JP2001272968A - 表示システム及び電気器具 - Google Patents

表示システム及び電気器具

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JP2001272968A
JP2001272968A JP2001009174A JP2001009174A JP2001272968A JP 2001272968 A JP2001272968 A JP 2001272968A JP 2001009174 A JP2001009174 A JP 2001009174A JP 2001009174 A JP2001009174 A JP 2001009174A JP 2001272968 A JP2001272968 A JP 2001272968A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発光装置に含まれる発光素子の発光輝度を周
囲の情報に応じて調節する表示システムを提供する。 【解決手段】本発明において、センサー2011が周囲
の情報を電気信号として検出し、これをCPU2013
は、あらかじめ設定しておいた比較データに基づきEL
素子の発光輝度を補正するための補正信号に変換する。
この補正信号が電圧可変器2010に入力されることに
より、電圧可変器2010が所定の補正電位をEL素子
に印加する。以上の表示システムによりEL素子200
3の発光輝度を制御することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、周囲の情報に応じ
て輝度調節が可能である表示システム及び電気器具に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、有機EL材料のEL(Electro Lum
inescence)現象(蛍光及び燐光を含む)を利用した自発
光型の素子としてEL素子を用いた表示装置(以下、E
L表示装置という)の開発が進んでいる。なお、ここで
いうEL素子は、OLED(Organic Light emitting De
vice)ともよばれている。EL表示装置は自発光型であ
るため、液晶表示装置のようなバックライトが不要であ
り、さらに視野角が広いため、屋外で使用する携帯型機
器の表示部として有望視されている。
【0003】EL表示装置にはパッシブ型(単純マトリ
クス型)とアクティブ型(アクティブマトリクス型)の
二種類があり、どちらも盛んに開発が行われている。特
に現在はアクティブマトリクス型EL表示装置が注目さ
れている。また、EL素子の発光層となる有機材料は低
分子系(モノマー系)有機EL材料と高分子系(ポリマ
ー系)有機EL材料とに分けられ、両者ともに盛んに研
究されている。
【0004】EL素子は、EL(Electro Luminescenc
e:電場を加えることで発生するルミネッセンス)が得
られる有機EL材料を含む層(以下、EL層と記す)
と、陽極と、陰極とを有する。有機EL材料におけるル
ミネッセンスには、一重項励起状態から基底状態に戻る
際の発光(蛍光)と三重項励起状態から基底状態に戻る
際の発光(リン光)とがある。本発明のEL表示装置に
は、どちらの有機EL材料を有するEL素子を用いるこ
とも可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これまでのEL表示装
置や半導体ダイオードといった発光装置において、発光
装置に含まれる発光素子の発光輝度を発光装置の周囲の
情報に応じて調節する機能を設けているものはない。
【0006】そこで、本発明では、発光装置としてEL
表示装置を例に取り、EL表示装置の周囲の環境情報
や、EL表示装置を使用する人の生体情報に対応させて
EL表示装置の輝度調節を可能にするものを表示システ
ムとし、表示システム及び表示システムを用いた電気器
具を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決することを目的とする。なお、EL表示装置におい
て、陰極、EL層、及び陽極からなるEL素子の発光輝
度は、EL素子を流れる電流量による調節が可能である
が、EL素子を流れる電流量は、EL素子の電位を変え
ることで制御が可能である。そこで、本発明では、以下
に示す表示システムを用いる。
【0008】まず、EL表示装置の周囲の情報が、フォ
トダイオード、CdS光導電性素子といった受光素子及
びCCD(charge coupled device)、CMOSセンサ
ーを含むセンサーにより情報信号として検知される。次
にセンサーが、この情報信号を電気信号としてCPU
(Central Processing Unit)に入力すると、この電気
信号は、CPUによってEL素子の発光輝度を調節する
ためにかける電位を制御する信号に変換される。なお、
本明細書中では、CPUにより変換され出力される信号
を補正信号と呼ぶ。また、この補正信号が電圧可変器に
入力されることによりEL素子のTFTに接続されてい
ない側の電極の電位が制御される。なお、本明細書中で
は、ここで制御される電位を補正電位と呼ぶ。
【0009】上記表示システムを用いることでEL素子
を流れる電流量を制御して、周囲の情報に応じた輝度調
節を行うEL表示ディスプレイ、すなわち電気器具が提
供できる。なお、本明細書中において周囲の情報とは、
EL表示装置における周囲の環境情報や、EL表示装置
を使用する人の生体情報のことをいう。さらに周囲の環
境情報とは、明るさ(可視光や赤外光の光量)や温度や
湿度といった情報をさし、使用する人の生体情報とは、
使用者の目の充血度、脈拍、血圧、体温または瞳孔の開
き度合いといった情報のことをいう。
【0010】本発明は、デジタル駆動方式の場合には、
EL素子に接続された電圧可変器で周囲の情報に応じた
補正電位を印加してEL素子にかかる電位差を制御して
所望の輝度を得ることができる。一方、アナログ駆動方
式の場合には、EL素子に接続された前記電圧可変器で
周囲の情報に応じた補正電位を印加してEL素子にかか
る電位差を制御し、制御された電位差に対して最適なコ
ントラストが得られるようにアナログ信号の電位を制御
すれば所望の輝度を得ることができる。これらの方法を
行うことで、デジタル方式およびアナログ方式のいずれ
においても実施が可能である。なお、前記センサーは、
前記EL表示装置と一体形成されていてもよい。
【0011】EL素子に流れる電流量を制御する電流制
御用TFTは、EL素子を発光させるために、電流制御
用TFTの駆動を制御するスイッチング用TFTよりも
比較的多くの電流を流す。なおTFTの駆動を制御する
とは、TFTが有するゲート電極に印加される電圧を制
御することで、そのTFTをオン状態またはオフ状態に
することを意味する。本発明において周囲の情報に対応
させて発光輝度を低く表示したい場合には、電流制御用
TFTには、少ない電流を流すこととなる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1に本発明における情報対応型
EL表示装置の概略構成図を示す。なお、本実施の形態
においては、デジタル駆動の時分割階調方式を用いた場
合を説明する。図1において、2001はスイッチング
素子として機能するTFT(以下、スイッチング用TF
T、2002はEL素子2003に供給する電流を制御
するための素子(電流制御素子)として機能するTFT
(以下、電流制御用TFTまたはEL駆動TFTとい
う)、2004はコンデンサ(保持容量または、補助容
量という)である。スイッチング用TFT2001はゲ
ート線2005及びソース線(データ線)2006に接
続されている。また、電流制御用TFT2002のドレ
インはEL素子2003に、ソースは電源供給線200
7に接続されている。
【0013】ゲート線2005が選択されるとスイッチ
ング用TFT2001のゲートが開き、ソース線200
6のデータ信号がコンデンサ2004に蓄積され、電流
制御用TFT2002のゲートが開く。そして、スイッ
チング用TFT2001のゲートが閉じた後、コンデン
サ2004に蓄積された電荷によって電流制御用TFT
2002のゲートは開いたままとなり、その間、EL素
子2003が発光する。このEL素子2003の発光量
は流れる電流量により変化する。
【0014】また、この時流れる電流量は、電源供給線
に印加される電位(本明細書中ではこれをEL駆動電位
という)と電圧可変器2010に入力される補正信号に
より制御される電位(本明細書中では、これを補正電位
という)との電位差に制御される。なお、本実施例にお
いてEL駆動電位は、一定の電位に保たれている。ま
た、電圧可変器2010は、EL駆動電源2009から
の電圧を正もしくは負の値に変えることができ、これに
より補正電位を制御することが可能である。
【0015】本発明のデジタル駆動の階調表示におい
て、ソース線2006から入力されるデータ信号によっ
て電流制御用TFT2002のゲートが開または閉にな
る。なお、本明細書中において、EL素子のTFTに接
続されている一方の電極を画素電極とよび、他方の電極
を対向電極と呼ぶ。スイッチ2015が入ると電圧可変
器2010に制御される補正電位が対向電極に印加され
る。画素電極に印加されるEL駆動電位は、一定である
ので、補正電位を制御することにより補正電位に基づく
電流がEL素子を流れ、EL素子2003を所望の輝度
に発光させることができる。
【0016】電圧可変器2010によって印加される補
正電位は、以下のように決定される。まず、センサー2
011が周囲の情報をアナログ信号として検出し、得ら
れたアナログ信号をA/D変換器2012によりデジタ
ル信号に変換する。このデジタル信号は、CPU201
3において変換される。CPU2013は、入力された
信号に対して、あらかじめ設定しておいた比較データに
基づきEL素子の発光輝度を補正するための補正信号に
変換する。CPU2013に変換された補正信号は、D
/A変換器2014に入力され再びアナログの補正信号
に変換される。この補正信号が電圧可変器に入力される
ことにより、電圧可変器2010が所定の補正電位を印
加する。
【0017】以上のように、アクティブマトリクス型E
L表示装置にセンサー2011を取り付け、センサー2
011が検知した周囲の情報信号をもとに電圧可変器2
010で補正電位を変化させ、EL素子の発光輝度の調
節ができる点が本発明の最大の特徴である。この表示シ
ステムを用いたEL表示ディスプレイは、周囲の情報に
応じてEL表示装置の発光輝度を調節することができ
る。
【0018】次に本発明に用いたアクティブマトリクス
型EL表示装置の概略ブロック図を図2に示す。図2
(A)のアクティブマトリクス型EL表示装置は、基板
上に形成されたTFTによって画素部101、画素部の
周辺に配置されたデータ信号側駆動回路102及びゲー
ト信号側駆動回路103を有している。さらに、画素部
に入力されるデジタルデータ信号を形成する時分割階調
データ信号発生回路113を有している。
【0019】画素部101には、マトリクス状に複数の
画素104が配列される。画素104の拡大図を図2
(B)に示す。画素中には、スイッチング用TFT10
5および電流制御用TFT108が配置されている。ス
イッチング用TFT105のソース領域は、デジタルデ
ータ信号を入力するデータ配線(ソース配線)107に
接続されている。
【0020】また、108は電流制御用TFTであり、
そのゲート電極はスイッチング用TFT105のドレイ
ン領域に接続される。そして、電流制御用TFT108
のソース領域は電源供給線110に接続され、ドレイン
領域はEL素子109に接続される。また、EL素子1
09は、電流制御用TFT108に接続された陽極(画
素電極)とEL層を挟んで陽極に対向して設けられた陰
極(対向電極)とでなり、陰極は、電圧可変器111に
接続されている。
【0021】なお、スイッチング用TFT105は、n
チャネル型TFTでもpチャネル型TFTでもよい。ま
た、本実施の形態において、電流制御用TFT108
が、nチャネル型TFTである場合には、電流制御用T
FT108のドレイン部はEL素子109の陰極に接続
され、電流制御用TFT108が、pチャネル型TFT
である場合には、電流制御用TFT108のドレイン部
はEL素子109の陽極に接続される構造が好ましい。
しかし、電流制御用TFT108が、nチャネル型TF
Tである場合、電流制御用TFT108のソース部がE
L素子109の陽極に接続され、電流制御用TFT10
8が、pチャネル型TFTである場合、電流制御用TF
T108のソース部がEL素子109の陰極に接続され
る構造でもよい。
【0022】さらに、電流制御用TFT108のドレイ
ン領域と、EL素子109が有する陽極(画素電極)と
の間に抵抗体(図示せず)を設けても良い。抵抗体を設
けることによって、電流制御用TFTからEL素子へ供
給される電流量を制御し、電流制御用TFTの特性のバ
ラツキによる影響を防ぐことが可能になる。抵抗体は電
流制御用TFT108のオン抵抗よりも十分に大きい抵
抗値を示す素子であれば良いため構造等に限定はない。
【0023】コンデンサ112は、スイッチング用TF
T105が非選択状態(オフ状態)にある時、電流制御
用TFT108のゲート電圧を保持するために設けられ
ている。また、コンデンサ112はスイッチング用TF
T105のドレイン領域と電源供給線110とに接続さ
れている。
【0024】次に、データ信号側駆動回路102は基本
的にシフトレジスタ102a、ラッチ1(102b)、ラ
ッチ2(102c)を有している。また、シフトレジス
タ102aにはクロックパルス(CK)及びスタートパ
ルス(SP)が入力され、ラッチ1(102b)にはデ
ジタルデータ信号(Digital Data Signals)が入力さ
れ、ラッチ2(102c)にはラッチ信号(Latch Signa
ls)が入力される。なお、図2(A)においてデータ信
号側駆動回路102は1つだけ設けられているが、本発
明においてデータ信号側駆動回路は2つあってもよい。
【0025】また、ゲート信号側駆動回路103は、シ
フトレジスタ、バッファ等(いずれも図示せず)を有し
ている。なお、図2(A)においてゲート信号側駆動回
路103は2つ設けられているが、本発明においてゲー
ト信号側駆動回路は1つであってもよい。
【0026】時分割階調データ信号発生回路113(S
PC;Serial-to-Parallel Conversion Circuit)で
は、アナログ信号又はデジタル信号でなるビデオ信号
(画像情報を含む信号)を、時分割階調を行うためのデ
ジタルデータ信号に変換すると共に、時分割階調表示を
行うために必要なタイミングパルス等を発生させ、画素
部に入力する。
【0027】なお、時分割階調データ信号発生回路11
3には、1フレーム期間をnビット(nは2以上の整
数)の階調に対応した複数のサブフレーム期間に分割す
る手段と、それら複数のサブフレーム期間においてアド
レス期間及びサステイン期間を選択する手段と、そのサ
ステイン期間をTs1:Ts2:Ts3:…:Ts(n-
1):Ts(n)=20:2-1:2-2:…:2-(n-2):2
-(n-1)となるように設定する手段とが含まれる。
【0028】この時分割階調データ信号発生回路113
は、本発明のEL表示装置の外部に設けられても良い
し、一体形成しても良い。EL表示装置の外部に設けら
れる場合、そこで形成されたデジタルデータ信号が本発
明のEL表示装置に入力される構成となる。その場合、
そこで形成されたデジタルデータ信号が本発明のEL表
示装置に入力される構成となる。この場合、本発明のE
L表示装置をディスプレイとして有する電気器具は、本
発明のEL表示装置と時分割階調データ信号発生回路を
別の部品として含むことになる。
【0029】また、時分割階調データ信号発生回路11
3をICチップなどの形で本発明のEL表示装置に実装
しても良い。その場合、そのICチップで形成されたデ
ジタルデータ信号が本発明のEL表示装置に入力される
構成となる。この場合、本発明のEL表示装置をディス
プレイとして有する電気器具は、時分割階調データ信号
発生回路を含むICチップを実装した本発明のEL表示
装置を部品として含むことになる。
【0030】また最終的には、時分割階調データ信号発
生回路113を画素部101、データ信号側駆動回路1
02及びゲート信号側駆動回路103と同一の基板上に
TFTでもって形成しうる。この場合、EL表示装置に
画像情報を含むビデオ信号を入力すれば全て基板上で処
理することができる。勿論、この場合の時分割階調デー
タ信号発生回路は本発明で用いるポリシリコン膜を活性
層とするTFTで形成することが望ましい。また、この
場合、本発明のEL表示装置をディスプレイとして有す
る電気器具は、時分割階調データ信号発生回路がEL表
示装置自体に内蔵されており、電気器具の小型化を図る
ことが可能である。
【0031】次に時分割階調表示について、図2及び図
3を用いて説明する。ここではnビットデジタル駆動方
式により2n階調のフルカラー表示を行う場合について
説明する。
【0032】まず、図3に示すように1フレーム期間を
n個のサブフレーム期間(SF1〜SFn)に分割す
る。なお、画素部の全ての画素が1つの画像を表示する
期間を1フレーム期間と呼ぶ。通常のELディスプレイ
では発振周波数は60Hz以上、即ち1秒間に60以上
のフレーム期間が設けられており、1秒間に60以上の
画像が表示されている。1秒間に表示される画像の数が
60より少なくなると、視覚的にフリッカ等の画像のち
らつきが目立ち始める。また、1フレーム期間をさらに
複数に分割した期間をサブフレーム期間と呼ぶ。階調数
が多くなるにつれて1フレーム期間の分割数も増え、駆
動回路を高い周波数で駆動しなければならない。
【0033】1つのサブフレーム期間はアドレス期間
(Ta)とサステイン期間(Ts)とに分けられる。ア
ドレス期間とは、1サブフレーム期間中、全画素にデー
タを入力するのに要する時間であり、サステイン期間
(点灯期間とも呼ぶ)とは、EL素子を発光させる期間
を示している。
【0034】n個のサブフレーム期間(SF1〜SF
n)がそれぞれ有するアドレス期間(Ta1〜Tan)
の長さは全て一定である。SF1〜SFnがそれぞれ有
するサステイン期間(Ts)をそれぞれTs1〜Tsn
とする。
【0035】サステイン期間の長さは、Ts1:Ts
2:Ts3:…:Ts(n−1):Tsn=20
-1:2-2:…:2-(n-2):2-(n-1)となるように設定
する。但し、SF1〜SFnを出現させる順序はどのよ
うにしても良い。このサステイン期間の組み合わせで2
n階調のうち所望の階調表示を行うことができる。
【0036】補正電位とEL駆動電位との電位差でEL
素子に流れる電流量が決まり、EL素子の発光輝度が制
御される。つまり、EL素子の発光輝度を調節するため
には、補正電位を調節すればよい。
【0037】ここで、本実施形態について詳細に説明す
る。まず、電源供給線110は、一定のEL駆動電位に
保たれており、ゲート配線106にゲート信号を入力し
て、ゲート配線106に接続されているスイッチング用
TFT105全てをON状態にする。
【0038】スイッチング用TFT105をON状態に
した後、またはON状態にするのと同時にスイッチング
用TFT105のソース領域に「0」または「1」の情
報を有するデジタルデータ信号を入力していく。
【0039】デジタルデータ信号がスイッチング用TF
T105のソース領域に入力されると、電流制御用TF
T108のゲート電極に接続されたコンデンサ112に
デジタルデータ信号が入力され保持される。全ての画素
にデジタルデータ信号が入力されるまでの期間がアドレ
ス期間である。
【0040】アドレス期間が終了したら、スイッチング
用TFTがオフ状態になり、コンデンサ112において
保持されたデジタルデータ信号が、電流制御用TFT1
08のゲート電極に入力される。
【0041】なお、EL素子の陽極に印加される電位は
陰極に印加される電位よりも高いことがより望ましい。
本実施の形態では陽極を画素電極として電源供給線に接
続しており、陰極を電圧可変器に接続している。そのた
めEL駆動電位は補正電位よりも高いことが望ましい。
逆に、陰極を画素電極として電源供給線に接続し、陽極
を電圧可変器に接続した場合、EL駆動電位は補正電位
よりも低いことが望ましい。
【0042】本発明では、補正電位は、センサーが検知
した周囲の情報信号をもとに電圧可変器を通して制御さ
れている。例えばEL表示装置の周囲の明るさに関する
環境情報がフォトダイオードに検知され、検知された信
号がCPUによってEL素子の発光輝度を調節するため
の補正信号に変換されたとき、この信号が電圧可変器に
入力されるとそれに応じた補正電位が印加され、補正電
位が変わる。これによりEL駆動電位と補正電位の電位
差が変わり、EL素子の発光輝度を変えることができ
る。本実施の形態において、デジタルデータ信号が
「0」の情報を有していた場合、電流制御用TFT10
8はオフ状態となり、電源供給線110に印加されてい
るEL駆動電位はEL素子109が有する陽極(画素電
極)に印加されない。
【0043】逆に、「1」の情報を有していた場合、電
流制御用TFT108はオン状態となり、電源供給線1
10に印加されているEL駆動電位は、EL素子109
が有する陽極(画素電極)に印加される。
【0044】その結果、「0」の情報を有するデジタル
データ信号が印加された画素が有するEL素子109は
発光しない。そして「1」の情報を有するデジタルデー
タ信号が印加された画素が有するEL素子109は発光
する。発光が終了するまでの期間がサステイン期間であ
る。
【0045】EL素子を発光させる(画素を点灯させ
る)期間はTs1〜Tsnまでのいずれかの期間であ
る。ここではTsnの期間、所定の画素を点灯させたと
する。
【0046】次に、再びアドレス期間に入り、全画素に
データ信号を入力したらサステイン期間に入る。このと
きはTs1〜Ts(n−1)のいずれかの期間がサステ
イン期間となる。ここではTs(n−1)の期間、所定
の画素を点灯させたとする。
【0047】以下、残りのn−2個のサブフレームにつ
いて同様の動作を繰り返し、順次Ts(n−2)、Ts
(n−3)…Ts1とサステイン期間を設定し、それぞ
れのサブフレームで所定の画素を点灯させたとする。
【0048】n個のサブフレーム期間が出現したら1フ
レーム期間を終えたことになる。このとき、画素が点灯
していたサステイン期間、言い換えると「1」の情報を
有するデジタルデータ信号が画素に印加された後、画素
が点灯する期間の長さを積算することによって、その画
素の階調がきまる。例えば、n=8のとき、全部のサス
テイン期間で画素が発光した場合の輝度を100%とす
ると、Ts1とTs2において画素が発光した場合には
75%の輝度が表現でき、Ts3とTs5とTs8を選
択した場合には16%の輝度が表現できる。
【0049】なお、本発明において図1に示すスイッチ
2015は、アドレス期間には、オフ状態になり、サス
テイン期間には、オン状態になる。
【0050】次に、本発明のアクティブマトリクス型E
L表示装置について、断面構造の概略を図4に示す。
【0051】図4において、11は基板、12は下地と
なる絶縁膜(以下、下地膜という)である。基板11と
しては透光性基板、代表的にはガラス基板、石英基板、
ガラスセラミックス基板、又は結晶化ガラス基板を用い
ることができる。但し、作製プロセス中の最高処理温度
に耐えるものでなくてはならない。
【0052】また、下地膜12は特に可動イオンを含む
基板や導電性を有する基板を用いる場合に有効である
が、石英基板には設けなくても構わない。下地膜12と
しては、珪素(シリコン)を含む絶縁膜を用いれば良
い。なお、本明細書において「珪素を含む絶縁膜」と
は、具体的には酸化珪素膜、窒化珪素膜若しくは窒化酸
化珪素膜(SiOxNy:x、yは任意の整数、で示さ
れる)など珪素に対して酸素若しくは窒素を所定の割合
で含ませた絶縁膜を指す。
【0053】201はスイッチング用TFTであり、n
チャネル型TFTで形成されているが、スイッチング用
TFTは、pチャネル型としてもよい。また、202は
電流制御用TFTであり、図4は、電流制御用TFT2
02がpチャネル型TFTで形成された場合を示してい
る。この場合は、電流制御用TFTのドレインは、EL
素子の陽極に接続されている。
【0054】ただし、本発明において、スイッチング用
TFTをnチャネル型TFTに電流制御用TFTをpチ
ャネル型TFTに限定する必要はなく、この逆、又は両
方にpチャネル型TFTまたは、nチャネル型TFTを
用いることも可能である。
【0055】スイッチング用TFT201は、ソース領
域13、ドレイン領域14、LDD領域15a〜15d、
高濃度不純物領域16及びチャネル形成領域17a、1
7bを含む活性層、ゲート絶縁膜18、ゲート電極19
a、19b、第1層間絶縁膜20、ソース線21並びにド
レイン線22を有して形成される。なお、ゲート絶縁膜
18又は第1層間絶縁膜20は基板上の全TFTに共通
であっても良いし、回路又は素子に応じて異ならせても
良い。
【0056】また、図4に示すスイッチング用TFT2
01はゲート電極19a、19bが電気的に接続されてお
り、いわゆるダブルゲート構造となっている。勿論、ダ
ブルゲート構造だけでなく、トリプルゲート構造などい
わゆるマルチゲート構造(直列に接続された二つ以上の
チャネル形成領域を有する活性層を含む構造)であって
も良い。
【0057】マルチゲート構造はオフ電流を低減する上
で極めて有効であり、スイッチング用TFTのオフ電流
を十分に低くすれば、それだけ図2(B)に示すコンデ
ンサ112に必要な容量を小さくすることができる。即
ち、コンデンサ112の専有面積を小さくすることがで
きるので、マルチゲート構造とすることはEL素子10
9の有効発光面積を広げる上でも有効である。
【0058】さらに、スイッチング用TFT201にお
いては、LDD領域15a〜15dは、ゲート絶縁膜18
を挟んでゲート電極19a、19bと重ならないように設
ける。このような構造はオフ電流を低減する上で非常に
効果的である。また、LDD領域15a〜15dの長さ
(幅)は0.5〜3.5μm、代表的には2.0〜2.
5μmとすれば良い。
【0059】なお、チャネル形成領域とLDD領域との
間にオフセット領域(チャネル形成領域と同一組成の半
導体層でなり、ゲート電圧が印加されない領域)を設け
ることはオフ電流を下げる上でさらに好ましい。また、
二つ以上のゲート電極を有するマルチゲート構造の場
合、チャネル形成領域の間に設けられた分離領域16
(ソース領域又はドレイン領域と同一の濃度で同一の不
純物元素が添加された領域)がオフ電流の低減に効果的
である。
【0060】次に、電流制御用TFT202は、ソース
領域26、ドレイン領域27、チャネル形成領域29、
ゲート絶縁膜18、ゲート電極30、第1層間絶縁膜2
0、ソース線31並びにドレイン線32を有して形成さ
れる。なお、ゲート電極30はシングルゲート構造とな
っているが、マルチゲート構造であっても良い。
【0061】図2(B)に示すように、スイッチング用
TFTのドレインは電流制御用TFTのゲートに接続さ
れている。具体的には図4の電流制御用TFT202の
ゲート電極30はスイッチング用TFT201のドレイ
ン領域14とドレイン配線(接続配線とも言える)22
を介して電気的に接続されている。また、ソース配線3
1は図2(B)の電源供給線110に接続される。
【0062】また、流しうる電流量を多くするという観
点から見れば、電流制御用TFT202の活性層(特に
チャネル形成領域)の膜厚を厚くする(好ましくは50
〜100nm、さらに好ましくは60〜80nm)こと
も有効である。逆に、スイッチング用TFT201の場
合はオフ電流を小さくするという観点から見れば、活性
層(特にチャネル形成領域)の膜厚を薄くする(好まし
くは20〜50nm、さらに好ましくは25〜40n
m)ことも有効である。
【0063】以上は画素内に設けられたTFTの構造に
ついて説明したが、このとき同時に駆動回路も形成され
る。図4には駆動回路を形成する基本単位となるCMO
S回路が図示されている。
【0064】図4においては極力動作速度を落とさない
ようにしつつホットキャリア注入を低減させる構造を有
するTFTをCMOS回路のnチャネル型TFT204
として用いる。なお、ここでいう駆動回路としては、図
2に示したデータ信号駆動回路102、ゲート信号駆動
回路103を指す。勿論、他の論理回路(レベルシフ
タ、A/Dコンバータ、信号分割回路等)を形成するこ
とも可能である。
【0065】nチャネル型TFT204の活性層は、ソ
ース領域35、ドレイン領域36、LDD領域37及び
チャネル形成領域38を含み、LDD領域37はゲート
絶縁膜18を挟んでゲート電極39と重なっている。本
明細書中では、このLDD領域37をLov領域ともい
う。
【0066】nチャネル型TFT204のドレイン領域
側のみにLDD領域37を形成しているのは、動作速度
を落とさないための配慮である。また、このnチャネル
型TFT204はオフ電流値をあまり気にする必要はな
く、それよりも動作速度を重視した方が良い。従って、
LDD領域37は完全にゲート電極に重ねてしまい、極
力抵抗成分を少なくすることが望ましい。即ち、いわゆ
るオフセットはなくした方がよい。
【0067】また、CMOS回路のpチャネル型TFT
205は、ホットキャリア注入による劣化が殆ど気にな
らないので、特にLDD領域を設けなくても良い。従っ
て活性層はソース領域40、ドレイン領域41及びチャ
ネル形成領域42を含み、その上にはゲート絶縁膜18
とゲート電極43が設けられる。勿論、nチャネル型T
FT204と同様にLDD領域を設け、ホットキャリア
対策を講じることも可能である。
【0068】また、nチャネル型TFT204及びpチ
ャネル型TFT205はそれぞれ第1層間絶縁膜20に
覆われ、ソース配線44、45が形成される。また、ド
レイン配線46によって両者は電気的に接続される。
【0069】次に、47は第1パッシベーション膜であ
り、膜厚は10nm〜1μm(好ましくは200〜50
0nm)とすれば良い。材料としては、珪素を含む絶縁
膜(特に窒化酸化珪素膜又は窒化珪素膜が好ましい)を
用いることができる。このパッシベーション膜47は形
成されたTFTをアルカリ金属や水分から保護する役割
をもつ。最終的にTFTの上方に設けられるEL層には
ナトリウム等のアルカリ金属が含まれている。即ち、第
1パッシベーション膜47はこれらのアルカリ金属(可
動イオン)をTFT側に侵入させない保護層としても働
く。
【0070】また、48は第2層間絶縁膜であり、TF
Tによってできる段差の平坦化を行う平坦化膜としての
機能を有する。第2層間絶縁膜48としては、有機樹脂
膜が好ましく、ポリイミド、ポリアミド、アクリル、B
CB(ベンゾシクロブテン)等を用いると良い。これら
の有機樹脂膜は良好な平坦面を形成しやすく、比誘電率
が低いという利点を有する。EL層は凹凸に非常に敏感
であるため、TFTによる段差は第2層間絶縁膜で殆ど
吸収してしまうことが望ましい。また、ゲート配線やデ
ータ配線とEL素子の陰極との間に形成される寄生容量
を低減する上で、比誘電率の低い材料を厚く設けておく
ことが望ましい。従って、膜厚は0.5〜5μm(好ま
しくは1.5〜2.5μm)が好ましい。
【0071】また、49は透明導電膜でなる画素電極
(EL素子の陽極)であり、第2層間絶縁膜48及び第
1パッシベーション膜47にコンタクトホール(開孔)
を開けた後、形成された開孔部において電流制御用TF
T202のドレイン配線32に接続されるように形成さ
れる。なお、図4のように画素電極49とドレイン領域
27とが直接接続されないようにしておくと、EL層の
アルカリ金属が画素電極を経由して活性層へ侵入するこ
とを防ぐことができる。
【0072】画素電極49の上には酸化珪素膜、窒化酸
化珪素膜または有機樹脂膜でなる第3層間絶縁膜50が
0.3〜1μmの厚さに設けられる。この第3層間絶縁
膜50は画素電極49の上にエッチングにより開口部が
設けられ、その開口部の縁はテーパー形状となるように
エッチングする。テーパーの角度は10〜60°(好ま
しくは30〜50°)とすると良い。
【0073】第3層間絶縁膜50の上にはEL層51が
設けられる。EL層51は単層又は積層構造で用いられ
るが、積層構造で用いた方が発光効率は良い。一般的に
は画素電極上に正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子
輸送層の順に形成されるが、正孔輸送層/発光層/電子
輸送層、または正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子
輸送層/電子注入層のような構造でも良い。本発明では
公知のいずれの構造を用いても良いし、EL層に対して
蛍光性色素等をドーピングしても良い。
【0074】有機EL材料としては、例えば、以下の米
国特許又は公開公報に開示された材料を用いることがで
きる。米国特許第4,356,429号、 米国特許第
4,539,507号、 米国特許第4,720,43
2号、 米国特許第4,769,292号、 米国特許
第4,885,211号、 米国特許第4,950,9
50号、 米国特許第5,059,861号、 米国特
許第5,047,687号、 米国特許第5,073,
446号、 米国特許第5,059,862号、 米国
特許第5,061,617号、 米国特許第5,15
1,629号、米国特許第5,294,869号、 米
国特許第5,294,870号、特開平10−1895
25号公報、 特開平8−241048号公報、特開平
8−78159号公報。
【0075】なお、EL表示装置には大きく分けて四つ
のカラー化表示方式があり、R(赤)G(緑)B(青)
に対応した三種類のEL素子を形成する方式、白色発光
のEL素子とカラーフィルターを組み合わせた方式、青
色又は青緑発光のEL素子と蛍光体(蛍光性の色変換
層:CCM)とを組み合わせた方式、陰極(対向電極)
に透明電極を使用してRGBに対応したEL素子を重ね
る方式がある。
【0076】図4の構造はRGBに対応した三種類のE
L素子を形成する方式を用いた場合の例である。なお、
図4には一つの画素しか図示していないが、同一構造の
画素が赤、緑又は青のそれぞれの色に対応して形成さ
れ、これによりカラー表示を行うことができる。
【0077】本発明は発光方式に関わらず実施すること
が可能であり、上記四つの全ての方式を本発明に用いる
ことができる。しかし、蛍光体はELに比べて応答速度
が遅く残光が問題となりうるので、蛍光体を用いない方
式が望ましい。また、発光輝度を落とす要因となるカラ
ーフィルターもなるべく使わない方が望ましいと言え
る。
【0078】EL層51の上にはEL素子の陰極52が
設けられる。陰極52としては、仕事関数の小さいマグ
ネシウム(Mg)、リチウム(Li)若しくはカルシウ
ム(Ca)を含む材料を用いる。好ましくはMgAg
(MgとAgをMg:Ag=10:1で混合した材料)
でなる電極を用いれば良い。他にもMgAgAl電極、
LiAl電極、また、LiFAl電極が挙げられる。
【0079】陰極52はEL層51を形成した後、大気
解放しないで連続的に形成することが望ましい。陰極5
2とEL層51との界面状態はEL素子の発光効率に大
きく影響するからである。なお、本明細書中では、画素
電極(陽極)、EL層及び陰極で形成される発光素子を
EL素子と呼ぶ。
【0080】EL層51と陰極52とでなる積層体は、
各画素で個別に形成する必要があるが、EL層51は水
分に極めて弱いため、通常のフォトリソグラフィ技術を
用いることができない。従って、メタルマスク等の物理
的なマスク材を用い、真空蒸着法、スパッタ法、プラズ
マCVD法等の気相法で選択的に形成することが好まし
い。
【0081】なお、インクジェット法、スクリーン印刷
法およびスピンコート法等を用いてEL層を選択的に形
成した後、蒸着法、スパッタ法及びプラズマCVD法等
の気相法で陰極を形成することも可能である。
【0082】また、53は保護電極であり、陰極52を
外部の水分等から保護すると同時に、各画素の陰極52
を接続するための電極である。保護電極53としては、
アルミニウム(Al)、銅(Cu)若しくは銀(Ag)
を含む低抵抗な材料を用いることが好ましい。この保護
電極53にはEL層の発熱を緩和する放熱効果も期待で
きる。また、上記EL層51、陰極52を形成した後、
大気解放しないで連続的に保護電極53まで形成するこ
とも有効である。
【0083】また、54は第2パッシベーション膜であ
り、膜厚は10nm〜1μm(好ましくは200〜50
0nm)とすれば良い。第2パッシベーション膜54を
設ける目的は、EL層51を水分から保護する目的が主
であるが、放熱効果をもたせることも有効である。但
し、上述のようにEL層は熱に弱いので、なるべく低温
(好ましくは室温から120℃までの温度範囲)で成膜
するのが望ましい。従って、プラズマCVD法、スパッ
タ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法又は溶液塗
布法(スピンコーティング法)が望ましい成膜方法と言
える。
【0084】本発明の主旨は、アクティブマトリクス型
EL表示装置において、環境の変化をセンサーで検知
し、この情報に基づきEL素子を流れる電流量を制御
し、EL素子の発光輝度を制御するというものである。
従って、図4のEL表示装置の構造に限定されるもので
はなく、図4の構造は本発明を実施する上での好ましい
形態の一つに過ぎない。
【0085】
【実施例】〔実施例1〕本実施例は、周囲の環境情報と
して、周囲の明るさ環境情報をフォトダイオード、Cd
S光導電素子(硫化カドミウム光導電素子)、CCD及
びCMOSセンサーといった受光素子で検知し、検知し
た環境情報信号をもとにEL素子の発光輝度を調節する
表示システムを有するEL表示ディスプレイに関するも
のであり、図5にその概略構成図を示す。501はノー
ト型パーソナルコンピュータの表示部にEL表示装置を
搭載した明るさ対応型EL表示ディスプレイである。5
02はEL表示装置である。503はフォトダイオード
であり、周囲の明るさ環境情報信号を検知する。フォト
ダイオードは、検知した環境情報信号をアナログの電気
信号としてA/D変換回路に入力する。A/D変換回路
でデジタルの環境情報信号に変換された環境情報信号
は、CPUに入力される。CPUでは、入力された環境
情報信号が希望の明るさを得るための補正信号に変換さ
れ、D/A変換回路に補正信号が入力される。D/A変
換回路でアナログの補正信号に変換された補正信号が、
電圧可変器に入力されると、これに応じた補正電位が印
加される。
【0086】本実施例の明るさ対応型EL表示ディスプ
レイは、フォトダイオードだけでなくCdS光導電素子
といった受光素子のほかに、CCDやCMOSセンサ
ー、さらには、使用者の生体情報を得て生体情報信号に
変換するためのセンサーや、音声や音楽などを出力する
ためのスピーカやヘッドホン、画像信号を供給するビデ
オデッキやコンピュータを有してもよい。
【0087】図6は、本実施例の明るさ対応型EL表示
ディスプレイの外観図である。明るさ対応型EL表示デ
ィスプレイ701、表示部702、フォトダイオード7
03、電圧可変器704及びキーボード705等を含
む。本実施例においてEL表示装置は、表示部702に
用いている。
【0088】なお、周囲の明るさをモニターするフォト
ダイオード703は、図6に示される配置および数に限
られることはない。
【0089】次に、本実施例の明るさ対応型EL表示デ
ィスプレイの動作および機能について説明する。図5を
再び参照する。本実施例の明るさ対応型表示ディスプレ
イは、通常の使用時には、画像信号を外部装置よりEL
表示装置に供給する。外部装置の例としては、パーソナ
ルコンピュータ、携帯情報端末やビデオデッキが挙げら
れる。使用者は、EL表示装置に映し出された画像を観
察する。
【0090】本実施例の明るさ対応型EL表示ディスプ
レイ501には、周囲の明るさを周囲の環境情報信号と
して検知し、この環境情報信号を電気信号に変換するフ
ォトダイオード503が設けられている。フォトダイオ
ード503により検出された電気信号は、A/D変換器
504でデジタルの環境情報信号に変換された後、CP
U505に入力される。CPU505は、入力された環
境情報信号を、あらかじめ設定しておいた比較データに
基づきEL素子の発光輝度を補正する補正信号に変換す
る。CPU505に変換された補正信号は、D/A変換
器506に入力されアナログの補正信号に変換される。
このアナログの補正信号が電圧可変器507に入力され
ると、電圧可変器507は、所定の補正電位を印加す
る。これにより、EL駆動電位と補正電位の間の電位差
が制御され、EL素子の発光輝度を周囲の明るさに応じ
て上げたり下げたりすることができる。具体的には、周
囲が明るいときには、EL素子の発光輝度を上げ、周囲
が暗いときには、EL素子の発光輝度を下げることをさ
す。
【0091】図7には、本実施例の明るさ対応型EL表
示ディスプレイの動作フローチャートを示す。本実施例
の明るさ対応型EL表示ディスプレイにおいては、通
常、外部装置(例えば、パーソナルコンピュータやビデ
オデッキ)からの画像信号をEL表示装置に供給する。
さらに、本実施例においては、フォトダイオードが周囲
の明るさ環境情報信号を検知し、電気信号としてA/D
変換器に入力した後、変換されたデジタルの電気信号が
CPUに入力される。さらに、CPUで周囲の明るさを
反映させた補正信号に変換したのち、D/A変換器でア
ナログの補正信号に変換し、これを電圧可変器に入力す
るとEL素子に所望の補正電位が印加される。これによ
り、EL表示装置の発光輝度が制御される。
【0092】以上の動作が繰り返される。
【0093】なお、上述したように本実施例を行うこと
で、周囲の明るさ環境情報に応じたEL表示装置の画像
の発光輝度調節が可能になり、EL素子の必要以上の発
光や多くの電流が流れることによるEL素子の劣化を押
さえることが可能である。
【0094】次に、本実施例におけるEL表示装置の画
素部の断面図を図8に、図9(A)にはその上面図、図
9(B)にはその回路構成を示す。実際には画素がマト
リクス状に複数配列されて画素部(画像表示部)が形成
される。なお、図9(A)をA−A’で切断した断面図
が図8に相当する。従って図8及び図9で共通の符号を
用いているので、適宜両図面を参照すると良い。また、
図9の上面図では二つの画素を図示しているが、どちら
も同じ構造である。
【0095】図8において、11は基板、12は下地と
なる絶縁膜(以下、下地膜という)である。基板11と
してはガラス基板、ガラスセラミックス基板、石英基
板、シリコン基板、セラミックス基板、金属基板若しく
はプラスチック基板(プラスチックフィルムも含む)を
用いることができる。
【0096】また、下地膜12は特に可動イオンを含む
基板や導電性を有する基板を用いる場合に有効である
が、石英基板には設けなくても構わない。下地膜12と
しては、珪素(シリコン)を含む絶縁膜を用いれば良
い。なお、本明細書において「珪素を含む絶縁膜」と
は、具体的には酸化珪素膜、窒化珪素膜若しくは窒化酸
化珪素膜(SiOxNyで示される)など珪素、酸素若
しくは窒素を所定の割合で含む絶縁膜を指す。
【0097】また、下地膜12に放熱効果を持たせるこ
とによりTFTの発熱を発散させることはTFTの劣化
又はEL素子の劣化を防ぐためにも有効である。放熱効
果を持たせるには公知のあらゆる材料を用いることがで
きる。
【0098】ここでは画素内に二つのTFTを形成して
いる。201はスイッチング用TFTであり、nチャネ
ル型TFTで形成され、202は電流制御用TFTであ
り、pチャネル型TFTで形成されている。
【0099】ただし、本発明において、スイッチング用
TFTをnチャネル型TFT、電流制御用TFTをpチ
ャネル型TFTに限定する必要はなく、スイッチング用
TFTをpチャネル型TFT、電流制御用TFTをnチ
ャネル型TFTとしたり、両方ともnチャネル型又pチ
ャネル型TFTを用いることも可能である。
【0100】スイッチング用TFT201は、ソース領
域13、ドレイン領域14、LDD領域15a〜15d、
高濃度不純物領域16及びチャネル形成領域17a、1
7bを含む活性層、ゲート絶縁膜18、ゲート電極19
a、19b、第1層間絶縁膜20、ソース配線21並びに
ドレイン配線22を有して形成される。
【0101】また、図9に示すように、ゲート電極19
a、19bは別の材料(ゲート電極19a、19bよりも低
抵抗な材料)で形成されたゲート配線211によって電
気的に接続されたダブルゲート構造となっている。勿
論、ダブルゲート構造だけでなく、トリプルゲート構造
などいわゆるマルチゲート構造(直列に接続された二つ
以上のチャネル形成領域を有する活性層を含む構造)で
あっても良い。マルチゲート構造はオフ電流値を低減す
る上で極めて有効であり、本発明では画素のスイッチン
グ素子201をマルチゲート構造とすることによりオフ
電流値の低いスイッチング素子を実現している。
【0102】また、活性層は結晶構造を含む半導体膜で
形成される。即ち、単結晶半導体膜でも良いし、多結晶
半導体膜や微結晶半導体膜でも良い。また、ゲート絶縁
膜18は珪素を含む絶縁膜で形成すれば良い。また、ゲ
ート電極、ソース配線若しくはドレイン配線としてはあ
らゆる導電膜を用いることができる。
【0103】さらに、スイッチング用TFT201にお
いては、LDD領域15a〜15dは、ゲート絶縁膜18
を挟んでゲート電極19a、19bと重ならないように設
ける。このような構造はオフ電流値を低減する上で非常
に効果的である。
【0104】なお、チャネル形成領域とLDD領域との
間にオフセット領域(チャネル形成領域と同一組成の半
導体層でなり、ゲート電圧が印加されない領域)を設け
ることはオフ電流値を下げる上でさらに好ましい。ま
た、二つ以上のゲート電極を有するマルチゲート構造の
場合、チャネル形成領域の間に設けられた高濃度不純物
領域がオフ電流値の低減に効果的である。
【0105】以上のように、マルチゲート構造のTFT
を画素のスイッチング素子201として用いることによ
り、十分にオフ電流値の低いスイッチング素子を実現す
ることができる。そのため、特開平10−189252
号公報の図2のようなコンデンサを設けなくても十分な
時間(選択されてから次に選択されるまでの間)電流制
御用TFTのゲート電圧を維持しうる。
【0106】次に、電流制御用TFT202は、ソース
領域27、ドレイン領域26及びチャネル形成領域29
を含む活性層、ゲート絶縁膜18、ゲート電極30、第
1層間絶縁膜20、ソース配線31並びにドレイン配線
32を有して形成される。なお、ゲート電極30はシン
グルゲート構造となっているが、マルチゲート構造であ
っても良い。
【0107】図8に示すように、スイッチング用TFT
201のドレインは電流制御用TFT202のゲートに
接続されている。具体的には電流制御用TFT202の
ゲート電極30はスイッチング用TFT201のドレイ
ン領域14とドレイン配線(接続配線とも言える)22
を介して電気的に接続されている。また、ソース配線3
1は電源供給線に接続される。
【0108】電流制御用TFT202はEL素子203
に注入される電流量を制御するための素子であるが、E
L素子の劣化を考慮するとあまり多くの電流を流すこと
は好ましくない。そのため、電流制御用TFT202に
過剰な電流が流れないように、チャネル長(L)は長め
に設計することが好ましい。望ましくは一画素あたり
0.5〜2μA(好ましくは1〜1.5μA)となるよ
うにする。
【0109】また、スイッチング用TFT201に形成
されるLDD領域の長さ(幅)は0.5〜3.5μm、
代表的には2.0〜2.5μmとすれば良い。
【0110】また、流しうる電流量を多くするという観
点から見れば、電流制御用TFT202の活性層(特に
チャネル形成領域)の膜厚を厚くする(好ましくは50
〜100nm、さらに好ましくは60〜80nm)こと
も有効である。逆に、スイッチング用TFT201の場
合はオフ電流値を小さくするという観点から見れば、活
性層(特にチャネル形成領域)の膜厚を薄くする(好ま
しくは20〜50nm、さらに好ましくは25〜40n
m)ことも有効である。
【0111】次に、47は第1パッシベーション膜であ
り、膜厚は10nm〜1μm(好ましくは200〜50
0nm)とすれば良い。材料としては、珪素を含む絶縁
膜(特に窒化酸化珪素膜又は窒化珪素膜が好ましい)を
用いることができる。
【0112】第1パッシベーション膜47の上には、各
TFTを覆うような形で第2層間絶縁膜(平坦化膜と言
っても良い)48を形成し、TFTによってできる段差
の平坦化を行う。第2層間絶縁膜48としては、有機樹
脂膜が好ましく、ポリイミド、ポリアミド、アクリル、
BCB(ベンゾシクロブテン)等を用いると良い。勿
論、十分な平坦化が可能であれば、無機膜を用いても良
い。
【0113】第2層間絶縁膜48によってTFTによる
段差を平坦化することは非常に重要である。後に形成さ
れるEL層は非常に薄いため、段差が存在することによ
って発光不良を起こす場合がある。従って、EL層をで
きるだけ平坦面に形成しうるように画素電極を形成する
前に平坦化しておくことが望ましい。
【0114】また、49は透明導電膜でなる画素電極
(EL素子の陽極に相当する)であり、第2層間絶縁膜
48及び第1パッシベーション膜47にコンタクトホー
ル(開孔)を開けた後、形成された開孔部において電流
制御用TFT202のドレイン配線32に接続されるよ
うに形成される。
【0115】本実施例では、画素電極として酸化インジ
ウムと酸化スズの化合物からなる導電膜を用いる。ま
た、これに少量のガリウムを添加しても良い。
【0116】画素電極49の上には、EL層51が形成
される。本実施例では、ポリマー系有機物質をスピンコ
ート法にて形成する。ポリマー系有機物質としては公知
のあらゆる材料を用いることが可能である。また、本実
施例ではEL層51として発光層を単層で用いるが正孔
輸送層や電子輸送層と組み合わせた積層構造の方が発光
効率は高いものが得られる。但し、ポリマー系有機物質
を積層する場合は蒸着法で形成する低分子有機物質と組
み合わせることが望ましい。スピンコート法では有機溶
媒にEL層となる有機物質を混合して塗布するので、下
地に有機物質があると再び溶解してしまう恐れがある。
【0117】本実施例で用いることのできる代表的なポ
リマー系有機物質としては、ポリパラフェニレンビニレ
ン(PPV)系、ポリビニルカルバゾール(PVK)
系、ポリフルオレン系などの高分子材料が挙げられる。
これらのポリマー系有機物質で電子輸送層、発光層、正
孔輸送層または正孔注入層を形成するには、ポリマー前
駆体の状態で塗布し、それを真空中で加熱(焼成)する
ことによりポリマー系有機物質に転化すれば良い。
【0118】具体的には、発光層としては、赤色発光層
にはシアノポリフェニレンビニレン、緑色発光層にはポ
リフェニレンビニレン、青色発光層にはポリフェニレン
ビニレン若しくはポリアルキルフェニレンとすれば良
い。膜厚は30〜150nm(好ましくは40〜100
nm)とすれば良い。また、正孔輸送層としては、ポリ
マー前駆体であるポリテトラヒドロチオフェニルフェニ
レンを用い、加熱によりポリフェニレンビニレンとす
る。膜厚は30〜100nm(好ましくは40〜80n
m)とすれば良い。
【0119】また、ポリマー系有機物質を用いて白色発
光を行うことも可能である。そのためには、特開平8−
96959号公報、特開平7−220871号公報、特
開平9−63770号公報等に記載された技術を引用す
れば良い。ポリマー系有機物質は、ホスト材料を溶解さ
せた溶液中に蛍光色素を添加することで容易に色調整が
可能であるため、白色発光を行う場合には特に有効であ
る。
【0120】また、ここではポリマー系有機物質を用い
てEL素子を形成する例を示しているが、低分子系有機
物質を用いても構わない。さらには、EL層として無機
物質を用いても良い。
【0121】以上の例は本発明のEL層として用いるこ
とのできる有機物質の一例であって、本発明を限定する
ものではない。
【0122】また、EL層51を形成する際、処理雰囲
気は極力水分の少ない乾燥雰囲気とし、不活性ガス中で
行うことが望ましい。EL層は水分や酸素の存在によっ
て容易に劣化してしまうため、形成する際は極力このよ
うな要因を排除しておく必要がある。例えば、ドライ窒
素雰囲気、ドライアルゴン雰囲気等が好ましい。そのた
めには、塗布用処理室や焼成用処理室を、不活性ガスを
充填したクリーンブースに設置し、その雰囲気中で処理
することが望ましい。
【0123】以上のようにしてEL層51を形成した
ら、次に遮光性導電膜からなる陰極52、保護電極(図
示せず)及び第2パッシベーション膜54が形成され
る。本実施例では陰極52として、MgAgでなる導電
膜を用いる。また、第2パッシベーション膜54として
は、10nm〜1μm(好ましくは200〜500n
m)の厚さの窒化珪素膜を用いる。
【0124】なお、上述のようにEL層は熱に弱いの
で、陰極52及び第2パッシベーション膜54はなるべ
く低温(好ましくは室温から120℃までの温度範囲)
で成膜するのが望ましい。従って、プラズマCVD法、
真空蒸着法又は溶液塗布法(スピンコート法)が望まし
い成膜方法と言える。
【0125】ここまで完成したものをアクティブマトリ
クス基板とよび、アクティブマトリクス基板に対向し
て、対向基板64が設けられる。本実施形態では対向基
板64としてガラス基板を用いる。
【0126】また、アクティブマトリクス基板と対向基
板64はシール剤(図示せず)によって接着され、密閉
空間63が形成される。本実施例では、密閉空間49を
アルゴンガスで充填している。勿論、この密閉空間63
内に酸化バリウム等の乾燥剤を配置することも可能であ
る。
【0127】〔実施例2〕本発明に用いる画素部とその
周辺に設けられる駆動回路部のTFTを同時に作製する
方法について図10〜図12を用いて説明する。但し、
説明を簡単にするために、駆動回路に関しては基本回路
であるCMOS回路を図示することとする。
【0128】まず、図10(A)に示すように、ガラス
基板300上に下地膜301を300nmの厚さに形成
する。本実施例では下地膜301として100nm厚の
窒化酸化珪素膜と200nmの窒化酸化珪素膜とを積層
して用いる。この時、ガラス基板300に接する方の窒
素濃度を10〜25wt%としておくと良い。もちろん
下地膜を設けずに石英基板上に直接素子を形成しても良
い。
【0129】また、下地膜301の一部として、図4に
示した第1パッシベーション膜47と同様の材料からな
る絶縁膜を設けることは有効である。電流制御用TFT
は大電流を流すことになるので発熱しやすく、なるべく
近いところに放熱効果のある絶縁膜を設けておくことは
有効である。
【0130】次に下地膜301の上に50nmの厚さの
非晶質珪素膜(図示せず))を公知の成膜法で形成す
る。なお、非晶質珪素膜に限定する必要はなく、非晶質
構造を含む半導体膜(微結晶半導体膜を含む)であれば
良い。さらに非晶質シリコンゲルマニウム膜などの非晶
質構造を含む化合物半導体膜でも良い。また、膜厚は2
0〜100nmの厚さであれば良い。
【0131】そして、公知の技術により非晶質珪素膜を
結晶化し、結晶質珪素膜(多結晶シリコン膜若しくはポ
リシリコン膜ともいう)302を形成する。公知の結晶
化方法としては、電熱炉を使用した熱結晶化方法、レー
ザー光を用いたレーザーアニール結晶化法、赤外光を用
いたランプアニール結晶化法がある。本実施例では、X
eClガスを用いたエキシマレーザー光を用いて結晶化
する。
【0132】なお、本実施例では線状に加工したパルス
発振型のエキシマレーザー光を用いるが、矩形であって
も良いし、連続発振型のアルゴンレーザー光や連続発振
型のエキシマレーザー光を用いることもできる。
【0133】本実施例では結晶質珪素膜をTFTの活性
層として用いるが、非晶質珪素膜を用いることも可能で
ある。また、オフ電流を低減する必要のあるスイッチン
グ用TFTの活性層を非晶質珪素膜で形成し、電流制御
用TFTの活性層を結晶質珪素膜で形成することも可能
である。非晶質珪素膜はキャリア移動度が低いため電流
を流しにくくオフ電流が流れにくい。即ち、電流を流し
にくい非晶質珪素膜と電流を流しやすい結晶質珪素膜の
両者の利点を生かすことができる。
【0134】次に、図10(B)に示すように、結晶質
珪素膜302上に酸化珪素膜からなる保護膜303を1
30nmの厚さに形成する。この厚さは100〜200
nm(好ましくは130〜170nm)の範囲で選べば
良い。また、珪素を含む絶縁膜であれば他の膜でも良
い。この保護膜303は不純物を添加する際に結晶質珪
素膜が直接プラズマに曝されないようにするためと、微
妙な濃度制御を可能にするために設ける。
【0135】そして、その上にレジストマスク304
a、304bを形成し、保護膜303を介してn型を付与
する不純物元素(以下、n型不純物元素という)を添加
する。なお、n型不純物元素としては、代表的には15
族に属する元素、典型的にはリン又は砒素を用いること
ができる。なお、本実施例ではホスフィン(PH3)を
質量分離しないでプラズマ励起したプラズマ(イオン)
ドーピング法を用い、リンを1×1018atoms/cm3の濃
度で添加する。勿論、質量分離を行うイオンインプラン
テーション法を用いても良い。
【0136】この工程により形成されるn型不純物領域
305には、n型不純物元素が2×1016〜5×1019
atoms/cm3(代表的には5×1017〜5×1018atoms/c
m3)の濃度で含まれるようにドーズ量を調節する。
【0137】次に、図10(C)に示すように、保護膜
303およびレジスト304a、304bを除去し、添
加した15族に属する元素の活性化を行う。活性化手段
は公知の技術を用いれば良いが、本実施例ではエキシマ
レーザー光の照射により活性化する。勿論、パルス発振
型でも連続発振型でも良いし、エキシマレーザー光に限
定する必要はない。但し、添加された不純物元素の活性
化が目的であるので、結晶質珪素膜が溶融しない程度の
エネルギーで照射することが好ましい。なお、保護膜3
03をつけたままレーザー光を照射しても良い。
【0138】なお、このレーザー光による不純物元素の
活性化に際して、熱処理による活性化を併用しても構わ
ない。熱処理による活性化を行う場合は、基板の耐熱性
を考慮して450〜550℃程度の熱処理を行えば良
い。
【0139】この工程によりn型不純物領域305の端
部、即ち、n型不純物領域305、の周囲に存在するn
型不純物元素を添加していない領域との境界部(接合
部)が明確になる。このことは、後にTFTが完成した
時点において、LDD領域とチャネル形成領域とが非常
に良好な接合部を形成しうることを意味する。
【0140】次に、図10(D)に示すように、結晶質
珪素膜の不要な部分を除去して、島状の半導体膜(以
下、活性層という)306〜309を形成する。
【0141】次に、図10(E)に示すように、活性層
306〜309を覆ってゲート絶縁膜310を形成す
る。ゲート絶縁膜310としては、10〜200nm、
好ましくは50〜150nmの厚さの珪素を含む絶縁膜
を用いれば良い。これは単層構造でも積層構造でも良
い。本実施例では110nm厚の窒化酸化珪素膜を用い
る。
【0142】次に、200〜400nm厚の導電膜を形
成し、パターニングしてゲート電極311〜315を形
成する。このゲート電極311〜315の端部をテーパ
ー状にすることもできる。なお、本実施例ではゲート電
極と、ゲート電極に電気的に接続された引き回しのため
の配線(以下、ゲート配線という)とを別の材料で形成
する。具体的にはゲート電極よりも低抵抗な材料をゲー
ト配線として用いる。これは、ゲート電極としては微細
加工が可能な材料を用い、ゲート配線には微細加工はで
きなくとも配線抵抗が小さい材料を用いるためである。
勿論、ゲート電極とゲート配線とを同一材料で形成して
も構わない。
【0143】また、ゲート電極は単層の導電膜で形成し
ても良いが、必要に応じて二層、三層といった積層膜と
することが好ましい。ゲート電極の材料としては公知の
あらゆる導電膜を用いることができる。ただし、上述の
ように微細加工が可能、具体的には2μm以下の線幅に
パターニング可能な材料が好ましい。
【0144】代表的には、タンタル(Ta)、チタン
(Ti)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、
クロム(Cr)、シリコン(Si)から選ばれた元素で
なる膜、または前記元素の窒化物膜(代表的には窒化タ
ンタル膜、窒化タングステン膜、窒化チタン膜)、また
は前記元素を組み合わせた合金膜(代表的にはMo−W
合金、Mo−Ta合金)、または前記元素のシリサイド
膜(代表的にはタングステンシリサイド膜、チタンシリ
サイド膜)を用いることができる。勿論、単層で用いて
も積層して用いても良い。
【0145】本実施例では、50nm厚の窒化タンタル
(TaN)膜と、350nm厚のタンタル(Ta)膜と
でなる積層膜を用いる。これはスパッタ法で形成すれば
良い。また、スパッタガスとしてXe、Ne等の不活性
ガスを添加すると応力による膜はがれを防止することが
できる。
【0146】またこの時、ゲート電極312はn型不純
物領域305の一部とゲート絶縁膜310を挟んで重な
るように形成する。この重なった部分が後にゲート電極
と重なったLDD領域となる。なお、ゲート電極31
3,314は、断面では、二つに見えるが実際には電気
的に接続されている。
【0147】次に、図11(A)に示すように、ゲート
電極311〜315をマスクとして自己整合的にn型不
純物元素(本実施例ではリン)を添加する。こうして形
成される不純物領域316〜323にはn型不純物領域
305の1/2〜1/10(代表的には1/3〜1/
4)の濃度でリンが添加されるように調節する。具体的
には、1×1016〜5×1018atoms/cm3(典型的には
3×1017〜3×1018atoms/cm3)の濃度が好まし
い。
【0148】次に、図11(B)に示すように、ゲート
電極等を覆う形でレジストマスク324a〜324dを
形成し、n型不純物元素(本実施例ではリン)を添加し
て高濃度にリンを含む不純物領域325〜329を形成
する。ここでもホスフィン(PH3)を用いたイオンド
ープ法で行い、この領域のリンの濃度は1×1020〜1
×1021atoms/cm3(代表的には2×1020〜5×10
21atoms/cm3)となるように調節する。
【0149】この工程によってnチャネル型TFTのソ
ース領域若しくはドレイン領域が形成されるが、スイッ
チング用TFTでは、図11(A)の工程で形成したn
型不純物領域319〜321の一部を残す。この残され
た領域が、図4におけるスイッチング用TFT201の
LDD領域15a〜15dに対応する。
【0150】次に、図11(C)に示すように、レジス
トマスク324a〜324dを除去し、新たにレジスト
マスク332を形成する。そして、p型不純物元素(本
実施例ではボロン)を添加し、高濃度にボロンを含む不
純物領域333〜336を形成する。ここではジボラン
(B26)を用いたイオンドープ法により3×1020
3×1021atoms/cm3(代表的には5×1020〜1×1
21atoms/cm3ノ)濃度となるようにボロンを添加する。
【0151】なお、不純物領域333〜336には既に
1×1020〜1×1021atoms/cm3の濃度でリンが添加
されているが、ここで添加されるボロンはその少なくと
も3倍以上の濃度で添加される。そのため、予め形成さ
れていたn型の不純物領域は完全にp型に反転し、p型
の不純物領域として機能する。
【0152】次に、レジストマスク332を除去した
後、それぞれの濃度で添加されたn型またはp型不純物
元素を活性化する。活性化手段としては、ファーネスア
ニール法、レーザーアニール法、またはランプアニール
法で行うことができる。本実施例では電熱炉において窒
素雰囲気中、550℃、4時間の熱処理を行う。
【0153】このとき雰囲気中の酸素を極力排除するこ
とが重要である。なぜならば酸素が少しでも存在してい
ると露呈したゲート電極の表面が酸化され、抵抗の増加
を招くと共に後にオーミックコンタクトを取りにくくな
るからである。従って、上記活性化工程における処理雰
囲気中の酸素濃度は1ppm以下、好ましくは0.1p
pm以下とすることが望ましい。
【0154】次に、活性化工程が終了したら図11
(D)に示すように300nm厚のゲート配線337を
形成する。ゲート配線337の材料としては、アルミニ
ウム(Al)又は銅(Cu)を主成分(組成として50
〜100%を占める。)とする金属を用いれば良い。配
置としては図9のようにゲート配線211とスイッチン
グ用TFTのゲート電極19a、19b(図10(E)の
313、314)が電気的に接続するように形成する。
【0155】このような構造とすることでゲート配線の
配線抵抗を非常に小さくすることができるため、面積の
大きい画像表示領域(画素部)を形成することができ
る。即ち、画面の大きさが対角10インチ以上(さらに
は30インチ以上)のEL表示装置を実現する上で、本
実施例の画素構造は極めて有効である。
【0156】次に、図12(A)に示すように、第1層
間絶縁膜338を形成する。第1層間絶縁膜338とし
ては、珪素を含む絶縁膜を単層で用いるか、2種類以上
の珪素を含む絶縁膜を組み合わせた積層膜を用いれば良
い。また、膜厚は400nm〜1.5μmとすれば良
い。本実施例では、200nm厚の窒化酸化珪素膜の上
に800nm厚の酸化珪素膜を積層した構造とする。
【0157】さらに、3〜100%の水素を含む雰囲気
中で、300〜450℃で1〜12時間の熱処理を行
い、水素化処理をする。この工程は熱的に励起された水
素により半導体膜の不対結合手を水素終端する工程であ
る。水素化の他の手段として、プラズマ水素化(プラズ
マ化して生成された水素を用いる)を行っても良い。
【0158】なお、水素化処理は第1層間絶縁膜338
を形成する間に入れても良い。即ち、200nm厚の窒
化酸化珪素膜を形成した後で上記のように水素化処理を
行い、その後で残り800nm厚の酸化珪素膜を形成し
てもよい。
【0159】次に、第1層間絶縁膜338及びゲート絶
縁膜310に対してコンタクトホールを形成し、ソース
配線339〜342と、ドレイン配線343〜345を
形成する。なお、本実施例ではこの電極を、Ti膜を1
00nm、Tiを含むアルミニウム膜を300nm、T
i膜150nmをスパッタ法で連続形成した3層構造の
積層膜とする。勿論、他の導電膜でも良い。
【0160】次に、50〜500nm(代表的には20
0〜300nm)の厚さで第1パッシベーション膜34
6を形成する。本実施例では第1パッシベーション膜3
46として300nm厚の窒化酸化珪素膜を用いる。こ
れは窒化珪素膜で代用しても良い。勿論、図4の第1パ
ッシベーション膜47と同様の材料を用いることが可能
である。
【0161】なお、窒化酸化珪素膜の形成に先立ってH
2、NH3等水素を含むガスを用いてプラズマ処理を行う
ことは有効である。この前処理により励起された水素が
第1層間絶縁膜338に供給され、熱処理を行うこと
で、第1パッシベーション膜346の膜質が改善され
る。それと同時に、第1層間絶縁膜338に添加された
水素が下層側に拡散するため、効果的に活性層を水素化
することができる。
【0162】次に、図12(B)に示すように有機樹脂
からなる第2層間絶縁膜347を形成する。有機樹脂と
してはポリイミド、ポリアミド、アクリル、BCB(ベ
ンゾシクロブテン)等を使用することができる。特に、
第2層間絶縁膜347は平坦化の意味合いが強いので、
平坦性に優れたアクリルが好ましい。本実施例ではTF
Tによって形成される段差を十分に平坦化しうる膜厚で
アクリル膜を形成する。好ましくは1〜5μm(さらに
好ましくは2〜4μm)とすれば良い。
【0163】次に、第2層間絶縁膜347及び第1パッ
シベーション膜346に対してコンタクトホールを形成
し、ドレイン配線345と電気的に接続される画素電極
348を形成する。本実施例では酸化インジウム・スズ
(ITO)膜を110nmの厚さに形成し、パターニン
グを行って画素電極とする。また、酸化インジウムに2
〜20%の酸化亜鉛(ZnO)を混合した透明導電膜を
用いても良い。この画素電極がEL素子の陽極となる。
なお、349は隣接する画素電極の端部である。
【0164】次に、EL層350及び陰極(MgAg電
極)351を、真空蒸着法を用いて大気解放しないで連
続形成する。なお、EL層350の膜厚は80〜200
nm(典型的には100〜120nm)、陰極351の
厚さは180〜300nm(典型的には200〜250
nm)とすれば良い。
【0165】この工程では、赤色に対応する画素、緑色
に対応する画素及び青色に対応する画素に対して順次E
L層及び陰極を形成する。但し、EL層は溶液に対する
耐性に乏しいためフォトリソグラフィ技術を用いずに各
色個別に形成しなくてはならない。そこでメタルマスク
を用いて所望の画素以外を隠し、必要箇所だけ選択的に
EL層及び陰極を形成するのが好ましい。
【0166】即ち、まず赤色に対応する画素以外を全て
隠すマスクをセットし、そのマスクを用いて赤色発光の
EL層及び陰極を選択的に形成する。次いで、緑色に対
応する画素以外を全て隠すマスクをセットし、そのマス
クを用いて緑色発光のEL層及び陰極を選択的に形成す
る。次いで、同様に青色に対応する画素以外を全て隠す
マスクをセットし、そのマスクを用いて青色発光のEL
層及び陰極を選択的に形成する。なお、ここでは全て異
なるマスクを用いるように記載しているが、同じマスク
を使いまわしても構わない。また、全画素にEL層及び
陰極を形成するまで真空を破らずに処理することが好ま
しい。
【0167】EL層350としては公知の材料を用いる
ことができる。公知の材料としては、駆動電圧を考慮す
ると有機材料を用いるのが好ましい。なお、本実施例で
はEL層350を上記発光層のみの単層構造とするが、
必要に応じて電子注入層、電子輸送層、正孔輸送層、正
孔注入層、電子阻止層もしくは正孔素子層を設けても良
い。また、本実施例ではEL素子の陰極351としてM
gAg電極を用いた例を示すが、公知の他の材料であっ
ても良い。
【0168】また、保護電極352としてはアルミニウ
ムを主成分とする導電膜を用いれば良い。保護電極35
2はEL層及び陰極を形成した時とは異なるマスクを用
いて真空蒸着法で形成すれば良い。また、EL層及び陰
極を形成した後で大気解放しないで連続的に形成するこ
とが好ましい。
【0169】最後に、窒化珪素膜でなる第2パッシベー
ション膜353を300nmの厚さに形成する。実際に
は保護電極352がEL層を水分等から保護する役割を
果たすが、さらに第2パッシベーション膜353を形成
しておくことで、EL素子の信頼性をさらに高めること
ができる。
【0170】こうして図12(C)に示すような構造の
アクティブマトリクス型EL表示装置が完成する。な
お、実際には、図12(C)まで完成したら、さらに外
気に曝されないように気密性の高い保護フィルム(ラミ
ネートフィルム、紫外線硬化樹脂フィルム等)やセラミ
ックス製シーリングカンなどのハウジング材でパッケー
ジング(封入)することが好ましい。その際、ハウジン
グ材の内部を不活性雰囲気にしたり、内部に吸湿性材料
(例えば酸化バリウム)を配置することでEL層の信頼
性(寿命)を向上させることができる。
【0171】こうして図12(C)に示すような構造の
アクティブマトリクス型EL表示装置が完成する。とこ
ろで、本実施例のアクティブマトリクス型EL表示装置
は、画素部だけでなく駆動回路部にも最適な構造のTF
Tを配置することにより、非常に高い信頼性を示し、動
作特性も向上しうる。
【0172】まず、極力動作速度を落とさないようにホ
ットキャリア注入を低減させる構造を有するTFTを、
駆動回路を形成するCMOS回路のnチャネル型TFT
205として用いる。なお、ここでいう駆動回路として
は、シフトレジスタ、バッファ、レベルシフタ、サンプ
リング回路(サンプル及びホールド回路)などが含まれ
る。デジタル駆動を行う場合には、D/Aコンバータな
どの信号変換回路も含まれうる。
【0173】本実施例の場合、図12(C)に示すよう
に、nチャネル型TFT205の活性層は、ソース領域
355、ドレイン領域356、LDD領域357及びチ
ャネル形成領域358を含み、LDD領域357はゲー
ト絶縁膜311を挟んでゲート電極312と重なってい
る。
【0174】ドレイン領域側のみにLDD領域を形成し
ているのは、動作速度を落とさないための配慮である。
また、このnチャネル型TFT205はオフ電流値をあ
まり気にする必要はなく、それよりも動作速度を重視し
た方が良い。従って、LDD領域357は完全にゲート
電極に重ねてしまい、極力抵抗成分を少なくすることが
望ましい。即ち、いわゆるオフセットはなくした方がよ
い。
【0175】また、CMOS回路のpチャネル型TFT
206は、ホットキャリア注入による劣化が殆ど気にな
らないので、特にLDD領域を設けなくても良い。勿
論、nチャネル型TFT205と同様にLDD領域を設
け、ホットキャリア対策を講じることも可能である。
【0176】なお、駆動回路の中でもサンプリング回路
は他の回路と比べて少し特殊であり、チャネル形成領域
を双方向に大電流が流れる。即ち、ソース領域とドレイ
ン領域の役割が入れ替わるのである。さらに、オフ電流
値を極力低く抑える必要があり、そういった意味でスイ
ッチング用TFTと電流制御用TFTの中間程度の機能
を有するTFTを配置することが望ましい。
【0177】従って、サンプリング回路を形成するnチ
ャネル型TFTは、図13に示すような構造のTFTを
配置することが望ましい。図13に示すように、LDD
領域901a、901bの一部がゲート絶縁膜902を挟
んでゲート電極903と重なる。この効果は電流制御用
TFT202の説明で述べた通りであり、サンプリング
回路の場合はチャネル形成領域904を挟む形で設ける
点が異なる。
【0178】なお、実際には図12(C)まで完成した
ら、アクティブマトリクス基板と対向基板をシール剤で
接着する。その際、アクティブマトリクス基板と対向基
板に挟まれた密閉空間の内部を不活性雰囲気にしたり、
内部に吸湿性材料(例えば酸化バリウム)を配置すると
内部に含まれるEL層の信頼性(寿命)を向上させるこ
とができる。る。
【0179】〔実施例3〕次に、本実施例のアクティブ
マトリクス型EL表示装置の構成を図14の斜視図を用
いて説明する。本実施例のアクティブマトリクス型EL
表示装置は、ガラス基板601上に形成された、画素部
602と、ゲート側駆動回路603と、ソース側駆動回
路604で構成される。画素部のスイッチング用TFT
605はnチャネル型TFTであり、ゲート側駆動回路
603に接続されたゲート配線606、ソース側駆動回
路604に接続されたソース配線607の交点に配置さ
れている。また、スイッチング用TFT605のドレイ
ンは電流制御用TFT608のゲートに接続されてい
る。
【0180】さらに、電流制御用TFT608のソース
側は電源供給線609に接続される。また、電流制御用
TFT608のゲート領域と電源供給線609の間に
は、両者に接続されたコンデンサ615が設けられてい
る。本実施例のような構造では、電源供給線609には
EL駆動電位が与えられている。また、電流制御用TF
T608のドレインにはEL素子610が接続されてい
る。また、このEL素子610の電流制御用TFTに接
続されていない側には、電圧可変器(図示せず)によ
り、外部の環境情報に対応した補正電位が印加される。
【0181】そして、外部入出力端子となるFPC61
1には駆動回路まで信号を伝達するための入出力配線
(接続配線)612、613、及び電源供給線609に
接続された入出力配線614が設けられている。
【0182】さらに、ハウジング材をも含めた本実施例
のEL表示装置について図15(A)、(B)を用いて
説明する。なお、必要に応じて図14で用いた符号を引
用することにする。
【0183】基板1500上には画素部1501、デー
タ信号側駆動回路1502、ゲート信号側駆動回路15
03が形成されている。それぞれの駆動回路からの各種
配線は、入出力配線612〜614を経てFPC611
に至り外部機器へと接続される。
【0184】このとき少なくとも画素部、好ましくは駆
動回路及び画素部を囲むようにしてハウジング材150
4を設ける。なお、ハウジング材1504はEL素子の
外寸よりも内寸が大きい凹部を有する形状又はシート形
状であり、接着剤1505によって、基板1500と共
同して密閉空間を形成するようにして基板1500に固
着される。このとき、EL素子は完全に前記密閉空間に
封入された状態となり、外気から完全に遮断される。な
お、ハウジング材1504は複数設けても構わない。
【0185】また、ハウジング材1504の材質はガラ
ス、ポリマー等の絶縁性物質が好ましい。例えば、非晶
質ガラス(硼硅酸塩ガラス、石英等)、結晶化ガラス、
セラミックスガラス、有機系樹脂(アクリル系樹脂、ス
チレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、エポキシ系樹
脂等)、シリコン系樹脂が挙げられる。また、セラミッ
クスを用いても良い。また、接着剤1505が絶縁性物
質であるならステンレス合金等の金属材料を用いること
も可能である。
【0186】また、接着剤1505の材質は、エポキシ
系樹脂、アクリレート系樹脂等の接着剤を用いることが
可能である。さらに、熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂を接
着剤として用いることもできる。但し、可能な限り酸
素、水分を透過しない材質であることが必要である。
【0187】さらに、ハウジング材と基板1500との
間の空隙1506は不活性ガス(アルゴン、ヘリウム、
窒素等)を充填しておくことが望ましい。また、ガスに
限らず不活性液体(パーフルオロアルカンに代表される
の液状フッ素化炭素等)を用いることも可能である。不
活性液体に関しては特開平8−78519号で用いられ
ているような材料で良い。
【0188】また、空隙1506に乾燥剤を設けておく
ことも有効である。乾燥剤としては特開平9−1480
66号公報に記載されているような材料を用いることが
できる。典型的には酸化バリウムを用いれば良い。
【0189】また、図15(B)に示すように、画素部
には個々に孤立したEL素子を有する複数の画素が設け
られ、それらは全て保護電極1507を共通電極として
有している。本実施例では、EL層、陰極(MgAg電
極)及び保護電極を大気解放しないで連続形成すること
が好ましいとしたが、EL層と陰極とを同じマスク材を
用いて形成し、保護電極だけ別のマスク材で形成すれば
図15(B)の構造を実現することができる。
【0190】このとき、EL層と陰極は画素部のみ設け
ればよく、駆動回路の上に設ける必要はない。勿論、駆
動回路上に設けられていても問題とはならないが、EL
層にアルカリ金属が含まれていることを考慮すると設け
ない方が好ましい。
【0191】なお、保護電極1507は1508で示さ
れる領域において、画素電極と同一材料でなる接続配線
1508を介して入出力配線1509に接続される。入
出力配線1509は保護電極1507に所定の電圧(本
実施例では接地電位、具体的には0V)を与えるための
電源供給線であり、異方導電性フィルム1510を介し
てFPC611に電気的に接続される。
【0192】以上に説明したような図15に示す状態
は、FPC611を外部機器の端子に接続することで画
素部に画像を表示することができる。本明細書中では、
FPCを取り付けることで画像表示が可能な状態となる
物品、すなわちアクティブマトリクス基板と対向基板と
を張り合わせた物品(FPCが取り付けられている状態
を含む)をEL表示装置と定義している。
【0193】なお、本実施例の構成は、実施例1、2の
いずれの構成とも自由に組み合わせることができる。
【0194】〔実施例4〕本実施例は、使用者の生体情
報をCCDで検知し、その使用者の生体情報に応じてE
L素子の発光輝度を調節するという表示システムを有す
るEL表示ディスプレイに関するものであり、図16に
その概略構成図を示す。1601はゴーグル型のEL表
示ディスプレイである。1602−Lおよび1602−
RはEL表示装置L及びEL表示装置Rである。なお本
明細書では、符号の後に(−R)および(−L)といっ
た符号を付けていることがあるが、これらの符号はそれ
ぞれ右眼用、左眼用の構成要素であることを意味する。
1603−Lおよび1603−RはCCD−LおよびC
CD−Rであり、それぞれ使用者の左眼、右眼の像を撮
影し生体情報信号Lおよび生体情報信号Rを検知する。
検知された生体情報信号L及び生体情報信号Rは、CC
D−LおよびCCD−Rによりそれぞれ電気信号L及び
電気信号RとしてA/D変換器1604に入力される。
電気信号L及び電気信号Rは、A/D変換器1604で
デジタルの電気信号L及びデジタルの電気信号Rに変換
された後、CPU1605に入力される。CPUは、入
力されたデジタルの電気信号L及びデジタルの電気信号
Rを使用者の目の充血度に応じた補正信号L及び補正信
号Rに変換する。補正信号L及び補正信号Rは、D/A
変換器に入力されデジタルの補正信号L及び補正信号R
変換される。デジタルの補正信号L及び補正信号Rが電
圧可変器1607に入力されると、電圧可変器1607
は、デジタルの補正信号L及びデジタルの補正信号Rに
応じた補正電位L及び補正電位RをそれぞれのEL素子
に印加する。なお、1608−Lおよび1608−R
は、それぞれ使用者の左眼、右眼である。
【0195】本実施例のゴーグル型EL表示ディスプレ
イは、本実施例で用いたCCDだけでなく、CMOSセ
ンサーを含む使用者の生体情報信号を得て電気信号に変
換するためのセンサーや、音声や音楽などを出力するた
めのスピーカやヘッドホン、画像信号を供給するビデオ
デッキやコンピュータを有してもよい。
【0196】図17は、本実施形態のゴーグル型EL表
示ディスプレイの外観図である。
【0197】ゴーグル型EL表示ディスプレイ1701
は、EL表示装置L(1702−L)、EL表示装置R
(1702−R)、CCD−L(1703−L)、CC
D−R(1703−R)、電圧可変器−L(1704−
L)、電圧可変器−R(1704−R)を有している。
なお、図17には、図示されていないがゴーグル型EL
表示ディスプレイは上記構成に加えてA/D変換器、C
PU及びD/A変換器を有している。
【0198】なお、使用者の眼を検知するCCD−L
(1703−L)およびCCD−R(1703−R)
は、図17に示される配置に限られることはない。な
お、実施例1に示したような周囲の環境情報を検知する
センサーを新たに設けることも可能である。
【0199】ここで、本実施例のゴーグル型EL表示デ
ィスプレイの動作および機能について説明する。図16
を再び参照する。本実施例のゴーグル型EL表示ディス
プレイにおいて、通常の使用時には、外部装置より画像
信号Lおよび画像信号RがEL表示装置1602−Lお
よび1602−Rに供給される。外部装置の例として
は、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末やビデオデ
ッキが挙げられる。使用者は、EL表示装置1602−
Lおよび1602−Rに映し出された画像を観察する。
【0200】本実施例のゴーグル型EL表示ディスプレ
イ1601には、使用者の生体情報として使用者の眼の
像を検知し、これを電気信号として検出するCCD−L
1603−LおよびCCD−R1603−Rが含まれ
る。ここで検出される眼の像に対する電気信号とは、使
用者の眼のうちの黒眼部分を除いた白眼部分のみを選択
し、白眼部分において認識される色の電気信号のことで
ある。CCD−L1603−L及びCCD−R1603
−Rにより検知されるそれぞれの電気信号は、A/D変
換器1604に入力され、アナログの電気信号からデジ
タルの電気信号に変換される。このデジタルの電気信号
は、CPU1605に入力され、補正信号に変換され
る。
【0201】CPU1605は、入力されたデジタルの
電気信号において、白眼部分で認識される白色の情報信
号に赤色の情報信号が徐々に含まれてくることで使用者
の目の充血度を検知し、使用者が目の疲労を感じている
かどうかを判断する。さらにCPU1605には、使用
者の目の疲労度に対してEL素子の発光輝度を調節する
比較データが予め設定されているため、使用者の目の疲
労度に対応した発光輝度を制御するための補正信号に変
換される。ここで補正信号は、D/A変換器1606で
アナログの補正信号に変換され電圧可変器1607に入
力される。このアナログの補正信号が、電圧可変器に1
607に入力されると電圧可変器1607がEL素子に
所定の補正電位を印加して、EL素子の発光輝度が制御
される。
【0202】次に図18に、本実施形態のゴーグル型E
L表示ディスプレイの動作フローチャートを示す。本実
施形態のゴーグル型EL表示ディスプレイは、外部装置
から画像信号がEL表示装置に供給される。このとき使
用者の生体情報信号がCCDにより検知され、CCDに
より検出された電気信号がA/D変換器に入力される。
A/D変換器でデジタル信号に変換された電気信号は、
さらに、CPUにおいて使用者の生体情報を反映させた
補正信号に変換される。補正信号は、D/A変換器にて
アナログの補正信号に変換され電圧可変器に入力され
る。これによりEL素子に補正電位が印加され、EL素
子の輝度調節が行われる。
【0203】以上の動作が繰り返される。
【0204】なお、使用者の生体情報としては、目の充
血度だけでなく使用者の頭、目、耳、鼻、口といった様
々な部位から、使用者の生体情報を得ることができる。
【0205】上述したように、使用者の眼の充血度異常
が認識された場合には、その異常に応じてEL表示装置
の発光輝度を弱めることができる。こうすることによっ
て、使用者の身体の異常に対応して目に優しい表示をす
ることができる。
【0206】なお、本実施例の構成は、実施例1〜3の
いずれの構成とも自由に組み合わせることができる。
【0207】〔実施例5〕次に、実施例1の図8におい
て説明した画素部におけるコンタクト構造に改良を加え
る際の作成方法について図19を用いて説明する。な
お、図19における番号は、図8における番号に対応し
ている。本実施例1の工程に従って、図19(A)に示
すようにEL素子を構成する画素電極(陽極)43が設
けられている状態を得る。
【0208】次に画素電極上のコンタクト部1900を
アクリルで埋め、図19(B)に示すようにコンタクト
ホール保護部1901を設ける。ここでは、アクリルを
スピンコート法により成膜し、レジストマスクを用いて
露光した後、エッチングを行うことにより図19(B)
に示すようなコンタクトホール保護部1901を形成さ
せる。
【0209】なお、コンタクトホール保護部1901
は、断面から見て画素電極よりも盛り上がっている部分
(図19(B)のDaに示す部分)の厚さが0.3〜1
μmとなるのが好ましい。コンタクトホール保護部19
01が形成されると、図19(C)に示すようにEL層
45が形成され、さらに陰極46が形成される。EL層
45及び陰極46の作成方法は、実施例1の方法を用い
ればよい。
【0210】また、コンタクトホール保護部1901に
は、有機樹脂が好ましく、ポリイミド、ポリアミド、ア
クリル、BCB(ベンゾシクロブテン)といった材料を
用いると良い。また、これらの有機樹脂を用いる際に
は、粘度を10-3Pa・s〜10-1Pa・sとするとよ
い。
【0211】以上のようにして図19(C)に示す様な
構造とすることで、コンタクトホールの段差部分で、E
L層45が切断された際に生じる画素電極43と陰極4
6間での短絡の問題を解決することができる。
【0212】なお、本実施例の構成は、実施例1〜4の
いずれの構成とも自由に組み合わせることができる。
【0213】〔実施例6〕本発明を実施して形成された
EL表示装置は、自発光型であるため液晶表示装置に比
べて明るい場所での視認性に優れ、しかも視野角が広
い。従って、様々な電気器具の表示部として用いること
ができる。例えば、TV放送等を大画面で鑑賞するには
対角30インチ以上(典型的には40インチ以上)のE
Lディスプレイ(EL表示装置を筐体に組み込んだディ
スプレイ)の表示部として本発明のEL表示装置を用い
るとよい。
【0214】なお、ELディスプレイには、パソコン用
ディスプレイ、TV放送受信用ディスプレイ、広告表示
用ディスプレイ等の全ての情報表示用ディスプレイが含
まれる。また、その他にも様々な電気器具の表示部とし
て本発明のEL表示装置を用いることができる。
【0215】その様な電気器具としては、ビデオカメ
ラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッド
マウントディスプレイ)、カーナビゲーションシステ
ム、カーオーディオ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバ
イルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機または電
子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的に
はコンパクトディスク(CD)、レーザーディスク(登
録商標)(LD)又はデジタルビデオディスク(DV
D)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディ
スプレイを備えた装置)などが挙げられる。特に、斜め
方向から見ることの多い携帯情報端末は視野角の広さが
重要視されるため、EL表示装置を用いることが望まし
い。それら電気器具の具体例を図20に示す。
【0216】図20(A)はELディスプレイであり、
筐体2001、支持台2002、表示部2003等を含
む。本発明は表示部2003に用いることができる。E
Lディスプレイは自発光型であるためバックライトが必
要なく、液晶ディスプレイよりも薄い表示部とすること
ができる。
【0217】図20(B)はビデオカメラであり、本体
2101、表示部2102、音声入力部2103、操作
スイッチ2104、バッテリー2105、受像部210
6等を含む。本発明のEL表示装置は表示部2102に
用いることができる。
【0218】図20(C)は頭部取り付け型のELディ
スプレイの一部(右片側)であり、本体2201、信号
ケーブル2202、頭部固定バンド2203、表示部2
204、光学系2205、EL表示装置2206等を含
む。本発明はEL表示装置2206に用いることができ
る。
【0219】図20(D)は記録媒体を備えた画像再生
装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体230
1、記録媒体(CD、LDまたはDVD等)2302、
操作スイッチ2303、表示部(a)2304、表示部
(b)2305等を含む。表示部(a)は主として画像
情報を表示し、表示部(b)は主として文字情報を表示
するが、本発明のEL表示装置はこれら表示部(a)、
(b)に用いることができる。なお、記録媒体を備えた
画像再生装置には、CD再生装置、ゲーム機器なども含
まれうる。
【0220】図20(E)は携帯型(モバイル)コンピ
ュータであり、本体2401、カメラ部2402、受像
部2403、操作スイッチ2404、表示部2405等
を含む。本発明のEL表示装置は表示部2405に用い
ることができる。
【0221】なお、将来的にEL材料の発光輝度が高く
なれば、出力した画像情報を含む光をレンズ等で拡大投
影してフロント型若しくはリア型のプロジェクターに用
いることも可能となる。
【0222】また、上記電気器具はインターネットやC
ATV(ケーブルテレビ)などの電子通信回線を通じて
配信された情報を表示することが多くなり、特に動画情
報を表示する機会が増してきている。EL材料の応答速
度は非常に高いため、EL表示装置は動画表示に好まし
いが、画素間の輪郭がぼやけてしまっては動画全体もぼ
けてしまう。従って、画素間の輪郭を明瞭にするという
本発明のEL表示装置を電気器具の表示部として用いる
ことは極めて有効である。
【0223】また、EL表示装置は発光している部分が
電力を消費するため、発光部分が極力少なくなるように
情報を表示することが望ましい。従って、携帯情報端
末、特に携帯電話やカーオーディオのような文字情報を
主とする表示部にEL表示装置を用いる場合には、非発
光部分を背景として文字情報を発光部分で形成するよう
に駆動することが望ましい。
【0224】ここで図21(A)は携帯電話であり、本
体2601、音声出力部2602、音声入力部260
3、表示部2604、操作スイッチ2605、アンテナ
2606を含む。本発明のEL表示装置は表示部260
4に用いることができる。なお、表示部2604は黒色
の背景に白色の文字を表示することで携帯電話の消費電
力を抑えることができる。
【0225】また、図21(B)はカーオーディオであ
り、本体2701、表示部2702、操作スイッチ27
03、2704を含む。本発明のEL表示装置は表示部
2702に用いることができる。また、本実施例では車
載用オーディオを示すが、据え置き型のオーディオに用
いても良い。なお、表示部2704は黒色の背景に白色
の文字を表示することで消費電力を抑えられる。これは
オーディオにおいて特に有効である。
【0226】以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広
く、あらゆる分野の電気器具に用いることが可能であ
る。また、本実施例の電気器具は実施例1〜5の構成を
自由に組み合わせることで得ることができる。
【発明の効果】本発明の情報対応型EL表示システムに
よると、CCDなどのセンサーによって得られた周囲の
環境情報や使用者の生体情報に基づいてEL表示装置の
発光輝度を調節することが可能である。こうすることに
よって、EL素子の必要以上の発光輝度を押さえたり、
多くの電流が流れることによるEL素子の劣化を押さえ
たり、使用者の目の異常に対応して発光輝度を押さえた
目に優しい表示が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】情報対応型EL表示システムの構成を示す図。
【図2】EL表示装置の構成を示す図。
【図3】時分割階調方式の動作を示す図。
【図4】EL表示装置の断面構造を示す図。
【図5】環境情報対応型EL表示システムの構成図。
【図6】環境情報対応型EL表示システムの外観図。
【図7】環境情報対応型EL表示システムの動作フロ
ー。
【図8】EL表示装置の画素部の断面構造を示す図。
【図9】EL表示装置のパネル全体の上面図。
【図10】EL表示装置の作製工程を示す図。
【図11】EL表示装置の作製工程を示す図。
【図12】EL表示装置の作製工程を示す図。
【図13】EL表示装置のサンプリング回路の構造を示
す図。
【図14】EL表示装置の外観を示す図。
【図15】EL表示装置の外観を示す図。
【図16】生体情報対応型EL表示システムの構成図。
【図17】生体情報対応型EL表示システムの外観図。
【図18】生体情報対応型EL表示システムの動作フロ
ー。
【図19】EL表示装置の画素部の断面構造を示す図。
【図20】電気器具の具体例を示す図。
【図21】電気器具の具体例を示す図。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 33/14 H05B 33/14 A

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】周囲の情報に応じて発光装置の発光輝度を
    制御することを特徴とする表示システム。
  2. 【請求項2】発光装置と、情報信号を検知するセンサー
    と、前記センサーから入力される電気信号を補正信号に
    変換するCPUと、前記補正信号により補正電位を制御
    する電圧可変器とを含むことを特徴とする表示システ
    ム。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記発光装置と、前記
    センサーと、前記CPUと、前記電圧可変器が、同一基
    板上に形成されることを特徴とする表示システム。
  4. 【請求項4】EL素子の一方の電極は、電流制御用TF
    Tに電気的に接続され、前記EL素子の他方の電極は、
    周囲の情報に応じて電位が制御されることを特徴とする
    表示システム。
  5. 【請求項5】請求項1乃至請求項4のいずれか一におい
    て、前記表示システムにより発光装置の輝度を制御する
    ことを特徴とする電気器具。
  6. 【請求項6】請求項1乃至請求項5のいずれか一に記載
    の表示システムを用いたことを特徴とする電気器具。
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