JP2001280789A

JP2001280789A - 低温庫

Info

Publication number: JP2001280789A
Application number: JP2000093348A
Authority: JP
Inventors: Masanobu Takeuchi; 正信竹内
Original assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Current assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Priority date: 2000-03-30
Filing date: 2000-03-30
Publication date: 2001-10-10

Abstract

(57)【要約】【課題】ごく短時間の配送後に蓄冷する場合や、蓄冷
運転を途中で一時的に中断したような場合に、その後の
蓄冷運転を無駄なく適切な時間で行えるようにする。【解決手段】低温庫の内部に、蓄冷剤と、該蓄冷剤を
冷却し凍結させることにより蓄冷を行う冷凍装置と、蓄
冷剤の温度を検知する蓄冷剤温度センサとを具えてい
る。そして、前記冷凍装置による蓄冷運転時に、前記蓄
冷剤温度センサの検知温度が所定温度まで低下してから
設定時間が経過する迄、前記冷凍装置を運転させて、蓄
冷剤が完全に凍結するようにしている。そのような低温
庫において、前記冷凍装置の運転を終了させた後の経過
時間に応じて、前記設定時間を調整するようにする。そ
の際に、外気温度に応じて調整割合を変化させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、蓄冷剤と該蓄冷剤
を冷却して凍結させる冷凍装置を内蔵し、該冷凍装置に
より蓄冷剤を凍結させた後、凍結させた蓄冷剤で庫内の
商品を冷却しながらトラック等に載せて運搬できるよう
にした低温庫に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】低温庫は、底部にローラを設けた可搬式
の貯蔵庫の内部に蓄冷剤と、その蓄冷剤を凍結させるた
めの冷凍装置とを具えている。そして、配送センター等
において、外部交流電源を接続して、冷凍装置を駆動
し、蓄冷剤を冷凍して凍結させることにより蓄冷する。
凍結完了後、外部交流電源を取り外してから、庫内に商
品を収納し、トラック等に搭載して運搬する。そのよう
にして、庫内を蓄冷剤で保冷しながら商品の配送を行う
ようにしている。

【０００３】そのような低温庫では、蓄冷運転時には、
外部交流電源が投入されると上記冷凍装置が運転を開始
して蓄冷剤への蓄冷が開始される。その際、蓄冷剤の温
度は、最初は比較的急に低下していくが、所定の温度
（約−３０℃）以下になると、蓄冷剤の凍結が始まって
その後の温度低下は緩慢になり、殆ど温度変化がなくな
る。したがって、蓄冷剤の温度を監視しているだけで
は、蓄冷剤の凍結が完了したか否かの判定が困難であ
る。

【０００４】そこで、従来の低温庫では、蓄冷剤への蓄
冷時間をカウントするタイマを設け、蓄冷するため外部
交流電源を投入すると、まず、上記タイマをクリアして
から蓄冷運転を開始し、蓄冷剤の温度が上記所定の温度
になった時点で上記タイマをスタートさせる。そして、
タイマが一定時間経過（例えば、９時間）をカウントし
た時をもって凍結完了とし、凍結完了表示ランプを点灯
させるようにしていた。そのようにすれば、蓄冷剤が確
実に凍結した状態で保冷運転に入ることができる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の低温庫では、配送に長時間かかった後に蓄冷する場
合でも、配送が短時間で済んでしまった後に蓄冷する場
合でも、一律にタイマを作動させて蓄冷剤の凍結完了を
判定していたため、ごく短時間の配送後に蓄冷する場合
は、殆ど蓄冷する必要がないにもかかわらず無駄に長時
間蓄冷運転が行われるという問題点があった。

【０００６】また、蓄冷運転時に、低温庫を移動させる
必要が生じる等、作業上の都合で外部交流電源を一時的
に切断した場合、電源を再投入した時、タイマがクリア
されて最初からカウントすることになって、その後の蓄
冷運転が無駄に長時間行われるという問題点があった。

【０００７】本発明は、そのような問題点を解決し、短
時間の配送後に蓄冷する場合や、蓄冷運転を途中で一時
的に中断したような場合に、その後の蓄冷運転を適切な
時間で行えるようにすることを目的とするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、請求項１に記載の低温庫は、商品を収納する貯蔵室
と、該貯蔵室内を冷却する蓄冷剤と、該蓄冷剤を冷却し
て凍結させることにより蓄冷を行う冷凍装置と、前記蓄
冷剤の温度を検知する蓄冷剤温度センサと、前記冷凍装
置に外部交流電源が投入されたことを検知する電源投入
検知装置と、前記冷凍装置の運転を制御する制御装置と
を具え、前記制御装置は、前記電源投入検知装置が外部
交流電源の投入を検知したとき、前記冷凍装置の運転を
開始し、前記蓄冷剤温度センサの検知温度が所定温度ま
で低下した時点から設定時間が経過した時、蓄冷剤凍結
完了として前記冷凍装置の運転を終了させるようにした
低温庫であって、前記制御装置は、前記冷凍装置の運転
を終了させた後の経過時間に応じて、前記設定時間を調
整するようにしたことを特徴とする。このようにする
と、短時間の配送後に蓄冷する場合に、その後の蓄冷運
転を適切な時間で行えるようになる。

【０００９】また、請求項２に記載の低温庫は、前記外
部交流電源が切断された後所定時間以内に再投入された
場合は、切断されていた時間を無視して処理することを
特徴とする。このようにすると、蓄冷運転を途中で、外
部交流電源がごく短時間一時的に切断されたような場合
でも、その後の蓄冷運転を適切な時間で行えるようにな
る。

【００１０】また、請求項３に記載の低温庫は、前記設
定時間を調整する際に、外気温度に応じて調整の大きさ
を変化させることを特徴とする。このようにすると、蓄
冷剤の実際の蓄冷剤の状態に合った割合で設定時間の調
整ができる。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図１は、低温庫の斜視図で
あり、図２は、低温庫の縦断面図である。図１，図２に
おいて、１は操作パネル、２は外部電源接続部、３は
扉、４は扉３をロックするためのシャフト、５はシャフ
ト４を操作するためのレバー、６は冷却器・蓄冷剤集合
体、７は冷却ファン、８は冷気循環用ダクト、９は電装
品収納部、１０は商品である。

【００１２】操作パネル１は、図３に示すように、上部
には、蓄冷剤が凍結中であるか凍結が完了した状態であ
るか、あるいは、蓄冷と同時に庫内を冷却中であるかを
表示する凍結運転表示ランプ１１，凍結完了表示ランプ
１２及び庫内冷却表示ランプ１３を具えている。また、
蓄冷中に庫内を冷却して冷蔵庫的に用いたい場合に押
す、冷蔵庫運転ボタン１４も具えている。

【００１３】また、操作パネル１の下部には、保冷運転
を冷蔵温度で行うか、冷凍温度で行うかを指定するため
の冷蔵選択ボタン１５と冷凍選択ボタン１６とを具えて
おり、冷蔵表示ランプ１７と冷凍表示ランプ１８でそれ
らの表示を行うようにしている。さらに、庫内温度を表
示するための庫内温度表示器１９も具えている。

【００１４】電源接続部２には、コード接続器が設けら
れていて、その上に、開閉自在な蓋が設けられている。
蓄冷時には、この電源接続部２に外部交流電源のコード
を接続して、蓄冷運転を行う。

【００１５】扉３の開閉は、レバー５を上に揚げて手前
に引き、シャフト４が回転してロックを外すことにより
行う。その中には、貯蔵室があって商品１０を収納でき
るようになっている。貯蔵室の下側には、冷却器と蓄冷
剤とが交互に積層された冷却器・蓄冷剤集合体６が配置
されている。図示はしていないが、冷却器・蓄冷剤集合
体６には、蓄冷剤の温度を検知するための蓄冷剤温度セ
ンサが設けられている。また、冷却器・蓄冷剤集合体６
の冷却器は、図示しない圧縮機及び凝縮器と共に冷凍装
置を構成しており、冷凍装置を運転させると、冷却器・
蓄冷剤集合体６の冷却器が低温になって、冷却器と共に
積層されて設けられている蓄冷剤を冷却して凍結させ
る。

【００１６】蓄冷剤の凍結が完了したら、貯蔵室の中に
商品１０を入れて、保冷運転に入る。保冷運転は、図示
しないバッテリにより冷却ファン７を回転させて、冷却
器・蓄冷剤集合体６に空気を通し、冷却器・蓄冷剤集合
体６の蓄冷剤によって冷却された冷気を、冷気循環用ダ
クト８を通して貯蔵室内に送る。そのようにして、貯蔵
室内に冷気を循環させることにより商品１０の冷凍や冷
蔵を行いながら、商品を配送する。なお、上記冷凍装置
及びバッテリは、電装装置と共に電装品収納部９の中に
収納されている。

【００１７】図４は、低温庫の制御ブロック図である。
低温庫の制御は、マイコン２０により行う。前記電源接
続部２にコードが接続されて、外部３相交流電源（ＲＳ
Ｔ）の供給を受けると、バッテリ充電回路２１によりバ
ッテリ２２の充電が開始されると共に、整流回路２３を
介して交流電源接続判定回路２５により、外部電源が接
続されたことを判定し、電源切換回路２４により、制御
装置の電源をバッテリ２２から交流電源に切り換える。

【００１８】逆相検知回路２６は、接続された３相交流
電源が逆相接続された場合に、それを検知してマイコン
２０に通知する。欠相検知回路２７は、接続された３相
交流電源の３相の内の１相が断線した場合に、それを検
知してマイコン２０に通知する。マイコン２０は、交流
電源接続判定回路２５から外部電源が接続されたことの
通知を受けて、リレー制御回路２８に指令して、電磁開
閉装置２９を閉じて圧縮機３０の運転を開始させる。そ
の際、逆相検知回路２６から逆相接続の通知があった
ら、電磁開閉装置２９で相切換えを行い、圧縮機３０を
正常な回転方向で運転させる。また、欠相検知回路２７
から欠相の通知があったら、リレー制御回路２８に指令
して、電磁開閉装置２９を開き、圧縮機３０を強制停止
させて圧縮機３０を保護する。

【００１９】また、バッテリ２２の充電は、バッテリ電
圧監視回路３１によりバッテリ２２の放電状態を監視
し、また、バッテリ充電電流検知回路３２により充電電
流を検知して充電状態を監視しながら行う。温度センサ
３３は、貯蔵室内の温度センサや蓄冷剤の温度センサ等
を含み、それらの出力に基づいて冷却ファン７による冷
却運転や圧縮機３０による蓄冷運転の制御を行う。設定
スイッチ３４は、各種制御データの設定を行うためのも
のである。表示器３５は、前記操作パネル１の各種ラン
プや庫内温度表示器１９等を含み、それらは、マイコン
２０により表示が制御される。ファンモータ制御回路３
６は、冷却ファン７を駆動するファンモータ３７の運転
を制御する。

【００２０】そのような制御装置による蓄冷運転に関係
する制御を、フローチャートを使って説明する。図５
は、低温庫の蓄冷運転に関係する制御のフローチャート
である。ステップ１…交流電源接続判定回路２５の出力に基づい
て、外部交流電源が接続されたか否かを判別する。

【００２１】ステップ２…外部交流電源が接続された
ら、蓄冷剤温度センサの出力に基づいて、蓄冷剤の温度
が、蓄冷剤の凍結温度（例えば、−３０℃）以下になっ
たか否かを判別する。ステップ３…凍結温度以下になったら、マイコン２０内
でソフト的に構成される第１のタイマのカウントを開始
する。ステップ４…第１のタイマのカウント値ＣＮＴ₁が、凍
結に十分な冷却時間である所定時間Ｔ_C（例えば、９時
間）に達したか否かを判別する。ステップ５…所定時間に達したら、バッテリ充電電流検
知回路３２の出力に基づいて、バッテリ２２の充電が完
了しているか否かを判別する。ステップ６…充電が完了していたら、凍結完了として、
操作パネル１の凍結運転表示ランプ１１を消灯し、凍結
完了表示ランプ１２を点灯させる。その結果、蓄冷剤の
完全に凍結し、しかもバッテリが満充電になった状態で
低温庫を使用可能になる。

【００２２】ステップ７…ステップ１で外部交流電源が
切断されたら、蓄冷剤温度センサの出力に基づいて、蓄
冷剤の温度が、蓄冷剤の凍結が解除されたとみなせる温
度である凍結解除温度（例えば、−２３℃）以上になっ
たか否かを判別する。ステップ８…凍結解除温度以上になっていなければ、マ
イコン２０内でソフト的に構成される第２のタイマのカ
ウントを開始する。ステップ９…第２のタイマのカウント値ＣＮＴ₂が、凍
結状態に殆ど影響しないとみなせる範囲の時間Ｔ_S（例
えば、５分）以下であるか否かを判別し、時間Ｔ_S以下
であったらそのまま戻す。

【００２３】ステップ１０…時間Ｔ_S以下ではなかった
ら、第１のタイマのカウント値ＣＮＴ₁から、第２のタ
イマのカウント値ＣＮＴ₂に所定の係数ａを掛けた値を
引く。ここで、係数ａは、使っている蓄冷剤の諸特性及
び外気温度等によって変化する係数で、低温庫の機種毎
に経験的に求められ、例えば、図６に示すように、外気
温度に対応させた形のテーブルとして、内部に保持させ
ておく。そして、ステップ１０の処理を行う際には、そ
の時の外気温度に対応する係数をテーブルから読み出し
て用いる。ステップ１１…蓄冷剤の凍結が解除されたものとして、
凍結完了表示ランプ１２を消灯させる。そして、その
後、蓄冷運転を行う際には、前記第１のタイマのカウン
トは、ステップ１０で算出したカウント値ＣＮＴ₁から
スタートする。その結果、蓄冷運転の時間が前記所定時
間Ｔ_Cより短縮される。

【００２４】ステップ１２…ステップ７で凍結解除温度
以上になっていたら、第１のタイマのカウント値ＣＮＴ
₁をクリアする。ステップ１３…蓄冷剤の凍結が解除されたものとして、
凍結完了表示ランプ１２を消灯させる。その後、蓄冷運
転を行う際には、前記第１のタイマのカウントを０から
スタートさせて、前記所定時間Ｔ_Cが完全に経過するま
で蓄冷運転を行うことになる。

【００２５】なお、上記実施形態では、第２のタイマの
カウント値を使って第１のタイマのカウント値を調整す
ることにより、その後の蓄冷運転の時間を調整するよう
にしたが、第２のタイマのカウント値を使って前記所定
時間Ｔ_Cを短縮するように調整するようにしてもよい。

【００２６】

【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、次に記載するような効果を奏する。すなわ
ち、請求項１に記載の低温庫は、電源投入検知装置が外
部交流電源の投入を検知したとき、冷凍装置の運転を開
始し、蓄冷剤温度センサの検知温度が所定温度まで低下
した時点から設定時間が経過した時、蓄冷剤凍結完了と
して冷凍装置の運転を終了させるようにした低温庫にお
いて、前記冷凍装置の運転を終了させた後の経過時間に
応じて、前記設定時間を調整するようにした。その結
果、短時間の配送後に蓄冷する場合に、その後の蓄冷運
転を適切な時間で行えるようになる。

【００２７】また、請求項２に記載の低温庫は、外部交
流電源が切断された後所定時間以内に再投入された場合
は、切断されていた時間を無視して処理するようにした
ので、蓄冷運転を途中で、外部交流電源がごく短時間一
時的に切断されたような場合でも、その後の蓄冷運転を
適切な時間で行えるようになる。

【００２８】また、請求項３に記載の低温庫は、前記設
定時間を調整する際に、外気温度に応じて調整の大きさ
を変化させるようにしたので、蓄冷剤の実際の蓄冷剤の
状態に合った割合で設定時間の調整ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】低温庫の斜視図である。

【図２】低温庫の縦断面図である。

【図３】低温庫の操作パネルの一例を示す図である。

【図４】低温庫の制御ブロック図である。

【図５】低温庫の蓄冷運転に関係する制御のフローチャ
ートである。

【図６】タイマ調整係数テーブルの一例を示す図であ
る。

【符号の説明】

１…操作パネル２…外部電源接続部３…扉６…冷却器・蓄冷剤集合体７…冷却ファン８…冷気循環用ダクト９…電装品収納部１０…商品１１…凍結運転表示ランプ１２…凍結完了表示ランプ１３…庫内冷却表示ランプ１４…冷蔵庫運転ボタン１５…冷蔵選択ボタン１６…冷凍選択ボタン１７…冷蔵表示ランプ１８…冷凍表示ランプ１９…庫内温度表示器３０…圧縮機３７…ファンモータ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】商品を収納する貯蔵室と、該貯蔵室内を
冷却する蓄冷剤と、該蓄冷剤を冷却して凍結させること
により蓄冷を行う冷凍装置と、前記蓄冷剤の温度を検知
する蓄冷剤温度センサと、前記冷凍装置に外部交流電源
が投入されたことを検知する電源投入検知装置と、前記
冷凍装置の運転を制御する制御装置とを具え、前記制御
装置は、前記電源投入検知装置が外部交流電源の投入を
検知したとき、前記冷凍装置の運転を開始し、前記蓄冷
剤温度センサの検知温度が所定温度まで低下した時点か
ら設定時間が経過した時、蓄冷剤凍結完了として前記冷
凍装置の運転を終了させるようにした低温庫であって、
前記制御装置は、前記冷凍装置の運転を終了させた後の
経過時間に応じて、前記設定時間を調整するようにした
ことを特徴とする低温庫。
【請求項２】前記外部交流電源が切断された後所定時
間以内に再投入された場合は、切断されていた時間を無
視して処理することを特徴とする請求項１記載の低温
庫。
【請求項３】前記設定時間を調整する際に、外気温度
に応じて調整の大きさを変化させることを特徴とする請
求項１又は２記載の低温庫。