JP2001304401A - 車両の変速制御装置 - Google Patents

車両の変速制御装置

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JP2001304401A JP2000127661A JP2000127661A JP2001304401A JP 2001304401 A JP2001304401 A JP 2001304401A JP 2000127661 A JP2000127661 A JP 2000127661A JP 2000127661 A JP2000127661 A JP 2000127661A JP 2001304401 A JP2001304401 A JP 2001304401A
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    • F16H37/04Combinations of toothed gearings only
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アクチュエータ故障時の変速制御をバックア
ップする車両の変速制御装置を提供する。 【解決手段】 複数の変速機502,503を組み合わ
せて多段変速を可能に構成し、各変速機には変速のため
のアクチュエータ530,560を取り付け、これらア
クチュエータを駆動してギア段切替えを行う変速制御部
405を設けた車両の変速制御装置において、前記いず
れかのアクチュエータ530,560について作動不良
が検出されたときには、前記変速制御部405は現在の
ギア段から当該不良アクチュエータの作動を伴うギア段
への切替えを禁止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変速機の変速をア
クチュエータで行う車両の変速制御装置に係り、特に、
アクチュエータ故障時の変速制御をバックアップする車
両の変速制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】トラクタヘッドにトレーラを連結する形
式の大型のトラックなどでは、トレーラに荷を満載して
いる場合、トレーラが空の場合、トラクタヘッド単体の
場合などで、総重量負荷が大きく異なるが、どの場合の
運転でも良好なエンジン状態を保ちつつ快適運転を行う
ために、普通の荷台付きトラックよりも変速段数をかな
り多くしてある。例えば、4段変速が可能な主変速機の
前段・後段に、副変速機として比較的変速比の小さい2
段変速のスプリッタと比較的変速比の大きい2段変速の
レンジとを挿入し、これらスプリッタ、主変速機、レン
ジの組み合わせにより、総合で16段変速が可能な構成
としたものがある。このように多段変速を採用すること
により、広い速度範囲にわたり良好なエンジン状態が得
られるギア段選択を可能にすると共に無理のない加減速
を行うことができる。
【0003】ギア段の切替えは、コンピュータ等からな
る変速制御部を介しアクチュエータで行われるが、その
シフトチェンジ操作は、変速制御部が自動で行う自動変
速操作と、マニュアルチェンジ操作とが可能である。チ
ェンジレバーは、安定位置であるDポジション(=Hポ
ジション)から瞬時的に前傾・後傾させることが可能に
構成されており、マニュアルチェンジの場合、チェンジ
レバーをHポジションから前傾させるとシフトアップ操
作、後傾させるとシフトダウン操作が運転者の要求とし
て変速制御部に認識される。そして、変速制御部が現在
のギア段をそれより高速(または低速)のギア段に切り
替える。このシフトアップ操作(またはシフトダウン操
作)を繰り返すことで現状のギア段より順次高い(また
は低い)ギア段に変速できる。チェンジレバーがHポジ
ションに保持されていれば、現状のギア段が維持され
る。自動変速の場合、チェンジレバーは操作することな
くDポジションのままで、変速制御部がエンジン状態や
車速を考慮して最適のギア段を選択し、変速を実行す
る。自動変速の場合でも、運転者がチェンジレバーをD
ポジションから前傾、後傾させると、変速制御部は現在
選択しているギア段からのシフトアップ・シフトダウン
を受けつけるようになっている。
【0004】16段変速機能を持つとはいっても、常に
初速段1stから最高速段16thまで幅広く使用する
わけではなく、前記した重量負荷や運転状況に応じて適
宜選択することができる。例えば、トレーラ連結の場合
の発進時には、荷が相当に重ければ1st、2nd等の
極低速段を選択することになるが、荷がさほど重くなけ
ればやや高い4th乃至6thの準低速段を選択するの
が一般的である。準低速段でも無理なくかつ十分に加速
して快適な発進を行うことができるだけでなく、極低速
段で発進してから、順次シフトアップする場合に比べて
クラッチ断接の頻度が減るので、クラッチ摩耗を少なく
して寿命を延ばすことができる。トレーラ非連結の場合
は9thなどのさらに高い中速段を選択したほうが快適
な発進を行うことができる。
【0005】また、シフトアップ・シフトダウンについ
ても、現在のギア段から順次1段高い(または低い)ギ
ア段に切り替えなければ円滑な変速ができないというわ
けではなく、現在のギア段より2段以上高いまたは低い
ギア段に切り替えることも可能である(これをスキップ
シフトという)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ギア段の切
替えがアクチュエータで行われる車両においては、アク
チュエータが駆動指令どおりに作動することが重要であ
る。アクチュエータになんらかの不良があって作動しな
い場合、変速制御部がアクチュエータを駆動しても、目
的とするギア段の組み合わせの通りに実際の変速機のギ
アが入るとは限らない。このため、ギア段切替えが円滑
にできなくなったり、その時の車速や運転状況に合わせ
て選んだはずのギア段に切り替わらず、走行の快適さが
損なわれてしまう。
【0007】車両は、アクチュエータが故障であって
も、とりあえず走行できることが望ましく、従って、変
速制御装置にはアクチュエータ故障時のバックアップ機
能を備えるのが好ましい。
【0008】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、アクチュエータ故障時の変速制御をバックアップす
る車両の変速制御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、複数の変速機を組み合わせて多段変速を可
能に構成し、各変速機には変速のためのアクチュエータ
を取り付け、これらアクチュエータを駆動してギア段切
替えを行う変速制御部を設けた車両の変速制御装置にお
いて、前記いずれかのアクチュエータについて作動不良
が検出されたときには、前記変速制御部は、現在のギア
段から当該不良アクチュエータの作動を伴うギア段への
切替えを禁止するものである。
【0010】前記多段変速機が少なくとも1つの副変速
機と主変速機とからなってもよい。
【0011】作動不良アクチュエータが副変速機のスプ
リッタ用である場合に、作動不良以外の残りのアクチュ
エータを作動させ、スプリッタのH側またはL側の一方
に固定させた状態とし、スキップシフトによる変速を行
ってもよい。
【0012】設定発進段が前記スキップシフト段に該当
しない場合には、低いギア段の内一番近いギア段を発進
段としてもよい。
【0013】作動不良アクチュエータが副変速機のレン
ジ用である場合に、作動不良以外の残りのアクチュエー
タを作動させ、レンジのH側またはL側の一方に固定さ
せた状態とし、スプリッタまたはメインギア段による変
速を行ってもよい。
【0014】設定発進段が前記禁止されたギア段に該当
する場合には、レンジのH側では一番低いギア段を発進
段とし、またレンジのL側では一番高いギア段を発進段
としてもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付
図面に基づいて詳述する。
【0016】本発明に係る変速制御装置は、複数の変速
機を組み合わせて多段変速を可能に構成し、各変速機に
は変速のためにストロークするアクチュエータを取り付
け、これらアクチュエータを駆動してギア段切替えを行
う変速制御部を設けたものであり、通常時にはマニュア
ル変速或いは自動変速によって全てのギア段が選択可能
であるが、アクチュエータ故障時には選択可能なギア段
が制約される。その制約は、変速機の形態や故障時スト
ローク位置に応じて異なる。図1にはニュートラルポジ
ションのない変速機に関する故障時バックアップ処理の
実施形態を、図2及び図9にはニュートラルポジション
を有する変速機に関する故障時バックアップ処理の実施
形態を、また、図3には故障自己診断処理の実施形態を
示す。
【0017】本発明を適用するに好適な車種として、ト
ラクタヘッドにトレーラを連結し、多段変速を採用した
デイーゼルエンジン車両を例にとる。以下、その車両の
要部を説明する。
【0018】図4に示されるように、変速制御装置を含
むエンジン駆動系は、クラッチ504(図5に示す)を
介してエンジンに結合された多段変速機構401、多段
変速機構401のアクチュエータを構成する空圧シリン
ダ系402、エンジン回転数を検出するエンジン回転セ
ンサ403、多段変速機構401の出力軸の回転数を制
御用の車速信号として検出するアウトプット回転センサ
404、多段変速機構401のギア段切替えを制御する
変速制御部とクラッチを制御するクラッチ制御部とを構
成するコントローラ(多段T/Mコントロールユニッ
ト)405、アクセルペダルの踏み込み量から要求アク
セル開度を検出するアクセルセンサ406、運転者の変
速操作をコントローラ405に伝えるチェンジレバー4
07、変速操作における自動変速/マニュアル変速を選
択するA/M切換スイッチ(図示せず)、非常時等の特
別な場合にギア段を強制的に設定する非常用変速スイッ
チ408、マニュアル断接を可能とするクラッチペダル
409、現在選択されているギア段を数字で表示する集
合計器コンソール内のギア表示部410、エンジンに制
御アクセル開度や燃料噴射時期を指令するエンジン制御
部を構成するコントローラECU(エンジンコントロー
ルユニット)411、クラッチの断接用アクチュエータ
412、その断接用アクチュエータ412の位置検出に
使用するストロークセンサ(図示せず)、ブレーキペダ
ルの軽い踏み込みを検出するブレーキセンサ(図示せ
ず)、トラクタヘッドの後部に設けられてトレーラブレ
ーキランプ点灯信号をトレーラに伝達するトレーラソケ
ット(図示せず)、車両にトレーラが連結されているか
否かを検出するトレーラ検出器(図示せず)、などを備
えている。コントローラ405は、エンジン回転センサ
403、アウトプット回転センサ404、その他からの
運転状態を示す信号を入力し、内蔵されたシフトアップ
マップおよびシフトダウンマップ等のデータを読み出す
と共に、多重タイマ割り込みにより数十ms等の時間間
隔で各種の処理を実行することができる。コントローラ
405とコントローラECE411とはバスケーブル等
により接続されており、相互に連絡可能である。チェン
ジレバー207は、後進(R)、ニュートラル
(N)、ドライブ(D)またはホールド(H)の安定ポ
ジションと、シフトアップ操作要求(UP)、シフトダ
ウン操作(DOWN)の瞬時的ポジションとを有し、レ
バー頂部に自動変速/マニュアル変速を切り替えるA/
M切換スイッチを配置したものである。
【0019】多段変速機構及び空圧シリンダ系の詳細を
図5に示す。
【0020】多段変速機構401は、4段変速が可能な
主変速機501の前段に比較的変速比の小さい2段変速
のスプリッタ(副変速機)502を挿入し、主変速機5
01の後段に比較的変速比の大きい2段変速のレンジ
(副変速機)503を挿入したものである。スプリッタ
502は、高速(H)、低速(L)、ニュートラルの3
ポジションを有し、図4の断接用アクチュエータ412
を作動させて断・接させたとき、クラッチ504内のド
リブンプレートが取り出したインプットシャフト505
の回転を、スプリッタ502がL側のときは主変速機5
01の4thギアのドグギア515と一体のメインギア
518に常時噛合するカウンタギア517を介し、スプ
リッタ502がH側のときはスプリッタギアに常時噛合
するカウンタギアを介し、カウンタシャフト506にL
またはHの変速比で伝達するかまたは遮断するものであ
る。
【0021】主変速機(メインギア段)501は、1s
t、2nd、3rd、4th、Revの各メインギア及
びニュートラルの6ポジションを有し、スプリッタ50
2がL側のときインプットシャフト505の回転を4t
hのメインギア518を介し、また、スプリッタ502
がH側のときは、インプットギアとインプットカウンタ
ギアを介して取り込み、カウンタシャフト506と一体
の複数のカウンタギア517に常時噛合するメインギア
518と一体の複数のドグギア515に対し、適宜のス
リーブ516を空圧シリンダ系402の作動によりスラ
イドさせることにより、いずれかのドグギア515の回
転を前進4段に変速、または反転してメインシャフト5
07に取り込むかまたは遮断することができる。
【0022】レンジ503は、遊星歯車機構の中心に位
置するサンギア508をメインシャフト507に固定
し、サンギア508の外側に位置するプラネタリギア5
09を同軸保持するキャリア510をアウトプットシャ
フト511に固定して構成され、プラネタリギア509
の外側に位置するリングギア512の結合をハウジング
側のスプライン519またはアウトプットシャフト51
1側のスプライン520に切り換えることでメインシャ
フト507の回転をアウトプットシャフト511にLま
たはHの変速比で伝達することができる。
【0023】カウンタシャフト506には、回転を制動
するカウンタシャフトブレーキ513と、回転数を検出
するカウンタシャフト回転センサ514とが設けられて
いる。メインシャフト507上には、カウンタシャフト
506に一体のカウンタギア517に常時噛合するメイ
ンギア518と一体の複数のドグギア515と、メイン
シャフト507に一体の複数のスリーブ516とが設け
られている。
【0024】空圧シリンダ系は、3つの電磁バルブ53
1,532,533でストローク制御されるスプリッタ
用シリンダ530と、3つの電磁バルブ541,54
2,543でストローク制御されるセレクト用シリンダ
540と、2つの電磁バルブ551,552でストロー
ク制御されるスリーブシフト用シリンダ550と、2つ
の電磁バルブ561,562でストローク制御されるレ
ンジ用シリンダ560と、1つの電磁バルブ571でオ
ンオフ制御されるカウンタシャフトブレーキ513とを
有し、これらの電磁バルブをコントローラ405によっ
て制御し、組み合わせ動作させて、多段変速機構401
の各部を切り替えるようになっている。580はエア源
である。
【0025】スプリッタ用シリンダ530は、シリンダ
基底部に電磁バルブ531(以下、MVHという)、シ
リンダ胴部に電磁バルブ532(MVF)、シリンダ頭
頂部に電磁バルブ533(MVG)をそれぞれ接続し、
シリンダ胴部には両側にロッド534,535を備えた
ヘッド536を収容し、シリンダ基底部にはロッドを持
たない単体ヘッド537を収容したものである。
【0026】MVFのみ動作させると、ヘッド536が
シリンダ頭頂部方向(図の右側)に移動するので、ロッ
ド535に連結されたスプリッタ502内のスプリッタ
スリーブがLポジションに移動する。MVGのみ動作さ
せると、ヘッド536がシリンダ基底部方向(図の左
側)に移動するので、前記スプリッタスリーブがHポジ
ションに移動する。MVGとMVHとを動作させると、
単体ヘッド537がシリンダ胴部方向に移動するので、
ヘッド536のシリンダ基底部方向への移動はロッド5
34が単体ヘッド537に規制されて中間位置で止ま
り、スプリッタスリーブはニュートラルポジションに止
まることになる。
【0027】セレクト用シリンダ540は、シリンダ基
底部に電磁バルブ541(MVE)、シリンダ胴部に電
磁バルブ542(MVD)、シリンダ頭頂部に電磁バル
ブ543(MVC)をそれぞれ接続し、シリンダ胴部に
は両側にロッド544,545を備えたヘッド546を
収容し、シリンダ基底部にはロッドを持たない単体ヘッ
ド547を収容したものである。
【0028】MVDのみ動作させると、ヘッド546が
シリンダ頭頂部方向(図の下側)に移動するので、ロッ
ド545に連結されたセレクタ591がN3ポジション
のシフタ592まで移動する。N3ポジションでは主変
速機501を3rdか4thにギア入れすることができ
る。MVCのみ動作させると、ヘッド546がシリンダ
基底部方向(図の上側)に移動するので、セレクタ59
1がN1ポジションのシフタ593まで移動する。N1
ポジションでは主変速機501をRevにギア入れする
ことができる。MVCとMVEとを動作させると、単体
ヘッド547がシリンダ胴部方向に移動するので、ヘッ
ド546はシリンダ基底部方向への移動が単体ヘッド5
47によりロッド544が規制されるため中間位置で止
まり、セレクタ591がN2ポジションのシフタ594
の位置に止まる。N2ポジションでは主変速機501を
1stか2ndにギア入れすることができる。
【0029】スリーブシフト用シリンダ550は、シリ
ンダ頭頂部に電磁バルブ551(MVB)、シリンダ基
底部に電磁バルブ552(MVA)をそれぞれ接続し、
シリンダ胴部にロッド553を備えたヘッド554を収
容したものである。
【0030】MVAのみ動作させると、ヘッド554が
シリンダ頭頂部方向(図の左側)に移動するので、ロッ
ド553に連結されたセレクタ591がシフタ592,
593,594からなるシフタ群のRev,2nd,4
th側に移動する。MVBのみ動作させると、ヘッド5
54がシリンダ基底部方向(図の右側)に移動するの
で、ロッド553に連結されたセレクタ591がシフタ
群の1st,3rd側に移動する。MVAとMVBとを
動作させると、ヘッド554は中立状態となり、セレク
タ591は中立状態となる。
【0031】各シフタ592,593,594は主変速
機501の該当段のスリーブ516に連結されているの
で、セレクト用シリンダ540によりセレクタ591を
N1,N2,N3のいずれかのポジションに移動させ、
スリーブシフト用シリンダ550によりセレクタ591
を移動させると、所望のスリーブ516を所望のドグギ
ア515に嵌合させて主変速機501を前進4段及び後
進段に変速することができる。また、セレクタ591を
中立状態とすることで主変速機501をニュートラルに
することができる。
【0032】レンジ用シリンダ560は、シリンダ頭頂
部に電磁バルブ561(MVI)、シリンダ基底部に電
磁バルブ562(MVJ)をそれぞれ接続し、シリンダ
胴部にロッド563を備えたヘッド564を収容したも
のである。
【0033】MVIのみ動作させると、ヘッド564が
シリンダ基底部方向(図の右側)に移動するので、ロッ
ド563に連結されたレンジ503内のレンジスリーブ
がHポジションに移動する。MVJのみ動作させると、
ヘッド564がシリンダ頭頂部方向(図の左側)に移動
するので、レンジスリーブがLポジションに移動する。
【0034】以上の空圧シリンダ系の各電磁バルブを組
み合わせてオンオフすることにより、多段変速機構40
1を前進16段(図8参照)及び後進2段に切り替える
ことができると共に、スプリッタニュートラル及び主変
速機ニュートラルの2つのニュートラル状態を得ること
ができる。
【0035】次に、クラッチを作動させるアクチュエー
タ系を図6に示す。
【0036】このアクチュエータ系は、断接用アクチュ
エータ412を構成するクラッチブースタ601、この
クラッチブースタ601に空圧でストローク量を与える
比例バルブ602、この比例バルブ602の上流で空気
供給を遮断するオンオフバルブ603、クラッチを強制
的に完断する非常用バルブ604、クラッチブースタ6
01のリレーピストン605を油圧で駆動するクラッチ
ペダル409などからなる。611はエア源、612は
ダブルチェックバルブである。クラッチブースタ601
は、供給された空気量に比例して部材606をストロー
クさせるもので、この部材606がクラッチ504のプ
レッシャープレートに連結されている。
【0037】コントローラ405は、車両のキースイッ
チにより主電源が投入されたときにオンオフバルブ60
3をオンにして比例バルブ602への空気供給を可能に
する。主電源が切られたときには、オンオフバルブ60
3をオフにして比例バルブ602からの空気抜けによる
エア源611の圧力低下を防止する。クラッチ断接の際
には、コントローラ405より比例バルブ602に制御
電流を与える。比例バルブ602は電流に比例した空気
圧をクラッチブースタ601に供給するので、クラッチ
完接から完断までの任意のクラッチ位置が電流で制御で
きることになる。従って、半クラッチ等の繊細な制御も
コントローラ405によるクラッチ位置制御で行うこと
ができる。非常用バルブ604は、クラッチ504を急
速に完断することができ、車両の異常時に飛び出しを防
止するために使用される。非常用バルブ604のオンオ
フはコントローラ405から指令する他に、図示しない
非常用スイッチよって手動操作することもできる。クラ
ッチペダル409が踏まれた場合には、油圧によって部
材606がストロークされると同時に、リレーピストン
605が駆動されてクラッチブースタ601にエアーが
供給され、部材606のストロークが支援される。
【0038】多段変速機構401の動作を説明する。
【0039】自動変速の場合、コントローラ405によ
りアクセル開度と制御系の車速とでシフトアップマップ
またはシフトダウンマップ(図示せず)が参照され、最
適なギア段に目標ギア段が設定されると、断接用アクチ
ュエータ412によりクラッチ504が開放され、スプ
リッタ502、主変速機501、レンジ503がそれぞ
れ前述のように空圧シリンダ系402によって位置制御
されることにより、目標ギア段への切替えが行われ、そ
のギア入れ完了後、クラッチ504が接続されるように
制御される。マニュアル変速の場合は、運転者のチェン
ジレバー407の前傾によるシフトアップ操作または後
傾によるシフトダウン操作をコントローラが認識して現
在のギア段より高速または低速の目標ギア段が設定さ
れ、ギア段切替えが行われる。クラッチの断接及びギア
段切替えの動作は、自動変速でもマニュアル変速でも同
じであり、以下に説明する。
【0040】図7は、主変速機501、スプリッ50
2、レンジ503のそれぞれで行われる動作を時間的順
序に沿って表したものである。四角枠内は動作内容を枠
右上はその動作に入る条件を示す。多段変速機構401
の変速動作が開始され、同時に断接用アクチュエータ4
12によりクラッチ開放が開始される。クラッチストロ
ークセンサによりクラッチ504が半クラッチ直前まで
開き始めたことが検出されると、主変速機501ではス
リーブシフト用シリンダ550によるギア抜きが開始さ
れる。また、目標ギア段が現在のギア段からスプリッタ
変速を要する場合には、主変速機501のギア抜きと並
行してスプリッタ502においてもスプリッタ用シリン
ダ530を作動させてニュートラル位置へのギア抜きが
開始される。
【0041】主変速機側では、主変速機501のギア抜
きが完了しニュートラルになったことを条件に、セレク
ト用シリンダ540による主変速機501のセレクトが
開始される。同時に、目標ギア段がレンジ303の変速
を要する場合には、レンジ用シリンダ560によりレン
ジ503がH側からL側へまたはL側からH側へ切り替
えられる。
【0042】一方、スプリッタ側では、ストロークセン
サ(図示せず)の信号により、クラッチ504が完全に
開放されたことが検出されるか、またはギアポジション
センサ(図示せず)の信号により、主変速機501のギ
ア抜きが完了したことが検出されたことを条件に、スプ
リッタ用シリンダ530により側HまたはL側へのギア
入れが実行される。スプリッタ502には図示しないが
メカニカルなシンクロ機構が設けられているため、イン
プットシャフト505の回転数とスプリッタ502のH
またはLのドグギアの回転数とが同期され、円滑なスリ
ーブの移動によるギア入れが達成される。なお、目標ギ
ア段が現在のギア段からスプリッタ変速のみで可能な場
合には、この段階で切り替えが完了する。
【0043】スプリッタ502のギア入れが終了し、レ
ンジ503の切り替えが終了した時点で、主変速機50
1のギア抜きが完了していることを条件に、ドグギア回
転制御手段による電子シンクロ制御が開始される。
【0044】電子シンクロ制御では、ドグギア515の
回転数がスリーブ516の回転数より所定値以上高いと
きには、カウンタシャフトブレーキ制御を行う。即ち、
電磁バルブ571をオンにすることによりカウンタシャ
フトブレーキ513をオンにしてドグギア515の回転
数を下げる。ドグギア515の回転数がスリーブ516
の回転数より所定値以上低いときには、ダブルクラッチ
制御及びエンジン制御を行う。即ち、クラッチ504を
一時的に接続してエンジン回転をインプットシャフト5
05に伝え、インプットシャフト505の回転数を高め
てドグギ515の回転数を高める。このような電子シン
クロ制御により、ドグギア515の回転数とスリーブ5
16の回転数との差を予め設定した許容値以内に制御す
ることができる。
【0045】ドグギア515の回転数は、カウンタシャ
フト回転センサ514の出力から計算される。主変速機
501に複数あるドグギア515のうち、切替えの目標
となっているギア段のドグギア515の回転数を得るに
は、当該ギア段のカウンタギア517とメインギア51
8との歯数比をカウンタシャフト回転数に掛ける。ま
た、スリーブ516の回転数は、アウトプット回転セン
サ404の出力から計算される。レンジ503がH側で
あればアウトプットシャフト回転数をそのままスリーブ
回転数とし、レンジ503がL側であればアウトプット
シャフト回転数にL段の歯数比を掛けてスリーブ回転数
とする。このスリーブ回転数が変速目標となっているギ
ア段の回転数となる。
【0046】主変速機501のセレクトが終了し、電子
シンクロ制御において回転数差が許容値以内に達してい
れば、クラッチ504が完全に開放されていることを確
認した上で、スリーブシフト用シリンダ550による主
変速機501のシフト(ギア入れ)が実行される。ドグ
ギア515の回転数とスリーブ516の回転数との差が
許容値以内であるため、円滑なギア入れが達成される。
この後、オートクラッチ制御によりクラッチ504が接
続される。
【0047】次に、ニュートラルポジションのない変速
機であるレンジ503のアクチュエータ、即ち、レンジ
用シリンダ560の作動不良が検出されたときの変速制
御装置の動作を説明する。既に説明したようにレンジ用
シリンダ560は2つの電磁バルブ561(MVI),
562(MVJ)でストロークされるが、これら電磁バ
ルブの故障によってストローク等の作動不良が生じるこ
とがある。各電磁バルブの故障は後述の故障自己診断処
理によって検出されているものとする。以下、MVIは
H用バルブ、MVJはL用バルブと呼ぶ。
【0048】図1に示されるように、H用バルブが故障
かどうかを判定する(S11)。H用バルブが故障であ
れば、禁止ギア段決定処理S13に移行する。H用バル
ブが故障でなければ、L用バルブが故障かどうかを判定
する(S12)。L用バルブが故障であれば、禁止ギア
段決定処理に移行する。L用バルブが故障でなければ、
電磁バルブは両方とも健全であり、本処理を終了する。
【0049】禁止ギア段決定処理S13では、現レンジ
をチェックする。現レンジはギア段切り替え動作の終了
後にステータスとして記憶しておいてもよいし、多段変
速機構401内にギア位置検出スイッチを設けておき、
このスイッチを読み取るようにしてもよい。現レンジが
Hのときは、1st〜8thへの切替えを禁止する。図
8に示されるように、1st〜8thはレンジがLであ
るため、現レンジがHであると、1st〜8thへ切り
替えるためにはレンジ用シリンダ560による変速が伴
うことになる。H用バルブ又はL用バルブが故障のとき
にレンジ用シリンダ560による変速を行うのは好まし
くないので、禁止する。9th〜16thはレンジがH
であるため、現レンジがHであれば、レンジ用シリンダ
560による変速を行うことなく切り替えることができ
るので、禁止しない。一方、現レンジがLのときは、9
th〜16thへの切替えを禁止し、1st〜8thへ
の切替えは禁止しない。
【0050】このように、H用バルブ又はL用バルブが
故障のためにレンジ用シリンダ560の作動が健全でな
いと判断されるときには、作動不良以外の残りのアクチ
ュエータを作動させ、レンジのH側またはL側の一方に
固定させた状態とし、スプリッタまたはメインギア段に
よる変速を行うことにより、現レンジが維持される条件
でギア段切替えを行うようにしたので、とりあえず現レ
ンジを使って車両を走行させることが可能になる。禁止
ギア段決定処理S13では、発進ギア段の訂正も行う。
【0051】制御系が正常時には、本発明の変速制御装
置は、車両が発進するときに、現ギア段から予め設定さ
れた発進ギア段へ切り替えるが、その際、車両にトレー
ラが連結されていれば、準低速段を発進ギア段とし、車
両にトレーラが連結されていなければ中速段を発進ギア
段とする。また、変速制御装置が選択した発進ギア段を
運転者がシフトアップ操作(またはシフトダウン操作)
によって変更した場合にはその発進ギア段を学習して次
回の発進ギア段とすることもできる。ここでは連結時4
th、非連結時9thの発進ギア段が設定されているも
のとする。
【0052】しかし、レンジ用シリンダ560が健全で
ないと判断されるときには、発進に際しても、現レンジ
が維持される条件でギア段切替えを行うのが望ましい。
よって、1st〜8thへの切替えが禁止されていると
きには、9th以上に限定され、トレーラ非連結の場合
は、もともとの設定どおり9thを発進ギア段とし、1
2thまでは許容される。トレーラ連結の場合において
も禁止されないギア段で最も4thに近い9thを発進
ギア段とするので、結局、9thを発進ギア段とするこ
とになる。
【0053】また、9th〜16thへの切替えが禁止
されているときには、8th以下に限定されるため、ト
レーラが連結されていない場合、禁止されないギア段で
最も9thに近い8thが発進ギア段に限定される。ト
レーラが連結されている場合は、もともと設定されてい
る発進ギア段のままで問題なく、4thが基本発進ギア
段となる。
【0054】このように、H用バルブ又はL用バルブが
故障のためにレンジ用シリンダ560が健全でないと判
断されたために、スプリッタまたはメインギア段による
変速を行うとしたときの発進時に、設定発進段が禁止さ
れたギア段に該当する場合、例えば、設定発進段がレン
ジのL側を使用する4thであって、レンジのH側のみ
が使用可能なときは、H側を使用する一番低いギア段
(9th)を発進段とし、例えば、設定発進段がレンジ
のH側を使用する9thであって、レンジのL側のみが
使用可能なときは、L側を使用する一番高いギア段(8
th)を発進段とすることにより、現レンジが維持され
る条件で発進ギア段を選択するようにしたので、とりあ
えず現レンジを使って車両を発進させることが可能にな
る。
【0055】次に、ニュートラルポジションを有する変
速機であるスプリッタ502のアクチュエータ、即ち、
スプリッタ用シリンダ530の作動不良が検出されたと
きの変速制御装置の動作を説明する。既に説明したよう
にスプリッタ用シリンダ530は3つの電磁バルブ54
1,542,543により高速ギア位置からニュートラ
ル位置を経て低速ギア位置までストロークされるが、こ
れら電磁バルブの故障によってストローク等の作動不良
が生じることがある。各電磁バルブの故障は後述の故障
自己診断処理によって検出されているものとする。以
下、MVHをSH用バルブ、MVFをSL用バルブ、M
VGをSN用バルブと呼ぶ。
【0056】図2に示されるように、SH用バルブが故
障かどうかを判定する(S21)。SH用バルブが故障
であれば、禁止ギア段決定処理S90に移行する。SH
用バルブが故障でなければ、SL用バルブが故障かどう
かを判定する(S22)。SL用バルブが故障であれ
ば、禁止ギア段決定処理S90に移行する。SL用バル
ブが故障でなければ、SN用バルブが故障かどうかを判
定する(S23)。SN用バルブが故障であれば、禁止
ギア段決定処理S90に移行する。SN用バルブが故障
でなければ、電磁バルブは3個とも健全であり、本処理
を終了する。
【0057】禁止ギア段決定処理S90では、図9に示
すフローに進み以下処理される。まず、現スプリッタの
位置をチェックする(S91,S91’)。現スプリッ
タはギア段切り替え動作の終了後にステータスとして記
憶しておいてもよいし、多段変速機構401内にギア位
置検出スイッチを設けておき、このスイッチを読み取る
ようにしてもよい。現スプリッタがL側のときは、偶数
段への切替えを禁止する(S92)。図8に示されるよ
うに、偶数段はスプリッタがH側であるため、現スプリ
ッタがL側であると、偶数段へ切り替えるためにスプリ
ッタ用シリンダ530による変速が伴うことになる。S
H用バルブ又はSL用バルブ又はSN用バルブが故障の
ときにスプリッタ用シリンダ530による変速を行うの
は好ましくないので禁止する。奇数段はスプリッタがL
側であるため、現スプリッタがL側であればスプリッタ
用シリンダ530による変速を行うことなく切り替える
ことができるので禁止しない。一方、現スプリッタがH
側のときは、奇数段への切替えを禁止し、偶数段への切
替えは禁止しない(S93)。
【0058】このように、現スプリッタがH側かL側の
場合は、前述のレンジのバルブ故障の場合と同様に現ス
プリッタが維持される条件でギア段切替えを行うように
したので、とりあえず現スプリッタを使って車両を走行
させることが可能になる。
【0059】現スプリッタがH側でもL側でもなくスプ
リッタニュートラルのときは、この状態を維持してはギ
ア段切替えが達成されず、車両を走行させることができ
ないので、スプリッタをL側かH側に移動させなくては
ならない。そこで、SL用バルブが故障かどうかを判定
する(S94)。SL用バルブが故障のときには、スプ
リッタニュートラルになっていることから、SL用バル
ブを駆動してもオン相当にならない故障と考えられる。
そこで、奇数段への切替えを禁止してSL用バルブを使
用しないようにする(S96)。SL用バルブが故障で
ないときには、スプリッタニュートラルになっているこ
とから、SH用バルブが駆動していない故障とは考えら
れず、かつN用バルブがどのような故障か不明のため仮
にH用バルブを駆動してもニュートラルになる可能性が
あると考えられる。そこで、偶数段への切替えを禁止し
てSL用バルブだけを使用するようにする(S95)。
【0060】このように、スプリッタ用シリンダ530
がニュートラル位置にある場合には、作動良好な方向へ
の作動を伴うギア段への切替えは禁止せず、作動不良な
方向への作動を伴うギア段への切替えのみを禁止するの
で、確実にギア段を切替えて走行することが可能とな
る。
【0061】以上、作動不良アクチュエータが副変速機
のスプリッタ用である場合の制御内容をまとめると、作
動不良以外の残りのアクチュエータを作動させ、スプリ
ッタのH側またはL側の一方に固定させた状態とし、偶
数段のみ又は奇数段のみを用いた変速、即ち、スキップ
シフトによる変速を行うことになる。
【0062】スプリッタ切替え用電磁バルブが故障のと
きの発進ギア段の訂正では、偶数段への切替えが禁止さ
れているとき(S92,S95)、トレーラ連結の場合
は禁止されないギア段で最も4thに近く低いほうの3
rdを発進ギア段とし、トレーラ非連結の場合はもとも
との設定どおり9thを発進ギア段とする。奇数段への
切替えが禁止されているとき(S93,S96)、トレ
ーラ連結の場合はもともとの設定どおり4thを発進ギ
ア段とし、トレーラ非連結の場合は禁止されないギア段
で最も9thに近く低いほうの8thを発進ギア段とす
る。
【0063】このように、スプリッタ用シリンダ530
の作動不良が検出されたためにスキップシフトによる変
速を行うとしたときの発進時に、設定発進段が前記スキ
ップシフトで変速できるスキップシフト段に該当しない
場合には、その設定発進段より低いギア段の内一番近い
ギア段を発進段とする。
【0064】次に、図3の故障自己診断処理を説明す
る。ここで、図10に示されるように、コントローラ4
05内には、空圧シリンダ系402の電磁バルブ101
(これは各電磁バルブ531〜562に相当する)を駆
動するトランジスタ102に並列させて電磁バルブ駆動
電圧検出回路103が設けられているものとする。トラ
ンジスタ102は電源とアースの間に電磁バルブ101
の作動コイル104と直列に配置されている。トランジ
スタ102を導通させると作動コイル104に電流が印
加されて電磁バルブ101が作動し、シリンダの該当部
位に空圧が供給される。トランジスタ102を開放する
と電磁バルブ101が非作動となり、シリンダの該当部
位は大気開放となる。
【0065】電磁バルブ駆動電圧検出回路103は、ト
ランジスタ102の出力電圧を分圧した検出電圧が高電
圧であれば電磁バルブ101にオフ相当電圧が印加さ
れ、検出電圧が低電圧であれば電磁バルブ101にオン
相当電圧が印加されていると判定する。
【0066】故障自己診断処理では、まず、コントロー
ラ405が電磁バルブを駆動している制御状態か否かを
判定する(S31)。電磁バルブをオンしている制御状
態の場合、その電磁バルブにオフ相当電圧が印加されて
いるか否かを判定する(S32)。オフ相当電圧であれ
ば、トランジスタか作動コイルに問題があるかもしれな
いので、カウンタをインクリメント(単位量だけ増加)
する。オフ相当電圧でなければ、問題はないので、カウ
ンタをデクリメント(単位量だけ減少)する。電磁バル
ブをオフしている制御状態の場合、その電磁バルブにオ
ン相当電圧が印加されているか否かを判定する(S3
3)。オン相当電圧でなければ、問題はないので、カウ
ンタをデクリメントする。オン相当電圧であれば、トラ
ンジスタに問題があるかもしれないので、カウンタをイ
ンクリメントする。
【0067】カウンタを増減した後、カウンタが予め設
定した設定値より大きいかどうか判定する(S34)。
カウンタが設定値より大きいとき、問題のある状態が続
いていると考えられるので、当該電磁バルブは故障であ
るという診断結果を出す。カウンタが設定値より小さい
ときは、当該電磁バルブは健全かほぼ良好と考え、正常
という診断結果を出す。このような診断を空圧シリンダ
系402の各々の電磁バルブについて行う。
【0068】以上のように、コントローラ405の制御
状態と実際の印加電圧とが整合していないかどうかを監
視することにより、アクチュエータの作動不良が検出で
きる。なお、ここでは電磁バルブの駆動電圧を診断に利
用したが、アクチュエータにストローク位置センサを取
り付け、コントローラ405の制御状態と実際のストロ
ーク位置との整合を監視するようにしてもよい。
【0069】
【発明の効果】本発明は次の如き優れた効果を発揮す
る。
【0070】(1)ギアを移動させるアクチュエータに
ストローク不良があっても、ギアの現在位置が維持され
る条件でギア段切替えを行うので、確実に車両を走行さ
せることが可能になる。
【0071】(2)ギアがニュートラルになっている場
合は、ストロークが良好な方向にギアを移動させる条件
でギア段切替えを行うので、確実に車両を走行させるこ
とが可能になる。
【0072】(3)設定された発進ギア段が禁止された
ギア段である場合は、その発進ギア段に近くかつ禁止さ
れないギア段を発進ギア段とするので、確実に車両を発
進させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す故障時バックアップ
処理の流れ図である。
【図2】本発明の他の実施形態を示す故障時バックアッ
プ処理の流れ図である。
【図3】本発明の変速制御装置が行う故障自己診断処理
の流れ図である。
【図4】本発明の変速制御装置を用いた車両の要部構成
図である。
【図5】図4中の多段変速機構及び空圧シリンダ系の詳
細構成図である。
【図6】図4の車両のクラッチアクチュエータ系の構成
図である。
【図7】本発明に関係するギア段切替え処理の流れ図で
ある。
【図8】図5の多段変速機構で16段変速を行うギア位
置組み合わせ図である。
【図9】図2の故障時バックアップ処理で使用される禁
止ギア段決定処理の流れ図である。
【図10】本発明の故障自己診断に利用が可能な電磁バ
ルブ駆動電圧検出回路の回路図である。
【符号の説明】
405 コントローラ(変速制御部) 401 多段変速機構 502 スプリッタ 503 レンジ 530 スプリッタ用シリンダ 531 電磁バルブ(MVH) 532 電磁バルブ(MVF) 533 電磁バルブ(MVG) 560 レンジ用シリンダ 561 電磁バルブ(MVI) 562 電磁バルブ(MVJ)
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16H 63:20 F16H 63:20 Fターム(参考) 3J552 MA04 MA05 MA13 MA17 MA21 NA04 NB01 PB01 QA06C QB06 QC09 SA30 SB12 SB16 VA01X VA76X

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の変速機を組み合わせて多段変速を
    可能に構成し、各変速機には変速のためのアクチュエー
    タを取り付け、これらアクチュエータを駆動してギア段
    切替えを行う変速制御部を設けた車両の変速制御装置に
    おいて、前記いずれかのアクチュエータについて作動不
    良が検出されたときには、前記変速制御部は、現在のギ
    ア段から当該不良アクチュエータの作動を伴うギア段へ
    の切替えを禁止することを特徴とする車両の変速制御装
    置。
  2. 【請求項2】 前記多段変速機が少なくとも1つの副変
    速機と主変速機とからなることを特徴とする請求項1記
    載の車両の変速制御装置。
  3. 【請求項3】 作動不良アクチュエータが副変速機のス
    プリッタ用である場合に、作動不良以外の残りのアクチ
    ュエータを作動させ、スプリッタのH側またはL側の一
    方に固定させた状態とし、スキップシフトによる変速を
    行うことを特徴とする請求項1又は2記載の車両の変速
    制御装置。
  4. 【請求項4】 設定発進段が前記スキップシフト段に該
    当しない場合には、低いギア段の内一番近いギア段を発
    進段とすることを特徴とする請求項3記載の車両の変速
    制御装置。
  5. 【請求項5】 作動不良アクチュエータが副変速機のレ
    ンジ用である場合に、作動不良以外の残りのアクチュエ
    ータを作動させ、レンジのH側またはL側の一方に固定
    させた状態とし、スプリッタまたはメインギア段による
    変速を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の車両
    の変速制御装置。
  6. 【請求項6】 設定発進段が前記禁止されたギア段に該
    当する場合には、レンジのH側では一番低いギア段を発
    進段とし、またレンジのL側では一番高いギア段を発進
    段とすることを特徴とする請求項5記載の車両の変速制
    御装置。
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