JP2001256169A - データ転送制御システム及び装置 - Google Patents

データ転送制御システム及び装置

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JP2001256169A
JP2001256169A JP2000070962A JP2000070962A JP2001256169A JP 2001256169 A JP2001256169 A JP 2001256169A JP 2000070962 A JP2000070962 A JP 2000070962A JP 2000070962 A JP2000070962 A JP 2000070962A JP 2001256169 A JP2001256169 A JP 2001256169A
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Kenji Imamura
健二 今村
Jun Fukui
純 福井
Kazumichi Kawasome
一路 川染
Yuji Yoshino
勇司 吉野
Kei Hatano
圭 波多野
Harunobu Miyashita
晴信 宮下
Takahiro Iwabuchi
孝寛 岩渕
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メモリからデータを先読みしてマスタからの
リード要求に備える先読み機構を備えるシステムにおい
て、複数の先読み機構を有効活用する。 【解決手段】 デバイスドライバは、入出力デバイス2
0にデータ転送要求を行う際、その転送に使用する先読
み機構306を選択してそのデバイス20に設定すると
共に、その先読み機構306が使用すべき先読み手法を
先読み手法指定レジスタ部308に設定する。入出力デ
バイス20は、システムバス10を介してリードアクセ
スを行う際、要求するアドレスとともに、デバイスドラ
イバに設定された先読み機構306を示す信号を出力す
る。先読み機構識別機構304は、この信号に対応する
先読み機構306に選択信号を発する。これにより、選
択された先読み機構306がその要求に対して応答す
る。空いている先読み機構306に適切な先読み手法を
設定して利用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メモリと、入出力
等の各種デバイスとの間でのデータ転送のための技術に
関し、特にDMA転送時のメモリからのデータの先読み
の効率化のための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】入出力デバイスからメモリをリードする
場合に、転送性能を高めるため、メモリコントローラに
プリフェッチ(先読み)機構を設けたシステムが従来か
ら知られている。このようなシステムの一例として、例
えば特開平6−324986号公報に示されるものがあ
る。この従来システムでは、システムバスとメモリとの
間にデータ転送装置を設ける。システムバス上の入出力
デバイスからメモリに対し、あるアドレスについてのリ
ードアクセスがあった場合、データ転送装置は、入出力
デバイスの要求サイズ以上のデータをメモリから読み込
む。データ転送装置は、読み込んだデータのうち要求サ
イズ分だけを入出力デバイスに転送し、残りの部分はプ
リフェッチバッファに格納する。このプリフェッチバッ
ファへの格納処理は、バックグラウンドで行われる。そ
して、入出力デバイスから連続して次のアドレスへのリ
ードアクセスがあった場合、データ転送装置は、プリフ
ェッチバッファ内に格納済みのそのアドレスのデータを
入出力デバイスに転送する。
【0003】一般的にメモリからデータを読み出すより
も、プリフェッチバッファからデータを読み出す方が速
いので、上述の従来システムによれば、入出力デバイス
から見かけ上高速にリードアクセスを行うことができ
る。
【0004】しかしながら、上記従来システムは、プリ
フェッチバッファ機構を1系統しか備えていないため、
ランダムアクセスの場合や、複数の入出力デバイスから
同時期にアクセスを受けるような場合には、効果が得ら
れないという問題があった。
【0005】これに対し、プリフェッチバッファ機構を
複数系統設け、ランダムアクセスの場合や複数の入出力
デバイスからのアクセスにもある程度対応できるように
したシステムとして、特開平8−272732号公報に
開示されたものがある。このシステムでは、連続アドレ
スへの2回目のアクセスがあったときにプリフェッチを
行うべきと判断し、空いているプリフェッチバッファ機
構を選んでプリフェッチ処理を行わせる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開平8−27273
2号公報の技術には次のような問題がある。
【0007】まず、この従来技術では、接続される入出
力デバイスに対して一対一でプリフェッチバッファ機構
を設ける必要があるとともに、その対応づけは固定的な
ので、拡張性や処理の柔軟性の点で問題がある。例え
ば、1つのプリフェッチバッファ機構を複数の入出力デ
バイスに効率的に割り当てていくこともできない。
【0008】また、上記従来技術では、前回の要求アド
レスと今回の要求アドレスとが連続していることをもっ
てプリフェッチを行うか否かを判断しているので、一連
のデータ転送要求の最初の要求時にはプリフェッチ機構
が働かないという問題がある。
【0009】本発明はこのような問題を解決するために
なされたものであり、複数のデバイスに対して柔軟にプ
リフェッチ処理を提供することができるデータ転送制御
システム及び装置を提供することを目的とする。また、
本発明は、先読み処理を迅速にスタートさせることがで
きる仕組みを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係るデータ転送
制御システムは、メモリと複数のデバイスとの間のデー
タ転送のための転送制御システムであって、前記メモリ
からデータの先読みを行ってバッファに蓄積し、前記デ
バイスからリード要求されたアドレスのデータがバッフ
ァ内にあればそのデータを応答する複数の先読み手段
と、前記デバイスを制御するデバイス制御手段であっ
て、前記デバイスに対し前記メモリからのリード処理を
行わせる際に、前記複数の先読み手段からそのリード処
理に利用する先読み手段を選択するデバイス制御手段
と、前記デバイスからリード要求を受けた場合、そのデ
バイスに対して前記デバイス制御手段が選択した先読み
手段を識別し、その先読み手段に対しそのリード要求に
対する応答を行わせる識別手段と、を備える。
【0011】この構成によれば、先読み手段を、入出力
デバイス等の複数のデバイスに対して動的に割り当てて
使用することができ、装備した先読み手段を有効活用す
ることができる。また、選択された先読み手段は、デバ
イスからの1回目のリード要求ですぐに先読み処理を開
始できるので、従来技術よりも早く先読み効果を得るこ
とができる。
【0012】好適な態様では、前記各先読み手段は、そ
れぞれ複数の先読み手法に対応可能であって、それらの
うち外部から設定された先読み手法で前記メモリからデ
ータの先読みを行う機能を備え、前記デバイス制御手段
は、利用する前記先読み手段を選択すると同時に、選択
した先読み手段に対し前記リード処理に対応した先読み
手法を選択して設定する。
【0013】この態様によれば、同じ先読み手段を、デ
ータ転送の内容に応じた複数の先読み手法で利用するこ
とができるので、先読み手段を有効活用することができ
る。
【0014】また、別の好適な態様では、前記デバイス
制御手段は、選択した前記先読み手段を示す識別情報を
該当するデバイスに設定し、前記デバイスは、リード要
求の際、前記デバイス制御手段から設定された前記先読
み手段の識別情報を出力し、前記識別手段は、前記デバ
イスがリード要求の際に出力した前記識別情報に基づ
き、その要求に応答させる先読み手段を識別する。
【0015】この態様において、前記選択した先読み手
段を示す識別情報として、前記アドレスのうち前記メモ
リのアドレス空間で使用されない上位ビットを用いれ
ば、要求アドレスに先読み手段の指定を含めることがで
き、デバイスからのリード要求のサイクルを短くするこ
とができる。
【0016】また、別の好適な態様では、前記識別手段
は、前記デバイス制御手段が選択した先読み手段とそれ
に対応するデバイスとの対応関係を記憶し、リード要求
を行ったデバイスに対応する先読み手段を前記対応関係
から識別する。
【0017】この態様によれば、デバイス制御手段は、
選択した先読み手段を識別手段に設定すればよく、デバ
イスに対してバス等を介して設定する必要はなくなる。
【0018】また、更に好適な態様では、前記デバイス
制御手段は、選択した先読み手段に対し、前記先読み手
法に加えて前記リード処理の開始アドレスを設定し、選
択された前記先読み手段は、前記デバイス制御手段から
先読み手法及び開始アドレスの設定を受けると、前記デ
バイスからのリード要求を待たずに先読み処理を開始す
ることを特徴とする。
【0019】この態様によれば、デバイスからの1回目
のリード要求が来る前に先読みを開始できるので、デバ
イスからみた場合、時間のかかるメモリのリード処理が
ほぼ完全に隠蔽され、高速な先読み手段からのリードの
みでよくなるため、処理速度が向上する。
【0020】また本発明に係るシステムは、メモリとデ
バイスとの間のデータ転送のための転送制御システムで
あって、複数の先読み手法に対応可能であり、その中で
指定された先読み手法にて前記メモリからデータの先読
みを行ってバッファに蓄積し、前記デバイスからリード
要求されたアドレスのデータがバッファ内にあればその
データを応答する複数の先読み手段と、前記デバイスを
制御するデバイス制御手段であって、前記デバイスに対
し前記メモリからのリード処理を行わせる際に、前記先
読み手段に対して前記リード処理に対応した先読み手法
を選択して設定するデバイス制御手段と、を備える。
【0021】この構成によれば、同じ先読み手段を、デ
ータ転送の内容に応じた複数の先読み手法で利用するこ
とができるので、先読み手段を有効活用することができ
る。
【0022】また本発明に係る装置は、メモリと複数の
デバイスとの間のデータ転送を制御する装置であって、
前記メモリからデータの先読みを行ってバッファに蓄積
し、前記デバイスからリード要求されたアドレスのデー
タがバッファ内にあればそのデータを応答する複数の先
読み手段と、前記デバイスを制御するデバイス制御手段
から、前記デバイスがリード処理に使用する前記先読み
手段の選択を受け付ける手段と、前記デバイスからリー
ド要求を受けた場合、そのデバイスに対して前記デバイ
ス制御手段が選択した先読み手段を識別し、その先読み
手段に対しそのリード要求に対する応答を行わせる識別
手段とを備える。
【0023】この装置を用いれば、先読み手段を複数の
デバイスに対して動的に割り当てて使用することがで
き、先読み手段を有効活用することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以下
実施形態という)について、図面に基づいて説明する。
【0025】図1は、本発明に係るデータ転送システム
のハードウエア構成を概略的に示すブロック図である。
この図は、コンピュータシステムのうち、メモリ装置4
0(メインメモリ)と入出力デバイス20との間のデー
タ転送に関わる部分をとりだして示したものである。
【0026】図1において、システムバス10は、コン
ピュータシステムを構成する各種の制御機構(CPUな
ど)や入出力デバイス20(HDDやネットワークカー
ドなど)を接続するバスであり、典型的にはアドレス、
データ、及び制御信号のための信号線を備えている。そ
れら制御機構や入出力デバイス20は、予め定められた
プロトコルに従った通信により、そのシステムバス10
を介して相互にデータのやり取りを行う。
【0027】なお、ここでは説明の便宜のため、一般的
なバス構造のシステムを例にとって説明するが、本発明
の方式はバス接続のシステム以外の他の接続方式、例え
ば一対一のハブ接続のシステムにも適用可能である。
【0028】システムバス10は、例えば、CPU(図
示省略)のデータ幅程度のビット数のデータバス(CP
Uデータ幅に等しい場合もあれば、それより大きい場合
又は小さい場合もある)や、CPUのアドレス空間を表
現するのに必要なビット数のアドレスバスを備え、更に
アービトレーション(バス調停)やDMAサイクル、C
PUサイクルを発生させたり、DMAサイクルやCPU
サイクルに応答したり、割込を通知したりするために用
いる制御線を備える。ここで、CPUサイクルとは、C
PUが周辺の入出力デバイスやメモリ装置に対して読み
出しや書き込みを行うサイクルであり、DMAサイクル
とは、CPU以外の装置がメモリ装置に対して読み出し
又は書き込みを行うサイクルである。
【0029】各入出力デバイス20は、自らバスマスタ
となってメモリ装置40との間でDMA転送を行うバス
マスタDMA機能を有する。入出力デバイス20は、バ
スマスタとなってバスサイクル動作を起動する場合、ア
クセス要求するアドレス、メモリ装置40に対するチッ
プセレクト信号、及びサイクル開始を示す制御信号をシ
ステムバス10上に送出する。そして、読み出しサイク
ルであれば、入出力デバイス20はバス10からデータ
を取り込み、書き込みサイクルであればバス10にデー
タを供給する。
【0030】データ転送装置30は、メモリ装置40と
システムバス10との間に設けられ、メモリ装置40に
対する入出力デバイス20からのデータ転送(書き込
み、読み出し)の制御を行う。このデータ転送装置30
は、スレーブ制御機構302、先読み機構識別機構30
4、複数の先読み機構306、先読み手法指定レジスタ
部308、調停機構310及びメモリコントローラ31
2を備えている。
【0031】スレーブ制御機構302は、バスマスタ
(入出力デバイス20)からのチップセレクト信号を認
識し、それが自身に対するアクセスを示していれば、そ
のアクセスに対する応答のための処理を行う。ここで、
そのアクセスがメモリ装置40に対するリードアクセス
であり、後述する先読み機構識別機構304によりいず
れかの先読み機構306が選択された場合は、スレーブ
制御機構302は、その選択された先読み機構306に
対してリードサイクルを要求する。そして、その先読み
機構306から応答されたデータを、バスマスタである
入出力デバイス20に転送する。
【0032】一方、入出力デバイス20からのアクセス
がライトアクセスの場合や、リードアクセスであっても
先読み機構識別機構304が先読み機構306を選択し
なかった場合は、スレーブ制御機構302は、メモリ装
置40に対するライト又はリードサイクルを調停機構3
10に対して要求する。このケースは、先読み処理とは
関係のない処理であり、先読み機構306は使用されな
い。スレーブ制御機構302は、調停機構310及びメ
モリコントローラ312を介してメモリ装置40に対
し、入出力デバイス20からの要求に応じてリード又は
ライト処理を行う。
【0033】先読み機構識別機構304は、入出力デバ
イス20からのアクセス要求に応じ、複数設けられた先
読み機構306の中からその入出力デバイス20に対応
したものを選択し、その先読み機構306に対応した選
択信号を出力する。この選択信号によりスレーブ制御機
構302は選択された先読み機構306を識別する。こ
の選択のため、先読み機構識別機構304には、入出力
デバイス20のアクセス要求からそのデバイスに対応す
る先読み機構306を特定するための仕組みが実装され
ている。
【0034】好適な態様では、先読み機構306の特定
に、入出力デバイス20の要求アドレスの上位ビットを
用いる。例えば、本システムでは32ビットアドレスを
用い、実際のメモリ装置40のアドレス空間が0x0h
〜0xFFFFFFhの16Mバイトだったとする。こ
の場合メモリ装置40のアドレス指定には24ビットで
十分であり、本実施形態では、32ビットアドレスのう
ちの下位24ビットをメモリのアドレスとして用い、残
りの上位8ビットを各先読み機構306の特定のために
用いる。この場合、先読み機構識別機構304に、図2
のテーブルに示すような、アドレス上位値と先読み機構
との対応関係を実装する。図2に例示したテーブルで
は、例えば0番の先読み機構には0x80hのアドレス
上位8ビットが対応づけられている。また、アドレス上
位8ビット値0x0hは、先読み機構を使用しないアク
セス用に割り当てられている。
【0035】具体的には、例えば、先読み機構識別機構
304は、各先読み機構306と「先読みなし」の場合
とのそれぞれついて、対応するアドレス上位8ビットが
設定されたレジスタを備える。そして、それら各レジス
タごとに、バスマスタから受け付けた要求アドレスの上
位8ビットと当該レジスタの値と比較する比較器を備え
る。これら各比較器の出力信号線がスレーブ制御機構3
02に入力される。スレーブ制御機構302は、どの比
較器の出力がオンになっているかで、どの先読み機構3
06に対応する要求か(あるいは先読み機構を利用しな
い要求か)を判定することができる。
【0036】また、データ転送装置30内には、各先読
み機構306の使用状況を示す図3に示すようなテーブ
ルが設けられる。このテーブルでは、各先読み機構ごと
に、それが使用されているか否かを示す使用フラグが設
けられている。フラグが0の場合は現在未使用であり、
1の場合は使用中である。
【0037】そして、本実施形態では、オペレーティン
グシステム等からの指示によりメモリ装置40といずれ
かの入出力デバイス20との間でデータ転送処理を始め
るに当たり、その入出力デバイス20のデバイスドライ
バが、図3に示す使用状況テーブルを参照して先読み機
構306のうち未使用のもの(すなわちフラグが0のも
の)を1つ選択し、それをその入出力デバイス20に割
り当てる。すなわち、デバイスドライバは、選択した先
読み機構306に対応するアドレス上位8ビットの値
を、その入出力デバイス20に通知する。以上は先読み
を行う場合の処理であり、先読みを行わない場合(メモ
リ装置40へのライトの場合や、メモリ装置40からの
リードの場合でも先読みが不要な転送処理の場合など)
は、先読み機構を使用しない場合のアドレス上位8ビッ
ト値(図2では0x0h)を、転送処理を行う入出力デ
バイス20に通知する。アドレス上位の値を受け取った
入出力デバイス20は、その転送処理が完了するまでの
各バスサイクルの要求の際に、アクセスしたいメモリア
ドレス(24ビット)の上位にその8ビット値を付加し
て32ビットの要求アドレスとして送出する。これを受
けたデータ転送装置30では、先読み機構識別機構30
4がその要求アドレスの上位8ビットを調べ、識別テー
ブルを参照してそれに対応する先読み機構306を選択
する(又は先読み機構を使用しないと判断する)。
【0038】各先読み機構306は、それぞれプリフェ
ッチバッファ(図示省略)を備えている。また、各先読
み機構306は、複数の先読み手法に対応する機能が組
み込まれており、それら複数の先読み手法のうち、指定
された手法で先読み(プリフェッチ)処理を行う。先読
み手法には、例えば、アドレスを順次一定値ずつインク
リメントして先読みする「インクリメントシーケンシャ
ル」、アドレスを一定値ずつデクリメントして先読みす
る「デクリメントシーケンシャル」などがある。また、
例えば同じインクリメントシーケンシャルでも、アドレ
スインクリメントの刻みが異なる場合が考えられる。そ
れら各々の場合に対して予めコードを割り当てておけ
ば、そのコードにより先読み手法を指定することができ
る。
【0039】先読み機構306は、マスタ(この例では
スレーブ制御機構302)から要求されたアドレスのデ
ータがプリフェッチバッファ内になければ、自らマスタ
となって調停機構310に対してリードサイクルを要求
し、メモリコントローラ312を介してメモリ装置40
からその要求アドレスのデータを読み出し、そのデータ
を用いてスレーブ制御機構302に対しスレーブ応答を
行う。そして、要求されたアドレスのデータをメモリ装
置40からリードし終えた後も、先読み機構306は、
予め指定された先読み手法に従って先読みアドレスを求
め、このアドレスのデータを同様にメモリ装置40から
読み出して自身のプリフェッチバッファに蓄える。プリ
フェッチバッファがいっぱいにならない限り、この先読
み・蓄積の処理が繰り返される。
【0040】一方、マスタ(この例ではスレーブ制御機
構302)から受け付けたリード要求のアドレスのデー
タが、自分のプリフェッチバッファ内に既に格納されて
いる場合は、先読み機構306はそのデータを用いてマ
スタの要求に即座にスレーブ応答する。前述の先読み処
理が始まった後で、マスタから前回の要求アドレスの次
のアドレスが要求された場合、そのアドレスのデータは
既にプリフェッチバッファ内に蓄えられているので、そ
のデータが出力される。
【0041】なお、図1ではデータ転送装置30に先読
み機構306が4個設けられているが、これはあくまで
一例であり、転送装置30に組み込む先読み機構306
の数はこれに限定されるものではない。
【0042】先読み手法指定レジスタ部308は、転送
装置30内に設けられた各先読み機構306ごとに、先
読み手法を指定するためのレジスタを備える。これらレ
ジスタはCPUから設定可能なレジスタである。本実施
形態では、デバイスドライバが入出力デバイス20にデ
ータ転送処理の指示を出す際、使用する先読み機構30
6を選択した場合(前述)は、先読み機構指定レジスタ
部308内のその先読み機構306に対応するレジスタ
に、使用する先読み手法のコードを設定する。これによ
り、その後その入出力デバイス20からDMA転送サイ
クルの要求が来たとき、選択された先読み機構306
は、対応するレジスタに指定された先読み手法にしたが
って先読み処理を実行できる。また、レジスタ部308
には、各先読み機構306ごとにレジスタが設けられて
いるので、各先読み機構306ごとに個別に先読み手法
を設定することができる。
【0043】調停機構310は、複数の先読み機構30
6及びスレーブ制御機構302からメモリコントローラ
312へのアクセスを調停する機構である。調停機構3
10は、順次、選択したマスタ(この場合は複数の先読
み機構306、スレーブ制御機構302の中のいずれ
か)からのサイクル要求を受け付け、その受け付けたサ
イクル要求の情報をもとに、今度はメモリコントローラ
312に対してマスタとしてリード又はライトサイクル
を要求する。
【0044】メモリコントローラ312は、調停機構3
10から受け付けた各種サイクル要求の情報を、メモリ
装置40の実メモリのアドレスに変換し、実メモリに対
するアクセスの制御を行う。また、リフレッシュ等、メ
モリ装置40に特有の制御が必要ならば、それを実行す
る。
【0045】以上、本実施形態のシステム構成について
説明した。次に、このシステムによるデータ転送処理の
流れを説明する。
【0046】まず、アプリケーションあるいはOSなど
の処理に応じて、いずれかの入出力デバイス20とメモ
リ装置40との間でデータ転送が必要となった場合、そ
の入出力デバイス20に対応するデバイスドライバが起
動し、その入出力デバイス20等に対して転送処理のた
めの必要な制御処理を行う。その処理の流れを図4に示
す。この場合、デバイスドライバは、まずその転送処理
で先読みを行うか否かを判定する(S10)。入出力デ
バイス20からメモリ装置40へのライトの場合や、メ
モリ装置40からのリードの場合でも先読み効果の薄い
転送処理内容の場合は、この判定の結果がNoになる。
一方、メモリ装置40からのリードの場合で、連続アド
レスのサイズの大きいデータの転送など先読みが有効な
ときは、S10の判定結果がYesとなる。デバイスド
ライバは、OS等からのリード又はライト要求の内容に
応じて、S10の判定を行う。
【0047】S10で先読みを行うと判定した場合は、
デバイスドライバは転送装置30内に設けられた使用状
況テーブル(図3参照)を参照して、空いている先読み
機構306の中から使用するものを選択し(S12)、
選択した先読み機構306に先読み手法指定レジスタ部
308のレジスタに、適用する先読み手法のコードを設
定する(S14)。デバイスドライバは、OS等からの
要求の内容から、どの先読み手法を適用すればよいかが
分かっているので、その手法を設定すればよい。そし
て、デバイスドライバは、当該入出力デバイス20に対
して、データ転送処理を指示する(S16)。このと
き、転送方向や開始アドレス、総転送サイズなどの転送
処理内容の他に、S12で選択した先読み機構306に
対応するアドレス上位ビットの値を、その入出力デバイ
ス20に通知する。
【0048】一方、S10の判定で先読み処理を行わな
いと判定された場合は、デバイスドライバは、先読み機
構を使用しない旨を示すアドレス上位ビット値(図2の
例では0x0h)を含んだ転送指示を、入出力デバイス
20に対して行う(S16)。
【0049】このようにしてS16の転送指示を受けた
入出力デバイス20は、自らがバスマスタとなり、指示
されたサイズのデータの転送が完了するまで、システム
バス10に繰り返しDMA転送サイクルを要求する。こ
のとき、入出力デバイス20は、通知されてきたアドレ
ス上位ビット値を、バス要求の上位アドレスに設定して
要求を行う。
【0050】次に、入出力デバイス20からメモリ装置
40へのDMAリード処理の流れを、具体例を用いて説
明する。この例では、2つの入出力デバイス20(以
下、バスマスタA、バスマスタBと呼ぶ)が同時期にメ
モリ装置40へのDMAリードを行うケースについて説
明する。
【0051】この例では、バスマスタAは、アドレス0
x100000hから0x1FFFFFhまで昇順に1
MバイトのメモリブロックをDMAリードするよう、対
応するデバイスドライバから指示されているものとす
る。また、バスマスタBは、アドレス0x2FFFFF
hから0x200000hまで降順に1Mバイトのメモ
リブロックをDMAリードするよう、対応するデバイス
ドライバから指示されているものとする。また、この時
点では既に、バスマスタA及びBが用いる先読み機構3
06が、それぞれのデバイスドライバによって選択さ
れ、その先読み機構306を示すアドレス上位ビットの
値がバスマスタA,Bにそれぞれ通知されているものと
する。この例では、バスマスタAには先読み機構0(ア
ドレス上位0x80h)が、バスマスタBには先読み機
構1(アドレス上位0xF0h)が、それぞれ選択され
ているとする。また、先読み手法指定レジスタ部308
には、それら選択された各先読み機構306ごとに、適
切な先読み手法がデバイスドライバによって設定されて
いるものとする。すなわちこの例では、バスマスタAが
使用する先読み機構0のレジスタには、インクリメント
シーケンシャルの先読みを示すコードが設定され、バス
マスタBが使用する先読み機構1のレジスタには、デク
リメントシーケンシャルを示すコードが設定されてい
る。そして、バスマスタAとバスマスタBとがほぼ同時
にシステムバス10上でバス使用権を要求し、調停の結
果バスマスタAが最初に使用権を得たとする。
【0052】すると、バスマスタAは、獲得したバス上
に、まずアドレス0x80100000hを指定してメ
モリリードサイクル(DMA転送サイクル)を起動す
る。このアドレスのうち上位8ビット0x80は先読み
機構0を示しており、下位の24ビットは実メモリのア
ドレスを示している。この実メモリアドレス0x100
000hは、要求された1Mバイトの転送の最初のアド
レスである。メモリリードサイクルが起動されると、デ
ータ転送装置30のスレーブ制御機構302は、チップ
セレクト信号により自分が選択されていることを認識す
る。これと並行して、先読み機構識別機構304は、要
求アドレスの上位8ビットを各先読み機構0〜3及び
「先読みなし」に対応したレジスタのアドレス値と比較
する。この結果、先読み機構識別機構304は、先読み
機構0を選択する選択信号をスレーブ制御機構302に
発する。これを受けたスレーブ制御機構302は、先読
み機構0に対し、マスタとして、アドレス0x1000
00hのリード要求を行う。
【0053】この要求を受けた先読み機構0では、この
要求アドレスは一連の転送データの最初のアドレスなの
で、対応するデータがプリフェッチバッファ内に存在し
ない。このため、先読み機構0は、その要求アドレスを
ミスし、その結果自らマスタとなって調停機構310に
対してリード要求を伝播する。
【0054】調停機構310によりリードサイクルを許
可され、スレーブ制御機構302から要求されたデータ
をメモリ装置40からリードし終えると、先読み機構0
はそのデータを自分のプリフェッチバッファに書き込
む。そして、その書き込みを終えた後も、先読み手法指
定レジスタ部304に設定された先読み手法に従って、
続きのアドレスのデータをメモリ装置40から先読みし
ていき、先読みしたデータをプリフェッチバッファにた
め込んでいく。プリフェッチバッファがいっぱいになる
まで、この先読み処理が継続される。
【0055】さて、先読み機構0がメモリ装置40から
リードしたデータは、要求元であるスレーブ制御機構3
02に対して供給される。この供給は、前述した先読み
処理と並列的に行われる。スレーブ制御機構302は、
この供給されたデータを、データ要求元であるバスマス
タAに対して供給する。
【0056】次に、バスマスタBがシステムバス10の
使用権を獲得すると、バスマスタBは、0xF02FF
FFFからのメモリリード要求を行う。これにより、先
ほど説明したバスマスタAからの最初のDMA転送サイ
クルと同様の処理が行われる。この場合、要求アドレス
の上位8ビットは先読み機構1を示し、下位24ビット
はデバイスドライバが要求した転送データの最初のアド
レスを示している。したがって、先読み機構1が起動さ
れメモリ装置40からの先読み処理を開始し、最初に読
み出されたデータがスレーブ制御機構302を介して要
求元のバスマスタBに供給される。
【0057】このようにしてバスマスタA,Bが最初の
転送データを受け取った後、次にバスマスタA又はBが
次のアドレスのリード要求をしたときには、既に対応す
る先読み機構0又は1に次のアドレスのデータが蓄積さ
れている。したがって、この場合は、スレーブ制御機構
302からリード要求を受けた先読み機構0又は1は、
自分のプリフェッチバッファから要求されたデータを取
り出し、スレーブ制御機構302に供給する。そして、
このデータが、スレーブ制御機構302から、要求元の
バスマスタに供給される。
【0058】したがって、本実施形態では、バスマスタ
からの一連のメモリリードの最初のサイクルでは、メモ
リ装置40から直接データを読み出すことになるが、2
回目以降のサイクルではプリフェッチバッファ内に蓄え
られたデータを読み出すことになる。すなわち、2回目
以降のサイクルでは、先読み機構がメモリ装置40から
データを読み出す動作と、先読み機構がスレーブ制御機
構302を介してバスマスタに応答する動作とが分離さ
れ、後者の動作では高速なバッファからのリードを行う
だけでよいので、バスマスタから見てメモリリードが高
速化される。
【0059】以上説明したように、この実施形態によれ
ば、データ転送装置30に複数の先読み機構306を設
け、入出力デバイス20からの要求に対してこれら各先
読み機構306を動的に割り当てることができるので、
例えば入出力デバイス20の数よりも先読み機構の数が
少ない場合でも、それら先読み機構を効率よく各入出力
デバイス20に割り当てて利用することができる。
【0060】また、本実施形態では、各先読み機構30
6は、先読み処理の手法が固定されておらず、予め組み
込まれたいくつかの手法の中から動的に選択された手法
を実行することができるので、先読み機構を効率よく利
用できる。すなわち例えば、先読み機構が空いているに
もかかわらず先読み手法がマッチしないために使用でき
ないなどということがない。
【0061】また、本実施形態では、各先読み機構30
6は、それぞれ、他の先読み機構とは独立して先読み動
作を行うことができる。
【0062】また、本実施形態では、各先読み機構30
6は、一連のメモリリードが始まる時点で既にデバイス
ドライバから先読み手法が設定されているので、1回目
のリードアクセスから先読み処理を開始することができ
る。特開平8−272732号公報の技術では、連続ア
ドレスに対する2回目のアクセス時に先読みを行うか否
かを判定するので、先読みの効果が得られるのは3回目
のアクセス以降であった。これに対し、本実施形態で
は、1回目のアクセスから先読みを行うので、2回目の
アクセスから先読み効果が期待できる。
【0063】以上、本発明の好適な実施形態を説明し
た。以上に説明した実施形態はあくまで本発明の具現化
の一例に過ぎず、本発明の範囲内で様々な変形が考えら
れる。
【0064】[変形例1]例えば、先読み機構識別機構
304の識別方式の別の例として、次のようなものが考
えられる。この方式では、未使用のアドレス上位ビット
を各入出力デバイス20に対して固定的に割り当てる。
そして、データ転送装置30に図5に示すようなテーブ
ルを設ける。このテーブルは、各先読み機構0〜3ごと
に、それを使用する入出力デバイス20(すなわちそれ
に対応するアドレス上位ビット)が設定される。使用さ
れていない先読み機構に対しては、未使用を示す値(例
えばnull値)が設定される。デバイスドライバは、
先読み機構の使用・未使用を図5のテーブルから知るこ
とができ、未使用の先読み機構を選択することができ
る。入出力デバイス20が使用する先読み機構306を
デバイスドライバが選択した際、デバイスドライバが、
このテーブルにおいて、選択した先読み機構の欄に対
し、その入出力デバイス20に対応する上位アドレスを
設定する。
【0065】入出力デバイス20は、バス10に要求を
発する際、アドレスの上位に自分に固定割当てされた値
を設定する。これを受けた先読み機構識別機構304
は、その要求アドレスの上位8ビットに一致するものが
テーブル(図5)にエントリされているかどうかを調
べ、あればそれに対応する先読み機構の選択信号を出力
する。
【0066】先読み処理を行わないデータ転送の場合、
デバイスドライバは、図5のテーブルに入出力デバイス
のアドレスを設定しない。したがってこの場合、その入
出力デバイスから要求が来たときには、先読み機構選択
機構304は、テーブルにそのデバイスに対応するアド
レス値がないので、先読み機構を使用しない旨を示す選
択信号を出力する。
【0067】[変形例2]また、先読み機構識別機構3
04の選択方式としてバス使用許可信号(bus grant)を
用いる方式も可能である。この方式を用いたシステム構
成例を図6に示す。図6において、図1の構成要素と同
様の構成要素には、同一符号を付してその説明を省略す
る。
【0068】各入出力デバイス20のバスサイクル要求
は、バスアービタ50で調停される。ここで、バスアー
ビタ50から各入出力デバイス20へと延びるバス使用
許可信号(bus grant)線をそれぞれ分岐し、先読み機
構識別機構304に入力するようにする。これにより、
先読み機構識別機構304は、アービタ50からのバス
使用許可信号線のいずれがオンになるかによって、アク
セスしてきた入出力デバイス20を識別することができ
る。
【0069】なお、この変形例では、データ転送装置3
0は、上述の変形例1と同様のテーブルを備えており、
デバイスドライバは、データ転送に用いる先読み機構を
選択すると、テーブルのその先読み機構の欄に、対応す
る入出力デバイスの番号を設定する。したがって、先読
み機構識別機構304は、バス許可信号により入出力デ
バイスが識別できると、それに対応する先読み機構が特
定できる(あるいは先読みを行わないと判断できる)。
【0070】この変形例2及び上述の変形例1では、1
つの入出力デバイス20に対して複数の先読み機構を同
時に対応づけることが可能になる。この場合、その入出
力デバイスのデバイスドライバが、複数の先読み機構を
選択し、テーブルのそれら先読み機構の欄にそのデバイ
スの番号を設定すればよい(デバイスドライバは、入出
力デバイスが幾つの内部バスマスタを備えているか知っ
ている)。この仕組みは、次のようなケースに有効であ
る。
【0071】すなわち、入出力デバイス20の中には、
内部に複数のバスマスタを持つような回路構成のものが
ある。このようなデバイス20内部の各バスマスタか
ら、まったく異なる区間のアドレスが独立して要求され
た場合、各内部バスマスタごとには各々連続アドレスを
要求しているにもかかわらず、データ転送装置30から
は1つの入出力デバイス20からばらばらのアドレスが
要求されているようにしか見えないことがある。このよ
うな場合、入出力デバイス20に対し、その内部バスマ
スタの数だけ先読み機構306を選択すれば、先読みを
実現することが可能になる。
【0072】その入出力デバイス20からリード要求が
あった場合、先読み機構識別機構304はスレーブ制御
機構302に対してそれら選択された複数の先読み機構
306を示す選択信号を供給する。スレーブ制御機構3
02は、それら複数の先読み機構306に対して所定の
順番でリードサイクルを要求していく。いずれかの先読
み機構306でプリフェッチバッファ内のデータがヒッ
トすれば、以降の先読み機構306には進まない。この
ようにしてそれら複数の先読み機構306を所定の順番
で当たっていく中で、最初にミスした先読み機構306
が、そのアドレスからの先読み処理を担当することにな
る。
【0073】[変形例3]また、例えばメモリ装置40
の実メモリのアドレス空間が、バス10のアドレスサイ
ズと同じ場合、未使用の上位アドレスを先読み機構の選
択に用いるという上述の手法はそのまま利用できない。
【0074】このような場合には、そのアドレス空間を
複数に分割し、各分割空間ごとに先読み機構306を割
り当てるようにすればよい。この場合、先読み機構識別
機構304は、入出力デバイス20の要求アドレスの上
位ビットから、そのアドレス区間を担当する先読み機構
306を自動的に選択することができる。
【0075】なお、各分割区間ごとに複数の先読み機構
を割り当てるようにすれば、同じ分割区間に対して異な
るバスマスタからアクセスがあった場合にも対応でき、
融通性が高まる。
【0076】[変形例4]また、上記実施形態では、入
出力デバイス20から1回目のリードアクセスがあって
初めて先読みを開始したが、この1回目のリードアクセ
スを待たずに先読みを開始することも可能である。
【0077】すなわち、この変形例では、デバイスドラ
イバが先読み機構306を選択し、先読み手法をレジス
タ部308に設定した時点で、その先読み機構306に
先読み処理を開始させる。この場合、先読み機構306
は、入出力デバイス20からの1回目の要求アドレスを
待たずに先読みを開始することになるので、デバイスド
ライバが先読み機構306を選択した時点で、デバイス
ドライバ自身がその先読み機構306に対して先読み処
理の開始アドレスを設定するようにする。
【0078】この変形例によれば、入出力デバイス20
からの1回目のリードアクセスの時点から、要求したデ
ータが先読み機構306内に存在し、入出力デバイス2
0は、最初から最後まで先読み機構306からデータを
読み出すことになる。したがって、実メモリからのデー
タのリード処理は、入出力デバイス20から完全に隠蔽
され、高速なリード処理が実現できる。
【0079】[変形例5]上述の実施形態では、先読み
機構306がサポートする先読み手法として、インクリ
メントシーケンシャルとデクリメントシーケンシャルの
2種類を説明したが、これら以外の先読み手法も採用可
能である。別の先読み手法としては、例えばキャッシュ
方式、リングバッファ方式などがある。
【0080】キャッシュ方式は、マスタから要求された
アドレスのデータをミスする(プリフェッチバッファに
ない)ごとに、そのアドレスから始まる所定サイズのブ
ロックを先読みしてプリフェッチバッファに蓄える方式
である。プリフェッチバッファがいっぱいになれば、L
RU方式などの公知の方式で古いデータを新しいデータ
と置換する。これにより、局所性の高い、よく使用され
るデータを長期保存することができる。この方式は、バ
スマスタが要求するアドレスが予測できない場合などに
も、ある程度の先読み効果を提供することができる。
【0081】また、リングバッファ方式は、データの開
始アドレスと折り返しアドレスを設定しておき、折り返
しアドレスまで先読みが終了すると開始アドレスに戻
り、同じブロック(開始アドレスから折り返しアドレス
まで)をサイクリックに繰り返して先読みする方式であ
る。
【0082】このように各種の先読み手法を先読み機構
306に組み込み、選択して利用できるようにすること
により、様々な種類のデータ転送に先読みを実行するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態のデータ転送システムの概略構成を
示す図である。
【図2】 先読み機構とアドレス上位ビットとの対応づ
けを示す図である。
【図3】 先読み機構の使用状態を示すテーブルの一例
である。
【図4】 デバイスドライバの処理手順を示すフローチ
ャートである。
【図5】 別の先読み機構識別方式で使用するテーブル
の例である。
【図6】 バス使用許可信号により先読み機構を識別す
る変形例のシステム構成を示す図である。
【符号の説明】 10 システムバス、20 入出力デバイス、30 デ
ータ転送装置、40メモリ装置、302 スレーブ制御
機構、304 先読み機構識別機構、306先読み機
構、308 先読み手法指定レジスタ部、310 調停
機構、312メモリコントローラ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川染 一路 埼玉県岩槻市本町3丁目1番1号 WAT SUビル西館4F 富士ゼロックス株式会 社内 (72)発明者 吉野 勇司 埼玉県岩槻市本町3丁目1番1号 WAT SUビル西館4F 富士ゼロックス株式会 社内 (72)発明者 波多野 圭 埼玉県岩槻市本町3丁目1番1号 WAT SUビル西館4F 富士ゼロックス株式会 社内 (72)発明者 宮下 晴信 埼玉県岩槻市本町3丁目1番1号 WAT SUビル西館4F 富士ゼロックス株式会 社内 (72)発明者 岩渕 孝寛 埼玉県岩槻市本町3丁目1番1号 WAT SUビル西館4F 富士ゼロックス株式会 社内 Fターム(参考) 5B014 EA03 EB01 FA16 GC04 GC07 GC23 GD05 GD14 GD22 GD23 GD34 5B060 CA06 CB01 5B061 BA01 BA03 BB03 DD01 DD09 DD11 PP01 5B077 AA14 AA18 BA02 BB03 BB05 DD05 DD11 DD22

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メモリと複数のデバイスとの間のデータ
    転送のための転送制御システムであって、 前記メモリからデータの先読みを行ってバッファに蓄積
    し、前記デバイスからリード要求されたアドレスのデー
    タがバッファ内にあればそのデータを応答する複数の先
    読み手段と、 前記デバイスを制御するデバイス制御手段であって、前
    記デバイスに対し前記メモリからのリード処理を行わせ
    る際に、前記複数の先読み手段からそのリード処理に利
    用する先読み手段を選択するデバイス制御手段と、 前記デバイスからリード要求を受けた場合、そのデバイ
    スに対して前記デバイス制御手段が選択した先読み手段
    を識別し、その先読み手段に対しそのリード要求に対す
    る応答を行わせる識別手段と、 を備えるデータ転送制御システム。
  2. 【請求項2】 前記各先読み手段は、それぞれ複数の先
    読み手法に対応可能であって、それらのうち外部から設
    定された先読み手法で前記メモリからデータの先読みを
    行う機能を備え、 前記デバイス制御手段は、利用する前記先読み手段を選
    択すると同時に、選択した先読み手段に対し前記リード
    処理に対応した先読み手法を選択して設定することを特
    徴とする請求項1記載のデータ転送制御システム。
  3. 【請求項3】 前記デバイス制御手段は、選択した前記
    先読み手段を示す識別情報を該当するデバイスに設定
    し、 前記デバイスは、リード要求の際、前記デバイス制御手
    段から設定された前記先読み手段の識別情報を出力し、 前記識別手段は、前記デバイスがリード要求の際に出力
    した前記識別情報に基づき、その要求に応答させる先読
    み手段を識別する、 ことを特徴とする請求項1記載のデータ転送制御システ
    ム。
  4. 【請求項4】 前記選択した先読み手段を示す識別情報
    は、前記アドレスのうち前記メモリのアドレス空間で使
    用されない上位ビットを用いて表されることを特徴とす
    る請求項3記載のデータ転送制御システム。
  5. 【請求項5】 前記メモリのアドレス空間を複数に分割
    して各分割空間ごとに前記先読み手段を設け、前記識別
    手段は前記デバイスからの要求アドレスが属する前記部
    分空間の先読み手段に応答を行わせることを特徴とする
    請求項1記載のデータ転送制御システム。
  6. 【請求項6】 前記識別手段は、前記デバイス制御手段
    が選択した先読み手段とそれに対応するデバイスとの対
    応関係を記憶し、リード要求を行ったデバイスに対応す
    る先読み手段を前記対応関係から識別することを特徴と
    する請求項1記載のデータ転送制御システム。
  7. 【請求項7】 前記識別手段は、バスアービタが出した
    バス使用許可信号に基づき、リード要求を行っているデ
    バイスを識別し、このデバイスに対応する先読み手段を
    前記対応関係から識別することを特徴とする請求項6記
    載のデータ転送制御システム。
  8. 【請求項8】 前記デバイス制御手段は、選択した先読
    み手段に対し、前記先読み手法に加えて前記リード処理
    の開始アドレスを設定し、 選択された前記先読み手段は、前記デバイス制御手段か
    ら先読み手法及び開始アドレスの設定を受けると、前記
    デバイスからのリード要求を待たずに先読み処理を開始
    することを特徴とする請求項2記載のデータ転送制御シ
    ステム。
  9. 【請求項9】 1つの前記デバイスに対し複数の前記先
    読み手段を対応づけ、前記デバイスからの異なる複数の
    アドレス範囲への並列的なアクセスに対し、複数の前記
    先読み手段にて対応可能とした請求項1記載のデータ転
    送制御システム。
  10. 【請求項10】 メモリとデバイスとの間のデータ転送
    のための転送制御システムであって、 複数の先読み手法に対応可能であり、その中で指定され
    た先読み手法にて前記メモリからデータの先読みを行っ
    てバッファに蓄積し、前記デバイスからリード要求され
    たアドレスのデータがバッファ内にあればそのデータを
    応答する複数の先読み手段と、 前記デバイスを制御するデバイス制御手段であって、前
    記デバイスに対し前記メモリからのリード処理を行わせ
    る際に、前記先読み手段に対して前記リード処理に対応
    した先読み手法を選択して設定するデバイス制御手段
    と、 を備えるデータ転送制御システム。
  11. 【請求項11】 メモリと複数のデバイスとの間のデー
    タ転送を制御する装置であって、 前記メモリからデータの先読みを行ってバッファに蓄積
    し、前記デバイスからリード要求されたアドレスのデー
    タがバッファ内にあればそのデータを応答する複数の先
    読み手段と、 前記デバイスを制御するデバイス制御手段から、前記デ
    バイスがリード処理に使用する前記先読み手段の選択を
    受け付ける手段と、 前記デバイスからリード要求を受けた場合、そのデバイ
    スに対して前記デバイス制御手段が選択した先読み手段
    を識別し、その先読み手段に対しそのリード要求に対す
    る応答を行わせる識別手段と、 を備えるデータ転送制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006072473A (ja) * 2004-08-31 2006-03-16 Fuji Xerox Co Ltd データ転送方法および装置
JP2006251923A (ja) * 2005-03-08 2006-09-21 Oki Electric Ind Co Ltd 先読み制御方法
JP2012128815A (ja) * 2010-12-17 2012-07-05 Toshiba Corp メモリシステム

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