JP2001221797A - クロマトグラフィー試験片、及びその製造方法 - Google Patents
クロマトグラフィー試験片、及びその製造方法Info
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Abstract
浸透速度と浸透性の向上、浸透の均一化、及び測定性能
の向上を実現可能なクロマトグラフィー試験片、及びそ
の製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 クロマトグラフィー試験片10を、液体
試料が添加される試料添加部2と、標識試薬を保持する
標識物保持部位3と、標識試薬と分析対象物との結合反
応が行われる反応層4と、反応層4の領域中に特異的タ
ンパク質を保持する特異的タンパク固定化部5と、試料
を吸収する吸水部6とを有する構成とし、反応層4に、
乾燥した際に固体となり得る性状の界面活性剤溶解液を
含浸した後に、反応層4の乾燥処理を行う。
Description
るいは定量分析するためのクロマトグラフィー試験片、
及びその製造方法に関し、特に液体試料が均一に展開す
るものに関する。
試料の化学試験、あるいは臨床試験を実施する方法とし
て、抗原抗体反応や酵素反応を利用した、クロマトグラ
フィーによる測定方法が汎用されている。一般にクロマ
トグラフィーとは、混合物をその構成成分に応じて分離
する方法をいう。
使用される、従来のクロマトグラフィー試験片を示す図
である。図8において、クロマトグラフィー試験片10
0は、クロマトグラフィー材料を支持する反応層担体支
持体101と、液体試料が添加される試料添加部102
と、液体試料の浸透により移動可能な標識試薬を保持す
る標識物保持部位103と、流れてきた液体試料に含ま
れる分析対象物と特異的に結合する物質を備えた標識試
薬と分析対象物との結合反応が行われる反応層104
と、反応層104の領域上に、反応形式にあわせて、抗
体あるいは抗原のような分析対象物に対して特異的に結
合反応する特異的タンパク質を固定化する特異的タンパ
ク固定化部105と、流れてきた液体試料を吸収する吸
水部106とを備える。
00による測定方法について説明する。液体試料が試料
添加部102に添加されると、試料添加部102に浸透
し、標識物保持部位103に達する。次に、標識物保持
部位103の領域に保持された標識試薬が、液体試料の
浸透により溶解され、液体試料と共に反応層104に浸
透する。反応層104の領域上には、特異的タンパク質
が固定化された特異的タンパク固定化部105がある。
液体試料が分析対象物を含む場合は、特異的タンパク質
が分析対象物と標識試薬との複合体に対して抗原抗体反
応を起こし、特異的タンパク固定化部105の領域に何
らかの呈色反応が見られる。液体試料が分析対象物を含
まない場合は、抗原抗体反応は起こらず、呈色反応も見
られない。最終的に、液体試料は吸水部106に吸収さ
れ、反応は終了する。この呈色反応を目視的、あるいは
検出装置を用いて測定する。このように、クロマトグラ
フィーによる測定方法は、検査結果の判定が非常に容易
であることから、用途範囲が広いのが特色である。
まざまな分析対象物の検査に利用することが可能であ
る。しかし、液体試料を添加するため、その試料のより
均一な展開パターンが必要であり、また、その展開速度
が反応層104での反応に影響を与えるため、反応層1
04上の浸透性の向上が必要とされてきた。
性を向上させたものとして、特開昭62−71861号
公報には、免疫原理を用いた測定においてHLB値が2
0より大きい界面活性剤を添加する方法が開示されてい
る。また、特開平11−153601号公報には、試料
添加部から反応層までの間に界面活性剤などを担持した
添加剤含浸部を設ける方法が開示されている。
ィー試験片には、液体試料の浸透速度を機械的にコント
ロールする手段がなく、人為的に浸透速度を制御するこ
とができないために、液体試料の浸透速度は試験片の浸
透性に左右される。そのため、浸透に大幅な時間を要し
たり、反応層上を進む試料の浸透が不均一であったり、
特異的タンパク固定化部等の反応成分固定化部に試料が
浸透しない部分が生じるなどにより、反応の正確性を欠
くことになるという問題があった。
り、界面活性剤処理によるクロマトグラフィー試験片の
浸透性能の向上が図られてきた。しかし、本来の性状
が、液状またはペースト状である界面活性剤を用いた場
合には、界面活性剤を絶乾状態まで乾燥させることが不
可能であるため、クロマトグラフィー試験片の保存期間
中に徐々に固定化抗体の失活が進み、試験片の性能が悪
化してしまう。そのため、試験片の品質保持期限が短期
間化する、あるいは試験片の保管条件が限定される等の
問題があった。
いては、試験片に液体試料を添加して一定時間の経過後
に測定を行うが、界面活性剤処理を行った場合に、標識
試薬の反応層への非特異吸着が起ることにより、標識試
薬が反応層上にバックグラウンドとして残留することが
ある。このバックグラウンドの値が呈色度合に上乗せさ
れると、検出計器を用いて測定を行う場合では、その誤
差を含めて測定することになり、定量性能が低下すると
いう問題があった。また、目視における判断でも、バッ
クグラウンドの呈色が本来の呈色状況の判断を誤認させ
ることになるという問題があった。
示されている測定方法では、浸透性を高めるために、2
0より大きいHLB値の界面活性剤が添加されているた
め、確かに浸透性と浸透速度とは向上するものの、その
速度があまりに速いために測定に必要とされる反応が十
分に行われず、測定の正確性を欠くことになる。
開示されているクロマトグラフィー試験片では、バック
グラウンドの影響を軽減するために界面活性剤を試験片
上の反応層より前の部位に含浸している。このクロマト
グラフィー試験片を用いた場合には、特異的タンパク固
定化部等の反応成分固定化部には界面活性剤が存在しな
いため、反応成分の失活や変性は生じない。しかし、浸
透が進行する段階で固定化領域中の反応成分に十分試料
が浸透しないため、均一に反応が行われず、測定の正確
性を欠くことになる。
ものであり、バックグラウンドにおける標識試薬の残留
量を最低限に抑え、液体試料の浸透性の向上と、より均
一な液体試料の展開とにより反応性を向上させ、また、
クロマトグラフィー試験片の保存安定性を向上させたク
ロマトグラフィー試験片、及びその製造方法を提供する
ことを目的とする。
め、請求項1にかかるクロマトグラフィー試験片は、複
数の多孔質性材料を積層してなる、あるいは単層の多孔
質性材料よりなるクロマトグラフィー試験片において、
クロマトグラフ分析で用いられる反応成分の少なくとも
一つが固定化された反応層が、乾燥した際に固体となり
得る性状の界面活性剤を含むことを特徴とするものであ
る。
ー試験片は、請求項1に記載のクロマトグラフィー試験
片において、上記界面活性剤が、20以下のHLB値の
界面活性剤を含むことを特徴とするものである。
ー試験片は、請求項1または2に記載のクロマトグラフ
ィー試験片において、上記界面活性剤が、非イオン性の
界面活性剤を含むことを特徴とするものである。
ー試験片は、請求項1ないし3のいずれか一つに記載の
クロマトグラフィー試験片において、上記界面活性剤
が、コール酸系の界面活性剤を含むことを特徴とするも
のである。
ー試験片は、請求項1ないし4のいずれか一つに記載の
クロマトグラフィー試験片において、上記界面活性剤
が、親水部に糖をもつ界面活性剤を含むことを特徴とす
るものである。
ー試験片は、請求項1ないし5のいずれか一つに記載の
クロマトグラフィー試験片において、上記反応層は、上
記界面活性剤を上記反応層の全体に含むことを特徴とす
るものである。
ー試験片は、請求項1ないし5のいずれか一つに記載の
クロマトグラフィー試験片において、上記反応層は、上
記界面活性剤を上記反応層の一部に含むことを特徴とす
るものである。
ー試験片の製造方法は、クロマトグラフ分析で用いられ
る反応成分の少なくとも一つが固定化された反応層を有
するクロマトグラフィー試験片の製造方法において、乾
燥した際に固体となり得る性状の界面活性剤を溶解した
界面活性剤溶解液を、上記クロマトグラフィー試験片の
反応層に含浸、あるいはコーティングするステップと、
上記反応層に、含浸、あるいはコーティングした界面活
性剤溶解液を乾燥させるステップと、を備えたことを特
徴とするものである。
ー試験片の製造方法は、請求項8に記載のクロマトグラ
フィー試験片の製造方法において、上記界面活性剤が、
20以下のHLB値の界面活性剤を含むことを特徴とす
るものである。
ィー試験片の製造方法は、請求項8または9に記載のク
ロマトグラフィー試験片の製造方法において、上記界面
活性剤が、非イオン性の界面活性剤を含むことを特徴と
するものである。
ィー試験片の製造方法は、請求項8ないし10のいずれ
か一つに記載のクロマトグラフィー試験片の製造方法に
おいて、上記界面活性剤が、コール酸系の界面活性剤を
含むことを特徴とするものである。
ィー試験片の製造方法は、請求項8ないし11のいずれ
か一つに記載のクロマトグラフィー試験片の製造方法に
おいて、上記界面活性剤が、親水部に糖をもつ界面活性
剤を含むことを特徴とするものである。
ィー試験片の製造方法は、請求項8ないし12のいずれ
か一つに記載のクロマトグラフィー試験片の製造方法に
おいて、上記反応層の乾燥が自然乾燥により行われるこ
とを特徴とするものである。
ィー試験片の製造方法は、請求項8ないし12のいずれ
か一つに記載のクロマトグラフィー試験片の製造方法に
おいて、上記反応層の乾燥が風乾により行われることを
特徴とするものである。
ィー試験片の製造方法は、請求項8ないし12のいずれ
か一つに記載のクロマトグラフィー試験片の製造方法に
おいて、上記反応層の乾燥が凍結乾燥により行われるこ
とを特徴とするものである。
ィー試験片の製造方法は、請求項8ないし15のいずれ
か一つに記載のクロマトグラフィー試験片の製造方法に
おいて、上記界面活性剤溶解液が、上記反応層の全体に
含浸、あるいはコーティングされたことを特徴とするも
のである。
ィー試験片の製造方法は、請求項8ないし15のいずれ
か一つに記載のクロマトグラフィー試験片の製造方法に
おいて、上記界面活性剤溶解液が、上記反応層の一部に
含浸、あるいはコーティングされたことを特徴とするも
のである。
て、図面を参照しながら説明する。なお、ここで示す実
施の形態はあくまでも一例であって、必ずしもこの実施
の形態に限定されるものではない。
形態1による単層の多孔質性材料よりなる横型クロマト
グラフィー試験片を示す図である。図1において、横型
クロマトグラフィー試験片10は、反応層担体支持体1
と、試料添加部2と、標識物保持部位3と、反応層4
と、特異的タンパク固定化部5と、吸水部6とを備え
る。
ラスチックなどからなり、クロマトグラフィー材料を支
持する。試料添加部2は、吸収性の大きい不織布などか
らなり、液体試料が添加あるいは塗布される。標識物保
持部位3は、不織布などに溶解可能なように標識試薬を
保持する。反応層4は、ニトロセルロースなどからな
り、乾燥した際に固体となり得る性状の界面活性剤を溶
解した界面活性剤溶解液が含浸処理され、その後、乾燥
処理されている。ここで示す乾燥した際に固体となり得
る性状の界面活性剤とは、高濃度状態の界面活性剤を真
空あるいは凍結乾燥、または熱をかけての常圧下もしく
は常温常圧下においての乾燥作業を行った際に、塊化ま
たは顆粒、粉末といった固体の形状となり得るもののこ
とを表す。なお、反応層4に対する含浸処理とは、反応
層4を界面活性剤溶解液に浸漬する処理のことである。
特異的タンパク固定化部5は、反応層4の領域上に、反
応形式にあわせて、抗体あるいは抗原のような分析対象
物に対して特異的に結合反応する特異的タンパク質を固
定化する。吸水部6は、液体試料を最終的に吸収する。
以上、試料添加部2、標識物保持部位3、反応層4、特
異的タンパク固定化部5、及び吸水部6は、反応層担体
支持体1の上部に形成されている。標識試薬、及び特異
的タンパク質は、分析する試料、及び分析対象物に合わ
せて適切なものを選択する必要がある。
剤としては、例えば、HLB値が20以下の界面活性
剤、非イオン性の界面活性剤、コール酸系の界面活性
剤、あるいは親水部に糖を持つ界面活性剤等を含むもの
を使用する。
液の乾燥処理としては、例えば、常温常圧下に放置して
乾燥する方法である自然乾燥、任意の温度下において一
定の風力をかけることで乾燥する方法である風乾、ある
いは凍結乾燥等がある。
としては、ニトロセルロースやガラス繊維濾紙のよう
な、任意の多孔質性担体で構成されたクロマトグラフィ
ー材料からなる試験片が用いられる。
グラフィー試験片10を用いたクロマトグラフ分析方法
について説明する。
添加されると、試料添加部2に浸透し、標識物保持部位
3に達する。次に、標識物保持部位3の領域に保持され
た標識試薬が、液体試料の浸透により溶解され、液体試
料と共に反応層4に浸透する。そして、液体試料の浸透
と共に反応層4に含まれた界面活性剤が溶解する。溶解
した界面活性剤の作用により、反応層4の浸潤が速やか
に行われ、液体試料の浸透は、浸透する液体の先端がそ
ろった状態で、かつ滞ること無く進行する。反応層4の
領域上には、特異的タンパク質が固定化された特異的タ
ンパク固定化部5がある。液体試料が分析対象物を含む
場合は、特異的タンパク質が分析対象物と標識試薬との
複合体に対して抗原抗体反応を起こし、特異的タンパク
固定化部5の領域に何らかの呈色反応が見られる。液体
試料が分析対象物を含まない場合は、抗原抗体反応は起
こらず、呈色反応も見られない。最終的に、液体試料は
吸水部6に吸収され、反応は終了する。
クロマトグラフィー試験片10によれば、クロマトグラ
フィー試験片10上の界面活性剤溶解液の含浸処理と乾
燥処理により、反応層4の浸透性を向上させ、より均一
な浸透が行われる。この浸透性の向上と、均一な浸透に
より、クロマトグラフィー試験片の反応性が向上し、よ
り高感度で、より高性能なクロマトグラフィー測定を実
現することのできる効果が得られる。また、界面活性剤
として、乾燥した際に固体となり得る性状の界面活性剤
を含んだものを用いることにより、液体試料が添加され
反応層4に浸透するまで、反応層4は完全な乾燥状態に
あるため、固定化された特異的タンパク質の失活を最低
限に抑えることができ、クロマトグラフィー試験片の保
存安定性の向上と、品質保持期間の長期化と、保管条件
の緩和とを実現することができる。
下の界面活性剤を含むものを用いることで、反応層4に
おける液体試料の浸透速度が速すぎることにより反応が
不十分となることを回避することができる。さらに、H
LB値を選択することにより適度な反応速度に調節する
ことができ、より高感度かつ高性能なクロマトグラフィ
ー測定を実現できる。
活性剤を含むものを用いることで、反応層4上への標識
試薬の非特異吸着を回避でき、標識試薬が反応層4上に
バックグラウンドとして残留することを防止できること
により、より高感度で、より高性能なクロマトグラフィ
ー試験片による測定が可能となる。
活性剤を含むものを用いることで、タンパク質に対して
の影響を低減でき、固定化された特異的タンパク質の変
性あるいは失活を最低限に抑えることが可能となり、反
応層4の長期間の性能保持を実現できる。
界面活性剤を含むものを用いることで、糖の作用により
溶解性が高く、浸透性が増す一方で、タンパク質に対し
ての影響が低いため、固定化された特異的タンパク質の
変性あるいは失活を最低限に抑えることが可能となり、
反応層4の長期間の性能保持を実現できる。
ことで、反応層に固定化された特異的タンパク質に対す
る負荷を低く抑えることが可能となり、試験片の長期間
の性能保持を実現できる。また、反応層の乾燥を風乾に
より行うことで、乾燥時間を短時間化することができ、
乾燥中における特異的タンパク質の失活あるいは変性を
最低限に抑えることが可能となり、試験片の長期間の性
能保持を実現できる。また、反応層の乾燥を凍結乾燥に
より行うことで、特異的タンパク質の性質をほぼ保持す
ることが可能となり、試験片の長期間の性能保持を実現
できる。
態2による縦型クロマトグラフィー試験片について、図
2、図3、及び図4を参照しながら説明する。
質性材料を積層してなる縦型クロマトグラフィー試験片
の構成を示す斜視図である。図3は、試料添加部側から
見た縦型クロマトグラフィー試験片を示す斜視図であ
る。図4は、最終的に試料を吸収する吸水部側から見た
縦型クロマトグラフィー試験片を示す斜視図である。
験片20は、試料添加部11と、標識物保持部位12
と、特異的タンパク固定化部13と、反応層14と、吸
水部15とを備える。試料添加部11は、吸収性の大き
い不織布などからなり、液体試料が添加あるいは塗布さ
れる。標識物保持部位12は、不識布などに溶解可能な
ように標識試薬を保持する。特異的タンパク固定化部1
3は、反応層14の領域上に、反応形式にあわせて、抗
体あるいは抗原のような分析対象物に対して特異的に結
合反応する特異的タンパク質を固定化する。反応層14
は、ニトロセルロースなどからなり、乾燥した際に固体
となり得る性状の界面活性剤を溶解した界面活性剤溶解
液が含浸処理され、その後、乾燥処理されている。な
お、反応層14に対する含浸処理とは、反応層14を界
面活性剤溶解液に浸漬する処理のことである。吸水部1
5は、反応層14上の反応結果を見るための結果確認窓
16を有しており、液体試料を最終的に吸収する。以
上、試料添加部11、標識物保持部位12、特異的タン
パク固定化部13、反応層14、及び吸水部15は、積
層されることにより、縦型クロマトグラフィー試験片2
0が形成される。標識試薬、及び特異的タンパク質は、
分析する試料、及び分析対象物に合わせて適切なものを
選択する必要がある。
剤としては、例えば、HLB値が20以下の界面活性
剤、非イオン性の界面活性剤、コール酸系の界面活性
剤、あるいは親水部に糖を持つ界面活性剤等を含むもの
を使用する。また、反応層4に含浸した界面活性剤溶解
液の乾燥処理としては、例えば、常温常圧下に放置して
乾燥する方法である自然乾燥、任意の温度下において一
定の風力をかけることで乾燥する方法である風乾、ある
いは凍結乾燥等がある。また、縦型クロマトグラフィー
試験片20としては、ニトロセルロースやガラス繊維濾
紙のような、任意の多孔質性担体で構成されたクロマト
グラフィー材料からなる試験片が用いられる。
グラフィー試験片20を用いたクロマトグラフ分析方法
について説明する。図2、図3、及び図4に示された縦
型クロマトグラフィー試験片20上において、液体試料
が試料添加部11に添加されると、試料添加部11に浸
透し、標識物保持部位12に達する。次に、標識物保持
部位12の領域に保持された標識試薬が、液体試料の浸
透により溶解され、液体試料と共に反応層14に浸透す
る。そして、液体試料の浸透と共に反応層14に含まれ
た界面活性剤が溶解する。溶解した界面活性剤の作用に
より、反応層14の浸潤が速やかに行われ、液体試料の
浸透は、浸透する液体の先端が比較的均一な状態で、か
つ滞ること無く進行する。反応層14の領域上には、特
異的タンパク質が固定化された特異的タンパク固定化部
13がある。液体試料が分析対象物を含む場合は、特異
的タンパク質が分析対象物と標識試薬との複合体に対し
て抗原抗体反応を起こし、特異的タンパク固定化部13
の領域に何らかの呈色反応が見られる。この呈色反応
は、吸水部15に設けられた結果確認窓16を通して見
ることができる。液体試料が分析対象物を含まない場合
は、抗原抗体反応は起こらず、呈色反応も見られない。
最終的に、液体試料は吸水部15に吸収され、反応は終
了する。
クロマトグラフィー試験片20によれば、縦型クロマト
グラフィー試験片20上の界面活性剤溶解液の含浸処理
と乾燥処理により、反応層14の浸透性を向上させ、よ
り均一な浸透が行われる。この浸透性の向上と、均一な
浸透により、クロマトグラフィー試験片の反応性が向上
し、より高感度で、より高性能なクロマトグラフィー測
定を実現することのできる効果が得られる。また、界面
活性剤として、乾燥した際に固体となり得る性状の界面
活性剤を含んだものを用いることにより、液体試料が添
加され反応層14に浸透するまで、反応層14は完全な
乾燥状態にあるため、固定化された特異的タンパク質の
失活を最低限に抑えることができ、クロマトグラフィー
試験片の保存安定性の向上と、品質保持期間の長期化
と、保管条件の緩和とを実現することができる。
下の界面活性剤を含むものを用いることで、反応層14
における液体試料の浸透速度が速すぎることにより反応
が不十分となることを回避することができる。さらに、
HLB値を選択することにより適度な反応速度に調節す
ることができ、より高感度かつ高性能なクロマトグラフ
ィー測定を実現できる。
活性剤を含むものを用いることで、反応層14上への標
識試薬の非特異吸着を回避でき、標識試薬が反応層14
上にバックグラウンドとして残留することを防止できる
ことにより、より高感度で、より高性能なクロマトグラ
フィー試験片による測定が可能となる。
活性剤を含むものを用いることで、タンパク質に対して
の影響を低減でき、固定化された特異的タンパク質の変
性あるいは失活を最低限に抑えることが可能となり、反
応層14の長期間の性能保持を実現できる。
界面活性剤を含むものを用いることで、糖の作用により
溶解性が高く、浸透性が増す一方で、タンパク質に対し
ての影響が低いため、固定化された特異的タンパク質の
変性あるいは失活を最低限に抑えることが可能となり、
反応層14の長期間の性能保持を実現できる。
ことで、反応層に固定化された特異的タンパク質に対す
る負荷を低く抑えることが可能となり、試験片の長期間
の性能保持を実現できる。また、反応層の乾燥を風乾に
より行うことで、乾燥時間を短時間化することができ、
乾燥中における特異的タンパク質の失活あるいは変性を
最低限に抑えることが可能となり、試験片の長期間の性
能保持を実現できる。また、反応層の乾燥を凍結乾燥に
より行うことで、特異的タンパク質の性質をほぼ保持す
ることが可能となり、試験片の長期間の性能保持を実現
できる。
性剤とは、分子内に水分子との親和性が強い親水性原子
団と、水分子との親和性の弱い疎水性原子団を持つ界
面、または表面の諸性質を変化させる性質を有する物質
のことを総称している。
グラフ分析で用いられる反応成分として、特異的タンパ
ク質が反応層上に固定化された試験片について説明した
が、これは一例であって、例えば、酵素のように反応の
前後において何らかの変化を生じるものを、反応層に固
定化された反応成分として用いてもよい。
グラフィー試験片の構成を示す図である。クロマトグラ
フィー試験片30は、試料添加部11と、反応試薬含浸
部位17と、反応層14と、酵素固定化部7と、吸水部
15とを備える。なお、反応層14の領域上に、酵素を
固定化した酵素固定化部7以外の構成は、実施の形態2
と同様であり、説明を省略する。
0による測定において、液体試料が分析対象物を含む場
合には、反応試薬含浸部位17に含浸された反応試薬
と、酵素固定化部7に固定化された酵素の作用により、
酵素固定化部7の領域に何らかの呈色が見られる。
ても、界面活性剤溶解液を、反応層14に含浸し、その
後に乾燥させたことにより、実施の形態2と同様の効果
を得ることができる。
剤として、HLB値が20以下の界面活性剤を含むもの
を用いるとしたが、好ましくは、HLB値が20に近い
値であり、かつ、親水性原子団を多く持つ構造である界
面活性剤を含むものを用いる。
剤として、コール酸系の界面活性剤を含むものを用いる
としたが、好ましくは、N,N−Bis(3−D−gl
uconamidopropyl)cholamide
や、N,N−Bis(3−D−gluconamido
propyl)deoxycholamideなどのコ
ール酸を母核とする界面活性剤を含むものを用いる。
糖を持つ界面活性剤を含むものを用いるとしたが、好ま
しくは、Sucrose Monolaurateや、
n−Octyl−β−D−Thioglucoside
などの糖鎖を持つ構造を有した界面活性剤を含むものを
用いる。
4、14に対する界面活性剤処理は、反応層4、14の
一部に対してなされても、全体に対してなされてもよ
い。
4、14に対する界面活性剤処理は、反応層4、14に
界面活性剤溶解液を含浸する含浸処理により行うとした
が、反応層4、14に界面活性剤溶解液をコーティング
するコーティング処理により行ってもよい。
性剤の物質名は一部であり、上記以外の界面活性剤を用
いてもよい。
をさらに詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施
例になんら制約されるものではない。
膜中に抗hCG−β抗体固定化ライン、及び抗hCG−
α抗体と金コロイドとの複合体の広いバンドを含む免疫
クロマトグラフィー試験片を製造した。この試験片を図
1に示す。図中、試験片は、特異的タンパク固定化部5
と、それよりも前にある抗hCG−α抗体と金コロイド
との複合体が含有された領域である標識物保持部位3
と、試料添加部2とを含む。これらの試験片は、次のよ
うにして製造した。
β抗体溶液を準備した。この抗体溶液を溶液吐出装置を
用いて、ニトロセルロース膜上に塗布した。これによ
り、ニトロセルロース膜上に検出用の抗体固定化ライン
が得られた。このニトロセルロース膜を乾燥後、1%ス
キムミルクを含有するTris−HCl緩衝溶液中に浸
漬して30分間緩やかに振った。30分後、Tris−
HCl緩衝溶液槽に膜を移動し、10分間緩やかに振っ
た後に、別のTris−HCl緩衝溶液槽にて更に10
分間緩やかに振り、膜の洗浄を行なった。2度洗浄を行
った後に、0.05%Sucrose Monolau
rate(同仁化学製)を含有するTris−HCl緩
衝溶液中に浸漬して10分間緩やかに振った膜を液槽か
ら取り出して、室温で乾燥させた。
中の100℃溶液に1%クエン酸溶液を加えることによ
って調製した。還流を30分間続けた後に、冷却した。
0.2Mの炭酸カリウム溶液によって、pH9に調製し
た前記金コロイド溶液に、抗hCG−α抗体を加えて数
分間攪拌した後に、10%BSA(牛血清アルブミン)
溶液pH9を最終1%になる量だけ加えて攪拌すること
で、抗体金コロイド複合体(標識抗体)を調製した。前
記標識抗体溶液を4℃、20000Gで50分間遠心分
離することによって、標識抗体を単離して、それを洗浄
緩衝液(1%BSA・リン酸緩衝液)中に懸濁した後
に、前記遠心分離を行って、標識抗体を洗浄単離した。
この標識抗体を洗浄緩衝液で懸濁して、0.8μmのフ
ィルタにて濾過した後に、当初の金コロイド溶液量の1
0分の1に調製して、4℃で貯蔵した。
して、抗hCG−β抗体固定化乾燥膜上の抗体固定化位
置から離れた位置に塗布した後に、膜を乾燥させた。こ
れによって、固定化膜上に標識抗体保持部位が得られ
た。
む抗体固定化膜を、反応層担体支持体上に貼付け、不織
布を試料添加部として、ガラス繊維ろ紙を吸水部とし
て、付け加えてから0.5cm幅の細片に切断して、試
験片を作製した。
pmにて、5分間遠心分離を行って血球を分離した血漿
を調製した。この血漿に既知濃度のhCG溶液を加える
ことにより、さまざまな既知濃度のhCG溶液を調製し
た。
以上添加して、吸水部方向へと展開処理して、抗原抗体
反応をさせて抗体固定化部における呈色反応を行った。
この試験片への試料添加から5分後の呈色状況を反射型
分光光度計(CS9300;島津製作所製)を用いて計
測して、呈色度を演算処理した。
のhCGを含有する血漿を試験片に添加して展開処理し
た。各hCG濃度の血漿に対する試験片上の抗体固定化
部の呈色状況を反射型分光光度計で測定した。520n
mの波長における吸光度を計測して、予め作成しておい
たhCG濃度と吸光度との関係を示す検量線に代入し
た。その結果を図7に示す。本来、例えば1000U/
lのhCGを含有する血液の吸光度を計測し、その吸光
度を検量線に代入すると、hCG濃度は1000U/l
となるはずであるが、実際には、少しずれる。そのずれ
の大きさにより、その測定の正確さを知ることができ
る。
て、反応層を界面活性剤で処理していない場合(a)
と、界面活性剤で処理した場合(b)との定量性能を示
す図である。横軸は、試験片に添加した試料のhCG濃
度を表す。縦軸は、試験片上の呈色領域における標識物
からの信号を検量線に代入して求めた抗原濃度の換算値
を表す。
て、反応層を界面活性剤で処理していない場合と、界面
活性剤で処理した場合について、その効果を説明する。
図7において、クロマトグラフィー試験片に液体試料を
添加し、5分後の呈色度合の測定値をもとに、分析対象
物の濃度を換算した結果を表している。この際に使用し
た標識試薬は、(a)、(b)共に同じ抗体−金コロイ
ド複合体を使用している。まず、界面活性剤で反応層を
処理した場合(図7(b))は、CV値(変動係数)が
0〜7%であるのに対して、界面活性剤で処理していな
い場合(図7(a))は、CV値が15〜35%と、大
きなばらつきを示し、定量性能が悪いことがわかる。以
上の結果から、クロマトグラフィー試験片において、界
面活性剤を含浸処理した反応層を用いることは、定量性
能の向上に大きく関与していることが理解できる。今回
は定量性能について比較説明を行ったが、定性試験にお
いても界面活性剤を含浸処理した反応層を有したクロマ
トグラフィー試験片を用いた方が、より正確な測定結果
が得られている。
標識物として用いているため、520nmの波長におけ
る呈色度合を測定したが、標識物が持つ吸収波長であれ
ば、どの波長における吸光度を測定しても良い。
ロマトグラフィー試験片によれば、複数の多孔質性材料
を積層してなる、あるいは単層の多孔質性材料よりなる
クロマトグラフィー試験片において、クロマトグラフ分
析で用いられる反応成分の少なくとも一つが固定化され
た反応層が、乾燥した際に固体となり得る性状の界面活
性剤を含むものとしたことで、反応層の浸透性の向上
と、均一な試料の浸透によりクロマトグラフィー試験片
の反応性を向上させることができ、より高感度で、高性
能なクロマトグラフィー測定を実現することのできる効
果が得られる。また、界面活性剤として、乾燥した際に
固体となり得る性状の界面活性剤を用いることにより、
反応層に固定化された反応成分の失活を最低限に抑える
ことができ、クロマトグラフィー試験片の保存安定性の
向上と、品質保持期限の長期化と、保管条件の緩和とを
実現することができる。
れば、界面活性剤としてHLB値が20以下の界面活性
剤を含むものを用いることで、請求項1の効果に加え、
反応層における液体試料の浸透速度が速すぎることによ
り反応が不十分となることを回避することができ、さら
に、HLB値を選択することにより適度な反応速度に調
節することができ、より高感度かつ高性能なクロマトグ
ラフィー測定を実現できる効果も得られる。
れば、界面活性剤として非イオン性の界面活性剤を含む
ものを用いることで、請求項1の効果に加え、反応層上
への標識試薬の非特異吸着を回避でき、標識試薬が反応
層上にバックグラウンドとして残留することを防止でき
ることにより、より高感度で、より高性能なクロマトグ
ラフィー試験片による測定が可能となる効果も得られ
る。
れば、界面活性剤としてコール酸系の界面活性剤を含む
ものを用いることで、請求項1の効果に加え、タンパク
質に対しての影響を低減でき、固定化された特異的タン
パク質の変性あるいは失活を最低限に抑えることが可能
となり、反応層の長期間の性能保持を実現できる効果も
得られる。
れば、界面活性剤として親水部に糖を持つ界面活性剤を
含むものを用いることで、請求項1の効果に加え、糖の
作用により溶解性が高く、浸透性が増す一方で、タンパ
ク質に対しての影響が低いため固定化された特異的タン
パク質の変性あるいは失活を最低限に抑えることが可能
となり、反応層の長期間の性能保持を実現できる効果も
得られる。
クロマトグラフィー試験片の製造方法によれば、クロマ
トグラフ分析で用いられる反応成分の少なくとも一つが
固定化された反応層を有するクロマトグラフィー試験片
の製造方法において、乾燥した際に固体となり得る性状
の界面活性剤を溶解した界面活性剤溶解液を、上記クロ
マトグラフィー試験片の反応層に含浸、あるいはコーテ
ィングするステップと、上記反応層に、含浸、あるいは
コーティングした界面活性剤溶解液を乾燥させるステッ
プとを備えたことで、反応層の浸透性の向上と、均一な
試料の浸透によりクロマトグラフィー試験片の反応性を
向上させることができ、より高感度で、高性能なクロマ
トグラフィー試験片を製造できる効果が得られる。ま
た、界面活性剤として、乾燥した際に固体となり得る性
状の界面活性剤を用いることにより、反応層に固定化さ
れた反応成分の失活を最低限に抑えることができ、保存
安定性の向上と、品質保持期限の長期化と、保管条件の
緩和とを実現したクロマトグラフィー試験片を製造する
ことができる。
造方法によれば、界面活性剤としてHLB値が20以下
の界面活性剤を含むものを用いることで、請求項8の効
果に加え、反応層における液体試料の浸透速度が速すぎ
ることにより反応が不十分となることを回避することが
でき、さらに、HLB値を選択することにより適度な反
応速度に調節することができ、より高感度かつ高性能な
クロマトグラフィー試験片を製造できる効果も得られ
る。
製造方法によれば、界面活性剤として非イオン性の界面
活性剤を含むものを用いることで、請求項8の効果に加
え、反応層上への標識試薬の非特異吸着を回避でき、標
識試薬が反応層上にバックグラウンドとして残留するこ
とを防止できることにより、より高感度で、より高性能
なクロマトグラフィー試験片の製造が可能となる効果も
得られる。
製造方法によれば、界面活性剤としてコール酸系の界面
活性剤を含むものを用いることで、請求項8の効果に加
え、タンパク質に対しての影響を低減でき、固定化され
た特異的タンパク質の変性あるいは失活を最低限に抑え
ることが可能となり、長期間の性能保持が可能なクロマ
トグラフィー試験片を製造できる効果も得られる。
製造方法によれば、界面活性剤として親水部に糖を持つ
界面活性剤を含むものを用いることで、請求項8の効果
に加え、糖の作用により溶解性が高く、浸透性が増す一
方で、タンパク質に対しての影響が低いため固定化され
た特異的タンパク質の変性あるいは失活を最低限に抑え
ることが可能となり、長期間の性能保持が可能なクロマ
トグラフィー試験片を製造できる効果も得られる。
製造方法によれば、反応層の乾燥を自然乾燥により行う
ことで、請求項8の効果に加え、反応層上に固定化され
た反応成分に対する負荷を低く抑えることが可能となる
ため、処理された反応層の性能を長期間保持することの
できるクロマトグラフィー試験片を製造できる効果も得
られる。
製造方法によれば、反応層の乾燥を風乾により行うこと
で、請求項8の効果に加え、乾燥時間を短時間化するこ
とができ、乾燥中における固定化反応成分の失活あるい
は変性を最低限にすることが可能となり、処理された反
応層の性能を長期間保持することのできるクロマトグラ
フィー試験片を製造できる効果も得られる。
製造方法によれば、反応層の乾燥を凍結乾燥により行う
ことで、請求項8の効果に加え、固定化反応成分の性質
をほぼ保持することが可能となり、処理された反応層の
性能を長期間保持することのできるクロマトグラフィー
試験片を製造できる効果も得られる。
フィー試験片の構成を示す図である。
フィー試験片の構成を示す斜視図である。
フィー試験片を示す斜視図である。
フィー試験片を示す斜視図である。
を示す図である。
を示す図である。
活性剤を用いない場合(a)と、界面活性剤を用いた場
合(b)との定量性能を示す図である。
る。
Claims (17)
- 【請求項1】 複数の多孔質性材料を積層してなる、あ
るいは単層の多孔質性材料よりなるクロマトグラフィー
試験片において、 クロマトグラフ分析で用いられる反応成分の少なくとも
一つが固定化された反応層が、乾燥した際に固体となり
得る性状の界面活性剤を含むことを特徴とするクロマト
グラフィー試験片。 - 【請求項2】 請求項1に記載のクロマトグラフィー試
験片において、 上記界面活性剤が、20以下のHLB値の界面活性剤を
含むことを特徴とするクロマトグラフィー試験片。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載のクロマトグラ
フィー試験片において、 上記界面活性剤が、非イオン性の界面活性剤を含むこと
を特徴とするクロマトグラフィー試験片。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか一つに記載
のクロマトグラフィー試験片において、 上記界面活性剤が、コール酸系の界面活性剤を含むこと
を特徴とするクロマトグラフィー試験片。 - 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか一つに記載
のクロマトグラフィー試験片において、 上記界面活性剤が、親水部に糖をもつ界面活性剤を含む
ことを特徴とするクロマトグラフィー試験片。 - 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか一つに記載
のクロマトグラフィー試験片において、 上記反応層は、上記界面活性剤を上記反応層の全体に含
むことを特徴とするクロマトグラフィー試験片。 - 【請求項7】 請求項1ないし5のいずれか一つに記載
のクロマトグラフィー試験片において、 上記反応層は、上記界面活性剤を上記反応層の一部に含
むことを特徴とするクロマトグラフィー試験片。 - 【請求項8】 クロマトグラフ分析で用いられる反応成
分の少なくとも一つが固定化された反応層を有するクロ
マトグラフィー試験片の製造方法において、 乾燥した際に固体となり得る性状の界面活性剤を溶解し
た界面活性剤溶解液を、上記クロマトグラフィー試験片
の反応層に含浸、あるいはコーティングするステップ
と、 上記反応層に、含浸、あるいはコーティングした界面活
性剤溶解液を乾燥させるステップと、 を備えたことを特徴とするクロマトグラフィー試験片の
製造方法。 - 【請求項9】 請求項8に記載のクロマトグラフィー試
験片の製造方法において、 上記界面活性剤が、20以下のHLB値の界面活性剤を
含むことを特徴とするクロマトグラフィー試験片の製造
方法。 - 【請求項10】 請求項8または9に記載のクロマトグ
ラフィー試験片の製造方法において、 上記界面活性剤が、非イオン性の界面活性剤を含むこと
を特徴とするクロマトグラフィー試験片の製造方法。 - 【請求項11】 請求項8ないし10のいずれか一つに
記載のクロマトグラフィー試験片の製造方法において、 上記界面活性剤が、コール酸系の界面活性剤を含むこと
を特徴とするクロマトグラフィー試験片の製造方法。 - 【請求項12】 請求項8ないし11のいずれか一つに
記載のクロマトグラフィー試験片の製造方法において、 上記界面活性剤が、親水部に糖をもつ界面活性剤を含む
ことを特徴とするクロマトグラフィー試験片の製造方
法。 - 【請求項13】 請求項8ないし12のいずれか一つに
記載のクロマトグラフィー試験片の製造方法において、 上記反応層の乾燥が自然乾燥により行われることを特徴
とするクロマトグラフィー試験片の製造方法。 - 【請求項14】 請求項8ないし12のいずれか一つに
記載のクロマトグラフィー試験片の製造方法において、 上記反応層の乾燥が風乾により行われることを特徴とす
るクロマトグラフィー試験片の製造方法。 - 【請求項15】 請求項8ないし12のいずれか一つに
記載のクロマトグラフィー試験片の製造方法において、 上記反応層の乾燥が凍結乾燥により行われることを特徴
とするクロマトグラフィー試験片の製造方法。 - 【請求項16】 請求項8ないし15のいずれか一つに
記載のクロマトグラフィー試験片の製造方法において、 上記界面活性剤溶解液が、上記反応層の全体に含浸、あ
るいはコーティングされたことを特徴とするクロマトグ
ラフィー試験片の製造方法。 - 【請求項17】 請求項8ないし15のいずれか一つに
記載のクロマトグラフィー試験片の製造方法において、 上記界面活性剤溶解液が、上記反応層の一部に含浸、あ
るいはコーティングされたことを特徴とするクロマトグ
ラフィー試験片の製造方法。
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