JP2001221025A - 内燃機関のオイル・パン - Google Patents

内燃機関のオイル・パン

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JP2001221025A
JP2001221025A JP2000032512A JP2000032512A JP2001221025A JP 2001221025 A JP2001221025 A JP 2001221025A JP 2000032512 A JP2000032512 A JP 2000032512A JP 2000032512 A JP2000032512 A JP 2000032512A JP 2001221025 A JP2001221025 A JP 2001221025A
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oil
container
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Tamotsu Kamiya
保 神谷
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造簡単でかつ振動が少なく、よってオイル
・パンからの不快音や騒音の発生を低減することができ
る内燃機関のオイル・パンを提供すること。 【解決手段】底板7の周囲を側壁板8で囲み、その内部
に内燃機関の潤滑油を貯蔵する容器2と、この容器内部
の底板7上に配置され、前記底板全体を覆うシート状弾
性材3とを備え、このシート状弾性材3は、その前記底
板側を向く面11に前記底板側に向けて突出する複数の
凸部13を有するとともにこれらの凸部に対応させて前
記容器内部側を向く面14に凹部15を有し、かつ適宜
の箇所に貫通穴17を有し、前記凸部は、前記容器2の
前記底板7と当接する部分を平坦状に形成するととも
に、この平坦状部分19を除き前記貫通穴17が形成さ
れ、前記シート状弾性材3はその前記凹部15に錘玉5
を収納する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関のオイル・
パンに関する。
【0002】
【従来の技術】エンジン構成部材のシリンダとピスト
ン,クランクシャフトとベアリングなどのように、エン
ジンの振動に伴って金属同士が接触して激しく擦れ合っ
たり、または加重を受けたりする部分の摩擦を減らすこ
とにより動力損失や金属摩耗を防止し、エンジンの寿命
を延ばす目的で前記接触等する部分に潤滑油を送り、金
属同士が接触する部分での運動をなめらかにする装置を
潤滑装置といい、潤滑に必要な油を潤滑油という。
【0003】潤滑装置は、周知のごとく、潤滑油の貯蔵
タンクであるオイル・パン,オイル・パン内の潤滑油中
に沈んでいる粗いゴミを除去するオイル・ストレーナ,
潤滑油を各部に圧送するオイル・ポンプ,微細な異物を
除去するオイル・フィルタなどで構成されている。そし
て、オイル・フィルタでろ過された潤滑油は、必要箇所
を回ってからオイル・パンに戻るという油路経路を繰り
返し経由する。
【0004】ところで、エンジンの加振力に伴うエンジ
ンの振動が、オイル・パンの固有振動と共振すると、オ
イル・パンそのものの振動に起因してオイル・パン自体
が騒音源になり得る場合がある。
【0005】次にオイル・パンにおける固有振動数の発
生分布の状態を例示する。なお、オイル・パンは、車体
が傾いても摩擦部分に潤滑油の供給ができるように、通
常は一部を深く形成してあり、この部分にオイル・ポン
プの吸入口と、オイル・ストレーナを納める関係で、実
際のオイル・パンの形状は単なる直方体形状ではない。
しかし、説明を簡単にするため、一番単純な平坦な底面
を有する直方体形状のオイル・パンについて述べること
とする。
【0006】オイル・パンは、そこに伝わる振動数の違
いにより、振動の腹がオイル・パンの底面において固有
振動数ごとに違った箇所で発生することがわかってい
る。なお「腹」とは、オイルパンにおける曲げモードの
最大振幅位置のことである。
【0007】すなわち、オイル・パンに高周波振動を与
えるとオイル・パンの四隅に高周波の振動モードが視認
され、低周波の振動を与えるとオイル・パンの中心部分
には低周波の振動モードが視認され、低周波と高周波の
中間周波の振動を与えるとオイル・パンの端縁の中央部
分および測縁の中央部分にそれぞれ中間周波の振動モー
ドが視認される。
【0008】そして、これらの振動モードに起因して、
場合によっては、不快な音(以下「不快音」という。)
を発生する。そこで、このような不快音の防止対策とし
て、内箱と外箱とからなる二重構造のオイル・パンにし
たり、固有振動数の異なる材料を粘着して構成した制振
鋼板を用いてオイル・パンを製造することが行われる。
【0009】しかし、これら従来技術の難点は、いずれ
も製作が面倒であるという点にある(例えば特開昭55
−306655号公報参照)。加えて、前記二重構造の
オイル・パンでは、重量の増加や大型化を招来する。
【0010】また、エンジン・ルーム内におけるオイル
・パン設置個所近傍には、他の部品が密集する関係で、
それら他の部品との干渉を回避する必要上、オイル・パ
ン形状がいびつにならざるを得ない虞がある。
【0011】オイル・パンの概観形状がいびつである
と、内箱外面と外箱内面との近接度合いが高まるため両
者が接触し易く、接触した場合は、新たな騒音源となる
可能性がある。
【0012】本発明は上記実状に鑑みてされたものであ
り、製造簡単でかつ振動が少なく、よってオイル・パン
からの不快音や騒音の発生を低減することができる内燃
機関のオイル・パンを提供することを技術的課題とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、上記
のような課題を解決するために以下の手段を採用した。 (1)本発明のオイル・パンは、底板の周囲を側壁板で
囲み、その内部に内燃機関の潤滑油を貯蔵する容器と、
この容器内部の底板上に配置され、前記底板全体を覆う
シート状弾性材とを備え、このシート状弾性材は、その
前記底板側を向く面に前記底板側に向けて突出する複数
の凸部を有するとともにこれらの凸部に対応させて前記
容器内部側を向く面に凹部を有し、かつ適宜の箇所に貫
通穴を有する。
【0014】本発明のオイル・パンは、容器内部の底板
上に配置されて前記底板全体を覆うシート状弾性材を備
えているので、少なくとも容器内底部での潤滑油の乱流
がシート状弾性材があることによって抑えられる。この
ため、シート状弾性材が油面の揺動を抑制するバッフル
プレートの代わりにもなる。
【0015】加えて、本発明では シート状弾性材は、
その前記底板側の面に前記オイル・パンの底板側に向け
て突出する複数の凸部を有するとともにこれらの凸部に
対応させて前記容器内側の面に凹部を有する。
【0016】したがって、潤滑油がシート状弾性材の凹
部や凸部に当たることによって、オイル・パンが振動し
ている際にその振動で揺動している潤滑油のエネルギが
失われる。したがって、それだけでも潤滑油の揺れの抑
制、延いてはオイル・パンの振動が抑制される。
【0017】しかも、シート状弾性材には適宜の箇所に
貫通穴を有するので、この貫通穴を潤滑油が出入りする
ことによっても潤滑油の有するエネルギが消耗され、こ
れによってもオイル・パンの振動を抑制できる。すなわ
ちこの場合、シート状弾性材は、恰も周知のショックア
ブソーバのオリフィスのごとき役割を果たす。すると、
オイル・パン内における潤滑油の振動が持つエネルギが
消耗されるので、それだけ早く潤滑油の揺れを抑制でき
る。この結果、オイル・パンの振動に起因した不快音や
騒音発生の低減抑制が効果的にできる。
【0018】(2)前記凸部は、前記容器の前記底板と
当接する部分を平坦状に形成するとともに、この平坦状
部分を除き前記貫通穴が形成されていることことが望ま
しい。
【0019】前記凸部のうち底部と当接する部分を平坦
状部分にすることで、容器内部の底板部と前記凸部との
間に生じる摩擦抵抗が増える。よって、それだけ潤滑油
の揺れを抑制できる。このため、オイル・パンの振動に
起因した不快音や騒音発生の低減抑制を一層期待でき
る。
【0020】(3)前記シート状弾性材はその前記凹部
に錘を収納することが望ましい。弾性体の重量が錘の分
増大しそれだけ容器内部の底板部と前記凸部との間に生
じる摩擦抵抗が増える。このため、さらに潤滑油の揺れ
を抑制できるので、オイル・パンの振動に起因した不快
音や騒音発生の低減抑制を一層期待できる。
【0021】(4)前記凹部および前記錘は、前記錘が
前記凹部内で自在に回転しかつ前記錘が前記凹部から抜
け出ない程度にそれらの形状および大きさが定められ、
前記錘は貫通穴を有することが好ましい。
【0022】このようにすることで、錘に形成した貫通
穴に潤滑油が通過するようになり、よってさらに一層オ
リフィスとしての機能が強化され、潤滑油の揺れを一層
効果的に防止できる。
【0023】また、オイル・パンの振動により錘が前記
凹部内で回転すればそれだけ振動しているオイルのエネ
ルギが消耗されるので、潤滑油の揺れの抑制、延いては
オイル・パンの振動が抑制される。
【0024】(5)前記シート状弾性材のうち前記凸部
が形成される所定箇所は、前記容器の底板の四隅,前記
底板端縁の中央部および同側縁の中央部、ならびに前記
底板の中心部分に対応した箇所であって、前記底板の四
隅,前記底板端縁の中央部および同側縁の中央部、なら
びに前記底板の中心部分の順で、前記凹部に入れられる
前記錘の重量を増大することが望ましい。
【0025】凹部に錘を収納しない場合、オイル・パン
の内部底面の四隅,前記底面の端縁および測縁にそれぞ
れ沿った中央部分ならびに前記底面の中心部分の順で振
動の腹が大きくなるが、振動の腹が大きなくなるオイル
・パンの部位ほど錘の重量を増大してあるので、錘の重
量に比例して腹が小さくなる。よって、オイル・パン全
体としての振動が小さくなり、オイル・パンの振動に起
因した騒音発生の低減抑制もできる。
【0026】また、例えばオイル・パンの外観形状がい
びつにならざるを得ない場合でも発生する腹を小さくで
きるのでオイル・パンが振動しにくくなり、よってオイ
ル・パン自体が騒音源となることを回避できる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るオイル・パン
の具体的な実施態様について図面に基づいて説明する。
【0028】オイル・パン1は、その全体形状がほぼ直
方体形状をしかつ上方に開口した金属製の容器2と、そ
の内部空間S内に入れられるシート状の弾性材(以下シ
ート状弾性材)3と、このシート状弾性材3に付属する
複数の錘、すなわち球形や楕円球形をした複数の錘玉5
とを備えており(図面では球形の錘玉を示す。)、容器
2には潤滑油であるオイル6を貯蔵してある。
【0029】なお、図中符号7および8が示すものは、
それぞれ容器2の矩形状をした底板およびその周縁から
上方に立ち上げられて底板7の周囲を囲む側壁である。
そして、シート状弾性材3は、前記内部空間S内の底板
7上に敷き詰められるようにして配置され、底板7の内
表面7aのほぼ全体を覆っている。また、シート状弾性
材3の周縁4は容器2の側壁8の内表面8aに固定され
ている。固定の仕方は、例えば接着剤により前記周縁4
の全周に亘って固着してもよいし、部分的な固着でもよ
い。
【0030】シート状弾性材3は、これを容器2に入れ
たときに底板7と対向する側の面、すなわちシート状弾
性材3の下面11に前記底板7側に向けて突出する大小
複数の凸部13を有する。
【0031】凸部13が形成される所定箇所は、シート
状弾性材3の下面11のうち、図2から推測できるよう
に容器2の底板7の四隅3a,底板端縁の中央部3bお
よび同側縁の中央部3c、ならびに底板7の中心部分3
dに対応した箇所である。
【0032】また、シート状弾性材3の上面14のう
ち、すなわちシート状弾性材3を容器2に収納したとき
に容器2の内部側を向く面、換言すれば容器2の開口側
を向く面のうち、前記凸部13に対応させて前記錘玉5
を収納する凹部15が凸部13毎に形成されている。凹
部15の大きさは、どれも同じではなく凸部13の大き
さに合わせてある。
【0033】ところで、オイル・パン1からシート状弾
性材3を取り外した状態の平面図である図2において、
低,高および中で示した文字を含む領域は、それぞれ低
周波,高周波、および低周波と高周波との中間の周波で
ある中間周波の各振動が、オイル・パン1に与えられた
場合にオイル・パン1に生じる固有振動に起因した、い
わゆる「腹」の発生領域の大きさ、換言すればオイル・
パン1の底板7のうち振動の大きな箇所を周波数の高さ
に合わせて示したものである。
【0034】すなわち、オイル・パン1が受ける振動が
低周波であるほど腹は大きい。よって、凸部13の大き
さもそれに合わせて変化するようにしてある。換言すれ
ば、前記底板7の中心部分3dに対応する凸部13が一
番大きく,前記底板端縁および同側縁の各中央部3cに
対応する凸部13が次に大きく、底板の四隅3aに対応
する凸部13(図示せず)が一番小さい。
【0035】そして、この順で、各凸部13に対応する
凹部15に入れられる前記錘玉5の重量も異なる。すな
わち、底板7の中心部分3dに対応する凸部13の凹部
15に入る錘玉5が一番重く,前記底板端縁および同側
縁の各中央部3b,3cに対応する凸部13の凹部15
に入る錘玉5が次に重く、底板7の四隅3aに対応する
凸部13の凹部15に入る錘玉5が一番軽い。
【0036】加えて、シート状弾性材3は、その適宜の
箇所に複数の貫通穴17を有する。例えば、貫通穴17
は、凸部13や凸部13同士の間の箇所や凸部13に穿
孔されている(図1,図3参照)。
【0037】また、前記凸部13は、容器2の底板7と
当接するようになっており、当該部分を平坦状に形成し
て平坦状部分19にしてある(図1,図3参照)。そし
て、この平坦状部分19を除いて前記貫通穴17が凸部
13に形成してある。
【0038】さらに前記凹部15および錘玉5は、錘玉
5が凹部15内で自在に回転しかつ錘玉5が凹部15か
ら抜け出ない程度にそれらの形状や大きさ,錘玉5と凹
部15とのすき間cの大きさ等が定められている(図3
参照)。そして、錘玉5には複数の貫通穴21を形成し
てある。貫通穴21は錘玉5の中心を貫通してもよいが
(図3,図4参照)、しなくてもよい。要は、貫通穴2
1に入ったオイル6が貫通穴21を通過できるものであ
ればよい。
【0039】次に、このような構成のオイル・パン1を
採用した内燃機関が作動することによって、オイル・パ
ン1が振動した場合の作用効果を説明する。オイル・パ
ン1は、容器2内部の底板7上に配置されて底板2の全
体を覆うシート状弾性材3を備えているので、少なくと
も容器2内底部でのオイル6の乱流を抑えられる。この
ため、シート状弾性材3が油面の揺動を抑制するバッフ
ルプレートの代わりとしても利用できる。
【0040】さらに、シート状弾性材3は、その下面1
1に複数の凸部13を有するとともにこれらの凸部13
に対応して、シート状弾性材3の上面14には錘玉5を
包含する凹部15を有する。
【0041】加えて、シート状弾性材3の周縁4のみを
容器2の側壁8の内表面8aに固定することにより、シ
ート状弾性材3は、オイル6の振動に合わせて凸部13
側が揺動する。
【0042】この揺動に合わせて、オイル6がシート状
弾性材3の錘玉5を含む凹部15や凸部13に当たるの
で、オイル・パン1内で揺動しているオイル6のエネル
ギが失われる。したがって、それだけでもオイル6の揺
れの抑制、延いてはオイル・パン1の振動が抑制され
る。
【0043】しかも、シート状弾性材3には適宜の箇所
に貫通穴17を有し、また、錘玉5にも貫通穴21を有
するので、これらの貫通穴17や21をオイル6が出入
りすることによってもオイル6の有するエネルギが消耗
され、これによってもオイル・パン1の振動を抑制でき
る。すなわち、シート状弾性材3およびそれに含まれる
錘玉5や貫通穴17は、恰も周知の仮想したショック・
アブソーバのごとき役割を果たす。
【0044】図5を参照して説明する。すなわち、錘玉
5が前記ショック・アブソーバに掛かる加重30に相当
し、シート状弾性材3がショック・アブソーバのスプリ
ング32に相当し、シート状弾性材3に設けた複数の貫
通穴17や錘玉5に設けた貫通穴21がオリフィスの粘
性機能を果たすことにより、これら全体がダンパ34の
役割をなす。
【0045】このため、オイル・パン1内において振動
しているオイル6が持つエネルギが消耗されるので、そ
れだけ早くオイル揺れを抑制できる。よって、オイル・
パン1の振動に起因した不快音や騒音発生の低減抑制が
効果的に達成できる。
【0046】また、錘玉5と凹部15との間にはすき間
cがあるので、そこから凹部15内にオイル6が入り込
むため、錘玉5が無くても凹部15にオイル6が入り込
むことによりオイル6の有するエネルギは消耗できる。
但し、この場合、シート状弾性材3の重量を増大して凸
部13と底板7との当接部分での摩擦抵抗を増大するこ
とが望ましい。
【0047】さらに、前記凸部13のうち容器2の底板
7と当接する部分を平坦状部分19にすることで、容器
2内部の底板7と凸部13との間に生じる摩擦抵抗が増
えるので、一層オイル6の揺れを抑制できる。このた
め、オイル・パン1の振動に起因した不快音や騒音発生
の低減抑制を一層期待できる。なお、図6のようにシー
ト状弾性材3の凸部13の底面のほぼ全部を平坦状部分
19にして摩擦抵抗を増大してもよい。
【0048】加えて、シート状弾性材3はその凹部15
に錘玉5を収納することによりシート状弾性材3の重量
が錘玉5の分増大するので、それだけ容器2内部の底板
7と凸部13との間に生じる摩擦抵抗が増える。このた
め、さらにオイル6の揺れを抑制できる。このため、オ
イル・パン1の振動に起因した不快音や騒音発生の低減
抑制を一層期待できる。
【0049】さらにまた、前記凹部15および錘玉5
は、錘玉5が凹部15内で自在に回転しかつ錘玉5が凹
部15から抜け出ない程度にそれらの形状や大きさ,錘
玉5と凹部15とのすき間の程度等が定められ、錘玉1
は貫通穴17を有する。よって、錘玉5は凹部15内で
自在に回転しつつその間に貫通穴17をオイル6が通過
するので、それだけ振動しているオイルのエネルギが消
耗され、加えてショックアブソーバのダンパ機能が高ま
るので一層のオイル揺れを期待できる。
【0050】そして、既述のように、オイル・パン1が
振動した場合、オイル・パン1の底面7の四隅,前記底
面の端縁および測縁にそれぞれ沿った中央部分、ならび
に前記底面の中心部分の順で振動の腹は大きくなるが、
腹の大きい箇所に対応する凹部15に入れられる錘玉5
ほどその重量を増大してあるので、大きな腹であるほど
振幅が抑制される。よって、オイル・パン全体としての
振動が小さくなり、オイル・パン1の振動に起因した不
快音や騒音発生の低減抑制ができる。
【0051】また、従来技術のようにオイル・パンを二
重構造にしなくてよいので、製造が簡単である。さら
に、錘玉5が凹部15内を回転することでオイル6が持
つエネルギが消耗されるので、これによっても振動の抑
制ができる。
【0052】また、例えばオイル・パン1の外観形状が
いびつにならざるを得ない場合でもこのオイル・パン1
では、発生する腹を小さくできるので、オイル・パン1
が振動しにくくなり、よってオイル・パン自体が騒音源
となることを回避できる。
【0053】
【発明の効果】本発明に係るオイル・パンでは、製造簡
単でかつ振動が少なく、よってオイル・パンからの不快
音や騒音の発生を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかるオイル・パンの側断面図
【図2】 オイル・パンの構成部材の一つである容器か
らシート状弾性材を取り外した状態の平面図
【図3】 錘玉を入れたシート状弾性材の要部拡大図
【図4】 錘玉の拡大図
【図5】 本発明にかかるオイル・パンの作用を説明す
る図
【図6】 シート状弾性体の凸部の変形例を示す図
【符号の説明】
1・・・・オイル・パン 2・・・・容器 3・・・・シート状弾性材 3a・・・底板7の四隅 3b・・・底板端縁の中央部 3c・・・底板測縁の中央部 3d・・・底板7の中心部分 4・・・・周縁 5・・・・錘玉 6・・・・オイル 7・・・・底板 7a・・・内表面 8・・・・側壁 8a・・・内表面 11・・・下面(底板側を向く面) 13・・・凸部 14・・・シート状弾性材3の上面(容器内部側を向く
面) 15・・・凹部 17・・・貫通穴 19・・・平坦状部分 21・・・貫通穴 30・・・仮想したショック・アブソーバに掛かる加重 32・・・ショック・アブソーバのスプリング 34・・・ダンパ S・・・・内部空間 c・・・・錘玉5と凹部15とのすき間

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】底板の周囲を側壁板で囲み、その内部に内
    燃機関の潤滑油を貯蔵する容器と、 この容器内部の底板上に配置され、前記底板全体を覆う
    シート状弾性材とを備え、 このシート状弾性材は、その前記底板側を向く面に前記
    底板側に向けて突出する複数の凸部を有するとともにこ
    れらの凸部に対応させて前記容器内部側を向く面に凹部
    を有し、かつ適宜の箇所に貫通穴を有することを特徴と
    する内燃機関のオイル・パン。
  2. 【請求項2】前記凸部は、前記容器の前記底板と当接す
    る部分を平坦状に形成するとともに、この平坦状部分を
    除き前記貫通穴が形成されていることを特徴とする請求
    項1記載の内燃機関のオイル・パン。
  3. 【請求項3】 前記シート状弾性材はその前記凹部に錘
    を収納することを特徴とする請求項1または2記載の内
    燃機関のオイル・パン。
  4. 【請求項4】 前記凹部および前記錘は、前記錘が前記
    凹部内で自在に回転しかつ前記錘が前記凹部から抜け出
    ない程度にそれらの形状および大きさが定められ、前記
    錘は貫通穴を有することを特徴とする請求項3記載の内
    燃機関のオイル・パン。
  5. 【請求項5】 前記シート状弾性材のうち前記凸部が形
    成される所定箇所は、前記容器の底板の四隅,前記底板
    端縁の中央部および同側縁の中央部、ならびに前記底板
    の中心部分に対応した箇所であって、 前記底板の四隅,前記底板端縁の中央部および同側縁の
    中央部、ならびに前記底板の中心部分の順で、前記凹部
    に入れられる前記錘の重量を増大することを特徴とする
    請求項3または4いずれか記載の内燃機関のオイル・パ
    ン。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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