JP2001305318A - 色分解・合成光学系、および該色分解・合成光学系を有する液晶表示装置 - Google Patents

色分解・合成光学系、および該色分解・合成光学系を有する液晶表示装置

Info

Publication number
JP2001305318A
JP2001305318A JP2000121508A JP2000121508A JP2001305318A JP 2001305318 A JP2001305318 A JP 2001305318A JP 2000121508 A JP2000121508 A JP 2000121508A JP 2000121508 A JP2000121508 A JP 2000121508A JP 2001305318 A JP2001305318 A JP 2001305318A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
optical system
color
liquid crystal
color separation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000121508A
Other languages
English (en)
Inventor
Shunsuke Inoue
俊輔 井上
Teruhiko Furushima
輝彦 古島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2000121508A priority Critical patent/JP2001305318A/ja
Publication of JP2001305318A publication Critical patent/JP2001305318A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Optical Filters (AREA)
  • Projection Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ダイクロイック薄膜の特性に左右されなず明る
く、色味のよい表示を実現することができ、カット波長
の偏波方向依存、入射角度のばらつき依存を小さくする
ことができる色分解・合成光学系、および該色分解・合
成光学系を有する液晶表示装置を提供する。 【解決手段】複数のプリズムからなる色分解・合成光学
系において、入射光を第1面から入射させ、第2面に形
成されたダイクロイック膜によって所定の色成分光を反
射し残りの色成分光を通過させ、前記ダイクロイック膜
によって反射された所定の色成分光を前記第1面で更に
全面反射させて第3面を通過させるようにした第1のプ
リズムを有し、前記第1のプリズムの前記第2面に形成
されたダイクロイック膜が、緑色光を反射し、他の色を
透過させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、色分解・合成光学
系、および該色分解・合成光学系を有する液晶表示装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来反射型ライトバルブを使用したフル
カラー投射装置として、例えば図6に示した特許第25
05758号公報に記載の反射型液晶表示装置が知られ
ている。図6において、211は3色色分解光学系で、
第一プリズム211A、第二プリズム211B、第三プ
リズム211Cを図のように配置し、211aが入射
面、211b、211c、211dが各色成分光の射出
面に相当する。第一プリズム211Aの第二面211e
には青を反射し、それより長波長域を透過させるダイク
ロイック干渉薄膜が蒸着されている。第一プリズム21
1Aと第二プリズム211Bの間には空隙が置かれ、又
第二プリズム211Bと第三プリズム211Cの間の2
11f面には赤反射緑透過のダイクロイック干渉薄膜が
蒸着されている。従って、入射面211aに白色光が入
射したとすると、ダイクロイック薄膜面211eで青色
光は反射され、面211aで内面全反射して射出面21
1bへ向かう。ダイクロイック薄膜面211eを透過し
た光の内、ダイクロイック薄膜211fで反射した赤色
光は空隙に接する面で内面全反射して射出面211cに
向かい、211f面を透過した緑色光は射出面211d
に向かう。
【0003】212、213、214は順に青色成分の
映像、赤色成分の映像、緑色成分の映像を表示する2次
元の反射型液晶素子(ライトバルブ)である。この反射
型液晶素子は色分解光学系の射出面211b、211
c、211dに接着されている。
【0004】211は偏光ビームスプリッター(PBS
と記す)であり、色分解光学系211の設定光軸O上に
配置される。222はコリメーションレンズであり、コ
リメーションレンズの焦点上に白色光源223が配置さ
れている。224は投影レンズでPBS221を経由し
た光軸にその光軸を一致させて配置されている。225
はスクリーンで、スクリーンと各反射型液晶素子21
2、213、214は投影レンズに関して共役となる様
に調整されている。
【0005】以上の構成で、白色光源223を発した光
束はコリメーションレンズ222へ入射して平行光束と
なり、PBS221の偏光分離面によって反射されたS
偏光が前記3色色分解光学系に入射される。色分解光学
系に入射した直線偏光光は各色光に分解されて各色用ラ
イトバルブに入射され、各色光の映像信号によって空間
変調され、反射されて光路を逆行して色合成され、前記
色分解光学系211の入射面211aから射出し、前記
偏光方向が変換された成分のみがPBS221を透過し
て、投射レンズ224にてスクリーン225上に投射さ
れる。
【0006】また、特開平9−166709号公報で
は、第一プリズムのダイクロイック薄膜211eとして
赤色用ダイクロイックミラーが形成され、第二プリズム
のダイクロイック薄膜211fとして緑色用ダイクロイ
ックミラーを形成した構成を提案している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のものにおいては、光量の損失や、色味の変化を
生じるという点に問題があった。この点を図7を用いて
説明する。図7(a)、(b)は、従来の構成での第一
プリズムのダイクロイック薄膜と第二プリズムのダイク
ロイック薄膜の透過特性をそれぞれ示すものである。第
一のダイクロイック薄膜は青色(以下B色と記す。)を
反射させ他を透過させるので、カット波長(一般には透
過率50%の波長)は、490〜500nmに設定され
る(図7(a))。また、第二のダイクロイック薄膜は
赤色(以下R色と記す。)を反射させ他を透過させるの
で、カット波長は580〜600nmに設定される(図
7(b))。
【0008】ところで、反射型パネルを使用する液晶表
示装置では、パネルに入射した光は、偏波面を変調され
た後、入射時と同じ経路を逆方向にたどる。従って、同
じダイクロイック薄膜を2回通ることになる。特に、パ
ネルに入射する前と反射後では偏波が異なる(例えば入
射光がP偏光なら、反射光はS偏光)モードで「白表
示」をするとき(例えば反射型液晶パネルで一般的に用
いられる垂直配向液晶)には、S偏光とP偏光のダイク
ロイックミラーの特性が一致していることが望ましい。
【0009】実際には、カット波長は図7(a)、
(b)に示すとおり、S偏波とP偏波では10〜30n
m程度のシフトを生じる。このため、光量の損失や、色
味の変化を生じる。また、液晶表示装置で使用する光源
は完全な点光源ではないので、入射光は主入射光軸を中
心にある角度ばらつきをもって、ダイクロイック薄膜に
入射する。ダイクロイック膜のカット波長は入射角度に
よっても異なる。このことも、光量の損失や、色味の変
化を生じる原因となる。更に、カット波長はダイクロイ
ック薄膜固体間でばらつきを持つので、表示装置の明る
さや色味がばらつく原因となっていた。しかしながら、
従来の構成では図7(a)、(b)の両方の特性が同時
に所望の特性を満たす必要があるため、表示装置として
明るく、色味の良いものを再現性よく実現することは困
難であるという問題があった。
【0010】そこで、本発明は、上記従来のものにおけ
る課題を解決し、ダイクロイック薄膜の特性に左右され
なず明るく、色味のよい表示を実現することができ、カ
ット波長の偏波方向依存、入射角度のばらつき依存を小
さくすることができる色分解・合成光学系、および該色
分解・合成光学系を有する液晶表示装置を提供すること
を目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するため、つぎの(1)〜(7)のように構成した色
分解・合成光学系、および該色分解・合成光学系を有す
る液晶表示装置を提供するものである。 (1)複数のプリズムで構成され、入射光を前記プリズ
ムの面に形成されたダイクロイック膜によって各色の成
分光に分解及び合成する色分解・合成光学系において、
少なくとも、前記入射光を第1面から入射させ、第2面
に形成されたダイクロイック膜によって所定の色成分光
を反射し残りの色成分光を通過させ、前記ダイクロイッ
ク膜によって反射された所定の色成分光を前記第1面で
更に全面反射させて第3面を通過させるようにした第1
のプリズムを有し、前記第1のプリズムの前記第2面に
形成されたダイクロイック膜が、緑色光を反射し、他の
色を透過させることを特徴とする色分解・合成光学系。 (2)複数のプリズムで構成され、入射光を前記プリズ
ムの面に形成されたダイクロイック膜によって各色の成
分光に分解または合成する色分解・合成光学系におい
て、少なくとも、前記入射光を第1面から入射させ、第
2面に形成されたダイクロイック膜によって所定の色成
分光を反射し残りの色成分光を通過させ、前記ダイクロ
イック膜によって反射された所定の色成分光を前記第1
面で更に全面反射させて第3面を通過させるようにした
第1のプリズムを有し、前記第1のプリズムの前記第2
面に形成されたダイクロイック膜が、緑色光を反射し、
他の色を透過させることを特徴とする色分解・合成光学
系。 (3)前記第1のプリズムは、前記入射光の主入射軸に
対して前記プリズムの第1面の法線とのなす角度が、一
定の角度を有するように配されていることを特徴とする
上記(1)または上記(2)に記載の色分解・合成光学
系。 (4)入射光を各色の成分光に分解及び合成する色分解
・合成光学系と、前記色分解・合成光学系によって分解
された各色の成分光を出射する側に配された映像信号に
応じて駆動される反射型液晶表示素子と、前記色分解・
合成光学系へ入射光が入射する側に、該色分解・合成光
学系へ入射光として所定の偏光光を入射させる偏光ビー
ムスプリッターと、前記色分解・合成光学系によって合
成した各色光を投影する投影光学系と、を有する液晶表
示装置において、前記色分解・合成光学系が上記(1)
〜(3)のいずれかに記載の色分解・合成光学系によっ
て構成されていることを特徴とする液晶表示装置。 (5)前記偏光ビームスプリッターの光出射の形状が、
前記第1のプリズムの前記第1面の形状に合わせて形成
されていることを特徴とする上記(4)に記載の液晶表
示装置。 (6)入射光を各色の成分光に分解及び合成する色分解
・合成光学系と、前記色分解・合成光学系によって分解
された各色の成分光を出射する側に配された映像信号に
応じて駆動される反射型液晶表示素子と、前記色分解・
合成光学系によって合成した各色光を投影する投影光学
系と、を有する液晶表示装置において、前記色分解・合
成光学系が上記(1)〜(3)のいずれかに記載の色分
解・合成光学系によって構成されていることを特徴とす
る液晶表示装置。 (7)前記反射型液晶表示素子は、3枚の反射型液晶パ
ネルを有し、該反射パネルは白表示時にパネルへの入射
光の偏光方向をほぼ90°回転させることを特徴とする
上記(4)〜(6)のいずれかに記載の液晶表示装置。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態においては、
上記した構成を適用して、前記第1のプリズムの前記第
2面に形成されたダイクロイック膜が、緑色光(以下G
色と記す。)を反射し、他の色を透過させるように構成
することで、例えば、第1のダイクロイック薄膜を透過
した光を色分解するための第二のダイクロイック薄膜
は、第1のダイクロイック薄膜を透過したマゼンタ色を
R色とB色に分ければよいので、第二のダイクロイック
薄膜のカット波長のシフトが色味、明るさに影響されな
いように構成することが可能となる。また、第二のタイ
クロイック薄膜のカット波長の製作が容易で、製造ばら
つきに対するマージンを広く取ることができ、品質の安
定した色分解・合成光学系及び液晶表示装置を低コスト
で提供することができる。また、前記入射光の主入射軸
に対して前記プリズムの第1面の法線とのなす角度が、
一定の角度をなすようにすることで、第一のダイクロイ
ックミラーへの入射光線の入射角度を浅くでき、カット
波長の偏波方向依存、入射角度のばらつき依存を小さく
することができ、光量ロスや、色調変化を低減すること
が可能となる。また、偏光ビームスプリッターからの光
出射部の形状を第一のプリズムの入射面の形状と合わせ
ておくこととにより、光学部材を実装する際の作業性を
向上させることができる。
【0013】
【実施例】以下に、本発明の実施例について説明する。 [実施例1]図1に本発明の実施例1における液晶表示
装置の構成図を示す。11は3色色分解光学系で、第一
プリズム11A、第二プリズム11B、第三プリズム1
1Cを図のように配置し、11aが入射面、11b、1
1c、11dが各色成分光の射出面に相当する。第一プ
リズム11Aの第二面11eには緑色を反射し、それよ
り長波長域及び短波長域を透過させるダイクロイック干
渉薄膜が蒸着されている。第一プリズム11Aと第二プ
リズム11Bの間には空隙が置かれ、又第二プリズム1
1Bと第三プリズム11Cの間の11f面には緑〜赤色
透過のダイクロイック干渉薄膜が蒸着されている。第二
のダイクロイック薄膜に入射する光はG色の補色である
マゼンタ色であるので、第二のダイクロイック薄膜では
実質的にR色が透過し、B色が反射されることになる。
【0014】薄膜面11eで反射されたG色光は、面1
1aで内面全反射して射出面11bへ向かう。ダイクロ
イック薄膜11fで反射した青色光は空隙に接する面で
内面全反射して射出面11cに向かい、11f面を透過
した赤色光は射出面11dに向かう。12、13、14
は順にG色成分の映像、B色成分の映像、R色成分の映
像を表示する2次元の反射型液晶パネルである。この反
射型液晶パネルは色分解光学系の射出面11b、11
c、11dに接着されている。ここで用いる液晶として
は例えば垂直配向液晶、TN(Twisted Nem
atic)型液晶などが挙げられる。
【0015】以下は従来例と同じであるが、再度述べ
る。11は偏光ビームスプリッター(PBSと記す)で
あり、色分解光学系11の設定光軸O上に配置される。
22はコリメーションレンズであり、コリメーションレ
ンズの焦点上に白色光源23が配置されている。24は
投影レンズでPBS21を経由した光軸にその光軸を一
致させて配置されている。25はスクリーンで、スクリ
ーンと各反射型液晶素子12、13、14は投影レンズ
に関して共役となる様に調整されている。
【0016】以上の構成で、白色光源23を発した光束
はコリメーションレンズ22へ入射して平行光束とな
り、PBS21の偏光分離面によって反射されたS偏光
が前記3色色分解光学系に入射される。色分解光学系に
入射した直線偏光光は各色光に分解されて各色用ライト
バルブに入射され、各色光の映像信号によって空間変調
され、反射されて光路を逆行して色合成され、前記色分
解光学系11の入射面11aから射出し、前記偏光方向
が変換された成分のみがPBS21を透過して、投射レ
ンズ24にてスクリーン25上に投射される。
【0017】図2(a)、(b)に本実施例における第
一のダイクロイック薄膜と第二のダイクロイック薄膜の
透過特性を示す。第一のダイクロイック薄膜は波長49
0nmから590nmの光を透過させ、他は反射される
性質を持つ。このカット波長は光源光のスペクトルを考
慮しながら、R,G,Bの各色の光量と色味のよい値を
選ぶ。第一のダイクロイック薄膜を透過する光はG色の
補色であるマゼンタ色となる。次に第二のダイクロイッ
ク薄膜は波長550nm以上の光を透過させ、それ以下
の波長を反射させる。従って、第一のダイクロイック薄
膜を透過した光のうち、R色成分は透過し、B色成分は
反射されることになる。
【0018】R、Bの色味と明るさは第一のダイクロイ
ック薄膜の特性で決まり、第二のダイクロイック薄膜の
特性には影響されない。従って、第二のダイクロイック
薄膜のカット波長は500nm〜600nm内の任意の
値でよく、入射角度によるシフトや、偏波方向によるシ
フトをほとんど考慮する必要がない。そのため、膜の製
造マージンが大きく、製作も容易である。
【0019】さらにダイクロイック薄膜を使用した表示
装置は明るさ、色味が装置毎に一定であり、高品質保つ
ことができる。なお、本実施例では、入射光の直進の位
置の液晶パネル(反射型液晶素子14)をR色用とした
が、これをB色用とし、反射型液晶素子13をR色用と
することもでき、本発明の効果をなんら損なうことはな
い。この場合、図2(b)で示したダイクロイック薄膜
の透過特性は、「透過」と「反射」を反転したもの、す
なわち波長500nm以下を透過、600nm以下を反
射させるもので置き換えればよい。
【0020】本実施例によれば、第二のダイクロイック
薄膜の特性に左右されない、明るい、色味のよい表示装
置を提供することができる。また、第二のダイクロイッ
ク薄膜のカット波長の製作が容易で、製造ばらつきに対
するマージンが広いため、品質の安定した液晶表示装置
を低コストで提供できる。
【0021】[実施例2]図3に本発明の実施例2にお
ける液晶表示装置の構成図を示す。11の3色色分解光
学系は構成要素は実施例1と同じであり、光の経路、各
膜面の役割は実施例1と同じであるので省略する。ま
た、図3での構成要素の番号は図1と同一とした。
【0022】実施例1と異なる点は、以下の通りであ
る。すなわち、(1)第一のプリズムの入射面11aが
入射光の主光軸に対し、垂直からずれていること、
(2)第一のプリズムのダイクロイック薄膜11e面に
対し、入射光の主光軸がより垂直に近い角度になってい
ること、(3)第一のプリズムのダイクロイック薄膜1
1e面に対し、入射光の主光軸がより垂直から遠い角度
になっていること、等であるが、本実施例の特徴は上記
(2)に由来する。すなわち、本実施例では、ダイクロ
イック薄膜に入射する光の入射角度を緩和することによ
り、G色を多色から分離する第一のダイクロイック薄膜
11eのカット波長の入射角度依存性、偏波方向依存性
を低減し、一層明るく、色味のよい液晶表示装置を提供
することが可能となる。
【0023】本実施例では第一のプリズムの入射面11
aが入射光の主光軸に対し、80°で入射する例を示し
た。その結果、第一のプリズムのダイクロイック薄膜1
1e面に対する入射光の主光軸は78°入射しおり、実
施例1の場合の68°より垂直に近い値となっている。
図4(a)、(b)に本実施例における第一のダイクロ
イック薄膜と第二のダイクロイック薄膜の透過特性を示
す。図2(a)、(b)と同様、第一のダイクロイック
薄膜は波長490nmから590nmの光を透過させ、
他は反射される性質を持つ。S偏波とP偏波によるカッ
ト波長の違いは、ダイクロへの入射角度が垂直に近いの
で、図2(a)と比較して小さい。次に第二のダイクロ
イック薄膜は波長550nm以上の光を透過させ、それ
以下の波長を反射させる。第二のダイクロイック薄膜特
性の偏波方向依存は、光の入射角度が実施例1より大き
いため、大きくなっている。しかし、実施例1でも述べ
たように、第二のダイクロイック薄膜のカット波長は表
示装置の明るさ、色味には関係ないので、第二のダイク
ロイック薄膜への入射角度の増大は問題にならない。
【0024】第一のプリズムの入射面11aに対する入
射光の主光軸のなす角度は、入射光の角度ひろがり、プ
リズム材料の屈折率、各部材の公差などを考慮して決め
られるもので、本実施例の限りではない。なお、本実施
例では、入射光の直進の位置の液晶パネル(反射型液晶
素子14)をR色用としたが、これをB色用とし、反射
型液晶素子13をR色用とすることもでき、本発明の効
果をなんら損なうことはない。この場合、図4(b)で
示したダイクロイック薄膜の透過特性は、「透過」と
「反射」を反転したもの、すなわち波長500nm以下
を透過、600nm以下を反射させるもので置き換えれ
ばよい。
【0025】本実施例においては、実施例1の効果の他
に、第一のダイクロイック薄膜への光の入射角度がより
垂直に近くなるために、カット波長の偏波依存、入射角
度依存が小さくなり、表示装置の明るさと色味の向上と
製造ばらつきの低減が確保される。
【0026】[実施例3]図5に本発明の実施例3にお
ける液晶表示装置の構成図を示す。本実施例は実施例2
で示した、「第一のプリズムの入射面11aが入射光の
主光軸に対し、垂直からずらした構成」の別の構成例で
ある。11の3色色分解光学系は構成要素は実施例2と
ほぼ同じであるが、偏光ビームスプリッター721のガ
ラス部分を伸長し、第一のプリズムの入射面11aに近
接させている。光の経路、各膜面の役割は実施例1、実
施例2と同じであるので省略する。また、図5での構成
要素の番号はPBS721以外は図1、図3と同一とし
た。本実施例においても、実施例2で示した(1)〜
(3)の特徴はそのまま残るが、本実施例によればPB
Sからの光出射部の形状を第一のプリズムの入射面の形
状と合わせておくことにより、光学部材を実装する際の
作業性を向上さることが可能となる。
【0027】第一のダイクロイック薄膜と第二のダイク
ロイック薄膜の透過特性は実施例2と同じものが使用で
きる。S偏波とP偏波によるカット波長の違いが、ダイ
クロへの入射角度が垂直に近いために、図2(a)と比
較して小さいのは実施例2と同様である。また、第二の
ダイクロイック薄膜のカット波長は表示装置の明るさ、
色味には関係ないため、第二のダイクロイック薄膜への
入射角度の増大は問題にならない点も実施例2と同じで
ある。
【0028】第一のプリズムの入射面11aに対する入
射光の主光軸のなす角度は、入射光の角度ひろがり、プ
リズム材料の屈折率、各部材の公差などを考慮して決め
られるもので、本実施例の限りではない。本実施例で
は、入射光の直進の位置の液晶パネル(反射型液晶素子
14)をR色用としたが、これをB色用とし、反射型液
晶素子13をR色用とすることもでき、本発明の効果を
なんら損なうことはない。
【0029】本実施例においては、実施例2の効果の他
に、PBSからの光出射部の形状を第一のプリズムの入
射面の形状と合わせておくことにより、光学部材を実装
する際の作業性を向上させることができる。
【0030】
【発明の効果】以上に説明したとおり、本発明によれ
ば、第二のダイクロイック薄膜の特性に左右されない、
明るい、色味のよい表示を実現することができる。ま
た、本発明によれば、第二のダイクロイック薄膜のカッ
ト波長の製作が容易で、製造ばらつきに対するマージン
を広く取ることができ、品質の安定した色分解・合成光
学系及び液晶表示装置を低コストで提供することができ
る。また、本発明によれば、前記入射光の主入射軸に対
して前記プリズムの第1面の法線とのなす角度が、一定
の角度をなすようにすることで、第一のダイクロイック
ミラーへの入射光線の入射角度を浅くでき、カット波長
の偏波方向依存、入射角度のばらつき依存を小さくする
ことができ、光量ロスや、色調変化を低減することが可
能となる。また、本発明によれば、偏光ビームスプリッ
ターからの光出射部の形状を第一のプリズムの入射面の
形状と合わせておくことにより、光学部材を実装する際
の作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における液晶表示装置の構成
図。
【図2】本発明の実施例1における液晶表示装置のダイ
クロイック薄膜の特性を示す図。
【図3】本発明の実施例2における液晶表示装置の構成
図。
【図4】本発明の実施例2における液晶表示装置のダイ
クロイック薄膜の特性を示す図。
【図5】本発明の実施例3における液晶表示装置の構成
図。
【図6】従来の液晶表示装置の構成図。
【図7】従来の液晶表示装置のダイクロイック薄膜の特
性を示す図。
【符号の説明】
11:3Pプリズム 11A:第一のプリズム 11B:第二のプリズム 11C;第三のプリズム 11a:第一のプリズムの入射面 11b:第一のプリズムの射出面 11c:第二のプリズムの射出面 11d:第三のプリズムの射出面 11e:第一のプリス゛ムのタ゛イクロイック薄膜 11f:第一のプリス゛ムのタ゛イクロイック薄膜 12:反射型液晶パネル(G色) 13:反射型液晶パネル(B色またはR色) 14:反射型液晶パネル(R色またはB色) 21:偏光ヒ゛ームスフ゜リッター(PBS) 22:コリメーションレンズ 23:光源(ランプ) 24:投射レンズ 25:スクリーン 211:3Pプリズム 211A:第一のプリズム 211B:第二のプリズム 211C:第三のプリズム 211a:第一プリズムの入射面 211b:射出面 211c:射出面 211d:射出面 211e:第一フ゜リス゛ムのタ゛イクロイック薄膜 211f:第二フ゜リス゛ムのタ゛イクロイック薄膜 212:反射型液晶素子(B色) 213:反射型液晶素子(R色) 214:反射型液晶素子(G色) 221:偏光ヒ゛ームスフ゜リッター 222:コリメーションレンス゛ 223:光源(ランプ) 224:投射レンズ 225:スクリーン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03B 21/00 G03B 21/00 D 33/12 33/12 Fターム(参考) 2H042 CA08 CA14 CA17 2H048 GA14 GA23 GA24 GA61 2H088 EA14 EA15 EA16 HA13 HA20 HA21 HA23 2H091 FA05X FA10X FA21X FA26X FD14 FD24 HA07 HA09 LA03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のプリズムで構成され、入射光を前記
    プリズムの面に形成されたダイクロイック膜によって各
    色の成分光に分解及び合成する色分解・合成光学系にお
    いて、 少なくとも、前記入射光を第1面から入射させ、第2面
    に形成されたダイクロイック膜によって所定の色成分光
    を反射し残りの色成分光を通過させ、前記ダイクロイッ
    ク膜によって反射された所定の色成分光を前記第1面で
    更に全面反射させて第3面を通過させるようにした第1
    のプリズムを有し、 前記第1のプリズムの前記第2面に形成されたダイクロ
    イック膜が、緑色光を反射し、他の色を透過させること
    を特徴とする色分解・合成光学系。
  2. 【請求項2】複数のプリズムで構成され、入射光を前記
    プリズムの面に形成されたダイクロイック膜によって各
    色の成分光に分解または合成する色分解・合成光学系に
    おいて、 少なくとも、前記入射光を第1面から入射させ、第2面
    に形成されたダイクロイック膜によって所定の色成分光
    を反射し残りの色成分光を通過させ、前記ダイクロイッ
    ク膜によって反射された所定の色成分光を前記第1面で
    更に全面反射させて第3面を通過させるようにした第1
    のプリズムを有し、 前記第1のプリズムの前記第2面に形成されたダイクロ
    イック膜が、緑色光を反射し、他の色を透過させること
    を特徴とする色分解・合成光学系。
  3. 【請求項3】前記第1のプリズムは、前記入射光の主入
    射軸に対して前記プリズムの第1面の法線とのなす角度
    が、一定の角度を有するように配されていることを特徴
    とする請求項1または請求項2に記載の色分解・合成光
    学系。
  4. 【請求項4】入射光を各色の成分光に分解及び合成する
    色分解・合成光学系と、前記色分解・合成光学系によっ
    て分解された各色の成分光を出射する側に配された映像
    信号に応じて駆動される反射型液晶表示素子と、前記色
    分解・合成光学系へ入射光が入射する側に、該色分解・
    合成光学系へ入射光として所定の偏光光を入射させる偏
    光ビームスプリッターと、前記色分解・合成光学系によ
    って合成した各色光を投影する投影光学系と、を有する
    液晶表示装置において、 前記色分解・合成光学系が請求項1〜3のいずれか1項
    に記載の色分解・合成光学系によって構成されているこ
    とを特徴とする液晶表示装置。
  5. 【請求項5】前記偏光ビームスプリッターの光出射の形
    状が、前記第1のプリズムの前記第1面の形状に合わせ
    て形成されていることを特徴とする請求項4に記載の液
    晶表示装置。
  6. 【請求項6】入射光を各色の成分光に分解及び合成する
    色分解・合成光学系と、前記色分解・合成光学系によっ
    て分解された各色の成分光を出射する側に配された映像
    信号に応じて駆動される反射型液晶表示素子と、前記色
    分解・合成光学系によって合成した各色光を投影する投
    影光学系と、を有する液晶表示装置において、 前記色分解・合成光学系が請求項1〜3のいずれか1項
    に記載の色分解・合成光学系によって構成されているこ
    とを特徴とする液晶表示装置。
  7. 【請求項7】前記反射型液晶表示素子は、3枚の反射型
    液晶パネルを有し、該反射パネルは白表示時にパネルへ
    の入射光の偏光方向をほぼ90°回転させることを特徴
    とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の液晶表示装
    置。
JP2000121508A 2000-04-21 2000-04-21 色分解・合成光学系、および該色分解・合成光学系を有する液晶表示装置 Pending JP2001305318A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000121508A JP2001305318A (ja) 2000-04-21 2000-04-21 色分解・合成光学系、および該色分解・合成光学系を有する液晶表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000121508A JP2001305318A (ja) 2000-04-21 2000-04-21 色分解・合成光学系、および該色分解・合成光学系を有する液晶表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001305318A true JP2001305318A (ja) 2001-10-31

Family

ID=18632140

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000121508A Pending JP2001305318A (ja) 2000-04-21 2000-04-21 色分解・合成光学系、および該色分解・合成光学系を有する液晶表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001305318A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108535944A (zh) * 2018-04-16 2018-09-14 成都九天光学技术有限公司 激光光源及其控制方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108535944A (zh) * 2018-04-16 2018-09-14 成都九天光学技术有限公司 激光光源及其控制方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6561652B1 (en) Optical assembly for reflective light valves
US6980260B2 (en) Reflection type liquid crystal projector
US5812223A (en) Color LCD projector with three color separating polarizing beam splitters
JPH04341089A (ja) 液晶プロジェクタ
US6942345B2 (en) Projection type image display apparatus and image display system
JP2002182307A (ja) 投射型表示装置
JP2002107818A (ja) プロジェクタ装置
KR100381051B1 (ko) 액정 프로젝터의 광학계
US20020089679A1 (en) Color separating/synthesizing apparatus
KR20030079268A (ko) 프로젝션 디스플레이 시스템
JPH1048762A (ja) 投射型画像表示装置
JP2003075778A (ja) 色分解合成光学系、画像表示光学系および投射型画像表示装置
JP2001305318A (ja) 色分解・合成光学系、および該色分解・合成光学系を有する液晶表示装置
JP2001066551A (ja) 画像表示装置および照明装置
JPH11295658A (ja) 液晶プロジェクタ装置
JP2003161916A (ja) 投射型画像表示装置および画像表示システム
JP2003043255A (ja) 色分離素子及び投影装置
US20050151931A1 (en) Lighting optical system
JP2885165B2 (ja) 液晶プロジェクタ
JP2001305317A (ja) 色分解・合成光学系、および該色分解・合成光学系を有する液晶表示装置
JP2001222080A (ja) 投射型表示装置
JP2952904B2 (ja) 投写型表示装置
JPH11249076A (ja) 投射型表示装置
JP2004133112A (ja) 観察光学系及び投射光学系
JP2001296605A (ja) プロジェクターの照明装置