JP2001266402A - 片面2層の光ディスク - Google Patents

片面2層の光ディスク

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JP2001266402A
JP2001266402A JP2000084550A JP2000084550A JP2001266402A JP 2001266402 A JP2001266402 A JP 2001266402A JP 2000084550 A JP2000084550 A JP 2000084550A JP 2000084550 A JP2000084550 A JP 2000084550A JP 2001266402 A JP2001266402 A JP 2001266402A
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film
disk
dvd
recording
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Katsumi Suzuki
克己 鈴木
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、同時に2つのディスクの機能が
実行可能な片面2層光ディスクを提供することができ
る。 【解決手段】 この発明は、レーザ光の入射側の第1層
として、DVD−RWディスクの物理フォーマットを形
成した基板11を用い、その上に記録膜としてAgIn
SbTe系の相変化膜13を設け、第2層として、DV
D−RAMの物理フォーマットを形成した基板51を用
い、その上にGeSBTe系の相変化膜54を設け、上
記第1層と第2層とを所定の膜厚の透明な接着層60に
よって接着して構成するようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、1層目と2層目
とに対してそれぞれ、データが記録されたり、記録され
ているデータが再生される片面2層の光ディスクに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、大容量メモリとして光ディスクが
注目をあびている。光ディスクは、CDに代表される再
生専用型、CD−Rに代表される1回追記型、コンピュ
ータの外付けメモリに代表される書き換え可能型の3種
類に大別される。
【0003】1回追記型の代表例としては、DVDフォ
ーラムで規格化されているブックのVer.1.0に基
づく3.9GBのDVD−RやブックのVer.2.0
に基づく4.7GBのDVD−Rディスクがある。
【0004】いずれのディスクもポリカーボネート等の
透明で円盤状のプラスチック基板上に色素系有機膜をス
ピン塗布又はスパッタにより形成し、この色素系有機膜
にレーザ光を集光させて、記録膜に穴を形成することで
記録を行う。1度形成された穴は、塞がることは無いの
で書き換えることができないため、1回追記記録とな
る。
【0005】更に書き換え可能型は、光磁気ディスクと
相変化ディスクに大別される。相変化光ディスクは、レ
ーザビームの照射により、非晶質と結晶との間で可逆的
の相変化する記録膜を用いて、記録マーク(非晶質)と
バックグラウンドの結晶状態の反射率の差によって再生
する。
【0006】記録膜のレーザ照射部分が、非晶質(マー
ク)になるか結晶(消去状態)になるかは、照射された
部分が、膜を構成する材料の融点を越えるか、または結
晶化温度を越えるか、のみに依存するため、レーザビー
ムの強弱変調で走査することで、オーバライトが可能で
あるという利点がある。
【0007】図1には、相変化光ディスクの記録媒体の
ごく一般的な層構成を示す。ポリカーボネート又はガラ
ス製の透明基板1上に、ZnS/SiO2混合膜からな
る誘電体層3が成膜され、その上に、レーザ光等の照射
により、非晶質と結晶との間で可逆的に相変化する、例
えばAgInSbTeの3元合金からなる相変化記録
層、又はGeSbTe3元合金からなる相変化記録層4
を積層し、再度、ZnS・SiO2混合膜からなる誘電
体層5を、更には、A1Mo合金からなる金属反射層6
を積層した構成となっている。7はディスクの取り扱い
上で生ずる傷を防止するための、UV硬化樹脂保護層で
ある。
【0008】相変化記録層4はレーザ光照射により溶融
して急冷することで非晶質化するが、この時誘電体保護
層3及び5は記録層4が蒸発して穴が明くのを防止す
る、いわゆる記録層の耐熱保護の機能を果たす。また、
下側の誘電体層3は、金属反射層6との相乗効果で信号
再生時に光学的にエンハンスするように設計されてお
り、通常その厚さは、500−3000Aに設定されて
いる。
【0009】相変化記録膜4は、レーザ光の照射により
溶融する必要から通常かなり薄く設計されており、50
−300Aに設定されている。上側誘電体保護層5は、
レーザ光照射時に溶融した記録層の熱をできるだけ急冷
して非晶質化するため、金属反射層6へなるべく熱を逃
がす構成を取る必要から、通常かなり薄く設計されてお
り、典型的には50−300A程度である。金属反射層
6は、再生信号のエンハンスと熱の逃げを良くする目的
から、その厚さは通常500A以上3000A程度の設
定となっている。
【0010】次に、現在DVDフォーラム内で規格化が
進められているDVD−Rディスクについて説明する。
ユーザ容量が片面4.7GBのDVDーRディスクは、
Rドライブで記録する。データが再生専用のDVD−R
OMドライブでも再生できるように、工夫されている。
【0011】すなわち、ディスクの内側にはDVD−R
ディスクをDVDドライブにかけるとまず光学ヘッドが
読みに行くリードインROM部があり、この部分はDV
DのROMやVIDEOと同じ片面4.7GB容量と同
じ物理フォーマットでエンボスピットが形成されてお
り、RドライブもROMドライブも最初にこのリードイ
ンROM部の情報を読んで、このディスクが4.7GB
のRディスクなのか、4.7GBのROMディスクなの
かを判別し、更にRディスクである場合は、最適の記録
パワー等の情報も読んで行く。
【0012】次に、片面4.7GBのDVD−ROMデ
ィスクと4.7GBのDVD−Rディスクの再生互換性
について説明する。片面4.7GBのROMディスク及
びRディスクは、トラックピッチ0.74μm、最短ビ
ットピッチが0.267μmの8/16変調となってお
り、全く物理的な緒言は同じである。
【0013】但し、違うのはROMディスクがピットが
凹のエンボスで形成されているのに反して、Rディスク
ではデータ記録部分は連続するグルーブ(溝)になって
おり、このグルーブ上に成膜された色素系有機記録膜層
に、前述するようにレーザ光を照射して穴を形成して情
報が記録される。
【0014】また、Rディスクは、その用途は主にオー
サリング用とコンシューマ用に分けられるが、データ部
分は追記可能になっており、穴あけ記録をする前は、ラ
ンド部分にエンボスによるアドレスが付けられている
が、アドレス以降の記録・再生可能部分に穴をあけてデ
ータ記録を行うとデータの頭に穴で新たにヘッダを付け
て、このヘッダはROMディスクと全く同じフォーマッ
トで付けられるため、穴あけ記録後はROMディスクと
全く互換がとれるように工夫されている。
【0015】因みに穴あけ記録する前には、ランド部分
にエンボスのアドレスはどこに書いたら良いか見つける
ためと、データのかき始めのタイミングをとるために必
要となる。従ってDVD−Rディスクは穴あけ記録を行
った後は、DVD−ROMディスクと全く同じ取り扱い
ができる。このような、DVD−R規格Ver.2.0
にその物理フォーマットが規定されている。
【0016】次に、現在DVDフォーラム内で規格化が
進められているDVD−RWディスクについて説明す
る。ユーザ容量が片面4.7GBのDVD−RWディス
クは、RWドライブで記録する。データが再生専用のD
VD−ROMドライブでも再生できるように、工夫され
ている。
【0017】すなわち、ディスクの内側にはDVD−R
WディスクをDVDドライブにかけるとまず光学ヘッド
が読みに行くリードインROM部があり、この部分はD
VDのROMやVIDEOと同じ片面4.7GB容量と
同じ物理フォーマットでエンボスピットが形成されてお
り、RWドライブもROMドライブも最初にこのリード
インROM部の情報を読んで、このディスクが4.7G
BのRWディスクなのか、4.7GBのROMディスク
なのかを判別し、更にRWディスクである場合は、最適
の記録パワー等の情報も読んで行く。
【0018】次に、片面4.7GBのDVD−ROMデ
ィスクと4.7GBのDVD−RWディスクの再生互換
性について説明する。片面4.7GBのROMディスク
及びRWディスクは、トラックピッチ0.74μm、最
短ビットピッチが0.267μmの8/16変調となっ
ており、全く物理的な緒言は同じである。
【0019】但し、違うのはROMディスクがピットが
凹のエンボスで形成されているのに反して、RWディス
クではデータ記録部分は連続するグループ(溝)になっ
ており、このグループ上に成膜された相変化記録層に、
前述するように反射率の変化としてピットが形成され
る。
【0020】また、RWディスクは、その用途は主にオ
ーサリング用とコンシューマ用に分けられるが、データ
部分は書き換えが可能になっており、そのため、相変化
による記録をする前は、ランド部分にエンボスによるア
ドレスが付けられているが、アドレス以降の記録・再生
可能部分に相変化によるデータ記録を行うとデータの頭
に相変化で新たにヘッダを付けて、このヘッダはROM
ディスクと全く同じフォーマットで付けられるため、相
変化で記録後はROMディスクと全く互換がとれるよう
に工夫されている。
【0021】因みに相変化記録をする前には、ランド部
分にエンボスのアドレスはとどこに書いたら良いか見つ
けるためと、データのかき始めのタイミングをとるため
に必要となる。従ってDVD−RWディスクは相変化記
録を行った後は、DVD−ROMディスクと全く同じ取
り扱いができる。このような、DVD−RW規格Ver
−1.0にその物理フォーマットが規定されている。
【0022】DVD−RWディスクは、一般に書き換え
可能な相変化記録膜としてAgInSbTe系の3元合
金が用いられている。この3元合金は、材料の性質とし
て、レーザ光によるオーバライト記録(以後、OW記録
と記す。)を繰り返し行うと約1000回でOWができ
なくなってしまうという不具合点がある。
【0023】しかし、このDVD−RWディスクは先に
も示したように主に、画像のオーサリング用途やコンシ
ューマ用途として用いられるため、繰り返しOWをする
回数はそれほど多くなくて良い。
【0024】一方、このDVD−RWディスクは、先ほ
ど説明したとおり、OW記録後は4.7GBのDVD−
ROMと全く同じ扱いができるという点で、再生専用の
DVD−VIDEOプレイヤーに掛けた時に再生互換が
取りやすいという利点がある。
【0025】そのため、このDVD−RWディスクがか
かるDVD−RWドライブを画像の記録・再生が可能な
民生用の録再DVDとして応用する動向がある。言い換
えれば、このDVD−RWディスクは、テレビ画像や、
個人のハンディカム等の動画像を連続記録(シーケンシ
ャル記録)するのに向いている。
【0026】次に、DVD−RAM規格Ver.2.0
に基づく4.7GBのDVD−RAMディスクについて
説明する。DVD−RAMディスクは、4.7GBのデ
ータ記録容量を可能にするため、トラックピッチ0.6
15μm、ビットピッチは0.28μmのランド/グル
ーブ記録を採用している。
【0027】更に詳細を説明すると、4.7GBのDV
D−RAMディスクでは、ランド(土手)の部分をレー
ザで走査していくと1週に1カ所、ランド(土手)から
グルーブ(溝)に自動的に切り替わる部分がある。
【0028】そして、グルーブ(溝)部分をレーザ光で
走査して行くと、やはり1周の周方向の同じ位置で、自
動的にランド(土手)に切り替わる。即ち、通常の光デ
ィスクではランド記録かグルーブ記録のいずれかを採用
しているが、このDVD−RAMでは、ランドにもグル
ーブにもデータの記録・再生が可能なランド/グルーブ
記録(以後、L/G記録と記す。)を採用している。
【0029】また、DVD−RAMディスクは、ランド
又はグルーブの1周が複数のセクターによって区切られ
てそのセクターの先頭部分には、ランドやグルーブの中
心線に対して1/4トラックだけずれてエンボスピット
によるヘッダが形成されている。
【0030】1/4トラック分ずれてヘッダが形成され
ている理由は、レーザ光がランドの中心線上を走査して
いて、グループの中心線上を走査していても、ヘッダ上
を1/4だけかすめて走査することで再生が可能である
からである。このDVD−RAMは、この千鳥状の配列
されたヘッダが、ランド又はグループのデータ記録再生
部分(以後、セクターと記す。)を細かく区切ってい
る。
【0031】言い換えると、データ記録・再生領域は、
短く区切られた多くいのセクターから形成されているた
め、コンピュータのような少量のデータをたくさん、別
々のセクターに記録する用途に向いている。また、多く
のヘッダによってセクターが区切られていることによっ
て、レーザ光によるランダムアクセスが可能であるとい
う点でもコンピュータ用として適している理由である。
【0032】また、このDVD−RAMディスクの記録
・再生部分には、一般的にGeSBTe系の相変化記録
膜が用いられている。このGeSbTe系記録膜は、先
に説明したDVD−RWに採用されているAgInSb
Te系記録膜と比べて、OW繰り返し時に繰り返し劣化
が少なく、10万回以上のOWが可能であると言う利点
がある。
【0033】すなわち、コンピュータ用に使用される書
き換え可能媒体は、データをどこのセクターに何を記録
したかといったデータ管理領域があり、その部分は頻繁
に書き換えるため、OW書き換え回数は多い方が良く、
一般的に10万回以上は必要とされているため、DVD
−RAMディスクのこの意味でもコンピュータ用途に適
していると言える。
【0034】ところで、近年、この4.7GBのDVD
−RWディスクとDVD−RAMディスク、DVD−R
W規格Ver.1.0に基づく4.7GBのDVD−R
ディスクの3ディスクに対して記録・再生可能な、DV
Dマルチドライブ(以後、DVDIIIと記す。)がDV
Dフォーラムで提案されている。
【0035】このDVDIIIが製品化されると、上記、
1回追記記録も対応できるし、民生用の連続画像記録に
も対応できるし、コンピュータ用のランダムアクセスや
少量のデータを細かく区切ったセクター記録にも対応で
きる。
【0036】しかし、上記機能は、ディスクごとに使い
分けが必要であり、同時に2つのディスクの機能を実行
できないという不具合点がある。
【0037】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、同時に2
つのディスクの機能が実行可能な片面2層の光ディスク
を提供することを目的としている。
【0038】
【課題を解決するための手段】この発明の片面2層光デ
ィスクは、レーザ光の入射側の第1層として、DVD−
RWディスクの物理フォーマットを形成した基板と、そ
の上に記録膜としてAgInSbTe系の相変化膜を設
け、第2層として、DVD−RAMディスクの物理フォ
ーマットを形成した基板を用い、その上にGeSbTe
系の相変化膜を設け、上記第1層と第2層とが所定の膜
厚の透明な接着層によって接着されている。
【0039】この発明の片面2層光ディスクは、レーザ
光の入射側の第1層として、片面4.7GBから1%か
ら12%以下の容量を削減したDVD−RWディスクの
物理フォーマットを形成した基板と、その上に記録膜と
してAgInSbTe系の相変化膜を設け、第2層とし
て、片面4.7GBから1%から12%以下の容量を削
減したDVD−RAMディスクの物理フォーマットを形
成した基板を用い、その上にGeSbTe系の相変化膜
を設け、上記第1層と第2層とが所定の膜厚の透明な接
着層によって接着されている。
【0040】この発明の片面2層光ディスクは、レーザ
光の入射側の第1層として、DVD−RAMディスクの
物理フォーマットを形成した基板と、その上に記録膜と
してGeSbTe系の相変化膜を設け、第2層として、
DVD−RWディスクの物理フォーマットを形成した基
板を用い、その上にAgInSbTe系の相変化膜を設
け、上記第1層と第2層とが所定の膜厚の透明な接着層
によって接着されている。
【0041】この発明の片面2層光ディスクは、レーザ
光の入射側の第1層として、片面4.7GBから1%か
ら12%以下の容量を削減したDVD−RAMディスク
の物理フォーマットを形成した基板と、その上に記録膜
としてGeSbTe系の相変化膜を設け、第2層とし
て、片面4.7GBから1%から12%以下の容量を削
減したDVD−RWディスクの物理フォーマットを形成
した基板を用い、その上にAgInSbTe系の相変化
膜を設け、上記第1層と第2層とが所定の膜厚の透明な
接着層によって接着されている。
【0042】この発明の片面2層光ディスクは、レーザ
光の入射側の第1層として、DVD−RWディスクの物
理フォーマットを形成した基板と、その上に記録膜とし
てAgInSbTe系の相変化膜を設け、第2層とし
て、DVD−Rディスクの物理フォーマットを形成した
基板を用い、その上に色素系有機膜を設け、上記第1層
と第2層とが所定の膜厚の透明な接着層によって接着さ
れている。
【0043】この発明の片面2層光ディスクは、レーザ
光の入射側の第1層として、片面4.7GBから1%か
ら12%以下の容量を削減したDVD−RWディスクの
物理フォーマットを形成した基板と、その上に記録膜と
してAgInSbTe系の相変化膜を設け、第2層とし
て、片面4.7GBから1%から12%以下の容量を削
減したDVD−Rディスクの物理フォーマットを形成し
た基板を用い、その上に色素系有機膜を設け、上記第1
層と第2層とが所定の膜厚の透明な接着層によって接着
されている。
【0044】この発明の片面2層光ディスクは、レーザ
光の入射側の第1層として、DVD−RAMディスクの
物理フォーマットを形成した基板と、その上に記録膜と
してGeSbTe系の相変化膜を設け、第2層として、
DVD−Rディスクの物理フォーマットを形成した基板
を用い、その上に色素系有機膜を設け、上記第1層と第
2層とが所定の膜厚の透明な接着層によって接着されて
いる。
【0045】この発明の片面2層光ディスクは、レーザ
光の入射側の第1層として、片面4.7GBから1%か
ら12%以下の容量を削減したDVD−RAMディスク
の物理フォーマットを形成した基板と、その上に記録膜
としてGeSbTe系の相変化膜を設け、第2層とし
て、片面4.7GBから1%から12%以下の容量を削
減したDVD−Rディスクの物理フォーマットを形成し
た基板を用い、その上に色素系有機膜を設け、上記第1
層と第2層とが所定の膜厚の透明な接着層によって接着
されている。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、まず、すでに存在している
片面2層の相変化型ディスクに関しては、ISOM’9
8(International symposium
on Optical Memory 1998 O
ctober20〜22)、Th−N−05 「Re
writable Dual Layer Phase
−Change Optical Disk」で発表さ
れている。
【0047】この論文に記載されている片面2層RAM
ディスクの大まかな構造としては、ポリカーボネート
(PC)基板上に第1層のRAMと、別のPC基板上に
第2層のRAMを設けて、これを40μm厚のUV硬化
樹脂膜で貼り合わせたものとなっている。
【0048】第1層は、PC基板側からZnS−Si0
2保護膜/GeSbTe記録層/ZnS−Si02保護
膜の膜構成になっている。第2層は、UV硬化膜の側か
ら、Au干渉膜/ZnS−Si02保護膜/GeSbT
e記録膜/ZnS−Si02保護膜/Al−Cr反射膜
の膜構成となっている。
【0049】対物レンズで集光されたレーザ光は、サー
ボ回路により、第1層の記録膜に焦点があう場合と、第
2層の記録膜に焦点があう場合に切り替えられて、各記
録膜で記録再生を行う。
【0050】次に、上記論文で説明されている、片面2
層RAMディスクの光学設計の手法について説明する。
まず、基本設計思想であるが、対物レンズで集光された
レーザ光が、第2層の記録膜にも届くためには、第1層
は全体として高透過率でなければならない。第2層は、
第1層を透過してきた弱いレーザ光でも記録/再生が可
能である必要があるため、層全体として高感度(記
録)、高反射率(再生)である必要がある。
【0051】また、信号処理上、第1層と第2層からの
再生信号の大きさを揃える必要がある。再生信号の大き
さは、記録マーク(非晶質部分)とその回りの消去部分
(結晶部分)との反射率の差(以下、反射率変化量と記
す。)で表される。
【0052】第1層の反射率をr1、透過率をtl、第
2層の反射率をr2とすると、第1層からの反射率変化
量△R1=△r1。第2層からの反射率変化量は、入射
光は、第1層を透過してから第2層で反射し、もう一度
第1層を透過するので、第2層からの反射率変化△r2
に、第1層の透過率を2回乗じた値となる。従って第2
層からの絶対反射率変化量△R2=△r2×t1×t1
となる。ここで、上述したように第1層からの再生信号
の大きさと第2層からの再生信号の大きさは、信号処理
上ほぼ同じにする必要があるため△R1=△R2。
【0053】次に、各パラメータを定義する。第1層の
結晶の反射率をr1c、吸収率をα1c、透過率をt1
c、非晶質の反射率をrla、吸収率をα1a、透過率
t1aとする。ここで、 r1c+α1c+t1c=100,r1a+α1a+t
1a=100 である。
【0054】上記論文では、まず第1層が未記録(結晶
状態)の状態でも電気的にサーボがかかるようにr1c
を9%に設定する。rlcはサーボだけ考えるともっと
大きい方が良いが、前述したように第2層からの反射光
が、2回第1層を透過することから、第2層からの反射
光量が相当小さくなることを見込んで、それに合わせた
と思われる。
【0055】次に、上述した条件で、入射光は第1層を
透過後、第2層に届かなければならないため、第1層の
透過率r1cを50%に設定する。透過率を50%と大
きく設定するには、通常相変化光ディスクで冷却のため
に必要とされている金属反射膜を取る必要がある。その
ため、第1層のディスクには反射膜が設けられていな
い。透過率はあまり大きすぎると今度は第1層での吸収
率が小さくなって、第1層の記録感度が低下してしま
う。
【0056】上記2点を設定して第1層の相変化光ディ
スクの膜構成を設計するとその他のパラメータが自動的
に決まってくる。膜設計の結果、第1層の各パラメータ
は r1c=9%、α1c=41%、t1c=50%、 rla=2%、α1a=28%、t1a=70%。
【0057】したがって、第1層からの再生信号の大き
さ:反射率変化量△rl=r1c−r1a(結晶の反射
率一非晶質の反射率)=6%となる。
【0058】第2層からの再生信号の大きさ=反射率変
化量△R2=△r2×t1×t1=第1層からの再生信
号の大きさ=6%であるから、t1としてt1cの0.
5(50%)で代用すると、簡単な計算から△r2は2
4%となる。
【0059】第2層は、上述したごとく第1層を透過す
る少ない光量でも記録が可能にするため、ディスクを高
感度化する必要がある。言い換えると未記録部(結晶状
態)の吸収率を大きく設定する必要がある。また、吸収
する熱が逃げないためには、反射膜からの熱の逃げを押
さえるため、ある程度透過するくらい反射膜は薄く設定
する。
【0060】以上のような条件を当てはめて、△r2=
24%のもとで第2層の膜構成を設計すると、 r2c=13%、α2c=65%、t2c=22%、 r2a=37%、α2a=37%、t2a=26%とな
る。
【0061】ここで、r1c、α1c,t1cはそれぞ
れ2層の結晶状態の反射率、吸収率、透過率、r1a、
αla,tlaは、それぞれ非晶質状態の射率、吸収
率、透過率を表す。第2層の反射率変化量△r2r=2
a−r2c=24%であることは言うまでもない。
【0062】ここで着目したいのが、第2層では、記録
マーク(非晶質部分)の反射率r2aが、消去状態(結
晶部)の反射率r2cよりも高い、L to Hメディ
アとなっていることである。これは、相変化ディスクを
膜設計する上で、感度を上げる=結晶部の感度吸収率を
大きくするという条件を付けることで必然的に出てく結
果であることは、この分野に精通した技術者であれば十
分理解できる。
【0063】従って、結論として上記論文では、1層
は、反射膜無しのHtoLメディア、第2層は、Lto
Hメディアとなっている。しかし、上記片面2層RAM
ディスクには、以下のような欠点がある。
【0064】すなわち、第2層の消去状態(結晶部分)
の反射率r2c=13%であるが、事実上入射光は第1
層を2回透過するため、第1層を透過後に戻って来る反
射光の絶対値は、入射光の13×(0.5×0.5)=
3.5%となってしまう。従って、第2層を最初に使用
するとき、全面が未記録状態であると、焦点を第2層の
合わせてサーボをかけようとすると反射光が弱すぎてサ
ーボがかからないという不具合点が生じた。(サーボが
容易にかかる反射率としては、概ね5%が限度であるこ
とが知られている。第2層の非晶質の反射率は37%で
あり、第1層を2回透過しても9.5%であるため、記
録部分はサーボがかかる。)この第2層のようなLto
Hメディアの不具合点の改善策として、我々は既に無初
期化相変化ディスクを提案している。まず、一般的な相
変化材料の特性を説明する。
【0065】相変化光ディスクは、一般に円盤状ポリカ
ーボネイト等のプラスチック基板上にスパッタ法や蒸着
法等の真空成膜法で成膜されるが、これらの成膜方法は
一般的に原料材料が基板に付着していく過程で、高速の
原子又は分子が基板に衝突しながら付着していく。
【0066】つまり、相変化記録材料は、高温の原材料
が基板に付着した瞬間に急冷されるため、いわゆる溶融
・急冷によるアモルファス状態になる。従って、成膜直
後の相変化光ディスクは、どの場所もアモルファスであ
るから、全面記録状態である。
【0067】本来、光ディスクドライブで、初めのOW
によって、このアモルファス状態の記録マーク(アモル
ファス)と消去状態(結晶)とが書き込めれば理想であ
るが、通常、この成膜直後のアモルファス状態は、原材
料の基板衝突時の急冷度が極めて大きいため、エネルギ
ー的に非常に安定であり、光ディスクドライブのよる1
回目のOWでは、結晶状態を作り出すことができない。
【0068】上記理由から、通常、相変化光ディスクで
は、光ディスクドライブにかける前に大出力のレーザを
用いた初期結晶化装置により、全面結晶化するのが普通
である。
【0069】初期結晶化装置は、例えば、Arのガスレ
ーザ等の数Wクラスの出力のレーザを用い、対物レンズ
でディスク板面上に数十μmのスポット径に集光させ
る。光ディスクのトラックピッチは通常、0.5μmか
ら1.6μmであるから、このようなレーザ照射し、半
径位置をずらしながらディスクの円周方向に走査するこ
とで、数十トラックを一度に結晶化しながら、ディスク
全面を結晶化することができる。
【0070】このように通常は、初期結晶化を行わない
で光ディスクドライブの1回目のOWでは、結晶状態を
形成できないが、既に提案されている無初期化相変化デ
ィスクは、これを1回目のOWからOW記録ができるよ
うにするものである。
【0071】この無初期化相変化ディスクを第2面のD
VD−RAMディスクに採用することで、最初から非晶
質で反射率が高いので、光ディスクドライブによる1回
目のOW時にサーボが外れてしまうことはない。
【0072】以下、この発明の実施形態について図面を
参照にしながら説明する。
【0073】まず、図2、図3にこの発明による片面2
層DVD−RW/RAMディスクの第1層ディスクと第
2層ディスクの貼り合わせ前の膜構成を示す。
【0074】第1層ディスクは、図2に示すように、
0.6mm厚の円盤状のポリカーボネート製基板11上
にZnS・SiO2保護膜12、その上にレーザ光等の
照射により非晶質と結晶との間で可逆的に相変化するD
VD−RW系のAgInSbTe相変化記録膜13、更
にZnS・SiO2保護膜14をこの順に積層した構成
となっている。また、このポリカーボネート基板11
は、DVD−RWの規格バージョン1.0(以下Ve
r.1.0と記す)(4.7GB)に基づいた物理フォ
ーマットが形成されており、ランドプリピットでアドレ
スが形成されている。
【0075】前述したように、第1層は透過率を50%
に設定するため、通常の相変化光ディスクで設けられて
いる金属反射膜は設けられていない。
【0076】次に、第2層ディスクの膜構成を示す。す
なわち、第2層ディスクは、図3に示すように、0.6
mm厚のポリカーボネート製の透明基板15上に、Al
Crからなる反射膜2,ZnS・SiO2混合膜からな
る誘電体保護膜17が成膜され、その上に、レーザ光等
の照射により、非晶質と結晶との間で可逆的に相変化す
る、DVD−RAM系のGeSbTeの3元合金からな
る相変化記録膜18を積層し、再度ZnS・SiO2混
合膜からなる誘電体保護膜19を、更には、LtoHメ
ディアにするための半透明干渉膜として、Auからなる
半透明膜20を積層した構成となっている。
【0077】ここでポリカーボネート製基板15は、D
VD−RAM規格バージョン2.0(以後、Ver.
2.0と記す。)の基づく物理フォーマットで形成され
ており、1周に1回ランドとグルーブが自動的に切り替
わるランド/グルーブ記録で、更にランドとグループの
間に千鳥状にエンボス状のヘッダが形成されている。
【0078】相変化記録膜18はレーザ光照射により溶
融して急冷することで非晶質化するが、この時誘電体保
護膜17及び19は記録膜18が蒸発して穴が明くのを
防止する、いわゆる記録膜の耐熱保護の機能を果たす。
【0079】また、上側の誘電体層19は、Au半透明
層20と金属反射層16との相乗効果で信号再生時に光
学的にエンハンスするように設計されており、通常その
厚さは、500−3000Aに設定されている。相変化
記録膜18は、レーザ光の照射により溶融する必要から
通常かなり薄く設計されており、50−300Aに設定
されている。
【0080】下側の誘電体保護膜17は、レーザ光照射
時に溶融した記録層の熱をできるだけ急冷して非晶質化
するため、金属反射膜16へなるべく熱を逃がす構成を
取る必要から、薄く設計されており、典型的には50−
300A程度である。
【0081】また、近年、データ転送速度の高速化に伴
い、高速で記録する必要性から、ディスクの感度を上げ
る目的で急冷(熱を逃がす)でなく徐冷(熱を保持す
る)タイプの相変化光ディスクも検討されている。この
場合、この下側誘電体層17は300−3000Aに設
定される。
【0082】金属反射膜16は、再生信号のエンハンス
と熱の逃げを良くする目的から、その厚さは通常500
A以上3000A程度の設定となっている。但し、今回
の場合、記録感度を通常よりもかなり高く設定するため
に、熱の逃げを悪くするような場合は100Aから50
0Aに設定する場合もある。
【0083】Au半透明膜20は、Au膜を透過した光
と記録層からの反射光と干渉してエンハンスさせるた
め、適度に透過と反射をする必要があり、通常その膜厚
は20A−200Aに設定される。
【0084】以下、この発明の片面2層RW/RAMデ
ィスクの作製方法を示す。
【0085】この発明で第2層のRAMディスクを無初
期化相変化光ディスクにするスパッタ装置を図4に示
す。
【0086】(第1の実施例)すなわち、回転可能な円
盤状基台31上に、直径120mmで厚さ0.6mm
で、表面にDVD−RW規格Ver1.0に基づいた物
理フォーマットが形成されたポリカーボネート製ディス
ク基板32をセットし、真空スパッタ装置30を真空タ
ーボポンプ34を用いて、10−6ttorrの真空に
引いた。図中、35は排気系のバルブである。円盤状基
台31は、電源43からの電源電圧がスイッチ44を介
して印加されることにより、回転可能となっている。
【0087】まず、図2に示す第1層ディスクの作製を
説明する。回転基台31を60rpmで回転させなが
ら、Arガス導入バルブ33を開いて、Arガスをスパ
ッタ装置30内に導入する。排気系の能力はそのままに
して、Arガスの流量を図示しないマスフローコントロ
ーラによって調整し、装置30内の真空度が5×10−
3torrになるように設定する。
【0088】RF電源36を切り替えスイッチ37によ
って、ZnS/SiO2ターゲット38bの電極38a
側に倒し、RF電力600WをZnS/SiO2ターゲ
ットに投入する。約1分のプリスパッタの後、ターゲッ
ト38b直上のシャッター38cを開にして、基板11
上にZnS/SiO2誘電体膜12の成膜を開始する。
5分後RF電源36をOFFにし、シャッター38cも
閉にする。基板11上にZnS/SiO2膜12が51
0A、成膜された。
【0089】バルブ33を閉め、排気系34を使って、
装置30内の残留ArガスとZnS/SiO2分子を一
旦排気した後、再度。バルブ33を開にしてArガスを
導入し、スパッタ装置30内のArガス圧を5×10
−3torrに設定する。
【0090】切り替えスイッチ37を、AgInSbT
eの化合物組成ターゲット39bの電極39a側へ倒
し、電源36をONにして200WのパワーをAgIn
SbTeのターゲット39bに投入する。約1分のプリ
スパッタの後、ターゲット39b直上のシャッター39
cを開いて、ZnS・SiO2保護膜12上にAgIn
SbTe相変化記録膜13に成膜を開始する。15秒後
RF電源36をOFFにして、70AのAgInSbT
e記録膜13をZnS/SiO2膜12上に成膜する。
【0091】再度、バルブ33を閉にして、スパッタ装
置内の残留ArガスとAgInSbTe分子を排気した
後、バルブ33を開いて、Arガスをスパッタ装置30
内に導入する。Arガス圧が5×10−3torrにな
るようガス流量を調整した後、切り替えスイッチ37を
再びZnS/SiO2ターゲット38bの電極38a側
に倒し、RF電源36から600WのパワーをZnS/
SiO2ターゲット38bに投入する。約1分のプリス
パッタの後で、シャッター38cを再度開にして、Zn
S/SiO2保護膜14の成膜を開始する。
【0092】8分後、RF電源36をOFFし、シャッ
ター38cを閉にして、AgInSbTe記録膜13上
に800AのZnS/SiO2誘電体膜14を積層す
る。このサンプルディスク32をスパッタ装置30から
取り出す。この第1層のDVD−RWサンプルディスク
は、以下の実験では全て共通のため、同じプロセスを用
いて全く同じものを複数枚作製する。
【0093】次に、第1の実施例と同じ手法による、図
3に示す第2層ディスクの作製について説明する。
【0094】真空スパッタ装置30を真空ターボポンプ
34を用いて、10−6torrの真空に引いた。回転
基台31を60rpmで回転させながら、Arガス導入
バルブ33を開いて、Arガスをスパッタ装置30内に
導入する。排気系の能力はそのままにして、Arガスの
流量を図示しないマスフローコントローラによって調整
し、装置30内の真空度が5×10−3torrになる
ように設定する。切り替えスイッチ37をAlCrのタ
ーゲット40bの電極40a側に倒し、RF電源36か
ら200WのパワーをAlCrターゲット40bに投入
する。
【0095】約1分のプリスパッタの後、シャッター4
0cを開にして、AlCr反射膜の成膜を開始する。5
0秒後RF電源をOFFにして、シャッター40cを閉
め、基板15上にAlCr反射膜16を300Aを成膜
する。
【0096】一旦スパッタ装置30内のAr残留ガスと
AlCr合金原子を排気系34で排気した後、再度バル
ブ33を開いて、Arガスをスパッタ装置30内に導入
し、図示しないマスフローコントローラの調整により、
スパッタ装置30内を5×10−3torrに設定す
る。この後、切り替えスイッチ37をZnS/SiO2
ターゲット38bの電極38a側に倒し、RF電力60
0WをZnS/SiO2ターゲット38bに投入する。
【0097】約1分のプリスパッタの後、ターゲット3
8b直上のシャッター38cを開にして基板15上にZ
nS/SiO2誘電体膜17の成膜を開始する。5分3
0秒後電源36をOFFにし、シャッター38cも閉に
する。A1Cr膜16上には、ZnS・SiO2膜17
が550A、成膜される。
【0098】バルブ33を閉め、排気系34を使って、
装置30内の残留ArガスとZnS/SiO2分子を一
旦排気した後、再度。バルブ33を開にしてArガスを
導入し、スパッタ装置30のArガス圧を5×10−3
torrに設定する。切り替えスイッチ37を、GeS
bTeの化合物組成ターゲット39b(予め、AgIn
SbTeのターゲットからGeSbTeのターゲットに
交換しておいて)の電極39a側へ倒し、電源36をO
Nにして200WのパワーをGeSbTeのターゲット
39bに投入する。
【0099】約1分のプリスパッタの後、ターゲット3
9b直上のシャッター39cを開いて、ディスク基板3
2上にGeSbTe相変化記録膜に成膜を開始する。2
0秒後、RF電源36をOFFにして、GeSbTe記
録膜18を100A、ZnS/SiO2膜17上に成膜
する。
【0100】再度、バルブ33を閉にして、スパッタ装
置30内の残留ArガスとGeSbTe分子を排気した
後、バルブ33を開いて、Arガスをスパッタ装置30
内に導入する。Arガス圧が5×10−3torrにな
るようガス流量を調整した後、切り替えスイッチ37を
再びZnS/SiO2ターゲット38bの電極38a側
に倒し、RF電源36から600WのパワーをZnS/
SiO2ターゲット38bに投入する。約1分のプリス
パッタの後で、シャッター38cを再度開にして、Zn
S/SiO2の成膜を開始する。10分20秒後、RF
電源36をOFFし、シャッター38cを閉にして、G
eSbTe記録膜18上に1040AのZnS/SiO
2誘電体膜19を積層する。
【0101】最後に再度バルブ33を閉にして、装置3
0内のAr残留ガスとZnS/SiO2分子をスパッタ
装置30から排した後、再度ハルブ10を開にして、A
rガスを導入する。Arガス圧を5×10−3torr
に設定した後、RF電源36を切り替えスイッチ37に
よって、Auのターゲット41bの下に設けられた電極
41aに接続し、RF電源36から13.56MhHz
のRF電力を150W投入し、ArガスによるAuター
ゲット41bのスパッタを開始する。約1分のプリスパ
ッタの後、ターゲット41b直上にあるシャッター41
cを開にして、ZnS・SiO2保護膜19上に100
AのAu光学干渉膜20を成膜し、RF電源36をOF
Fにして、シャッター41cを閉じる。
【0102】このような通常プロセスで作製する第2層
DVD−RAMサンプルディスク9をスパッタ装置30
から取り出す。
【0103】上記説明から、このディスクの膜構成は、
基板/AlCr(300A)/ZnS・SiO2(55
0A)/GeSbTe(100A)/ZnS・SiO
2;1040A)/Au(100A)となっている。こ
のディスクを第2層のDVD−RAMディスクの(サン
プルA)と名付ける。
【0104】以下、この発明の第2層のDVD−RAM
ディスクを無初期化相変化光ディスクとする製造方法を
説明する。元々成膜直後のGeSbTe記録膜のアモル
ファスが非常に安定である。この理由は、ポリカーボネ
イト基板に付着する時のGeSbTe分子の衝突速度が
非常に速いため、急冷度が非常に大きいアモルファスに
なることが原因と考えられる。スパッタ中の原料分子の
速度は、原料分子の平均自由工程(その分子が他の分子
と衝突しないで、自由に動き回れる平均の距離)に依存
すると思われる。
【0105】この原料分子の平均自由工程は、例えば、
Arのガス圧を高くすることで、Ar原子との衝突回数
が増えて、エネルギーが減衰することで短くなる。Ar
のガス圧を上げてGeSbTe記録膜を成膜して、無初
期化ディスクを作製する方法は既に提案されている。
【0106】また、通常スパッタは,Arガスによって
原料ターゲットをたたいて、基板に原材料を付着させる
が、例えば同じ周期表でArよりも1周期重い不活性ガ
スのKrや2周期重い不活性ガスのXeを用いて、更に
ガス圧を上げた状態でGeSbTe記録膜を成膜すれ
ば、GeSbTeの分子はより重い不活性ガスに衝突す
ることにより、より多くの運動エネルギーを失うことに
なり、その分基板に到達するときの運動エネルギーが小
さくなる。Arより重い不活性ガスによるスパッタで無
初期化相変化ディスクを作製する方法も既に提案されて
いる。
【0107】一方、アモルファス状態から結晶化を促進
するもう1つの方法として、一般にアモルファス状態の
膜に結晶化の核を発生させる膜を隣接して設けると、こ
の結晶化の核がアモルファス膜の結晶化時に結晶核の生
成源となり、結晶化を促進することが知られている。こ
の結晶化の核生成膜として、GeN膜が適当であること
を付きとめた。そして、上記不活性ガス高圧下での記録
膜の成膜効果とこの結晶化の核生成膜を効果の相乗効果
が、予想以上に大きいことが判明する。GeN膜がこの
ように相変化記録膜の結晶化核発生源となる理由は、G
e膜中に不活性のN原子が取り込まれることによりGe
N膜の成膜後に膜中に応力が残留することによると推測
される。
【0108】(第2の実施例)図5のスパッタ装置30
を用いて、上述した第2層のDVD−RAMディスク
(サンプルA)の作製方法とGeSbTeの相変化記録
膜18の成膜方法以外は、全く同じ方法で、かつArガ
スとN2ガスの混合ガスを用いて、Geターゲットにス
パッタリングすることにより、GeSbTe記録膜に隣
接してGeN膜を成膜する。
【0109】尚、図4と図5のスパッタ装置30の違い
は、図4のAlCrターゲット40bが図5のGeター
ゲット42bに変わった点にある。
【0110】以下、その成膜方法を示す。真空スパッタ
装置30を真空ターボポンプ34を用いて、10−6
orrの真空に引いた。回転基台31を60rpmで回
転させながら、Arガス導入バルブ33を開いて、Ar
ガスをスパッタ装置30内に導入する。排気系の能力は
そのままにして、Arガスの流量を図示しないマスフロ
ーコントローラによって調整し、装置30内の真空度が
5×10−3torrになるように設定する。
【0111】RF電源36を切り替えスイッチ37によ
って、Auのターゲット41bの下に設けられた電極4
1aに接続し、RF電源36から13.56MhHzの
RF電力を150W投入し、ArガスによるAuターゲ
ット41bのスパッタを開始する。約3分のプリスパッ
タの後、ターゲット41b直上にあるシャッター41c
を開にして、ポリカーボネイト基板51上に300Aの
Au反射膜52を成膜し、RF電源36をOFFにし
て、シャッター41cを閉じた。尚、スパッタ装置30
のターゲットの数の制約から、反射膜52はAlMoを
用いずAu膜と共用する。
【0112】ガス導入バルブ33を閉にして、一旦スパ
ッタ装置30内のAr残留ガスとAu原子を排気系34
で排気した後、再度バルブ33を開いて、Arガスをス
パッタ装置30内に導入し、図示しないマスフローコン
トローラの調整により、スパッタ装置30内のArガス
圧を5×10−3に設定する。この後、切り替えスイッ
チ37をZnS/SiO2ターゲット38bの電極38
a側に倒し、RF電力600WをZnS/SiO2ター
ゲット38bに投入する。約1分のプリスパッタの後、
ターゲット38b直上のシャッター38cを開にして、
基板51上にZnS/SiO2誘電体膜53の成膜を開
始する。5分30秒後RF電源36をOFFにし、シャ
ッター38cも閉にする。Au膜52上には、550A
のZnS/SiO2膜53が成膜される。
【0113】バルブ33を閉め、排気系34を使って、
装置30内の残留ArガスとZnS/SiO2分子を一
旦排気した後、ArガスとN2ガスの比率が1:1の混
合ガスを装置30内に導入し、混合ガスのガス圧が5×
10−3torrになるように設定する。この後、切り
替えスイッチ37をGeターゲット42bの電極40a
側に倒し、RF電源36から250WのRFパワーをG
eターゲット42bに投入する。約1分間のプリスパッ
タ後、シャッター40cを開いて、ZnS/SiO2膜
53上にGeN膜90の成膜を開始する。約20秒間
後、RFパワー36をオフにして、シャッター40cを
閉めて、50AのGeN膜90を成膜する。
【0114】バルブ33を閉めて、ArガスとN2ガス
及びGeの残留原子を排気する。後、再度バルブ33を
開にしてKrガスを導入し、スパッタ装置30内のKr
ガス圧を5×10−2torr(通常5×10−3)に
設定する。切り替えスイッチ37を、GeSbTeの化
合物組成ターゲット39bの電極39a側へ倒し、電源
36をONにして200WのパワーをGeSbTeのタ
ーゲット39bに投入する。約1分のプリスパッタの
後、ターゲット39b直上のシャッター39cを開い
て、ディスク基板32上にGeSbTe相変化記録膜5
4の成膜を開始する。40秒後、RF電源36をOFF
にして、成膜時の急冷度を落としたGeSbTe記録膜
54を100A、GeN膜90上に成膜する。
【0115】再度、バルブ33を閉にして、スパッタ装
置30内の残留KrガスとGeSbTe分子を排気した
後、バブル33を開いて、Arガスをスパッタ装置30
内に導入する。Arガス圧が5×10−3torrにな
るようガス流量を調整した後、切り替えスイッチ37を
再びZnS/SiO2ターゲット38bの電極38a側
に倒し、RF電源36から600WのパワーをZnS/
SiO2ターゲット38bに投入する。
【0116】約1分のプリスパッタの後で、シャッター
38cを再度開にして、ZnS/SiO2誘電体膜55
の成膜を開始する。10分20秒後、RF電源36をO
FFし、シャッター38cを閉にして、GeSbTe記
録膜54上に1040AのZnS/SiO2誘電体膜5
5を積層する。
【0117】最後に再度バルブ33を閉にして、装置3
0内のAr残留ガスとZnS/SiO2分子をスパッタ
装置30から排気した後、再度バルブ33を開にして、
Arガスを導入する。Arガス圧を5×10−3tor
rに設定した後、切り替えスイッチ37をAuターゲッ
ト41bの電極41a側に倒し、RF電源36から15
0WのパワーをAuターゲット41bに投入する。約1
分のブリスパッタの後シャッター41cを開にして反射
膜の成膜を開始する。約1分後RF電源をOFFにし
て、シャッター41cを閉め、ZnS/SiO2誘電体
55上に100AのAu光学干渉膜56を成膜する。
【0118】このサンプルディスク32をスパッタ装置
30から取り出す。最終的にLtoH型の第2層のDV
D−RAMディスクの層構成は、図6に示すように、ポ
リカーボネイト基板51,Au反射膜52(300
A)、ZnS/SiO2誘電体膜53(550A)、G
eN結晶化核発生膜(GeN膜)90(50A)、成膜
時の急冷度を下げたGeSbTe相変化記録膜54(1
00A)、ZnS/SiO2誘電体膜55(1040
A)、Au光学干渉膜56(100A)である。この第
2層ディスクサンプルを(サンプルB)と名付ける。
【0119】全く同様に、GeSbTe相変化記録膜5
4の成膜時のKrガス圧を5×10−1torrにして
作製する。ディスクサンプルを(サンプルC)と名付け
る。従って(サンプルC)の膜構成は、ポリカーボネイ
ト基板51,Au反射膜52(300A)、ZnS/S
iO2誘電体膜53(550A)、GeN結晶化核発生
膜90(50A)、成膜時の急冷度を(サンプルB)よ
りも更に下げたGeSbTe相変化記録膜54(100
A)、ZnS/SiO2誘電体膜55(1040A)、
Au光学干渉膜56(100A)となっている。
【0120】(第3の実施例)再度、図5のスパッタ装
置30を用いて、ArガスとN2ガスの混合ガスを用い
て、Geターゲットにスパッタリングすることにより、
GeSbTe記録膜に隣接してGeN膜を成膜する。
尚、図4と図5のスパッタ装置30の違いは、図4のA
1Moターゲット40bが図5のGeターゲット42b
に変わった点にある。以下、その成膜方法を示す。真空
スパッタ装置30を真空ターボポンプ34を用いて、1
−6torrの真空に引いた。回転基台32を60r
pmで回転させながら、Arガス導入バルブ33を開い
て、Arガスをスパッタ装置30内に導入する。排気系
の能力はそのままにして、Arガスの流量を図示しない
マスフロコントローラによって調整し、装置30内の真
空度が5×10−3torrになるように設定する。R
F電源36を切り替えスイッチ37によって、Auのタ
ーゲット41bの下に設けられた電極41aに接続し、
RF電源36から13.56MhHzのRF電力を15
0W投入し、ArガスによるAuターゲット41bのス
パッタを開始する。約3分のプリスパッタの後、ターゲ
ット41b直上にあるシャッター41cを開にして、ポ
リカーボネイト基板51上に300AのAu反射膜52
を成膜し、RF電源36をOFFにして、シャッター4
1cを閉じた。尚、スパッタ装置30のターゲットの数
の制約から、反射膜はA1Moを用いずAu膜と共用す
る。
【0121】ガス導入バルブ33を閉にして、一旦スパ
ッタ装置30内のAr残留ガスとAu原子を排気系34
で排気した後、再度バルブ33を開いて、Arガスをス
パッタ装置30内に導入し、図示しないマスフローコン
トローラの調整により、スパッタ装置30内のArガス
圧を5×10−3に設定する。後、切り替えスイッチ3
7をZnS/SiO2ターゲット38bの電極38a側
に倒し、RF電力600WをZnS/SiO2ターゲッ
トに投入する。約1分のプリスパッタの後、ターゲット
直上のシャッター38cを開にして、基板51上にZn
S/SiO2誘電体膜53の成膜を開始する。5分30
秒後RF電源36をOFFにし、シャッター38cも閉
にする。Au膜52上には、550AのZnS/SiO
2膜53が成膜される。
【0122】バルブ33を閉め、排気系34を使って、
装置30内の残留ArガスとZnS/SiO2分子を一
旦排気した後、再度バルブ33を開にしてKrガスを導
入し、スパッタ装置30内のKrガス圧を5×10−2
torr(通常5×10−3)に設定する。切り替えス
イッチ37を、GeSbTeの化合物組成ターゲット3
9bの電極39a側へ倒し、電源36をONにして20
0WのパワーをGeSbTeのターゲットに投入する。
約1分のプリスパッタの後、ターゲット直上のシャッタ
ー39cを開いて、ディスク基板51上にGeSbTe
相変化記録膜54の成膜を開始する。40秒後、RF電
源36をOFFにして、成膜時の急冷度を落としたGe
SbTe記録膜54を100A、ZnS・SiO2膜5
3上に成膜する。
【0123】再度、バルブ33を閉にして、スパッタ装
置30内の残留KrガスとGeSbTe分子を排気した
後、バルブ33を開いて、ArガスとN2ガスの比率が
1:1の混合ガスをスパッタ装置30内に導入し、混合
ガスのガス圧が5×10−3torrになるように設定
する。この後、切り替えスイッチ37をGeターゲット
42bの電極40a側に倒し、RF電源36から250
WのRFパワーをGeターゲット42bに投入する。約
1分間のプリスパッタ後、シャッター40cを開いて、
GeSbTe記録膜54上にGeN膜91の成膜を開始
する。約20秒間後、RFパワー36をオフにして、シ
ャッター40cを閉めて、50AのGeN膜91を成膜
する。
【0124】バルブ33を閉めて、スパッタ装置30内
に残留するArとNrの混合ガスとGe原子を排気した
後、再度バルブ33を開にし、Arガスをスパッタ装置
30内に導入し、Arガス圧を5×10−3torrに
調整する。この後、切り替えスイッチ37を再びZnS
/SiO2ターゲット38bの電極38a側に倒し、R
F電源36から600WのパワーをZnS/SiO2タ
ーゲット38bに投入する。約1分のプリスパッタの後
で、シャッター38cを再度開にして、ZnS/SiO
2誘電体膜55の成膜を開始する。10分20秒後、R
F電源36をOFFし、シャッター38cを閉にして、
GeN膜91上に1040AのZnS/SiO2誘電体
膜55を積層する。
【0125】最後に再度バルブ33を閉にして、装置3
0内のAr残留ガスとZnS/SiO2分子をスパッタ
装置30から排気した後、再度バルブ33を開にして、
Arガスを導入する。Arガス圧を5×10−3tor
rに設定した後、切り替えスイッチ37をAuターゲッ
ト41bの電極41a側に倒し、RF電源36から15
0WのパワーをAuターゲット41bに投入する。約1
分のプリスパッタの後、シャッター41cを開にして、
Au反射膜56の成膜を開始する。1分後RF電源をO
FFにして、シャッター41cを閉め、ZnS/SiO
2誘電体55上に100AのAu反射膜56を成膜す
る。
【0126】このサンプルディスク32をスパッタ装置
30から取り出す。最終的にLtoH型の第2層ディス
クの層構成は、図7に示すように、ポリカーボネイト基
板51,Au反射膜52(300A)、ZnS/SiO
2誘電体膜53(550A)、成膜時の急冷度を下げた
GeSbTe相変化記録膜54(100A)、GeN結
晶化核発生膜91(50A)、ZnS/SiO2誘電体
膜55(1040A)、Au光学干渉膜56(100
A)となる。このディスクサンプルを(サフルD)と名
付ける。
【0127】全く同様に、GeSbTe相変化記録膜5
4の成膜時のKrガス圧を5×10−ltorrにして
作製する。第2層ディスクサンプルを(サンプルE)と
名付ける。従って(サンプルE)の膜構成は、ポリカー
ボネイト基板51,Au反射膜52(300A)、Zn
S/SiO2誘電体膜53(550A)、成膜時の急冷
度を(サンプルD)よりも更に下げたGeSbTe相変
化記録膜54(100A)、GeN結晶化核発生膜91
(50A)、ZnS/SiO2誘電体膜55(1040
A)、Au光学干渉膜56(100A)である。
【0128】(第4の実施例)再度、図5のスパッタ装
置30を用いて、ArガスとN2ガスの混合ガスを用い
て、Geターゲットにスパッタリングすることにより、
GeSbTe記録膜に隣接してGeN膜を成膜する。以
下、その成膜方法を示す。真空スパッタ装置30を真空
ターボポンプ34を用いて、10−6torrの真空に
引いた。回転基台8を60rpmで回転させながら、A
rガス導入バルブ33を開いて、Arガスをスパッタ装
置内に導入する。排気系の能力はそのままにして、Ar
ガスの流量を図示しないマスフロコントローラによって
調整し、装置内の真空度が5×10−3torrになる
ように設定する。RF電源36を切り替えスイッチ37
によって、Auのターゲット41bの下に設けられた電
極41aに接続し、RF電源36から13.56MhH
zのRF電力を150W投入し、ArガスによるAuタ
ーゲット41bのスパッタを開始する。約3分のプリス
パッタの後、ターゲット41b直上にあるシャッター4
1cを開にして、ポリカーボネイト基板51上に300
AのAu反射膜52を成膜し、RF電源36をOFFに
して、シャッター41cを閉じた。
【0129】ガス導入バルブ33を閉にして、一旦スパ
ッタ装置30内のAr残留ガスとAu原子を排気系34
で排気した後、再度バルブ33を開いて、Arガスをス
パッタ装置30内に導入し、図示しないマスフロコント
ローラの調整により、スパッタ装置30内のArガス圧
を5×10−3に設定する。この後、切り替えスイッチ
37をZnS/SiO2ターゲット38bの電極38a
側に倒し、RF電力600WをZnS/SiO2ターゲ
ット38bに投入する。約1分のプリスパッタの後、タ
ーゲット38b直上のシャッター38cを開にして、基
板51上にZnS/SiO2誘電体膜53の成膜を開始
する。5分30秒後RF電源36をOFFにし、シャッ
ター38cも閉にする。Au膜52上には、550Aの
ZnS/SiO2膜53が成膜される。
【0130】バルブ33を閉め、排気系34を使って、
装置30内の残留ArガスとZnS/SiO2分子を一
旦排気した後、バフル10を開いて、ArガスとN2ガ
スの比率が1:1の混合ガスをスタッパ装置30内に導
入する。混合ガスのガス圧が5×10−3torrにな
るように設定した後、切り替えスイッチ37をGeター
ゲット42bの電極40a側に倒し、RF電源36から
250WのRFパワーをGeターゲット42bに投入す
る。約1分間のプリスパッタ後、シャッター40cを開
いて、ZnS・SiO2誘電体膜53上にGeN膜92
の成膜を開始する。約20秒後、RFパワー36をオフ
にして、シャッター40cを閉めて、50AのGeN膜
92を成膜する。
【0131】バルブ33を閉めてスタッパ装置30内の
Ar及びN2の混合ガス、Geの原子を排気した後、再
度バルブ33を開にしてKrガスを導入し、スパッタ装
置30内のKrガス圧を5×10−2torr(通常5
×10−3)に設定する。切り替えスイッチ37を、G
eSbTeの化合物組成ターゲット39bの電極39a
側へ倒し、電源36をONにして200WのパワーをG
eSbTeのターゲット39bに投入する。
【0132】約1分のプリスパッタの後、ターゲット3
9b直上のシャッター39cを開いて、ディスク基板5
1上にGeSbTe相変化記録膜54の成膜を開始す
る。40秒後、RF電源36をOFFにして、成膜時の
急冷度を落としたGeSbTe記録膜54を100A、
GeN膜92上に成膜する。
【0133】再度、バルブ33を閉にして、スパッタ装
置30内の残留KrガスとGeSbTe分子を排気した
後、バルブ33を開いて、ArガスとN2ガスの比率が
1:1の混合をスパッタ装置30内に導入し、混合ガス
のガス圧が5×10−3torrになるように設定す
る。この後、切り替えスイッチ37をGeターゲット4
2bの電極40a側に倒し、RF電源36から250W
のRFパワーをGeターゲット42bに投入する。約1
分間のプリスパッタ後、シャッター40cを開いて、G
eSbTe記録膜54上にGeN膜93の成膜を開始す
る。約20秒間後、RFパワー36をオフにして、シャ
ッター40cを閉めて、50AのGeN膜93を成膜す
る。
【0134】バルブ33を閉めて、スパッタ装置30内
に残留するArとN2の混合ガスとGe原子を排気した
後、再度バルブ33を開にし、Arガスをスパッタ装置
30内に導入し、Arガス圧を5×10−3torrに
調整する。この後、切り替えスイッチ36を再びZnS
/SiO2ターゲット38bの電極38a側に倒し、R
F電源36から600WのパワーをZnS/SiO2タ
ーゲット38bに投入する。約1分のプリスパッタの後
で、シャッター38cを再度開にして、ZnS/SiO
2誘電体膜55の成膜を開始する。10分20秒後、R
F電源36をOFFし、シャッター38cを閉にして、
GeN2膜上に1040AのZnS/SiO2誘電体膜
55を積層する。
【0135】最後に再度バルブ33を閉にして、スパッ
タ装置30内のAr残留ガスとZnS/SiO2分子を
スパッタ装置30から排気した後、再度バルブ33を開
にして、Arガスを導入する。Arガス圧を5×10
−3torrに設定した後、切り替えスイッチ37をA
uターゲット41bの電極41a側に倒し、RF電源3
6から150WのパワーをAuターゲット41bに投入
する。約1分のプリスパッタの後、シャッター41cを
開にして、Au反射膜56の成膜を開始する。1分後R
F電源43をOFFにして、シャッター41cを閉め、
ZnS/SiO2誘電体55上に100AのAu光学干
渉膜56を成膜する。
【0136】このサンプルディスク32をスパッタ装置
30から取り出し、最終的にLtoH型の第2層のDV
D−RAMディスクの層構成は、図8に示すように、ポ
リカーボネイト基板51,Au反射膜52(300
A)、ZnS/SiO2誘電体膜53(550A)、G
eN結晶化核発生膜92(50A)、成膜時の急冷度を
下げたGeSbTe相変化記録膜54(100A)、G
eN結晶化核発生膜93(50A)、ZnS/SiO2
誘電体膜55(1040A)、Au光学干渉膜56(1
00A)となる。
【0137】この第2層ディスクサンプルを(サンプル
F)と名付ける。
【0138】全く同様に、GeSbTe相変化記録膜5
4の成膜時のKrガス圧を5x10−1torrにして
作製する第2層ディスクサンプルを(サンプルG)と名
付ける。
【0139】したがって、サンプルGの膜構成は、ポリ
カーボネイト基板51,Au反射膜52(300A)、
ZnS/SiO2誘電体膜53(550A)、GeN結
晶化核発生膜92(50A)、成膜時の急冷度を(サン
プルF)よりも更に下げたGeSbTe相変化記録膜5
4(100A)、GeN結晶化核発生膜93(50
A)、ZnS/SiO2誘電体膜55(1040A)、
Au光学干渉膜56(100A)である。
【0140】第2層ディスク(サンプルA)から(サン
プルG)までの膜の性質の違いを整理して図9に示す。
【0141】すなわち、サンプルAは、下側GeN結晶
化核発生膜 無し GeSbTeの冷却度 急冷 上側
GeN結晶化核発生膜 無しであり、サンプルBは、下
側GeN結晶化核発生膜 有り GeSbTeの冷却度
中冷 上側GeN結晶化核発生膜 無しであり、サン
プルCは、下側GeN結晶化核発生膜 有り GeSb
Teの冷却度 徐冷 上側GeN結晶化核発生膜 無し
であり、サンプルDは、下側GeN結晶化核発生膜 無
し GeSbTeの冷却度 中冷 上側GeN結晶化核
発生膜 有りであり、サンプルEは、下側GeN結晶化
核発生膜 無しGeSbTeの冷却度 徐冷 上側Ge
N結晶化核発生膜 有りであり、サンプルFは、下側G
eN結晶化核発生膜 有り GeSbTeの冷却度 中
冷 上側GeN結晶化核発生膜 有りであり、サンプル
Gは、下側GeN結晶化核発生膜 有り GeSbTe
の冷却度 徐冷 上側GeN結晶化核発生膜 有りであ
る。
【0142】上記第1の実施例で作製した第2層のDV
D−RAMディスクサンプルと上述した第1の実施例で
作製した第1層のDVD−RWディスクとをUV硬化樹
脂を用いて、図10のような片面2層DVD−RW/R
AMディスクとして貼り合わせる。UV硬化樹脂60
は、図示しないスピナーによって、第1層RWディスク
のZnS/SiO2保護膜14上に40μmの厚さに全
面均一に塗布して、その後、(サンプルA)から(サン
プルG)までの第2層RAMディスクのAu干渉膜56
側がUV硬化樹脂60に接するように重ね合わせて、そ
の後、第1層RWディスクの基板11側から800Wの
UV光を20秒照射して、UV硬化樹脂60を硬化させ
る。
【0143】上記第2の実施例で作製した第2層のDV
D−RAMディスクサンプルと上述した第1の実施例で
作製した第1層のDVD−RWディスクとをUV硬化樹
脂を用いて、図11のような片面2層DVD−RW/R
AMディスクとして貼り合わせる。UV硬化樹脂60
は、図示しないスピナーによって、第1層RWディスク
のZnS/SiO2保護膜14上に40μmの厚さに全
面均一に塗布して、その後、(サンプルA)から(サン
プルG)までの第2層RAMディスクのAu干渉膜56
側がUV硬化樹脂60に接するように重ね合わせて、そ
の後、第1層RWディスクの基板11側から800Wの
UV光を20秒照射して、UV硬化樹脂60を硬化させ
る。
【0144】また、第3、第4の実施例で作製した第2
層ディスクサンプルも上記同様に上述したディスクの作
製方法で作製した第1層のDVD−RWディスクと貼り
合わせることができる。
【0145】このように、図10、図11のように貼り
合わせた片面2層DVD−RW/RAMディスクのサン
プルも、それぞれ便宜上(サンプルA)〜(サンプル
G)と呼ぶことにする。
【0146】上記試作した相変化光ディスクサンプルを
図12に示す光ディスクドライブ装置にかけて、特に第
2層ディスクの初期化の性能に注目して評価する。
【0147】まず、図12の光ディスクドライブ装置の
説明を行う。サンプルディスク61は、スピンドルモー
タ62によって、所定の回転数にまで回転する。今回、
2層目は4.7GBのDVD−RAMであるので、ディ
スク61と光学ヘッド63の相対速度はDVD−RAM
規格Ver.2.0に基づいて、8.2m/Sとなる様
に、ディスクの半径位置で回転数は逐次変化する、線速
度一定方式とする。
【0148】入力装置66から所定の信号が入力され、
変調回路65によって、例えばDVD−RAMの場合8
/16変調で1,0の信号にデジタル化される。変調さ
れたデジタル信号はレーザドライバ67へ送られ、光学
ヘッド63のレーザのオン、オフを行うことで、ディス
クサンプル61上にデータを書き込んで行く。
【0149】相変化光ディスクの場合、図13に示すよ
うに、記録したい部分に対しては、レーザパワーは高く
して(Pw)記録膜を溶融急冷してアモルファスにす
る、また、データを消去したい部分に対しては、レーザ
パワーを中位(Pe)にして記録膜の結晶化温度以上に
上げて結晶化させる。ここでPrは、再生時の再生パワ
ーである。サンプルディスクに書き込まれたデータ(ア
モルファスのマーク)は、回りの結晶部分とは、再生時
の反射率が異なるので、弱い一定のパワーディスクを走
査すると反射光量の差として信号を検出する事ができ
る。
【0150】再生された信号は、プリアンプ68で増幅
され、2値化回路69でアナログ信号が1,0のデジタ
ル信号になり、更に復調回路70で8/16変調に基づ
き復調されアナログ信号として出力装置71へ出力され
る。図12中、73は制御系で、レーザによる記録時に
レーザドライバ67を制御したり、また、記録・再生時
に例えば、リニアモータ64は制御系を介してリニアモ
ータ駆動制御系76により、所定の半径位置にアクセス
する。又、フォーカス駆動制御系74やトラック駆動制
御系75を介して光学ヘッド63に具備された対物レン
ズアクチュエータを制御して、記録・再生時にディスク
の面振れやトラックの偏心に追従するように制御する。
【0151】次に、サンプルディスクの評価方法につい
て説明する。今回試作した片面2層RAMディスクは、
第2層ディスクサンプルが初期結晶化を不要にするため
に作製するため、初期結晶化装置は使わずに、ディスク
作製後ドライブにかけ、図13に示す記録・消去のレー
ザパルスをディスクのトラックに沿って照射する。この
場合、成膜直後のアモルファスが安定であれば、あるほ
ど、図13の消去パワーPeでは結晶化ができないの
で、同じ部分に何度も何度もレーザを照射しなければな
らない。
【0152】記録の信号は、線速度が8.2m/s一定
の時の8/16変調、マークエッジ記録では、最短マー
クピッチは0.28μmとなるため、最短マークの3T
のみを形成するためには、周波数9.7MHzのデュー
ティ50%で記録すれば良い。記録後の再生時にスペク
ロラムアナライザでC/N(CarrirtoNois
eRatio)を測れば、その値によって、初期化せず
記録ができたかどうか判定することができる。
【0153】C/N値が低すぎる場合は、成膜直後のア
モルファスの記録膜が、Peのレーザ照射によって充分
に結晶化されていないと判断して、ディスクの同じ部分
の上記同じレーザパルスを繰り返し照射し、大きな再生
C/Nが得られるまでこの操作を繰り返する。この時、
Pwは14mW,Peは5mWの設定で記録し、再生時
はPrは1mWの設定の連続光で走査する。
【0154】因みに、今回作製した第2層ディスクサン
プルはLtoH記録用であるから成膜直後の初期状態は
全面アモルファスであり、その反射率は初めに説明した
片面2層RAMのr2aであるから37%ある。入射光
は第1層を2回透過し、第1層の透過率が50%である
ことを考えると、第2層の全面アモルファスから絶対反
射率は37×O.5×0−5=9.25%となり、第1
層(HtoLメディア)の結晶(H)の絶対反射率9%
とほぼ同じになる。
【0155】このため、初期のアモルファス状態からオ
ーバライドによる書き込みが可能であれば、第2層から
の反射率によるサーボも問題なくかかる。(第1層の結
晶からの反射率が9%でサーボがかかるので、第2層の
アモルファスからの絶対反射率9.25%でもサーボは
全く問題ない。) これに対して、第2層のLtoHメディアを初期結晶化
装置を用いて全面初期化してしまうと、r2aは初めに
説明したとおり13%となるため、絶対反射利率は13
×0−5×0.5=3.25%となって、記録をする以
前にサーボがかからないものとなる。
【0156】したがって、第2層ディスクは、まず初期
化無しで全面アモルファスの状態で、サーボがかかるこ
とが大前提で、それ以後、アモルファスに対するドライ
ブ装置での1回目のオーバライトで記録が可能、言い換
えれば無初期化が達成できれば、この発明の目的が達成
されたことになる。
【0157】以下、サンプルディスクの評価結果を説明
する。まず、サンプルAに対して、サーボを切り替え
て、第2層のレーザの焦点が集光するようにして、上記
方法でOW(オーバライト)記録を行った。再生C/N
は、1回目のOW記録ではほとんど9.7MHzのスペ
クトルが出なかった。
【0158】従って、記録膜の成膜直後のアモルファス
が極めて安定であることが証明される。第2層の同じ部
分を同じ周波数で6回レーザ照射して後の再生で、C/
Nが40dBとなった。更に9回のOW(合計15回の
OW)を行い、再生C/Nを測定したところ52dBま
で信号が大きくなった。
【0159】同じ実験を(サンプルB)でも試みた。結
果は、1回目のOWで45dBを越える再生C/Nが得
られた。また、同じトラックを3回OWした後で再生C
/Nが52dBになった。次に(サンプルC)を評価し
た1回目のOWは、再生C/Nで51dBとなり、2回
目のOWでC/Nは52dBとなった。従って、GeS
bTe記録膜の下側に設けたGeN結晶化核発生膜とk
rの高圧化でGeSbTe記録膜を冷却度を下げた効果
の相乗効1果が確認された。
【0160】更に(サンプルD)の評価では、1回目の
OWでC/N45dB,3回目のOWで52dBであっ
た、同様に(サンプルE)では、1回目OWでC/Nは
51dB、2回目のOWでCN52dBであった。従っ
て、GeSbTe記録膜の上側に設けたGeN結晶化核
発生膜にも下側と同じ結晶化促進力があることが判明し
た。
【0161】同様に(サンプルF)、(サンプルG)を
評価したところ、両サンプルとも1回目のOWでC/N
は52dBに達する。
【0162】以上の結果を総合すると、第2層もDVD
−RAMディスクの記録膜成膜時にKrガスのガス圧を
あげればそれだけ、成膜時のGeSbTeの運動エネル
ギーを下げることになり、急冷度を緩和できる。
【0163】また、第2層のGeSbTe記録膜の片面
に接してGeN結晶化核発生膜を設けることで、結晶化
は促進される。そのことは記録膜の両面にGeN膜を設
けたことで、1回のOWでC/Nが52dBに達するこ
とで証明される。
【0164】この発明の各実施例では、Arと同じ原子
周期で質量が重い希ガスとしてKrを用いたがXeガス
を用いた実験でも同様な効果が確認されている。
【0165】また、上記実施例では、GeN結晶化核発
生膜は、ArガスとN2ガスを1:1で混合する混合ガ
スによるGeターゲットのスパッタリングで作製したA
rガスとN2ガスの流量比は、Ge膜中にNがどれだけ
取り込まれるかで、一義的に決定されるが、GeN膜が
結晶化核発生源となるためには、ある程度Ge膜中にN
原子が取り込まれることで膜中に応力が発生し、これが
核発生源となっていると思われる。
【0166】また、純Geは半導体であるから、所定の
光学バンドギャップを有するため、赤色の半導体レーザ
をある程度吸収してしまう。このため、Ge膜にNを添
加することで光学バンドギャップを広げて、赤色レーザ
の吸収を無くすることも必要である。
【0167】また、実験結果によれば、Ge膜中に取り
込まれるN原子は、成膜時に投入するRFパワーにも依
存するが、N2ガス/Arガス流量比が0.3以上であ
れば概ねGeN膜の光学バンドギャップが2eVより広
くなり、赤レーザの吸収が無くなるとともに、膜中に応
力残留して結晶化核発生源となり得ることが別の実験に
より判明する。
【0168】次に、第1層としてDVD−RWディスク
を用いて、第2層としてDVD−RAMディスクを用い
た、片面2層DVD−RW/RAMディスクの利便性を
示す。DVDIII1に対応するドライブを用いて、この
ドライブを一方はパソコンと接続し、同時にテレビとも
接続する。
【0169】例えば、パソコンの外部メモリとして使用
する場合は、DVDIIIドライブを第2面をサーチする
ようにサーボを切り替えた。そして、データのやりとり
はランダムアクセスを行い、コンピュータ用途として使
用する。
【0170】また、テレビの長時間番組の録画をする時
には、DVDIIIドライブを第1面にサーボがかかるよ
うに設定し、連続記録で画像を録画する。
【0171】このように、パソコン用とテレビ録画用の
切り替えは、DVDIIIドライブのサーボ面の切り替え
のみで行い、ディスクの出し入れの操作が無く、便利な
ものなっている。
【0172】この実施例では、片面2層のDVD−RW
/RAMディスクの第2層ディスクとしてLtoHのD
VD−RAMメディアの例で説明するHtoLメディア
であっても、無初期化ディスクとすることで全面初期化
の工程を省略できるという利点がある。
【0173】また、上記実施例では、第1層のDVD−
RWディスクにおける基板11が、DVD−RWの規格
バージョン1.0(片面4.7GB)に基づいた物理フ
ォーマットが形成され、第2層のDVD−RAMディス
クにおける基板51が、DVD−RAMの規格バージョ
ン2.0(片面4.7GB)に基づいた物理フォーマッ
トが形成されているものであったが、これに限らず、基
板11がDVD−RWの規格バージョン1.0に基づき
1%から12%以下の容量を削減した物理フォーマット
が形成され、基板51がDVD−RAMの規格バージョ
ン2.0に基づき1%から12%以下の容量を削減した
物理フォーマットが形成されているものであっても良
い。
【0174】この場合、マージンを持たせることができ
る。
【0175】この際、記録の信号は、線速度が8.2m
/s一定の時の8/16変調、記録容量4.7GBのマ
ークエッジ記録では、最短マークピッチは0.28μm
となるため、データ容量も10%削減したディスクの最
短マークピッチは0.31μmとなる。最短マーク3T
のみを形成するためには、周波数8.7MHzのデュー
ティ50%で記録すれば良い。
【0176】また、上記実施例では、第1層目がDVD
−RWディスクで、第2層目がDVD−RAMディスク
の場合の片面2層DVD−RW/RAMディスクで、D
VDIIIドライブの機能切り替えの説明を行ったが、第
2層目のRAMディスクの無初期化効果を説明するが、
第1層目がRAMディスクで、第2層目がRWディスク
であっても、RAM/RWディスクの用途による切り替
え操作や第2層目の無初期化の効果が全く同じである。
【0177】この場合、図14、図15にこの発明によ
る片面2層DVD−RW/RAMディスクの第1層ディ
スクと第2層ディスクの貼り合わせ前の膜構成を示す。
【0178】第1層ディスクは、図14に示すように、
0.6mm厚の円盤状のポリカーボネート製基板11上
にZnS・SiO2保護膜12、その上にレーザ光等の
照射により非晶質と結晶との間で可逆的に相変化するD
VD−RAM系のGeSbTeの3元合金からなる相変
化記録膜54、更にZnS・SiO2保護膜14をこの
順に積層した構成となっている。
【0179】また、第2層ディスクは、図15に示すよ
うに、ポリカーボネイト基板51,Au反射膜52(3
00A)、ZnS/SiO2誘電体膜53(550
A)、GeN結晶化核発生膜90(50A)、DVD−
RW系のAgInSbTe相変化記録膜13(100
A)、ZnS/SiO2誘電体膜55(1040A)、
Au光学干渉膜56(100A)を積層した構成となっ
ている。
【0180】したがって、上記第2層のDVD−RWデ
ィスクと第1層のDVD−RAMディスクとをUV硬化
樹脂60を用いて、図16のような片面2層DVD−R
W/RAMディスクとして貼り合せた構成となってい
る。
【0181】またこの発明では、片面2層DVD−RW
/RAMディスクでこの発明の効果を説明するが、この
ような片面2層DVD−RW/RAMディスクをレーザ
の入射と反対側の面を貼り合わせた、両面4面ディスク
であっても全く同様の効果が期待できる。
【0182】なお、上記実施例では、片面2層のDVD
−RW/RAMディスクの場合について説明したが、こ
れに限らず、片面2層DVD−R/RAMディスク、片
面2層DVD−R/RWディスクの場合も同様に実施で
きる。
【0183】この片面2層DVD−R/RAMディスク
は、第1層目がDVD−Rディスクで、第2層目がDV
D−RAMディスクであり、第1層ディスクと第2層デ
ィスクの貼り合わせ前の膜構成を図17、図6に示す。
【0184】第1層ディスクは、図17に示すように、
0.6mm厚の円盤状のポリカーボネート製基板81上
にレーザ光等の照射により穴を形成するシアニン系の有
機色素膜82がスピン塗布されている。また、このポリ
カーボネート基板81は、DVDーRの規格バージョン
2.0(以下Ver.2.0と記す)の基づいた記憶容
量4.7GBの物理フォーマットが形成されており、ラ
ンドプリピットでアドレスが形成されている。第1層は
透過率を50%に設定するため、通常この色素系有機膜
の厚さや吸収係数が調節されている。また、透過率を良
くするため金属反射膜は設けられていない。
【0185】この第1層ディスクは図示しないスピン塗
布装置を用いて作製されている。このスピン塗布装置の
円盤状回転基台上に、直径120mmで厚さ0.6mm
で、表面にDVDーR規格Ver2.0に基づいた物理
フォーマットが形成されたポリカーボネート製ディスク
基板をセットし、シアニン系の有機色素膜を約4μmの
厚さでスピン塗布したものである。
【0186】第2層ディスクは、図6に示すDVD−R
AMディスクの層構成と同一のため説明を省略する。
【0187】したがって、上記第2層のDVD−RAM
ディスクと第1層のDVD−RディスクとをUV硬化樹
脂60を用いて、図18のような片面2層DVD−R/
RAMディスクとして貼り合せた構成となっている。
【0188】上記片面2層DVD−R/RWディスク
は、第1層目がDVD−Rディスクで、第2層目がDV
D−RWディスクであり、第1層ディスクと第2層ディ
スクの貼り合わせ前の膜構成を図17、図15に示す。
【0189】したがって、上記第2層のDVD−RWデ
ィスクと第1層のDVD−RディスクとをUV硬化樹脂
60を用いて、図19のような片面2層DVD−R/R
Wディスクとして貼り合せた構成となっている。
【0190】したがって、第1層としてDVD−Rディ
スクを用いて、第2層としてDVD−RAMディスクを
用いた、片面2層DVD−R/RAMディスクの利便性
を示す。DVDIIIに対応するドライブを用いて、この
ドライブをパソコンと接続した場合について説明する。
【0191】例えば、パソコンの外部メモリとして使用
する場合は、DVDIIIドライブを第2面をサーチする
ようにサーボを切り替えた。そして、データのやりとり
はランダムアクセスに行い、必要に応じてRAMディス
クにデータを書き込んだ。しかし、何回かのデータの修
正があったため、その度に第2層目RAMディスクのデ
ータをオーバライトして書き換えた後、最終データを保
存するため、今度は、第1層のDVD−Rディスクにサ
ーボ面を切り替えてDVDーRディスクに永久保存す
る。
【0192】したがって、1枚のディスクで頻繁に書き
換えるときには、第2層目のDVD−RAMディスクに
サーボをかけて、最終の保存を行う場合には第1層目の
DVDーRディスクにサーボを切り替えるだけで、ディ
スクを差し替えることなく、使い方を自由に変えること
ができる。
【0193】この実施例では、片面2層のDVD−R/
RAMディスクの第2層ディスクとしてLtoHのDV
D−RAMメディアの例で説明したが、HtoLメディ
アであっても、無初期化ディスクとすることで全面初期
化の工程を省略できるという利点がある。
【0194】また、上記実施例では、第1層のDVD−
Rディスクにおける基板81が、DVD−Rの規格バー
ジョン2.0(片面4.7GB)に基づいた物理フォー
マットが形成され、第2層のDVD−RAMディスクに
おける基板51が、DVD−RAMの規格バージョン
2.0(片面4.7GB)に基づいた物理フォーマット
が形成されているものであったが、これに限らず、基板
81がDVD−Rの規格バージョン2.0に基づき1%
から12%以下の容量を削減した物理フォーマットが形
成され、基板51がDVD−RAMの規格バージョン
2.0に基づき1%から12%以下の容量を削減した物
理フォーマットが形成されているものであっても良い。
【0195】この場合、マージンを持たせることができ
る。
【0196】この際、記録の信号は、線速度が8.2m
/s一定の時の8/16変調、記録容量4.7GBのマ
ークエッジ記録では、最短マークピッチは0.28μm
となるため、データ容量も10%削減したディスクの最
短マークピッチは0.31μmとなる。最短マーク3T
のみを形成するためには、周波数8.7MHzのデュー
ティ50%で記録すれば良い。
【0197】また、上記実施例では、第1層目がDVD
−Rディスクで、第2層目がDVD−RWディスクであ
る場合も、同様なR/RWディスクの用途による切り替
え操作や第2層目の無初期化の効果が全く同じである。
【0198】また、上記実施例では、第1層のDVD−
Rディスクにおける基板81が、DVD−Rの規格バー
ジョン2.0(片面4.7GB)に基づいた物理フォー
マットが形成され、第2層のDVD−RWディスクにお
ける基板51が、DVD−RWの規格バージョン1.0
(片面4.7GB)に基づいた物理フォーマットが形成
されているものであったが、これに限らず、基板81が
DVD−Rの規格バージョン2.0に基づき1%から1
2%以下の容量を削減した物理フォーマットが形成さ
れ、基板51がDVD−RWの規格バージョン1.0に
基づき1%から12%以下の容量を削減した物理フォー
マットが形成されているものであっても良い。
【0199】この場合、マージンを持たせることができ
る。
【0200】この際、記録の信号は、線速度が8.2m
/s一定の時の8/16変調、記録容量4.7GBのマ
ークエッジ記録では、最短マークピッチは0.28μm
となるため、データ容量も10%削減したディスクの最
短マークピッチは0.31μmとなる。最短マーク3T
のみを形成するためには、周波数8.7MHzのデュー
ティ50%で記録すれば良い。
【0201】また、上記実施例では、片面2層DVD−
R/RAMディスクで本発明の効果を説明したが、この
ような片面2層DVD−R/RAMディスクをレーザの
入射と反対側の面を貼り合わせた、両面4面ディスクで
あっても全く同様の効果が期待できる。
【0202】また、上記実施例では、DVD−Rディス
クとDVD−RAM又はDVD−RWディスクの利便性
は、第1層目がRディスクで、第2層目がDVD−RA
M又はDVD−RWディスクの場合に関して説明した
が、利便性に限って言うと第1層目がDVD−RAM或
いはDVD−RWディスクで、第2層目がDVD−Rデ
ィスクであっても全く同様の効果が期待できる。
【0203】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、同時に2つのディスクの機能が実行可能な片面2層
の光ディスクを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】相変化光ディスクの一般的な層構成を示す図。
【図2】片面2層RAMディスクの張り合わせ前の第1
層ディスク層構成を示す図。
【図3】片面2層RAMディスクの張り合わせ前の第2
層ディスク層構成を示す図。
【図4】第2層のRAMディスクを無初期化相変化光デ
ィスクにするスパッタ装置の概略構成を示す図。
【図5】第2層のRAMディスクを無初期化相変化光デ
ィスクにするスパッタ装置の概略構成を示す図。
【図6】片面2層RAMディスクの第2層ディスクを無
初期化相変化光ディスクにした層構成を示す図。
【図7】片面2層RAMディスクの第2層ディスクを無
初期化相変化光ディスクにした層構成を示す図。
【図8】片面2層RAMディスクの第2層ディスクを無
初期化相変化光ディスクにした層構成を示す図。
【図9】第2層ディスク(サンプルA)から(サンプル
G)までの膜の性質の違いを整理して示す図。
【図10】片面2層DVD−RW/RAMディスクの膜
構成を示す図。
【図11】片面2層DVD−RW/RAMディスクの膜
構成を示す図。
【図12】光ディスクドライブ装置の概略構成を示す
図。
【図13】相変化光ディスクのOW時におけるレーザパ
ルスを説明するための図。
【図14】片面2層DVD−RW/RAMディスクの第
1層ディスクの貼り合わせ前の膜構成を示す図。
【図15】片面2層DVD−RW/RAMディスクの第
2層ディスクの貼り合わせ前の膜構成を示す図。
【図16】片面2層DVD−RW/RAMディスクの膜
構成を示す図。
【図17】片面2層DVD−R/RAMディスクの第1
層ディスクの貼り合わせ前の膜構成を示す図。
【図18】片面2層DVD−R/RAMディスクの膜構
成を示す図。
【図19】片面2層DVD−R/RAMディスクの膜構
成を示す図。
【符号の説明】
11…基板 12…ZnS・SiO2保護膜 13…AgInSbTe相変化記録膜 14…ZnS・SiO2保護膜 51…基板 52…Au反射膜 53…ZnS/SiO2膜 54…GeSbTe相変化記録膜 55…ZnS/SiO2誘電体膜 56…Au光学干渉膜 60…UV硬化樹脂膜 90…GeN膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/30 G11B 7/30 Z

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光の入射側の第1層として、DV
    D−RWディスクの物理フォーマットを形成した基板
    と、その上に記録膜としてAgInSbTe系の相変化
    膜を設け、第2層として、DVD−RAMディスクの物
    理フォーマットを形成した基板を用い、その上にGeS
    bTe系の相変化膜を設け、上記第1層と第2層とが所
    定の膜厚の透明な接着層によって接着されていることを
    特徴とする片面2層の光ディスク。
  2. 【請求項2】 レーザ光の入射側の第1層として、片面
    4.7GBから1%から12%以下の容量を削減したD
    VD−RWディスクの物理フォーマットを形成した基板
    と、その上に記録膜としてAgInSbTe系の相変化
    膜を設け、第2層として、片面4.7GBから1%から
    12%以下の容量を削減したDVD−RAMディスクの
    物理フォーマットを形成した基板を用い、その上にGe
    SbTe系の相変化膜を設け、上記第1層と第2層とが
    所定の膜厚の透明な接着層によって接着されていること
    を特徴とする片面2層の光ディスク。
  3. 【請求項3】 レーザ光の入射側の第1層として、DV
    D−RAMディスクの物理フォーマットを形成した基板
    と、その上に記録膜としてGeSbTe系の相変化膜を
    設け、第2層として、DVD−RWディスクの物理フォ
    ーマットを形成した基板を用い、その上にAgInSb
    Te系の相変化膜を設け、上記第1層と第2層とが所定
    の膜厚の透明な接着層によって接着されていることを特
    徴とする片面2層の光ディスク。
  4. 【請求項4】 レーザ光の入射側の第1層として、片面
    4.7GBから1%から12%以下の容量を削減したD
    VD−RAMディスクの物理フォーマットを形成した基
    板と、その上に記録膜としてGeSbTe系の相変化膜
    を設け、第2層として、片面4.7GBから1%から1
    2%以下の容量を削減したDVD−RWディスクの物理
    フォーマットを形成した基板を用い、その上にAgIn
    SbTe系の相変化膜を設け、上記第1層と第2層とが
    所定の膜厚の透明な接着層によって接着されていること
    を特徴とする片面2層の光ディスク。
  5. 【請求項5】 レーザ光の入射側の第1層として、DV
    D−RWディスクの物理フォーマットを形成した基板
    と、その上に記録膜としてAgInSbTe系の相変化
    膜を設け、第2層として、DVD−Rディスクの物理フ
    ォーマットを形成した基板を用い、その上に色素系有機
    膜を設け、上記第1層と第2層とが所定の膜厚の透明な
    接着層によって接着されていることを特徴とする片面2
    層の光ディスク。
  6. 【請求項6】 レーザ光の入射側の第1層として、片面
    4.7GBから1%から12%以下の容量を削減したD
    VD−RWディスクの物理フォーマットを形成した基板
    と、その上に記録膜としてAgInSbTe系の相変化
    膜を設け、第2層として、片面4.7GBから1%から
    12%以下の容量を削減したDVD−Rディスクの物理
    フォーマットを形成した基板を用い、その上に色素系有
    機膜を設け、上記第1層と第2層とが所定の膜厚の透明
    な接着層によって接着されていることを特徴とする片面
    2層の光ディスク。
  7. 【請求項7】 レーザ光の入射側の第1層として、DV
    D−RAMディスクの物理フォーマットを形成した基板
    と、その上に記録膜としてGeSbTe系の相変化膜を
    設け、第2層として、DVD−Rディスクの物理フォー
    マットを形成した基板を用い、その上に色素系有機膜を
    設け、上記第1層と第2層とが所定の膜厚の透明な接着
    層によって接着されていることを特徴とする片面2層の
    光ディスク。
  8. 【請求項8】 レーザ光の入射側の第1層として、片面
    4.7GBから1%から12%以下の容量を削減したD
    VD−RAMディスクの物理フォーマットを形成した基
    板と、その上に記録膜としてGeSbTe系の相変化膜
    を設け、第2層として、片面4.7GBから1%から1
    2%以下の容量を削減したDVD−Rディスクの物理フ
    ォーマットを形成した基板を用い、その上に色素系有機
    膜を設け、上記第1層と第2層とが所定の膜厚の透明な
    接着層によって接着されていることを特徴とする片面2
    層の光ディスク。
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