JP2001247431A - 除毛用エアゾール組成物および製品 - Google Patents

除毛用エアゾール組成物および製品

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JP2001247431A
JP2001247431A JP2000063433A JP2000063433A JP2001247431A JP 2001247431 A JP2001247431 A JP 2001247431A JP 2000063433 A JP2000063433 A JP 2000063433A JP 2000063433 A JP2000063433 A JP 2000063433A JP 2001247431 A JP2001247431 A JP 2001247431A
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Japan
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aerosol
aerosol composition
mass
hair removal
hair
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JP2000063433A
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Toshiro Matsumura
敏郎 松村
Ko Naito
耕 内藤
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Toyo Aerosol Industry Co Ltd
Original Assignee
Toyo Aerosol Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い除毛効果を得ることのできる除毛用エア
ゾール組成物および優れた噴射性と保存性とを有する除
毛用エアゾール製品を提供すること。 【解決手段】 本発明のエアゾール組成物は、有効成
分、アルカリ剤、油脂分、界面活性剤および水を含有し
てなる原液と発泡剤とを含有してなり、吐出された後に
徐々に発泡する。そして、有効成分がチオグリコール酸
またはその金属塩よりなり、アルカリ剤が金属の水酸化
物よりなり、油脂分が、脂肪酸および高級アルコールよ
りなり、発泡剤である液化石油系炭化水素が、イソペン
タン、または70質量%以上のイソペンタンと30質量
%以下のイソブタンとの混合物よりなることを特徴とす
る。また、本発明のエアゾール製品は、上記のエアゾー
ル組成物が噴射剤と共に二重構造エアゾール容器に充填
されてなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チオグリコール酸
化合物を有効成分として含有してなる除毛用エアゾール
組成物および製品に関し、更に詳しくは、吐出後徐々に
発泡する発泡性除毛用エアゾール組成物および製品に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、除毛剤としては、チオグリコール
酸を有効成分として含有するものが知られており、その
剤型としてはフォーム状またはクリーム状のものが知ら
れている。これらフォーム状またはクリーム状の除毛剤
は、その適量を対象とする皮膚面上に塗布した状態で一
定の時間放置すると毛髪が軟化または脆弱化するため、
塗布された除毛剤を皮膚面上より拭き除くと除毛剤と共
に毛髪が除去されることにより、除毛効果が得られるも
のである。
【0003】そして、フォーム状の除毛剤は延び性が良
好で皮膚面上に均一に塗布することが容易である点で好
ましいものであるが、多量に存在する気泡によって液密
度が小さいものであるため、毛髪に対する付着液量が少
なくて毛髪に実質的に作用する有効成分量が少なく、こ
のため、実用上十分な除毛効果を得るためには多量の除
毛剤を塗布して長時間放置する必要があり、結局、実用
上の経済性または簡便性に劣っている、という問題があ
る。
【0004】一方、クリーム状の除毛剤は、毛髪に対す
る付着液量が多い点では好ましいものであるが、その液
密度が大きいために対象とする皮膚面上に塗布する際の
延び性が悪く、適用時に有効成分が均一に行きわたるよ
うに塗布することが困難である、という問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な事情に基づいてなされたものであって、その目的は、
毛髪に対する原液の付着液量が多くて毛髪に十分な量の
原液が付着し、しかも、優れた延び性が得られて均一に
塗布することができ、その結果、高い除毛効果を有利に
得ることのできる除毛用エアゾール組成物を提供するこ
とにある。本発明の他の目的は、当該除毛用エアゾール
組成物が充填されてなり、優れた噴射性と保存性とを有
する除毛用エアゾール製品を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の除毛用エアゾー
ル組成物は、チオグリコール酸化合物よりなる有効成
分、アルカリ剤、油脂分、界面活性剤および水を含有し
てなる原液と、発泡剤とを含有してなり、吐出された後
に徐々に発泡することを特徴とする。
【0007】この除毛用エアゾール組成物においては、
原液における有効成分の含有割合が3〜8質量%であ
り、アルカリ剤の含有割合が0.1〜8質量%であるこ
とが好ましい。
【0008】また、原液が90〜99質量%および発泡
剤が1〜10質量%の割合で含有されていることが好ま
しい。
【0009】以上において、有効成分がチオグリコール
酸またはその金属塩よりなること、アルカリ剤が金属の
水酸化物よりなること、あるいは油脂分が脂肪酸および
高級アルコールよりなる群から選ばれた少なくとも一種
よりなることが好ましい。
【0010】上記の発泡剤は、35℃において0.2M
Pa未満の蒸気圧を有する液化石油系炭化水素よりな
り、当該液化石油系炭化水素が、イソペンタン、また
は、70質量%以上のイソペンタンと30質量%以下の
イソブタンとの混合物よりなることが好ましい。
【0011】本発明の除毛用エアゾール製品は、内容器
および外容器を有してなる二重構造エアゾール容器を備
え、上記のエアゾール組成物が内容器内に充填され、噴
射剤が外容器内に充填されてなることを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明の除毛用エアゾール組成物は、吐出され
た状態ではクリーム状であるが皮膚面上において発泡剤
が徐々に気化することによって徐々に発泡してフォーム
を形成するものである。従って、適用時にはクリーム状
であるために原液が確実に毛髪に接触して毛髪に対する
原液の付着液量が多く、しかも、その後に発泡してフォ
ーム状となるために高い延び性が得られ、その結果、対
象となる皮膚面において均一に塗布することが容易であ
る。そして、当該エアゾール組成物は毛髪に付着した後
に発泡するので、発泡作用によって毛髪に対する原液の
付着液量が減少することがない。
【0013】また、本発明の除毛用エアゾール製品によ
れば、二重構造エアゾール容器において、原液と噴射剤
とは離隔して保持されているため、使用の過程における
内容器内における圧力の変化は殆どなく、その結果、当
該除毛用エアゾール組成物の性状に変化がないために安
定した発泡特性が使用末期まで維持されると共に、腐食
作用を有する有効成分を含有する組成物を長期間安定し
て保存することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の除毛用エアゾール
組成物について詳細に説明する。本発明においては、水
をベースとして、これに、チオグリコール酸化合物より
なる有効成分およびアルカリ剤を所要の割合で含有させ
ると共に、油脂分および界面活性剤を含有させることに
よって原液を調製し、この原液に発泡剤を含有させて除
毛用エアゾール組成物を得る。この除毛用エアゾール組
成物は、好ましくは、噴射バルブを有する二重構造エア
ゾール容器における内容器内に充填し、当該エアゾール
容器における外容器内に適宜の噴射剤を充填することに
より、除毛用エアゾール製品とされる。
【0015】<水>水は、原液において、他の原液の成
分を溶解する媒体を形成するものであり、通常、精製水
あるいはイオン交換水が用いられる。水の含有割合は、
原液において、他の必須成分および補助成分の残分とし
ての割合であり、実際には、例えば54〜95.9質量
%であることが好ましい。
【0016】<有効成分>本発明において、有効成分
は、毛髪に直接的に接触することにより、当該毛髪を物
理的あるいは化学的に軟化または脆弱化させて容易に除
毛可能な状態を形成する成分であり、チオグリコール酸
化合物が用いられる。チオグリコール酸化合物として
は、具体的にはチオグリコール酸またはその金属塩を挙
げることができる。金属塩としては例えばアルカリ金属
またはアルカリ土類金属による金属塩などがあり、例え
ばチオグリコール酸カルシウムを好適に用いることがで
きる。これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて
使用することができる。
【0017】原液におけるチオグリコール酸化合物の含
有割合は3〜8質量%、好ましくは4〜6質量%の範囲
とされる。原液におけるチオグリコール酸化合物の含有
割合が3質量%未満の場合には、実用上、除毛効果が不
十分なものとなってしまい、また、8質量%より大きい
場合には、使用時において皮膚に対する刺激性が強いも
のとなってしまうので好ましくない。
【0018】<アルカリ剤>アルカリ剤は、上記の有効
成分の助成分としての作用を有し、有効成分による除毛
効果を向上あるいは促進するものである。このアルカリ
剤としてはアルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸
化物が用いられ、その具体例は特に限定されるものでは
ないが、例えば水酸化リチウム、水酸化ストロンチウ
ム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリ
ウム、および水酸化カリウムなどを挙げることができ、
これらは単独で若しくは2種以上を組み合わせて用いる
ことができる。このアルカリ剤の原液における含有割合
は0.1〜8質量%であって、好ましくは1〜4質量%
である。この含有割合が0.1質量%未満の場合には有
効成分の除毛効果が十分に発揮されないおそれがあり、
一方、8質量%より大きくしても除毛効果は増大せず、
むしろ皮膚を傷めるので好ましくない。
【0019】<油脂分>油脂分は、後述する発泡剤を原
液中の水に溶解させる作用を有すると共に、原液におけ
る有効成分の存在状態を安定化させ、その析出を防止す
る作用を有する。油脂分としては、特に限定されるもの
ではないが、具体的にはカプリル酸、カプリン酸、ラウ
リン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、
オレイン酸、リノール酸、アラキン酸、エイコ酸、ベヘ
ニン酸などの炭素数が8〜22の脂肪酸、カプリルアル
コール、オクチルアルコール、ラウリルアルコール、セ
チルアルコール、ステアリルアルコール、ミリスチルア
ルコール、ベヘニルアルコールなどの炭素数8〜22の
高級アルコールを挙げることができ、これらは単独で若
しくは2種以上を組み合わせて用いることができる。上
記の油脂分は、原液中に0.5〜20質量%の範囲の割
合で、特に4〜8質量%の範囲の割合で含有されている
ことが好ましい。
【0020】<界面活性剤>界面活性剤は、原液中に含
有される各成分の溶解または乳化を促進し、またその状
態を安定化する作用を有すると共に、当該エアゾール組
成物における発泡剤による発泡性を向上させる作用を有
するものである。界面活性剤としては、特に限定される
ものではなく、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面
活性剤、アニオン性界面活性剤、および両性界面活性剤
など各種の界面活性剤を用いることができるが、特にノ
ニオン性界面活性剤を好適に用いることができる。
【0021】ここに、好ましいノニオン性界面活性剤と
しては、ジポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸
などのポリオキシエチレンアルキルエーテル、グリセリ
ルモノステアレート、ソルビタンモノステアレートなど
のソルビタン脂肪酸エステル、ラウリルジメチルアミノ
酢酸ベタインを、アミノトリアゾールなどを挙げること
ができる。これらは、単体でまたは2種以上を組み合わ
せて用いることができる。これらの界面活性剤は、原液
中に0.5〜10質量%、好ましくは4〜8質量%の範
囲の割合で含有される。
【0022】<原液>以上の各成分を混合あるいは乳化
させることにより原液を調製することができるが、この
原液には、上記の必須成分の他、後述する補助成分を適
宜添加することができる。この原液に、発泡剤を含有さ
せることにより、本発明のエアゾール組成物が作成され
る。
【0023】<補助成分>原液には、必要に応じて、他
の各種の物質または化合物などを補助成分として添加す
ることができる。この補助成分としては、例えば増粘成
分、保湿成分、潤滑成分、香料、着色剤、その他を挙げ
ることができる。増粘成分としては、特に限定されるも
のではないが、ベントナイト、ゼオライト、メチルセル
ロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、カチオン化セルロース、キサンタンガ
ム、グアガム、デンプン、ヒアルロン酸ナトリウム、ア
ルギン酸、カラギーナン、カルボキシビニルポリマー、
ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリエチレン
グリコールなどの水溶性高分子物質を挙げることがで
き、0.5〜2質量%の割合で含有されることが好まし
い。
【0024】保湿成分としては、特に限定されるもので
はないが、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、
グリセリン、1,3ブチレングリコールなどの多価アル
コール、アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソ
プロピル、パルミチン酸イソプロピル、オクタン酸セチ
ルなどの炭素数10〜30の脂肪酸エステルなどを挙げ
ることができる。
【0025】潤滑成分としては、ジメチルポリシロキサ
ン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリシロキサン、
デカメチルポリシロキサンなどの鎖状または環状のシリ
コーンを、流動パラフィン、スクワレン、スクワラン、
ワセリンなどの炭化水素油類、または酸化亜鉛、炭酸カ
ルシウム、ナイロンパウダー、シリカ、タルク、シリコ
ンパウダーなどの粉末、その他などを挙げることができ
る。以上の各種の補助成分全体の含有割合は、原液中に
おいて0.1〜20質量%、好ましくは5〜15質量%
であることが好ましい。
【0026】<発泡剤>発泡剤は、前記原液中に、一部
または全部が溶解した状態で含有されてエアゾール組成
物を形成するものである。この発泡剤は、当該エアゾー
ル組成物が皮膚面上に適用された後、人の体温によって
徐々に気化することによって穏やかな発泡を生じ、その
結果、優れた延び性を有するフォームを形成する作用を
有する。
【0027】発泡剤としては、35℃において0.2M
Pa未満の蒸気圧を有する液化石油系炭化水素溶剤であ
り、具体的にはイソペンタンを単独で、またはイソペン
タンとイソブタンとによる混合物として用いられ、当該
発泡剤が混合物とされる場合においては、イソペンタン
が70質量%以上の割合で含有されることが好ましい。
また、発泡剤としては、例えばノルマルブタンまたはノ
ルマルペンタンなどを用いて上述の蒸気圧を有する混合
物に調製したものであってもよい。更に、当該エアゾー
ル組成物においては、原液が90〜99質量%および発
泡剤が1〜10質量%の割合の範囲で含有され、好まし
くは発泡剤が3〜6質量%の割合の範囲で含有される。
この発泡剤の含有割合が1質量%未満の場合には、エア
ゾール組成物は発泡性が不十分なものとなってしまい、
10質量%を超える場合には、噴出圧力が過大となって
クリーム状に吐出させることができないおそれがあるの
で、好ましくない。
【0028】<除毛用エアゾール組成物>以上のように
して得られた除毛用エアゾール組成物は、原液の粘度が
例えば20℃において50〜4000cpsであること
が好ましく、これにより、皮膚面に適用した場合に、体
積が1.5倍のフォームを形成するための所要時間が5
〜100秒間のものとなる。
【0029】<噴射剤>本発明において、噴射剤として
は、特に限定されるものではなく、例えばジメチルエー
テル、圧縮ガス、液化石油ガスなどを好適に用いること
ができ、圧縮ガスの具体例としては、空気、窒素ガス
(N2)、亜酸化窒素ガス、炭酸ガス、酸素ガス、ヘリ
ウムガス、アルゴンガス、ネオンガスなどを挙げること
ができる。液化石油ガスの具体例としては、プロパン、
ブタン、ペンタンなどを挙げることができ、これらの混
合ガスであってもよい。噴射剤のガスは複数のものを併
用することもできる。以上のうち、特に圧縮ガスが好ま
しく、特に窒素ガスを用いることが好ましい。
【0030】<エアゾール製品>以上の原液と発泡剤と
によって形成される除毛用エアゾール組成物は、噴射剤
と組み合わされて種々の形態のエアゾール製品とするこ
とができるが、好ましくは二重構造エアゾール容器を用
いてエアゾール製品とすることが好ましく、この場合に
は、当該エアゾール容器の内容器内に除毛用エアゾール
組成物が充填されると共に、当該エアゾール容器の外容
器内に噴射剤が充填されて本発明の除毛用エアゾール製
品が得られる。このような除毛用エアゾール製品によれ
ば、二重構造エアゾール容器においてはエアゾール組成
物と噴射剤とが離隔した状態とされており、しかも当該
エアゾール製品の使用過程における内容器の内部圧力の
変化が小さいために、当該内容器内に充填された当該エ
アゾール組成物における発泡剤の組成比率が一定に保た
れ、従って、使用末期に至るまで安定した性状が維持さ
れ、良好な噴射性が得られると共に、吐出物における皮
膚面上での安定した発泡特性が保持される。
【0031】更に、本発明の除毛用エアゾール組成物に
含有される有効成分は、金属に対して高い腐食作用を有
するものであるが、当該除毛用エアゾール製品における
二重構造エアゾール容器の内容器を、例えばプラスチッ
ク製のものとすること、または、当該内容器の内面にコ
ーティングを施すことによって、当該有効成分の腐食性
の問題を解消することができる。
【0032】このような除毛用エアゾール製品によれ
ば、対象とされる皮膚面上の個所にエアゾール組成物を
噴射して必要量を吐出させ、発泡後、これを塗り広げる
ことによって塗布し、その後例えば数分間から10分間
程度、塗布されたままの状態で放置してから、水洗い、
または拭き除くことによって十分な除毛効果を得ること
ができる。
【0033】以上のようなエアゾール組成物は、エアゾ
ール容器よりはクリーム状として吐出されるが、皮膚面
における体温によって発泡剤が気化することによって徐
々に発泡し、フォーム状となる。従って、クリーム状で
あることにより、毛髪に対する原液の付着液量が多く、
しかも適用された後に発泡してフォーム状となるために
高い延び性が得られ、その結果、対象となる皮膚面にお
いて当該組成物を均一に塗布することが容易である。し
かも、当該エアゾール組成物は毛髪に付着した後に発泡
するので、この発泡によって原液の毛髪に対する付着液
量が減少することがない。
【0034】以上の結果、エアゾール組成物の原液に含
有されているチオグリコール酸化合物とアルカリ剤とに
より、高い除毛効果が得られると共に、当該原液に含有
されている油脂分によって皮膚が傷むことが防止され、
不快な使用感を与えることがない。
【0035】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらにより限定されるものではない。 <実施例1〜5および比較例1〜5>表1に示す処方に
従って、各種の成分を混合することにより原液A〜Eを
調製し、この原液A〜Eの各々と各種の発泡剤とを表2
および表3に示す処方に従って混合することによりエア
ゾール組成物を調製した。そして、得られたエアゾール
組成物の各々を二重構造エアゾール容器の内容器内に充
填する一方、窒素ガスを外容器内に充填することにより
エアゾール製品を作製した。
【0036】実施例1〜5は、原液A〜Eの各々に、イ
ソペンタンまたはイソペンタンとイソブタンとの混合物
よりなる発泡剤を表2に示す割合でそれぞれ混合してエ
アゾール組成物を調製し、このエアゾール組成物により
除毛用エアゾール製品を作製した場合の例である。ま
た、比較例1〜5は、前記原液A〜Eの各々に、発泡剤
として35℃における蒸気圧が0.4MPaの液化石油
ガスを表3に示す割合でそれぞれ含有してエアゾール組
成物を調製し、このエアゾール組成物により除毛用エア
ゾール製品を作製した場合の例である。
【0037】そして、以上の実施例および比較例のエア
ゾール製品について、下記のテストを行った。 (1)液密度の測定 各エアゾール製品を、25℃の温度に設定された恒温槽
内に30分間以上保持し、その後、十分に震盪してから
半円球状の比重カップ(重量:W)に内容物を噴射させ
てサンプルを採取した。噴射から3秒間が経過した後
に、発泡により当該比重カップの上縁部より上方に***
した部分のサンプルを当該縁部に沿った面で取り除き、
当該比重カップを秤量し、その重量をW1とする。ま
た、同一の比重カップを20℃の水によって満たしたも
のを秤量し、その重量をW2として液密度の算出に用い
た。上記の結果より、下記の式を用いて各サンプルの液
密度を計算した。
【0038】
【数1】液密度=(W1−W)/(W2−W)
【0039】上記式中において、W1は「サンプル採取
時の重さ」、W2は「水を満たした比重カップの重
さ」、および、Wは「比重カップの重さ」である。ここ
に、液密度が小さいものが発泡性が高いことを示す。
【0040】(2)除毛効果 エアゾール製品の各々を、25℃の温度に設定された恒
温槽内に30分間以上保持し、その後十分に震盪し、各
エアゾール製品から5グラムの内容物を吐出させて人の
足部の皮膚面上に適用し、手の指を用いて5cm×5c
mの面積部分に塗り広げた。塗布してから5分間が経過
した後にティッシュペーパーで当該内容物を拭き除き、
除毛効果を毛髪の残留の程度によって評価した。すなわ
ち、適用面に生えていた毛髪のすべてが除毛された場合
を「A」、適用面に若干の毛髪が残留している場合を
「B」、適用面の半分以上に毛髪が残留した場合を
「C」、適用面において殆ど除毛効果を示さなかった場
合を「D」と評価した。
【0041】(3)発泡時間 上記のようにして得られたエアゾール製品を、25℃の
温度に設定された恒温槽内に30分間以上保持すると共
に、25℃の温度に設定された恒温室内に10mlのメ
スシリンダーを予め保存しておき、十分に震盪したエア
ゾール製品から当該メスシリンダー内へ噴射して5ml
のサンプルを採取した。その後、25℃において当該サ
ンプルが発泡して体積が7.5mlとなるまでに要した
時間を測定し、この時間を発泡時間として求めた。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】表2および表3に示す結果から、実施例1
〜5のものはいずれも比較的大きな液密度と、優れた除
毛効果を有するものであって、しかも、その発泡時間が
10秒間から60秒間でありクリーム状からフォーム状
へ徐々に発泡する特性を有するものであることが確認さ
れた。これに対し、比較例1〜5のものは、小さな液密
度と低い除毛効果を有するものであって、その発泡時間
は0.5秒から3秒であり、急激に発泡する特性を有す
るものであった。
【0046】上記の結果より、液密度の大きい実施例1
〜5は、比較例1〜5のそれぞれに比較して原液の毛髪
に対する付着液量が多いものであることが明らかであ
り、その結果、実施例1〜5の各例によれば、いずれも
優れた除毛効果が得られた。また、実施例1〜5におい
ては、ゆるやかな発泡を示すものであるために、フォー
ムを形成する前に、対象とする皮膚面上に除毛用エアゾ
ール組成物を適用してから均一に塗布することが容易な
ものであった。
【0047】
【発明の効果】本発明の除毛用エアゾール組成物は、吐
出された状態ではクリーム状であるが皮膚面上において
発泡剤が徐々に気化することによって徐々に発泡してフ
ォームを形成するものである。従って、適用時にはクリ
ーム状であるために原液が確実に毛髪に接触して毛髪に
対する原液の付着液量が多く、しかも、その後に発泡し
てフォーム状となるために高い延び性が得られ、その結
果、対象となる皮膚面において均一に塗布することが容
易である。そして、当該エアゾール組成物は毛髪に付着
した後に発泡するので、発泡作用によって毛髪に対する
原液の付着液量が減少することがない。
【0048】また、本発明の除毛用エアゾール製品によ
れば、二重構造エアゾール容器において、原液と噴射剤
とは離隔して保持されているため、使用の過程における
内容器内における圧力の変化は殆どなく、その結果、当
該除毛用エアゾール組成物の性状に変化がないために安
定した発泡特性が使用末期まで維持されると共に、腐食
作用を有する有効成分を含有する組成物を長期間安定し
て保存することができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4C083 AB032 AB051 AB172 AB432 AB442 AC011 AC012 AC022 AC071 AC072 AC122 AC182 AC241 AC242 AC342 AC422 AC442 AC712 AC771 AC772 AC852 AC902 AD152 AD282 BB01 BB11 CC18 DD08 DD47 EE05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チオグリコール酸化合物よりなる有効成
    分、アルカリ剤、油脂分、界面活性剤および水を含有し
    てなる原液と、 発泡剤とを含有してなり、吐出された後に徐々に発泡す
    ることを特徴とする除毛用エアゾール組成物。
  2. 【請求項2】 原液における、有効成分の含有割合が3
    〜8質量%であり、アルカリ剤の含有割合が0.1〜8
    質量%であることを特徴とする請求項1に記載の除毛用
    エアゾール組成物。
  3. 【請求項3】 原液が90〜99質量%および発泡剤が
    1〜10質量%の割合で含有されていることを特徴とす
    る請求項1または請求項2に記載の除毛用エアゾール組
    成物。
  4. 【請求項4】 有効成分が、チオグリコール酸またはそ
    の金属塩よりなることを特徴とする請求項1〜請求項3
    のいずれかに記載の除毛用エアゾール組成物。
  5. 【請求項5】 アルカリ剤が金属の水酸化物よりなるこ
    とを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の
    除毛用エアゾール組成物。
  6. 【請求項6】 油脂分が、脂肪酸および高級アルコール
    よりなる群から選ばれた少なくとも一種よりなることを
    特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の除毛
    用エアゾール組成物。
  7. 【請求項7】 発泡剤が、35℃において0.2MPa
    未満の蒸気圧を有する液化石油系炭化水素よりなること
    を特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の除
    毛用エアゾール組成物。
  8. 【請求項8】 発泡剤を構成する液化石油系炭化水素
    が、イソペンタン、または70質量%以上のイソペンタ
    ンと30質量%以下のイソブタンとの混合物よりなるこ
    とを特徴とする請求項7に記載の除毛用エアゾール組成
    物。
  9. 【請求項9】 内容器および外容器を有してなる二重構
    造エアゾール容器を備え、請求項1〜請求項8のいずれ
    かに記載のエアゾール組成物が内容器内に充填され、噴
    射剤が外容器内に充填されてなることを特徴とする除毛
    用エアゾール製品。
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