JP2001292800A - アポトーシス調節物質のスクリーニング方法 - Google Patents
アポトーシス調節物質のスクリーニング方法Info
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Abstract
おけるrRNAの役割を解明すること。 【解決手段】 28SrRNAの切断を検出することを
含む、アポトーシス調節物質のスクリーニング方法。
Description
物質のスクリーニング方法、より詳細には28SrRN
Aの特定の部位における切断を検出することを含む、ア
ポトーシス調節物質のスクリーニング方法に関する。
胞外刺激物質が引き金となる細胞死を直接媒介する膜通
過タンパク質の一グループである(Ashkenazi, A. et a
l. (1998) Science 281, 1305-1308)。Fas(CD9
5)、腫瘍壊死因子受容体1(TNFR1、CD120
a)、およびp75ニューロトロフィン(neurotrophin)
受容体は細胞死受容体である。これらの受容体は、細胞
死ドメイン(death domain)と呼ばれる相同な細胞質配列
と、非常に類似したシステインに富む細胞外領域とを有
する。
有のアポトーシス機構の引き金となるシグナル伝達分子
(signal transducing molecules)が研究されている。F
asを含む2つのシグナル経路、すなわちミトコンドリ
ア依存性経路およびミトコンドリア非依存性経路が報告
されている(Scaffidi, C. et al. (1998) EMBO J. 17,
1675-1687; Los, M. et al. (1999) Immunity 10, 629
-639)。これらの経路では何れも、カスパーゼ(caspas
e)−3などの下流プロテアーゼが活性化されて、アポト
ーシスが開始する。これら2つの経路の活性は細胞の種
類や組織で異なる。細胞内環境によるが、TNFR1受
容体の活性化によってアポトーシス、壊死様細胞死また
は炎症後(pro-inflammatory)反応が起こる可能性がある
ので、TNFR1より下流の経路は、Fasより下流の
経路よりも複雑と考えられている。また、細胞死受容体
に関係するFAP−1は、細胞死シグナル伝達を調節し
(Sato, T. et al. (1995) Science 268, 411-415; Iri
e, S. et al. (1999) FEBSLett. 460, 191-198)、FA
DDは壊死様の組織化された細胞死を開始することがで
きる(Kawahara, A. et al. (1998) J. Cell Biol. 14
3, 1353-1360)。細胞死受容体によるアポトーシスは発
生、恒常性、疾病および癌において重要な役割を演じる
ので、細胞死受容体による細胞死を分子レベルで分析す
ることによって、これらの現象が解明されつつある(Va
ux, D. L. et al. (1999) Cell 96,245-254; Thompson,
C. B. (1995) Science 267, 1456-1462; Williams, G.
T.(1991) Cell 65, 1097-1098)。
傷後、ある特別な時点で、アポトーシスから回復するこ
とが不可能な時点に到達する(Samejima, K. et al. (1
998)J. Cell Biol. 143, 225-239)。この時点を通過す
ると、アポトーシスは実行期(execution phase)と呼ば
れる期間に入る。実行期の特徴の一つは、細胞成分が不
可逆的に分解され、その間に、カスパーゼ−3活性化デ
オキシリボヌクレアーゼ(CAD)がゲノムDNAを消
化し(Enari, M. et al. (1998) Nature 391, 43-5
0)、カスパーゼ−6が核細胞骨格ラミンを消化する(N
icholson, D. W.et al. (1997) Trends Biochem. Sci.
22, 299-306)。これらが原因となって、アポトーシス
の特徴である核内の最終的な形態学的変化が生じる。さ
らに、カスパーゼ−3はある種のシグナルタンパク質を
消化する(Nicholson, D. W. et al. (1997) Trends Bi
ochem. Sci. 22, 299-306)。このような不可逆的分解
は細胞死を加速する。従って、アポトーシスの全体像を
完全に解明するためには、実行期の開始時点の事象を詳
しく解明することが重要である。
である。アクチノマイシン−Dなどの薬物によるタンパ
ク合成阻害は、ある種の細胞においてアポトーシスを引
き起こす(Wertz, I. E. et al. (1996) Trends Bioche
m. Sci. 21, 359-364)。リボソームはタンパク合成に
必須の大型のタンパク質−RNA複合体である。ヒトに
おいて、リボソーム(80S)は、46個のタンパク質
と28S、5.8Sおよび5SのRNA種を含む大サブ
ユニットと、33個のタンパク質および18SのRNA
を含む小サブユニットからなる(Wool, I. G. et al.
(1995) Biochem.Cell Biol. 73, 933-947)。de novoタ
ンパク合成におけるリボソーム調節は多くの研究の焦点
であったが、アポトーシスにおけるその役割を検討する
研究は報告されていない。超微細構造分析によって、あ
る組織のアポトーシスの間に、リボソームが粗面小胞体
から解離することが示された(Pilar, G. et al. (197
6)J. Cell Biol. 68, 339-356; Clarke, P. G. H. (199
0) Anat. Embryol. 181, 195-213)。このような形態学
的研究の結果から、本発明者らはアポトーシスにおける
リボソームの分子解析を行うことにした。
RNA)はタンパク合成に必須の成分であるので(Wils
on, K. S. et al. (1998) Cell 92, 337-349)、本発明
者らは、細胞死受容体の活性化によるアポトーシスにお
けるrRNAの役割を検討した。即ち、本発明は、細胞
死受容体の活性化によるアポトーシスにおけるrRNA
の役割を解明することを解決すべき課題の一つとした。
て誘導されるアポトーシスは、rRNAの分解を特徴と
する(Houge, G. et al. (1995) Mol. Cell. Biol. 15,
2051-2062)。cAMPアナログなどのいくつかの小さ
な薬物はアポトーシスを強力に誘発するが、それら薬物
の効果が多面的に発現することから、薬物の副作用で刺
激される異常な副次的な経路から生理学的死経路を分離
する試みは困難となる可能性がある。rRNAにおける
変化の分子メカニズムおよび生物学的重要性はこれまで
検討されていない。本発明者らは、ジャーカット細胞系
およびU937細胞系において、28SのrRNAが同
一の(または非常に類似した)リボヌクレアーゼ(RN
ase)によって選択的に分解されることを実証した。
さらに、本発明者らは、rRNA分解とタンパク合成と
の関係を研究することによって、タンパク合成機構の機
能不全にrRNA分解が関与する可能性があることを示
した。本発明はこれらの知見に基づいて完成したもので
ある。
切断を検出することを含む、アポトーシス調節物質のス
クリーニング方法が提供される。本発明によれば、好ま
しくは、28SrRNAのヌクレオチド3251から3
710の間における切断を検出することを含む、アポト
ーシス調節物質のスクリーニング方法、さらに好ましく
は、28SrRNAのヌクレオチド3529から354
2の間における切断を検出することを含む、アポトーシ
ス調節物質のスクリーニング方法が提供される。
NAのヌクレオチド3535と3536の間である。本
発明のアポトーシス調節物質のスクリーニング方法で
は、好ましくは、切断部位での切断を検出できるように
修飾されている28SrRNAを使用する。
切断を検出できるように修飾されている、修飾28Sr
RNAが提供される。好ましくは、本発明の修飾28S
rRNAは、28SrRNAが切断部位で切断された場
合に検出できる標識で標識されている。
ク質合成を阻害してアポトーシスを誘導できる、28S
rRNAのヌクレオチド1−3535の断片又はヌクレ
オチド3536−5025の断片の何れか片方又は両方
の部分断片が提供される。
rRNAのヌクレオチド1−3535の断片又はヌクレ
オチド3536−5025の断片の何れか片方又は両方
をアポトーシス誘導のために使用する方法が提供され
る。
位での切断を検出できるように修飾されている修飾28
SrRNA、又は28SrRNAのヌクレオチド1−3
535の断片又はヌクレオチド3536−5025の断
片の何れか片方又は両方の部分断片を、28SrRNA
のヌクレオチド3251から3710の間における切断
を検出することを含むアポトーシス調節物質のスクリー
ニング方法において使用する方法が提供される。
rRNAのヌクレオチド3251から3710の間にお
ける切断を検出することを含む、アポトーシス調節物質
のスクリーニング方法により得ることができる、アポト
ーシス調節物質が提供される。
方法について詳細に説明する。本発明のアポトーシス調
節物質のスクリーニング方法は、28SrRNAのヌク
レオチド3251から3710の間における切断を検出
することを特徴とする。アポトーシス調節物質とは、ア
ポトーシスを誘導する物質でもアポトーシスを阻害する
物質でも何れでもよい。
(ネクローシス、necrosis)とは形態学的に異なる細胞
死として最初に発見され定義され、その後の研究からア
ポトーシスの誘導および抑制は遺伝子によって支配され
るいわゆるプログラムされた細胞死であることが判って
きた。アポトーシスでは細胞の活性化に伴い、複雑な生
化学反応が起こり、種々のタンパク質やDNAの分解酵素
が産生され、これが自身の細胞に作用して細胞死がもた
らされる。アポトーシスは正常な発生・分化に不可欠な
生理的細胞死であり、正常な生体組織のホメオスタシス
に大変重要である。
ると多くの機能障害の原因になることが判明している。
例えば、アポトーシスの減少に起因する疾患としては悪
性腫瘍(癌)、白血病、自己免疫性疾患、ウイルス感染
疾患(HIV感染など)、増殖性皮膚疾患、慢性関節リ
ウマチ、自己免疫疾患、肝炎、腎疾患等を挙げることが
できる。従って、アポトーシスを誘導する物質は、これ
らのアポトーシスの減少に起因する疾患の治療及び/又
は予防剤として使用できる可能性がある。
合にも多くの機能障害の原因になることが判明してい
る。例えば、アポトーシスの増大に起因する疾患として
は、ウイルス疾患(例、エイズ、劇症肝炎など)、神経
変性疾患(例、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋
萎縮性側索硬化症、色素性網膜炎、小脳変性など)、脊
髄異形成疾患(例、再生不良性貧血など)、虚血性疾患
(例、心筋梗塞、脳卒中など)、肝疾患(例、アルコー
ル性肝炎、B型肝炎、C型肝炎など)、関節疾患(例、
変形性関節症など)、アテローム動脈硬化症等が挙げら
れる。従って、アポトーシスを阻害する物質は、これら
のアポトーシスの増大に起因する疾患の治療及び/又は
予防剤として使用できる可能性がある。
rRNAのヌクレオチド3251から3710の間にお
ける切断を検出する。28SrRNAのヌクレオチド3
251から3710の間における切断は、例えば、アポ
トーシスを評価するのに適当な細胞系に被験物質(アポ
トーシス調節物質の候補物質)を投与して、該細胞系に
おける28SrRNAの動態を分析することにより検出
できる。アポトーシスを評価するのに適当な細胞系とし
ては、以下の実施例に記載するような、抗Fas抗体C
H−11で処理し、Fasを活性化したヒトT細胞白血
病細胞株ジャーカット(Fas−ジャーカット系)、お
よびTNF−αで処理し、TNFR1を活性化したヒト
単芽球白血病細胞株U937(TNFR−U937系)
などが挙げられる。
しては、アポトーシス調節物質の候補物質であればその
種類は特に限定されない。スクリーニングの被験物質と
しては、例えばペプチド、ポリペプチド、合成化合物、
微生物発酵物、生物体(植物又は動物の組織、微生物、
又は細胞などを含む)からの抽出物、あるいはそれらの
ライブラリーが挙げられる。ライブラリーとしては、合
成化合物ライブラリー(コンビナトリアルライブラリー
など)、ペプチドライブラリー(コンビナトリアルライ
ブラリーなど)などが挙げられる。スクリーニングの被
験物質は、天然物でも合成物でもよく、また候補となる
単一の被験物質を独立に試験しても、いくつかの候補と
なる被験物質の混合物(ライブラリーなどを含む)につ
いて試験をしてもよい。また、細胞抽出物のような混合
物を分画したものについてスクリーニングを行い、分画
を重ねて、最終的にアポトーシスを調節する物質を単離
することも可能である。
ーシスを調節することが予想される物質であり、さらに
好ましくは、28SrRNAを切断することによってア
ポトーシスを調節する物質である。
うかは、例えば、被験物質を細胞アッセイ系に投与した
後の一定時間経過後に、細胞アッセイ系から全RNAを
回収し、ポリアクリルアミド−アガロースゲル電気泳動
などで分析することにより28SrRNAの切断を検出
することができる。あるいは、細胞アッセイ系から細胞
質ポリソーム分画を回収した後に、この分画から回収さ
れたRNAをポリアクリルアミド−アガロースゲル電気
泳動などで分析してもよい。
は、28SrRNA由来のプローブ又は18SrRNA
由来のプローブを用いてノザンハイブリダイゼーション
を行うことにより確認することができる。さらに切断部
位を詳細に分析するためには、28SrRNAの種々の
部分配列のオリゴヌクレオチドプローブを用いてノーザ
ンブロット分析を実施すればよい。
様では、特定の切断部位での切断を検出できるように修
飾されている28SrRNAを使用する。このような修
飾された28SrRNAとしては、28SrRNAが切
断部位で切断された場合に検出できる標識で標識されて
いるものが挙げられる。具体的には、切断部位付近に酵
素又は蛍光物質など直接又は間接的に検出可能な物質を
標識しておき、28SrRNAが切断部位で切断された
場合にのみ該標識が検出可能となるように修飾すること
が挙げられる。
ヌクレオチド1−3535の断片又はヌクレオチド35
36−5025の断片の何れか片方又は両方の部分断片
が提供される。このような28SrRNAの部分断片
は、タンパク質合成を阻害することによりアポトーシス
を誘導できるので、アポトーシス誘導物質として有用で
ある。以下の実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明は以下の実施例によって限定されることはな
い。
CC, 米国メリーランド州ロックビル)およびヒト単芽球
白血病細胞株U937(DE-4; RIKEN Cell Bank, 茨城
県つくば市)を、10%熱不活化ウシ胎児血清(Sanko
Junyaku, 東京)、100ユニット/mlペニシリン、
および100μg/mlストレプトマイシンを補ったR
PMI1640(Sigma, 米国ミズーリ州セントルイ
ス)中に維持し、二酸化炭素5%の雰囲気下、37℃で
培養した。
シス Fas−ジャーカット系において、ジャーカット細胞を
血清を含まないRPMI1640で一度洗浄し、同じ培
地中に再懸濁した。アポトーシスを誘発するために、マ
ウスモノクローナル抗Fas抗体(CH-11; MBL, 名古
屋)を100ng/mlの濃度になるように加え、細胞
を様々な時間インキュベートした。対照の細胞は、CH
−11を加えない以外は同一の条件下でインキュベート
した。他の対照として、細胞を100ng/mlの無関
係のマウスIgM(No. 02-6800; Zymed, 米国カリフォ
ルニア州サンフランシスコ)と共にインキュベートし
た。
細胞を血清を含まないRPMI1640で一度洗浄し、
同じ培地中に再度懸濁した。アポトーシスを誘発するた
めに、組換えヒトTNF−α(R&D Systems, 米国ミネ
ソタ州ミネアポリス)を30ng/mlの濃度になるよ
うに加え、細胞を様々な時間インキュベートした。対照
の細胞は、TNF−αを加えない以外は同一の条件下で
インキュベートした。
害効果を調べるために、50μMの細胞透過性形態のZ
−DEVD−FMK(カスパーゼ−3阻害剤II;Calb
iochem, 米国カリフォルニア州ラホヤ)を含む血清を含
まないRPMI1640中、細胞を37℃で1.5時間
インキュベートした。このZ−DEVD−FMKは、ジ
メチルスルホキシドに溶解して50mMの保存溶液を調
製したものを使用した。次いで、CH−11またはTN
F−αを細胞培養液に添加した。対照細胞は、同容量の
ジメチルスルホキシドで処理した。アポトーシスは光学
顕微鏡での形態学的観察およびDNA断片化アッセイ
(以下参照)によって評価した。
(Toyoshima, F. et al. (1997) J. Cell Biol. 139, 1
005-1015)で抽出し、1.4%アガロースゲル電気泳動
に付し、臭化エチジウム染色を行った。
ンブロット Trizol試薬(GibcoBRL, 米国メリーランド州ロッ
クビル)を用いて、全RNAを細胞から単離した。溶液
の濃度は、260nmの吸光度を測定することによって
求めた。ポリアクリルアミド(2.5%)−アガロース
(0.5%)複合ゲル電気泳動は、Peacockおよ
びDingmanの方法(Peacock, A. C. et al. (196
8) Biochemistry 7, 668-674)を改変して行った。蒸留
水(13ml)を75mgの電気泳動用のアガロース
(Iwai Chemicals, 東京)に加えた。アガロースの融解
後、ゲル溶液を約40℃に冷却した。次に、以下の溶液
をゲル溶液に加えて、よく混合した:0.8Mトリス/
0.49M酢酸/20mM EDTA(20X TAE
緩衝液)0.75ml、29%アクリルアミド/1%
N,N’−メチレン−ビス−アクリルアミド1.25m
l、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミ
ン20μl、および10%過硫酸アンモニウム50μ
l。その後、混合物をゲル型(厚さ1.0mm、幅87
mm、長さ77mm)に注ぎ、型の頂部にコームを挿入
した後、室温で30分間保持してポリアクリルアミドゲ
ルを重合した。次に、アガロースを固化させ、複合ゲル
を冷却するために、4℃で1時間保持した。RNA試料
(1レーン当たりRNA2.5μg)を同容量の90容
量%ホルムアミド/10容量%グリセリンと混合し、6
5℃で3分間インキュベートし、室温で5分間放冷し、
その後ゲル上に載せた。ゲルは、予め氷上で冷却した1
X TAE緩衝液中、200Vで30〜40分泳動し、
その後臭化エチジウムで染色した。
のために、RNAを、Mini Transblot
Cell(BioRad, 米国カリフォルニア州ハーキュリー
ズ)を用い、0.19Mグリシンを含む25mMトリス
中、Hybond−N+膜(Amersham, 英国Buchingham
shire州Little Chalfont)上に0.3Aで1時間電気ブ
ロットし、UV Stratalinker(Stratage
ne, 米国カリフォルニア州ラホヤ)を用いて固定した。
オリゴデオキシリボ核酸プローブをESPEC−OLI
GOサービス(株)(茨城県つくば市)で合成し、[γ
−32P]ATP(Amersham)およびT4ポリヌクレオチ
ドキナーゼ(Takara, 滋賀県大津市)を用いて末端を標
識した。ブロットは、QuickHybハイブリダイゼ
ーション溶液(Stratagene)中で15分間プレハイブリ
ダイゼーションし、[32P]で標識したオリゴヌクレオ
チドプローブで1時間ハイブリダイゼーションした。ブ
ロットを0.1%SDS/2×SSC、その後0.1%
SDS/0.1×SSC(1×SSC:0.15M塩化
ナトリウムを含む15mMクエン酸ナトリウム)で洗浄
し、Kodak X−OMATフィルムを用いてオート
ラジオグラフィーに付した。
RACE) アガロースゲル電気泳動と、フェノールを用いる「破砕
浸漬」("crush-and-soak")法とを組み合わせることによ
って、アポトーシスRNA断片を単離した。5‘RAC
Eは、5’RACE Kit ver.2.0(GibcoB
RL)を使用し、製造元の取扱説明書に従って実施した。
ヒト28SrRNA配列(Gonzalez, I.L. et al. (198
5) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 82, 7666-7670)を認
識する以下のリバースプライマーを用いた:第一鎖cD
NA合成用 5’−GCTCAACAGGGTCTTC
−3’(配列番号1)(ヌクレオチド3873−388
8のアンチセンス)、およびそれに続くポリメラーゼ連
鎖反応(PCR)用 5’−CACTGGGCAGAA
ATCACATC−3’(配列番号2)(ヌクレオチド
3655−3674のアンチセンス)。生成物をアガロ
ースゲル電気泳動によって分析した。QIAQuick
ゲル抽出キット(QLAGEN, 独国Hilden)を用いて増幅し
たcDNAをゲルから単離し、PCR用リバースプライ
マーおよびBig Dye Terminator C
ycle Sequencing Kit(PE Biosyst
ems, 米国カリフォルニア州Foster City)を用いて直接
配列決定した。配列結果の確認のため、アポトーシスジ
ャーカット細胞由来のcDNAをpBluescrip
tII KS(Stratagene)中にサブクローニングし、
M13ユニバーサルプライマーで配列決定した。
8個)を採取の前に、シクロヘキシミド(5μg/m
l;Sigma)の存在下、10分間培養した(Sabatini,D.
D. (1998) Cells: A Laboratory Manual. Vol. 1, pp.
37.1-37.22, Cold Spring Harbor Laboratory Press,
New York)。採取した細胞をリン酸緩衝塩類溶液(PB
S)で洗浄し、1%TritonX100、1%デオキ
シコール酸ナトリウム、0.25Mスクロース、25m
M塩化カリウム、5mM塩化マグネシウム、10μg/
mlシクロヘキシミド、10mMの2−メルカプトエタ
ノールおよび1mMフッ化フェニルメチルスルホニルを
含有する50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.5)
2.5mlで氷上15分間溶解し、15,000×gで
10分間遠心分離して、ポストミトコンドリア(post-mi
tochondrial)分画(上清)を回収した。遠心管(No.349
622; Beckman, 米国カリフォルニア州パロアルト)に、
2.0Mスクロース溶液(溶媒、25mM塩化カリウ
ム、5mM塩化マグネシウムおよび10mMの2−メル
カプトエタノールを含む50mMトリス−塩酸緩衝液
(pH7.5))0.75mlおよび0.5Mスクロー
ス溶液0.63mlを入れた。ポストミトコンドリア上
清(遠心管1本当たり0.9ml)を頂部に加え、10
5,000×g、2℃で3時間遠心した。ポリソームは
得られたペレットの90%以上を占める(Wettstein,
F. O. et al. (1963) Nature 197, 430-435)。25m
M塩化カリウム、5mM塩化マグネシウム、10mMの
2−メルカプトエタノール、および1.6ユニット/μ
lのRNasin(Promega,米国ウィスコンシン州マデ
ィソン)を含む50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.
5)を用いて、ペレットからポリソームを採取した。
0(Sigma)中に加え、110μCi/mlのL−[35
S]−メチオニン(EASYTAG; New England Nuclear, Bo
ston, MA)で20分間パルスラベルした。その後、細胞
をPBSで3回洗浄し、1%TritonX−100、
0.15M塩化ナトリウム、5mMのEDTAおよび1
mMフッ化フェニルメチルスルホニルを含有する50m
Mトリス−塩酸緩衝液(pH7.5)で氷上10分間溶
解し、15,000×gで5分間遠心分離した。上澄
を、10%ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミ
ドゲル電気泳動(SDS−PAGE)およびオートラジ
オグラフィーに付した。オートラジオグラムは、イメー
ジアナライザー(Model ES-8000; Epson, Tokyo, Japa
n)を用いて走査し、バンドの強度はNIHイメージソ
フトウェア(National Institute of Health, Bethesd
a, MD)で評価した。
のrRNAが分解する 本実験では以下の2つのアポトーシス系を選択した:抗
Fas抗体CH−11で処理し、Fasを活性化したヒ
トT細胞白血病細胞株ジャーカット(Fas−ジャーカ
ット系)、およびTNF−αで処理し、TNFR1を活
性化したヒト単芽球白血病細胞株U937(TNFR−
U937系)。FasおよびTNFR1はこれらの受容
体が欠如したマウスにおいて白血球の発生および機能に
重要であることが示されているので、白血病型細胞株を
含むこれらの系は、合理的であると考えられる(Los,
M. et al. (1999) Immunity 10, 629-639; Yeh, W. C.
etal. (1999) Immunol. Rev. 169, 283-302)。
の変化を調べるために、Trizolを用いて全RNA
を単離し、ポリアクリルアミド−アガロース複合ゲル電
気泳動で分析した。アポトーシス細胞において、未変化
のrRNAのバンド以外のバンドが現れた(図1A、レ
ーン1および3)。対照試料ではRNAの変化は検出さ
れず(図1A、レーン2および4)、無関係のマウスI
gMで処理したジャーカット細胞には追加のバンドはな
かった(図1A、レーン6)。ここで示された電気泳動
パターンは、cAMPアナログにより誘導されるアポト
ーシスの間のパターン(Houge, G. et al. (1995) Mol.
Cell. Biol. 15, 2051-2062)よりもはるかにシンプル
である。より小さなRNA分子を同定するため、アポト
ーシス試料および対照試料を12%ポリアクリルアミド
ゲル電気泳動で分離したが、バンドパターンに差はなか
った(データは示さず)。
として核外に搬出される(Warner,J. R. (1990) Curr.
Opin. Cell Biol, 2, 521-527)。今回同定された余分
のRNA分子が細胞質リボソームで発生するかどうかを
調べるために、遠心分離によってアポトーシス性ジャー
カット細胞由来の細胞質ポリソーム分画を回収した。こ
の分画から回収されたRNAを、複合ゲル電気泳動で分
析した。ポリソーム分画において、余分のバンドが観察
された(図1B)。これにより、この余分のRNA分子
がタンパク合成に関係するリボソーム由来であり、アポ
トーシス核における異常なRNA合成によるものではな
いことが示された。この余分なRNA種はポリソーム単
離によって濃縮されなかったので(図1Bのレーン1お
よび3を比較のこと)、rRNAの変化はポリソームに
特異的ではなかった。
切断部位は、Fas−ジャーカット系およびTNFR−
U937系で同一である:これら2つの系は異なる細胞
死受容体を刺激するが、余分のRNAのパターンは非常
に類似している(図1A)。特に、両システムは、18
SrRNAより若干小さい一本の顕著なバンドを生じ
(図1Aにおいて三角矢印で示す)、2つの細胞型から
得られたこのバンドが同様の移動度を有することから、
構造が同一であることが示唆される。そこでこのRNA
種の分子の同一性を調べた。複合ゲル電気泳動の後、ア
ポトーシス性および対照のジャーカット細胞由来のRN
Aをナイロン膜上にエレクトロブロットし、ブロットを
28Sおよび18SrRNAのプローブでハイブリダイ
ゼーションした。この顕著なバンドは28SrRNAプ
ローブでハイブリダイゼーションしたが(図2A、左パ
ネル)、18SrRNAのプローブでは余分なバンドは
検出されなかった(図2A、右パネル)。この知見か
ら、このRNA種がRNaseで分解した28SrRN
A由来であることが示唆された。
28SrRNAの種々の部分配列のオリゴヌクレオチド
プローブを用いてノーザンブロット分析を実施した。予
め同定した顕著なRNAバンドは、28SrRNAの
3’−末端領域からなり(表1)、推定上の開裂部位は
おそらくヌクレオチド3251および3710の間のい
ずれかであると思われた。次に、このRNA断片をアポ
トーシスを受けたジャーカット細胞およびU−937細
胞から単離し、5’RACEを用いて慎重に評価した。
増幅したcDNA断片の分析によって、両系から同一の
移動度を有する一本のバンドが得られた(図2B)。バ
ンドが拡散しているのは、主に鋳型cDNAのdC−尾
部の長さが異なるためである。これらのcDNA試料の
配列決定により、両系において、RNA分子の5’−末
端がヌクレオチド3536であること、すなわち定義に
よって(Gorski, J. L. et al. (1987) J. Mol. Evol.
24,236-251; Wakeman, J. A. et al. (1989) Biochem.
J. 258, 49-56)、切断部位が可変領域8に位置するこ
と(図2C)が明らかになった。この結果から、これら
の系は異なる細胞死受容体を刺激するけれども、切断の
メカニズムは非常に類似しており、おそらく同一のRN
aseによって行われることが示唆される。さらに、図
1中、星印で示した余分のRNA種は28SrRNAの
5’末端領域であることも示唆される(図2A中央のパ
ネルも参照のこと)。
ーションの概要 プローブを化学的に合成し、T4ポリヌクレオチドキナ
ーゼおよび[γ−32P]ATPで末端を標識した。抗F
as抗体で処理したジャーカット細胞から全RNAを単
離し、ポリアクリルアミド−アガロース複合ゲル中で電
気泳動し、標識したプローブを用いてノーザンブロット
法に付した。
10に示す。ヒト28SrRNA(5025ヌクレオチ
ド)の構造は、Gonzalezらの方法によって決定
した(Gonzalez, I.L. et al.(1985) Proc.Natl.Acad.S
ci.USA, 82, 7666-7670)
−U937系とのrRNA分解のカスパーゼ−3様活性
に対する依存性の相違 カスパーゼはアポトーシス刺激によって特異的に活性化
されるプロテアーゼの一群である(Nicholson, D. W. e
t al. (1997) Trends Biochem. Sci. 22, 299-306)。
アポトーシスの実行期(execution phase)には、エフェ
クターであるカスパーゼが活性化され、種々の基質が消
化されて細胞死が促進される。特に、カスパーゼ−3は
鍵となるエフェクターであり、細胞中の多数の成分の分
解に関係する。実行期がrRNA分解をもたらすとする
と、カスパーゼ−3はrRNA分解の上流にある可能性
がある。この可能性を検討するために、ジャーカット細
胞をカスパーゼ−3阻害剤および細胞透過性のZ−DE
VD−FMKで前処理し、その後モノクローナル抗Fa
s抗体であるCH−11で処理した。細胞から回収した
RNAおよびDNAを分析した。Z−DEVD−FMK
はゲノムDNAの分解(DNAラダー形成(ladder form
ation))を阻害したが、これはカスパーゼ−3活性化C
ADによるものである(図3A、下のパネル)。興味深
いことに、28SrRNAの分解もカスパーゼ−3阻害
剤によって抑制された(図3A、上のパネル)。これら
の結果から、Fas−ジャーカット系において、カスパ
ーゼ−3またはカスパーゼ−3様プロテアーゼが28S
rRNAの分解に関係していることが示唆される。
NA分解とカスパーゼ−3との関係を調べた。この系で
は、カスパーゼ−3阻害剤はrRNA分解に影響を及ぼ
さなかった(図3B、上のパネル)。この結果は、阻害
剤がこの細胞株で作用しなかったためではなかった。す
なわち、ジャーカット細胞と同様、U937細胞におい
ても、Z−DEVD−FMKがDNAラダー形成を抑制
した(図3B、下のパネル)。主要なRNA断片が同一
構造であることを考慮すれば、異なる経路、すなわちカ
スパーゼ−3依存性および非依存性経路がこれらの系に
おいて同一または非常に類似したRNaseを活性化し
ている可能性が高く、結局これらの経路は28SrRN
Aの開裂に収斂する。
の分解はタンパク合成阻害と同時進行した:次に、アポ
トーシスにおけるrRNA分解の役割を調べた。rRN
Aの不可逆的な断片化が、リボソームの機能、すなわち
タンパク合成を阻害すると仮定した。この仮定を確かめ
るために、28SrRNA断片化およびタンパク合成の
動態を調べた。Fas−ジャーカット系において、顕著
な28SrRNA由来の断片は徐々に強くなり、モノク
ローナル抗Fas抗体であるCH−11の添加4時間後
から再現的に検出された(図4A)。同じ系において、
タンパク合成はrRNAの断片化開始から減少し始めた
(図4B)。
ス系で、この一致が観察されるかどうかを調べるため
に、TNFR−U937系において動態分析を行った。
受容体刺激の2時間後からRNA断片化が検出され始め
た(図5A)。この細胞株は、低血清環境に特に感受性
が高いようであり、このストレスが、アポトーシス刺激
の非存在下でのタンパク合成の緩やかな減少を引き起こ
した(図5B、右パネル)。しかし、アポトーシスによ
って、さらに劇的なタンパク合成のシャットダウンが起
きた(図5B、左パネル)。また、rRNAの断片化が
タンパク合成阻害と同時に起こった。2つの異なる系で
のこれらの結果から、rRNAの断片化がアポトーシス
の早期の実行期の間に起こることが示唆された(断片化
は刺激の2、3時間後に起こった)。さらに、rRNA
断片化は、細胞においてアポトーシスに伴うタンパク合
成の阻害と関係していると思われる。
様活性への依存性は、アポトーシス中のタンパク合成阻
害へのrRNA断片化の関与を支持した:rRNA分解
と蛋白合成阻害との密接で一時的な関係(図4および
5)から、rRNA分解が蛋白合成阻害に関与すること
が示唆される。この可能性を調べるために、カスパーゼ
−3阻害剤であるZ−DEVD−FMKのタンパク合成
に対する効果を2つのアポトーシス系で調べた。このカ
スパーゼ−3阻害剤は、ジャーカット細胞において、タ
ンパク合成阻害(図6A)およびrRNA分解(図3
A)を抑制した。対照的に、Z−DEVD−FMKは、
U937細胞ではタンパク合成を回復できず(図6
B)、rRNA分解はカスパーゼ−3非依存性であった
(図3B)。従って、rRNAの分解は、本実験で用い
たアポトーシス系において、タンパク合成機構の機能不
全に関する生理学的に重要な細胞シグナルメディエータ
ーである可能性がある。
こす。現在まで、リボソームに特異的に作用する種々の
低分子量化学物質が抗生物質として広く使用されてきた
(Porse, B. T. et al. (1999) Cell 97, 423-426)。
さらに、いくつかの天然の毒物もタンパクリボトキシン
(ribotoxins)である。例えば、リシンおよびα−サルシ
ン(sarcin)は、28SrRNAの隣接ヌクレオチドにお
ける共有修飾を触媒し、インビトロおよびインビボでリ
ボソームの機能不全を起こす(Wool, I. G. et al. (19
92) Trends Biochem. Sci. 17, 266-269)。コリシンE
3は、細菌のリボソームの小サブユニットにおいて、1
6SrRNA中の単一部位を特異的に切断し、リボソー
ムを不活化して宿主細菌を死滅させる(Bowman, C.M. e
t al. (1971) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 68, 964-96
8)。本実施例により、正常細胞中では不活性状態であ
るが、2つの細胞死受容体のいずれかが引き金となるア
ポトーシス中に活性化されてポリソーム中の28SrR
NAを切断する新規なRNaseの存在が示唆される。
ット系およびTNFR−U937系由来の28SrRN
Aにおいて同一であった(図2)。rRNAの系統学的
研究によれば、切断部位は細菌中には存在しない可変領
域8中に存在する。この知見は、アミノアシル−tRN
Aの結合およびGTP加水分解に関与する定常領域(図
2C)において、α−サルシンおよびリシンがα−サル
シン/リシンループを攻撃するという知見と対照的であ
る(Wool, I. G. et al. (1992) Trends Biochem. Sci.
17, 266-269)。可変領域の機能は、現在は不明であ
る。可変領域8は、脊椎動物では維持され、独特のダブ
ルループ構造を含む(Wakeman, J. A. etal. (1989) Bi
ochem. J. 258, 49-56)。アポトーシスに付随する切断
は、rRNAおよびリボソームの高次構造における変化
を引き起こす可能性がある。酵母リボソームの3次元構
造は最近報告された(Verschoor, A. et al. (1998) Nu
cleic Acids Res. 26, 655-661)。今後、真核生物リボ
ソームを構造分析することによって、可変領域の機能に
ついて見通しが立つであろう。
断片のバンドの強度を比較した結果から(図1B)、ポ
リソーム中の多くのリボソームは完全であると考えられ
る。いくつかのリボソームで破壊的消化が起こったとし
ても、そのようにわずかなリボソームの分解が、細胞レ
ベルのタンパク合成阻害の原因になるとは考えにくい。
この矛盾は、タンパクリボトキシンの研究において、2
0年以上も前に報告されている。リシン(Fodstad, O.
et al. (1977) Eur. J. Biochem. 74, 209-215)および
コリシンE3(Senior, B. W. et al. (1970) J. Mol.
Biol. 53, 205-220)などのリボトキシンで処理した細
胞において、タンパク合成は一部のリボソームの機能が
不活化されたときに停止した。相互に排他的でない2つ
のメカニズムが提案されている。第1のメカニズムでは
損傷したリボソームがポリソームにおける優性阻害因子
である。この状況では、ポリソーム1個当たり、損傷し
たrRNAを有するリボソームが1個もしくは2、3個
発生し、mRNAに付着し、ペプチド鎖のさらなる伸長
を阻害する。この阻害は特に、大量に構成的に合成さ
れ、細胞の生存に重要であるハウスキーピングタンパク
質の合成を阻害すると考えられる。提案された第二のメ
カニズムでは、rRNAの切断がタンパク合成阻害のシ
グナルを生成する。rRNAのリシンおよびα−サルシ
ン誘導性の修飾がストレス活性化プロテインキナーゼを
活性化する(Iordanov, M. S. et al. (1997) Mol. Cel
l. Biol. 17, 3373-3381)。従って、この経路は本発明
で用いた系におけるrRNA分解の下流で活性化される
可能性がある。ストレス活性化プロテインキナーゼの経
路とタンパク合成阻害との間の関係がごく最近報告され
た(Iordanov, M. S. et al. (2000) Mol. Cell. Biol.
20, 617-627)。
ル分子のもう一つの候補は、二本鎖RNA活性化プロテ
インキナーゼ(PKR)である。二本鎖RNAによって
活性化されて、PKRは自己リン酸化し、真核性翻訳開
始因子−2をリン酸化し、最終的にはタンパク合成を阻
害する(Proud, C. G. (1995) Trends Biochem. Sci.2
0, 241-246)。PKRは、リボソームタンパク質L18
を通じて大サブユニットと会合するリボソーム結合タン
パクである(Kumar, K. U. et al. (1999) Mol. Cell.
Biol. 19, 1116-1125)。rRNAは二本鎖RNAの多
数のループを含む複雑な二次構造を有する(Gorski, J.
L. et al. (1987) J. Mol. Evol. 24,236-251)。28
SrRNAの切断は、大サブユニットのそのような構造
の一部を露出させ、それによってPKRを刺激する。P
KRはTNF−αで処理したU937細胞において活性
化される(Yeung, M. C. et al. (1996) Proc, Natl. A
cad. Sci. USA 93, 12451-12455)。本発明で用いた培
養細胞系は、見かけ上の矛盾を解決する一助となる可能
性がある。
図2)、28SrRNAの切断に関与するRNaseを
同定するのに必要な情報の鍵が得られる。この切断に関
係してRNaseの種類は不明である。既知のRNas
eでは、28SrRNAの選択的切断は説明できない。
ヒトすい臓型RNaseによって優先的に切断されるホ
スホジエステル結合の3’側のヌクレオチド上の塩基は
シトシンである(Nadano, D. et al. (1993) Anal. Bio
chem. 212, 111-116)。ヒトの細胞において、2−5A
依存性RNaseL(Zhou, A. et al. (1993) Cell 7
2, 753-765)は、インターフェロン受容体の下流にあっ
て、アポトーシスに関係しており(Zhou, A. et al. (1
997) EMBO J. 16, 6355-6363)、28SrRNAを異な
る部位、すなわちヌクレオチド3999と4000との
間および4000と4001との間で切断する(Iordan
ov, M. S. et al. (2000) Mol. Cell. Biol. 20, 617-6
27)。従って、本アッセイ系で作用したRNaseは異
なるものであると思われる。ある種の哺乳類のRNas
eは、そのRNase活性に依存した細胞毒性を有する
(D'Alessio, G. et al. (1997) Ribonucleases. Struc
tures and Functions. Academic Press, San Diego)。
しかし、それらの標的はほとんど知られていない。CA
Dはアポトーシスの間に活性化される、詳細に解明され
たヌクレアーゼである(Enari, M. et al. (1998) Natu
re 391, 43-50)。CAD活性化が抑制された時でもr
RNAの断片化が起こったが(図3B)、このことはC
ADがTNFR−U937系においてrRNA分解に必
須ではないことを示す。アポトーシス中にrRNA断片
化およびゲノムDNA断片化の相関関係が報告されてい
るが(Houge, G. et al. (1995) Mol. Cell. Biol. 15,
2051-2062)、今回のデータによって、ゲノムDNAの
消化に関係するヌクレアーゼ以外のヌクレアーゼの存在
が示唆される。
的関係には不明な部分がある。いくつかの系では、タン
パク合成の阻害剤は細胞中のアポトーシスを阻害する
が、別の系ではこの阻害剤が細胞死を促進する(Wertz,
I. E. et al. (1996) TrendsBiochem. Sci. 21, 359-3
64)。細胞死受容体の働きによるアポトーシスは、タン
パク合成阻害が細胞死を促進する系の一例である(Ashk
enazi, A. et al. (1998) Science 281, 1305-1308)。
rRNAの断片化とタンパク合成阻害との間の関係(図
4〜6)から、この断片化が細胞死の実行を促進するエ
フェクターであることが示唆される。この分解に関与す
る分子の同定によって、アポトーシスの新たな執行経路
が明らかになるであろう。また、2−5A依存性RNa
seL以外の細胞内RNaseは細胞外刺激から開始さ
れるシグナル伝達に関与することが示されていないの
で、この同定はシグナル伝達の分野では注目すべきであ
ろう。
スクリーニングするのに有用なアッセイ系を確立するこ
とが可能になった。
f controlling apoptosis <130> A01096MA <160> 10
c DNA <400> 1 gctcaacagg gtcttc 16
c DNA <400> 2 cactgggcag aaatcacatc 20
c DNA <400> 3 acaaaccctt gtgtcgaggg ctga 24
c DNA <400> 4 acgtgttaga ctccttggtc cgtg 24
c DNA <400> 5 tgatccttcc gcaggttcac ctac 24
c DNA <400> 6 gcccttagag ccaatcctta tccc 24
c DNA <400> 7 agctggggcg atccacggga ag 22
c DNA <400> 8 catagttact cccgccgttt accc 24
c DNA <400> 9 acgatcagag tagtggtatt tcacc 25
c DNA <400> 10 acaaaccctt gtgtcgaggg ctga 24
RNAの変化を示す図である。図1のAはアポトーシス
細胞のRNAの電気泳動の結果を示す。 (左のパネル)ジャーカット細胞を抗Fas抗体(10
0ng/ml)で12時間処理した。U937細胞はT
NF−α(30ng/ml)で6時間処理した。対照細
胞は、アポトーシス誘導剤を用いない以外は同条件でイ
ンキュベートした。 レーン1:抗Fas抗体で処理したジャーカット細胞; レーン2:対照ジャーカット細胞; レーン3:TNF−αで処理したU937; レーン4:対照U937細胞; 細菌23Sおよび16SrRNA(Boehringer Mannhei
m, 独国)の移動位置、およびRNAマーカー(Novage
n, 米国ウィスコンシン州マディソン)の移動位置は右
側に示す。 (右のパネル) レーン5:対照ジャーカット細胞; レーン6:無関係のマウスIgM(100ng/ml)
で処理したジャーカット細胞; レーン7:マウスモノクローナル抗Fas抗体CH−1
1(100ng/ml)で処理したジャーカット細胞。 図1のBはポリソームから単離したRNAの電気泳動の
結果を示す。ポリソーム分画を遠心分離で回収し、この
分画より得られたRNAを電気泳動した。ポリソーム単
離で得られたポストミトコンドリア分画からのRNAも
分析した。 レーン1:アポトーシス性ジャーカット細胞のポリソー
ム; レーン2:対照ジャーカット細胞のポリソーム; レーン3:アポトーシス性ジャーカット細胞より得られ
たポストミトコンドリア分画; レーン4:対照ジャーカット細胞より得られたポストミ
トコンドリア分画;追加されたRNAバンド(28SR
NAの切断による)は星印および三角矢印で示す。
−U937系における一次rRNA断片の構造を示す。
図2のAは、28SrRNAのプローブ(左および中央
のパネル)および18SrRNAのプローブ(右のパネ
ル)を用いた全RNAのノーザンブロットの結果を示
す。全RNAを抗Fas抗体で処理したジャーカット細
胞より単離し、電気泳動し、標識したプローブ:5’−
ACAAACCCTTGTGTCGAGGGCTGA−
3’(配列番号3)[ヒト28SrRNAのヌクレオチ
ド5001−5024のアンチセンス]、5’−ACG
TGTTAGACTCCTTGGTCCGTG−3’
(配列番号4)[ヒト28SrRNAのヌクレオチド1
305−1328のアンチセンス]、および5’−TG
ATCCTTCCGCAGGTTCAC−CTAC−
3’(配列番号5)[ヒト18SrRNAのヌクレオチ
ド1843−1866のアンチセンス]を用いてノーザ
ンブロットに付した。主要なRNA断片を三角矢印で示
す。図2のBは28SrRNA断片より得られたcDN
Aの5’末端の電気泳動の結果を示す。アポトーシスの
誘導については実験方法に記載した。cDNAは、逆転
写酵素およびターミナルデオキシヌクレオチジルトラン
スフェラーゼ(TdT)を用いて一次rRNA断片から
増幅し、その後PCRを行った。対照は、ターミナルデ
オキシヌクレオチジルトランスフェラーゼを用いない以
外は同条件で調製した。試料は全て1.8%アガロース
ゲル中で電気泳動し、臭化エチジウムで染色した。 レーン1:Fas−ジャーカット系 レーン2:Fas−ジャーカット系の対照 レーン3:TNFR−U937系 レーン4:TNFR−U937系の対照 図2のCは、ヒト28SrRNAおよび我々のアポトー
シス系における推定切断部位の模式図を示す。28Sr
RNAの構造は、既に報告されている(Gorski, J. L.
et al. (1987) J. Mol. Evol. 24, 236-251; Wakeman,
J. A. et al. (1989) Biochem. J. 258, 49-56)。 斜線部:定常領域 白地部:可変領域 S/R:α−サルシン/リシンループ(Wool, I. G. et
al. (1992) Trends Biochem. Sci. 17, 266-269; Saxe
na, S. K. et al. (1990) J. Biol. Chem. 265, 3263-3
269) V8:可変領域8 矢印:推定切断部位
するカスパーゼ−3阻害剤の効果を示す図である。図3
のAは、Fas−ジャーカット系におけるrRNA断片
化(上のパネル)およびDNA断片化(下のパネル)の
電気泳動分析の結果を示す。ジャーカット細胞は細胞透
過性Z−DEVD−FMK(50μM)で1.5時間前
処理し、その後抗Fas抗体(100ng/ml)で8
時間処理した。断片化したRNAおよびDNAを実験方
法に記載した通りに分析した。図3のBは、TNFR−
U937系におけるrRNA断片化(上のパネル)およ
びDNA断片化(下のパネル)の電気泳動分析の結果を
示す図である。U937細胞はZ−DEVD−FMK
(50μM)で1.5時間前処理し、その後TNF−α
(30ng/ml)で6時間処理した。主要な28Sr
RNA断片を三角矢印で示す。
A断片化とタンパク合成阻害との相関関係を示す図であ
る。アポトーシスの誘導については、実験方法に記載し
た。図4のAは、rRNA断片化の動態を示す。全RN
Aを細胞から単離し、ポリアクリルアミド−アガロース
複合ゲル中で電気泳動し、臭化エチジウムで染色した。
主要な28SrRNA断片を三角矢印で示す。図4のB
は、タンパク合成阻害の動態を示す。細胞を[35S]−
メチオニンで20分間パルスラベルし、TritonX
−100含有緩衝液で溶解した。溶解物をSDS−PA
GE(10%ゲル)およびオートラジオグラフィーに付
した。ここに示す結果は3回の独立した実験の代表例で
ある。
A断片化とタンパク合成阻害の相関関係を示す図であ
る。この系におけるアポトーシスの誘導は実験方法に記
載した。その後の実験方法の説明については、図4の説
明を参照。図5のAは、rRNA断片化の動態を示す。
主要な28SrRNA断片を三角矢印で示す。図5のB
は、タンパク合成阻害の動態を示す。ここに示す結果は
3回の独立した実験の代表例である。
−3阻害剤の効果を示す図である。図6のAは、Fas
−ジャーカット系である。ジャーカット細胞をZ−DE
VD−FMKで前処理した後、抗Fas抗体で8時間処
理した。細胞を[35S]−メチオニンでパルスラベル
し、TritonX−100含有緩衝液で溶解した。溶
解物をSDS−PAGEおよびオートラジオグラフィー
に付した。メチオニンの取り込みをイメージスキャナー
およびNIHイメージソフトウェアで測定した。図6の
BはTNFR−U937系である。U937細胞はZ−
DEVD−FMKで前処理した後、TNF−αで3時間
処理した。その後の方法はパネルAで記載した通りであ
る。対照と相対的なメチオニンの取り込みをここに示
す。データは3回の独立した実験の一つから得られた2
つの試料の平均値±標準偏差を表す。
Claims (11)
- 【請求項1】 28SrRNAの切断を検出することを
含む、アポトーシス調節物質のスクリーニング方法。 - 【請求項2】 28SrRNAのヌクレオチド3251
から3710の間における切断を検出することを含む、
請求項1に記載のスクリーニング方法。 - 【請求項3】 28SrRNAのヌクレオチド3529
から3542の間における切断を検出することを含む、
請求項1又は2に記載のスクリーニング方法。 - 【請求項4】 切断部位が28SrRNAのヌクレオチ
ド3535と3536の間である、請求項1から3の何
れか1項に記載のスクリーニング方法。 - 【請求項5】 切断部位での切断を検出できるように修
飾されている28SrRNAを使用する、請求項1から
4の何れか1項に記載のスクリーニング方法。 - 【請求項6】 切断部位での切断を検出できるように修
飾されている、修飾28SrRNA。 - 【請求項7】 28SrRNAが切断部位で切断された
場合に検出できる標識で標識されている、請求項6に記
載の修飾28SrRNA。 - 【請求項8】 タンパク質合成を阻害してアポトーシス
を誘導できる、28SrRNAのヌクレオチド1−35
35の断片又はヌクレオチド3536−5025の断片
の何れか片方又は両方の部分断片。 - 【請求項9】 請求項8に記載の部分断片の片方又は両
方をアポトーシス誘導のために使用する方法。 - 【請求項10】 請求項6又は7に記載の修飾28Sr
RNA又は請求項8に記載の部分断片の片方又は両方
を、請求項1に記載の方法において使用する方法。 - 【請求項11】 請求項1から5の何れか1項に記載の
スクリーニング方法により得ることができる、アポトー
シス調節物質。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US19401000P | 2000-04-03 | 2000-04-03 | |
US60/194010 | 2000-04-03 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=22715949
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2000108409A Pending JP2001292800A (ja) | 2000-04-03 | 2000-04-10 | アポトーシス調節物質のスクリーニング方法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001292800A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1298043A2 (en) | 2001-09-26 | 2003-04-02 | Nissan Motor Company, Limited | Method and apparatus of assembling vehicular body |
JP2013535690A (ja) * | 2010-08-11 | 2013-09-12 | アシスタンス ピュブリック−オピト ド パリ | 神経変性疾患の診断方法 |
-
2000
- 2000-04-10 JP JP2000108409A patent/JP2001292800A/ja active Pending
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
JPN6010014075, 日本癌学会総会記事, 1999, Vol.58th, Page.502 * |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1298043A2 (en) | 2001-09-26 | 2003-04-02 | Nissan Motor Company, Limited | Method and apparatus of assembling vehicular body |
JP2013535690A (ja) * | 2010-08-11 | 2013-09-12 | アシスタンス ピュブリック−オピト ド パリ | 神経変性疾患の診断方法 |
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