JP2001249511A - カラー画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

カラー画像形成装置及びプロセスカートリッジ

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JP2001249511A
JP2001249511A JP2000058774A JP2000058774A JP2001249511A JP 2001249511 A JP2001249511 A JP 2001249511A JP 2000058774 A JP2000058774 A JP 2000058774A JP 2000058774 A JP2000058774 A JP 2000058774A JP 2001249511 A JP2001249511 A JP 2001249511A
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toner
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Satoshi Tsuruya
聡 鶴谷
Atsushi Suzuki
淳 鈴木
Katsuhiro Sakaizawa
勝弘 境澤
Masaru Shimura
大 紫村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 大型化やコストアップを抑制しつつ、オゾン
レスであり、且つ、メンテナンス性の向上や転写残トナ
ーの再利用を図ることができるカラー画像形成装置を提
供すること。 【構成】 複数の感光ドラム(像担持体)1a〜1d
と、該感光ドラム1a〜1dをそれぞれ帯電処理する複
数の帯電手段2a〜2dと、各感光ドラム1a〜1dの
帯電面に形成された静電潜像を複数色の現像剤でそれぞ
れ現像して各色トナー画像を形成する複数の現像器(現
像手段)4a〜4dと、前記複数色のトナー画像を記録
紙(被転写体)Pに順次転写する複数の転写ローラ(転
写手段)10a〜10dを備えるカラー画像形成装置に
おいて、前記各帯電手段2a〜2dを前記各感光ドラム
1a〜1dと接触部を形成する可撓性の帯電ローラ(帯
電部材)で構成し、各帯電ローラ2a〜2dに1000
V以下の電圧を印加するとともに、トナー画像転写後に
前記各感光ドラム1a〜1d上に残留する現像剤を前記
現像器4a〜4dによって回収するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の感光体を備
え、各像担持体上に形成された画像を同一の転写材上に
順次重ね合わせることによって複数色の画像を形成する
レーザープリンタ、複写機、ファクシミリ等の電子写真
記録方式を利用したカラー画像形成装置とこれに着脱さ
れるプロセスカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式を利用して転写材にカラー
画像を形成する種々のカラー画像形成装置が提案され、
その幾つかが実用化されている。
【0003】電子写真記録方式を利用したカラー画像形
成装置の代表的な例として、例えば回転現像装置内蔵型
のカラー画像形成装置が知られている。この種のカラー
画像形成装置は、その内部に回転体(回転現像装置)を
備えており、同回転体の回転周面に沿って例えばイエロ
ー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック
(Bk)の4色の現像剤であるトナーを内包した現像器
を備える回転現像装置が配設されることによって静電潜
像担持体である感光体に形成された静電潜像を各色のト
ナーを用いて順次現像することができる。
【0004】このような回転現像装置を備える画像形成
装置では、共通の感光体上に形成された各色の静電潜像
を各々の現像器によって所定の現像位置においてトナー
画像として可視化し、このトナー画像が得られる毎に用
紙等のシート状の記録紙(転写材)上に転写する工程を
繰り返すことによって複数色トナー画像が形成される。
【0005】又、他の例としては、感光体面上に順次各
色のトナー画像を選択的に重ね合わせ、感光体面上に複
数色トナー画像を形成し、その後、記録紙に一括転写す
る方式の装置も考案されている。
【0006】更に、複数の感光体を用いて各色の現像剤
により各色のトナー画像を別々に形成し、各感光体から
転写材上に順次転写しつつ、転写材を搬送して複数色ト
ナー画像を形成する所謂タンデム方式を採用した画像形
成装置も提案されている。
【0007】ここで、直接記録紙にではなく、中間転写
体上に各色のトナー画像を順次重ね合わせることによっ
て複数色トナー画像を形成し、その後、記録紙に一括転
写するタイプのものも提案されている。
【0008】電子写真記録方式を利用したカラー画像形
成装置の代表的な方式には、それぞれ一長一短がある
が、近年の市場のニーズとも相俟って進む高速化という
観点からはタンデム方式が優位であり、この方式で実用
化されている製品も多い。
【0009】図9はタンデム方式を採用するカラー画像
形成装置の概略構成図であり、4連ドラム多重転写方式
のカラー画像形成装置(以下、タンデムカラープリンタ
と称する)の主要内部構造を概略的に示す。
【0010】タンデムカラープリンタ12は、各色のト
ナーを内包する現像手段4a〜4dに対向配設された静
電潜像担持体である感光ドラム1a〜1dを転写材搬送
方向に順次配設し、現像手段4a〜4dにより各感光ド
ラム1a〜1d上に形成された各色トナー画像を転写ベ
ルト6によって搬送される記録紙Pに順次転写しつつ、
3原色であるイエロー、マゼンタ、シアン及びブラック
の4色のトナーによりフルカラー画像を得るものであ
り、以下のように構成されている。
【0011】図9において、無端状の転写ベルト6が駆
動ローラ7、従動ローラ9及びテンションローラ10に
懸架されて図示矢印方向に回転している。この転写ベル
ト6に対向して4つの感光ドラム1a,1b,1c,1
dが直列に配置されており、イエロー用、マゼンタ用、
シアン用及びブラック用の各色画像ステーションY,
M,C,Bkを構成している。
【0012】又、各色画像ステーションY,M,C,B
kの画像形成手段は、感光ドラム1a〜1d、帯電手段
2a〜2d、露光手段3a〜3d、現像手段4a〜4d
及びクリーニング手段5a〜5dによって構成され、こ
れらはそれぞれ感光ドラム1a〜1dの周辺に配設され
ている。
【0013】各色の画像形成手段は、現像手段4a〜4
dの現像剤収容部にそれぞれイエロー(Y)、マゼンタ
(M)、シアン(C)及びブラック(Bk)の各色のト
ナーが内包されている点を除き、ほぼ同様の構成を有し
ている。
【0014】次に、画像形成動作について説明する。
【0015】各帯電手段2a〜2dによって均一に帯電
された感光ドラム1a〜1dは図示矢印方向に回転し、
その表面には画像データに変調されたレーザービームが
露光手段3a〜3dによって照射され、感光ドラム1a
〜1d上には各色に対して所望の静電潜像が形成され
る。そして、この静電潜像は、これと対向して配設され
ている各色のトナーを内包した現像手段4a〜4dによ
って現像部位で反転現像されてトナー画像として可視化
される。
【0016】上記トナー画像は、不図示の給紙手段によ
って給紙されて搬送ベルト6によって図9の右方向(矢
印B方向)から搬送されてくる記録紙Pに転写ニップ部
にて転写ローラ等の転写手段8a〜8dによって静電的
にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブ
ラック(Bk)の順に転写される。
【0017】この記録紙P上に多重転写されたカラート
ナー画像は、不図示の定着手段により溶融定着され、記
録紙P上に永久定着されて所望のカラープリント画像が
得られる。
【0018】又、転写後に転写されないで感光ドラム1
a〜1d上に残ったトナーは、クリーニングブレード等
を内包するクリーニング手段5a〜5dによって除去さ
れ、感光ドラム1a〜1dは次の画像形成工程に備え
る。
【0019】ここで、帯電手段2a〜2dには各種方式
が提案されているが、非接触帯電方式であるコロナ帯電
及び接触帯電方式であるローラ帯電等が一般的である。
又、ローラ帯電には大別して2種類の帯電方法が一般的
である。具体的には、感光ドラム上の表面電位Vd を得
るために、特開昭63−149669号公報に開示され
ている所望のVd に相当するDC電圧に2×Vth以上の
ピーク間電圧を有するACを重畳する「AC帯電方
式」、Vd +帯電開始電圧(Vth)を印加する「DC帯
電方式」がある。特に「DC帯電方式」においては、所
望の表面電位Vd を得るために1000〜1500V程
度のDC電圧を印加する必要があった。
【0020】尚、従来から現像方式としては種々のもの
が提案されているが、図9に示すタンデムカラープリン
タ12においては、接触、非接触の何れを適用しても良
く、現像剤であるトナーとしても1成分、2成分のタイ
プを問わず適用することができる。一例として、非磁性
1成分トナーによる接触現像法が挙げられる。
【0021】一方、単一色の画像形成装置においては、
特開昭59−133573号、特開昭64−20587
号、特開平6−51672号公報等に装置全体の小型
化、廃トナー発生の無いエコロジー対応、感光体の長寿
命化、1ページ当たりのトナー消費量削減のために現像
手段に被転写材に対するトナー像転写後の感光体表面に
残留している転写残トナーのクリーニング手段を兼用さ
せることにより、専用器としてのクリーニング手段の配
設を省略した「現像同時クリーニング」、「クリーナー
レス」と呼ばれる手法を採用した画像形成装置がある。
尚、この方式は転写後に感光体上に残留するトナーを次
工程移行の現像時に現像装置に印加する直流電圧と感光
体の表面電位間の電位差Vbackによって回収する方法で
ある。従来のクリーナーレス構成の画像形成装置では、
転写残トナーの履歴を無くすために転写工程の後に感光
体表面接触してトナーを散らす所謂チラシ部材等の補助
清掃手段を必要としていた。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
カラー画像形成装置ではクリーニング容器が存在するた
め、装置の小型化が困難であった。具体的には、各色の
画像形成ユニット毎にクリーニング容器を有しているた
め、各画像形成ユニットの占有容積が大きくなって装置
が大型化していた。又、現像装置のトナー容量が大きく
なるとそれに応じて廃トナー量も増加するため、廃トナ
ーによるクリーニング容器のパンクを避けるためにクリ
ーニング容器を大型化する必要があり、画像形成装置の
大型化を招いていた。
【0023】又、単一色の画像形成装置で提案されてい
るクリーナーレス構成を複数の感光体を備えて各感光体
上に形成された画像を同一の転写材上に順次重ね合わせ
ることによって複数色の画像を形成するタンデム方式の
カラー画像形成装置に適用した場合には、再転写による
混色という問題が発生する。具体的には、2色目以降の
転写時に、転写材上に既に転写された異なる色のトナー
の一部が転写装置によって逆極性に帯電し、転写電界に
よって感光体側に引き付けられて感光体に付着、或は付
着の力の大きなトナーが感光体に圧接されることによっ
て感光体に付着し、そのまま帯電及び露光工程を経て現
像器に回収され、当該現像器による以後の現像と転写時
に転写材にトナーが付着する。このような混色が進行す
ると正確な色調の再現が困難となり、画質の劣化を生ず
ることになる。
【0024】又、帯電方式としては、クリーナーレス構
成を実現する上では非接触帯電方式であるコロナ帯電方
式が好適であるが、オゾンの発生等の問題がある。
【0025】一方、接触帯電方式であるローラ帯電方式
にはAC帯電方式とDC帯電方式とがあるが、DC帯電
方式では、帯電部材の環境による抵抗変動や感光体の膜
厚変化により帯電開始電圧Vthが変動することによって
感光体上の電位Vd を一定に保つことが難しい。又、A
C帯電方式では、コロナ帯電と比較するとオゾンの発生
量は少ない反面、放電を利用しているために感光体上に
オゾン生成物が付着して画像劣化等が問題となる。更
に、クリーナーレス構成においては、接触帯電方式共通
の問題として、転写残トナーによる帯電部材の汚れによ
る帯電不良等の問題が挙げられる。
【0026】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、簡易な構成でクリーナーレス
システムを実現することによって装置の大型化やコスト
アップを抑制しつつ、オゾンレスであり、且つ、メンテ
ナンス性の向上や転写残トナーの再利用を図ることがで
きるカラー画像形成装置及びプロセスカートリッジを提
供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、複数の像担持体と、該像担持体をそれぞ
れ帯電処理する複数の帯電手段と、各像担持体の帯電面
に形成された静電潜像を複数色の現像剤でそれぞれ現像
して各色トナー画像を形成する複数の現像手段と、前記
複数色のトナー画像を被転写体に順次転写する複数の転
写手段を備えるカラー画像形成装置において、前記各帯
電手段を前記各像担持体と接触部を形成する可撓性の帯
電部材で構成し、各帯電部材に1000V以下の電圧を
印加するとともに、トナー画像転写後に前記各像担持体
上に残留する現像剤を前記現像手段によって回収するよ
うにしたことを特徴とする。
【0028】又、本発明は、少なくとも複数の像担持体
と、該像担持体をそれぞれ帯電処理する複数の帯電手段
と、各像担持体の帯電面に形成された静電潜像を複数色
の現像剤でそれぞれ現像して各色トナー画像を形成する
複数の現像手段を各々一体化して構成される各色のプロ
セスカートリッジを上記カラー画像形成装置に対して着
脱自在としたことを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0030】<実施の形態1>図1は本発明の実施の形
態1に係る画像形成装置の概略構成を示す断面図であ
り、本実施の形態に係る画像形成装置は静電搬送ベルト
を用いたタンデム方式のフルカラー画像形成装置であっ
て、直接注入帯電方式及びトナーリサイクルプロセス
(クリーナーレスシステム)を採用するものである。
【0031】本実施の形態に係るフルカラー画像形成装
置はタンデムカラープリンタであって、該タンデムカラ
ープリンタにおいては、画像形成手段は像担持体である
感光ドラム1a〜1d、帯電手段2a〜2d、現像手段
4a〜4dをそれぞれ一体化して図2に示すようなプロ
セスカートリッジ5a(〜5d)の形態を成している。
尚、図2には1つのプロセスカートリッジ5aのみを図
示している。
【0032】上記プロセスカートリッジ5a〜5dは装
置本体に対して着脱自在に構成されており、図1に示す
タンデムカラープリンタにおいては、各々のプロセスカ
ートリッジ5a〜5dのトナー残量を検出してこれをユ
ーザーに報知する手段を有しており、或る色のプロセス
カートリッジのトナーが無くなって寿命となった際似は
ユーザーがそのプロセスカートリッジを交換するだけで
引き続き使用することが可能であり、複写機等で行われ
ているようなサービスマンによるメンテナンスは不要で
ある。
【0033】又、プロセスカートリッジの形態を成すこ
とによって、寿命に達するまでの間は常に安定して不具
合の無い良好な画像を得ることができ、しかも、寿命と
なった際のプロセスカートリッジの交換もユーザーが容
易に行うことができるという利点がある。カートリッジ
方式を採用すれば、カートリッジの形態としていない場
合に対して、画像形成手段を構成する感光体、帯電器、
現像器若しくはトナー容器等の交換等を別々に行う必要
がなく、メンテナンスの頻度をかなり低く抑えることが
できる。
【0034】更に、簡易な構成でクリーナーレスシステ
ムを実現しているため、転写残トナーを回収するクリー
ナー容器若しくは前記補助清掃手段を用いることなくプ
ロセスカートリッジの大きさも小さく抑えることができ
る。
【0035】又、図1において、Y,M,C,Kはそれ
ぞれ異なる色の画像を形成する画像形成手段であり、Y
はイエロートナーにより、Mはマゼンタトナーにより、
Cはシアントナーにより、Bkはブラックトナーにより
それぞれ画像形成を行う。ここでY,M,C,Bkの現
像手段4a〜4dは、現像容器に各色の現像剤であるト
ナーが内包されている点を除いては同様な構成を有して
いる。
【0036】以下、画像形成動作の詳細について説明す
る。
【0037】各帯電手段2a〜2dによって均一に帯電
された感光ドラム1a〜1dの表面に、パーソナルコン
ピュータ等のホストからの画像データに応じて変調され
たレーザービームが露光手段3a〜3dより照射される
ことによって、感光ドラム1a〜1d上に各色に対して
所望の静電潜像が形成される。そして、各静電潜像はこ
れに対向して配設された現像手段4a〜4dによって現
像部位で反転現像されてトナー像として可視化される。
【0038】先ず、1色目の画像形成手段Yにおいて、
感光ドラム1a上にイエロートナー画像が形成される
が、この間にカセット等の転写材収納部6から給紙ロー
ラ等の給紙手段7によって記録紙Pが給紙され、記録紙
Pがレジストローラ対8へと搬送される。この記録紙P
は、レジストローラ対8で一旦停止した後、駆動ローラ
9aと従動ローラ9bに懸架された静電搬送ベルト11
に吸着ローラ19によって所定のタイミングで吸着・搬
送され、転写ローラ10aとのニップ部でイエロートナ
ー像の転写を受ける。
【0039】次いで、2,3,4色目の画像形成手段
M,C,Bkにおいて、上記と同様の工程を経てマゼン
タ、シアン及びブラックの各色のトナー画像が各感光ド
ラム1b,1c,1dから記録紙P上に順次多重転写さ
れてカラートナー画像が形成される。
【0040】而して、記録紙P上に転写されたカラート
ナー画像は定着装置等の定着手段12によって溶融して
記録紙P上に永久定着され、カラートナー画像の定着を
受けた記録紙Pは排紙部からフェイスアップの向きで排
紙トレイ13に排出され、これによって所望のカラープ
リント画像が得られる。尚、記録紙Pをフェイスダウン
の向きで出力する際には、記録紙Pは所定の搬送路を経
由して排紙ローラ対14によって排出トレイ15に排出
される。
【0041】次に、画像形成部の概略構成について説明
する。ここでは、代表としてイエロートナーの画像形成
手段Yについて説明するが、他の画像形成手段M,C,
Bkの作用も同様であるため、これらについての説明は
省略する。尚、添字aはイエロー、bはマゼンタ、cは
シアン、dはブラックに対応する。 (1)画像形成部の概略構成:図2において、1aは像
担持体である感光ドラムであって、これは直径φ30m
mの回転ドラム型のOPC感光体(ネガ感光体)で構成
され、図示矢印方向(時計方向)に50mm/secの
周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。
【0042】又、2aは接触帯電部材としての導電性弾
性ローラ(以下、帯電ローラと称する)であり、この帯
電ローラ2aは、芯金2x上に可撓性部材としてのゴム
或は発泡体の中抵抗層2yを形成することにより構成さ
れている。ここで、中抵抗層2yは樹脂(例えばウレタ
ン)、導電性粒子(例えばカーボンブラック)、硫化
剤、発泡剤等により処方され、芯金2xの上にローラ状
に形成される。その後、必要に応じて中抵抗層2yの表
面を研磨して直径φ12mm、長手長さ250mmの多
孔体表面を有する導電性弾性体としての帯電ローラ2a
を作製した。
【0043】本実施の形態において使用した帯電ローラ
2aの抵抗を測定したところ100kΩであった。帯電
ローラ2aの抵抗は、芯金2xに総圧1kgの荷重が作
用するよう直径φ30mmのアルミニウムドラムに帯電
ローラ2aを圧着した状態で、芯金2xとアルミニウム
ドラムとの間に100Vの電圧を印加して計測された。
【0044】ここで、導電性弾性体である帯電ローラ2
aは電極として機能することが重要である。つまり、帯
電ローラ2aに弾性を持たせて被帯電体との十分な接触
状態を得ると同時に、移動する被帯電体を充電するに十
分低い抵抗を有する必要がある。一方では、被帯電体に
ピンホール等の欠陥部位が存在した場合に電圧のリーク
を防止する必要がある。被帯電体として電子写真用感光
体を用いた場合、十分な帯電性と耐リーク性を得るには
104 〜107 Ωの抵抗が望ましい。
【0045】帯電ローラ2aの硬度としては、硬度が低
過ぎると形状が安定しないために該帯電ローラ2aが被
帯電体との接触によって永久変形して所望のローラ形状
を確保できなくなり、高過ぎると被帯電体との間に均一
な帯電接触部を確保できないだけでなく、被帯電体表面
へのミクロな接触性が悪くなる。このため、帯電ローラ
2aの硬度としてはアスカーC硬度(高分子計器株式会
社)で25度〜50度が好ましい範囲である。
【0046】又、帯電ローラ2aの材質はウレタンに限
定されるものではなく、弾性体の材料としてEPDM
(エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体)、NB
R、シリコーンゴム、IR等に抵抗調整のためにカーボ
ンブラックや金属酸化物等の導電性物質を分散したゴム
材又はこれらを発泡させたものが用いられる。尚、特に
導電性物質を分散しないで、イオン導電性の材料を用い
て抵抗調整することも可能である。
【0047】帯電ローラ2aは被帯電体としての感光ド
ラム1aに対して弾性に抗して所定の押圧力で圧接させ
て配設されるために所定量の帯電ニップが形成される
が、この帯電ニップ部幅は3mmである。本実施の形態
では、帯電ニップ部において帯電ローラ2a表面と感光
ドラム1a表面とが互いに逆方向に約1.3倍の周速度
で移動するよう帯電ローラ2aを約65mm/secで
感光ドラム1a表面に対してカウンター方向(図2の時
計方向)に回転駆動した。即ち、接触帯電部材としての
帯電ローラ2aの表面に被帯電体としての感光ドラム1
aの面に対して速度差を持たせるようにした。尚、ここ
で言う周速度とは、帯電ローラが感光体に対して非接触
である際の表面移動速度である。
【0048】又、帯電ローラ2aの芯金2xには、帯電
バイアス印加電源S1から−700Vの直流電圧を帯電
バイアスとして印加するようにした。本実施の形態で
は、感光ドラム1aの表面は後述のように帯電ローラ2
aに対する印加電圧とほぼ等しい電位(−680V)で
直接注入帯電方式によって一様に帯電処理される。
【0049】ここで、従来の「DC帯電方式」と本実施
の形態で用いた「直接注入帯電方式」の帯電効果の違い
を図10に示す。
【0050】「DC帯電方式」は、図10に破線にて示
すように、放電閾値Vth(本実施の形態においては約6
00V)より感光ドラムの表面電位が上昇し始め、その
後、感光ドラムの表面電位は印加電圧に対して傾き1で
線形に増加する。
【0051】一方、本実施の形態で用いた「直接注入帯
電方式」は、図10に実線にて示すように、印加電圧に
略比例した帯電電位を得ることが可能となる。
【0052】尚、一般的に、感光ドラムの表面電位とし
ては400〜1000V程度必要となるため、「DC帯
電方式」では1000〜1600V程度の印加電圧が必
要となるが、「直接注入帯電方式」では400〜100
0V程度の印加電圧で十分となる。
【0053】図2において、3aは像露光手段としての
露光器であって、これはレーザーダイオード・ポリゴン
ミラー等を含むレーザービームスキャナで構成されてい
る。この露光器3aは目的の画像情報の時系列電気ディ
ジタル画素信号に対応して強度変調されたレーザー光を
出力し、該レーザー光によって感光ドラム1aの一様帯
電面を走査露光する。この走査露光により感光ドラム1
aの被露光部の電位は約−150Vになり、感光ドラム
1aの表面に目的の画像情報に対応した静電潜像が形成
される。
【0054】又、4aは現像手段である現像器であっ
て、この現像器4aは非磁性1成分絶縁トナー(ネガト
ナー)を用いた反転現像装置であり、これは現像部と現
像容器部から構成されている。現像器4aを非磁性1成
分現像器とすることによって、2成分現像器のT/C比
(トナー/キャリア比)のコントロールを必要としない
簡便な構成とすることができる。
【0055】ところで、感光ドラム1aの表面に形成さ
れた静電潜像は現像ローラ16a上に担持された非磁性
1成分現像剤Taによって現像されて顕像化される。こ
こで、非磁性1成分現像剤Taとは、トナーtaと後述
する帯電促進粒子mの混合剤を言う。又、トナーtaは
トナー粒子に流動化剤等の外添剤を混合したものを言
う。
【0056】非磁性1成分現像剤Taを収容する現像器
4a内の現像ローラ16aは、感光ドラム1aと所定圧
で接触して図示矢印方向(反時計方向)に回転する。
尚、この現像ローラ16aには現像バイアスとして不図
示のDC電源から約−300Vの電圧が印加される。
【0057】尚、現像器4aはトナー規制部材としての
現像ブレード18a、供給ローラ17a、非磁性1成分
現像剤Taを撹拌する不図示の撹拌部材を備えている。
【0058】現像器4a内に収容された非磁性1成分現
像剤Taを現像ローラ16aに付着させるには、該非磁
性1成分現像剤Taを供給ローラ17aと現像ローラ1
6aで摩擦して電荷を付与しなければならない。供給ロ
ーラ17aの材料としては、発泡ウレタンゴム、発泡E
PDMゴム、発泡シリコーンゴム等の公知の材料が用い
られる。本実施の形態では、発泡ウレタンゴムから成る
供給ローラ17aを現像ローラ16aに対してカウンタ
ー(反時計方向)回転させる。
【0059】供給ローラ17aによって現像ローラ16
a上に塗付された現像剤taは、次に現像剤規制部材で
ある現像ブレード18aの所定圧によって量の規制及び
摩擦によるトリボ付与が行われる。
【0060】現像ローラ16aが感光ドラム1aと接触
する接触現像とすることによって、後述する現像同時ク
リーニングによる現像剤Taの回収が容易になるばかり
でなく、非接触現像と比較して後述する帯電促進粒子m
の飛翔を防止することができる。又、現像部に作用する
電位差が小さいため、トナーtaからの帯電促進粒子m
の剥離を抑えることができ、現像器4a中の非磁性1成
分現像剤Ta中に含まれる帯電促進粒子mの割合を一定
に保つことができる。その結果、耐久終了間際まで所定
量の帯電促進粒子mを帯電ローラ2aに供給することが
可能となる。
【0061】[現像同時クリーニング]現像同時クリー
ニングの方式を図6の模式図に基づいて説明する。
【0062】図6において、□は感光ドラム1a上に存
在する転写残トナーを示し、○は現像ブレード18aを
通過して現像ローラ16a上に担持された新しいトナー
を示す。記号中の−はトナーの帯電極性を示す。
【0063】転写残トナー(転写工程により記録紙Pに
転写されないで感光ドラム1aに残ったトナー)は、感
光ドラム1aと帯電ローラ2aとの接触部において帯電
促進粒子mと感光ドラム1a及び帯電ローラ2aとの摺
擦を受けて負帯電トナーになる。露光工程により感光ド
ラム1a上の露光部(画像部)については、感光ドラム
1a上の電位は露光を受けたことによって約−150V
となる。そして、現像工程において、露光部上の転写残
トナーはそのまま感光ドラム1a上に残り、現像バイア
ス(−300V)と感光ドラム1a上の電位差により現
像ローラ16a上の新しいトナーが感光ドラム1a上に
現像される。同時に非露光部(非画像部)の負帯電の転
写残トナーは、感光ドラム1a上の帯電電位(−680
V)と現像バイアス(−300V)との電位差により現
像ローラ16a上に転移する。このとき、現像ローラ1
6a上の新しいトナーはそのまま現像ローラ16a上に
残る。
【0064】以上の工程によって現像同時クリーニング
が達成されるが、この現像同時クリーニングを達成する
ことによって装置の大幅な小型化とトナーの再利用を図
ることができる。
【0065】[現像ローラ構成]現像ローラ16aは直
径φ8mmの芯金に弾性層を約4mm積層して直径φ1
6mmとしたものである。ここで、弾性層にはシリコー
ンゴムを用いた。尚、弾性層に使用するゴムとしては、
その他NBR(NBR:ニトリルゴム)、ブチルゴム、
天然ゴム、アクリルゴム、ヒドリンゴム、ウレタンゴム
等の一般的に用いられるゴムが挙げられる。通常、ゴム
材料のオイル含浸量を多くすることによって低硬度化が
図られる。ゴム硬度が高いと現像ローラ16aと感光ド
ラム1aとの接触部における当接圧を高くしなければな
らず、当接圧を高くするとトナーを劣化させるために好
ましくない。
【0066】現像ローラ16aを単層とする場合には、
トナーへの帯電付与性の観点から、負帯電性トナーを用
いた場合には、ウレタンゴム、シリコーンゴム、NBR
ゴム等が好適に用いられる。正帯電性トナーを使用する
場合にはフッ素ゴム等が好適に用いられる。又、弾性層
外周にトナーへの帯電を考慮してコート層を設ける場合
には、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹
脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂若しくはこれらを混合し
た樹脂等が好適に用いられる。
【0067】[非磁性1成分現像剤]非磁性1成分現像
剤Taはトナーtaと帯電促進粒子(帯電補助粒子)m
の混合物であり、トナーtaは略球形の形状を有する。
このトナーtaに帯電促進粒子mや流動化剤を外添剤と
して添加することによって非磁性1成分現像剤Taが作
製される。トナーtaの重量平均粒径(D4)は7μm
であった。本実施の形態では、帯電促進粒子mには粒径
3μmの導電性酸化亜鉛粒子を用い、トナーta100
重量部に対して帯電促進粒子mを2.5重量部とし、外
添剤として疎水化処理シリカを1重量部外添した。
【0068】[トナー]非磁性1成分現像剤Taのトナ
ーtaは透過電子顕微鏡(TEM)を用いたトナー粒子
の断層面観察において、ワックス成分が結着樹脂と相溶
しない状態で、実質的に球状及び/又は紡錘形で島状に
分散されていることが好ましい。ワックス成分を上述の
ように分散させてトナー中に内包化させることによっ
て、トナーの劣化や画像形成装置への汚染等を防止する
ことができるため、良好な帯電性が維持され、ドット再
現に優れたトナー画像を長期に亘って形成し得ることが
可能となる。又、加熱時にはワックス成分が効率良く作
用するため、低温定着性と耐オフセット性を満足なもの
とする。
【0069】ところで、トナー粒子の断層面を観察する
具体的な方法としては、常温硬化性のエポキシ樹脂中に
トナー粒子を十分分散させた後、温度40℃の雰囲気中
で2日間硬化させて得られた硬化物を四三酸化ルテニウ
ム、必要により四三酸化オスミウムを併用して染色を施
した後、ダイヤモンド歯を備えたミクロトームを用いて
薄片状のサンプルを切り出し、透過電子顕微鏡(TE
M)を用いてトナー粒子の断層形態を観察する。本発明
においては、用いるワックス成分と外殻を構成する樹脂
との若干の結晶化度の違いを利用して材料間のコントラ
ストを付けるために四三酸化ルテニウム染色法を用いる
ことが好ましい。代表的な一例を図5に示す。本実施の
形態で用いられたトナー粒子は、ワックス成分が外殻樹
脂で内包化されていることが観測された。
【0070】ワックス成分は、示差走査熱量計によって
測定されるDSC曲線において昇温時に40〜130℃
の領域に最大吸熱ピークを有するものが用いられる。前
記温度領域に最大吸熱ピークを有することによって低温
定着に大きく貢献しつつ、離型性をも効果的に発現す
る。最大吸熱ピークが40℃未満であるとワックス成分
の自己凝集力が弱くなり、結果として耐高温オフセット
性が悪化するとともに、グロスが高くなり過ぎる。一
方、最大吸熱ピークが130℃を超えると定着温度が高
くなるとともに、定着画像表面を適度に平滑化せしめる
ことが困難となるなめ、特にカラートナーに用いた場合
には混色性低下の点から好ましくない。
【0071】ワックス成分の最大吸熱ピーク温度の測定
は、「ASTM D 3418−8」に準じて行う。測
定には、例えばパーキンエルマー社製DSC−7を用い
る。装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を
用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用い
る。測定サンプルにはアルミニウム製パンを用い、対照
用に空パンをセットし、1回昇温−降温させて前履歴を
取った後、昇温速度10℃/minで測定を行う。
【0072】ワックス成分としては、具体的にはパラフ
ィンワックス、ポリオレフィンワックス、フィッシャー
トロピッシュワックス、アミドワックス、高級脂肪酸、
エステルワックス及びこれらの誘導体又はこれらのグラ
フト/ブロック化合物等が用いられる。
【0073】又、トナーとしては、画像解析装置で測定
した形状係数SF−1の値が100〜150であり、形
状係数SF−2の値が100〜140であることが好ま
しく、形状係数SF−1の値が100〜140であり、
形状係数SF−2の値が100〜120であれば更に好
ましい。又、上記の条件を満たし、且つ、(SF−2)
/(SF−1)の値を1.0以下とすることにより、ト
ナーの諸特性のみならず、画像形成装置とのマッチング
が極めて良好なものとなる。
【0074】ここで、形状係数SF−1、SF−2と
は、日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い、
倍率500倍に拡大したトナー像を100個無作為にサ
ンプリングし、その画像情報をインターフェースを介し
てニコレ社製画像解析装置(Luzex3)に導入して
解析を行い、下式より算出し得られる値である。尚、形
状係数SF−1とSF−28については図3、図4を参
照。
【0075】SF−1={(MXLNG)2 /ARE
A}×(π/4)×100 SF−2={(PERI)2 /AREA}×(1/4
π)×100 AREA:トナー投影面積、MXLNG:絶対最大長、
PERI:周長尚、トナーの形状係数SF1−1はトナ
ー粒子の丸さの度合いを示し、この値が大きくなるに従
って球形から徐々に不定形となる。又、形状係数SF−
2はトナー粒子の凹凸度合いを示し、この値が大きくな
るに従ってトナー表面の凹凸が顕著となる。
【0076】トナーの形状係数SF−1が160を超え
る場合にはトナーの形状が不定形となるため、トナーの
帯電量分布がブロードになるとともに、現像器内でトナ
ー表面が磨砕され易くなり、画像濃度の低下や画像カブ
リの一因となる。
【0077】トナー像の転写効率を高めるためには、ト
ナー粒子の形状係数SF−2は100〜140であり、
(SF−2)/(SF−1)の値が1.0以下であるこ
とが好ましい。トナー粒子の形状係数SF−2が140
より大きく、(SF−2)/(SF−1)の値が1.0
を超える場合、トナー粒子の表面が滑らかではなく、ト
ナー粒子は多数の凹凸を有しており、感光ドラム1aか
ら記録紙P等への転写効率が低下する傾向にある。
【0078】更に、高画質化を目的として微小な潜像ド
ットを忠実に現像するために、トナー粒子としては、重
量平均粒径が10μm以下(好ましくは4〜8μm)で
あり、個数分布における変動係数(A)が35%以下で
あることが好ましい。重量平均粒径が4μm未満のトナ
ー粒子においては、転写効率の低下から感光ドラムや中
間転写体上に転写残のトナー粒子が多く、更に、カブ
リ、転写不良に基づく画像の不均一ムラの原因となり易
く、本発明で使用するトナーとしては好ましくない。ト
ナー粒子の重量平均粒径が10μmを超える場合には、
感光ドラム表面、静電搬送ベルト等の部材への融着が起
き易い。トナー粒子の個数分布における変動係数が35
%を超えると更にその傾向が強まる。トナー粒子の粒度
分布は種々の方法によって測定することができるが、本
実施の形態ではコールターカウンターを用いて測定し
た。
【0079】例えば、測定装置としてはコールターカウ
ンターTA−II型(コールター社製)を用い、個数分布
と体積分布を出力するインターフェース(日科機製)及
びパーソナルコンピュータを接続し、電解液は1級塩化
ナトリウムを用いて1%Nac1水溶液を調製する。例
えば、ISOTON II(コールターサイエンティフィ
ックジャパン社製)が使用され得る。測定法としては、
前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界
面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸
塩)を0.1〜5ml加え、更に測定試料を2〜20m
g加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1
〜3分間分散処理し、前記コールターカウンターTA−
II型によりアパーチャーとして例えば100μmアパー
チャーを用い、個数を基準として2〜40μmの粒子の
粒度分布を測定して値を求める。
【0080】トナー粒子の個数分布における変動係数A
は下式によって算出される。
【0081】変動係数A=[S/D1]×100 ここに、Sはトナー粒子の個数分布における標準偏差
値、D1はトナー粒子の個数平均粒径(μm)である。
【0082】更に、本発明において使用するトナー粒子
としては、粒子表面が外添剤(帯電促進粒子を含む)で
被覆されたものを用い、トナーに所望の帯電量が付与さ
れるようにすることが好ましい。従って、トナー表面の
外添剤被覆率が5〜99%、更に好ましくは10〜99
%である必要がある。
【0083】トナー表面の外添剤被覆率を求めるには、
日立製作所製FE〜SEM(S−800)を用い、トナ
ー像を100個無作為にサンプリングし、その画像情報
をインターフェースを介してニコレ社製画像解析装置
(Luzex3)に導入する。得られる画像情報はトナ
ー粒子表面部分と外添剤部分との明度が異なるため、2
値化して外添剤部分の面積SGとトナー粒子部分の面積
(外添剤部分の面積も含む)STに分けて求め、下式に
よって算出する。
【0084】 外添剤被覆率(%)=(SG/ST)×100 外添剤としては、例えば金属酸化物(酸化アルミニウ
ム、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化セリウ
ム、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化錫、酸化亜鉛
等)・窒化物(窒化ケイ素等)・炭化物(炭化ケイ素
等)・金属塩(硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カ
ルシウム等)・脂肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛、ステ
アリン酸カルシウム等)・カーボンブラック・シリカ等
が用いられる。これら外添剤は、トナー粒子100重量
部に対して0.01〜10重量部が用いられ、好ましく
は0.05〜5重量部が用いられる。尚、これら外添剤
は単独で用いても、複数併用しても良いが、それぞれ疎
水化処理を施したものがより好ましい。
【0085】外添剤の添加量が0.01重量部未満の場
合には、1成分系現像剤の流動性が悪化し、転写及び現
像の効率が低下して画像の濃度ムラや画像部周辺にトナ
ーが飛び散ってしまう飛び散り現象が発生する。
【0086】一方、外添剤の量が10重量部を超える場
合には、過多な外添剤が感光ドラムや現像ローラに付着
してトナーへの帯電性を悪化させたり、画像を乱したり
する。
【0087】[帯電促進粒子]導電性を有する帯電促進
粒子mは、本実施の形態では比抵抗が108 Ω・cm、
2次凝集体を含めた平均粒径3μmの導電性酸化亜鉛粒
子を用いたが、帯電促進粒子mの材料としては他の金属
酸化物等の導電性無機粒子や有機物との混合物等の各種
導電粒子を使用することができる。
【0088】粒子抵抗は粒子を介した電荷の授受を行う
ため、比抵抗としては1012Ω・cm以下であること必
要であり、好ましくは1010Ω・cm以下が望ましい。
【0089】抵抗は錠剤法により測定して正規化するこ
とによって求めた。即ち、底面積2.26cm2 の円筒
内に約0.5gの粉体試料を入れ、上下電極に15kg
の加圧を行うと同時に100Vの電圧を印加して抵抗値
を計測した後、正規化して比抵抗を算出した。
【0090】粒径は良好な帯電均一性を得るために50
μm以下が望ましく、粒径の下限値は粒子が安定して得
られるものとして10nmが限界である。より好ましく
は、粒径は1〜5μmとすべきである。このような粒径
とすることによって、帯電促進粒子としての役目のみな
らず、転写効率の向上も図ることができる。
【0091】本発明においては、粒子が凝集体として構
成されている場合の粒径はその凝集体としての平均粒径
として定義した。
【0092】粒径の測定においては、光学顕微鏡或は電
子顕微鏡による観察から100個以上の粒子を抽出し、
水平方向最大弦長をもって体積粒度分布を算出し、その
50%平均粒径をもって決定した。
【0093】尚、帯電促進粒子mは1次粒子の状態で存
在するばかりでなく、2次粒子の凝集した状態で存在す
ることも何ら問題はない。どのような凝集状態であって
も、凝集体としての帯電促進粒子としての機能が実現で
きればその形態は重要ではない。
【0094】帯電促進粒子mとしては、特に感光ドラム
1aの帯電に用いる場合に潜像露光時に妨げにならない
よう、無色或は白色に近い粒子が適切である。又、カラ
ー記録を行う場合、帯電促進粒子mが感光ドラム1a上
から記録材Pに転写した場合を考えると、無色或は白色
に近いものが望ましい。更に、画像露光時に帯電促進粒
子mによる光散乱を防止するためにも、その粒子は構成
画素サイズ以下であることが望ましい。そして、帯電促
進粒子mは露光の妨げにならないように非磁性であるこ
とが好ましい。
【0095】次に、感光ドラム1a上のトナー像の記録
紙Pへの転写方法について説明する。
【0096】静電搬送ベルト11を4つの感光ドラム1
a〜1dの全てに対して当接するよう配置する。このと
き、転写ローラ10a〜10dが静電搬送ベルト11に
当接していない状態で、静電搬送ベルト11と感光ドラ
ム1a〜1dで形成されるニップの幅が0.5mm以上
になるようにしておく。
【0097】ここで、静電搬送ベルト11は駆動ローラ
9aと従動ローラ9bの2本のローラによって支持され
ており、これには適当なテンションが付与されている。
駆動ローラ9aを駆動すると、静電搬送ベルト11は感
光ドラム1a〜1dに対して順方向に略同速度で移動す
る。
【0098】尚、静電搬送ベルト11としては、厚さ5
0〜300μm、体積低効率108〜1016Ω・cm程
度のPVdF(ポリフッ化ビニリデン)、ポリアミド、
ポリイミド、PET(ポリエチレンテレフタレート)、
ポリカーボネート等の樹脂材料や厚さ0.5〜2mm、
体積低効率109 〜1016Ω・cm程度のクロロプレー
ンゴム、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン三元
共重合体)、NBR(ニトリルブタジエンゴム)、ウレ
タンゴム等のゴム材料が用いられる。又、場合によって
は、これらの材料にカーボン、ZnO,SnO2 ,Ti
2 等の導電性充填材を分散させて体積低効率を107
〜1011Ω・cm程度に調整することもある。
【0099】又、静電搬送ベルト11の裏面で感光ドラ
ム1a〜1dとの対向部にそれぞれの感光ドラム1a〜
1dに対応させて転写部材としての転写ローラ10a〜
10dを当接配置する。トナー画像の記録紙Pへの転写
に際しては、それぞれの転写ローラ10a〜10dに独
立で適当な正のDCバイアスを印加する。
【0100】カセット6や不図示のマルチフィーダーか
ら給紙された記録紙Pは、レジストローラ対8でレーザ
ー露光による静電潜像の作像と同期を取るように搬送を
制御されながら静電搬送ベルト11へと搬送される。そ
して、記録紙Pは吸着ローラ19によって静電搬送ベル
ト11に吸着され、1色目(イエロー)の感光ドラム1
aの対向部に搬送される。
【0101】而して、転写ローラ10aに印加した正の
DCバイアスの作用で記録紙Pには電界が発生し、該記
録紙P上にはトナー画像が転写される。
【0102】その後、記録紙Pは静電搬送ベルト11に
よって2色目(マゼンタ)、3色目(シアン)及び4色
目(ブラック)の感光ドラム1b〜1dの対向部に搬送
され、対応する転写ローラ10b〜10dに正のDCバ
イアスを印加することにより、トナー画像が記録紙P上
に順次転写される。そして、4色のトナー画像の記録紙
P上への転写が全て完了した後、記録紙Pは駆動ローラ
9aによって静電搬送ベルト11から曲率分離される。
【0103】10a〜10dは転写手段としての中抵抗
の転写ローラであり、これらは感光ドラム1a〜1dに
静電搬送ベルト11を所定圧で圧接させて転写ニップを
形成する。本実施の形態では、転写ローラ10a〜10
dとしては抵抗値が5×10 8 Ωのものを使用し、これ
らに+2000VのDC電圧を印加して転写を行った。
即ち、転写ニップ部に導入された記録紙Pは、転写ニッ
プ部に挟持されて搬送され、その表面側には感光ドラム
1a〜1dの表面に担持されているトナー画像が静電気
力と押圧力によって順次転写されていく。
【0104】その後、転写工程においてトナー画像の転
写を受けた記録紙Pは、感光ドラム1a〜1dの面から
分離されて定着装置12に導入され、トナー画像の定着
を受けて画像形成物(プリント、コピー)として装置外
へ排出される。
【0105】本実施の形態に係るフルカラー画像形成装
置は前述のようにクリーナーレスであり、記録紙Pに対
してトナー画像を転写した後の感光ドラム1a〜1d面
に残留する転写残トナーは、クリーナーで除去されるこ
となく、感光ドラム1a〜1dの回転に伴って帯電部を
経由して現像部に至り、現像器4a〜4dにおいて現像
同時クリーニング(回収)される(トナーリサイクルプ
ロセス)。
【0106】而して、本発明においては、帯電促進粒子
mを非磁性1成分現像剤Taに混入し、現像器4a〜4
dから供給することによって該帯電促進粒子mが転写助
剤としても機能することとなり、この結果、多様な記録
紙Pが転写材として用いられても、所定の転写効率を維
持することが可能となる。
【0107】又、前述のように接触現像によりDCバイ
アスで現像することによって、トナーtaと帯電促進粒
子mが分離することなく転写部に供給されることにな
る。 (2)感光ドラムの直接注入帯電について: a)現像器4aの非磁性1成分現像剤Taに含浸させた
導電性を有する帯電促進粒子mは、現像器4aによる感
光ドラム1a側の静電潜像の現像時には現像コントラス
ト(感光ドラム1aの被露光部電位と現像ローラ印加電
圧の差分)が200Vと低いため、トナーtaから剥離
しないでトナーtaと共に適当量が感光ドラム1a側に
移行する。
【0108】感光ドラム1a上のトナー画像は転写領域
において転写バイアスの影響で記録紙P側に引かれて積
極的に転移するが、感光ドラム1a上の帯電促進粒子m
は導電性を有するために電界に余り追従しない。従っ
て、帯電促進粒子mの一部はトナーtaとの付着力よっ
て記録紙Pに転移し、その他は感光ドラム1a上に実質
的に付着保持されて残留する。又、感光ドラム1a面に
実質的に付着保持される帯電促進粒子mの存在によりト
ナー画像の感光ドラム1a側から記録紙P側への転写効
率が向上する効果も得られる。
【0109】そして、トナーリサイクルプロセスの画像
形成装置はクリーナーを用いないため、転写後の感光ド
ラム1a面に残留する転写残トナーと残存帯電促進粒子
mは、感光ドラム1aの回転によって該感光ドラム1a
と接触帯電部材である帯電ローラ2aの帯電ニップ部に
そのまま持ち運ばれて帯電ローラ2aに付着・混入す
る。
【0110】従って、感光ドラム1aと帯電ローラ2a
とのニップ部に帯電促進粒子mが存在した状態で感光ド
ラム1aの接触帯電が行われる。尚、印字初期において
は帯電ローラ2a表面に帯電促進粒子mが供給されず、
帯電を良好に行うことができないために帯電ローラ2a
表面には予め帯電促進粒子mを塗布しておいても良い。
帯電促進粒子mを帯電ローラ2a表面に予め塗布してお
かない場合には、帯電ローラ2aを感光ドラム1aの周
速に対してカウンター方向に1.5倍を超える回転速度
で回転させ、該帯電ローラ2aの感光ドラム1aとの接
触機会を実質的に増やすことによって感光ドラム1a上
を帯電させることは可能である。
【0111】而して、帯電促進粒子mの存在により、帯
電ローラ2aにトナーが付着・混入した場合でも、帯電
ローラ2aの感光ドラム1aへの緻密な接触性と接触抵
抗を維持することができるため、接触帯電部材が帯電ロ
ーラ2aのような簡易な部材であり、しかも、帯電ロー
ラ2aの転写残トナーによる汚染にも拘らず、該帯電ロ
ーラ2aによる感光ドラム1aの直接注入帯電を行わせ
ることができる。
【0112】つまり、帯電ローラ2aが帯電促進粒子m
を介して密に感光ドラム1aに接触し、該帯電ローラ2
aと感光ドラム1aのニップ部に存在する帯電促進粒子
mが感光ドラム1aの表面を隙間なく摺擦することによ
って、帯電ローラ2aによる感光ドラム1aの帯電は帯
電促進粒子mの存在により放電現象を用いない安定、且
つ、安全な直接注入帯電が支配的となり、従来のローラ
帯電等では得られなかった高い帯電効率が得られ、帯電
ローラ2aに印加した電圧とほぼ同等の電位を感光ドラ
ム1に与えることができ、この結果、オゾンの発生を殆
ど無くすことが可能となる。
【0113】又、帯電ローラ2aに付着・混入した転写
残トナーは感光ドラム1aと帯電ローラ2aとの接触部
において帯電促進粒子mと感光ドラム1a及び帯電ロー
ラ2aとの摺擦を受けて負帯電トナーになる。そして、
転写残トナーは帯電ローラ2aから徐々に感光ドラム1
a上に吐き出されて感光ドラム1a面の移動と共に現像
部に至り、現像器4aにおいて現像同時クリーニング
(回収)される(トナーリサイクルプロセス)。
【0114】現像同時クリーニングは、前述のように転
写後に感光ドラム1a上に残留したトナーを引き続く画
像形成工程の現像時(即ち、引き続き感光ドラム1aを
帯電し、露光して感光ドラム1a上に潜像を形成し、そ
の潜像の現像時)において、現像器4aのカブリ取りバ
イアス(即ち、現像器4aに印加する直流電圧と感光ド
ラム1aの非露光部表面電位間の電位差であるカブリ取
り電位差Vback)によって回収するものである。本実施
の形態に係るフルカラー画像形成装置のように反転現像
方式を採用する場合には、現像同時クリーニングは感光
ドラム1aの非露光部部位から現像ローラ16aにトナ
ーを回収する電界と現像ローラ16aから感光ドラム1
aの非露光部電位へトナーを付着させる電界の作用によ
ってなされる。
【0115】又、帯電ローラ2aから帯電促進粒子mが
脱落しても、画像形成装置が稼働されることによって、
現像器4aの現像剤Taに含有させた帯電促進粒子mが
現像工程で感光ドラム1a面に移行し、該感光ドラム1
aの回転によって転写ニップ部を経て帯電部に持ち運ば
れて帯電ローラ2aに逐次に供給され続けるため、該帯
電促進粒子mの存在による良好な帯電性が安定して確保
される。
【0116】このようにして接触帯電方式、転写方式、
トナーリサイクルプロセスを採用する画像形成装置にお
いては、接触帯電部材として帯電ローラ2aを用い、し
かも、該帯電ローラ2aの転写残トナーによる汚染に拘
らず、低印加電圧でオゾンレスの直接注入帯電を長期に
亘って安定的に維持させることができる。この結果、感
光ドラム1aに均一な帯電性を与えることができ、オゾ
ン生成物による障害、帯電不良による障害等の無い簡易
な構成で低コストの画像形成装置を得ることができる。
【0117】従って、従来は転写残トナーの履歴を無く
すために転写工程後に感光ドラム表面に接触して転写残
トナーを散らす所謂チラシ部材等を必要としていたが、
本実施の形態では、これらの部材を必要とすることなく
フルカラー画像形成装置の現像同時クリーニングが可能
となる。
【0118】b)帯電ローラ2aと感光ドラム1aとの
接触ニップ部に帯電促進粒子mを介在させることによ
り、該帯電促進粒子mの潤滑効果(摩擦低減効果)によ
り帯電ローラ2aと感光ドラム1aとの間に速度差を容
易に且つ効果的に速度差を設けることができる。
【0119】上述のように帯電ローラ2aと感光ドラム
1aとの間に速度差を設けることによって、帯電ローラ
2aと感光ドラム1aの接触ニップ部において帯電促進
粒子mが感光ドラム1aに接触する機会を格段に増加さ
せて高い接触性を得ることができ、容易に直接注入帯電
が可能となる。
【0120】帯電ローラ2aと感光ドラム1aとの間に
速度差を設ける構成としては、好ましくは帯電部に持ち
運ばれる感光ドラム1a上の転写残トナーを帯電ローラ
2aに一時的に回収して均すために帯電ローラ2aを回
転駆動し、更に、その回転方向は感光ドラム1a表面の
移動方向とは逆方向とすることが望ましい。即ち、逆方
向回転で感光ドラム1a上の転写残トナーを一旦引き離
して帯電を行うことによって優位に直接注入帯電を行う
ことが可能である。
【0121】像担持体としての感光ドラム1aと接触帯
電部材としての帯電ローラ2aとの接触ニップ部におけ
る帯電促進粒子mの介在量は、少な過ぎると該粒子mに
よる潤滑効果が十分に得られず、帯電ローラ2aと感光
ドラム1aとの摩擦が大きくなって駆動トルクが過大と
なる。
【0122】実験によると帯電促進粒子mの介在量は1
3 個/mm2 以上が望ましい。103 個/mm2 より
低いと十分な潤滑効果と接触機会増加の効果が得られな
くなる。より望ましくは103 〜5×105 個/mm2
の介在量が好ましい。5×105 個/mm2 を超える
と、該帯電促進粒子mの感光ドラム1aへ脱落が著しく
増加し、粒子m自体の光透過性を問わず、感光ドラム1
aへの露光量不足が生じる。5×105 個/mm2 以下
では、脱落する粒子量も低く抑えられて悪影響を回避す
ることができる。上記介在量範囲において感光ドラム1
a上に脱落した粒子mの存在量を図ると102 〜105
個/mm2 であったことから、作像上弊害がない存在量
としては105 個/mm2 以下が望まれる。
【0123】ここで、帯電促進粒子mの介在量及び感光
ドラム1a上の存在量の測定方法について説明する。
【0124】帯電促進粒子mの介在量は帯電ローラ2a
と感光ドラム1aの接触面部を直接測ることが望ましい
が、帯電ローラ2aに接触する前に感光ドラム1上に存
在した粒子mの多くは逆方向に移動しながら接触する帯
電ローラ2aに剥ぎ取られることから、本発明では接触
面部に到達する直前の帯電ローラ2a表面の粒子量をも
って介在量とした。具体的には、帯電バイアスを印加し
ない状態で感光ドラム1a及び帯電ローラ2aの回転を
停止し、感光ドラム1a及び帯電ローラ2aの表面をビ
デオマイクロスコープ(OLYMPUS社製OVM10
00N)及びデジタルスチルレコーダ(DELTIS社
製SR−3100)で撮影した。
【0125】帯電ローラ2aについては、該帯電ローラ
2aを感光ドラム1aに当接すると同じ条件でスライド
ガラスに当接させ、スライドガラスの背面からビデオマ
クロスコープにて接触面を1000倍の対物レンズで1
0箇所以上撮影した。得られたデジタル画像から個々の
粒子mを領域分離するため、或る閾値をもって2値化処
理し、粒子mが存在する領域の数を所望の画像処理ソフ
トを用いて計測した。又、感光ドラム1a上の存在量に
ついても感光ドラム1a上を同様のビデオマイクロスコ
ープにて撮影し、同様の処理を行って計測した。又、感
光ドラム1a上を同様のビデオマイクロスコープにて撮
影して同様の処理を施すことによって計測した。
【0126】帯電促進粒子mの介在量の調整は、現像器
4aの現像剤Taにおける帯電促進粒子mの配合量を設
定することにより行った。一般にはトナーtaが100
重量部に対して帯電促進粒子mは0.01〜20重量部
である。
【0127】本実施の形態においては、画像形成手段の
配置をY→M→C→Bkとしている。又、本実施の形態
では、帯電方式として直接注入帯電方式を用いているた
め、帯電促進粒子mの果たす役割は大きい。
【0128】1色目の画像形成手段Yにて帯電ローラ2
aに付着する帯電促進粒子mが減少した場合、画像濃度
ムラが発生し易くなる。1色目の画像形成手段Yをイエ
ローとすることによって、イエロートナーは他色のトナ
ーと比較して視感度が低いために画像濃度ムラは視覚的
には小さい。
【0129】後段の画像形成手段M,C,Bkにおいて
は、何らかの理由(例えば、トナーエンプティ等)によ
り例えば現像器4bから帯電促進粒子mが供給されなか
った場合には、前段の画像を形成する現像剤(イエロ
ー)から帯電促進粒子mを供給することが可能となる。
【0130】即ち、記録紙P上に記録されたイエロート
ナーにも或る程度の帯電促進粒子mが付着している。イ
エロートナー画像が次のマゼンタの画像形成手段Mの転
写部において感光ドラム1bと接触することになる。そ
のとき、感光ドラム1bに帯電促進粒子mが幾分残留す
ることになるため、結果として僅かであるが感光ドラム
1bに帯電促進粒子mが供給されることになる。
【0131】しかし、1色目の画像形成手段Yにおいて
は、記録紙P上にはトナー画像が存在せず、当然ながら
帯電促進粒子mは存在しない。そのため、1色目の画像
形成手段Yをイエローとすることによって、帯電ローラ
2aに付着する帯電促進粒子mが減少した場合にも画像
濃度ムラによる影響を最小限に抑えることが可能であ
る。
【0132】<本実施の形態の評価>比較例と共に10
00枚の画出し耐久を行った。
【0133】[比較例1]:比較例1では、帯電部材と
して帯電ローラを用い、該帯電ローラにはACとDCを
重量したバイアスを印加し、放電により帯電を行った。
又、非磁性1成分現像剤Taに帯電促進粒子mを配合し
ない構成とした。即ち、帯電促進粒子mを用いない装置
である。
【0134】[比較例2]:比較例2では、帯電部材と
して帯電ローラを用い、該帯電ローラにはDCのみのバ
イアスを印加した。帯電ローラへの印加電圧は1300
Vであり、感光ドラムの表面電位を680Vとしてい
る。ここで、帯電ローラは感光ドラムに接触し、総圧1
000gfで押圧され、感光ドラムに対して従動回転す
る。又、非磁性1成分現像剤Taに帯電促進粒子mを配
合しない構成とした。
【0135】[評価]:各々の例において帯電性及びト
ナーの混色について評価を行った。帯電性の評価はゴー
スト画像の優劣で評価した。
【0136】本実施の形態では反転現像系を採用してい
るため、ここで意味するゴーストとは、感光ドラム1周
目において画像露光した部分(トナーが画像部)が感光
ドラム2周目で帯電不足を起こすため、感光ドラム上の
前回の画像パターンの所がより強く現像されてゴースト
画像が発生することを言う。
【0137】本実施の形態においては、1000枚の画
出しにより帯電不良の発生及び混色による色味の変化は
見られなかった。混色については、帯電促進粒子mが転
写助剤として寄与した効果が大きいものと考えられる。
【0138】比較例1及び比較例2共に、印字を続ける
と急速に帯電ローラ上にトナーが付着し、10枚未満で
帯電ゴーストが発生し、100枚時点においては帯電不
良が発生してしまった。
【0139】実施の形態1では、非磁性1成分現像剤T
aに帯電促進粒子mを混合し、感光ドラムを経由して該
粒子mを帯電ローラへ安定して供給することが可能であ
るため、感光ドラムに対し十分な接触性が得られ、帯電
性を満足し、且つ、その帯電性を維持することができ
る。又、感光ドラムと帯電ローラの速度を共に増加させ
た場合にも良好な帯電性を示すが、帯電ローラの速度が
低下すると若干の帯電不足が生じる。従って、帯電ロー
ラと感光ドラムは速度差を設けた方がより効率良く帯電
を行うことができる。
【0140】<その他> 1)接触帯電部材としての帯電ローラ2aは実施の形態
の帯電ローラに限るものではない。
【0141】又、可撓性の接触帯電部材は弾性帯電ロー
ラの他にファーブラシ、フェルト、布等の材質・形状の
ものも使用可能である。又、これらを積層し、より適正
な弾性と導電性を得ることも可能である。
【0142】2)接触帯電部材としての帯電ローラ2a
や現像ローラ16aに対する印加帯電バイアス或は印加
現像バイアスは直流電圧に交番電圧(交流電圧)を重畳
しても良い。
【0143】交番電圧の波形としては、正弦波、矩形
波、三角波等を適宜使用可能である。又、直流電源を周
期的にON/OFFすることによって形成された矩形波
であっても良い。このように、交番電圧の波形としては
周期的にその電圧値が変化するようなバイアスを使用す
ることができる。
【0144】3)静電潜像形成のための画像露光手段と
しては、実施の形態1のようにデジタル的な潜像を形成
するレーザー走査露光手段に限定されるものではなく、
通常のアナログ的な画像露光やLED等の他の発光素子
でも良く、蛍光灯等の発光素子と液晶シャッター等の組
み合わせによるもの等、画像情報に対応した静電潜像を
形成できるものであるならば差し支えない。
【0145】又、像担持体は静電記録誘電体等であって
も良い。この場合は、誘電体面を所定の極性・電位に一
様に1次帯電した後、除電針ヘッド、電子写真銃等の除
電手段で選択的に除電して目的の静電潜像を書き込み形
成する。
【0146】以上述べたように、本発明によれば、静電
搬送ベルトを用いたタンデム方式のフルカラー画像形成
装置であって、直接注入帯電方式、トナーリサイクルプ
ロセス(クリーナーレスシステム)を採用する画像形成
装置において、従来に無い簡易な構成により像担持体の
クリーナーレスを実現し、装置の大幅な小型化やトナー
の再利用を図ることができる。
【0147】接触帯電部材として帯電ローラやファーブ
ラシ等の簡易な部材を用い、現像手段の現像剤に帯電促
進粒子を混合することによって転写効率を向上させ、フ
ルカラー画像形成装置の現像同時クリーナーレスにおけ
る再転写及び紙粉による影響の低減、混色を防止すると
同時に接触帯電部材の像担持体への接触密度の向上を図
って直接注入帯電を長期に亘って維持することができ
る。
【0148】又、接触現像方式を採用することによっ
て、効率良く帯電ローラから吐き出された転写残トナー
及び帯電促進粒子を現像器にて回収することができ、画
像形成装置の安定化を図ることが可能となった。
【0149】本構成では、絶縁体であるトナーが接触帯
電部材に混入した場合においても、同時に導電性粒子で
ある帯電促進粒子を安定して供給することによって該帯
電促進粒子を接触帯電部材と像担持体間に介在させて接
触帯電部材の像担持体への接触性を向上させ、これによ
って直接注入帯電を持続することができた。
【0150】又、像担持体と接触帯電部材は速度差をも
って接触させる。より好ましくは像担持体と接触帯電部
材を逆方向に移動するよう回転させて像担持体を帯電す
ることにより、該像担持体と接触帯電部材の接触性と接
触機会を一層増加させるとともに、転写残トナーの影響
を抑えて良好な帯電を維持することができる。
【0151】更に、静電搬送ベルトを用いることによっ
て、他の画像形成手段との帯電補助粒子の量のバランス
を取ることが可能となる。
【0152】<実施の形態2>次に、本発明野実施の形
態2を図7に基づいて説明する。尚、図7は本実施の形
態に係るタンデム方式のフルカラー画像形成装置の概略
構成を示す断面図であり、本図においては図1に示した
と同一要素には同一符号を付しており、以下、それらに
ついての説明は省略する。
【0153】本実施の形態に係るフルカラー画像形成装
置は、前記実施の形態1において示した画像形成装置と
同様、直接注入帯電方式により像担持体である感光ドラ
ム20a〜20b表面の帯電を行うトナーリサイクルプ
ロセス(クリーナーレスシステム)を採用した画像形成
装置であり、各感光ドラム20a〜20d表面に形成さ
れたトナー画像を中間転写ベルト22上に多重転写し、
多重トナー画像を記録紙Pに2次転写することによって
フルカラー画像の形成を行うことを特徴とする。
【0154】又、本実施の形態に係るフルカラー画像形
成装置では、像担持体である感光ドラム20a〜20d
の表面抵抗を調整することによって、前記実施の形態1
に比較して、より安定して均一に直接注入帯電を行うこ
とができるようにした。
【0155】つまり、接触帯電部材である帯電ローラ2
a〜2dに転写残トナーが付着混入し、感光ドラム20
a〜20dとの接触面積が低下した場合でも、帯電促進
粒子mの介在と、感光ドラム20a〜20d側の表面抵
抗を潜像を形成可能な領域で低く設定することにより、
一層効率良く電荷の授受を行えるようにした。
【0156】本実施の形態では感光ドラム20a〜20
dの表面に電荷注入層を設けて該感光ドラム20a〜2
0d表面の抵抗を調整している。
【0157】図8は本実施の形態で使用した表面に電荷
注入層を設けた感光ドラム20a〜20dの層構成を示
す断面図である。即ち、感光ドラム20a〜20dは、
アルミニウムドラム基体(Alドラム基体)20A上に
下引き層20B、正電荷注入防止層21B、電荷発生層
20C、電荷輸送層20Dの順に重ねて塗工された一般
的な有機感光ドラムに電荷注入層20Eを塗布すること
によって帯電性能を向上させたものである。
【0158】上記電荷注入層20Eは、バインダーとし
ての光硬化型のアクリル樹脂に、導電性粒子(導電フィ
ラー)としてのSnO2 超微粒子(径が約0.03μ
m)、4フッ化エチレン樹脂(商品名:テフロン)等の
滑剤、重合開始剤等を混合分散し、塗工後、光硬化法、
熱硬化法等により膜形成したものである。
【0159】電荷注入層20Eとして重要な点は表層の
抵抗にある。電荷の直接注入による電荷方式において
は、被帯電体側の抵抗を下げることによって、より効率
良く電荷の授受が行えるようになる。一方、感光体とし
て用いる場合には静電潜像を一定時間保持する必要があ
るため、電荷注入層20Eの体積抵抗値としては1×1
9 〜1×1014Ω・cmの範囲が適当である。
【0160】又、本構成のように電荷注入層20Eを用
いていない場合でも、例えば電荷輸送層20Dが前記抵
抗範囲にある場合は同等の効果が得られる。
【0161】更に、表層の体積抵抗が約1013Ω・cm
であるアモルファスシリコン感光体等を用いても同様の
効果を得ることができる。
【0162】尚、実施の形態1では、現像剤に帯電促進
粒子mを混合し、感光ドラムを経由して該粒子mを帯電
ローラへ安定して供給することが可能であるため、感光
ドラムに対して十分な接触性が得られ、この結果、帯電
性を満足し、且つ、その帯電性を維持することができ
た。又、感光ドラムと帯電ローラの周速度を共に増加さ
せた場合にも良好な帯電性を示すが、帯電ローラの周速
度が下げると帯電不足が生じる。従って、帯電ローラと
感光ドラムの回転には速度差を設けた方がより効率良く
帯電が行うことができることは前述の通りである。
【0163】一方、本実施の形態においては、感光ドラ
ム20a〜20d表層の抵抗を静電潜像を維持できる範
囲で低めに設定することにより、接触状態としては同じ
であっても、より効率良く電荷の授受を行えるようにし
たため、現像剤に帯電促進粒子mを混合した同条件で帯
電ローラ2a〜2dの周速度を感光ドラム20aへ20
dの周速度と同等にした場合でも、感光ドラム20a〜
20dを十分に帯電させることができる。
【0164】従って、本実施の形態では、50mm/s
ecの周速度で移動する感光ドラム20a〜20d表面
に対し、帯電ローラ2a〜2d表面が帯電ニップ部にお
いて等速度で移動するように帯電ローラ2a〜2dを略
50mm/secの周速度で駆動している。
【0165】又、感光ドラム20a〜20dの電荷輸送
層20Dと電荷注入層20Eとを2層に機能分離するこ
とにより、感光ドラム20a〜20d表面の離型性を向
上させるために、電荷輸送層20Dに添加を行うよりも
多量のフッ素粒子を電荷注入層20Eに添加することが
可能となり、これにより感光ドラム20a〜20d表面
の滑り性を向上させて感光ドラム20a〜20dから中
間転写ベルト22へのトナー画像の転写効率を向上させ
ることができる。
【0166】更に、本実施の形態に係る画像形成装置で
は露光手段21a〜21dとして、前記実施の形態1に
係る画像形成装置に用いたレーザースキャナに代えてL
EDアレイにより感光ドラム20a〜20dに露光を行
うことによって各感光ドラム20a〜20dの表面に静
電潜像を形成する。
【0167】LEDアレイ21a〜21dには主走査方
向に600dpiの解像度で発光素子が配されている
が、LEDアレイ21a〜21dはレーザースキャナよ
りも小さく、レーザースキャナを使用する構成よりも露
光手段を効率良く装置内に配置することができる。
【0168】以下、画像形成動作の詳細について説明す
る。
【0169】本実施の形態で用いた感光ドラム20a〜
20d、帯電ローラ2a〜2d、露光手段21a〜21
d、現像器4a〜4dの画像形成プロセスにおける作用
は前記実施の形態1と同様であり、実施の形態1で詳し
く述べた通り感光ドラム20a〜20d表面にトナー画
像が形成される。
【0170】一方、中間転写ベルト22は、4つの感光
ドラム20a〜20dの全てに対して当接するように配
置される。このとき、1次転写ローラ23が中間転写ベ
ルト22に当接されていない状態で、中間転写ベルト2
2と感光ドラム20a〜20dで形成されるニップ部の
幅が各々0.5mm以上となるように設定した。
【0171】ここで、中間転写ベルト22は駆動ローラ
24、テンションローラ25及び2次転写対向ローラ2
6の3本のローラにより支持されており、これには適当
なテンションが付与されている。駆動ローラ24を駆動
することによって、中間転写ベルト22は感光ドラム2
0a〜20dに対して順方向に略同速度で移動する。
【0172】尚、中間転写ベルト22としては、例えば
厚さ50〜300μm、体積低効率109 〜1016Ω・
cm程度のPVdF(ポリフッ化ビニリデン)、ポリア
ミド、ポリイミド、PET(ポリエチレンテレフタレー
ト)、ポリカーボネート等の樹脂材料や厚さ0.5〜2
mm、体積低効率109 〜1016Ω・cm程度のクロロ
ブレーンゴム、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエ
ン三元共重合体)、NBR(ニトリルブタジエンゴ
ム)、ウレタンゴム等のゴム材料が用いられる。又、場
合によっては、これらの材料にカーボン、ZnO,Sn
2 ,TiO2 等の導電性充填材を分散させて体積低効
率を107 〜1011Ω・cm程度に調整することもあ
る。更に、画像形成装置の本体レイアウトに応じて中間
転写ベルト22を2本のローラによって懸架した構成を
採用して構成を簡略化することや、中間転写ベルト22
に代えてシリンダ周面に機能性層を形成した中間転写ド
ラムを中間転写体として用いることも可能である。中間
転写ドラムには、例えば円筒状の芯金の上にシリコーン
ゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、EPDM等か
ら成る弾性体をソリッド状或は発泡状に形成し、更に表
面層としてウレタン樹脂を厚さ1〜100μmで塗布し
たものを用いることができる。この弾性体中にはカーボ
ン、金属酸化物、導電処理を施したウイスカー等の導電
性付与材が分散されており、弾性体と表面層はその電気
抵抗が106 〜1012Ω・cmの中抵抗となるよう構成
されている。又、表層のコーティングにはフッ素系の樹
脂等を用いることができる。
【0173】次に、中間転写ベルト22の裏面、感光ド
ラム20a〜20dとの対向部に各々の感光ドラム20
a〜20dに対応させて1次転写ローラ23を当接配置
する。
【0174】トナー像の中間転写ベルト22への1次転
写に際しては、それぞれの1次転写ローラ23に独立で
適当な正のDCバイアスを印加するようにする。
【0175】各色の1次転写位置間の距離に応じて、各
色毎に一定のタイミングでコントローラからの書き出し
信号を遅らせながら、露光による静電潜像を各感光ドラ
ム20a〜20d上に形成し、これらの静電潜像1次転
写ローラ23の作用によって順に中間転写ベルト22に
1次転写することによって中間転写ベルト22上に多重
画像が形成される。
【0176】その後、中間転写ベルト22の裏面に当接
配置された2次転写対向ローラ26に対向し、中間転写
ベルト22の表面(像担持面)に当接配置された2次転
写ローラ27にトナーと逆極性のバイアスを印加する。
このとき、露光による静電潜像の作像に合わせてカセッ
ト6や不図示のマルチフィーダーから給紙された転写材
である記録紙Pが中間転写ベルト22と2次転写ローラ
27の間を通過することによって、中間転写ベルト22
上に担持された4色の多重トナー画像は記録紙Pの表面
に一括して2次転写される。
【0177】尚、2次転写ローラ27としては、例えば
金属の芯金を体積抵抗率が106 〜109 Ω・cmに調
整されたEPDM,ウレタンゴム、CR,NBR等の弾
性体で覆った構成を採用することができる。
【0178】又、2次転写ローラ27は、各々の感光ド
ラム20a〜20dに対して5〜15g/cm程度の線
圧で当接され、且つ、中間転写ベルト22の移動方向に
対して順方向に略等速度で回転するように配置されてい
る。
【0179】一方、2次転写を終えた後、中間転写ベル
ト22上に残留した転写残トナーと記録紙Pが搬送され
ることによって発生する紙粉は、中間転写ベルト22に
当接配置されたベルトクリーニング手段28によってり
除去・回収される。尚、本実施の形態に係る画像形成装
置では、ベルトクリーニング手段28として中間転写ベ
ルト22表面に当接配置したブラシローラを用いたが、
例えばウレタンゴム等で形成された弾性を有するクリー
ニングブレード等を用いることもでき、更に中間転写ベ
ルト22表面の移動方向に対して上位流側にクリーニン
グブレードを、下流側にブラシローラをれぞれ配置する
ことによってクリーニング効率をより一層高めることも
可能である。
【0180】而して、トナー画像の2次転写が終了した
後の記録紙Pは、定着手段12へと搬送され、定着手段
12によってトナー像の定着を受けて画像形成物(プリ
ント、コピー)として画像形成装置外へと排出される。
【0181】上述の中間転写ベルト22を用いた本実施
の形態に係る画像形成装置では、感光ドラム20a〜2
0d表面からトナー像を中間転写ベルト22に1次転写
する際の転写効率が記録紙Pの材質や厚み、抵抗等の違
いによらず略一定とすることができる。
【0182】更に、様々な環境下において、安定して高
い転写効率を得ることができるため、感光ドラム20a
〜20d表面に残留して現像器4a〜4dで回収される
転写残トナーの量は略一定となる。
【0183】一方、電荷注入層20Eを設けた感光ドラ
ム20a〜20dを用いることによって、転写効率が更
に向上し、感光ドラム20a〜20d表面に残留して現
像器4a〜4dで回収される転写残トナーの量は一層減
少する。
【0184】従って、感光ドラム20a〜20d表面に
対して直接注入帯電を行い、現像器4a〜4dで転写残
トナーを回収するトナーリサイクルプロセスが常により
安定した状態で効率良く行われる。
【0185】又、記録紙Pに転写されなかった2次転写
残トナーと共に記録紙Pから発生する紙粉がベルトクリ
ーニング手段28によって除去されるため、紙粉が感光
ドラム20a〜20dに直接付着して帯電ローラ2a〜
2dや現像器4a〜4dに流入することがなく、画像形
成装置から出力される画像の品位の低下が防がれる。
【0186】而して、中間転写体を用いた本実施の形態
に係る画像形成装置は、本発明の前記実施の形態1に係
る実施の形態1である静電搬送ベルト方式を採用した画
像形成装置に比較し、装置の安定化を図る上で一層有利
となる。
【0187】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、複数の像担持体と、該像担持体をそれぞれ帯電
処理する複数の帯電手段と、各像担持体の帯電面に形成
された静電潜像を複数色の現像剤でそれぞれ現像して各
色トナー画像を形成する複数の現像手段と、前記複数色
のトナー画像を被転写体に順次転写する複数の転写手段
を備えるカラー画像形成装置において、前記各帯電手段
を前記各像担持体とニップ部を形成する可撓性の帯電部
材で構成し、各帯電部材に1000V以下の電圧を印加
するとともに、トナー画像転写後に前記各像担持体上に
残留する現像剤を前記現像手段によって回収するように
したため、該カラー画像形成装置の大型化やコストアッ
プを抑制しつつ、オゾンレスを実現するとともに、メン
テナンス性の向上や転写残トナーの再利用を図ることが
できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るカラー画像形成装
置の概略構成を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係るカラー画像形成装
置のプロセスカートリッジの構成を示す断面図である。
【図3】トナーの形状係数SF−1の説明図である。
【図4】トナーの形状係数SF−2の説明図である。
【図5】トナーの成分を示す図である。
【図6】現像同時クリーニング方式の説明図である。
【図7】本発明の実施の形態2に係るカラー画像形成装
置の概略構成を示す断面図である。
【図8】本発明の実施の形態2に係るカラー画像形成装
置の感光ドラムの層構成を示す断面図である。
【図9】従来のカラー画像形成装置の概略構成を示す断
面図である。
【図10】帯電ローラへの印加電圧と感光ドラム表面電
位との関係を示す図である。
【符号の説明】
1a〜1d 感光ドラム(像担持体) 2a〜2d 帯電ローラ(帯電部材:帯電手段) 3a〜3d 露光器(像露光手段:画像情報書込手
段) 4a〜4d 現像器(現像手段) 5a〜5d プロセスカートリッジ 10a〜10d 転写ローラ(転写手段) 16a〜16d 現像ローラ(現像剤担持体) 20a〜20d 感光ドラム(像担持体) 22 中間転写ベルト(中間転写体) P 記録紙(転写材:被転写体) Ta 非磁性1成分現像剤 ta トナー m 帯電促進粒子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/01 114 G03G 15/01 114A 5/147 503 5/147 503 9/08 9/08 9/09 374 9/08 374 15/02 101 15/02 101 15/08 503A 15/08 503 9/08 361 507 15/08 507L 507B (72)発明者 境澤 勝弘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 紫村 大 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 Fターム(参考) 2H003 AA12 AA18 CC05 2H005 AA08 AA15 AA21 CB07 DA09 EA01 EA05 FA07 2H030 AA06 AA07 AB02 AD01 AD02 AD03 BB22 BB42 BB71 2H068 AA04 AA08 CA37 FA27 FB13 FC01 FC08 2H077 AA37 AC16 EA14 EA15 GA11 GA13

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の像担持体と、該像担持体をそれぞ
    れ帯電処理する複数の帯電手段と、各像担持体の帯電面
    に形成された静電潜像を複数色の現像剤でそれぞれ現像
    して各色トナー画像を形成する複数の現像手段と、前記
    複数色のトナー画像を被転写体に順次転写する複数の転
    写手段を備えるカラー画像形成装置において、 前記各帯電手段を前記各像担持体と接触部を形成する可
    撓性の帯電部材で構成し、各帯電部材に1000V以下
    の電圧を印加するとともに、トナー画像転写後に前記各
    像担持体上に残留する現像剤を前記現像手段によって回
    収するようにしたことを特徴とするカラー画像形成装
    置。
  2. 【請求項2】 前記各帯電部材の表面と前記各像担持体
    の表面には速度差を設けることを特徴とする請求項1記
    載のカラー画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記各帯電部材を弾性導電ローラで構成
    したことを特徴とする請求項1又は2記載のカラー画像
    形成装置。
  4. 【請求項4】 前記各帯電部材と前記各像担持体とはそ
    の接触部において互いに逆方向に回転移動させるととも
    に、帯電部材の周速を像担持体の周速以上に設定したこ
    とを特徴とする請求項1〜3の何れか1つに記載のカラ
    ー画像形成装置。
  5. 【請求項5】 少なくとも前記各帯電部材と前記各像担
    持体とのニップ部に導電性を有する帯電促進粒子を介在
    させたことを特徴とする請求項1〜4の何れか1つに記
    載のカラー画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記帯電促進粒子は、少なくとも前記各
    現像手段の各色の現像剤中に含有されていることを特徴
    とする請求項5記載のカラー画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記帯電促進粒子の抵抗は1012Ω・c
    m以下であり、粒径は50μm以下であることを特徴と
    する請求項5又は6記載のカラー画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記被転写体は、転写材又は各色のトナ
    ー画像を順次多重転写した後にトナー画像を転写材に一
    括転写する中間転写体であることを特徴とする請求項1
    記載のカラー画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記各像担持体の最表面層の体積抵抗が
    1×109 Ω・cm以上1×1014Ω・cm以下である
    ことを特徴とする請求項1〜8の何れか1つに記載のカ
    ラー画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記各現像手段に収容された現像剤
    は、非磁性1成分トナーであることを特徴とする請求項
    1〜9の何れか1つに記載のカラー画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記非磁性1成分トナーの形状係数S
    F−1は100〜150、形状係数SF−2は100〜
    140であることを特徴とする請求項10記載のカラー
    画像形成装置。
  12. 【請求項12】 前記各現像手段は接触現像方式の現像
    手段であり、該現像手段の各現像剤担持体は前記各像担
    持体に接触して配設され、前記静電潜像を現像して各色
    のトナー画像を形成することを特徴とする請求項1〜1
    1の何れか1つに記載のカラー画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記複数の像担持体のうち、最初にト
    ナー画像が形成される像担持体には最も視感度の低い色
    トナー画像が形成されるようにしたことを特徴とする請
    求項1〜12の何れか1つに記載のカラー画像形成装
    置。
  14. 【請求項14】 前記複数の像担持体の各帯電面に静電
    潜像を形成する各画像情報書込手段が像露光手段で構成
    されることを特徴とする請求項1〜13の何れか1つに
    記載のカラー画像形成装置。
  15. 【請求項15】 少なくとも複数の像担持体と、該像担
    持体をそれぞれ帯電処理する複数の帯電手段と、各像担
    持体の帯電面に形成された静電潜像を複数色の現像剤で
    それぞれ現像して各色トナー画像を形成する複数の現像
    手段を各々一体化して構成される各色のプロセスカート
    リッジであって、 請求項1〜14の何れか1つに記載のカラー画像形成装
    置に対して着脱自在であることを特徴とするプロセスカ
    ートリッジ。
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