は17.6%、後者は42.8%となり、これに伴い後
者のランプ効率は、前者の70%程度になってしまう。
ところが、水銀を封入しない場合のは、放電状態が変化
し、電極降下電圧は7V程度であることが明らかになっ
てきた。これによると、本発明の場合の電極損失は、2
0%であり、このためランプ効率も前者の97%程度得
られる。このことから、水銀を封入しないことによるラ
ンプ電圧が低い点は、ランプ効率の点で問題がないこと
を意味する。
【0067】一方、点灯回路の面では、ランプ電圧が低
いと、所要のランプ電力を消費するためには、ランプ電
流が大きくなるため、装置が大形化する傾向となるが、
近時の回路技術の進歩により、ランプ電流による装置の
大きさの差は少なくなってきている。
【0068】9 ランプ電圧のばらつきが少ない。
【0069】ランプ電圧のばらつきが少ないと、ランプ
の製造不良率を低減してコストを低下することができ
る。また、ランプ間の特性ずれが小さくて、信頼性向上
が可能である。
【0070】ランプ電圧のばらつきが少ない理由は次の
とおりである。すなわち、ランプ電圧を決定する要素
は、主に水銀量で、一部が希ガス圧とハロゲン化物の蒸
気圧である。水銀封入のメタルハライドランプでは、ラ
ンプ電圧が85V±17Vで、うち推定55Vが水銀量
によるもの、推定25Vが希ガス圧、推定5V以下がハ
ロゲン化物の蒸気圧によるものと考えられる。希ガス圧
制御は、放電容器の排気前に圧力測定器で計測し、排気
管チップオフ時に容積の分かった排気管と放電容器の希
ガスを放電容器内に全て冷却液化して封止するので、比
較的容易に行える。一方、水銀量制御は、数百W形の一
般照明用メタルハライドランプ(水銀封入量数十mg)
においても、1mg以下の精度となると、難易度が高
い。市販の自動車用前照灯に装着する小形のメタルハラ
イドランプの場合、水銀封入量は、約1mg前後の非常
に少量の封入であるから、さらに制御の難易度が高く、
たとえば0.1mgの精度で制御しても、総封入量に1
0%の誤差が生じ、ランプ電圧には7%前後のばらつき
が生じる。
【0071】10 直流点灯が可能である。
【0072】メタルハライドランプを用いる自動車用前
照灯においては、電子式のメタルハライドランプ点灯装
置を用いて当該ランプを点灯している。自動車において
は、直流電源を用いているので、メタルハライドランプ
点灯装置が直流点灯方式である方が、装置が小形、軽量
化になる。
【0073】これに対して、水銀を封入するメタルハラ
イドランプにおいては、これを直流点灯すると、主発光
物質(たとえば、NaやSc)は陰極側へ誘引されて、
陽極側では水銀ばかりが発光する。その結果、電極間で
色むらを生じてしまうので、直流点灯は前照灯には適さ
ない。なお、本発明のように水銀を封入しないメタルハ
ライドランプでは、陽極側で水銀が強く発光することは
ないので、上記の色むらは緩和されて実用的には問題な
い程度になる。
【0074】請求項2の発明のメタルハライドランプ
は、請求項1記載のメタルハライドランプにおいて、放
電容器は、放電空間がほぼ円柱形状をなし、電極間距離
のほぼ中央部の肉厚がその両側の肉厚より大きいことを
特徴としている。
【0075】本発明は、放電容器の好適な構造を規定し
ている。
【0076】すなわち、放電空間が円柱状であることに
より、アークが水平点灯においては上方へ湾曲しようと
するために、放電容器の上側の内面に接近するので、放
電容器の上部の温度上昇が早くなる。また、電極間距離
のほぼ中央部の肉厚がその両側の肉厚より大きいことに
より、放電容器の伝熱が良好になって放電容器の放電空
間の下部およぶ側部内面に付着している放電媒体の温度
上昇が早まるために、光束立ち上がりが早くなる。
【0077】請求項3の発明のメタルハライドランプ
は、請求項1または2記載のメタルハライドランプにお
いて、放電容器は、電極間距離が6mm以下であり;放
電媒体は、発光金属として希土類金属を含んでいる;こ
とを特徴としている。
【0078】本発明は、ランプ電力100W以下で点灯
する小形のメタルハライドランプにおいて好適な電極間
距離と白色発光に好適な発光金属の組み合わせを規定し
ている。このため、自動車用前照灯に装着するのに好適
なメタルハライドランプを得ることができる。
【0079】請求項4の発明のメタルハライドランプ
は、請求項1ないし4のいずれか一記載のメタルハライ
ドランプにおいて、放電媒体は、希ガスが3気圧以上の
圧力で封入されているキセノンからなることを特徴とし
ている。
【0080】本発明は、自動車用前照灯に装着するのに
好適なメタルハライドランプに封入する希ガスの種類お
よびその封入圧を規定している。
【0081】請求項5の発明のメタルハライドランプ点
灯装置は、キセノンの封入圧をX(気圧)としたとき、
Xが下式(1)を満足する請求項3記載のメタルハライ
ドランプと;メタルハライドランプの点灯直後4秒まで
の最高入力電力をAA(W)としたとき、AAが下式
(2)を満足する点灯回路と;を具備していることを特
徴としているメタルハライドランプ点灯装置。
【0082】 3<X<15 (1) AA>−2.5X+102.5 (2) 本発明は、点灯直後4秒までの光束立ち上がりを早めて
自動車用前照灯に必要な前照灯前面の代表点での光度8
000cdを得ることができるためのキセノン封入圧と
最高入力電力との関係を規定している。このようにキセ
ノン封入圧と最高入力電力とが直線的な関係になるの
は、蒸気圧の低い放電媒体のみであるから、始動後4秒
後の時点ではキセノンの発光が圧倒的になっているから
である。キセノンの発光量は、キセノンの封入圧とその
時の電力とで決まるので、キセノン圧が低ければ、入力
電力を多くすればよい。反対に、キセノン圧が高けれ
ば、入力電力を少なくすればよい。
【0083】なお、本発明は、交流点灯および直流点灯
のいずれであってもよい。
【0084】請求項6の発明のメタルハライドランプ点
灯装置は、請求項1ないし4のいずれか一記載のメタル
ハライドランプと;メタルハライドランプを直流で点灯
する点灯回路と;を具備していることを特徴としてい
る。
【0085】本発明は、直流点灯を行う構成を規定して
いる。
【0086】すなわち、本発明のメタルハライドランプ
を直流点灯することにより、水銀封入のメタルハライド
ランプを交流点灯する場合よりも装置を小形化すること
ができる。自動車においては、直流が用いられているの
で、直流点灯の場合は交流に電力変換する必要がないか
らである。
【0087】請求項7の発明のメタルハライドランプ点
灯装置は、請求項5または6記載のメタルハライドラン
プ点灯装置において、点灯回路は、ランプ電圧の検出範
囲の最大値が60V以下に設定されているランプ電圧検
出回路を備えるとともに、ランプ電圧検出回路で検出し
たランプ電圧に基づいてメタルハライドランプを定電力
制御することを特徴としている。
【0088】本発明は、本発明のメタルハライドランプ
は、水銀を封入していないから、ランプ電圧が前述のよ
うに低いから、最高でもランプ電圧の検出範囲の最大値
を60V以下に設定することができる。これに対して、
水銀を封入するメタルハライドランプにおいては、12
0V程度に設定している。
【0089】そうして、ランプ電圧の検出範囲の最大値
が低くなると、点灯回路の制御回路に用いるメモリの精
度を2倍に高くすることができる。このため、肌目細か
い制御が可能になる。
【0090】請求項8の発明のメタルハライドランプ点
灯装置は、請求項5ないし7のいずれか一記載のメタル
ハライドランプ点灯装置において、点灯回路は、無負荷
出力電圧が200V以下であることを特徴としている。
【0091】本発明のメタルハライドランプは、ランプ
電圧が低いので、点灯回路の無負荷出力電圧を200V
以下にすることができる。このため、点灯回路の小形化
が可能になる。これに対して、水銀を封入したメタルハ
ライドランプにおいては、400V程度の無負荷出力電
圧を必要としている。
【0092】請求項9の発明の自動車用前照灯装置は、
自動車用前照灯装置本体と;放電容器の軸が自動車用前
照灯装置本体の光軸に沿って自動車用前照灯装置本体内
に配設された請求項1ないし8のいずれか一記載のメタ
ルハライドランプと;を具備していることを特徴として
いる。
【0093】本発明の自動車用前照灯装置は、請求項1
ないし8のメタルハライドランプを光源として備えてい
るので、光束立ち上がりが早くて安全である。なお、
「自動車用前照灯装置本体」とは、自動車用前照灯装置
からメタルハライドランプを除いた残余の全ての部分を
意味する。
【0094】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0095】図1は、本発明のメタルハライドランプの
第1の実施形態を示す正面断面図である。
【0096】図2は、同じく各部の寸法を説明するため
に放電容器の内部を模式的に示す模式図である。
【0097】図3は、同じく放電空間内のハロゲン化物
の付着範囲を示す拡大横断面図である。
【0098】各図において、1は放電容器、2は封着金
属箔、3は外部リード線、Hは付着したハロゲン化物で
ある。
【0099】放電容器1は、石英ガラス製の気密容器1
aおよび一対の電極1bからなる。気密容器1aは、中
空の紡錘形状に成形されてなり、その両端に一対の細長
い封止部1a1を一体に備えているとともに、内部に細
長い放電空間1cが形成されている。電極1bは、タン
グステン製で、電極軸1b1および径大部1b2を備え
ており、電極軸1b1の基端が封止部1a1に埋設され
ることによって所定の位置に支持されている。径大部1
b2は、電極軸1b1と一体に形成されている。また、
電極軸1b1の基部は、封止部1a1内において、封着
金属箔2の一端に溶接されている。
【0100】封着金属箔2は、モリブデン箔からなり、
気密容器1aの封止部1a1内に気密に封着されるとと
もに、他端に外部リード線3が溶接されている。
【0101】気密容器1a内には、放電媒体として発光
金属のハロゲン化物および希ガスが封入されている。発
光金属のハロゲン化物は、ナトリウムNa、スカンジウ
ムScおよび希土類金属のハロゲン化物からなる。
【0102】次に、図2を参照して、各部の寸法につい
て説明する。
【0103】電極1b、1bの間の中心軸上の距離を電
極間距離L(mm)とし、その中央寄り80%の中に位
置する放電空間1cの最大内径をD(mm)とし、最大
肉厚をt(mm)とする。そして、D/Lを0.25〜
1.50、またt/Lを0.16〜1.10の範囲に設
定している。
【0104】上記のように構成されているメタルハライ
ドランプは、ランプ電力100W以下で点灯される。点
灯中液化状態で放電空間1cの内面に付着したハロゲン
化物Hは、図3に示すように、気密容器1aの中心から
垂下した鉛直線l1に対して±80°以内の範囲に入っ
ている。
【実施例1】放電容器:中央部の外径6.5mm、最大
内径4.5mm、電極間距離4.2mm、電極軸径0.
4mm、長さ7mm、径大部の直径0.6mm、D/L
約1.07、t/L0.24 放電媒体:発光金属のハロゲン化物−ScI0.2m
g、NaI1.0mg、希ガスXe8気圧 図4は、本発明のメタルハライドランプの実施例1にお
ける光束立ち上がり特性を比較例のそれととともに示す
グラフである。
【0105】図において、横軸は電源投入後経過時間
(秒)を、縦軸は全光束(%)を、それぞれ示す。図
中、曲線Aは実施例1、曲線Bは比較例、の光束立ち上
がり特性曲線をそれぞれ示す。なお、比較例は、水銀を
封入している以外は、実施例と同様な構成である。
【0106】図から理解できるように、実施例1は、電
源投入1秒後の光束が水銀を封入している比較例より多
い。
【0107】図5は、本発明のメタルハライドランプの
第2の実施形態を示す正面断面図である。
【0108】図6は、同じく各部の寸法を説明するため
に放電容器の内部を模式的に示す模式図である。
【0109】各図において、図1および図2と同一部分
については同一符号を付して説明は省略する。本実施形
態は、放電空間1cの形状が異なる。
【0110】すなわち、放電空間1cがほぼ円筒状をな
している。このため、アークは、第1の実施形態の場合
より直線に近くなる。
【実施例2】放電容器:中央部の外径6.5mm、最大
内径3.0mm、電極間距離4.2mm、電極軸径0.
4mm、長さ7mm、径大部の直径0.7mm、D/L
約0.71、t/L0.42 放電媒体: A1ランプ;発光金属のハロゲン化物−ScI0.2
mg、NaI1.0mg、DyI0.05mg、希ガ
スXe8気圧 A2ランプ;発光金属のハロゲン化物−ScI0.2
mg、NaI0.6mg、希ガスXe8気圧 比較例として、Bランプを製作した。
【0111】Bランプ ;発光金属のハロゲン化物−S
cI0.2mg、NaI0.6mg、希ガスXe8気
圧、Hg1ミリグラム 次に、上記各ランプについてランプ電圧、全光束、平均
演色評価数Raおよび色温度を測定した結果を表1に示
す。なお、周波数200Hzの矩形波の点灯装置を用い
て、ランプ電力40Wで点灯して測定した。本実施例
は、ランプ電圧が3OV台であるが、全光束は比較例に
見劣りしないものであり、自動車用前照灯として用いる
のに問題はない。
【0112】
【表1】 ランフ゜ A1 A2 B ランフ゜電圧 (V) 35 33 80 全光束 (lm) 3400 3450 3600 Ra 71 68 63 色温度(K) 4320 4040 4240 さらに、ランプ電力を15〜40Wの範囲で変化させた
ときの平均演色評価数Raおよび色温度を測定した結果
を表2に示す。
【0113】
【表2】ランフ゜ 項目 15W 20W 25W 30W 35W 40W A1 Ra 60 65 66 67 69 71 色温度(K) 4580 4520 4450 4390 4350 4320 A2 Ra 60 62 63 64 66 68 色温度(K) 4280 4220 4150 4120 4080 4040 B Ra 40 45 52 56 61 63 色温度(K) 5660 5370 5130 4660 4430 4240 表2から理解できるように、Bランプは、ランプ電力を
15Wにしても、水銀が全て蒸発しているため、色温度
が上昇し、Raが低下している。これに対して、A1ラ
ンプ、A2ランプにおいては、色温度、Raともランプ
入力の変化に対する変動が少ない。これらのランプにつ
いてランプ電力40Wで30分間点灯してから消灯し、
10秒後に再始動させたときの再始動電圧を測定した。
その結果を表3に示す。
【0114】
【表3】 ランプ 再始動電圧(kV) A1 8.8 A2 9.2 B 16.3 表3において、Bランプは、水銀蒸気圧がまだ高いた
め、再始動電圧が高い。これに対して、A1ランプ、A
2ランプは、蒸気圧が高い封入物がないので、再始動電
圧が極めて低く、再始動特性が優れていることを示して
いる。
【0115】次に、これらのランプを自動車用前照灯に
装着して、始動時に80Wの入力を与え、その後徐々に
電力を絞り40Wの定格電力にて定電力制御するように
設定した点灯装置を用いて点灯し、自動車用前照灯の前
面の代表点において始動からの時間と色度の変化を測定
し、色度図を作成した結果、A1ランプとBランプとは
図7に示すとおりであった。
【0116】図7は、本発明のメタルハライドランプの
実施例2における色度の立ち上がりを比較例のそれとと
ともに示す色度図である。
【0117】図において、横軸は色度座標のx座標を、
縦軸は同じくy座標を、それぞれ示し、枠で囲まれた座
標領域は日本工業規格(JIS)で規定された自動車用
前照灯の白色領域を示している。また、図中、曲線Cは
本実施例の色度の立ち上がりを示し、曲線Dは比較例の
色度の立ち上がりを示す。なお、各曲線の測定値の傍ら
に付した数字は、電源投入後の経過時間を秒の単位で表
している。
【0118】図から理解できるように比較例の場合、当
初は水銀しか発光しないので、曲線Dに示すように色度
特性は悪く、JISで規定された白色領域の外であり、
白色領域に入るまで約23秒間を要する。これに対し
て、本実施例の場合には、最初からナトリウムNaとス
カンジウムScとが発光しているので、白色領域に入っ
ている。本実施例によれば、水銀を封入していないこと
により、始動直後から優れた色特性が得られる。
【0119】さらに、A1ランプとBランプとを始動時
4秒までのランプ電力を変えて点灯し、1秒後および4
秒後の全光束の、ランプ電力40Wにおける定常時の全
光束に対する比率を測定した。その結果を表4に示す。
【0120】
【表4】 1秒後の全光束(%) 4秒後の全光束(%) ランプ A1 B A1 B 始動時ランフ゜電力 80W 32 25 70 78 90W 42 28 75 120 100W 51 35 82 180 表4に示すデータにおいて、1秒後の発光について、A
1ランプの場合はXe、Sc、NaおよびDyである
が、BランプはXeおよびHgである。Bランプでは水
銀放電のため、Xeは低効率領域となり、全光束はA1
ランプより劣る。4秒後の発光について、A1ランプは
Xe、ScおよびNaであり、BランプはHgが殆ど
で、ScおよびNaの弱い発光が重なるため、A1ラン
プより全光束が多い。
【実施例3】実施例2と同じ構造の放電容器を用いて表
5に示す発光金属のハロゲン化物およびキセノン8気圧
を封入したメタルハライドランプを製作した。
【0121】
【表5】 ランプ 発光金属のハロゲン化物 C1 ScI0.2mg、NaI1mg、 TmI0.05mg C2 ScI0.2mg、NaI1mg、 NdI0.05mg C3 ScI0.2mg、NaI1mg、 CeI0.05mg C4 ScI0.2mg、NaI1mg、 HoI0.05mg C5 ScI0.2mg、NaI0.4mg、LiI 0.5mg 表5に示す各メタルハライドランプを周波数200Hz
の矩形波の点灯装置によりランプ電力40Wで点灯した
ときの特性を表6に示す。
【0122】
【表6】 ランプ C1 C2 C3 C4 C5 ランフ゜電圧(V) 34 33 32 32 30 全光束(lm) 3420 3340 3480 3350 3210 Ra 69 71 69 72 73 色温度(K) 4410 4370 4450 4340 3820 表6から理解できるように、実施例3のメタルハライド
ランプは、いずれも自動車用前照灯として十分な特性を
有している。
【0123】図8は、本発明のメタルハライドランプの
第3の実施形態における各部の寸法を説明するために放
電容器の内部を模式的に示す模式図である。
【0124】図において、図2と同一部分については同
一符号を付して説明は省略する。本実施形態は、電極1
bの表面に形成される放電開始点4aが電極1bの軸線
から偏倚する場合に、これを考慮して放電空間1cの形
状を決定している点で異なる。
【0125】すなわち、放電空間1c内に形成されるア
ーク4は、一対の電極1b、1bの上に生じる放電開始
点4a、4aの間に形成される。メタルハライドランプ
を水平点灯すると、アーク4が上方に湾曲するので、放
電開始点4aが電極1bの上側の部位に偏倚する。その
ため、アーク4の全体が放電空間1cの上側に変位す
る。この現象は、電極1bの径大部1b2がある程度大
きいほど顕著になる。なお、放電開始点4aは、その上
下方向の中心を基準とする。そして、放電開始点4a
と、放電空間1cの中央上部内面との間の垂直方向の距
離をDc/2とし、その2倍をDcとする。内径Dcと
電極間距離Lとの比Dc/Lを0.25〜0.96の範
囲に設定している。また、肉厚tについては、t/Lを
0.16〜1.10の設定している。なお、内径Dc、
肉厚tは、ともに電極間距離Lの中央寄り80%におけ
る最大値である。
【0126】図9は、本発明のメタルハライドランプの
第4の実施形態における各部の寸法を説明するために放
電容器の内部を模式的に示す模式図である。
【0127】本実施形態は、気密容器1の中央の内径I
D(mm)および外径OD(mm)を、ランプ電力P
(W)との関係において下式を満足するように設定して
いる。なお、ランプ電力は100W以下である。
【0128】(OD−ID)×ID/P>0.21 次に、本発明のメタルハライドランプの第5の実施形態
においては、放電媒体の希ガスとしてキセノンを電極間
距離Lに対して下式を満足する圧力A気圧で封入する。
【0129】1.04≦A/L≦2.78
【実施例4】放電容器:中央部の外径6.5mm、最大
内径4.5mm、電極間距離4.2mm、電極軸径0.
4mm、長さ7mm、径大部の直径0.6mm、放電容
器は図6と同じ。 放電媒体:発光金属のハロゲン化物−ScI0.2m
g、NaI1.2mg、DyI0.05mg、希ガス
Xe8気圧、A/L1.9 図10は、本発明のメタルハライドランプの第5の実施
形態における各部の寸法を説明するために放電容器の内
部を模式的に示す模式図である。
【0130】本実施形態は、放電空間の形状が一対の電
極間を結ぶ仮想直線すなわち軸線l3を挟んで上下に非
対称に構成されている。
【0131】すなわち、軸線l3の下方が上方より狭く
なっている態様である。この態様は、電極間距離L(m
m)の中央において、軸線l3に対して直角な方向の放
電空間の下部内面と仮想直線との間の距離HdとLとの
比Hd/Lが下式を満足するように構成されている。
【0132】0.15≦Hd/L≦0.50
【実施例5】放電容器:中央部の外径6.5mm、最大
内径4.5mm、Hd1.5mm、電極間距離4.2m
m、電極軸径0.4mm、長さ7mm、径大部の直径
0.6mm、Hd/L0.36 放電媒体:発光金属のハロゲン化物−ScI0.2m
g、NaI1.0mg、TmI0.05mg、希ガス
Xe8気圧 図11は、本発明のメタルハライドランプの第6の実施
形態における各部の寸法を説明するために放電容器の内
部を模式的に示す模式図である。
【0133】本実施形態は、放電空間の形状が一対の電
極間を結ぶ仮想直線すなわち軸線l3を挟んで上下に非
対称に構成されている。
【0134】すなわち、軸線l3の上方が下方より狭く
なっている態様である。この態様は、電極間距離L(m
m)の中央において、軸線l3に対して直角な方向の放
電空間の下部内面と仮想直線との間の距離HuとLとの
比Hu/Lが下式を満足するように構成されている。
【0135】0.15≦Hu/L≦0.50
【実施例6】放電容器:中央部の外径6.5mm、最大
内径4.5mm、Hu1.5mm、電極間距離4.2m
m、電極軸径0.4mm、長さ7mm、径大部の直径
0.6mm、Hu/L0.36 放電媒体:発光金属のハロゲン化物−ScI0.2m
g、NaI1.0mg、DyI0.05mg、希ガス
Xe8気圧 次に、本発明のメタルハライドランプの第7の実施形態
においては、希ガスの封入圧がランプの始動電力に応じ
て設定されている。
【0136】すなわち、希ガスにはキセノンを用いてい
て、その封入圧をX(気圧)とし、4秒までの最大始動
電力をAA(W)としたとき、下式を満足するように設
定されている。
【0137】AA=−2.5X+102.5
【実施例7】放電容器:中央部の外径6.5mm、最大
内径3.0mm、電極間距離4.2mm、電極軸径0.
4mm、長さ7mm、径大部の直径0.7mm、形状は
図6に示す構造の放電容器と同じ。 放電媒体:発光金属のハロゲン化物−ScI0.2m
g、NaI1.0mg、DyI0.05mg、希ガス
としてXeを3、5、7、9、11、13および15気
圧封入したランプを、それぞれ7本製作した。
【0138】製作したランプを自動車用前照灯に装着
し、周波数200Hzの矩形波の点灯装置を用いて、ラ
ンプ電力40Wで点灯して、自動車用前照灯の前面の代
表点で4秒後の光度を始動電力を5Wごとに変化させ
て、自動車用前照灯に必要な8000cdが得られる始
動電力を測定した。その結果を表7に示す。
【0139】
【表7】 Xe封入圧(気圧) 3 5 7 9 11 13 15 4秒後に8000cdが得られる始動電力(W) 95 90 85 80 75 70 65 表7から理解できるように、Xeの封入圧およびまたは
始動電力を大きくすることで自動車用前照灯に必要な光
度を得ることができる。このような関係になるのは、本
発明においては、水銀を封入しないので、始動4秒後の
時点ではXeの発光が主になっているからである。
【0140】図12は、本発明のメタルハライドランプ
の第8の実施形態を示す正面断面図である。
【0141】図において、図6と同一部分については同
一符号を付して説明は省略する。本実施形態は、放電媒
体に第2のハロゲン化物を添加しないとともに直流点灯
を行う点で異なる。
【0142】すなわち、一対の電極のうち、一方は陽極
で、他方は陰極Eである。陽極Eは、電極軸部
1b1が直径0.4mm、径大部1b2が直径0.9m
mである。陰極Eは、直径0.4mmの電極軸部1b
1のみからなる。
【実施例8】図12に示す構造の放電容器1を用いて下
記の発光金属のハロゲン化物およびキセノン8気圧を封
入したメタルハライドランプとしてD1ランプ、D2ラ
ンプおよび比較例Eランプを製作した。 放電容器:中央部の外径6.5mm、最大内径3.0m
m、電極間距離4.2mm、陽極E;電極軸径0.4
mm、長さ7mm、径大部の直径0.9mm、陰極
;電極軸径0.4mm、長さ7mm 放電媒体: D1ランプ;発光金属のハロゲン化物−ScI0.2
mg、NaI1.0mg、DyI0.05mg D2ランプ;発光金属のハロゲン化物−ScI0.2
mg、NaI0.6mg Eランプ ;発光金属のハロゲン化物−ScI0.2
mg、NaI0.6mg、Hg1.0mg これらのランプを直流点灯装置を用いてランプ電力40
Wで点灯し、スクリーンに投影して、陽極付近と陰極付
近の色温度を測定した結果を表7に示す。
【0143】
【表8】 ランプ 陽極側色温度(K) 陰極側色温度(K) D1 4520 4150 D2 4210 3840 E 5330 3720 表8から理解できるように、本実施例のD1ランプ、D
2ランプによれば、違和感のない点灯が得られる。これ
に対して、比較例のEランプにおいては、陽極と陰極と
の色温度の差が大きく、これを前照灯の光学設計で補う
ことが不可能である。また、自動車用前照灯に装着して
点灯し、前面に拡大された代表点10点の色特性を測定
したところ、場所による色温度のばらつきが大きくて実
用できるレベルにないことが判明した。
【実施例9】実施例9(Fランプ)として下記のメタル
ハライドランプを20本製作した。放電容器:実施例8
と同じ。 放電媒体:発光金属のハロゲン化物−ScI0.2m
g、NaI1.0mg、DyI0.05mg、Xe8
気圧 比較例(Gランプ)として、下記のメタルハライドラン
プを同様に20本製作した。 放電容器:実施例8と同じ。 放電媒体:発光金属のハロゲン化物−ScI0.2m
g、NaI1.0mg、DyI0.05mg、Xe8
気圧 第2のハロゲン化物−ZnI0.4mg 上記FランプおよびGランプを、始動時にランプ電力1
10Wを投入してから徐々にランプ電力を絞っていき、
定常時にランプ電力40Wになるように構成した直流点
灯装置を用いて寿命試験を行った。なお、その際の点滅
方式は、日本電球工業会規格 JEL−215 199
8の付属書4に記載の方式に準拠した。これは2時間の
点灯で1サイクルになっていて、その間に10回の点滅
(点灯−消灯)があるものである。
【0144】その結果、Fランプは70%が2000サ
イクルを達成したが、Gランプは全て200サイクル以
内で陽極側の:封着金属箔付近の石英ガラスがクラック
によりリークした。
【実施例10】実施例10(Hランプ)として下記のメ
タルハライドランプを製作した。 放電容器:中央部の外径6.5mm、最大内径3.0m
m、電極間距離4.2mm、電極軸径0.4mm、長さ
7mm、径大部の直径0.7mm 放電媒体:発光金属のハロゲン化物−ScI0.2m
g、NaI1.0mg、DyI0.05mg、Xe8
気圧 比較例(I1、I2ランプ)として、下記のメタルハラ
イドランプを製作した。 放電容器:上記と同じ。 放電媒体: I1ランプ;発光金属のハロゲン化物−ScI0.2
mg、NaI1.0mg、Xe8気圧 第2のハロゲン化物−ZnI0.4mg I2ランプ;発光金属のハロゲン化物−ScI0.2
mg、NaI1.0mg、Xe8気圧 第2のハロゲン化物−MnI0.4mg 上記HランプおよびIランプを、始動時の4秒間にラン
プ電力100Wを投入してから徐々にランプ電力を絞っ
ていき、定格ランプ電力40Wに定電力制御するように
構成した200Hz矩形波の交流点灯装置を用いて点灯
した。そして、全光束の立ち上がりと、自動車用前照灯
に装着して照射中心部での光度とを測定した結果を表9
に示す。
【0145】
【表9】 ランフ゜ 定常時の全光束 4秒後の全光束 4秒後の光度 (lm) (lm) (cd) H 3400 2560 12900 I1 3320 2830 7800 I2 3350 2650 8300 図13は、本発明のメタルハライドランプの第11の実
施形態を示す正面図である。
【0146】本実施形態は、図1に示すのと同様なメタ
ルハライドランプをさらに自動車用前照灯装置に装着す
るように構成したものである。
【0147】5は外管、6は口金、7は絶縁チューブで
ある。
【0148】外管5は、紫外線カット性能を備えてお
り、内部に図1に示すのとほぼ同様な構造のメタルハラ
イドランプ10を収納していて、両端が封止部1a1に
固定されているが、気密ではなく、外気に連通してい
る。一方の封止部1a1が口金6に植立されている。他
端から導出された外部リード線3は外管5に平行に延在
して口金6内に導入され、図示しない端子に接続されて
いる。
【0149】絶縁チューブ7は、外部リード線3を被覆
する。
【0150】図14は、本発明の自動車用前照灯装置の
一実施形態を示す斜視図である。
【0151】図において、11は反射鏡、12は前面カ
バーである。
【0152】反射鏡11は、プラスチックスの成形によ
って異形の回転放物面に形成され、頂部背面から図13
示すメタルハライドランプ(図示しない。)を着脱する
ように構成されている。
【0153】前面カバー12は、透明性のプラスチック
スの成形によりプリズムまたはレンズを一体に形成して
いて、反射鏡11の前面開口に気密に装着される。
【0154】図15は、本発明のメタルハライドランプ
を点灯する場合に用いることができるメタルハライドラ
ンプ点灯装置の第1の例を示す回路図である。
【0155】本例は、メタルハライド放電ランプを直流
点灯するように構成したものである。
【0156】図において、21は直流電源、22はチョ
ッパ、23は制御手段、24はランプ電流検出手段、2
5はランプ電圧検出手段、26は始動手段、27はメタ
ルハライドランプである。
【0157】直流電源21は、バッテリーまたは整流化
直流電源が用いられる。自動車の場合には、一般的にバ
ッテリーが用いられる。しかし、交流を整流する整流化
直流電源であってもよい。必要に応じて電解コンデンサ
21aを並列接続して平滑化を行う。
【0158】チョッパ22は、直流電圧を所要値の電圧
に変換するとともに、メタルハライドランプ27を所要
に制御する。直流電源電圧が低い場合には、昇圧チョッ
パを用い、反対に高い場合には降圧チョッパを用いる。
【0159】制御手段23は、チョッパ72を制御す
る。たとえば、点灯直後にはメタルハライドランプ27
に定格ランプ電流の3倍以上のランプ電流をチョッパ2
2から流し、その後時間の経過とともに徐々にランプ電
流を絞っていき、やがて定格ランプ電流にするように制
御する。また、制御手段23は、ランプ電流とランプ電
圧との検出信号が帰還入力されることにより、定電力制
御信号を発生して、チョッパ22を定電力制御する。さ
らに、制御手段23は、時間的な制御パターンが予め組
み込まれたマイコンが内蔵されていて、点灯直後には定
格ランプ電流の3倍以上のランプ電流をメタルハライド
ランプ27に流し、時間の経過とともにランプ電流を絞
るようにチョッパ22を制御するように構成されてい
る。
【0160】ランプ電流検出手段24は、ランプと直列
に挿入されてランプ電流を検出して制御手段23に制御
入力する。
【0161】ランプ電圧検出手段25は、ランプと並列
的に接続されてランプ電圧を検出して制御手段23に制
御入力する。
【0162】始動手段26は、始動時に20kVのパル
ス電圧をメタルハライドランプ27に供給できるように
構成されている。
【0163】そうして、メタルハライドランプ点灯装置
を用いてメタルハライドランプを直流点灯すると、点灯
直後から所要の光束を発生する。これにより、自動車用
前照灯として必要な電源投入後1秒後に定格に対して光
束25%、4秒後に光束80%の点灯を実現することが
できる。
【0164】また、直流−交流変換回路が不要になるた
め、交流点灯に比較して約30%コスト低減が可能であ
る。また、重量で15%軽減できる。これに伴い点灯回
路が安価になる。
【0165】図16は、メタルハライドランプを点灯す
る場合に用いることができるメタルハライドランプ点灯
装置の第2の例を示す回路図である。
【0166】図15と同一部分には同一符号を付して説
明は省略する。本例は、メタルハライド放電ランプを交
流点灯するように構成している。
【0167】28は交流変換手段である。この交流変換
手段28は、フルブリッジインバータからなる。すなわ
ち、一対のスイッチング手段28a、28aの直列回路
の一対をチョッパ22の出力端間に並列接続してブリッ
ジ回路を構成し、発振器28bの発振出力を4個のスイ
ッチング手段28aの対角方向のスイッチング手段に交
互に供給してブリッジ回路の出力端間に高周波交流を発
生するものである。
【0168】そうして、高周波交流によってメタルハラ
イドランプ27が点灯されるようになっている。
【0169】また、この例においても、図15と同様な
制御が行われるようになっている。
【0170】
【発明の効果】請求項1ないし7の各発明によれば、内
部の細長い放電空間が形成され放電空間を包囲する部分
の肉厚が比較的大きい放電容器を備え、少なくともナト
リウムおよびスカンジウムを含む複数種の発光金属のハ
ロゲン化物および希ガスからなる放電媒体を封入して、
蒸気圧が高くて、かつ可視域における発光が相対的に少
ない金属のハロゲン化物および水銀を本質的に封入して
いないので、環境に配慮しているとともに、光束立ち上
がりが早く、調光時および寿命中の色変化が少なく、点
灯寿命中に封着金属箔とハロゲン化物との反応が生じに
くく、しかも始動後1秒以内の照射面の明るさ低下が起
こりにくくて自動車用前照灯に好適なメタルハライドラ
ンプを提供することができる。
【0171】また、本発明は、光色が始動直後から白色
範囲に入る自動車前照灯用として好適なメタルハライド
ランプ、これを用いたメタルハライドランプ点灯装置お
よび自動車用前照灯装置を提供することを他の目的とす
る。
【0172】さらに、本発明は、点灯時の内部圧力が低
いために、放電容器の破裂の危険性が少なくて、再始動
が容易で、自動車前照灯用として好適なメタルハライド
ランプ、これを用いたメタルハライドランプ点灯装置お
よび自動車用前照灯装置を提供することをさらに他の目
的とする。
【0173】さらにまた、本発明は、直流点灯に好適な
メタルハライドランプ、これを用いたメタルハライドラ
ンプ点灯装置および自動車用前照灯装置を提供すること
をさらに他の目的とする。
【0174】請求項2の発明によれば、加えて放電空間
がほぼ円柱状をなし、電極間距離のほぼ中央の肉厚がそ
の両側の肉厚より大きいことにより、ハロゲン化物の温
度上昇が早く、光束立ち上がりを早めるのに好適なメタ
ルハライドランプを提供することができる。
【0175】請求項3の発明によれば、加えて放電容器
の電極間距離が6mm以下で、かつ放電媒体が希土類金
属を含むことにより、光色が点灯直後から白色範囲に適
合するメタルハライドランプを提供することができる。
【0176】請求項4の発明によれば、加えて希ガスが
3気圧以上のキセノンであることにより、自動車用前照
灯に装着するのに好適なメタルハライドランプを提供す
ることができる。
【0177】請求項5の発明によれば、加えてキセノン
の封入圧をX(気圧)としたメタルハライドランプを最
高入力電力をAA(W)としたとき、下式を満足する点
灯回路で点灯することにより、点灯直後4秒までの光束
立ち上がりを早めて自動車用前照灯に必要な前照灯前面
の代表点での光度8000cdを得るメタルハライドラ
ンプ点灯装置を提供することができる。
【0178】3<X<15 (1) AA>−2.5X+102.5 (2) 請求項6の発明によれば、加えてメタルハライドランプ
を直流で点灯する点灯回路を具備していることにより、
水銀封入のメタルハライドランプを交流点灯する場合よ
りも装置を小形化したメタルハライドランプを提供する
ことができる。
【0179】請求項7の発明によれば、加えて点灯回路
がランプ電圧の検出範囲の最大値が60V以下に設定さ
れているランプ電圧検出回路を備えるとともに、ランプ
電圧検出回路で検出したランプ電圧に基づいてメタルハ
ライドランプを定電力制御することにより、点灯回路の
制御回路に用いるメモリの精度を水銀を封入したメタル
ハライドランプを点灯する場合の2倍に高くして、肌目
細かい制御が可能なメタルハライドランプを提供するこ
とができる。
【0180】請求項8の発明によれば、加えて点灯回路
の無負荷出力電圧が200V以下であることにより、点
灯回路の小形化が可能になるメタルハライドランプを提
供することができる。
【0181】請求項9の発明によれば、自動車用前照灯
装置本体が請求項1ないし8のいずれか一記載のメタル
ハライドランプを装着していることにより、請求項1な
いし8の効果を有する自動車用前照灯装置を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のメタルハライドランプの第1の実施形
態を示す正面断面図
【図2】同じく各部の寸法を説明するために放電容器の
内部を模式的に示す模式図
【図3】同じく放電空間内のハロゲン化物の付着範囲を
示す拡大横断面図
【図4】本発明のメタルハライドランプの実施例1にお
ける光束立ち上がり特性を比較例のそれととともに示す
グラフ
【図5】本発明のメタルハライドランプの第2の実施形
態を示す正面断面図
【図6】同じく各部の寸法を説明するために放電容器の
内部を模式的に示す模式図
【図7】本発明のメタルハライドランプの実施例1にお
ける色度の立ち上がりを比較例のそれととともに示す色
度図
【図8】本発明のメタルハライドランプの第3の実施形
態における各部の寸法を説明するために放電容器の内部
を模式的に示す模式図
【図9】本発明のメタルハライドランプの第4の実施形
態における各部の寸法を説明するために放電容器の内部
を模式的に示す模式図
【図10】本発明のメタルハライドランプの第5の実施
形態における各部の寸法を説明するために放電容器の内
部を模式的に示す模式図
【図11】本発明のメタルハライドランプの第6の実施
形態における各部の寸法を説明するために放電容器の内
部を模式的に示す模式図
【図12】本発明のメタルハライドランプの第7の実施
形態を示す正面断面図
【図13】本発明のメタルハライドランプの第8の実施
形態を示す正面図
【図14】本発明の自動車用前照灯装置の一実施形態を
示す斜視図
【図15】本発明のメタルハライドランプを点灯する場
合に用いることができるメタルハライドランプ点灯装置
の第1の例を示す回路図
【図16】メタルハライドランプを点灯する場合に用い
ることができるメタルハライドランプ点灯装置の第2の
例を示す回路図
【符号の説明】
1…放電容器 1a…気密容器 1b…電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石塚 明朗 東京都品川区東品川四丁目3番1号東芝ラ イテック株式会社内 (72)発明者 松田 幹男 東京都品川区東品川四丁目3番1号東芝ラ イテック株式会社内 (72)発明者 蛭田 寿男 東京都品川区東品川四丁目3番1号東芝ラ イテック株式会社内 Fターム(参考) 3K072 AA13 AC20 BA05 DD06 GA02 GB18 GC04 5C015 PP05 QQ03 QQ13 QQ14

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に細長い放電空間が形成され放電空間
    を包囲する部分の肉厚が比較的大きい耐火性で透光性の
    気密容器および気密容器内の放電空間の両端に離間対向
    して封装された一対の電極を備えた放電容器と;少なく
    ともナトリウムNaおよびスカンジウムScを含む複数
    種の発光金属のハロゲン化物、ならびに希ガスからな
    り、気密容器内に封入された放電媒体と;を具備し、蒸
    気圧が相対的に高くて、かつ可視域における発光が相対
    的に少ない金属のハロゲン化物および水銀が本質的に封
    入されていないとともに、安定時のランプ電力100W
    以下で点灯することを特徴とするメタルハライドラン
    プ。
  2. 【請求項2】放電容器は、放電空間がほぼ円柱形状をな
    し、電極間距離のほぼ中央部の肉厚がその両側の肉厚よ
    り大きいことを特徴とする請求項1記載のメタルハライ
    ドランプ。
  3. 【請求項3】放電容器は、電極間距離が6mm以下であ
    り;放電媒体は、発光金属として希土類金属を含んでい
    る;ことを特徴とする請求項1または2記載のメタルハ
    ライドランプ。
  4. 【請求項4】放電媒体は、希ガスが3気圧以上の圧力で
    封入されているキセノンからなることを特徴とする請求
    項1ないし4のいずれか一記載のメタルハライドラン
    プ。
  5. 【請求項5】キセノンの封入圧をX(気圧)としたと
    き、Xが下式(1)を満足する請求項3記載のメタルハ
    ライドランプと;メタルハライドランプの点灯直後4秒
    までの最高入力電力をAA(W)としたき、AAが下式
    (2)を満足する点灯回路と;を具備していることを特
    徴とするメタルハライドランプ点灯装置。 3<X<15 (1) AA>−2.5X+102.5 (2)
  6. 【請求項6】請求項1ないし4のいずれか一記載のメタ
    ルハライドランプと;メタルハライドランプを直流で点
    灯する点灯回路と;を具備していることを特徴とするメ
    タルハライドランプ点灯装置。
  7. 【請求項7】点灯回路は、ランプ電圧の検出範囲の最大
    値が60V以下に設定されているランプ電圧検出回路を
    備えるとともに、ランプ電圧検出回路で検出したランプ
    電圧に基づいてメタルハライドランプを定電力制御する
    ことを特徴とする請求項5または6記載のメタルハライ
    ドランプ点灯装置。
  8. 【請求項8】点灯回路は、無負荷出力電圧が200V以
    下であることを特徴とする請求項5ないし7のいずれか
    一記載のメタルハライドランプ点灯装置。
  9. 【請求項9】自動車用前照灯装置本体と;放電容器の軸
    が自動車用前照灯装置本体の光軸に沿って自動車用前照
    灯装置本体内に配設された請求項1ないし8のいずれか
    一記載のメタルハライドランプと;を具備していること
    を特徴とする自動車用前照灯装置。
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