JP2001223554A - 弾性表面波フィルタ - Google Patents

弾性表面波フィルタ

Info

Publication number
JP2001223554A
JP2001223554A JP2000029246A JP2000029246A JP2001223554A JP 2001223554 A JP2001223554 A JP 2001223554A JP 2000029246 A JP2000029246 A JP 2000029246A JP 2000029246 A JP2000029246 A JP 2000029246A JP 2001223554 A JP2001223554 A JP 2001223554A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acoustic wave
surface acoustic
signal terminal
wave filter
balanced signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000029246A
Other languages
English (en)
Inventor
Norio Taniguchi
典生 谷口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2000029246A priority Critical patent/JP2001223554A/ja
Priority to GB0102603A priority patent/GB2365236B/en
Priority to US09/778,428 priority patent/US6535080B2/en
Publication of JP2001223554A publication Critical patent/JP2001223554A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/0023Balance-unbalance or balance-balance networks
    • H03H9/0028Balance-unbalance or balance-balance networks using surface acoustic wave devices
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/46Filters
    • H03H9/64Filters using surface acoustic waves
    • H03H9/6423Means for obtaining a particular transfer characteristic
    • H03H9/6433Coupled resonator filters
    • H03H9/6483Ladder SAW filters

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 平衡入出力対応可能であり、良好なフィルタ
特性を有し、不平衡回路を用いてもフィルタ特性を高精
度に測定することができる梯子型回路構成を有する弾性
表面波フィルタを提供する。 【解決手段】 圧電基板上に複数の弾性表面波共振子か
らなる梯子型回路が構成されており、該梯子型回路は、
入力側平衡信号端子A1,A2と、出力側平衡信号端子
B1,B2とを有し、入力側平衡信号端子A1と出力側
平衡信号端子B1との間に直列腕共振子S1が、入力側
平衡信号端子A2と出力側平衡信号端子B2との間に直
列腕共振子S2が接続されており、入力側平衡信号端子
A1−出力側平衡信号端子B1で構成される第1の信号
ラインと、入力側平衡信号端子A2と出力側平衡信号端
子B2とで構成される第2の信号ラインとの間に、少な
くとも1つのインピーダンス素子C1が接続されてい
る、平衡入出力型の弾性表面波フィルタ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、弾性表面波フィル
タに関し、より詳細には、平衡入出力に対応し得る梯子
型回路構成を有する弾性表面波フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、移動体通信機の帯域フィルタなど
に、弾性表面波フィルタが多用されている。中でも、挿
入損失が小さく、かつ広帯域である梯子型回路構成を有
する弾性表面波フィルタが種々提案されている。
【0003】図27は、梯子型回路構成を有する弾性表
面波フィルタの基本的な構成を示す回路図である。入力
端子201と出力端子(図示されず)とを結ぶ信号ライ
ンが直列腕を構成しており、該直列腕に直列共振子20
2が接続されている。また、直列腕とアース電位との間
に並列腕が構成されており、該並列腕に並列腕共振子2
03が接続されている。図27では一段のフィルタ回路
を示しているが、通常、直列腕共振子及び並列腕共振子
が複数備えられた複数段構成の弾性表面波フィルタが用
いられている。
【0004】直列腕共振子及び並列腕共振子は、一端子
対弾性表面波共振子により構成されている。一端子対弾
性表面波共振子は、表面波伝搬方向中央に配置されたI
DT電極と、IDT電極の表面波伝搬方向両側に配置さ
れた反射器とを備える。
【0005】上記梯子型回路構成を有する弾性表面波フ
ィルタの代表的なフィルタ特性の一例を図28に示す。
特開平5−183380号公報には、並列腕共振子に直
列にインダクタンスを付加することにより、広帯域化及
び減衰量の拡大を図ることができる梯子型回路構成を有
する弾性表面波フィルタが開示されている。特に、この
インダクタンスを、ワイヤーボンドを用いて構成すれ
ば、チップサイズやパッケージのサイズの大型化も招か
ない。
【0006】すなわち、ボンディングワイヤにより弾性
表面波フィルタ素子とパッケージとが電気的に接続され
ている、不平衡型の弾性表面波フィルタでは、ボンディ
ングワイヤによるインダクタンス成分により、弾性表面
波素子単独のフィルタ特性よりも広帯域のフィルタ特性
を得ることができる。
【0007】しかしながら、特開平5−183380号
公報に記載の弾性表面波フィルタは、不平衡入力−不平
衡出力の回路に適用した場合には正常に動作するが、平
衡入力−平衡出力の回路に用いた場合には正常に動作し
ないという問題があった。
【0008】この問題を解決するために、平衡回路に対
応した平衡型の梯子型回路構成を有する弾性表面波フィ
ルタが米国特許5,499,003号に開示されてい
る。図29に、この先行技術に記載の弾性表面波フィル
タの回路構成を示す。
【0009】ここでは、ホット側入力端子211とホッ
ト側出力端子212との間の信号ラインで構成される第
1の直列腕と、アース側入力端子213とアース側出力
端子214との間の信号ラインで構成される第2の直列
腕のそれぞれに、直列腕共振子S1〜S4,S5〜S8
が接続されている。そして、上記第1,第2の直列腕間
に複数の並列腕が接続されており、各並列腕に並列腕共
振子P1,P2,P3がそれぞれ接続されている。
【0010】上記のように、第1,第2の直列腕間に並
列腕を接続することにより、平衡型の弾性表面波フィル
タが実現されている。さらに、特開平6−69750号
公報には、不平衡入出力に対応した梯子型弾性表面波フ
ィルタが開示されており、ここでは、直列腕共振子と並
列腕共振子の電極容量を最適化することにより、不平衡
入出力に対応し得るとされている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】米国特許第5,49
9,003号に記載のような平衡型の梯子型弾性表面波
フィルタでは、並列腕共振子にインダクタンスが付加さ
れていない。従って、上記インダクタンスの付加による
広帯域化及び減衰量の拡大を図ることが困難である。ま
た、この先行技術に記載の弾性表面波フィルタでは、並
列腕共振子は、弾性表面波共振子に限定されており、通
過帯域幅は圧電基板に依存する。従って、帯域幅の設計
の自由度が著しく低いという問題もあった。
【0012】さらに、米国特許第5,499,003号
に記載の平衡型の梯子型弾性表面波フィルタでは、平衡
回路に接続しなければ電気的特性を測定することができ
ない。一般に、フィルタの電気的特性を評価するのに用
いられるネットワークアナライザは不平衡回路であり、
従って、ネットワークアナライザを用いて上記弾性表面
波フィルタの電気的特性を測定するには、間に平衡−不
平衡変換回路を挿入する必要がある。
【0013】上記のような測定回路の一例を、図30に
示す。図30において、221は弾性表面波フィルタ
を、222,223は平衡−不平衡変換回路を示す。と
ころが、この平衡−不平衡変換回路222,223に含
まれている抵抗や反射による損失により、高精度にフィ
ルタ特性を評価することが困難であった。加えて、平衡
−不平衡変換回路222,223の稼働周波数範囲は一
般的に狭く、広い周波数範囲を同時に評価することが困
難であった。また、平衡−不平衡変換回路222,22
3の特性のばらつきによっても、フィルタ特性を高精度
にかつ再現性をもって評価することが困難であった。
【0014】本発明の目的は、上述した従来技術の欠点
を解消し、平衡入出力に対応可能であり、広帯域かつ低
損失であり、帯域幅の設計の自由度が広く、フィルタ特
性を高精度にかつ容易に測定し得る梯子型回路構成を有
する弾性表面波フィルタを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本願の第1の発明は、圧
電基板と、圧電基板上に形成された複数の弾性表面波共
振子とを備え、該複数の弾性表面波共振子により梯子型
フィルタ回路が構成されている弾性表面波フィルタであ
って、前記フィルタ回路が、外部平衡回路に接続され
る、入力側平衡信号端子A1,A2と、外部平衡回路に
接続される、出力側平衡信号端子B1,B2と、入力側
平衡信号端子A1と出力側平衡信号端子B1との間に、
直列に接続されている少なくとも1つの第1の直列腕弾
性表面波共振子と、入力側平衡信号端子A2と出力側平
衡信号端子B2との間に、直列に接続されている少なく
とも1つの第2の直列腕弾性表面波共振子と、前記入力
側平衡信号端子A1と出力側平衡信号端子B1との間を
結合している第1の信号ラインと、入力側平衡信号端子
A2と出力側平衡信号端子B2との間を結合している第
2の信号ラインとの間に接続された少なくとも1つのイ
ンピーダンス素子とを備えることを特徴とする。
【0016】第1の発明に係る弾性表面波フィルタの特
定の局面では、前記インピーダンス素子に直列に接続さ
れた少なくとも1つの第3の弾性表面波共振子がさらに
備えられる。
【0017】第1の発明に係る弾性表面波フィルタのさ
らに他の特定の局面では、少なくとも2つの第3の弾性
表面波共振子がさらに備えられる。第1の発明に係る弾
性表面波フィルタでは、後述するように、並列腕共振子
にインピーダンス素子が付加され、それによって広帯域
あるいは狭帯域の平衡型の弾性表面波フィルタを実現す
ることができる。また、後述するように、特開平5−1
83380号公報に記載の不平衡型の弾性表面波フィル
タでは得られない良好なフィルタ特性を得ることができ
る。
【0018】本願の第2の発明は、圧電基板と、圧電基
板上に形成された複数の弾性表面波共振子とを備え、該
複数の弾性表面波共振子により梯子型フィルタ回路が構
成されている弾性表面波フィルタであって、前記フィル
タ回路が、外部平衡回路に接続される、入力側平衡信号
端子A1,A2と、外部平衡回路に接続される、出力側
平衡信号端子B1,B2と、入力側平衡信号端子A1と
出力側平衡信号端子B1との間に、直列に接続されてい
る少なくとも1つの第1の直列腕弾性表面波共振子と、
入力側平衡信号端子A2と出力側平衡信号端子B2との
間に、直列に接続されている少なくとも1つの第2の直
列腕弾性表面波共振子と、前記入力側平衡信号端子A1
と出力側平衡信号端子B1との間を結合している第1の
信号ラインと、入力側平衡信号端子A2と出力側平衡信
号端子B2との間を結合している第2の信号ラインのそ
れぞれから導出された少なくとも2個の第3の弾性表面
波共振子とを備え、前記第3の弾性表面波共振子の前記
第1または第2の信号ラインと接続されていない側の端
部が接地されていることを特徴とする。
【0019】第2の発明に係る弾性表面波フィルタで
は、上記第1,第2の信号ラインのそれぞれから少なく
とも2個の第3の弾性表面波共振子が導出されており、
第3の弾性表面波共振子の第1または第2の信号ライン
と接続されていない側の端部が接地されているので、後
述するように、広帯域あるいは狭帯域のフィルタ特性を
得ることができ、さらに、平衡−不平衡変換回路を用い
ずとも、高精度にフィルタ特性を評価することができ
る。
【0020】第2の発明の特定の局面では、前記第3の
弾性表面波共振子の第1または第2の信号ラインと接続
されていない側の端部と、接地電位との間に挿入された
インピーダンス素子がさらに備えられる。
【0021】第2の発明に係る弾性表面波フィルタのよ
り限定的な局面では、前記第1,第2の信号ラインから
導出された第3の弾性表面波共振子の電極容量と第2,
第1の信号ラインから導出された第3の弾性表面波共振
子の電極容量との比率が、1.4以内とされており、そ
れによってより一層高精度にフィルタ特性を測定するこ
とができ、かつ平衡性もより一層良好となる。
【0022】第2の発明に係る弾性表面波フィルタのさ
らに他の特定の局面では、前記入力側平衡信号端子A1
と出力側平衡信号端子B1との間において、前記第1の
直列腕弾性表面波共振子に直列に接続されている少なく
とも1つの第2のインピーダンス素子と、入力側平衡信
号端子A2と出力側平衡信号端子B2との間において、
前記第2の直列腕弾性表面波共振子に直列に接続されて
いる第3のインピーダンス素子とがさらに備えられる。
【0023】このように、並列腕だけでなく、直列腕に
もインピーダンス素子を加えることにより、より一層良
好なフィルタ特性を得ることができ、特にVSWR(反
射特性)が効果的に改善される。第1,第2の発明にお
いて、上記インピーダンス素子としては、特に限定され
ず、インダクタンス素子、容量素子あるいは共振素子を
用いることができる。
【0024】インピーダンス素子としてインダクタンス
素子を用いた場合には、広帯域化を図ることができる。
また、インピーダンス素子として容量素子を用いた場合
には、狭帯域のフィルタ特性を得ることができる。イン
ピーダンス素子として共振素子を用いた場合には、弾性
表面波共振子では実現できない容量比(共振周波数と反
共振周波数との間隔を決定するパラメータC1/C0)
の共振特性を得ることができ、その結果、広帯域あるい
は狭帯域のフィルタ特性を実現することができる。
【0025】上記インダクタンス素子を構成する場合、
ボンディングワイヤによって構成してもよい。あるい
は、圧電基板を収納するパッケージをさらに備え、該パ
ッケージに圧電基板上の信号ラインに接続されているス
トリップラインが形成されており、該ストリップライン
によりインダクタンス素子が構成されてもよい。
【0026】また、上記容量素子としては、圧電基板上
に形成されている電極により構成してもよく、あるいは
圧電基板上に容量素子を構成するために別途容量取り出
しのための電極を形成してもよい。上記共振素子として
は、特に限定されるわけではないが、インダクタンスと
容量との組み合わせにより構成することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施例を
図面を参照しつつ説明することにより、本発明を明らか
にする。
【0028】図1は、本発明の第1の実施形態の弾性表
面波フィルタの回路図である。本実施形態の弾性表面波
フィルタは、外部平衡回路に接続される入力側平衡信号
端子A1,A2と、外部平衡回路に接続される出力側平
衡信号端子B1,B2とを有する。
【0029】入力側平衡信号端子A1と、出力側平衡信
号端子B1とを結合している第1の信号ラインが第1の
直列腕を構成しており、該第1の直列腕に直列に直列腕
弾性表面波共振子S1が接続されている。同様に、入力
側平衡信号端子A2と出力側平衡信号端子B2とを結合
している第2の信号ラインが第2の直列腕を構成してい
る。この第2の直列腕に、直列に第2の直列腕弾性表面
波共振子S2が接続されている。
【0030】さらに、第1の信号ラインと、第2の信号
ラインとの間に、少なくとも1つのインピーダンス素子
として、容量素子C1が接続されている。本実施形態の
弾性表面波フィルタのフィルタ特性の一例を図2に示
す。図2に示すように、通過帯域が狭く、通過帯域広域
側に減衰極を持つ、平衡入出力対応可能な弾性表面波フ
ィルタを提供することができる。
【0031】また、上記容量素子C1に代えて、インピ
ーダンス素子として例えばLC共振素子を用いると、図
3に示すフィルタ特性を得ることができる。この場合、
共振素子は、インダクタンス素子と容量素子とを組み合
わせることにより、すなわちLC共振素子で構成するこ
とができる。
【0032】図4は、本発明の第2の実施形態に係る弾
性表面波フィルタの回路図である。第2の実施形態の弾
性表面波フィルタが、第1の実施形態の弾性表面波フィ
ルタと異なるところは、並列腕の構成にある。すなわ
ち、第1,第2の信号ラインのそれぞれから第3の弾性
表面波共振子P1,P2がそれぞれ導出されている。こ
の第3の弾性表面波共振子P1、P2の第1または第2
の信号ラインと接続されていない側の端部が、インピー
ダンス素子としてのインダクタンス素子L1,L2を介
して接地されている。すなわち、接地電位を介して2個
の第3の弾性表面波共振子P1,P2が接続されて、1
つの並列腕が構成されている。
【0033】第2の実施形態では、第1の信号ラインか
ら1つの第3の弾性表面波共振子P1が導出されてお
り、第2の信号ラインからも1つの第3の弾性表面波共
振子P2が導出されているが、それぞれ複数の第3の弾
性表面波共振子が導出されていてもよい。また、インピ
ーダンス素子としてのインダクタンス素子L1,L2は
省略されてもよい。
【0034】上記第3の弾性表面波共振子P1、P2
は、図4から明らかなように、第1,第2の信号ライン
と接地電位との間に直列に接続されているので、並列腕
共振子である。この弾性表面波共振子P1と、弾性表面
波共振子P2とは同じ構造を有し、それぞれの***振周
波数が、直列腕弾性表面波共振子S1の共振周波数とほ
ぼ一致するように構成されている。
【0035】上記第3の弾性表面波共振子P1,P2の
電極容量の比率は直接一端が接地されていない場合はど
のような値でもよいが、接地されている場合には、1.
4以内であることが望ましい。なお、ここで、上記電極
容量の比率とは、弾性表面波共振子P1,P2の電極容
量のうち小さい方の電極容量を分子、大きい方の電極容
量を分母とした場合の比率をいうものとする。
【0036】一般に、平衡入出力型の表面波フィルタで
は、出力信号の位相差は180±20°であることが望
まれる。弾性表面波共振子P1,P2の上記電極容量比
率が1からずれると、アース電位に対する平衡性が保た
れなくなり、位相差が180からずれることになる。そ
こで、上記電極容量比率を1から2まで変化させた場合
に、位相差が180°からどの程度ずれるかを確かめ
た。結果を図5に示す。
【0037】図5において、横軸は電極容量比率を、縦
軸は180°からの位相のずれを示す。図5から明らか
なように、電極容量比率が1.4以上では、位相のずれ
が20°以上となる。従って、弾性表面波共振子P1,
P2が設けられている場合、両者の電極容量比率は1.
4以内であることが望ましい。
【0038】第2の実施形態では、インピーダンス素子
として上記インダクタンス素子L1,L2が用いられて
いるが、容量素子や共振素子を用いてもよい。また、第
2の実施形態の弾性表面波フィルタでは、この構造の特
異性により、従来の不平衡型の梯子型弾性表面波フィル
タに比べて、良好なフィルタ特性を得ることができる。
前述した特開平6−69750号公報によれば、直列腕
共振子の電極容量と並列腕共振子の電極容量との関係
は、入出力インピーダンスと、動作する周波数とにより
制限される。特に、パッケージなどに含まれる寄生容量
などの影響を無視すると、上記電極容量の関係は下記の
式1で表される。但し、式1において、ω0 はフィルタ
の中心周波数f0 に対する角周波数であり、COPは並列
腕共振子の電極容量、COSは直列腕共振子の電極容量、
Rは入出力インピーダンスである。
【0039】
【数1】
【0040】ここで、平衡回路及び不平衡回路のそれぞ
れについて、同じ入出力インピーダンスR1で動作する
場合の電極容量の最適値を考える。
【0041】図6は、第2の実施形態の弾性表面波フィ
ルタを平衡回路において動作させる場合の回路構成を略
図的に示す図である。入力側平衡信号端子A1,A2間
のインピーダンスRは、入力側平衡信号端子A1,A2
間の仮想中性点Gを基準とすると、該仮想中性点Gの両
側に均等に分割されていると考えられる。
【0042】すなわち、入力側平衡信号端子A1,A2
と仮想中性点Gとの間がそれぞれ(1/2)Rのインピ
ーダンスを有する。出力側平衡信号端子B1,B2間の
インピーダンスRについても同様に仮想中性点の両側に
均等に分割されていると考えられる。
【0043】さらに、弾性表面波フィルタについても仮
想中性点Gを基準に考えると、弾性表面波フィルタが弾
性表面波フィルタ部F1と弾性表面波フィルタ部F2と
に分割して考えられる。この場合、弾性表面波フィルタ
部F1と、弾性表面波フィルタ部F2とを、(1/2)
Rの入出力インピーダンスで動作するように設計すれ
ば、平衡動作した場合に、Rのインピーダンスで動作す
る平衡型フィルタを実現することができる。
【0044】すなわち、図4に示した第2の実施形態の
弾性表面波フィルタは、図7に示すように、2個の弾性
表面波フィルタ部F1,F2に分割されたものと考える
ことができる。この場合、弾性表面波フィルタ部F1,
F2は、入出力インピーダンスR1の1/2のインピー
ダンスで動作すればよいことになる。
【0045】従って、上述した式1によれば、直列腕共
振子S1の電極容量Cs1と、並列腕共振子P1の電極容
量Cp1の積が、不平衡回路で動作する場合の積の4倍と
されることが、上記電極容量の最適値となることがわか
る。
【0046】ところで、弾性表面波共振子にインピーダ
ンス素子を付加した場合、弾性表面波共振子の電極容量
により、インピーダンス素子の付加による影響は変わ
る。インピーダンス素子の付加による影響を、図8
(a)及び(b)に示す弾性表面波共振子A、弾性表面
波共振子Bを用いて説明する。なお、弾性表面波共振子
Aと、弾性表面波共振子Bとは、電極容量が異なってい
る。
【0047】弾性表面波共振子A,Bは、いずれも、中
央にIDT電極を有し、IDT電極の両側のグレーティ
ング反射器を有する、一端子対弾性表面波共振子であ
る。弾性表面波共振子AのIDT電極の電極指対数は5
0対、反射器の電極指本数は100本、IDT電極の電
極指交差幅は100μmであり、電極指間ピッチは2μ
mである。弾性表面波共振子Bにおける、IDT電極の
電極指の対数は100対、反射器の電極指本数は100
本、交差幅は100μm、電極指間ピッチは2μmであ
る。
【0048】電極容量は、電極指の対数は交差幅の積に
比例すると考えられる。従って、弾性表面波共振子Aの
電極容量は、弾性表面波共振子Bの電極容量の1/2で
ある。
【0049】弾性表面波共振子A,Bに、2nHのイン
ダクタンスを直列に接続した場合の弾性表面波共振子の
各インピーダンス特性を図9及び図10に示す。図9の
実線は、弾性表面波共振子Aにインダクタンスを接続し
なかった場合のインピーダンス特性を、破線はインダク
タンスを接続した場合のインピーダンス特性を示す。ま
た、図10における実線は、弾性表面波共振子Bにイン
ダクタンスを接続しなかった場合のインピーダンス特性
を、破線は弾性表面波共振子Bにインダクタンスを接続
した場合のインピーダンス特性を示す。
【0050】図9及び図10の比較から明らかなよう
に、同じインダクタンスが接続された場合の共振周波数
の変化量を比較すると、電極容量が1/2である弾性表
面波共振子Aの方が該変化量が小さく、約半分である。
【0051】従って、同じ大きさのインダクタンスを接
続した場合、電極容量が大きい程、その影響が大きくな
り、広帯域化を図る場合に有利である。なお、弾性表面
波共振子に直列に容量成分を接続した場合には、共振周
波数が高くなるが、容量成分の接続による影響の大きさ
は、インダクタンスを接続した場合と同様の傾向を示
す。従って、電極容量が大きい程、広帯域化及び狭帯域
化のいずれにも対応し易くなる。
【0052】米国特許第5,499,003号に記載の
ように、並列腕共振子が直接直列腕に結合されている場
合には、不平衡型の弾性表面波フィルタに比べて、平衡
型弾性表面波フィルタのフィルタ特性が悪くなる、しか
しながら、1つの並列腕に2つの第3の弾性表面波共振
子P1,P2が備えられており、かつインダクタンス素
子L1,L2が付加されている、第2の実施形態の弾性
表面波フィルタでは、平衡型回路に対応したフィルタ特
性が得られるだけでなく、従来の不平衡型の弾性表面波
フィルタよりも、良好なフィルタ特性、すなわち広帯域
かつ高減衰量のフィルタ特性を得ることができる。
【0053】さらに、第2の実施形態の弾性表面波フィ
ルタでは、不平衡回路を用いて電気的特性の測定も行う
ことができる。図11は、第2の実施形態の弾性表面波
フィルタを不平衡回路を有する測定装置を用いてそのフ
ィルタ特性を測定する場合の回路構成を示す図である。
【0054】図11に示すように、入力側平衡信号端子
A1及び出力側平衡信号端子B1を、弾性表面波フィル
タが動作するインピーダンスの1/2のインピーダンス
(1/2)Rで終端する。そして、入力側平衡信号端子
A1を入力端子とし、出力側平衡信号端子B1を出力端
子として、(1/2)Rのインピーダンスで不平衡回路
によりフィルタ特性を測定する。
【0055】同様にして、入力側平衡信号端子A2及び
出力側平衡信号端子B2を、(1/2)Rのインピーダ
ンスで終端する。そして、入力側平衡信号端子A2を入
力端子とし、出力側平衡信号端子B2を出力端子とし
て、(1/2)Rのインピーダンスで不平衡回路にてフ
ィルタ特性を測定する。
【0056】上記2回の測定結果から、平衡状態での動
作を知ることができ、不平衡回路により弾性表面波フィ
ルタのフィルタ特性を検査することができる。また、各
弾性表面波共振子を、アース端子から見て対称に設計し
ておけば、片側の回路部分のフィルタ特性を測定するだ
けで、もう片側のフィルタ部の動作を推定することがで
きる。従って、フィルタ特性の測定コストを低減するこ
とができると共に、平衡回路で動作する際の平衡性が高
められる。
【0057】本発明は、上述した第1,第2の実施形態
に弾性表面波フィルタに限定されるものではなく、実際
の弾性表面波フィルタを構成する場合、これらの基本的
な組み合わせを適宜組み合わせたり、複数段接続するこ
とにより、様々な弾性表面波フィルタを構成することが
できる。この場合、各並列腕に付加されるインピーダン
ス素子は同じ素子でなくともよく、一部の並列腕におい
ては、インピーダンス素子が付加されていなくともよ
い。
【0058】次に、より具体的な実施例につき説明す
る。 (実施例1)図12は、本発明の実施例1の弾性表面波
フィルタの回路図であり、図13は、弾性表面波フィル
タ素子がパッケージに搭載された状態を略図的に示す平
面図である。
【0059】本実施例では、圧電基板1として、矩形板
状のLiTaO3 基板が用いられている。圧電基板1上
には、4個の直列腕共振子2a〜2dと6個の並列腕共
振子3a〜3fとが構成されている。直列腕共振子2a
〜2d及び並列腕共振子3a〜3dは、いずれも、前述
した一端子対弾性表面波共振子である。
【0060】また、上記4素子の直列腕共振子2a〜4
dと、6素子の並列腕共振子3a〜3fとが、電気的に
接続されて、梯子型回路構成のフィルタ回路が実現され
ている。
【0061】パッケージ4には、上記圧電基板1上に直
列腕共振子2a〜2d及び並列腕共振子3a〜3dが構
成された弾性表面波フィルタ素子を収納する凹部4aが
形成されている。また、凹部4aの両側に、突条4b,
4cが形成されている。突条4b,4cの上面には、入
出力の平衡信号端子5a,5c,5d,5fが形成され
ている。なお、平衡信号端子5a,5c間には、端子5
bが形成されており、突条4c上においては、平衡信号
端子5d,5f間に端子5eが形成されている。
【0062】本実施例では、平衡信号端子5aが入力側
平衡信号端子A1に相当し、平衡信号端子5dが入力側
平衡信号端子A2に相当する。また、平衡信号端子5c
が出力側平衡信号端子B1に、平衡信号端子5fが出力
側平衡信号端子B2に相当する。
【0063】図13から明らかなように、平衡信号端子
5aが、ボンディングワイヤ6aにより電極パッド7a
に接続されている。電極パッド7aは、直列腕共振子2
aの一端及び並列腕共振子3aの一端に接続されてい
る。また、直列腕共振子2aの電極パッド7aが接続さ
れている側とは反対側の端部が直列腕共振子2bの一端
と、並列腕共振子3bの一端に接続されている。
【0064】直列腕共振子2bの他端は、電極パッド7
bと並列腕共振子3cの一端に接続されている。電極パ
ッド7bは、出力側平衡信号B1に相当する平衡信号端
子5cにボンディングワイヤ6bを用いて接続されてい
る。
【0065】従って、入力側平衡信号端子5aと、出力
側平衡信号端子5cとの間に、ボンディングワイヤ6
a,6bを介して、2個の直列腕共振子2a,2bが直
列に接続されている。すなわち、第1の信号ラインに、
2個の第1の直列腕共振子2a,2bが直列に接続され
ている。
【0066】同様に、入力側平衡信号端子A2に相当す
る平衡信号端子5dが、ボンディングワイヤ6cを介し
て電極パッド7cに接続されている。電極パッド7c
は、直列腕共振子2cの一端と、並列腕共振子3dの一
端に接続されている。直列腕共振子2cの他端は、直列
腕共振子2dの一端と、並列腕共振子3eの一端に接続
されている。直列腕共振子2dの他端が、電極パッド7
dに接続されている。電極パッド7dはボンディングワ
イヤ6dを介して平衡信号端子5fに、すなわち出力側
平衡信号端子B2に接続されている。よって、平衡信号
端子5d,5f間の第2の信号ラインにおいては、ボン
ディングワイヤ6c,6dを介して、2素子の直列腕共
振子2c,2dが接続されている。
【0067】他方、並列腕共振子3a,3dの第1,第
2の信号ラインと接続されている側とは反対側の端部同
士が、ボンディングワイヤ6eを用いて接続されてい
る。従って、第1,第2の信号ライン間に、2つの第3
の弾性表面波共振子として、並列腕共振子3a,3dを
有する1つの並列腕が接続されている。
【0068】同様に、並列腕共振子3b,3eの第1,
第2の信号ラインに接続されている側とは反対側の端部
同士がボンディングワイヤ6fにより接続されている。
さらに、並列腕共振子3c,3fの第1,第2の信号ラ
インに接続されている側とは反対側の端部同士がボンデ
ィングワイヤ6gにより接続されている。
【0069】よって、第1,第2の信号ライン間に、並
列腕共振子3b,3eを有する並列腕及び並列腕共振子
3c,3fを有する並列腕も接続されている。なお、下
記の表1に、各直列腕共振子2a〜2d及び並列腕共振
子3a〜3fの構成を示す。
【0070】
【表1】
【0071】また、本実施例では、並列腕共振子同士を
接続しているボンディングワイヤ6e〜6gは、1nH
のインダクタンスを有するように構成されている。
【0072】次に、本実施例の弾性表面波フィルタの動
作につき説明する。本実施例の弾性表面波フィルタで
は、上記平衡信号端子5a,5dを入力側平衡信号端
子、5c,5fを出力側平衡信号端子とすることによ
り、梯子型回路構成を有する弾性表面波フィルタとして
動作させることができる。この場合、各並列腕に2素子
の第3の弾性表面波共振子が並列腕共振子として配置さ
れており、各並列腕において、2つの並列腕共振子間に
ボンディングワイヤ6e〜6gに基づくインダクタンス
が挿入されている。従って、平衡性を損なうことなく、
広帯域のフィルタ特性を得ることができる。
【0073】図11に示した平衡回路を用いた弾性表面
波フィルタのフィルタ特性測定装置を用いて、本実施例
の弾性表面波フィルタの特性を測定した。結果を図14
に破線で示す。なお、図14の実線は、米国特許第5,
499,003号に準じて構成された相当の弾性表面波
フィルタの特性を示す。図14から、本実施例によれ
ば、従来の弾性表面波フィルタに比べて、通過帯域が広
くなり、かつ減衰量の拡大を図り得ることがわかる。
【0074】(実施例2)図15は、第2の実施例の弾
性表面波フィルタの回路構成を示す図である。また、図
16は、第2の実施例の弾性表面波フィルタにおいて、
弾性表面波フィルタ素子をパッケージ内に収納した状態
を説明するための略図的平面図である。
【0075】第2の実施例において、第1の実施例と同
じ部分については同じ参照番号を付することにより、そ
の詳細な説明は省略する。実施例2では、図16に示す
ように、端子5b,5eが、それぞれ、ボンディングワ
イヤ16a〜16c,16d〜16fにより、各並列腕
共振子3a〜3c,3d〜3fの一端と電気的に接続さ
れている。端子5b,5eはアース電位に接続される端
子である。
【0076】すなわち、第2の実施例では、各並列腕共
振子3a〜3fの第1,第2の信号ラインと接続されて
いる側とは反対側の端部が、アース電位に接続されてい
る。各直列腕共振子2a〜2d及び並列腕共振子3a〜
3fの仕様は、表1に示した通りである。
【0077】実施例2の弾性表面波フィルタでは、各並
列腕に挿入されている2個の並列腕共振子が、アース電
位を介して結合されている。例えば、第1の信号ライン
に接続された並列腕共振子3aと、第2の信号ラインに
接続された並列腕共振子3dとがそれぞれ、アース電位
を介して接続されて、1つの並列腕を構成している。同
様に、並列腕共振子3b,3eも、アース電位を介して
結合されて、1つの並列腕を構成している。さらに、並
列腕共振子3c,3fも、アース電位を介して結合され
て1つの並列腕を構成している。
【0078】また、上記ボンディングワイヤ16a〜1
6c,16d〜16fは、実施例1の場合と同様に、約
1nHのインダクタンスを有する。従って、各並列腕に
おける2個の並列腕共振子間には、2本のボンディング
ワイヤによる2nHのインダクタンス分に加えて、パッ
ケージ4における配線によるインダクタンス分が加わ
り、約2.5nHのインダクタンスが挿入されている。
【0079】実施例2の弾性表面波フィルタのフィルタ
特性を、図17に破線で示す。なお、比較のために、図
17において、実線で実施例1の弾性表面波フィルタの
特性を示す。
【0080】図17から明らかなように、実施例2の弾
性表面波フィルタでは、実施例1の弾性表面波フィルタ
に比べて減衰極の周波数が低下しており、より大きなイ
ンダクタンスが挿入されていることがわかる。
【0081】また、実施例2の弾性表面波フィルタは、
図11に示した測定系を用いて測定することができ、実
施例2では入出力インピーダンスが50Ω系とされてい
るので、端子5bと端子5dとを25Ωで終端し、端子
5aと端子5cとの間で、25Ω系の測定回路を用いて
フィルタ特性を測定すればよい。
【0082】(実施例3)図18は、実施例3の弾性表
面波フィルタの回路構成を示す図であり、図19は、パ
ッケージに収納された実施例3の弾性表面波フィルタ装
置の略図的平面図である。
【0083】実施例3の弾性表面波フィルタでは、並列
腕共振子3aと、並列腕共振子3dとが配線電極21a
により電気的に接続されており、並列腕共振子3cと並
列腕共振子3fとが配線電極22bにより電気的に接続
されている。また、並列腕共振子3b,3eの、第1,
第2の信号ラインに接続されている側とは反対側の端部
が、ボンディングワイヤ26a,26bにより、端子電
極5b,5eにそれぞれ電気的に接続されていることを
除いては、実施例1と同様に構成されている。
【0084】なお、各直列腕共振子2a〜2d及び並列
腕共振子3a〜3fは、表1に記載の仕様を有する。さ
らに、ボンディングワイヤ26a,26bは、1nHの
インダクタンスを有する。
【0085】実施例3の弾性表面波フィルタにおいて
も、各並列腕に2個の第3の並列腕共振子が配置されて
おり、2個の並列腕共振子間にインダクタンスを挿入す
ることにより、平衡性を損なうことなく良好なフィルタ
特性が得られる。
【0086】特に、並列腕共振子3b,3eは、実施例
2と同様に、ボンディングワイヤ26a,26b及びパ
ッケージの配線を介して結合されるため、並列腕共振子
3b,3e間に約2.5nHの大きなインダクタンスが
挿入される。
【0087】他方、実施例3では、並列腕共振子3a,
3d間及び並列腕共振子3c,3f間は、配線電極21
a,21bで結合されているので、これらの間にはイン
ダクタンスはほとんど挿入されない。
【0088】従って、並列腕共振子3b,3eが挿入さ
れている並列腕の作用により減衰量を改善することがで
き、並列腕共振子3a,3dが接続されている並列腕及
び並列腕共振子3c,3fが接続されている並列腕の作
用により、通過帯域近傍の急峻性が高められる。
【0089】図23は、実施例3のフィルタ特性及び実
施例1のフィルタ特性を示す図である。なお、破線が実
施例3の弾性表面波フィルタのフィルタ特性を、実線が
実施例1の弾性表面波フィルタのフィルタ特性を示す。
図23から明らかなように、実施例3によれば、実施例
1とほぼ同等の急峻性を有し、しかしながら、通過帯域
から離れた周波数における減衰量の大きいフィルタ特性
の得られることがわかる。
【0090】(実施例4)図21は、実施例4の弾性表
面波フィルタの回路構成を示す回路図であり、図22
は、実施例4の弾性表面波フィルタの略図的平面図であ
る。実施例4においても、直列腕共振子2a〜2d及び
並列腕共振子3a〜3fは実施例1に同様に構成されて
いる。異なるところは、並列腕共振子3b,3eが、ボ
ンディングワイヤ41,42を介してアース電位に接続
される端子5b,5eに接続されていること、並びに並
列腕共振子3a,3d間及び並列腕共振子3c,3f間
が、櫛形電極43,44を介して結合されていることに
ある。
【0091】ボンディングワイヤ41,42は、1nH
のインダクタンス分を有する。また、櫛形電極43,4
4は、それぞれ、複数本の電極指を有し、該電極指の延
びる方向が、弾性表面波共振子である直列腕共振子2a
〜2d及び並列腕共振子3a〜3fにおける電極指の延
びる方向と直交するように配置されている。また、櫛形
電極43,44は、弾性表面波をほとんど励振させず、
容量素子として動作するように構成されている。この容
量値は、15pFとされている。
【0092】実施例4の弾性表面波フィルタでは、1つ
の並列腕に接続されている2個の第3の弾性表面波共振
子、すなわち並列腕共振子間に上記櫛形電極43,44
に基づく容量が挿入されているので、平衡性を損なうこ
となく、広帯域かつフィルタ特性の急峻性に優れたフィ
ルタ特性を得ることができる。
【0093】また、並列腕共振子3b,3eは、実施例
2同様に、ボンディングワイヤ41,42及びパッケー
ジの電極配線を介して結合されるので、実施例1に比べ
て大きなインダクタンスを並列腕共振子3b,3e間に
挿入することができる。
【0094】他方、並列腕共振子3a,3d間及び並列
腕共振子3c,3f間は、上記櫛形電極43,44を介
して結合されている。従って、並列腕共振子3b,3e
が接続されている並列腕の作用により減衰量を改善する
ことができ、並列腕共振子3a,3dが接続されている
並列腕及び並列腕共振子3c,3fが接続されている並
列腕の作用により、通過帯域近傍の急峻性が高められ
る。
【0095】図23は、実施例4の弾性表面波フィルタ
のフィルタ特性(破線)及び比較のための実施例3の弾
性表面波フィルタのフィルタ特性(実線)を示す。図2
3から、実施例4では、実施例3に比べてフィルタ特性
の急峻性が高められ、かつ通過帯域から離れた周波数に
おける減衰量を増大し得ることがわかる。
【0096】(実施例5)図24は、実施例5の弾性表
面波フィルタの回路構成を、図25は、実施例5の弾性
表面波フィルタの具体的な構造の略図的平面図である。
【0097】実施例5においても、圧電基板及び各共振
子の構造は実施例1同様である。実施例5では、直列腕
共振子2a〜2dと、パッケージに設けられた端子5a
〜5dとがボンディングワイヤ51a〜51dにより接
続されているが、実施例1と接続態様が異なる。
【0098】すなわち、直列腕共振子2aが、ボンディ
ングワイヤ51aにより、平衡信号端子5dに接続され
ており、直列腕共振子2bが、ボンディングワイヤ51
bにより、平衡信号端子5fに接続されている。他方、
第2の信号ラインに接続されている直列腕共振子2c
は、ボンディングワイヤ51cにより平衡信号端子5a
に接続されており、直列腕共振子2dはボンディングワ
イヤ51dにより平衡信号端子5cに接続されている。
ここで、平衡信号端子5a,5cは、圧電基板1上に形
成されている直列腕共振子2c,2dが設けられている
側とは反対側の突条4b上に形成されている。同様に、
平衡信号端子5d,5fは、第1の信号ラインに接続さ
れている直列腕共振子2a,2bが設けられている側と
は反対側の突条4c上に形成されている。従って、ボン
ディングワイヤ51a〜51dの長さは、実施例1にお
けるボンディングワイヤ6a〜6dの長さよりも長くさ
れており、直列腕共振子と平衡信号端子との間に約2n
Hのインダクタンスがそれぞれ挿入されている。その他
の点については、実施例1と同様に構成されている。
【0099】実施例5の弾性表面波フィルタでは、直列
腕共振子と平衡信号端子を接続しているボンディングワ
イヤ51a〜51dが高周波領域でインダクタンス分と
して作用する。ボンディングワイヤを用いて結線する
と、ボンディングワイヤに基づくインダクタンス分が挿
入されるが、ボンディングワイヤの長さのインダクタン
スの大きさは比例関係にある。従って、実施例5のよう
に、直列腕共振子に接続されるボンディングワイヤの長
さを長くすることにより、直列腕共振子に直列に大きな
インダクタンスを挿入することができる。
【0100】実施例5の弾性表面波フィルタ及び実施例
1の弾性表面波フィルタの各VSWR特性を図26に示
す。図26において、破線が実施例5の結果を、実線が
実施例1の結果を示す。図26から明らかなように、実
施例5の弾性表面波フィルタでは、実施例1の弾性表面
波フィルタに比べてVSWRの改善されていることがわ
かる。
【0101】なお、上述した実施例1〜5においては、
圧電基板として36°LiTaO3基板を用いたが、他
の圧電基板を用いてもよい。また、並列腕共振子や直列
腕共振子の数についても特に限定されず、直列腕に接続
された2個の直列腕共振子と、1つの並列腕に接続され
たインピーダンス素子を有することが本発明における基
本的構成であり、この基本的構成に、適宜直列腕共振子
あるいは並列腕共振子を接続することができる。
【0102】また、上記実施例1〜5では、ワイヤボン
ディングのインダクタンス分を利用してインダクタンス
が挿入されていたが、パッケージ上の配線電極やストリ
ップラインによりインダクタンスを挿入してもよい。
【0103】また、実施例3においては、一部の並列腕
共振子間にインダクタンス分が入らないように、圧電基
板上の配線電極で2個の並列腕共振子同士が結合されて
いたが、インピーダンスを挿入したくない場合には、2
個の並列腕共振子を1個の並列腕共振子に置き換えても
よい。フリップチップボンドタイプの弾性表面波共振子
であっても、インダクタンスを圧電基板上やパッケージ
上に別途構成してもよい。また、本発明においては、平
衡性を高めるために、パッケージの入出力端子の寄生容
量は互いに等しく、かつ入出力端子が同じ構造であるこ
とが望ましい。
【0104】
【発明の効果】第1の発明に係る弾性表面波フィルタで
は、入力側平衡信号端子A1と出力側平衡信号端子B1
との間を結合している第1の信号ラインと、入力側平衡
信号端子A2と出力側平衡信号端子B2との間を結合し
ている第2の信号ラインとの間に、少なくとも1つのイ
ンピーダンス素子が接続されているので、広帯域あるい
は狭帯域のフィルタ特性を有し、かつ平衡入出力に対応
し得る梯子型回路構成を有する弾性表面波フィルタを提
供することができる。また、同じインピーダンス素子を
加えた場合においても、従来の不平衡型の梯子型弾性表
面波フィルタでは実現できない良好なフィルタ特性を得
ることができる。
【0105】上記インピーダンス素子は、第1,第2の
信号ラインの間を接続している並列腕に挿入されるが、
この場合、並列腕に少なくとも1つの第3の弾性表面波
共振子が接続されていてもよく、さらに少なくとも2つ
の第3の弾性表面波素子が備えられていてもよい。
【0106】第2の発明に係る弾性表面波フィルタで
は、第1,第2の信号ラインのそれぞれから少なくとも
1個の第3の弾性表面波共振子が導入されており、第3
の弾性表面波共振子の第1,第2の信号ラインと接続さ
れていない側の端部同士が接地されて結合されている。
従って、第3の弾性表面波共振子同士の接地電位を介し
て結合されている構造により、平衡入出力対応な弾性表
面波フィルタを提供することができる。また、その構造
の特異性から、従来の不平衡型の梯子型回路構成を有す
る弾性表面波フィルタに比べて良好なフィルタ特性を得
ることができる。さらに、不平衡系の測定回路を用いて
フィルタ特性を測定することができる。
【0107】加えて、各共振子の設計を、アース端子か
ら見て対称に設計しておけば、片側のフィルタ部のみを
測定することにより、もう片側のフィルタ部のフィルタ
特性を推定することができるので、測定コストの低減を
図ることができ、かつ平衡回路で動作する際の平衡性を
高めることができる。
【0108】第2の弾性表面波フィルタにおいて、第3
の弾性表面波共振子の第1または第2の信号ラインと接
続されていない側の端部と、接地電位との間に挿入され
たインピーダンス素子がさらに備えられている場合に
は、並列腕に接続される第3の弾性表面波共振子同士が
インピーダンス素子を介して接地される。従って、平衡
入出力対応可能であり、広帯域あるいは狭帯域のフィル
タ特性を得ることができ、さらに平衡−不平衡回路を用
いなくても、高精度にフィルタ特性を測定することがで
きる。
【0109】第2の発明に係る弾性表面波装置におい
て、第1の信号ライン及び第2の信号ラインから導出さ
れて同じ並列腕を構成している2つの第3の弾性表面波
共振子の電極容量比率が1.4以内である場合には、よ
り一層高精度にフィルタ特性を測定することができると
共に、良好な平衡性を実現することができる。
【0110】入力側平衡信号端子A1と、出力側平衡信
号端子B1との間において、第1の直列腕弾性表面波共
振子に直列に少なくとも1つの第2のインピーダンス素
子が接続されており、入力側平衡信号端子A2と出力側
平衡信号端子B2との間において、第2の直列腕弾性表
面波共振子に直列に接続されている第3のインピーダン
ス素子が備えられている場合には、並列腕のみならず直
列腕にもインピーダンス素子が加えられるので、良好な
フィルタ特性を得ることができ、特にVSWR特性を改
善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の弾性表面波フィルタ
の回路図。
【図2】第1の実施形態の弾性表面波フィルタのフィル
タ特性の一例を示す図。
【図3】第1の実施例の弾性表面波フィルタにおいて、
容量素子C1の代わりに共振素子を用いた場合のフィル
タ特性を示す図。
【図4】第2の実施形態の弾性表面波フィルタの回路構
成を示す図。
【図5】第2の実施形態において、第3の弾性表面波共
振子の電極容量比率と、位相のずれとの関係を示す図。
【図6】第2の実施形態の弾性表面波フィルタのフィル
タ特性を測定するための測定系を説明するための回路
図。
【図7】第2の実施形態の弾性表面波フィルタを別の表
現で書き表した回路図。
【図8】(a)及び(b)は、第2の実施形態の弾性表
面波フィルタにおいて用いられる弾性表面波共振子を説
明するための各平面図。
【図9】図8(a)に示した弾性表面波共振子Aにイン
ダクタンスを付加したときと付加していないときのイン
ピーダンス特性を示す図。
【図10】図8(b)に示した弾性表面波共振子Bにイ
ンダクタンスを付加したときと付加していないときのイ
ンピーダンス特性を示す図。
【図11】平衡回路系測定装置を用いて弾性表面波フィ
ルタのフィルタ特性を測定する系を説明するための回路
図。
【図12】実施例1の弾性表面波フィルタの回路を示す
図。
【図13】実施例1の弾性表面波フィルタの構造を説明
するための略図的平面図。
【図14】実施例1及び従来例の弾性表面波フィルタの
フィルタ特性を示す図。
【図15】実施例2の弾性表面波フィルタの回路構成を
示す図。
【図16】実施例2の弾性表面波フィルタの構造を説明
するための略図的平面図。
【図17】実施例1及び実施例2の弾性表面波フィルタ
のフィルタ特性を示す図。
【図18】実施例3の弾性表面波フィルタの回路構成を
示す図。
【図19】実施例3の弾性表面波フィルタの構造を説明
するための略図的平面図。
【図20】実施例1及び実施例3の弾性表面波フィルタ
のフィルタ特性を示す図。
【図21】実施例4の弾性表面波フィルタの回路構成を
示す図。
【図22】実施例4の弾性表面波フィルタの構造を説明
するための略図的平面図。
【図23】実施例3及び実施例4の弾性表面波フィルタ
のフィルタ特性を示す図。
【図24】実施例5の弾性表面波フィルタの回路構成を
示す図。
【図25】実施例5の弾性表面波フィルタの構造を説明
するための略図的平面図。
【図26】実施例1及び実施例5の弾性表面波フィルタ
のVSWR特性を示す図。
【図27】従来の梯子型弾性表面波フィルタを説明する
ための回路図。
【図28】従来の共振子型弾性表面波フィルタの特性の
一例を示す図。
【図29】従来の梯子型弾性表面波フィルタの他の例を
示す回路図。
【図30】従来の梯子型弾性表面波フィルタのフィルタ
特性を測定する回路を示すブロック図。
【符号の説明】
A1,A2…入力側平衡信号端子 B1,B2…出力側平衡信号端子 1…圧電基板 2a〜2d…直列腕共振子 3a〜3f…並列腕共振子 5a,5c,5d,5f…平衡信号端子 6a〜6g…ボンディングワイヤ 16a〜16f…ボンディングワイヤ 26a,26b…ボンディングワイヤ 33,34…容量素子としての櫛形電極

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電基板と、圧電基板上に形成された複
    数の弾性表面波共振子とを備え、該複数の弾性表面波共
    振子により梯子型フィルタ回路が構成されている弾性表
    面波フィルタであって、 前記フィルタ回路が、 外部平衡回路に接続される、入力側平衡信号端子A1,
    A2と、 外部平衡回路に接続される、出力側平衡信号端子B1,
    B2と、 入力側平衡信号端子A1と出力側平衡信号端子B1との
    間に、直列に接続されている少なくとも1つの第1の直
    列腕弾性表面波共振子と、 入力側平衡信号端子A2と出力側平衡信号端子B2との
    間に、直列に接続されている少なくとも1つの第2の直
    列腕弾性表面波共振子と、 前記入力側平衡信号端子A1と出力側平衡信号端子B1
    との間を結合している第1の信号ラインと、入力側平衡
    信号端子A2と出力側平衡信号端子B2との間を結合し
    ている第2の信号ラインとの間に接続された少なくとも
    1つのインピーダンス素子とを備えることを特徴とす
    る、弾性表面波フィルタ。
  2. 【請求項2】 前記インピーダンス素子に直列に接続さ
    れた少なくとも1つの第3の弾性表面波共振子をさらに
    備える、請求項1に記載の弾性表面波フィルタ。
  3. 【請求項3】 少なくとも2つの第3の弾性表面波共振
    子を備える、請求項2に記載の弾性表面波フィルタ。
  4. 【請求項4】 圧電基板と、圧電基板上に形成された複
    数の弾性表面波共振子とを備え、該複数の弾性表面波共
    振子により梯子型フィルタ回路が構成されている弾性表
    面波フィルタであって、 前記フィルタ回路が、 外部平衡回路に接続される、入力側平衡信号端子A1,
    A2と、 外部平衡回路に接続される、出力側平衡信号端子B1,
    B2と、 入力側平衡信号端子A1と出力側平衡信号端子B1との
    間に、直列に接続されている少なくとも1つの第1の直
    列腕弾性表面波共振子と、 入力側平衡信号端子A2と出力側平衡信号端子B2との
    間に、直列に接続されている少なくとも1つの第2の直
    列腕弾性表面波共振子と、 前記入力側平衡信号端子A1と出力側平衡信号端子B1
    との間を結合している第1の信号ラインと、入力側平衡
    信号端子A2と出力側平衡信号端子B2との間を結合し
    ている第2の信号ラインのそれぞれから導出された少な
    くとも2個の第3の弾性表面波共振子とを備え、 前記第3の弾性表面波共振子の前記第1または第2の信
    号ラインと接続されていない側の端部が接地されている
    ことを特徴とする弾性表面波フィルタ。
  5. 【請求項5】 前記第3の弾性表面波共振子の第1また
    は第2の信号ラインと接続されていない側の端部と、接
    地電位との間に挿入されたインピーダンス素子をさらに
    備える、請求項4に記載の弾性表面波フィルタ。
  6. 【請求項6】 前記第1,第2の信号ラインから導出さ
    れた第3の弾性表面波共振子の電極容量と第2,第1の
    信号ラインから導出された第3の弾性表面波共振子の電
    極容量との比率が、1.4以内であることを特徴とす
    る、請求項4または5に記載の弾性表面波フィルタ。
  7. 【請求項7】 前記入力側平衡信号端子A1と出力側平
    衡信号端子B1との間において、前記第1の直列腕弾性
    表面波共振子に直列に接続されている少なくとも1つの
    第2のインピーダンス素子と、 入力側平衡信号端子A2と出力側平衡信号端子B2との
    間において、前記第2の直列腕弾性表面波共振子に直列
    に接続されている第3のインピーダンス素子とをさらに
    備える、請求項1〜6のいずれかに記載の弾性表面波フ
    ィルタ。
  8. 【請求項8】 前記インピーダンス素子が、インダクタ
    ンス素子である、請求項1〜7のいずれかに記載の弾性
    表面波フィルタ。
  9. 【請求項9】 前記インダクタンス素子がボンディング
    ワイヤにより構成されている、請求項8に記載の弾性表
    面波フィルタ。
  10. 【請求項10】 前記圧電基板を収納するパッケージを
    さらに備え、該パッケージに圧電基板上の信号ラインに
    接続されているストリップラインが形成されており、該
    ストリップラインにより前記インダクタンス素子が構成
    されている、請求項8に記載の弾性表面波フィルタ。
  11. 【請求項11】 前記インピーダンス素子が容量素子で
    ある、請求項1〜7のいずれかに記載の弾性表面波フィ
    ルタ。
  12. 【請求項12】 前記容量素子が、圧電基板上に形成さ
    れている電極により構成されている、請求項11に記載
    の弾性表面波フィルタ。
  13. 【請求項13】 前記インピーダンス素子が共振素子で
    ある、請求項1〜7のいずれかに記載の弾性表面波フィ
    ルタ。
  14. 【請求項14】 前記共振素子が、インダクタンスと容
    量との組み合わせにより構成されている、請求項13に
    記載の弾性表面波フィルタ。
JP2000029246A 2000-02-07 2000-02-07 弾性表面波フィルタ Pending JP2001223554A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000029246A JP2001223554A (ja) 2000-02-07 2000-02-07 弾性表面波フィルタ
GB0102603A GB2365236B (en) 2000-02-07 2001-02-01 Surface acoustic wave filter
US09/778,428 US6535080B2 (en) 2000-02-07 2001-02-07 Surface acoustic wave ladder filter with balanced input and output terminals

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000029246A JP2001223554A (ja) 2000-02-07 2000-02-07 弾性表面波フィルタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001223554A true JP2001223554A (ja) 2001-08-17

Family

ID=18554534

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000029246A Pending JP2001223554A (ja) 2000-02-07 2000-02-07 弾性表面波フィルタ

Country Status (3)

Country Link
US (1) US6535080B2 (ja)
JP (1) JP2001223554A (ja)
GB (1) GB2365236B (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003209487A (ja) * 2001-12-13 2003-07-25 Agilent Technol Inc 差動受信ポート付きデュプレクサによるフィルタリング方法
US6600390B2 (en) * 2001-12-13 2003-07-29 Agilent Technologies, Inc. Differential filters with common mode rejection and broadband rejection
JP2010041141A (ja) * 2008-07-31 2010-02-18 Fujitsu Ltd フィルタ、分波器、および通信機器
JP2010041097A (ja) * 2008-07-31 2010-02-18 Fujitsu Ltd フィルタ、分波器および通信機器
JP2011015156A (ja) * 2009-07-01 2011-01-20 Taiyo Yuden Co Ltd 弾性波デバイス
JP4717889B2 (ja) * 2005-10-27 2011-07-06 京セラ株式会社 分波器とそれを用いた通信装置
JP5189097B2 (ja) * 2007-08-23 2013-04-24 太陽誘電株式会社 フィルタ、分波器、および分波器を含むモジュール、通信機器
JP5229969B2 (ja) * 2007-08-23 2013-07-03 太陽誘電株式会社 デュープレクサ、通信モジュール、および通信装置
WO2022092315A1 (ja) * 2020-11-02 2022-05-05 株式会社村田製作所 フィルタ装置

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3614369B2 (ja) * 2001-01-11 2005-01-26 沖電気工業株式会社 有極型sawフィルタ
US20020111151A1 (en) * 2001-02-15 2002-08-15 Irion Reed A. Block downconverter using a SBAR bandpass filter in a superheterodyne receiver
EP1263137B1 (en) * 2001-05-31 2017-07-26 Skyworks Filter Solutions Japan Co., Ltd. Surface acoustic wave filter, balanced type filter and communication device
US6946929B2 (en) * 2002-02-12 2005-09-20 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Surface acoustic wave device having connection between elements made via a conductor not on the piezoelectric substrate
US7215688B2 (en) 2003-01-17 2007-05-08 Avago Technologies Fiber Ip (Singapore) Pte. Ltd. Disable/enable control for laser driver eye safety
JP5172454B2 (ja) * 2008-04-30 2013-03-27 太陽誘電株式会社 フィルタ、デュプレクサおよび通信機器
DE102010008774B4 (de) * 2010-02-22 2015-07-23 Epcos Ag Mikroakustisches Filter mit kompensiertem Übersprechen und Verfahren zur Kompensation
KR101719325B1 (ko) * 2010-07-19 2017-03-23 삼성전자주식회사 Bawr을 이용한 밸런스 구조의 rf 듀플렉서 및 rf 필터

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2800905B2 (ja) 1991-10-28 1998-09-21 富士通株式会社 弾性表面波フィルタ
JP2986036B2 (ja) 1992-08-19 1999-12-06 富士通株式会社 弾性表面波フィルタ
GB2280806B (en) * 1993-08-04 1997-10-08 Advanced Saw Prod Sa Saw filter
DE69516561T2 (de) * 1994-02-22 2001-01-25 Matsushita Electric Ind Co Ltd Symmetrisches akustisches Oberflächenwellenfilter
US5847626A (en) * 1994-02-22 1998-12-08 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Balanced-type surface acoustic wave lattice filter
US5499003A (en) 1994-10-03 1996-03-12 Motorola, Inc. Differential saw filter including series coupled resonant/antiresonant tracks
GB2296614B (en) * 1994-12-23 1999-09-15 Advanced Saw Prod Sa Saw filter
JP3638434B2 (ja) * 1998-05-29 2005-04-13 京セラ株式会社 弾性表面波装置
JP2000114917A (ja) * 1998-09-30 2000-04-21 Kyocera Corp バランス型弾性表面波フィルタ

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003209487A (ja) * 2001-12-13 2003-07-25 Agilent Technol Inc 差動受信ポート付きデュプレクサによるフィルタリング方法
US6600390B2 (en) * 2001-12-13 2003-07-29 Agilent Technologies, Inc. Differential filters with common mode rejection and broadband rejection
JP4495905B2 (ja) * 2001-12-13 2010-07-07 アバゴ・テクノロジーズ・ワイヤレス・アイピー(シンガポール)プライベート・リミテッド 差動受信ポート付きデュプレクサによるフィルタリング方法
JP4717889B2 (ja) * 2005-10-27 2011-07-06 京セラ株式会社 分波器とそれを用いた通信装置
JP5189097B2 (ja) * 2007-08-23 2013-04-24 太陽誘電株式会社 フィルタ、分波器、および分波器を含むモジュール、通信機器
JP5229969B2 (ja) * 2007-08-23 2013-07-03 太陽誘電株式会社 デュープレクサ、通信モジュール、および通信装置
JP2010041141A (ja) * 2008-07-31 2010-02-18 Fujitsu Ltd フィルタ、分波器、および通信機器
JP2010041097A (ja) * 2008-07-31 2010-02-18 Fujitsu Ltd フィルタ、分波器および通信機器
JP2011015156A (ja) * 2009-07-01 2011-01-20 Taiyo Yuden Co Ltd 弾性波デバイス
WO2022092315A1 (ja) * 2020-11-02 2022-05-05 株式会社村田製作所 フィルタ装置

Also Published As

Publication number Publication date
GB0102603D0 (en) 2001-03-21
GB2365236A (en) 2002-02-13
US20010013816A1 (en) 2001-08-16
GB2365236B (en) 2002-10-02
US6535080B2 (en) 2003-03-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001223554A (ja) 弾性表面波フィルタ
US5999069A (en) Surface acoustic wave ladder filter having a parallel resonator with a larger electrostatic capacitance
JP6573668B2 (ja) 弾性波装置および通信装置
JP3928534B2 (ja) 弾性表面波フィルタ
US6759928B2 (en) Surface acoustic wave device with divided interdigital transducers
KR100732265B1 (ko) 대칭성이 개선되고, 선택적으로 대역 감쇠 저지가 향상된 듀얼 모드 표면 탄성파 필터
JP2004096244A (ja) 弾性表面波装置、通信装置
JP3387469B2 (ja) 弾性表面波装置及び弾性表面波フィルタ
US7190242B2 (en) Surface acoustic wave filter and communication unit
JP3520413B2 (ja) 弾性表面波フィルタ装置
WO2007049754A1 (ja) 弾性表面波装置および通信装置
EP2254244B1 (en) Balance filter and duplexer
JP3743341B2 (ja) 弾性表面波装置
JP2003124782A (ja) 弾性表面波フィルタ、通信装置
JPWO2008038498A1 (ja) バランス型弾性波フィルタ装置
JP3253568B2 (ja) 多段接続型弾性表面波フィルタ
JP4359978B2 (ja) ラダー型弾性表面波フィルタ
JP3757893B2 (ja) 弾性表面波装置、および、これを搭載した通信装置
JP2000114923A (ja) 弾性表面波フィルタ
JP3922163B2 (ja) 弾性表面波装置
JP2000312125A (ja) 弾性表面波装置
JP2021190908A (ja) 帯域阻止フィルタ、複合フィルタ及び通信装置
JP4936102B2 (ja) 弾性表面波デバイス
JP5025181B2 (ja) 弾性表面波装置及び通信装置
JP2001007680A (ja) 平衡型弾性表面波フィルタ