JP2001269860A - 銅系金属研磨用スラリーおよび銅系金属膜の研磨方法 - Google Patents

銅系金属研磨用スラリーおよび銅系金属膜の研磨方法

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JP2001269860A
JP2001269860A JP2000087300A JP2000087300A JP2001269860A JP 2001269860 A JP2001269860 A JP 2001269860A JP 2000087300 A JP2000087300 A JP 2000087300A JP 2000087300 A JP2000087300 A JP 2000087300A JP 2001269860 A JP2001269860 A JP 2001269860A
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polishing
based metal
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slurry
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JP2000087300A
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Toshihide Hayashi
俊秀 林
Naoaki Sakurai
直明 桜井
Nobuo Kobayashi
信雄 小林
Hideaki Hirabayashi
英明 平林
Takao Ino
隆生 猪野
Akiko Saito
晶子 斎藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Shibaura Mechatronics Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Shibaura Mechatronics Corp
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 銅系金属膜の研磨終了時におけるディシング
の発生を抑制することが可能な銅系金属研磨用スラリー
を提供しようとものである。 【解決手段】 研磨砥粒、増粘剤および水を含むことを
特徴とし、銅と反応して水に実質的に不溶性で、かつ銅
よりも機械的に脆弱な銅錯体を生成する水溶性の有機酸
および酸化剤がさらに含有される銅系金属研磨用スラリ
ー、および基板上の凹部および開口部から選ばれる少な
くとも1つの埋込み用部材を形成し、この埋込み用部材
を含む全面に銅系金属膜を形成する工程と、前記基板の
銅系金属膜を研磨パッド上で、それらの間に少なくとも
研磨砥粒、増粘剤および水を存在させた状態にて研磨す
る工程とを具備した銅系金属膜の研磨方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銅系金属研磨用ス
ラリーおよび半導体装置等の銅系金属配線を形成するた
めの銅系金属膜の研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造工程の一つである配線
層の形成においては、表面の段差を解消する目的でエッ
チバック技術が採用されている。また、配線材料として
はAlに代わってより低抵抗で、マイグレーションが生
じない銅または銅合金を使用することが試みられ、一部
実用化されている。このような銅または銅合金の配線材
料として用いるエッチバック技術は、半導体基板上の絶
縁膜に配線形状の溝を形成し、前記溝を含む前記絶縁膜
上にCu膜またはCu合金膜を形成し、前記Cu膜また
はCu合金膜をポリシング装置および研磨スラリーを用
いて研磨処理し、前記溝内のみにCu膜またはCu合金
膜を残存させて埋め込み配線層を形成する方法である。
【0003】ところで、前記研磨スラリーとしては従来
よりコロイダルシリカ、アルミナのような研磨砥粒が分
散された純水からなるものが用いられている。しかしな
がら、前記研磨スラリーおよびポリシング装置を用いる
Cu膜の研磨終点時期において前記Cu膜が過度に研磨
されて形成されたCu配線層が表面凹型に変形する、い
わゆるディシングを生じる。このようなディシングの発
生は、半導体装置の表面に段差が生じたり、配線層その
もののシート抵抗が高くなったりするという問題があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、銅系金属膜
の研磨終了時におけるディシングの発生を抑制すること
が可能な銅系金属研磨用スラリーを提供しようとするも
のである。
【0005】本発明は、ディシングの発生を抑制した銅
系金属からなる埋込み配線層やビアフィルを形成するこ
とが可能な銅系金属膜の研磨方法を提供しようとするも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る銅系金属研
磨用スラリーは、研磨砥粒、増粘剤および水を含むこと
を特徴とするものである。
【0007】本発明に係る銅系金属膜の研磨方法は、基
板上の凹部および開口部から選ばれる少なくとも1つの
埋込み用部材を形成し、この埋込み用部材を含む全面に
銅系金属膜を形成する工程と、前記基板の銅系金属膜を
研磨パッド上で、それらの間に少なくとも研磨砥粒、増
粘剤および水を存在させた状態にて研磨して前記銅系金
属を埋込み用部材内に埋込む工程とを具備したことを特
徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明の銅系金属研磨用スラリーは、研磨
砥粒、増粘剤および水を含有する。
【0010】前記研磨砥粒としては、例えばコロイダル
シリカ、コロイダルアルミナ、α−アルミナ、γ−アル
ミナ、θ−アルミナ、酸化セリウム等を挙げることがで
きる。この研磨砥粒は、スラリー中に1〜20重量%含
有されることが好ましい。
【0011】前記研磨砥粒は、0.02〜0.1μmの
平均粒径を有し、球状もしくは球に近似した形状を有す
ることが好ましい。このような研磨砥粒を含む研磨組成
物によりCuまたはCu合金の研磨処理を行うと、Cu
またはCu合金表面への損傷を抑制が可能になる。
【0012】前記増粘剤としては、例えばカゼイン、ゼ
ラチン、アルギン酸塩、でんぷん、デキストリン、ペク
チン、寒天、カラゲニン、ローカストビーンゴム、ベン
ドナイト、ポリアクリル酸ソーダのようなポリアクリル
酸塩、ポリエチレングリコール、セチルトリメチルアン
モニウムプロミド(陽イオン性界面活性剤)、セチルピ
リジウムプロミド(陽イオン性界面活性剤)、ポバー
ル、カルボキシメルセルロース、ヒドロキシプロピルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒド
ロキシエチルセルロース、メチルセルロースおよびポリ
ビニルアルコールから選ばれる1種または2種以上の混
合物を用いることができる。これらの増粘剤は、前記ス
ラリー中に0.1〜10重量%含有されることが好まし
い。
【0013】本発明に係る銅系金属研磨用スラリーは、
さらに銅と反応して水に実質的に不溶性で、かつ銅より
も機械的に脆弱な銅錯体を生成する水溶性の有機酸(第
1有機酸)および酸化剤を含有することを許容する。
【0014】前記第1有機酸としては、銅もしくは銅合
金に前記研磨用スラリーを接触させた際に前記酸化剤に
より生成された銅の水和物と反応して水に溶解されない
ものの、Cuに比べて脆弱である銅錯体を生成する作用
を有する。かかる第1有機酸としては、例えば2−キノ
リンカルボン酸(キナルジン酸)、2−ピリジンカルボ
ン酸、2,6−ピリジンカルボン酸、キノン等を挙げる
ことができる。
【0015】前記第1有機酸は、前記研磨用スラリー中
に0.1重量%以上含有されることが好ましい。前記有
機酸の含有量を0.1重量%未満にすると、Cuまたは
Cu合金の表面に銅よりも機械的に脆弱な銅錯体を十分
に生成することが困難になる。その結果、研磨時におい
てCuまたはCu合金の研磨速度を十分に高めることが
困難になる。より好ましい前記第1有機酸の含有量は、
0.3〜1.2重量%である。
【0016】前記酸化剤は、銅もしくは銅合金に前記研
磨用スラリーを接触させた際に銅の水和物を生成する作
用を有する。かかる酸化剤としては、例えば過酸化水素
(H 2 2 )、次亜塩素酸ソーダ(NaClO)のよう
な酸化剤を用いることができる。
【0017】前記酸化剤は、前記研磨組成物中に前記第
1有機酸に対して重量割合で10倍以上含有することが
好ましい。前記酸化剤の含有量を重量割合で前記第1有
機酸に対して10倍未満にすると、CuまたはCu合金
の表面への銅錯体生成を十分に促進することが困難にな
る。より好ましい前記酸化剤の含有量は、前記第1有機
酸に対して重量割合で30倍以上、さらに好ましくは5
0倍以上である。
【0018】本発明に係る銅系金属研磨用スラリーは、
さらにカルボキシル基およびヒドロキシル基をそれぞれ
1つ持つ有機酸(第2有機酸)および界面活性剤を含有
することを許容する。この第2有機酸は、前記酸化剤に
よる銅の水和物の生成を促進する作用を有する。かかる
第2有機酸としては、例えば乳酸、酒石酸、マンデル酸
およびリンゴ酸等を挙げることができ、これらは1種ま
たは2種以上の混合物の形態で用いることができる。特
に、乳酸が好ましい。
【0019】前記第2有機酸は、前記研磨組成物中に前
記第1有機酸に対して20〜250重量%含有されるこ
とが好ましい。第2有機酸の含有量を20重量%未満に
すると、前記酸化剤による銅の水和物の生成を促進する
作用を十分に発揮することが困難になる。一方、第2有
機酸の含有量が250重量%を超えると、銅膜もしくは
銅合金膜がエッチングされ、パターン形成ができなくな
る恐れがある。より好ましい前記第2有機酸の含有量
は、前記第1有機酸に対して40〜200重量%であ
る。
【0020】次に、本発明に係る銅系金属膜の研磨方法
を説明する。
【0021】まず、基板上の凹部および開口部から選ば
れる少なくとも1つの埋込み用部材を形成し、この埋込
み用部材を含む全面に銅系金属膜を形成する。
【0022】前記基板としては、例えば半導体基板、ガ
ラス基板等を挙げることができる。
【0023】前記埋込み用部材は、例えば前記基板上の
絶縁膜に形成される。この絶縁膜としては、例えばシリ
コン酸化膜、ボロン添加ガラス膜(BPSG膜)、リン
添加ガラス膜(PSG膜)等を用いることができる。こ
の絶縁膜上には、窒化シリコン、炭素、アルミナ、窒化
ホウ素、ダイヤモンド等からなる研磨ストッパ膜が被覆
されることを許容する。
【0024】前記銅系金属としては、銅(Cu)または
Cu−Si合金、Cu−Al合金、Cu−Si−Al合
金、Cu−Ag合金のような銅合金(Cu合金)等を用
いることができる。
【0025】前記銅系金属膜は、例えばスパッタ蒸着、
真空蒸着、またはメッキ等により形成される。
【0026】次いで、前記基板の銅系金属膜を研磨パッ
ド上で、それらの間に少なくとも研磨砥粒、増粘剤およ
び水を存在させた状態にて研磨して前記銅系金属を埋込
み用部材内に埋込み、例えば銅系金属からなる埋め込み
配線層を形成する。
【0027】前記研磨砥粒、増粘剤は、前記銅系金属研
磨用スラリーで説明したのと同様なものが用いられる。
【0028】前記銅系金属膜と前記研磨パッドの間に
は、前述した銅と反応して水に実質的に不溶性で、かつ
銅よりも機械的に脆弱な銅錯体を生成する水溶性の有機
酸(第1有機酸)および酸化剤をさらに存在させること
を許容する。また、前記銅系金属膜と前記研磨パッドの
間には前述したカルボキシル基およびヒドロキシル基を
それぞれ1つ持つ有機酸(第2有機酸)を存在させるこ
とを許容する。
【0029】前記研磨は、例えば次に説明する図1の研
磨装置を用いてなされる。すなわち、図1のターンテー
ブル1上には例えば発泡樹脂から作られた研磨パッド2
が被覆されている。研磨砥粒、増粘剤および水を含む研
磨用スラリー(または研磨砥粒を含まず、増粘剤および
水を含む研磨組成物)を供給するための供給管3は、前
記研磨パッド2の上方に配置されている。上面に支持軸
4を有する基板ホルダ5は、研磨パッド2の上方に上下
動自在でかつ回転自在に配置されている。
【0030】このような図1に示す研磨装置による研磨
は、以下に説明する3つの形態、つまり(1)研磨砥
粒、増粘剤および水を含む研磨用スラリーを研磨パッド
上に供給する形態、(2)研磨パッド表面に研磨砥粒を
分散・固定し、この研磨パッド上に研磨砥粒を含まず、
増粘剤および水を含む研磨組成物を供給する形態、
(3)研磨パッドに研磨砥粒を分散・仮固定し、この研
磨パッド上に前記研磨組成物を供給する形態、のいずれ
かが採用される。
【0031】(1)研磨砥粒、増粘剤および水を含む研
磨用スラリーを研磨パッド上に供給する形態 まず、ホルダ5により基板6上に形成した銅系金属膜が
研磨パッド2に対向するように保持する。つづいて、供
給管3から研磨砥粒、増粘剤および水を含む研磨用スラ
リー7を供給しながら、支持軸4により前記基板6を前
記研磨パッド2に向けて所望の加重を与え、さらに前記
ホルダ5およびターンテーブル1を同方向に回転させ
る。このとき、前記基板の銅系金属膜はこの金属膜と前
記研磨パッド間に供給された研磨用スラリー中の研磨砥
粒により研磨される。
【0032】(2)研磨パッド表面に研磨砥粒を分散・
固定し、この研磨パッド上に研磨砥粒を含まず、増粘剤
および水を含む研磨組成物を供給する形態 まず、ホルダ5により基板6上に形成した銅系金属膜が
研磨パッド2に対向するように保持する。つづいて、供
給管3から研磨砥粒を含まず、増粘剤および水を含む研
磨組成物7を供給しながら、支持軸4により前記基板6
を前記研磨パッド2に向けて所望の加重を与え、さらに
前記ホルダ5およびターンテーブル1を同方向に回転さ
せる。このとき、前記基板の銅系金属膜は前記研磨パッ
ド表面に固定、露出された研磨砥粒および供給された増
粘剤および水を含む研磨組成物の存在下で研磨される。
【0033】(3)研磨パッド表面に研磨砥粒を分散・
仮固定し、この研磨パッド上に研磨砥粒を含まず、増粘
剤および水を含む研磨組成物を供給する形態 まず、ホルダ5により基板6上に形成した銅系金属膜が
研磨パッド2に対向するように保持する。つづいて、供
給管3から研磨砥粒を含まず、増粘剤および水を含む研
磨組成物7を供給しながら、支持軸4により前記基板6
を前記研磨パッド2に向けて所望の加重を与え、さらに
前記ホルダ5およびターンテーブル1を同方向に回転さ
せる。このとき、前記研磨パッドに仮固定された研磨砥
粒が前記基板の銅系金属膜と前記研磨パッドの間に供給
されるため、前記基板の銅系金属膜はこの研磨砥粒と別
途供給された増粘剤および水を含む研磨組成物の存在下
で研磨される。
【0034】以上説明したように本発明に係る本発明の
銅系金属研磨用スラリーは、研磨砥粒、増粘剤および水
を含有するため、銅系金属膜の研磨終了時における過度
な研磨、つまりディシングを抑制することができる。
【0035】具体的には、前記スラリーにより例えば基
板上の溝内を含む全面に形成した銅系金属膜を研磨する
と、前記溝以外の領域の銅系金属膜部分を研磨、除去し
た後に溝内に埋込まれた前記銅系金属の研磨を抑制、つ
まりディシングを抑制することができる。かかるディシ
ングの作用は、次のような挙動によるものと推定され
る。
【0036】すなわち、一つは前述したような図1に示
す研磨装置を用い、そのホルダにより研磨パッドと銅系
金属膜の間に供給されるスラリー中の研磨砥粒に荷重が
加えると、その砥粒による銅系金属膜の研磨は前記荷重
がある値を超えた時点で始まる荷重依存性を示す。前述
したように研磨用スラリー中に研磨砥粒および水ととも
に、例えばセルロース、ポリビニルピロリドンのような
増粘剤を共存させると、前記研磨砥粒の表面に増粘剤が
付着して緩衝材として作用し、高い荷重下でも研磨砥粒
による銅系金属膜の研磨を抑制できる。その結果、溝内
に埋込まれた前記銅系金属のディシングを抑制できる。
【0037】もう一つは、前述したスラリーによる銅系
金属膜の研磨においてそのスラリー中の増粘剤が銅系金
属膜の表面に付着して前記研磨砥粒による研磨性を緩和
するため、結果として溝内に埋込まれた前記銅系金属の
ディシングを抑制することができる。
【0038】したがって、例えば溝内に埋込まれた銅系
金属のディシングを抑制できるため、例えば半導体装置
の埋込み配線に適用した場合、半導体装置の表面を平坦
化できるとともに、配線層そのもののシート抵抗の増大
を防止することが可能になる。
【0039】特に、銅と反応して水に実質的に不溶性
で、かつ銅よりも機械的に脆弱な銅錯体を生成する水溶
性の有機酸(第1有機酸)、酸化剤およびカルボキシル
基およびヒドロキシル基をそれぞれ1つ持つ有機酸(第
2有機酸)がさらに含有された銅系金属研磨用スラリー
は、銅系金属膜の研磨速度を高めつつ、研磨終了時での
銅系金属膜のディシングを抑制することができる。
【0040】すなわち、研磨砥粒、増粘剤および水の他
にさらに前記有機酸および酸化剤が含有されたスラリー
を前述した図1に示すポリシング装置のホルダ5で保持
された基板6の銅系金属膜とターンテーブル1上の研磨
パッド2との間に供給して前記スラリーを前記銅系金属
膜に接触させると、そのスラリー中の酸化剤が水の存在
下で銅と反応してCuの水和物(Cuイオン)を生成す
る。この時、前記スラリー中の第2有機酸(例えば乳
酸)により前記水和物の生成を促進することができる。
また、前記スラリー中の有機酸(例えば2−キノリンカ
ルボン酸)は、前記Cuの水和物(Cuイオン)と反応
して銅系金属膜表面に銅錯体層を生成する。このような
状態で前記ホルダ5により前記基板6の銅系金属膜を前
記研磨パッド2に向けて荷重を加え、前記ターンテーブ
ル1およびホルダ5を同一方向に回転させると、前記銅
系金属膜の表面に生成された銅錯体層は、水に溶解され
ないものの、銅に比べて脆弱であるため、前記スラリー
中の研磨砥粒により機械的に研磨される。つまり、前記
組成のスラリーは、前記銅系金属膜を化学機械的に研磨
されるため、研磨速度を高めることが可能になる。
【0041】また、前記第1有機酸、酸化剤および第2
有機酸がさらに含有された銅系金属研磨用スラリーによ
る銅系金属膜の研磨終了時において、前記スラリー中の
増粘剤が銅系金属膜表面の脆弱な銅錯体層の研磨を抑え
る作用をなすため、前記溝内に埋込まれた銅系金属のデ
ィシングを抑制することができる。
【0042】本発明に係る銅系金属膜の研磨方法は、基
板上の凹部および開口部から選ばれる少なくとも1つの
埋込み用部材を形成し、この埋込み用部材を含む全面に
銅系金属膜を形成し、この基板の銅系金属膜を例えば前
述した図1に示す研磨装置の研磨パッド上で、それらの
間に少なくとも研磨砥粒、増粘剤および水の存在させた
状態にて研磨することによって、前記増粘剤の作用によ
り前述したように基板上の凹部および開口部から選ばれ
る少なくとも1つの埋込み用部材に埋込まれた銅系金属
のディシングを抑制できる。
【0043】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例を図2を参照
して詳細に説明する。
【0044】(実施例1)まず、コロイダルシリカ3.
6重量%、コロイダルアルミナ1.1重量%、2−キノ
リンカルボン酸(キナルジン酸)0.6重量%、乳酸
0.35重量%、ドデシル硫酸アンモニウム1.8重量
%、過酸化水素3.9重量%、ヒドロキシエチルセルロ
ース0.5重量%および残部水からなる銅系金属研磨用
スラリーを調製した。
【0045】次いで、図2の(A)に示すように表面に
図示しないソース、ドレイン等の拡散層が形成されたシ
リコン基板21上にCVD法により層間絶縁膜としての
例えば厚さ1000nmのSiO2 膜22を堆積した
後、前記SiO2 膜22にフォトエッチング技術により
配線層に相当する形状を有する幅100μm、深さ0.
8μmの複数の溝23を形成した。つづいて、図2の
(B)に示すように前記溝23を含む前記SiO2 膜2
2上にスパッタ蒸着により厚さ15nmのTiNからな
るバリア層24および厚さ1.6μmのCu膜25をこ
の順序で形成した。
【0046】次いで、前述した図1に示すポリシング装
置を用いて基板ホルダ5に前記Cu膜25が成膜された
シリコン基板21をそのCu膜25が研磨パッド(ロー
デル社製商品名;IC1000)2側に対向するように
逆さにして保持し、支持軸4により前記ウェハを研磨パ
ッド2に500gf/cm2 の荷重を与え、さらに前記
ターンテーブル1およびホルダ5をそれぞれ103rp
m、100rpmの速度で同一方向に回転させながら、
前記研磨用スラリーを供給管3から50mL/分の速度
で前記研磨パッド2に供給して前記溝23を除く前記S
iO2膜22表面が露出するまでCu膜25および前記
バリア層24を研磨することにより図2の(C)に示す
ように周囲がバリア層24で包まれた埋込みCu配線層
26を形成して半導体装置を製造した。
【0047】(比較例1)銅系金属研磨用スラリーとし
てコロイダルシリカ3.6重量%、コロイダルアルミナ
1.1重量%、2−キノリンカルボン酸(キナルジン
酸)0.6重量%、乳酸0.35重量%、ドデシル硫酸
アンモニウム1.8重量%、過酸化水素3.9重量%お
よび残部水からなる組成ものを用いた以外、実施例1と
同様な方法によりCu膜、バリア層を研磨してCu埋込
み配線層を形成し、半導体装置を製造した。
【0048】実施例1および比較例1により形成された
Cu埋込み配線層のディシング量を測定した。その結
果、比較例1ではディシング量が180nmであったの
に対し、実施例1ではディシング量が130nmと減少
することが確認された。
【0049】(実施例2)銅系金属研磨用スラリーとし
てθ−アルミナ2.2重量%、2−キノリンカルボン酸
(キナルジン酸)0.6重量%、乳酸0.35重量%、
ドデシル硫酸アンモニウム1.8重量%、過酸化水素
3.9重量%、ヒドロキシエチルセルロース0.3重量
%および残部水からなる組成ものを用いた以外、実施例
1と同様な方法によりCu膜、バリア層を研磨してCu
埋込み配線層を形成し、半導体装置を製造した。
【0050】(比較例2)銅系金属研磨用スラリーとし
てθ−アルミナ2.2重量%、2−キノリンカルボン酸
(キナルジン酸)0.6重量%、乳酸0.35重量%、
ドデシル硫酸アンモニウム1.8重量%、過酸化水素
3.9重量%および残部水からなる組成ものを用いた以
外、実施例1と同様な方法によりCu膜、バリア層を研
磨してCu埋込み配線層を形成し、半導体装置を製造し
た。
【0051】実施例2および比較例2により形成された
Cu埋込み配線層のディシング量を測定した。その結
果、比較例2ではディシング量が150nmであったの
に対し、実施例1ではディシング量が100nmと減少
することが確認された。
【0052】なお、前記実施例1,2では半導体装置の
埋込み配線層の形成に適用した例を説明したが、これに
限定されない。例えば半導体装置のビアフィルの形成ま
たは液晶表示装置の埋込み配線層やビアフィルの形成に
適用してもよい。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば銅
系金属膜の研磨終了時におけるディシングの発生を抑制
することが可能な銅系金属研磨用スラリーを提供するこ
とができる。
【0054】本発明は、ディシングの発生を抑制した銅
系金属からなる埋込み配線層やビアフィルを形成するこ
とが可能で、半導体装置や液晶表示装置の配線形成工程
に有効に適用することができる銅系金属膜の研磨方法を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の研磨方法に適用される研磨装置を示す
概略図。
【図2】本発明の実施例1における半導体装置の製造工
程を示す断面図。
【符号の説明】
1…ターンテーブル、 2…研磨パッド、 3…供給管、 5…ホルダ 21…シリコン基板、 22…SiO2 膜、 23…溝、 26…Cu埋込み配線層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桜井 直明 神奈川県横浜市栄区笠間町1000番地1 芝 浦メカトロニクス株式会社横浜事業所内 (72)発明者 小林 信雄 神奈川県横浜市栄区笠間町1000番地1 芝 浦メカトロニクス株式会社横浜事業所内 (72)発明者 平林 英明 神奈川県横浜市磯子区新磯子町33番地 株 式会社東芝生産技術センター内 (72)発明者 猪野 隆生 神奈川県横浜市磯子区新磯子町33番地 株 式会社東芝生産技術センター内 (72)発明者 斎藤 晶子 神奈川県横浜市磯子区新磯子町33番地 株 式会社東芝生産技術センター内 Fターム(参考) 3C058 AA07 CA01 CA04 CB01 CB03 DA02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 研磨砥粒、増粘剤および水を含むことを
    特徴とする銅系金属研磨用スラリー。
  2. 【請求項2】 銅と反応して水に実質的に不溶性で、か
    つ銅よりも機械的に脆弱な銅錯体を生成する水溶性の有
    機酸および酸化剤がさらに含有されることを特徴とする
    請求項1記載の銅系金属研磨用スラリー。
  3. 【請求項3】 基板上の凹部および開口部から選ばれる
    少なくとも1つの埋込み用部材を形成し、この埋込み用
    部材を含む全面に銅系金属膜を形成する工程と、 前記基板の銅系金属膜を研磨パッド上で、それらの間に
    少なくとも研磨砥粒、増粘剤および水を存在させた状態
    にて研磨する工程とを具備したことを特徴とする銅系金
    属膜の研磨方法。
  4. 【請求項4】 前記銅系金属膜と前記研磨パッドの間に
    銅と反応して水に実質的に不溶性で、かつ銅よりも機械
    的に脆弱な銅錯体を生成する水溶性の有機酸および酸化
    剤をさらに存在させることを特徴とする請求項3記載の
    銅系金属膜の研磨方法。
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