JP2001256914A - 荷電粒子線応用装置 - Google Patents

荷電粒子線応用装置

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JP2001256914A
JP2001256914A JP2001077413A JP2001077413A JP2001256914A JP 2001256914 A JP2001256914 A JP 2001256914A JP 2001077413 A JP2001077413 A JP 2001077413A JP 2001077413 A JP2001077413 A JP 2001077413A JP 2001256914 A JP2001256914 A JP 2001256914A
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JP
Japan
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charged particle
particle beam
sample
deflector
electron beam
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JP2001077413A
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Katsuhiro Kuroda
勝広 黒田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】1段目E×Bにより試料からの2次荷電粒子を
偏向し、その際に生じる第1の荷電粒子線への影響を少
なくして試料より高分解能の電子線像を得る。 【解決手段】第1の荷電粒子線を試料に照射させるため
の対物レンズと、試料からの2次荷電粒子を検出器側に
偏向する第1の偏向器と、第1の荷電粒子線を調整する
第2の偏向器と、を有し前記対物レンズの物点と前記第
1の偏向器との距離をS、前記対物レンズの物点と前記
第2の偏向器との距離をTと置くと、前記第2の偏向器
の偏向角βと前記第1の偏向器の偏向角αとの比が、S
とTとの比に等しくなるように偏向器の強さを調整して
高分解能の電子線像を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走査形荷電粒子顕
微鏡及びその類似装置に係り、特に低加速領域において
高分解能でかつ二次電子の高検出効率に好適な荷電粒子
光学系に関する。
【0002】
【従来の技術】走査形電子顕微鏡の分解能を向上させる
ために、特開昭61−294746号に記載されている
ような光学系が用いられている。すなわち、輝度が高
く、エネルギ幅の小さな電界放射形(FE)電子銃と、
レンズの内部に試料を配置して収差を極力小さくしたイ
ンレンズ形対物レンズとを組合わせたものである。この
ような光学系においても低加速領域においては分解能は
低下する。
【0003】一方、色収差を低減するために、特公昭6
3−34588に記載されているような光学系が提案さ
れている。
【0004】この光学系は、電子線が試料を照射する直
前まで高加速電圧とし、試料照射時に減速して低加速電
圧化するものである。この場合、レンズ通過時の電子線
のエネルギが高いので、レンズ収差を小さくできる。す
なわち、高分解能化が図れる。
【0005】以上の観点から、低加速領域で従来以上の
高分解能を得るためには、上記両者の光学系を組合せれ
ば可能となる。すなわち、試料はレンズの内部に配置
し、この試料に負の電圧を印加して減速すればよい。
【0006】ただ、この場合問題となるのは二次電子の
検出である。試料がレンズの外部にある従来の場合に
は、特公昭63−34588に示されているように、一
次電子線の減速電界で二次電子が加速されるまでに二次
電子検出器の電界で二次電子を検出するように構成すれ
ばよかった。しかし、試料をレンズの内部に配置したイ
ンレンズ形では、レンズの磁界が強いためにこの磁界に
二次電子が強く束縛されるばかりでなく、二次電子検出
器をレンズの内部に配置できないという問題が生じる。
また、一次電子線と二次電子とを分離することについて
は特開昭62−31933号に磁界のみで分離すること
が開示されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、低加
速領域で高分解能化を図り、かつ二次電子の高検出感度
が得られる電子光学系を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】荷電粒子源と、前記荷電
粒子源から出た第1の荷電粒子線を絞って試料に照射す
る対物レンズ手段と、前記第1の荷電粒子線を走査偏向
器で試料上で走査させる走査偏向器と、前記第1の荷電
粒子線を減速するとともに試料から発生する第2の荷電
粒子を加速する減速手段と、前記減速手段で加速された
第2の荷電粒子を電界と磁界とで偏向する偏向手段と、
前記対物レンズと前記走査偏向器の間に配置され前記偏
向手段で偏向された前記第2の荷電粒子を検出する検出
手段を具備した荷電粒子線応用装置にある。。
【0009】まず、試料照射の直前に電子線の減速を行
えば、低加速電圧でも高分解能が得られることは従来技
術からも分かる。
【0010】一方、二次電子検出に関しては、E×B形
のフィルタを試料と検出器との間に用いているので、一
次電子線を直進するようにしてやれば、エネルギの異な
る二次電子は自然に偏向されることになる。すなわち、
図5に示すように電子線2の加速電圧V0にたいして、
次式を満足するようにEとBを印加すれば、電子線2の
軌道に影響を与えない。
【0011】
【数1】
【0012】この時、検出すべき二次電子8のエネルギ
は減速電圧VRでありかつ電子線2と方向が逆であるの
で、二次電子8の偏向角θは、
【0013】
【数2】 となる。この偏向方向を検出器の方向と一致させておけ
ば、二次電子は検出器に向かって進むので、検出効率の
向上が図れることになる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例を図1により説
明する。
【0015】電子銃1からでた電子線2は、幾つかのレ
ンズ(本実施例では加速レンズ3、コンデンサレンズ
4、対物レンズ5)により細く絞られて試料6上を照射
する。この電子線2は偏向器7により試料6上で二次元
的に走査される。また、試料6からでてきた二次電子8
は、二次電子検出器9により検出されて映像信号とな
る。
【0016】ここで、試料6は電子線2を減速するため
に負の電圧VRが印加されている。このとき、出てきた
二次電子はこの減速電圧VRにより逆に加速され、検出
器9の電界のみでは十分に検出器9の方に偏向できなく
なる。そこで、出てきた二次電子8を検出器9の方に偏
向するために偏向器を配置すればよいが、電子線2の軌
道に影響のないように電界Eと磁界Bとを直交させたい
わゆるE×B形のフィルタ10を対物レンズ5と検出器
9との間に配置している。このとき、(1)式のように
EとBを印加すれば、電子線2の軌道には影響を与えず
に二次電子8のみを検出器の方に偏向でき、検出効率の
向上が図れる。
【0017】ただ、この場合、フィルタ10による色収
差が問題になる。この色収差による偏向角βは、
【0018】
【数3】
【0019】で表わされる。ここで、ΔVは電子線2の
エネルギ幅である。
【0020】すなわち、図2に示すようにこの色収差に
より物点12でSβの拡がりを持つことになり、対物レ
ンズの倍率をMとすると試料上ではMSβの拡がりを生
ずる。具体的数値の典型的な一例を示すと、θ=30
°、ΔV=0.3eV、V0=1kV、としてVRに対す
るβは図3に示すものとなる。この図からβを大きく見
積もって5×10-5とし、S=200mm,M=1/5
0とすると、0.2μmの拡がりとなる。この値は、電
子線2の所望の値(〜nm)より非常に大きい。
【0021】そこで、本発明では図4ならびに図1に示
すように、E×B形のフィルタ11を配置してこの色収
差を自己消去できるようにした。すなわち、図4から分
かるようにΔVのエネルギが拡がりを持つ電子線2があ
たかも物点12の一点から出たかのようになるようにフ
ィルタ11を動作させる。このフィルタ11の偏向角β
は、
【0022】
【数4】
【0023】とすればよい。 以上により、電子線2の
径を増大させることなく、二次電子8のみを検出器9の
方に偏向することが可能となる。すなわち、低加速領域
でも高分解能でかつ二次電子の高検出効率が得られるこ
とになる。
【0024】図1に示す本発明を実施した結果のごく一
例を以下に示す。フィルタ11を物点12とフィルタ1
0とのほぼ中間に配置して電界Eと磁界Bとの作用長L
を約20mmとなるように構成し、V0=1kVと固定
にしてVR=0〜900Vと変化させた。このとき、フ
ィルタ10、11のそれぞれのEとBの強さをE=0〜
25V/mm,0〜50V/mm,B=0〜14ガウス
(Gauss),0〜28GaussとVRに連動させて変化させ
たところ、4〜6nmの高分解能が実現できた。
【0025】本発明は、1kV以下の低加速電圧でnm
オーダの分解能を得ることを目的になされたため、フィ
ルタを2段にしたが、目的によっては1段で構成しても
二次電子の高検出効率化は可能であることは、本実施例
で述べた通りである。
【0026】また、本実施例では試料がレンズの内部に
配置したが、レンズの外側に配置された構成の光学系に
たいしても実施することができる。なおこの場合、二次
電子検出器は試料と対物レンズとの間にあってもよい
し、図1のように対物レンズの上側にあってもよいこと
はいうまでもない。要は、試料と二次電子検出器との間
にE×B形のフィルタがあれば実現できる。
【0027】さらに、本発明は走査形電子顕微鏡に対し
て述べたが、これに限ることなく類似の電子線応用装置
一般に適用できるし、さらにイオン線のような荷電粒子
線応用装置一般に適用できることは言うまでもない。た
だ、正の電荷を持っている荷電粒子線の場合には、減速
電圧は正の値にする必要がある。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、低加速領域でも荷電粒
子線径を増大させることなく二次荷電粒子を検出器の方
に偏向することが可能となるので、高分解能でかつ二次
荷電粒子の高検出効率が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す荷電粒子光学系の縦断
面図。
【図2】E×B形フィルタの色収差に関する説明図。
【図3】E×B形フィルタの色収差により生じる偏向角
と試料に印加した減速電圧との関係曲線図。
【図4】フィルタの色収差を自己打消しさせるための基
本光学系の縦断面図。
【図5】E×B形フィルタによる一次電子線と二次電子
の軌道を示す説明図である。
【符号の説明】
1・・・電子銃、2・・・電子線、3・・・加速レン
ズ、4・・・コンデンサレンズ、5・・・対物レンズ、
6・・・試料、7・・・偏向器、8・・・二次電子、9
・・・二次電子検出器、10,11・・・E×B形フィ
ルタ、12・・・物点。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】荷電粒子源と、前記荷電粒子源から出た第
    1の荷電粒子線を絞って試料に照射する対物レンズ手段
    と、前記第1の荷電粒子線を走査偏向器で試料上で走査
    させる走査偏向器と、前記第1の荷電粒子線を減速する
    とともに試料から発生する第2の荷電粒子を加速する減
    速手段と、前記減速手段で加速された第2の荷電粒子を
    電界と磁界とで偏向する偏向手段と、前記対物レンズと
    前記走査偏向器の間に配置され前記偏向手段で偏向され
    た前記第2の荷電粒子を検出する検出手段を具備したこ
    とを特徴とする荷電粒子線応用装置。
  2. 【請求項2】前記第1の荷電粒子線が一次荷電粒子線で
    あり、第2の荷電粒子が二次荷電粒子であることを特徴
    とする請求項1記載の荷電粒子線応用装置。
  3. 【請求項3】前記第1の荷電粒子線は前記荷電粒子源か
    ら試料へ向う電子線であり、第2の荷電粒子は前記試料
    から前記荷電粒子源へ向う電子線であることを特徴する
    請求項1から2のいずれか記載の荷電粒子線応用装置。
  4. 【請求項4】前記偏向手段は電極と磁極との組み合わせ
    た手段からなることを特徴する請求項1から3のいずれ
    か記載の荷電粒子線応用装置。
  5. 【請求項5】前記電極と磁極との組み合わせた手段とし
    て前記電界と磁界が交叉することを特徴する請求項4記
    載の荷電粒子線応用装置。
  6. 【請求項6】前記偏向手段はE×Bフィルタであること
    を特徴する請求項1から5のいずれか記載の荷電粒子線
    応用装置。
  7. 【請求項7】前記第1の荷電粒子線が試料に入射するエ
    ネルギーが1KeV以下であることを特徴とする請求項
    1から6のいずれか記載の荷電粒子線応用装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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