JP2001243650A - 発散角変換レンズ及び光ピックアップ装置 - Google Patents

発散角変換レンズ及び光ピックアップ装置

Info

Publication number
JP2001243650A
JP2001243650A JP2000053858A JP2000053858A JP2001243650A JP 2001243650 A JP2001243650 A JP 2001243650A JP 2000053858 A JP2000053858 A JP 2000053858A JP 2000053858 A JP2000053858 A JP 2000053858A JP 2001243650 A JP2001243650 A JP 2001243650A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
divergence angle
lens
optical pickup
light source
pickup device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000053858A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichiro Saito
真一郎 斉藤
Toshiyuki Kojima
俊之 小嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2000053858A priority Critical patent/JP2001243650A/ja
Publication of JP2001243650A publication Critical patent/JP2001243650A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lenses (AREA)
  • Optical Head (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 モードホップや温度変化等の様々的要因に対
して、安定した光束を出射することのできる発散角変換
レンズ及び光ピックアップ装置を提供する。 【解決手段】 この発散角変換レンズ1は、光ピックア
ップ装置のレーザ光源2と対物レンズ5との間に配置さ
れ、レーザ光源から出射された光束の発散角を変換す
る。環境温度25℃におけるレーザ光源の発振波長ずれ
±1.5nmに対して軸上色収差が±4μmの範囲内で
あり、焦点距離をfc(mm)、環境温度25℃におけ
る近軸像点位置をfB0(mm)、環境温度55℃におけ
る近軸像点位置fB2(mm)としたとき、 0.0007×fc−0.004≦fB2−fB0≦0.0007×fc+
0.004 を満足する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ピックアップ装
置に使用される発散角変換素子、特に高密度光ディスク
に好適に使用される発散角変換レンズ及び光ピックアッ
プ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現状の高密度光ディスクであるDVDで
は、半導体レーザの波長が635〜660nm、対物レ
ンズの開口数(NA)を0.6で構成して4.7Gbyte
の記憶容量を達成している。一方、最近になって波長4
00nm程度の青色半導体レーザが商品化され、この青
色半導体レーザを使用した新規の高密度光ディスクシス
テムの実用化が期待される。例として、レーザ波長40
0nm、対物レンズのNAを0.85とすることで20
Gbyteの記憶容量が可能となる。
【0003】このように、光ディスクの更なる高密度化
には、レーザ短波長化技術と高NA化技術とが不可欠と
なってくるが、従来の集光光学系は、新規の高密度光デ
ィスクシステムに対して、実用に供することかできるも
のではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記レーザ短波長化技
術と高NA化技術の技術投入にあたっては、光ディスク
の情報記録面上に光スポットを形成する集光光学系(発
散角変換素子及び対物レンズ)には次のような配慮が必
要であることを見出した。
【0005】まず、波長の短波長化技術では、着色度や
短波長領域における内部透過率といった側面から集光光
学系に使用出来るガラス材には制限が生じる。
【0006】また、高NA化技術に対しては、集光光学
系の軸上色収差の発生を抑えておく必要がある。例とし
て、基準波長λ0に対して球面収差を完全に補正した対
物レンズ(ベストフォーカス位置の波面収差の平均自乗
根Wrms=0)で波長変動δλがあった場合を想定す
る。ここで、波長変動時には球面収差が変化せずにバッ
クフォーカスfBがδfBだけ変化したと仮定すると、
このバックフォーカスの変動に対してフォーカシングが
行われないときにはWrmsが次の式(1)のようにな
る。 Wrms=0.145×{(NA)2/λ}×|δfB| (1)
【0007】即ち、一般のDVDのNA0.6,波長6
55nmの場合に比べて、NA0.85、波長400n
mの新規光ディスクシステムの場合には、波面収差の許
容量が同じときには|δfB|の効きが後者は前者の
3.3倍であり、より軸上色収差の発生を抑える必要が
ある。
【0008】この軸上色収差を発生させる要因は様々あ
るが、発散角変換素子に着目すると発生要因は2つ考え
られる。これを図2〜図5を参照して説明する。
【0009】その1つはモードホップによる半導体レー
ザの発振波長の変動δλに伴う軸上色収差である。図2
が標準状態(λ=λ0、δT=+0℃)における発散角
変換素子51の近軸像点位置を示す図であり、近軸像点
位置と半導体レーザ発光点50が一致すると、発散角変
換素子51からは平行光が出射される。図2において、
左から右方向への平行光束の結像位置をレーザ発光点5
0とし、発散角変換素子51とレーザ発光点50との間
隔がfB0であるとする。ここで、図3のように、レー
ザ光源の波長がδλだけ変化した場合の発散角変換素子
51の近軸像点位置がfB1のとき、上で述べた軸上色
収差は(fB0−fB1)で表され、これだけの軸上色
収差が発生する。
【0010】残りの1つは温度変化δTによって軸上色
収差が発生する可能性が考えられる。図4(a)のよう
に発散角変換素子51は保持部材53に固定される。好
ましくは図4(a)に示されたように、発散角変換素子
52が固定された保持部材53は、その一端側がレーザ
光源52を基準とする位置となるようにレーザ光源52
と一体的に固定されることが望ましく、そのような場合
に、図4(b)のように温度変化時には保持部材53の
線膨張係数に応じた膨張量δLが発生するので、見かけ
上はレーザ光源52の位置が変動したことと同じにな
る。
【0011】更に、温度変化δTに伴って、レーザ光源
の波長がシフトし、発散角変換素子51のガラス材の屈
折率変化δnが生じるので、図5のように発散角変換素
子の焦点距離が変化しfB2になることが考えられる。
ここで、(fB2−fB0)とδLとがリンクしない場
合には、発散角変換素子51からの広がり角度が変化し
てしまう。これは、集光光学系全体としてはレーザ発光
点の位置が変化することと同意である。
【0012】この(fB2−fB0)とδLについて具
体的な例で説明する。青色半導体レーザ、及び発散角変
換素子としてアクリル樹脂製の単玉コリメータ(f=1
0mm)において温度変化δT=+30℃を想定する。
まず、温度変化によって、図4(b)のようにレーザ光
源52と発散角変換素子51とを保持する固定部材53
の長さがδLだけ膨張する。固定部材53の材質をアル
ミニウム(線膨張係数は23×10-6/℃)、固定部材
53のもともとの長さがコリメータの焦点距離と等しい
とすると膨張量δLは、次のようになる。
【0013】δL=30×23×10-6×10=0.0
069(mm)
【0014】一方、温度上昇によりプラスチックの屈折
率がδn変化し、同時に線膨張するが、この場合のコリ
メータレンズの焦点位置変位量δfは、 δf=−δn/(n−1)×f (2) で近似される。アクリル樹脂のδn/δTがδn/δT
=−1.2×10-4であるので、δT=+30℃、n=
1.5においては δf=0.072(mm) となる。このδLとδfとがほぼ等しければ、温度上昇
時にコリメータレンズからは平行光が出射されるが、上
記の場合には、δf≫δLであり、コリメータレンズか
らは発散光が出射する。つまり、集光光学系全体から見
ると発光点の位置ズレが発生したこと同じであり、アル
ミニウム部材とアクリル樹脂製の単玉コリメータとの組
み合わせでは、温度特性上好ましくないといえる。
【0015】仮に、対物レンズf=1.76mm,コリ
メータレンズf=10mmの集光光学系としたとき、レ
ーザ発光点が4μm移動すると、集光光学系の像点ズレ
量δfB=0.124μmである。λ=400nm,N
A=0.85の光学系では、式(1)よりWrms=
0.032λrmsとなる。
【0016】以上のように、高密度システム、言い換え
れば、高NA化及び短波長化された光ピックアップ装置
では、特に、高NA化されればされるほど、モードホッ
プや温度変化を要因として発生する僅かな発光点ズレ量
によって、集光光学系全体としては無視できない収差が
発生してしまう。
【0017】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、モードホップや温度変化等の様々な要因に対し
て、安定した光束を出射することのできる発散角変換レ
ンズ及び光ピックアップ装置を提供することを目的とす
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による発散角変換レンズは、光ピックアップ
装置のレーザ光源と対物レンズとの間に配置され、前記
レーザ光源から出射された光束の発散角を変換する発散
角変換レンズであって、環境温度25℃におけるレーザ
光源の発振波長ずれ±1.5nmに対して軸上色収差が
±4μmの範囲内であり、焦点距離をfc(mm)、環
境温度25℃における近軸像点位置をf B0(mm)、環
境温度55℃における近軸像点位置fB2(mm)とした
とき、 0.0007×fc−0.004≦fB2−fB0≦0.0007×fc+0.004 (3) を満足することを特徴とする。
【0019】この発散角変換レンズによれば、温度上昇
時にオーバーの軸上色収差を発生させる構成としておく
ことにより、温度上昇によりレーザ光源と発散角変換レ
ンズとの間隔が延びた場合でも、発散角変換レンズから
所定の発散角で光束の出射が可能となる。従って、様々
な外的要因により温度上昇が生じても、安定した光束を
出射することのできる発散角変換レンズを実現できる。
【0020】また、温度変化に対する屈折率変化dn/
dT(/℃)が −10.0×10-6≦dn/dT≦2.0×10-6 (4) を満たす材料を少なくとも一部に有することが好まし
い。この場合、前記材料の温度変化に対する屈折率変化
dn/dT(/℃)が −6.0×10-6≦dn/dT≦1.0×10-6 (5) であり、前記材料で構成された部分単体の焦点距離が正であることが好ましい。
【0021】また、前記材料はガラスであり、該ガラス
上に紫外線硬化樹脂層が形成されていることが好まし
い。また、該ガラスで構成された部分と、プラスチック
で構成された部分とを有することが好ましい。この場
合、前記ガラスで構成された部分及び前記プラスチック
で構成された部分とは、ガラスレンズとプラスチックレ
ンズとの貼合せにより形成することができる。
【0022】また、前記プラスチックで構成された部分
単体の焦点距離をfpとしたとき、前記焦点距離fcと
の関係は、次の式(6)を満足することが好ましい。
【0023】 |fc/fp|≦0.16 (6)
【0024】式(6)で上限値以下であると、プラスチ
ックレンズのパワーが大きくなり過ぎず、温度上昇時の
B2がfB0よりも大きくなり過ぎることはなく、好まし
い。この場合、次の式(7)を満足することが更に好ま
しい。
【0025】 |fc/fp|≦0.08 (7)
【0026】また、少なくとも1面が回折作用を有する
回折面であるように構成できる。また、上述の発散角変
換レンズがコリメートレンズであることが好ましい。
【0027】また、本発明による光ピックアップ装置
は、レーザ光源と、このレーザ光源から出射された光束
の発散角を変換する発散角変換レンズと、対物レンズと
を有し、前記発散角変換レンズは、前記レーザ光源と前
記対物レンズとの間に配置されるとともに、環境温度2
5℃におけるレーザ光源の発振波長ずれ±1.5nmに
対して、軸上色収差が±4μmの範囲内であり、環境温
度25℃における近軸像点位置と、環境温度55℃にお
ける近軸像点位置との差が3μm以下であることを特徴
とする。
【0028】また、前記レーザ光源と前記発散角変換レ
ンズとを保持する保持部材を有することが好ましく、環
境温度が25℃から55℃に変化した際の前記保持部材
の膨張量が3μm以下であることが好ましい。また、前
記レーザ光源と前記発散角変換レンズとを別々の保持部
材により保持するように構成してもよい。
【0029】また、本発明による別の光ピックアップ装
置は、レーザ光源と、このレーザ光源から出射された光
束の発散角を変換する発散角変換レンズと、対物レンズ
とを有し、前記発散角変換レンズは、前記レーザ光源と
前記対物レンズとの間に配置されるとともに、環境温度
25℃におけるレーザ光源の発振波長ずれ±1.5nm
に対して、軸上色収差が±4μmの範囲内であり、焦点
距離をfc(mm)、環境温度25℃における近軸像点
位置をfB0(mm)、環境温度55℃における近軸像点
距離fB2(mm)としたとき、 0.0007×fc−0.004≦fB2−fB0≦0.0007×fc+
0.004 を満足することを特徴とする。
【0030】また、本発明による更に別の光ピックアッ
プ装置は、レーザ光源と、このレーザ光源から出射され
た光束の発散角を変換する発散角変換レンズと、対物レ
ンズとを有し、前記発散角変換レンズは、前記レーザ光
源と前記対物レンズとの間に配置されるとともに、環境
温度25℃におけるレーザ光源の発振波長ずれ±1.5
nmに対して、軸上色収差が±4μmの範囲内であり、
環境温度25℃における前記レーザ光源の発光点と前記
発散角変換レンズとの間隔に対して、環境温度55℃に
おける前記レーザ光源の発光点と前記発散角変換レンズ
との間隔の膨張量をLμmとしたとき、環境温度25℃
における近軸像点位置と、環境温度55℃における近軸
像点位置との差が、(L−4)μm以上(L+4)μm
以下であることを特徴とする。
【0031】上述の各光ピックアップ装置によれば、発
散角変換レンズを温度上昇時にオーバーの軸上色収差を
発生させる構成とすることにより、温度上昇によりレー
ザ光源と発散角変換レンズとの間隔が延びた場合でも、
発散角変換レンズから所定の発散角で光束の出射が可能
となる。従って、様々な外的要因により温度上昇が生じ
ても、安定した光束を出射することのできる発散角変換
レンズを実現でき、光ピックアップ装置において安定し
た光照射動作を実現できる。
【0032】また、前記発散角変換レンズは、温度変化
に対する屈折率変化dn/dT(/℃)が −10.0×10-6≦dn/dT≦2.0×10-6 を満たす材料を少なくとも一部に有することが好まし
く、また、前記材料の温度変化に対する屈折率変化dn
/dT(/℃)が、 −6.0×10-6≦dn/dT≦1.0×10-6 であり、前記材料で構成された部分単体の焦点距離が正
であることが好ましい。
【0033】また、前記材料はガラスであり、該ガラス
上に紫外線硬化樹脂層が形成されていることが好まし
く、また、前記材料はガラスであり、該ガラスで構成さ
れた部分と、プラスチックで構成された部分とを有する
ことが好ましい。
【0034】また、前記ガラスで構成された部分及び前
記プラスチックで構成された部分とは、ガラスレンズと
プラスチックレンズとの貼合せにより形成することがで
きる。
【0035】また、前記発散角変換レンズの焦点距離を
fcとし、前記発散角変換レンズの前記プラスチックで
構成された部分単体の焦点距躍をfpとしたとき、前記
焦点距離fcとの関係は、次の式(6)を満足すること
が好ましい。
【0036】 |fc/fp|≦0.16 (6)
【0037】上限値以下であると、プラスチックレンズ
のパワーが大きくなり過ぎず、温度上昇時のfB2がfB0
よりも大きくなり過ぎることはなく、好ましい。この場
合、式(7)を満足することが更に好ましい。
【0038】 |fc/fp|≦0.08 (7)
【0039】また、前記発散角変換レンズの少なくとも
1面が回折作用を有する回折面であるように構成でき
る。また、前記発散角変換レンズがコリメートレンズで
あることが好ましい。
【0040】また、前記対物レンズの開口数が0.65
以上であるようにできる。また、前記レーザ光源の波長
が450nm以下とした上述の光ピックアップ装置によ
り、青色半導体レーザ等を使用した新規の高密度光ディ
スクシステムの実用化を実現できる。
【0041】また、本発明による更に別の光ピックアッ
プ装置は、レーザ光源と、このレーザ光源から出射され
た光束の発散角を変換する発散角変換レンズと、対物レ
ンズとを有し、前記発散角変換レンズは、前記レーザ光
源と前記対物レンズとの間に配置され、前記レーザ光源
とともに保持部材に保持され、環境温度25℃における
レーザ光源の発振波長ずれ±1.5nmに対して、軸上
色収差が±4μmの範囲内であり、焦点距離をfc(m
m)、環境温度25℃における近軸像点位置をfB0(m
m)、環境温度55℃における近軸像点距離fB2(m
m)、前記保持部材の線膨張率をαとしたとき、 30×α×fc−0.004≦fB2−fB0≦30×α×fc+0.004 (8) を満足することを特徴とする。
【0042】この光ピックアップ装置によれば、発散角
変換レンズを温度上昇時にオーバーの軸上色収差を発生
させる構成とすることにより、温度上昇により保持部材
においてレーザ光源と発散角変換レンズとの間隔が延び
た場合でも、発散角変換レンズから所定の発散角で光束
の出射が可能となる。従って、様々な外的要因により温
度上昇が生じても、安定した光束を出射することのでき
る発散角変換レンズを実現でき、光ピックアップ装置に
おいて安定した光照射動作を実現できる。
【0043】なお、上述の各光ピックアップ装置は、発
散角変換レンズ及び対物レンズを介してレーザ光源から
の光束を光情報記録媒体の記録面に集光し、その光情報
記録媒体からの光を検出器で検出することにより、光情
報記録媒体に対する情報の記録および/または再生を行
うことができる。この光情報記録媒体には、例えば、C
D, CD-R, CD-RW, CD-Video, CD-ROM等の各種CD、DVD,
DVD-ROM, DVD-RAM, DVD-R, DVD-RW等の各種DVD、或
いはMD等のディスク状の情報記録媒体が挙げられる
が、更に記録密度を高めた新規の高密度情報記録媒体を
も含む。特に、対物レンズに対して高い開口数NA及び
/または光源に短い波長が要求される新規の情報記録媒
体に対して有用な光ピックアップ装置である。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、発明の実
施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。
【0045】〈第1の実施の形態〉第1の実施の形態に
ついて説明する。図1は第1の実施の形態による光ピッ
クアップ装置の概略構成図である。
【0046】図1の光ピックアップ装置は、レーザ光源
としてのGaN青色半導体レーザ2と、発散角変換レン
ズとしてのコリメータレンズ(焦点距離fc)1と、青
色半導体レーザ2からのレーザ光を光情報記憶媒体であ
る光ディスク6の情報記録面に集光する対物レンズ5
と、コリメータ1と青色半導体レーザ2をそれぞれ固定
する保持部材3とを備える。
【0047】更に、図1の光ピックアップ装置には、コ
リメータレンズ1と対物レンズ5との間にはビーム整形
素子4が配置され、これにより、青色半導体レーザ1の
非点格差を緩和し(広がり角度の小さい方向を拡大し
て)対物レンズ5にはほぼ円形状の光束が入射する。即
ち、青色半導体レーザ2から出射した光はコリメータレ
ンズ1によって平行光束となり、更にビーム整形素子4
によって円形の平行光束に変換される。対物レンズ5の
半導体レーザ1側には絞り8が配置されており、光束径
が制限される。対物レンズ5に入射した光束は光ディス
ク6の情報記録面上に集光されるが、その際、アクチュ
エータ7によって対物レンズ5をフォーカシングする。
なお、光ピックアップ装置は、光ディスク6の情報記録
面からの光を受光するための受光器等(図示省略)を備
える。
【0048】本実施の形態のコリメータレンズ1は、温
度変化のない環境下(δT=0℃:室温25℃)におい
て、波長の違いによる軸上色収差を補正している。例え
ば、図2及び図3でfB0≒fB1となるようにして補
正できる。補正手段は色々あり、コリメータレンズ1が
単玉の場合には単純に分散値(アッベ数)νが大きい方
が好ましい。2枚玉で補正する場合の例としては、一般
的な色消しレンズである凸クラウンガラスと凹フリント
ガラスとの貼り合わせレンズ等がある。また、コリメー
タレンズ1に回折面を形成し軸上色収差を補正するよう
にしてもよい。これらによりモードホップによるレーザ
光源の波長シフトが生じた時でも、コリメータからは平
行光束が出射される。
【0049】また、線膨張係数がアルミニウムに比べて
十分小さい材料で青色半導体レーザとコリメータレンズ
とを保持することが好ましい。または青色半導体レーザ
とコリメータレンズとをそれぞれ別枠に取り付けること
で結果として温度上昇時にレーザとコリメータとの間隔
が変わらないように構成してもよい。この例を図6によ
り説明すると、コリメータレンズ1を枠体11に取り付
けて保持し、レーザ光源2を別の枠体12に取り付けて
保持することにより、図4(b)においてδL≒0とな
るようにする。
【0050】以上のようにして温度変化時のコリメータ
レンズの焦点位置ズレ量δfを±3μm以内となるよう
にすれば良い。このδfは、図5、図2においてδf=
fB2−fB0≒0である。単玉コリメータの場合には
式(2)から明らかなようにδn≒0であればよく、つ
まりdn/dT≒0であれば良い。そのようなガラス材
の例としてはオハラ社製のガラス「S−FSL5」があ
る。また、2種類のガラス材でコリメータレンズを構成
する場合には、次の式(9)を満足すれば、温度変化時
のコリメータレンズの焦点位置ズレ量δfを小さくでき
る。 {−δn1/(n1−1)×f1+δn2/(n2−1)×f2}≒0 (9) 但し、ni、fiはi番目のガラス材の屈折率及び焦点
距離 1/fc=1/f1+1/f2、である。
【0051】式(9)を満足する解は、凸凸の組み合わ
せ、凸凹の組み合わせ等、色々存在するが、通常の色消
し条件を更に考慮すると、 f1=fc(ν1−ν2)/ν1 f2=fc(ν2−ν1)/ν2 但し νi、はi番目の分散値 であるので、これらを満足するガラス材を上記した近軸
計算から選別した上で実際に収差補正設計を行なえば良
い。
【0052】なお、本発明は本実施の形態に限定される
ものではない。光ピックアップ装置のレーザ光源と対物
レンズとの間に配置され、レーザ光源から出射された光
束の発散角を変換する発散角変換レンズ(いわゆる、カ
ップリングレンズ)であれば良い。即ち、対物レンズに
平行光束を入射させるコリメータレンズの実施の形態を
示したが、これに限らず対物レンズに非平行光束を入射
させるカップリングレンズでも構わない。要は、モード
ホップによるレーザ発振波長変化に関らず、あるいは温
度変化によるレーザ発振波長シフトに関らず、ほぼ同一
の光束が安定して対物レンズに入射することを可能とし
ているものである。
【0053】また、ビーム整形素子をコリメータレンズ
と対物レンズとの間に挿入したが、省略しても構わな
い。このような2軸方向でパワーの異なる素子を導入す
ると、発光点ズレによって非点収差が発生する。この非
点収差は対物レンズのフォーカシングさせても消し去る
ことは出来ない。従って、今後青色半導体レーザの性能
が向上しレーザ出力が大きいものや、非点格差が小さい
青色半導体レーザが商品化されればこのビーム整形素子
を省略することは十分可能である。
【0054】さらに、青色半導体レーザに限らず、従来
の650nm程度の赤色半導体レーザで、対物レンズを
高NA化(≧0.65)とした光学系にも有効であるこ
とは言うまでもない。
【0055】〈第2の実施の形態〉
【0056】次に、第2の実施の形態について説明す
る。この実施の形態の発散角変換レンズを使用した光ピ
ックアップ装置は、温度上昇時において青色半導体レー
ザとコリメータレンズとを保持する部材が膨張し、発散
角変換レンズがその発光点位置ズレをキャンセルするよ
うな色収差を発生させる以外は、上述したものと同様で
あるので、重複箇所については説明を省略する。本実施
の形態における発散角変換レンズとしてのコリメータレ
ンズ(焦点距離fc)について説明する。
【0057】本実施の形態のコリメータレンズは、温度
変化のない環境下δT=0℃において、波長の違いによ
る軸上色収差を補正している。補正手段は色々あり、コ
リメータレンズ1が単玉の場合には単純に分散値(アッ
ベ数)νが大きい方が好ましい。2枚玉で補正する場合
の例としては、一般的な色消しレンズである凸クラウン
ガラスと凹フリントガラスとの貼り合わせレンズ等があ
る。また、コリメータレンズに回折面を形成し軸上色収
差を補正するようにしてもよい。
【0058】ここで、青色半導体レーザとコリメータレ
ンズとを保持する保持部材3(図1)が温度上昇δTに
よって膨張し、その膨張量δLは保持部材3の線膨張係
数をαとすると、上述したように、 δL=α×δT×fc (mm) で近似できる(図4参照)。
【0059】一方、温度上昇により、青色半導体レーザ
はその発振波長がシフトし、コリメータレンズにとって
は波長変化に伴う屈折率変化と温度変化に伴う屈折率変
化が生じ、結果として焦点位置ズレδfが発生するので
あるが、この焦点位置ズレδfと保持部材3の膨張量δ
Lとをほぼ同じにすることで、温度上昇による発光点位
置ずれを緩和することが可能となる。すなわち、温度上
昇時にコリメータレンズのパワーが弱くなることが好ま
しい。通常のガラス材では、波長が長くなると屈折率が
低くなるが、屈折率変化に関してはdn/dTが正であ
るガラス材が多い。コリメータレンズが凸単玉の場合に
は、正のパワーを弱くしなければならないので、温度上
昇時に屈折率が低くなることが望ましい。このようなd
n/dT≦0であるガラス材としては、例えばオハラ社
製の「S−FPL51」がある。このようなdn/dT
≦0であるガラス材は少数であるが存在し、これらのガ
ラス材はν値も大きく、短波長の内部透過率も高い傾向
があり、短波長用のコリメータレンズとしては好まし
い。
【0060】また、2枚玉の場合及び回折面を設けた解
もそれぞれ存在可能であり、以下の実施例で説明する。
【0061】なお、本発明は本実施の形態に限定される
ものではない。光ピックアップ装置のレーザ主源と対物
レンズとの間に配置され、レーザ光源から出射された光
束の発散角を変換する発散角変換レンズ(いわゆる、カ
ップリングレンズ)であれば良い。即ち、対物レンズに
平行光束を入射させるコリメータレンズの実施の形態を
示したが、これに限らず対物レンズに非平行光束を入射
させるカップリングレンズでも構わない。要は、モード
ホップによるレーザ発振波長変化に関わらず、あるいは
温度変化によるレーザ発振波長シフトに関わらず、ほぼ
同一の光束が安定して対物レンズに入射することを可能
としているものである。
【0062】また、ビーム整形素子をコリメータレンズ
と対物レンズとの間に挿入したが、省略しても構わな
い。このような2軸方向でパワーの異なる素子を導入す
ると、発光点ズレによって非点収差が発生する。この非
点収差は対物レンズをフォーカシングさせても消し去る
ことは出来ない。従って、今後青色半導体レーザの性能
が向上しレーザ出力が大きいものや、非点格差が小さい
青色半導体レーザが商品化されればこのビーム整形素子
を省略することは十分可能である。
【0063】さらに、青色半導体レーザに限らず、従来
の650nm程度の赤色半導体レーザで、対物レンズを
高NA化(≧0.65)とした光学系にも適用可能であ
ることは言うまでもない。
【0064】
【実施例】以下、本発明の実施例1〜7について説明す
る。
【0065】(実施例1)
【0066】本実施例1は上述した第2の実施の形態に
関する実施例である。青色半導体レーザの波長λ=40
5nm、dλ/dT=+0.05nm/℃であり、発散
角変換素子であるコリメータレンズの焦点距離fc=1
0mmである。青色半導体レーザとコリメータレンズと
は図1のように同一の保持部材に取り付けられており、
部材の材質はアルミニウムである。従って、温度上昇δ
T=+30℃の場合、保持部材の膨張量δLは、上述の
ように、δL≒ 0.0069(mm)である。コリメ
ータレンズは片面非球面のガラス単玉レンズであり、ガ
ラス材はオハラ社製の「S−FPL51」(dn/dT
=−5.3×10-6/℃)とした。表1にコリメータレ
ンズのレンズデータを示す。
【0067】
【表1】
【0068】なお、表1においては、対物レンズ側から
平行光束が入射する光学系で示している。従って、像点
の位置とレーザ発光点との位置とが一致した場合に、実
際の光ピックアップ装置ではコリメータレンズからは平
行光束が出射する。また、rは面の曲率半径を、dは第
i番目の面と第i+1番目の面までの面間隔を、nは屈
折率を示している。第1面は絞りであり、絞り径φ=
3.0mmである。
【0069】また、非球面の式は次の数1に基くものと
する。ただし、Xは光軸方向の軸、Hは光軸と垂直の
軸、光の進行方向を正とし、κは円錐係数、Ajは非球
面係数、Pjは非球面のべき数である。
【0070】
【数1】
【0071】表1から明らかなように、モードホップに
おける波長シフトが起こった場合の軸上色収差は|fB
0−fB1|=2.7μm(δT=0℃の環境下で、波
長シフトδλ=+1.5nm)。温度上昇時の、波長変
化に伴う屈折率変化と屈折率変化から生じる焦点位置ズ
レδf(=fB2−fB0)=+5.7μmであり、保
持部材の膨張量δLをキャンセルする色収差を発生して
いることが解る。ここで、仮に「S−FPL51」のd
n/dTが+2.0×10-6/℃の場合には、上記δf
がそれぞれ+1.5μmとなりδLがキャンセル出来な
くなるので好ましくない。
【0072】(実施例2)
【0073】本実施例2は上述した第2の実施の形態に
関する実施例である。青色半導体レーザの波長λ=40
5nm、dλ/dT=+0.05nm/℃であり、発散
角変換素子であるコリメータレンズの焦点距離fc=1
0mmである。青色半導体レーザとコリメータレンズと
は同一の保持部材に取り付けられており、保持部材の材
質はアルミニウムである。従って、温度上昇δT=+3
0℃の場合、部材の膨張量δLは同様に、δL≒ 0.
0069(mm)である。
【0074】コリメータレンズは両面球面のガラスレン
ズ(単体の焦点距離f=10.429mm)の片面に、
弱い正のパワー(単体の焦点距離f=224mm)の紫
外線硬化樹脂層を設け、この樹脂層に非球面を施したハ
イブリッドレンズである。ガラス材はオハラ社製の「S
−FSL5」(dn/dT=0/℃)であり、紫外線硬
化樹脂のδn/δTは−1.2×10−4である。表2
にコリメータレンズのレンズデータを示す。
【0075】
【表2】
【0076】表2から明らかなように、モードホップに
おける波長シフトが起こった場合の軸上色収差はfB0
−fB1=3.3μm(δT=0℃の環境下で、波長シ
フトδλ=+1.5nm)。温度上昇時の、波長変化に
伴う屈折率変化と屈折率変化から生じる焦点位置ズレδ
f(=fB2−fB0)=+6.5μmであり、部材の
膨張量δLをキャンセルする色収差を発生していること
が解る。ここで、仮に「S−FSL5」のdn/dTが
−10.0×10-6/℃の場合には上記δfがそれぞれ
+12μmとなり、δLがキャンセル出来なくなるので
好ましくない。
【0077】(実施例3)
【0078】本実施例3は上述した第2の実施の形態に
関する実施例である。青色半導体レーザの波長λ=40
5nm,dλ/dT=+0.05nm/℃であり、発散
角変換素子であるコリメータレンズの焦点距離fc=1
0mmである。青色半導体レーザとコリメータレンズと
は同一の保持部材に取り付けられており、保持部材の材
質はアルミニウムである。従って、温度上昇δT=+3
0℃の場合、保持部材の膨張量δLは同様に、δL≒
0.0069(mm)である。
【0079】コリメータレンズは両面球面の凸ガラスレ
ンズ(単体の焦点距離f=5.165mm)と、両面球
面の凹のパワーを有するガラスレンズ(単体の焦点距離
f=−10.65mm)との貼り合わせレンズである。
ガラス材はオハラ社製の「S−BAL3」(dn/dT
=+0.5×10-6/℃)と、オハラ社製の「S−LA
H53」(dn/dT=+9.2×10-6/℃)で構成
した。表3にコリメータレンズのレンズデータを示す。
【0080】
【表3】
【0081】表3から明らかなように、モードホップに
おける波長シフトが起こった場合の軸上色収差はfB0
−fB1=3.2μm(δT=0℃の環境下で、波長シ
フトδλ=+1.5nm)。温度上昇時の、波長変化に
伴う屈折率変化と屈折率変化から生じる焦点位置ズレδ
f(=fB2−fB0)=+5.4μmであり、部材の
膨張量δLをキャンセルする色収差を発生していること
が解る。
【0082】(実施例4)
【0083】本実施例4は上述した第2の実施の形態に
関する実施例である。青色半導体レーザの波長λ=40
5nm,dλ/dT=+0.05nm/℃であり、発散
角変換素子であるコリメータレンズの焦点距離fc=1
0mmである。青色半導体レーザとコリメータレンズと
は同一の保持部材に取り付けられており、保持部材の材
質はアルミニウムである。従って、温度上昇δT=+3
0℃の場合、保持部材の膨張量δLは同様に、δL≒
0.0069(mm)である。
【0084】コリメータレンズは平凸のガラスレンズ
(単体の焦点距離f=10.65mm)と、片面非球面
片面平面の弱い正のパワーを有するプラスチックレンズ
(単体の焦点距離f=146.4mm)との貼り合わせ
レンズである。ガラス材はオハラ社製の「S−FSL
5」(dn/dT=0/℃)であり、プラスチックレン
ズのδn/δTは−1.2×10-4である。表4にコリ
メータレンズのレンズデータを示す。
【0085】
【表4】
【0086】表4から明らかなように、モードホップに
おける波長シフトが起こった場合の軸上色収差はfB0
−fB1=3.3μm(δT=0℃の環境下で、波長シ
フトδλ=+1.5nm)。温度上昇時の、波長変化に
伴う屈折率変化と屈折率変化から生じる焦点位置ズレδ
f(=fB2−fB0)=+5.9μmであり、部材の
膨張量δLをキャンセルする色収差を発生していること
が解る。
【0087】(実施例5)
【0088】本実施例5は上述した第2の実施の形態に
関する実施例である。青色半導体レーザの波長λ=40
5nm,dλ/dT=+0.05nm/℃であり、発散
角変換素子であるコリメータレンズの焦点距離fc=1
0mmである。青色半導体レーザとコリメータレンズと
は同一の保持部材に取り付けられており、保持部材の材
質はアルミニウムである。従って、温度上昇δT=+3
0℃の場合、部材の膨張量δLは同様に、δL≒ 0.
0069(mm)である。コリメータレンズは単玉の非
球面ガラスレンズであり、ガラス材はオハラ社製の「S
−FPL51」(dn/dT=−5.3×10-6/℃)
とした。表5にコリメータレンズのレンズデータを示
す。
【0089】
【表5】
【0090】そして、コリメータレンズの第2面には、
光軸と同心円状に回折パターン(回折輪帯)が設けられ
ている。一般に回折輪帯のピッチは、位相差関数もしく
は光路差関数を使って定義される。具体的には、位相差
関数ΦBは単位をラジアンとして以下の数2で表され、
光路差関数Φbは単位をmmとして以下の数3で表され
る。
【0091】
【数2】
【数3】
【0092】これらの2つの表現方法は、単位が異なる
が、回折輪帯のピッチを表す意味では同等である。即
ち、主波長λ(mm)に対し、単位をラジアンとした位
相差関数の係数Bに、λ/2πを掛ければ光路差関数の
係数bに換算でき、また逆に単位をmmとした光路差関
数の係数bに、2π/λを掛ければ位相差関数の係数B
に換算できる。なお、以下の実施例の場合、λは青色半
導体レーザの主波長405nmである。
【0093】表5から明らかなように、モードホップに
おける波長シフトが起こった場合の軸上色収差はfB0
−fB1=0.2μm(δT=0℃の環境下で、波長シ
フトδλ=+1.5nm)。温度上昇時の、波長変化に
伴う屈折率変化と屈折率変化から生じる焦点位置ズレδ
f(=fB2−fB0)=+3.0μmであり、部材の
膨張量δLをキャンセルする色収差を発生していること
が解る。
【0094】(実施例6)
【0095】本実施例6は上述した第2の実施の形態に
関する実施例である。青色半導体レーザの波長λ=40
5nm,dλ/dT=+0.05nm/℃であり、発散
角変換素子であるコリメータレンズの焦点距離fc=1
0mmである。青色半導体レーザとコリメータレンズと
は同一の保持部材に取り付けられており、保持部材の材
質はアルミニウムである。従って、温度上昇δT=+3
0℃の場合、部材の膨張量δLは同様に、δL≒ 0.
0069(mm)である。
【0096】コリメータレンズはガラスレンズの表面上
に、紫外線硬化樹脂層を形成すると共に樹脂層の表面側
に輪帯回折を設けた例である。ガラス材はオハラ社製の
「S−FSL5」(dn/dT=0/℃)であり、樹脂
層のδn/δTは−1.2×10-4である。表6にコリ
メータレンズのレンズデータを示す。
【0097】
【表6】
【0098】表6から明らかなように、モードホップに
おける波長シフトが起こった場合の軸上色収差はfB0
−fB1=0.1μm(δT=0℃の環境下で、波長シ
フトδλ=+1.5nm)。温度上昇時の、波長変化に
伴う屈折率変化と屈折率変化から生じる焦点位置ズレδ
f(=fB2−fB0)=+6.0μmであり、部材の
膨張量δLをキャンセルする色収差を発生していること
が解る。
【0099】(実施例7)
【0100】本実施例7は上述した第2の実施の形態の
実施例である。青色半導体レーザの波長λ=405n
m,dλ/dT=+0.05nm/℃であり、発散角変
換素子であるコリメータレンズの焦点距離fc=10m
mである。青色半導体レーザとコリメータレンズとは同
一の保持部材に取り付けられており、保持部材の材質は
アルミニウムである。従って、温度上昇δT=+30℃
の場合、保持部材の膨張量δLは同様に、δL≒ 0.
0069(mm)である。
【0101】コリメータレンズはガラスレンズの表面上
に、紫外線硬化樹脂層を形成すると共にいわゆる貼り合
わせ部分を設けた例である。ガラス材はオハラ社製の
「S−FSL5」(dn/dT=0/℃)であり、樹脂
層のδn/δTは−1.2×10-4である。表7にコリ
メータレンズのレンズデータを示す。
【0102】
【表7】
【0103】表7から明らかなように、モードホップに
おける波長シフトが起こった場合の軸上色収差はfB0
−fB1=0.2μm(δT=0℃の環境下で、波長シ
フトδλ=+1.5nm)。温度上昇時の、波長変化に
伴う屈折率変化と屈折率変化から生じる焦点位置ズレδ
f(=fB2−fB0)=+6.0μmであり、部材の
膨張量δLをキャンセルする色収差を発生していること
が解る。
【0104】以上、第2の実施の形態に関する実施例に
ついて説明してきたが、温度上昇してもレーザ光源とコ
リメータレンズとの間隔が膨張しない例(δL≒0)、
即ち第1の実施の形態についても、ガラス材のdn/d
T、dn/dλを考慮選別すればfB2−fB0=0と
することが可能であり、説明を省略する。
【0105】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の発散角変
換素子(特に、好ましくはコリメータレンズ)及び光ピ
ックアップ装置は、半導体レーザのモードホップ等によ
り発振波長がシフトした場合でも、軸上色収差を補正し
ているので発散角変換素子から所期の発散角を有する光
束を出射させることができる。特に、コリメータレンズ
からは平行光束の出射を維持させることが出来る。更
に、温度上昇に伴い、半導体レーザと発散角変換素子
(例えばコリメータレンズ)との間隔が変化しても、も
しくは変化しない光ピックアップ装置であっても、発散
角変換素子(コリメータ)の材料のdn/dT、dn/
dλを考慮して前記間隔変化をキャンセルする色収差を
発生させるので、結果として発散角変換素子から所期の
発散角を有する光束を出射させることが出来る。特に、
コリメータレンズからは平行光束の出射を維持させるこ
とが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施の形態の光ピックアッ
プ装置の概略的構成を示す図である。
【図2】標準状態(λ=λ0、δT=+0℃)における
発散角変換素子51の近軸像点位置を示す図である。
【図3】図2の状態からレーザ光の波長が変化した状態
(λ=λ0+δλ、δT=+0℃)における発散角変換
素子51の近軸像点位置を示す図である。
【図4】保持部材53にそれぞれ保持された発散角変換
素子51と半導体レーザ52とを示す図であり、δT=
0℃の場合(a)とδT>0℃の場合(b)をそれぞれ
示す。
【図5】図2の状態からレーザ光の波長及び温度が変化
した状態(λ=λ0+δλ、δT=+30℃)における
発散角変換素子51の近軸像点位置を示す図である。
【図6】第1の実施の形態の光ピックアップ装置におけ
る保持部材の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1 コリメータレンズ(発散角変換レンズ) 2 青色半導体レーザ(レーザ光源) 3 保持部材 4 ビーム整形素子 5 対物レンズ 6 光ディスク 11,12 枠体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H087 KA13 LA25 PA01 PA17 PA18 PB01 QA02 QA07 QA14 QA22 QA37 QA41 RA05 RA12 RA13 UA01 5D119 AA43 BA01 FA02 JA02 JA43 JB01 JB02 JB03 JC04 LB05 9A001 GG01 KK16

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ピックアップ装置のレーザ光源と対物
    レンズとの間に配置され、前記レーザ光源から出射され
    た光束の発散角を変換する発散角変換レンズであって、 環境温度25℃におけるレーザ光源の発振波長ずれ±
    1.5nmに対して軸上色収差が±4μmの範囲内であ
    り、 焦点距離をfc(mm)、環境温度25℃における近軸
    像点位置をfB0(mm)、環境温度55℃における近軸
    像点位置fB2(mm)としたとき、 0.0007×fc−0.004≦fB2−fB0≦0.0007×fc+
    0.004 を満足することを特徴とする発散角変換レンズ。
  2. 【請求項2】 温度変化に対する屈折率変化dn/dT
    (/℃)が −10.0×10-6≦dn/dT≦2.0×10-6 を満たす材料を少なくとも一部に有することを特徴とす
    る請求項1に記載の発散角変換レンズ。
  3. 【請求項3】 前記材料の温度変化に対する屈折率変化
    dn/dT(/℃)が −6.0×10-6≦dn/dT≦1.0×10-6 であり、前記材料で構成された部分単体の焦点距離が正
    であることを特徴とする請求項2に記載の発散角変換レ
    ンズ。
  4. 【請求項4】 前記材料はガラスであり、該ガラス上に
    紫外線硬化樹脂層が形成されていることを特徴とする請
    求項3に記載の発散角変換レンズ。
  5. 【請求項5】 前記材料はガラスであり、該ガラスで構
    成された部分と、プラスチックで構成された部分とを有
    することを特徴とする請求項3に記載の発散角変換レン
    ズ。
  6. 【請求項6】 前記ガラスで構成された部分及び前記プ
    ラスチックで構成された部分とは、ガラスレンズとプラ
    スチックレンズとの貼合せにより形成されていることを
    特徴とする請求項5に記載の発散角変換レンズ。
  7. 【請求項7】 前記プラスチックで構成された部分単体
    の焦点距離をfpとしたとき、前記焦点距離fcとの関
    係は、 |fc/fp|≦0.16 を満足することを特徴とする請求項5または6に記載の
    発散角変換レンズ。
  8. 【請求項8】 前記焦点距離fcと、前記焦点距離fp
    との関係が、 |fc/fp|≦0.08 を満足することを特徴とする請求項7に記載の発散角変
    換レンズ。
  9. 【請求項9】 少なくとも1面が回折作用を有する回折
    面であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1
    項に記載の発散角変換レンズ。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれか1項に記載
    の発散角変換レンズがコリメートレンズであることを特
    徴とする発散角変換レンズ。
  11. 【請求項11】 レーザ光源と、このレーザ光源から出
    射された光束の発散角を変換する発散角変換レンズと、
    対物レンズとを有する光ピックアップ装置において、 前記発散角変換レンズは、前記レーザ光源と前記対物レ
    ンズとの間に配置されるとともに、 環境温度25℃におけるレーザ光源の発振波長ずれ±
    1.5nmに対して、軸上色収差が±4μmの範囲内で
    あり、 環境温度25℃における近軸像点位置と、環境温度55
    ℃における近軸像点位置との差が3μm以下であること
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  12. 【請求項12】 レーザ光源と、このレーザ光源から出
    射された光束の発散角を変換する発散角変換レンズと、
    対物レンズとを有する光ピックアップ装置において、 前記発散角変換レンズは、前記レーザ光源と前記対物レ
    ンズとの間に配置されるとともに、 環境温度25℃におけるレーザ光源の発振波長ずれ±
    1.5nmに対して、軸上色収差が±4μmの範囲内で
    あり、 環境温度25℃における前記レーザ光源の発光点と前記
    発散角変換レンズとの間隔に対して、環境温度55℃に
    おける前記レーザ光源の発光点と前記発散角変換レンズ
    との間隔の膨張量をLμmとしたとき、環境温度25℃
    における近軸像点位置と、環境温度55℃における近軸
    像点位置との差が、(L−4)μm以上(L+4)μm
    以下であることを特徴とする光ピックアップ装置。
  13. 【請求項13】 前記レーザ光源と前記発散角変換レン
    ズとを保持する保持部材を有することを特徴とする請求
    項11または12に記載の光ピックアップ装置。
  14. 【請求項14】 環境温度が25℃から55℃に変化し
    た際の前記保持部材の膨張量が3μm以下であることを
    特徴とする請求項13に記載の光ピックアップ装置。
  15. 【請求項15】 レーザ光源と、このレーザ光源から出
    射された光束の発散角を変換する発散角変換レンズと、
    対物レンズとを有する光ピックアップ装置において、 前記発散角変換レンズは、前記レーザ光源と前記対物レ
    ンズとの間に配置され、前記レーザ光源とともに保持部
    材に保持され、 環境温度25℃におけるレーザ光源の発振波長ずれ±
    1.5nmに対して、軸上色収差が±4μmの範囲内で
    あり、 焦点距離をfc(mm)、環境温度25℃における近軸
    像点位置をfB0(mm)、環境温度55℃における近軸
    像点距離fB2(mm)、前記保持部材の線膨張率をαと
    したとき、 30×α×fc−0.004≦fB2−fB0≦30×α×fc+
    0.004 を満足することを特徴とする光ピックアップ装置。
  16. 【請求項16】 レーザ光源と、このレーザ光源から出
    射された光束の発散角を変換する発散角変換レンズと、
    対物レンズとを有する光ピックアップ装置において、 前記発散角変換レンズは、前記レーザ光源と前記対物レ
    ンズとの間に配置されるとともに、 環境温度25℃におけるレーザ光源の発振波長ずれ±
    1.5nmに対して、軸上色収差が±4μmの範囲内で
    あり、 焦点距離をfc(mm)、環境温度25℃における近軸
    像点位置をfB0(mm)、環境温度55℃における近軸
    像点距離fB2(mm)としたとき、 0.0007×fc−0.004≦fB2−fB0≦0.0007×fc+
    0.004 を満足することを特徴とする光ピックアップ装置。
  17. 【請求項17】 前記レーザ光源と前記発散角変換レン
    ズとが別々の保持部材により保持されていることを特徴
    とする請求項11,12,15または16に記載の光ピ
    ックアップ装置。
  18. 【請求項18】 前記発散角変換レンズは、温度変化に
    対する屈折率変化dn/dT(/℃)が −10.0×10-6≦dn/dT≦2.0×10-6 を満たす材料を少なくとも一部に有することを特徴とす
    る請求項11乃至17のいずれか1項に記載の光ピック
    アップ装置。
  19. 【請求項19】 前記材料の温度変化に対する屈折率変
    化dn/dT(/℃)が、 −6.0×10-6≦dn/dT≦1.0×10-6 であり、前記材料で構成された部分単体の焦点距離が正
    であることを特徴とする請求項18に記載の光ピックア
    ップ装置。
  20. 【請求項20】 前記材料はガラスであり、該ガラス上
    に紫外線硬化樹脂層が形成されていることを特徴とする
    請求項19に記載の光ピックアップ装置。
  21. 【請求項21】 前記材料はガラスであり、該ガラスで
    構成された部分と、プラスチックで構成された部分とを
    有することを特徴とする請求項19に記載の光ピックア
    ップ装置。
  22. 【請求項22】 前記ガラスで構成された部分及び前記
    プラスチックで構成された部分とは、ガラスレンズとプ
    ラスチックレンズとの貼合せにより形成されていること
    を特徴とする請求項21に記載の光ピックアップ装置。
  23. 【請求項23】 前記発散角変換レンズの焦点距離をf
    cとし、前記発散角変換レンズの前記プラスチックで構
    成された部分単体の焦点距躍をfpとしたとき、 |fc/fp|≦0.16 を満足することを特徴とする請求項21または22に記
    載の光ピックアップ装置。
  24. 【請求項24】 前記焦点距離fcと、前記焦点距離f
    pとの関係が、 |fc/fp|≦0.08 を満足することを特徴とする請求項23に記載の光ピッ
    クアップ装置。
  25. 【請求項25】 前記発散角変換レンズの少なくとも1
    面が回折作用を有する回折面であることを特徴とする請
    求項11乃至24のいずれか1項に記載の光ピックアッ
    プ装置。
  26. 【請求項26】 前記発散角変換レンズがコリメートレ
    ンズであることを特徴とする請求項11乃至25のいず
    れか1項に記載の光ピックアップ装置。
  27. 【請求項27】 前記対物レンズの開口数が0.65以
    上であることを特徴とする請求項11乃至26のいずれ
    か1項に記載の光ピックアップ装置。
  28. 【請求項28】 前記レーザ光源の波長が450nm以
    下であることを特徴とする請求項11乃至27のいずれ
    か1項に記載の光ピックアップ装置。
JP2000053858A 2000-02-29 2000-02-29 発散角変換レンズ及び光ピックアップ装置 Pending JP2001243650A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000053858A JP2001243650A (ja) 2000-02-29 2000-02-29 発散角変換レンズ及び光ピックアップ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000053858A JP2001243650A (ja) 2000-02-29 2000-02-29 発散角変換レンズ及び光ピックアップ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001243650A true JP2001243650A (ja) 2001-09-07

Family

ID=18575188

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000053858A Pending JP2001243650A (ja) 2000-02-29 2000-02-29 発散角変換レンズ及び光ピックアップ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001243650A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100447609C (zh) * 2001-10-12 2008-12-31 柯尼卡株式会社 物镜和光拾取头装置
US7529043B2 (en) 2003-07-08 2009-05-05 Panasonic Corporation Beam shaping optical device, optical head, and optical information medium drive unit
CN102317833A (zh) * 2009-03-30 2012-01-11 阿尔卑斯电气株式会社 准直透镜
JP2012093695A (ja) * 2010-09-29 2012-05-17 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 描画装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100447609C (zh) * 2001-10-12 2008-12-31 柯尼卡株式会社 物镜和光拾取头装置
US7529043B2 (en) 2003-07-08 2009-05-05 Panasonic Corporation Beam shaping optical device, optical head, and optical information medium drive unit
CN102317833A (zh) * 2009-03-30 2012-01-11 阿尔卑斯电气株式会社 准直透镜
JP2012093695A (ja) * 2010-09-29 2012-05-17 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 描画装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4232857B2 (ja) 光ピックアップ装置及び光情報記録媒体の記録/再生装置
KR100922647B1 (ko) 광 픽업 장치
US6865025B2 (en) Aberration compensating optical element, optical system, optical pickup device, recorder and reproducer
EP1359574A2 (en) Recording reproducing optical system, objective lens and aberration correcting optical element
JPWO2005101393A1 (ja) 光ピックアップ装置用の対物光学系、光ピックアップ装置、光情報記録媒体のドライブ装置、集光レンズ、及び光路合成素子
JP2000311374A (ja) 光ディスク装置の光学系
US8098562B2 (en) Objective lens comprising a diffraction structure for distributing light in to light of different diffraction orders, optical pickup device, and optical information recording or reproduction apparatus having same
JP2002333575A (ja) 対物レンズ、集光光学系、光ピックアップ装置、及び記録・再生装置
JPWO2005083694A1 (ja) 対物光学系、光ピックアップ装置及び光情報記録再生装置
EP1096483A2 (en) Optical pickup
US20050226121A1 (en) Optical system for optical pickup device, coupling lens and optical information recording/reproducing apparatus
JP4193915B2 (ja) 光ピックアップ装置及び光ピックアップ装置用の対物光学素子
JP2004145907A (ja) 光ピックアップ装置、集光光学素子及び補正素子
JPWO2005091279A1 (ja) 光ピックアップ装置用の対物光学系、光ピックアップ装置及び光情報記録再生装置
JP3634736B2 (ja) 光ヘッド用対物レンズおよび光ヘッドの光学系
JP2001194581A (ja) 対物レンズ及び光ピックアップ装置
JP2001243650A (ja) 発散角変換レンズ及び光ピックアップ装置
JP4296868B2 (ja) 光ピックアップ装置用の光学系、光ピックアップ装置及び光情報記録再生装置
JP4789169B2 (ja) 色収差補正用光学素子、光学系、光ピックアップ装置及び記録・再生装置
JP2002237078A (ja) 対物レンズ及び光ピックアップ装置
JP2002203331A (ja) 光ピックアップ装置及び対物レンズ
JP3558218B2 (ja) 色収差補正可能な対物レンズ装置及びこれを採用した光ピックアップ
JP2003279850A (ja) 収差補正素子、光ピックアップ装置及び記録再生装置
JP2001283459A (ja) 光ピックアップ装置および光ピックアップ装置用対物レンズ
JP4832715B2 (ja) 光ピックアップ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070215

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090224

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090630