JP2001235946A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2001235946A
JP2001235946A JP2000043095A JP2000043095A JP2001235946A JP 2001235946 A JP2001235946 A JP 2001235946A JP 2000043095 A JP2000043095 A JP 2000043095A JP 2000043095 A JP2000043095 A JP 2000043095A JP 2001235946 A JP2001235946 A JP 2001235946A
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Japan
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toner
image
intermediate transfer
image forming
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JP2000043095A
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English (en)
Inventor
Kazuchika Saeki
和親 佐伯
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1次転写時における逆転写現象を低減するこ
とで、転写ムラの発生及び転写効率の悪化を効果的に抑
制し、高品質なカラー画像を形成できる画像形成装置を
提供することである。 【解決手段】 感光体1の表面粗さRzをd1、中間転
写ベルト10の表面粗さRzをt1、トナーの体積平均
粒径をDとしたとき、d1≦D、t1≦2D、d1<t1
関係を満たすように設定する。この範囲に設定すること
で、中間転写ベルト表面と感光体表面の山部分によるト
ナーの掻き取り力に関しては像担持体側よりも中間転写
体側の方が大きく、中間転写ベルト側から感光体側への
トナーの移動を抑制することができる。また、一方で感
光体表面の谷部分にトナーが完全に埋没してしまうこと
がなく、他方でトナーが中間転写ベルト表面の谷部分で
十分に保持されるので、逆転写現象を低減することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ー、FAXなどの画像形成装置に係り、詳しくは、像担
持体上にトナー像を形成し、該像担持体上のトナー像を
中間転写体に1次転写し、該中間転写体上のトナー像を
更に転写材に2次転写する画像形成装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の画像形成装置としては、
像担持体としての感光体上に形成されたトナー像を転写
材に転写し、その後転写材上の該トナー画像を定着器に
よって加熱圧着を行い定着するものが知られている。ま
た、フルカラー画像を形成する装置としては、転写材を
転写ドラムなどの転写材担持体に保持させた状態で、感
光体に形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラッ
クの各色トナー像を転写材に順次転写し、その後転写材
担持体から剥離させた転写材を定着器によって加熱圧着
を行い定着するものが知られている。
【0003】一方、感光体上のトナー像を転写材担持体
上の転写材に直接転写するのではなく、例えば特開平5
−11562号公報に開示されているように、感光体上
のトナー像を、一旦中間転写体上に重ねあわせて転写
し、この中間転写体上の4色のトナー像を転写材に一括
転写する画像形成装置もある。この中間転写体を用いた
画像形成装置においては、薄紙(40g/m2)や厚紙
(200g/m2)、はがき、封筒などさまざまな種類
の転写材が使用可能であり、転写材汎用性が高いという
利点を有する。この中間転写体としては、中間転写ドラ
ムまたは中間転写ベルトが一般的に用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、カラー複写機、
カラーレーザープリンタといったカラー画像形成装置の
市場での稼働率が上がるのに伴い、ユーザーからの高画
質化への要求も高まりつつある。このような要求に応え
るため、カラー画像形成装置で使用されるトナーの粒径
が小径化されてきた。これは、写真画像等の粒状感を少
なくし、また狭い間隔の細線等を再現よく画像形成する
ために、いわゆる解像度を上げて高画質を実現すること
を目的とするものである。
【0005】しかし、このようにトナー粒径の小径化が
進んだ結果、感光体と中間転写体との間に形成される転
写ニップ部において部分的に空隙が発生すると、該感光
体から該中間転写体への1次転写の際にトナーが転移で
きず、転写ムラが発生してしまう問題があった。特に、
使用するトナー量が少ないハーフトーン画像において
は、この問題が顕著に現れる。
【0006】また、このように感光体から中間転写体に
転移できなかったトナーは、感光体上の転写残トナーと
して、感光体クリーニング装置によって回収されること
になる。感光体クリーニング装置は、転写ムラが生じた
ときに感光体上に大量に残こった転写残トナーを回収し
なければならないため、該感光体クリーニング装置の回
収容器の交換頻度が増加するという問題もある。
【0007】また、このように多くのトナーが感光体か
ら中間転写体に転移できずに転写効率が落ちると、十分
な画像濃度を得るためには、感光体上の現像トナー量を
増やす必要が出てくる。そのため、トナー消費量が増大
し、画像形成にかかるコストも必然的に高くなってしま
うという問題も発生する。
【0008】転写効率の悪化を抑制するものとして、例
えば、中間転写体の表面粗さを小さくして、感光体上の
トナーと中間転写体表面との間に適度な摩擦力を発生さ
せ、トナー像の感光体からの剥離を促進させようとする
ものが特開平10−48962号公報に開示されてい
る。また、転写ムラを抑制するものとしては、例えば、
中間転写体の表面粗さを小さくするとともに感光体表面
の電気抵抗率を所定範囲に設定することで、均一な転写
をさせようとするものが開示されている。しかし、転写
ムラの発生や転写効率の悪化は、単に中間転写体の表面
粗さを小さくしただけでは解決することができず、十分
な効果を得るには至らなかった。
【0009】これに対し、特開平8−160763号公
報には、中間転写体の表面粗さと感光体の表面粗さとの
合計を所定値以下に設定することで、転写ムラの発生及
び転写効率の悪化を防止しようとする画像形成装置が開
示されている。しかし、この画像形成装置においても、
トナー粒径が小径の場合には転写時におけるトナーの移
動が良好に行われず、転写ムラの発生及び転写効率の悪
化による問題を解決するのに十分な効果を得ることはで
きない場合があった。
【0010】ここで、上記画像形成装置を検討すると、
感光体の表面粗さと中間転写体の表面粗さとの比率につ
いて全く考慮していないため、感光体の表面粗さが中間
転写体の表面粗さよりも大きい場合でも、これらの合計
が所定値以下であれば、所定の効果が得られるはずであ
る。しかし、この場合には、一旦中間転写体側に移動し
たトナーが、感光体の表面粗さの大きい箇所で掻き取ら
れて再度感光体側に移動してしまう、いわゆる逆転写と
いう現象が起きることが判明した。そして、この逆転写
現象が原因で、上記画像形成装置においても、やはり転
写ムラの発生及び転写効率の悪化が発生する場合があっ
た。
【0011】本発明は、以上の背景に鑑みなされたもの
であり、その目的とするところは、1次転写時における
逆転写現象を低減することで、転写ムラの発生及び転写
効率の悪化を効果的に抑制し、高品質なカラー画像を形
成できる画像形成装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1乃至6の発明は、像担持体と、該像担持体
上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、該像担持
体上のトナー像が転写される中間転写体と、該像担持体
上のトナー像を該中間転写体に1次転写する1次転写手
段と、該中間転写体上のトナー像を転写材に2次転写す
る2次転写手段とを備えた画像形成装置において、十点
平均粗さにより求めた上記像担持体の表面粗さRzをd
1、十点平均粗さにより求めた上記中間転写体の表面粗
さRzをt1、上記トナーの体積平均粒径をDとしたと
き、d1≦D、t1≦2D、d1<t1の関係を満たすこと
を特徴とするものである。尚、本発明における表面粗さ
Rzの値は、JIS B0601に基づいて測定した粗
さ曲線の十点平均粗さの値を意味する。
【0013】この画像形成装置においては、中間転写体
の表面粗さt1を像担持体の表面粗さd1よりも大きく設
定しているので、これら表面の山部分によるトナーの掻
き取り力に関しては像担持体側よりも中間転写体側の方
が大きい。したがって、中間転写体側へのトナーの移動
を促進させることができるとともに、像担持体側へのト
ナーの移動を抑制することができる。また、像担持体の
表面粗さd1を該像担持体に担持されるトナーの体積平
均粒径D以下に設定しているので、該像担持体表面の谷
部分にトナーが完全に埋没してしまうことがなく、1次
転写時における転写効率を向上させることができるとと
もに、逆転写現象を低減することもできる。尚、この像
担持体の表面粗さd1は、より小さい方が好ましい。ま
た、中間転写体の表面粗さt1をトナーの体積平均粒径
Dの2倍の値以下に設定しているので、トナーが該中間
転写体表面の谷部分で十分に保持されて逆転写現象を低
減することができるとともに、2次転写時における転写
効率を十分に確保することができる。
【0014】特に、請求項2の発明は、請求項1の画像
形成装置において、上記トナーの体平均粒径Dが、4μ
m≦D≦10μmの範囲にあることを特徴とするもので
ある。
【0015】この画像形成装置においては、トナー粒径
が小径であっても転写ムラの発生及び転写効率の悪化の
抑制に十分な効果を発揮できるため、体積平均粒径Dが
上記範囲にあるような小径のトナーを用いることができ
る。ここで、トナーの体積平均粒径Dが上記範囲内にあ
る場合には、トナー粒径の小径化によってトナーが凝集
しやすくなって発生する図7に示すような中抜け画像や
トナー飛散を十分に防止でき、かつ、ユーザーからの高
画質化への要求に十分に応えることができる程度の高解
像度で画像形成を行うことができる。
【0016】また、請求項3の発明は、請求項1又は2
の画像形成装置において、上記トナーに無機微粒子を外
添したことを特徴とするものである。
【0017】この画像形成装置においては、トナーを無
機微粒子で外添することでトナーの凝集を抑制すること
ができ、転写効率が高く、かつ、中抜け画像の発生を抑
制することができる。また、上記無機微粒子の外添によ
って、トナーと像担持体表面との摩擦力が低下し、像担
持体側へのトナーの移動を更に抑制することができる。
尚、上記無機微粒子としては、シリカ(SiO2)が好
ましく、該シリカが外添したトナーをシランカップリン
グ剤又はシリコーンオイルによって表面処理したものが
更に好ましい。
【0018】また、請求項4の発明は、請求項1、2又
は3の画像形成装置において、上記像担持体と上記中間
転写体との当接圧Nを、5×10-4MPa≦N≦5×1
-2MPaの範囲に設定したことを特徴とするものであ
る。
【0019】この画像形成装置においては、像担持体と
中間転写体との当接圧Nが上記範囲にあることで、1次
転写時における、圧接力不足による転写性の悪化、過圧
接によるトナーの凝集を抑制することができ、転写効率
が高く、かつ、中抜け画像の発生を効果的に防止するこ
とができる。
【0020】また、請求項5の発明は、請求項1、2、
3又は4の画像形成装置において、上記像担持体と上記
中間転写体との間に当接圧が加わったときにおける、十
点平均粗さにより求めた上記像担持体の表面粗さRzを
2、十点平均粗さにより求めた上記中間転写体の表面
粗さRzをt2とし、当接圧が加えられていないときに
おける、十点平均粗さにより求めた上記像担持体の表面
粗さRzをd1、十点平均粗さにより求めた上記中間転
写体の表面粗さRzをt1としたとき、(d2+t2)<
(d1+t1)の関係を満たすことを特徴とするものであ
る。
【0021】この画像形成装置においては、像担持体と
中間転写体との間に当接圧が加わったときに、像担持体
又は中間転写体あるいはその両方の表面粗さRzが小さ
くなるような構成の像担持体及び中間転写体を使用して
いる。加圧されたときに表面粗さRzが小さくなるとい
うことは、像担持体又は中間転写体表面の山部分がその
圧力によって潰されることを意味する。このような表面
をもつことによって、高い当接圧が加わっている像担持
体及び中間転写体との間にトナーが入り込んだときで
も、該トナーに加わる圧力を像担持体又は中間転写体側
に適度に逃すことができる。したがって、トナーには必
要以上に圧力が加わらなくなり、トナーの凝集を抑制す
ることができ、転写効率が高く、かつ、中抜け画像の発
生を効果的に防止することができる。
【0022】また、請求項6の発明は、請求項5の画像
形成装置において、上記中間転写体が弾性層を有するこ
とを特徴とするものである。
【0023】この画像形成装置においては、中間転写体
が弾性層を有するため、高い当接圧が加わっている像担
持体及び中間転写体との間にトナーが入り込んだときで
も、該トナーに加わる圧力を中間転写体側に適度に逃す
ことができる。したがって、トナーには必要以上に圧力
が加わらなくなり、トナーの凝集を抑制することがで
き、転写効率が高く、かつ、中抜け画像の発生を効果的
に防止することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を画像形成装置であ
るカラーレーザープリンタ(以下、単に「プリンタ」と
いう。)に適用した実施形態について説明する。図1は
本実施形態に係るプリンタの概略構成図である。図1に
おいて、矢印の方向に回転する像担持体としてのドラム
形状の感光体1の回りには、感光体クリーニングユニッ
ト2、感光体を一様帯電する帯電手段としての帯電器
4、画像情報に応じて感光体1に光を照射する露光手段
としての露光ユニット5、感光体1上の静電潜像を現像
する現像手段6,7,8,9、中間転写体としての中間
転写ベルト10、などが配置されている。感光体1上に
トナー像を形成するトナー像形成手段は、上記帯電器
4、上記露光ユニット5、上記現像手段6,7,8,9
などにより構成されている。
【0025】上記現像手段は、イエロー現像器6、マゼ
ンタ現像器7、シアン現像器8、ブラック現像器9の4
個の現像器から構成される。フルカラー画像形成時はイ
エロー現像器6、マゼンタ現像器7、シアン現像器8、
ブラック現像器9の順でトナー像(可視像)を形成し、
各色のトナー像が中間転写ベルト10に順次重ね転写さ
れることでフルカラー画像が形成される。トナー像が中
間転写ベルト10に転写された後の感光体1の表面は、
感光体クリーニングユニット2のブレード3でクリーニ
ングされる。
【0026】上記中間転写ベルト10は、駆動ローラ1
3、1次転写バイアスローラ11、および従動ローラ1
2a,12bにより張架されており、図示しない駆動モ
ータによって駆動されるようになっている。上記1次転
写バイアスローラ11の圧接力は、圧接バネ30により
調節されている。ここで、1次転写バイアスローラ11
による圧接によって生じる上記感光体1と上記中間転写
ベルト10との当接圧は、5×10-4Mpa以上、5×
10-2Mpa以下であるのが望ましい。この範囲内であ
ると、圧接力不足による転写性の悪化、及び過圧接によ
るトナーの凝集を防ぐことができ、転写効率を向上さ
せ、中抜け画像の発生を防止することができる。
【0027】上記中間転写ベルト10は、PVDF(フ
ッ化ビニルデン)、ETFE(エチレン−四フッ化エチ
レン共重合体)、PI(ポリイミド)、PC(ポリカー
ボネート)等にカーボンブラック等の導電性材料を分散
させ、その体積抵抗率が10 8〜1012Ωcm、かつ表
面抵抗率が108〜1015Ωcmの範囲となるよう調整
されている。ここで、上記体積抵抗率および表面抵抗率
の測定は高抵抗抵抗率計(三菱化学社製:ハイレスタI
P)にHRSプローブ(内側電極直径5.9mm、リン
グ電極内径11mm)を接続し、中間転写ベルト10の
表裏に100V(表面抵抗率は500V)の電圧を印加
して10秒後の値を用いた。
【0028】中間転写ベルト10の体積抵抗率および表
面抵抗率が上記上限値を超えると、転写に必要な転写バ
イアスが高くなるため、電源コストの増大を招く。ま
た、中間転写ベルト10の帯電電位が高くなるため除電
工程を複数回繰り返す必要が生じ、画像形成動作全体の
時間が長くなる、機械寿命が短くなるといった弊害をも
たらす。一方、中間転写ベルト10の体積抵抗率および
表面抵抗率が上記下限値を下回ると、帯電電位の減衰が
早くなるため除電には有利となるが、転写時の電流が面
方向に流れるためトナー飛び散りが発生してしまう。
【0029】また、上記中間転写ベルト10の表面に
は、必要に応じて離型層をコートしてもよい。このコー
トに用いる材料としては、ETFE、PTFE(ポリ四
フッ化エチレン)、PVDF、PEA(パ−フルオロア
ルコキシフッ素樹脂)、FEP(四フッ化エチレン−六
フッ化プロピレン共重合体)、PVF(フッ化ビニル)
等のフッ素樹脂が使用できるが、これらに限定されるも
のではない。
【0030】上記中間転写ベルト10の製造方法として
は、注型法や遠心成型法等がある。本実施形態のように
表面粗さRzを小さくする場合には、当該ベルトの表面
に対応する型側の表面粗さRzを小さくすることで、当
該ベルトの表面粗さRzの値を調節することが可能であ
る。尚、必要に応じて、ベルト表面を研磨して調節して
もよい。本実施形態の中間転写ベルト10は、PVDF
にカーボンブラックを分散させて、厚さを150μmと
なるように調整したものを用いている。
【0031】上記中間転写ベルト10に接離可能なベル
トクリーニングユニット19は、クリーニングブレード
18、および該クリーニングブレードを中間転写ベルト
10に対して接離させる接離機構26などで構成されて
おり、1色目のイエロー画像を1次転写したあとの、
2、3、4色目を1次転写している間は、上記接離機構
26によって中間転写ベルト10の表面から離間させら
れる。上記接離機構26は、クリーニングブレード18
が感光体1の表面に当接するようにクリーニングユニッ
ト19を付勢する図示しない付勢手段と、クリーニング
ユニット19の揺動する底面部に当接した状態で後述の
制御部200で回転駆動される偏心カムを用いて構成さ
れている。
【0032】また、中間転写ベルト10の外周面の幅方
向端部にはベルト位置検出マーク23が設けられてお
り、マークセンサ24によって該マーク23が検出され
たタイミングで各色の画像形成プロセスを開始すること
により、各色画像の正確な色重ねが可能となる。
【0033】2次転写ユニット15は、2次転写バイア
スローラ14、および該2次転写バイアスローラ14を
中間転写ベルト10に対して接離させる接離機構16な
どで構成されている。接離機構16は、2次転写バイア
スローラ14が中間転写ベルト10から離間するように
2次転写ユニット15を付勢する付勢手段としてのバネ
部材と、2次転写ユニット15の揺動する底面部に当接
した状態で後述の制御部200で回転駆動される偏心カ
ムとを用いて構成されている。2次転写バイアスローラ
14はSUS等の金属製芯金上に、導電性材料によって
106〜1010Ωの抵抗値に調整されたウレタン等の弾
性体を被覆することで構成されている。なお、上記2次
転写バイアスローラ14の抵抗値測定は、導電性の金属
製板に2次転写バイアスローラ14を設置し、芯金両端
部に片側4.9N(両側で合計9.8N)の荷重を掛け
た状態にて、芯金と上記金属製板との間に1000Vの
電圧を印加したときに流れる電流値から算出した。
【0034】上記2次転写バイアスローラ14は、図示
しない駆動ギヤによって駆動力が与えられており、その
周速は中間転写ベルト10の周速に対して、略同一とな
るよう調整されている。この2次転写バイアスローラ1
4は、通常中間転写ベルト10の表面から離間している
が、中間転写ベルト10の表面に形成された4色の重ね
画像を転写材としての転写紙22に一括転写するときに
タイミングを取って接離手段としての接離機構16で押
圧され、2次転写バイアス印加手段としての高圧電源1
00により、2次転写バイアスローラ14に2次転写バ
イアスを印加することにより、中間転写ベルト10から
転写紙22への転写を行う。
【0035】上記構成のプリンタにおいて、上記転写紙
22は給紙ローラ25、レジストローラ21によって、
中間転写ベルト10上の4色重ね画像の先端部が2次転
写位置に到達するタイミングに合わせて給紙される。転
写紙22に転写された4色重ね画像は定着手段17で定
着された後、排紙される。
【0036】上記プリンタにおいて使用されるトナー
は、体積平均粒径が4〜10μmの範囲であることが望
ましい。トナーの粒径を上記範囲のように小径化するこ
とで、トナー飛散を防止し、かつ、高解像度での画像形
成が可能となるとともに、トナー小径化による、現像時
の地汚れ、トナーの流動性の悪化及びトナー凝集を防止
し、中抜け画像の発生を効果的に防止できる。
【0037】上記トナーに使用される結着樹脂として
は、従来からトナー用結着樹脂として使用されてきたも
のは全てが適用することが可能である。具体的には、ポ
リオール樹脂、スチレンアクリル共重合体、ポリスチレ
ン、ポリクロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのス
チレン及びその置換体の単重合体、スチレン/p−クロ
ロスチレン共重合体、また、スチレン/プロピレン共重
合体、スチレン/ビニルトルエン共重合体、スチレン/
ビニルナフタレン共重合体、スチレン/アクリル酸メチ
ル共重合体、スチレン/アクリル酸エチル共重合体、ス
チレン/アクリル酸ブチル共重合体、スチレン/アクリ
ル酸オクチル共重合体、スチレン/メタクリル酸メチル
共重合体、スチレン/メタクリル酸エチル共重合体、ス
チレン/メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン/α−
クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリ
ロニトリル共重合体、スチレン/ビニルエチルエーテル
共重合体、スチレン/ビニルメチルケトン共重合体、ス
チレン/ブタジエン共重合体、スチレン/イソプレン共
重合体、スチレン/アクリロニトリル/インデン共重合
体、スチレン/マレイン酸共重合体、スチレン/マレイ
ン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体、更に
は、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレ
ート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリビニルブチル
ブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジ
ン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族
炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、
パラフィンワックスなどが使用可能であり、これらは単
独であるいは2種以上を混合して使用される。
【0038】上記トナーに使用される着色剤としては、
従来からトナー用着色剤として使用されてきた染料及び
顔料全てを適用することが可能である。具体的には、カ
ーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイ
エローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カド
ミユウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン
黄、オイルイエロー、ハンザイエロー、(GR、A、R
N、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー
(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バル
カンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレー
キ、キノリンイエローレーキ、アンスラゲンイエローB
GL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛
朱、カドミユウムレッド、カドミユウムマーキュリレッ
ド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッ
ド、ファイヤーレッド、パラクロルオルトニトロアニリ
ンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリア
ントファストスカーレット、ブリリアントカーミンB
S、パーマネントレッド(E2R、F4R、FRL、F
RLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベル
カンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、
リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリ
リアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、
ボルドー5B、トルイジンマリーン、パーマネントボル
ドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボ
ンマリーンライト、ボンマリーンメジアム、エオシンレ
ーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリ
ザリンレーキ、チオインジゴレットB、チオインジゴマ
ルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロ
ンレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレン
ジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブル
ー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコ
ックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フ
タロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファスト
スカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、
インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファス
トバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバル
ト紫、マンガン紫、ジオキサジンバイオレット、アント
ラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリー
ン、酸化クロム、ピリジアンエメラルドグリーン、ピグ
メントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴ
ールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーン
レーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリ
ーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合
物などを使用することが可能である。尚、上記着色剤の
使用量は、一般に、バインダー樹脂100重量部に対し
て、0.1〜50重量部である。
【0039】本実施形態では、4色のトナーを使用する
が、3色や2色あるいは単色又は5色以上のトナーを用
いてもかまわない。また、使用する色の種類もどのよう
な色であってもかまわないが、フルカラーを再現できる
色を選択するのが好ましい。特に、上述のように、トナ
ーの色が、黒、イエロー、シアン、マゼンタの4色であ
ると、現像の回数が少なくてすみ、かつ比較的広い色調
範囲をカバーできるこので好適である。
【0040】また、上記トナーには、必要に応じて、帯
電制御剤を含有させてもよい。この帯電制御剤として
は、公知のものが全て使用できる。具体的には、ニグロ
シン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金
属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系
染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ
素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、
燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合
物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩、サリチル酸誘
導体の金属塩などを使用することが可能である。
【0041】上記帯電制御剤の使用量は、バインダー樹
脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散
方法を含めたトナー製造方法等によって決定されるもの
で、一義的に限定されるものではないが、好ましくは、
バインダー樹脂100重量部に対して0.1〜10重量
部の範囲で用いられる。更に好ましくは、2〜5重量部
の範囲がよい。ここで、0.1重量部未満の場合には、
トナーの負帯電が不足し実用的でない。また、10重量
部を越える場合には、トナーの帯電性が高すぎて、キャ
リアや現像スリーブ等との静電吸引力が増大し、スペン
トやフィルミング等によって画像濃度の低下を招く。
尚、必要に応じて、複数の帯電制御剤を併用してもよ
い。
【0042】本実施形態のプリンタは、トナー単独で現
像剤となって静電潜像を顕像化する、いわゆる1成分現
像法で現像してもよいし、トナーとキャリアを混合して
なる2成分現像剤を用いて静電潜像を顕像化する2成分
現像法で現像してもよい。2成分現像法を用いる場合、
使用されるキャリアとしては、鉄粉、フェライト、ガラ
スビーズなど、従来と同様のものを使用することができ
る。また、これらキャリアは、樹脂を被覆したものであ
ってもよく、この樹脂としては、ポリ弗化炭素、ポリ塩
化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、フェノール樹脂、ポリ
ビニルアセタール、シリコーン樹脂等を使用することが
できる。いずれにしても、トナーとキャリアとの混合割
合は、一般にキャリア100重量部に対して、トナー
0.5〜6.0重量部程度が適当である。
【0043】また、上記トナーには、必要に応じて、添
加剤を混合させてもよい。この添加剤としては、疎水性
シリカ、疎水性酸化チタン、疎水性酸化アルミニウム等
の無機微粒子からなる流動性付与剤、ケーキング防止
剤、四フッ化エチレン樹脂やステアリン酸亜鉛等の滑
剤、カーボンブラックや酸化スズ等の導電性付与剤、酸
化セリウムや炭化ケイ素等の研磨剤、低分子量ポレオレ
フィン等の定着助剤などを用いることができる。これら
は、単独あるいは2種以上混合して使用される。これら
添加剤の添加量は、トナー100重量部に対して0.1
〜5重量部が望ましい。
【0044】上記トナーを製造するにあたっては、上述
したような構成材料をヘンシェルミキサー等の混合機に
て混合した後、連続混練機あるいはロールニーダー等の
混練機にて加熱混練し、混練物を冷却固化後、粉砕分級
して所望の平均粒径を得る方法が好ましい。この他の製
造方法としては、噴霧乾燥法、重合法、マイクロカプセ
ル法等がある。そして、こうして得られたトナーを、必
要に応じて所望の添加剤とヘンシェルミキサー等の混合
機にて十分に混合することで、トナーを製造することが
できる。
【0045】本実施形態のトナーは、各色共通の材料と
しては、バインダー樹脂としてポリエステル系樹脂を使
用し、帯電制御剤としてサリチル酸亜鉛誘導体を使用し
ている。このサリチル酸亜鉛誘導体は、ポリエステル系
樹脂100重量部に対して、4重量部の比率で含有され
ている。その他、各色トナーには、それぞれ着色剤が含
有されており、上記ポリエステル系樹脂100重量部に
対して、ブラックトナーではカーボンブラックが5重量
部、イエロートナーではジスアゾ系イエロー顔料(C.
I.PIGMENTYELLOW17)が5重量部、シ
アントナーでは、銅フタロシアニンブルー顔料(C.
I.PIGMENTBLUE15)が4重量部、マゼン
タトナーではキナクドリン系マゼンタ顔料(C.I.P
IGMENTRED184)が4重量部の比率で含有し
ている。
【0046】以下、異なる条件下において画像形成を行
った画像評価について説明する。後述する全ての実施例
及び比較例において、感光体1及び中間転写ベルト10
の表面粗さRzの数値は、測定長さを2.5mm、カッ
トオフを0.8mm、測定速度を3mm/secとした
条件の下で、JIS B0601に基づいて粗さ曲線の
十点平均粗さを測定したものである。また、トナーの体
積平均粒径は、コールターカウンターTA−IIにより、
100μmアパーチャーを用いて測定したものである。
【0047】また、後述の実施例及び比較例における画
像評価は、ベタ画像濃度ムラ、ハーフトーン濃度ムラ、
ハーフトーン粒状性、中抜け画像の発生の4種類にて行
った。ベタ画像濃度ムラは、フルカラー画像の出力を行
ったときの印字サンプルを評価し、ベタ画像濃度ムラの
最悪値を表1に示す評価基準に従って評価した。ハーフ
トーン濃度ムラは、フルカラー画像の出力を行ったとき
の印字サンプルを評価し、ハーフトーン濃度ムラの最悪
値を表2に示す評価基準に従って評価した。ハーフトー
ン粒状性は、フルカラー画像の出力を行ったときの印字
サンプルを評価し、ハーフトーン濃度ムラの最悪値を表
3に示す評価基準に従って評価した。中抜け画像の発生
は、OHPシート及び厚紙を用いて、文字及び縦横線
(いづれも単色、2色重ね、3色重ねの混在パターン)
の印字サンプルを評価し、中抜け画像の発生の最悪値を
表4に示す評価基準に従って評価した。尚、後述する全
ての実施例及び比較例の評価結果は図2に示す。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
【表4】
【0052】〔実施例1〕実施例1の感光体1は、表面
に研磨加工を施し、その表面粗さd1の実測値が7.2
μmのものを使用している。尚、この感光体1を製造す
るに際して、本実施形態では研削盤を用いたが、表面粗
さを小さくすることが可能な研磨方法であれば、これに
限定するものではない。一方、本実施例の中間転写ベル
ト10は、樹脂ベルトで形成されており、その表面粗さ
1の実測値は14.8μmのものを使用している。ま
た、感光体1と中間転写ベルト10との当接圧は、1.
5×10-2MPaとなるように設定されている。また、
本実施例のトナーは、上記組成の混合物をロールミルで
溶融混練し、冷却後、ハンマーミルで粗粉砕後、ジェッ
トミルで微粉砕して得られた微粉末を分級し、体積平均
粒径を8.5μmにし、更に、この微粉末100重量部
に対して、トリメトキシシラン処理酸化チタン0.4重
量部を高速回転式混合器を用いて混合して生成したトナ
ーAを使用した。尚、本実施例では、d1≦D、t1≦2
D、d1<t1の条件を満たしている。
【0053】この条件下のプリンタに上記トナーを入れ
て印字したところ、濃度ムラやハーフトーンのざらつき
感がほとんどなく、中抜け画像の発生もない良好な画像
が得ることができた。なお、印字サンプルの評価結果は
図2に示す。
【0054】〔実施例2〕実施例2では、感光体1の表
面粗さd1の実測値が8.9μmのものを使用し、中間
転写ベルト10は樹脂ベルトで形成されており、その表
面粗さt1の実測値が18.6μmのものを使用した。
尚、感光体1と中間転写ベルト10との当接圧は、上記
実施例1と同様である。また、本実施例のトナーは、実
施例1と同様の混練処方のものを粉砕・分級条件を変え
て体積平均粒径が9.8μmの微粉末とし、この微粉末
100重量部に対して、日本アエロジル社製R972
(ジジメチルジクロロシラン処理シリカ)0.5重量部
を高速回転式混合器を用いて混合して生成したトナーB
を使用した。本実施例でも、d1≦D、t1≦2D、d1<
1の条件を満たしている。
【0055】この条件下のプリンタに上記トナーを入れ
て印字したところ、濃度ムラやハーフトーンのざらつき
感がほとんどなく、中抜け画像の発生もない良好な画像
が得ることができた。なお、印字サンプルの評価結果は
図2に示す。
【0056】〔実施例3〕実施例3では、感光体1の表
面粗さd1の実測値が4.8μmのものを使用し、中間
転写ベルト10は樹脂ベルトで形成されており、その表
面粗さt1の実測値が11.5μmのものを使用した。
尚、感光体1と中間転写ベルト10との当接圧は、上記
実施例1と同様である。また、トナーは、実施例1と同
様の混練処方のものを粉砕・分級条件を変えて体積平均
粒径が7.0μmの微粉末とし、この微粉末100重量
部に対して、クラリアントジャパン製HDKH2000
(ヘキサメチルジシラザン処理シリカ)0.7重量部を
高速回転式混合器を用いて混合して生成したトナーCを
使用した。本実施例でも、d1≦D、t1≦2D、d1<t
1の条件を満たしている。
【0057】この条件下のプリンタに上記トナーを入れ
て印字したところ、濃度ムラやハーフトーンのざらつき
感がほとんどなく、中抜け画像の発生もない良好な画像
が得ることができた。なお、印字サンプルの評価結果は
図2に示す。
【0058】〔実施例4〕実施例4では、感光体1の表
面粗さd1の実測値が2.9μmのものを使用し、中間
転写ベルト10は樹脂ベルトで形成されており、その表
面粗さt1の実測値が7.5μmのものを使用した。
尚、感光体1と中間転写ベルト10との当接圧は、上記
実施例1と同様である。また、トナーは、実施例1と同
様の混練処方のものを粉砕・分級条件を変えて体積平均
粒径が4.2μmの微粉末とし、この微粉末100重量
部に対して、クラリアントジャパン製HDKH2000
(ヘキサメチルジシラザン処理シリカ)0.7重量部を
高速回転式混合器を用いて混合して生成したトナーDを
使用した。本実施例でも、d1≦D、t1≦2D、d1<t
1の条件を満たしている。
【0059】この条件下のプリンタに上記トナーを入れ
て印字したところ、濃度ムラやハーフトーンのざらつき
感がほとんどなく、中抜け画像の発生もない良好な画像
が得ることができた。なお、印字サンプルの評価結果は
図2に示す。
【0060】〔実施例5〕実施例5では、上記実施例1
と全く同じトナー微粉末を用い、この微粉末100重量
部に対して、日本アエロジル社製R972(ジジメチル
ジクロロシラン処理シリカ)0.3重量部、日本アエロ
ジル社製NY50(ジメチルポリシロキサン処理シリ
カ)1.5重量部を高速回転式混合器を用いて混合して
生成したトナーEを使用した。尚、その他の条件に関し
ては、上記実施例1と全く同じである。本実施例でも、
1≦D、t1≦2D、d1<t1の条件を満たしている。
【0061】この条件下のプリンタに上記トナーを入れ
て印字したところ、濃度ムラやハーフトーンのざらつき
感がほとんどなく、中抜け画像の発生もない良好な画像
が得ることができた。なお、印字サンプルの評価結果は
図2に示す。
【0062】〔実施例6〕実施例6は、中間転写ベルト
10を樹脂ベルトではなく、弾性層を有する中間転写ベ
ルトで形成したものを使用した。この中間転写ベルト1
0の表面粗さt1の実測値は11.6μmである。その
他の条件に関しては、上記実施例1と全く同じである。
弾性層を有する中間転写ベルト10は、1次転写バイア
スローラ11によって圧接された際に該弾性層によって
当該中間転写ベルトの表面粗さRzが小さくなり、感光
体1と該中間転写ベルトとの空隙が小さくなる。したが
って、樹脂ベルトに比べて転写効率が向上する。本実施
例でも、d1≦D、t1≦2D、d1<t1の条件を満たし
ている。尚、本実施例では、圧接後の感光体1の表面粗
さRzをd2、中間転写ベルト10の表面粗さRzをt2
とし、圧接前の感光体1の表面粗さRzをd1、中間転
写ベルト10の表面粗さRzをt1としたとき、(d2
2)<(d1+t1)の関係も満たしている。
【0063】ところで、弾性層を有する中間転写ベルト
において、弾性層単層で構成した場合には、ベルト駆動
時に伸びが発生してしまい、色ずれ等の原因となるた
め、伸び防止層を設けるのが好ましい。本実施例では、
図3に示すように、中間転写ベルト10を、伸び防止層
40、弾性層41、表面コート層42の3層に構成した
が、これに限定されるものではない。
【0064】上記伸び防止層40としては、PI(ポリ
イミド)、PC(ポリカーボネート)、PET(ポリエ
チレンテレフタレート)等の樹脂や、繊維を用いた芯体
層で構成もよい。この芯体層に用いる繊維としては、
綿、絹、麻などの天然繊維、キチン繊維、アルギン酸繊
維等の再生繊維、アセテート繊維等の半合成繊維、ポリ
エステル繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、ポリオレ
フィン繊維、ポリウレタン繊維、ポリアセタール繊維、
アラミド繊維等の合成繊維、炭素繊維、ガラス繊維など
の無機繊維等を用いることができる。本実施例では、図
4に示すような太さ100μmのアラミド繊維を織布形
状にして用いた。
【0065】上記弾性層41に用いる材料としては、ス
チレン−ブタジエンゴム、ハイスチレンゴム、ブタジエ
ンゴム、イソプレンゴム、エチレン−プロピレン共重合
体、ニトリルブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチ
ルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ニトリルゴム、
ウレタンゴム、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴ
ム、ノルボルネンゴム等が挙げられる。本実施例では、
硬度60度(JIS−A)のニトリルブタジエンゴムを
用いた。なお、上記弾性層41の厚みは500μmとし
た。
【0066】上記表面コート層42に用いる材料として
は、スチレン−ブタジエンゴム、ハイスチレンゴム、ブ
タジエンゴム、イソプレンゴム、エチレン−プロピレン
共重合体、ニトリルブタジエンゴム、クロロプレンゴ
ム、ブチルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ニトリ
ルゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、エピクロロヒド
リンゴム、ノルボルネンゴムおよび熱可塑性エラストマ
ー等が挙げられる。本実施例では、ポリウレタンにフッ
素樹脂を配合したものを塗工したものを用いた。なお、
塗工厚みは45μmであった。
【0067】上記構成の中間転写ベルト10を用いたプ
リンタに上記トナーAを入れて印字したところ、濃度ム
ラやハーフトーンのざらつき感がほとんどなく、中抜け
画像の発生もない良好な画像が得ることができた。な
お、印字サンプルの評価結果は図2に示す。
【0068】〔実施例7〕実施例7は、中間転写体とし
て、弾性層を有する中間転写ベルト10ではなく、図5
に示すような金属ドラム43上に弾性層42、表面コー
ト層43を設けた中間転写ドラム31を使用した。尚、
この中間転写ドラム31を用いたプリンタの概略構成を
図6に示すが、このプリンタは、図1に示した上述のプ
リンタとほぼ同様の構成及び動作であるため説明を省略
する。この中間転写ドラム31の表面粗さRzの実測値
1は13.2μmである。その他の条件に関しては、
上記実施例1と全く同じである。本実施例でも、d1
D、t1≦2D、d1<t1の条件を満たしている。
【0069】図6に示すプリンタに上記トナーAを入れ
て印字したところ、濃度ムラやハーフトーンのざらつき
感がほとんどなく、中抜け画像の発生もない良好な画像
が得ることができた。なお、印字サンプルの評価結果は
図2に示す。
【0070】〔比較例1〕次に、上述した各実施例1〜
7と同様に、図1に示すプリンタを用いて画像形成を行
った画像評価について説明する。比較例1では、感光体
の表面粗さd1及び中間転写ベルト10の表面粗さt1
上記実施例2の条件に設定し、トナーは上記実施例4で
使用したトナーDを用いて、画像評価を行った。尚、感
光体1と中間転写ベルト10との当接圧は、上記各実施
例と同様に、1.5×10-2MPaとなるように設定さ
れている。本比較例では、t1≦2D、d1<t1の条件は
満たしているものの、d1≦Dの条件を満足していな
い。
【0071】この条件下のプリンタに上記トナーDを入
れて印字したところ、濃度ムラが発生した。また、ハー
フトーンのざらつき感も見られた。なお、印字サンプル
の評価結果は図2に示す。
【0072】〔比較例2〕比較例2では、上記実施例4
の条件における中間転写ベルト10の表面粗さt 1を1
1.5μmに変更して、画像評価を行った。本比較例で
は、d1≦D、d1<t1の条件は満たしているものの、t
1≦2Dの条件を満足していない。
【0073】この条件下のプリンタで印字したところ、
濃度ムラが発生した。また、ハーフトーンのざらつき感
も著しく見られた。なお、印字サンプルの評価結果は図
2に示す。
【0074】〔比較例3〕比較例3では、上記実施例5
の条件における感光体1の表面粗さd1を10.1μm
に変更して、画像評価を行った。本比較例では、t1
2D、d1<t1の条件は満たしているものの、d1≦Dの
条件を満足していない。
【0075】この条件下のプリンタで印字したところ、
感光体1への逆転写による濃度ムラが発生した。また、
ハーフトーンのざらつき感も著しく見られた。なお、印
字サンプルの評価結果は図2に示す。
【0076】尚、本実施形態は、本発明の理解を容易に
するために記載したものであって、本発明を限定するも
のではない。例えば、本実施形態では、像担持体として
感光体ドラム1を用いて説明したが、本発明はこれに限
定されるものではなく、感光体ベルトなど全ての像担持
体に適用可能である。また、本実施形態では、1次転写
手段として転写ローラを用いたが、回転型転写ブラシな
どの回転型接触転写方式はもちろんのこと、転写ブラ
シ、転写ブレード、転写プレートなどの接触転写方式を
用いた画像形成装置であれば本発明を適用可能である。
【0077】
【発明の効果】請求項1乃至6の発明によれば、像担持
体側へのトナーの移動を抑制することができるので、1
次転写時における逆転写現象を低減することで、1次転
写時における逆転写現象を低減でき、転写ムラの発生及
び転写効率の悪化を効果的に抑制して高品質なカラー画
像を形成できるという優れた効果がある。
【0078】特に、請求項2の発明によれば、前記トナ
ーの体積平均粒径をDは4≦D≦10μmの範囲にある
ことで、トナーの小径化による中抜け画像やトナー飛散
を発生させることなく、高精細な画像を得ることができ
るという優れた効果がある。
【0079】また、請求項3の発明によれば、像担持体
側へのトナーの移動を更に抑制することができるので、
より高品質なカラー画像を形成できるという優れた効果
がある。
【0080】また、請求項4の発明によれば、像担持体
と中間転写体との当接圧を適切な範囲に設定すること
で、転写効率が高く、かつ、中抜け画像の発生を効果的
に防止することができるので、より高品質なカラー画像
を形成できるという優れた効果がある。
【0081】また、請求項5の発明によれば、像担持体
及び中間転写体を適切に構成することで、転写効率が高
く、かつ、中抜け画像の発生を効果的に防止することが
できるので、より高品質なカラー画像を形成できるとい
う優れた効果がある。
【0082】請求項6の発明によれば、弾性層を有する
中間転写体を使用することで、転写効率が高く、かつ、
中抜け画像の発生を効果的に防止することができるの
で、より高品質なカラー画像を形成できるという優れた
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るプリンタ全体の概略構成図。
【図2】全ての実施例及び比較例の評価結果を示す一覧
表。
【図3】実施例6における中間転写ベルトの断面図。
【図4】同中間転写ベルトの伸び防止層の外観図。
【図5】実施例7における中間転写ドラムの斜視図。
【図6】実施例7に用いたプリンタ全体の概略構成図。
【図7】中抜け画像の一例を示す説明図。
【符号の説明】
1 感光体 4 帯電器 5 露光ユニット 6 イエロー現像器 7 マゼンタ現像器 8 シアン現像器 9 ブラック現像器 10 中間転写ベルト 11 1次転写バイアスローラ 14 2次転写バイアスローラ 15 2次転写ユニット 30 圧接バネ 31 中間転写ドラム 40 伸び防止層 41 弾性層 42 表面コート層 43 金属ドラム

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】像担持体と、該像担持体上にトナー像を形
    成するトナー像形成手段と、該像担持体上のトナー像が
    転写される中間転写体と、該像担持体上のトナー像を該
    中間転写体に1次転写する1次転写手段と、該中間転写
    体上のトナー像を転写材に2次転写する2次転写手段と
    を備えた画像形成装置において、十点平均粗さにより求
    めた上記像担持体の表面粗さRzをd1、十点平均粗さ
    により求めた上記中間転写体の表面粗さRzをt1、上
    記トナーの体積平均粒径をDとしたとき、 d1 ≦ D、 t1 ≦ 2D、 d1 < t1 の関係を満たすことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】請求項1の画像形成装置において、上記ト
    ナーの体積平均粒径Dが、 4μm ≦ D ≦ 10μm の範囲にあることを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2の画像形成装置において、
    上記トナーに無機微粒子を外添したことを特徴とする画
    像形成装置。
  4. 【請求項4】請求項1、2又は3の画像形成装置におい
    て、上記像担持体と上記中間転写体との当接圧Nを、 5×10-4MPa ≦ N ≦ 5×10-2MPa の範囲に設定したことを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】請求項1、2、3又は4の画像形成装置に
    おいて、上記像担持体と上記中間転写体との間に当接圧
    が加わったときにおける、十点平均粗さにより求めた上
    記像担持体の表面粗さRzをd2、十点平均粗さにより
    求めた上記中間転写体の表面粗さRzをt2とし、当接
    圧が加えられていないときにおける、十点平均粗さによ
    り求めた上記像担持体の表面粗さRzをd1、十点平均
    粗さにより求めた上記中間転写体の表面粗さRzをt1
    としたとき、 (d2+t2) < (d1+t1) の関係を満たすことを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】請求項5の画像形成装置において、上記中
    間転写体が弾性層を有することを特徴とする画像形成装
    置。
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