JP2001234055A - 塗装性に優れた樹脂組成物 - Google Patents

塗装性に優れた樹脂組成物

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JP2001234055A
JP2001234055A JP2000047092A JP2000047092A JP2001234055A JP 2001234055 A JP2001234055 A JP 2001234055A JP 2000047092 A JP2000047092 A JP 2000047092A JP 2000047092 A JP2000047092 A JP 2000047092A JP 2001234055 A JP2001234055 A JP 2001234055A
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Hiroyuki Kobayashi
博幸 小林
Takaaki Miyoshi
貴章 三好
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量かつ強度、剛性、耐熱性に優れ、更に塗
料密着性向上を目的としたプライマー塗料の塗布を行な
う事なく表面塗装が可能なとなるような樹脂組成物を提
供する。 【解決手段】 ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリアミ
ド樹脂40〜80重量%、ゴム状物質の存在下にモノビ
ニル芳香族単量体及び不飽和ニトリル単量体を重合させ
てなる樹脂、相溶化剤および珪酸カルシウム系無機繊維
または珪酸カルシウム系無機質繊維とガラス繊維からな
るフィラー強化樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の外板やア
ウトサイドドアハンドル、ルーフレールレッグ、ドアミ
ラー及びオートバイのカウル等の車両外装部品用を主と
した、塗装が必要な樹脂部品向け樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の外板やアウトサイドドアハンド
ル、ルーフレールレッグ、ドアミラー及びオートバイの
カウル等の車両用外装部品においては、高強度、軽量及
び良好な塗装外観が必要とされ、使用する樹脂材料とし
ては高剛性、耐衝撃性、低比重、良好な表面外観及び塗
装性、また使用環境の温度に耐え、更に高温焼き付け塗
装(塗料乾燥温度150℃程度)に耐え得る耐熱性を有
している事が要求されている。
【0003】現在これらの部品には、ABS樹脂、ポリ
カーボネート/ABS樹脂アロイ、ポリアミド樹脂、ポ
リブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂
/ポリエチレンテレフタレート樹脂アロイやこれらをガ
ラス繊維等の無機フィラーによって強化した材料が主に
使用されているが、ABS樹脂及びポリカーボネート樹
脂/ABS樹脂アロイ及びポリカーボネート樹脂/ポリ
ブチレンテレフタレート樹脂アロイは、耐熱性が低い
為、車両用外装部品として適応する事の出来る部位が限
られ、また高温での焼き付け塗装には耐えられないとい
う問題がある。また、ポリアミド樹脂は、塗料密着性が
充分ではなく、吸水による物性低下や寸法変化が大きい
という問題点を有している。更にポリブチレンテレフタ
レート樹脂においては、塗料密着性や加水分解の問題が
存在している。
【0004】前記車両外装部品用樹脂材料に要求される
諸特性を満足する材料としてポリフェニレンエーテル樹
脂/ポリアミド樹脂アロイをガラス繊維配合にて強化し
た材料を挙げる事が出来るが、塗装工程において特定の
種類の塗料(ポリフェニレンエーテル樹脂/ポリアミド
樹脂アロイ用塗料やポリアミド樹脂用塗料等)を使用し
なければ塗料密着性に問題が生じる場合があり、一般的
に車両外装向けとしてABS樹脂の塗装に用いられてい
る汎用的なウレタン系塗料を塗装する際には、予め塗料
密着性を満足させるようなプライマー塗料の塗布を行な
う事が必要となっている為、車両用外装部品等の製造に
おけるコストアップに繋がってしまっているのが現状で
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、軽量かつ強
度、剛性、耐熱性に優れており、更に一般的に車両外装
向けとしてABS樹脂の塗装に用いられている汎用的な
ウレタン系塗料を塗料密着性向上を目的としたプライマ
ー塗料の塗布を行なうことなく塗装を行なう事が可能な
樹脂組成物及び該組成物を材料とした成形品に塗装を行
なった車両用外装部品を主とする樹脂製品を提供する事
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
を解決する為に鋭意検討を重ねた結果、ポリフェニレン
エーテル樹脂、ポリアミド樹脂及びゴム状物質の存在下
にモノビニル芳香族単量体及び不飽和ニトリル単量体を
重合させてなる樹脂、相溶化剤および珪酸カルシウム系
無機質繊維または珪酸カルシウム系無機質繊維とガラス
繊維にて強化した組成物を材料として用いた場合に前記
課題を解決出来る事を見出し本発明をなすに至った。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明について、以下具体的に説
明する。本発明におけるポリフェニレンエーテル樹脂と
は、次に示す一般式(1)
【0008】
【化1】 (式中、R1,R2,R3,R4,R5,R6は炭素1
〜4のアルキル基、アリール基、ハロゲン、水素等の一
価の残基であり、R5,R6は同時に水素ではない)を
繰り返し単位とし、構成単位が一般式(1)の[a]及
び[b]からなる単独重合体、あるいは共重合体が使用
できる。
【0009】ポリフェニレンエーテルの単独重合体の代
表例としては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェ
ニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−エチル−
1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジエチ
ル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル
−6−n−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、
ポリ(2,6−ジ−n−プロピル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−n−ブチル−
1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6
−イソプロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ
(2−メチル−6−クロロエチル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−ヒドロキシエチ
ル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル
−6−クロロエチル−1,4−フェニレン)エーテル等
のホモポリマーが挙げられる。
【0010】ポリフェニレンエーテル共重合体は、2,
6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェ
ノールとの共重合体あるいはo−クレゾールとの共重合
体あるいは2,3,6−トリメチルフェノール及びo−
クレゾールとの共重合体等、ポリフェニレンエーテル構
造を主体としてなるポリフェニレンエーテル共重合体を
包含する。
【0011】本発明におけるポリアミド樹脂としては、
ナイロン4、ナイロン6、ナイロン8、ナイロン9、ナ
イロン10、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン4
6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、
ナイロン636、ナイロン1212などの脂肪族ポリア
ミド樹脂、ナイロン4T(T:テレフタル酸を示す。以
下同じ)、ナイロン4I(I:イソフタル酸を示す。以
下同じ)、ナイロン6T、ナイロン6I、ナイロン12
T、ナイロン12Iなどの芳香族ポリアミド樹脂、及び
これらの共重合体、ブレンドなどを例示する事が出来
る。これらの中でナイロン6、ナイロン66及びナイロ
ン6−66共重合体の単独使用または併用が好ましい。
【0012】本発明におけるモノビニル芳香族単量体と
は、スチレン、α−メチルスチレンのようなα−置換ス
チレン、ビニルトルエン、m−クロルスチレン、p−ク
ロルスチレン、p−メチルスチレンのような核置換スチ
レンなどを云い、これらの1種又は2種以上が用いられ
る。中でもスチレンが最も好ましい。本発明における不
飽和ニトリル単量体としては、アクリロニトリル、メタ
クリロニトリルなどが挙げられ、アクリロニトリルが好
適に用いられる。
【0013】本発明のゴム状物質としては、天然ゴム、
ポリブタジエン、ブタジエン−スチレン共重合体、ブタ
ジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリクロロプレ
ン、アクリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレ
ン−プロピレン−ジエンモノマーゴム、エチレン−酢酸
ビニル共重合体等が含まれる。本発明の樹脂組成物にお
ける各成分は任意の割合で配合が可能であるが、ポリフ
ェニレンエーテル樹脂10〜50重量%、ポリアミド樹
脂40〜80重量%、ゴム状物質の存在下、モノビニル
芳香族単量体及び不飽和ニトリル単量体を重合させてな
る樹脂2〜20重量%が好ましい。更にポリフェニレン
エーテル20〜30重量%、ポリアミド樹脂50〜60
重量%、ゴム状物質の存在下に、モノビニル芳香族単量
体及び不飽和ニトリル単量体を重合させてなる樹脂4〜
10重量%である事が特に好ましい。
【0014】本発明において用いられる相溶化剤は、分
子内にカルボン酸基、酸無水物基、エポキシ基、アミノ
基または水酸基を有する化合物である事が好ましく、マ
レイン酸、フマル酸、クロロマレイン酸、シス−4−シ
クロヘキセン−1,2−ジカルボン酸及びこれらの酸無
水物、エステル、半アルキルエステル、アミド、イミド
などが挙げられるが、特にα,β−不飽和ジカルボン酸
及びその誘導体、具体的には、フマル酸、マレイン酸及
無水マレイン酸が好適で、無水マレイン酸が最も好まし
い。不飽和ジカルボン酸及びその誘導体は、それぞれ単
独で用いても良いし、2種類以上を組み合わせて用いて
も良い。
【0015】この相溶化剤の配合量は、ポリフェニレン
エーテル樹脂、ポリアミド樹脂、及びゴム状物質の存在
下にモノビニル芳香族単量体及び不飽和ニトリル単量体
を重合させてなる樹脂の3成分合計量100重量部に対
して0.05〜3重量部が好ましく、更に好ましくは
0.1〜1重量部である。また、本発明の樹脂組成物に
は、前記成分の他にポリスチレン、スチレン−アクリロ
ニトリル共重合体、ゴム変性ポリスチレン(HIPS)
等のポリスチレン系樹脂やポリブタジエン、ポリイソプ
レン、スチレン−ブタジエン共重合体、ブタジエン−イ
ソプレン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体等の
熱可塑性エラストマーを配合させる事も可能であり、更
に必要に応じて通常の熱可塑性樹脂に添加される添加
剤、例えば安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、染料、顔料な
どを配合する事も特に制限されるものではない。
【0016】本発明のフィラー強化樹脂組成物は、上記
成分の樹脂組成物に珪酸カルシウム系無機質繊維また
は、珪酸カルシウム系無機質繊維とガラス繊維を配合す
る事によって成立する。珪酸カルシウム系無機質繊維と
しては、ゾノライト(理想式6CaO・6SiO2・H2
O)を挙げる事ができ、繊維長1〜10μm、繊維径
0.1〜1μmであることが好ましく、界面活性剤やア
ミノシラン等のカップリング剤にて処理されている事が
特に好ましい。また、ガラス繊維としては、通常の熱可
塑性樹脂に配合されるガラス繊維で、Eガラス繊維であ
り、繊維径が9〜25μm、長さが1.5〜5mmであ
る事が好ましく、従来公知のカップリング剤、収束剤で
処理されている事が特に好ましい。
【0017】珪酸カルシウム系無機質繊維または、珪酸
カルシウム系無機質繊維とガラス繊維の配合量は、上記
樹脂組成物100重量部に対して、珪酸カルシウム系無
機質繊維のみ配合の場合には3〜30重量部が好まし
く、特に好ましくは5〜20重量部である。また、珪酸
カルシウム系無機質繊維とガラス繊維の併用の場合に
は、合計量として5〜30重量部が好ましく少なくとも
珪酸カルシウム系無機質繊維が3重量部、かつ珪酸カル
シウム系無機質繊維含有量/ガラス繊維含有量が重量比
で90/10〜20/80の割合になるよう配合する事
が好ましい。
【0018】なお、珪酸カルシウム系無機質繊維の配合
方法は、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹
脂、ゴム状物質の存在下にモノビニル芳香族単量体及び
不飽和ニトリル単量体を重合させてなる樹脂の少なくと
も1種類の樹脂成分に予め押出機等により練り込んだマ
スターバッチとして配合する事も特に制限されるもので
はない。更に上記珪酸カルシウム系無機質繊維及びガラ
ス繊維の他に一般的に熱可塑性樹脂に用いられているタ
ルク、マイカ、カオリン、カーボン繊維等の強化剤を配
合する事も特に制限されるものではない。
【0019】これらの組成物の調整は、ブラベンダー、
ニーダー、バンバリーミキサー、押出機などの従来公知
の技術によって達成されるが、特に好適なのは押出機で
ある。本発明のフィラー強化樹脂組成物を用い、一般的
な射出成形、インジェクションプレス成形、またはガス
インジェクション成形等公知の成形方法にて成形を行な
った成形品においては、塗料密着性向上を目的としたプ
ライマー塗料の塗布を行なうことなく、ポリアミド樹脂
用塗料またはポリアミド樹脂/ポリフェニレンエーテル
樹脂アロイ樹脂用塗料だけでなく、一般的に車両外装向
けとしてABS樹脂の塗装に用いられている様な汎用的
なウレタン系塗料においての表面塗装を行なう事が可能
である。
【0020】成形品の塗装方法については、特に制限は
なく、スプレー塗装法、静電塗装法、金型内塗装法など
公知のあらゆる塗装方法を採用する事が出来る。使用す
る塗料については、一般的に車両外装向けに使用されて
いるウレタン系の塗料が好ましく、塗料膜厚について
は、特に限定するものではないが、一般的には塗料膜厚
の合計量として5〜150μmであり、10〜100μ
mである事が好ましい。本発明を実施例に基づいて説明
する。実施例及び比較例において使用した成分は以下の
ものである。
【0021】1)ポリフェニレンエーテル樹脂 固有粘度が0.50(30℃、クロロホルム中)である
ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテ
ル(密度1.06g/cm3) 2)ポリアミド6樹脂 ηr=2.45(25℃、95.5%硫酸)、(密度
1.14g/cm3) 3)ゴム状物質の存在下にモノビニル芳香族単量体及び
不飽和ニトリル単量体を重合させてなる樹脂 アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体 旭
化成(株)製、スタイラック(商標)A6490 4)ポリスチレン樹脂 還元粘度ηsp/cが0.92dl/g(30℃、トル
エン中)、(密度0.5g/cm3
【0022】5)水添スチレン−ブタジエンブロック共
重合体 結合スチレン30%(密度0.91g/cm3) 6)相溶化剤 無水マレイン酸 7)珪酸カルシウム系無機質繊維 宇部マテリアルズ(株)製、ゾノハイジ(商標) 8)ガラス繊維 繊維径13μm、長さ3mmのアミノシランで表面処理
されたEガラス繊維
【0023】なお、物性、塗装性評価方法及び評価基準
は下記の通りである。 (1)材料物性 1)比重(ASTM D−792に準じて測定) 2)曲げ弾性率(ASTM D−790に準じて測定) 3)熱変形温度(ASTM D−648に準じて測定、
荷重0.45MPa) (2)塗装性 塗装方法 テストピース:75×75×3mm平板 使用塗料:一般的に車両外装向けとしてABS樹脂の塗
装に用いられている汎用的なウレタン系塗料において表
面塗装を実施した。
【0024】下塗り=ハイウレタンNo.5000(黒
メタリック)(日本油脂(株)製) 上塗り=ハイウレタンNo.5300(クリアー)(日
本油脂(株)製) 塗料乾燥条件:75℃×25分
【0025】1)塗装表面外観評価方法 塗装後の平板表面状態について、目視評価を実施。 ○:塗装表面状態良好 △:塗装表面に若干凹凸が確認出来る ×:塗装表面に凹凸が確認出来る 2)塗料密着性評価方法 1mm角碁盤目セロテープ剥離試験(100マス)に
て、初期密着性(塗装後23℃×50%RH中24時間
放置後)及び2次密着性(塗装後40℃温水中×240
時間放置後)の評価を実施。
【0026】
【実施例1】ポリフェニレンエーテル樹脂34.8重量
%、ポリアミド6樹脂60.0重量%、アクリロニトリ
ル−ブタジエン−スチレン共重合体5.0重量%、相溶
化剤0.2重量%からなる樹脂組成物及び樹脂組成物1
00重量部に対して珪酸カルシウム系無機質繊維20重
量部の各成分を320℃、300rpmで押出機にて溶
融混練りし、組成物ペレットを得た。次いで、射出成形
により材料物性及び塗装性評価用のテストピースを作成
し、前記した方法により各種試験を行なった。評価結果
を表1に示す。
【0027】
【実施例2】ポリフェニレンエーテル樹脂24.0重量
%、ポリアミド6樹脂52.8重量%、アクリロニトリ
ル−ブタジエン−スチレン共重合体5.0重量%、ポリ
スチレン樹脂10.0重量%、水添スチレン−ブタジエ
ンブロック共重合体8.0重量%、相溶化剤0.2重量
%からなる樹脂組成物及び樹脂組成物100重量部に対
して珪酸カルシウム系無機質繊維10重量部の各成分を
320℃、300rpmで押出機にて溶融混練りし、組
成物ペレットを得た。次いで、射出成形により材料物性
及び塗装性評価用のテストピースを作成し、前記した方
法により各種試験を行なった。評価結果を表1に示す。
【0028】
【実施例3】ポリフェニレンエーテル樹脂24.0重量
%、ポリアミド6樹脂52.8重量%、アクリロニトリ
ル−ブタジエン−スチレン共重合体3.0重量%、ポリ
スチレン樹脂12.0重量%、水添スチレン−ブタジエ
ンブロック共重合体8.0重量%、相溶化剤0.2重量
%からなる樹脂組成物及び樹脂組成物100重量部に対
して珪酸カルシウム系無機質繊維5重量部、ガラス繊維
5重量部の各成分を320℃、300rpmで押出機に
て溶融混練りし、組成物ペレットを得た。次いで、射出
成形により材料物性及び塗装性評価用のテストピースを
作成し、前記した方法により各種試験を行なった。評価
結果を表1に示す。
【0029】
【実施例4】実施例3のアクリロニトリル−ブタジエン
−スチレン共重合体成分量を5.0重量%に変更した表
1に示す樹脂組成にて、実施例3と同様に実施した。評
価結果を表1に示す。
【0030】
【実施例5、6】各配合成分の割合を表1に示すように
変えて、実施例1と同様に実施した。評価結果を表1に
示す。
【0031】
【比較例1】実施例2のアクリロニトリル−ブタジエン
−スチレン共重合体成分を使用せず、また、珪酸カルシ
ウム系無機質繊維をガラス繊維に変えた表2に示す樹脂
組成にて実施例2と同様に実施した。評価結果を表2に
示す。
【0032】
【比較例2】実施例2の珪酸カルシウム系無機質繊維を
ガラス繊維に変えた表2に示す樹脂組成にて実施例2と
同様に実施した。評価結果を表2に示す。
【0033】
【比較例3】実施例2のアクリロニトリル−ブタジエン
−スチレン共重合体成分を使用しない表2に示す樹脂組
成にて実施例2と同様に実施した。評価結果を表2に示
す。
【0034】
【比較例4】実施例3のアクリロニトリル−ブタジエン
−スチレン共重合体成分量を表2に示す量に変更し、表
2に示す樹脂組成にて実施例3と同様に実施した。評価
結果を表2に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物を用いた成形品は、
軽量かつ強度、剛性、耐熱性に優れており、車両用外装
部品を主とした樹脂製部品の軽量化及びデザインの自由
度を広げる事が可能となる。更に高温での焼付け塗装に
耐える耐熱性に加え、一般的に車両外装向けとしてAB
S樹脂の塗装に用いられている汎用的なウレタン系塗料
を用いた場合においても、密着性向上を目的としたプラ
イマー塗料の塗布を行なうことなく塗装が可能となる
為、塗装工程の低減、コストダウン等に大きく寄与する
ものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 51/04 C08L 51/04 51/06 51/06 77/00 77/00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ポリフェニレンエーテル樹脂、
    (b)ポリアミド樹脂、(c)ゴム状物質の存在下にモ
    ノビニル芳香族単量体及び不飽和ニトリル単量体を重合
    させてなる樹脂、(d)相溶化剤および(e)珪酸カル
    シウム系無機質繊維からなる塗装部品用フィラー強化樹
    脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記(a)(b)(c)(d)の合計1
    00重量部に対して(e)珪酸カルシウム系無機質繊維
    が3〜30重量部であることを特徴とする請求項1記載
    の塗装部品用フィラー強化樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (a)ポリフェニレンエーテル樹脂、
    (b)ポリアミド樹脂、(c)ゴム状物質の存在下にモ
    ノビニル芳香族単量体及び不飽和ニトリル単量体を重合
    させてなる樹脂組成物、(d)相溶化剤、(e)珪酸カ
    ルシウム系無機質繊維および(f)ガラス繊維からなる
    塗装部品用フィラー強化樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 前記(a)(b)(c)(d)の合計1
    00重量部に対して(e)珪酸カルシウム系無機質繊維
    が少なくとも3重量部であり、かつ(e)珪酸カルシウ
    ム系無機質繊維と(f)ガラス繊維の合計が5〜30重
    量部であり、更に(e)珪酸カルシウム系無機質繊維/
    (f)ガラス繊維の重量比が90/10〜20/80で
    あることを特徴とする請求項3記載の塗装部品用フィラ
    ー強化樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 上記請求項1〜4に示されるフィラー強
    化樹脂組成物を材料とする成形品であって、該成形品が
    塗料密着性向上を目的としたプライマー塗料の塗装を行
    なうことなく表面塗装をされている事を特徴とする車両
    用外装部品。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010222578A (ja) * 2009-02-27 2010-10-07 Asahi Kasei Chemicals Corp 外装材用樹脂組成物
CN105566839A (zh) * 2016-02-01 2016-05-11 佳易容相容剂江苏有限公司 一种高性能耐老化abs/gf复合材料及其制备方法

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