JP2001288379A - 水溶性トリスアゾ化合物、水性インク組成物及び着色体 - Google Patents

水溶性トリスアゾ化合物、水性インク組成物及び着色体

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JP2001288379A
JP2001288379A JP2000105906A JP2000105906A JP2001288379A JP 2001288379 A JP2001288379 A JP 2001288379A JP 2000105906 A JP2000105906 A JP 2000105906A JP 2000105906 A JP2000105906 A JP 2000105906A JP 2001288379 A JP2001288379 A JP 2001288379A
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naphthyl
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sulfo
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JP2000105906A
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Hiroaki Ono
博昭 大野
Tatsu Tabei
達 田部井
Hirokazu Kitayama
弘和 北山
Yasuo Shirasaki
康夫 白崎
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インクジェット記録用、筆記用具用として用い
られ、普通紙及びインクジェット専用紙に記録した場合
の記録画像の印字濃度が高く、且つ耐光性、耐水性及び
演色性に優れており、記録液としての保存安定性も良好
な黒色の記録液を提供する。 【解決手段】下記一般式(1)で表されるトリスアゾ化
合物またはその塩を含有する記録液を調製し、これを用
いて記録を行う。 【化1】 (式中、Dは1個または2個のスルホン酸基によって置
換された8−ヒドロキシ−1−ナフチル基、Aはアミノ
基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、スルホン酸基若し
くはアルコキシ基等によって置換されていてもよい1,
4−フェニレン基又は1,4−ナフチレン基を意味し、
Bはヒドロキシ基、アミノ基またはスルホン酸基等で置
換されていても良いナフチル基を意味する。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な水溶性トリ
スアゾ化合物およびそれによる着色体に関する。
【0002】
【従来の技術】各種カラー記録法の中で、その代表的方
法の一つであるインクジェットプリンタによる記録方法
はインクの小滴を発生させ、これを種々の被記録材料
(紙、フィルム、布帛等)に付着させ記録を行うもので
ある。この方法は、記録ヘッドと被記録材料とが接触し
ないため音の発生が無く静かであり、また小型化、高速
化、カラー化が容易という特長の為、近年急速に普及し
つつあり、今後とも大きな伸長が期待されている。従
来、万年筆、フェルトペン等のインク及びインクジェッ
ト記録用インクとしては、水溶性染料を水性媒体中に溶
解した水性インクが使用されており、これらの水溶性イ
ンクにおいてはペン先やインク吐出ノズルでのインクの
目詰まりを防止すべく一般に水溶性有機溶剤が添加され
ている。これらの従来のインクにおいては、十分な濃度
の画像を与えること、ペン先やノズルの目詰まりを生じ
ないこと、被記録材上での乾燥性がよいこと、滲みが少
ないこと、保存安定性に優れること等が要求され、また
形成される画像は充分な耐光性及び耐水性等を有するこ
とが要求されている。また、種々の色相のインクが種々
の染料から調製されているが、それらのうち黒色インク
はモノカラーおよびフルカラー画像の両方に使用され最
も重要なインクである。これら黒色インク用の染料とし
て今日まで非常に多くの特許出願(例えば特開昭55−
144067号、特開昭57−207660号、特開昭
58−147470号、特開昭59−93766号、特
開昭62−190269号、特開昭62−246975
号、特開昭63−22867号、特開昭63−3348
4号、特開平1−93389号、特開平2−14027
0号、特開平3−167270号、特開平3−2008
52号、特開平4−359065号、特開平6−172
668号、特開平6−248212号、特開平7−26
160号、特開平7−268256号等)がされている
が、市場の要求を充分に満足する製品を提供するには至
っていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は溶解性が高
く、長期間保存した場合でも安定であり、かつ印字され
た画像の濃度が高く、しかも耐水性、耐光性に優れた黒
色の記録画像を与えるインク組成物を提供する事を目的
とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記したよ
うな課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明に
至ったものである。即ち本発明は、(1)下記一般式
(1)で表されるトリスアゾ化合物またはその塩、
【0005】
【化5】
【0006】[式中、Dは1個または2個のスルホ基に
よって置換された8−ヒドロキシ−1−ナフチル基、A
は一般式(2)
【0007】
【化6】
【0008】または一般式(3)
【0009】
【化7】
【0010】(式中、R1、R2はそれぞれ独立に水素原
子、アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スル
ホ基、ホスホ基、(C1〜C4)アルコキシカルボニル
基、ヒドロキシル基または(C1〜C4)アルコキシ基
によって置換されていてもよい(C1〜C4)アルキル
基、ヒドロキシル基または(C1〜C4)アルコキシ基
によって置換されていてもよい(C1〜C4)アルコキ
シ基、ヒドロキシル基または(C1〜C4)アルコキシ
基によって置換されていてもよい(C2〜C4)アルカ
ノイルアミノ基またはウレイド基を意味し、R3は水素
原子、(C1〜C4)アルキル基または(C1〜C4)
アルコキシ基、R4は水素原子、スルホ基またはホスホ
基を意味する)であり、Bは一般式(4)
【0011】
【化8】
【0012】(R5、R6、R7、R8はそれぞれ独立に水
素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、
(C1〜C4)アルコキシ基、(C1〜C4)アルキル
基、モノまたはビス−カルボキシ−(C1〜C3)アル
キルアミノ基、ヒドロキシル基または(C1〜C4)ア
ルコキシ基によって置換されていてもよい(C1〜C
4)アルキルアミノ基、(C1〜C4)アルカノイルア
ミノ基、カルボキシル基またはスルホ基またはアミノ基
で置換されていても良いフェニルアミノ基、スルホ基、
ハロゲン原子またはウレイド基を意味する。但し、R5
〜R8のうち少なくとも1つはアミノ基又は上記置換基
で置換されたアミノ基である。)で示され、mは0また
は1である]、(2)Dが8−ヒドロキシ−3,6−ジ
スルホ−1−ナフチル、8−ヒドロキシ−4,6−ジス
ルホ−1−ナフチル、8−ヒドロキシ−2,4−ジスル
ホ−1−ナフチル、8−ヒドロキシ−3,5−ジスルホ
−1−ナフチル、8−ヒドロキシ−4,7−ジスルホ−
1−ナフチル、8−ヒドロキシ−5,7−ジスルホ−1
−ナフチル、8−ヒドロキシ−4−スルホ−1−ナフチ
ル、8−ヒドロキシ−5−スルホ−1−ナフチル、8−
ヒドロキシ−6−スルホ−1−ナフチル、のいずれかの
基である(1)に記載のトリスアゾ化合物またはその
塩、(3)Dが8−ヒドロキシ−3,6−ジスルホ−1
−ナフチル、8−ヒドロキシ−4,6−ジスルホ−1−
ナフチル、8−ヒドロキシ−2,4−ジスルホ−1−ナ
フチル、8−ヒドロキシ−4−スルホ−1−ナフチルの
いずれかの基である(1)または(2)に記載のトリス
アゾ化合物またはその塩、(4)Aにおいて、R1とR2
がそれぞれ独立に水素、メチル、エチル、メトキシ、エ
トキシ、メトキシエトキシ、アミノ、ヒドロキシ、カル
ボキシ、スルホ、アセチルアミノ、n−プロピオニルア
ミノまたはウレイドを意味する一般式(2)の基である
か、またはR3が水素、メチルまたはメトキシでR4が水
素またはスルホを意味する一般式(3)の基である
(1)ないし(3)のいずれか1項に記載のトリスアゾ
化合物またはその塩、(5)Aにおいて、R1がメチ
ル、メトキシ、エトキシまたはメトキシエトキシそして
2が水素、メチル、メトキシ、エトキシ、アミノ、ヒ
ドロキシ、アセチルアミノまたはウレイドを意味する一
般式(2)の基である(1)ないし(4)のいずれか1
項に記載のトリスアゾ化合物またはその塩、(6)Aに
おいて、R3が水素またはメトキシ、そしてR4がスルホ
を意味する一般式(3)の基である(1)ないし(4)
のいずれか1項に記載のトリスアゾ化合物またはその
塩、(7)Bにおいて、R5、R6、R7、R8がそれぞれ
独立に水素、メチル、メトキシ、カルボキシ、スルホ、
ヒドロキシ、アミノ、カルボキシメチルアミノ、カルボ
キシメトキシ、アセチルアミノ、カルボキシフェニルア
ミノ、スルホフェニルアミノ、フェニルアミノまたはウ
レイドを意味する一般式(4)の基である(1)ないし
(6)のいずれか1項に記載のトリスアゾ化合物または
その塩、(8)mが0である(1)ないし(7)のいず
れか1項に記載のトリスアゾ化合物またはその塩、
(9)(1)ないし(8)のいずれか1項に記載のトリ
スアゾ化合物またはその塩を含有する事を特徴とする水
性インク組成物、(10)(1)ないし(8)のいずれ
か1項に記載のトリスアゾ化合物もしくはその塩又は
(9)の水性インク組成物で着色された着色体、(1
1)着色がプリンタによりなされた(10)の着色体に
関する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
上記に定義される置換基の具体例は次の通りである。
(C1〜C4)アルキル基の例はメチル、エチル、n−
プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s
ec−ブチルまたはtert−ブチル等であり、好まし
くはメチル、エチルである。ヒドロキシル基または(C
1〜C4)アルコキシ基により置換されていてもよい
(C1〜C4)アルコキシ基の例はメトキシ、エトキ
シ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、
sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、2−ヒドロキ
シエトキシ、2−または3−ヒドロキシプロポキシ、メ
トキシエトキシ、エトキシエトキシ、n−プロポキシエ
トキシ、イソプロポキシエトキシ、n−ブトキシエトキ
シ、メトキシプロポキシ、エトキシプロポキシ、n−プ
ロポキシプロポキシ、イソプロポキシブトキシ、n−プ
ロポキシブトキシ、2−ヒドロキシエトキシエトキシ等
であり、好ましくはメトキシ、エトキシ、メトキシエト
キシまたはエトキシエトキシであり、メトキシ、エトキ
シ、メトキシエトキシが特に好ましい。ヒドロキシル基
または(C1〜C4)アルコキシ基により置換されてい
てもよい(C1〜C4)アルカノイルアミノ基の例はア
セチルアミノ、n−プロピオニルアミノ、イソプロピオ
ニルアミノ、ヒドロキシアセチルアミノ、2−または3
−ヒドロキシ−n−プロピオニルアミノ、2−または3
−メトキシ−n−プロピオニルアミノまたはブチリルア
ミノ等である。これらの中でもアセチルアミノが特に好
ましい。モノまたはビス−カルボキシ−(C1〜C3)
アルキルアミノ基の例はカルボキシメチルアミノ、カル
ボキシエチルアミノ、カルボキシプロピルアミノ、ビス
−カルボキシメチルアミノ、ビス−カルボキシエチルア
ミノ、ビス−カルボキシプロピルアミノであり、好まし
くはカルボキシメチルアミノ、ビス−カルボキシメチル
アミノ、カルボキシエチルアミノである。カルボキシ−
(C1〜C3)アルコキシ基の例はカルボキシメトキ
シ、カルボキシエトキシ、カルボキシプロポキシであ
り、カルボキシメトキシが特に好ましい。
【0014】R1、R2は好ましくはそれぞれ独立に水
素、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、メトキシエ
トキシ、エトキシエトキシ、アミノ、ヒドロキシ、カル
ボキシ、スルホ、ホスホ、アセチルアミノ、n−プロピ
オニルアミノまたはウレイドを意味する。水素、メチ
ル、メトキシ、エトキシ、メトキシエトキシ、アミノ、
ヒドロキシ、カルボキシ、アセチルアミノまたはウレイ
ドが特に好ましい。
【0015】一般式(2)は好ましくは下記のいずれか
の中間成分から誘導される:1−アミノ−2−メトキシ
−5−メチルベンゼン、1−アミノ−2,5−ジメチル
ベンゼン、1−アミノ−2−メトキシ−5−アセチルア
ミノベンゼン、1−アミノ−2−メトキシエトキシ−5
−アセチルアミノベンゼン、1−アミノ−2−メトキシ
ベンゼン、1−アミノ−2−メチルベンゼン、1−アミ
ノ−2,5−ジメトキシベンゼン、1−アミノ−2,5
−ジエトキシベンゼン、1−アミノ−2−メチル−5−
アセチルアミノベンゼン、1−アミノ−2−メトキシ−
5−ウレイドベンゼン、1−アミノ−2−メチル−5−
ウレイドベンゼン、1−アミノ−3−メトキシベンゼ
ン、1−アミノ−3−メチルベンゼン、1−アミノ−2
−(2’−ヒドロキシエトキシ)−5−メチルベンゼ
ン、3−アミノ安息香酸、3−アミノ−4−メチル安息
香酸、3−アミノ−4−メトキシ安息香酸、2,4−ジ
アミノ安息香酸、2,4−ジアミノベンゼンスルホン
酸、2−アミノ−4−アセチルアミノベンゼンスルホン
酸、3−アミノベンゼンホスホン酸、4−メトキシ−3
−アミノフェノール、2,4−ジアミノアニソール
【0016】R3は好ましくは水素、メチル、エチル、
メトキシまたはエトキシである。特に水素、メチルまた
はメトキシが好ましい。R4は好ましくはスルホであ
る。一般式(3)の残基Aは中間成分としての1−アミ
ノナフタレン−2−スルホン酸、1−アミノナフタレン
−3−スルホン酸、1−アミノナフタレン−6−スルホ
ン酸、1−アミノナフタレン−7−スルホン酸、1−ア
ミノナフタレン−8−スルホン酸または1−アミノ−2
−メトキシナフタレン−6−スルホン酸から誘導された
残基であるのが特に好ましい。
【0017】一般式(1)におけるナフタレン残基が誘
導される成分はmが0のとき7−アミノ−1−ヒドロキ
シナフタレン−3−スルホン酸(γ酸)であり、mが1
のときは7−アミノ−1−ヒドロキシナフタレン−3,
6−ジスルホン酸(2R酸)である。
【0018】一般式(4)におけるR5、R6、R7、R8
はそれぞれ独立に水素、メチル、メトキシ、塩素、カル
ボキシル、スルホ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシメ
チルアミノ、カルボキシプロピルアミノ、ビス−カルボ
キシメチルアミノ、アセチルアミノ、ウレイド、フェニ
ルアミノ、スルホフェニルアミノ、カルボキシフェニル
アミノ等であり、好ましくはアミノ、メトキシ、スル
ホ、フェニルアミノ、スルホフェニルアミノ、カルボキ
シフェニルアミノ、ビスカルボキシメチルアミノであ
る。特にアミノ、ヒドロキシ、スルホ、フェニルアミノ
が好ましい。一般式(4)の残基Bは中間成分として1
−アミノ−8−ヒドロキシナフタレン−3,6−ジスル
ホン酸(H酸)、1−アミノ−8−ヒドロキシナフタレ
ン−4,6−ジスルホン酸(K酸)、2−アミノ−8−
ヒドロキシナフタレン−3,6−ジスルホン酸(2R
酸)、2−ヒドロキシナフタレン−3,6−ジスルホン
酸(R酸)、7−アミノ−1−ヒドロキシナフタレン−
3−スルホン酸(γ酸)、7−(N−3−スルホフェニ
ル)アミノ−1−ヒドロキシナフタレン−3−スルホン
酸、7−(N−4−カルボキシフェニル)アミノ−1−
ヒドロキシナフタレン−3−スルホン酸、6−アミノ−
1−ヒドロキシナフタレン−3−スルホン酸(J酸)、
6−(N−フェニル)アミノ−1−ヒドロキシナフタレ
ン−3−スルホン酸、5−アミノ−1−ヒドロキシナフ
タレン−3−スルホン酸(M酸)、8−アミノナフタレ
ン−1−スルホン酸、8−アミノナフタレン−2−スル
ホン酸、5−アミノナフタレン−2−スルホン酸、6−
アミノナフタレン−2−スルホン酸、8−(N−フェニ
ルアミノ)ナフタレン−1−スルホン酸などがあげら
れ、好ましくは8−アミノナフタレン−1−スルホン
酸、8−アミノナフタレン−2−スルホン酸、5−アミ
ノナフタレン−2−スルホン酸、6−アミノナフタレン
−2−スルホン酸、8−(N−フェニルアミノ)ナフタ
レン−1−スルホン酸、7−アミノ−1−ヒドロキシナ
フタレン−3−スルホン酸(γ酸)、6−アミノ−1−
ヒドロキシナフタレン−3−スルホン酸(J酸)である
が、これらは混合物でも使用できる。
【0019】塩は、無機または有機の陽イオンの塩であ
る。そのうち無機塩の具体例としては、アルカリ金属塩
およびアルカリ土類金属塩があり、好ましい無機塩は、
リチウム、ナトリウム及びカリウムの塩であり、又、下
記式(5)で示される化合物としては、置換又は非置換
アンモニウム塩があげられるがこれらに限定されるもの
ではない。
【0020】
【化9】
【0021】上記一般式(5)において、R9ないしR
12は互いに独立して水素原子、(C1〜C4)アルキル
基、ヒドロキシ−(C1〜C4)アルキル基またはヒド
ロキシエトキシ−(C1〜C4)アルキル基である。
(C1〜C4)アルキル基としては、例えばメチル基、
エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチ
ル基、i−ブチル基、第二ブチル基、第三ブチル基等が
あげられる。
【0022】ヒドロキシ−(C1〜C4)アルキル基と
しては、例えばヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル
基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピ
ル基、4−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル
基、2−ヒドロキシブチル基等があげられる。ヒドロキ
シエトキシ−(C1〜C4)アルキル基としては、例え
ばヒドロキシエトキシメチル基、2−ヒドロキシエトキ
シエチル基、3−ヒドロキシエトキシプロピル基、2−
ヒドロキシエトキシプロピル基、4−ヒドロキシエトキ
シブチル基、3−ヒドロキシエトキシブチル基、2−ヒ
ドロキシエトキシブチル基等があげられる。
【0023】一般式(5)の具体例を(表1)に示す。
【0024】 (表1) 表1 一般式(5) 化合物No. R9 R10 R11 R12 5-1 H -C2H4OH -C2H4OH -C2H4OH 5-2 CH3 -C2H4OH -C2H4OH -C2H4OH 5-3 H -CH2CH(OH)CH3 -CH2CH(OH)CH3 -CH2CH(OH)CH3 5-4 CH3 -CH2CH(OH)CH3 -CH2CH(OH)CH3 -CH2CH(OH)CH3 5-5 H -C2H4OH H -C2H4OH 5-6 CH3 -C2H4OH H -C2H4OH 5-7 H -CH2CH(OH)CH3 H -CH2CH(OH)CH3 5-8 CH3 -CH2CH(OH)CH3 H -CH2CH(OH)CH3 5-9 CH3 -C2H4OH CH3 -C2H4OH 5-10 CH3 -CH2CH(OH)CH3 CH3 -CH2CH(OH)CH3
【0025】次に一般式(1)で示される好ましいトリ
スアゾ化合物の具体例を一般式(1−1)(表2)〜一
般式(1−5)表(11)に示す。
【0026】
【化10】
【0027】
【化11】
【0028】
【化12】
【0029】
【化13】
【0030】
【化14】
【0031】
【化15】
【0032】
【化16】
【0033】
【化17】
【0034】
【化18】
【0035】
【化19】
【0036】
【化20】
【0037】
【化21】
【0038】
【化22】
【0039】
【化23】
【0040】
【化24】
【0041】
【化25】
【0042】一般式(1)で示される化合物は、例えば
次のような方法で合成し得る。即ち、一般式(6)
【0043】
【化26】
【0044】(式中、Yは水素原子、(C1〜C4)ア
ルキル基、ハロゲンを意味し、Aは前記の意味を有す
る)の化合物を水性媒体中でジアゾ化し、一般式(7)
【0045】
【化27】
【0046】(式中、mは0または1である)の化合物
とカップリングし、生成した一般式(8)
【0047】
【化28】
【0048】(式中、A、Y、mは前記の意味を有す
る)のジスアゾ化合物を加水分解し一般式(9)
【0049】
【化29】
【0050】(式中、Aまたはmは前記の意味を有す
る)としたのち一般式(4′)の化合物とカップリング
させるか、
【0051】
【化30】
【0052】(式中、R5、R6、R7、R8は前記の意味
を有する)あるいは一般式(8)のままで再びジアゾ化
し、一般式(4′)の化合物とカップリングさせたのち
加水分解することにより合成し得る。
【0053】一般式(6)、(7)、(4′)の化合物
はそれぞれ公知方法によって製造することができる。一
般式(6)の化合物のジアゾ化はそれ自体公知の方法で
実施され、たとえば無機酸媒質中例えば−5〜30℃、
好ましくは0〜10℃の温度で亜硝酸塩、たとえば亜硝
酸ナトリウムのごとき亜硝酸アルカリ金属塩を使用して
実施される。一般式(6)のジアゾ化された化合物と一
般式(7)の化合物とのカップリングもそれ自体公知の
条件で実施される。水性または水性有機媒体中、例えば
−5〜30℃、好ましくは0〜10℃の温度ならびに弱
酸性ないしアルカリ性のpH値を使用するのが有利であ
る。好ましくは中性ないしアルカリ性のpH値、たとえ
ばpH7〜11で実施される。このpH値の調整は塩基
の添加によって実施される。塩基としては、たとえば水
酸化リチウム、水酸化ナトリウムのごときアルカリ金属
水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウムまたは炭酸カ
リウムのごときアルカリ金属炭酸塩、酢酸ナトリウムの
ごとき酢酸塩、あるいはアンモニアまたは有機アミンな
どが使用できる。一般式(6)と(7)の化合物は本方
法においてはほぼ化学量論量で使用される。一般式
(8)の化合物の加水分解による一般式(9)の製造も
それ自体公知の方法で実施される。有利には水性アルカ
リ性媒質中で加熱する方法であり、たとえば一般式
(8)の反応溶液に水酸化ナトリウムまたは水酸化カリ
ウムを加えpHを9.5以上としたのち、例えば20〜
150℃の温度、好ましくは30〜100℃の温度に加
熱することによって実施される。このとき反応溶液のp
H値は好ましくは9.5〜11.5に維持される。加水
分解された一般式(9)の化合物のジアゾ化は上記一般
式(6)のジアゾ化と同様の条件で実施される。そして
ジアゾ化された一般式(6)の化合物と一般式(4′)
の化合物とのカップリングもそれ自体公知の条件で実施
される。水性または水性有機媒体中、例えば0〜40
℃、好ましくは10〜30℃の温度ならびにpH4〜1
0、好ましくは6〜8において実施される。
【0054】カップリング反応後、本発明による一般式
(1)で示されるトリスアゾ化合物は、例えば逆浸透膜
による通常の方法又は本発明の色素成分の乾燥品あるい
はウェットケーキをメタノール等のアルコール及び水の
混合溶媒中で撹拌し、濾過、乾燥するなどの方法で反応
液中の無機塩を除去する事もできる。また、鉱酸等によ
り酸性で析出させた色素を濾過、水洗、乾燥することに
より塩含有率の低い酸型色素が得られ、この酸型色素は
水性媒体中、所望の有機又は無機の塩基により中和する
ことで対応する塩の溶液とすることが出来る。有機又は
無機の塩基としては、例えばジエタノールアミン、トリ
エタノールアミンなどのアルカノールアミン、水酸化リ
チウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアル
カリ金属の水酸化物、水酸化アンモニウム、あるいは炭
酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアル
カリ金属の炭酸塩などがあげられるがこれらに限定され
るものではない。
【0055】一般式(1)で示されるトリスアゾ化合物
は、紙、セルロース、羊毛、皮革等の天然及びそれらと
合成繊維材料との混紡品の染色に著しく適しており、さ
らにはこれらの化合物は、筆記用インクおよび記録用液
の製造に著しく適している。
【0056】一般式(1)で示される本発明のトリスア
ゾ化合物を含む反応液は、記録用インク組成物の製造に
直接使用する事が出来る。しかし、まずこれらを乾燥、
例えばスプレー乾燥させて単離し、次にこれらをインク
組成物に加工することもできる。最終製品の記録用イン
ク組成物は、一般式(1)で示される本発明のトリスア
ゾ化合物を例えば0.1〜20重量%、より好ましくは
1〜10重量%、更に好ましくは2〜8重量%程度含有
する。本発明のインク組成物には、さらに水溶性有機溶
剤を例えば0〜30重量%、インク調製剤を例えば0〜
5重量%含有していても良い。
【0057】本発明の水性インク組成物は、前記の一般
式(1)で示されるトリスアゾ化合物を水または水性溶
媒(水溶性有機溶剤又は水と混和可能な有機溶剤含有
水)に溶解したものである。インクのpHは5〜11程
度が好ましい。この水性インク組成物をインクジェット
プリンタ用のインクとして使用する場合、トリスアゾ化
合物としては金属陽イオンの塩化物、硫酸塩等の無機物
の含有量が少ないものを用いるのが好ましく、その含有
量の目安は例えば1重量%以下程度である。無機物の少
ないトリスアゾ化合物を製造するには、例えば逆浸透膜
による方法又は本発明のトリスアゾ化合物又はその塩の
乾燥品あるいはウェットケーキをメタノール等のアルコ
ール及び水の混合溶媒中で撹拌し、濾過、乾燥するなど
の方法で脱塩処理すればよい。
【0058】本発明で使用しうる水溶性有機溶剤の例と
しては、例えばメタノール、エタノール、プロパノー
ル、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、
第二ブタノール、第三ブタノール等のC1〜C4アルカ
ノール、N,N−ジメチルホルムアミドまたはN,N−
ジメチルアセトアミド等のカルボン酸アミド、ε−カプ
ロラクタム、N−メチルピロリジン−2−オン等のラク
タム、1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−オンまた
は1,3−ジメチルヘキサヒドロピリミド−2−オン等
の環式尿素類、アセトン、メチルエチルケトン、2−メ
チル−2−ヒドロキシペンタン−4−オン等のケトンま
たはケトアルコール、テトラヒドロフラン、ジオキサン
等の環状エーテル、エチレングリコール、1,2−また
は1,3−プロピレングリコール、1,2−または1,
4−ブチレングリコール、1,6−ヘキシレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ジプロピレングリコール、チオジグリコール、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール等の(C2
〜C6)アルキレン単位を有するモノマー、オリゴマー
またはポリアルキレングリコールまたはチオグリコー
ル、グリセリン、ヘキサン−1.2.6−トリオール等
のポリオール(トリオール)、エチレングリコールモノ
メチルエーテルまたはエチレングリコールモノエチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル又は
ジエチレングリコールモノエチルエーテル又はトリエチ
レングリコールモノメチルエーテル又はトリエチレング
リコールモノエチルエーテル等の多価アルコールの(C
1〜C4)アルキルエーテル、γーブチロラクトンまた
はジメチルスルホキシド等があげられる。
【0059】インク調製剤としては、例えば防腐防黴
剤、pH調整剤、キレート試薬、防錆剤、水溶性紫外線
吸収剤、水溶性高分子化合物、染料溶解剤、界面活性剤
などを使用しうる。防腐防黴剤としては、例えば無水酢
酸ソーダ、ソルビン酸ソーダ、2−ピリジンチオール−
1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペン
タクロロフェノールナトリウム等があげられる。pH調
整剤としては、調合されるインクに悪影響を及ぼさず
に、インクのpHを例えば5〜11の範囲に制御できる
ものであれば任意の物質を使用することができる。その
例として、例えばジエタノールアミン、トリエタノール
アミンなどのアルカノールアミン、水酸化リチウム、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の
水酸化物、水酸化アンモニウム、あるいは炭酸リチウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属
の炭酸塩などが挙げられる。キレート試薬としては、例
えばエチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢
酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢
酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウ
ム、ウラシル二酢酸ナトリウムなどがあげられる。防錆
剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウ
ム、チオグルコール酸アンモニウム、ジイソプロピルア
ンモニウムナイトライト、四硝酸ペンタエリスリトー
ル、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライトなどが
あげられる。水溶性高分子化合物としては、ポリビニル
アルコール、セルロース誘導体、ポリアミン、ポリイミ
ン等があげられる。水溶性紫外線吸収剤としては、例え
ばスルホン化したベンゾフェノン、スルホン化したベン
ゾトリアゾ−ルなどが挙げられる。染料溶解剤として
は、例えばε−カプロラクタム、エチレンカ−ボネ−
ト、尿素などが挙げられる。界面活性剤としては、例え
ばアニオン系、カチオン系、ノニオン系などの公知の界
面活性剤が挙げられる。インク組成物は狭雑物を除く為
にメンブランフィルター等で濾過を行ってもよい。
【0060】本発明の着色体は前記の本発明の化合物又
はこれを含有する水性インク組成物で着色されたもので
ある。着色されうものとしては、例えば紙、繊維や布
(セルロース、ナイロン、羊毛等)、皮革、カラーフィ
ルター用基材等があげられる。着色法としては、例えば
浸染法、捺染法、スクリーン印刷等の印刷法、インクジ
ェットプリンタによる方法等があげられるが、インクジ
ェットプリンタによる方法が好ましい。
【0061】一般式(1)で示される化合物若しくはそ
の塩または他の1種以上の化合物を含有していても良い
水性インク組成物は、印捺、複写、マーキング、筆記、
製図、スタンピング、または記録法、特にインクジェッ
ト印捺法における使用に適する。この場合著しい高濃度
及び水、日光、および摩擦に対する良好な耐性を有する
高品質の黒色着色体が得られる。本発明の一般式(1)
で示されるトリスアゾ化合物又はその塩は、特にインク
ジェット専用紙において一層高い耐光性を有する。
【0062】本発明による水性インク組成物は貯蔵中沈
澱の分離が生ぜず、さらに本発明の水性インク組成物を
インクジェット印捺において使用する場合噴射ノズルの
閉塞が生じない。本発明の水性インク組成物をインクジ
ェット印捺機において比較的長い時間一定の再循環下ま
たは断続的にインクジェット印捺機を中間的遮断下で使
用する場合、本発明の水性インク組成物は物理的性質の
変化も生じない。
【0063】
【実施例】以下に本発明を実施例により更に具体的に説
明する。尚、本文中部及び%とあるのは、特別の記載の
ない限り重量基準である。
【0064】実施例1 水500部中に式(10)の化合物62.1部を弱アル
カリ性で溶解後、亜硝酸ナトリウム10.3部を添加し
た溶液を4.5%塩酸400部中に5〜10℃にて滴下
しジアゾ化する。
【0065】
【化31】
【0066】次いで、得られた式(10)のジアゾ懸濁
液を水500部中7−アミノ−1−ヒドロキシナフタレ
ン−3−スルホン酸22.9部を水酸化ナトリウムの存
在下、溶解した水溶液中に0〜5℃の温度で約30分か
けて滴下する。この滴下の間、カップリング液のpH値
を炭酸ナトリウム水溶液の添加で8.5〜9.5に保持
する。滴下終了後、更に5〜10℃で3時間、15〜2
0℃で3時間、いずれもpH8.5〜9.0で撹拌しカ
ップリング反応を完結させる。次に水酸化ナトリウム溶
液でpH値を10〜11に調整したのち、この反応混合
物をpH値10〜11、80〜85℃の温度で約2時間
撹拌する。このあと室温まで冷却し、得られた溶液を濃
塩酸でpHを7〜8まで中和する。このあと塩化ナトリ
ウムを加えて塩析し、濾過単離して乾燥する事により式
(11)の化合物を62.4部を得た。
【0067】
【化32】
【0068】次いで、上記で得られた式(11)の化合
物7.2部を温水150部に溶解し、そして亜硝酸ナト
リウム0.83部を添加した水溶液を4.5%塩酸50
部中に10〜15℃にて滴下しジアゾ化する。得られた
式(11)のジアゾ懸濁液に同温度で、水酸化ナトリウ
ムの存在下、溶解した8−アミノナフタレン−2−スル
ホン酸2.3部を添加したのち反応懸濁液を炭酸ナトリ
ウム溶液にて約1時間かけてpH6.5に中和する。中
和後、更に10〜15℃で3時間、15〜20℃で3時
間、いずれもpH7〜8で撹拌しカップリング反応を完
結させる。このあと濃塩酸にてpH値を4.0としたの
ち塩化ナトリウムを加え酸塩析を行い、析出した染料を
濾過単離して乾燥する事により式(12)の黒色トリス
アゾ化合物(化合物 No.0001)8.2部を得た。水中で
のこの化合物の吸収スペクトルはλmax=593nm
である。
【0069】
【化33】
【0070】実施例2 実施例1と同様の方法で得られた式(11)の化合物の
ジアゾニウム塩の懸濁液に、水酸化ナトリウムの存在
下、溶解した8−(N−フェニルアミノ)ナフタレン−
1−スルホン酸3.0部を添加したのち反応懸濁液を炭
酸ナトリウム溶液にて約1時間かけてpH6.5に中和
する。中和後、更に10〜15℃で3時間、15〜20
℃で3時間、いずれもpH7〜8で撹拌しカップリング
反応を完結させる。このあと塩化ナトリウムを加え塩析
を行い、析出した染料を濾過単離して乾燥する事により
式(13)の黒色トリスアゾ化合物(化合物 No.0005)
7.9部を得た。水中でのこの化合物の吸収スペクトル
はλmax=592nmである。
【0071】
【化34】
【0072】実施例3 8−(N−フェニルアミノ)−1−ナフタレンスルホン
酸を6−アミノ−4−ヒドロキシ−2−ナフタレンスル
ホン酸2.3部とする以外には実施例2と同様の条件で
カップリングを行い式(14)の黒色トリスアゾ化合物
(化合物 No.0006)8.2部を得た。水中でのこの化合
物の吸収スペクトルはλmax=604nmである。
【0073】
【化35】
【0074】実施例4 水800部中に式(15)の化合物77.5部を弱アル
カリ性で溶解後、亜硝酸ナトリウム8.3部を添加した
溶液を4.5%塩酸400部中に5〜10℃にて滴下し
ジアゾ化する。
【0075】
【化36】
【0076】次いで、得られた式(15)のジアゾ懸濁
液を水500部中6−アミノ−4−ヒドロキシ−2−ナ
フタレンスルホン酸23.9部を水酸化ナトリウムの存
在下、溶解した水溶液中に0〜5℃の温度で約30分か
けて滴下する。この滴下の間、カップリング液のpH値
を炭酸ナトリウム水溶液の添加で8.5〜9.5に保持
する。滴下後、更に5〜10℃で3時間、15〜20℃
で3時間、いずれもpH8.5〜9.0で撹拌しカップ
リング反応を完結させる。そして次に水酸化ナトリウム
溶液でpH値を11に調整する。この反応混合物をpH
値10〜11、温度80〜85℃で約2時間撹拌する。
このあと室温まで冷却し、得られた溶液を濃塩酸でpH
を8〜9まで中和する。このあと塩化ナトリウムを加え
て塩析し、濾過単離して乾燥する事により式(16)の
化合物73.8部を得た。
【0077】
【化37】
【0078】上記で得られた式(16)の化合物8.7
部を温水100部に溶解し、そして亜硝酸ナトリウム
0.83部を添加した溶液を4.5%塩酸50部中に1
5〜20℃にて滴下しジアゾ化する。次いで、得られた
式(16)のジアゾ懸濁液に同温度で、水酸化ナトリウ
ムの存在下、溶解した8−アミノ−2−ナフタレンスル
ホン酸2.3部を添加したのち反応懸濁液を炭酸ナトリ
ウム溶液にて約1時間かけてpH6.5に中和する。中
和後、更に10〜15℃で3時間、15〜20℃で3時
間、いずれもpH7〜8で撹拌しカップリング反応を完
結させる。このあと濃塩酸にて反応液pH値を強酸性と
し、析出した染料を濾別し水で洗浄して電解質を除去す
る。そして得られた染料ウェットケーキを水500ml
中に懸濁し、その染料ペーストを5N水酸化リチウム溶
液70mlにより中和し、その後得られる染料溶液をス
プレー乾燥させることにより、式(17)で示される黒
色トリスアゾ化合物(化合物 No.0013)のリチウム塩
8.7部が得られた。水中でのこの化合物の吸収スペク
トルはλmax=602nmである。
【0079】
【化38】
【0080】実施例5 8−アミノ−2−ナフタレンスルホン酸を6−アミノ−
4−ヒドロキシ−2−ナフタレンスルホン酸2.4部と
する以外は実施例4と同様の条件にてカップリングを行
い式(18)の黒色トリスアゾ化合物(化合物 No.001
6)8.2部を得た。水中でのこの化合物の吸収スペク
トルはλmax=608nmである。
【0081】
【化39】
【0082】実施例6 水500部中に式(19)の化合物68.6部を弱アル
カリ性で溶解後、亜硝酸ナトリウム10.3部を添加し
た溶液を4.5%塩酸400g中に5〜10℃にて滴下
しジアゾ化する。
【0083】
【化40】
【0084】次いで、得られた式(19)のジアゾ懸濁
液を水500部中3−アミノ−5−ヒドロキシナフタレ
ン−2,7−ジスルホン酸31.9部を水酸化ナトリウ
ムの存在下、溶解した水溶液中に0〜5℃の温度で約3
0分かけて滴下する。この滴下の間、カップリングのp
H値を炭酸ナトリウム水溶液の添加で8.5〜9.5に
保持する。滴下後、更に5〜10℃で3時間、15〜2
0℃で3時間、いずれもpH8.5〜9.0で撹拌しカ
ップリング反応を完結させる。そして次に水酸化ナトリ
ウム溶液でpH値を11に調整し、この反応混合物をp
H値10〜11、70〜75℃の温度で約4時間撹拌す
る。このあと室温まで冷却し、得られた溶液を濃塩酸で
pHを6〜7まで中和する。このあと塩化ナトリウムを
加えて塩析し、濾過単離して乾燥する事により式(2
0)の化合物72.5部を得た。
【0085】
【化41】
【0086】上記で得られた式(20)の化合物9.1
部を温水100部に溶解し、そして亜硝酸ナトリウム
0.83部を添加した溶液を4.5%塩酸50部中に1
0〜15℃にて滴下しジアゾ化する。次いで、得られた
式(20)のジアゾ懸濁液に同温度で、水酸化ナトリウ
ムの存在下、溶解した8−アミノ−2−ナフタレンスル
ホン酸2.3部を添加したのち反応懸濁液を炭酸ナトリ
ウム溶液にて約1時間かけてpH6.5に中和する。中
和後、更に10〜15℃で3時間、15〜20℃で3時
間、いずれもpH7〜8で撹拌しカップリング反応を完
結させる。このあと濃塩酸にてpH値を4.0としたの
ち塩化ナトリウムを加え酸塩析を行い、析出した染料を
濾過単離して乾燥する事により式(21)の黒色トリス
アゾ化合物(化合物 No.0070)10.1部を得た。水中
でのこの化合物の吸収スペクトルはλmax=593n
mである。
【0087】
【化42】
【0088】実施例7 実施例6と同様の方法で得られた式(20)の化合物の
ジアゾニウム塩の懸濁液に、水酸化ナトリウムの存在
下、溶解した6−アミノ−4−ヒドロキシ−2−ナフタ
レンスルホン酸2.3部を添加したのち反応懸濁液を炭
酸ナトリウム溶液にて約1時間かけてpH6.5に中和
する。中和後、更に10〜15℃で3時間、15〜20
℃で3時間、いずれもpH7〜8で撹拌しカップリング
反応を完結させる。このあと塩化ナトリウムを加え塩析
を行い、析出した染料を濾過単離して乾燥する事により
式(22)の黒色トリスアゾ化合物(化合物 No.0071)
9.6部を得た。水中でのこの化合物の吸収スペクトル
はλmax=605mである。
【0089】
【化43】
【0090】実施例8 水500部中に式(23)の化合物57.2部を弱アル
カリ性で溶解後、亜硝酸ナトリウム8.3部を添加した
溶液を4.5%塩酸400部中に5〜10℃にて滴下し
ジアゾ化する。
【0091】
【化44】
【0092】次いで、得られた式(23)のジアゾ懸濁
液を水500部中6−アミノ−4−ヒドロキシ−2−ナ
フタレンスルホン酸23.9部を水酸化ナトリウムの存
在下、溶解した水溶液中に0〜5℃の温度で約30分か
けて滴下する。この滴下の間、カップリング液のpH値
を炭酸ナトリウム水溶液の添加で8.5〜9.5に保持
する。滴下後、更に5〜10℃で3時間、15〜20℃
で3時間、いずれもpH8.5〜9.0で撹拌しカップ
リング反応を完結させる。このあと塩化ナトリウムを加
えて塩析し、濾過単離して乾燥する事により式(24)
の化合物を69.8部を得た。
【0093】
【化45】
【0094】上記で得られた式(24)の化合物8.2
部を温水100部に溶解し、そして亜硝酸ナトリウム
0.83部を添加した溶液を4.5%塩酸50部中に1
0〜15℃にて滴下しジアゾ化する。次いで、得られた
式(24)のジアゾ懸濁液に同温度で、水酸化ナトリウ
ムの存在下、溶解した8−アミノ−2−ナフタレンスル
ホン酸2.1部を添加したのち反応懸濁液を炭酸ナトリ
ウム溶液にて約1時間かけてpH6.5に中和する。中
和後、更に10〜15℃で3時間、15〜20℃で3時
間、いずれもpH7〜8で撹拌しカップリング反応を完
結させる。このあと塩化ナトリウムを加え塩析を行い、
析出した染料を濾過単離して乾燥する事により式(2
5)の黒色トリスアゾ化合物(化合物 No.0057)8.6
部を得た。水中でのこの化合物の吸収スペクトルはλm
ax=591nmである。
【0095】
【化46】
【0096】実施例9 水500部中に式(26)の化合物68.1部を弱アル
カリ性で溶解後、亜硝酸ナトリウム7.6部を添加した
溶液を4.5%塩酸400g中に10〜15℃にて滴下
しジアゾ化する。
【0097】
【化47】
【0098】次いで、得られた式(26)のジアゾ懸濁
液を水500部中6−アミノ−4−ヒドロキシ−2−ナ
フタレンスルホン酸23.9部を水酸化ナトリウムの存
在下、溶解した水溶液中に10〜15℃の温度で約30
分かけて滴下する。この滴下の間、カップリングのpH
値を炭酸ナトリウム水溶液の添加で9〜10に保持す
る。滴下後、更に10〜15℃で3時間、15〜20℃
で3時間、いずれもpH9.0〜9.5で撹拌しカップ
リング反応を完結させる。次に水酸化ナトリウム溶液で
pH値を11に調整し、この反応混合物をpH値10〜
11、70〜75℃の温度で約4時間撹拌する。このあ
と室温まで冷却し、得られた溶液を濃塩酸でpHを9ま
で中和する。このあと塩化ナトリウムを加えて塩析し、
濾過単離して乾燥する事により式(27)の化合物6
3.9部を得た。
【0099】
【化48】
【0100】上記で得られた式(27)の化合物9.5
部を温水100部に溶解し、そして亜硝酸ナトリウム
0.83部を添加した溶液を4.5%塩酸50部中に2
0〜25℃にて滴下しジアゾ化する。次いで、得られた
式(27)のジアゾ懸濁液に同温度で、水酸化ナトリウ
ムの存在下、溶解した8−アミノ−2−ナフタレンスル
ホン酸2.2部を添加したのち反応懸濁液を炭酸ナトリ
ウム溶液にて約1時間かけてpH6.5に中和する。中
和後、更に20〜25℃、pH7〜8で5時間撹拌しカ
ップリング反応を完結させる。このあと濃塩酸にてpH
値を4.0としたのち塩化ナトリウムを加え酸塩析を行
い、析出した染料を濾過単離して乾燥する事により式
(28)の黒色トリスアゾ化合物(化合物 No.0026)
9.2部を得た。水中でのこの化合物の吸収スペクトル
はλmax=599nmである。
【0101】
【化49】
【0102】実施例10 水500部中に式(29)の化合物70.9部を弱アル
カリ性で溶解後、亜硝酸ナトリウム7.6部を添加した
溶液を4.5%塩酸400g中に10〜15℃にて滴下
しジアゾ化する。
【0103】
【化50】
【0104】次いで、得られた式(29)のジアゾ懸濁
液を水500部中6−アミノ−4−ヒドロキシ−2−ナ
フタレンスルホン酸23.9部を水酸化ナトリウムの存
在下、溶解した水溶液中に10〜15℃の温度で約30
分かけて滴下する。この滴下の間、カップリング液のp
H値を炭酸ナトリウム水溶液の添加で9〜10に保持す
る。滴下後、更に10〜15℃で3時間、15〜20℃
で3時間、いずれもpH9.0〜9.5で撹拌しカップ
リング反応を完結させる。そして次に水酸化ナトリウム
溶液でpH値を11に調整し、この反応混合物をpH値
10〜11、70〜75℃の温度で約4時間撹拌する。
このあと室温まで冷却し、得られた溶液を濃塩酸でpH
を9まで中和する。このあと塩化ナトリウムを加えて塩
析し、濾過単離して乾燥する事により式(30)の化合
物66.1部を得た。
【0105】
【化51】
【0106】上記で得られた式(30)の化合物8.3
部を温水100部に溶解し、そして亜硝酸ナトリウム
0.85部を添加した溶液を4.5%塩酸50部中に2
0〜25℃にて滴下しジアゾ化する。次いで、得られた
式(30)のジアゾ懸濁液に同温度で、水酸化ナトリウ
ムの存在下、溶解した8−アミノ−2−ナフタレンスル
ホン酸2.2部を添加したのち反応懸濁液を炭酸ナトリ
ウム溶液にて約1時間かけてpH6.5に中和する。中
和後、更に20〜25℃、pH7〜8で5時間撹拌しカ
ップリング反応を完結させる。このあと濃塩酸にてpH
値を4.0としたのち塩化ナトリウムを加え酸塩析を行
い、析出した染料を濾過単離して乾燥する事により式
(31)の黒色トリスアゾ化合物(化合物 No.0029)
9.4部を得た。水中でのこの化合物の吸収スペクトル
はλmax=605nmである。
【0107】
【化52】
【0108】実施例11 (A)インクの作成 下記組成の液体を調製し、0.45μmのメンブランフ
ィルターで濾過する事により各インクジェット用水性イ
ンク組成物を得た。本発明の水性インク組成物は、貯蔵
中、沈殿分離が生ぜず、また長期間保存後においても物
性の変化は生じなかった。
【0109】 表2 各実施例で得られたトリスアゾ化合物 2.5部 (脱塩処理されたものを使用) グリセリン 5.0部 尿素 5.0部 N−メチル−2−ピロリドン 4.0部 IPA(イソプロピルアルコール) 3.0部 ブチルカルビトール 2.0部 水 78.5部 計 100.0部
【0110】(B)インクジェットプリント インクジェットプリンタ(商品名 NEC社PICTY
100L )を用いて、普通紙(キャノンプリンターペ
ーパーA4(TLB5A4S))、専用紙A(Colo
r BJ PaperLC101(キャノン製))及び
専用紙B(カラーイメージジェット用コート紙STX7
3A4(シャープ製))の3種の紙にインクジェット記
録を行った。本発明の水性インク組成物(実施例で得ら
れた化合物を含有する水性インク組成物)の記録画像の
色相、耐光試験、耐水試験及び演色性の結果を表3に示
す。又、比較対象として水溶性インクジェット用黒色色
素として用いられているアゾ系色素のC.I.Food
Black 2(比較例)を同様のインク組成で本発明
の黒色インクと光学濃度が合うように調整したインク組
成物の記録画像の色相、耐光試験、耐水試験及び演色性
の結果を表3に示す。
【0111】(C)記録画像の評価 色相評価 記録画像の色相はGRETAG SPM50(GRET
AG社製)を用いて測色し、L*、b*、c*値を算出し
た。 耐光試験 カーボンアークフェードメーター(スガ試験機社製)を
用い、記録画像に40時間照射した。判定級はJIS
L−0841に規定されたブルースケールの等級に準じ
て決定するとともに、上記の測色システムを用いて試験
前後の色差(ΔE)を測定した。 耐水試験 水を張ったビーカーの中に記録紙を入れ、2分間撹拌し
た後取り出し風乾し、試験前後の変化をJIS変褪色グ
レースケールで判定するとともに、上記の測色システム
を用いて試験前後の色差を測定した。 演色性 標準光源の色相を基準にタングステン光下で見た場合の
変色の程度を目視により判定した。 ○ 色相変化小さい。 △ 色相変化やや大きい。 × 色相変化大。
【0112】 (表3) 表3 色相 耐光性 耐水性 演色性 化合物No. L* a* b* 判定値(ΔE) 判定値(ΔE) 0001 普通紙 33.9 -1.6 -4.6 4級(3.8) 2級(10.0) ○ 専用紙A 23.5 -0.6 -5.6 4級(2.3) 5級(0.8) ○ 専用紙B 16.0 0.4 -4.1 4級(3.3) 5級(1.3) ○ 0013 普通紙 27.8 3.5 2.7 4-5級(1.7) 2級(12.6) ○ 専用紙A 21.6 2.4 3.7 4-5級(1.2) 3級(7.3) ○ 専用紙B 16.8 1.1 -0.7 4-5級(1.7) 3-4級(4.7) ○ 0026 普通紙 34.9 -2.4 -3.5 4級(2.6) 2級(14.1) ○ 専用紙A 21.3 -0.3 -7.2 4-5級(1.8) 5級(0.9) ○ 専用紙B 15.8 0.1 -5.0 4級(1.9) 5級(1.2) ○ 0029 普通紙 32.7 -4.1 -5.0 4級(3.1) 2級(10.0) ○ 専用紙A 22.7 -2.7 -6.9 4級(2.6) 5級(0.7) ○ 専用紙B 15.6 -1.8 -4.9 4級(2.0) 5級(1.4) ○ 比較例 普通紙 31.6 -2.0 -0.4 2級(12.4) 1級(35.7) × 専用紙A 24.5 -1.7 -1.8 2級(10.8) 5級(1.6) × 専用紙B 17.3 1.8 1.0 3-4級(4.1) 2級(15.9) ×
【0113】表3より、本発明のトリスアゾ化合物を含
有するインク組成物は従来の黒色染料(比較例)と同等
以上の耐水堅牢度を示すと同時に耐光性、演色性におい
てより優れており、特にインクジェット専用紙における
耐光性が非常に優れている。また、本発明のインク組成
物は水に対する溶解性が高いことから記録液の保存安定
性、吐出安定性にも優れていることがわかった。
【0114】また実施例でインク調製に使用した4種の
化合物(化合物No.0001、0013、0026、
0029)をpH10で10重量%の水溶液として調製
したのち、70℃で7日間放置したが色素の分解は観察
されなかった。
【0115】
【発明の効果】本発明のトリスアゾ化合物を含有する記
録用インク液は、インクジェット記録用、筆記用具用と
して用いられ、普通紙及びインクジェット専用紙に記録
した場合の記録画像の印字濃度が高く、しかも耐光性、
耐水性及び演色性に優れているほか、記録液としての保
存安定性も良好である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA13 FC01 2H086 BA53 BA56 4J039 BA29 BA30 BC07 BC12 BC19 BC20 BC29 BC33 BC36 BC42 BC54 BC56 BC66 BC67 BC71 BC72 BC73 BC75 BC77 BC79 EA19 EA35 EA38 EA44

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1)で表されるトリスアゾ化
    合物またはその塩。 【化1】 [式中、Dは1個または2個のスルホ基によって置換さ
    れた8−ヒドロキシ−1−ナフチル基、Aは一般式
    (2) 【化2】 または一般式(3) 【化3】 (式中、R1、R2はそれぞれ独立に水素原子、アミノ
    基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホ基、ホス
    ホ基、(C1〜C4)アルコキシカルボニル基、ヒドロ
    キシル基または(C1〜C4)アルコキシ基によって置
    換されていてもよい(C1〜C4)アルキル基、ヒドロ
    キシル基または(C1〜C4)アルコキシ基によって置
    換されていてもよい(C1〜C4)アルコキシ基、ヒド
    ロキシル基または(C1〜C4)アルコキシ基によって
    置換されていてもよい(C2〜C4)アルカノイルアミ
    ノ基またはウレイド基を意味し、R3は水素原子、(C
    1〜C4)アルキル基または(C1〜C4)アルコキシ
    基、R4は水素原子、スルホ基またはホスホ基を意味す
    る)であり、Bは一般式(4) 【化4】 (R5、R6、R7、R8はそれぞれ独立に水素原子、ヒド
    ロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、(C1〜C
    4)アルコキシ基、(C1〜C4)アルキル基、モノま
    たはビス−カルボキシ−(C1〜C3)アルキルアミノ
    基、ヒドロキシル基または(C1〜C4)アルコキシ基
    によって置換されていてもよい(C1〜C4)アルキル
    アミノ基、(C1〜C4)アルカノイルアミノ基、カル
    ボキシル基またはスルホ基またはアミノ基で置換されて
    いても良いフェニルアミノ基、スルホ基、ハロゲン原子
    またはウレイド基を意味する。但し、R5〜R8のうち少
    なくとも1つはアミノ基又は上記置換基で置換されたア
    ミノ基である。)で示され、mは0または1である〕。
  2. 【請求項2】Dが、8−ヒドロキシ−3,6−ジスルホ
    −1−ナフチル、8−ヒドロキシ−4,6−ジスルホ−
    1−ナフチル、8−ヒドロキシ−2,4−ジスルホ−1
    −ナフチル、8−ヒドロキシ−3,5−ジスルホ−1−
    ナフチル、8−ヒドロキシ−4,7−ジスルホ−1−ナ
    フチル、8−ヒドロキシ−5,7−ジスルホ−1−ナフ
    チル、8−ヒドロキシ−4−スルホ−1−ナフチル、8
    −ヒドロキシ−5−スルホ−1−ナフチル、8−ヒドロ
    キシ−6−スルホ−1−ナフチル、のいずれかの基であ
    る請求項1記載のトリスアゾ化合物またはその塩。
  3. 【請求項3】Dが、8−ヒドロキシ−3,6−ジスルホ
    −1−ナフチル、8−ヒドロキシ−4,6−ジスルホ−
    1−ナフチル、8−ヒドロキシ−2,4−ジスルホ−1
    −ナフチル、8−ヒドロキシ−4−スルホ−1−ナフチ
    ルのいずれかの基である請求項1または2に記載のトリ
    スアゾ化合物またはその塩。
  4. 【請求項4】Aにおいて、R1とR2はそれぞれ独立に水
    素、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、メトキシエ
    トキシ、アミノ、ヒドロキシ、カルボキシ、スルホ、ア
    セチルアミノ、n−プロピオニルアミノまたはウレイド
    を意味する一般式(2)の基であるか、またはR3が水
    素、メチルまたはメトキシでR4が水素またはスルホを
    意味する一般式(3)の基である請求項1ないし3のい
    ずれか1項に記載のトリスアゾ化合物またはその塩。
  5. 【請求項5】Aにおいて、R1がメチル、メトキシ、エ
    トキシまたはメトキシエトキシそしてR2が水素、メチ
    ル、メトキシ、エトキシ、アミノ、ヒドロキシ、アセチ
    ルアミノまたはウレイドを意味する一般式(2)の基で
    ある請求項1ないし4のいずれか1項に記載のトリスア
    ゾ化合物またはその塩。
  6. 【請求項6】Aにおいて、R3が水素またはメトキシ、
    そしてR4が水素またはスルホを意味する一般式(3)
    の基である請求項1ないし4のいずれか1項に記載のト
    リスアゾ化合物またはその塩。
  7. 【請求項7】Bにおいて、R5、R6、R7、R8がそれぞ
    れ独立に水素、メチル、メトキシ、カルボキシ、スル
    ホ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシメチルアミノ、カ
    ルボキシメトキシ、アセチルアミノ、カルボキシフェニ
    ルアミノ、スルホフェニルアミノ、フェニルアミノまた
    はウレイドを意味する一般式(4)の基である請求項1
    ないし6のいずれか1項に記載のトリスアゾ化合物また
    はその塩。
  8. 【請求項8】mが0である請求項1ないし7のいずれか
    1項に記載のトリスアゾ化合物またはその塩。
  9. 【請求項9】請求項1ないし8のいずれか1項に記載の
    トリスアゾ化合物またはその塩を含有する事を特徴とす
    る水性インク組成物。
  10. 【請求項10】請求項1ないし8のいずれか1項に記載
    のトリスアゾ化合物もしくはその塩又は請求項9の水性
    インク組成物で着色された着色体。
  11. 【請求項11】着色がプリンタによりなされた請求項1
    0の着色体。
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