JP2001272349A - Icp発光分光分析用プラズマトーチ - Google Patents

Icp発光分光分析用プラズマトーチ

Info

Publication number
JP2001272349A
JP2001272349A JP2000088494A JP2000088494A JP2001272349A JP 2001272349 A JP2001272349 A JP 2001272349A JP 2000088494 A JP2000088494 A JP 2000088494A JP 2000088494 A JP2000088494 A JP 2000088494A JP 2001272349 A JP2001272349 A JP 2001272349A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas pipe
sample
tip
gas
plasma
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000088494A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Okada
幸治 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP2000088494A priority Critical patent/JP2001272349A/ja
Publication of JP2001272349A publication Critical patent/JP2001272349A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
  • Plasma Technology (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 中心に位置する試料ガス管の先端付近に塩が
析出することを防いで高塩試料の長時間分析を可能にす
る。 【解決手段】 プラズマトーチ10を四重管構成とし、
中心の試料ガス管11の周りに補助ガス管14、プラズ
マ用ガス管12、クーラントガス管13を順次形成し、
補助ガス管14の先端を、試料ガス管11の先端よりも
延伸させて突出させ、試料ガス管11の先端を包み込む
ようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ICP((In
ductively Coupled Plasma;
高周波誘導結合プラズマ)発光分光分析に用いるプラズ
マトーチに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ICP発光分光分析に用いられて
いるプラズマトーチは、ファッセル形の三重管トーチに
より構成されている。図2はこの従来の三重管プラズマ
トーチの例を示す。この図2において、プラズマトーチ
18は同心円筒状の三重管構造になっており、その中心
にキャリアガスにより運ばれる試料のための試料ガス管
11が位置し、その周囲にプラズマ用ガス管12が、さ
らにその周りに冷却用のガスを流すためのクーラントガ
ス管13が取り囲むという構成になっている。そして、
クーラントガス管13の外側に高周波誘導コイル21が
2〜3ターン巻き付けられている。
【0003】試料ガス管11には、霧滴化された液状の
試料がキャリアガス(アルゴンガス)の流れに乗せられ
て供給される。キャリアガスが導入されるネプライザ3
2において、試料液31が霧吹きの原理によって吸い上
げられて、霧滴化され、スプレーチェンバ33内に吹き
込まれる。これによりエアロゾルとなった試料がキャリ
アガスによりプラズマトーチ18の中心に位置する試料
ガス管11内に運ばれ、試料ガス管11の先端ノズルよ
り噴出させられる。
【0004】高周波誘導コイル21が作る高周波電磁界
により、プラズマ用ガス管12の先端ノズルから噴出さ
れる比較的低速のガス流(アルゴンガス流)が電離さ
れ、高温のプラズマ炎22が形成される。つまり、この
プラズマ炎22はアルゴンガスに高周波を誘導結合方式
で供給して放電させることにより生成される。このプラ
ズマ炎22の外側には、クーラントガス管13の先端ノ
ズルより噴出されるクーラントガス(アルゴンガス)が
高速に流れている。プラズマ炎22では、高周波の表皮
効果により誘導電流が表層に集中しており、また試料ガ
ス管11の先端ノズルからキャリアガスが吹き抜けてい
るので、プラズマ炎22の中心部には比較的低温のトン
ネル部が形成されている。
【0005】試料は、キャリアガスに乗せられて試料ガ
ス管11の先端ノズルから噴出させられることにより、
このトンネル部内に導入され、外周のプラズマ炎22と
接して原子化され発光する。この発光スペクトルが図示
しない分光器により分光され、試料中の元素の定性・定
量測定がなされる。プラズマ炎22内に比較的低温のト
ンネル部を作りそこに試料を導入して発光させるのは、
発光領域に外側に、より低温の試料含有層が存在する
と、試料原子スペクトル光がその低温試料含有層によっ
て吸収され、感度が低下するからである。つまり、発光
領域の外側を、より高温のプラズマ炎22で包んでお
き、吸収による感度低下を来たさないようにするためで
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のプラズマトーチでは、%オーダーの濃度の溶
液試料の元素分析を行うような場合に不都合が生じ、長
時間の分析ができないという問題がある。
【0007】すなわち、溶液試料の濃度は通常1000
ppm程度であるが、5000〜10000ppmとい
う濃度の高い試料の分析を行うこともある。このような
高塩試料の分析を行うと、中心の試料ガス管11の先端
付近の壁面に塩19が析出しやすい。とくに、20mm
程度の直径を持つ通常のプラズマトーチに比べて直径の
小さな(14mm程度)プラズマトーチ(これをミニト
ーチと呼んだりする)では、中心の試料ガス管11を太
くできないため熱放出が悪く、塩19が析出しやすい。
そのため、%オーダーの高塩試料を長時間分析すること
ができなかった。
【0008】この発明は、上記に鑑み、濃度の高い試料
についても、塩が析出することを防ぎ、長時間の分析を
可能ならしめる、ICP発光分光分析用プラズマトーチ
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明によるICP発光分光分析用プラズマトー
チにおいては、中心に位置する試料ガス管と、その外側
を囲む補助ガス管と、さらにその外側周囲のプラズマ用
ガス管と、最外周のクーラントガス管とを具える四重管
構造となっており、補助ガス管の先端が、試料ガス管の
先端を包み込むよう、試料ガス管の先端よりも突出して
形成されていることが特徴となっている。
【0010】試料ガス管の外側は補助ガス管が取り囲ん
でおり、しかも補助ガス管の先端は、試料ガス管の先端
を包み込むよう、試料ガス管の先端よりも突出して形成
されている。そのため、試料ガス管周囲には、その先端
まで十分に補助ガスが流れ、試料ガス管の放熱・冷却が
十分になされることになる。その結果、濃度の高い試料
の場合でも、試料ガス管の先端付近に塩が析出すること
を効果的に防ぐことができて、高塩試料の長時間分析も
可能になる。
【0011】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明の実施の形態に
ついて図面を参照しながら詳細に説明する。図1にはI
CP発光分光分析用プラズマトーチの実施の形態が示さ
れている。この図1において、プラズマトーチ10は同
心円筒状の四重管構造になっており、その中心にキャリ
アガスにより運ばれる試料のための試料ガス管11が位
置し、その周囲を囲むように補助ガス管14が配置さ
れ、さらにその補助ガス管14の周囲をプラズマ用ガス
管12が囲み、このプラズマ用ガス管12の周りに冷却
用のガスを流すためのクーラントガス管13が取り囲む
という構成になっている。そして、クーラントガス管1
3の外側に高周波誘導コイル21が2〜3ターン巻き付
けられている。
【0012】試料ガス管11には、霧滴化された液状の
試料がキャリアガス(アルゴンガス)の流れに乗せられ
て供給される。キャリアガスが導入されるネプライザ3
2において、試料液31が霧吹きの原理によって吸い上
げられて、霧滴化され、スプレーチェンバ33内に吹き
込まれる。これによりエアロゾルとなった試料がキャリ
アガスによりプラズマトーチ10の中心に位置する試料
ガス管11内に運ばれ、試料ガス管11の先端ノズルよ
り噴出させられる。
【0013】プラズマ炎22は、プラズマ用ガス管12
の先端ノズルより噴出されるガス(アルゴンガス)の流
れによって形成されており、その外側には、クーラント
ガス管13の先端ノズルより噴出されるクーラントガス
(アルゴンガス)が流れている。試料は、キャリアガス
に乗せられて試料ガス管11の先端ノズルから噴出させ
られることにより、このプラズマ炎22のトンネル部内
に導入され、外周のプラズマ炎22と接して原子化され
発光する。
【0014】これらの構成および作用は、補助ガスにつ
いてのものを除いて、図2について説明したものと同じ
である。図2と異なり、ここでは、試料ガス管11の周
囲に補助ガス管14を設けている。この補助ガス管14
の先端は、試料ガス管11の先端よりも伸びて突出して
おり、試料ガス管11の先端を包み込むようにしてい
る。すなわち、補助ガス管14の先端は、やや内側に狭
まるように形成されている。
【0015】このように補助ガス管14を設けて、この
補助ガス管14に補助ガス(アルゴンガス)を流してい
るため、試料ガス管11の外側には、試料ガス管11の
先端にいたるまで、つねに十分な補助ガスが流れている
ことになる。そこで、試料ガス管11が加熱されても、
その周囲に流れる補助ガスによって放熱され、冷却され
ることになる。
【0016】したがって、試料液31の濃度が%オーダ
ーと高いものであっても、試料ガス管11の放熱が不充
分であることに起因する塩の析出を防ぐことができ、こ
のような高塩試料の長時間の分析も可能になる。とく
に、試料ガス管11の放熱が不充分になりがちな従来の
三重管構成のミニトーチをこのような四重管構成とする
と、効果的である。
【0017】なお、上の説明はこの発明の一つの実施形
態に関するものであって、この発明が上の説明に限定さ
れるものではないことはもちろんである。具体的な形状
などは説明の便宜のために簡略化したものであるし、種
々な形態を取り得る。そのほか、図ではプラズマトーチ
10を縦形に(鉛直に)配置しているが、横形に(水平
に)配置することもできる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のICP
発光分光分析用プラズマトーチによれば、試料の濃度が
%オーダーと高いものであっても、試料ガス管に塩が析
出することを防ぐことができ、このような高塩試料の長
時間の分析も可能になる。とくに、試料ガス管の放熱が
不充分になりがちなミニトーチで、効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を模式的に示す縦断面側
面図。
【図2】従来例を模式的に示す縦断面側面図。
【符号の説明】
10 プラズマトーチ(本発明) 11 試料ガス管 12 プラズマ用ガス管 13 クーラントガス管 14 補助ガス管 18 プラズマトーチ(従来例) 19 析出した塩 21 高周波誘導コイル 22 プラズマ炎 31 試料液 32 ネプライザ 33 スプレーチェンバ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心に位置する試料ガス管と、その外側
    を囲む補助ガス管と、さらにその外側周囲のプラズマ用
    ガス管と、最外周のクーラントガス管とを具える四重管
    構造となっており、補助ガス管の先端が、試料ガス管の
    先端を包み込むよう、試料ガス管の先端よりも突出して
    形成されていることを特徴とするICP発光分光分析用
    プラズマトーチ。
JP2000088494A 2000-03-24 2000-03-24 Icp発光分光分析用プラズマトーチ Pending JP2001272349A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000088494A JP2001272349A (ja) 2000-03-24 2000-03-24 Icp発光分光分析用プラズマトーチ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000088494A JP2001272349A (ja) 2000-03-24 2000-03-24 Icp発光分光分析用プラズマトーチ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001272349A true JP2001272349A (ja) 2001-10-05

Family

ID=18604369

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000088494A Pending JP2001272349A (ja) 2000-03-24 2000-03-24 Icp発光分光分析用プラズマトーチ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001272349A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010197207A (ja) * 2009-02-25 2010-09-09 Shimadzu Corp 発光分光分析方法及び発光分光分析装置
JP2014186026A (ja) * 2013-02-21 2014-10-02 Ube Ind Ltd 微量不純物を分析する方法、及び当該分析に用いるプラズマトーチ
JP2021039107A (ja) * 2013-02-14 2021-03-11 エレメンタル サイエンティフィック レーザーズ エルエルシー 組成分析システムのためのレーザアブレーションセル及びトーチシステム

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010197207A (ja) * 2009-02-25 2010-09-09 Shimadzu Corp 発光分光分析方法及び発光分光分析装置
JP2021039107A (ja) * 2013-02-14 2021-03-11 エレメンタル サイエンティフィック レーザーズ エルエルシー 組成分析システムのためのレーザアブレーションセル及びトーチシステム
JP2014186026A (ja) * 2013-02-21 2014-10-02 Ube Ind Ltd 微量不純物を分析する方法、及び当該分析に用いるプラズマトーチ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101198846B (zh) 原子化装置
US4551609A (en) Spectrometry plasma burner
CN102291921B (zh) 增强装置及其使用方法
JP3800621B2 (ja) Icp分析装置
JP2004534241A (ja) プラズマトーチ
JP2005517938A (ja) マイクロ波プラズマ源
JP2852838B2 (ja) 誘導結合プラズマ質量分析装置
JP5965743B2 (ja) Icp装置及び分光分析装置並びに質量分析装置
JP2004502958A (ja) プラズマ発生方法、分光測定用プラズマ源および導波路
Robin ICP-AES at the beginning of the eighties
Abdallah et al. An assessment of an atmospheric pressure helium microwave plasma produced by a surfatron as an excitation source in atomic emission spectroscopy
JP2001272349A (ja) Icp発光分光分析用プラズマトーチ
US20150282289A1 (en) Waveguide-based apparatus for exciting and sustaining a plasma
JP3902380B2 (ja) Icp分析装置
US5684581A (en) Torch for inductively coupled plasma spectrometry
JP2001272348A (ja) Icp発光分光分析装置
Yang et al. Thermospray nebulizer as sample introduction technique for microwave plasma torch atomic emission spectrometry
JP2017156188A (ja) 分析用プラズマトーチおよびそれを備える分析装置
JP2010197207A (ja) 発光分光分析方法及び発光分光分析装置
JP2009106973A (ja) アーク溶接用トーチ
JPH11153542A (ja) Icp発光分光分析におけるプラズマトーチのクリーニング方法
JP2018179555A (ja) 発光分析装置
JPH01265500A (ja) インダクションプラズマ装置
JP4968102B2 (ja) Icp分析装置
JP3617247B2 (ja) Icp質量分析装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050401

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20050401

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20050404