JP2001249456A - ネガ型レジスト組成物及びレジストパターン形成方法 - Google Patents

ネガ型レジスト組成物及びレジストパターン形成方法

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JP2001249456A JP2000061091A JP2000061091A JP2001249456A JP 2001249456 A JP2001249456 A JP 2001249456A JP 2000061091 A JP2000061091 A JP 2000061091A JP 2000061091 A JP2000061091 A JP 2000061091A JP 2001249456 A JP2001249456 A JP 2001249456A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感度及び解像度を飛躍的に改善した新規なネ
ガ型レジスト組成物を提供する。 【解決手段】 露光によって不溶化した部分の分子量分
散度が1以上2以下であるネガ型レジスト組成物であ
り、アルカリ可溶性の重合体からなる基材樹脂と、結像
用放射線を吸収して分解し酸を発生可能な光酸発生剤
と、前記光酸発生剤から発生した酸の存在下、前記基材
樹脂のアルカリ可溶性基と脱水結合反応を行い得る反応
部位を有する脂環族系アルコールとを含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレジスト組成物に関
し、さらに詳しくは露光後に塩基性水溶液によって現像
する化学増幅タイプのネガ型レジスト組成物に関する。
また、本発明は上記ネガ型レジスト組成物を用いて高感
度及び高解像度のネガ型レジストパターンを形成する方
法に関する。本発明のレジスト組成物及びレジストパタ
ーンの形成方法はLSI等の微細な半導体装置の製造に
有利に使用することができる。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造において集積回路の高
集積化が進み、LSIやVLSIが実用化され、1ギガ
ビット、4ギガビット、16ギガビット、…と容量が増
大するとともに、配線パターンの最少線幅は0.18μ
m、0.15μm、0.1μm…とますます微細化して
行く傾向にある。このため、微細加工技術を確立するこ
とが必須でありリソグラフィ分野では、その要求の解決
策として、露光光源の紫外線の波長を遠紫外領域の短波
長へと移行させており、さらに、深紫外領域の波長の光
源を用いた露光技術も間もなく量産工程で採用されると
言われている。これに伴い、レジスト材料も上記のよう
な短波長での光吸収がより少なく、高感度及び高解像度
を示す材料の開発が急務となっている。加えて、コスト
ダウンのためにはスループットの向上も急務である。
【0003】上記したような要求を満たすため、半導体
装置の製造における新しい露光技術として、フッ化クリ
プトンエキシマレーザ(波長248nm、以下KrFと
略す)を用いたフォトリソグラフィ技術が盛んに研究さ
れ、量産化も盛んに行われている。この様な短波長光源
に対応できる高感度かつ高解像度を持ったレジストとし
て、化学増幅型と呼ばれる概念を用いたレジスト組成物
が米IBM社のH.Ito等によって提案されている
( J.M. Frechet et al., Proc. Microcircuit Eng., 2
60(1982), H. Ito et al., Digest of Technical Paper
s of 1982 Symposium on VLSI Technology, 86(1983),
H. Ito et al., " Polymers in Electronics " , ACS S
ymposium Series 242, T. Davidson, ed., ACS, 11(19
84)、及び米国特許4, 491, 628号を参照)。
【0004】上記化学増幅型レジストは基材樹脂と光酸
発生剤とを含むものであって、結像用放射線に露光する
ことにより光酸発生剤から微量の酸を放出させ、引き続
いて熱を加える(この加熱は「露光後ベーク」或いは
「PEB」と呼ばれる)ことで酸触媒による連鎖反応を
起こさせ、見かけの量子収率を向上させ、レジストの高
感度化を図るものである。上記化学増幅レジストには、
ポジ型のパターンを形成するためのポジ型レジストと、
ネガ型のパターンを形成するためのネガ型レジストとが
あるが、材料の入手容易性やプロセスの容易性、得られ
る特性などを理由に従来はポジ型のレジストが主として
使用されている。
【0005】しかし、ネガ型レジストの開発も産業上極
めて重要である。例えば、近年になって盛んに研究され
ている超解像技術の1つに、位相シフトマスクやレベン
ソン型マスクと呼ばれる光の位相を変化させるマスクを
用いる方法があるが、この方法は、波長以下の解像性と
十分な焦点深度を得る方法として有望である。これらの
マスクを用いる場合には、このマスクパターンの制約か
らネガ型レジストが適していることが多く、したがって
ネガ型レジストを提供することに対する強い要望があ
る。
【0006】そして、上記ネガ型の化学増幅レジストに
ついて見ると、大別して、アルカリ可溶性の基材樹脂
と、結像用放射線を吸収して分解し酸を放出する光酸発
生剤と、酸触媒反応によって極性変化をもたらす物質と
をレジスト中に含有させた極性変化タイプと称されるも
のと、アルカリ可溶性の基材樹脂と、結像用放射線を吸
収して分解し酸を放出する光酸発生剤と、樹脂どうしを
架橋反応させ得る物質とをレジスト中に含有させた架橋
タイプと称されるものとがある。
【0007】前者の極性変化タイプの化学増幅型レジス
トは、典型的にはピナコール転移反応を利用しており、
例えばR.Sooriyakumaran et al. SPIE, 1466, 419(199
1)やS. Uchino et al., SPIE, 1466, 429(1991)等によ
りその技術が開示されている。かかるレジストにおける
酸触媒反応は、下式(1)のように進行する。
【0008】
【化1】 すなわち、アルカリ可溶性であるピナコールが、酸及び
熱の影響を受けてアルカリ不溶性に変化するのである。
しかし、この種の化学増幅レジストはその解像性が不充
分である。その理由は、酸触媒反応によってピナコール
自体は上記のようにアルカリ不溶性に変化するが、基材
樹脂そのものは不溶化しないので、十分な溶解度差を得
ることができないからである。
【0009】また、後者の酸触媒による架橋反応タイプ
の化学増幅型レジストは、典型的にはメトキシメチロー
ルメラミン等のメラミン系架橋剤によるアルカリ可溶性
樹脂の架橋反応を利用しており、例えばM. T. Allen et
al., J. Photopolym. Sci.Tech. 4, no.3 379(1991)
等、多数の文献にその技術が開示されている。かかるレ
ジストにおける架橋反応は下記式(2)のように進行す
る。
【0010】
【化2】 この種架橋タイプのレジストのようにメラミン系架橋剤
を使用した場合には、基材樹脂のゲル化反応(基材樹脂
の架橋による分子量の増大)や樹脂の極性基(例えばフ
ェノール性水酸基)などの架橋に由来する非極性化によ
りアルカリ溶解を低下させるという効果が期待できる。
しかし、ここで架橋剤として使用されているメトキシメ
チロールメラミンはそもそも極性が低いので、このタイ
プレジストによっても十分な溶解速度差を発生させるこ
とができない。
【0011】よって、露光前は樹脂、添加剤とも極性が
高く、露光後において樹脂、添加剤ともに低極性を示す
ことができるようなネガ型レジストの提供が望まれてい
た。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は上記要求
に応えるレジストとして、先に特願平11−26081
5号において、極性変化型の高性能な新規なネガ型レジ
スト組成物を提案している。この提案のレジスト組成物
は、アルカリ不溶化させる添加剤として脂環族アルコー
ル、好ましくは立体的に固定された構造の3級アルコー
ルを使用するものである。このレジスト組成物は、例え
ば、下記式(3)に示す反応により従来のレジストと比
較して、露光部と未露光部の極性の差を大きくして、高
感度、高コントラスト、高解像を兼ね備えた微細なネガ
型レジストパターンを形成することを可能としている。
【0013】
【化3】 そして、本発明者等は上記ネガ型レジストに関連して、
さらに鋭意研究を行った結果、レジストパターンをより
高感度、高解像化するための好適な条件を見出し本発明
に至ったものである。
【0014】すなわち、本発明は第1の面において用い
る基材樹脂の分子量分散度に着目し、これを所定値以下
とすること、また第2の面において用いる基材樹脂の分
子量に着目し、これを所定範囲とすることにより、さら
に、高感度化、高解像度化を図ったネガ型レジスト組成
物を提供できることを見出し本発明の完成に至ったもの
である。
【0015】したがって、本発明の主な目的は感度及び
解像度を飛躍的に改善した新規なネガ型レジスト組成物
を提供することである。また、他の目的はかかる新規な
ネガ型レジスト組成物を用いたネガ型レジストパターン
形成方法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的は分子量分散度
に着目した発明として、請求項1に記載される如く、露
光によって不溶化した部分の分子量分散度が1以上2以
下であるネガ型レジスト組成物により達成される。
【0017】請求項1記載の発明によれば、主に極性変
化に基づく反応で不溶化部分が形成されることになるの
でパターンの膨潤という問題がなく、感度及び解像度が
飛躍的に改善したレジスト組成物を提供できる。
【0018】なお、上記分子量分散度は(重量平均分子
量÷数平均分子量)の計算により得られる値である。従
来のレジストにあっては、架橋反応によって分子量が大
きく変化し、また分子毎にその変化もまちまちであるた
め、一般的に不溶化された部分の分子量分散度が3から
4或いはそれ以上の値であり、本発明のレジスト組成物
は1以上2以下の範囲であり、用いる重合体が均一化さ
れている。このようなレジストは、分子量増大によるい
わゆる「ゲル化」を伴わないため、必要なパターンを転
写した後のレジストを有機溶剤などで容易に剥離できる
という利点もある。
【0019】そして、請求項1記載のネガ型レジスト組
成物は、請求項2記載の如く、アルカリ可溶性の重合体
からなる基材樹脂と、結像用放射線を吸収して分解し、
酸を発生可能な光酸発生剤と、前記光酸発生剤から発生
した酸の存在下、前記基材樹脂のアルカリ可溶性基と脱
水結合反応を行い得る反応部位を有する脂環族系アルコ
ールとを含有するものとして構成とすることができる。
【0020】請求項2によれば、前記基材樹脂のアルカ
リ可溶性基と脱水結合反応を行い得る反応部位を有する
脂環族系アルコールとを含有するので、アルカリ可溶性
の重合体に付加した時に極性変化を大きくすることがで
きると共にエッチング耐性向上させることもできる。さ
らに、露光により不溶化した部分の分子量分散度が1以
上2以下の範囲にあるので、より高感度及び高解像度な
ネガ型レジスト組成物とすることができる。
【0021】また、前記ネガ型レジスト組成物は、基材
樹脂の分子量分散度が1以上1.5以下であることが好
ましい。このような分子量分散分度の範囲にある基材樹
脂を用いると露光により不溶化された部分の分子量分散
分度をより確実に1以上2以下の範囲とすることができ
る。
【0022】なお、本明細書では、露光前の基材樹脂に
ついて分子量分散度が1以上1.5以下であるようなも
のを「単分散樹脂」と呼ぶことがある。この単分散樹脂
は上記範囲となるよう均一化されていればよく、数種の
異なるモノマ単位を含む共重合体として基材樹脂が構成
されてもよい。
【0023】また、請求項2記載のネガ型レジスト組成
物は、請求項3に記載の如く、前記基材樹脂の重量平均
分子量が2000以上であることが好ましく、前記基材
樹脂の重量平均分子量が3000から20000である
ことがより好ましい。基材樹脂の重量平均分子量が小さ
過ぎると感度及び解像度の低下を招き、その反体に大き
過ぎると溶解性が低いため反応前後の溶解速度が小さく
なり、溶解度が低くなる点で好ましくない。最も好まし
い重量平均分子量の範囲は5000から10000であ
る。重量分子量がこの範囲内にある基材樹脂を用いると
高感度及び高解像度を備えたネガ型レジスト組成物とす
ることができる。ここで、重量平均分子量により好まし
い分子量を特定しているのは、基材樹脂が重合体で構成
されているためである。
【0024】そして、本発明は第2の面において用いる
基剤樹脂を構成する重合体の分子個々の分子量にも着目
し、これを制御するという観点から、請求項4に記載の
如く、アルカリ可溶性の重合体からなる基材樹脂と、結
像用放射線を吸収して分解し酸を発生可能な光酸発生剤
と、前記光酸発生剤から発生した酸の存在下、前記基材
樹脂のアルカリ可溶性基と脱水結合反応を行い得る反応
部位を有する脂環族系アルコールとを含有するネガ型レ
ジスト組成物であって、前記基材樹脂中で分子量が20
00以下の成分が10重量%以下であるネガ型レジスト
組成物によっても上記目的を達成できる。
【0025】本発明者等は、分子量が2000未満であ
るような低分子部分を含む基材樹脂を用いるとレジスト
の感度及び解像度が急激に低下してしまうことを確認し
た。このような低分子量の部分は塩基性水溶液に対する
溶解抑止効果が生じ難いためであると考察した。そし
て、分子量が2000以下であるような低分子成分を1
0重量%以下となるように制御すると、上記のような不
都合の影響を抑制して好ましいネガ型レジスト組成物と
することができるとの知見を得た。この分子量2000
以下の低分子成分は、基材樹脂の3重量%以下とするこ
とがさらに好ましい。なお、ここで言う分子量は上記で
説明した重量平均分子量ではなく、言わば基材樹脂を構
成する個々の重合体分子の(実際の)分子量である。
【0026】上記のように基材樹脂中の分子量が200
0以下である低分子成分を10重量%以下とすることに
より、感度及び解像度の高いレジスト組成物とすること
ができるが、さらに前述したように基材樹脂が単分散性
を備えればより感度及び解像度の高いレジスト組成物と
することができる。
【0027】また、請求項1から4いずれかに記載のネ
ガ型レジスト組成物は、請求項5に記載の如く、前記基
材樹脂はフェノール系重合体を含むことが好ましい。フ
ェノール系の樹脂は分子量分散度の調整や低分子量部分
をカットすることが容易である。
【0028】また、前記基材樹脂はポリビニルフェノー
ル、又はビニルフェノールと他のモノマとの共重合体と
することも好ましい。ポリビニルフェノールは入手が容
易であり、かつ単分散化が容易である点から基材樹脂と
することが好ましい。
【0029】さらに、請求項1から5いずれかに記載の
ネガ型レジスト組成物は請求項6に記載の如く、前記脂
環族系アルコールはアダマンタン構造を有することが好
ましい。脂環族系アルコールがアダマンタン構造を有す
ることで、露光部分の不溶化をより促進できる。
【0030】また、請求項1から6いずれかに記載のネ
ガ型レジスト組成物は請求項7に記載の如く、前記脂環
族系アルコールは立体化学的に固定された構造の3級ア
ルコール構造を有することが好ましい。このような構造
を有するアルコールは露光部分の不溶化をより促進でき
る。
【0031】そして、請求項7記載のネガ型レジスト組
成物は、請求項8に記載の如く、前記3級アルコールは
1−アダマンタノール又はその誘導体であることがより
好ましい。
【0032】また、請求項1から8いずれか記載のネガ
型レジスト組成物は、請求項9記載の如く、前記光酸発
生剤がオニウム塩、ハロゲン化有機物及びスルホン酸エ
ステルからなる群から選択される1つであることが好ま
しい。
【0033】そして、請求項9記載のネガ型レジスト組
成物では、前記オニウム塩が下記式(A)から(D)の
群から選択されるいずれか1つとすることができる。
【0034】
【化4】 (ただし、X=CFSO,CFCFCFCF
SO,SbF,AsF,BF,PFであ
る) また、請求項9記載のネガ型レジスト組成物では、前記
ハロゲン化有機物が該構造中にハロゲンを有するトリア
ジン又は該構造中にハロゲンを有するイソシアヌレート
としてもよい。
【0035】さらに、請求項10に記載の如く、請求項
1から9のいずれかに記載のネガ型レジスト組成物を被
処理基板上に塗布し、形成されたレジスト膜を前記レジ
スト組成物の光酸発生剤の分解を励起しうる結像用放射
線で選択的に露光し、露光後のレジスト膜を塩基性水溶
液で現像する前記一連の工程を含んでなるネガ型レジス
トパターンの形成方法により、高感度かつ高解像度のレ
ジストパターンを得ることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、好ましい実施態様として本
発明の化学増幅を利用したネガ型レジスト組成物につい
て説明する。
【0037】まず、本ネガ型レジスト組成物は、レジス
トパターン形成のための反応に直接的に関与する成分と
して、(1)アルカリ可溶性の重合体からなる基材樹
脂、(2)結像用放射線を吸収して分解し、酸を発生可
能な光酸発生剤、(3)前記光酸発生剤から発生した酸
の存在下で、前記基材樹脂の重合体と脱水結合反応する
反応部位を有している脂環族系アルコールとを含んでい
る。
【0038】上記各成分は前述した式(3)で示した反
応により露光部が不溶化する。ここで、式(3)を再度
示してその反応をより詳細に説明する。脂環族系アルコ
ールはその分子内にアルコール性水酸基等の高極性基を
有している。脂環族系アルコールとしては立体化学的に
固定された構造の3級アルコールが好ましい。これは基
材樹脂のアルカリ可溶性基と3級アルコールとが反応す
ることにより生じた結合、例えばエーテル構造が立体的
な構造を理由に不可逆的に固定されるからである。本明
細書では、このように立体構造に基づいて反応前の状態
に再生成し難いことを「立体化学的に固定された」と表
現している。3級アルコールは反応性が高く脱水反応を
生じ易い点からも好ましい。このような物質は酸触媒の
存在により、基材樹脂の極性基(フェノール性水酸基
等)と反応して安定的にエステル化又はエーテル化す
る。
【0039】ここで例に示す以下の反応では、基材樹脂
としてポリビニルフェノールを使用し、これに脂環族系
アルコールとして3級構造を有する1−アダマンタノー
ルを添加した場合の反応例について説明する。
【0040】
【化5】 この1回の反応によって、基材樹脂のフェノール性水酸
基と脂環族系アルコールのアルコール性水酸基の両方が
エーテル化して極性が変化し、ともにアルカリ不溶性と
なる。すなわち、この反応を通じて、露光前に極性が高
かった基材樹脂及び脂環族系アルコールが露光後におい
て共に低極性になる。よって、露光部が塩基性水溶液に
対して不溶化して、感度及び解像度の高いネガ型のパタ
ーンを形成できることになる。
【0041】なお、上記酸触媒反応の経路は上記した1
経路のみではなく、その他の反応も付随的に発生可能で
ある。例えば、基材樹脂のフェノール性水酸基に隣接し
て位置する炭素原子にアダマンタノールが付加する反応
や、アダマンタノール同士が縮合する反応等を挙げるこ
とができる。これらの付随的な反応も、水酸基に隣接す
ることによる立体障害などに由来して、極性の低下に寄
与する。
【0042】上記レジスト組成物において、その第3の
反応成分として用いられる脂環族系アルコールは、第2
の反応成分とそしての光酸発生剤から発生した酸の存在
下、第1の反応成分としての基材樹脂(アルカリ可溶性
の重合体)と脱水結合反応を行い得る反応部位を有して
いるものである。このレジスト組成物は脂環族系アルコ
ールを用いることで次のメリットを有している。(1)
嵩張る構造のため、アルカリ可溶性重合体に付加した時
の極性変化が大きく取れること、(2)レジストとして
使用する際、高いエッチング耐性が得られること、であ
る。
【0043】そして、本発明者等の鋭意研究により、本
発明のネガ型レジストの場合は基材樹脂に関して、分子
量分散度の値が1.5以下、好ましくは1.3以下であ
ること。さらに、基材樹脂の重量平均分子量が所定範囲
であるものを用いることにより、さらに高感度化及び高
解像度化を図っている。
【0044】用いる基材樹脂の分子量分散度が小さい
程、露光部の不溶化反応を好ましい状態で生じさせるこ
とができる。基材樹脂の分子量分散度を小さくして分子
量の均一化を図ることで、各分子が略同時に不溶化する
ためと推測される。このような単分散樹脂を基材樹脂と
して用いたネガ型レジスト組成物を露光すると、結像放
射線によって基材樹脂が直接架橋する場合を考慮しても
その割合は極僅かであるので、不溶化反応後もその部分
の分子量分散度値が2を越えるということはない。
【0045】さらに、上記重量分子量が2000以下で
あるような部分を含むことなく、好ましくは3000か
ら20000の範囲とすることでさらに感度及び解像度
を向上させたレジスト組成物となり得る。より高感度及
び高解像度のレジストとしたい場合には、重量分子量を
5000から10000の範囲とすることが推奨され
る。
【0046】基材樹脂を単分散化とする場合、異なる重
量分子量を有する重合体のブレンドとしてもよい。すな
わち、重量分子量が2000以下であるような部分を含
むことなく、例えば5000、6000、7000とい
う異なる重量分子量を有する重合体をブレンドして基材
樹脂を構成しても本来の単分散状態に順じた効果を得る
ことができる。
【0047】なお、一般に単分散樹脂は現像液に対する
溶解速度が極めて速いので、他のモノマ(例えば、スチ
レン、メトキシスチレン等)とビニルフェノールとの共
重合体として溶解速度を低下させるように調整してもよ
い。また、単分散樹脂の溶解速度を低下させるには、比
較的溶解速度の遅いノボラックなどを少量配合してもよ
い。
【0048】ところで、上記基材樹脂を構成している重
合体の個々の分子に関して、その(実際の)分子量が2
000以下であるような低分子量の重合体を含まないよ
うに制御することによってもレジストの高感度化及び高
解像度化を図ることができることできる。本発明者等
は、このような低分子成分は不溶化の効果に殆ど寄与し
ないのでレジストの感度が低下すると推測した。
【0049】分子量2000以下の低分子成分の含有量
を10重量%以下、好ましくは3重量%以下であるよう
な基材樹脂を用いると、実用可能な高感度化及び高解像
度化した好ましいレジスト組成物を形成できる。ここで
も上述したように基材樹脂を単分散系とすることが好ま
しいが、低分子部分の含有率を低く抑制することのみで
も好ましいネガ型レジスト組成物となり得る。
【0050】以上詳述した基材樹脂について、従来から
一般に使用されている重合体が使用可能であり、フェノ
ール系樹脂を用いることが好ましい。フェノール系樹脂
としては、ノボラック系のフェノールノボラック、クレ
ゾールノボラックや、ビニル系のポリビニルフェノール
等を用いることができるが、分子量分散度の調整や低分
子量部分をカットすることが容易であるポリビニルフェ
ノールを用いることがより好ましい。
【0051】上述した基材樹脂の分子量分散度の調整や
低分子量部分のカットは、リビングアニオン重合法等や
ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)等の
分別法を用いて行うことができる。
【0052】基材樹脂を単分散とすることによる上記効
果は、水酸基を複数個有する脂環族系アルコールにおい
ても見られるが、架橋反応を伴わない上記式(3)によ
り示される極性変化型の反応系において特に顕著なもの
である。すなわち、本発明のレジストのネガ化(不溶
化)反応は極性変化が主に生じて分子量の増大が殆どな
い。そのため、現像時に膨潤を伴わない。よって、前述
したように単分散樹脂を基材樹脂に採用すると、結像放
射線により直接架橋して分子量が増加する場合を考慮に
入れても、露光後の不溶化部分の分子量分散度は2以下
となる。
【0053】続いて、以下では上記第3の反応成分であ
る脂環族系アルコール、第2の成分である光酸発生剤に
ついて説明を加える。
【0054】脂環族系アルコールとしては、以下のよう
な構造を有するものが使用可能である。
【0055】
【化6】 上記脂環族系アルコールは、基材樹脂100部に対して
約2部から60部、より好ましくは15部から40部で
ある。この脂環族系アルコールの量が少な過ぎると反応
に伴う極性変化が小さくネガ型レジストとして必要なコ
ントラストが得られないことになる。一方、脂環族系ア
ルコールの量が多過ぎると置換基の反応を完了させるの
に多くの露光量が必要となり不経済である。さらに、多
くの脂環族系アルコールを加えるとレジスト組成物全体
の熱特性が劣化したり、レジスト塗布中に析出などの問
題が発生するので好ましくない。
【0056】さらに、第2の成分光酸発生剤としては、
各種のハロゲン化有機物、スルホン酸エステル、オニウ
ム塩等、一般的なレジスト用光酸発生剤を用いることが
できる。ハロゲン化有機物として以下のような構造を有
するものが使用可能である。
【0057】
【化7】 使用可能なスルホン酸エステルとして以下のような構造
を有するものが使用可能である。
【0058】
【化8】 ただし、特に結合反応を誘発する効果が大きいのはオニ
ウム塩であり、これの使用が特に好ましい。使用可能な
オニウム塩として以下のような構造を有するものが使用
可能である。
【0059】
【化9】 (ただし、X=CFSO,CFCFCFCF
SO,SbF,AsF,BF,PFであ
る) 光酸発生剤の量は基材樹脂100部に対した1部から3
0部の範囲が好ましい。これよりも少ない場合、露光を
しても発生する酸の量が少ないために反応の進行が低下
する。このため感度低下を招く。一方、多過ぎる場合、
塗布中に析出などのトラブルが出やすく、またレジスト
の熱特性が劣化する場合がある。感度、解像度の兼ね合
いから考慮すると2部から10部程度が特に好ましい。
【0060】露光後のベーク、所謂PEBは60から1
80℃の温度範囲、より好ましくは90から120℃の
範囲である。この温度が低すぎると酸による酸触媒反応
を励起する効果が小さく感度の向上が図れなくなる。温
度が高すぎると反応量の異常増加により所望のパターン
サイズが得られないなどの原因となる。
【0061】本発明は他の目的として、前述したような
新規レジスト組成物を使用して、被処理基板上にネガ型
のレジストパターンを形成する方法も提供する。本発明
のレジストパターンの形成は、通常次のようにして実施
することができる。
【0062】まず、被処理基板上に本発明のレジスト組
成物を塗布しレジスト膜を形成する。被処理基板は、半
導体装置、その他の装置において通常用いられている基
板であることができ、そのいくつかの例として、シリコ
ン基板、ガラス基板、非磁性セラミックス基板などを挙
げることができる。また、これらの基板上には、必要に
応じて追加の層、例えばシリコン酸化膜層、配線用金属
層、層間絶縁膜層、磁性膜などが存在していてもよく、
また各種の配線、回路等が作り込まれていてもよい。さ
らにこれらの基板は、それに対するレジスト膜の密着性
を高めるため、定法に従って疎水化処理されていてもよ
い。適当な疎水化処理剤としては、例えば1,1,1,
3,3,3−へキサメチルジシラザン(HMDS)等を
挙げることができる。
【0063】レジスト組成物の塗布は、上記したよう
に、それをレジスト溶液として被処理基板上に塗布する
ことができる。レジスト溶液の塗布は、スピン塗布、ロ
ール塗布、ディップ塗布などの常用の技法があるが、特
にスピン塗布が有用である。レジスト膜厚は約0.1〜
200μmの範囲が推奨されるが、KrFやArFなど
のエキシマレーザでの露光の場合は、0.1〜15μm
の範囲が推奨される。なお、形成されるレジストの膜厚
は、その使途などの要因に応じて広く変更することがで
きる。
【0064】基板上に塗布したレジスト膜は、それを結
像用放射線で選択的に露光する前に、約60〜180℃
の温度で約30〜120秒間に亘ってプリベークするこ
とが好ましい。このプリベークは、レジストプロセスで
の常用の加熱手段を用いて実施することができる。適当
な加熱手段として、例えばホットプレート、赤外線加熱
オーブンなどを挙げることができる。
【0065】次いで、プリベーク後のレジスト膜を常用
の露光装置で結像用の放射線で選択的に露光する。適当
な露光装置は、市販の紫外線(遠紫外線、深紫外線)露
光装置、X線露光装置、電子ビーム露光装置、その他で
ある。露光はその都度適当な条件を選択することができ
るが、特に本発明では前述したようにエキシマレーザ
(波長248nmのKrFレーザ及び波長193nmの
ArFレーザ)を露光光源として有利に使用することが
できる。付言すると、本願明細書では、「放射線」なる
語を用いた場合、これらのいかなる光源からの放射線を
も意味するものとする。
【0066】露光後のレジスト膜をPEBすることによ
って、酸を触媒として主に保護型の反応によりアルカリ
可溶性基を塩基性水溶液に対して不溶化するような極性
変化が生じる。この露光後ベークは保護反応が十分に生
じる範囲であれば先のプリベ−クと同様にして行うこと
ができる。例えば、ベーク温度は約60〜180℃の温
度で約30〜120秒間に亘って行うことができるが、
所望のパターンサイズ、形状などによって調節すること
が好ましい。
【0067】PEBの後、レジスト膜を現像液としての
塩基性水溶液で現像する。この現像には、スピンデベロ
ッパ、ディップデベロッパ、スプレーデベロッパ等の常
用の現像装置を使用することができる。ここで現像液と
して使用される塩基性水溶液は、特に制限はされないが
水酸化カリウム等に代表されるI、II族に属する金属
水酸化物の水溶液や、水酸化テトラアルキルアンモニウ
ム等の金属イオンを含有しない有機塩基性の水溶液が挙
げられるが、より好ましくは水酸化テトラメチルアンモ
ニウム(TMAH)の水溶液であり、現像硬化向上のた
め界面活性剤の様な添加物を加えてもよい。現像の結果
として、レジスト膜の未露光量域が溶解除去され、露光
量域のみがネガティブレジストパターンとして基板上に
残留する。 [実施例]次に本発明のレジスト組成物の調整、及びレ
ジストパターンの形成に関する実施例を説明する。
【0068】実施例にかかるレジスト組成物を構成する
成分として、以下の(I)ポリビニルフェノール系の基
材樹脂、(II)光酸発生剤及び(III)脂環族系アルコ
ールを用意した。 (I)基材樹脂(ポリビニルフェノール) 1)重量平均分子量 12,000、 分子量分散度 2.0(従来品) 2)重量平均分子量 3,200、 分子量分散度 1.15 3)重量平均分子量 5,000、 分子量分散度 1.11 4)重量平均分子量 10,000、 分子量分散度 1.11 上記2)+3)+4) (II)光酸発生剤
【0069】
【化10】 (III)脂環族系アルコール
【0070】
【化11】 上記成分を順じ、組合せて乳酸エチルの溶解することに
よりレジスト溶液を調製し、市販のネガ型レジスト組成
物(メラミン系)及び比較用に作成したピナコール系レ
ジストと比較した。本実施例のレジスト組成物及びピナ
コール系レジストは、基材樹脂:脂環族系アルコール:
光酸発生剤=10:2:1(重量比)とで調製した。得
られたレジスト溶液を0.2μmのテフロンTMメンブ
ランフィルタで濾過した後、HMDS処理を施したシリ
コン基板上に2000rpmでスピンコートし、100
℃で2分間プリベークした。なお、ピナコールは従来技
術の欄で説明で示したものを用いた。メラミン系レジス
トの3種は市販品のためその詳細な組成は不明である。
【0071】上記で得られたレジスト皮膜を下記3種類
の露光装置でパターン露光した。
【0072】(1)i線露光装置(波長365nm) (2)KrFエキシマレーザステッパ(NA=0.4
5、波長248nm) (3)電子線露光装置(出力50kV) 露光パターンは、i線が0.4μmライン・アンド・ス
ペース(L/S)、KrFレーザが0.25μmL/
S、そして、電子線が0.2μmL/Sであった。引続
いて、120℃で2分間に亘って露光後ベーク(PE
B)した後、2.38テトラメチルアンモニウムハイド
ロオキシド(TMAH)水溶液で30秒間現像し、脱イ
オン水で60秒間リンスした。得られたネガ型レジスト
パターンの解像性を評価した。調製した各レジスト組成
物を比較し、その結果を示したのが表1である。
【0073】
【表1】 上記表1で用いている4段階の評価記号、◎、○、△及
び×は次の通りである。
【0074】◎:形成されたパターンの断面形状が矩形
である。パターントップ寸法とパターンボトム寸法の差
が、露光パターン寸法の0.5%未満である。
【0075】○:形成されたパターンの断面形状が矩形
である。パターントップ寸法とパターンボトム寸法の差
が、露光パターン寸法の0.5〜1%以内である。
【0076】△:形成されたパターンの断面形状が略矩
形である。パターントップ寸法とパターンボトム寸法の
差が、露光パターン寸法の1〜5%以内である。
【0077】×:形成されたパターンの断面形状がやや
テーパ状である。パターントップ寸法とパターンボトム
寸法の差が、露光パターン寸法の5%よりも大きい。
【0078】表1に記載の結果から本実施例のネガ型レ
ジスト組成物は、引用した一般的な従来品と比較して高
感性かつ高解像度性を備えていることが確認できる。
【0079】以上本発明の好ましい実施例について詳述
したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるもの
ではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の
範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0080】なお、以上の説明に関して更に以下の項を
開示する。
【0081】(1) 露光によって不溶化した部分の分
子量分散度が1以上2以下であるネガ型レジスト組成
物。
【0082】(2) アルカリ可溶性の重合体からなる
基材樹脂と、結像用放射線を吸収して分解し、酸を発生
可能な光酸発生剤と、前記光酸発生剤から発生した酸の
存在下、前記基材樹脂のアルカリ可溶性基と脱水結合反
応を行い得る反応部位を有する脂環族系アルコールとを
含有することを特徴とする項1記載のネガ型レジスト組
成物。
【0083】(3) 前記基材樹脂の分子量分散度が1
以上1.5以下であることを特徴とする項1又は2記載
のネガ型レジスト組成物。
【0084】(4) 前記基材樹脂の重量平均分子量が
2000以上であることを特徴とする項2又は3記載の
ネガ型レジスト組成物。
【0085】(5) 前記基材樹脂の重量平均分子量が
3000から20000であることを特徴とする項4記
載のネガ型レジスト組成物。
【0086】(6) アルカリ可溶性の重合体からなる
基材樹脂と、結像用放射線を吸収して分解し酸を発生可
能な光酸発生剤と、前記光酸発生剤から発生した酸の存
在下、前記基材樹脂のアルカリ可溶性基と脱水結合反応
を行い得る反応部位を有する脂環族系アルコールとを含
有するネガ型レジスト組成物であって、前記基材樹脂中
で分子量が2000以下の成分が10重量%以下である
ことを特徴とするネガ型レジスト組成物。
【0087】(7) 前記基材樹脂はフェノール系重合
体を含むことを特徴とする項1から6いずれかに記載の
ネガ型レジスト組成物。
【0088】(8) 前記基材樹脂はポリビニルフェノ
ール、又はビニルフェノールと他のモノマとの共重合体
であることを特徴とする項7記載のネガ型レジスト組成
物。
【0089】(9) 前記脂環族系アルコールはアダマ
ンタン構造を有することを特徴とする項1から8いずれ
かに記載のネガ型レジスト組成物。
【0090】(10) 前記脂環族系アルコールは立体
化学的に固定された構造の3級アルコール構造を有する
ことを特徴とする項1から9いずれかに記載のネガ型レ
ジスト組成物。
【0091】(11) 前記3級アルコールは1−アダ
マンタノール又はその誘導体であることを特徴とする項
10記載のネガ型レジスト組成物。
【0092】(12) 前記光酸発生剤がオニウム塩、
ハロゲン化有機物及びスルホン酸エステルからなる群か
ら選択される1つであることを特徴とする項1から11
いずれか記載のネガ型レジスト組成物。
【0093】(13) 前記オニウム塩が上記化合物
(A)から(D)の群から選択されるいずれか1つであ
ることを特徴とする項12記載のネガ型レジスト組成
物。
【0094】(14) 前記ハロゲン化有機物が該構造
中にハロゲンを有するトリアジン又は該構造中にハロゲ
ンを有するイソシアヌレートであることを特徴とする項
12記載のネガ型レジスト組成物。
【0095】(15) 項1から14記載のネガ型レジ
スト組成物を被処理基板上に塗布し、形成されたレジス
ト膜を前記レジスト組成物の光酸発生剤の分解を励起し
うる結像用放射線で選択的に露光し、露光後のレジスト
膜を塩基性水溶液で現像する前記一連の工程を含んでな
るネガ型レジストパターンの形成方法。
【0096】
【発明の効果】以上詳述したところから明らかなよう
に、請求項1記載の発明によれば、主に極性変化に基づ
く反応で不溶化部分が形成されいることになるのでパタ
ーンの膨潤という問題がなく、感度及び解像度が飛躍的
に改善したネガ型レジスト組成物を提供できる。請求項
2及び3記載の発明によれば、前記基材樹脂のアルカリ
可溶性基と脱水結合反応を行い得る反応部位を有する脂
環族系アルコールとを含有するので、アルカリ可溶性の
重合体に付加した時に極性変化を大きくすることがで
き、さらに露光により不溶化した部分の分子量分散度、
或いは重量平均分子量が所定範囲にあるので、より高感
度及び高解像度なネガ型レジスト組成物とすることがで
きる。また、請求項4記載の発明によっても、感度及び
解像度の高いネガ型レジスト組成物とすることができ
る。また、請求項7から9記載の発明によれば、より好
ましいネガ型レジスト組成物を形成することができる。
さらに、請求項10記載の発明によれば、高感度かつ高
解像度のレジストパターンを得ることができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101/14 C08L 101/14 H01L 21/027 H01L 21/30 502R (72)発明者 今 純一 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 野崎 耕司 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 小澤 美和 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 2H025 AA01 AA02 AB16 AC04 AC08 AD01 BD01 BE00 BE07 BE08 BE10 BJ05 CB17 CB28 CB43 CB45 CC17 CC20 FA01 FA12 4J002 AA051 BC121 CC031 EB076 EB106 EC017 EU186 EU196 EV246 EV296 FD206 FD207 4J100 AB07P BA02H BA02P BA03P BC04H BC04P BC07H BC07P BC09H BC09P BC12H BC12P BC43H BC43P CA01 CA04 HA19 HC09 JA38

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光によって不溶化した部分の分子量分
    散度が1以上2以下であるネガ型レジスト組成物。
  2. 【請求項2】 アルカリ可溶性の重合体からなる基材樹
    脂と、結像用放射線を吸収して分解し、酸を発生可能な
    光酸発生剤と、前記光酸発生剤から発生した酸の存在
    下、前記基材樹脂のアルカリ可溶性基と脱水結合反応を
    行い得る反応部位を有する脂環族系アルコールとを含有
    することを特徴とする請求項1記載のネガ型レジスト組
    成物。
  3. 【請求項3】 前記基材樹脂の重量平均分子量が200
    0以上であることを特徴とする請求項2記載のネガ型レ
    ジスト組成物。
  4. 【請求項4】 アルカリ可溶性の重合体からなる基材樹
    脂と、結像用放射線を吸収して分解し酸を発生可能な光
    酸発生剤と、前記光酸発生剤から発生した酸の存在下、
    前記基材樹脂のアルカリ可溶性基と脱水結合反応を行い
    得る反応部位を有する脂環族系アルコールとを含有する
    ネガ型レジスト組成物であって、 前記基材樹脂中で分子量が2000以下の成分が10重
    量%以下であることを特徴とするネガ型レジスト組成
    物。
  5. 【請求項5】 前記基材樹脂はフェノール系重合体を含
    むことを特徴とする請求項1から4いずれかに記載のネ
    ガ型レジスト組成物。
  6. 【請求項6】 前記脂環族系アルコールはアダマンタン
    構造を有することを特徴とする請求項1から5いずれか
    に記載のネガ型レジスト組成物。
  7. 【請求項7】 前記脂環族系アルコールは立体化学的に
    固定された構造の3級アルコール構造を有することを特
    徴とする請求項1から6いずれかに記載のネガ型レジス
    ト組成物。
  8. 【請求項8】 前記3級アルコールは1−アダマンタノ
    ール又はその誘導体であることを特徴とする請求項7記
    載のネガ型レジスト組成物。
  9. 【請求項9】 前記光酸発生剤がオニウム塩、ハロゲン
    化有機物及びスルホン酸エステルからなる群から選択さ
    れる1つであることを特徴とする請求項1から8いずれ
    かに記載のネガ型レジスト組成物。
  10. 【請求項10】 請求項1から9いずれかに記載のネガ
    型レジスト組成物を被処理基板上に塗布し、形成された
    レジスト膜を前記レジスト組成物の光酸発生剤の分解を
    励起しうる結像用放射線で選択的に露光し、露光後のレ
    ジスト膜を塩基性水溶液で現像する前記一連の工程を含
    んでなるネガ型レジストパターンの形成方法。
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