JP2001239667A - インクジェットヘッド - Google Patents

インクジェットヘッド

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JP2001239667A
JP2001239667A JP2000053068A JP2000053068A JP2001239667A JP 2001239667 A JP2001239667 A JP 2001239667A JP 2000053068 A JP2000053068 A JP 2000053068A JP 2000053068 A JP2000053068 A JP 2000053068A JP 2001239667 A JP2001239667 A JP 2001239667A
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JP
Japan
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ink
pressurizing chamber
jet head
ink jet
chamber
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JP2000053068A
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English (en)
Inventor
Yoichi Umezawa
洋一 梅沢
Hideaki Iwami
英昭 石水
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Data Corp
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/10Finger type piezoelectric elements

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】印字不良を発生させることがなく、製造工程を
簡素化することができ、インクの流れが遮断されること
がないようにする。 【解決手段】圧電体材料から成り、複数の一次加圧室が
形成された圧電体ユニットと、該圧電体ユニットの前方
に取り付けられ、前記各一次加圧室と対応させて二次加
圧室を形成し、かつ、該各二次加圧室に対応させて形成
されたオリフィス64を備えるインク滴吐出部材とを有
する。そして、前記一次加圧室に、前記圧電体材料の変
形に伴う加圧力を前記二次加圧室に伝達する充填(て
ん)材が充填される。一次加圧室が変形させられると、
圧電体材料の変形に伴う加圧力が二次加圧室に伝達さ
れ、二次加圧室が変形させられる。電極51aと二次加
圧室内のインクとが分離させられているので、二次加圧
室に絶縁膜を被覆する必要がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットヘ
ッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、サーマルジェット方式のインクジ
ェットプリンタにおいては、インクジェットヘッドのイ
ンク加圧室内に配設された発熱体によって気泡を発生さ
せ、該気泡の圧力によってオリフィスからインク滴を吐
出させ、該インク滴によって印刷用紙上にドットを形成
し、印刷を行うようになっている。
【0003】ところが、前記発熱体の発熱によってイン
クが劣化してしまうので、インクを最適な状態で使用す
ることができないだけでなく、前記気泡の圧力が不安定
であるので、インクがオリフィスに詰まったり、インク
流路内に気泡が進入したりして、印字品位が低下してし
まう。また、インクジェットヘッドの構成部品が熱応力
を受けてクラックを発生させてしまう。
【0004】そこで、圧電剪(せん)断モード方式のイ
ンクジェットプリンタが提供されている。該インクジェ
ットプリンタにおいては、インクジェットヘッドが圧電
体から成るインク加圧室ブロックを備え、該インク加圧
室ブロックに複数の溝が形成され、前記インク加圧室ブ
ロックの一端がオリフィスプレートによって覆われて、
各溝がインク加圧室になる。そして、前記各溝の両側に
形成された溝壁を剪断モードで変形させることによって
インクを加圧すると、前記オリフィスプレートに形成さ
れたオリフィスからインク滴が吐出され、印刷が行われ
る。
【0005】この場合、インクは加熱されないので劣化
することはない。また、電圧を変化させることによって
圧電体の変形量を変化させることができるので、インク
加圧室内の圧力を容易に制御することができる。したが
って、外乱に強いだけでなく、インク滴の吐出量を制御
して階調印字を容易に行うことができる。
【0006】図2は従来のインクジェットヘッドの斜視
図、図3は従来のインクジェットヘッドの透視図であ
る。
【0007】図において、11は圧電体ベース、12は
中間圧電体、13は天板、15はオリフィスプレート、
14は前記圧電体ベース11、中間圧電体12及び天板
13によって包囲されたインク加圧室、18は各インク
加圧室14に対応させて前記オリフィスプレート15に
形成されたオリフィスである。前記圧電体ベース11及
び中間圧電体12に電圧を印加することによって、イン
ク加圧室14を変形させると、所定のオリフィス18か
らインク滴が吐出される。
【0008】また、23は図示されない共通インク室を
形成するマニホルド、23aは該マニホルド23に形成
され、図示されないインクタンクからインクを吸入する
ためのインク吸入孔、27は封止材である。
【0009】図4は従来のインクジェットヘッドの製造
方法における第1工程を示す平面図、図5は従来のイン
クジェットヘッドの製造方法における第1工程を示す正
面図、図6は従来のインクジェットヘッドの製造方法に
おける第2工程を示す平面図、図7は従来のインクジェ
ットヘッドの製造方法における第2工程を示す正面図、
図8は従来のインクジェットヘッドの製造方法における
第3工程を示す平面図、図9は従来のインクジェットヘ
ッドの製造方法における第3工程を示す正面図、図10
は従来のインクジェットヘッドの製造方法における第4
工程を示す平面図、図11は従来のインクジェットヘッ
ドの製造方法における第4工程を示す正面図、図12は
従来のインクジェットヘッドの製造方法における第5工
程を示す平面図、図13は従来のインクジェットヘッド
の製造方法における第5工程を示す正面図、図14は従
来のインクジェットヘッドの製造方法における第6工程
を示す平面図、図15は従来のインクジェットヘッドの
製造方法における第6工程を示す正面図、図16は従来
のインクジェットヘッドの製造方法における第7工程を
示す正面図、図17は従来のインクジェットヘッドの製
造方法における第8工程を示す平面図、図18は従来の
インクジェットヘッドの製造方法における第8工程を示
す正面図である。
【0010】まず、図4及び5に示されるように、表面
にあらかじめ所定のパターンによって電極P1が形成さ
れた圧電体ベース11(図2)用の圧電体材料(PZT
材)31の上に、図6及び7に示されるように、導電性
シート接着剤32を仮圧着する。次に、図8及び9に示
されるように、あらかじめ所定のパターンによって電極
P2が形成され、圧電体ベース11とは逆の極性を有す
る中間圧電体12用の圧電体材料33と前記圧電体材料
31とを、導電性シート接着剤32を挟んで、かつ、互
いに電極P1、P2を対向させ、図10及び11に示さ
れるように、接合し加圧する。その結果、PZT複合材
34を形成することができる。
【0011】続いて、図12及び13に示されるよう
に、PZT複合材34に、ダイシングソー等によって各
電極P1、P2間に複数の溝35を形成する。次に、図
14及び15に示されるように、前記PZT複合材34
に、導電性シート接着剤36を介して天板13用の圧電
体材料37によって蓋(ふた)をすると、前記溝35に
よってインク加圧室14が形成される。
【0012】続いて、図16に示されるように、前記各
インク加圧室14の内周面に絶縁膜(パリレン)38が
被覆され、図17及び18に示されるように、オリフィ
スプレート15、マニホルド23及び封止材27が取り
付けられる。なお、18はオリフィスである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のインクジェットヘッドにおいては、前記絶縁膜38
の膜厚が小さかったり、絶縁性能が劣化したりすると、
インクが水溶性であるので、前記各電極P1、P2とイ
ンクとの間でリーク電流が発生し、該リーク電流によっ
てインクが電気分解され、気泡を発生させてしまう。し
たがって、インク加圧室14内のインクを十分に加圧す
ることができなくなるので、インク滴を確実に吐出させ
ることができず、印字不良を発生させてしまう。
【0014】また、前記インクの流れを円滑にするため
に、前記インク加圧室14の内周面に親水化処理を施す
必要があるので、インクジェットヘッドの製造工程が複
雑になってしまう。
【0015】そして、インクジェットヘッドは、通常、
オリフィスプレート15を下に向けて図示されないキャ
リッジに搭載されるので、オリフィス18を介してイン
ク加圧室14に進入した空気が、インク加圧室14内を
上昇し、前記共通インク室に溜(た)まると、図示され
ないクリーニング機構のバキューム装置を使用しても、
空気を抜き取ることができず、インクの流れが遮断され
てしまう。
【0016】本発明は、前記従来のインクジェットヘッ
ドの問題点を解決して、印字不良を発生させることがな
く、製造工程を簡素化することができ、インクの流れが
遮断されることがないインクジェットヘッドを提供する
ことを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明のイ
ンクジェットヘッドにおいては、圧電体材料から成り、
複数の一次加圧室が形成された圧電体ユニットと、該圧
電体ユニットの前方に取り付けられ、前記各一次加圧室
と対応させて二次加圧室を形成し、かつ、該各二次加圧
室に対応させて形成されたオリフィスを備えるインク滴
吐出部材とを有する。
【0018】そして、前記一次加圧室に、前記圧電体材
料の変形に伴う加圧力を前記二次加圧室に伝達する充填
(てん)材が充填される。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。
【0020】図1は本発明の第1の実施の形態における
インクジェットヘッドの断面図、図19は本発明の第1
の実施の形態におけるインクジェットヘッドの部分正面
図、図20は本発明の第1の実施の形態におけるインク
ジェットヘッドの部分斜視図である。
【0021】図において、51は圧電体材料(PZT
材)から成る圧電体ベース、51aは該圧電体ベース5
1上に所定のパターンによって形成された電極、52は
圧電体材料から成る中間圧電体、53は圧電体材料から
成る天板、54は前記電極51aと接続された基板、5
5は前記圧電体ベース51、中間圧電体52及び天板5
3を包囲するヘッドカバー、56は圧電体ベース51、
中間圧電体52及び天板53の前端(図1における左
端)を覆う圧力伝達材としてのフィルム膜、58は前記
圧電体ベース51、中間圧電体52及び天板53の後端
(図1における右端)を覆う封止材である。前記圧電体
ベース51及び中間圧電体52には複数の溝が形成さ
れ、該溝を天板53によって覆うとともに、溝の前端を
フィルム膜56によって、溝の後端を封止材58によっ
て覆うことにより、複数の一次加圧室としてのヘッド加
圧室57が形成され、該ヘッド加圧室57に充填材とし
ての電気絶縁性の高いシリコーンオイル等の図示されな
い流体が充填される。なお、圧電体ベース51、中間圧
電体52及び天板53によって圧電体ユニットが構成さ
れる。
【0022】また、61は該圧電体ユニット及びフィル
ム膜56より前方(図1における左方)においてヘッド
カバー55の前端を覆うインク滴吐出部材としてのオリ
フィスユニットであり、該オリフィスユニット61の下
方のプレート部63には、各ヘッド加圧室57に対応さ
せて凹部が形成され、オリフィスユニット61を前記ヘ
ッドカバー55に取り付けることによって、前記各凹部
は、各ヘッド加圧室57に対応する独立の二次加圧室と
してのインク加圧室62になる。
【0023】そして、前記プレート部63には、各イン
ク加圧室62に対応させてオリフィス64が形成され
る。また、66は共通インク室、67は該共通インク室
66から分岐させて形成された分岐流路であり、前記各
インク加圧室62は、前記分岐流路67及び共通インク
室66を介してインク吸入孔68と接続される。該イン
ク吸入孔68の上方には、インクタンク71が着脱自在
に配設される。したがって、インクタンク71内のイン
クは、インク吸入孔68及び共通インク室66を介して
各分岐流路67に進入し、各分岐流路67を介して各イ
ンク加圧室62に供給される。
【0024】次に、前記構成のインクジェットヘッドの
動作について説明する。
【0025】図21は本発明の第1の実施の形態におけ
るインクジェットヘッドの動作を示す第1の図、図22
は本発明の第1の実施の形態におけるインクジェットヘ
ッドの動作を示す第2の図、図23は本発明の第1の実
施の形態におけるインクジェットヘッドの動作を示す第
3の図、図24は本発明の第1の実施の形態におけるイ
ンクジェットヘッドの動作を示す第4の図である。
【0026】図において、51は圧電体ベース、52は
中間圧電体、53は天板、57はヘッド加圧室、61は
オリフィスユニット、64はオリフィスである。また、
72、73は前記圧電体ベース51及び中間圧電体52
によって形成された壁である。
【0027】まず、一方の壁72に正の極性(+)の電
圧を、他方の壁73に負の極性(−)の電圧を印加する
と、圧電体ベース51及び中間圧電体52を形成する圧
電体材料が変形し、図21に示されるように、ヘッド加
圧室57が拡大され、図22に示されるように、フィル
ム膜56が後方(図22及び24における右方)に湾曲
させられ、インク加圧室62が拡大される。このとき、
インクタンク71(図20)内のインクはインク吸入孔
68及び共通インク室66(図1)を介して各分岐流路
67に進入し、各分岐流路67を介して各インク加圧室
62に供給される。
【0028】次に、一方の壁72に負の極性(−)の電
圧を、他方の壁73に正の極性(+)の電圧を印加する
と、圧電体ベース51及び中間圧電体52を形成する圧
電体材料が変形し、図23に示されるように、ヘッド加
圧室57が縮小され、図24に示されるように、フィル
ム膜56が前方(図22及び24における左方)に湾曲
させられ、インク加圧室62が縮小される。このとき、
前記圧電体材料の変形に伴う加圧力が前記流体を介して
インク加圧室62に伝達され、オリフィス64からイン
ク滴74が吐出される。
【0029】前記構成のインクジェットヘッドにおいて
は、ヘッド加圧室57に流体が充填され、ヘッド加圧室
57とインク加圧室62との間にフィルム膜56が配設
され、電極51aとインク加圧室62内のインクとが前
記流体及びフィルム膜56によって分離させられている
ので、インク加圧室62に絶縁膜を被覆する必要がな
い。また、電極51aとインクとの間でリーク電流が発
生することがないので、該リーク電流によってインクが
電気分解されることがなくなり、気泡を発生させること
がなくなる。
【0030】したがって、インク加圧室62内のインク
を十分に加圧することができるので、インク滴74を確
実に吐出させることができ、印字不良を発生させるのを
防止することができる。
【0031】また、前記インク加圧室62の内周面に親
水化処理を施す必要がないので、インクジェットヘッド
の製造工程を簡素化することができる。
【0032】そして、インクジェットヘッドは、通常、
オリフィスユニット61を下に向けて図示されないキャ
リッジに搭載されるので、オリフィス64を介してイン
ク加圧室62に進入した空気がインク加圧室62内を上
昇するが、前記空気は、インク加圧室62内に溜まり、
共通インク室66には溜まらない。したがって、図示さ
れないクリーニング機構のバキューム装置を使用して空
気を抜き取ることができるので、インクの流れが遮断さ
れることがない。
【0033】また、ヘッド加圧室57及びインク加圧室
62は、固有振動数に対応させて効率的に変形させる必
要があるが、加圧される部分がヘッド加圧室57とイン
ク加圧室62とに分けられるので、ヘッド加圧室57及
びインク加圧室62を最適な形状にすることができ、設
計の自由度を高くすることができる。
【0034】ところで、前記第1の実施の形態において
は、ヘッド加圧室57内に流体を充填する必要があるの
で、流体がヘッド加圧室57から漏れるのを防止する必
要があり、その分インクジェットヘッドのコストが高く
なってしまう。
【0035】次に、ヘッド加圧室57内に流体を充填す
る必要がないようにした本発明の第2の実施の形態につ
いて説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有
するものについては、同じ符号を付与することによって
その説明を省略する。
【0036】図25は本発明の第2の実施の形態におけ
るインクジェットヘッドの断面図である。
【0037】この場合、圧電体ベース51及び中間圧電
体52には複数の溝が形成され、該溝を天板53によっ
て覆うとともに、後端(図における右端)を封止材58
によって覆うことにより、複数の一次加圧室としてのヘ
ッド加圧室57が形成され、該ヘッド加圧室57に電気
絶縁性の高いシリコーンゴム等の弾性体76が充填され
る。該弾性体76は、前記圧電体ベース51及び中間圧
電体52を形成する圧電体材料が変形するのに伴って変
形させられ、変形に伴ってインク加圧室62内のインク
を十分に加圧することができるだけの硬度を有する。
【0038】次に、前記構成のインクジェットヘッドの
動作について説明する。
【0039】図26は本発明の第2の実施の形態におけ
るインクジェットヘッドの動作を示す第1の図、図27
は本発明の第2の実施の形態におけるインクジェットヘ
ッドの動作を示す第2の図、図28は本発明の第2の実
施の形態におけるインクジェットヘッドの動作を示す第
3の図、図29は本発明の第2の実施の形態におけるイ
ンクジェットヘッドの動作を示す第4の図である。
【0040】この場合、一方の壁72に正の極性(+)
の電圧を、他方の壁73に負の極性(−)の電圧を印加
すると、図26に示されるように、ヘッド加圧室57が
拡大され、図27に示されるように、弾性体76の前端
面(図27及び29における左端面)が後方(図27及
び29における右方)に湾曲させられ、二次加圧室とし
てのインク加圧室62が拡大される。このとき、インク
タンク71(図20)内のインクはインク吸入孔68及
び共通インク室66(図25)を介して各分岐流路67
に進入し、各分岐流路67を介して各インク加圧室62
に供給される。
【0041】次に、一方の壁72に負の極性(−)の電
圧を、他方の壁73に正の極性(+)の電圧を印加する
と、図28に示されるように、ヘッド加圧室57が縮小
され、図29に示されるように、弾性体76の前端面が
前方(図27及び29における左方)に湾曲させられ、
インク加圧室62が縮小される。このとき、オリフィス
64からインク滴74が吐出される。
【0042】このように、ヘッド加圧室57に弾性体7
6が充填されていて、インク加圧室62内のインクと電
極51aとが弾性体76によって分離させられているの
で、インク加圧室62に絶縁膜を被覆する必要がない。
そして、電極51aとインクとの間でリーク電流が発生
することがないので、該リーク電流によってインクが電
気分解されることがなくなり、気泡を発生させることが
なくなる。
【0043】また、ヘッド加圧室57内に流体を充填す
る必要がないので、流体がヘッド加圧室57から漏れる
ことがない。したがって、その分インクジェットヘッド
のコストを低くすることができる。
【0044】次に、本発明の第3の実施の形態について
説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有する
ものについては、同じ符号を付与することによってその
説明を省略する。
【0045】図30は本発明の第3の実施の形態におけ
るインクジェットヘッドの断面図、図31は本発明の第
3の実施の形態におけるインクジェットヘッドの部分正
面図である。
【0046】この場合、一次加圧室としてのヘッド加圧
室57に電気絶縁性の高いシリコーンゴム等の弾性体7
7が充填され、該弾性体77の前端面(図30における
左端面)に環状の突起78が形成され、該突起78によ
って空気を保持する領域が形成される。
【0047】次に、前記構成のインクジェットヘッドの
動作について説明する。
【0048】図32は本発明の第3の実施の形態におけ
るインクジェットヘッドの動作を示す第1の図、図33
は本発明の第3の実施の形態におけるインクジェットヘ
ッドの動作を示す第2の図、図34は本発明の第3の実
施の形態におけるインクジェットヘッドの動作を示す第
3の図である。
【0049】この場合、オリフィス64を介して二次加
圧室としてのインク加圧室62に進入した空気79がイ
ンク加圧室62内を上昇するが、前記空気79は、図3
2に示されるように、突起78によって包囲された領域
に溜まって保持され、共通インク室66(図30)には
溜まらない。したがって、図33及び34に示されるよ
うに、クリーニング機構のバキューム装置81を使用し
て空気79を抜き取ることができるので、インクの流れ
が遮断されることがない。
【0050】前記突起78によって包囲される領域の容
積は、オリフィス64を介してインク加圧室62に進入
する空気の量の総和より十分に大きく設定される。した
がって、前記空気79は前記領域に溜まったまま保持さ
れる。また、空気79はオリフィス64の近傍に溜まる
ので、前記バキューム装置81を使用して、空気79を
インク加圧室62外に容易に排出することができる。
【0051】なお、弾性体77としてシリコーンゴムを
使用する場合、弾性体77を成形型によって容易に形成
することができる。したがって、突起78も成形型によ
って容易に形成することができる。
【0052】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させ
ることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除す
るものではない。
【0053】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、インクジェットヘッドにおいては、圧電体材料か
ら成り、複数の一次加圧室が形成された圧電体ユニット
と、該圧電体ユニットの前方に取り付けられ、前記各一
次加圧室と対応させて二次加圧室を形成し、かつ、該各
二次加圧室に対応させて形成されたオリフィスを備える
インク滴吐出部材とを有する。
【0054】そして、前記一次加圧室に、前記圧電体材
料の変形に伴う加圧力を前記二次加圧室に伝達する充填
材が充填される。
【0055】この場合、圧電体ユニットの圧電体材料が
変形させられると、一次加圧室が変形させられ、圧電体
材料の変形に伴う加圧力が二次加圧室に伝達され、二次
加圧室が変形させられて、インク滴が吐出される。
【0056】したがって、電極と二次加圧室内のインク
とが分離させられているので、二次加圧室に絶縁膜を被
覆する必要がない。また、電極とインクとの間でリーク
電流が発生することがないので、該リーク電流によって
インクが電気分解されることがなくなり、気泡を発生さ
せることがなくなる。
【0057】その結果、二次加圧室内のインクを十分に
加圧することができるので、インク滴を確実に吐出させ
ることができ、印字不良を発生させるのを防止すること
ができる。
【0058】また、前記二次加圧室の内周面に親水化処
理を施す必要がないので、インクジェットヘッドの製造
工程を簡素化することができる。
【0059】そして、インクジェットヘッドは、通常、
インク滴吐出部材を下に向けてキャリッジに搭載される
ので、オリフィスを介して二次加圧室に進入した空気が
二次加圧室内を上昇するが、前記空気は、二次加圧室内
に溜まり、共通インク室には溜まらない。したがって、
クリーニング機構のバキューム装置を使用して空気を抜
き取ることができるので、インクの流れが遮断されるこ
とがない。
【0060】また、一次加圧室及び二次加圧室は、固有
振動数に対応させて効率的に変形させる必要があるが、
加圧される部分が一次加圧室と二次加圧室とに分けられ
るので、一次加圧室及び二次加圧室を最適な形状にする
ことができ、設計の自由度を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるインクジェ
ットヘッドの断面図である。
【図2】従来のインクジェットヘッドの斜視図である。
【図3】従来のインクジェットヘッドの透視図である。
【図4】従来のインクジェットヘッドの製造方法におけ
る第1工程を示す平面図である。
【図5】従来のインクジェットヘッドの製造方法におけ
る第1工程を示す正面図である。
【図6】従来のインクジェットヘッドの製造方法におけ
る第2工程を示す平面図である。
【図7】従来のインクジェットヘッドの製造方法におけ
る第2工程を示す正面図である。
【図8】従来のインクジェットヘッドの製造方法におけ
る第3工程を示す平面図である。
【図9】従来のインクジェットヘッドの製造方法におけ
る第3工程を示す正面図である。
【図10】従来のインクジェットヘッドの製造方法にお
ける第4工程を示す平面図である。
【図11】従来のインクジェットヘッドの製造方法にお
ける第4工程を示す正面図である。
【図12】従来のインクジェットヘッドの製造方法にお
ける第5工程を示す平面図である。
【図13】従来のインクジェットヘッドの製造方法にお
ける第5工程を示す正面図である。
【図14】従来のインクジェットヘッドの製造方法にお
ける第6工程を示す平面図である。
【図15】従来のインクジェットヘッドの製造方法にお
ける第6工程を示す正面図である。
【図16】従来のインクジェットヘッドの製造方法にお
ける第7工程を示す正面図である。
【図17】従来のインクジェットヘッドの製造方法にお
ける第8工程を示す平面図である。
【図18】従来のインクジェットヘッドの製造方法にお
ける第8工程を示す正面図である。
【図19】本発明の第1の実施の形態におけるインクジ
ェットヘッドの部分正面図である。
【図20】本発明の第1の実施の形態におけるインクジ
ェットヘッドの部分斜視図である。
【図21】本発明の第1の実施の形態におけるインクジ
ェットヘッドの動作を示す第1の図である。
【図22】本発明の第1の実施の形態におけるインクジ
ェットヘッドの動作を示す第2の図である。
【図23】本発明の第1の実施の形態におけるインクジ
ェットヘッドの動作を示す第3の図である。
【図24】本発明の第1の実施の形態におけるインクジ
ェットヘッドの動作を示す第4の図である。
【図25】本発明の第2の実施の形態におけるインクジ
ェットヘッドの断面図である。
【図26】本発明の第2の実施の形態におけるインクジ
ェットヘッドの動作を示す第1の図である。
【図27】本発明の第2の実施の形態におけるインクジ
ェットヘッドの動作を示す第2の図である。
【図28】本発明の第2の実施の形態におけるインクジ
ェットヘッドの動作を示す第3の図である。
【図29】本発明の第2の実施の形態におけるインクジ
ェットヘッドの動作を示す第4の図である。
【図30】本発明の第3の実施の形態におけるインクジ
ェットヘッドの断面図である。
【図31】本発明の第3の実施の形態におけるインクジ
ェットヘッドの部分正面図である。
【図32】本発明の第3の実施の形態におけるインクジ
ェットヘッドの動作を示す第1の図である。
【図33】本発明の第3の実施の形態におけるインクジ
ェットヘッドの動作を示す第2の図である。
【図34】本発明の第3の実施の形態におけるインクジ
ェットヘッドの動作を示す第3の図である。
【符号の説明】
51 圧電体ベース 52 中間圧電体 53 天板 56 フィルム膜 57 ヘッド加圧室 61 オリフィスユニット 62 インク加圧室 64 オリフィス 76、77 弾性体 79 空気

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)圧電体材料から成り、複数の一次
    加圧室が形成された圧電体ユニットと、(b)該圧電体
    ユニットの前方に取り付けられ、前記各一次加圧室と対
    応させて二次加圧室を形成し、かつ、該各二次加圧室に
    対応させて形成されたオリフィスを備えるインク滴吐出
    部材とを有するとともに、(c)前記一次加圧室に、前
    記圧電体材料の変形に伴う加圧力を前記二次加圧室に伝
    達する充填材が充填されることを特徴とするインクジェ
    ットヘッド。
  2. 【請求項2】 前記充填材は電気的絶縁性が高い請求項
    1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 【請求項3】 (a)前記充填材は流体であり、(b)
    前記一次加圧室と二次加圧室との間にフィルム膜が配設
    される請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  4. 【請求項4】 前記充填材は弾性体である請求項1又は
    2に記載のインクジェットヘッド。
  5. 【請求項5】 前記弾性体の前端面に空気を保持する領
    域が形成される請求項4に記載のインクジェットヘッ
    ド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012011678A (ja) * 2010-07-01 2012-01-19 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録装置

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