JP2001292916A - 炭等の固形燃料着火器具およびその着火器具を備えたバーベキューコンロ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭等への着火が容易な着火器具を備え、着火
後の炭等をコンロ本体上に簡単かつ瞬時に移し替えて使
用でき、しかも使用時以外は折り畳むことによって板状
体にしてコンパクトにでき、携行および収納に便利なバ
ーベキューコンロを提供する。 【解決手段】 一対の脚部２０を備えコンロ本体を構成
する金属板体１２の両端縁に、それぞれ金属板１４の一
端縁を折り畳み可能に連接し、両側の金属板１４の開放
端縁を突き合わせて分離可能に接合することにより開口
断面が正方形筒状体を形成可能に構成し、両側の金属板
１４の外面に把手２１をそれぞれ設け、金属板体１２の
内面で一側部寄りに正方形の網体１７の一側縁を枢着す
るとともに、該網体１７を金属板１２内面に対しほぼ直
角に保持させるための保持部材１９を金属板体１２の内
面に設け、金属板１４の前記網体１７寄りの一側部に開
口１４ｂを設けている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、キャンプ地や海
岸、河川敷などの野外でバーベキューをするのに使用さ
れるバーベキューコンロと、この種のコンロで用いる炭
などの固形燃料の着火器具とに関するもので、主として
持ち運びを容易にした折り畳み式バーベキューコンロに
関する。

【０００２】

【従来の技術】バーベキューコンロには、一般的に固形
燃料として炭が使用されているが、まず炭を着火させる
必要がある。炭を簡単に着火するのに、液体燃料である
発火剤を使用することがある。しかし、液体燃料を炭に
添加して着火するのは、通常、揮発性の強い液体燃料が
使用されることから危険であり、携行するのも火災等の
おそれがあって好ましくない。

【０００３】そこで、上下両端を開放した円筒状の煙突
式着火器具を用いて、炭等の固形燃料に着火させること
がよく行われている。これらの着火器具を使用する場
合、紙や切り屑など着火の容易な材料を着火器具内の底
部に挿入し、それらの材料の上に炭やその他の固形燃料
を載せる。この状態で、着火器具の底部付近に設けられ
ている空気孔からマッチやライターなどで紙などに着火
すれば簡単に炭等の固形燃料に着火できる。しかし、こ
の種の着火器具は外面がかなり熱くなり、手が触れると
火傷をするおそれがあるうえに、着火させた炭などをバ
ーベキューコンロへ移し替えるのに手間がかかる。しか
も、バーベキューコンロとは別個に持ち運ぶ必要があ
り、取り扱いが不便である。

【０００４】また、バーベキューコンロに関する先行技
術に、特開平１１−１０４０２０号公報および特開平１
１−２５３３２４号公報に記載のものがある。前者は筺
体からなる本体の底面に開口部を設けて、この開口部の
下方に炭受け容器を着脱自在に装着した構造からなり、
後者は前容体と後容体とを枢着したカバン状のコンロ
で、コンロをＶ字状に開いて上方を開口し、上端に調理
部材を装着するとともにコンロ内の中間位置に着火させ
た炭などの固形燃料を載置するロストルを取り付けて使
用する構造からなる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た公報に記載のバーベキューコンロでは、次のような点
で不都合がある。すなわち、前者も後者も、着火させた
炭等の固形燃料をコンロの本体内の網体やロストル上に
挿入して載置してから、使用するようになっている。つ
まり、炭等への着火は別の場所で着火器具等を使用して
行う必要がある。なお、後者はＶ字状に開放したコンロ
を閉じればカバン状にコンパクトになることから、携行
や収納（不使用時）には便利である。

【０００６】この発明は上述の点に鑑みなされたもの
で、炭等の固形燃料に簡単に着火できるとともに、着火
後の炭等をコンロ本体上への移し替えが容易に行え，し
かも使用時以外は折り畳むことによって板状体にしてコ
ンパクトにでき、携行および収納に便利な着火器具を提
供すること、炭等への着火が容易な着火器具を備え、着
火後の炭等をコンロ本体上に簡単かつ瞬時に移し替えて
使用でき、しかも使用時以外は折り畳むことによって板
状体にしてコンパクトにでき、携行および収納に便利な
バーベキューコンロを提供すること、炭等への着火が容
易な着火器具を備え、着火後の炭等をコンロ本体上に簡
単かつ瞬時に移し替えて使用できるバーベキューコンロ
を提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに請求項１に係る炭等の固形燃料着火器具は、ａ）折
り畳み可能に連接された複数枚の金属板からなり、これ
らの金属板のうち両側の開放端縁を突き合わせて分離可
能に接合することにより開口断面が三角形・正方形・長
方形・多角形・円形のいずれかの筒状体を形成可能に構
成し、少なくとも一枚の前記金属板の外面に把手を折り
畳み可能に又は着脱可能に設け、ｂ）前記金属板の内面
で一側部寄りに前記開口断面形状に対応する網体の一側
縁を枢着するとともに、該網体を金属板内面に対しほぼ
直角に保持させるための保持部材を前記網体又はいずれ
かの前記金属板の内面に設け、ｃ）前記金属板の前記網
体寄りの一側部に開口もしくは切欠きを設けたことを特
徴としている。

【０００８】上記の構成を有する炭等の固形燃料着火器
具によれば、不使用時には炭等の固形燃料を載せる網体
を金属板の内面に面一に折り畳むとともに、複数の金属
板を折り畳んで重ね合わせ、把手を折り畳み又は取り外
すことにより、比較的厚みの薄い板状体として取り扱う
ことができる。一方、使用時には、複数枚の金属板を展
開して両側開放縁端を連結し、網体を金属板内面に対し
直角に起こして保持し、煙突状の筒状体に組み立てる。
ここで、網体寄りの一側部の開口もしくは切欠き側を下
にして筒状体を立てる。このとき、把手は直角に起こし
ておく。そして網体上に炭等を載置し、網体の下方に新
聞紙などの着火し易い資材を挿入して開口もしくは切欠
きからマッチなどにより新聞紙等に火を着ければ、新鮮
な空気が開口等から筒状体内に流入し上端の開口から流
出することによって、新聞紙等の火炎が網体上の炭等に
接触しそれらを可燃するので、炭等は数分間で着火す
る。また、網体上の着火した炭等は把手をもって筒状体
を縦向きの姿勢で、バーベキューコンロまで運び、そこ
で筒状体の上端開口を下向けに傾斜させることで、コン
ロ本体上に簡単に移し替えることができる。

【０００９】請求項２に記載のバーベキューコンロは、
ａ’）コンロ本体を構成する金属板体の両端縁に、それ
ぞれ金属板の一端縁を折り畳み可能に連接し、両側の金
属板の開放端縁を突き合わせて分離可能に接合すること
により開口断面が正方形・長方形・三角形・多角形・円
形のいずれかの筒状体を形成可能に構成し、少なくとも
一枚の前記金属板の外面に把手を設け、ｂ’）前記金属
板体の内面で一側部寄りに前記開口断面形状に対応する
形状の網体の一側縁を枢着するとともに、該網体を金属
板内面に対しほぼ直角に保持させるための保持部材を前
記網体又はいずれかの前記金属板の内面もしくは前記金
属板体の内面に設け、ｃ）前記金属板の前記網体寄りの
一側部に開口もしくは切欠きを設けたことを特徴として
いる。

【００１０】上記の構成を有する請求項２に係るバーベ
キューコンロによれば、金属板体および金属板により筒
状体を形成し、上記請求項１に係る着火器具と同様の要
領（上記のとおり）により炭等の固形燃料に着火させ
る。この状態で、金属板体を底面にして河原や野外の平
坦地などに設置し、両側の金属板を金属板体に対しほぼ
直角に立設する。これにより着火した炭等は網体上から
コンロ本体上に転がり、移し替えられる。ここで、網体
をコンロ本体上に面一に倒伏し、両側の金属板の上端間
に調理用の網もしくはグリル板などを掛け渡して装着す
る。このようにしてバーベキューを楽しむことができ
る。なお、相対向する金属板の両側で調理用の網やグリ
ル板の下方の両側は大きく開放され、燃焼用の新鮮な空
気が充分に流入するので、着火した炭等が長時間にわた
り燃焼され、上方の網やグリル板上の食物を炭焼きある
いは加熱して調理できる。

【００１１】一方、使用後は炭等が消火し、金属板体や
金属板が冷えた状態で、網やグリル板等を取り外してか
ら、金属板体上に両側の金属板を相互に折り重ね、金属
板を金属板体上に重ね合わせた状態にする。これにより
コンパクトにまとまるので、持ち運びが容易で収納も場
所をとらない。

【００１２】請求項３に記載のように、前記コンロ本体
を構成する金属板体を、一対の金属板体を折り畳み可能
にかつ１８０゜展開可能に連結して構成するとともに、
各金属板体の周縁部を直角に折り曲げて周囲に枠を形成
し、該枠内に複数の開口を間隔をあけて設けたコンロ本
体部分を着脱可能に嵌着することができる。

【００１３】請求項３に係るバーベキューコンロによれ
ば、コンロ本体の金属板体部分を一対の金属板体から構
成しているから、使用時にかなり大型のバーベキューコ
ンロになるが、折り畳み可能なため持ち運び時や収納時
にはコンパクトになる。しかも、着火した炭等が載置さ
れるコンロ本体部分は、周囲に枠を設けた金属板体から
着脱できるので、コンロ本体を取り外して炭等から生じ
る灰を清掃したり洗浄したりでき、清潔である。

【００１４】請求項４に記載のように、前記金属板体が
少なくとも一対の脚部を折り畳み自在に備えていること
が望ましい。

【００１５】請求項４記載のバーベキューコンロによれ
ば、金属板体には少なくとも一対の脚部を設けているの
で、脚部を展開することにより、河原や野外の平坦地な
どに設置し、バーベキューを楽しむことができる。ま
た、脚部は折り畳み自在に備えているので、使用時以外
は折り畳んだうえ、たとえば脚部の接地面内側に握り手
を装着しておけば、持ち運び用ハンドルとして使用する
ことができる。

【００１６】請求項５に記載のバーベキューコンロは、
Ａ）脚部を備え上端を開放した筺体内に炭等の固形燃料
を載置するコンロ本体を装着し、前記筺体の上端開放縁
部上に網体を着脱可能に掛け渡してなるバーベキューコ
ンロにおいて、Ｂ）前記コンロ本体のコーナー付近を切
欠いて前記固形燃料の載置用網体を開閉自在に枢着する
とともに、前記切欠き位置から前記筺体の底部を貫通し
て有底の筒状体を取り付け、Ｃ）該筒状体の側周壁の底
部近傍に空気供給用開口を設け、前記コンロ本体上の切
欠き周辺に、折り畳み自在に連接した一対の金属板を前
記筺体のコーナー部を構成する２面の側壁とともに筒状
部を構成可能にかつ倒伏可能に配設したことを特徴とし
ている。

【００１７】請求項５に係るバーベキューコンロは、従
来の一般的なバーベキューコンロに炭等の固形燃料に対
する着火を容易にするための着火器具を一体に組み込ん
でいるので、着火器具を準備したり、コンロと別個に持
ち運んだりする必要がない。また、使用に際しては、着
火用網体の下方の筒状体内に新聞紙等を挿入し、網体を
閉じてその上に炭などの固形燃料を載せる。そして、一
対の金属板を直角に保持してコンロ本体の切欠き部周辺
に立設することで、筒状体、切欠きおよび金属板・二面
側壁により形成される筒状部に跨がって一連に連通す
る、一種の煙突が形成される。このため、筒状体の底部
付近に設けた空気供給用開口からマッチで中の新聞紙等
に火を着けることにより数分で、網体上の炭等に着火す
る。また、網体のレベル（上下方向の位置）はコンロ本
体とほぼ同一であるから、一対の金属板を展開してコン
ロ本体上に倒伏させれば、網体上の着火した炭などをコ
ンロ本体上に簡単にかつ瞬時に移し替えできる。

【００１８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の着火器具およびバ
ーベキューコンロについてそれらの実施の形態を図面に
基づいて説明する。

【００１９】図１は本発明の第１実施例に係る着火器具
の使用状態を示す斜視図、図２・図３は折り畳み途中の
段階を示す斜視図、図４は完全に折り畳んだ状態を示す
斜視図である。

【００２０】これらの図面に示すように、着火器具１は
本例では４枚の長方形の金属板２の相互に隣接する長辺
側を、折り畳み可能にリング状ヒンジ具３で連接してい
る。両側の金属板２の開放端は、対応する一対の連結具
７ａ・７ｂにより相互に接続および離脱可能である。本
例の場合、金属板２・２の開放端を連結具７ａ・７ｂに
よって接続して四角筒状体を形成した状態で、開口断面
が正方形になる。

【００２１】一の金属板２の内面で一側寄りには、つま
り図１の筒状体でその下部側には、正方形の着火用網体
４の一辺がヒンジ具（蝶番）５により枢着され、網体４
の先端部４ｂを対応する金属板２に設けた保持部材とし
ての係止孔２ａに挿入可能に設けている。あるいは、網
体４の先端側に網体４を水平に保持する保持具４ａを折
り畳み可能に取り付けてもよい。また金属板２の網体４
側、図１では下端部近傍に、複数の開口（空気供給孔）
２ｂを設けている。さらに本例では、二枚の各金属板２
の短辺間のほぼ中間位置に「コ」の字形の把手６が開閉
自在に枢支されており、把手６の長辺部には木製や合成
樹脂製の断熱材６ａが装着されている。

【００２２】図示は省略するが、３枚の長方形の金属板
２を折り畳み可能に連接し、三角筒状体の着火器具にし
てもよく、逆に金属板２の枚数を増やして多角形筒状体
の着火器具にしたり、あるいは複数の金属板を円弧状に
形成し、円筒状体の着火器具にすることができる。

【００２３】上記実施例に係る着火器具１について使用
態様を説明する。この着火器具１によれば、不使用時に
は炭等の固形燃料を載せる網体４を金属板２の内面に面
一に折り畳むとともに、複数の金属板２を折り畳んで重
ね合わせ、把手６を折り畳むことにより、比較的厚みの
薄い板状体として取り扱うことができる。一方、使用時
には、複数枚の金属板２を展開して両側開放縁端を連結
し、網体４を金属板２内面に対し直角に起こして保持
し、煙突状の筒状体に組み立てる。ここで、網体４寄り
の一側部の開口２ｂ側を下にして筒状体を立てる。この
とき、把手６は直角に起こしておく。そして網体４上に
炭Ｃ等を載置し、網体４の下方に新聞紙などの着火し易
いものを挿入して開口４ｂからマッチなどにより新聞紙
等に火を着ければ、新鮮な空気が開口４ｂから筒状体内
に流入し上端の開口から流出することによって、新聞紙
等の火炎が網体４上の炭等に接触しそれらを可燃するの
で、炭等は数分間で着火する。また、網体４上の着火し
た炭等は把手６をもって筒状体を縦向きの姿勢で、バー
ベキューコンロ（図示せず）まで運び、そこで筒状体の
上端開口を下向けに傾斜させることで、コンロ本体上に
簡単に移し替えることができる。

【００２４】次に、図５は本発明の第１実施例に係るバ
ーベキューコンロの使用状態を示す斜視図、図６（ａ）
はバーベキューコンロにおける着火状態を示す斜視図、
図６（ｂ）は同収納状態を示す斜視図である。図７
（ａ）〜（ｄ）は使用状態から折り畳んだ状態に至る過
程を順に示す図面で、図７（ａ）〜（ｄ）は正面図であ
る。

【００２５】これらの図面に示すように、バーベキュー
コンロ１１は本例では２枚の長方形の金属板体１２の相
互に隣接する長辺側が、折り畳み可能にヒンジ具（蝶
番）１３で連接され、コンロ本体を形成している。各金
属板体１２の両側（長辺側）には金属板１４の長辺側が
折り畳み可能にヒンジ具（蝶番）１８で連接され、また
各金属板１４の開放端は連結具１５により相互に接続お
よび離脱可能に構成されている。本例の場合、金属板１
４・１４の開放端を連結具１５にて接続し四角筒状体を
形成した状態で、開口断面が正方形になる。

【００２６】金属板体１２は、金属板の周縁部を直角に
折り曲げることにより、周囲に枠１２ａが形成されてい
る。この枠１２ａ内には、コンロ部材１６が着脱可能に
嵌着されている。コンロ部材１６は、周囲に逆向き（内
向き）の枠を備えた箱体からなり、コンロ部材１６の表
面には複数の円形開口１６ｂが設けられている。また、
一方の金属板体１２のコンロ部材１６の表面（内面）の
内面で一側寄りには、つまり図４に示す筒状体でその下
部側には、正方形の着火用網体１７の一辺がヒンジ具
（蝶番）１７ａにより枢着され、網体１７の先端部を保
持する保持部材としての係止具１９が他方の金属板体１
２のコンロ部材１６の表面に、折り畳み可能に設けられ
ている。さらに、各金属板体１２の両側には、長辺方向
に跨がって「コ」の字形の脚部２０の両端部が折り畳み
自在に軸着されている。

【００２７】また各金属板１４の網体１７側、図６では
下端部近傍に、複数の開口（空気供給孔）１４ｂが設け
られている。さらに、二枚の各金属板１４の短辺間のほ
ぼ中間位置には、「コ」の字形の把手２１が折り畳み自
在に枢支されており、把手２１の長辺部には木製や合成
樹脂製の断熱部材２１ａが装着されている。

【００２８】上記した実施例係るバーベキューコンロ１
１の使用態様について説明する。本例のバーベキューコ
ンロ１１によれば、金属板体１２および金属板１４を連
接箇所で直角に折り曲げることにより筒状体を形成し、
上記実施例に係る着火器具１と同様の要領により炭に着
火させる。この状態で、金属板体１２を底面にして両側
の金属板１４・１４を金属板体１２・１２に対しほぼ直
角に立設する。これにより着火した炭Ｃは網体１７上か
らコンロ部材１６上に転がり、移し替えられる。ここ
で、網体１７をコンロ部材１６上に面一に倒伏し、両側
の金属板１４？１４の上端間に調理用の網２２を掛け渡
して取り付ける。また、金属板体１２の各脚部２０を展
開して河原や野外の平坦地などに設置し、バーベキュー
を楽しむことができる。なお、相対向する金属板１４の
両側で調理用の網２２の下方の両側は大きく開放され、
燃焼用の新鮮な空気が充分に流入するので、着火した炭
Ｃが長時間にわたり燃焼され、上方の網２２上の食物を
焼いたり加熱したりして調理できる。

【００２９】一方、使用後は炭が消火し、金属板体１２
や金属板１４が冷えた状態で、網２２を取り外してか
ら、金属板体１２上に両側の金属板１４を相互に折り重
ね、金属板１４を金属板体１２上に重ね合わせた状態に
する。これによりコンパクトにまとまるので、持ち運び
が容易で収納も場所をとらない。なお、脚部２０は折り
畳み、把手２１は金属板体１２内に押し込む。

【００３０】なお、図８は金属板体１２の両側に長方形
の金属板１４を折り畳み可能に連接したバーベキューコ
ンロの他の実施例を示すもので、上記コンロ１１では着
火器具として使用する際に四角筒状体に形成するが、本
例のコンロ１１’では三角筒状体の着火器具として使用
するので、網体１７の形状も三角形になっている。ま
た。調理用網２２は３つに折り畳めるようにして、収納
時には金属板体１２内にコンロ部材１６とともに収納で
きるようにすることができる。さらに、脚部２０は折り
畳んだ状態（図６（ｂ）参照）で、持ち運び用ハンドル
として使用できるように脚部２０の接地辺内側に握り手
を装着することができる。そのほか、金属板１４を金属
板体１２から取り外しできるようにすると、洗浄時に便
利である。また、脚部２０を省くこともできる。

【００３１】以上に着火器具とバーベキューコンロの実
施例を説明したが、着火器具１は円筒形や多角筒形の着
火器具が可能であるが、バーベキューコンロの場合に
は、上記２つの実施例に示したように普通は、一枚又は
二つ折りの一対の金属板体１２を備え、その両側にそれ
ぞれ金属板１４を折り畳み可能に設けた構造になる。

【００３２】図９は本発明の他の実施例に係るバーベキ
ューコンロを示す斜視図、図１０および図１１は着火器
具の部分を拡大して示す斜視図で、図１０は着火状態を
表し、図１１はバーベキューコンロとしての使用状態を
表している。

【００３３】本例のバーベキューコンロ３１は市販のも
のを改良したもので、半円筒形で上端を開放した金属製
の筺体３２を備え、この筺体３２の４つの隅角には真っ
すぐな脚部３３が装着されている。筺体３２内の底部近
傍には、多数の開口を上面側に設け下面側の板とともに
直方体状に形成された金属製のコンロ本体３４が敷設さ
れている。ここまでの構造は市販品と共通している。

【００３４】本例の場合には、筺体３２内のコーナー部
においてコンロ本体３４の一部に正方形状の開口３４ａ
を設け、上下方向に貫通している。そして、貫通する開
口３４ａに連通させて上端を開放し有底の四角筒状体３
５を配設し、この四角筒状体３５の下部を筺体３２の底
板３２ａを貫通させて下方に突出させている。四角筒状
体３５の側周壁の下端部近傍には、燃焼用空気の供給口
３５ａを複数設けている。四角筒状体３５は筺体３２の
底板３２ａ下方より上向きに挿入することにより着脱自
在に装着し、使用後に取り外して清掃できるようにして
いる。開口３４ａ上には、金属製の着火用網体３６を着
脱可能に取り付けている。また、開口３４ａの一側に
は、１８０゜展開可能かつ９０゜折り畳み可能に接続さ
れた一対の金属板３７の一方の一辺をコンロ本体３４上
において起伏可能に枢着している。

【００３５】以上の構成からなる本例のバーベキューコ
ンロ３１は、網体３６を取り外し、開口３４ａ内から四
角筒状体３５内に新聞紙等の着火用の紙くずを挿入し、
網体３６を取り付け、炭などの固形燃料を載せたのち
に、図１０のように一対の金属板３７を直角に折り畳ん
だ状態でコンロ本体３４上に起立し、筺体３２のコーナ
ー部の直交する二面の側壁３２ｂとともに煙突を作る。
なお、金属板３７にはフックを係止してワイヤー付きピ
ン３８を筺体３２の一部に設けた孔に差し込み、金属板
３７が倒れないようにするとなおよい。ここで、供給口
３５ａからマッチ等により新聞紙や紙くずに火を着ける
ことにより、紙くずが燃焼され、網体３６上の固形燃料
に着火される。あとは、図１１に示すように一対の金属
板３７を展開してコンロ本体３４上に倒し、網体３６上
の着火した固形燃料Ｃをコンロ本体３４上に万遍に移
す。この状態で、筺体３２の上端に調理用の網やグリル
板（図示せず）などを装着し、肉や野菜などの食物を載
せて焼いたり加熱したりして調理し、バーベキューを楽
しむことができる。

【００３６】図１２はバーベキューコンロ３１の他の実
施例を示すもので、コーナー部を構成する筺体３２の２
面上端に金属板状の開閉壁３９をヒンジにより上下方向
に開閉自在に取り付けている。筺体３２の高さが低い場
合、着火用の炭Ｃ等の固形燃料を収容する量が制限され
るが、開閉壁３９を上向きに立てることにより、炭Ｃ等
の収容量を増大できる。

【００３７】

【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明に係る着火器具およびバーベキューコンロには、
次のような優れた効果がある。

【００３８】（１）請求項１の着火器具は、炭等の固形
燃料に簡単に着火できるとともに、着火後の炭等をコン
ロ本体上への移し替えが容易に行え，しかも使用時以外
は折り畳むことによって板状体にしてコンパクトにで
き、携行および収納に便利である。

【００３９】（２）請求項２のバーベキューコンロは、
炭等への着火が容易な着火器具を兼ね備え、着火後の炭
等をコンロ本体上に簡単かつ瞬時に移し替えて使用で
き、しかも使用時以外は折り畳むことによって板状体に
してコンパクトにでき、携行および収納に便利である。

【００４０】（３）請求項３のバーベキューコンロは、
使用時には比較的大型のバーベキューコンロになるた
め、多人数で使用できるうえに、請求項２のコンロと同
様に折り畳み可能なため持ち運び時や収納時にはコンパ
クトになる。しかも、着火した炭等が載置されるコンロ
本体部分は、周囲に枠を設けた金属板体から着脱できる
ので、コンロ本体を取り外して炭等から生じる灰を清掃
したり洗浄したりでき、清潔である。また、請求項４の
発明では脚部を展開することにより、河原や海岸の砂浜
などに簡単に設置でき、便利である。

【００４１】（４）請求項５のバーベキューコンロは、
炭等への着火が容易な着火器具を備えているから、容易
にかつ確実に炭等に着火させられるうえに、着火後の炭
等をコンロ本体上に簡単かつ瞬時に移し替えて使用でき
る。しかも、市販品から簡単に改造することもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例に係る着火器具の使用状態
を示す斜視図である。

【図２】図３と同様に着火器具の折り畳み途中の段階を
示す斜視図である。

【図３】図１の着火器具の折り畳み途中の段階を示す斜
視図である。

【図４】図１の着火器具を完全に折り畳んだ状態を示す
斜視図である。

【図５】本発明の第１実施例に係るバーベキューコンロ
の使用状態を示す斜視図である。

【図６】図６（ａ）はバーベキューコンロにおける着火
状態を示す斜視図、図６（ｂ）は同収納状態を示す斜視
図である。

【図７】図７（ａ）〜（ｄ）は図５のバーベキューコン
ロの使用状態から折り畳んだ状態に至る過程を順に示す
正面図である。

【図８】金属板体１２の両側に長方形の金属板１４を折
り畳み可能に連接したバーベキューコンロの他の実施例
を示す斜視図で、図８（ａ）は使用状態を表し、図８
（ｂ）は着火状態を表している。

【図９】本発明の他の実施例に係るバーベキューコンロ
を示す斜視図である。

【図１０】図１０および図１１は着火器具の部分を拡大
して示す斜視図で、図１０は着火状態を表している。

【図１１】図９のバーベキューコンロの使用状態を示す
斜視図である。

【図１２】本発明の他の実施例に係るバーベキューコン
ロの着火器具部分を拡大して示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 着火器具 ２ 金属板 ３ リング状ヒンジ具 ４ 網体 ４ａ保持具 ５ ヒンジ具（蝶番） ６ 把手 ７ 係止孔（保持部材） ８ 連結具 １１ バーベキューコンロ １２ 金属板体（コンロ本体） １３・１８ ヒンジ具（蝶番） １４ 金属板 １５ 連結具 １６ コンロ部材 １７ 着火用網体 １９ 係止具（保持部材） ２０ 脚部 ２１ 把手 ２２ 調理用網 ３１ バーベキューコンロ ３２ 筺体 ３３ 脚部 ３４ コンロ本体 ３４ａ開口 ３５ 四角筒状体 ３６ 着火用網体 ３７ 金属板 Ｃ 炭（固形燃料）

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 折り畳み可能に連接された複数枚の金属
   板からなり、これらの金属板のうち両側の開放端縁を突
   き合わせて分離可能に接合することにより開口断面が三
   角形・正方形・長方形・多角形・円形のいずれかの筒状
   体を形成可能に構成し、少なくとも一枚の前記金属板の
   外面に把手を折り畳み可能又は着脱可能に設け、前記金
   属板の内面で一側部寄りに前記開口断面形状に対応する
   網体の一側縁を枢着するとともに、該網体を金属板内面
   に対しほぼ直角に保持させるための保持部材を前記網体
   又はいずれかの前記金属板の内面に設け、 前記金属板の前記網体寄りの一側部に開口もしくは切欠
   きを設けたことを特徴とする炭等の固形燃料着火器具。
2. 【請求項２】 コンロ本体を構成する金属板体の両端縁
   に、それぞれ金属板の一端縁を折り畳み可能に連接し、
   両側の金属板の開放端縁を突き合わせて分離可能に接合
   することにより開口断面が正方形・長方形・三角形・多
   角形・円形のいずれかの筒状体を形成可能に構成し、少
   なくとも一枚の前記金属板の外面に把手を設け、 前記金属板体の内面で一側部寄りに前記開口断面形状に
   対応する形状の網体の一側縁を枢着するとともに、該網
   体を金属板内面に対しほぼ直角に保持させるための保持
   部材を前記網体又はいずれかの前記金属板の内面もしく
   は前記金属板体の内面に設け、 前記金属板の前記網体寄りの一側部に開口もしくは切欠
   きを設けたことを特徴とする炭等の固形燃料着火器具を
   備えたバーベキューコンロ。
3. 【請求項３】 前記コンロ本体を構成する金属板体を、
   一対の金属板体を折り畳み可能にかつ１８０゜展開可能
   に連結して構成するとともに、各金属板体の周縁部を直
   角に折り曲げて周囲に枠を形成し、該枠内に複数の開口
   を間隔をあけて設けたコンロ本体部分を着脱可能に嵌着
   した請求項２に記載の炭等の固形燃料着火器具を備えた
   バーベキューコンロ。
4. 【請求項４】 前記金属板体が少なくとも一対の脚部を
   折り畳み自在に備えている請求項２又は３に記載の炭等
   の固形燃料着火器具を備えたバーベキューコンロ。
5. 【請求項５】 脚部を備え上端を開放した筺体内に炭等
   の固形燃料を載置するコンロ本体を装着し、前記筺体の
   上端開放縁部上に網体を着脱可能に掛け渡してなるバー
   ベキューコンロにおいて、 前記コンロ本体のコーナー付近を切欠いて前記固形燃料
   の載置用網体を開閉自在に枢着するとともに、前記切欠
   き位置から前記筺体の底部を貫通して有底の筒状体を取
   り付け、該筒状体の側周壁の底部近傍に空気供給用開口
   を設け、前記コンロ本体上の切欠き周辺に、折り畳み自
   在に連接した一対の金属板を前記筺体のコーナー部を構
   成する二面の側壁とともに筒状部を構成可能にかつ倒伏
   可能に配設したことを特徴とする炭等の固形燃料着火器
   具を備えたバーベキューコンロ。