JP2001248447A - 筒内燃料噴射式エンジンにおける燃焼室構造 - Google Patents

筒内燃料噴射式エンジンにおける燃焼室構造

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JP2001248447A JP2000061284A JP2000061284A JP2001248447A JP 2001248447 A JP2001248447 A JP 2001248447A JP 2000061284 A JP2000061284 A JP 2000061284A JP 2000061284 A JP2000061284 A JP 2000061284A JP 2001248447 A JP2001248447 A JP 2001248447A
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combustion chamber
recess
fuel injection
fuel
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Yuichi Suzuki
裕一 鈴木
Shinichi Kurosawa
伸一 黒沢
Yuji Kinoshita
裕治 木下
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Yamaha Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンの燃焼室における混合気の着火の性
能が良好に保たれるようにすると共に、燃焼室全体の混
合気における火炎の伝播が速やかになされるようにす
る。 【解決手段】 吸気通路17を通して燃焼室14に吸入
される空気16が、シリンダ孔4の軸心3周りで一方向
に向うスワール44となるようにする。ピストン10に
形成した凹所をほぼ円形にし、この凹所をピストン10
の上面の前部に配設する。燃料噴射口35が燃焼室14
の前上方側から凹所13内に向って燃料34を噴射可能
とし、放電部39を凹所13の後端部に位置させる。凹
所13の底面48のうち、燃料噴射口35よりもスワー
ル44の下流側を形成する一方の底面部分48aを、燃
料噴射口35よりもスワール44の上流側を形成する他
方の底面部分48bより深くなるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、燃焼室内に燃料を
噴射可能とする燃料噴射弁を備えた筒内燃料噴射式の4
サイクルエンジンに関し、より詳しくは、ピストンの上
面に凹所を形成した燃焼室構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記筒内燃料噴射式エンジンにおける燃
焼室構造には、従来、特開平9‐144544号公報で
示されるものがある。
【0003】上記公報のものによれば、上記エンジンの
シリンダが、シリンダ孔を有するシリンダ本体と、上記
シリンダ孔の軸心を鉛直にしたとき上記シリンダ本体の
上端に取り付けられるシリンダヘッドとを備えている。
上記シリンダ孔に嵌入されるピストンの上面に凹所が形
成され、上記シリンダヘッドと、上記ピストンとの間に
おける上記シリンダ孔内が燃焼室とされ、この燃焼室の
内外を連通させる吸気通路と排気通路とが上記シリンダ
ヘッドにそれぞれ形成されている。また、上記燃焼室に
向って燃料を噴射可能とする燃料噴射口を有する燃料噴
射弁が設けられ、かつ、上記燃焼室の上端部に放電部が
臨む点火プラグが設けられている。
【0004】そして、エンジンの運転時には、その吸入
行程で、上記吸気通路を通して外部の空気が燃焼室に吸
入され、また、吸入、および/もしくは圧縮行程で、上
記燃料噴射弁により燃料が噴射され、これら空気と燃料
とが混合させられて燃焼室で混合気が生成される。
【0005】上記の場合、燃料噴射弁が燃料を噴射する
とき、この燃料は上記凹所内に噴射されるようになって
おり、この凹所内で生じた濃い混合気がこの凹所の内面
に案内されて上記点火プラグの放電部に向わされ、もっ
て、この放電部の放電により、この混合気が確実に着火
されるようになっている(成層燃焼)。
【0006】そして、上記着火後は、燃焼室全体におけ
る混合気に火炎が伝播して、この混合気が燃焼させら
れ、爆発行程となる。そして、この燃焼による熱エネル
ギーが動力に変換され、この動力は上記エンジンのクラ
ンク軸を介して出力される。
【0007】上記燃焼により生じた燃焼ガスは排気行程
として、上記排気通路を通し外部に排出される。
【0008】以下、上記各行程が順次繰り返されて、エ
ンジンの運転が続けられ、上記出力が利用されるように
なっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
技術では、点火プラグの放電部は、上記シリンダの平面
視で、燃焼室の径方向の外端部に位置しており、このた
め、爆発行程で、燃焼室全体の混合気に火炎が伝播する
とき、この伝播に時間がかかるおそれを生じる。
【0010】そこで、上記シリンダの平面視で、放電部
を上記燃焼室のほぼ中央部に位置させて、この燃焼室全
体の混合気に対する火炎の伝播を速くさせるようにする
ことが考えられる。
【0011】しかし、上記したように、放電部を燃焼室
のほぼ中央部に位置させると、燃料噴射弁で噴射により
生成された濃い混合気を上記凹所の案内によって上記放
電部に正確に向わせるということはし難くなるおそれが
あり、もって、混合気の着火の性能が低下するおそれを
生じる。
【0012】そこで、上記凹所を深くして、この凹所に
燃料を噴射させて濃い混合気を生成すると共に、この混
合気をより確実に上記放電部に向わせるようにすること
が考えられる。
【0013】しかし、上記したように凹所を深くする場
合、これを単に深くすると、この凹所の容積が大きくな
って、上記ピストンが上死点に達したときの燃焼室の容
積が大きくなり、その分、エンジンの圧縮比が小さくな
るというエンジン性能状の問題点が生じてくる。
【0014】本発明は、上記のような事情に注目してな
されたもので、エンジンの燃焼室における混合気の着火
の性能が良好に保たれるようにすると共に、燃焼室全体
の混合気における火炎の伝播が速やかになされるように
し、かつ、このようにした場合でも、大きい圧縮比が得
られるようにして、良好なエンジン性能が確保されるよ
うにすることを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の筒内燃料噴射式エンジンにおける燃焼室構造
は、次の如くである。
【0016】請求項1の発明は、図1〜4で例示するよ
うに、シリンダ2が、シリンダ孔4を有するシリンダ本
体5と、上記シリンダ孔4の軸心3を鉛直にしたとき上
記シリンダ本体5の上端に取り付けられるシリンダヘッ
ド6とを備え、上記シリンダ孔4に嵌入されるピストン
10の上面に凹所13を形成し、上記シリンダヘッド6
と、上記ピストン10との間における上記シリンダ孔4
内を燃焼室14とし、この燃焼室14の内外を連通させ
る吸気通路17と排気通路20とを上記シリンダヘッド
6にそれぞれ形成し、上記燃焼室14に向って燃料34
を噴射可能とする燃料噴射口35を有する燃料噴射弁3
6を設け、かつ、上記燃焼室14の上端部に放電部39
が臨む点火プラグ40を設けた筒内燃料噴射式エンジン
において、
【0017】上記吸気通路17を通して上記燃焼室14
に吸入される空気16が、上記シリンダ孔4の軸心3周
りで一方向に向うスワール44となるようにし、
【0018】上記シリンダ2の平面視で、上記凹所13
をほぼ円形に形成し、上記シリンダ2の径方向の一方向
を前方としたとき、上記凹所13を上記ピストン10の
上面の前部に配設し、上記燃料噴射口35が上記燃焼室
14の前上方側から上記凹所13内に向って燃料34を
噴射可能とし、上記放電部39を上記凹所13の後端部
に位置させ、
【0019】上記凹所13の底面48のうち、上記燃料
噴射口35よりも上記スワール44の下流側を形成する
一方の底面部分48aを、上記燃料噴射口35よりも上
記スワール44の上流側を形成する他方の底面部分48
bより深くなるようにしたものである。
【0020】請求項2の発明は、特に、図5で例示する
ように、シリンダ2が、シリンダ孔4を有するシリンダ
本体5と、上記シリンダ孔4の軸心3を鉛直にしたとき
上記シリンダ本体5の上端に取り付けられるシリンダヘ
ッド6とを備え、上記シリンダ孔4に嵌入されるピスト
ン10の上面に凹所13を形成し、上記シリンダヘッド
6と、上記ピストン10との間における上記シリンダ孔
4内を燃焼室14とし、この燃焼室14の内外を連通さ
せる吸気通路17と排気通路20とを上記シリンダヘッ
ド6にそれぞれ形成し、上記燃焼室14に向って燃料3
4を噴射可能とする燃料噴射口35を有する燃料噴射弁
36を設け、かつ、上記燃焼室14の上端部に放電部3
9が臨む点火プラグ40を設けた筒内燃料噴射式エンジ
ンにおいて、
【0021】上記シリンダ2の平面視で、上記凹所13
をほぼ円形に形成し、上記シリンダ2の径方向の一方向
を前方としたとき、上記凹所13を上記ピストン10の
上面の前部に配設し、上記燃料噴射口35が上記燃焼室
14の前上方側から上記凹所13内に向って燃料34を
噴射可能とし、上記放電部39を上記凹所13の後端部
に位置させ、
【0022】上記シリンダ2の平面視で、上記シリンダ
孔4の軸心3と、上記燃料噴射口35とを結ぶ仮想線2
3を設定し、この仮想線23に対し上記燃料噴射口35
からの燃料34の噴射方向を一側方に向けて鋭角(θ)
状に傾斜させ、上記仮想線23を基準として、上記凹所
13の底面48における上記一側方の一方の底面部分4
8aが、上記底面48における他側方の他方の底面部分
48bよりも深くなるようにしたものである。
【0023】請求項3の発明は、全図で例示するよう
に、請求項1、もしくは2の発明に加えて、上記凹所1
3の底面48をほぼ全体的に平坦に形成したものであ
る。
【0024】請求項4の発明は、全図で例示するよう
に、請求項1から3のうちいずれか1つの発明に加え
て、上記凹所13が、上記シリンダ孔4の軸心3に対し
傾斜する他の軸心46を有した有底のほぼ円柱空洞形
状、もしくは倒立ほぼ円錐台空洞形状となるよう、上記
凹所13を形成したものである。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。
【0026】図1〜4において、符号1は内燃機関であ
る4サイクルエンジンであり、説明の便宜上、図中矢印
Frの方向を前方とし、下記する左右とは上記前方に向
っての水平方向をいうものとする。
【0027】上記エンジン1は、軸心が左右に延びるク
ランク軸を支承するクランクケースと、このクランクケ
ースからから鉛直上方に向って突出するシリンダ2とを
備えている。このシリンダ2は、軸心3が鉛直方向に延
びるシリンダ孔4を有するシリンダ本体5と、上記シリ
ンダ孔4の上端を閉じるよう上記シリンダ本体5の上端
に取り付けられるシリンダヘッド6と、このシリンダヘ
ッド6の上面を覆うようにこのシリンダヘッド6に取り
付けられるシリンダヘッドカバー7とを備えている。
【0028】上記エンジン1は、上記軸心3に沿った軸
方向で摺動自在となるよう上記シリンダ孔4に嵌入され
るピストン10と、上記クランク軸とピストン10とを
互いに連動連結させる連接棒11とを備えている。
【0029】上記ピストン10の上面には凹所13が形
成され、上記ピストン10の上面と、上記シリンダヘッ
ド6の下面との間における上記シリンダ孔4内が上記凹
所13を含み燃焼室14とされている。
【0030】上記シリンダヘッド6の前上方の外部を上
記燃焼室14の前部に連通させてエンジン1の外部の空
気16を上記燃焼室14に導入可能とさせる左右一対
(複数)の吸気通路17,17が上記シリンダヘッド6
に形成されている。これら各吸気通路17の上記燃焼室
14への開口がそれぞれ吸気開口部18,18とされて
いる。
【0031】上記燃焼室14の後部を上記シリンダヘッ
ド6の後上方に連通させて上記燃焼室14の排気19を
エンジン1の外部に導出可能とさせる左右一対(複数)
の排気通路20,20が上記シリンダヘッド6に形成さ
れている。これら各排気通路20の上記燃焼室14への
開口がそれぞれ排気開口部21,21とされている。
【0032】上記シリンダ2の平面視(図1)で、上記
軸心3を通り前後方向に延びる仮想線23を基準とし
て、上記各吸気通路17、各吸気開口部18、各排気通
路20、および各排気開口部21は左右ほぼ対称形とさ
れている。また、上記凹所13の中心はほぼ上記仮想線
23上に位置している。
【0033】上記各吸気開口部18をそれぞれ開閉自在
とする吸気弁24が上記シリンダヘッド6に支承され、
上記各吸気弁24は上記各吸気開口部18を閉じるよう
にそれぞればね25で付勢されている。また、上記各排
気開口部21をそれぞれ開閉自在とする排気弁26が上
記シリンダヘッド6に支承され、上記各排気弁26は上
記各排気開口部21を閉じるようにそれぞればね27で
付勢されている。
【0034】上記クランク軸に連動し、かつ、上記各ば
ね25,27の付勢力に抗して上記各吸気弁24と排気
弁26とを所定のクランク角で開弁動作させる動弁機構
29が設けられている。この動弁機構29は、上記シリ
ンダヘッド6とシリンダヘッドカバー7との間に形成さ
れた動弁室30と、この動弁室30に収納されて上記ク
ランク軸に連動する吸気カム軸31および排気カム軸3
2とを備え、上記吸気カム軸31は上記各吸気弁24に
カム係合し、上記排気カム軸32は上記各排気弁26に
カム係合している。
【0035】そして、上記各ばね25,27と、上記ク
ランク軸に連動した上記吸気カム軸31および排気カム
軸32とにより、上記各吸気弁24と各排気弁26とが
開、閉弁動作して、上記各吸気開口部18と各排気開口
部21とがそれぞれ所定のクランク角で開閉させられる
ようになっている。
【0036】なお、図示しないが、上記各吸気弁24の
開弁開始時期を、一定の開弁時間のままで進角、遅角調
整自在とする開弁開始時期調整手段が設けられている。
【0037】上記燃焼室14に向ってその上方から燃料
34を噴射可能とする燃料噴射口35を有する燃料噴射
弁36が設けられ、この燃料噴射弁36は上記シリンダ
ヘッド6に取り付けられている。
【0038】また、上記燃焼室14の上端部に放電部3
9が臨む点火プラグ40が設けられ、この点火プラグ4
0は上記シリンダヘッド6に取り付けられている。
【0039】上記左右吸気通路17,17のうち、一方
側(左側)の吸気通路17の長手方向における一部の断
面積の大きさを調整自在として、上記燃焼室14に向っ
て流動する空気16の量を調整可能とする吸気制御弁4
3が設けられている。この吸気制御弁43の閉弁動作に
より、上記左右吸気通路17,17のうち、一方側(左
側)の吸気通路17よりも他方側(右側)の吸気通路1
7を流動する空気16の量が多くされ、もって、上記各
吸気通路17,17を通して上記燃焼室14に吸入され
る空気16が上記シリンダ孔4の軸心3周りで一方向
(シリンダ2の平面視で、時計回りの方向)に向うスワ
ール44が生じることとされている。
【0040】上記シリンダ2の平面視(図1)で、上記
凹所13は、ほぼ円形(楕円を含む)に形成されると共
に、上記ピストン10の上面の前、後部のうち、前部側
に配設されている。
【0041】上記凹所13は、上記シリンダ孔4の軸心
3に対し傾斜する他の軸心46を有した有底のほぼ円柱
空洞形状となるよう形成されている。上記凹所13の内
面は、上記他の軸心46の周方向に延びる円環状の内周
面47と、上記他の軸心46にほぼ直交する方向にほぼ
平坦に延びる底面48とを備え、この底面48は上記シ
リンダ孔4の軸心3に対し傾斜することとなっている。
【0042】上記燃料噴射弁36の燃料噴射口35の軸
心50は、上記シリンダ2の平面視(図1)で、上記仮
想線23上に位置させられ、上記燃料噴射口35は上記
燃焼室14の前方側からこの燃焼室14に向って、か
つ、上記凹所13内に向って燃料34を噴射可能として
いる。
【0043】上記シリンダ2の平面視(図1)で、上記
点火プラグ40の放電部39は、上記シリンダ孔4のほ
ぼ軸心3上に位置させられ、かつ、凹所13の後端部に
位置させられている。
【0044】上記凹所13の底面48のうち、上記燃料
噴射口35よりも上記スワール44の下流側を形成する
一方の底面部分48aは、上記燃料噴射口35よりも上
記スワール44の上流側を形成する他方の底面部分48
bよりも、上記ピストン10の最上面からみて、より深
くなるよう形成されている。
【0045】上記エンジン1の運転時には、まず、上記
各吸気弁24が開弁動作する吸入行程で、上記各吸気通
路17,17を通って空気16がシリンダ孔4内に吸入
される。この際、上記吸気制御弁43の閉弁動作により
一方側(左側)の吸気通路17の断面積が小さくされて
おれば、前記したように、上記シリンダ孔4内にスワー
ル44が生じさせられる。
【0046】一方、上記吸入行程、および/もしくは、
この吸入行程に続く圧縮行程で、上記燃料噴射弁36に
より燃料噴射口35を通し燃料34がある噴射期間(ク
ランク角)の間、噴射され、上記凹所13内で濃い混合
気51が生成される
【0047】次に、上記放電部39の放電により上記混
合気51が着火されて、火炎の伝播により燃焼させら
れ、爆発行程となる。
【0048】上記燃焼により生じた燃焼ガスは、上記各
排気弁26が開弁動作する排気行程で、上記各排気通路
20,20を通って外部に排出される。
【0049】以下、上記各行程が繰り返されて、エンジ
ン1の運転が続けられる。
【0050】上記吸入行程、および/もしくは圧縮行程
で、上記燃料噴射弁36により燃料噴射口35を通し燃
料34が噴射される場合の作用につき、より詳しく説明
する。
【0051】上記燃料噴射弁36による噴射期間中にお
ける少なくともいずれかの期間、特に、上記ピストン1
0が上死点近傍に位置しているときの期間は上記燃料3
4は上記燃焼室14の上記凹所13内に向って噴射さ
れ、この凹所13内で濃い混合気51が生成される。
【0052】上記シリンダ2の平面視(図1)で、上記
燃料噴射口35から燃料34が噴射されたとき、この噴
射直後の燃料34により生成された濃い混合気51
(A)は、上記燃料噴射口35の軸心50、および仮想
線23に沿って後方(シリンダ2の軸心3側、および放
電部39側)に向おうとするが、上記混合気51(A)
は上記スワール44の一部の空気流に押されて、上記燃
料噴射口35側からスワール44の下流側に向わされ、
この混合気51(B)は、上記凹所13の内周面47の
一側部(右側部)に向って流動させられる。
【0053】また、シリンダ2の平面視(図1)で、上
記したように、内周面47の一側部に向わされた混合気
51(B)は、上記内周面47の一側部に案内されて後
方に流動させられる。更に、このように後方に流動させ
られた混合気51(C)は、上記内周面47の後部に案
内されて、上記内周面47の一側部(右側部)から他側
部(左側部)に向わされる。このため、上記混合気51
(C)は上記凹所13の後端部に位置する上記放電部3
9に向わされる。
【0054】ここで、上記凹所13において、上記燃料
噴射口35よりも上記スワール44の下流側の一方の底
面部分48aの方が、上記燃料噴射口35よりも上記ス
ワール44の上流側の他方の底面部分48bよりも深く
されている。
【0055】このため、上記燃料噴射口35からの燃料
34の噴射で生成された混合気51(A〜C)が、上記
したように、スワール44に押されて上記一方の底面部
分48a側に向わされると、この一方の底面部分48a
側の上記凹所13内に濃い混合気51(A〜C)がより
確実に滞留させられ、上記凹所13内から溢れ出ること
が抑制される。よって、上記混合気51(C)は濃い状
態が保たれたまま、上記凹所13の内周面47に案内さ
れて上記放電部39に向わされる。
【0056】しかも、上記したように、一方の底面部分
48aは他方の底面部分48bよりも深くされており、
これを換言すれば、上記一方の底面部分48aよりも他
方の底面部分48bの方が浅くされている。
【0057】このため、上記したように、凹所13内に
おいて、混合気51(C)が上記内周面47の後部に案
内されて、この内周面47の一側部(右側部)から他側
部(左側部)に向わされ、この際、上記混合気51
(C)が上記一方の底面部分48aから他方の底面部分
48b側に向わされるときには、これら一方の底面部分
48aと他方の底面部分48bとに順次案内されて、上
記混合気51(C)は上昇させられる。よって、上記混
合気51(C)は、上記燃焼室14の上端部に臨む上記
放電部39に向わされる。
【0058】上記の結果、上記混合気51(C)は濃い
状態が保たれたまま、上記凹所13の内周面47と、底
面48を構成する一方の底面部分48aおよび他方の底
面部分48bとに案内されて、三次元的に上記放電部3
9に確実に向わされ、このため、この放電部39による
混合気51の着火の性能が良好に保たれる。
【0059】また、上記したように、混合気51(C)
は放電部39に確実に向わされる分、上記燃焼室14内
への放電部39の突出量を小さくでき、もって、この放
電部39の高温化が防止されて寿命上有益である。
【0060】そして、上記の場合、凹所13をピストン
10の上面の前部に配設し、このピストン10の後端部
に上記放電部39を位置させてあるため、この放電部3
9は、シリンダ2の平面視で、上記燃焼室14のほぼ中
央部に位置することとなる。
【0061】よって、上記放電部39により混合気51
(C)を着火させたときには、上記放電部39が燃焼室
14の径方向の外端部に位置していることに比べ、上記
燃焼室14全体の混合気51に対する火炎の伝播が速く
なされて、エンジン性能上好ましい。
【0062】また、上記の場合、凹所13の底面48
は、一方の底面部分48aに対し他方の底面部分48b
は浅くされている。
【0063】このため、上記底面48を全体的に単に深
くすることに比べて、上記凹所13の容積は小さく抑え
ることができ、上記ピストン10が上死点に達したとき
の燃焼室14の容積を小さく抑えることができる。
【0064】よって、その分、エンジン1の圧縮比を大
きくさせることができて、エンジン性能上好ましい。
【0065】また、前記したように、上記凹所13の底
面48をほぼ全体的に平坦に形成してある。
【0066】このため、上記凹所13内において、混合
気51(C)が上記内周面47の後部に案内されて、こ
の内周面47の一側部(右側部)から他側部(左側部)
に向わされる際、上記混合気51(C)が上記一方の底
面部分48a側から他方の底面部分48b側に向うよう
案内されるときには、この案内は、上記一方の底面部分
48aと他方の底面部分48bとで構成されたほぼ平坦
な底面48によって、円滑になされて上記混合気51
(C)は円滑に上昇させられる。
【0067】よって、上記混合気51(C)は上記燃焼
室14の上端部に臨む上記放電部39により確実に向わ
されることから、この放電部39による混合気51の着
火の性能がより向上する。
【0068】また、前記したように、上記凹所13が、
上記シリンダ孔4の軸心3に対し傾斜する他の軸心46
を有した有底のほぼ円柱空洞形状となるよう、上記凹所
13を形成してある。
【0069】このため、上記凹所13の形状は単純なも
のとなり、その分、燃焼室14の構成が簡単になると共
に、成形が容易となる。
【0070】なお、以上は図示の例によるが、実際に用
いられるエンジン1のシリンダ孔4の軸心3は鉛直軸に
対し傾斜していてもよく、水平でもよい。
【0071】また、上記凹所13は、倒立ほぼ円錐台空
洞形状となるよう形成されたものであってもよい。
【0072】図5は、他の実施の形態を示している。
【0073】これによれば、シリンダ2の平面視(図
5)で、上記シリンダ孔4の軸心3と、上記燃料噴射口
35とを結ぶ仮想線23を設定したとき、この燃料噴射
口35に対し上記燃料噴射口35からの燃料34の噴射
方向、つまり、燃料噴射口35の軸心50が一側方(右
側方)に向けて鋭角(θ)状に傾斜させられている。
【0074】上記仮想線23を基準として、上記凹所1
3の底面48における上記一側方(右側方)の一方の底
面部分48aが、上記底面48における他側方(左側
方)の他方の底面部分48bよりも深くなることとされ
ている。
【0075】上記シリンダ2の平面視(図5)で、上記
燃料噴射口35から燃料34が噴射されたとき、この噴
射直後の燃料34により生成された濃い混合気51
(A)は、上記燃料噴射口35の軸心50に沿って、上
記凹所13の内周面47の一側部(右側部)に向わされ
る。
【0076】他の構成や作用効果は、前記実施の形態と
同様であるため、図面に共通の符号を付してその説明を
省略する。
【0077】なお、この実施の形態では、上記スワール
44はなくてもよい。また、上記燃料噴射弁36の取り
付け姿勢を先の実施の形態のままとし、上記したよう
に、上記シリンダ2の平面視で、上記シリンダ孔4の軸
心3と、上記燃料噴射口35とを結ぶ仮想線23を設定
し、この仮想線23に対し上記燃料噴射口35からの燃
料34の噴射方向を一側方に向けて鋭角(θ)状に傾斜
させてもよい。
【0078】
【発明の効果】本発明による効果は、次の如くである。
【0079】請求項1の発明は、シリンダが、シリンダ
孔を有するシリンダ本体と、上記シリンダ孔の軸心を鉛
直にしたとき上記シリンダ本体の上端に取り付けられる
シリンダヘッドとを備え、上記シリンダ孔に嵌入される
ピストンの上面に凹所を形成し、上記シリンダヘッド
と、上記ピストンとの間における上記シリンダ孔内を燃
焼室とし、この燃焼室の内外を連通させる吸気通路と排
気通路とを上記シリンダヘッドにそれぞれ形成し、上記
燃焼室に向って燃料を噴射可能とする燃料噴射口を有す
る燃料噴射弁を設け、かつ、上記燃焼室の上端部に放電
部が臨む点火プラグを設けた筒内燃料噴射式エンジンに
おいて、
【0080】上記吸気通路を通して上記燃焼室に吸入さ
れる空気が、上記シリンダ孔の軸心周りで一方向に向う
スワールとなるようにし、
【0081】上記シリンダの平面視で、上記凹所をほぼ
円形に形成し、上記シリンダの径方向の一方向を前方と
したとき、上記凹所を上記ピストンの上面の前部に配設
し、上記燃料噴射口が上記燃焼室の前上方側から上記凹
所内に向って燃料を噴射可能とし、上記放電部を上記凹
所の後端部に位置させてある。
【0082】このため、上記シリンダの平面視で、上記
燃料噴射口から噴射された直後の燃料により生成された
濃い混合気は、上記燃料噴射口の軸心に沿って後方に向
おうとするが、上記混合気は上記スワールの一部の空気
流に押されて、上記燃料噴射口側からスワールの下流側
に向わされ、この混合気は、上記凹所の内周面の一側部
(右側部)に向って流動させられる。
【0083】また、シリンダの平面視で、上記したよう
に、内周面の一側部に向わされた混合気は、上記内周面
の一側部に案内されて後方に流動させられる。更に、こ
のように後方に流動させられた混合気は、上記内周面の
後部に案内されて、上記内周面の一側部から他側部に向
わされる。このため、上記混合気は上記凹所の後端部に
位置する上記放電部に向わされる。
【0084】ここで、上記凹所において、上記燃料噴射
口よりも上記スワールの下流側の一方の底面部分の方
が、上記燃料噴射口よりも上記スワールの上流側の他方
の底面部分よりも深くされている。
【0085】このため、上記燃料噴射口からの燃料の噴
射で生成された混合気が、上記したように、スワールに
押されて上記一方の底面部分側に向わされると、この一
方の底面部分側の上記凹所内に濃い混合気がより確実に
滞留させられ、上記凹所内から溢れ出ることが抑制され
る。よって、上記混合気は濃い状態が保たれたまま、上
記凹所の内周面に案内されて上記放電部に向わされる。
【0086】しかも、上記したように、一方の底面部分
は他方の底面部分よりも深くされており、これを換言す
れば、上記一方の底面部分よりも他方の底面部分の方が
浅くされている。
【0087】このため、上記したように、凹所内におい
て、混合気が上記内周面の後部に案内されて、この内周
面の一側部から他側部に向わされ、この際、上記混合気
が上記一方の底面部分から他方の底面部分側に向わされ
るときには、これら一方の底面部分と他方の底面部分と
に順次案内されて、上記混合気は上昇させられる。よっ
て、上記混合気は、燃焼室の上端部に臨む上記放電部に
向わされる。
【0088】上記の結果、上記混合気は濃い状態が保た
れたまま、上記凹所の内周面と、底面を構成する一方の
底面部分および他方の底面部分とに案内されて、三次元
的に上記放電部に確実に向わされ、このため、この放電
部による混合気の着火の性能が良好に保たれる。
【0089】また、上記したように、混合気は放電部に
確実に向わされる分、上記燃焼室内への放電部の突出量
を小さくでき、もって、この放電部の高温化が防止され
て寿命上有益である。
【0090】そして、上記の場合、凹所をピストンの上
面の前部に配設し、このピストンの後端部に上記放電部
を位置させてあるため、この放電部は、シリンダの平面
視で、上記燃焼室のほぼ中央部に位置することとなる。
【0091】よって、上記放電部により混合気を着火さ
せたときには、上記放電部が燃焼室の径方向の外端部に
位置していることに比べ、上記燃焼室全体の混合気に対
する火炎の伝播が速くなされて、エンジン性能上好まし
い。
【0092】また、上記の場合、凹所の底面は、一方の
底面部分に対し他方の底面部分は浅くされている。
【0093】このため、上記底面を全体的に単に深くす
ることに比べて、上記凹所の容積は小さく抑えることが
でき、上記ピストンが上死点に達したときの燃焼室の容
積を小さく抑えることができる。
【0094】よって、その分、エンジンの圧縮比を大き
くさせることができて、エンジン性能上好ましい。
【0095】請求項2の発明は、シリンダが、シリンダ
孔を有するシリンダ本体と、上記シリンダ孔の軸心を鉛
直にしたとき上記シリンダ本体の上端に取り付けられる
シリンダヘッドとを備え、上記シリンダ孔に嵌入される
ピストンの上面に凹所を形成し、上記シリンダヘッド
と、上記ピストンとの間における上記シリンダ孔内を燃
焼室とし、この燃焼室の内外を連通させる吸気通路と排
気通路とを上記シリンダヘッドにそれぞれ形成し、上記
燃焼室に向って燃料を噴射可能とする燃料噴射口を有す
る燃料噴射弁を設け、かつ、上記燃焼室の上端部に放電
部が臨む点火プラグを設けた筒内燃料噴射式エンジンに
おいて、
【0096】上記シリンダの平面視で、上記凹所をほぼ
円形に形成し、上記シリンダの径方向の一方向を前方と
したとき、上記凹所を上記ピストンの上面の前部に配設
し、上記燃料噴射口が上記燃焼室の前上方側から上記凹
所内に向って燃料を噴射可能とし、上記放電部を上記凹
所の後端部に位置させ、
【0097】上記シリンダの平面視で、上記シリンダ孔
の軸心と、上記燃料噴射口とを結ぶ仮想線を設定し、こ
の仮想線に対し上記燃料噴射口からの燃料の噴射方向を
一側方に向けて鋭角状に傾斜させ、上記仮想線を基準と
して、上記凹所の底面における上記一側方の一方の底面
部分が、上記底面における他側方の他方の底面部分より
も深くなるようにしてある。
【0098】このため、上記請求項1の効果の記載にお
いて、スワールの作用によることなく、上記シリンダの
平面視で、上記燃料噴射口から噴射された直後の燃料に
より生成された濃い混合気は、上記燃料噴射口の軸心に
沿って、上記凹所の内周面の一側部(右側部)に向わさ
れる。
【0099】他の効果は、前記請求項1と同様である。
【0100】請求項3の発明は、上記凹所の底面をほぼ
全体的に平坦に形成してある。
【0101】このため、上記凹所内において、混合気が
上記内周面の後部に案内されて、この内周面の一側部か
ら他側部に向わされる際、上記混合気が上記一方の底面
部分側から他方の底面部分側に向わされるよう案内され
るときには、この案内は、上記一方の底面部分と他方の
底面部分とで構成されたほぼ平坦な底面によって、円滑
になされて上記混合気は円滑に上昇させられる。
【0102】よって、上記混合気は上記燃焼室の上端部
に臨む上記放電部により確実に向わされることから、こ
の放電部による混合気の着火の性能がより向上する。
【0103】請求項4の発明は、上記凹所が、上記シリ
ンダ孔の軸心に対し傾斜する他の軸心を有した有底のほ
ぼ円柱空洞形状、もしくは倒立ほぼ円錐台空洞形状とな
るよう、上記凹所を形成してある。
【0104】このため、上記凹所の形状は単純なものと
なり、その分、燃焼室の構成が簡単になると共に、成形
が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジンのシリンダの平面線図である。
【図2】エンジンの側面断面図である。
【図3】図2の部分拡大図である。
【図4】図3の4‐4線矢視断面図である。
【図5】他の実施の形態で、図1に相当する図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 シリンダ 3 軸心 4 シリンダ孔 5 シリンダ本体 6 シリンダヘッド 10 ピストン 13 凹所 14 燃焼室 16 空気 17 吸気通路 19 排気 20 排気通路 23 仮想線 34 燃料 35 燃料噴射口 36 燃料噴射弁 39 放電部 40 点火プラグ 43 吸気制御弁 44 スワール 46 他の軸心 47 内周面 48 底面 48a 一方の底面部分 48b 他方の底面部分 50 軸心 51 混合気
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木下 裕治 静岡県磐田市新貝2500番地 ヤマハ発動機 株式会社内 Fターム(参考) 3G023 AA02 AB01 AB03 AC04 AC05 AD03 AD06 AD09 AD12 AD29 AG01 3G066 AA02 AB02 BA14 CC34

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダが、シリンダ孔を有するシリン
    ダ本体と、上記シリンダ孔の軸心を鉛直にしたとき上記
    シリンダ本体の上端に取り付けられるシリンダヘッドと
    を備え、上記シリンダ孔に嵌入されるピストンの上面に
    凹所を形成し、上記シリンダヘッドと、上記ピストンと
    の間における上記シリンダ孔内を燃焼室とし、この燃焼
    室の内外を連通させる吸気通路と排気通路とを上記シリ
    ンダヘッドにそれぞれ形成し、上記燃焼室に向って燃料
    を噴射可能とする燃料噴射口を有する燃料噴射弁を設
    け、かつ、上記燃焼室の上端部に放電部が臨む点火プラ
    グを設けた筒内燃料噴射式エンジンにおいて、 上記吸気通路を通して上記燃焼室に吸入される空気が、
    上記シリンダ孔の軸心周りで一方向に向うスワールとな
    るようにし、 上記シリンダの平面視で、上記凹所をほぼ円形に形成
    し、上記シリンダの径方向の一方向を前方としたとき、
    上記凹所を上記ピストンの上面の前部に配設し、上記燃
    料噴射口が上記燃焼室の前上方側から上記凹所内に向っ
    て燃料を噴射可能とし、上記放電部を上記凹所の後端部
    に位置させ、 上記凹所の底面のうち、上記燃料噴射口よりも上記スワ
    ールの下流側を形成する一方の底面部分を、上記燃料噴
    射口よりも上記スワールの上流側を形成する他方の底面
    部分より深くなるようにした筒内燃料噴射式エンジンに
    おける燃焼室構造。
  2. 【請求項2】 シリンダが、シリンダ孔を有するシリン
    ダ本体と、上記シリンダ孔の軸心を鉛直にしたとき上記
    シリンダ本体の上端に取り付けられるシリンダヘッドと
    を備え、上記シリンダ孔に嵌入されるピストンの上面に
    凹所を形成し、上記シリンダヘッドと、上記ピストンと
    の間における上記シリンダ孔内を燃焼室とし、この燃焼
    室の内外を連通させる吸気通路と排気通路とを上記シリ
    ンダヘッドにそれぞれ形成し、上記燃焼室に向って燃料
    を噴射可能とする燃料噴射口を有する燃料噴射弁を設
    け、かつ、上記燃焼室の上端部に放電部が臨む点火プラ
    グを設けた筒内燃料噴射式エンジンにおいて、 上記シリンダの平面視で、上記凹所をほぼ円形に形成
    し、上記シリンダの径方向の一方向を前方としたとき、
    上記凹所を上記ピストンの上面の前部に配設し、上記燃
    料噴射口が上記燃焼室の前上方側から上記凹所内に向っ
    て燃料を噴射可能とし、上記放電部を上記凹所の後端部
    に位置させ、 上記シリンダの平面視で、上記シリンダ孔の軸心と、上
    記燃料噴射口とを結ぶ仮想線を設定し、この仮想線に対
    し上記燃料噴射口からの燃料の噴射方向を一側方に向け
    て鋭角状に傾斜させ、上記仮想線を基準として、上記凹
    所の底面における上記一側方の一方の底面部分が、上記
    底面における他側方の他方の底面部分よりも深くなるよ
    うにした筒内燃料噴射式エンジンにおける燃焼室構造。
  3. 【請求項3】 上記凹所の底面をほぼ全体的に平坦に形
    成した請求項1、もしくは2に記載の筒内燃料噴射式エ
    ンジンにおける燃焼室構造。
  4. 【請求項4】 上記凹所が、上記シリンダ孔の軸心に対
    し傾斜する他の軸心を有した有底のほぼ円柱空洞形状、
    もしくは倒立ほぼ円錐台空洞形状となるよう、上記凹所
    を形成した請求項1から3のうちいずれか1つに記載の
    筒内燃料噴射式エンジンにおける燃焼室構造。
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