JP2001266332A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP2001266332A
JP2001266332A JP2000076844A JP2000076844A JP2001266332A JP 2001266332 A JP2001266332 A JP 2001266332A JP 2000076844 A JP2000076844 A JP 2000076844A JP 2000076844 A JP2000076844 A JP 2000076844A JP 2001266332 A JP2001266332 A JP 2001266332A
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Muneyoshi Ochi
宗義 越智
Masaru Yoshimura
賢 吉村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面平滑性、耐摩耗性に優れ、エンボス変形
を起こすことがなく、かつ優れた走行性を有する磁気記
録媒体を提供する。 【解決手段】 バックコート層内に微粒子のγ−アルミ
ナを含有させる。これにより、バックコート層表面の平
滑化を図り、エンボス変形を防止することができる。γ
−アルミナは、α−アルミナ等と比して硬度が低いの
で、ガイドピン等を削ることはない。また、γ−アルミ
ナは、摺動時の摩擦係数の変化が、カーボンブラック主
体のものよりも小さいので、磁性面の耐久性の向上を図
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体の改
良に係り、特にバックコート層の表面平滑性、耐摩耗性
の向上を図り、エンボス変形の発生を防ぐ技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、磁気テープ等の磁気記録媒体
には、強度の向上、変形、損傷の防止、巻取り、巻戻し
時の乱巻の防止を目的として、磁性層と反対側の非磁性
支持体上にバックコート層が設けられている。例えば、
特開昭63−131321号公報には、Al23 ・x
2 Oで示されるアルミナ水和物を含有するバックコー
ト層を備えた磁気記録媒体が示されている。また、特開
昭58−240931号公報、特開昭63−27172
0号公報、特開平3−80426号公報、特開平9−3
26111号公報、特開平10−11736号公報など
には、α−アルミナを含有するバックコート層を備えた
磁気記録媒体が示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、バックコー
ト層内にアルミナ水和物を含有させた場合には、磁性層
が酸化し易くなり、耐食性が低下する。また、α−アル
ミナは、極めて硬度が高いため(モース硬度9)、これ
をバックコート層内に含有させると、ガイドピンなどを
傷つける場合がある。また、バックコート層内に含有さ
れるα−アルミナの粒径は、一般的に一次粒子径は0.
2〜0.8μmと小さいが、粒子間の固着力が強く分散
しにくいため、二次粒子以上の集合体が比較的多く存在
し、バックコート層の表面状態は粗くなり(平均Ra6
〜10nm)、磁気記録媒体を積み重ねた状態で保存又
は放置すると、相接する磁性層表面が傷つけられて、い
わゆるエンボス変形を起こし、ドロップアウト等が発生
するとともに、出力特性等の電気特性が劣化してしまう
場合がある。バックコート層の表面を平滑化した場合に
は、エンボス変形を防ぎ、高出力が得られる反面、安定
した走行が得られない。また、バックコートを平滑の表
面が摩耗し易ければ、テープの走行時のガイド等との接
触による削れで、凹凸が生じ、結果としてエンボス変形
を引き起こしてしまう。
【0004】本発明の目的は、耐食性、表面平滑性、耐
摩耗性に優れ、エンボス変形を起こすことがなく、かつ
優れた走行性を有する磁気記録媒体を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような課題に対し、
本発明者等は、バックコート層内にγ−アルミナの微粒
子を含有させることが、表面平滑性、耐摩耗性の向上を
図り、エンボス変形の発生を防ぐに有効であることを見
出して本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、非磁性支持体上の一
方の面に磁性層を有し、他面に結合剤に無機粉体を分散
含有してなるバックコート層を有する磁気記録媒体を対
象とする。バックコート層は、粒径0.02〜0.2μ
mのγ−アルミナを全粉体に対して5〜70重量部含有
し、残部が粒径15〜60μmのカーボンブラックであ
るものとする。
【0007】バックコート層の表面の平均粗度Raは、
2〜5nmであることが望ましい。カーボンブラック
は、電気抵抗105 〜108 Ω、摩擦係数0.15〜
0.20であることが望ましい。バックコート層内に、
さらにヘマタイトを含有させてもよい。
【0008】本発明に使用されるγ−アルミナは、粒径
が0.02〜0.2μmの微粒子とする。γ−アルミナ
は、α−アルミナと比して硬度が低い(モース硬度6)
という特性を有する。このため、バックコート層内に含
有させた場合でも、ガイドピン、磁気ヘッド等を摩耗
し、傷つけることはない。また、γ−アルミナを粒径
0.02〜0.2μmの微粒子とすることで、バックコ
ート層の表面の平均粗度Raを2〜5nmとして、バッ
クコート層の平滑化を図ることができる。これにより、
磁気記録媒体を積み重ねた状態で、長時間保存又は放置
された場合でも、相接する磁性層表面が傷つけられて、
いわゆるエンボス変形を起こし、ドロップアウトが発生
したり、出力特性などの電気特性が劣化したりすること
を防ぐことができる。また、γ−アルミナは、アルミナ
水和物のごとく、磁性層の耐食性の低下を招くこともな
い。
【0009】γ−アルミナの市販品の具体例としては、
住友化学工業株式会社製のAKP−G015(粒径0.
08μm)、AKP−G025(粒径0.05μm)な
どが挙げられる。
【0010】一方、上述のγ−アルミナ粉末と同時にバ
ックコート層中に添加されるカーボンブラックは、バッ
クコート層の帯電防止を目的として添加されるものであ
り、その粒径は、粒径15〜60nmのものを使用する
ことが好ましい。粒径が15nm未満の場合には、バッ
クコート層中での分散が悪く、走行性に悪影響を及ぼす
おそれがある。一方、60nmよりも大きい場合には、
帯電防止効果が得られない。特に、バックコート層の電
気抵抗率は、105 〜108 Ωであることが好ましく、
この範囲であれば、良好な帯電防止効果を得ることがで
きる。
【0011】また、バックコート層の摩擦係数は、0.
15〜0.20であることが好ましい。0.15未満で
あれば、走行が不安定になりエッジダメージなどの悪影
響を及ぼすおそれがある。0.20より大きい場合に
は、エンボス変形を起こすおそれがある。
【0012】カーボンブラックとしては、チャネルブラ
ック、ファーネスブラック、アセチレンブラックおよび
サーマルブラックの何れも利用できるが、アセチレンブ
ラックが特に好ましい。また、特開昭61−22424
号公報に開示されているような表面がグラファイト層で
包まれたグラファイト化カーボンブラックも使用するこ
とができる。
【0013】カーボンブラックの市販品の具体例として
は、米国キャボット社製のものとして、粒径18μmの
ブラックパール700、粒径20μmのモーガルL、粒
径27μmのELFTEXペレット−115、同リーガ
ル3001、粒径30μmのバルカンXC−72、コロ
ンビアカーボン社製のものとしては、粒径13μmのラ
ーベン8000、粒径20μmのラーベン5250、粒
径30μmのラーベン890、旭カーボン社製のものと
しては、粒径35μmの#60H、東海カーボン社製の
ものとしては粒径20μmのシースト5H、オランダ国
アクゾ社製のものとしては、粒径35μmのケッチェン
ブラックEC、三菱化成社製のものとしては、粒径20
μmの#4040、粒径23μmの#4330BS、粒
径45μmの#4350BSなどが好適なものとして用
いることができる。
【0014】これらγ−アルミナとカーボンブラックと
の配合割合は、γ−アルミナが5〜70重量部で、残部
をカーボンブラックとする。このような配合割合とする
ことにより、カーボンブラック主体のものよりも摺動時
の摩擦係数の変化を小さく抑えることができ、これによ
り磁性面の耐久性の向上を図ることができる。γ−アル
ミナの配合割合が5重量部未満であると、摩耗し易くな
り、結果として摩擦係数の増加を招き、エンボス変形を
引き起こす。γ−アルミナの配合割合が70重量部より
も大きい場合には、表面平滑性が向上するが、電気抵抗
が大きくなりすき、塵埃などを吸着し、ドロップアウト
の原因になる。
【0015】上述のようなγ−アルミナとカーボンブラ
ックとを含むバックコート層は、これらγ−アルミナと
カーボンブラックを結合剤成分、有機溶媒及びその他の
添加剤とともに、混合分散してバックコート層塗料を調
製し、これを予め磁性層を表面に形成した非磁性支持体
の裏面に塗布、乾燥して形成される。塗布順序について
は、バックコート層、磁性層の順であっても支障ない。
【0016】ここで、結合剤としては、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルア
ルコール共重合体、塩化ビニル−アクリル酸共重合体、
塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−ア
クリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マ
レイン酸共重合体などの塩ビ系樹脂、熱可塑性ポリウレ
タン樹脂、熱硬化性ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹
脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、セル
ロース誘導体、エポキシ樹脂またはこれらの混合物など
が挙げられる。また、これらの樹脂にカルボン酸、スル
ホン酸、スルホン酸塩、リン酸、リン酸塩、アミン、ア
ンモニウム塩などの親水性極性基を導入して塗膜構成材
料としての粉末粒子の分散性を改善したり、アクリル系
の二重結合を導入して電子線の照射により硬化するよう
にしてもよい。
【0017】これら塗膜を形成するための塗料作製に用
いる溶媒としては、エタノール、プロパノール、ブタノ
ールなどのアルコール類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢
酸ブチルなどのエステル類、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン
類、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル
類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水
素、へプタン、ヘキサン、シクロヘキサンなどの脂肪族
炭化水素、メチレンクロライド、エチレンクロライド、
クロロホルムなどの塩素系炭化水素などが挙げられる
が、シクロヘキサノン−トルエンの混合系溶媒がより望
ましい。
【0018】また、上記塗膜には、他に添加剤として、
飽和および不飽和の高級脂肪酸、高級脂肪酸アミド、脂
肪酸エステル、高級アルコール、シリコンオイル、鉱物
油、食用油、フッ素オイルなどの潤滑剤が使用できる。
【0019】このような組成は、所定量をボールミルも
しくはサンドミルにて分散し、バッバックコート塗料と
して前記の非磁性基体上に塗布することによって達成さ
れる。塗布方法としては、エアードクターコート、ブレ
ードコート、エアナイフコート、スタイズコート、リバ
ースロールコート、トランスファーロールコート、グラ
ビアコート、キスコート、キャストコート、スプレイコ
ート等が利用できる。
【0020】本発明の磁気記録媒体において、磁性層に
使用される磁性粉末には特に制限はなく、酸化鉄オキサ
イド系磁性粉、フェライト系磁性粉や金属あるいは合金
の磁性粉が使用できる。また、その塗布方法も、上述の
バックコート層の塗布方法と同様である。
【0021】上述のようなバックコート層や磁性層が塗
布される非磁性支持体の素材としては、通常この種の磁
気記録媒体に使用されるものであれば、如何なるもので
あってもよく、例えば、ポリエチレンテレフタレート等
のポリエステル類、ポリエチレン等のポリオレフィン
類、セルロースアセテート等のセルロース誘導体、ポリ
塩化ビニル等のビニル系樹脂、ポリカーボネート等のプ
ラスチック類、アルミニウム等の金属、単結晶シリコン
等が挙げられる。
【0022】バックコート層の厚みは、0.2〜0.4
μmが好ましく、磁性層、非磁性支持体、バックコート
層からなる磁気記録媒体の厚みは、10μm以下である
ことが好ましい。バックコート層の厚みが0.2μm未
満であると、厚みムラが大きくなり厚みの薄い部分では
電気抵抗が大きくなり、0.4μmより厚いと非磁性支
持体を薄くする必要があり強度不足となる。また、磁気
記録媒体の厚みを10μm以下に抑えることで、限定さ
れたカートリッジ内に長尺テープを収納でき記憶容量を
増加できるという効果がある。
【0023】また、バックコート層内に研磨性の低いヘ
マタイト(針状、球状の酸化鉄)を含有させてもよい。
代表的なヘマタイトとしては、長軸長0.11×短軸長
0.02μmの形状である。ヘマタイトは分散性が良い
ので平滑性が損なわれることもない。これにより、バッ
クコート層内の密度が大きくなり、テープ全体の剛性が
高くなるという効果がある。
【0024】
【実施例】以下の実施例によって本発明を詳しく説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。 (実施例1) <<磁性層用塗料成分>> (1) 強磁性鉄系金属粉(Co/Fe:10at%、Y/(Fe+Co):3at%、 Al/(Fe+Co):5wt%、σs :130A・m2 /kg、Hc:133 .0kA/m、pH:9.4、長軸長:0.17μm) 100部 塩化ビニル−ヒドロキシプロピルアクリレート共重合体 11部 (含有−SO3 Na基:0.7×10-4当量/g) ポリエステルポリウレタン樹脂 5部 (含有−SO3 Na基:1.0×10- 4当量/g) α−アルミナ( 平均粒径:0.2μm) 10部 カーボンブラック 2.0部 ( 平均粒径:75nm、DBP吸油量:72cc/ 100g) メチルアシッドホスフェート 2部 パルミチン酸アミド 1.5部 ステアリン酸n−ブチル 1.0部 テトラヒドロフラン 65部 メチルエチルケトン 245部 トルエン 85部 (2) ポリイソシアネート 4部 シクロヘキサノン 167部
【0025】上記の磁性層用塗料成分(1)をニーダで
混練したのち、サンドミルで滞留時間を45分として分
散し、これに磁性層用塗料成分(2)を加え攪拌・濾過
後、磁性塗料とした。上記の磁性層用塗料を、芳香族ポ
リアミドフイルム(厚さ4.4μm、MD=11GP
a、MD/TD=0.70、商品名:ミクトロン、東レ
製)からなる支持体上に、磁場配向処理、乾燥、カレン
ダ処理後の磁性層の厚さが1.6μmとなるように塗布
し、磁場配向処理後、乾燥し、磁気シートを得た。な
お、磁場配向処理は、ドライヤ前にN−N対抗磁石(5
kG)を設置し、ドライヤ内で塗膜の指蝕乾燥位置の手
前側75cmからN−N対抗磁石(5kG)を2基50
cm間隔で設置して行った。塗布速度は100m/ 分と
した。
【0026】 <<バックコート層用塗料成分>> カーボンブラック (粒径:25nm) 93部 γ−アルミナ AKP−G015粒径:80nm) 7部 ( 住友化学工業株製 ) ニトロセルロース 45部 ポリウレタン樹脂(SO3 Na基含有) 30部 シクロヘキサノン 260部 トルエン 260部 メチルエチルケトン 525部
【0027】上記バックコート層用塗料成分をサンドミ
ルで滞留時間60分として分散した後、ポリイソシアネ
ート15部を加えてバックコート層用塗料を調整し濾過
後、上記で作製した磁気シートの磁性層の反対面に、乾
燥、カレンダ後の厚みが0.5μmとなるように塗布
し、乾燥した。
【0028】このようにして得られた磁気シートを金属
ロールからなる7段カレンダで、温度100℃、線圧1
50kg/cmの条件で鏡面化処理し、磁気シートをコ
アに巻いた状態で70℃で72時間エージングしたの
ち、DAT幅に裁断し、これを200m/分で走行させ
ながら磁性層表面をラッピングテープ研磨、ブレード研
磨そして表面拭き取りの後処理を行い、磁気テープを作
製した。この時、ラッピングテープにはK10000、
ブレードには超硬刃、表面拭き取りにはトレシーを用
い、走行テンション30gで処理を行った。上記のよう
にして得られた磁気テープを、カートリッジに組み込
み、コンピュータ用テープを作製した。
【0029】(実施例2〜5)一部条件を表1の条件に
変更したことを除き、実施例1と同様にして実施例2〜
5のコンピュータ用テープを作製した。
【0030】(比較例1〜3)一部条件を表1の条件に
変更したことを除き、実施例1と同様にして比較例1〜
3のコンピュータ用テープを作製した。
【0031】評価の方法は、以下のように行った。 ・劣化率:磁気テープをカートリッジに収納した形態
で、60℃80%RH環に7日間保存した。保存前テー
プの飽和磁化量σs0 および保存後テープの飽和磁化量
σs1 をVSMにて測定した。劣化率は、次式により求
めた。 劣化率(%)= (σs0 −σs1 )/σs0 ×100 ・平均粗度:表面粗さ計SE−3FA( 小坂研究所製)
を用いて測定した。磁気テープの磁性層面を平滑な半円
筒状ガラス上に張り付け、磁性層表面を触針曲率5μm
R、倍率縦10万倍、カットオフ0.08mmの条件で
行い、中心線平均粗さRaを求め磁性面の粗度とした。
同様にして、バックコート面の粗度も求めた。 ・出力:テープ試料が巻き付けられた回転シリンダへ、
外側からヘッドを磁性面にコンタクトさせて、記録波長
0.67μmとなる条件で記録・再生を行った。実施例
1のテープ試料の出力を基準にして相対的に評価した。 ・バックコート層の摩擦係数:長さ400mmのテープ
試料を準備して、直径5mmのSUS304の金属ピンに
巻き付け角90°となるように接触させ、テープの一端
の荷重10g(T1)として、テープの他端を張力検出
側(T2)に取り付け、張力検出側を10mm/sec
の速度で移動させてT2を読み取った。摩擦係数はT2
/T1を用いて求めた。繰り返し回数は1000パスま
で行い、10パスと1000パスでの摩擦係数を求め
た。 ・摩擦ピンの傷つき性:摩擦係数測定後に、バックコー
ト面を光学顕微鏡、倍率x100にて観察して摩擦係数
測定で使用したピンの傷つき性を評価した。評価結果は
良好な順に◎,○, △, ▲, ×の5段階で表した。 ・ドロップアウト:Sony社製DATデッキDTC-1000
ESを用いて、スライスレベル−16dBにて5分間ドロ
ップアウトをカウントした。ドロップアウト数は、平均
数/分で表した。
【0032】
【表1】
【0033】表1より明らかなように、本発明に係る実
施例1〜実施例5の磁気記録媒体は、バックコート層の
粗度が小さいので磁性層への影響が小さく、摩擦係数が
1000Pでも大きくなることもなく、バックコート層
が摺動した際摩擦ピンを傷つけないことがわかる。結果
として、ドロップアウトも多くなっていないことがわか
る。
【0034】
【表2】
【0035】これに対し、比較例1〜比較例3では、バ
ックコート層にアルミナ水和物が存在すると磁性層の飽
和磁化量が低下して耐食性が悪く(劣化率が大きい)な
っていることがわかる。また、比較例2、比較例3のよ
うにカーボンブラックが少ない場合、γ−アルミナが少
ない場合はドロップアウトが増加することが分かる。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように、バックコート層内
に微粒子のγ−アルミナを含有させたことにより、表面
平滑性、耐摩耗性に優れ、エンボス変形を起こすことが
なく、かつ優れた走行性を示す磁気記録媒体を提供する
ことができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上の一方の面に磁性層を有
    し、他面に結合剤に無機粉体を分散含有してなるバック
    コート層を有する磁気記録媒体において、 バックコート層は、粒径0.02〜0.2μmのγ−ア
    ルミナを全粉体に対して5〜70重量部含有し、残部が
    粒径15〜60nmのカーボンブラックであることを特
    徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 バックコート層の表面の平均粗度Ra
    が、2〜5nmである請求項1記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 バックコート層が、電気抵抗105 〜1
    8 Ω、摩擦係数0.13〜0.22である請求項1又
    は2記載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 バックコート層は、さらにヘマタイトを
    含有する請求項1又は2又は3記載の磁気記録媒体。
JP2000076844A 2000-03-17 2000-03-17 磁気記録媒体 Withdrawn JP2001266332A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11072735B2 (en) 2019-02-18 2021-07-27 Admatechs Co., Ltd. Particulate material and thermal conductive substance

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11072735B2 (en) 2019-02-18 2021-07-27 Admatechs Co., Ltd. Particulate material and thermal conductive substance

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