JP2001235132A - 廃棄物焼却炉における焼却残渣の排出方法、およびその装置 - Google Patents

廃棄物焼却炉における焼却残渣の排出方法、およびその装置

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JP2001235132A
JP2001235132A JP2000047301A JP2000047301A JP2001235132A JP 2001235132 A JP2001235132 A JP 2001235132A JP 2000047301 A JP2000047301 A JP 2000047301A JP 2000047301 A JP2000047301 A JP 2000047301A JP 2001235132 A JP2001235132 A JP 2001235132A
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JP
Japan
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waste
incineration residue
incineration
temperature
waste incinerator
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English (en)
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Toshio Tsuboi
敏男 坪井
Yoshiro Hosoi
吉郎 細井
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃棄物焼却炉から排出される落塵物を殺菌処
理して排出するようにした廃棄物焼却炉における焼却残
渣の排出方法、その装置、および廃棄物焼却炉を提供す
ることを目的とするものである。 【解決手段】 廃棄物焼却炉における焼却残渣の排出部
に設置した上部ゲート18と下部ゲート24とからなる
開閉機構によって、排出部の炉内側と炉外側とを仕切っ
て、前記開閉機構で仕切られた焼却残渣滞留部に高温ガ
スまたは蒸気を導入し、焼却残渣滞留部内の焼却残渣中
の未燃焼廃棄物を殺菌して炉外に排出するようにした廃
棄物焼却炉における焼却残渣の排出方法、その装置、お
よび廃棄物焼却炉である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物焼却炉にお
ける焼却残渣の排出方法、およびその装置に関し、特に
焼却物に医療廃棄物が混入した際の落塵物を殺菌して排
出するようにした焼却残渣の排出方法、およびその焼却
残渣排出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、図4は廃棄物焼却炉を示してお
り、同図(a)は回転式焼却炉であり、同図(b)はス
トーカ式燃焼炉である。同図(a)の回転式焼却炉で
は、ゴミ投入ホッパ1、廃棄物を炉内に供給する給塵装
置2、落塵物排出ホッパ3、回転キルン4、二次燃焼室
5等から構成されている。同図(b)のストーカ式燃焼
炉では、ゴミ投入ホッパ1、廃棄物を炉内に供給する給
塵装置2、落塵物排出ホッパ3、乾燥ストーカ6a,燃
焼ストーカ6b,後燃焼ストーカ6cからストーカ炉本
体6等から構成されている。これらの廃棄物焼却炉の焼
却灰の排出部には、焼却灰を排出するホッパを備えてお
り、焼却炉内と炉外とを遮蔽した状態とする構造とし、
ダブルフラップダンパ、ロータリーバルブ、スクリュー
コンベア、水封コンベア等が使用されている。
【0003】図4(a)の廃棄物焼却炉では、廃棄物A
がゴミ投入ホッパ1から投入されて、給塵装置2によっ
て、回転キルン4に送り込まれて焼却され、焼却灰Cは
落下灰として排出装置に送り込まれて灰バンカに収集さ
れる。また、図4(b)の廃棄物焼却炉では、廃棄物A
がゴミ投入ホッパ1から投入されて、給塵装置2によっ
て、ストーカ炉本体6に送り込まれて焼却されている。
【0004】これらの廃棄物焼却炉では、廃棄物Aを燃
焼室に送り込む給塵装置2と、ストーカ炉や回転キルン
等の燃焼室に機械的摺動部が存在し、この機械的摺動部
には、隙間が存在する。この隙間から未燃焼廃棄物(落
塵物B)または燃焼廃棄物(落下灰C)が落下して、落
塵物Bが落下灰Cに混入して灰バンカに排出されてい
る。給塵物Bは、未燃焼のまま落塵物排出ホッパ3から
排出されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、各種廃棄物焼却
炉では、廃棄物の種類が多様化しており、特に医療廃棄
物などに感染性廃棄物が混入している場合がある。上記
のような廃棄物焼却炉により感染性廃棄物が含まれる医
療廃棄物が焼却処理されたとすると、廃棄物焼却炉の機
械摺動部の隙間から落下灰とともに未燃焼廃棄物が落下
するおそれがあった。仮に、落塵物として医療廃棄物が
混入している場合、医療廃棄物が殺菌されないまま灰バ
ンカから外部に排出されるおそれがあった。
【0006】特に、一般に広く使用されているストーカ
炉では、給塵装置からの落塵物Bが落下するとともに、
乾燥ストーカ(乾燥帯)から未燃焼廃棄物(落塵物B)
が完全に燃焼されないまま排出されるおそれがあった。
感染性廃棄物など医療廃棄物を焼却する場合、落塵物が
混入することから安全面において非常に問題であった。
無論、医療廃棄物のみならず廃棄物中で病原菌が異常繁
殖した廃棄物である場合であっても、同様に未燃焼のま
ま排出されたとすると、廃棄物に医療廃棄物が混入して
場合と同様に安全面で問題を残すことになる。
【0007】本発明は、上記のような問題に鑑みなされ
たものであり、廃棄物焼却炉から排出される落塵物を殺
菌処理して排出するようにした廃棄物焼却炉における焼
却残渣の排出方法、およびその装置を提供することを目
的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するためになされたものであり、請求項1の発明は、
廃棄物焼却炉における焼却残渣の排出部に設置した開閉
機構によって、前記排出部の炉内側と炉外側とを仕切っ
て、前記開閉機構で仕切られた焼却残渣滞留部に高温ガ
スまたは蒸気を導入し、前記焼却残渣滞留部内の焼却残
渣中の未燃焼廃棄物を殺菌して排出することを特徴とす
る廃棄物焼却炉における焼却残渣の排出方法である。
【0009】この発明では、廃棄物焼却炉の焼却残渣の
排出部に設けた開閉機構によって形成される焼却残渣滞
留部内に未燃焼廃棄物を投入して、高温ガスまたは蒸気
を供給し、未燃焼廃棄物を高温にして殺菌することによ
り、仮に医療廃棄物が混入している場合であっても焼却
灰の最終処理における安全性を高めることができる。開
閉機構は、上部ゲートと下部ゲートとの開閉による機構
であり、これらの開閉機構で仕切られる部分が焼却残渣
滞留部である。一方、下部ゲートには、格子板が設けら
れ、下部ゲートが閉じられたとしても高温ガスが焼却残
渣滞留部内に流入する。また、下部ゲートと格子板とが
所定の角度で回動する構造となっている。上部ゲートと
下部ゲートとは、電気信号によって開閉動作を行うよう
になされている。
【0010】また、請求項2の発明は、前記高温ガスが
空気または燃焼排ガスであることを特徴とする請求項1
に記載の廃棄物焼却炉における焼却残渣の排出方法であ
る。
【0011】この発明では、廃棄物焼却炉から得られる
高温ガス(高温の空気または燃焼排ガス)を利用して、
未燃焼廃棄物を殺菌するものである。高温の空気は、燃
焼排ガスを冷却する過程の空気を利用することができ
る。また、燃焼排ガスは、廃棄物焼却炉から容易に得ら
れ、廃熱の有効利用ができる。
【0012】また、請求項3の発明は、前記空気または
燃焼排ガスの温度が200℃以上であることを特徴とす
る請求項2に記載の廃棄物焼却炉における焼却残渣の排
出方法であり、この発明では、高温の空気または燃焼排
ガスの温度が200℃以上とすることによって、未燃焼
廃棄物を確実に殺菌することができる。
【0013】また、請求項4の発明は、前記高温ガスま
たは蒸気が供給される前記焼却残渣滞留部における未燃
焼廃棄物の保持時間が30分以上であることを特徴とす
る請求項1,2または3に記載の廃棄物焼却炉における
焼却残渣の排出方法である。
【0014】この発明では、未燃焼廃棄物の高温状態の
保持時間を30分以上とすることで、未燃焼廃棄物を確
実に殺菌することができ、制御装置で所定時間を計時
し、所定時間に達した際に、下部ゲートを開放して、未
燃焼廃棄物を排出するための制御信号を発生させること
ができる。
【0015】また、請求項5の発明では、廃棄物焼却炉
における焼却残渣の排出部に炉内側と炉外側とを仕切っ
て、焼却残渣滞留部を形成する開閉機構と、前記開閉機
構によって仕切られた焼却残渣滞留部内に高温ガスまた
は蒸気を送り込む輸送配管とを設け、前記焼却残渣滞留
部内の未然焼廃棄物の温度を高温にし、該未然焼廃棄物
を殺菌処理することを特徴とする廃棄物焼却炉における
焼却残渣排出装置である。
【0016】この発明では、廃棄物焼却炉における焼却
残渣の排出部に開閉機構(上部ゲート,下部ゲート)に
より、排出部を開閉機構で仕切ることで、焼却残渣滞留
部が形成され、輸送配管を通して、焼却残渣滞留部内に
高温ガスまたは蒸気を供給して、未然焼廃棄物を殺菌処
理することができる。
【0017】また、請求項6の発明は、前記廃棄物焼却
炉がストーカ炉であって、前記未燃焼廃棄物が前記給塵
装置からの未燃焼廃棄物と乾燥ストーカとから落下する
落塵物であることを特徴とする請求項5に記載の廃棄物
焼却炉における焼却残渣排出装置である。
【0018】この発明では、廃棄物焼却炉がストーカ炉
の場合、給塵装置からの未燃焼廃棄物と乾燥ストーカと
から落下する落塵物を焼却残渣滞留部に送り込み、焼却
残渣滞留部内に高温ガスまたは蒸気を供給して、未然焼
廃棄物を殺菌処理する。既存の廃棄物焼却装置であって
も医療廃棄物を焼却処理することができる焼却設備とす
ることができる。
【0019】また、請求項7の発明は、前記開閉機構を
開閉制御する制御手段を備えることを特徴とする請求項
5または6に記載の廃棄物焼却炉における焼却残渣排出
装置である。
【0020】この発明では、開閉機構を開閉制御する制
御手段を備えることで、焼却残渣滞留部内の未燃焼廃棄
物を確実に殺菌するように制御することができる。
【0021】また、請求項8の発明は、前記開閉機構で
仕切られた焼却残渣滞留部内の温度を計測する温度検出
手段を備えることを特徴とする請求項5,6又は7に記
載の廃棄物焼却炉における焼却残渣排出装置である。
【0022】この発明によれば、焼却残渣滞留部内の温
度を計測して、確実に殺菌される温度を計測して維持
し、未燃焼廃棄物を確実に殺菌するように制御すること
ができる。なお、本発明では、落塵物の殺菌が完了しな
い間、表示灯を点灯させて、表示するようにしてもよい
し、警報を発するようにしてもよい。さらに、殺菌が完
了した場合にも表示灯の点灯等の何らかの手段で報知す
るようにしてもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の廃棄物焼却炉にお
ける焼却残渣の排出方法、およびその装置に係る実施の
形態について、図面を参照して説明する。
【0024】なお、図1は、本発明に係る焼却残渣排出
装置を備える廃棄物焼却炉の実施形態を示す図である。
図2は、本発明に係る廃棄物焼却炉における焼却残渣排
出装置の断面図であり、図3は、焼却残渣排出装置の動
作をフローチャートで示す図である。
【0025】先ず、図1を参照して、本発明の廃棄物焼
却炉について説明する。同図の廃棄物焼却炉は、ストー
カ炉であり、ごみ投入ホッパ1、ごみ投入ホッパ1から
投入されるごみを燃焼室に供給する給塵装置2、給塵装
置2から供給される廃棄物を焼却する乾燥ストーカ6
a,燃焼ストーカ6b,後燃焼ストーカ6cからなるス
トーカ炉本体6、二次燃焼室を経て燃焼排ガスによって
加熱されるボイラ10およびドラム10a、集塵装置1
1、水封コンベア12、焼却灰Dを収集する灰バンカ1
3、ごみピット(図示なし)等から構成されている。さ
らに、給塵装置2および乾燥ストーカ6aの直下には、
それぞれホッパ7a,7bが設けられて、それらがホッ
パ統合部7cに結合されてホッパ7を構成している。同
様に燃焼ストーカ6b,後燃焼ストーカ6cの直下に
は、ホッパ8,9が設けられ、ホッパ下端部7eおよび
ホッパ7,8,9の下端部が水封コンベア12の水面に
没するようにして、燃焼炉内と燃焼炉外とが遮断されて
いる。
【0026】ホッパ7の中間部には、焼却残渣排出装置
14が設置されている。焼却残渣排出装置14には、ボ
イラ10から高温の燃焼排ガスを送り込むための排ガス
輸送ファン16を備える輸送配管L1が接続され、また
焼却残渣排出装置14を通過した燃焼排ガスはそのまま
炉内へ供給される。輸送配管L1は、ボイラ10に設け
た開口部15に接続されて燃焼排ガスを焼却残渣排出装
置14に送り込んでいる。
【0027】さらにまた、焼却残渣排出装置14には、
ボイラ10のドラム10a等から高温の蒸気を送り込む
ための輸送配管L3が設けられ、高温の燃焼ガスに加え
て、蒸気が焼却残渣排出装置14内に供給されるように
してもよいし、蒸気のみを焼却残渣排出装置14内に供
給するようにしてもよい。さらに、ボイラ10を通過し
て燃焼排ガスの温度を低下させるための空気を、焼却残
渣排出装置14に引き込んで、未燃焼焼却物を殺菌する
ようにしてもよい。
【0028】続いて、焼却残渣排出装置14について、
図2を参照して詳細に説明する。同図において、焼却残
渣排出装置14は、ホッパ7のホッパ統合部7cの下端
部に接続された落塵物導入管14aと、落塵物導入管1
9の下端部に落塵物滞留管14bが接続され、落塵物滞
留管14bにホッパ下端部7eが接続されて構成されて
いる。落塵物導入管14aには、落塵物の供給制御する
ための上部ゲート18が設けられ、落塵物滞留管14b
には、殺菌処理が完了した落塵物を排出するための下部
ゲート24が設けられている。ホッパ統合部7cの端部
には、燃焼排ガスが通過する開口部7dが設けられ、落
塵物導入管14aは、この開口部7dを覆うように挿入
されて固定されている。落塵物滞留管14bの下端部に
は、落塵物滞留管14bが接続され、落塵物滞留管14
bの下端部には、ホッパ下端部7eの上端部が接続され
ている。ホッパ下端部7eの下端部は、水封コンベア1
2の水面下まで差し込まれている。
【0029】落塵物滞留管14bは、滞留管20と高温
ガス導入管21と排出管25とから構成されている。滞
留管20の下端部には、多数の開口部が形成され、滞留
管20に嵌入するように高温ガス導入管21が設けられ
ている。高温ガス導入管21には、高温の燃焼排ガス等
を輸送するための輸送配管L1が接続されている。高温
ガス導入管21の下端部には、格子板22と下部ゲート
24とが回動自在に設けられている。かつ高温ガス導入
管21の下端部は、斜めに切断されて斜下端部を形成し
ている。下部ゲート24が閉じられた状態では、高温ガ
ス導入管21の斜下端部が下部ゲート24で閉じられ、
滞留管20の端部が格子板22で閉じられて、落塵物滞
留管14b内の滞留管20が落塵物滞留部となる。格子
板22と下部ゲート24とは、支持板23で所定の角度
で保持されている。支持板23には、高温排ガスが導入
する開口部が多数形成されている。なお、滞留管20に
は、落塵物の温度を計測するための温度センサ26が設
けられている。
【0030】さらに、焼却残渣排出装置14は、制御装
置17によって、上部ゲート18と下部ゲート24との
開閉制御がなされ、滞留管20に設けられた温度センサ
26によって、落塵物の温度が計測され、かつ排ガス輸
送ファンの駆動・停止は、ファン駆動信号発生手段gに
よって制御されている。制御装置17では、焼却残渣排
出装置14内の温度が所定温度に達するまで燃焼排ガス
等が供給されるように制御し、その状態を保持されるよ
うに制御されている。上部ゲート18の開閉制御は、上
部ゲート開閉手段aからの制御信号でなされ、下部ゲー
ト24の開閉制御は、下部ゲート開閉手段bからの制御
信号でなされている。
【0031】続いて、図2の焼却残渣排出装置14にお
ける未燃焼廃棄物の殺菌操作について、図3のフローチ
ャートに基づき詳細に説明する。なお、焼却残渣排出装
置14は、上部ゲート18と下部ゲート24とを制御す
るいわゆるダブルフラップダンパ方式である。
【0032】図3において、廃棄物焼却炉の運転を開始
すると同時に、焼却残渣排出装置14の運転を開始す
る。先ず、廃棄物焼却炉の運転開始に対応して、制御装
置17のファン駆動信号発生手段gからの信号に基づい
て、図1に示した輸送ファン16aを駆動させて、ボイ
ラ10に設けられた開口部15から輸送配管L1を通し
て、燃焼排ガスが高温ガス導入管21から落塵物滞留部
(滞留管20)内に供給されている。続いて、ステップ
S1に移行して、焼却残渣排出装置14内に高温ガス,
高温空気又は排ガスが供給されていることを確認する。
ステップS2に移行して、上部ゲート18が閉鎖されて
いることを確認し、ステップS3に移行する。ステップ
S3では、下部ゲート24を開放した後、下部ゲート2
4の閉鎖を確認する。この時点では、廃棄物焼却炉が定
常運転を開始している。
【0033】ステップS4では、上部ゲート18を開放
して、上部ゲート18に堆積している落塵物Bを落塵物
滞留部内に落下させる。下部ゲート24上の格子板22
には、落塵物Bが堆積する。上部ゲート18上の堆積物
は、給塵装置2と乾燥ストーカから落下した落塵物Bで
あり、この落塵物Bには、医療廃棄物である感染性廃棄
物が混入している。
【0034】ステップS4に続いて、ステップS5に移
行する。ステップS5では、燃焼排ガスは、高温ガス導
入管21に設けられた開口部21aおよび支持板23、
格子板22を経て、落塵物滞留部内に導入されている。
落塵物Bは、燃焼排ガスによって高温に加熱される。燃
焼排ガスは、ホッパ統合部7cを通過して、乾燥ストー
カ等から炉内へと流れ込み、廃棄物の乾燥等に効果があ
る。
【0035】ステップS4に続いて、ステップS5に移
行する。ステップS5では、落塵物滞留部内の落塵物B
の温度が温度センサ26で計測されて、制御装置17の
温度検出手段cによって検知されている。落塵物滞留部
内の落塵物Bの温度が所定温度に達したか否かが、第1
判定手段eで判断される。その後、その所定温度に達し
てから時間計時手段dで時間経過が計測される。所定時
間が経過したか否かは、第2判定手段fで判定されてい
る。
【0036】ステップS5において、落塵物Bの温度が
所定温度以上、例えば、200℃以上であって、所定時
間(例えば、30分以上)が経過したか否かを判定す
る。これらの条件(200℃以上の温度、30分以上の
経過時間)を満足すれば、ステップS7に移行する。ス
テップS7では、下部ゲート24を開放して殺菌された
落塵物Bは水封コンベア12に排出される。ステップS
5において、殺菌の条件を満足していない場合は、ステ
ップS6に進み、殺菌が未完了であることを報知して、
ステップS5に戻る。なお、殺菌が未完了の間、表示灯
を点灯したり、警報を発したりすることで、運転員に注
意を喚起することができる。また、殺菌が完了した際に
も他の表示灯で表示することも可能である。
【0037】その後、ステップS8において、運転を終
了するか否かを判定し、継続する場合は、ステップS3
に移行して焼却残渣排出装置14の運転を継続する。ま
た、運転を終了する場合は、この制御手順を終了する。
【0038】上記実施形態では、ストーカ炉を参照して
説明したが、回転キルンや円筒回転式ストーカ等の焼却
施設の場合であっても同様に実施し得ることは明らかで
ある。無論、焼却残渣排出装置は、上記実施形態に限る
ことなく、給塵装置のみに落塵物が生じる場合には、そ
の部分に設置すればよい。また、上記以外の場所から未
燃焼の落塵物が生じる場合は、その部分に焼却残渣排出
装置を設置すればよい。
【0039】また、上記実施形態では、給塵装置および
乾燥ストーカの直下にそれぞれホッパが設けられ、それ
らのホッパを統合しているが、給塵装置および乾燥スト
ーカホッパを一つのホッパで落塵物と落下灰を捕集する
ようにしてもよいことは明らかである。
【0040】さらにまた、焼却残渣排出装置の残渣滞留
部内に供給される高温ガス(高温の空気または燃焼排ガ
ス)は、その供給量に応じて、乾燥ストーカから炉内に
排出するようにしてもよい。また、焼却残渣滞留部内に
蒸気のみを供給して、落塵物を殺菌するようにしてもよ
い。
【0041】
【発明の効果】上記記載のように、本発明によれば、未
燃焼廃棄物が排出部に落下したとしても、焼却残渣排出
装置の残渣滞留部に捕集して高温で殺菌され、落下灰に
未燃焼廃棄物が混入して排出されることがないので、未
燃焼廃棄物が混入した焼却物を炉外に排出したとしても
安全性が極めて高い利点がある。
【0042】また、本発明によれば、焼却残渣排出装置
で使用される熱源が廃棄物焼却炉の廃熱エネルギーを利
用するものであり、廃棄物焼却炉の廃熱を有効利用する
ことができる利点がある。さらに、殺菌に利用された燃
焼排ガスは、乾燥ストーカから炉内に供給されるので、
廃棄物の乾燥にも寄与する利点があるとともに細菌が浮
遊した蒸気等が炉外に漏れることがなく、安全性に優れ
ている。
【0043】また、本発明によれば、焼却残渣排出装置
が上部ゲートと下部ゲートとによるダブルフラップダン
パ方式であり、上部ゲートと下部ゲートとで落塵物の殺
菌が行われるので、安全性が極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る焼却残渣排出装置を備える廃棄物
焼却炉の実施形態を示す図である。
【図2】本発明に係る廃棄物焼却炉における焼却残渣排
出装置の断面図である。
【図3】図2の焼却残渣排出装置の動作をフローチャー
トで示す図である。
【図4】従来の廃棄物焼却炉を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
1 ごみ投入ホッパ 2 給塵装置 6 ストーカ炉本体 6a 乾燥ストーカ 6b 燃焼ストーカ 6c 後燃焼ストーカ 7,8,9 ホッパ 7a,7b ホッパ 10 ボイラ 11 集塵装置 12 水封コンベア 13 灰バンカ 14 焼却残渣排出装置 15 開口部 16 排ガス輸送ファン 17 制御装置 18 上部ゲート 19 落塵物導入管 20 滞留管 21 高温ガス導入管 23 支持板 24 下部ゲート 25 排出管 26 温度センサ L1 輸送配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3K061 AA01 AC01 AC03 BA05 CA07 EB05 NA05 NA07 PB01 3K065 AA02 AB01 AC01 BA05 4D004 AA48 CA28 CA46 CB01 CB36 CB43 CB50 CC01 CC02 DA01 DA02 DA03 DA08 DA20

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物焼却炉における焼却残渣の排出部
    に設置した開閉機構によって、前記排出部の炉内側と炉
    外側とを仕切って、前記開閉機構で仕切られた焼却残渣
    滞留部に高温ガスまたは蒸気を導入し、前記焼却残渣滞
    留部内の焼却残渣中の未燃焼廃棄物を殺菌して排出する
    ことを特徴とする廃棄物焼却炉における焼却残渣の排出
    方法。
  2. 【請求項2】 前記高温ガスが空気または燃焼排ガスで
    あることを特徴とする請求項1に記載の廃棄物焼却炉に
    おける焼却残渣の排出方法。
  3. 【請求項3】 前記空気または燃焼排ガスの温度が20
    0℃以上であることを特徴とする請求項2に記載の廃棄
    物焼却炉における焼却残渣の排出方法。
  4. 【請求項4】 前記高温ガスまたは蒸気が供給される前
    記焼却残渣滞留部における未燃焼廃棄物の保持時間が3
    0分以上であることを特徴とする請求項1,2または3
    に記載の廃棄物焼却炉における焼却残渣の排出方法。
  5. 【請求項5】 廃棄物焼却炉における焼却残渣の排出部
    に炉内側と炉外側とを仕切って、焼却残渣滞留部を形成
    する開閉機構と、 前記開閉機構によって仕切られた焼却残渣滞留部内に高
    温ガスまたは蒸気を送り込む輸送配管とを設け、 前記焼却残渣滞留部内の未然焼廃棄物の温度を高温に
    し、該未然焼廃棄物を殺菌処理することを特徴とする廃
    棄物焼却炉における焼却残渣排出装置。
  6. 【請求項6】 前記廃棄物焼却炉がストーカ炉であっ
    て、前記未燃焼廃棄物が前記給塵装置からの未燃焼廃棄
    物と乾燥ストーカとから落下する落塵物であることを特
    徴とする請求項5に記載の廃棄物焼却炉における焼却残
    渣排出装置。
  7. 【請求項7】 前記開閉機構を開閉制御する制御手段を
    備えることを特徴とする請求項5または6に記載の廃棄
    物焼却炉における焼却残渣排出装置。
  8. 【請求項8】 前記開閉機構で仕切られた焼却残渣滞留
    部内の温度を計測する温度検出手段を備えることを特徴
    とする請求項5,6又は7に記載の廃棄物焼却炉におけ
    る焼却残渣排出装置。
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