JP2001298453A - ネットワーク表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 リンクに付与される複数の属性に基づいてネ
ットワークを把握することを支援するネットワーク表示
装置を提供する。 【解決手段】 ネットワークはノードの集合及びノード
間の関係を示す属性が付与されてノード間を関係付ける
リンクの集合からなり、記憶手段１がネットワークデー
タを記憶し、配置決定手段２が当該データで規定される
ネットワーク構造からノード配置を決定し、受付手段３
が複数の属性の指定を含む指定情報を受け付け、重み決
定手段４が指定情報に基づく適合度の高さに応じた大き
さの重みを各リンクに決定し、配置調整手段５が重みに
基づいて、付与属性中に指定属性を含むリンクで接続さ
れたノード間の距離が他よりも小さくなるように、前記
ノード配置を調整し、表示手段６が調整後のノード配置
でネットワークを表示する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ノードとリンクで
表現されたネットワークを視覚的に表示することによ
り、データ解析や人による解釈を支援するネットワーク
表示装置や記憶媒体に関する。

【０００２】

【従来の技術】複数のオブジェクト間の関係を、ノード
とリンクで構成されるネットワークデータで表現し、解
析する方法は、様々な分野で用いられている。例えば、
社会科学の分野では、人をノード、人と人の関係をリン
クとしてネットワークに表現し、ネットワークの解析に
より、人の特徴や、社会の特徴を見出す手法が確立され
ており、社会ネットワーク分析と呼ばれている。社会ネ
ットワーク分析の領域では、様々な個人や社会の特徴の
分析手法が提案されている。

【０００３】一例として、相互にリンクを持つノードグ
ループをサブネットワークとして抽出することにより、
密に関係を持ったコミュニティを発見することができ
る。また、近隣のノードの数を比較することにより、中
心性を持った人を探し出すことができる。そのほかに、
社会の中での役割が類似する人を見つけ出したり、コミ
ュニティの間の橋渡し役を果たす人を見つけ出す分析手
法などがある。社会ネットワーク分析については、「ネ
ットワーク分析―何が行為を決定するか」(安田雪著、
新曜社、1997年)などで紹介されている。

【０００４】このようなネットワークデータを用いた解
析手法は、社会ネットワーク分析以外にも、プログラム
のモジュール間の関係や、ハイパー文書の文書要素間の
関係など、様々な対象に対して応用されている。一方、
これらのネットワークデータを用いた解析結果を解釈す
るにあたっては、解析結果を分かりやすく表示すること
が重要であり、そのために、グラフィカルに表示する方
法がとられている。

【０００５】ネットワークデータを表示する方法につい
ては、例えば、特開平８−３０７９９号公報（後述する
実施例で、文献１と言う）に示された発明では、仮想的
に、ノード間の斥力、リンクのばね引力、及び、リンク
の向きに応じた磁場による回転力を定義し、物理法則に
基づいて最適なノード配置を決定することで、大規模な
ネットワークであっても、リンクの交わりを最小限に押
さえたノードの配置を決定することができる。ネットワ
ークの解析結果をこのようなノードの配置方法を用いて
表示することで、解析結果を更に効果的に利用すること
ができるようになる。

【０００６】また、例えば「"CASEツールにおけるオブ
ジェクト図のレイアウト手法"、第16会ソフトウェア科
学会大会予稿集、1999、野口、田中」では、CASEツール
におけるオブジェクト図の編集において、ノード間の斥
力、リンクのばね引力、及び、リンクの向きに応じた磁
場による回転力に加えて、ノードの位置を保とうとする
慣性力を定義し、新たにノードが追加された場合に、そ
れまでのノード配置を保持しつつ、最適なノード配置を
決定する手法を提案している。

【０００７】同様に、例えば「"単純無向グラフ自動描
画アルゴリズム"、コンピュータソフトウェア、Vol.1
2、No.4、1995、鈴木、鎌田、榎本」（後述する実施例
で、文献２と言う）では、ノード間に接続距離に応じた
引力と斥力を定義し、レイアウトの不均衡さを解消する
ことによって、最適なノードの配置を決定する方法を提
案している。

【０００８】また、例えば「"Pajek - Program for Lar
ge Network Analysis,"Connections, Vol. 21 No. 2,
pp. 47-57, 1998, V. Batagelj and A. Mrvar」に記載
されたＰａｊｅｋは、大規模なネットワークを対象にし
た解析ツールで、様々なネットワーク解析手法を備える
とともに、ネットワークを視覚的に表示して解析を支援
する機能を有している。このＰａｊｅｋでは、ネットワ
ークの自動レイアウト機能も備えており、リンクの交わ
りの少ないノード配置を算出し、二次元或いは三次元の
表現形式で表示することができる。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来技術では、ネットワークデータの表示にあた
って、リンクの属性が全く考慮されないか、或いは、考
慮される場合であっても、ネットワークデータの解析時
に、リンクに付与された単一種類の値を考慮して行われ
た解析の結果を表示する方法が取られていたため、リン
クに付与される複数の属性に基づいてネットワークを把
握することができないといった不具合があった。

【００１０】例えば、ネットワークデータの種類によっ
てはリンクに複数の属性が付与されており、これらの属
性のうちの幾つかに注目しながら、インタラクティブに
ネットワークデータを解析したいという要求があるが、
上記のような従来技術では、このような要求に応じるこ
とができなかった。なお、リンクが複数の属性を持つネ
ットワークの例としては、人の関係を表すネットワーク
において、リンクにコミュニケーションの内容を表す様
々な属性を持たせたもの等が挙げられる。

【００１１】本発明は、このような従来の事情を鑑みて
なされたもので、リンクに付与される複数の属性に基づ
いてネットワークを把握することを支援することができ
るネットワーク表示装置や記憶媒体を提供することを目
的とする。具体例として、本発明では、リンクに複数の
属性を持つネットワークデータを、注目する属性を随時
変更しながら、インタラクティブに解析することを可能
とすることもできる。

【００１２】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係るネットワーク表示装置では、次のよう
にして、ネットワークを表示する。ここで、ネットワー
クは、ノードの集合と、ノード間を関係付けるリンクの
集合とから構成されており、各リンクには当該リンクに
より関係付けられるノード間の関係を示す属性が付与さ
れている。また、リンクには例えば複数の属性を付与す
ることが可能であるが、１つの属性のみが付与された属
性が含まれていても構わない。

【００１３】すなわち、ネットワークデータ記憶手段が
ネットワークの構造を規定するネットワークデータを記
憶し、ノード配置決定手段がネットワークデータにより
規定されるネットワークの構造に基づいて当該ネットワ
ークに含まれるノードの配置を決定し、受付手段が複数
の属性の指定を含む指定情報を受け付け、リンク重み決
定手段が受け付けた指定情報に基づく適合度の高さに応
じた大きさの重みを各リンクの重みとして決定し、ノー
ド配置調整手段が決定された重みに基づいて、付与され
た属性の中に指定された属性を含むリンクにより関係付
けられたノード間の距離が他のリンク（つまり、付与さ
れた属性の中に指定された属性を含まないリンク）によ
り関係付けられたノード間の距離と比べて小さくなるよ
うに、ノード配置決定手段により決定されたノードの配
置を調整し、ネットワーク表示手段が調整されたノード
配置でネットワークを表示する。

【００１４】従って、例えばユーザにより指定された複
数の属性に基づいて、付与された属性の中に指定された
属性を含むリンクにより関係付けられたノード間の距離
が他のリンクにより関係付けられたノード間の距離と比
べて小さくなるような態様で、ネットワークが表示され
るため、リンクに付与される複数の属性に基づいてネッ
トワークを把握することを支援することができる。これ
により、具体例として、リンクに複数の属性を持つネッ
トワークデータを、注目する属性を随時変更しながら、
インタラクティブに解析することを可能とすることがで
きる。

【００１５】ここで、上記した指定情報としては、一例
として、複数の属性を指定する情報を用いることがで
き、この場合には、例えば各リンクに付与された属性の
中で指定された属性と一致する属性の数を当該リンクの
適合度とみなして、当該数が多い（つまり、適合度が高
い）ほど大きい重みを当該リンクに割り当てることが行
われる。

【００１６】また、上記した指定情報としては、他の例
として、複数の属性を指定する情報と当該各属性の重視
度を指定する情報との組を用いることができ、この場合
には、例えば各リンクに付与された属性の中で指定され
た属性と一致する各属性の重視度を総和等した結果値を
当該リンクの適合度とみなして、当該結果値が大きい
（つまり、適合度が高い）ほど大きい重みを当該リンク
に割り当てることが行われる。

【００１７】また、ノード配置決定手段によりノードの
配置を決定する仕方や、ノード配置調整手段によりノー
ドの配置を調整する仕方としては、後述する実施例で示
されるように種々な仕方が用いられてもよいが、例えば
リンクにより関係付けられるノード間の距離が当該リン
クの重みが大きいほど小さくなるような態様でネットワ
ークが表示されるようにするのが好ましい。また、ネッ
トワークデータとしては、例えばネットワークに含まれ
るノードの情報やリンクの情報から構成されたデータが
用いられるが、ネットワークに含まれるノードの配置を
決定することを可能とするものであれば、どのようなデ
ータが用いられてもよい。

【００１８】また、本発明に係るネットワーク表示装置
では、好ましい態様例として、ノード配置調整手段は、
付与された属性の中に指定された属性を含むリンクには
当該リンクに関して決定された重みの大きさに応じた縮
み力が働く一方、他のリンクには当該リンクの長さを保
とうとする力が働くものとして、ノード配置決定手段に
より決定されたノードの配置を全てのリンクに働く力が
つりあう配置に調整する。

【００１９】また、本発明に係るネットワーク表示装置
では、好ましい態様例として、ノード配置調整手段は、
更に、各ノードに当該ノードの位置を保とうとする力が
働くものとして、ノード配置決定手段により決定された
ノードの配置を全てのリンク及び全てのノードに働く力
がつりあう配置に調整する。

【００２０】また、本発明に係るネットワーク表示装置
では、好ましい態様例として、以上に示したそれぞれの
力として、ばねに生じる力に類似した力を用いた。ここ
で、ばねに生じる力に類似した力とは、例えばリンクに
関してはリンクの長さの変化を妨げる向きに生じる力の
ことを言い、例えばノードに関してはノードの位置の変
化を妨げる向きに生じる力のことを言う。

【００２１】また、本発明に係るネットワーク表示装置
では、次のようにして、ノードの集合及びノード間の関
係を示す属性が付与されて当該ノード間を関係付けるリ
ンクの集合からなるネットワークを表示する。すなわ
ち、ネットワークデータ記憶手段がネットワークの構造
を規定するネットワークデータを記憶し、ノード配置決
定手段がネットワークデータにより規定されるネットワ
ークの構造に基づいて当該ネットワークに含まれるノー
ドの配置を決定し、受付手段が複数の属性の指定を含む
指定情報を受け付け、リンク重み決定手段が受け付けた
指定情報に基づく適合度の高さに応じた大きさの重みを
各リンクの重みとして決定し、ネットワーク表示手段が
決定された重みの大きさに応じた強調度で各リンクを表
示する態様で、ノード配置決定手段により決定されたノ
ード配置でネットワークを表示する。

【００２２】従って、例えばユーザにより指定された複
数の属性に基づいて、各リンクが当該リンクの重みの大
きさに応じた強調度で表示される態様でネットワークが
表示されるため、リンクに付与される複数の属性に基づ
いてネットワークを把握することを支援することができ
る。これにより、具体例として、リンクに複数の属性を
持つネットワークデータを、注目する属性を随時変更し
ながら、インタラクティブに解析することを可能とする
ことができる。

【００２３】ここで、重みの大きさに応じた強調度で各
リンクを表示する仕方としては、例えば後述する実施例
で示されるように、リンクの重みが大きいほど当該リン
クを表示する線を太くするといった仕方や、リンクの重
みの大きさに応じて当該リンクを表示する線の色を変更
するといった仕方を用いることができ、要は、重みの大
きいリンクが強調されるような仕方であれば、どのよう
な表示の仕方が用いられてもよい。

【００２４】また、以上に示したような本発明に係る各
種の処理は、例えば記憶媒体に記憶されたプログラムを
コンピュータにより読み取って実行することにより実現
することも可能である。一例として、本発明に係る記憶
媒体は、コンピュータに実行させるプログラムを当該コ
ンピュータの入力手段が読取可能に記憶しており、当該
プログラムは、ノードの集合及びノード間の関係を示す
属性が付与されて当該ノード間を関係付けるリンクの集
合からなるネットワークの構造を規定するネットワーク
データをネットワークデータメモリから読み出す処理
と、読み出したネットワークデータにより規定されるネ
ットワークの構造に基づいて当該ネットワークに含まれ
るノードの配置を決定する処理と、複数の属性の指定を
含む指定情報を受け付ける処理と、受け付けた指定情報
に基づく適合度の高さに応じた大きさの重みを各リンク
の重みとして決定する処理と、決定された重みに基づい
て、付与された属性の中に指定された属性を含むリンク
により関係付けられたノード間の距離が他のリンクによ
り関係付けられたノード間の距離と比べて小さくなるよ
うに、決定されたノードの配置を調整する処理と、調整
されたノード配置でネットワークを表示する処理とを当
該コンピュータに実行させる。

【００２５】

【発明の実施の形態】本発明に係る実施の形態の一例を
図面を参照して説明する。図１には、本実施形態に係る
ネットワーク表示装置の構成例を示してあり、このネッ
トワーク表示装置には、ノードの集合と複数の属性が付
与されたリンクの集合で表現されるネットワーク構造を
管理するネットワークデータ管理部１と、ネットワーク
の構造を考慮してノードの配置を決定するノード配置決
定部２と、ユーザにより解析対象とするリンク属性を指
定させて当該指定を受け付けるリンク属性指定部３と、
ユーザが指定したリンク属性を適用してリンクの重みを
算出するリンク重み算出部４と、リンク重み算出部４に
より算出されたリンクの重みに基づいてノードの配置を
調整するノード配置調整部５と、調整されたノードの配
置とリンクの重みを考慮してネットワークを表示するネ
ットワーク表示部６とが備えられている。

【００２６】本実施形態に係るネットワーク表示装置で
は、以下に示すように、注目するリンク属性をユーザが
インタラクティブに指定することができ、ユーザが指定
したリンク属性を持つリンクが太く或いは強調色で表示
されるとともに、指定したリンク属性を持つリンクにつ
ながるノードが総体的に互いに近い位置に移動させられ
て表示される。このことによって、例えば注目する属性
に関連するコミュニティなどを発見し易くなる。また、
ユーザが注目する属性を変更したときには、新たに設定
した属性にリアルタイムに対応して、表示するネットワ
ークの状態を更新する。

【００２７】以下で、本実施形態に係るネットワーク表
示装置の各構成部分１〜６の動作例を説明する。なお、
本実施形態では、処理の対象とするネットワークとし
て、人のコミュニケーションの関係などの社会的関係を
表すネットワークを取り上げて説明を行う。また、例え
ばプログラムのモジュール間の関係を表すネットワーク
や、ハイパー文書の文書要素間の関係を表すネットワー
ク等のように、複数の構成要素の関係を扱うネットワー
クであれば、本実施形態に示すのと同様なシステムで扱
うことができる。

【００２８】ネットワークデータ管理部１は、人のコミ
ュニケーション関係を表すネットワークデータをメモリ
に記憶して管理する。ネットワークデータ管理部１が扱
うネットワークデータを概念的に表した例を図２に示
す。同図に示したネットワークデータは、人に対応する
ノード（丸で示したもの）と、人と人（ノードとノー
ド）との関係付けを示すリンク（線で示したもの）から
構成される。

【００２９】また、各リンクには、当該リンクにより関
係付けられる人と人との関係の内容を表す属性が付与さ
れる。図３にリンクの属性のデータ構造例を示す。リン
クは人と人との関係を表す属性として、属性項目と属性
値との組を複数持つ。一例として、各属性項目はリンク
により関係付けられる二人の間で共有することができる
“プリンタ”等の話題内容を表し、各属性項目の属性値
はその話題内容が二人の間でどれくらい共有度が高いか
を“３”等の数値で表す。

【００３０】ここで、このような属性項目や属性値は、
例えばネットワークの構成メンバーの自己申告などに基
づいて設定されてもよく、また、例えば特開平１０−３
０１９０５号公報に示されるように、電子メールなどの
電子的なコミュニケーションの内容からキーワード（つ
まり、属性項目に相当するもの）とその出現頻度（つま
り、属性値に相当するもの）を抽出して構築することも
可能である。

【００３１】ノード配置決定部２は、ネットワークデー
タ管理部１により管理されるネットワークデータに基づ
いて、ノードの配置を決定する。ノードの配置を決定す
る手法としては、特に限定はなく、例えば上記文献１に
示されるように物理法則を用いた手法や、例えば上記文
献２に示されるようにノード間に引力や斥力を定義して
レイアウトの不均衡さを解消させる手法などの公知の技
術を用いることもできる。また、他の手法として、例え
ばランダムに配置を決定する手法や、例えばユーザが配
置を指定する手法などが用いられてもよい。

【００３２】リンク属性指定部３は、ユーザが解析対象
のリンク属性を指定するためのユーザインタフェースを
提供し、当該ユーザインタフェースを介してユーザから
入力された情報を受け付ける。図４にリンク属性指定部
３により提供されるユーザインタフェースの一例を示
す。このユーザインタフェースを介して、ユーザは“プ
リンタ”等のリンク属性を入力することができるととも
に、そのリンク属性をどの程度重視するかを０％〜１０
０％の値によりスライダーで指定することができる。

【００３３】また、例えばユーザがリンク属性やその重
視度を変更したときには、後述するノード位置の調整処
理から位置調整後のネットワークの再表示処理に至る一
連の処理が起動される。ここで、図５にはこれらの一連
の処理の手順の一例を示してある。すなわち、リンク属
性や重視度が変更されると、まず、後述するリンク重み
算出部４が、ユーザにより指定された属性や重視度を適
用して、各リンクの重みを算出する処理を実行する（ス
テップＳ１）。次に、ノード配置調整部５が、各リンク
の重みを考慮してノードの配置を調整する処理を実行す
る（ステップＳ２）。そして、ネットワーク表示部６
が、ノードの配置調整結果を考慮して、ネットワークを
再表示する処理を実行する（ステップＳ３）。なお、こ
れら各処理の詳細については、当該各処理を実行する以
下に示す各構成部分４〜６の説明において述べる。

【００３４】リンク重み算出部４は、リンク属性指定部
３を通して与えられたリンク属性とネットワークデータ
との一致度に基づいて、各リンクの重みを算出する。例
えば或るリンクＬ_kの重みＷ_kは、以下の式１により算出
する。ここで、式１中に示したＷ_kiはリンクＬ_kに付与
された複数の属性の中のｉ番目の属性の属性値であり、
ｕ_iは当該ｉ番目の属性に関してユーザが指定した％値
（重視度）である。なお、ユーザが指定しなかった属性
の％値はゼロ（“０”）とする。

【００３５】

【数１】

【００３６】上記式１による演算は、リンクＬ_kに付与
された例えばｍ個の属性の属性値を並べたベクトル（Ｗ
_k1，Ｗ_k2，…，Ｗ_km）と、これらｍ個の属性に関してユ
ーザが指定した％値を並べたベクトル（ｕ₁，ｕ₂，…，
ｕ_m）との内積値を算出して当該内積値に（０．０１）
を乗算する演算に相当する。

【００３７】ノード配置調整部５は、リンク重み算出部
４により算出されたリンクの重みを用いて、ノード配置
決定部３により決定されたノードの配置を調整する。ノ
ード配置の調整は、ノード配置決定部３により決定され
たノード配置を基準にした上で、リンク重み算出部４に
より算出されたリンクの重みを考慮して、重みの大きい
リンクでつながれたノードを近くに配置するようにノー
ドの配置を修正することにより行う。これにより、ユー
ザが注目しているリンク属性を持つリンクにより接続さ
れたノードの集合が見分け易くなり、ネットワークの解
析が容易になる。

【００３８】ここで、図６を用いて、ノードの配置の調
整の一例を概念的に示す。ノードの配置の調整は、例え
ば以下に示す３種類の性質を仮想的に想定することによ
って行う。すなわち、１つ目は、重み付きリンク（重み
の大きさが非ゼロであるリンク）が縮もうとする性質で
あり、２つ目は、重みなしリンク（重みの大きさがゼロ
であるリンク）が長さを保とうとする性質であり、３つ
目は、ノードが初期の位置にとどまろうとする性質であ
る。

【００３９】上記した１つ目の性質による力は、重み付
きリンクの両端のノードに対する引力として働く。上記
図６に示した例では、ノードＡとノードＢとを関係付け
るリンクに非ゼロの重みがあり、ノードＡとノードＢと
の間に引力が発生している。

【００４０】上記した２つ目の性質による力は、上記の
ように重み付きリンクによって生じた引力によりノード
の位置が変化した結果として、重みなしリンクの長さに
変化が生じたときに、当該重みなしリンクを元の長さに
保とうとする力として働く。上記図６に示した例では、
ノードＢとノードＣとを関係付ける重みなしリンクのよ
うに、重みなしリンクが元の長さよりも短いときには当
該リンクの両端のノードには反発力が働く一方、ノード
ＢとノードＤとを関係付ける重みなしリンクのように、
重みなしリンクが元の長さよりも長いときには当該リン
クの両端のノードには引力が働いている。

【００４１】上記した３つ目の性質による力は、上記の
ように重み付きリンクが縮もうとする力とそれに連動し
て生じた上記のように重みなしリンクが長さを保とうと
する力とによりノードの位置が動いた際に当該ノードを
元の位置に戻そうとする力であり、元の位置からの引力
として働く。上記図６に示した例では、ノードＡやノー
ドＣ等の各ノードにこのような位置保持力が働いてい
る。

【００４２】以上に示した３種類の力を全て考慮する
と、各ノードには、当該ノードに接続される全てのリン
クに働く力のベクトルと、当該ノードの位置を保とうと
する力のベクトルとを合成した力のベクトル（合成ベク
トル）が働く。ノード配置調整部５は、このような合成
ベクトルに応じてノードの位置を徐々に移動させ、ネッ
トワーク内に存在する全ての力が平衡した時点で、ノー
ド位置の調整を終了する。

【００４３】また、以上に示した３種類の性質による力
は、例えば磁力や、静電気力や、原子間力など、様々な
物理モデルで表現することが可能であり、本実施形態で
は、一例として、ばねのモデルで表現した場合を示し、
すなわち、上記したそれぞれの力をばねに働く力で表し
た場合を示す。

【００４４】以下で、このような場合におけるそれぞれ
の力の詳細を示す。まず、例えば重み付きリンクＬ_iの
両端のノードには、当該重み付きリンクが縮もうとする
性質によって、式２に示す力Ｆ_aiが働く。ここで、式２
中に示したＷ_iはリンクＬ_iの重みであり、ｋ_aは重み付
きリンクＬ_i（本実施形態では全ての重み付きリンクに
ついて共通）に対して設定されたばね定数であり、ｌ_i
は当該リンクＬ_iの現在の長さであり、ｌ_aiは当該リン
クＬ_iの自然長である。

【００４５】

【数２】

【００４６】なお、上記したばね定数ｋ_aとしては、例
えばシステムのパラメータとして設定可能であるとし、
本実施形態では例えば１を設定しておく。また、上記し
た自然長l_aiとしては、例えばシステムのパラメータと
して、初期状態の長さ或いは初期状態の長さに対する定
数倍の長さとして設定可能であるとし、本実施形態では
例えば初期状態でのリンクの長さの４分の１を設定して
おく。

【００４７】次に、例えば重みなしリンクＬ_jの両端の
ノードには、当該重みなしリンクが長さを保とうとする
性質によって、式３に示す力Ｆ_bjが働く。ここで、式３
中に示したｋ_bは重みなしリンクＬ_j（本実施形態では全
ての重みなしリンクについて共通）に対して設定された
ばね定数であり、ｌ_jは当該リンクＬ_jの現在の長さであ
り、ｌ_sjは初期状態での当該リンクＬ_jの長さである。
なお、ばね定数ｋ_bとしては、例えばシステムのパラメ
ータとして設定可能であるとし、本実施形態では例えば
０．５を設定しておく。

【００４８】

【数３】

【００４９】更に、全てのノードには各ノードが初期の
位置にとどまろうとする性質による力が働き、例えばノ
ードＮ_hには、当該性質によって、式４に示す力Ｆ_chが
働く。ここで、式４中に示したｋ_cはノードＮ_h（本実施
形態では全てのノードについて共通）に働く力を決定す
るばね定数であり、ｄ_hは当該ノードＮ_hの現在の位置と
初期の位置との距離（変位量）である。なお、ばね定数
ｋ_cとしては、例えばシステムのパラメータとして設定
可能であるとし、本実施形態では例えば０．１を設定し
ておく。

【００５０】

【数４】

【００５１】ここで、図７には、ノード配置調整部５に
より行われるノード配置の調整処理の手順の一例を示し
てある。すなわち、まず、全てのノードについて、次に
示す一連の処理Ａ（ステップＳ１２〜ステップＳ２０）
を繰り返して行う（ステップＳ１１）。この一連の処理
Ａでは、まず、処理対象のノードをノードｎとし（ステ
ップＳ１２）、次に、ベクトルＦを当該ノードｎに働く
ノード位置保持力のベクトルとする（ステップＳ１
３）。なお、本実施形態では、ベクトルＦは例えばＸ−
Ｙ直交座標を用いて表される。次いで、このノードｎに
つながる全てのリンクについて、次に示す一連の処理Ｂ
（ステップＳ１５〜ステップＳ１７）を繰り返して行う
（ステップＳ１４）。

【００５２】この一連の処理Ｂでは、まず、処理対象の
リンクをリンクｐとし（ステップＳ１５）、次に、当該
リンクｐにかかる力のベクトルを上記したベクトルＦに
ベクトル合成して当該ベクトルＦを更新し（ステップＳ
１６）、そして、ノードｎにつながる全てのリンクにつ
いての当該処理が完了したか否かを判定して（ステップ
Ｓ１７）、完了するまで当該処理Ｂを続けて行う。

【００５３】このような一連の処理Ｂが完了すると、次
に、当該処理Ｂにより得られたベクトルＦの向きと大き
さに基づいて、ノードｎの位置の移動量を求める（ステ
ップＳ１８）。ここで、ノードｎのＸ方向の移動量をｄ
ｘとし、Ｙ方向の移動量をｄｙとすると、これらの移動
量の値は、式５のように示される。式５中に示したＦ _x
はベクトルＦのＸ軸方向の成分であり、Ｆ_yはベクトル
ＦのＹ軸方向の成分である。また、式５中に示したｍ
は、１単位の力に対して一度にノードを移動する単位量
を決定する係数であり、本実施形態では例えば０．０１
を設定しておく。

【００５４】

【数５】

【００５５】このようにして移動量が求められると、次
に、当該移動量（ｄｘ，ｄｙ）だけノードｎの位置を移
動するようにノードの配置を修正し（ステップＳ１
９）、そして、全てのノードについての処理が完了した
か否かを判定して（ステップＳ２０）、完了するまで当
該処理Ａを続けて行う。

【００５６】そして、上記した一連の処理Ａが完了する
と、次に、当該処理Ａにおいて移動距離が所定値Ｂより
も大きなノードがあったか否かを判定し（ステップＳ２
１）、あったと判定した場合には上記した一連の処理Ａ
を再び実行する一方、なかったと判定した場合には、全
てのノードに働く力が平衡状態に達したとみなして、当
該調整処理を終了する。ここで、所定値Ｂは、ノード位
置の平衡状態を検出する際に用いられるノード移動距離
の閾値であり、本実施形態では例えば３を設定してお
く。

【００５７】ネットワーク表示部６は、ノード配置決定
部２により決定されたノード配置やノード配置調整部５
により調整されたノード配置に従って、ネットワークデ
ータにより規定されるノードやリンクを例えばディスプ
レイ画面上に表示する。

【００５８】ここで、図８には、ネットワーク表示部６
により行われる表示処理の手順の一例を示してある。す
なわち、まず、例えばノード配置決定部２によりノード
配置が決定された時点で、ノード配置決定部２により決
定された当初のノード配置に従ってノードを描画する
（ステップＳ２１）。このとき、例えばノードは薄く表
示するなどして目立たなくする。

【００５９】次に、ノード配置調整部５によりノード配
置が調整された時点で、ノード配置調整部５により調整
されたノード配置に従って、ノードとリンクとからなる
ネットワーク全体を描画する（ステップＳ２２）。次い
で、リンク重み算出部４により算出された各リンクの重
みのデータに基づいて、重み付きリンクを強調表示する
（ステップＳ２３）。ここで、強調表示としては、例え
ばリンクの重みに比例してリンクを太く描画すること
や、或いは、リンクの重みに対応して何段階かで色を変
化させることなどにより行い、これにより、リンクの重
みが識別可能なようにする。

【００６０】図９〜図１１に、ネットワークの表示例を
示してある。まず、図９には、ユーザがリンク属性を指
定していない状態でのネットワークの表示例を示してあ
る。この状態では、例えばノード配置決定部２により決
定された当初のノード配置と同じノード配置に従って、
ネットワークが表示される。

【００６１】次に、図１０には、ユーザが或るリンク属
性及び重視度、例えば{プリンタ＝１００％, ネットワ
ーク＝１００％, セットアップ＝５０％}という情報を
指定した状態でのネットワークの表示例を示してある。
この状態では、太く表示されている部分がユーザにより
指定された属性を持つリンクとなり、重みが大きいほど
リンクが太くなっている。このように、この状態では、
初期に表示されるネットワークと比べて、ユーザが指定
した属性を持つリンクに関与するサブネットワークがよ
り密集して表示される。

【００６２】次いで、図１１には、ユーザが別のリンク
属性及び重視度、例えば{知識＝７０％, 推論＝５０％,
エージェント＝１００％}という情報を指定した状態で
のネットワークの表示例を示してある。この状態では、
例えば上記図１０に示したのとは異なるノード集合から
なるサブネットワークが形成されており、当該サブネッ
トワークに含まれるノードが互いに近くに配置されてい
る。

【００６３】なお、上記図１０や上記図１１では、ノー
ド配置調整部５により調整された後に表示される各ノー
ドを実線で示す一方、参考として、当該調整が行われな
い状態で表示される各ノード（つまり、上記図９に示し
たのと同じ状態で表示される各ノード）を点線で示し
た。

【００６４】以上のように、本実施形態のネットワーク
表示装置では、例えばユーザにより指定された複数の属
性やその重視度に基づいて、付与された属性の中に指定
された属性を含むリンクにより関係付けられたノード間
の距離が他のリンクにより関係付けられたノード間の距
離と比べて小さくなるようにネットワークが表示され、
また、各重み付きリンクの重みの大きさに応じて当該各
重み付きリンクが強調表示されるため、リンクに付与さ
れる複数の属性に基づいてネットワークを把握すること
を支援することができる。これにより、具体例として、
リンクに複数の属性を持つネットワークデータを、注目
する属性を随時変更しながら、インタラクティブに解析
することを可能とすることができる。

【００６５】また、本実施形態のネットワーク表示装置
では、上記のようなネットワークの表示を行うに際し
て、ノードの配置が連続的に変化するような構成として
いるため、例えば様々な属性の組み合わせを指定した場
合の解析結果を容易に比較することができ、これによ
り、非常に効果的なネットワークデータの解析を行うこ
とができる。

【００６６】なお、本実施形態では、ネットワークデー
タ管理部１により本発明に言うネットワークデータ記憶
手段が構成され、ノード配置決定部２により本発明に言
うノード配置決定手段が構成され、リンク属性指定部３
により本発明に言う受付手段が構成され、リンク重み算
出部４により本発明に言うリンク重み決定手段が構成さ
れ、ノード配置調整部５により本発明に言うノード配置
調整手段が構成され、ネットワーク表示部６により本発
明に言うネットワーク表示手段が構成される。

【００６７】ここで、本実施形態では、本発明の好適な
実施形態を示したが、本発明に係るネットワーク表示装
置の構成としては、必ずしも本実施形態で示したものに
限られず、種々な構成が用いられてもよい。例えば、本
実施形態では、好ましい態様として、本発明に係るネッ
トワーク表示装置により行われる各種の処理としては、
例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源
においてプロセッサがＲＯＭに格納された制御プログラ
ムを実行することにより制御される構成としたが、例え
ば当該処理を実行するための各機能手段を独立したハー
ドウエア回路として構成することも可能である。

【００６８】また、本発明は上記のような制御プログラ
ムを格納したフロッピー（登録商標）ディスクやＣＤ−
ＲＯＭ等のコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体
として把握することもでき、当該制御プログラムを記憶
媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させ
ることにより、本発明に係る処理を遂行させることがで
きる。

【００６９】

【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るネッ
トワーク表示装置や記憶媒体によると、例えばユーザに
より指定された複数の属性に基づいて、付与された属性
の中に指定された属性を含むリンクにより関係付けられ
たノード間の距離が他のリンクにより関係付けられたノ
ード間の距離と比べて小さくなるような態様で、ネット
ワークが表示されるため、リンクに付与される複数の属
性に基づいてネットワークを把握することを支援するこ
とができる。

【００７０】また、本発明に係るネットワーク表示装置
によると、例えばユーザにより指定された複数の属性に
基づいて、各リンクが当該リンクの重みの大きさに応じ
た強調度で表示される態様でネットワークが表示される
ため、上記と同様に、リンクに付与される複数の属性に
基づいてネットワークを把握することを支援することが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態に係るネットワーク表示装
置の構成例を示す図である。

【図２】ネットワークデータを概念的に示す図である。

【図３】リンクの属性のデータ構造の一例を示す図であ
る。

【図４】リンク属性指定部が提供するユーザインタフェ
ースの一例を示す図である。

【図５】リンク属性や重視度の変更時に行われる処理の
手順の一例を示す図である。

【図６】ノードの配置を調整する処理の一例を説明する
ための図である。

【図７】ノードの配置を調整する処理の手順の一例を示
す図である。

【図８】ネットワークを表示する処理の手順の一例を示
す図である。

【図９】ユーザが属性を指定していない状態でのネット
ワークの表示例を示す図である。

【図１０】ユーザが属性を指定した状態でのネットワー
クの表示例を示す図である。

【図１１】ユーザが別の属性を指定した状態でのネット
ワークの表示例を示す図である。

【符号の説明】

１・・ネットワークデータ管理部、 ２・・ノード配置
決定部、３・・リンク属性指定部、 ４・・リンク重み
算出部、５・・ノード配置調整部、 ６・・ネットワー
ク表示部、

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｈ０４Ｍ 3/00 ９Ａ００１ Ｆターム(参考） 5B069 AA01 AA02 BA01 HA01 KA01 LA03 5B089 GA11 GA21 GB02 HA06 JA40 JB22 KA02 KB03 LB14 5E501 AA02 BA03 CA02 5K030 GA11 JA10 MD07 5K051 CC00 9A001 BB03 BB04 BB06 CC02 DD14 HH23 JJ25 JJ48 KK56

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ノードの集合及びノード間の関係を示す
   属性が付与されて当該ノード間を関係付けるリンクの集
   合からなるネットワークを表示するネットワーク表示装
   置において、 ネットワークの構造を規定するネットワークデータを記
   憶するネットワークデータ記憶手段と、 ネットワークデータにより規定されるネットワークの構
   造に基づいて当該ネットワークに含まれるノードの配置
   を決定するノード配置決定手段と、 複数の属性の指定を含む指定情報を受け付ける受付手段
   と、 受け付けた指定情報に基づく適合度の高さに応じた大き
   さの重みを各リンクの重みとして決定するリンク重み決
   定手段と、 決定された重みに基づいて、付与された属性の中に指定
   された属性を含むリンクにより関係付けられたノード間
   の距離が他のリンクにより関係付けられたノード間の距
   離と比べて小さくなるように、ノード配置決定手段によ
   り決定されたノードの配置を調整するノード配置調整手
   段と、 調整されたノード配置でネットワークを表示するネット
   ワーク表示手段と、 を備えたことを特徴とするネットワーク表示装置。
2. 【請求項２】 請求項１に記載のネットワーク表示装置
   において、 ノード配置調整手段は、付与された属性の中に指定され
   た属性を含むリンクには当該リンクに関して決定された
   重みの大きさに応じた縮み力が働く一方、他のリンクに
   は当該リンクの長さを保とうとする力が働くものとし
   て、ノード配置決定手段により決定されたノードの配置
   を全てのリンクに働く力がつりあう配置に調整すること
   を特徴とするネットワーク表示装置。
3. 【請求項３】 請求項２に記載のネットワーク表示装置
   において、 ノード配置調整手段は、更に、各ノードに当該ノードの
   位置を保とうとする力が働くものとして、ノード配置決
   定手段により決定されたノードの配置を全てのリンク及
   び全てのノードに働く力がつりあう配置に調整すること
   を特徴とするネットワーク表示装置。
4. 【請求項４】 請求項２又は請求項３に記載のネットワ
   ーク表示装置において、 力として、ばねに生じる力に類似した力を用いたことを
   特徴とするネットワーク表示装置。
5. 【請求項５】 ノードの集合及びノード間の関係を示す
   属性が付与されて当該ノード間を関係付けるリンクの集
   合からなるネットワークを表示するネットワーク表示装
   置において、 ネットワークの構造を規定するネットワークデータを記
   憶するネットワークデータ記憶手段と、 ネットワークデータにより規定されるネットワークの構
   造に基づいて当該ネットワークに含まれるノードの配置
   を決定するノード配置決定手段と、 複数の属性の指定を含む指定情報を受け付ける受付手段
   と、 受け付けた指定情報に基づく適合度の高さに応じた大き
   さの重みを各リンクの重みとして決定するリンク重み決
   定手段と、 決定された重みの大きさに応じた強調度で各リンクを表
   示する態様で、ノード配置決定手段により決定されたノ
   ード配置でネットワークを表示するネットワーク表示手
   段と、 を備えたことを特徴とするネットワーク表示装置。
6. 【請求項６】 コンピュータに実行させるプログラムを
   当該コンピュータの入力手段が読取可能に記憶した記憶
   媒体において、 当該プログラムは、ノードの集合及びノード間の関係を
   示す属性が付与されて当該ノード間を関係付けるリンク
   の集合からなるネットワークの構造を規定するネットワ
   ークデータをネットワークデータメモリから読み出す処
   理と、 読み出したネットワークデータにより規定されるネット
   ワークの構造に基づいて当該ネットワークに含まれるノ
   ードの配置を決定する処理と、 複数の属性の指定を含む指定情報を受け付ける処理と、 受け付けた指定情報に基づく適合度の高さに応じた大き
   さの重みを各リンクの重みとして決定する処理と、 決定された重みに基づいて、付与された属性の中に指定
   された属性を含むリンクにより関係付けられたノード間
   の距離が他のリンクにより関係付けられたノード間の距
   離と比べて小さくなるように、決定されたノードの配置
   を調整する処理と、 調整されたノード配置でネットワークを表示する処理と
   を当該コンピュータに実行させることを特徴とする記憶
   媒体。