JP2001289147A - バルブの開閉駆動装置 - Google Patents

バルブの開閉駆動装置

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JP2001289147A
JP2001289147A JP2000100527A JP2000100527A JP2001289147A JP 2001289147 A JP2001289147 A JP 2001289147A JP 2000100527 A JP2000100527 A JP 2000100527A JP 2000100527 A JP2000100527 A JP 2000100527A JP 2001289147 A JP2001289147 A JP 2001289147A
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cam
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drive
hydraulic
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Koichi Noguchi
野口  耕一
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COC KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 船舶におけるバルブの開閉駆動装置におい
て、コンパクトな構成で強力な駆動出力を得ることがで
きる油圧モータを提供する。 【構成】 内周面にスプライン曲線を描いてなだらかに
連続する山部と谷部を円周方向に交互に配置したエンド
レスのカム面を有するカムリングと、放射方向に配置さ
れた油圧シリンダに沿って進退せしめられるピストンを
備えた回転駆動体とから成り、油圧により進出するピス
トンの先端に保持した転動体をカム面に押圧しながら移
動せしめることにより回転駆動体を駆動回転する構成で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、艦船等の船舶にお
いて各種のバルブを開閉せしめるための駆動装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、船舶において、バルブ開閉のため
には、油圧を利用した駆動装置が用いられている。特
に、艦船においては、戦闘等の非常時に備えるため、電
動等による自動化を避け、手動式の油圧ポンプを駆動源
とするのが常である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】船舶におけるバルブ装
置は、種々のものが使用されているが、玉形弁や逆止玉
形弁のようにバルブ軸を回転操作することにより開閉を
行う形式のもの(以下回転開閉式バルブという)が多く
使用されている。
【0004】このような回転開閉式バルブを作動するた
めの駆動装置は、電動モータを使用する場合には何ら問
題を生じないが、前述のような手動式の油圧ポンプを駆
動源とするときは種々の問題を生じる。
【0005】例えば、駆動装置として油圧シリンダを使
用するとき、バルブ軸に取付けたレバーを油圧シリンダ
により揺動方向に回動せしめることができる。然しなが
ら、直線的往復運動だけを可能とする油圧シリンダで
は、バルブ軸の180度以上の回転を行うことができな
いため、前述のような回転開閉式バルブを作動するため
の駆動装置には不適格である。
【0006】この点に関して、本出願人は、先に、特許
第2860329号(特願平4−221996号)に示
されるように、ネジ手段を介して回転しつつ進退移動す
るピストンを備えた油圧式回転力発生機を提案したとこ
ろであり、これによれば回転式の油圧モータを提供でき
る。然しながら、この技術の場合、出力軸の回転回数が
ピストンの移動ストロークに限定されるため、多くの回
転回数を可能にするためにはピストンの移動ストローク
を長くする必要があり、その結果、シリンダが長大化し
装置の大型化と大重量化を招来するという問題がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決したバルブの開閉駆動装置を提供するものであり、そ
の手段として構成したところは、油圧ポンプにより駆動
回転される油圧モータによりバルブ軸を回転せしめるバ
ルブの開閉駆動装置において、前記油圧モータは、ハウ
ジングに固定されたカムリングと、該カムリングの内周
部に配置された回転駆動体と、該回転駆動体に連動して
回転する出力軸とを備え、前記カムリングは、内周面に
スプライン曲線を描いてなだらかに連続する山部と谷部
を円周方向に交互に配置したエンドレスのカム面を構成
し、谷部の底部により上死点Uを規定すると共に、山部
の頂部により下死点Dを規定し、下死点Dから時計針方
向に隣り合う上死点Uまでのカム領域RYと、該下死点
Dから反時計針方向に隣り合う上死点Uまでのカム領域
RXとを構成して成り、前記回転駆動体は、複数のシリ
ンダを放射方向に形成した回転板と、各シリンダに摺動
自在に内装されたピストンと、該ピストンに保持される
と共に前記カムリングのカム面に沿って転動する転動体
と、各ピストンの転動体がカム領域RXを移動する間に
該ピストンのシリンダに油圧ポンプからの作動油を圧送
せしめる往動ポートXと、各ピストンの転動体がカム領
域RYを移動する間に該ピストンのシリンダ内の作動油
を排出せしめる復動ポートYとを構成して成り、前記回
転駆動体に設けられた複数のシリンダの相互関係は、回
転板が如何なる回転位置にあるときでも、常に、カム領
域RXに臨む少なくとも一つのピストンのシリンダが往
動ポートXに連通せしめられると共に、カム領域RYに
臨む少なくとも別の一つのピストンのシリンダが復動ポ
ートYに連通せしめられるように構成されている点にあ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下図面に基づいて本発明の好ま
しい実施形態を詳述する。
【0009】図1は、本発明に係るバルブの開閉駆動装
置の1実施形態を示しており、バルブを内蔵したバルブ
ハウジング51は、艦船等の船舶における各種の流体供
給路に介装され、バルブ軸52を所望の回転回数まで正
転するとバルブを閉鎖し、逆転するとバルブを開放する
玉形弁等の回転開閉式バルブを構成する。このバルブハ
ウジング51の上方には油圧モータ21が連結されてお
り、前記バルブ軸52を駆動回転する。油圧モータ21
は、油圧配管54を介して油圧ポンプ1に連絡されてお
り、油圧ポンプ1を作動することにより油圧モータ21
を正逆回転駆動する。尚、後述するように、油圧ポンプ
1は、グリップ5を設けた駆動レバー6を手動回転する
ことにより駆動軸を作動回転せしめる構成とされてい
る。
【0010】(油圧モータの構成)図1に示すように、
油圧モータ21は、前記バルブ軸52に連結される出力
軸55を回転自在に軸支する支持ハウジング56と、手
動軸57を回転自在に軸支すると共に後述する油路構成
体58を内蔵するヘッドハウジング59と、両ハウジン
グの間に介装されたモータ部60とをサンドイッチ状に
一体結合することにより構成されている。尚、ヘッドハ
ウジング59には、前記油圧配管54を接続するための
コネクタ61が設けられている。また、ヘッドハウジン
グ59から挿出する手動軸57の軸端には角軸部62が
設けられ、手動操作ハンドル63を着脱自在に取付けら
れる。従って、油圧モータ21の出力軸55は、手動操
作ハンドル63により手動軸57を介して回転すること
も可能である。
【0011】油圧モータ21の分解状態の断面を図2に
示しており、出力軸55は、一対のスラストベアリング
64、65により支持ハウジング56に軸支され、出力
軸55の内側の軸端にスプライン66を設けている。こ
れに対して、ヘッドハウジング59は、手動軸57を挿
通可能とした油路構成体58を内側に嵌着せしめてお
り、該ヘッドハウジング59に前記コネクタ61に連絡
される油路67を形成すると共に、油路構成体58によ
り前記油路67に連通するマニホールド68を構成す
る。図示省略しているが、油路67及びマニホールド6
8は、吸入側と排出側の回路を備えている。尚、手動軸
57の内側の軸端にはスプライン69が設けられてい
る。
【0012】モータ部60は、カムリング70と、該カ
ムリングの内周部に配置される回転駆動体71とから構
成されており、カムリング70を支持ハウジング56と
ヘッドハウジング59の両フランジ間に挟んだ状態でボ
ルト72により一体的に組付けられる。回転駆動体71
は、カムリング70の内側に回転自在に配置される回転
板73を備え、該回転板73と油路構成体58の対向す
る側端面により相互に接合される接合面74を構成す
る。回転板73の中心軸支孔75にはスプライン76が
形成されており、出力軸55及び手動軸57のスプライ
ン66、67を係合せしめる。
【0013】モータ部60の詳細を図3に示すように、
前記カムリング70は、内周面にスプライン曲線を描い
てなだらかに連続する山部77と谷部78を円周方向に
交互に配置したカム面を構成し、谷部78の底部により
上死点Uを規定すると共に、山部77の頂部により下死
点Dを規定し、それぞれ下死点Dから時計針方向に隣り
合う上死点Uまでのカム領域RYと、該下死点Dから反
時計針方向に隣り合う上死点Uまでのカム領域RXとを
構成する。従って、山部77と谷部78を交互に配置し
たカム面は、カムリング70の円周方向にエンドレス状
に形成され、図例の場合、6個の山部77と谷部78の
それぞれが周方向に等間隔に配置されている。回転駆動
体71の回転板73は、油圧モータの正転時には図示の
時計針方向に回転され、逆転時には図示の反時計針方向
に回転されるものであり、複数のシリンダ79を放射方
向に形成し、各シリンダ79にピストン80を摺動自在
に内装すると共に、該ピストン80にローラ状の転動体
81を保持せしめており、該転動体81をカムリング7
0のカム面に対して転動自在に当接せしめている。図例
の場合、10個のシリンダ79とピストン80が周方向
に等間隔に配置されている。
【0014】図3は、回転板73の中心部分において、
ヘッドハウジング59の油路67から各シリンダ79に
対して前記マニホールド68を介して構成される作動油
の供給関係を理論的に示しており、放射方向に枝路を有
する往動ポートXと、該枝路の間に位置する復動ポート
Yが設けられている。油圧モータ21の正転時は、油圧
ポンプ1から圧送される作動油が往動ポートXからシリ
ンダ79に供給され、シリンダ79から排出される作動
油を復動ポートYに戻し油圧ポンプ1に還流せしめる。
油圧モータ21の逆転時は、反対に、油圧ポンプ1から
の作動油を復動ポートYからシリンダ79に供給し、シ
リンダ79から排出される作動油を往動ポートXに戻し
油圧ポンプ1に還流せしめる。図例の場合、往動ポート
Xから延びる6本の枝路と、6個の往動ポートYが設け
られている。
【0015】図3に示すように、回転板73が回転する
際、シリンダ79は、それぞれ往動ポートXと復動ポー
トYに交互に連通接続される。回転板73を正転(図示
の時計針方向の回転)せしめる場合は、油圧ポンプ1を
正転することにより往動ポートXに作動油が供給され
る。この場合、ピストン80の転動体81がカムリング
70のカム領域RXを移動する間は、該ピストン80に
対応するシリンダ79が往動ポートXに接続されてお
り、ピストン80をカム面に向けて押圧し続ける。そし
て、ピストン80の転動体81がカムリング70のカム
領域RYを移動する間は、該ピストン80に対応するシ
リンダ79が復動ポートYに接続されており、カム面に
沿ってピストン80が後退することを許す。従って、回
転板73は、図3に実線で示す矢印の方向に正転する。
【0016】回転板73を逆転(図示の反時計針方向の
回転)せしめる場合は、油圧ポンプ1を逆転することに
より復動ポートYに作動油が供給され、前記正転の場合
と反対の動作が行われる。従って、ピストン80の転動
体81がカムリング70のカム領域RYを移動する間、
該ピストン80に対応するシリンダ79が復動ポートY
に接続されており、ピストン80をカム面に向けて押圧
し続ける。そして、ピストン80の転動体81がカムリ
ング70のカム領域RXを移動する間は、該ピストン8
0に対応するシリンダ79が往動ポートXに接続されて
おり、カム面に沿ってピストン80が後退することを許
す。従って、回転板73は、図3に鎖線で示す矢印の方
向に逆転する。
【0017】正転時と逆転時の何れの場合においても、
回転駆動体71に設けられた複数のシリンダ79の相互
関係は、回転板73が如何なる回転位置にあるときで
も、常に、カム領域RXに臨む少なくとも一つのピスト
ン80のシリンダ79が往動ポートXに連通せしめられ
ると共に、カム領域RYに臨む少なくとも別の一つのピ
ストン80のシリンダ79が復動ポートYに連通せしめ
られるように構成されている。即ち、本発明は、ピスト
ン80を備えたシリンダ79の本数を図示の実施形態に
限定するものではないが、少なくとも、このような関係
にある二つのピストン80とシリンダ79を構成してお
けば、油圧モータ21を停止状態から正転する際、正転
のために往動ポートXから供給される作動油を受けるシ
リンダ79の転動体81がカム領域RXに臨んでいるの
で、転動体81を時計針方向に隣り合う上死点Uに向け
て移動せしめ、回転板73の正転を始動できる。同様
に、油圧モータ21を停止状態から逆転する際、逆転の
ために往動ポートYから供給される作動油を受けるシリ
ンダ79の転動体81がカム領域RYに臨んでいるの
で、転動体81を反時計針方向に隣り合う上死点Uに向
けて移動せしめ、回転板73の逆転を始動できる。
【0018】そして、図示のようにカムリング70の内
周面に山部77及び谷部78を多数形成し、ピストン8
0を備えたシリンダ79の数を増加すればするほど、高
い回転駆動トルクを得ることができ、手動式の油圧ポン
プ1により駆動回転される構成でありながら、強力な出
力の油圧モータ21を提供できる。
【0019】(油圧ポンプの構成)図4に示すように、
油圧ポンプ1は、一端の開口部をリッド2により閉鎖し
たハウジング3に、単一の駆動軸4を正逆回転自在に軸
架している。駆動軸4は、尾端部をリッド2に軸支され
ると共に、先端部をハウジング3の前壁3aにベアリン
グを介して軸支され、駆動軸4の先端にグリップ5を備
えた駆動レバー6を装着している。尚、ハウジング3の
内部空間は、適宜、オイルシール等により密閉されてい
る。
【0020】ハウジング3の内部には、第一ポンプ7と
第二ポンプ8が内装され、それぞれ駆動軸4を挟んで該
駆動軸の周囲に対向配置されている。第一ポンプ7及び
第二ポンプ8のそれぞれは、軸方向に離間して吐出口9
a、10aと吸引口9b、10bを開設したシリンダ
9、10と、該シリンダに進退自在に挿入されたピスト
ン11、12とを備えている。シリンダ9、10の開口
部は、ハウジング3の前壁3aに対向して開口されてお
り、該開口部から突出するピストン11、12の駆動ヘ
ッド11a、12aを駆動軸4の周囲に配置している。
【0021】ピストン11、12は、シリンダ9、10
に対向して開口する有底の筒状に形成され、該底部から
前記駆動ヘッド11a、12aを厚肉状に突出形成した
構成とされ、該ピストン11、12の底部内面に設けた
座部材とシリンダ9、10の底部との間にコイルスプリ
ング等の圧縮スプリング13、14を介装し、常時、駆
動ヘッド11a、12aをシリンダ開口から突出せしめ
る方向に弾発付勢している。
【0022】駆動レバー6により駆動軸4を回転したと
き、該駆動軸4の回転運動を第一ポンプ7及び第二ポン
プ8におけるそれぞれの駆動ヘッド11a、12aの進
退運動に変換せしめる伝動手段15が設けられている。
この伝動手段15は、駆動軸4に直交する面に対して傾
斜偏位したカム面を有する駆動ディスク16により構成
され、該駆動ディスク16を駆動軸4の回りで前壁3a
の近傍に配置することにより、第一ポンプ7及び第二ポ
ンプ8の駆動ヘッド11a、12aを駆動ディスク16
のカム面に弾接せしめている。
【0023】図例において、駆動ディスク16は、ハウ
ジング3に支持台17を介して固定された傾斜固定板1
6aと、該傾斜固定板16aにボール16bを介して回
転自在に重ね合わせられたカム板16cとから構成さ
れ、駆動軸4を回転したとき第一ポンプ7及び第二ポン
プ8が該駆動軸4と一体的に回転されるように構成して
いる。即ち、図4(A)においては、上側に位置した第
一ポンプ7が駆動ヘッド11aをカム板16cの上側に
弾接せしめた復動状態(圧油吸引状態)にあり、下側に
位置した第二ポンプ8が駆動ヘッド12aをカム板16
cの下側に弾接せしめた往動状態(圧油吐出状態)にあ
るが、この状態から駆動軸4を180度だけ半回転する
と、第一ポンプ7と第二ポンプ8の上下位置関係が入れ
替わり、今度は、第二ポンプ8が往動状態(圧油吸引状
態)にシフトすると共に、第一ポンプ7が復動状態(圧
油吐出状態)にシフトする。従って、駆動軸4を連続的
に回転することにより、第一ポンプ7及び第二ポンプ8
の駆動ヘッド11a、12aをカム板16cに弾接せし
めた状態で傾斜固定板16aに沿って回転するので、第
一ポンプ7と第二ポンプ8を同期的に駆動可能である。
【0024】然しながら、第一ポンプ7及び第二ポンプ
8を同期的に駆動可能とするためには、図例の構成とは
反対に、第一ポンプ7及び第二ポンプ8を固定せしめた
構成とし、これに対し、駆動軸4と共に駆動ディスク1
6を一体的に回転せしめる構成としても良い。例えば、
第一ポンプ7及び第二ポンプ8をハウジング3に固定す
ると共に、駆動レバー6により回転される駆動軸4に駆
動ディスク16を一体的に軸支する構成としても良く、
要するに、駆動軸4を回転したとき、駆動ディスク16
と第一ポンプ7及び第二ポンプ8との一方を固定し他方
を回転せしめることにより、駆動ディスク16の傾斜し
たカム面を介してそれぞれの駆動ヘッド11a、12a
を進退移動せしめるように構成すれば良い。
【0025】そこで、駆動軸4を連続的に正転すること
により、第一ポンプ7及び第二ポンプ8は、それぞれ、
ピストン11、12の往動時に吐出口9a、10aから
圧油を吐出し、ピストン11、12の復動時に吸引口9
b、10bから圧油を吸引し、第一ポンプ7と第二ポン
プ8を同期的に駆動する複合ポンプを構成する。この
際、第一ポンプ7と第二ポンプ8は、相互に圧油の吐出
量を同じくするように構成しても良いが、例えば、第一
ポンプ7のシリンダ9の内径を大きく形成し、第二ポン
プ8のシリンダ10の内径を小さく形成する等、相互に
吐出量を異ならしめることにより、第一ポンプ7により
高圧ポンプを構成せしめ、第二ポンプ8により低圧ポン
プを構成せしめることができる。
【0026】図5は、上記の油圧ポンプ1により油圧モ
ータ21を駆動回転するための油路を含む油圧駆動機構
の1例を示している。尚、図示省略しているが、油圧ポ
ンプ1を構成する第一ポンプ7及び第二ポンプ8は、駆
動レバー6を正転したときそれぞれ第一ポート7a、8
aから圧油を吐出し第二ポート7b、8bから圧油を吸
引するが(図5ないし図7)、駆動レバー6を逆転した
ときは、これと反対に、それぞれ第二ポート7b、8b
から圧油を吐出し第一ポート7a、8aから圧油を吸引
する(図9ないし図11)ように構成されている。
【0027】第一ポンプ7は、第一ポート7aを往路2
2に連絡され、第二ポート7bを復路23に連絡されて
おり、往路22と復路23の双方を同時に切換自在とし
た切換バルブ24vを設けている。
【0028】第二ポンプ8は、第一ポート8aを往路2
5に連絡され、第二ポート8bを復路26に連絡されて
おり、往路25と復路26の双方を同時に切換自在とし
た切換バルブ27vを設けている。
【0029】第一ポンプ7からの往路22と第二ポンプ
8からの往路25は、合流点27において合流された
後、油圧モータ21の第一ポート21aに至る合流往路
28を構成する。
【0030】第一ポンプ7からの復路23と第二ポンプ
8からの復路26は、合流点29において合流された
後、油圧モータ21の第二ポート21bに至る合流復路
30を構成する。
【0031】第二ポンプ8から前記合流点27に至るま
での往路25と復路26は、相互に還流路31により短
絡せしめられており、該還流路31を開閉する流量切換
用リリーフ弁32を設けている。この流量切換用リリー
フ弁32は、常時は還流路31を閉路するが、リリーフ
作動路33の油圧が所定圧を越えたときに還流路31を
開路する構成とされており、該リリーフ作動路33は、
シャトル弁を構成する逆止弁34に連絡され、該逆止弁
34から、正転時作動路35を介して前記往路側の合流
点27に連絡されると共に、逆転時作動路36を介して
前記合流復路30に連絡されている。尚、正転時作動路
35は、前記合流点27に連絡せしめる構成の他、第一
ポンプ7の往路22又は合流往路28に連絡せしめても
良い。
【0032】合流往路28と合流復路30は、相互に駆
動停止路37により短絡せしめられており、該駆動停止
路37を構成する一対の並列路37a、37bをそれぞ
れ開閉する正転時停止リリーフ弁38と逆転時停止リリ
ーフ弁39とを設けている。尚、前記駆動停止路37に
はシャトル弁を構成する逆止弁を介して圧力計40が設
けられている。また、駆動停止路37と油圧モータ21
の間に位置する合流往路28には油圧モータ21の駆動
結果を示す開度指示メータ41が設けられている。尚、
合流往路28と合流復路30は、バイパス弁42を介し
てドレン路43に連絡されている。
【0033】(正転時における初期駆動状態)駆動軸4
を正転せしめることにより油圧ポンプ1を正方向に駆動
すると、図5に示すように、第一ポンプ7及び第二ポン
プ8は、それぞれ、第一ポート7a、8aから圧油を吐
出し、第二ポート7b、8bから圧油を吸引する。それ
ぞれの切換バルブ24v、27vは、正転位置に切換え
られており、それぞれ往路22、25を逆止弁を介して
圧油供給可能に開路し、復路23、26を開路してい
る。そこで、往路22、25に送られた圧油は、合流点
27で合流し、合流往路28を経て油圧モータ21に供
給され、該モータを高回転で駆動する。油圧モータ21
を駆動した後の圧油は、合流復路30に送られ、合流点
29で分岐し、それぞれの復路23、26を経て第一ポ
ンプ7及び第二ポンプ8に戻る。従って、油圧モータ2
1は、第一ポンプ7及び第二ポンプ8から成る複合ポン
プにより高回転で駆動され、バルブを迅速に開放せしめ
る。
【0034】(正転時における終期駆動状態)バルブが
完全開放に近くなり、油圧モータ21に対する負荷が増
加すると、図6に示すように、合流往路28に向けて送
られる圧油の一部が正転時作動路35に進入し、リリー
フ作動路33の圧力を増加するので、流量切換用リリー
フ弁32が作動して還流路31を開路する。このため、
第二ポンプ8から往路25に向けて送られる圧油は、切
換バルブ27に至る前に、還流路31によりバイパスさ
れ、復路26に還流せしめられ、第二ポンプ8に戻る。
上述のように、第二ポンプ8により低圧ポンプを構成す
ると共に第一ポンプ7により高圧ポンプを構成しておけ
ば、合流往路28における負荷が増加したとき、第一ポ
ンプ7からの圧油を好適にリリーフ作動路33に導くの
で、流量切換用リリーフ弁32の作動感度を高めること
ができる。
【0035】(正転時における駆動終了状態)バルブの
完全開放を終えると、油圧モータ21はそれ以上回転し
得ず負荷を更に増加する。この状態において、前述の終
期駆動状態と同様に、還流路31が開路されているの
で、第二ポンプ8を駆動力の発生に参加せしめていない
が、第一ポンプ7は、圧油を合流往路28に送り続けて
いる。そこで、合流往路28から駆動停止路37に進入
した圧油により正転時停止リリーフ弁38が作動され、
駆動停止路37の並列路37aを開路し、油圧モータ2
1の駆動を停止する。
【0036】(停止状態)ポンプを駆動せず停止せしめ
た状態では、図8に示すように、それぞれの切換バルブ
24v、27vをロック位置に切換える。この状態で、
第一ポンプ7及び第二ポンプ8からの往路22、25並
びに復路23、26は、何れも逆止弁により圧油がポン
プに戻ることを阻止されている。従って、油圧モータ2
1は、回転不能にロックされる。
【0037】(逆転時における初期駆動状態)上記とは
反対に、油圧モータ21を逆転させる場合は、駆動軸4
を逆転せしめることにより油圧ポンプ1を逆転向に駆動
すれば良い。逆転時の作用は、油路における圧油の供給
方向が上述した正転時の場合と逆になる。逆転時の初期
駆動状態は、図9に示すように、第一ポンプ7及び第二
ポンプ8の第二ポート7b、8bから圧油が吐出され
る。それぞれの切換バルブ24v、27vは、逆転位置
に切換えられており、それぞれ往路22、25を開路
し、復路23、26を逆止弁を介して圧油供給可能に開
路している。復路23、26に送られた圧油は、合流点
29で合流し、合流復路38を経て油圧モータ21に供
給され、該モータを高回転で駆動する。油圧モータ21
を駆動した後の圧油は、合流往路28に送られ、合流点
27で分岐し、それぞれの往路22、25を経て第一ポ
ンプ7及び第二ポンプ8に戻る。正転時の場合と同様
に、油圧モータ21は、第一ポンプ7及び第二ポンプ8
から成る複合ポンプにより高回転で駆動され、バルブを
迅速に閉鎖せしめる。
【0038】(逆転時における終期駆動状態)バルブが
完全閉鎖に近くなり、油圧モータ21に対する負荷が増
加すると、図10に示すように、合流復路30の圧油の
一部が逆転時作動路36に進入し、リリーフ作動路33
の圧力を増加せしめ、流量切換用リリーフ弁32を作動
し、還流路31を開路する。これにより、第二ポンプ8
から復路26に供給される圧油は、還流路31によりバ
イパスされ、往路25に還流せしめられ、第二ポンプ8
に戻る。従って、油圧モータ21は、第一ポンプ7から
復路23及び合流復路30を経て供給される圧油のみに
より駆動される。
【0039】(逆転時における駆動終了状態)バルブの
完全閉鎖を終えると、油圧モータ21の負荷が更に増加
する。そこで、図11に示すように、合流復路30から
駆動停止路37に進入した圧油により逆転時停止リリー
フ弁39が作動され、駆動停止路37の並列路37bを
開路し、油圧モータ21の駆動を停止する。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、カムリング70の内周
面に形成したカム面に対して、回転駆動体71を放射方
向に配置されたピストン80及びシリンダ79を介して
進退せしめることにより、回転駆動力を得る油圧モータ
21であるから、全体としてコンパクト且つ軽量であ
り、手動式の油圧ポンプ1を動力源としながらも強力な
駆動出力を得ることができる。そして、連続回転が可能
であるから、玉形弁等の回転開閉式バルブの駆動手段と
して所期の目的を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバルブの開閉駆動装置の1実施形
態を示す正面図である。
【図2】油圧モータの1実施形態を分解状態で示す縦断
面図である。
【図3】油圧モータにおけるモータ部を示し、往動ポー
ト及び復動ポートと各シリンダとの間における作動油の
吸排関係を理論的に示す横断面図である。
【図4】油圧ポンプの1例を示し、(A)は縦断面図、
(B)はリッド側から見た外観概略図である。
【図5】油圧駆動機構における正転時の初期駆動状態を
示す油圧回路図である。
【図6】同機構における正転時の終期駆動状態を示す油
圧回路図である。
【図7】同機構における正転時の駆動終了状態を示す油
圧回路図である。
【図8】同機構における停止状態を示す油圧回路図であ
る。
【図9】同機構における逆転時の初期駆動状態を示す油
圧回路図である。
【図10】同機構における逆転時の終期駆動状態を示す
油圧回路図である。
【図11】同機構における逆転時の駆動終了状態を示す
油圧回路図である。
【符号の説明】
1 油圧ポンプ 4 駆動軸 6 駆動レバー 7 第一ポンプ(高圧ポンプ) 8 第二ポンプ(低圧ポンプ) 21 油圧モータ 51 バルブハウジング 52 バルブ軸 55 出力軸 56 支持ハウジング 57 手動軸 58 油路構成体 59 ヘッドハウジング 60 モータ部 68 マニホールド 70 カムリング 71 回転駆動体 73 回転板 77 山部 78 谷部 79 シリンダ 80 ピストン 81 転動体 U 上死点 D 下死点 X 往動ポート Y 復動ポート RX カム領域 RY カム領域

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧ポンプにより駆動回転される油圧モ
    ータによりバルブ軸を回転せしめるバルブの開閉駆動装
    置において、 前記油圧モータは、ハウジングに固定されたカムリング
    と、該カムリングの内周部に配置された回転駆動体と、
    該回転駆動体に連動して回転する出力軸とを備え、 前記カムリングは、内周面にスプライン曲線を描いてな
    だらかに連続する山部と谷部を円周方向に交互に配置し
    たエンドレスのカム面を構成し、谷部の底部により上死
    点Uを規定すると共に、山部の頂部により下死点Dを規
    定し、下死点Dから時計針方向に隣り合う上死点Uまで
    のカム領域RYと、該下死点Dから反時計針方向に隣り
    合う上死点Uまでのカム領域RXとを構成して成り、 前記回転駆動体は、複数のシリンダを放射方向に形成し
    た回転板と、各シリンダに摺動自在に内装されたピスト
    ンと、該ピストンに保持されると共に前記カムリングの
    カム面に沿って転動する転動体と、各ピストンの転動体
    がカム領域RXを移動する間に該ピストンのシリンダに
    油圧ポンプからの作動油を圧送せしめる往動ポートX
    と、各ピストンの転動体がカム領域RYを移動する間に
    該ピストンのシリンダ内の作動油を排出せしめる復動ポ
    ートYとを構成して成り、 前記回転駆動体に設けられた複数のシリンダの相互関係
    は、回転板が如何なる回転位置にあるときでも、常に、
    カム領域RXに臨む少なくとも一つのピストンのシリン
    ダが往動ポートXに連通せしめられると共に、カム領域
    RYに臨む少なくとも別の一つのピストンのシリンダが
    復動ポートYに連通せしめられるように構成されている
    ことを特徴とするバルブの開閉駆動装置。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03277460A (ja) * 1990-03-19 1991-12-09 Okuma Mach Works Ltd カム形状の入力方法及び装置
JPH0650307A (ja) * 1992-07-29 1994-02-22 C O C:Kk 油圧式回転力発生機におけるロック機構
JPH11315778A (ja) * 1998-04-30 1999-11-16 Daikin Ind Ltd カムモータ装置

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