JP2001264337A - 血液の臨床検査装置 - Google Patents

血液の臨床検査装置

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JP2001264337A
JP2001264337A JP2000079725A JP2000079725A JP2001264337A JP 2001264337 A JP2001264337 A JP 2001264337A JP 2000079725 A JP2000079725 A JP 2000079725A JP 2000079725 A JP2000079725 A JP 2000079725A JP 2001264337 A JP2001264337 A JP 2001264337A
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blood
reaction
reagent
turntable
reaction vessel
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JP2000079725A
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Yoshiaki Sato
芳明 佐藤
Akira Goukura
彰 郷倉
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 血液の凝固検査、生化学検査あるいは免疫血
清検査を行う臨床検査装置であって、反応容器に収容し
た検体および試薬を反応温度まで迅速に加温でき、一層
効率的に検査を実施し得る血液の臨床検査装置を提供す
る。 【解決手段】 血液の臨床検査装置は、検体としての血
液または血液成分ならびに試薬が収容された多数の反応
容器(C)を所定方向へ搬送する搬送手段(1)と、反
応容器(C)内の検体と試薬の反応状態を光の変化によ
って測定する光学機器(2)とから主として構成され
る。そして、搬送手段(1)の近傍には、赤外線の照射
によって反応容器(C)内の検体および試薬を直接加温
する加温手段(3)が設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血液の臨床検査装
置に関するものであり、詳しくは、血液の臨床検査を行
う際、反応容器に収容した検体および試薬を反応温度ま
で迅速に加温でき、一層効率的に検査を実施し得る血液
の臨床検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】血液の臨床検査では、通常、血液の凝固
検査、生化学検査および免疫血清検査の3つの検査が行
われる。凝固検査においては、検体としての血漿が収容
された反応容器に凝固試薬を注入し、凝固状態の変化を
経時的に測定する。また、生化学検査や免疫検査におい
ては、血漿または血清が収容された反応容器に生化学試
薬またはラテックス試薬を注入し、生化学試薬中の酵素
試薬の発色の変化やラテックス凝集成分の生成の変化を
経時的に測定する。
【0003】ところで、臨床検査に使用される試薬は、
蒸発による濃度変化や変質を防止すべく予め約10℃に
冷蔵されているが、臨床検査を行う際は、反応を促進し
て効率的に検査するため、反応容器に注入された検体お
よび試薬を例えば37℃に加温するのが好ましい。そこ
で、上記の様な臨床検査を行う臨床検査装置において
は、先端にコイルヒータ(抵抗加熱ヒータ)等が内蔵さ
れた試薬分注用のプローブ(ノズル)を使用し、分注す
る際に試薬をある程度昇温させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
臨床検査装置において、分注用のプローブを利用した試
薬による加温は、外気温や分注量に左右されるため、反
応容器内の液体を一定温度まで昇温させるのが難しく、
また、充分加温するには、例えば数秒〜10秒の間、ノ
ズル内部に試薬を滞留させる必要があり、現行以上に検
査を高速化するのが難しいと言う実情がある。勿論、反
応容器内を加温することなく、直ちに分析を行うことも
出来るが、その場合は、試薬と検体の反応速度が低下す
るため、何れにしても検査の効率化を図り得ない。
【0005】更に、従来の臨床検査装置において、コイ
ルヒータが内蔵されたプローブを反応容器の上部に挿入
するには、プローブの外形に応じて臨床検査装置の分注
口を大きく開口させなければならないため、注入する間
に試薬の蒸発量が多くなると言う問題がある。しかも、
コイルヒータによって加温する構造のプローブは、冷蔵
された分注前の試薬の温度も上昇させてしまうと言う問
題もある。
【0006】本発明は、上記の実情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、血液の凝固検査、生化学検査あ
るいは免疫血清検査を行う臨床検査装置であって、反応
容器に収容した検体および試薬を反応温度まで迅速に加
温でき、一層効率的に検査を実施し得る血液の臨床検査
装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明に係る血液の臨床検査装置は、検体としての
血液または血液成分ならびに試薬が収容された多数の反
応容器を所定方向へ搬送する搬送手段と、搬送される反
応容器内の検体と試薬の反応状態を光の変化によって測
定する光学機器とから主として構成された血液の臨床検
査装置において、前記搬送手段の近傍には、赤外線の照
射によって反応容器内の検体および試薬を直接加温する
加温手段が設けられていることを特徴とする。
【0008】すなわち、上記の臨床検査装置において
は、搬送手段が多数の反応容器を搬送する間に反応容器
に検体および試薬が分注され、反応容器内の検体と試薬
の反応を光学機器によって測定される。そして、搬送手
段の近傍に設けられた特定の加温手段は、赤外線の照射
によって反応容器内の検体および試薬を直接加温するこ
とにより、反応容器内の反応を促進させる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に係る血液の臨床検査装置
の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明
に係る血液の臨床検査装置の主な構成を示す平面図であ
る。図2は、図1におけるII−II線に沿って破断した加
温手段の構造例を主に示す縦断面図である。また、図3
は、加温手段による昇温効果を示す実験例のグラフであ
る。なお、実施形態の説明においては、血液の臨床検査
装置を「臨床検査装置」と略記する。
【0010】本発明の臨床検査装置は、生化学検査、免
疫血清検査または凝固検査を行うための装置である。周
知の通り、凝固検査は、血液の凝固・線溶に関する項目
を分析する検査であり、また、生化学検査、免疫血清検
査は、生化学項目、血清の腫瘍マーカー、感染症、甲状
腺、内分泌、血漿蛋白・脂質関連、TDM等に関する項
目について分析する検査である。
【0011】凝固検査においては、反応容器に凝固試薬
および血漿を注入した後、通常540nmの波長の光を
照射し、凝固成分の生成による透過光または散乱光の変
化、すなわち、濁度の変化を0.1〜2秒の測光間隔で
3〜7分間測定する。他方、生化学検査または免疫検査
においては、反応容器に生化学試薬またはラテックス試
薬ならびに血漿または血清を注入した後、通常340〜
950nmの波長の光を照射し、生化学試薬中の酵素試
薬発色による吸光度の変化やラテックス凝集成分の生成
による吸光度のまたは散乱光の変化を2〜20秒の測光
間隔で3〜20分間測定する。
【0012】凝固検査用の試薬としては、PT,APT
T,Fib,T,H,外因系因子,内因系因子などが挙
げられる。また、生化学・免疫検査に関し、生化学項目
に関する試薬としては、電解質項目、GTO、GTP、
コレステロール、尿酸、尿素窒素、血糖などを検出する
試薬が挙げられる。免疫項目に関する試薬としては、腫
瘍マーカー項目の試薬として、AFP,CEA,CA1
9−9,PSA等の試薬が挙げられる。その他、感染症
項目、甲状腺項目、内分泌項目、血漿蛋白・脂質関連項
目、TDM項目などに関する各種の試薬が挙げられる。
【0013】上記の各検査を行う際、検体としての血液
または血漿や血清などの血液成分ならびに試薬は、各検
査項目ごとに図中に符号(C)で示す反応容器に収容さ
れる。反応容器(C)は、所謂キュベット、検体容器、
試料容器と称する容器であり、斯かる容器は、一般的に
は透明性樹脂材料によって略有底角筒状に形成される。
反応容器(C)の上端には、臨床検査装置の後述の搬送
手段(ターンテーブル)(1)に載せるための鍔(図示
省略)が張出しており、反応容器(C)は、ターンテー
ブルの保持穴に挿入された際に保持穴の周縁によって鍔
が支持される構造を備えている。
【0014】本発明の臨床検査装置は、図1に示す様
に、検体ならびに試薬が収容された多数の反応容器
(C)を所定方向へ搬送する搬送手段(1)と、搬送手
段(1)によって搬送される反応容器(C)内の検体と
試薬の反応を光の変化によって測定する光学機器(2)
とから主として構成される。そして、搬送手段(1)の
近傍には、赤外線の照射によって反応容器(C)内の検
体および試薬を直接加温する加温手段(3)が設けられ
る。
【0015】搬送手段(1)は、装置を小型化するた
め、反応容器(C)を円環状に移動させるターンテーブ
ルによって構成される(以下、搬送手段の一態様とし
て、ターンテーブルを符号(1)で示す)。ターンテー
ブル(1)は、反応容器(C)を保持し得る形状の穴が
周方向に沿って多数開口された平板状のテーブルであ
り、そして、図2に示す様に、反応容器(C)を装填し
た場合、上面に反応容器(C)の上端部(鍔の部分)を
露出させ、下面に反応容器(C)の胴部を開放した状態
で反応容器(C)を吊持する。
【0016】上記ターンテーブル(1)は、図2に示す
様に、円形の基台(5)の中心に立設された回転軸
(6)に取り付けられ、回転軸(6)の基端に巻回され
たベルト(8)を介し、ロータリーエンコーダーで制御
されるモーター又はサーボモーター(図示省略)によっ
て駆動される。また、反応容器(C)中の試薬の蒸発を
低減するため、ターンテーブル(1)の外周は、環状に
配置された基台(5)の周壁(側壁)(5f)によって
包囲されており、更に、ターンテーブル(1)の上面
は、検体や試薬の分注用の開口部を除き、カバー(図示
省略)で覆われる。
【0017】更に、装置内部には、電熱ヒーター等の温
度調整機構(6)が設けられる。すなわち、少なくとも
反応容器(C)の搬送経路は、上記の様な外部から略遮
蔽された構造を備え且つ内部の温度調整機構(6)によ
って一定の温度に保持可能に構成される。これにより、
測定中、反応容器(C)内の液体成分を一定に保つこと
が出来る。
【0018】光学機器(2)は、図1に示す様に、ター
ンテーブル(1)近傍の所定位置に設けられる。光学機
器(2)としては、各測定に必要な波長および強度の光
を発生して受光・解析し得る限り、種々の光学ユニット
を使用することが出来るが、生化学・免疫反応の測定に
おいては、波長の異なる複数の光を必要とし、凝固反応
の測定においては一波長の光によって分析する。従っ
て、例えば、1つの検査装置において、生化学・免疫反
応および凝固反応の測定を併行して行う場合は、装置コ
ストを低減する観点から、各反応毎に光源の異なる光学
ユニットを使用するのが好ましい。
【0019】光学機器(2)は、例えば、凝固検査の場
合、前述の波長のLED又は半導体レーザー等の半導体
光源(図1においてターンテーブル(1)の外側の機
器)、および、受光強度に応じて電気信号に変換する光
アレイ等の変換器を有する受光部(図1においてターン
テーブル(1)の内側の機器)によって構成される。ま
た、生化学検査や免疫血清検査の場合は、分析波長の異
なる検体に対して1つの光源から光を照射するため、光
学機器(2)の光源は、ハロゲン・タングステンランプ
等の白色光源によって構成され、受光部は、照射された
光を受光する受光素子、所定波長に分光する分光器、お
よび、分光した光を強度に応じて電気信号に変換する光
アレイ等の変換器によって構成される。
【0020】本発明の臨床検査装置においては、試薬と
検体の反応速度を高めるため、搬送手段としてのターン
テーブル(1)の近傍には、赤外線の照射によって反応
容器(C)内の液体、すなわち、検体および試薬を直接
加温する加温手段(3)が設けられる。具体的には、加
温手段(3)は、図2に示す様に、架台(5)の周壁に
取り付けられたケース(30)と、当該ケースに収容さ
れた赤外線ランプ(32)によって構成される。
【0021】赤外線ランプ(32)としては、反応容器
(C)内の液体を加熱可能な照射量が得られる限り、各
種の形態のランプを使用し得るが、水分量の多い前記の
液体をより短時間で所要の反応温度まで加温するために
は、ピーク波長が1.3μm以上の赤外線を照射可能な
ランプが好ましい。更に、斯かる赤外線ランプ(32)
は、1.3μm以上の波長を多く含むハロゲンランプで
あってもよい。
【0022】また、反応容器(C)が搬送される経路、
すなわち、装置内部は、前述の構造によって一定の温度
に保持される様に構成されるが、撹拌位置(符号(S
3)の位置)における反応容器(C)の保温効果を高め
るため、加温手段(3)は、ターンテーブルの外周側に
配置されると共に、ターンテーブルの外周壁(架台
(5)の外周側の側壁)(5f)に形成された透明な窓
(3p)を介し、赤外線を照射する様になされているの
が好ましい。
【0023】なお、図示しないが、加温手段(3)は、
ターンテーブルの内周側に配置することも出来る。更
に、その場合、前述の遮蔽構造は、上記の外周壁(5
f)に加え、装置内部と搬送経路を仕切る内周壁(隔
壁)が搬送経路の内周側(ターンテーブルの下面内周
側)に設けられた構造であってもよく、そして、斯かる
態様において、加温手段(3)は、上記と同様に、ター
ンテーブルの内周壁に形成された透明な窓を介し、赤外
線を照射する様になされていてもよい。
【0024】更に、本発明のより好ましい態様において
は、反応容器(C)内の検体および試薬を撹拌中に加温
して均一な液温にするため、図1に示す様に、加温手段
(3)は、反応容器(C)内の検体および試薬を撹拌す
る後述の撹拌位置(S3)に配置される。そして、搬送
手段(1)の近傍、例えば、図1に示す後述の検***置
(S2)には、反応容器(C)内の加温状態を検出する
赤外線センサー(S4)が設けられる。
【0025】また、本発明の臨床検査装置においては、
上記の光学機器(2)が測光位置(S5)に対応して配
置される他、検体の分注装置、試薬の分注装置あるいは
撹拌器など(図示省略)が図1に示す容器供給排出・試
薬分注位置(S1,S6)、検体分注位置(S2)及び
撹拌位置(S3,S7)に対応してターンテーブル
(1)の周囲にそれぞれ配置される。
【0026】具体的には、容器供給排出・試薬分注位置
(S1)には、容器供給排出装置が設けられる。容器供
給排出装置は、移動自在なアームの先端にフィンガーを
付設して構成され、フィンガーによって把持した反応容
器(C)をターンテーブル(1)の穴に装填し、また、
ターンテーブル(1)上の反応容器(C)を把持して搬
送経路外へ搬出する機能を有する。
【0027】また、容器供給排出・試薬分注位置(S
1)には、所要の試薬を分注するための試薬ノズルが設
けられる。試薬ノズルは、移動自在なアームの先端に注
入管が下方へ向けて突設された構造を備え、例えば、内
部のシリンジポンプの往復動により、注入管から試薬テ
ーブル上の試薬を一定量吸上げ、そして、吸上げた試薬
をターンテーブル(1)の反応容器(C)に注入する様
になされている。更に、容器供給排出・試薬分注位置
(S1)には、上記ノズルと同様の第2の試薬ノズルが
設けられる。なお、更に他の試薬を必要とする場合は、
上記の各試薬ノズルに隣接して第3の試薬ノズルが設け
られてもよい。
【0028】検体分注位置(S2)には、分析すべき検
体を分注するための検体注入ノズルが設けられる。検体
注入ノズルは、上記の試薬ノズルと略同様のポンプ構造
を備えており、先端の注入管から検体テーブル上の検体
(試料)を一定量吸上げ、そして、吸上げた検体を反応
容器(C)に一定量注入する様になされている。
【0029】また、撹拌位置(S3)には、上記の加温
手段(3)と共に、反応容器(C)中の試薬および試料
を撹拌するための撹拌器が設けられる。撹拌器は、例え
ば、移動自在なアームの先端に小型プロペラが回転可能
に吊持された構造を有し、ターンテーブル(1)上の反
応容器(C)中に挿入したプロペラにより、容器内を攪
拌し、反応を促進させる機能を備えている。
【0030】上記の臨床検査装置においては、バーコー
ド等によって予め付与された固有の容器コードを利用
し、コンピューターによって各反応容器(C)に対する
操作を管理する様になされている。また、斯かるコンピ
ューターにより、ターンテーブル(1)、光学機器
(2)及び上記の試薬ノズル等が制御され、更に、光学
機器(2)を通じて得られた各検体のデータを解析する
様になされている。本発明の臨床検査装置による検査手
順の一例は以下の通りである。なお、以下の操作例は、
生化学・免疫血清検査の例である。
【0031】操作 I :ターンテーブル(1)をコマ送
りに旋回させつつ、先ず、図1に示す容器供給排出・試
薬分注位置(S1)において、容器供給排出装置により
反応容器(C)をターンテーブル(1)に順次装填す
る。そして、装填した反応容器(C)に試薬ノズルによ
って所定の試薬(第1の試薬)を分注する。
【0032】操作II:次いで、ターンテーブル(1)を
図1における時計方向に旋回させ、第1の試薬が分注さ
れた反応容器(C)を検体分注位置(S2)に搬送し、
検体としての血漿または血清を検体注入ノズルによって
分注する。そして、赤外線センサー(4)によって反応
容器(C)内の液温を計測する。
【0033】操作III:第1の試薬および検体を分注し
た後、ターンテーブル(1)を反時計方向に旋回させ、
撹拌位置(S3)まで反応容器(C)を移動させる。そ
して、撹拌器によって反応容器(C)内の第1の試薬お
よび検体を撹拌する。更に、反応容器(C)内を撹拌中
は、加温手段(3)によって反応容器(C)に赤外線を
照射することにより、第1の試薬および検体を約37℃
まで加温すると共に、3〜10分間待機して第1の反応
を進行させる。また、その際、操作IIで計測した液温に
基づき、赤外線ランプ(32)の印加電圧または照射時
間を制御する。
【0034】操作IV:ターンテーブル(1)を更に反時
計方向に旋回させ、加温した反応容器(C)を測光位置
(S5)に移動させる。そして、光学機器(2)によ
り、反応容器(C)に照射した光の中の所定波長の光の
吸光度のまたは散乱光の変化を例えば2〜20秒の測光
間隔で3〜20分間測定する。
【0035】操作V:次いで、ターンテーブル(1)を
時計方向または反時計方向に旋回させ、操作IVの測定を
終えた反応容器(C)を容器供給排出・試薬分注位置
(S6)に移動させる。斯かる位置は最初の容器供給排
出・試薬分注位置(S1)と同様の位置である。そし
て、第2の試薬ノズルによって更に所定の試薬(第2の
試薬)を分注する。そして、操作IIと同様に、赤外線セ
ンサー(4)によって反応容器(C)内の液温を計測す
る。
【0036】操作VI:再びターンテーブル(1)を反時
計方向に旋回させ、第2の試薬を分注した反応容器
(C)を操作IIIの撹拌位置(S3)と同様の撹拌位置
(S7)まで移動させる。斯かる位置においては、操作
IIIと同様に、撹拌器によって更に反応容器(C)内を
撹拌しつつ、加温手段(3)による赤外線の照射によっ
て再び37℃に加温すると共に、3〜10分間待機して
第2の反応を進行させる。また、赤外線を照射する際、
操作Vで計測した液温に基づき、赤外線ランプ(32)
の印加電圧または照射時間を制御する。
【0037】操作VII:撹拌・加温した後は、操作IVと
同様に、ターンテーブル(1)の旋回により反応容器
(C)を測光位置(S5)に移動させ、そして、光学機
器(2)によって反応容器(C)における所定波長の光
の吸光度のまたは散乱光の変化を例えば2〜20秒の測
光間隔で3〜20分間測定する。
【0038】操作VIII:ターンテーブル(1)を時計方
向または反時計方向に旋回させ、測定の終了した反応容
器(C)を最初の容器供給排出・試薬分注位置(S1)
に移動させる。そして、容器供給排出装置により反応容
器(C)をターンテーブル(1)から取り除く。また、
操作VIIの測定が終了した際、操作IVの最初の測定およ
び操作VIIの測定によって得られたデータを所定の分析
手法に基づいて解析し、検査情報として出力する。
【0039】なお、上記の操作 I 〜VIIIの説明は、1
つの反応容器(C)に着目したものであるが、移動操作
に際、ターンテーブル(1)の制御によって反応容器
(C)の停止位置をコマ送りにずらすことにより、各反
応容器(C)とも同様の操作によって検査される。
【0040】上記の様に、本発明の臨床検査装置におい
ては、ターンテーブル(1)が反応容器(C)を搬送す
る間に反応容器(C)に検体および試薬が分注され、反
応容器(C)内の検体と試薬の反応を光学機器(2)に
よって測定される。そして、加温手段(3)は、反応容
器(C)に検体および試薬を分注した際、赤外線の照射
によって反応容器(C)内の検体および試薬を直接加温
することにより、反応容器(C)内の反応を促進させ
る。
【0041】従って、本発明の臨床検査装置において
は、外気温や試薬の分注量に左右されることなく、反応
容器(C)に注入した検体および試薬を例えば37℃ま
で迅速に昇温させ、反応速度を高めることが出来るた
め、より早く測光操作を行うことが出来、一層効率的に
検査を実施できる。殊に、反応容器(C)の搬送経路が
一定の温度に保持可能に構成され、しかも、加温手段
(3)がターンテーブル(1)の外周壁(5f)に形成
された透明な窓(3p)を介して赤外線を照射する様に
なされた臨床検査装置においては、加温する際の反応容
器(C)の保温効果を高めることが出来るため、反応容
器(C)の検体および試薬をより迅速に反応温度まで昇
温できる。
【0042】更に、反応容器(C)内の検体および試薬
の温度を検出可能な赤外線センサー(4)が設けられた
臨床検査装置においては、反応容器(C)内の液量や分
注後の液温の相違に拘わらず、一層高精度に所定の反応
温度まで昇温できる。また、本発明の臨床検査装置にお
いては、コイルヒータが内蔵された従来型のプローブ
(分注ノズル)を使用する必要がなく、分注口を一層小
さく形成できるため、試薬の蒸発量をより低減でき、し
かも、分注前の試薬の温度も冷蔵状態に維持できる。
【0043】因に、本発明の臨床検査装置においては、
上記の加温手段(2)の赤外線ランプ(32)として、
15Wのハロゲンランプを使用し、検体および試薬に代
えて反応容器(C)に注入した300μリットルの10
℃の蒸留水を加温したところ、図3に示す様に、約5.
4秒(約5℃/秒の昇温速度)で約37℃まで昇温させ
ることが出来た。これに対し、装置内部の温度調整機構
だけで加温した場合は、約37℃まで昇温させるのに約
3分を要した。
【0044】
【発明の効果】本発明に係る血液の臨床検査装置によれ
ば、反応容器(C)内の検体および試薬を加温手段
(3)によって直接加温することにより、外気温や試薬
の分注量に左右されることなく、反応容器(C)に注入
した検体および試薬を所定の反応温度まで迅速に昇温さ
せ、反応速度を高めることが出来るため、より早く測光
操作を行うことが出来、一層効率的に検査を実施でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る血液の臨床検査装置の主な構成を
示す平面図
【図2】図1におけるII−II線に沿って破断した加温手
段の構造例を主に示す縦断面図
【図3】加温手段による昇温効果を示す実験例のグラフ
【符号の説明】
1 :搬送手段 2 :光学機器 3 :加温手段 32:赤外線ランプ 3p:窓 4 :赤外線センサー 5f:外周壁 6 :温度調整機構 C :反応容器 S1,S6:容器供給排出・試薬分注位置 S2:検体分注位置 S3,S7:撹拌位置 S5:測光位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G045 AA01 BB50 CA25 FA11 JA08 2G058 AA09 AA10 BB02 BB09 BB23 BB27 CD04 CD23 CF02 CF12 CF21 EA02 EA04 EB01 FA02 GA03 GB10 GC02 GC05 HA01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検体としての血液または血液成分ならび
    に試薬が収容された多数の反応容器(C)を所定方向へ
    搬送する搬送手段(1)と、搬送される反応容器(C)
    内の検体と試薬の反応状態を光の変化によって測定する
    光学機器(2)とから主として構成された血液の臨床検
    査装置において、搬送手段(1)の近傍には、赤外線の
    照射によって反応容器(C)内の検体および試薬を直接
    加温する加温手段(3)が設けられていることを特徴と
    する血液の臨床検査装置。
  2. 【請求項2】 加温手段(3)が、赤外線ランプ(3
    2)によって構成されている請求項1に記載の血液の臨
    床検査装置。
  3. 【請求項3】 搬送手段(1)は、多数の反応容器
    (C)を外周部側に保持して旋回させるターンテーブル
    によって構成され、少なくとも反応容器(C)の搬送経
    路は、外部から略遮蔽された構造を備え且つ温度調整機
    構(6)によって一定の温度に保持可能に構成され、そ
    して、加温手段(3)は、ターンテーブルの外周側に配
    置されると共に、ターンテーブルの外周壁(5f)形成
    された透明な窓(3p)を介し、赤外線を照射する様に
    なされている請求項1又は2に記載の血液の臨床検査装
    置。
  4. 【請求項4】 搬送手段(1)は、多数の反応容器
    (C)を外周部側に保持して旋回させるターンテーブル
    によって構成され、少なくとも反応容器(C)の搬送経
    路は、外部から略遮蔽された構造を備え且つ温度調整機
    構(6)によって一定の温度に保持可能に構成され、そ
    して、加温手段(3)は、ターンテーブルの内周側に配
    置されている請求項1又は2に記載の血液の臨床検査装
    置。
  5. 【請求項5】 加温手段(3)が、反応容器(C)内の
    検体および試薬を撹拌する撹拌位置(S3)に配置され
    ている請求項1〜4の何れかに記載の血液の臨床検査装
    置。
  6. 【請求項6】 搬送手段(1)の近傍には、反応容器
    (C)内の加温状態を検出する赤外線センサー(4)が
    設けられている請求項1〜5の何れかに記載の血液の臨
    床検査装置。
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