JP2001251598A - 映像配給再生方法、映像配給側装置、映像再生側装置、及び記録媒体 - Google Patents

映像配給再生方法、映像配給側装置、映像再生側装置、及び記録媒体

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JP2001251598A
JP2001251598A JP2000059358A JP2000059358A JP2001251598A JP 2001251598 A JP2001251598 A JP 2001251598A JP 2000059358 A JP2000059358 A JP 2000059358A JP 2000059358 A JP2000059358 A JP 2000059358A JP 2001251598 A JP2001251598 A JP 2001251598A
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JP2000059358A
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Hajime Kuruya
元 来谷
Takuya Tamaru
卓也 田丸
Shigetomo Nakamura
重知 中村
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Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
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  • Two-Way Televisions, Distribution Of Moving Picture Or The Like (AREA)
  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
  • Television Signal Processing For Recording (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 映画等の映像をデジタルメディア経由で安全
に配給および再生する。 【解決手段】 映画配給業者12において、コンピュー
タシステム22が、マスターフィルム14に応じた映像
信号をDVD−Video規格に準拠したシリアル映像
データ41に変換する。さらにコンピュータシステム2
2はこのデータ41を構成するシーンデータ42−1,
42−2,…の順序を変更し、シーンデータ毎に暗号化
して暗号化非シリアル映像データ45を生成し、これを
配給用DVD−ROM15−1,15−2,…に分割し
て配給する。一方、劇場13においては、シリアル化装
置51が、配給用DVD−ROM15−1,15−2,
…から上記データ45を読み出し、そのシーンデータを
正しい順序に並べ替えて暗号化シリアル映像データ80
を生成し、映写機52が、このデータ80の暗号化を解
除してデータ41を作成し、これを再生することで映画
を上映する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配給側において映
画などの映像を複製して再生側へ配給し、再生側におい
て配給された映像を再生する映像配給再生方法と、この
方法を実現するための映像配給側装置、映像再生側装
置、及び記録媒体とに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の映画配給上映システムの全体構成
を図19に示す。この図に示すように、映画の配給側に
おいて、映画配給業者は映画製作者が製作した映画のマ
スターフィルムを受け取り、これを取引先の劇場の数
(より正確にはスクリーン数)に応じて焼き増しして配
給用フィルムを作成し、これらを各劇場へ配給する。ま
た、フィルムの再生側の劇場は、配給された配給用フィ
ルムを映写機等の機器で再生することで映画の上映を行
う。なお、ここでいうフィルムとは35mmの光学式フ
ィルム(以後、35mmフィルム)を意味する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のシステ
ムにおける配給用フィルムの作成コストは22万円/本
程度であり、例えば、一本の映画を500スクリーン分
だけ配給するコストは、1億1千万円程度となってい
た。また、例えば、100席規模の劇場が上記従来のシ
ステムに基づいて営業するには、1100万円程度の設
備コストがかかっていた。すなわち、従来のシステムで
は、映画配給業者および劇場にかかる負担が極めて大き
かった。このような問題は映画の配給および上映に35
mmフィルムを用いている限り、避けがたい問題であ
る。
【0004】ところで、近年、映画の製作から35mm
フィルムを排し、デジタルメディアで代用する映画配給
上映システムが提案されている。この種のシステムは、
35mmフィルムをデジタルメディアで完全に代用する
ことを目的として提案されており、従来のシステムによ
る上映品質を凌ぐ上映品質を達成することができる。し
かしながら、高い上映品質を確保するためには専用の設
備が必要となることから、いずれのシステムにおいて
も、映画の配給コスト及び劇場の設備コストを大幅に低
減することは不可能であり、このことから、この種のシ
ステムの普及はほとんど進んでいない。
【0005】もちろん、デジタルメディアを用いた映画
配給上映システムにおいて汎用の設備を用いれば、上記
コストの大幅な削減を期待できるが、汎用であるだけに
第3者による不正コピーや不正鑑賞が発生する可能性が
高くなってしまう。こうした不正利用の回避は、巨額の
製作費を投じて製作される映画の配給および上映におい
て必須の要件となっており、特に物理的には劣化無しに
複製可能なデジタルデータとして映画を配給および上映
する場合には、不正利用を確実に回避できる仕組みが必
要である。
【0006】本発明は上述した事情に鑑みて為されたも
のであり、不正利用から保護すべき映画等の映像を、デ
ィジタルメディアを用いて安全に配給および再生するこ
とができる映像配給再生方法と、この方法を実現するた
めの映像配給側装置、映像再生側装置、及び記録媒体と
を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1に記載の映像配給再生方法は、複数の
単位映像データを時系列に沿って並べてなる映像データ
を配給側から再生側へ配給し、配給側から配給された映
像データを再生側にて再生する映像配給再生方法におい
て、配給側において映像データを構成する複数の単位映
像データの順序を変更する変更ステップと、前記変更ス
テップにて複数の単位映像データの順序が変更された映
像データを配給側から再生側へ配給する配給ステップ
と、再生側において前記配給ステップにて配給された映
像データを構成する複数の単位映像データを時系列に沿
うように並べ替える復元ステップと、再生側において前
記復元ステップにて複数の単位映像データが並べ替えら
れた映像データを再生する再生ステップとを有すること
を特徴としている。また、上記方法を実現するための映
像配給側装置は、映像データを構成する複数の単位映像
データの順序を変更する変更手段を具備することを特徴
とし(請求項5)、上記方法を実現するための映像再生
側装置は、配給側から配給された映像データを構成する
複数の単位映像データを時系列に沿うように並べ替える
復元手段と、前記復元手段により複数の単位映像データ
が並べ替えられた映像データを再生する再生手段とを具
備することを特徴とし(請求項9)、上記方法を実現す
るために用いられる記録媒体は、複数の単位映像データ
の順序が変更された映像データを記録したことを特徴と
している(請求項12)。上記方法および装置ならびに
記録媒体によれば、複数の単位映像データの順序が時系
列に沿っていない映像データが配給される。
【0008】また、請求項2に記載の映像配給再生方法
は、請求項1に記載の映像配給再生方法において、前記
配給ステップにおいて、前記変更ステップにて複数の単
位映像データの順序が変更された映像データを複数の記
録媒体に分散して格納し、該複数の記憶媒体を配給側か
ら再生側へ配給し、前記復元ステップにおいて、前記配
給ステップにて配給された前記複数の記録媒体に格納さ
れたデータを結合して映像データを生成し、この映像デ
ータを構成する複数の単位映像データを時系列に沿うよ
うに並べ替えることを特徴としている。また、請求項6
に記載の映像配給側装置は、請求項5に記載の映像配給
側装置において、前記変更手段により複数の単位映像デ
ータの順序が変更された映像データを複数の記録媒体に
分散して記録する記録手段を具備することを特徴として
いる。これらの方法および装置によれば、映像データは
複数の記録媒体に分散されて配給される。
【0009】さらに、請求項3に記載の映像配給再生方
法は、請求項1に記載の映像配給再生方法において、配
給側において配給しようとする映像データに暗号化を施
す暗号化ステップと、再生側において前記配給ステップ
にて配給された映像データの暗号化を解除する暗号化解
除ステップとを有することを特徴としている。また、請
求項7に記載の映像配給側装置は、請求項5に記載の映
像配給側装置において、配給しようとする映像データに
暗号化を施す暗号化手段を具備することを特徴とし、請
求項10に記載の映像再生側装置は、請求項9に記載の
映像再生側装置において、配給側から配給された映像デ
ータの暗号化を解除する暗号化解除手段を具備すること
を特徴としている。これらの方法および装置によれば、
暗号化された映像データが配給される。
【0010】また、請求項4に記載の映像配給再生方法
は、請求項3に記載の映像配給再生方法において、前記
暗号化ステップにおいて再生側に応じた暗号方式を用い
た暗号化を行い、前記暗号化解除ステップにおいて再生
側に応じた暗号方式を用いた暗号化の解除を行うことを
特徴としている。また、請求項8に記載の映像配給側装
置は、請求項7に記載の映像配給側装置において、前記
暗号化手段は再生側に応じた暗号方式を用いた暗号化を
行うことを特徴としている。これらの方法および装置に
よれば、各再生側へ配給される映像データは再生側に応
じた暗号方式で暗号化される。
【0011】さらに、前述の課題を解決するために、請
求項11に記載の映像再生側装置は、暗号化された映像
データを配給側から再生側へ配給し、配給側から配給さ
れた映像データを再生側にて再生する映像配給再生方法
を実現するために再生側に設けられる映像再生側装置で
あって、配給側から配給された映像データの暗号化を解
除する暗号化解除手段と、暗号化解除手段により暗号化
が解除された映像データを再生する再生手段と、暗号化
解除手段により暗号化が解除された映像データの外部へ
の出力を禁止する防護手段とを具備することを特徴とし
ている。この装置によれば、暗号化が解除された映像デ
ータは外部へ出力されない。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。なお、各実施形態に係る映画
配給上映システムは、本発明による映像配給再生方法
を、20席から100席程度の小劇場(ミニシアター)
での上映を想定した映画の配給および上映に適用して得
られたものである。
【0013】A:第1実施形態 本発明の第1実施形態に係る映画配給上映システムにつ
いて、図1〜図10を参照して説明する。
【0014】A−1:全体構成 図1は本発明の第1実施形態に係る映画配給上映システ
ムの全体構成を示す概念図である。この図に示すよう
に、映画の配給側には映画製作者11と映画配給業者1
2、映画の再生側(上映側)には複数の劇場13−1,
13−2,…が存在する。映画製作者11は映画を製作
し、製作した映画のマスターフィルム14を映画配給業
者12に渡す。映画配給業者12はマスターフィルム1
4から複数枚で1セットの配給用DVD−ROM(Digi
tal Versatile Disc - Read Only Memory)15−1,
15−2,…を作成し、これらのセットを、当該映画を
上映予定の各劇場13−1,13−2,…へ配送する。
各劇場13−1,13−2,…では、配送されてきた配
給用DVD−ROM15−1,15−2,…を用いて当
該映画を上映する。
【0015】なお、以降の説明において、劇場13−
1,13−2,…のいずれかを特定しない場合には劇場
13と表記する。このルールは他の符号においても同様
に適用される。また、本実施形態においては、配給用D
VD−ROM15が3枚の例を挙げることが多いが、配
給用DVD−ROM15の枚数は映画毎に相違し得るも
のであり、これに限定されるものではない。
【0016】A−2:配給側装置の構成 次に、配給側の映画配給業者12が有する配給側装置2
0の構成について、図2〜図4を参照して説明する。図
2は配給側装置20の構成を示すブロック図であり、こ
の図に示すように、配給側装置20は、マスターフィル
ム14をシーン(単位映像)毎に読み取り、マスターフ
ィルム14に応じたアナログ形式の映像信号(24フレ
ーム/秒)をシーン毎に出力するフィルム読み取り装置
21と、フィルム読み取り装置21から出力された映像
信号を用いて配給用DVD−ROM15−1,15−
2,…を作成するコンピュータシステム22とを有す
る。
【0017】図3はコンピュータシステム22の構成を
示すブロック図であり、この図に示すように、コンピュ
ータシステム22は、各種演算処理を行うとともに各部
を制御するCPU(中央処理装置)30、CPU30の
ワークメモリとして使用されるRAM(Random Access
Memory)31、CPU30に読み出されて実行されるプ
ログラム群を格納したROM32、CPU30に読み出
されて実行されるオペレーティングシステムやアプリケ
ーションプログラム等のプログラム群を格納したハード
ディスク33、ユーザに対して画像を表示するCRT
(Cathode Ray Tube)等のディスプレイ34、CPU3
0から供給されたデータに応じた画像をディスプレイ3
4に表示させるための表示用インタフェース35、ユー
ザが指示を入力するためのキーボードやマウス等の操作
部36、操作部36を介して入力された指示を表すデー
タをCPU30へ供給する操作部用インタフェース3
7、フィルム読み取り装置21から出力された映像信号
をデジタル化してCPU30へ供給する映像信号入力用
インタフェース38、及びCPU30に制御され、内部
に挿入されたDVD−ROMへデータを書き込むDVD
−ROMライタ39を有する。なお、ハードディスク3
3はCPU30に読み書きされるものであり、各種映像
データの保管にも使用される。
【0018】コンピュータシステム22は、図示せぬ電
源の投入や操作部36により入力されるユーザの指示に
基づいてCPU30がROM32及びハードディスク3
3に格納されたプログラム群を実行することにより、配
給用DVD−ROM15−1,15−2,…を作成する
ための処理を行うように構成されている。以下、この処
理に着目してコンピュータシステム22の機能について
説明する。
【0019】図4はコンピュータシステム22において
配給用DVD−ROM15−1,15−2,…が作成さ
れる過程を示す概念図であり、この図に示すように、コ
ンピュータシステム22の映像信号入力用インタフェー
ス38は、フィルム読み取り装置21から出力されたア
ナログ形式の映像信号をデジタル化してシリアル映像デ
ータ41を生成し、CPU30へ供給する。このシリア
ル映像データ41は映画中のシーン毎の映像データであ
るシーンデータ42−1,42−2,…を映画の再生順
に並べたデータであり、DVD−Video規格に準拠
したデータ(60フレーム/秒)となっている。
【0020】CPU30は映像信号入力用インタフェー
ス38から供給されたシリアル映像データ41をハード
ディスク33に格納し、さらに各シーンデータ42−
1,42−2,…を複数(例えば6)のユニット43−
1,43−2,…にランダムに分散してなる非シリアル
映像データ44を作成する。なお、この際、CPU30
は各ユニット43に連続した番号(例えば、ユニット4
3−1,43−2,…に対する1,2,…)を付与す
る。さらに、CPU30は非シリアル映像データ44に
対して、シーンデータ42毎にDVD−Video規格
で規定されたCSS(コンテンツ・スクランブル・シス
テム)に基づいた暗号化を施し、暗号化シーンデータ4
6−1,46−2,…から構成された暗号化非シリアル
映像データ45を生成する。
【0021】さらに、CPU30は、1枚目のDVD−
ROMのDVD−ROMライタ39への挿入を促す画像
を、表示用インタフェース35を介してディスプレイ3
4に表示させ、DVD−ROMライタ39へ適切なDV
D−ROMが挿入されると、全ユニット43−1,43
−2,…からランダムに抽出した複数(例えば2)のユ
ニットを当該DVD−ROMに書き込む。さらに、CP
U30は2枚目、3枚目、…のDVD−ROMについて
も1枚目と同様の処理を行い、配給用DVD−ROM1
5−1,15−2,…を作成する。ただし、CPU30
は各ユニット43について1度しかDVD−ROMへの
書き込みを行わない。すなわち、全ユニット43−1,
43−2,…は配給用DVD−ROM15−1,15−
2,…に分散されて重複なく記録される。なお、CPU
30は、ユーザにより設定されたセット数の配給用DV
D−ROM15−1,15−2,…を繰り返し作成する
機能を有する。
【0022】A−3:再生側装置の構成 次に、再生側の劇場13が有する再生側装置50の構成
について、図5〜図8を参照して説明する。図5は再生
側装置50の構成を示すブロック図であり、この図に示
すように、再生側装置50はシリアル化装置51と映写
機52とを有し、両者を接続することで構成されてい
る。
【0023】図6はシリアル化装置51の構成を示すブ
ロック図であり、この図に示すように、シリアル化装置
51は各種演算処理を行うとともに各部を制御するCP
U60、CPU60のワークメモリとして使用されるR
AM61、CPU60に読み出されて実行されるプログ
ラムを格納したROM62、CPU60に読み書きされ
るハードディスク63、ユーザに対して画像を表示する
液晶ディスプレイ等のディスプレイ64、CPU60か
らのデータに応じた画像をディスプレイ64に表示させ
るための表示用インタフェース65、ユーザが指示を入
力するための操作ボタン等の操作部66、操作部66を
介して入力された指示を表すデータをCPU60へ供給
する操作部用インタフェース67、CPU60に制御さ
れ、内部に挿入されたDVD−ROMからデータを読み
出すDVD−ROMドライブ68、及びCPU60から
のデータ(デジタル形式の映像データや指示)を映写機
52へ出力する映写機用インタフェース69を有する。
【0024】図7は映写機52の構成を示すブロック図
であり、この図に示すように、映写機52は各種演算処
理を行うとともに各部を制御するCPU70、CPU7
0のワークメモリとして使用されるRAM71、CPU
70に読み出されて実行されるプログラムを格納したR
OM72、CPU70に読み書きされるハードディスク
73、映像を映写する映写部75、CPU70からの映
像データ(60フレーム/秒)に応じた映像を最適化し
(24フレーム/秒に変換し)、映写部75により映写
させるための映写用インタフェース76、シリアル化装
置51から出力されたデータを入力するための入力用イ
ンタフェース74とを有する。
【0025】シリアル化装置51は、図示せぬ電源の投
入や操作部36により入力されるユーザの指示に基づい
てCPU60がROM62に格納されたプログラムを実
行することにより、配給用DVD−ROM15−1,1
5−2,…から映写機52にて映写可能な映像データを
作成するための処理を行うように構成されている。ま
た、映写機52は、図示せぬ電源の投入やシリアル化装
置51側からの指示に基づいてCPU70がROM72
に格納されたプログラムを実行することにより、入力さ
れた映像データに応じた映像を映写するための処理を行
うように構成されている。以下、これらの処理に着目し
てシリアル化装置51及び映写機52の機能について説
明する。
【0026】図8は再生側において配給用DVD−RO
M15−1,15−2,…に格納されたデータが再生さ
れる過程を示す概念図であり、この図に示すように、シ
リアル化装置51のCPU60は、1枚目のDVD−R
OM15−1のDVD−ROMドライブ68への挿入を
促す画像を、表示用インタフェース65を介してディス
プレイ64に表示させ、DVD−ROMドライブ68へ
DVD−ROM15−1が挿入されると、このDVD−
ROM15−1に格納されたユニット43(例えば、ユ
ニット43−1及び43−2)を読み取り、ハードディ
スク63に格納する。さらに、CPU60は2枚目、3
枚目、…のDVD−ROM15についても1枚目と同様
の処理を行い、ハードディスク63に全ユニット43−
1,43−2,…を格納する。
【0027】さらに、CPU60はハードディスク63
上の全ユニット43−1,43−2,…内のシーンデー
タ46−1,46−2,…から構成された暗号化非シリ
アル映像データ45に対して、シーンデータ46毎にC
SSに基づいた暗号化の解除を行い、非シリアル映像デ
ータ44を生成する。さらに、CPU60はこの非シリ
アル映像データ44内のシーンデータ42−1,42−
2,…を予め設定された手順で正しい再生順に並べ替え
ることでシリアル映像データ41を生成し、このシリア
ル映像データ41に対して、シーンデータ42毎にCS
Sに基づいた暗号化を施して暗号化シリアル映像データ
80を生成し、これを、映写機用インタフェース69を
介して映写機52へ出力する。なお、暗号化シリアル映
像データ80はシーンデータ46−1,46−2,…を
正しい再生順に並べたデータである。
【0028】一方、映写機52のCPU70は、入力用
インタフェース74を介して暗号化シリアル映像データ
80が入力されると、これをハードディスク73に格納
する。さらに、CPU70は、ハードディスク73に格
納された暗号化シリアル映像データ80を構成する各シ
ーンデータ46−1,46−2,…に対して、CSSに
基づいた暗号化の解除を行い、シリアル映像データ41
を作成する。なお、映写機52は映像データの出力を認
めないように構成されており、その分解時にはハードデ
ィスク73上のデータが消去されるように構成されてい
る。
【0029】また、シリアル化装置51のCPU60
は、操作部66から所定の指示が入力されると、映写開
始指示を、映写機用インタフェース69を介して映写機
52へ出力する。映写機52のCPU70は、入力用イ
ンタフェース74を介して映写開始指示が入力される
と、映写部75及び映写用インタフェース76をアクテ
ィブとし、シリアル映像データ41を映写用インタフェ
ース76へ供給する。すなわち、映写機52はシリアル
化装置51からの映写開始指示を契機として、ハードデ
ィスク73内のシリアル映像データ41の再生(すなわ
ち映写)を開始する。
【0030】A−4:映画配給上映の流れ 次に、上述した構成の映画配給上映システムにおける映
画の配給および上映の流れについて、主に図9及び図1
0を参照して説明する。ただし、以下の説明では、各装
置21,22,51,52の電源は既に投入されている
ものとする。また、シリアル化装置51においてシーン
データ46−1,46−2,…の並べ替え手順が既に設
定されているものとする。
【0031】図9は配給側における配給処理の流れを示
すフローチャートであり、この図に示すように、映画製
作者11からマスターフィルム14を受け取ると、映画
配給業者12において、ユーザが当該マスターフィルム
14をフィルム読み取り装置21に読み取らせる。これ
により、図4に示すように、マスターフィルム14に応
じたアナログ形式の映像信号がコンピュータシステム2
2へ入力され、デジタル信号に変換される(ステップS
A1)。なお、マスターフィルム14の読み取りはシー
ン毎に順に行われることから、コンピュータシステム2
2のハードディスク33には、シーン毎のデジタル形式
の映像信号であるシーンデータ42−1,42−2,…
を順に並べたシリアル映像データ41が格納される。
【0032】コンピュータシステム22では、全シーン
データ42−1,42−2,…をランダムな順序で重複
なく格納したユニット43−1,43−2,…からなる
非シリアル映像データ44が作成される(ステップSA
2)。さらに、コンピュータシステム22では、非シリ
アル映像データ44内の各シーンデータ42−1,42
−2,…に対してCSSに基づいた暗号化が施されて暗
号化非シリアル映像データ45が生成される(ステップ
SA3)。
【0033】こうして作成された暗号化非シリアル映像
データ45はユニット43毎にランダムな順序でDVD
−ROMに書き込まれ、配給用DVD−ROM15−
1,15−2,…が1セットだけ作成される(ステップ
SA4)。ステップSA4の処理は、映画の上映を予定
している劇場13の数だけ繰り返される(ステップSA
5)。そして、映画の上映を予定している劇場13の数
のセットが完成すると、ユーザは各セットを劇場13へ
配送する(ステップSA6)。
【0034】図10は再生側における再生処理の流れを
示すフローチャートであり、この図に示すように、劇場
13において、ユーザは映画配給業者12から配給用D
VD−ROM15−1,15−2,…を受け取ると(ス
テップSB1)、シリアル化装置51を操作して配給用
DVD−ROM15−1,15−2,…を読み取らせる
(ステップSB2)。これにより、シリアル化装置51
内のハードディスク63に暗号化非シリアル映像データ
45が格納される。
【0035】次に、シリアル化装置51において、ハー
ドディスク63内の暗号化非シリアル映像データ45を
構成する全シーンデータ46−1,46−2,…の暗号
化が解除されて非シリアル映像データ44が生成され、
更にこの非シリアル映像データ44を構成する全シーン
データ42−1,42−2,…が予め設定された手順に
したがって並べ替えられてシリアル映像データ41が生
成され、更にこのシリアル映像データ41がシーンデー
タ42−1,42−2,…毎に暗号化されて暗号化シリ
アル映像データ80が作成される(ステップSB3)。
この暗号化シリアル映像データ80は映写機52へ供給
される。
【0036】映写機52では、暗号化シリアル映像デー
タ80を構成する全シーンデータ46−1,46−2,
…の暗号化が解除されてシリアル映像データ41が作成
される(ステップSB4)。そして、ユーザがシリアル
化装置51を介して映写開始指示を入力すると、映写機
52においてシリアル映像データ41が再生される(ス
テップB5)。この結果、映写機52の映写部75から
シリアル映像データ41に応じた映像が映写され、映画
が上映される。
【0037】A−5:補足 以上説明したように、本実施形態によれば、映画配給業
者12から劇場13へ配送されるDVD−ROM15−
1,15−2,…に格納された映像データはシーン毎に
ランダムに並べ替えられ、かつ、シーン毎に暗号化され
たデータであることから、配送途中で配給用DVD−R
OM15−1,15−2,…の一部あるいは全部が第3
者の手に渡ったとしても、正当な再生側装置50を持た
ない第3者がこれを正しく再生することは不可能であ
る。すなわち、映画の不正鑑賞を防止することができ
る。
【0038】また、本実施形態によれば、シリアル化装
置51から暗号化を解除された映像データが出力される
ことはないため、上記第3者が正当な再生側装置50を
有していても、シリアル映像データ41の複製を行うこ
とはできない。すなわち、不正コピーを防止することが
できる。なお、本実施形態では、シリアル化装置51と
映写機52とを別体としたが、図11に示すように、一
体化してもよい。図11はシリアル化装置51と映写機
52とを一体化した再生側装置110の構成を示すブロ
ック図であり、図6および図7と共通する部分には同一
の符号が付されている。この図において、唯一新設され
たROM111はROM62に格納されたプログラム及
びROM72に格納されたプログラムを格納したもので
あり、このことから明らかなように、再生側装置110
はシリアル化装置51及び映写機52として機能する。
なお、外部への映像データの出力を認めないように構成
されている点は映写機52と同様である。このようにシ
リアル化装置51と映写機52とを一体化して構成すれ
ば、より確実に不正コピーを防止することができる。
【0039】さらに、本実施形態によれば、複数枚で1
セットの配給用DVD−ROM15を配給するようにし
たため、配給の過程でセットの一部が第3者の手に渡っ
たとしても、第3者が映画を観賞することはできない。
すなわち、映画の不正鑑賞をより確実に防止することが
できる。なお、セットを構成する各配給用DVD−RO
M15を別送するようにすれば、より確実に不正鑑賞を
防止できる。また、上述した実施形態では、映画製作者
11から映画配給業者12へマスターフィルム14が渡
される例を示したが、映画製作者11が映画配給業者1
2へシリアル映像データ41を渡すようにしてもよいこ
とは言うまでもない。
【0040】また、上述した実施形態では、各劇場13
へ配送する配給用DVD−ROM15−1,15−2,
…に対してCSSに基づいた同一の暗号化を適用したた
め、劇場13において、一般的な暗号化解除手法を適用
することができる。したがって、シリアル化装置51及
び映写機52の製造コストを抑制することができる。な
お、逆に、配給用DVD−ROM15−1,15−2,
…に対する暗号化を劇場13毎に相違させる態様も考え
られる。例えば、CSSにおいて用いられる暗号鍵を劇
場13毎に相違させ、劇場13において固有の暗号鍵を
用いた暗号化の解除を行う態様である。この態様では、
第3者が劇場13−1の暗号鍵を入手し、かつ劇場13
−2へ配給される配給用DVD−ROM15−1,15
−2,…の全てを入手し、かつ偶然に各シーンを正しく
並べ替えることができたとしても、劇場13−2の暗号
鍵が劇場13−1の暗号鍵と異なるために、配給用DV
D−ROM15−1,15−2,…に対する暗号化を解
除することはできない。すなわち、全体として、より確
実に不正鑑賞や不正コピーを防止することができる。ま
た、このことから明かなように、映画配給業者12毎に
暗号鍵を相違させる態様によれば、やはり、全体とし
て、より確実に不正鑑賞や不正コピーを防止することが
できる。
【0041】なお、上述した実施形態では、シリアル化
装置51において並べ替えの手順が予め設定されている
例を示したが、この手順を映画配給業者12から劇場1
3へ通知するようにしてもよい。例えば、並べ替え手順
を示す情報を映画配給業者12がファクシミリ等の通信
手段を用いて劇場13へ通知し、この情報を用いて劇場
13におけるユーザがシリアル化装置51を操作するこ
とで適切な並べ替え手順を設定するようにしてもよい
し、コンピュータシステム22におけるランダム化のア
ルゴリズムとシリアル化装置51における並べ替え手順
を決定するアルゴリズムとを上映開始日をキーとし、か
つ互いに相関を有するアルゴリズムとし、シリアル化装
置51において上映開始日にのみ適切な並べ替えの手順
が得られるようにしてもよい。また、暗号鍵を劇場13
毎に相違させる場合には、コンピュータシステム22に
おけるランダム化のアルゴリズムとシリアル化装置51
における並べ替え手順を決定するアルゴリズムとを、こ
の暗号鍵をキーとし、かつ互いに相関を有するアルゴリ
ズムとしてもよい。
【0042】なお、図4におけるシーンデータ42に相
当するシーンの長さを設定できるようにしてもよい。例
えば、データの圧縮率を優先する場合には各シーンの時
間長さをある程度の長さとして圧縮率の向上を図るよう
にしてもよい。また、上述した実施形態においては、配
給側装置20においてシリアル映像データ41を非シリ
アル化してから暗号化する例を示したが、配給側装置2
0においてシリアル映像データ41を暗号化してから非
シリアル化し、再生側装置50においてシリアル化して
から暗号化の解除を行うようにしてもよい。この場合、
シリアル化装置51における暗号化の解除および再暗号
化は不要となる。さらに、再生側装置50において、映
像バッファを設け、複数の配給用DVD−ROMから正
しい順序で(シリアルに)映像データを読み出しつつ暗
号化を解除してシリアル映像データ41を得るようにし
てもよい。
【0043】B:第2実施形態本発明の第2実施形態に
係る映画配給上映システムについて、図12〜図18を
参照して説明する。ただし、各図において図1〜図11
と共通する部分には同一の符号を付し、その説明を省略
する。
【0044】B−1:全体構成 図12は本発明の第2実施形態に係る映画配給上映シス
テムの全体構成を示す概念図であり、この図に示す映画
配給上映システムが図1に示すシステムと異なる点は、
映画製作者11が製作した映画のマスターフィルム14
に対する映画配給業者120の出力が暗号化非シリアル
映像データ45である点と、この暗号化非シリアル映像
データ45を衛星配信設備を有するデータ配信業者12
1が受け取って衛星経由で配信する点と、当該映画を上
映予定の各劇場122−1,122−2,…が、配信さ
れた暗号化非シリアル映像データ45を受信し、このデ
ータを用いて当該映画を上映する点である。なお、本実
施形態において、データ配信業者121は配信側に分類
されている。
【0045】B−2:配給側装置の構成 次に、配給側の映画配給業者120及びデータ配信業者
121が有する配給側装置130の構成について、図1
3及び図14を参照して説明する。図13は配給側装置
130の構成を示すブロック図であり、この図に示すよ
うに、配給側装置130はフィルム読み取り装置21
と、フィルム読み取り装置21から出力された映像信号
を用いて暗号化非シリアル映像データ45を生成して送
信するコンピュータシステム131と、コンピュータシ
ステム131から送信された暗号化非シリアル映像デー
タ45を更に暗号化して劇場122−1,122−2,
…へ配信する衛星配信設備132を有する。
【0046】図14はコンピュータコンピュータシステ
ム131の構成を示すブロック図であり、この図に示す
構成が図3に示す構成と異なる点は、DVD−ROMラ
イタ39、ROM32、及びハードディスク33に代え
て、暗号化非シリアル映像データ45を衛星配信設備1
32へ送信するための通信部140と、ROM32及び
ハードディスク33に対して、DVD−ROMライタ3
9を制御するためのプログラムを削除し、通信部140
を制御するためのプログラムを追加したROM141及
びハードディスク142とを設けた点である。
【0047】配給側装置130は、図示せぬ電源の投入
時や操作部36により入力されるユーザの指示に基づい
てCPU30がROM141及びハードディスク142
に格納されたプログラム群を実行することにより各種処
理を行うものであり、その処理内容において、配給側装
置20の処理内容と異なる点は、暗号化非シリアル映像
データ45をDVD−ROMに書き込む処理を行わず
に、通信部140を介して衛星配信設備132へ送信す
る点である。すなわち、本実施形態において、図4にお
ける最終形態は配給用DVD−ROM15−1,15−
2,…ではなく、暗号化非シリアル映像データ45とな
る。
【0048】B−3:再生側装置の構成 次に、再生側の劇場122が有する再生側装置150の
構成について、図15及び図16を参照して説明する。
図15は再生側装置150の構成を示すブロック図であ
り、この図に示すように、再生側装置150は衛星配信
設備132から配信されたデータを受信して出力する衛
星受信装置151と、衛星受信装置151から出力され
たデータを入力し、このデータに基づいて暗号化シリア
ル映像データ80を生成して出力するシリアル化装置1
52と、この暗号化シリアル映像データ80を再生する
映写機52とを有する。
【0049】図16はシリアル化装置152の構成を示
すブロック図であり、この図に示す構成が図6に示す構
成と異なる点は、DVD−ROMドライブ68及びRO
M62に代えて、衛星受信装置151から出力されたデ
ータを入力するための暗号化非シリアル映像データ入力
部160と、ROM62に対して、DVD−ROMドラ
イブ68を制御するためのプログラムを削除し、衛星受
信装置151を制御するためのプログラムを追加したR
OM161とを設けた点である。
【0050】シリアル化装置152は、図示せぬ電源の
投入時や操作部66により入力されるユーザの指示、衛
星受信装置151からのデータ入力等に基づいて、CP
U60がROM161に格納されたプログラムを実行す
ることにより各種処理を行うものであり、その処理内容
において、シリアル化装置51の処理内容と異なる点
は、暗号化非シリアル映像データ45をDVD−ROM
から読み出す処理を行わずに、暗号化非シリアル映像デ
ータ入力部160を介して入力する点である。すなわ
ち、本実施形態においては、図8に示す処理のうち、暗
号化非シリアル映像データ45以降の処理が行われる。
【0051】B−4:映画配給上映の流れ 次に、上述した構成の映画配給上映システムにおける映
画の配給および上映の流れについて、主に図17及び図
18を参照して説明する。ただし、以下の説明では、各
装置21,131,132,51,151,152の電
源は既に投入されているものとする。また、シリアル化
装置152においてシーンデータ46−1,46−2,
…の並べ替え手順が既に設定されているものとする。さ
らに、映画を上映予定の劇場122の衛星受信装置15
1において、衛星配信設備132による暗号化を解除す
る準備は完了しているものとする。
【0052】図17は配給側における配給処理の流れを
示すフローチャートであり、本実施形態における配給処
理の流れは、ステップSA1〜SA3まで第1実施形態
における映画配給上映システムと同一である。ステップ
SA3までにコンピュータシステム131において作成
された暗号化非シリアル映像データ45は、ユニット4
3毎にランダムな順序で衛星配信設備132へ送信さ
れ、衛星配信設備132から劇場122−1,122−
2,…へ配信される(ステップSC1)。
【0053】図18は再生側における再生処理の流れを
示すフローチャートであり、この図に示すように、暗号
化非シリアル映像データ45は劇場122の衛星受信装
置151を介してシリアル化装置152に入力される
(ステップSD1)。この暗号化非シリアル映像データ
45はシリアル化装置152のハードディスク63に格
納され、以後、第1実施形態における映画配給上映シス
テムと同様に、ステップSB2〜SB4の処理が行われ
る。この結果、映写機52の映写部75からシリアル映
像データ41に応じた映像が映写され、映画が上映され
る。
【0054】B−5:補足 上述した第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の
効果を得ることができる。さらに、第2実施形態では映
画配給業者120において配給用のメディアを複製する
必要がないため、映画配給業者120において発生する
手間を大幅に削減することができる。なお、第1実施形
態にて述べた各種変形を第2に実施形態に適用してもよ
い。ただし、第2実施形態においては、映写機52とシ
リアル化装置152のみならず、衛星受信装置151を
も一体化させてもよい。
【0055】なお、第2実施形態では、再生側の衛星受
信装置151において衛星配信設備132による暗号化
を解除する準備が予め完了している例を挙げたが、この
暗号化を解除するための暗号鍵を映画配給業者120か
ら劇場122へ通知するようにしてもよい。例えば、こ
の暗号鍵を示す情報を映画配給業者120が電話等の通
信手段を用いて劇場122へ通知し、この情報を用いて
劇場122におけるユーザが衛星受信装置151を操作
することで衛星配信設備132による暗号化を解除する
ようにしてもよい。
【0056】C:全体の補足 以上説明したように、本発明の各実施形態によれば、デ
ジタルメディアを用いた映画の安全な配給および上映が
可能となる。これに加えて、本発明の各実施形態では、
DVD−Video等の一般的な規格を採用して配給コ
ストおよび上映設備コストを低減しているため(例えば
配給コストは従来の約1/100、上映設備コストは従
来の約1/4)、35mmフィルを用いた従来のシステ
ムの単なる置き換えのみならず、新たなビジネスモデル
の創出が期待される。
【0057】例えば、従来の劇場は、映画の配給コスト
や上映設備コスト等を回収するために多数の観客に利用
してもらう必要があり、その設置場所は、多量の集客を
見込める繁華街になることが多かった。すなわち、繁華
街に行かない人達は映画から遠ざけられていたといえ
る。本発明の各実施形態によれば、映画の配給および上
映設備コストを大幅に削減できるため、繁華街以外の地
域にも劇場を設置できることになる。つまり、従来のシ
ステムでは切り捨てざるを得なかった人達に劇場での映
画鑑賞の機会を与えることが可能となる。
【0058】また、映画の配給コストや上映設備コスト
の大幅な削減は、劇場の形態そのものの多様化を促す可
能性がある。例えば、20〜50席規模のプライベート
感覚の劇場を用意し、さらに、給仕サービス等を設ける
等して、通常の劇場空間ではリラックスできないために
劇場へ足を運ばない人達を映画鑑賞に惹き付けることも
考えられる。従来のシステムにおいてこのような劇場を
実現しようとすると、利用者の費用負担が非現実的に高
くなってしまうが、本発明の各実施形態によれば、この
ような劇場を実現することも可能である。
【0059】なお、本発明の各実施形態は、新たなビジ
ネスモデルの創出のみならず、既存の劇場の収益性改善
にも有効である。例えば、200〜500席規模の1つ
の劇場と50〜100席規模の複数の小劇場とを組み合
わせたシネマコンプレックスにおいて、複数の小劇場に
ついては上記各実施形態による映画配給上映システムを
採用し、200〜500席規模の劇場では35mmフィ
ルムを用いた従来のシステムを採用することで、シネマ
コンプレックス全体の収益性を向上させることが考えら
れる。
【0060】なお、上述した各実施形態においては本発
明を映画の配給および上映に適用した例を示したが、本
発明はこれに限定されず、保護すべき映像を配給および
再生する様々なシステムに適用可能である。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複数の単位映像データの順序が時系列に沿っていない映
像データが配給されるため、配給時に映像データが第3
者の手に渡っても、映像データの不正な再生や複製を防
止することができる。すなわち、安全な配給を必要とす
る映像データ(例えば映画データ)を安全に配給および
再生することができる。
【0062】また、映像データを複数の記録媒体に分散
して配給するようにすれば、いずれか1つの記録媒体が
第3者の手に渡っても映像データの不正な再生や複製を
防ぐことができる。すなわち、より安全性を向上させる
ことができる。さらに、映像データを暗号化して配給す
るようにすれば、より安全性を向上させることができ
る。
【0063】また、各再生側へ配給される映像データを
再生側に応じた暗号方式で暗号化して配給するようにす
れば、いずれかの再生側へ配給された映像データが第3
者に不正に使用されたとしても、他の再生側へ供給され
た映像データの安全性を確保することができる。さら
に、再生側において暗号化が解除された映像データを外
部へ出力できないようにすれば、より安全性を向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る映画配給上映シ
ステムの全体構成を示す概念図である。
【図2】 同映画配給上映システムを構成する配給側装
置20の構成を示すブロック図である。
【図3】 同配給側装置20を構成するコンピュータシ
ステム22の構成を示すブロック図である。
【図4】 同コンピュータシステム22において配給用
DVD−ROM15−1〜15−3が作成される過程を
示す概念図である。
【図5】 同映画配給上映システムを構成する再生側装
置50の構成を示すブロック図である。
【図6】 同再生側装置50を構成するシリアル化装置
51の構成を示すブロック図である。
【図7】 同再生側装置50を構成する映写機52の構
成を示すブロック図である。
【図8】 同映画配給上映システムの再生側において配
給用DVD−ROM15−1〜15−3に格納されたデ
ータが再生される過程を示す概念図である。
【図9】 同映画配給上映システムの配給側における配
給処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】 同映画配給上映システムの再生側における
再生処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】 同映画配給上映システムのシリアル化装置
51と映写機52とを一体化した再生側装置110の構
成を示すブロック図である。
【図12】 本発明の第2実施形態に係る映画配給上映
システムの全体構成を示す概念図である。
【図13】 同映画配給上映システムを構成する配給側
装置130の構成を示すブロック図である。
【図14】 同配給側装置20を構成するコンピュータ
コンピュータシステム131の構成を示すブロック図で
ある。
【図15】 同映画配給上映システムを構成する再生側
装置150の構成を示すブロック図である。
【図16】 同再生側装置150を構成するシリアル化
装置152の構成を示すブロック図である。
【図17】 同映画配給上映システムの配給側における
配給処理の流れを示すフローチャートである。
【図18】 同映画配給上映システムの再生側における
再生処理の流れを示すフローチャートである。
【図19】 従来の映画配給上映システムの概略を示す
概念図である。
【符号の説明】
20,130……配給側装置、21……フィルム読み取
り装置、22,131……コンピュータシステム、5
0,110,150……再生側装置、51,152……
シリアル化装置、52……映写機、132……衛星配信
設備、151……衛星受信装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 重知 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株式 会社内 Fターム(参考) 5C053 FA13 FA14 FA23 FA24 FA27 GB01 GB09 LA20 5C064 CA14 CC04 DA09 5D044 AB07 BC01 BC04 CC04 DE12 DE24 GK12 GK17 HL08

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の単位映像データを時系列に沿って
    並べてなる映像データを配給側から再生側へ配給し、配
    給側から配給された映像データを再生側にて再生する映
    像配給再生方法において、 配給側において映像データを構成する複数の単位映像デ
    ータの順序を変更する変更ステップと、 前記変更ステップにて複数の単位映像データの順序が変
    更された映像データを配給側から再生側へ配給する配給
    ステップと、 再生側において前記配給ステップにて配給された映像デ
    ータを構成する複数の単位映像データを時系列に沿うよ
    うに並べ替える復元ステップと、 再生側において前記復元ステップにて複数の単位映像デ
    ータが並べ替えられた映像データを再生する再生ステッ
    プとを有することを特徴とする映像配給再生方法。
  2. 【請求項2】 前記配給ステップにおいて、前記変更ス
    テップにて複数の単位映像データの順序が変更された映
    像データを複数の記録媒体に分散して格納し、該複数の
    記憶媒体を配給側から再生側へ配給し、 前記復元ステップにおいて、前記配給ステップにて配給
    された前記複数の記録媒体に格納されたデータを結合し
    て映像データを生成し、この映像データを構成する複数
    の単位映像データを時系列に沿うように並べ替えること
    を特徴とする請求項1に記載の映像配給再生方法。
  3. 【請求項3】 配給側において配給しようとする映像デ
    ータに暗号化を施す暗号化ステップと、 再生側において前記配給ステップにて配給された映像デ
    ータの暗号化を解除する暗号化解除ステップとを有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の映像配給再生方法。
  4. 【請求項4】 前記暗号化ステップにおいて再生側に応
    じた暗号方式を用いた暗号化を行い、 前記暗号化解除ステップにおいて再生側に応じた暗号方
    式を用いた暗号化の解除を行うことを特徴とする請求項
    3に記載の映像配給再生方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の映像配給再生方法を実
    現するために配給側に設けられる映像配給側装置であっ
    て、 映像データを構成する複数の単位映像データの順序を変
    更する変更手段を具備することを特徴とする映像配給側
    装置。
  6. 【請求項6】 前記変更手段により複数の単位映像デー
    タの順序が変更された映像データを複数の記録媒体に分
    散して記録する記録手段を具備することを特徴とする請
    求項5に記載の映像配給側装置。
  7. 【請求項7】 配給しようとする映像データに暗号化を
    施す暗号化手段を具備することを特徴とする請求項5に
    記載の映像配給側装置。
  8. 【請求項8】 前記暗号化手段は再生側に応じた暗号方
    式を用いた暗号化を行うことを特徴とする請求項7に記
    載の映像配給側装置。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の映像配給再生方法を実
    現するために再生側に設けられる映像再生側装置であっ
    て、 配給側から配給された映像データを構成する複数の単位
    映像データを時系列に沿うように並べ替える復元手段
    と、 前記復元手段により複数の単位映像データが並べ替えら
    れた映像データを再生する再生手段とを具備することを
    特徴とする映像再生側装置。
  10. 【請求項10】 配給側から配給された映像データの暗
    号化を解除する暗号化解除手段を具備することを特徴と
    する請求項9に記載の映像再生側装置。
  11. 【請求項11】 暗号化された映像データを配給側から
    再生側へ配給し、配給側から配給された映像データを再
    生側にて再生する映像配給再生方法を実現するために再
    生側に設けられる映像再生側装置であって、 配給側から配給された映像データの暗号化を解除する暗
    号化解除手段と、 暗号化解除手段により暗号化が解除された映像データを
    再生する再生手段と、 暗号化解除手段により暗号化が解除された映像データの
    外部への出力を禁止する防護手段とを具備することを特
    徴とする映像再生側装置。
  12. 【請求項12】 請求項1に記載の映像配給再生方法を
    実現するために用いられる記録媒体であって、 複数の単位映像データの順序が変更された映像データを
    記録したことを特徴とする記録媒体。
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