JP2001269947A - 人造大理石の製造方法 - Google Patents

人造大理石の製造方法

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JP2001269947A JP2000088880A JP2000088880A JP2001269947A JP 2001269947 A JP2001269947 A JP 2001269947A JP 2000088880 A JP2000088880 A JP 2000088880A JP 2000088880 A JP2000088880 A JP 2000088880A JP 2001269947 A JP2001269947 A JP 2001269947A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 人造大理石の耐衝撃強度を向上することがで
きて、人造大理石から形成される製品に補強板等を設け
る必要をなくし、製品の薄型化・軽量化を達成すること
ができると共に、透明性を高めて外観を向上することが
できる人造大理石の製造方法を提供する。 【解決手段】 熱硬化性樹脂からなる樹脂成分と充填材
とを含有する樹脂組成物を成形硬化させて得られる人造
大理石の製造方法に関する。ブチラール樹脂を含有する
樹脂成分を用いる。優れた耐衝撃強度を有する人造大理
石を製造することができ、人造大理石の裏面に木製の補
強板やFRP補強層等を形成して強度を補うような必要
がなく、高い耐衝撃性を発揮することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家具の部材や建材
として用いられる人造大理石の製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、樹脂に充填材、補強材、内部
離型剤、硬化剤等の添加物を配合した樹脂組成物を所望
の形状を有する注型金型に注入し、加熱硬化させること
によって人造大理石を形成することが知られていた。
【0003】このような人造大理石を製造するための原
料となる樹脂としては、従来からポリエステル系、アク
リル系、ビニルエステル系などが用いられてきた。
【0004】これらを活用した人造大理石の成形品は、
洗面カウンター、キッチンカウンター、浴槽、洗面ボー
ル等に利用されている。
【0005】通常、人造大理石の耐衝撃強度(靱性)を
向上するためには、補強材として、ガラス繊維の配合量
を増大することが行なわれている。しかし、ガラス繊維
の配合量を増大させると、人造大理石に形成される柄や
模様の流れが著しく阻害されたり、混合分散性が不均一
になったり、製品の透明感が低下したり、製品面にガラ
ス繊維の毛羽立ちが発生したりして、均一な製品が得ら
れず、そのため、製品強度の向上には限界があった。
【0006】そのため、このような問題を解消するため
に、人造大理石の裏面に木製の補強板を設けたり、FR
P(繊維強化プラスチック)による補強層を設けたりし
て、製品の厚みを厚くすることが行なわれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のように
して人造大理石の裏面を補強するためには、加工の手間
がかかると共にコストアップにも繋がるものであった。
また、製品に補強板等の厚みが加わるため、製品の薄型
化が困難となり、それに伴って製品の重量が大きくなっ
て、製品の運搬や施工における負担が大きくなるもので
あった。また、補強板等を設けることにより製品の透明
性が損なわれ、外観も悪化するものであった。
【0008】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、人造大理石の耐衝撃強度を向上することができ
て、人造大理石から形成される製品に補強板等を設ける
必要をなくし、製品の薄型化・軽量化を達成することが
できると共に、透明性を高めて外観を向上することがで
きる人造大理石の製造方法を提供することを目的とする
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
人造大理石の製造方法は、熱硬化性樹脂からなる樹脂成
分と充填材とを含有する樹脂組成物を成形硬化させて得
られる人造大理石の製造方法において、ブチラール樹脂
を含有する樹脂組成物を用いることを特徴とするもので
ある。
【0010】また請求項2に記載の発明は、請求項1の
構成に加えて、ブチラール樹脂を、樹脂成分100質量
部に対して0.5〜30質量部配合することを特徴とす
るものである。
【0011】また請求項3に記載の発明は、請求項1又
は2の構成に加えて、ブチラール樹脂をスチレンに溶解
させた後に、樹脂組成物中に配合することを特徴とする
ものである。
【0012】また請求項4に記載の発明は、請求項3の
構成に加えて、ブチラール樹脂を、10〜15質量%の
濃度範囲でスチレンに溶解させた後に、樹脂組成物中に
配合することを特徴とするものである。
【0013】また請求項5に記載の発明は、請求項1乃
至4のいずれかの構成に加えて、熱硬化性樹脂として、
ビニルエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂
のうちの、少なくとも一種のものを用いることを特徴と
するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0015】人造大理石の製造に用いられる樹脂組成物
は、樹脂成分、充填材、補強材、内部離型剤、硬化剤等
を含有する。
【0016】樹脂成分は、熱硬化性樹脂に必要に応じて
架橋剤が配合されたものであり、熱硬化性樹脂として
は、ビニルエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル
樹脂のうちのいずれか一種を用い、あるいは二種以上を
併用することができる。
【0017】ビニルエステル樹脂としてはビスフェノー
ル型ビニルエステル樹脂又はノボラック型ビニルエステ
ル樹脂のうちの、いずれか一方又は双方を用いることが
できる。
【0018】ここで、ビスフェノール型ビニルエステル
樹脂とは、ビスフェノール型エポキシ樹脂と酸との付加
反応物であり、またノボラック型エポキシ樹脂はノボラ
ック型エポキシ樹脂と酸との付加反応物であって、いず
れも両末端のみに反応性付加反応物を有する。
【0019】ビスフェノール型ビニルエステル樹脂を得
るためのビスフェノール型エポキシ樹脂としては、ビス
フェノールA型、ビスフェノールAD型、ビスフェノー
ルS型、ビスフェノールF型等の各種のものを用いるこ
とができる。
【0020】またエポキシ樹脂に付加させる酸としては
通常、不飽和一塩基酸を使用するものであり、アクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、ソルビン酸、
ヒドロキシエチルメタクリレート・マレート、ヒドロキ
シエチルアクリレート・マレート、ヒドロキシプロピル
メタクリレート・マレート、ヒドロキシプロピルアクリ
レート・マレート、ジシクロペンタジエン・マレート等
を用いることができる。
【0021】また通常、ビニルエステル樹脂には、架橋
剤としてスチレンモノマー、アクリルモノマー等が配合
されているが、特にこのような形態に限定されるもので
はない。
【0022】アクリル樹脂としては、通常、メチルメタ
アクリレートモノマー、多官能のアクリルモノマー、あ
るいはこれらのプレポリマー、あるいはこれらのポリマ
ーのうち、二種以上のものを含有する通常アクリルシロ
ップ樹脂と称される熱硬化型のものを用いることができ
るが、特にこのような形態に限定されるものではない。
【0023】またポリエステル樹脂としては、無水マレ
イン酸のような不飽和二塩基酸及び無水フタル酸のよう
な飽和二塩基酸とグリコール類とを縮合反応させて合成
され、分子内に不飽和結合とエステル結合とを有する熱
硬化型のものを用いることができる。また通常、このポ
リエステル樹脂としては、架橋剤としてスチレンモノマ
ー、アクリルモノマー等が配合されている不飽和ポリエ
ステル樹脂と称されるものが用いられるが、特にこのよ
うな形態に限定されるものではない。
【0024】また熱硬化性樹脂として、ビニルエステル
樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂のうちの二種以
上の混合型とする場合は、それぞれの樹脂の有する特
性、充填材との相互作用、後述するブチラール樹脂との
相互作用などにより、目的とする製品の物性等に適合し
た適宜の割合で配合されるものであり、その配合比は特
に限定されるものではない。
【0025】また、樹脂組成物中には、ブチラール樹脂
を配合するものである。このブチラール樹脂は、ポリビ
ニルブチラール又はポリビニルアセタールとも呼ばれる
ものであり、下記構造式(1)に示す、ポリビニルアセ
タール単位、下記構造式(2)に示すポリビニルアルコ
ール単位及び下記構造式(3)に示すポリ酢酸ビニル単
位にて構成される樹脂である。構造式(1)中のRは任
意のアルキル基を示す。
【0026】
【化1】
【0027】ここで、ブチラール樹脂は、ポリビニルア
ルコールのブチラール反応にて得られるものであるが、
完全にブチラール反応を進行させることは理論的にも不
可能であり、従って、上記の三種の基本単位からなる構
造を有しているものである。
【0028】ブチラール樹脂の特性は、ブチラール度、
残存アセチル基の量及び原料であるポリビニルアルコー
ルの重合度によって変化するといわれているが、本発明
では、これらの形態は特に限定されない。
【0029】ブチラール樹脂の添加量は特に限定される
ものではないが、熱硬化性樹脂及び必要に応じて配合さ
れる架橋剤からなる樹脂成分の総量100質量部に対し
て、0.5〜30質量部の範囲とすることが好ましい。
この添加量が0.5質量部に満たないと、人造大理石の
耐衝撃強度を充分に向上することが困難となる。一方、
この添加量が30質量部を超えると、樹脂組成物の粘度
が急激に増大して、成形性が悪化したり、熱可塑性成分
であるブチラール樹脂の配合量が大きくなることにより
人造大理石の耐熱性が低下したりするおそれがある。
【0030】硬化剤としては、1,1,3,3−テトラ
メチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサエートや、
t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等
を用いることができる。この硬化剤の配合割合は、例え
ば熱硬化性樹脂としてビニルエステル樹脂を用いている
場合は、熱硬化性樹脂及び必要に応じて配合される架橋
剤からなる樹脂成分の総量100質量部に対して、0.
5〜5質量部とすることが好ましい。
【0031】また、充填材としてはシリカ、炭酸カルシ
ウム、水酸化アルミニウム、ガラスパウダー、クレー等
を用いることができ、これらを一種のみ用い、あるいは
二種以上を併用することができる。
【0032】このような充填材の配合量は、熱硬化性樹
脂及び必要に応じて配合される架橋剤からなる樹脂成分
の総量100質量部に対して、180〜300質量部と
することが好ましい。配合量がこの範囲に満たないと、
得られる人造大理石の耐衝撃強度は向上することができ
るが、充分な耐熱性が得られないおそれがあり、またこ
の範囲を超えると充分な耐熱性は得られるものの、耐衝
撃強度を充分に向上することができなくなるおそれがあ
る。
【0033】また、充填材全体の平均粒径が、50μm
以下のものを用いることが好ましく、この場合、人造大
理石の靱性を向上して耐衝撃強度を効果的に向上するこ
とができる。一方、充填材全体の平均粒径が小さすぎる
と、樹脂組成物中における充填材の分散性が低下して充
填材の凝集が生じるおそれがあるため、充填材の平均粒
径の下限は3μmとすることが好ましい。
【0034】また充填材の表面に予めシランカップリン
グ剤処理を施しておくと、樹脂組成物中において充填材
と樹脂成分との密着性を向上することができ、更に充填
材の分散性も向上することができて、得られる人造大理
石の耐衝撃強度を更に向上することができるものであ
る。シランカップリング剤としては、γ−(メタクリロ
イルオキシプロピル)トリメトキシシラン等を用いるこ
とができる。
【0035】また、樹脂組成物には必要に応じて、紫外
線吸収剤、減粘剤、離型剤、ガラス繊維、着色剤等を配
合することもできる。
【0036】減粘剤としては例えばBKY製の品番「W
996」を、離型剤としては例えば中京油脂製の商品名
「セパール」を、ガラス繊維としては例えば日本板硝子
製の品番「RES03X−BM」を用いることができ
る。
【0037】また紫外線吸収剤としてはベンゾトリアゾ
ール系、トリアジン系、ベンゾエート系、サリレート
系、シアノアクリレート系、シュウ酸アニリド系、ベン
ゾフェノン系等のものを使用することができる。
【0038】樹脂組成物は、樹脂成分に充填材を配合
し、更に硬化剤及びその他の各種の添加剤を所定の割合
で配合し、攪拌機等により撹拌混合することによって調
製される。
【0039】ここで、ブチラール樹脂は、そのままの状
態で直接樹脂組成物中に配合しても良いが、予めブチラ
ール樹脂を溶剤や樹脂中に溶解又は分散させた後に、樹
脂組成物中に配合することが好ましい。溶媒としてはス
チレンを用いることが好ましい。このようにして、粉状
の樹脂であるブチラール樹脂を一旦溶媒や樹脂中に溶解
又は分散させてから樹脂組成物中に配合することによ
り、樹脂組成物中におけるブチラール樹脂の分散性を向
上することができ、ブチラール樹脂を添加することによ
る耐衝撃強度の向上の効果を、製造される人造大理石の
全領域に亘って均質に得ることができるものである。
【0040】ここで、ブチラール樹脂をスチレンに溶解
させた後に配合する場合は、予め調製されたブチラール
樹脂のスチレン溶液中におけるブチラール樹脂の濃度
が、10〜15質量%の範囲となるようにすると、スチ
レン中においてブチラール樹脂が良好に溶解・分散し、
樹脂組成物中に配合する場合もブチラール樹脂を樹脂組
成物中に良好に分散させることができるものである。ス
チレン溶液中のブチラール樹脂の濃度がこの範囲を超え
ると、ブチラール樹脂をスチレン中に完全に溶解させる
ことが困難となり、逆にブチラール樹脂の濃度がこの範
囲に満たないと、樹脂組成物中におけるスチレンの配合
量が多くなりすぎる。
【0041】樹脂組成物から人造大理石を製造するにあ
たっては、まず樹脂組成物を4.0〜66.5hPa
(3〜50Torr)の減圧下で5〜30分間攪拌する
ことにより脱泡する。このようにして脱泡された樹脂組
成物を、減圧状態から開圧し、所定の金型内へ注入し
て、この金型を50〜110℃の温度で30〜120分
間加熱することにより、樹脂組成物中の熱硬化性樹脂の
重合反応を進行させて、硬化成形を行う。
【0042】このようにして製造される人造大理石は、
優れた耐衝撃強度を有することとなり、人造大理石の裏
面に木製の補強板やFRP補強層等を形成して強度を補
うような必要がなく、高い耐衝撃性(靱性)を発揮する
ことができる。更にこの人造大理石にて形成される製品
の軽量化を図ると共に、外観、特に透明性に優れた人造
大理石を得ることができるものである。
【0043】この人造大理石は例えば板状に成形してキ
ッチンカウンターの天板等に使用することができる。
【0044】
【実施例】以下、本発明を実施例によって詳述する。
【0045】(実施例1)樹脂成分としては、ビニルエ
ステル樹脂(武田薬品工業株式会社製;商品名「プロミ
ネートP−311」)を用いた。
【0046】ブチラール樹脂(電気化学工業株式会社
製;商品名「デンカブチラール#3000K」)は、上
記樹脂成分100質量部に対して3.0質量部用い、樹
脂組成物中に配合する前に予めスチレン中に10質量%
の濃度で溶解させた。
【0047】充填材としては、水酸化アルミニウム(住
友化学工業株式会社製;品番「CW−308B」)を、
樹脂成分100質量部に対し、200質量部用いた。
【0048】硬化剤としては、1,1,3,3−テトラ
メチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート
(日本油脂株式会社製;商品名「パーキュアWO」)を
適量用いた。
【0049】これらの各成分を配合し、攪拌機により撹
拌混合して樹脂組成物を調製した。
【0050】この樹脂組成物を、26.7hPa(20
Torr)の減圧下で、30分間真空脱泡処理した。更
にこの樹脂組成物を、厚み11mmの平板が成形できる
キャビティを備える金型内に注入し、金型温度90℃で
70分間加熱して、平板状の人造大理石を成形した。
【0051】(実施例2)樹脂成分として、アクリルシ
ロップ樹脂(日本フェロー株式会社製;商品名「AC−
02」)を用いた。
【0052】ブチラール樹脂(電気化学工業株式会社
製;商品名「デンカブチラール#4000−1」)は、
上記樹脂成分100質量部に対して6.0質量部用い、
樹脂組成物中に配合する前に予めスチレン中に15質量
%の濃度で溶解させた。
【0053】充填材としては、シリカ(龍森株式会社
製;品番「CRYSTALITE 2105−30」)
を、樹脂成分100質量部に対して190質量部用い
た。
【0054】硬化剤としては、化薬アクゾ株式会社製の
商品名「パーカドックス16」を適量用いた。
【0055】これらの各成分を配合し、攪拌機により撹
拌混合して樹脂組成物を調製した。
【0056】この樹脂組成物を、26.7hPaの減圧
下で、30分間真空脱泡処理した。更にこの樹脂組成物
を、厚み11mmの平板が成形できるキャビティを備え
る金型内に注入し、金型温度90℃で50分間加熱し
て、平板状の人造大理石を成形した。
【0057】(実施例3)樹脂成分として、ポリエステ
ル樹脂(武田薬品工業株式会社製;商品名「ポリマール
5450」)を用いた。
【0058】ブチラール樹脂(電気化学工業株式会社
製;商品名「デンカブチラール#3000−1」)は、
上記樹脂成分100質量部に対して6.0質量部用い、
樹脂組成物中に配合する前に予めスチレン中に15質量
%の濃度で溶解させた。
【0059】充填材としては、水酸化アルミニウム(昭
和電工株式会社製;品番「H−310」)を、樹脂成分
100質量部に対して210質量部用いた。
【0060】硬化剤としては、t−ヘキシルパーオキシ
2−エチルヘキサノエート(日本油脂株式会社製;商品
名「パーキュアHO」)を、適量用いた。
【0061】これらの各成分を配合し、攪拌機により撹
拌混合して樹脂組成物を調製した。
【0062】この樹脂組成物を、26.7hPaの減圧
下で、30分間真空脱泡処理した。更にこの樹脂組成物
を、厚み11mmの平板が成形できるキャビティを備え
る金型内に注入し、金型温度90℃で80分間加熱し
て、平板状の人造大理石を成形した。
【0063】(実施例4)樹脂成分として、ビニルエス
テル樹脂(昭和高分子株式会社製;商品名「リポキシR
−804」)50質量部と、ポリエステル樹脂(武田薬
品工業株式会社製;商品名「ポリマール5250」)5
0質量部とを混合したものを用いた。
【0064】ブチラール樹脂(電気化学工業株式会社
製;商品名「デンカブチラール#6000−C」)は、
上記樹脂成分100質量部に対して4.0質量部用い、
樹脂組成物中に配合する前に予めスチレン中に15質量
%の濃度で溶解させた。
【0065】充填材としては、水酸化アルミニウム(昭
和電工株式会社製;品番「H−320」)を、樹脂成分
100質量部に対して210質量部用いた。
【0066】硬化剤としては、t−ヘキシルパーオキシ
2−エチルヘキサノエート(日本油脂株式会社製;商品
名「パーキュアHO」)を適量用いた。
【0067】これらの各成分を配合し、攪拌機により撹
拌混合して樹脂組成物を調製した。
【0068】この樹脂組成物を、26.7hPaの減圧
下で、30分間真空脱泡処理した。更にこの樹脂組成物
を、厚み11mmの平板が成形できるキャビティを備え
る金型内に注入し、金型温度90℃で80分間加熱し
て、平板状の人造大理石を成形した。
【0069】(実施例5)樹脂成分として、ビニルエス
テル樹脂(昭和高分子株式会社製;商品名「リポキシR
−806」)65質量部と、アクリルシロップ樹脂(三
井化学株式会社製;商品名「XE924−1」)35質
量部とを混合したものを用いた。
【0070】ブチラール樹脂(電気化学工業株式会社
製;商品名「デンカブチラール#3000−K」)は、
上記樹脂成分100質量部に対して8.0質量部用い、
樹脂組成物中に配合する前に予めスチレン中に15質量
%の濃度で溶解させた。
【0071】充填材としては、水酸化アルミニウム(昭
和電工株式会社製;品番「H−320」)を、樹脂成分
100質量部に対して200質量部用いた。
【0072】硬化剤としては、1,1,3,3−テトラ
メチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート
(日本油脂株式会社製;商品名「パーキュアWO」)を
適量用いた。
【0073】これらの各成分を配合し、攪拌機により撹
拌混合して樹脂組成物を調製した。
【0074】この樹脂組成物を、26.7hPaの減圧
下で、30分間真空脱泡処理した。更にこの樹脂組成物
を、厚み11mmの平板が成形できるキャビティを備え
る金型内に注入し、金型温度90℃で80分間加熱し
て、平板状の人造大理石を成形した。
【0075】(実施例6)樹脂成分として、ビニルエス
テル樹脂(武田薬品工業株式会社製;商品名「プロミネ
ートP−310」)60質量部と、アクリルシロップ樹
脂(三井化学株式会社製;商品名「XE924−1」)
10質量部と、ポリエステル樹脂(武田薬品工業株式会
社製;商品名「ポリマール5250」)30質量部とを
混合したものを用いた。
【0076】ブチラール樹脂(電気化学工業株式会社
製;商品名「デンカブチラール#3000−2」)は、
上記樹脂成分100質量部に対して7.5質量部用い、
樹脂組成物中に配合する前に予めスチレン中に15質量
%の濃度で溶解させた。
【0077】充填材としては、水酸化アルミニウム(住
友化学工業株式会社製;品番「CW−325LV」)8
0質量部とシリカ(白石工業株式会社製;品番「MIL
LISIL M10」)20質量部とを混合したもの
を、樹脂成分100質量部に対して200質量部用い
た。
【0078】硬化剤としては、1,1,3,3−テトラ
メチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート
(日本油脂株式会社製;商品名「パーキュアWO」)を
適量用いた。
【0079】これらの各成分を配合し、攪拌機により撹
拌混合して樹脂組成物を調製した。
【0080】この樹脂組成物を、26.7hPaの減圧
下で、30分間真空脱泡処理した。更にこの樹脂組成物
を、厚み11mmの平板が成形できるキャビティを備え
る金型内に注入し、金型温度90℃で80分間加熱し
て、平板状の人造大理石を成形した。
【0081】(比較例1〜6)ブチラール樹脂を配合し
なかった以外は、各実施例と同様にして、板状の人造大
理石を得た。
【0082】(評価試験)以上の各実施例及び各比較例
にて得られた人造大理石につき、シャルピー衝撃強度を
測定した。またこの各人造大理石の外観を目視にて観察
して、透明性を評価した。この結果を表1に示す。
【0083】
【表1】
【0084】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1に係る人
造大理石の製造方法は、熱硬化性樹脂からなる樹脂成分
と充填材とを含有する樹脂組成物を成形硬化させて得ら
れる人造大理石の製造方法において、ブチラール樹脂を
含有する樹脂組成物を用いるため、優れた耐衝撃強度を
有する人造大理石を製造することができ、人造大理石の
裏面に木製の補強板やFRP補強層等を形成して強度を
補うような必要がなく、高い耐衝撃性を発揮することが
できるものであり、この人造大理石にて形成される製品
の軽量化を図ると共に、外観、特に透明性を向上するこ
とができるものである。
【0085】また請求項2に記載の発明は、請求項1の
構成に加えて、ブチラール樹脂を、樹脂成分100質量
部に対して0.5〜30質量部配合するため、更に優れ
た耐衝撃強度を有する人造大理石を製造することがで
き、人造大理石の裏面に木製の補強板やFRP補強層等
を形成して強度を補うような必要がなく、高い耐衝撃性
を発揮することができるものであり、この人造大理石に
て形成される製品の軽量化を図ると共に、外観、特に透
明性を向上することができるものである。
【0086】また請求項3に記載の発明は、請求項1又
は2の構成に加えて、ブチラール樹脂をスチレンに溶解
させた後に、樹脂組成物中に配合するため、粉状のブチ
ラール樹脂を一旦スチレン中に溶解・分散させた後に更
に樹脂組成物中に配合することとなって、樹脂組成物中
のブチラール樹脂の分散性が向上し、製造される人造大
理石の全領域に亘って均質に耐衝撃強度を向上すること
ができるものである。
【0087】また請求項4に記載の発明は、請求項3の
構成に加えて、ブチラール樹脂を、10〜15質量%の
濃度範囲でスチレンに溶解させた後に、樹脂組成物中に
配合するため、スチレン中にブチラール樹脂を良好に溶
解・分散させた後に樹脂組成物中に配合することとなっ
て、樹脂組成物中のブチラール樹脂の分散性が更に向上
し、製造される人造大理石の全領域に亘って更に均質に
耐衝撃強度を向上することができるものである。
【0088】また請求項5に記載の発明は、請求項1乃
至4のいずれかの構成に加えて、熱硬化性樹脂として、
ビニルエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂
のうちの、少なくとも一種のものを用いるため、それぞ
れの樹脂の有する特性に応じて配合割合を調整すること
により、目的とする製品に適した物性を有する人造大理
石を得ることができるものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/00 C08K 3/00 C08L 33/04 C08L 33/04 63/10 63/10 67/06 67/06 101/00 101/00 //(C08L 101/00 (C08L 101/00 29:14) 29:14) B29K 101:10 B29K 101:10 B29L 31:00 B29L 31:00 (72)発明者 鈴木 雅彦 福岡県北九州市若松区大字安瀬1番地の18 北九州松下電工株式会社内 Fターム(参考) 4F204 AA19 AA21 AA24 AA36 AB11 AH44 AH51 EA03 EB01 EF01 EF02 EF27 EK13 EK17 4J002 BE062 BG031 CD201 CF221 DE146 DE236 DJ036 DL006 FD016 GL02 4J011 PA67 PA69 PA86 PA88 PB22 PC02 PC08 4J027 AA02 AB06 AB08 AE02 AE04 BA05 CB03 CD02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂からなる樹脂成分と充填材
    とを含有する樹脂組成物を成形硬化させて得られる人造
    大理石の製造方法において、ブチラール樹脂を含有する
    樹脂組成物を用いることを特徴とする人造大理石の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 ブチラール樹脂を、樹脂成分100質量
    部に対して0.5〜30質量部配合することを特徴とす
    る請求項1に記載の人造大理石の製造方法。
  3. 【請求項3】 ブチラール樹脂をスチレンに溶解させた
    後に、樹脂組成物中に配合することを特徴とする請求項
    1又は2に記載の人造大理石の製造方法。
  4. 【請求項4】 ブチラール樹脂を、10〜15質量%の
    濃度範囲でスチレンに溶解させた後に、樹脂組成物中に
    配合することを特徴とする請求項3に記載の人造大理石
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 熱硬化性樹脂として、ビニルエステル樹
    脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂のうちの、少なく
    とも一種のものを用いることを特徴とする請求項1乃至
    4のいずれかに記載の人造大理石の製造方法。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07331048A (ja) * 1994-06-10 1995-12-19 Sekisui Chem Co Ltd 熱硬化型導電性樹脂組成物

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