JP2001302590A - エステル化合物及びそれを有効成分とする殺虫剤 - Google Patents

エステル化合物及びそれを有効成分とする殺虫剤

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JP2001302590A
JP2001302590A JP2000123984A JP2000123984A JP2001302590A JP 2001302590 A JP2001302590 A JP 2001302590A JP 2000123984 A JP2000123984 A JP 2000123984A JP 2000123984 A JP2000123984 A JP 2000123984A JP 2001302590 A JP2001302590 A JP 2001302590A
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Tatsuya Mori
達哉 森
Noritada Matsuo
憲忠 松尾
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた殺虫剤を提供すること、及び該殺虫剤の
有効成分となりうる化合物を提供すること。 【解決手段】式 化1 【化1】 で示されるエステル化合物及びそれを有効成分として含
有することを特徴とする殺虫剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エステル化合物及
びそれを有効成分とする殺虫剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】衣料用
途において効果の持続性に優れる防虫剤の有効成分とし
て、2、2、3−トリメチルシクロプロパンカルボン酸
2、3、5、6−テトラフルオロ−4−メチルベンジ
ルエステルが知られている(特開平7−17916号公
報)。衣料用途を含め害虫駆除を目的とする剤の有効成
分としては、一般に高い殺虫効果が要求される場合が多
く、より少ない量で殺虫効果が発揮されて、いわゆる殺
虫効果に優れる化合物の開発が望まれている。一方、
2、2、3−トリメチルシクロプロパンカルボン酸
2、3、5、6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル
エステルを有効成分とする衣料用防虫剤は前記した如く
効果の持続性の点では優れるものの、発明者らが試験を
行ったところ殺虫効果においては必ずしも充分な性能を
有していないことが判明した。本発明の目的は、優れた
殺虫剤を提供すること、及び該殺虫剤の有効成分となり
得る化合物を提供することにある。
【0003】
【課題を解決するための手段】かかる状況下、本発明者
らは、鋭意検討を重ねた結果、下記式 化2で示される
化合物が優れた殺虫活性を有することを見出し本発明に
至った。すなわち、本発明は、式 化2
【化2】 で示される化合物(以下、本発明化合物と記す。)及び
それを有効成分とする殺虫剤(以下、本発明殺虫剤と記
す。)を提供する。
【0004】
【発明の実施の形態】本発明化合物は、例えば、以下の
(製造法1)、(製造法2)等によって製造することが
できる。 (製造法1)式 化3
【化3】 で示されるアルコール化合物と式 化4
【化4】 で示される2、2、3−トリメチルシクロプロパンカル
ボン酸とを反応させる方法該反応は、通常、縮合剤の存
在下または酸触媒の存在下、通常、溶媒中で行なわれ
る。反応に用いられる縮合剤としては、例えば、ジシク
ロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジ
メチルアミノプロピル)カルボジイミドハイドロクロリ
ド等があげられる。反応に用いられる酸触媒としては、
例えば、硫酸等の無機酸、パラトルエンスルホン酸、メ
タンスルホン酸等のスルホン酸等があげられる。本反応
には、反応に不活性な溶媒を用いることができ、具体的
には例えばトルエン、ヘキサン等の炭化水素類、ジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、ジク
ロロメタン、1、2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭
化水素類、及びこれらの混合溶媒をあげることができ
る。反応時間の範囲は、通常瞬時〜72時間である。反
応温度の範囲は、−20℃から100℃(溶媒の沸点が
100℃以下の場合は反応に使用する溶媒の沸点)の範
囲である。反応に用いられる式 化3で示されるアルコ
ール化合物は、式 化4で示されるカルボン酸1モルに
対して1モルで目的を達しうるが、通常、0.5〜1.
5モルの範囲で変化することができる。本反応を縮合剤
の存在下に行う場合、反応に用いられる縮合剤の量は、
通常、式 化4で示されるカルボン酸1モルに対して1
モルであるが、反応の状況に応じて変化することができ
る。また、本反応を酸触媒の存在下に行う場合、反応に
用いられる酸触媒は反応の状況に応じて任意の量を用い
ることができる。反応後、反応混合物を有機溶媒抽出し
た後濃縮する等の通常の後処理操作を行うことによっ
て、必要であれば、更にクロマトグラフィー、蒸留等の
精製操作を行うことによって本発明化合物を得ることが
できる。
【0005】(製造法2)式 化3で示されるアルコー
ル化合物と式 化4で示される2、2、3−トリメチル
シクロプロパンカルボン酸の反応性誘導体(酸ハロゲン
化物、酸無水物等)とを反応させる方法 該反応は、通常、塩基の存在下、溶媒中で行なわれる。
反応に用いられる塩基としては、例えば、トリエチルア
ミン、ピリジン、N,N−ジエチルアニリン、4−ジメ
チルアミノピリジン、ジイソプロピルエチルアミン等の
有機塩基があげられる。本反応には、反応に不活性な溶
媒を用いることがで、具体的には例えばトルエン、ヘキ
サン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン等のエーテル類、ジクロロメタン、1、2−ジク
ロロエタン等のハロゲン化炭化水素類及びこれらの混合
溶媒を用いることができる。反応時間の範囲は、通常瞬
時〜72時間である。反応温度の範囲は、通常−20℃
から100℃(溶媒の沸点が100℃以下のときは反応
に使用する溶媒の沸点)の範囲である。反応に用いられ
る式 化3で示されるアルコール化合物は、式 化4で
示されるカルボン酸1モルに対して1モルで目的を達す
ることができるが、通常、0.5〜1.5モルの範囲で
変化することができる。また、反応に用いられる塩基
は、式 化4で示されるカルボン酸の反応性誘導体1モ
ルに対して1モル目的を達することができるが、反応の
状況に応じて変化することができる。反応後、反応混合
物を水に注加し有機溶媒抽出した後濃縮する等の通常の
後処理操作を行い、必要であれば、更にクロマトグラフ
ィー、蒸留等の精製操作を行うことによって本発明化合
物を得ることができる。
【0006】本発明化合物には、シクロプロパン環上に
存在する2個の不斉炭素原子に関わる異性体、すなわ
ち、(1R)−トランス体、(1S)−トランス体、
(1R)−シス体および(1S)−シス体{ここで、
(1R)および(1S)はシクロプロパン環上の位置及
び絶対立体配置を意味し、トランスおよびシスはシクロ
プロパン環上の1位と3位の相対的立体配置を意味す
る。}が存在するが、本発明化合物には各異性体の単一
物および各異性体の任意の割合の混合物が含まれる。式
化3で示されるアルコール化合物は、公知の化合物で
ある(例えば特開昭57−123146号公報)。ま
た、式 化4で示されるカルボン酸は、例えばAgr.
Biol.Chem.,37(10),2241〜22
44(1973)、Agr.Biol.Chem.,3
1(10),1143〜1150(1967)に記載の
方法に準じて製造することができ、式 化4で示される
カルボン酸の反応性誘導体は、式 化4で示されるカル
ボン酸から通常の方法により製造することができる。
【0007】本発明化合物が対象とする害虫としては、
例えば、以下の害虫があげられる。 鱗翅目害虫 メイガ類(ニカメイガ、コブノメイガ、ノシメコクガ
等)、ヨトウ類(ハスモンヨトウ、アワヨトウ、ヨトウ
ガ等)、シロチョウ類(モンシロチョウ等)、ハマキガ
類(コカクモンハマキ等)、シンクイガ類、ハモグリガ
類、ドクガ類、ウワバ類、アグロティス属害虫 (Agrot
is spp.)(カブラヤガ、タマナヤガ等)、ヘリコベル
パ属害虫 (Helicoverpa spp.)、ヘリオティス属害虫
(Heliothis spp.)、コナガ、イチモンジセセリ、イ
ガ、コイガ等 双翅目害虫 イエカ類(アカイエカ、コガタアカイエカ等)、ヤブカ
類(ネッタイシマカ、ヒトスジシマカ等)、ハマダラカ
類(シナハマダラカ等)、ユスリカ類、イエバエ類(イ
エバエ、オオイエバエ、ヒメイエバエ等)、クロバエ
類、ニクバエ類、ハナバエ類(タネバエ、タマネギバエ
等)、ミバエ類、ショウジョウバエ類、チョウバエ類、
アブ類、ブユ類、サシバエ類、ヌカカ類等 網翅目害虫 チャバネゴキブリ、クロゴキブリ、ワモンゴキブリ、ト
ビイロゴキブリ、コバネゴキブリ等 膜翅目害虫 アリ類、スズメバチ類、アリガタバチ類、ハバチ類(カ
ブラハバチ等)等 隠翅目害虫 イヌノミ、ネコノミ、ヒトノミ等 シラミ目害虫 ヒトジラミ、ケジラミ、アタマジラミ、コロモジラミ等 等翅目害虫 ヤマトシロアリ、イエシロアリ等 ダニ類 ヒョウヒダニ類(コナヒョウヒダニ、ヤケヒョウヒダニ
等)、コナダニ類(ケナガコナダニ、ムギコナダニ
等)、ニクダニ類(チリニクダニ、イエニクダニ、サナ
アシニクダニ等)、ツメダニ類(クワガタツメダニ、フ
トツメダニ等)、ホコリダニ類、マルニクダニ類、イエ
ササラダニ類、ハダニ類(ナミハダニ、カンザワハダ
ニ、ミカンハダニ、リンゴハダニ等)、マダニ類(フタ
トゲチマダニ等)。 半翅目害虫 ウンカ類(ヒメトビウンカ、トビイロウンカ、セジロウ
ンカ等)、ヨコバイ類(ツマグロヨコバイ、タイワンツ
マグロヨコバイ等)、アブラムシ類、カメムシ類、コナ
ジラミ類、カイガラムシ類、グンバイムシ類、キジラミ
類、トコジラミ等 鞘翅目害虫 コーンルートワーム類(ウエスタンコーンルートワー
ム、サザンコーンルートワーム等)、コガネムシ類(ド
ウガネブイブイ、ヒメコガネ等)、ゾウムシ類(コクゾ
ウムシ、イネミズゾウムシ、ワタミゾウムシ、アズキゾ
ウムシ等)、ゴミムシダマシ類(チャイロコメノゴミム
シダマシ、コクヌストモドキ等)、ハムシ類(イネドロ
オイムシ、キスジノミハムシ、ウリハムシ等)、シバン
ムシ類、エピラクナ属 (Epilachna spp.)(ニジュウ
ヤホシテントウ等)、ヒラタキクイムシ類、ナガシンク
イムシ類、カミキリムシ類、ヒメカツオブシムシ、ヒメ
マルカツオブシムシ、アオバアリガタハネカクシ等 総翅目害虫 ミナミキイロアザミウマ、ミカンキイロアザミウマ、ハ
ナアザミウマ等 直翅目害虫 ケラ、バッタ等
【0008】本願において家庭防疫用殺虫剤とは、殺虫
剤のうち以下の害虫を対象とするものをいう。イエカ類
(アカイエカ、コガタアカイエカ等)、ヤブカ類(ネッ
タイシマカ、ヒトスジシマカ等)、ハマダラカ類(シナ
ハマダラカ等)、ユスリカ類、イエバエ類(イエバエ、
オオイエバエ、ヒメイエバエ等)、クロバエ類、ニクバ
エ類、チョウバエ類、アブ類、ブユ類、サシバエ類、ヌ
カカ類、アリ類、スズメバチ類、アリガタバチ類、ヒョ
ウヒダニ類(コナヒョウヒダニ、ヤケヒョウヒダニ
等)、コナダニ類(ケナガコナダニ、ムギコナダニ
等)、ニクダニ類(チリニクダニ、イエニクダニ、サナ
アシニクダニ等)、ツメダニ類(クワガタツメダニ、フ
トツメダニ等)、マルニクダニ類、イエササラダニ類、
マダニ類(フタトゲチマダニ等)、ゴミムシダマシ類
(チャイロコメノゴミムシダマシ、コクヌストモドキ
等)、シバンムシ類、ヒラタキクイムシ類、ナガシンク
イムシ類、ノシメコクガ、イガ、コイガ、アオバアリガ
タハネカクシ、チャバネゴキブリ、クロゴキブリ、ワモ
ンゴキブリ、トビイロゴキブリ、コバネゴキブリ、イヌ
ノミ、ネコノミ、ヒトノミ、ヒトジラミ、ケジラミ、ア
タマジラミ、コロモジラミ、ヤマトシロアリ、イエシロ
アリ、トコジラミ、ヒメカツオブシムシ、ヒメマルカツ
オブシムシ、コクゾウムシ、アズキゾウムシ
【0009】本発明殺虫剤は、本発明化合物をそのまま
用いることもできるが、通常、製剤化して使用される。
その製剤としては、例えば、粒剤、粉剤、水和剤等の固
形剤、及び、油剤、乳剤、フロアブル剤、マイクロカプ
セル剤等の液剤があげられる。本発明殺虫剤の製剤は、
本発明化合物に担体、界面活性剤、固着剤、増粘剤、安
定剤等を配合し、粉砕、加工等することにより得ること
ができる。かかる製剤化の際に用いられる担体として
は、例えば、固体担体{粘土類(カオリンクレー、珪藻
土、合成含水酸化珪素、ベントナイト、フバサミクレ
ー、酸性白土等)、タルク類、セラミック、その他の無
機鉱物(セリサイト、石英、活性炭、炭酸カルシウム、
水和シリカ、モンモリロナイト等)等}、液体担体
{水、アルコ−ル類(メタノール、エタノール等)、ケ
トン類(アセトン、メチルエチルケトン等)、芳香族炭
化水素類(ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベン
ゼン、メチルナフタレン、フェニルキシリルエタン
等)、脂肪族炭化水素類(ヘキサン、シクロヘキサン、
灯油、軽油等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル
等)、ニトリル類(アセトニトリル、イソブチロニトリ
ル等)、エ−テル類(ジイソプロピルエ−テル、ジオキ
サン等)、酸アミド類(N、N−ジメチルホルムアミ
ド、N、N−ジメチルアセトアミド等)、ハロゲン化炭
化水素類(ジクロロメタン、トリクロロエタン、四塩化
炭素等)、ジメチルスルホキシド、大豆油、綿実油等の
植物油等}、及びガス状担体{フロンガス、ブタンガ
ス、LPG(液化石油ガス)、ジメチルエ−テル、炭酸
ガス等}があげられ、界面活性剤としては、例えば、ア
ルキル硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキ
ルアリールスルホン酸塩、アルキルアリールエーテル
類、アルキルアリールエーテル類のポリオキシエチレン
化物、ポリエチレングリコールエーテル類、多価アルコ
ールエステル類、及び糖アルコール誘導体があげられ、
固着剤としては、例えば、カゼイン、ゼラチン、多糖類
(でんぷん粉、アラビアガム、ザンサンガム、セルロー
ス誘導体、アルギン酸等)、リグニン誘導体、ベントナ
イト、糖類、及び合成水溶性高分子(ポリビニルアルコ
−ル、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸類等)が
あげられ、増粘剤としては、例えば、多糖類(ザンサン
ガム等)、及び無機鉱物類(アルミニウムマグネシウム
シリケート等)があげられ、安定剤としては、例えば、
PAP(酸性リン酸イソプロピル)、BHT(2、6−
ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノ−ル)、BH
A(2−tert−ブチル−4−メトキシフェノ−ルと
3−tert−ブチル−4−メトキシフェノ−ルとの混
合物)、植物油、鉱物油、界面活性剤、脂肪酸、及び脂
肪酸エステルがあげられる。本発明殺虫剤の使用方法と
しては、例えば以下の方法が挙げられ、製剤の剤型、使
用場所等に応じて適宜選択できる。 1.製剤をそのまま害虫の生息場所に処理する方法。 2.製剤を水等の溶媒で希釈した後に、害虫の生息場所
に処理する方法。 3.製剤を害虫の生息場所で加熱する方法。
【0010】さらに、本発明殺虫剤が家庭防疫用殺虫剤
である場合には、通常、加熱燻蒸剤、加熱燻煙剤、非加
熱蒸散剤、エアゾール、毒餌として用いることができ、
本発明化合物の物性の点から非加熱蒸散剤として用いる
ことが好ましい。なお、ここで本願において、加熱燻蒸
剤、加熱燻煙剤、非加熱蒸散剤、毒餌とは、各剤名とし
て明記される使用形態に適した製剤をいう。加熱燻蒸剤
としては、例えば固形製剤としての蚊取り線香、電気蚊
取りマット、及び液体製剤としての吸液芯型加熱蒸散殺
虫液が挙げられる。加熱燻煙剤としては、固形製剤とし
ての自己燃焼型燻煙剤、化学反応型燻煙剤、多孔セラミ
ック板燻煙剤等が挙げられる。非加熱蒸散剤としては、
固形製剤としての樹脂蒸散剤、含浸紙蒸散剤等が挙げら
れる。エアゾールとしては、液体製剤としての水性エア
ゾール、油性エアゾールがあげられる。本発明化合物を
蚊取り線香、電気蚊取りマット、吸液芯型加熱蒸散殺虫
液、加熱燻煙剤、非加熱蒸散剤、エアゾール、毒餌に製
剤化する方法としては例えば以下の方法が挙げられる。 1.蚊取り線香や電気蚊取りマットに製剤化する場合 本発明化合物を有効成分を含有していない蚊取り線香や
電気蚊取りマット等の基材に含浸する方法、及び本発明
化合物と基材とを混合した後に成形加工する方法。 2.吸液芯型加熱蒸散殺虫液に製剤化する場合 本発明化合物を液体担体に希釈し液体電気蚊取り用殺虫
液に製剤化する方法。 3.自己燃焼型燻煙剤、化学反応型燻煙剤、多孔セラミ
ック板燻煙剤等の加熱燻煙剤に製剤化する場合 本発明化合物を基材に混合した後に成形することにより
製剤化する方法。 4.樹脂蒸散剤・含浸紙蒸散剤等の非加熱蒸散剤に製剤
化する場合 本発明化合物と熱可塑性樹脂とを混合した後に成形する
方法、及び紙に染み込ませることにより製剤化する方
法。 5.エアゾールに製剤化する場合 エアゾール容器に本発明化合物を液体担体に希釈したも
のと、噴射剤を加圧充填する方法。 6.毒餌に製剤化する場合 本発明化合物と基材とを混合した後に成形することによ
り製剤化する方法。
【0011】蚊取線香の基材としては、例えば、木粉、
粕粉等の植物性粉末とタブ粉、スターチ、グルテイン等
の結合剤との混合物があげられる。電気蚊取マットの基
材としては、例えば、コットンリンターを板状に固めた
もの、コットンリンターとパルプとの混合物のフィブリ
ルを板状に固めたもの等があげられる。自己燃焼型燻煙
剤の基材としては、例えば、硝酸塩、亜硝酸塩、グアニ
ジン塩、塩素酸カリウム、ニトロセルロース、エチルセ
ルロース、木粉などの燃焼発熱剤、アルカリ金属塩、ア
ルカリ土類金属塩、重クロム酸塩、クロム酸塩などの熱
分解刺激剤、硝酸カリウムなどの酸素供給剤、メラミ
ン、小麦デンプンなどの支燃剤、硅藻土などの増量剤、
及び合成糊料などの結合剤があげられる。化学反応型燻
煙剤の基材としては、例えば、アルカリ金属の硫化物、
多硫化物、水硫化物、含水塩、酸化カルシウム等の発熱
剤、炭素質物質、炭化鉄、活性白土などの触媒剤、アゾ
ジカルボンアミド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、ジ
ニトロソペンタメチレンテトラミン、ポリスチレン、ポ
リウレタン等の有機発泡剤、及び天然繊維片、合成繊維
片等の充填剤があげられる。非加熱蒸散剤の基材として
は、例えば、熱可塑性樹脂(ポリエステル、ポリアミ
ド、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体
等)、紙(濾紙、上質紙、ノート用紙、チリ紙、ダンボ
ール等)、及び布(不織布等)があげられる。エアゾー
ルの噴射剤としては、例えば、液化石油ガス、フロンガ
ス、ブタンガス及びジメチルエーテルがあげられる。毒
餌の基材としては、例えば、穀物粉、植物油、糖、結晶
セルロース等の餌成分、ジブチルヒドロキシトルエン、
ノルジヒドログアセレチック酸等の酸化防止剤、デヒド
ロ酢酸等の保存料、トウガラシ末などの誤食防止剤、及
びチーズ香料、タマネギ香料、ピーナッツオイルなどの
誘引剤があげられる。
【0012】また、本発明殺虫剤は他の殺虫剤、殺ダニ
剤、忌避剤、共力剤等と混用または併用することもでき
る。かかる殺虫剤、殺ダニ剤としては、例えば、フェニ
トロチオン〔O、O−ジメチル O−(3−メチル−4
−ニトロフェニル)ホスホロチオエ−ト〕、フェンチオ
ン〔O、O−ジメチル O−(3−メチル−4−(メチ
ルチオ)フェニル)ホスホロチオエ−ト〕、ダイアジノ
ン〔O、O−ジエチル−O−2−イソプロピル−6−メ
チルピリミジン−4−イルホスホロチオエ−ト〕、クロ
ルピリホス〔O、O−ジエチル−O−3、5、6−トリ
クロロ−2−ピリジルホスホロチオエ−ト〕、アセフェ
−ト〔O、S−ジメチルアセチルホスホラミドチオエ−
ト〕、メチダチオン〔S−2、3−ジヒドロ−5−メト
キシ−2−オキソ−1、3、4−チアジアゾ−ル−3−
イルメチル O、O−ジメチルホスホロジチオエ−
ト〕、ジスルホトン〔O、O−ジエチル S−2−エチ
ルチオエチルホスホロジチオエ−ト〕、DDVP〔2、
2−ジクロロビニルジメチルホスフェ−ト〕、スルプロ
ホス〔O−エチル O−4−(メチルチオ)フェニル
S−プロピルホスホロジチオエ−ト〕、シアノホス〔O
−4−シアノフェニル O、O−ジメチルホスホロチオ
エ−ト〕、ジオキサベンゾホス〔2−メトキシ−4H−
1、3、2−ベンゾジオキサホスホリン−2−スルフィ
ド〕、ジメトエ−ト〔O、O−ジメチル−S−(N−メ
チルカルバモイルメチル)ジチオホスフェ−ト〕、フェ
ントエ−ト〔エチル 2−ジメトキシホスフィノチオイ
ルチオ(フェニル)アセテート〕、マラチオン〔ジエチ
ル(ジメトキシホスフィノチオイルチオ)サクシネー
ト〕、トリクロルホン〔ジメチル 2,2,2−トリク
ロロ−1−ヒドロキシエチルホスホネート〕、アジンホ
スメチル〔S−3、4−ジヒドロ−4−オキソ−1、
2、3−ベンゾトリアジン−3−イルメチル O,O−
ジメチルホスホロジチオエ−ト〕、モノクロトホス〔ジ
メチル(E)−1−メチル−2−(メチルカルバモイ
ル)ビニルホスフェ−ト〕、エチオン〔O、O、O′、
O′−テトラエチルS、S′−メチレンビス(ホスホロ
ジチオエ−ト)〕等の有機リン系化合物、BPMC(2
−sec−ブチルフェニルメチルカ−バメ−ト〕、ベンフ
ラカルブ〔エチル N−〔2、3−ジヒドロ−2、2−
ジメチルベンゾフラン−7−イルオキシカルボニル(メ
チル)アミノチオ〕−N−イソプロピル−β−アラニネ
ート〕、プロポキスル〔2−イソプロポキシフェニル
N−メチルカーバメート〕、カルボスルファン〔2、3
−ジヒドロ−2,2−ジメチル−7−ベンゾ〔b〕フラ
ニル N−ジブチルアミノチオ−N−メチルカーバメー
ト〕、カルバリル〔1−ナフチル−N−メチルカーバメ
ート〕、メソミル〔S−メチル−N−〔(メチルカルバ
モイル)オキシ〕チオアセトイミデート〕、エチオフェ
ンカルブ〔2−(エチルチオメチル)フェニルメチルカ
ーバメート〕、アルジカルブ〔2−メチル−2−(メチ
ルチオ)プロピオンアルデヒド O−メチルカルバモイ
ルオキシム〕、オキサミル〔N、N−ジメチル−2−メ
チルカルバモイルオキシイミノ−2−(メチルチオ)ア
セタミド〕、フェノチオカルブ〔S−4−フェノキシブ
チル)−N、N−ジメチルチオカーバメート等のカーバ
メート系化合物、
【0013】エトフェンプロックス〔2−(4−エトキ
シフェニル)−2−メチルプロピル−3−フェノキシベ
ンジルエーテル〕、フェンバレレ−ト〔(RS)−α−
シアノ−3−フェノキシベンジル (RS)−2−(4
−クロロフェニル)−3−メチルブチレ−ト〕、エスフ
ェンバレレ−ト〔(S)−α−シアノ−3−フェノキシ
ベンジル (S)−2−(4−クロロフェニル)−3−
メチルブチレ−ト〕、フェンプロパトリン〔(RS)−
α−シアノ−3−フェノキシベンジル 2、2、3、3
−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート〕、シ
ペルメトリン〔(RS)−α−シアノ−3−フェノキシ
ベンジル (1RS)−シス、トランス−3−(2、2
−ジクロロビニル)−2、2−ジメチルシクロプロパン
カルボキシレ−ト〕、ペルメトリン〔3−フェノキシベ
ンジル (1RS)−シス、トランス−3−(2、2−
ジクロロビニル)−2、2−ジメチルシクロプロパンカ
ルボキシレ−ト〕、シハロトリン〔(RS)−α−シア
ノ−3−フェノキシベンジル(Z)−(1RS)−cis
−3−(2−クロロ−3、3、3−トリフルオロプロプ
−1−エニル)−2、2−ジメチルシクロプロパンカル
ボキシレート〕、デルタメトリン〔(S)−α−シアノ
−3−フェノキシベンジル (1R)−シス−3(2、
2−ジブロモビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパ
ンカルボキシレート〕、シクロプロトリン〔(RS)−
α−シアノ−3−フェノキシベンジル(RS)−2、2
−ジクロロ−1−(4−エトキシフェニル)シクロプロ
パンカルボキシレ−ト〕、フルバリネート(α−シアノ
−3−フェノキシベンジルN−(2−クロロ−α、α、
α−トリフルオロ−p−トリル)−D−バリネ−ト)、
ビフェンスリン(2−メチルビフェニル−3−イルメチ
ル) (Z)−(1RS)−cis−3−(2−クロロ−
3、3、3−トリフルオロプロプ−1−エニル)−2、
2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、2−メ
チル−2−(4−ブロモジフルオロメトキシフェニル)
プロピル(3−フェノキシベンジル)エ−テル、トラロ
メトリン〔(1R−シス)3−{(1RS)(1、2、
2、2−テトラブロモエチル)}−2、2−ジメチルシ
クロプロパンカルボン酸(S)−α−シアノ−3−フェ
ノキシベンジルエステル〕、シラフルオフェン〔4−エ
トキシフェニル{3−(4−フルオロ−3−フェノキシ
フェニル)プロピル}ジメチルシラン〕、d−フェノト
リン〔3−フェノキシベンジル (1R−シス、トラン
ス)−クリサンテマ−ト〕、シフェノトリン〔(RS)
−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1R−シ
ス、トランス)−クリサンテマ−ト〕、d−レスメトリ
ン〔5−ベンジル−3−フリルメチル(1R−シス、ト
ランス)−クリサンテマート〕、アクリナスリン
〔(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1
R−シス(Z))−(2、2−ジメチル−3−{3−オ
キソ−3−(1、1、1、3、3、3−ヘキサフルオロ
プロピルオキシ)プロペニル}シクロプロパンカルボキ
シレ−ト〕、シフルトリン〔(RS)−α−シアノ−4
−フルオロ−3−フェノキシベンジル 3−(2,2−
ジクロロビニル)−2、2−ジメチルシクロプロパンカ
ルボキシレ−ト〕、テフルトリン〔2、3、5、6−テ
トラフルオロ−4−メチルベンジル (1RS−シス
(Z))−3−(2−クロロ−3、3、3−トリフルオ
ロプロプ−1−エニル)−2、2−ジメチルシクロプロ
パンカルボキシレ−ト〕、トランスフルスリン〔2、
3、5、6−テトラフルオロベンジル (1R−トラン
ス)−3−(2、2−ジクロロビニル)−2、2−ジメ
チルシクロプロパンカルボキシレ−ト〕、テトラメトリ
ン〔3、4、5、6−テトラヒドロフタルイミドメチル
(1RS)−シス、トランス−クリサンテマ−ト〕、
アレスリン〔(RS)−3−アリル−2−メチル−4−
オキソシクロペント−2−エニル(1RS)−シス、ト
ランス−クリサンテマ−ト〕、プラレトリン〔(S)−
2−メチル−4−オキソ−3−(2−プロピニル)シク
ロペント−2−エニル(1R)−シス、トランス−クリ
サンテマ−ト〕、エンペントリン〔(RS)−1−エチ
ニル−2−メチル−2−ペンテニル (1R)−シス、
トランス−クリサンテマ−ト〕、イミプロトリン〔2、
5−ジオキソ−3−(プロプ−2−イニル)イミダゾリ
ジン−1−イルメチル(1R)−シス、トランス−2、
2−ジメチル−3−(2−メチルプロプ−1−エニル)
シクロプロパンカルボキシレ−ト〕、d−フラメトリン
〔5−(2−プロピニル)フルフリル(1R)−シス,
トランス−クリサンテマ−ト〕、5−(2−プロピニ
ル)フルフリル 2、2、3、3−テトラメチルシクロ
プロパンカルボキシレート等のピレスロイド化合物、
【0014】N−シアノ−N′−メチル−N′−(6−
クロロ−3−ピリジルメチル)アセトアミジン等のN−
シアノアミジン誘導体、エンドスルファン〔6、7、
8、9、10、10−ヘキサクロロ−1、5、5a、
6、9、9a−ヘキサヒドロ−6,9−メタノ−2、
4、3−ベンゾジオキサチエピンオキサイド〕、γ−B
HC(1,2,3、4、5、6−ヘキサクロロシクロヘ
キサン〕、1、1−ビス(クロロフェニル)−2、2、
2−トリクロロエタノ−ル等の塩素化炭化水素化合物、
クロルフルアズロン〔1−(3、5−ジクロロ−4−
(3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン−2−
イルオキシ)フェニル)−3−(2、6−ジフルオロベ
ンゾイル)ウレア〕、テフルベンズロン〔1−(3、5
−ジクロロ−2、4−ジフルオロフェニル)−3−
(2、6−ジフルオロベンゾイル)ウレア〕、フルフェ
ノクスロン〔1−(4−(2−クロロ−4−トリフルオ
ロメチルフェノキシ)−2−フルオロフェニル〕−3−
(2、6−ジフルオロベンゾイル)ウレア〕等のベンゾ
イルフェニルウレア系化合物、ジアフェンチウロン〔N
−(2、6−ジイソプロピル−4−フェノキシフェニ
ル)−N′−tert−ブチルカルボジイミド〕等のチ
オ尿素誘導体、フェニルピラゾ−ル系化合物、メトキサ
ジアゾン〔5−メトキシ−3−(2−メトキシフェニ
ル)−1、3、4−オキサジアゾ−ル−2−(3H)−
オン〕、ブロモプロピレ−ト〔イソプロピル 4、4′
−ジブロモベンジレ−ト〕、テトラジホン〔4−クロロ
フェニル 2、4、5−トリクロロフェニルスルホ
ン〕、キノメチオネ−ト〔S、S−6−メチルキノキサ
リン−2,3−ジイルジチオカルボネート〕、ピリダベ
ン〔2−tert−ブチル−5−(4−tert−ブチ
ルベンジルチオ)−4−クロロピリダジン−3(2H)
−オン〕、フェンピロキシメート〔tert−ブチル
(E)−4−〔(1、3−ジメチル−5−フェノキシピ
ラゾ−ル−4−イル)メチレンアミノオキシメチル〕ベ
ンゾエ−ト〕、デブフェンピラド〔N−4−tert−
ブチルベンジル)−4−クロロ−3−エチル−1−メチ
ル−5−ピラゾールカルボキサミド〕、ポリナクチンコ
ンプレックス〔テトラナクチン、ジナクチン、トリナク
チン〕、ピリミジフェン〔5−クロロ−N−〔2−{4
−(2−エトキシエチル)−2、3−ジメチルフェノキ
シ}エチル〕−6−エチルピリミジン−4−アミン、ミ
ルベメクチン、アバメクチン、イバーメクチン、アザジ
ラクチン〔AZAD〕等があげられ、忌避剤としては、
例えば、3、4−カランジオール、N、N−ジエチル−
m−トルアミド、1−メチルプロピル 2−(2−ヒド
ロキシエチル)−1−ピペリジンカルボキシラート、p
−メンタン−3、8−ジオール、ヒソップ油などの植物
精油等があげられ、共力剤としては、例えば、ビス−
(2、3、3、3−テトラクロロプロピル)エーテル、
N−(2−エチルヘキシル)ビシクロ[2、2、1]ヘ
プト−5−エン−2、3−ジカルボキシイミド、α−
[2−(2−ブトキシエトキシ)エトキシ](ピペロニ
ルブトキシド)等があげられる。
【0015】本発明化合物は、害虫忌避剤の有効成分と
しても使用できる。この場合は、他の害虫忌避剤とも混
用でき、通常の害虫忌避剤としての製剤、使用法により
使用できる。また、本発明殺虫剤を家庭防疫用殺虫剤と
して使用する場合には、本発明化合物の物性の点から、
常温揮散剤として衣料用防虫用途に用いることが好まし
い。
【0016】
【実施例】以下、製造例、製剤例および試験例をあげて
本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限
定されるものではない。まず本発明化合物の製造例を示
す。 製造例 4−メトキシメチル−2、3、5、6−テトラフルオロ
ベンジルアルコール1.12g、ピリジン0.47gお
よびテトラヒドロフラン10mlの混合溶液に、氷冷
下、2、2、3−トリメチルシクロプロパンカルボン酸
クロリド{立体異性体の比率(1R)−トランス体:
(1R)−シス体:(1S)−トランス体:(1S)−
シス体=28:42:12:18の2、2、3−トリメ
チルシクロプロパンカルボン酸と塩化オキサリルから常
法により製造したもの}0.81gを加えた後、室温で
8時間攪拌を続けた。反応液を氷水約30ml中に注加
し、これを酢酸エチル50mlで2回抽出した。酢酸エ
チル層を合わせて飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した後、減圧下濃縮し、粗油状物を得た。得ら
れた粗油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
付し、2、2、3−トリメチルシクロプロパンカルボン
酸 4−メトキシメチル−2、3、5、6−テトラフル
オロベンジルエステル(本発明化合物)1.35g(収
率81%)を得た。1 H−NMR(CDCl3,TMS内部標準)δ値(pp
m):1.10(d)、1.14(s)、1.20(s)
(合わせて9H)、1.24(m、1H)、1.40
(m、1H)、3.40(s、3H)、4.58(brs、
2H)、5.19(brs、2H)
【0017】次に製剤例を示す。なお、部は重量部を表
わす。 製剤例1 乳剤 本発明化合物20部をキシレン65部に溶解し、乳化剤
ソルポ−ル3005X(東邦化学登録商標名)15部を
加え、よく攪拌混合して、20%乳剤を得る。 製剤例2 水和剤 本発明化合物40部にソルポ−ル3005X(前記)5
部を加え、よく混合して、カープレックス#80(塩野
義製薬登録商標名、合成含水酸化ケイ素微粉末)32
部、300メッシュ珪藻土23部を加え、ジュースミキ
サーで攪拌混合して、40%水和剤を得る。 製剤例3 粒剤 本発明化合物1.5部およびAGSORBLVM−MS
24/48(OILDRI社製モンモリロナイトの焼成
品、粒径24〜48メッシュの粒状担体)98.5部を
加えてよく混合し、1.5%粒剤を得る。
【0018】製剤例4 マイクロカプセル剤 本発明化合物10部、フェニルキシリルエタン10部お
よびスミジュールL−75(住友バイエルウレタン社製
トリレンジイソシアネート)0.5部を混合した後、ア
ラビアガムの10%水溶液20部中に加え、ホモミキサ
ーで攪拌して、平均粒径20μmのエマルションを得
る。次に、これにエチレングリコール2部を加え、さら
に60℃の温浴中で24時間反応させてマイクロカプセ
ルスラリーを得る。一方、ザンサンガム0.2部、ビー
ガムR(三洋化成製アルミニウムマグネシウムシリケー
ト)1.0部をイオン交換水56.3部に分散させて増粘
剤溶液を得る。上記マイクロカプセルスラリー42.5
部および増粘剤溶液57.5部を混合して、10%マイ
クロカプセル剤を得る。 製剤例5 フロアブル剤 本発明化合物10部とフェニルキシリルエタン10部を
混合した後、ポリエチレングリコールの10%水溶液2
0部中に加え、ホモミキサーで攪拌して、平均粒径3μ
mのエマルションを得る。一方、ザンサンガム 0.2
部、ビーガムR(三洋化成製アルミニウムマグネシウム
シリケート) 1.0部をイオン交換水58.8部に分散
させて増粘剤溶液を得る。上記エマルション40部およ
び増粘剤溶液60部を混合して、10%フロアブル剤を
得る。 製剤例6 粉剤 本発明化合物5部をカープレックス#80(前記)3
部、PAP0.3部および300メッシュタルク91.7
部を加え、ジュースミキサーで攪拌混合し、5%粉剤を
得る。
【0019】製剤例7 油剤 本発明化合物0.1部をジクロロメタン5部に溶解し、
これを脱臭灯油94.9部に混合して、0.1%油剤を得
る。 製剤例8 油性エアゾール 本発明化合物1部、ジクロロメタン5部および脱臭灯油
34部を混合溶解し、エアゾ−ル容器に充填し、バルブ
部分を取り付けた後、該バルブ部分を通じて噴射剤(液
化石油ガス)60部を加圧充填して、油性エアゾールを
得る。 製剤例9 水性エアゾ−ル 本発明化合物0.6部、キシレン5部、脱臭灯油3.4部
および乳化剤{アトモス300(アトラスケミカル社登
録商標名)}1部を混合溶解したものと、純水50部と
をエアゾール容器に充填し、バルブ部分を取り付け、該
バルブ部分を通じて噴射剤(液化石油ガス)40部を加
圧充填して、水性エアゾールを得る。
【0020】製剤例10 蚊取線香 本発明化合物0.3gをアセトン20mlに溶解し、蚊
取線香用担体(タブ粉:粕粉:木粉を4:3:3の割合
で混合)99.7gと均一に攪拌混合した後、水120
mlを加え、充分練り合わせたものを成型乾燥して、蚊
取線香を得る。 製剤例11 電気蚊取マット 本発明化合物0.8g、ピペロニルブトキサイド0.4g
にアセトンを加えて溶解し、全部で10mlとする。こ
の溶液0.5mlを2.5cm×1.5cm、厚さ0.3c
mの電気マット用基材(コットンリンタ−とパルプの混
合物のフィブリルを板状に固めたもの)に均一に含浸さ
せて、電気蚊取マット剤を得る。 製剤例12 吸液芯型加熱蒸散殺虫器用製剤 本発明化合物3部を脱臭灯油97部に溶解して、塩化ビ
ニル製容器に入れ、上部をヒーターで加熱できるように
した吸液芯(無機粉体をバインダーで固め、焼結したも
の)を挿入することにより、吸液芯型加熱蒸散殺虫器用
製剤を得る。
【0021】製剤例13 多孔セラミック板燻煙剤 本発明化合物100mgを適量のアセトンに溶解し、
4.0cm×4.0cm、厚さ1.2cmの多孔セラミッ
ク板に含浸させて、多孔セラミック板燻煙剤を得る。 製剤例14 含浸紙蒸散剤 本発明化合物100μgを適量のアセトンに溶解し、2
cm×2cm、厚さ0.3mmの濾紙に均一に塗布した
後、アセトンを風乾して、含浸紙蒸散剤を得る。
【0022】次に、本発明化合物が殺虫剤の有効成分と
して有用であることを試験例で示す。
【0023】試験例1コイガに対する殺虫試験 供試化合物のアセトン溶液(1.5μg/0.3μlの
濃度に調製したもの)をコイガ中令幼虫の背側中央部に
1頭あたり0.3μl処理した後、ポリエチレンカップ
中に該コイガ中令幼虫10頭と2×2cmのウールモス
リン布を入れ、7日後の死虫率およびウールモスリン布
の食害度を調べた。本試験における比較対照化合物とし
ては、4−メチル−2、3、5、6−テトラフルオロベ
ンジルアルコールと2、2、3−トリメチルシクロプロ
パンカルボン酸クロリド{立体異性体の比率(1R)−
トランス体:(1R)−シス体:(1S)−トランス
体:(1S)−シス体=28:42:12:18立体異
性体の比率(1R)−トランス体:(1R)−シス体:
(1S)−トランス体:(1S)−シス体=28:4
2:12:18の2、2、3−トリメチルシクロプロパ
ンカルボン酸と塩化オキサリルから常法により製造した
もの}とから特開平7−17916号公報記載の方法に
準じて得られる2、2、3−トリメチルシクロプロパン
カルボン酸 4−メチル−2、3、5、6−テトラフル
オロベンジルエステル(以下、対照化合物と記す)を用
いた。食害度の判定基準は +++:著しく食害あり ++:食害あり +:やや食害あり ±:わずかに食害あり −:食害なしとした(2反復)。その結果、本発明化合
物を処理した区は死虫率100%および食害度−を示し
た。それに対し、対照化合物を処理した区は死虫率0%
および食害度+++であった。
【0024】試験例2 アカイエカに対する殺虫試験 供試化合物のアセトン溶液(3μg/0.3μlの濃度
に調製したもの)をアカイエカ雌成虫の胸背部に有効成
分量で3μg/頭となるように処理した後、ポリエチレ
ンカップ中に該アカイエカ雌成虫10頭を入れ、水と餌
を与え飼育した。24時間後の生存虫、苦悶虫及び死亡
虫の数を調査して苦死虫率〔{(苦悶虫数+死亡虫数)
/(生存虫数+苦悶虫数+死亡虫数)}×100〕を求
めた。その結果、本発明化合物を処理した区は苦死虫率
100%を示した。それに対し、対照化合物を処理した
区は苦死虫率0%であった(2反復)。
【0025】試験例3 コイガに対する常温揮散による
殺虫試験 ポリエチレンカップ(底部の直径10cm,開口部の直
径12.5cm,高さ9.5cm,体積950cm3)の
底部に2×2cmのウ−ルモスリン布とコイガ中令幼虫
10頭を入れ、蓋から、含浸紙蒸散剤(製剤例14に準
じて製造)を吊るして密封した。温度25℃で1週間放
置した後、開封し、生存虫、苦悶虫及び死亡虫の数を調
べ苦死虫率及び、ウ−ルモスリン布の食害度を調べた。
食害度の判定基準は +++:著しく食害あり ++:食害あり +:やや食害あり ±:わずかに食害あり −:食害なしとした(2反復)。その結果、本発明化合
物を処理した区は苦死虫率100%および食害度−を示
した。それに対し、対照化合物を処理した区は苦死虫率
0%および食害度+++であった。
【0026】
【発明の効果】本発明化合物は、害虫防除効果に優れ、
害虫防除剤、特に家庭防疫用害虫防除剤の有効成分とし
て極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA01 AA03 AB02 BJ20 BM30 BM71 BP30 BT22 4H011 AC02 AC04 BA02 BB15 BC01 BC02 BC03 BC05 BC08 BC18 BC19 BC20 DA02 DA06 DA07 DA10 DA15 DA16 DD05 DE05 DF04 DH05 DH14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 化1 【化1】 で示される化合物。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の化合物を有効成分として
    含有することを特徴とする殺虫剤。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の化合物を有効成分として
    含有することを特徴とする家庭防疫用殺虫剤。
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