JP2001262062A - シリカ系被膜形成用塗布液、シリカ系被膜の製造法、シリカ系被膜、これを用いた半導体素子及び多層配線板 - Google Patents

シリカ系被膜形成用塗布液、シリカ系被膜の製造法、シリカ系被膜、これを用いた半導体素子及び多層配線板

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JP2001262062A
JP2001262062A JP2000076305A JP2000076305A JP2001262062A JP 2001262062 A JP2001262062 A JP 2001262062A JP 2000076305 A JP2000076305 A JP 2000076305A JP 2000076305 A JP2000076305 A JP 2000076305A JP 2001262062 A JP2001262062 A JP 2001262062A
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Japan
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silica
film
coating
forming
based coating
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Application number
JP2000076305A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Enomoto
和宏 榎本
Haruaki Sakurai
治彰 桜井
Shigeru Nobe
茂 野部
Nobuko Terada
信子 寺田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 成膜性が良好で低誘電率であるシリカ系膜を
形成できるシリカ系膜形成用塗布液、これを用いたシリ
カ系膜の製造法を提供する。 【解決手段】 (A)、(B)はそれぞれ、一般式
(I)、(III)で表されるアルコキシシランを加水
分解重縮合して得られる重合体で、前者はケイ素数1ユ
ニット当たりの炭素数が0.3以下、後者は0.6以
上、であるポリシロキサン及び溶媒を含有するシリカ系
塗布液(II)、(IV)であり、これらの組み合わか
ら成るシリカ系塗布液、この液を用いた皮膜の製造法、
皮膜、この皮膜を用いた半導体素子及び多層配線板。 R Si(OR4−n (I) R Si(OR4−n (III) (式中R,Rは炭素数1〜6のアルキル基或いはア
リール基、R,Rは炭素数1〜4のアルキル基、n
は0〜2の整数)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリカ系被膜形成
用塗布液、シリカ系被膜の製造法、シリカ系被膜、これ
を用いた半導体装置及び多層配線板に関し、更に詳しく
は成膜性の良好なシリカ系被膜形成用塗布液、これを用
いたシリカ系被膜の製造法、シリカ系被膜、半導体装置
及び多層配線板に関する。
【0002】
【従来の技術】LSIの高集積化による配線の微細化に
ともない、配線間容量の増大による信号遅延時間の増大
が問題となってきている。従来から、比誘電率4.3程
度のCVD法によるSiO2 膜が層間絶縁膜として用い
られてきたが、デバイスの配線間容量を低減し、LSI
の動作速度を向上するため、より低誘電率な膜が求めら
れている。現在実用化されている低誘電率膜としては、
比誘電率3.5程度のSiOF膜(CVD法)があげら
れる。比誘電率3.0以下の絶縁膜としては、有機SO
G(Spin On Glass)が有力と考えられて
おり、LSIの層間絶縁膜に適用するための検討が盛ん
に行われている。
【0003】LSIの層間絶縁膜に適用する低誘電率膜
に要求される特性としては、耐熱性、プラズマ耐性、異
種層間絶縁膜間での接着性等の特性があげられる。微細
化したLSIの多層配線工程においては、グローバル平
坦化のため、CMP(Chemical Mechan
ical Polishing)工程が必須であり、異
種層間絶縁膜間における接着性は特に重要な特性とな
る。具体的には有機SOGを層間絶縁膜として用いる場
合、従来のCVDで形成したSiO2 膜やSiN膜との
積層構造が必要なため、これらCVDで形成した絶縁膜
と有機SOGとの接着性は必要である。比誘電率3.0
以下の低誘電率膜として有力と考えられている有機SO
Gは、従来のCVDで形成したSiO2 膜や、SiOF
膜よりも誘電率は低いが、異種層間絶縁膜間での接着性
が弱いことがあげられる。
【0004】CMP工程において異種層間絶縁膜間での
接着性が影響する特性としては、CMP工程時の応力に
よる剥がれ、があげられる。これについて、高歩留ま
り、高信頼性を達成するため、CVD膜と有機SOG膜
との間の接着性が強く望まれている。
【0005】一方で有機SOG膜の接着性を向上する手
法として、表面を無機化することでCVD膜との接着性
を向上する方法がIEDM Technology D
igest,26.3.1(1999)などで提案され
ている。しかしながら表面処理を行う手法は、有機SO
G膜の有機成分の分解に伴う脱ガスの増加により、誘電
率は高くなったりリーク特性の低減が起こるといった問
題点が生じる。さらには、表面処理の手法はCMP工程
時の応力によるCVD膜と有機SOG膜との間の剥がれ
についてはマージンがないといった問題点がある。ま
た、層間絶縁膜層の表面をエッチング液で粗化すること
により密着性を向上させる方法が、特開平11−679
00号公報等で提案されているがCMP工程の荷重によ
っては有機SOG膜とCVD膜との間で剥がれを生じる
ことがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の従来
技術の欠点を除去し、接着性を向上させるシリカ系被膜
形成用塗布液、その製造法、低誘電率であるシリカ系被
膜、信頼性の高い半導体装置及び多層配線板を提供する
ものである。
【0007】
【発明が解決するための手段】本発明は(A)一般式
(I)
【0008】
【化3】 R1 n Si(OR2 4-n (I)
【0009】(式中R1 は炭素数1〜6のアルキル基ま
たはアリール基、R2 は炭素数1〜4のアルキル基、n
は0〜2の整数を意味し、複数個のR1 、R2 は同一で
も異なっていてもよい)で表せられるアルコキシシラン
を加水分解縮重合して製造されたものでありケイ素数1
ユニット当たりの炭素数が0.3ユニット以下であるポ
リシロキサン及び溶媒を含有するシリカ系被膜形成用塗
布液(II)並びに(B)一般式 (III)
【0010】
【化4】 R3 n Si(OR4 4-n (III)
【0011】(式中R3 は炭素数1〜6のアルキル基ま
たはアリール基、R4 は炭素数1〜4のアルキル基、n
は0〜2の整数を意味し、複数個のR3 、R4 は同一で
も異なっていてもよい)で表せられるアルコキシシラン
を加水分解縮重合して製造されたものでありケイ素数1
ユニット当たりの炭素数が0.6ユニット以上であるポ
リシロキサン及び溶媒を含有してなるシリカ系被膜形成
用塗布液(IV)の組み合わせからなるシリカ系被膜形成
用塗布液に関する。本発明は、上記シリカ系被膜形成用
塗布液(IV)を基板上に塗布し、50〜350℃で乾燥
した後、シリカ系被膜形成用塗布液(II)を塗布し、5
0〜350℃で乾燥した後、さらに窒素雰囲気下200
〜600℃で加熱硬化させるシリカ系被膜の製造法に関
する。また、本発明はこの製造法により得られたシリカ
系被膜及びこのシリカ系被膜を用いた半導体装置及び多
層配線板に関する。ケイ素数1ユニット当たりの炭素数
とは生成物のポリシロキサン中のケイ素原子1個当りの
炭素原子数を意味する。
【0012】
【発明の実施の形態】前記一般式(I)、(III )で表
せられるアルコキシシランは、具体的には
【0013】
【化5】Si(OCH3 4 、Si(OC2 5 4
Si(OC3 7 4 、Si(OC4 9 4
【0014】等のテトラアルコキシシラン、
【0015】
【化6】CH3 Si(OCH3 3 、C2 5 Si(O
CH3 3 、C3 7 Si(OCH3 3 、C4 9
i(OCH3 3 、C6 5 Si(OCH3 3 、C6
11Si(OCH3 3 、CH3 Si(OC
2 5 3 、C2 5 Si(OC25 3 、C3 7
Si(OC2 5 3 、C4 9 Si(OC
2 5 3 、C6 5 Si(OC2 5 3 、C6 11
Si(OC2 5 3 、CH3 Si(OC3 7 3
2 5 Si(OC3 7 3 、C3 7 Si(OC3
7 3、C4 9 Si(OC3 7 3 、C6 5
i(OC3 7 3 、C6 11Si(OC3 7 3
CH3 Si(OC4 9 3 、C2 5 Si(OC4
9 3 、C3 7 Si(OC4 9 3 、C4 9 Si
(OC4 9 3 、C65 Si(OC4 9 3 、C
6 11Si(OC4 9 3
【0016】等のモノオルガノトリアルコキシシラン、
【0017】
【化7】(CH3 2 Si(OCH3 2 、(C
2 5 2 Si(OCH3 2 、(C3 7 2 Si
(OCH3 2 、(C4 9 2 Si(OCH3 2
(C6 5 2 Si(OCH3 2 、(C6 112
i(OCH3 2 、(CH3 2Si(OC
2 5 2 、(C2 5 2 Si(OC2 5 2
(C3 7 2Si(OC2 5 2 、(C4 9 2 Si
(OC2 5 2 、(C6 5 2Si(OC2 5
2 、(C6 112 Si(OC2 5 2 、(CH3
2 Si(OC3 7 2 、(C2 5 2 Si(OC3
7 2 、(C3 7 2 Si(OC3 7 2 、(C
4 9 2 Si(OC3 7 2 、(C6 5 2 Si
(OC3 7 2 、(C6 112 Si(OC3 7
2 、(CH3 2 Si(OC4 9 2 、(C2 5
2 Si(OC4 9 2 、(C3 7 2 Si(OC4
9 2 、(C4 9 2 Si(OC4 9 2 、(C
6 5 2 Si(OC4 9 2 、(C6 112 Si
(OC4 9 2
【0018】等のジオルガノアルコキシシランが挙げら
れ、これらは1種または2種以上が用いられる。
【0019】本発明で用いられる前記一般式(I)で表
せられるアルコキシシランとして、テトラアルコキシシ
ラン、モノオルガノトリアルコキシシラン及びジオルガ
ノジアルコキシシランの配合比として、ケイ素数1ユニ
ット当たりの炭素数を0.3ユニット以下にするために
テトラアルコキシシランを70モル%以上にする必要が
あり、好ましくは90モル%以上にする必要がある。
【0020】本発明で用いられる前記一般式 (III)で表
せられるアルコキシシランとして、テトラアルコキシシ
ラン、モノオルガノトリアルコキシシラン及びジオルガ
ノジアルコキシシランの配合比として、ケイ素数1ユニ
ット当たりの炭素数を0.6ユニット以上にする必要が
ある。また比誘電率を3.0以下にするには、テトラア
ルコキシシランの配合比は50モル%以下にする必要が
あり、好ましくは40モル%以下にする必要がある。ま
た、成膜性を良好にするためジオルガノジアルコキシシ
ランの配合比は、50モル%以下にする必要があり、好
ましくは20モル%以下にする必要がある。
【0021】本発明におけるシリカ系被膜形成用塗布液
(II)には溶媒として有機溶媒を使用することが好まし
い。有機溶媒としては、メタノール、エタノール、プロ
パノール、ブタノール等のアルコール系、酢酸メチル、
酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等の酢酸エステ
ル系、エチレングリコールモノメチルアセテート、エチ
レングリコールジアセテート等のグリコールアセテート
系、グリコールエーテル系等の溶媒が挙げられ、これら
は1種または2種以上が用いられる。溶媒の使用量は、
接着剤としての機能を得るため、かつ誘電率特性を保持
するためにはシリカ系被膜の膜厚が100nm以下であ
ることが好ましく上記の反応で得られるポリシロキサン
の量が1〜10重量%となる量とされることが好まし
い。
【0022】本発明におけるシリカ系被膜形成用塗布液
(IV)には溶媒として有機溶媒を使用することが好まし
い。有機溶媒としては、メタノール、エタノール、プロ
パノール、ブタノール等のアルコール系、酢酸メチル、
酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等の酢酸エステ
ル系、エチレングリコールモノメチルアセテート、エチ
レングリコールジアセテート等のグリコールアセテート
系、グリコールエーテル系等の溶媒が挙げられ、これら
は1種または2種以上が用いられる。溶媒の使用量は、
上記の反応で得られるポリシロキサンの量が5〜25重
量%となる量とされることが好ましい。ポリシロキサン
の量が多すぎると安定性及び成膜性の点で好ましくな
く、少なすぎると所望の膜厚を得ることが困難となるた
め好ましくない。
【0023】本発明におけるシリカ系被膜形成用塗布液
(II)及び(IV)を製造する際、加水分解縮合反応を促
進する触媒として、蟻酸、マレイン酸、フマル酸、酢酸
等の有機酸及び塩酸、燐酸、硝酸、ホウ酸、硫酸等の無
機酸が用いられる。この触媒は、原料となるアルコキシ
シラン化合物の量に応じて適当量で用いられるが、アル
コキシシラン1モルに対して0.001〜1モルの範囲
が好ましい。所定量より多い場合ゲル化を促進する事と
なり好ましくなく、また所定量より少ない場合、重合反
応が進行しないため好ましくない。
【0024】また、本発明におけるシリカ系被膜形成用
塗布液(II)又は(IV)を製造する際、加水分解縮合反
応を促進する水の量も適宜決められる。保存安定性か
ら、水の量は一般式(I)又は (III)で表せられるアル
コキシシランに対して50〜800モル%の範囲とする
ことが好ましい。
【0025】本発明におけるシリカ系被膜形成用塗布液
(IV)には、比誘電率が3.0以下といった低誘電率を
実現するためにポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリアクリル酸等のポーラス形成材を含有しても
よい。ポーラス形成材は、シリカ系被膜を形成する際の
最終工程で行う200〜600℃の加熱工程で揮発する
成分が好ましい。
【0026】本発明においてシリカ系被膜を形成する場
合、成膜性、膜均一性を考慮して主にスピンコート法が
用いられる。スピンコート法を用いたシリカ系被膜の形
成方法として、始めにシリカ系被膜形成用塗布液(IV)
を基板上に500〜5000回転/分、好ましくは、1
000〜3000回転/分でスピン塗布する。スピン塗
布における回転数が小さ過ぎる場合、膜均一性が低下
し、大きすぎる場合、成膜性が低下する傾向がある。ま
た成膜される膜厚は、0.2μm〜2μmとするのが好
ましく、所定の膜厚になるように重ね塗りを行うことも
可能である。膜厚が厚いと塗布被膜のクラックが発生す
るため好ましくなく、膜厚が薄いと誘電率特性を十分に
得られなくなるため好ましくない。
【0027】次いで50〜350℃、好ましくは150
〜250℃でホットプレートで溶媒乾燥を行う。乾燥温
度が低すぎる場合、溶媒の乾燥が十分に行われないため
好ましくなく、乾燥温度が高すぎる場合、シリカ系被膜
形成用塗布液(II)の濡れ性が低下するため好ましくな
い。
【0028】次いで、シリカ系被膜形成用塗布液(II)
を500〜5000回転/分、好ましくは、1000〜
3000回転/分でスピン塗布する。スピン塗布におけ
る回転数が小さ過ぎる場合、膜均一性が低下し、大きす
ぎる場合、成膜性が低下するため好ましくない。
【0029】次いで50〜350℃でホットプレートで
溶媒乾燥を行う。乾燥温度が低すぎる場合、溶媒の乾燥
が十分に行われないため好ましくない。さらに窒素雰囲
気下200〜600℃、好ましくは350〜450℃で
加熱硬化させてシリカ系被膜を製造する。硬化の際は電
気炉や縦形炉などのバッチ処理可能な装置が好ましい。
加熱硬化温度が低すぎると、シリカ系被膜の重合が十分
でなく誘電率特性を得られず、加熱硬化温度が高すぎる
と、シリカ系被膜中の有機成分が分解し、誘電率の上昇
やデバイスの信頼性の低下を引き起こすため好ましくな
い。また、硬化中の酸素濃度は0.1容積%以下である
ことが必要で好ましくは0.01容量%以下である。酸
素濃度が高い場合、シリカ系被膜中に含有する有機成分
が分解し、誘電率の上昇やデバイスの信頼性低下につな
がるため好ましくない。
【0030】本発明により製造されるシリカ系被膜を半
導体素子及び多層配線板の層間絶縁膜として適応するこ
とにより、低誘電率、好ましくは3.5以下の低誘電
率、高絶縁耐性といった優れた電気特性、信号伝搬遅延
時間の低減などの高性能化を達成できる。
【0031】本発明における半導体素子とは、ダイオー
ド、トランジスタ、化合物半導体、サーミスタ、バリス
タ、サイリスタなどの個別半導体、DRAM(ダイナミ
ック・ランダム・アクセス・メモリー)、SRAM(ス
タティック・ランダム・アクセス・メモリー)、EPR
OM(イレイザブル・プログラマブル、リード・オンリ
ー・メモリー)、マスクROM(マスク・リード・オン
リー・メモリー)、EEPROM(エレクトリカル・イ
レイザブル・プログラマブル・リード・オンリー・メモ
リー)、フラッシュメモリーなどの記憶素子、マイクロ
プロセッサー、DSP、ASICなどの理論回路素子、
MMIC(モノリシック・マイクロウェーブ集積回路)
に代表される化合物半導体などの集積回路素子、混成集
積回路(ハイブリッドIC)、発光ダイオード、電荷結
合素子などの光電変換素子などを意味する。
【0032】本発明における多層配線板とは、MCMな
どの高密度配線板を含む。本発明の組成物より形成した
塗膜を層間絶縁膜として適用することにより、上記と同
じく信号伝搬遅延時間の低減などの高性能化と同時に高
信頼性を達成できる。
【0033】
【実施例】以下、本発明を製造例、実施例により詳しく
説明する。 1.シリカ系被膜形成用塗布液(IV)の製造 シリカ系被膜形成用塗布液(IV)として、表1に示した
1〜5を製造した。
【0034】
【表1】
【0035】表1に示したアルコキシシランを溶媒中に
所定の樹脂濃度になるように溶解させ、アルコキシシラ
ンのアルコキシ基のモル数に相当するイオン水とイオン
水の1/200モルに相当する触媒の混合液を一時間か
けて滴下した後、室温下で24時間反応させてシリカ系
被膜形成用塗布液(IV)を製造した。 2.シリカ系被膜形成用塗布液(II)の製造
【0036】
【表2】
【0037】表2に示したアルコキシシランを溶媒に所
定の樹脂濃度になるように溶解させ、アルコキシシラン
のアルコキシ基のモル数に相当するイオン水とイオン水
の1/200モルに相当する触媒の混合液を一時間かけ
て滴下した後、室温下で24時間反応させてシリカ系被
膜形成用塗布液(II)を製造した。 3.シリカ系被膜の製造 このようにして得られたシリカ系被膜形成用塗布液1〜
5 (IV)をスピナーを用いて2000回転/分でシリコ
ンウェハー上に回転塗布し、250℃のホットプレート
でシリカ系被膜の溶媒を乾燥した。次にシリカ系被膜形
成用塗布液1〜5 (II)を同じくスピナーを用いて20
00回転/分で回転塗布し、250℃のホットプレート
でシリカ系被膜の溶媒を乾燥した。次に石英炉の中に入
れ、窒素中30℃/分の昇温温度で室温から400℃ま
で昇温し、昇温後同温度で30分焼成したところ無色透
明でクラックのないシリカ系被膜の積層膜が得られた。
該被膜の膜厚を測定したところいずれも0.4〜0.6
μmであった。この被膜上にアルミニウム被膜を1μm
の厚さにスパッタ法で形成し、この試料の誘電率をLF
インピーダンスメータを用いて周波数1kHz〜100
kHzで測定したところ表3に示す誘電率が得られ、全
てのサンプルにおいて3.5以下の値を示した。
【0038】
【表3】
【0039】次いでシリカ系被膜上にテトラエトキシシ
ランの重合物であるSiO2 被膜を気相反応重合法で形
成した。その膜に対して碁盤目状に3mm角の傷をつけ
た後セロハンテープ剥離試験を行ったところ、気相反応
重合法で成膜したSiO2 膜とシリカ系被膜形成用塗布
液(II)から形成されたシリカ系被膜との間の剥がれ
は、表4に示した結果となり、シリカ系被膜形成用塗布
液(II)のケイ素数1ユニットに対して炭素数が0.3
ユニットを超える4のサンプルでは剥がれが見られた
が、他のシリカ系被膜では界面の剥がれが見られなかっ
た。
【0040】
【表4】
【0041】比較例2 メチルトリメトキシシラン133g(0.974mo
l)をイソプロパノール263gに溶解し、この溶液に
燐酸2.02gを水51.5g(2.86mol)に溶
解した溶液を、撹拌下で30分かけて滴下した。滴下終
了後5時間撹拌した後、ポリシロキサン溶液を得た。こ
のようにして得られたシリカ系被膜形成用塗布液をスピ
ナーを用いて2000回転/分でシリコンウェハー上に
回転塗布し、次に石英炉の中に入れ、窒素中30℃/分
の昇温温度で室温から400℃まで昇温し、昇温後同温
度で30分焼成したところ無色透明でクラックのないシ
リカ系被膜が得られた。該被膜の膜厚を測定したところ
0.4μmであった。このようにして得られたシリカ系
被膜表面上に水銀ランプ光を5分間照射して表面の有機
成分を無機化した。この被膜上にアルミニウム被膜を1
μmの厚さにスパッタ法で形成し、この試料の誘電率を
LFインピーダンスメータで周波数1kHz〜100k
Hzで測定したところ、誘電率は4.2であった。
【0042】比較例3 メチルトリメトキシシラン133g(0.974mo
l)をイソプロパノール263gに溶解し、この溶液に
燐酸2.02gを水51.5g(2.86mol)に溶
解した溶液を、撹拌下で30分かけて滴下した。滴下終
了後5時間撹拌した後、ポリシロキサン溶液を得た。こ
のようにして得られたシリカ系被膜形成用塗布液をスピ
ナーを用いて2000回転/分でシリコンウェハー上に
回転塗布し、次に石英炉の中に入れ、窒素中30℃/分
の昇温温度で室温から400℃まで昇温し、昇温後同温
度で30分焼成したところ無色透明でクラックのないシ
リカ系被膜が得られた。該被膜の膜厚を測定したところ
0.4μmであった。このようにして得られたシリカ系
被膜に対してアルカリ・過マンガン酸タイプのエッチン
グ液(過マンガン酸カリウム45g/リットル)を用い
て表面粗化する工程を行った。この被膜上にアルミニウ
ム被膜を1μmの厚さにスパッタ法で形成し、この試料
の誘電率をLFインピーダンスメータにて周波数1kH
z〜100kHzで測定したところ、3.3であった。
次いでシリカ系被膜上にテトラエトキシシランの重合物
であるSiO2 被膜を気相反応重合法で形成した。その
膜に対して碁盤目状に3mm角の傷をつけた後セロハン
テープ剥離試験を行ったところ、気相反応重合法で成膜
したSiO2 膜とシリカ系被膜形成用塗布液(II)から
形成されたシリカ系被膜との間の剥がれが見られた。
【0043】
【発明の効果】本発明になるシリカ系被膜形成用塗布液
より、成膜性が良好でかつ低誘電率であるシリカ系被膜
を形成することができる。また、本発明になるシリカ系
被膜形成用塗布液により、誘電率特性及び耐熱性特性が
良好であり信頼性の優れた半導体素子及び多層配線板を
製造することが可能であり、このシリカ系被膜によって
積層膜での誘電率特性が得られ、高速性の要求に適合し
た半導体素子及び多層配線板を製造することが可能とな
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野部 茂 茨城県日立市東町四丁目3番1号 日立化 成工業株式会社山崎事業所内 (72)発明者 寺田 信子 茨城県日立市東町四丁目3番1号 日立化 成工業株式会社山崎事業所内 Fターム(参考) 4D075 AE16 BB24Y BB28Z BB56Z BB93Y BB93Z CA13 CA18 CA21 CA23 DA06 DB11 DC19 DC22 EA07 EB43 EB47 4J038 DL021 DL022 DL031 DL032 JA19 JA25 JA56 JA57 JC30 KA06 MA06 MA09 NA21 PA19 PB09 5E346 AA02 AA12 AA26 CC08 CC16 CC43 DD03 EE33 HH06 HH18

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)一般式(I) 【化1】 R1 n Si(OR2 4-n (I) (式中R1 は炭素数1〜6のアルキル基またはアリール
    基、R2 は炭素数1〜4のアルキル基、nは0〜2の整
    数を意味し、複数個のR1 、R2 は同一でも異なってい
    てもよい)で表せられるアルコキシシランを加水分解縮
    重合して製造されたものでありケイ素数1ユニット当た
    りの炭素数が0.3ユニット以下であるポリシロキサン
    及び溶媒を含有するシリカ系被膜形成用塗布液(II)並
    びに(B)一般式 (III) 【化2】 R3 n Si(OR4 4-n (III) (式中R3 は炭素数1〜6のアルキル基またはアリール
    基、R4 は炭素数1〜4のアルキル基、nは0〜2の整
    数を意味し、複数個のR3 、R4 は同一でも異なってい
    てもよい)で表せられるアルコキシシランを加水分解縮
    重合して製造されたものでありケイ素数1ユニット当た
    りの炭素数が0.6ユニット以上であるポリシロキサン
    及び溶媒を含有してなるシリカ系被膜形成用塗布液(I
    V)の組み合わせからなるシリカ系被膜形成用塗布液。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシリカ系被膜形成用塗布
    液(IV)から形成されたシリカ系被膜の比誘電率が3.
    0以下であるシリカ系被膜形成用塗布液。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のシリカ系被膜形成用塗布
    液(IV)を基板上に塗布し、50〜350℃で乾燥した
    後、シリカ系被膜形成用塗布液(II)を塗布し、50〜
    350℃で乾燥した後、さらに窒素雰囲気下200〜6
    00℃で加熱硬化させるシリカ系被膜の製造法。
  4. 【請求項4】 請求項3で製造された積層されたシリカ
    系被膜の比誘電率が3.5以下であるシリカ系被膜の製
    造法。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の製造法により得られたシ
    リカ系被膜。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のシリカ系被膜を有する半
    導体素子。
  7. 【請求項7】 請求項5記載のシリカ系被膜を層間絶縁
    膜とした多層配線板。
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