JP2001306131A - タービン保守管理支援装置 - Google Patents

タービン保守管理支援装置

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JP2001306131A
JP2001306131A JP2000121491A JP2000121491A JP2001306131A JP 2001306131 A JP2001306131 A JP 2001306131A JP 2000121491 A JP2000121491 A JP 2000121491A JP 2000121491 A JP2000121491 A JP 2000121491A JP 2001306131 A JP2001306131 A JP 2001306131A
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turbine
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maintenance management
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Yasunari Akikuni
康成 秋國
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】発電プラントのタービン機器に対し、グルーピ
ング手段によって他のユニットのデータを容易かつ的確
に活用し、熟練等を必要とすることなく機器の余寿命を
総合的に推定して適切な保守計画の策定を行う。 【解決手段】評価対象となるタービンおよびそれ以外の
同種タービンの運転実績等の実績データを保存するデー
タ記憶手段101〜103と、予め基準情報として保存
されたタービン型式等のタービン設計条件および起動停
止回数、運転時間等の運用条件に基づいてタービンデー
タを各種グループに分類するグルーピング手段104,
105と、このグルーピング手段によって分類され同グ
ループに属することとなったデータをデータ記憶手段か
ら読込み、タービン余寿命計算等についての統計的な処
理を行うデータ処理手段106〜110と、このデータ
処理手段による統計的な処理結果を支援情報として表示
する表示手段111とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、事業用火力発電所
等で使用される蒸気タービンの高温部ロータ、車室等の
保守管理支援を行うためのタービン保守管理支援装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】最近の火力発電設備の情勢においては、
新規設備の建設が抑制され、運転時間が長期に亘る設備
比率が年々増加する傾向にあり、長期運用プラントの有
効利用を図る必要性が増大している。また、長期使用プ
ラントの高温部品には、高温での長時間使用によって材
料の劣化が進行している可能性がある。それに加え、こ
れらの設備を中間負荷火力としてDSS運用することに
より頻繁な起動停止や負荷調整運用などが行われてお
り、建設当時に比べると使用条件が過酷化し、部材の劣
化をさらに加速する傾向にある。
【0003】火力発電設備の劣化状態を把握し、将来の
設備の運用予測に即した寿命予測を行うことが、設備を
安定に、しかも経済的に運用するためには不可欠であ
る。また、余寿命評価の他にもタービン機器の経済性を
確認するために、定期点検、特別点検による検査等が行
われている。さらに最近では、設備の保守費用のコスト
ダウンが望まれ、従来手法による余寿命予測と他の手法
による寿命予測とを組合せて設備状態の把握を実現する
試みが種々行なわれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、タービンの
余寿命診断試験は運転時間が8万時間以上に及ぶタービ
ンについて実施される試験であり、寿命診断によって初
めて劣化状況が把握可能となる。しかし、タービンによ
っては、寿命診断を実施した数年後に再診断を行い、そ
の結果更新時期が決定されることもある。このことか
ら、寿命診断の回数削減による保守費用の削減を望む声
が強くなってきているが、傾向予測するためには、各ユ
ニットの情報だけでは、データが少なく適切な寿命診断
を行うことが困難である。
【0005】そこで、従来の余計寿命予測の高度化を図
る手法として、寿命診断の対象とするタービンユニット
と類似の他のユニットを選択し、この他のユニットのデ
ータを参考データとして使用することが考えられてい
る。しかし、これまでは個々の技術者の経験によってデ
ータを求める場合が多く、熟練者がこの手法を使用する
場合には効果的であっても、若手技術者等が使用する場
合には類似ユニットの選択方法に戸惑ったり、参考デー
タを見ても評価・判断方法が不明である等の問題が生じ
ており、確度の高い余計寿命診断の支援は不可能であっ
た。
【0006】また、余寿命評価データにはそのユニット
の運用条件が大きく作用するため、参考データの選択に
は、型式、主蒸気温度等の設計条件と運用条件が必要と
なるが、従来ではこれらの判断を人間が行っていたた
め、熟練者のノウハウに頼る形になっていた。
【0007】さらに従来では、余寿命評価データとして
クリープ損傷量φcおよび低サイクル疲労φf等を適用
することが知られており、この場合の管理値として亀裂
発生限界であるφc=1.0、φf=1.0が使用され
ている。しかし、この管理値は必ずしも機器の寿命を示
す値となっていない。
【0008】また一般的には上記の余寿命評価データの
みを判断材料とし、他の計測データを使用していないた
め、総合的な余寿命評価ができない。
【0009】発明者においては、タービンの材質、形
状、使用条件等が同等であれば、ほぼ同様の劣化状況と
なる特性を利用して、同等の材質および形状等のタービ
ンを有する各プラントのデータを予め保存した情報を基
準としてグループ分けし、各グループ毎に統計的手法に
よって評価を行うことにより、信頼度の高い余寿命予測
が可能となるとの着想を得たものである。
【0010】すなわち、本発明の目的は、発電プラント
のタービン機器に対し、他のユニットのデータ、および
点検データの活用による総合判断を実施、機器の余寿命
を推定し、適切な保守計画の策定のための支援情報を得
ることができるタービン保守管理支援装置を提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明では、評価対象となるタービンお
よびそれ以外の同種タービンの運転実績、機器の損傷
率、部品交換および補修等の実績データを保存するデー
タ記憶手段と、予め基準情報として保存されたタービン
型式、ロータ材質、主蒸気温度等のタービン設計条件お
よび起動停止回数、運転時間等の運用条件に基づいてタ
ービンデータを各種グループに分類するグルーピング手
段と、このグルーピング手段によって分類され同グルー
プに属することとなったデータを前記データ記憶手段か
ら読込み、タービン余寿命計算等についての統計的な処
理を行うデータ処理手段と、このデータ処理手段による
統計的な処理結果を支援情報として表示する表示手段と
を備えたことを特徴とするタービン保守管理支援装置を
提供する。
【0012】本発明によれば、例えばデータ数の少ない
タービンについて余寿命予測を行うような場合において
も、参照する他の類似ユニットのデータを予め保存され
た情報に基づいてグループ分けされた状態で適用できる
ため、熟練等を必要とすることなく信頼度の高い寿命予
測結果を容易に得ることが可能となる。
【0013】なお、余寿命評価データは同一プラントの
タービンユニットにおいても、運転条件等の違いによっ
て評価結果が異なるため、主蒸気温度、蒸気圧力等の設
計条件だけでは正確な分類が困難であり、統計処理に使
用するデータとして不適切なデータが入力される場合が
ある。
【0014】そこで、請求項2の発明では、請求項1記
載のタービン保守管理支援装置において、グループ分け
による統計処理に不適切なデータを除外するためのデー
タ除外手段を備えたことを特徴とするタービン保守管理
支援装置を提供する。
【0015】本発明によれば、同グループとして統計処
理する際に、運転状態の違いにより余寿命結果が違って
くるデータを除外することにより、より信頼度の高い余
寿命予測結果が得られる。
【0016】請求項3の発明では、請求項1または2記
載のタービン保守管理支援装置において、統計的な処理
結果を余寿命予測曲線としてのマスターカーブとして登
録するマスターカーブ登録手段と、前記マスターカーブ
に基づいて余寿命診断時期および更新時期の少なくとも
一方を登録し、管理する余寿命診断時期等登録管理手段
を備えたことを特徴とするタービン保守管理支援装置を
提供する。
【0017】本発明によれば、マスターカーブ登録手段
に登録されるマスターカーブにより余寿命管理が可能と
なるため、熟練者のノウハウに頼る必要なく、余寿命診
断、項新規管理等の判断が可能となる。すなわち、従来
では全てのタービンで一様に運転時間により、余寿命診
断を行い、その結果により次の余寿命診断時期、または
更新時期を決定しているが、本発明によれば、タービン
毎に適切な時期での余寿命診断、更新が行えるようにな
り、補修費用の低減が可能となる。
【0018】請求項4の発明では、請求項3記載のター
ビン保守管理支援装置において、余寿命診断時期等登録
管理手段は、タービンの回転体および静止体をそれらの
各管理値に基づいて管理する回転体管理手段および静止
体管理手段を備えたことを特徴とするタービン保守管理
支援装置を提供する。
【0019】本発明によれば、亀裂発生が寿命となる回
転体と、亀裂発生後の亀裂進展により寿命が決定される
静止体に分けて管理することにより、それぞれの特性に
対応した標準的な余寿命管理が可能となる。
【0020】請求項5の発明では、請求項1から4まで
のいずれかに記載のタービン保守管理支援装置におい
て、タービンロータの振れ計測データを保存するロータ
振れ計測保存手段と、前記タービンロータの振れ計測デ
ータの傾向を管理するロータ振れ傾向管理手段とを備
え、前記タービンロータの寿命予測および振れ傾向予測
を並列監視することにより、前記タービンロータの寿命
診断を支援することを特徴とするタービン保守管理支援
装置を提供する。
【0021】本発明によれば、余寿命診断結果だけでな
く、他の寿命決定因子であるロータ寿命を判断するデー
タを用いて総合判断をすることにより、ロータ寿命監視
の強化が図れ、事故の未然防止等が可能となる。
【0022】請求項6の発明では、請求項1から5まで
のいずれかに記載のタービン保守管理支援装置におい
て、車室の亀裂計測データを保存する車室亀裂計測デー
タ保存手段と、前記車室の亀裂進展速度を計算する車室
亀裂進展速度計算手段とを備え、前記車室の寿命予測お
よび亀裂進展速度を並列監視することにより、前記車室
の寿命診断を支援することを特徴とするタービン保守管
理支援装置を提供する。
【0023】本発明によれば、車室の亀裂発生後の亀裂
進展速度を考慮することにより、車室の寿命監視が強化
でき、それにより車室余寿命を含めた総合評価が可能と
なり、事故防止、補修時期計画の容易化および補修費用
低減等が有効に図れる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るタービン保守
管理支援装置の実施形態について図面を参照して説明す
る。
【0025】第1実施形態(図1,2) 図1は本発明の第1実施形態を示す構成図であり、図2
はその作用説明図である。
【0026】本実施形態では、図1に示すように、デー
タ記憶手段として、余寿命評価データ記憶部101、交
換実績データ記憶部102およびスキンカット実績デー
タ記憶部103を備えている。
【0027】余寿命評価データ記憶部101は、プラン
ト機器の部位毎に余寿命評価時の疲労損傷率φf、クリ
ープ損傷率φc、余寿命評価時の時刻、プラント運転開
始から余寿命評価時までの起動停止回数、総運転時間等
のデータを記憶している。
【0028】交換実績データ記憶部102では、プラン
トの機器の新製交換が行われた時刻、当該新製交換時の
プラントの運転開始から新製交換時までの起動停止回
数、運転時間等のデータを記憶し、またスキンカット実
績データ記憶部103では、プラント機器の部位毎にス
キンカットが行われた時刻、スキンカット時のプラント
の運転開始からスキンカット時までの起動停止回数、運
転時間等のデータを記憶している。
【0029】次に、グルーピング手段として、グルーピ
ング分類情報記憶部104と、グルーピング処理部10
5とを備えている。
【0030】グルーピング分類情報記憶部104では、
設計条件であるロータ材質、主蒸気温度、再熱蒸気温
度、出力と、運用条件である起動停止回数、運転時間、
経過時間の情報を保存するようになっている。また、グ
ルーピング処理部105では、寿命評価データ記憶部1
01、交換実績データ記憶部102およびスキンカット
実績データ記憶部103から入力されるデータを、グル
ーピング分類情報記憶部104の情報に基づき、設計条
件、運用条件等によってグループ分け(グルーピング)
して、下記のデータ処理手段による読込みを可能として
いる。
【0031】ここで、図2によってグルーピング作用を
説明する。図2は、横軸に総運転時間、縦軸にクリープ
損傷量φcとするグラフ上に、同じグループに属するタ
ービンロータ中心孔の余寿命診断結果をプロットした例
を示している。
【0032】この図2に示すように、同じグループに属
する複数のタービンの寿命診断結果は、劣化指標である
総運転時間に対し、その結果にばらつきがある。このと
き、同じグループのタービンの最大値を、平均値、最小
値、代表的タービンの結果等を基準として予測すること
が考えられ、事故が起きないように安全側に基準を取る
場合は、最大値を利用する。また、実測値がある場合
は、選択した基準線に平行な線、原点と実測値を通る実
績直線も選択可能である。
【0033】データ処理手段は、このようにグルーピン
グ処理部105で分類され同グループに属することとな
ったデータを読込んで、タービン余寿命計算等について
の統計的な処理を行うものであり、余寿命評価データ読
込部106、経年パラメータ算出部107、余寿命評価
データ統計処理部108、劣化傾向予測部109および
余寿命予測部110等からなる。
【0034】余寿命評価データ読込部106では、同じ
グループとなったタービンのデータを、寿命評価データ
記憶部101、交換実績データ記憶部102およびスキ
ンカット実績データ記憶部103から読み込み、これら
のデータが経年パラメータ算出部107に入力される。
経年パラメータ算出部107では、入力されたデータに
基づき、寿命評価時以前の最新のスキンカットから余寿
命評価時までのスキンカットの対象となる部位の起動停
止回数と、寿命評価時以前の最新の新製交換から寿命評
価時までの機器の運転時間を算出する。
【0035】余寿命評価データ統計処理部108では統
計処理を行い、同じグループに属するタービンの基準と
なる劣化傾向予測線を設定する。
【0036】このように、余寿命評価データ統計処理部
108で選択した予測線を使用して、劣化傾向予測部1
09においては、寿命評価データ記憶部に記憶される疲
労損傷率φfの、当該寿命評価データの寿命評価時以前
の最新の新製交換またはスキンカットからの起動停止回
数に対する増加率、および、クリープ損傷率φcの、当
該寿命評価データの寿命評価時以前の最新の新製交換か
らの運転時間に対する増加率を算出する。そして、余寿
命予測部110において、劣化傾向予測部により算出さ
れる増加率を用い、線形破壊力学に基づいて部位の余寿
命を算出する。
【0037】さらに、本実施形態では算出結果を表示す
る表示手段として、ディスプレイ等の表示部111を備
えている。この表示部111においては、同じグループ
に属するタービンの寿命診断結果グラフ、寿命診断結
果、余寿命診断結果、選択したカーブ、運転時間、起動
停止時間、経過時間等が画像等として表示される。
【0038】以上の本実施形態によれば、余計寿命予測
の高度化を図る手法として採用される類似ユニットのデ
ータを、グルーピング分類情報記憶部104の情報に基
づいてグルーピング処理部105により分類処理して参
考データとして使用することができるので、必ずしも熟
練者に限定されることなく、個々の技術者により比較的
容易に類似ユニットの選択、参考データによる評価・判
断等を行うことが可能となり、確度の高い余計寿命診断
の支援が行えるようになる。すなわち、発電プラントの
タービン機器に対し、他のユニットのデータ、および点
検データの活用による総合判断を実施でき、機器の余寿
命の推定、適切な保守計画の策定のための支援情報を容
易に得ることにより、信頼度の高い余寿命予測が可能と
なる。
【0039】第2実施形態(図3,4) 図3は本発明の第2実施形態を示す構成図であり、図4
はその作用説明のためのグラフである。本実施形態で
は、グループ分けによる統計処理に不適切なデータを除
外するためのデータ除外手段を備えている。
【0040】すなわち、図3に示すように、本実施形態
では図1と同様のグルーピング処理部205とともに、
データ除外手段としてデータ除外部212を有してい
る。なお、図3の符号201〜211で示した手段は、
図1の101〜111と同一の手段を示している。
【0041】図4のグラフにおいては、横軸に起動停止
回数、縦軸に低サイクル疲労損傷量φfをとり、同じグ
ループに属する主蒸気め弁の内面の余寿命診断結果をプ
ロットした例を示している。この図4に示すように、グ
ルーピング処理部205において、同じグループとして
分類しても、一定範囲から逸脱するデータaが存在する
ことがある。これは、運用中の使用において、急激な起
動停止を行うといった過酷な使用をすることにより、低
サイクル疲労損傷の進行が早くなった例である。
【0042】統計処理を行なう場合、このような異常デ
ータが入っていると、最大値の算出、平均値の算出等に
おいて、適切な結果を得ることができなくなるため、デ
ータ除外部212において、データの除外を可能とした
ものである。
【0043】本実施形態によれば、同グループとして統
計処理する際に運転状態の違いにより余寿命結果が違っ
てくるデータを除外することにより、より信頼度の高い
余寿命予測結果が得られる。
【0044】第3実施形態(図5) 図5は本発明の第3実施形態を示す構成図である。な
お、図5に符号301〜312で示した手段は、図2に
符号201〜212で示した手段と同一である。
【0045】本実施形態では図5に示すように、統計的
な処理結果を余寿命予測曲線(マスターカーブ)として
登録するマスターカーブ登録部313と、マスターカー
ブに基づいて余寿命診断時期および更新時期の少なくと
も一方を登録し、管理する余寿命診断時期等登録管理部
314とを備えている。
【0046】すなわち、前述した第1実施形態および第
2実施形態においては、支援対象とするタービンの寿命
診断結果の他に、同一グループの寿命診断結果を用いて
統計処理を行い、劣化傾向を予測する手法について説明
したが、本実施形態では、劣化傾向予測部309に付属
してマスターカーブ登録部313が備えられ、これによ
り予めタービンの劣化傾向予測をマスターカーブとして
登録する機能が付加されている。そして、グルーピング
処理部305、余寿命評価データ読込部306、経年パ
ラメータ算出部307および余寿命評価データ統計処理
部308の作業を行うことなく、劣化傾向予測を行うよ
うにし、簡易型の寿命予測機能を達成するものとなって
いる。
【0047】また、前述した従来技術においては、寿命
予測データとして採用されるクリープ損傷φcと低サイ
クル疲労損傷φfとが100%となる亀裂発生時期を、
一つの寿命として評価していたが、これらのクリープ損
傷φcと低サイクル疲労損傷φfとが100%に到達し
ても亀裂が発生しないタービンも多数存在し、このため
ユニットによっては、例えば管理値を105%に変えて
管理することが可能と考えられる。
【0048】そこで本実施形態では、余寿命予測部30
6の管理値を管理する余寿命診断・更新時期管理部31
5と、余寿命診断・更新時期管理部315に管理値を登
録する余寿命診断・更新時期登録部314との付加によ
り、管理値を変えて管理することを可能とし、より実施
に則したものとすることができる。
【0049】このような本実施形態によれば、マスター
カーブ登録手段に登録されるマスターカーブにより余寿
命管理が可能となるため、熟練者のノウハウに頼る必要
なく、余寿命診断、項新規管理等の判断が可能となる。
したがって、従来では全てのタービンで一様に運転時間
により、余寿命診断を行い、その結果により次の余寿命
診断時期、または更新時期を決定していたのに対し、本
実施形態によれば、タービン毎に適切な時期での余寿命
診断、更新が行えるようになり、補修費用の低減が可能
となる。
【0050】第4実施形態(図6) 図6は本発明の第4実施形態を示す構成図である。な
お、図6に符号401〜415で示した手段は、図5に
符号301〜315で示した手段と同一である。
【0051】本実施形態では図6に示すように、余寿命
診断・更新時期登録部414と、余寿命診断・更新時期
管理部415について、発展させた構成を示している。
【0052】すなわち、従来ではタービン機器の亀裂発
生寿命について、クリープ損傷φcと低サイクル疲労損
傷φfとが100%で管理されており、タービン機器の
寿命も損傷量100%と受け取られる傾向にある。
【0053】しかしながら、例えばロータのような回転
機器では亀裂発生後、速いスピードで亀裂が進展し、ロ
ータ飛散という大事故につながりかねないため、早急な
交換が必要である。そのため、例えば寿命診断時期をφ
c=80%あるいはφf=80%の時点とし、更新時期
をφc=100%あるいはφf=100%として管理す
る場合もある。
【0054】しかしながら、例えば車室のような静止体
の場合には、例えば、寿命診断時期をφc=120%あ
るいはφf=120%として管理することが可能と考え
られる。
【0055】本実施形態では、この特徴を利用して、余
寿命診断・更新時期登録部414に、回転体登録部41
4aと静止体登録部414bとを用意し、また余寿命診
断・更新時期管理部415に、回転体登録部415aと
静止体登録部415bを用意し、回転体と静止体とで余
寿命診断・更新時期を分けて登録・管理することを可能
としたものである。
【0056】このような本実施形態によれば、亀裂発生
が寿命となる回転体と、亀裂発生後の亀裂進展により寿
命が決定される静止体に分けて管理することができ、そ
れぞれの特性に対応した標準的な余寿命管理が可能とな
る。
【0057】第5実施形態(図7) 図7は本発明の第5実施形態を示す構成図である。な
お、図7に符号501〜515で示した手段は、図6に
符号401〜415で示した手段と同一である。
【0058】図7に示すように、本実施形態では第4実
施形態の構成に加えて、タービンロータの振れ計測デー
タを保存するロータ振れ計測保存部516と、タービン
ロータの振れ計測データの傾向を管理するロータ振れ傾
向管理部517とを備え、タービンロータの寿命予測お
よび振れ傾向予測を並列監視することにより、タービン
ロータの寿命診断を支援するようにしたものである。
【0059】例えば、ロータの寿命については、余寿命
診断により確認されるクリープ損傷や低サイクル疲労損
傷のみではなく、定期点検で計測するロータ振れのよう
に寿命を決定付ける要素がある。
【0060】そこで、寿命診断のデータだけではなく、
ロータ振れのような定期点検の結果を取り込んで、ロー
タの寿命を総合的に判断するものであり、そのための手
段として、ロータ振れデータ保存部516およびロータ
振れ傾向管理部517が設けられ、これらの情報が余寿
命予測部510に入力されるようになっている。
【0061】ロータ振れデータ保存部516は、定期点
検で得られるロータ振れデータを保存し、ロータ振れ傾
向管理部517はそのデータを傾向管理する。傾向管理
には、1次直線、2次曲線等様々な予測線が使用され
る。
【0062】本実施形態によるタービン保守管理支援装
置は、1次直線、2次曲線、指数曲線および類似ユニッ
トのデータ、の4種類を設定可能であるが、ロータ振れ
の原因はクリープ損傷によるものと考えられるので、1
次直線による傾向管理を主とする。
【0063】余寿命予測部510では、ロータ振れ傾向
管理部517の結果である最新の新製交換からの運転時
間に対する増加率と、劣化傾向予測部505の結果であ
る当該寿命評価データの寿命評価時以前の最新の新製交
換からの運転時間に対する増加率を用い、線形破壊力学
に基づいて部位の余寿命を算出する。表示部517で
は、余寿命予測部の結果として、ロータ振れ傾向管理と
劣化傾向予測の結果を表示し、ロータの寿命を総合的に
判断するための情報表示を行う。
【0064】本実施形態によれば、余寿命診断結果だけ
でなく、他の寿命決定因子であるロータ寿命を判断する
データを用いて総合判断をすることにより、ロータ寿命
監視の強化が図れ、事故の未然防止等が可能となる。
【0065】第6実施形態(図8) 図8は本発明の第6実施形態を示す構成図である。な
お、図8に符号601〜615で示した手段は、図6に
符号401〜415で示した手段と同一である。
【0066】図8に示すように、本実施形態では第4実
施形態に加え、車室の寿命を多面的に監視する手段を設
けたものである。すなわち、車室の亀裂計測データを保
存する車室亀裂計測データ保存部616と、車室の亀裂
進展速度を計算する車室亀裂進展速度計算部617とを
備え、車室の寿命予測および亀裂進展速度を並列監視す
ることにより、車室の寿命診断を支援するようにしてい
る。
【0067】例えば、車室の寿命は、亀裂が発生してか
らも、補修により使用することが可能であり、使用限界
は車室肉厚が使用限界肉厚(Tsr)に到達した時点と
なる。
【0068】そこで、本実施形態では、寿命診断により
確認されるクリープ損傷や低サイクル疲労損傷が100
%に到達した時点に亀裂が発生したと仮定し、亀裂進展
速度を管理することにより、車室の寿命を管理するもの
であり、そのための手段として、車室肉厚記憶部616
および車室亀裂傾向管理部617が設けられ、これらの
情報が余寿命予測部610に入力されるようになってい
る。
【0069】余寿命予測部610では、車室肉厚傾向管
理部617の結果である当該寿命評価データの寿命評価
時以前の最新の新製交換からの運転時間に対する増加率
を用い、線形破壊力学に基づいて部位の余寿命を算出す
るる。表示部611では、余寿命予測部の結果として、
車室肉厚傾向管理部と劣化傾向予測の結果を表示し、ロ
ータの寿命を総合的に判断するための情報表示を行う。
【0070】本実施形態によれば、車室の亀裂発生後の
亀裂進展速度を考慮することにより、車室の寿命監視が
強化でき、それにより車室余寿命を含めた総合評価が可
能となり、事故防止、補修時期計画の容易化および補修
費用の低減等が図れる。
【0071】
【発明の効果】以上で詳述したように、本発明に係るタ
ービン保守管理支援装置によれば、発電プラントのター
ビン機器に対し、グルーピング手段によって他のユニッ
トのデータを容易かつ的確に活用することができ、熟練
等を必要とすることなく機器の余寿命を総合的に推定し
て適切な保守計画の策定を行うことができ、信頼度の高
い寿命予測結果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るタービン保守管理支援装置の第1
実施形態を示す構成図。
【図2】前記実施形態の作用を説明するための特性図。
【図3】本発明に係るタービン保守管理支援装置の第2
実施形態を示す構成図。
【図4】前記実施形態の作用を説明するための特性図。
【図5】本発明に係るタービン保守管理支援装置の第3
実施形態を示す構成図。
【図6】本発明に係るタービン保守管理支援装置の第4
実施形態を示す構成図。
【図7】本発明に係るタービン保守管理支援装置の第5
実施形態を示す構成図。
【図8】本発明に係るタービン保守管理支援装置の第6
施形態を示す構成図。
【符号の説明】
101〜601 余寿命評価データ記憶部 102〜602 実績データ記憶部 103〜603 スキンカット実績データ記憶部 104〜604 グルーピング分類情報記憶部 105〜605 グルーピング処理部 106〜606 余寿命評価データ読込部 107〜607 経年パラメータ算出部 108〜608 余寿命評価データ統計処理部 109〜609 劣化傾向予測部 110〜610 余寿命予測部 111〜611 表示部111 212〜612 データ除外部 313〜613 マスターカーブ登録部 314〜614 余寿命診断・更新時期登録部 314〜614 余寿命診断・更新時期登録部 315〜615 余寿命診断・更新時期管理部 516 ロータ振れデータ保存部 517 ロータ振れ傾向管理部 616 車室亀裂データ保存部 617 車室亀裂傾向管理部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運用中のプラントにおけるタービン機器
    の運転データ等を基にして余寿命評価を行い、今後の保
    守管理に必要な項目を表示するタービン保守管理支援装
    置において、評価対象となるタービンおよびそれ以外の
    同種タービンの運転実績、機器の損傷率、部品交換およ
    び補修等の実績データを保存するデータ記憶手段と、予
    め基準情報として保存されたタービン型式、ロータ材
    質、主蒸気温度等のタービン設計条件および起動停止回
    数、運転時間等の運用条件に基づいてタービンデータを
    各種グループに分類するグルーピング手段と、このグル
    ーピング手段によって分類され同グループに属すること
    となったデータを前記データ記憶手段から読込み、ター
    ビン余寿命計算等についての統計的な処理を行うデータ
    処理手段と、このデータ処理手段による統計的な処理結
    果を支援情報として表示する表示手段とを備えたことを
    特徴とするタービン保守管理支援装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のタービン保守管理支援装
    置において、グループ分けによる統計処理に不適切なデ
    ータを除外するためのデータ除外手段を備えたことを特
    徴とするタービン保守管理支援装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のタービン保守管
    理支援装置において、統計的な処理結果を余寿命予測曲
    線としてのマスターカーブとして登録するマスターカー
    ブ登録手段と、前記マスターカーブに基づいて余寿命診
    断時期および更新時期の少なくとも一方を登録し、管理
    する余寿命診断時期等登録管理手段を備えたことを特徴
    とするタービン保守管理支援装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のタービン保守管理支援装
    置において、余寿命診断時期等登録管理手段は、タービ
    ンの回転体および静止体をそれらの各管理値に基づいて
    管理する回転体管理手段および静止体管理手段を備えた
    ことを特徴とするタービン保守管理支援装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から4までのいずれかに記載の
    タービン保守管理支援装置において、タービンロータの
    振れ計測データを保存するロータ振れ計測保存手段と、
    前記タービンロータの振れ計測データの傾向を管理する
    ロータ振れ傾向管理手段とを備え、前記タービンロータ
    の寿命予測および振れ傾向予測を並列監視することによ
    り、前記タービンロータの寿命診断を支援することを特
    徴とするタービン保守管理支援装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から5までのいずれかに記載の
    タービン保守管理支援装置において、車室の亀裂計測デ
    ータを保存する車室亀裂計測データ保存手段と、前記車
    室の亀裂進展速度を計算する車室亀裂進展速度計算手段
    とを備え、前記車室の寿命予測および亀裂進展速度を並
    列監視することにより、前記車室の寿命診断を支援する
    ことを特徴とするタービン保守管理支援装置。
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