JP2001294632A - 塩化ビニル系グラフト共重合体及び塩化ビニル系樹脂成形体 - Google Patents

塩化ビニル系グラフト共重合体及び塩化ビニル系樹脂成形体

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JP2001294632A
JP2001294632A JP2000148076A JP2000148076A JP2001294632A JP 2001294632 A JP2001294632 A JP 2001294632A JP 2000148076 A JP2000148076 A JP 2000148076A JP 2000148076 A JP2000148076 A JP 2000148076A JP 2001294632 A JP2001294632 A JP 2001294632A
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vinyl chloride
weight
monomer
graft copolymer
acrylic copolymer
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JP2000148076A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Hatayama
博之 畑山
Takuya Toyokawa
卓也 豊川
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐衝撃性と引張強度などの機械的強度等に優
れるとともに、これら特性のバランスにも優れた塩化ビ
ニル系グラフト共重合体及びそれを用いた成形体を提供
することを目的とする。 【解決手段】 アクリル系共重合体(A)1〜50重量
%に、塩化ビニルを主成分とするビニルモノマー50〜
99重量%をグラフト共重合してなる塩化ビニル系グラ
フト共重合体であって、前記アクリル系共重合体(A)
は、単独重合体のガラス転移温度が−140℃以上0℃
未満である少なくとも1種類の(メタ)アクリレートモ
ノマーを含むラジカル重合性モノマー100重量部と多
官能性モノマー0.1〜30重量部とからなるアクリル
系共重合体であり、グラフト塩化ビニル比率が0.3以
上であることを特徴とする塩化ビニル系グラフト共重合
体及びそれを用いた塩化ビニル系樹脂成形体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械的強度及び耐
衝撃性に優れた塩化ビニル系グラフト共重合体及びそれ
を用いた成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、塩化ビニル系樹脂は、機械的強
度、耐候性、耐薬品性に優れた特性を有する材料として
多くの用途に用いられている。しかし、いわゆる硬質製
品は、耐衝撃性に劣るという欠点を有しており、種々の
改良方法が提案されている。特に、耐衝撃性や耐候性を
必要とする用途に対して、アクリル系共重合体に塩化ビ
ニルをグラフト共重合させた塩化ビニル系樹脂(特開昭
60−255813号公報)が開示されている。
【0003】しかし、塩化ビニル樹脂に上述したような
ゴム成分を混入した場合、ゴム成分添加量の増加に従っ
て耐衝撃性は向上して行くが、反面、引張強度や曲げ弾
性等の機械的強度が低下して行く傾向があるため、耐衝
撃性を保持しながら機械的強度を向上させることが要望
されている。
【0004】これらの要望に対し、特開平8−2256
22号公報及び特開平9−110945号公報におい
て、耐衝撃性と機械的強度をバランス良く向上させた塩
化ビニル系グラフト共重合体が提案されている。しか
し、この相反する耐衝撃性と機械的強度を更にバランス
良く向上させた塩化ビニル系グラフト共重合体が工業的
に要望されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状に
鑑み、耐衝撃性と引張強度などの機械的強度等に優れる
とともに、これら特性のバランスにも優れた塩化ビニル
系グラフト共重合体及びそれを用いた成形体を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明(以
下、発明1という)の塩化ビニル系グラフト共重合体
は、アクリル系共重合体(A)1〜50重量%に、塩化
ビニルを主成分とするビニルモノマー50〜99重量%
をグラフト共重合してなる塩化ビニル系グラフト共重合
体であって、前記アクリル系共重合体(A)は、単独重
合体のガラス転移温度が−140℃以上0℃未満である
少なくとも1種類の(メタ)アクリレートモノマーを主
成分とするラジカル重合性モノマー100重量部と多官
能性モノマー0.1〜30重量部とからなるアクリル系
共重合体であり、グラフト塩化ビニル比率が0.3以上
であることを特徴とする。以下に本発明を詳述する。
【0007】発明1の塩化ビニル系グラフト共重合体
は、アクリル系共重合体(A)1〜50重量%に、塩化
ビニルを主成分とするビニルモノマー50〜99重量%
をグラフト重合させて得られる。ここで、上記アクリル
系共重合体(A)の配合量が1重量%未満では、得られ
塩化ビニル系グラフト共重合体が充分な耐衝撃性を得る
ことができず、逆に、50重量%を超えると、得られる
塩化ビニル系グラフト共重合体の曲げ強度や引張強度等
の機械的強度が低くなる。上記アクリル系共重合体
(A)の好ましい配合量は、4〜20重量%である。
【0008】本発明に使用される(メタ)アクリレート
モノマーは、その単独重合体のガラス転移温度は−14
0℃以上0℃未満である。これらは、アクリル系共重合
体の構成成分であり、得られる塩化ビニル系グラフト共
重合体の耐衝撃性を向上させるために室温での柔軟性を
要するため配合するものである。充分な柔軟性を塩化ビ
ニル系グラフト共重合体に付与するため、その単独重合
体のガラス転移温度が0℃未満であれば特に種類は限定
されないが、工業的に一般に使用されるポリマーのガラ
ス転移温度を鑑みて−140℃以上が適当であり、好ま
しくは−100〜−20℃である。
【0009】上記(メタ)アクリレートモノマーとして
は、例えば、エチルアクリレート(Tg=−24℃、以
下かっこ内に温度のみを示す)、n−プロピルアクリレ
ート(−37℃)、n−ブチルアクリレート(−54
℃)、イソブチルアクリレート(−24℃)、secー
ブチルアクリレート(−21℃)、n−ヘキシルアクリ
レート(−57℃)、2−エチルヘキシルアクリレート
(−85℃)、n−オクチルアクリレート(−85
℃)、n−オクチルメタクリレート(−25℃)、イソ
オクチルアクリレート(−45℃)、n−ノニルアクリ
レート(−63℃)、n−ノニルメタクリレート(−3
5℃)、イソノニルアクリレート(−85℃)、n−デ
シルアクリレート(−70℃)、n−デシルメタクリレ
ート(−45℃)、ラウリルメタクリレート(−65
℃)等が挙げられる。これらは単独または2種以上を組
み合わせて用いることができる。なお、上記−140℃
以上0℃未満である(メタ)アクリレートモノマーの単
独重合体のガラス転移温度は、高分子学会編「高分子デ
ータ・ハンドブック(基礎編)」(1986年、培風館
社発行)に拠った。
【0010】本発明で使用されるラジカル重合性モノマ
ーは、ラジカル重合が可能なモノマーであれば特に限定
されず、例えば、メチルメタクリレート、エチルメタク
リレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピル
メタクリレート、イソブチルメタクリレート、sec−
ブチルメタクリレート、t−ブチル(メタ)クリレー
ト、シクロヘキシルメタクリレート等のアルキル(メ
タ)アクリレート類;2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート等の極性基含有(メタ)アクリレート;スチレン誘
導体;酢酸ビニル誘導体などが挙げられ、必要に応じ
て、上記単独重合体のガラス転移温度が−140℃以上
0℃未満である(メタ)アクリレートモノマーが用いら
れてもよいし、下記の多官能性モノマーが用いられても
よい。
【0011】本発明で使用される多官能性モノマーは、
上記塩化ビニル系グラフト共重合体の耐衝撃性を向上さ
せ、更に、上記アクリル系共重合体を製造する際、及
び、製造後のアクリル系共重合体の粒子の合着を抑制す
るために配合するものである。
【0012】上記多官能性モノマーとしては、例えば、
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジ
オールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ンジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレー
ト;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパント
リ(メタ)アクリレート、ペンタエリストールトリ(メ
タ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート;ペン
タエリストールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタ
エリストールヘキサ(メタ)アクリレート、ジアリルフ
タレート、ジアリルマレート、ジアリルフマレート、ジ
アリルサクシネート、トリアリルイソシアヌレート等の
ジもしくはトリアリル化合物;ジビニルベンゼン、ブタ
ジエン等のジビニル化合物等が挙げられ、これらは単独
または2種類以上を組み合わせて用いることができる。
【0013】発明1で使用される多官能性モノマーの配
合量は、上記単独重合体のガラス転移温度が−140以
上0℃未満である少なくとも1種類の(メタ)アクリレ
ートモノマーを含むラジカル重合性モノマー100重量
部に対して、0.1〜30重量部である。上記多官能性
モノマーの配合量が、0.1重量部未満では、アクリル
系共重合体が塩化ビニル系グラフト共重合体中で独立し
た粒子形状を保てなくなるため、塩化ビニル系グラフト
共重合体の耐衝撃性が低下する。逆に、30重量部を超
えると、アクリル系共重合体の架橋密度が高くなり、有
効な耐衝撃性が得られなくなる。
【0014】また、発明1の塩化ビニル系グラフト共重
合体において、グラフト塩化ビニル比率(以下、グラフ
トPVC比率という)は、0.3以上である。なお、グ
ラフトPVC比率とは、アクリル系共重合体に直接結合
している塩化ビニルの重さを、そのアクリル系共重合体
の重さで割った重量比率を意味する。
【0015】発明1においては、上記アクリル系共重合
体に対し塩化ビニル又は塩化ビニルを主成分とするビニ
ルモノマーをグラフト共重合させて塩化ビニル系グラフ
ト共重合体を得るが、上記塩化ビニルを主成分とするモ
ノマーとは、50重量%以上の塩化ビニルとこれと共重
合可能なビニルモノマーの混合物を意味する。また、共
重合可能なモノマーとしては、通常公知のビニルモノマ
ーであればよく、例えば、酢酸ビニル、アルキル( メ
タ) アクリレート、アルキルビニルエーテル、エチレ
ン、フッ化ビニル、マレイミド等が挙げられ、これらの
少なくとも1種が使用できる。
【0016】請求項2記載の発明(以下、発明2とい
う)の塩化ビニル系グラフト共重合体は、発明1の塩化
ビニル系グラフト共重合体であって、アクリル系共重合
体(A)は、単独重合体のガラス転移温度が−140℃
以上0℃未満である少なくとも1種類の(メタ)アクリ
レートモノマーを主成分とするラジカル重合性モノマー
100重量部と多官能性モノマー0.1〜2重量部とか
らなるアクリル系共重合体(B)40〜90重量%に、
ラジカル重合性モノマー100重量部と一分子中の官能
基数が平均5以上の多官能性モノマー2.5〜30重量
部とからなる混合モノマー10〜60重量%をグラフト
共重合してなることを特徴とする。
【0017】発明2で使用されるアクリル系共重合体
(B)における上記多官能性モノマーの配合量は、上記
単独重合体のガラス転移温度が−140℃以上0℃未満
である少なくとも1種類の(メタ)アクリレートモノマ
ーを含むラジカル重合性モノマー100重量部に対し
て、0.1〜2重量部が好ましい。上記多官能性モノマ
ーの配合量が、0.1重量部未満では、アクリル系共重
合体が塩化ビニル系グラフト共重合体中で独立した粒子
形状を保てなくなるため、塩化ビニル系グラフト共重合
体の耐衝撃性が低下することがある。逆に、2重量部を
超えると、アクリル系共重合体の架橋密度が高くなり、
有効な耐衝撃性が得られなくなることがある。
【0018】ただし、発明2で使用されるアクリル系共
重合体(A)のシェル部分〔アクリル系共重合体(B)
の表層部分〕を構成するための混合モノマー中の多官能
性モノマーは、一分子中の官能基数が平均5以上である
ことが好ましい。つまり、この多官能性モノマーを官能
基数5以上のモノマーで構成するか、もしくは、官能基
数4以下の多官能性モノマーを用いる場合は、官能基数
5以上の多官能性モノマーと併用して一分子中の官能基
数が平均5以上とすることが好ましい。
【0019】また、上記アクリル系共重合体(B)にグ
ラフト共重合させる、混合モノマー中における上記多官
能性モノマーの配合量は、ラジカル重合性モノマー10
0重量部に対して、2.5〜30重量部が好ましく、よ
り好ましくは3〜15重量部である。。上記多官能性モ
ノマーの配合量が、2.5重量部未満では、得られる塩
化ビニル系グラフト共重合体のグラフトPVC比率が低
くなることがある。逆に、30重量部を超えると、アク
リル系共重合体(A)のシェル部分の架橋密度が高くな
り、耐衝撃性が得られなくなることがある。
【0020】請求項3記載の発明(以下、発明3とい
う)の塩化ビニル系グラフト共重合体は、発明1の塩化
ビニル系グラフト共重合体であって、アクリル系共重合
体(A)のシェル部分を構成するポリマーの分子末端が
ニトロキシド基で停止されていることを特徴とする。
【0021】発明3において、アクリル系共重合体
(A)のシェル部分を構成するポリマーの分子末端を停
止しているニトロキシド基とは、ニトロキシド化合物等
のラジカルリビング重合開始剤のニトロキシド基をい
う。シェル部分を構成するポリマーの分子末端を、再解
離しやすいニトロキシド基にて停止させることにより、
アクリル系共重合体(A)に塩化ビニルを主成分とする
ビニルモノマーをグラフト重合させる際に、再解離で再
生したポリマーラジカルに上記ビニルモノマーをグラフ
ト重合させ、得られる塩化ビニル系グラフト共重合体の
グラフトPVC比率を向上させることができる。
【0022】上記ニトロキシド化合物としては、例え
ば、2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル−1−
オキシ(TEMPO)、ジt−ブチルニトロキシド(D
BO)、2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオ
キシ等が挙げられ、これらは単独または2種類以上を組
み合わせて用いることができる。
【0023】上記ニトロキシド化合物の配合量として
は、アクリル系共重合体(A)のシェル部分〔アクリル
系共重合体(B)の表層部分〕を構成するための混合モ
ノマー100重量部に対して、0.001〜2重量部が
好ましい。ニトロキシド化合物の配合量が、0.001
重量部未満では、得られる塩化ビニル系グラフト共重合
体の必要なグラフトPVC比率が得られないことがあ
る。逆に、2重量部を超えると、アクリル系共重合体の
重合速度が遅くなり過ぎ、効率的な重合が出来なくなる
ことがある。
【0024】上記アクリル系共重合体(A)のシェル部
分を構成するための混合モノマーの配合量は、アクリル
系共重合体(A)全体100重量部に対して、10〜3
0重量部が好ましい。上記混合モノマーの配合量が10
重量部未満では、グラフトPVC比率の向上に必要なニ
トロキシド基末端が得られないことがあり、逆に、30
重量部を超えると、アクリル系共重合体の効率的な重合
が出来なくなることがある。
【0025】本発明において、上記(メタ)アクリレー
トモノマー及びラジカル重合性モノマーと上記多官能性
モノマーとを共重合させる方法としては、例えば、乳化
重合法、懸濁重合法等が挙げられる。これらの中では、
耐衝撃性の発現性がよく、アクリル系共重合体の粒子径
の制御が行い易い点から乳化重合法が好ましい。なお、
上記共重合とは、ランダム共重合、ブロック共重合、グ
ラフト共重合等すべての共重合をいう。
【0026】上記乳化重合法は、従来公知の方法で行う
ことができ、必要に応じて、乳化分散剤、重合開始剤、
pH調整剤、酸化防止剤等を添加してもよい。
【0027】上記乳化分散剤は、(メタ)アクリレート
モノマー成分と多官能性モノマーとの混合物の乳化液中
での分散安定性を向上させ、重合を効率的に行うために
用いるものであり、特に限定されず、例えば、アニオン
系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、部分ケン化ポリ
酢酸ビニル、セルロース系分散剤、ゼラチン等が挙げら
れる。これらの中では、アニオン系界面活性剤が好まし
く、上記アニオン系界面活性剤の具体例としては、例え
ば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルサルフ
ェート(第一工業製薬社製「ハイテノールN−08」)
等が挙げられる。
【0028】上記重合開始剤としては特に限定されず、
例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化
水素水等の水溶性重合開始剤、ベンゾイルパーオキサイ
ド、ラウロイルパーオキサイド等の有機系過酸化物、ア
ゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系開始剤等が挙げら
れる。
【0029】また、上記乳化重合法としても特に限定さ
れず、例えば、一括重合法、モノマー滴下法、エマルジ
ョン滴下法等が挙げられる。
【0030】上記一括重合法は、ジャケット付重合反応
器内に純水、乳化分散剤、及び、モノマー混合物を一括
して添加し、窒素気流加圧下で撹拌して充分乳化した
後、反応器内をジャケットで所定の温度に昇温し、その
後重合させる方法である。
【0031】上記モノマー滴下法は、ジャケット付重合
反応器内に純水、乳化分散剤、及び、重合開始剤を入
れ、窒素気流下による酸素除去及び加圧を行い、反応器
内をジャケットにより所定の温度に昇温した後、モノマ
ー混合物を一定量ずつ滴下して重合させる方法である。
【0032】上記エマルジョン滴下法は、モノマー混合
物、乳化分散剤、及び、純水を撹拌して乳化モノマーを
予め調製し、次いで、ジャケット付重合反応器内に純
水、及び、重合開始剤を入れ、窒素気流下による酸素除
去及び加圧を行い、反応器内をジャケットにより所定の
温度に昇温した後、上記乳化モノマーを一定量ずつ滴下
して重合させる方法である。
【0033】また、上記エマルジョン滴下法では、重合
初期に上記乳化モノマーの一部を一括添加(以下、シー
ドモノマーという)し、その後残りの乳化モノマーを滴
下する方法を用いれば、シードモノマーの量を変化させ
ることにより、生成するアクリル系共重合体の粒径を容
易に制御することができる。さらに、シードモノマー及
び滴下する乳化モノマーの種類及び組成を順次、変更、
区別することにより、コアシェルなどの多層構造を形成
することも可能である。
【0034】上述したような重合方法において、反応終
了後に得られるアクリル系共重合体の固形分比率は、ア
クリル系共重合体の生産性、重合反応の安定性の点から
10〜60重量%が好ましい。 また、上記したような
重合方法においては、反応終了後のアクリル系共重合体
の機械的安定性を向上させる目的で保護コロイド等を添
加してもよい。
【0035】本発明の塩化ビニル系グラフト共重合体樹
脂中のポリ塩化ビニルの重合度は、特に限定されない
が、300〜2000が好ましく、400〜1600が
より好ましい。重合度が300未満であったり、200
0を超えると、本発明の塩化ビニル系グラフト共重合体
を成形する際の成形性が悪くなることがある。
【0036】本発明において、アクリル系共重合体
(A)に、塩化ビニルを主成分とするビニルモノマーを
グラフト共重合させる方法としては、特に限定されず、
例えば、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法、塊状重
合法等が挙げられる。これらの中では、懸濁重合法が好
ましい。
【0037】上記懸濁重合法に用いられる分散剤として
は、特に限定されず、上記アクリル系共重合体(A)の
分散安定性を向上させ、塩化ビニルを主成分とするビニ
ルモノマーのグラフト重合を効率的に行う目的で添加さ
れ、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸塩、(メタ)アク
リル酸塩−アルキルアクリレート共重合体、メチルセル
ロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル
セルロース、ポリエチレングリコール、ポリ酢酸ビニル
及びその部分ケン化物、ゼラチン、ポリビニルピロリド
ン、デンプン、無水マレイン酸−スチレン共重合体等が
挙げられ、これらは単独または2種類以上組み合わせて
用いることができる。
【0038】請求項4記載の発明(以下、発明4とい
う)の塩化ビニル系グラフト共重合体は、発明1の塩化
ビニル系グラフト共重合体であって、アクリル系共重合
体(A)に、塩化ビニルを主成分とするビニルモノマー
をグラフト共重合させる際に、前記塩化ビニルを主成分
とするビニルモノマーに対して、有機過酸化物の少なく
とも1種類以上を0.02重量%以上添加してなること
を特徴とする。
【0039】発明4において使用される有機過酸化物と
しては、特に限定されるものではないが、例えば、ベン
ゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、オ
クタノイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド
類、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジオク
チルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシ
ルパーオキシジカーボネート等のパーオキシジカーボネ
ート類、クミルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキ
シルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキ
シネオデカノエート、t−ブチルパーオキシピバレー
ト、t−ブチルパーオキシイソブチレート等のパーオキ
シエステル類、2,2−アゾビスイソブチロニトリル、
2,2−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル等
のアゾ化合物等が挙げられる。
【0040】塩化ビニルをグラフト共重合させる際に、
重合中に重合槽内に付着するスケールを減少させる目的
で、上記アクリル系共重合体(A)の分散溶液に、凝集
剤が添加されてもよい。更に、必要に応じて、pH調整
剤、酸化防止剤等が添加されてもよい。
【0041】上記懸濁重合法としては、例えば、以下の
方法を用いることができる。すなわち、温度調整機、及
び、撹拌機を備えた反応容器に、純水、上記アクリル系
共重合体(A)分散溶液、分散剤、重合開始剤、及び、
必要に応じて水溶性増粘剤、重合度調節剤を投入する。
その後、真空ポンプで重合器内の空気を排出し、更に撹
拌条件下で塩化ビニル、また必要に応じて他のビニルモ
ノマーも投入した後、反応容器内をジャケットにより加
熱し、塩化ビニルのグラフト共重合を行う。このとき、
重合温度は30〜90℃、重合時間2〜20時間が好ま
しい。
【0042】上述した懸濁重合法では、ジャケット温度
を変えることにより反応容器内の温度、つまり重合温度
を制御することが可能である。反応終了後は、未反応の
塩化ビニル等を除去しスラリー状にし、更に脱水乾燥す
ることにより塩化ビニル系グラフト共重合体が製造され
る。
【0043】上述の製造方法で得られた塩化ビニル系グ
ラフト共重合体は、アクリル系共重合体(A)のシェル
部分に官能基数の多い架橋剤を用いているので、官能基
数の少ない架橋剤を用いている場合に比べグラフトPV
C比率が高く、耐衝撃性に優れるとともに機械的強度に
も優れる。
【0044】このような塩化ビニル系グラフト共重合体
は、上述した特性を有しているため、耐衝撃性、機械的
強度を要する成形体に好適に用いられる。
【0045】請求項5記載の発明(以下、発明5とい
う)の塩化ビニル系樹脂成形体は、発明1〜4いずれか
記載の塩化ビニル系グラフト共重合体からなる塩化ビニ
ル系樹脂成形体であって、シャルピー衝撃値が80kJ
/m2 以上、及び引張降伏強度が46MPa以上である
ことを特徴とする。
【0046】上記塩化ビニル系グラフト共重合体を成形
することにより、発明5の塩化ビニル系樹脂成形体を得
る場合には、必要に応じて、熱安定剤、安定化助剤、滑
剤、加工助剤、酸化防止剤、光安定剤、顔料、充填剤等
を添加してもよい。
【0047】上記熱安定剤としては、特に限定されず、
例えば、ジメチル錫メルカプト、ジブチル錫メルカプ
ト、ジオクチル錫メルカプト、ジブチル錫マレート、ジ
ブチル錫マレートポリマー、ジオクチル錫マレート、ジ
オクチル錫マレートポリマー、ジブチル錫ラウレート、
ジブチル錫ラウレートポリマー等の有機錫安定剤、ステ
アリン酸鉛、二塩基性亜リン酸鉛、三塩基性硫酸鉛等の
鉛系安定剤、カルシウム−亜鉛系安定剤、バリウム−亜
鉛系安定剤、バリウム−カドミウム系安定剤等が挙げら
れる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用し
てもよい。
【0048】上記安定化助剤としては、特に限定され
ず、例えば、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ豆
油、エポキシ化テトラヒドロフタレート、エポキシ化ポ
リブタジエン、リン酸エステル等が挙げられる。これら
は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0049】上記滑剤としては、特に限定されず、例え
ば、モンタン酸ワックス、パラフィンワックス、ポリエ
チレンワックス、ステアリン酸、ステアリルアルコー
ル、ステアリン酸ブチル等が挙げられる。これらは単独
で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0050】上記加工助剤としては、特に限定されず、
例えば、重量平均分子量10万〜200万のアルキルア
クリレート/アルキルメタクリレート共重合体であるア
クリル系加工助剤が挙げられ、具体例としては、n−ブ
チルアクリレート/メチルメタクリレート共重合体、2
−エチルヘキシルアクリレート/メチルメタクリレート
/ブチルメタクリレート共重合体等が挙げられる。これ
らは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0051】上記酸化防止剤としては、特に限定され
ず、例えば、フェノール系抗酸化剤等が挙げられる。こ
れらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよ
い。
【0052】上記光安定剤としては、特に限定されず、
例えば、サリチル酸エステル系、ベンゾフェノン系、ベ
ンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系等の紫外線
吸収剤、あるいはヒンダードアミン系の光安定剤等が挙
げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併
用してもよい。
【0053】上記顔料としては、特に限定されず、例え
ば、アゾ系、フタロシアニン系、スレン系、染料レーキ
系等の有機顔料、酸化物系、クロム酸モリブデン系、硫
化物・セレン化物系、フェロシアン化物系等の無機顔料
等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以
上を併用してもよい。
【0054】上記充填剤としては、特に限定されず、例
えば、炭酸カルシウム、タルク等が挙げられる。これら
は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0055】また、上記成形体を得る場合には、成形時
の加工性を向上させる目的で、上記塩化ビニル系グラフ
ト共重合体に可塑剤を添加してもよい。上記可塑剤とし
ては特に限定されず、例えば、ジブチルフタレート、ジ
−2−エチルヘキシルフタレート、ジ−2−エチルヘキ
シルアジペート等が挙げられる。これらは単独で用いて
もよく、2種以上を併用してもよい。
【0056】上述した各種配合剤や可塑剤を、上記塩化
ビニル系グラフト共重合体に混合する方法としては、特
に限定されず、例えば、ホットブレンドによる方法、コ
ールドブレンドによる方法等が挙げられる。また、上記
塩化ビニル系グラフト共重合体の成形方法としては、特
に限定されず、例えば、押出成形法、射出成形法、カレ
ンダー成形法、プレス成形法等が挙げられる。
【0057】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を挙げて更
に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定
されるものではない。
【0058】(実施例1〜16、比較例1〜14) (1)アクリル系共重合体の製造 表1〜6に示した配合組成に従い、コア層及びシェル層
を形成するためのモノマー(以下、それぞれをコア層形
成用モノマー及びシェル層形成用モノマーという)をそ
れぞれ、所定量の純水、多官能性モノマー、ニトロキシ
ド化合物及び、ポリオキシエチレンノニルフェニルエー
テルアンモニウムサルフェート(乳化分散剤)と混合、
撹拌し、それぞれの乳化モノマーを調製した。ここで、
表中、nBAはn−ブチルアクリレート、2EHAは2
−エチルヘキシルアクリレート、MMAはメチルメタク
リレート、EAはエチルアクリレート、TMPTAはト
リメチロールプロパントリアクリレート、DPE6Aは
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、APSは
過硫酸アンモニウム、TEMPOは2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジニル−1−オキシ、有機過酸化物A
はt−ブチルパーオキシピバレート、有機過酸化物Bは
t−ブチルパーオキシネオデカノエートをそれぞれ表
す。
【0059】次に、撹拌機及び還流冷却器を備えた反応
器に、純水を入れ、容器内の酸素を窒素により置換した
後、撹拌下で反応温度を70℃まで昇温した。昇温終了
後、反応器に開始剤(過硫酸アンモニウム)、及び、コ
ア層形成用モノマーの50%を一括して投入し、重合を
開始した。続いて、コア層形成用モノマーの残りを滴下
した。更に、コア層形成用モノマーの滴下が終了次第、
シェル層形成用モノマーを順次滴下した。全ての乳化モ
ノマーの滴下を3時間で終了し、その後、1時間の熟成
期間をおいた後、重合を終了して固形分濃度約30重量
%のアクリル系共重合体の粒子を得た。得られたアクリ
ル系共重合体の粒子の平均粒子径を下記の評価方法によ
り測定し、結果を表1〜6に示した。
【0060】[平均粒子径]アクリル系共重合体の粒子
を光散乱粒度計(大塚電子社製、光散乱粒度計DLS−
7000)にて測定した。
【0061】(2)塩化ビニル系グラフト共重合体の製
造 撹拌機及びジャケットを備えた反応容器に、(1)で得
られたアクリル系共重合体の粒子、純水、部分鹸化ポリ
酢酸ビニルの3%水溶液、t−ブチルパーオキシネオデ
カノエート、t−クミルパーオキシネオデカノエートを
一括投入し(実施例11、13、14、及び比較例1
1、13では、t−ブチルパーオキシピバレートを使
用)、その後、真空ポンプで反応器内の空気を排出し、
更に、撹拌しながら塩化ビニルを投入した後、ジャケッ
ト温度の制御により重合温度60.8℃(実施例11〜
16、及び比較例11〜14では、64℃)にて重合を
開始した。
【0062】約5時間後、反応器内の圧力が0.72M
Paの圧力まで低下することで反応の終了を確認し、反
応を停止した。その後、未反応の塩化ビニルモノマーを
除去し、更に、脱水乾燥を行うことで、塩化ビニル系グ
ラフト共重合体を得た。得られた塩化ビニル系共重合体
の重合度、グラフトPVC比率、シャルピー衝撃値、引
張降伏強度、繰り返し疲労強度を下記の評価方法により
測定し、結果を表1〜6に示した。
【0063】[重合度]塩化ビニル系グラフト共重合体
5gをテトラヒドロフラン100gに溶解し、可溶部の
みをメタノールで析出させ、濾過後乾燥させた。乾燥終
了後、不溶成分につき、JIS K 6721に準拠し
て重合度を測定した。
【0064】[グラフトPVC比率]塩化ビニル系グラ
フト共重合体1gをテトラヒドロフラン100gに溶解
し、遠心分離した沈渣を、再度テトラヒドロフラン10
0gに溶解し、遠心分離する。この沈渣を70℃の恒温
乾燥機にて1晩乾燥する。この乾燥物の塩素重量含有率
(Cl%)をJIS K 7229に準拠し測定した。
この塩素重量含有率(C=Cl%/100)から次式に
よりグラフトPVC比率を算出する。 グラフトPVC比率=1.762×C/(1−1.76
2×C)
【0065】[耐衝撃性]JIS K 7111に準拠
し、測定温度23℃でシャルピー衝撃試験を行った。試
料は、塩化ビニル系グラフト共重合体100重量部に対
し、有機錫系安定剤0.5重量部、モンタン酸系滑剤
1.0重量部を混合した樹脂組成物を、190℃で3分
間ロール混練した後、200℃で3分間プレス成形して
得られた厚さ3mmのプレス板より作製した。
【0066】[引張強度]JIS K 7113に準拠
し、測定温度23℃で引張強度試験を行った。試料は、
上記シャルピー衝撃試験に用いたプレス板と同じ物を用
いた。
【0067】[繰り返し疲労強度]塩化ビニル系グラフ
ト共重合体100重量部に対し、有機錫系安定剤0.5
重量部、モンタン酸系滑剤1.0重量部を混合した樹脂
組成物を、190℃で4分間ロール混練した後、210
℃で5分間プレス成形して得られた厚さ6mmのプレス
板より、JIS K 7113に準拠した1号形ダンベ
ル試験片を作製した。ペーパーナイフで側面に深さ90
μmのノッチを入れたダンベル試験片を、測定温度23
℃で、最大応力14.7MPa、周波数2Hzの条件で
繰り返し引張荷重をかけ、破断するまでの繰り返し回数
を測定した。
【0068】
【表1】
【0069】
【表2】
【0070】
【表3】
【0071】
【表4】
【0072】
【表5】
【0073】
【表6】
【0074】
【発明の効果】上述したように、本発明の塩化ビニル系
グラフト共重合体は、耐衝撃性及び機械的強度が共にバ
ランス良く優れており、塩化ビニル樹脂の成形加工に使
用される通常の滑剤、安定剤、顔料等を配合することに
より、流動性良く成形加工を行うことができ、上記特性
を生かして高い耐衝撃性や引張強度を要求される管工機
材、建築部材、住宅資材、異形断面を有する防音壁のよ
うな用途、各種プレート等に好適に使用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 220:20) C08F 220:20) C08L 51:00 C08L 51:00 Fターム(参考) 4F071 AA24X AA33X AA77 AF15Y AF23Y AH08 AH17 BC03 4J015 EA03 EA04 4J026 AA45 AA46 AC09 AC15 AC16 AC19 AC34 BA10 BA11 BA16 BA20 BA27 BA28 BA32 BB01 BB03 BB04 DA03 DA04 DA12 DA15 DA20 DB02 DB03 DB04 DB05 DB12 DB15 DB32 DB40 GA01 GA02 GA06 4J100 AB02Q AB16R AG04Q AL03P AL03Q AL04P AL05P AL08Q AL09Q AL62R AL63R AL66R AL67R AL92R AQ20R AS02R BA02R BA03R BA08R BC04Q CA04 CA05 CA27 DA25 EA09 FA03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリル系共重合体(A)1〜50重量
    %に、塩化ビニルを主成分とするビニルモノマー50〜
    99重量%をグラフト共重合してなる塩化ビニル系グラ
    フト共重合体であって、前記アクリル系共重合体(A)
    は、単独重合体のガラス転移温度が−140℃以上0℃
    未満である少なくとも1種類の(メタ)アクリレートモ
    ノマーを主成分とするラジカル重合性モノマー100重
    量部と多官能性モノマー0.1〜30重量部とからなる
    アクリル系共重合体であり、 グラフト塩化ビニル比率が
    0.3以上であることを特徴とする塩化ビニル系グラフ
    ト共重合体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の塩化ビニル系グラフト共
    重合体であって、アクリル系共重合体(A)は、単独重
    合体のガラス転移温度が−140℃以上0℃未満である
    少なくとも1種類の(メタ)アクリレートモノマーを主
    成分とするラジカル重合性モノマー100重量部と多官
    能性モノマー0.1〜2重量部とからなるアクリル系共
    重合体(B)40〜90重量%に、ラジカル重合性モノ
    マー100重量部と一分子中の官能基数が平均5以上の
    多官能性モノマー2.5〜30重量部とからなる混合モ
    ノマー10〜60重量%をグラフト共重合してなること
    を特徴とする塩化ビニル系グラフト共重合体。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の塩化ビニル系グラフト共
    重合体であって、アクリル系共重合体(A)のシェル部
    分を構成するポリマーの分子末端がニトロキシド基で停
    止されていることを特徴とする塩化ビニル系グラフト共
    重合体。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の塩化ビニル系グラフト共
    重合体であって、アクリル系共重合体(A)に、塩化ビ
    ニルを主成分とするビニルモノマーをグラフト共重合さ
    せる際に、前記塩化ビニルを主成分とするビニルモノマ
    ーに対して、有機過酸化物の少なくとも1種類以上を
    0.02重量%以上添加してなることを特徴とする塩化
    ビニル系グラフト共重合体。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4いずれか記載の塩化ビニル
    系グラフト共重合体からなる塩化ビニル系樹脂成形体で
    あって、シャルピー衝撃値が80kJ/m2以上、及び
    引張降伏強度が46MPa以上であることを特徴とする
    塩化ビニル系樹脂成形体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017066362A (ja) * 2015-10-02 2017-04-06 株式会社日本触媒 有機重合体粒子

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