JP2001225621A - タイヤ滑止め装置とこれに用いる装置本体 - Google Patents

タイヤ滑止め装置とこれに用いる装置本体

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JP2001225621A
JP2001225621A JP2000036916A JP2000036916A JP2001225621A JP 2001225621 A JP2001225621 A JP 2001225621A JP 2000036916 A JP2000036916 A JP 2000036916A JP 2000036916 A JP2000036916 A JP 2000036916A JP 2001225621 A JP2001225621 A JP 2001225621A
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Manabu Ooto
学 大音
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Ohtsu Tire and Rubber Co Ltd
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Ohtsu Tire and Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車用のタイヤ滑止め装置のうち、タイヤ
に巻回する非金属製装置本体がタイヤ周方向に沿った複
数枚のネット構成片を有した分割式では、タイヤ接地部
用の開口部の両側に位置付けられるネット構成片に、開
口部に臨む帯状連結部が設けられているが、この帯状連
結部がタイヤショルダー部のブロックパターン溝部に落
ち込むことを原因として偏磨耗等が起こるおそれがあっ
た。これを解消する。 【解決手段】 開口部10両側となるネット構成片8の
帯状連結部14において、タイヤショルダー部に対応す
る幅方向外側部分14cの帯幅を、タイヤトレッドに対
応する幅方向中央部分14bの帯幅よりも平面方向にお
いて太くし、タイヤショルダー部のブロックパターン溝
部に対する落ち込みを防止した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等のタイヤ
に装着して氷雪路面に対する滑り止めを行うためのタイ
ヤ滑止め装置と、これに用いる装置本体とに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】今日、タイヤ滑止め装置としては、タイ
ヤ外周に巻回可能な帯状をした非金属製の装置本体を具
備したものが各種、提案されるところとなっているが、
このうち、装置本体がタイヤ周方向に沿って並設される
少なくとも二枚のネット構成片を有した分割式のものと
して、この装置本体の幅方向内側に内側緊締索が沿接保
持され、装置本体の長手方向中途部には、隣接するネッ
ト構成片の相互間隔を広く開けた開口部が設けられ、ま
た装置本体の幅方向外側に、タイヤへの装着時にタイヤ
中心方向への締め付け力を生起する外側緊締索が取付可
能とされたものが知られている(例えば実開平1−11
5905号公報等参照)。
【0003】この種、分割式のタイヤ滑止め装置におい
て、装置本体の開口部の両側に位置付けられるネット構
成片には、開口部へ臨んだ端部にタイヤ幅方向へ横断可
能になる帯状連結部が設けられ、この帯状連結部が装置
本体の幅方向内側、中央及び外側でそれぞれ内サイドウ
ォール対応部、トレッド対応部、外サイドウォール対応
部を形成させたものとなっている。この分割式のタイヤ
滑止め装置をタイヤへ装着する場合にあって、装置本体
の上記開口部は、タイヤの接地部に対してその幅方向内
側(車両下側)から幅方向外側(手前側)へと嵌め入
れ、この幅方向外側を連結させるものとしてあり、これ
によって車両のジャッキアップや前後移動を省略できる
ようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】分割式のタイヤ滑止め
装置をタイヤへ装着した状態にあって、開口部の両側に
位置付けられるネット構成片では、各帯状連結部におけ
る内外のサイドウォール対応部が、タイヤのショルダー
部(トレッドの幅方向両側縁)で周方向に並ぶブロック
パターン溝部(バットレス溝部)の一部に半没状(片落
ち状)乃至全没状に落ち込んでしまうことがあり、これ
が原因して、この帯状連結部におけるトレッド対応部等
にねじれや裏返り等が生じるということがあった。
【0005】もし、このような状態のまま連続走行した
り、急発進や登坂時のふかし過ぎ等によるスリップ(高
速空転)を繰り返したりすると、この帯状連結部又はそ
の周辺において亀裂や異常磨耗等を発生させるおそれが
あり、これが装置本体としての偏磨耗や破断等を誘発
し、その結果、タイヤ滑止め装置の耐久性を低下させる
ということがあった。本発明は、上記事情に鑑みてなさ
れたものであって、タイヤへの装着状態で帯状連結部の
トレッド対応部等にねじれや裏返り等が生じないように
して、これらを原因とした装置本体における偏磨耗や破
断等の発生を防止し、もって耐久性を向上させられるよ
うにしたタイヤ滑止め装置とこれに用いる装置本体とを
提供することを目的とする。
【0006】なお、帯状連結部は、開口部の両側に位置
付けられるネット構成片における開口部へ臨んだ端部に
だけ設けられているものではなく、装置本体としての長
手方向両端部等にも設けられており、従って本発明は、
帯状連結部を有して全体が帯状を呈する装置本体(分割
式であるか否かも限定されない)を具備したタイヤ滑止
め装置であれば、その全てを対象としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発
明に係るタイヤ滑止め装置は、タイヤ外周に巻回可能な
帯状をした非金属製の装置本体に、タイヤ幅方向へ横断
可能になる帯状連結部が設けられ、この帯状連結部が装
置本体の幅方向内側、中央及び外側でそれぞれ内サイド
ウォール対応部、トレッド対応部、外サイドウォール対
応部を形成させているものである。
【0008】そして、装置本体における帯状連結部の少
なくとも外サイドウォール対応部が、トレッド対応部の
帯幅よりも太く形成された構成となっている。このよう
な構成であると、このタイヤ滑止め装置をタイヤへ装着
した状態にあって、装置本体の帯状連結部は、少なくと
もその外サイドウォール対応部が高剛性化され、また寸
法的に平面方向へ大型化されることもあって、タイヤシ
ョルダー部(トレッドの幅方向両側縁)のブロックパタ
ーン溝部に落ち込むことがなくなる。
【0009】そのため、この帯状連結部におけるトレッ
ド対応部等にねじれや裏返り等が生じることもなくな
る。これにより、この帯状連結部又はその周辺において
亀裂や異常磨耗等は防止されるので、装置本体としての
偏磨耗や破断等も防止され、その結果、タイヤ滑止め装
置としての耐久性を向上させ、寿命を延ばすことができ
る。なお、上記のように装置本体として、高剛性化に必
要とされる最小範囲だけで太幅化を行っていること、及
び高剛性化を目的としての厚肉化は行っていないこと
は、材料使用量や重量的増加を最小限に抑えていること
になり、製造の困難性(加硫時間の長大化)、高コスト
化等に何ら影響しないものであり、更にこのタイヤ滑止
め装置をタイヤへ装着した状態としての車両の走行性
(燃費性や操安性等)を低下させることには一切繋がら
ない等、種々の面で優れている。
【0010】帯状連結部の外サイドウォール対応部だけ
でなく、内サイドウォール対応部もトレッド対応部の帯
幅より太く形成させることができる。ただ、装置本体の
幅方向内側には、非伸長性のロープ等より成る内側緊締
索を沿接固定することがあり、このようにした場合で
は、タイヤにタイヤ滑止め装置を装着した状態として内
側緊締索による締め込み力により、装置本体に緩み(タ
イヤから剥離する方向の膨れ)が生じ難いという性質が
備わっているために、そもそも、トレッド対応部等でね
じれや裏返り等が生じる可能性も低く、結果として、内
サイドウォール対応部に関しては、必ず、トレッド対応
部の帯幅より太く形成させなければならないと言うこと
ではない。
【0011】タイヤ滑止め装置が分割式であるとき、そ
の基本構成は装置本体の他、この装置本体の幅方向内側
に内連結具を介して沿接保持される内側緊締索を有した
ものとなり、また装置本体が、タイヤ周方向に沿って並
設される少なくとも二枚のネット構成片を有して、この
装置本体の長手方向中途部に、隣接するネット構成片の
相互間隔を広く開けた開口部が設けられたものとなる。
また、装置本体の幅方向外側には、タイヤへの装着時に
タイヤ中心方向への締め付け力を生起する外側緊締索が
外連結具を介して取付可能とされる。
【0012】従って、このような構成下にあって帯状連
結部は、装置本体において開口部の両側に位置付けられ
るネット構成片の開口部へ臨んだ端部と、装置本体の長
手方向両端部とに設けられることになり、更にネット構
成片が二枚を超える複数とされているときには、個々の
ネット構成片の隣接部にも設けられることになる。従っ
て、これら帯状連結部のうち、少なくとも開口部へ臨ん
だ端部に位置付けられる帯状連結部、好ましくは全部の
帯状連結部において、外サイドウォール対応部を(好ま
しくは内サイドウォール対応部も)トレッド対応部より
も太くさせればよいことになる。
【0013】分割式タイヤ滑止め装置の場合、ネット構
成片における開口部へ臨んだ帯状連結部では、外サイド
ウォール対応部として、開口部の内方を指向した斜め部
分を有したものとすることがあるが、このような斜め部
分も、トレッド対応部の帯幅より太い状態とさせるのが
好適である。このようにしておくと、装置本体の開口部
をタイヤの接地部に対してその幅方向内側(車両下側)
から幅方向外側(手前側)へと嵌め入れる際のネット構
成片の引き出しが容易で、且つ帯状連結部に変形や損傷
等を起こさせずに行えるものとなる。
【0014】一方、本発明に係る装置本体では、上記の
ように、帯状連結部の少なくとも外サイドウォール対応
部が、トレッド対応部の帯幅よりも太く形成された構成
となっているものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図1は、本発明に係るタイヤ滑止
め装置1の第1実施形態を展開状態にして示したもので
あり、図3及び図4は、このタイヤ滑止め装置1をタイ
ヤ2に対して装着する様子を示したものである。これら
各図から明らかなように、このタイヤ滑止め装置1は、
タイヤ2の外周に巻回可能とされる帯状をした非金属製
の装置本体3と、この装置本体3の幅方向内側に内連結
具4を介して沿接保持された内側緊締索5とを有してい
る。また、装置本体3の幅方向外側には、タイヤ2への
装着時にタイヤ中心方向への締め付け力を生起する外側
緊締索6が外連結具7を介して取付可能とされている。
【0016】装置本体3は、タイヤ2の周方向に沿って
並設される二枚のネット構成片8を有していると共に、
この装置本体3の長手方向中途部には、両ネット構成片
8の相互間隔を広く開けるかたちで開口部10が設けら
れている。各ネット構成片8は、装置本体3としての幅
方向内側では上記した内側緊締索5により、連結間隔が
固定状態とされているが、このときの両ネット構成片8
同士の相互間距離(図1中における開口部10の左右方
向長さ)は、タイヤ2の接地部2aにおける前後方向長
さよりも長く形成されている(図3参照)。
【0017】従って、このタイヤ滑止め装置1をタイヤ
2へ装着するに際して、タイヤ2の幅方向内側へ通した
装置本体3を、その開口部10がタイヤ2の接地部2a
に嵌まる位置で幅方向外側へ引き出すときには、いずれ
のネット構成片8もタイヤ接地部2aに接触干渉させる
ことなく引き出せることになり、この開口部10でタイ
ヤ接地部2aを完全に回避できることになる。各ネット
構成片8は、肉厚方向に貫通する複数の網目12が所定
に分散配置されて成る長方形板状(ネット板状)のもの
で、各網目12相互間にできるリブ部分に対応させて張
りめぐらした芯材(図示略)に合成ゴムや天然ゴム又は
適宜樹脂材等の非金属性弾性材料を被覆させるか、又は
短繊維入りのゴム材料を射出成形することによって形成
したものとなっている。
【0018】各ネット構成片8における長方形板状とし
ての短手方向長さは、タイヤトレッド幅よりも長く形成
され、これによって両側の長辺部(内連結具4や外連結
具7の取り付けられる各部分)がタイヤ2のショルダー
部に及んで曲成可能になっている。そして、各ネット構
成片8において、長方形板状としての両側の短辺部に
は、装置本体3の幅方向を横断する方向に沿って帯状を
成し、その帯幅を他のリブ部分よりも平面方向において
やや太めとする帯状連結部13,14が形成されてい
る。従って、これら帯状連結部13,14では、装置本
体3の幅方向内側、中央及び外側にそれぞれ対応するよ
うになる内サイドウォール対応部13a,14a、トレ
ッド対応部13b,14b、外サイドウォール対応部1
3c,14cを具備していることになる。
【0019】なお、これら帯状連結部13,14におけ
る各対応部は、標準的なタイヤ2への装着状態を目安と
して言うものであり、適用するタイヤ2のトレッドパタ
ーンやタイヤサイズ等が異なれば当然に、その装着状態
の位置付けにもズレが生じることになるので、この各対
応部における区分に明確な基準は設けないものとする。
これら帯状連結部13,14のうち、装置本体3として
の長手方向両端になる方は端部側帯状連結部13であ
り、幅方向で一直線状に形成されているのに対し、開口
部10に臨む方は開口側帯状連結部14であり、外サイ
ドウォール対応部14cに相当する略全部が、開口部1
0の内方を指向するように斜めに形成されて延伸され、
この部分を握って幅方向へ引き出すことが容易となって
いる。
【0020】なお、言うまでもなく、開口部10に対す
る左側のネット構成片8と右側のネット構成片8とで
は、外サイドウォール対応部14cの指向する斜め方向
が相対逆になり、図1において左側の外サイドウォール
対応部14cでは右斜め下方を指向しているが、同、右
側の外サイドウォール対応部14cでは左斜め下方を指
向している。この外サイドウォール対応部14cは、上
記のようにこのタイヤ滑止め装置1をタイヤ2へ装着す
る際に、タイヤ2の幅方向内側へ通した装置本体3を、
その開口部10がタイヤ2の接地部2aに嵌まる位置で
幅方向外側へ引き出すとき(開口部10の両側でネット
構成片8を手前側へ引き寄せるとき)において、把手片
として使用することができる。
【0021】またこの外サイドウォール対応部14cの
突端部には止め付け用孔15が設けられており、この止
め付け用孔15により、タイヤ接地部2aの幅方向外側
で双方のネット構成片8(外サイドウォール対応部14
c)同士の相互間隔を縮め易くし、且つ縮めた相互間隔
を固定する(開口部10が開かないようにする)ため
に、締付けリンク20等を取り付けるのに使用可能なも
のとなっている。図2に示すように、このような開口側
帯状連結部14において、外サイドウォール対応部14
cの帯幅w1 は、トレッド対応部14bの帯幅w0 より
も太く形成されている。また、この外サイドウォール対
応部14cにおいて斜め方向を指向した部分の帯幅w2
は、図例ではトレッド対応部14bの帯幅w0 と略同じ
としているが、太くする傾向として形成するのが好適で
ある。
【0022】従って、このタイヤ滑止め装置1をタイヤ
2へ装着した状態にあって、装置本体3では、その少な
くとも開口側帯状連結部14の外サイドウォール対応部
14cが高剛性化され、また寸法的に平面方向で大型化
されることになり、タイヤショルダー部のブロックパタ
ーン溝部に落ち込むことがなくなる。そのため、この開
口側帯状連結部14におけるトレッド対応部14bにね
じれや裏返り等が生じることがなくなり、亀裂や異常磨
耗等の防止に繋がる。トレッド対応部14bの帯幅w0
と、外サイドウォール対応部14cの帯幅w1 との関係
は、w1 =1.2w0 〜2.0w0 となるようにしてあ
る。従って、例えばw0 を19mmとするとき、w1 は
29mm等とすればよい。
【0023】ここにおいて、もしw1 が1.2w0 より
も小さいと、外サイドウォール対応部14cの高剛性化
や寸法的な大型化が不十分となり、タイヤショルダー部
のブロックパターン溝部に対する落ち込み防止効果とし
て期待するほどのものが得られず、また、もしw1 が
2.0w0 より大きいと、外サイドウォール対応部14
cの剛性が高くなりすぎて、タイヤ2に対するタイヤ滑
止め装置1の装着作業がやり難くなるということが、種
々の実験により確かめられている。なお、各ネット構成
片8において、端部側帯状連結部13及び開口側帯状連
結部14と、これらのトレッド対応部分13b,14b
間で挟まれる領域(ネット構成片8としての幅方向中央
領域に略対応)とは、その周辺の肉厚よりも外面側へ向
けてやや分厚く形成されており、耐破断強度が高められ
る共に磨耗消費性にある程度耐えられるようになってい
る。また、この領域の外面側には複数のスパイクピン2
2が打ち込まれて、滑止め作用が高められるようにして
ある。
【0024】内連結具4や外連結具7には、針金材や細
い帯金片をJ型、U型、L型等に折曲されたもの、或い
は樹脂製のものが用いられている。内連結具4は、内側
緊締索5に対してカシメ等により相対移動不能にしてお
くこともできる。内側緊締索5は、張力を受けても実質
的に伸びない非伸長ロープ等より成り、その両端部に
は、互いの接合・離脱を可能とするフック24とフック
掛け部25、又はワンタッチ操作で係脱を行えるバック
ル装置(図示略)の雌雄部材が振り分けて設けられてい
る。
【0025】外側緊締索6には、例えば図1に示したよ
うなストッパ機構付きのものを採用することができる。
この外側緊締索6は、バックル装置27と、このバック
ル装置27の左右両側に折り返し状に挿通された非伸縮
性ロープ28と、この非伸縮ロープ28の両端に連結さ
れた弾性ロープ29とを有して、内外二重ループを形成
するように形成されている。バックル装置27は、非伸
縮性ロープ28の両端部28aを引き出す方向、即ち、
弾性ロープ29による外ループを径大化させる方向への
非伸縮性ロープ28の移動は許容するが、逆向きの非伸
縮性ロープ28の移動は阻止する機構を内蔵している。
この内蔵機構には解除スイッチ30が付設されており、
この解除スイッチ30を操作したときだけ、非伸縮性ロ
ープ28をいずれの方向へも移動させることができるよ
うになっている。
【0026】また、このバックル装置27には、各ネッ
ト構成片8の端部側帯状連結部13に引っ掛けるための
二股状の連結フック31が揺動自在に設けられている。
締付けリンク20は、図3中に拡大して示すように、中
央部に角孔状の工具係合孔33を有する略長方形ブロッ
クをした中間部材34と、この中間部材34の長手方向
両側に回動自在に連結された一対のフック杆35と、中
間部材34の長手方向中央部に連結された外側緊締索6
係止用の第3フック36とを有したものである。
【0027】一対のフック杆35は、フック先端側が互
いに上下逆向きとなるように中間部材34に枢着されて
おり、これら両フック杆35を中間部材34の長手方向
に沿った状態(図3の状態)にしたままこの中間部材3
4を反転させると、図4に示すように両フック杆35が
それぞれ中間部材34側に折り畳まれ、相互近接して並
行する状態になる。従って、両フック杆35をそれぞれ
ネット構成片8(外サイドウォール対応部14c)の止
め付け用孔15へ引っ掛けた後、適宜回動工具(図示
略)を工具係合孔33へ差し込んで中間部材34を回動
させると、両側のネット構成片8が当該締付けリンク2
0を挟んで相互近接状態とされ、その後、開口部10の
拡開が制限されることになる。
【0028】次に、このような構成のタイヤ滑止め装置
1をタイヤ2へ装着する作業を説明する。まず、図3に
示すように、タイヤ滑止め装置1をタイヤ2の幅方向内
側(車両下側)に通し、タイヤ2の接地部2aに装置本
体3の開口部10が対応するようにして、路面上に車両
前後方向に渡るように装置本体3を展開させる。そし
て、内側緊締索5の両端を持ち上げて、タイヤ2の上部
側でフック24とフック掛け部25とを接続する。ま
た、図4に示すように、装置本体3の開口部10(各ネ
ット構成片8の開口側帯状連結部14)をタイヤ2の接
地部2aへ、また装置本体3の長手方向両端部(各ネッ
ト構成片8の端部側帯状連結部13)をタイヤ2の真上
部へと、それぞれ位置合わせしながら、装置本体3をタ
イヤ2のまわりへ巻回させる。
【0029】このとき、タイヤ2の接地部2aを挟んだ
両側でネット構成片8の開口側帯状連結部14を掴ん
で、これを引っ張り出すようにすればよい。そのため、
ネット構成片8をタイヤ接地部2aに接触干渉させるこ
となく、簡単且つ確実な引き出しができる。次に、タイ
ヤ2の上部側において、外側緊締索6におけるバックル
装置27の連結フック33を各ネット構成片8の端部側
帯状連結部13に引っ掛けた後、開口部10において、
各ネット構成片8の開口側帯状連結部14へ締付けリン
ク20のフック杆35を引っ掛け、適宜回動工具(図示
略)で中間部材34を回動させて両ネット構成片8を相
互接近させる(開口部10を締め付ける)。
【0030】次に、外側緊締索6において、非伸縮性ロ
ープ28及び弾性ロープ29を、各ネット構成片の外連
結具7へ適宜順番で引っ掛けてゆく。これにより、弾性
ロープ29に収縮力が発生し、バックル装置27の両側
で非伸縮性ロープ28が手繰り寄せられ、非伸縮性ロー
プ28による内ループが縮径するようになるので、この
外側緊締索6におけるタイヤ2への装着は自動的に完了
する。この後、締付けリンク20の第3フック36を外
側緊締索6の非伸縮性ロープ28及び弾性ロープ29へ
引っ掛けるようにすれば、タイヤ2に対するタイヤ滑止
め装置1の装着は完了する。
【0031】このようにタイヤ滑止め装置1を装着させ
た後のタイヤ2の内側では、内側緊締索5が、各内連結
具4で屈曲する円形に近い多角形状を描くように配置さ
れ、各ネット構成片8の幅方向内側をタイヤ2の中心方
向へ引っ張っている。また、タイヤ2の外側では、外側
緊締索6の中途部が各外連結具7に係止されていると共
に、ネット構成片8も締付けリンク20によって必要十
分量だけ締め付けられているので、弾性ロープ29の弾
性力により、各ネット構成片8の外側縁がタイヤ2の中
心方向に引っ張られているものである。
【0032】ここにおいて、装置本体3では、その少な
くとも開口側帯状連結部14の外サイドウォール対応部
14cが高剛性化され、また寸法的に平面方向で大型化
されることから、タイヤショルダー部のブロックパター
ン溝部へは落ち込んでいない状態が保持されており、従
って、この開口側帯状連結部14におけるトレッド対応
部14bにねじれや裏返り等は生じていないものとされ
る。従って、この状態で車両を走行させても、開口側帯
状連結部14のトレッド対応部14bやその周辺に亀裂
や異常磨耗等が生じることには繋がらず、装置本体3と
しての偏磨耗や破断等も防止され、その結果、タイヤ滑
止め装置1としての耐久性は向上し、寿命が延びること
になる。
【0033】これらのことは、タイヤ2がたとえスリッ
プ(高速空転)を起こしたようなときでも、同じ作用効
果が得られる。図5は、本発明に係るタイヤ滑止め装置
1の第2実施形態を、上記第1実施形態の図2と比較し
やすいように示したものである。この図5から明らかな
ように、この第2実施形態では、各ネット構成片8の開
口側帯状連結部14において、外サイドウォール対応部
14cだけでなく、内サイドウォール対応部14aにつ
いても、その帯幅w3 をトレッド対応部14bの帯幅w
0 より太く形成させたものである。
【0034】図例では、内サイドウォール対応部14a
の帯幅w3 を外サイドウォール対応部14cの帯幅w1
と等しくして、トレッド対応部14bの帯幅w0 に対し
てw3 =1.2w0 〜2.0w0 の関係が得られるよう
にしてある。なお、図示は省略するが、これら第1実施
形態及び第2実施形態において、各ネット構成片8の端
部側帯状連結部13においても、外サイドウォール対応
部13cの帯幅をトレッド対応部13bの帯幅より太く
したり、更に内サイドウォール対応部13aの帯幅をも
トレッド対応部13bの帯幅より太くしたりするとがで
きる。
【0035】ところで、本発明は、上記各実施形態に限
定されるものではない。例えば、装置本体3は、上記各
実施形態のような二枚のネット構成片8を具備したもの
(二分割)に限定されるものではなく、それ以上(例え
ば六枚)のネット構成片8を具備したものであってもよ
い。また、このように二枚を超えるネット構成片8を具
備した装置本体3の場合では、個々のネット構成片8の
隣接間にも、タイヤ周方向途中をタイヤ幅方向へ横断可
能になる帯状連結部が設けられることになる。従って、
このような帯状連結部においても、外サイドウォール対
応部や内サイドウォール対応部の帯幅をトレッド対応部
の帯幅より太くするといったことができる。
【0036】装置本体3は、全体が一体の帯状を成すも
の(複数のネット構成片8に分割されていないもの)で
あってもよく、この場合は、装置本体3の長手方向両端
部の帯状連結部において、外サイドウォール対応部や内
サイドウォール対応部の帯幅をトレッド対応部の帯幅よ
り太くさせればよいものである。装置本体3は、分割式
である場合も一体式である場合も、共に、ネット構造単
一とされたもの以外に、ラダー構造単一とされたものや
ネット構造とラダー構造とを組み合わせたもの等を含む
ものとする。
【0037】更に、図6で示すように、外側緊締索6に
ついてはゴム,樹脂等の弾性リングの数本(図では3
本)を用いて、外連結具7に係合することでタイヤ中心
方向への締付け力を生起させたものでも良い。また、図
7(1)(2)および図8(1)(2)には締付けリン
ク20の他の例を示している。すなわち、図4で示した
リンク20は、第3フック36が外側緊締索6に係止さ
れたとき、開放部を有することから、第3フック36か
ら外れるおそれがある。図7,図8はこの点を改良した
ものを示している。
【0038】まず、図7(1)(2)は第3フック36
をU字形に形成して中間部材(本体)34に、ネジ棒3
6Aを挿通して雄ネジをU字形フック36の雌ネジ36
Bにネジ込むことで弾性ロープ(ゴムバンド)29およ
び非伸縮性ロープ(バンド)28が外れないようにした
ものである。また、図8(1)(2)は第3フック36
の開放部36Cを、可動バネ材36Dで閉塞することで
ロープ(バンド)28,29の外れを防止したものであ
る。可動バネ材36Dはその基部がフック36に対して
偏心して枢着され、そのループ部36Fを偏心基部36
Eを支点に揺動することで弾性変形(ネジり弾性)し、
ループ部36Fの先端がフック36の自由端に弾性係合
して開放部36Cを閉塞しており、ループ部36Eを弾
性に抗して押込むことによってロープ(バンド)28,
29が係脱可能である。
【0039】なお、図7(1)(2)、図8(1)
(2)は要部(第3フック)を示しており、一対のフッ
ク杆35、工具係合孔33等は図4と同様に備えてい
る。このように、図7,図8で示した締付リンク20を
採用すると遠心力等でロープ(バンド)28,29が第
3フック36から外れるのを確実に防止する。
【0040】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
係るタイヤ滑止め装置では、装置本体の帯状連結部にお
ける少なくとも外サイドウォール対応部を、トレッド対
応部の帯幅よりも太く形成して高剛性化及び大型化を図
ってあるので、このタイヤ滑止め装置をタイヤへ装着し
た状態で、この外サイドウォール対応部がタイヤショル
ダー部のブロックパターン溝部に落ち込むことはなくな
る。そのため、この帯状連結部におけるトレッド対応部
等にねじれや裏返り等が生じることがなくなり、亀裂や
異常磨耗等を防止できるので、装置本体としての偏磨耗
や破断等も防止され、その結果、タイヤ滑止め装置とし
ての耐久性を向上させ、寿命を延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るタイヤ滑止め装置の第1実施形態
を展開状態にして示す図である。
【図2】図1の主要部(開口側帯状連結部)を拡大して
示した図である。
【図3】タイヤ滑止め装置をタイヤへ装着する際の作業
手順を平面的に示した図である。
【図4】タイヤに対するタイヤ滑止め装置の装着状態を
その幅方向外側から示した側面図である。
【図5】本発明に係るタイヤ滑止め装置の第2実施形態
について図2と比較し易いように示した図である。
【図6】外側緊締索の他の例を示した図1に対応した図
である。
【図7】締付リンクの他の例を示し、(1)は断面図、
(2)は分解図である。
【図8】締付リンクの他の例を示し、(1)は断面図、
(2)は正面図である。
【符号の説明】
1 タイヤ滑止め装置 2 タイヤ 2a 接地部 3 装置本体 4 内連結具 5 内側緊締索 6 外側緊締索 7 外連結具 8 ネット構成片 10 開口部 13 帯状連結部(端側帯状連結部) 13a 内サイドウォール対応部 13b トレッド対応部 13c 外サイドウォール対応部 14 帯状連結部(開口側帯状連結部) 14a 内サイドウォール対応部 14b トレッド対応部 14c 外サイドウォール対応部 w0 トレッド対応部の帯幅 w1 外サイドウォール対応部の帯幅 w2 外サイドウォール対応部が有する斜め部分の帯幅 w3 内サイドウォール対応部の帯幅

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイヤ外周に巻回可能な帯状をした非金
    属製の装置本体(3)に、タイヤ幅方向へ横断可能にな
    る帯状連結部(13)(14)が設けられ、該帯状連結
    部(13)(14)が装置本体(3)の幅方向内側、中
    央及び外側でそれぞれ内サイドウォール対応部(13
    a)(14a)、トレッド対応部(13b)(14
    b)、外サイドウォール対応部(13c)(14c)を
    形成させているタイヤ滑止め装置において、 上記装置本体(3)における帯状連結部(13)(1
    4)の少なくとも外サイドウォール対応部(13c)
    (14c)が、トレッド対応部(13b)(14b)の
    帯幅よりも太く形成されていることを特徴とするタイヤ
    滑止め装置。
  2. 【請求項2】 タイヤ外周に巻回可能な帯状をした非金
    属製の装置本体(3)と、該装置本体(3)の幅方向内
    側に沿接保持された内側緊締索(5)とを有し、装置本
    体(3)がタイヤ周方向に沿って並設される少なくとも
    二枚のネット構成片(8)を有していると共に、該装置
    本体(3)の長手方向中途部に、隣接するネット構成片
    (8)の相互間隔を広く開けた開口部(10)が設けら
    れ、装置本体(3)の幅方向外側にはタイヤ(2)への
    装着時にタイヤ中心方向への締め付け力を生起する外側
    緊締索(6)が外連結具(7)を介して取付可能とさ
    れ、 上記ネット構成片(8)の開口部(10)へ臨んだ端部
    にタイヤ幅方向へ横断可能になる帯状連結部(14)が
    設けられ、該帯状連結部(14)が装置本体(3)の幅
    方向内側、中央及び外側でそれぞれ内サイドウォール対
    応部(14a)、トレッド対応部(14b)、外サイド
    ウォール対応部(14c)を形成させているタイヤ滑止
    め装置において、 上記装置本体(3)における帯状連結部(14)の少な
    くとも外サイドウォール対応部(14c)が、トレッド
    対応部(14b)の帯幅よりも太く形成されていること
    を特徴とするタイヤ滑止め装置。
  3. 【請求項3】 前記ネット構成片(8)における開口部
    (10)へ臨んだ帯状連結部(14)のうち、外サイド
    ウォール対応部(14c)は開口部(10)の内方を指
    向した斜め部分を有しており、この斜め部分の帯幅もト
    レッド対応部(14b)の帯幅より太く形成されている
    ことを特徴とする請求項2記載のタイヤ滑止め装置。
  4. 【請求項4】 前記装置本体(3)における帯状連結部
    (14)の内サイドウォール対応部(14a)及び外サ
    イドウォール対応部(14c)の双方が、共にトレッド
    対応部(14b)の帯幅よりも太く形成されていること
    を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の
    タイヤ滑止め装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載
    のタイヤ滑止め装置において使用される装置本体。
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