JP2001289605A - 移動体の位置検出装置および電子機器 - Google Patents

移動体の位置検出装置および電子機器

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JP2001289605A
JP2001289605A JP2000105404A JP2000105404A JP2001289605A JP 2001289605 A JP2001289605 A JP 2001289605A JP 2000105404 A JP2000105404 A JP 2000105404A JP 2000105404 A JP2000105404 A JP 2000105404A JP 2001289605 A JP2001289605 A JP 2001289605A
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moving body
moving
detecting device
hall element
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JP2000105404A
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Takashi Kayama
俊 香山
Takaaki Toma
孝顕 遠間
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
  • Moving Of The Head For Recording And Reproducing By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型化およびコストダウンを図り、信頼性を
高めることができる移動体の位置検出装置および電子機
器を提供すること。 【解決手段】 固定体199に対する移動体170の位
置を検出する移動体の位置検出装置500であり、移動
体170に固定され、S極とN極の組Gを有するマグネ
ット510と、固定体199に固定され、移動体170
が第1方向T2あるいは第1方向T2とは反対の第2方
向T1に移動する際に移動体170といっしょに移動す
るマグネット510のS極とN極の組Gが通過する際の
S極511とN極512の磁気を検出する1つのホール
素子520を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固定体に対する移
動体の位置を検出する移動体の位置検出装置および電子
機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子機器、例えば最近では例えばパーソ
ナルコンピュータなどに用いられる各種データやプログ
ラムなどの記録媒体として、CD−ROM(コンパクト
ディスクを用いたリードオンリーメモリ)ディスク、M
O(磁気光学)ディスクなどのディスク状の情報記録媒
体(以下、「ディスク」という)が知られている。この
ようなディスクは、ディスクドライブ装置に装填された
後に所定の速度で回転駆動されたうえで、光学ピックア
ップによって信号面に記録されているデータなどの読み
出しが行なわれる。
【0003】ところで、ディスクに記録されているデー
タなどの読み出しを行なう場合に、読み出しの効率を向
上することを目的として、ディスクを標準速度(1倍
速)よりも高速で回転させることができるディスクドラ
イブ装置が知られている。このようなディスクドライブ
装置では、ディスクの回転速度を標準速度(200〜5
00rpm程度)に対して、例えば4倍速、6倍速、8
倍速・・・・、32倍などといった高速回転とすること
によって、再生データの転送レートを高めることにより
データの読み出し効率の向上を図っている。
【0004】この種のディスクドライブ装置では、取り
付けられているディスクの傾き状態に応じて、いわゆる
スキュー補正を行えるようにするために、光学ピックア
ップは傾斜方向に移動可能になっている。特開平11−
328837号公報では、この種のディスクドライブ装
置が開示されており、光学ピックアップのスキュー補正
を行うために、スキュー用のモータと複数個のギアを備
えている。使用されるスキューモータはいわゆるロータ
とステータを備える大型の円柱型のモータであるので、
ドライブ装置の小型化及び低コスト化、そして低消費電
力化を図ることが困難である。
【0005】ところでこのようなディスクドライブ装置
のスキュー補正は、図24および図25に示すようにス
ライダ1000をA1方向あるいはA2の方向に直線移
動することで行う試みがある。図24では、スライダ1
000はマグネット1010を有している。マグネット
1010はS極とN極を有しており、これらのS極とN
極は交互に密着して並べて配列されている。このスライ
ダ1000に対面するようにして固定部である回路基板
1020が配置されている。この回路基板1020に
は、2つのホール素子1030,1040が搭載されて
いる。これらのホール素子1030,1040は、スラ
イダ1000のマグネット1010のS極とN極の磁力
を検出することで、スライダ1000がA1方向あるい
はA2の方向に移動することを検出するようになってい
る。図25の従来例では、スライダ1000は同様にし
てマグネット1010を有している。固定部1050に
は磁気抵抗素子1060が設けられており、磁気抵抗素
子のセンサ部分1070が、N極とS極の磁力を検出す
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図24の従来の装置で
は、2つのホール素子1030,1040が必要であ
り、小型化およびコストダウンの障害となっている。図
25の従来の装置では、磁気抵抗素子1060を用いる
ので、センサ部分1070を保持するための樹脂部分1
080が必要となる。しかもマグネット1010とセン
サ部分1070のギャップHは、0.1mm程度しか取
れないために、そのギャップHを調整するための調整機
構が必要である。磁気抵抗素子1060は、ホール素子
に比べて非常に高価であるという問題もある。そこで本
発明は上記課題を解消し、小型化およびコストダウンを
図り、信頼性を高めることができる移動体の位置検出装
置および電子機器を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、固定
体に対する移動体の位置を検出する移動体の位置検出装
置において、前記移動体に固定され、S極とN極の組を
有するマグネットと、前記固定体に固定され、前記移動
体が第1方向あるいは前記第1方向とは反対の第2方向
に移動する際に前記移動体といっしょに移動する前記マ
グネットの前記S極とN極の組が通過する際の前記S極
とN極の磁気を検出する1つのホール素子と、を備える
ことを特徴とする移動体の位置検出装置である。
【0008】請求項1では、マグネットは移動体に固定
されており、N極とS極の組を有している。1つのホー
ル素子は、固定体に固定されている。移動体が第1方向
または第2方向に移動する際に、移動体と一緒に移動す
るマグネットのN極とS極の組が通過する際の磁気を、
1つのホール素子により検出するようになっている。こ
れにより、1つのホール素子を使うだけで、移動体の位
置、すなわち例えば移動体の移動方向および移動速度を
検出することができる。1つのホール素子を用いればよ
いので、部品点数の削減が図れ、ホール素子の価格が磁
気抵抗素子に比べてかなり安いので、コストダウンを図
ることができる。1つのホール素子を用いればよいの
で、複数のホール素子を用いるのに比べて位置の検出信
頼性を向上することができる。
【0009】請求項2の発明は、請求項1に記載の移動
体の位置検出装置において、前記S極とN極は前記移動
体の移動方向に沿って配置されており、前記S極とN極
の組は、隣の前記S極とN極の組に対して同じピッチに
配置されている。請求項2では、あるN極とS極の組
は、隣のS極とN極の組に対して同じピッチで配列され
ている。これにより、正弦波を異形にすることができる
ため、移動体の移動方向によって波形を変化させること
ができる。
【0010】請求項3の発明は、請求項1に記載の移動
体の位置検出装置において、前記S極の幅W1と前記ピ
ッチWは、W1=1/8W〜1/3Wである。請求項3
では、S極とN極の組の幅W1が、1/8Wよりも小さ
いと、波形がひずんでしまう。1/3Wよりも大きい
と、正弦波に近くなってしまい、正転と反転で波形に差
が出なくなる。
【0011】請求項4の発明は、請求項1に記載の移動
体の位置検出装置において、前記S極とN極の組には、
前記ホール素子の大きさよりも大きい切欠き部が形成さ
れている。請求項4では、N極とS極の組には、ホール
素子の大きさより大きい切欠き部を形成することで、マ
グネットは一体化されたまま、ホール素子が磁束の影響
を受けない部分を設けることができる。
【0012】請求項5の発明は、請求項1に記載の移動
体の位置検出装置において、前記切欠き部は、角形状、
曲線形状、三角形状のいずれかである。
【0013】請求項6の発明は、請求項1に記載の移動
体の位置検出装置において、前記ホール素子の出力波形
は、鋸歯状であり、前記出力波形の上昇部分の時間と下
降部分の時間を比較することで、前記移動体が移動する
方向が前記第1方向であるか前記第2方向であるかの判
断と、前記移動体の移動速度を得る処理部を有する。請
求項6では、処理部は、ホール素子の出力波形に基づい
て、移動体の移動する方向が第1方向であるか第2方向
であるかの判断と、移動速度を得ることができる。
【0014】請求項7の発明は、固定体に対する移動体
の位置を検出する移動体の位置検出装置を有する電子機
器において、前記位置検出装置は、前記移動体に固定さ
れ、S極とN極の組を有するマグネットと、前記固定体
に固定され、前記移動体が第1方向あるいは前記第1方
向とは反対の第2方向に移動する際に前記移動体といっ
しょに移動する前記マグネットの前記S極とN極の組が
通過する際の前記S極とN極の磁気を検出する1つのホ
ール素子と、を備えることを特徴とする移動体の位置検
出装置を有する電子機器である。
【0015】請求項7では、マグネットは移動体に固定
されており、N極とS極の組を有している。1つのホー
ル素子は、固定体に固定されている。移動体が第1方向
または第2方向に移動する際に、移動体と一緒に移動す
るマグネットのN極とS極の組が通過する際の磁気を、
1つのホール素子により検出するようになっている。こ
れにより、1つのホール素子を使うだけで、移動体の位
置、すなわち例えば移動体の移動方向および移動速度を
検出することができる。1つのホール素子を用いればよ
いので、部品点数の削減が図れ、ホール素子の価格が磁
気抵抗素子に比べてかなり安いので、コストダウンを図
ることができる。1つのホール素子を用いればよいの
で、複数のホール素子を用いるのに比べて位置の検出信
頼性を向上することができる。
【0016】請求項8の発明は、請求項7に記載の移動
体の位置検出装置を有する電子機器において、前記S極
とN極は前記移動体の移動方向に沿って配置されてお
り、前記S極とN極の組は、隣の前記S極とN極の組に
対して同じピッチに配置されている。請求項8では、あ
るN極とS極の組は、隣のS極とN極の組に対して同じ
ピッチで配列されている。これにより、正弦波を異形に
することができるため、移動体の移動方向によって波形
を変化させることができる。
【0017】請求項9の発明は、請求項7に記載の移動
体の位置検出装置を有する電子機器において、前記S極
の幅W1と前記ピッチWは、W1=1/8W〜1/3W
である。請求項9では、S極とN極の組の幅W1が、1
/8Wよりも小さいと、波形がひずんでしまう。1/3
Wよりも大きいと、正弦波に近くなってしまい、正転と
反転で波形に差が出なくなる。
【0018】請求項10の発明は、請求項7に記載の移
動体の位置検出装置を有する電子機器において、前記S
極とN極の組には、前記ホール素子の大きさよりも大き
い切欠き部が形成されている。請求項10では、N極と
S極の組には、ホール素子の大きさより大きい切欠き部
を形成することで、マグネットは一体化されたまま、ホ
ール素子が磁束の影響を受けない部分を設けることがで
きる。
【0019】請求項11の発明は、請求項7に記載の移
動体の位置検出装置を有する電子機器において、前記切
欠き部は、角形状、曲線形状、三角形状のいずれかであ
る。
【0020】請求項12の発明は、請求項7に記載の移
動体の位置検出装置を有する電子機器において、前記ホ
ール素子の出力波形は、鋸歯状であり、前記出力波形の
上昇部分の時間と下降部分の時間を比較することで、前
記移動体が移動する方向が前記第1方向であるか前記第
2方向であるかの判断と、前記移動体の移動速度を得る
処理部を有する。請求項12では、処理部は、ホール素
子の出力波形に基づいて、移動体の移動する方向が第1
方向であるか第2方向であるかの判断と、移動速度を得
ることができる。
【0021】請求項13の発明は、固定体に対する移動
体の位置を検出する移動体の位置検出装置において、前
記固定体に固定され、S極とN極の組を有するマグネッ
トと、前記移動体に固定され、前記移動体が第1方向あ
るいは前記第1方向とは反対の第2方向に移動する際に
前記S極とN極の磁気を検出する1つのホール素子と、
を備えることを特徴とする移動体の位置検出装置であ
る。請求項13では、マグネットは固定体に固定され、
S極とN極の組を有している。1つのホール素子は移動
体に固定されている。移動体が第1方向あるいは第2方
向に移動する際に、1つのホール素子が固定体側のS極
とN極の各磁気を検出するようになっている。これによ
り、1つのホール素子を使うだけで、移動体の位置、す
なわち例えば移動体の移動方向および移動速度を検出す
ることができる。1つのホール素子を用いればよいの
で、部品点数の削減が図れ、ホール素子の価格が磁気抵
抗素子に比べてかなり安いので、コストダウンを図るこ
とができる。1つのホール素子を用いればよいので、複
数のホール素子を用いるのに比べて位置の検出信頼性を
向上することができる。
【0022】請求項14の発明は、請求項13に記載の
移動体の位置検出装置において、前記S極とN極は前記
移動体の移動方向に沿って配置されており、前記S極と
N極の組は、隣の前記S極とN極の組に対して同じピッ
チに配置されている。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、
技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明
の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨
の記載がない限り、これらの形態に限られるものではな
い。
【0024】図1は本発明の電子機器の一例として情報
記録媒体のドライブ装置を示している。このドライブ装
置はディスク状の情報記録媒体の一例である光ディスク
をドライブする装置である。図1のドライブ装置100
に装填される光ディスクのようなディスク90は、例え
ばCD−DA(COMPACT DISC DIGIT
AL AUDIO)、CD−ROM(CDを用いた読み
出し専用メモリ)などのCD方式のディスクや、DVD
(DIGITAL VERSATILE DISC/D
IGITALVIDEO DISC)と呼ばれるディス
クなどが考えられる。もちろん他の種類のディスクに対
応するドライブ装置でも本発明は適用できるものであ
る。
【0025】図1のディスク90は、ターンテーブル7
に搭載され、再生動作時においてスピンドルモータ6に
よって一定線速度(CLV)もしくは一定角速度(CA
V)で回転駆動される。そして光学部である光学ピック
アップ1によってディスク90にピット形態で記録され
ているデータの読み出しが行なわれる。
【0026】光学ピックアップ1内のレーザダイオード
4からのレーザ光は、図示しない光学系を介して対物レ
ンズ2からディスク90の記録面に対して照射される。
対物レンズ2は二軸機構3によってトラッキング方向及
びフォーカス方向に移動可能に保持されている。この二
軸機構3の動作によりレーザ光のトラッキング、フォー
カス制御が行われる。
【0027】ディスク90からのレーザ光の反射光情報
は対物レンズ2から図示しない光学系を介してディテク
タ5によって検出され、ディテクタ5は受光光量に応じ
た電気信号をRFアンプ21に供給する。
【0028】RFアンプ21は、ディテクタ5からの信
号に基づいて必要な信号を生成し、例えば再生データで
あるRF信号、サーボ制御のためのフォーカスエラー信
号FE、トラッキングエラー信号TEなどを生成する。
【0029】RFアンプ21で生成される各種信号は、
2値化回路25やサーボプロセッサ31に供給される。
RFアンプ21からの再生RF信号は、2値化回路25
へ供給される。フォーカスエラー信号FE、トラッキン
グエラー信号TE等はサーボプロセッサ31へ供給され
る。
【0030】RFアンプ21で得られた再生RF信号
は、2値化回路25で2値化されることで例えばEFM
信号(8−14変調信号;ディスク90がCD方式のデ
ィスクである場合)もしくはEFM+信号(8−16変
調信号;ディスク90がDVD方式のディスクである場
合)となってデコーダ26に供給される。デコーダ26
ではEFM復調等を行ない、また必要に応じてCD−R
OMデコードなど行なってディスク90から読み取られ
た情報の再生を行なう。
【0031】サーボプロセッサ31は、RFアンプ21
からのフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー
信号TEや、デコーダ26もしくはシステムコントロー
ラ30からのスピンドルエラー信号SPE等から、フォ
ーカス、トラッキング、スレッド、スピンドルの各種サ
ーボドライブ信号を生成しサーボ動作を実行させる。
【0032】フォーカスエラー信号FEとトラッキング
エラー信号TEに応じて、フォーカスドライブ信号とト
ラッキングドライブ信号を生成して、二軸ドライバ18
に供給する。二軸ドライバ18は光学ピックアップ1に
おける二軸機構3を駆動することになる。これによっ
て、光学ピックアップ1、RFアンプ21、サーボプロ
セッサ31、二軸ドライバ18によるトラッキングサー
ボループ及びフォーカスサーボループが形成される。
【0033】サーボプロセッサ31は、スピンドルモー
タドライバ19に対して、スピンドルエラー信号SPE
に基づいて生成したスピンドルドライブ信号を供給し
て、スピンドルモータ6のCAV回転もしくはCLV回
転を実行させる。
【0034】スピンドルモータの回転速度は通常速度を
1倍速としたときに、2倍速、4倍速、8倍速などの高
速回転とすることも可能である。
【0035】FG27はスピンドルモータ6の回転速度
に応じた周波数パルス(FGパルス)を発生させ、サー
ボプロセッサ31に供給する。例えばスピンドルモータ
6の1回転につき6発のFGパルスを発生させる。
【0036】図1のスレッド機構8とは、図2に示した
メインシャフト8a、スレッドモータ8b、スレッド伝
達ギア8c,8d,8e等の部位を示している。図1の
スレッドドライバ17がスレッドドライブ信号に応じ
て、スレッド機構8の図2のスレッドモータ8bを駆動
することで、光学ピックアップ1はA方向に適正なスラ
イド移動を行う。
【0037】システムコントローラ30は、スレッドセ
ンサ10からの移動情報TKCと、光学ピックアップ1
の目標速度情報とを比較し、光学ピックアップ1の速度
信号SLvを生成してサーボプロセッサ31に供給す
る。また同時に移動情報TKCから得られた光学ピック
アップ1の大まかな位置情報をサーボプロセッサ31に
供給する。
【0038】サーボプロセッサ31は、システムコント
ローラ30からの速度信号SLvや、RFアンプ21か
らのトラッキングエラー信号TE等からスレッドエラー
信号を生成し、システムコントローラ30からのアクセ
ス実行制御などに基づいて、スレッドドライブ信号を生
成して、スレッドドライバ17に供給する。スレッドド
ライバ17はスレッドドライブ信号に応じてスレッド機
構8を駆動して光学ピックアップ1の送り制御を行う。
【0039】図1の光学ピックアップ1のレーザダイオ
ード4は、レーザドライバ20によってレーザ発光駆動
される。サーボプロセッサ31はシステムコントローラ
30からの指示に基づいて再生時などに光学ピックアッ
プ1のレーザ発光を実行すべきレーザドライブ信号を発
生させ、レーザドライバ20に供給する。
【0040】以上のようなサーボ及びデコードなどの各
種動作はマイクロコンピュータによって形成されたシス
テムコントローラ30により制御される。例えば再生開
始、終了、トラックアクセス(シーク)などの動作は、
システムコントローラ30がサーボプロセッサ31や光
学ピックアップ1の動作を制御することで実現される。
【0041】次に、図2により、情報記録媒体のドライ
ブ装置100のディスクの再生駆動部分(いわゆるメカ
デッキ部)の構造を説明する。このメカデッキ部のサブ
シャーシ本体11上には、ディスクの再生駆動に必要な
各種機構が設けられている。装填されるディスク90は
ターンテーブル7に搭載され、ターンテーブル7がスピ
ンドルモータ6によって回転駆動されることでディスク
90が回転される。
【0042】光学ピックアップは、回転されているディ
スク90に対してレーザ光を照射し、その反射光から情
報を抽出するための光学系及びレーザ光源を備えてい
る。この光学ピックアップ1は、対物レンズ2がレーザ
光の出力端となり、図示するようにディスク90に対向
している。
【0043】光学ピックアップ1は、図1のスレッド機
構8によりディスク半径方向(A方向)にスライド移動
可能である。このため、光学ピックアップ1の両側には
メインシャフト8aとサブシャフト12が設けられる。
光学ピックアップ1のホルダ部8gにメインシャフト8
aが通っており、反対側のホルダ部12gにサブシャフ
ト12が通っていることで、光学ピックアップ1はメイ
ンシャフト8aとサブシャフト12によって支持された
状態で、シャフト方向(A方向)に移動できる。
【0044】シャフト上で光学ピックアップ1を移動さ
せるための機構として、スレッドモータ8b、スレッド
伝達ギア8c,8d,8eが設けられ、また光学ピック
アップ1のホルダ部8gの近傍にはラックギア8fが取
り付けられている。スレッドモータ8bが回転駆動され
ることで、その回転力がスレッド伝達ギア8c,8d,
8eと伝わる。スレッド伝達ギア8eはラックギア8f
と噛合っているため、伝達された回転力は光学ピックア
ップ1をシャフト方向に移動させる。従ってスレッドモ
ータ8bの正逆回転により、光学ピックアップ1はシャ
フト方向、即ちディスク半径方向へ移動される。
【0045】光学ピックアップ1は、装填されているデ
ィスクの傾き状態に応じていわゆるスキュー補正を行な
うように傾斜方向に移動可能である。このため、メイン
シャフト8aの一端は、保持部8hによりサブシャーシ
本体11に保持されており、他端はスキュー用の回転体
14に形成されているカム溝15に入った状態である。
【0046】図2において、スキュー調整部150がド
ライブ装置100に搭載されている。このスキュー調整
部150は、送り軸であり支持部材としてのメインシャ
フト8aをZ方向に移動させることで、光学再生部であ
る光学ピックアップ1をZ方向にスキュー調整するもの
である。これにより、スピンドルモータ6のターンテー
ブル7に装填されているディスク90の傾き状態に応じ
て、光学ピックアップ1をサブシャフト12を中心とし
て、傾斜方向であるZ方向に沿って移動させてスキュー
補正を行うことができる。
【0047】このスキュー調整部150について以下に
詳しく説明する。スキュー調整部150は、図3に示す
ように、概略的には回転体14、移動体170、そして
移動操作用の形状記憶合金部材200等を有している。
図2と図3に示すようにこのスキュー調整部150は、
固定部である側板199を基準として設けられている。
この側板199は、図2のサブシャーシ11に対して一
体的に固定されており、回転体14の後側に立てて設け
られている。この側板199は、例えばプラスチックな
どの電気絶縁物により作るのが好ましい。
【0048】図3〜図5において、回転体14は円板で
あり、中心軸14Aを中心に第1回転方向R1あるいは
第2回転方向R2に沿って回転するようになっている。
回転体14はプラスチックのような絶縁物で作るのが望
ましい。回転体14は、カム溝15を有している。この
カム溝15は、中心軸14Aを中心として偏心するよう
にして形成されている。このカム溝15にはメインシャ
フト8aの端部が挿入されている。尚、回転体14は止
め輪で抜け止めされている。カム溝15の形状は、図6
と図7に示すような円弧状のものである。メインシャフ
ト8aは、図3において中心軸14Aの真下の位置、す
なわちZ方向に沿った真下の位置に位置しており、回転
体14が第1回転方向R1あるいは第2回転方向R2に
回転すると、メインシャフト8aは、カム溝15の偏心
状態により、カム溝15に沿ってZ方向、すなわち回転
体14の半径方向に沿って上下移動するようになってい
る。
【0049】図3の回転体14の後側には、ギア14B
が固定されている。図3と図7に示すようにギア14B
の最外径は回転体14の直径よりも小さく設定されてい
る。図3と図8に示すように、回転体14と側板199
の間には、付勢部材であるねじりコイルバネ260が設
定されている。このねじりコイルバネ260の一端部2
61は回転体14及びギア14Bに対してピン262を
介して固定されている。しかし、ねじりコイルバネ26
0の他端部263はピン264を介して側板199側に
固定されている。このねじりコイルバネ260は、回転
体14及びギア14Bを、通常は図3の第1回転方向R
1側に付勢している。
【0050】次に、図3の移動体170と移動操作用の
形状記憶合金部材200等について説明する。移動体1
70は、たとえば望ましくは導電体により作られてい
る。移動体170は板状の部材であり、図3と図5に示
すように、側板199に平行に配置されており、移動体
170は、図5のガイド171に沿ってT1あるいはT
2の方向に沿って移動可能に設けられている。移動体1
70の上側には、ラック173が設けられている。この
ラック173は、回転体14のギア14Bにかみ合って
いる。
【0051】移動体170の下側には、たとえば凹状の
部位174が設けられている。この部位174は、例え
ば等間隔に複数個T1方向に沿って形成されている。部
位174は、ラック173の形成ピッチに対応したピッ
チで形成されているのが望ましい。移動体170の中間
部には、ガイド溝176がT1方向に沿って形成されて
いる。このガイド溝176の一端部には大きな穴177
が形成されている。移動体170の一端部にはボス18
0が設けられている。このボス180と、中央のボス1
81の間には、移動操作用の形状記憶合金部材200が
取り付けられている。図9は、図3におけるF−Fにお
ける断面構造例を示している。
【0052】図9のボス184は移動体170に直接固
定されている。このボス184に対してボス180がね
じ込んで固定されている。このボス180と184の間
には、形状記憶合金部材200の一端部201が図10
に示すように圧入により固定されている。形状記憶合金
部材200の他端部202は、図9に示すようにボス1
81と別のボス185の間においてやはり圧入により固
定されている。ボス185は移動体170のガイド溝1
76に通っているだけである。しかしボス181の軸部
181Aは、側板199にねじ込んで固定されている。
従ってボス181,185及び形状記憶合金部材200
の他端部202は、位置が移動せず側板199に対して
固定されている。別のボス187は、やはり側板199
に直接埋め込んで固定されているが、図3に示すように
移動体170のガイド溝176に通っていて、移動体1
70に電気的に接触している。
【0053】図9におけるボス180とボス185はプ
ラスチックのような電気絶縁物で作られている。これに
対してボス184とボス181及びボス187は導電材
料により作られている。この導電材料としては、金属ま
たは金属コーティングされた樹脂等を採用することがで
きる。この結果、図3の通電制御部219からは、例え
ば図9に示すような要領で操作用の形状記憶合金部材2
00に対して通電することができる。まず通電部200
からの電流iは、図9のボス181、形状記憶合金部材
200、ボス184、移動体170を通り、ボス187
から図3の通電制御部219に戻る。
【0054】これによって、移動操作用の形状記憶合金
部材200に通電されると、形状記憶合金部材200は
引っ張り力を発揮する。形状記憶合金部材200が図3
において引っ張り力を発揮すると、移動体170はT1
方向に移動する。その移動した一例を図4に示してい
る。このように移動体170がT1方向に移動すると、
回転体14は、第2回転方向R2に沿って、ねじりコイ
ルバネ260の付勢力に抗して回転することができる。
これによって、メインシャフト8aは、カム溝15に沿
ってZ方向に持ち上がることから、メインシャフト8a
のZ方向において調整、すなわち図2における光学ピッ
クアップ1のZ方向に関するスキュー補正を行うことが
できる。移動操作用の形状記憶合金部材200に対する
通電制御部200からの通電量を変えることで、形状記
憶合金部材200の引っ張り力の程度を調整することが
できることから、回転体14の第2回転方向R2に関す
る回転量を調整でき、メインシャフト8aのZ方向にお
けるスキュー補正量を調整できる。
【0055】次に、図3に示すように側板199にはボ
ス330が設けられている。このボス330はロック部
材340の一端部を固定している。ロック部材340
は、移動体170の部位174に機械的にかみ合うよう
になっている。ロック部材340は、ロック操作用の形
状記憶合金部材400により、E方向に沿って、部位1
74から退出させることができる。この形状記憶合金部
材400の一端部がロック部材340に固定されてお
り、他端部がボス350に固定されている。形状記憶合
金部材400に対する通電方式としては、次のようにな
っている。通電制御部219は、ボス330とボス35
0に電気的に接続されており、形状記憶合金部材400
はボス350,330を通じて電流が供給される。形状
記憶合金部材400に電流が通ると、引っ張り力を発揮
するので、ロック部材340はボス330を中心として
E方向に沿って部位174から退出して図4の状態にな
る。ロック部材340は対応する部位174にかみ合う
ことから、移動体170のT1あるいはT2の方向にお
ける位置決め及び固定を行う機能を有している。
【0056】上述した移動操作用の形状記憶合金部材2
00とロック操作用の形状記憶合金部材400は、次の
ようなものを採用することができる。形状記憶合金部材
200と形状記憶合金部材400は、共に通電されるこ
とで超弾性を呈して、引っ張りコイルバネとして機能を
発揮するものである。形状記憶合金部材200と形状記
憶合金部材400は、たとえばTi(チタン)、Ni
(ニッケル)及びCu(銅)からなる合金部材である。
しかし、これに限らず第1と第2形状記憶合金部材20
0,400はNi、Tiの合金でもよい。
【0057】次に、上述した情報記録媒体のドライブ装
置100におけるスキュー調整部150の動作例につい
て説明する。例えば図3において例えば移動体170の
状態から、図4に示すような移動体170の状態に変化
させて、メインシャフト8aのZ方向におけるスキュー
補正を行う例について説明する。図3における移動体1
70の部位174にはロック部材340がかみ合ってお
り、この状態では移動体170のT1方向、T2の方向
において固定されている。
【0058】図11は、図3における通電制御部219
が移動操作用の形状記憶合金部材200に対して駆動信
号S1を供給し、通電制御部219がロック操作用の形
状記憶合金部材400に対してロック解除信号S2を供
給するタイムチャート例を示している。まず図3の通電
制御部219が形状記憶合金部材400に対してロック
解除信号S2である電流を供給すると、ロック部材34
0はE方向に沿って、部位174から退避する。これに
よって移動体170はT1あるいはT2の方向に移動可
能になる。
【0059】次に、図3の通電制御部219が移動操作
用の形状記憶合金部材200に対して図11に示す駆動
信号S1を供給すると、形状記憶合金部材200は引っ
張り力を発揮して移動体170はT1方向に移動する。
これによって、回転体14は、第2回転方向R2に沿っ
てねじりコイルバネ260の付勢力に抗して回転する。
従って、メインシャフト8aはカム溝15に沿って案内
されることから、メインシャフト8aは中心軸14Aに
近づくようにしてZ方向に沿って上昇することになる。
この駆動信号S1である電流の大きさに応じて、形状記
憶合金部材200が引っ張り力を発揮するので、移動体
170のT1方向の移動量を、メインシャフト8aのZ
方向におけるスキュー補正量に応じて調整すればよい。
その後、図11に示すロック解除信号S2をオフにする
ことで、図3の形状記憶合金部材400の引っ張り力が
解消してロック部材340は図4に示すように対応する
位置の部位174にはまり込む。これによって移動体1
70のT1方向あるいはT2の方向における移動はなく
なり、回転体14の回転も阻止できるので、メインシャ
フト8aがZ方向に移動することがなくなる。
【0060】このようにして、本発明では、形状記憶合
金部材を用いてメインシャフト8aのスキュー調整を行
うことができるので、従来用いられていた電磁式の円柱
状の大型のモータを用いるのに比べて、ドライブ装置1
00の大幅な小型化を図ることができるとともに、低コ
スト化及び低消費電力化を図ることができる。このこと
から、ドライブ装置100の薄型化及び高信頼性を確保
することができる。以上説明したのは図3のスキュー調
整部150の動作例である。
【0061】次に、図3に示す固定部もしくは固定体で
ある側板199に対して移動体170が移動する際の位
置情報、すなわち移動方向と移動速度について検出する
移動体の位置検出装置について説明する。図12は、移
動体の位置検出装置500の構成例を示している。この
移動体の位置検出装置500は、マグネット510と1
つのホール素子520を有している。マグネット510
は、S極511とN極512の組Gを少なくとも1つ以
上有している。マグネット510のS極とN極の組G
は、スライダである移動体170の内面170Dに固定
されている。1つのホール素子520は側板199に対
して固定されている。1つのホール素子520は、間隔
をおいてマグネット510に対面している。
【0062】図13は、図12において、AB側から見
た図であり、マグネット510と移動体170を示して
いる。マグネット510のS極とN極の組Gは、所定の
ピッチWをおいて、移動体170の移動方向に沿って配
置されている。このピッチWは、S極511の幅W1に
対して、次のような関係がある。 W1=1/8W〜1/3W もしたとえばS極511の幅W1が1/8Wよりも小さ
いと、波形がひずんでしまう。また幅W1が1/3Wよ
りも大きいと、正弦波に近くなってしまい、正転と反転
で波形に差が出なくなる。
【0063】図14は、図12の移動体170が正方向
T2の方向に移動する場合に、ホール素子520が発生
する出力波形SW1の例を示している。図15は、移動
体170が反対方向T1方向に移動する場合に、ホール
素子520が発生する出力波形SWの例を示している。
【0064】次に、図16と図17を参照して、移動体
170の移動方向の検出について説明する。図16
(A)は、図12の移動体170が反対方向T1に移動
する場合の検出出力Sの出力波形SWを示している。図
17(B)は、図12の移動体170が正方向T2に移
動する場合の検出信号Sの出力波形SW1を示してい
る。このように正方向と反対方向共に出力波形SW,S
W1はほぼ鋸歯形状であり、出力波形SWとSW1は反
転した波形になる。
【0065】図16(A)の出力波形SWは、正確なサ
イン波形の形状と異なり出力波形SWの上昇部分980
と下降部分981ではその傾斜が異なる。同様にして、
図16(B)の出力波形SW1においても、上昇部分9
82と下降部分983の傾斜角度が異なる。図16
(A)において上昇部分980が基準電圧v0をクロス
する時の時間をt1とし、極大値になった時間をt2と
する。そして下降部分981が基準電圧v0とクロスす
る時の時間をt3とする。図16(B)においても同様
に時間t1,t2,t3を設定する。このような時間の
設定処理は、図18の信号処理部300が行う。尚、こ
の基準電圧v0は図16(A)(B)に示すように、極大
値MAXと極小値MINを足して2で割った値である。
【0066】図17は、このような時間t1,t2,t
3を設定した後に図12の移動体120が図16(A)
のように反対方向T1に移動しているか、図16(B)
のように正方向T2に移動しているかを判断するための
フロー図である。図17のステップST1において、図
16(A)の出力波形SWの値をアナログ/デジタル変
換して、そのデジタル値が基準電圧v0を超えた場合に
は、その出力波形SWの値は基準電圧v0をクロスした
とみなして、時間をt1とする。次に、ステップST2
において、出力波形SWの値が極大値MAXになったか
どうかを判断して極大値になった場合には時間をt2と
する。
【0067】次にステップST3において、出力波形S
Wの値が基準電圧v0以下になったかどうかを判断し
て、基準電圧v0以下になった場合には時間をt3と設
定する。ステップST4において、図18のコンピュー
タ411が(t2−t1)の値と(t3−t2)の値を
比較する。この比較の結果(t2−t1)が、(t3−
t2)よりも大きい場合には図16(A)に示すように
図18のコンピュータ411は移動体170が反対方向
T1に沿って移動していると見なすことができる。そう
ではなく、(t3−t2)が、(t2−t1)よりも大
きい場合には、図18のコンピュータ411は図16
(B)に示すように移動体170が正方向T2に移動し
ていると見なすことができる。
【0068】このように、図16(A)、図16(B)
の出力波形SW,SW1を図17のフロー図に基づいて
判断することで、図18のコンピュータ411は回転体
が正転しているか反転しているかを確実に知ることがで
きる。しかも、その時間t1,t2,t3の値を知るこ
とにより、移動体170の移動速度を知ることができ
る。
【0069】図18と図19に示すようなホール素子5
20の検出出力Sは、信号処理部300に送られる。信
号処理部300は、検出出力Sを受け取ることにより、
コンピュータ411は図12に示す移動体170が第1
方向である正方向T2に移動しているか第2方向である
反対方向T1に移動しているかを判断するとともに、ホ
ール素子520を通過するマグネット510のN極とS
極の数をカウントすることで、移動体170の移動方向
に関する移動量を検出する。
【0070】図12の1つのホール素子520は、磁電
変換素子で、マグネット130のN極とS極の磁気量を
電気量(ホール出力)に変換するものであり、InAS
系、GaAS系、InSb系などがある。図12のマグ
ネット510としては、たとえばラバーに磁性体を含ま
せて着磁させたものや、プラスチックに磁性体を含ませ
て着磁させたもの、あるいは焼結マグネットのようなも
のを採用することができる。
【0071】図19の回路例では、ホール素子520
は、基板150Cに搭載されている。1つのホール素子
520は、センサ部425、増幅部410を有してい
る。このセンサ部425は、マグネットのN極とS極の
磁気を検出すると磁気−電気信号に変換して増幅部41
0の入力側に送る。ホール素子520は、基準電圧Vc
c、電圧出力部Vout、そしてグランドGNDに接続
されている。
【0072】次に、図20〜図22を参照して本発明の
別の実施の形態について説明する。図20〜図22は、
図13と同様の方向から図示しており、図20の実施の
形態では、移動体170とマグネット510を示してい
る。固定体側のホール素子520の位置は参考のために
破線で示している。マグネット510のS極511とN
極512の組Gと隣接する組Gの間には、例えば長方形
状もしくは正方形状の切欠き部770が形成されてい
る。
【0073】図21の実施の形態では、S極とN極の組
Gと隣の組Gの間に、同様に切欠き部780が形成され
ている。この切欠き部780は、円弧状のような曲線状
の切欠き部である。図22の実施の形態では、隣接する
組G,Gの間には3角形状の切欠き部790が形成され
ている。図20〜図22における切欠き部770,78
0,790の切欠いた面積は、破線で参考に示した固定
体側のホール素子520の面積よりも大きく設定されて
いる。図20〜図22のように切欠き部をマグネット5
10に設けることにより、マグネットは一体化されたま
ま、ホール素子が磁束の影響を受けない部分を設けるこ
とができる。
【0074】図23は、本発明のさらに別の実施の形態
を示している。図23においては、移動体170側には
1つのホール素子520が設けられている。これに対し
て固定体である側板199には、図12のマグネット5
10と同様のマグネット1510が設けられている。マ
グネット510のS極511とN極512は組Gを作っ
ており、隣接する組Gと組GのピッチはWであり、例え
ばS極511の幅はW1である。この幅W1とピッチW
の関係は、図12と図13に示す場合と同じである。図
23の例では移動体170が正方向T2あるいは反対方
向T1に移動することにより、ホール素子520がマグ
ネット1510の各組に対して移動することになる。こ
れによって、図16と同様の出力波形SW1,SWを出
力することができる。この波形の変化により移動方向が
判るとともに波形の周期によって移動のスピードを検出
できる。
【0075】ところで本発明の移動体の位置検出装置を
有する電子機器としては、情報記録媒体のドライブ装置
におけるスキュー調整機構に用いる以外に、ビデオカメ
ラやデジタルスチルカメラ等のレンズのズーム機構、フ
ォーカス機構などリニアに動く移動体の位置検出であれ
ばどこにでも用いることが可能である。
【0076】本発明の実施の形態では、1つのホール素
子を用いれば済むので、2つのホール素子を用いる従来
例に比べて小型化およびコストダウンを図ることができ
る。また1つのホール素子を用いればよいので、従来用
いられている磁気抵抗素子に比べてコストダウンを図る
ことができる。ホール素子自体は磁気抵抗素子に比べて
非常に小さく、装置の小型化を図ることができる。1つ
のホール素子を用いればよいので、2つのホール素子を
用いるのに比べて、動作信頼性を向上させることができ
る。2つのホール素子を用いる場合には、2つのホール
素子の特性を同じにする必要があるので、コストアップ
が避けられないが、この点についても本発明では、1つ
のホール素子を使用すればよいので、コストダウンを図
ることができる。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
小型化およびコストダウンを図り、信頼性を高めること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子機器の好ましい実施の形態である
情報記録媒体のドライブ装置を示す図。
【図2】図1の情報記録媒体のドライブ装置の斜視図。
【図3】スキュー調整部を示す図。
【図4】スキュー調整部の移動体が移動した状態の例を
示す図。
【図5】スキュー調整部の斜視図。
【図6】スキュー調整部の回転体を示す正面図。
【図7】回転体の斜視図。
【図8】回転体と側板を示す斜視図。
【図9】移動体と固定体等を示す断面図。
【図10】移動体の有する固定部分の断面図。
【図11】動作用の駆動信号およびロック解除信号の例
を示す図。
【図12】本発明の移動体の位置検出装置の好ましい実
施の形態を示す図。
【図13】図12におけるAB方向から見た図。
【図14】移動体が正方向に移動する場合の出力波形を
示す図。
【図15】移動体が反対方向に移動する場合の出力波形
を示す図。
【図16】正方向と反対方向のそれぞれの出力波形を並
べて示す図。
【図17】出力波形により移動体の移動方向等を判断す
るためのフロー図。
【図18】ホール素子と信号処理部等を示す図。
【図19】ホール素子の構造例を示す図。
【図20】本発明の別の実施の形態を示す図。
【図21】本発明のさらに別の実施の形態を示す図。
【図22】本発明のさらに別の実施の形態を示す図。
【図23】移動体の位置検出装置の別の実施の形態を示
す図。
【図24】従来のスライダのマグネットと2つのホール
素子を示す図。
【図25】従来におけるスライダのマグネットと磁気抵
抗素子を示す図。
【符号の説明】
100・・・情報記録媒体のドライブ装置(電子機
器)、170・・・移動体、199・・・側板(固定
体)、500・・・移動体の位置検出装置、510・・
・マグネット、511・・・S極、512・・・N極、
520・・・ホール素子、770・・・切欠き部、G・
・・S極とN極の組、T1・・・反対方向(第2方
向)、T2・・・正方向(第1方向)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F034 AA13 EA04 EA05 EA14 EA21 2F063 AA00 AA02 BA30 BD15 CA34 DA01 DA05 DD02 EA02 GA52 GA65 GA72 LA12 LA19 2F077 AA37 AA43 CC02 NN05 NN07 NN17 PP12 QQ13 TT55 VV01 5D117 AA02 JJ11 JJ13 KK01 KK08 KK25

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定体に対する移動体の位置を検出する
    移動体の位置検出装置において、 前記移動体に固定され、S極とN極の組を有するマグネ
    ットと、 前記固定体に固定され、前記移動体が第1方向あるいは
    前記第1方向とは反対の第2方向に移動する際に前記移
    動体といっしょに移動する前記マグネットの前記S極と
    N極の組が通過する際の前記S極とN極の磁気を検出す
    る1つのホール素子と、を備えることを特徴とする移動
    体の位置検出装置。
  2. 【請求項2】 前記S極とN極は前記移動体の移動方向
    に沿って配置されており、前記S極とN極の組は、隣の
    前記S極とN極の組に対して同じピッチに配置されてい
    る請求項1に記載の移動体の位置検出装置。
  3. 【請求項3】 前記S極の幅W1と前記ピッチWは、 W1=1/8W〜1/3W である請求項1に記載の移動体の位置検出装置。
  4. 【請求項4】 前記S極とN極の組には、前記ホール素
    子の大きさよりも大きい切欠き部が形成されている請求
    項1に記載の移動体の位置検出装置。
  5. 【請求項5】 前記切欠き部は、角形状、曲線形状、三
    角形状のいずれかである請求項1に記載の移動体の位置
    検出装置。
  6. 【請求項6】 前記ホール素子の出力波形は、鋸歯状で
    あり、前記出力波形の上昇部分の時間と下降部分の時間
    を比較することで、前記移動体が移動する方向が前記第
    1方向であるか前記第2方向であるかの判断と、前記移
    動体の移動速度を得る処理部を有する請求項1に記載の
    移動体の位置検出装置。
  7. 【請求項7】 固定体に対する移動体の位置を検出する
    移動体の位置検出装置を有する電子機器において、 前記位置検出装置は、 前記移動体に固定され、S極とN極の組を有するマグネ
    ットと、 前記固定体に固定され、前記移動体が第1方向あるいは
    前記第1方向とは反対の第2方向に移動する際に前記移
    動体といっしょに移動する前記マグネットの前記S極と
    N極の組が通過する際の前記S極とN極の磁気を検出す
    る1つのホール素子と、を備えることを特徴とする移動
    体の位置検出装置を有する電子機器。
  8. 【請求項8】 前記S極とN極は前記移動体の移動方向
    に沿って配置されており、前記S極とN極の組は、隣の
    前記S極とN極の組に対して同じピッチに配置されてい
    る請求項7に記載の移動体の位置検出装置を有する電子
    機器。
  9. 【請求項9】 前記S極の幅W1と前記ピッチWは、 W1=1/8W〜1/3W である請求項7に記載の移動体の位置検出装置を有する
    電子機器。
  10. 【請求項10】 前記S極とN極の組には、前記ホール
    素子の大きさよりも大きい切欠き部が形成されている請
    求項7に記載の移動体の位置検出装置を有する電子機
    器。
  11. 【請求項11】 前記切欠き部は、角形状、曲線形状、
    三角形状のいずれかである請求項7に記載の移動体の位
    置検出装置を有する電子機器。
  12. 【請求項12】 前記ホール素子の出力波形は、鋸歯状
    であり、前記出力波形の上昇部分の時間と下降部分の時
    間を比較することで、前記移動体が移動する方向が前記
    第1方向であるか前記第2方向であるかの判断と、前記
    移動体の移動速度を得る処理部を有する請求項7に記載
    の移動体の位置検出装置を有する電子機器。
  13. 【請求項13】 固定体に対する移動体の位置を検出す
    る移動体の位置検出装置において、 前記固定体に固定され、S極とN極の組を有するマグネ
    ットと、 前記移動体に固定され、前記移動体が第1方向あるいは
    前記第1方向とは反対の第2方向に移動する際に前記S
    極とN極の磁気を検出する1つのホール素子と、を備え
    ることを特徴とする移動体の位置検出装置。
  14. 【請求項14】 前記S極とN極は前記移動体の移動方
    向に沿って配置されており、前記S極とN極の組は、隣
    の前記S極とN極の組に対して同じピッチに配置されて
    いる請求項13に記載の移動体の位置検出装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006317191A (ja) * 2005-05-10 2006-11-24 Konica Minolta Opto Inc 位置検出装置、電子機器
CN102810380A (zh) * 2011-06-02 2012-12-05 阿尔卑斯电气株式会社 磁铁以及使用所述磁铁的磁检测装置
CN105667701A (zh) * 2014-12-05 2016-06-15 株式会社岛野 自行车用检测装置、自行车用组件的操作装置及控制***
JP2016107835A (ja) * 2014-12-05 2016-06-20 株式会社シマノ 自転車用検出装置、この検出装置を備える自転車用コンポーネントの操作装置、および、この操作装置を備える自転車用制御システム

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