JP2001219441A - 成形機 - Google Patents

成形機

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JP2001219441A
JP2001219441A JP2000295136A JP2000295136A JP2001219441A JP 2001219441 A JP2001219441 A JP 2001219441A JP 2000295136 A JP2000295136 A JP 2000295136A JP 2000295136 A JP2000295136 A JP 2000295136A JP 2001219441 A JP2001219441 A JP 2001219441A
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molding
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Tomio Asai
富美夫 浅井
Norio Kawamura
則雄 河村
Yoshiyuki Akiyama
芳行 秋山
Hiroshi Murashita
博 村下
Junichi Hamamoto
順一 濱本
Toshihiro Kitagawa
利宏 北川
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形効率を飛躍的に向上させ、複数品番の
(複数種類の)製品の成形も容易に行える成形機を提供
する。 【解決手段】 回転駆動される回転テーブル13と、回
転テーブル13の周縁に沿って配置される複数の金型1
7と、射出部15とを備え、金型17に予め形成された
1次成形品をセットすると共に、金型17内から2次成
形された2次成形品が取り出されるセット取出ステーシ
ョンFと、セット取出ステーションFで金型17にセッ
トされた1次成形品に2次成形を施す射出ステーション
Aと、射出ステーションAとセット取出ステーションF
との間に配置されて2次成形された成形材料を固化させ
る固化ステーションB、C、D、Eとを備えると共に、
金型17は材料受入口34を開閉する逆流防止機構を備
える。このため、成形材料を材料受入口へ射出した後、
直ちに金型を固化ステーションBへ移すことができ、成
形効率を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ゴム材料やその
他の樹脂材料の射出成形を行う成形機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、別工程で成形された樹脂製品にゴ
ム材料を注入し樹脂製品と一体型のパッキン、ゴム線な
どを成形する射出成形(液状成形)において、図14に
示すような射出成形機1が用いられている。この射出成
形機1は、基台2に立設された射出装置3と、この基台
2に回転可能に設けられたターンテーブル4とを備え、
ターンテーブル4上に金型5が載置・保持されるように
なっている。そして、同図に示すように、金型5はター
ンテーブル4の回転に伴って、射出装置3の射出ノズル
の下方の射出・加硫位置と、樹脂製品の取り付け取り出
しを行う取付・取出位置Aとの間を移動するようになっ
ている。
【0003】この射出成形機1で用いられる金型5は、
射出・加硫位置で昇降動作を行って型締め、型開きを行
う1つの上型5Aと、ターンテーブル4の上に載置、固
定された2つの下型5Bとがある。
【0004】この射出成形機1で成形を行うには、取付
・取出位置Aで下型5Bに樹脂製品をセットし、ターン
テーブル4を回転させて射出・加硫位置で上型5Aの型
締めを行い、ゴム材料の射出を行っている。図15は、
射出装置3の射出ノズル3Aを上型5Aのノズルタッチ
部6に押しつけて金型5のキャビティ(図示省略する)
内にゴム材料を注入している状態を示している。この状
態で主に下型5Bを加熱することにより、ゴム材料を加
硫させている。
【0005】しかしながら、上記した射出成形機1で
は、ゴム材料が加硫完了するまで射出ノズル3Aを上型
5Aのノズルタッチ部6に押しつけた状態を保持する必
要がある。すなわち、図16に示すようにゴム材料が加
硫完了する前に射出ノズル3Aをノズルタッチ部6から
引き離すと、キャビティ内のゴム材料7が内圧によって
ノズルタッチ部6から逆流して金型5の外に吐出してし
まうため、加硫が完了するまでの時間は射出ノズル3A
をノズルタッチ部6から離すことができないものであっ
た。
【0006】このため、ゴム材料の成形方法の1サイク
ルの動作は、順次下型5Bへの樹脂製品のセット、ター
ンテーブル4の回転、上型5Aの型締め、ゴム材料の射
出、加硫、ターンテーブル4の回転、型開きとなり、長
い時間が必要であった。このように、従来の射出成形機
1では、生産効率が成形材料の固化時間に影響を受ける
ものであった。
【0007】この他の従来技術としては、上記した射出
成形機1のように射出・加硫位置と取付・取出位置との
2ステーションではなく、特開平7−223235号公
報に開示された、多ステーションに金型を移動させる構
成の成形装置が知られている。この成形装置では、ロー
タリ装置によって型装置(金型)が各ステーションを移
動する間に、熱硬化性樹脂の射出、硬化及び脱型など行
うものであるが、射出ノズルから型装置に樹脂材料を注
入する部分から樹脂材料が逆流して吐出することは避け
られ得ないものであった。このため、ともすると成形さ
れた製品の制度が低下したり、製品にばりが形成される
という問題点が発生していた。また、型装置に注入する
樹脂材料の量を射出装置側で計量して供給する構成であ
るため、異なる規格の製品を成形する場合には射出装置
側の制御を必要とするものであった。このため、この従
来装置では、1つの成形装置で複数品番の製品を成形す
ることは困難であった。上記した諸問題は、温度条件が
逆になるが、熱可塑性樹脂材料成形する場合にも同様で
あった。
【0008】また、回転テーブルに配設した所要数の金
型ごとに補圧装置を取り付けた回転射出成形機が知られ
ているが、金型の開閉は離型位置の機台内に設けた開閉
用の油圧シリンダにより行い、型締は射出位置の機台内
に設けた油圧シリンダにより行うというものであり、型
開閉に伴い保圧用の油圧シリンダから回路中に流出する
圧油はアキュムレーターに回収して、再び使用するとい
うものであった。
【0009】このため、回転テーブルに対する保圧装置
の荷重が大きく、また保圧装置を介して金型を開閉又は
型締する装置を要するなど構造も複雑となって小型化及
び軽量化が難しく、さらには回路中に流出した圧油の回
収及び再使用などによって開閉速度にも制限を受けるな
どの課題を有するものであった。
【0010】そこで、本発明は、成形効率を飛躍的に向
上させ、複数品番の(複数種類の)製品の成形も容易に
行える成形機の提供を目的とする。
【0011】また、本発明の他の目的は、金型の開閉及
び型締めをエア作動により行うことによって、油圧によ
らず金型の保圧が行えると共に、金型の型開閉及び型締
を個々にまた安全に行える新たな構成の成形機を提供す
ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
回転駆動される回転テーブルと、該回転テーブルの周縁
に沿って配置、支持される複数の金型と、成形材料を射
出する射出部とを備え、前記回転テーブルを回転駆動す
ることにより、前記射出部が配置された位置へ前記金型
を順次移動させ、前記金型の材料受入口に前記射出部の
射出ノズルを連通させて該金型内へ前記成形材料を射出
する成形機であって、前記金型に予め形成された1次成
形品をセットすると共に、前記金型内から2次成形され
た2次成形品が取り出されるセット取出ステーション
と、前記セット取出ステーションで前記金型にセットさ
れた前記1次成形品に2次成形を施す射出ステーション
と、該射出ステーションと前記セット取出ステーション
との間に配置されて2次成形された前記成形材料を固化
させる固化ステーションとを備え、前記金型は前記材料
受入口を閉じる逆流防止機構を備えていることを特徴と
する。
【0013】このような構成の請求項1記載の発明で
は、金型の材料受入口を閉じる逆流防止機構を備えるた
め、射出部の射出ノズルから材料受入口内へ成形材料が
射出された後に、射出ノズルを材料受入口から離しても
逆流防止機構で材料受入口を閉じることにより、成形材
料が金型から逆流することながなく、射出工程の時間
(射出ノズルと金型との接触時間)を短くすることがで
きる。このように、射出ステーションでの射出工程と、
固化ステーションでの固化工程と、セット取出ステーシ
ョンでのセット・取出工程とを、各ステーションで個別
に行えるため、材料受入口の成形材料の状態に左右され
ずに、各工程を位置的に独立させることができ、速いテ
ンポで射出処理を行うことが可能となる。
【0014】このため、成形品の量産効率を向上するこ
とができる。また、逆流防止機構により、金型内の成形
材料の圧力が低下することがなく、成形精度の高い2次
成形品の生産を行うことができる。
【0015】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の成形機であって、前記金型は上型と下型とを組み合
わせてなり、前記上型に前記材料受入口に連通する材料
供給流路が上下方向に沿って形成され、該材料供給流路
内に上方へ向けて常時付勢される逆流防止ロッドが昇降
可能に嵌合されると共に、該逆流防止ロッドの上端が前
記材料受入口から突出した状態で当該材料受入口を閉塞
し、前記射出部の射出ノズルが下降して前記逆流防止ロ
ッドの前記上端を下方へ押圧することにより、前記材料
供給流路内へ前記成形材料が射出可能となることを特徴
とする。
【0016】したがって、請求項2記載の発明では、請
求項1記載の発明の作用に加えて、逆流防止ロッドが上
方へ常時付勢されているため、射出ノズルが下降して逆
流防止ロッドの上端を押すことにより、射出ノズルと材
料受入口との連通が可能となる。このため、射出ノズル
が材料受入口から離れると逆流防止ロッドを押圧する力
は解除されて、自動的に材料受入口が逆流防止ロッドで
閉塞される。このため、請求項2記載の発明では、複雑
な操作を要することなく、金型から成形材料が逆流する
のを防止することができる。
【0017】さらに、請求項3記載の発明は、請求項2
記載の成形機であって、前記上型と前記下型とが接合す
る部分に成形品キャビティが形成され、該成形品キャビ
ティ内に既成形の1次成形品が配置され、該1次成形品
に前記成形材料を付加した2次成形が施されることを特
徴としている。
【0018】したがって、請求項3記載の発明では請求
項2に記載の発明の作用に加えて、成形品キャビティ内
に予め1次成形品を配置しておくことにより、インサー
ト成形を容易かつ効率的に行うことが可能となる。
【0019】また、請求項4記載の発明は、請求項2又
は請求項3に記載の成形機であって、前記上型に、前記
材料供給流路に連通する材料取り込み流路が形成され、
金型内への材料注入口を開閉するピストン機構が備えら
れていることを特徴としている。
【0020】したがって、請求項4記載の発明では請求
項2及び請求項3に記載の発明の作用に加えて、ピスト
ン機構により、金型内への材料の注入口を開閉すること
ができる。
【0021】さらに、請求項5記載の発明は、請求項1
乃至請求項4のいずれかに記載の成形機であって、前記
成形材料は熱硬化性樹脂であり、前記成形材料の固化処
理は加熱装置で行うことを特徴としている。
【0022】したがって、請求項5記載の発明では、請
求項1〜請求項4に記載された発明の作用に加えて、ゴ
ム材料などの熱硬化性樹脂を効率よく射出成形でき、且
つ固化させる工程を確実に管理することが可能となる。
【0023】請求項6記載の発明は、請求項1乃至請求
項5のいずれかに記載の成形機であって、前記射出部が
油圧の射出装置でなり、前記回転テーブルの所定箇所に
前記金型と共にエア駆動される型締装置が配置され、該
型締装置が前記上型及び前記下型とを所定時間、型締め
することを特徴とする。
【0024】したがって、請求項6記載の発明では、請
求項1〜請求項5に記載された発明の作用に加えて、金
型の開閉及び型締をエア作動により行うことが可能とな
り、型締装置により上型と下型との型締め、保圧を確実
に行うことが可能になる。
【0025】請求項7記載の発明は、請求項1記載の成
形機であって、前記金型は上型と下型とを組み合わせて
なり、前記上型に前記材料受入口に連通する材料供給流
路が上下方向に沿って形成され、該材料供給流路を加熱
する加熱装置を設け、前記材料受入口から熱硬化性の成
形材料が射出されて1次成形品に2次成形を施すと共に
該加熱装置により前記材料供給流路内の成形材料を固化
させて材料受入口を閉塞することを特徴とする。
【0026】このように構成された請求項7記載の発明
では、射出部の射出ノズルから成形材料が材料受入口内
へ射出されて金型内の1次成形品に2次成形を施すと共
に、成形材料が加熱装置により加熱された材料供給流路
内で固化する。このため、材料供給流路内で固化した成
形材料により材料受入口を閉鎖して金型から成形材料が
逆流するのを防止する。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る成形機の詳細
を図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0028】(実施形態1)図1は本実施形態1の成形
機10を示す平面図、図2は成形機10の側面図であ
る。なお、本実施形態は、樹脂などで成形された1次成
形品であるコネクタハウジングに、ゴム材料などの熱硬
化性材料を成形材料として用いて、1次成形品に一体的
に成形して2次成形品を製造する場合に本発明を適用し
た例である。
【0029】本実施形態の成形機10は、基台11と、
基台11の上方に水平に配置され且つ回転軸12を中心
に回転可能なターンテーブル(回転テーブル)13と、
ターンテーブル13の周囲の所定位置に立設された支柱
14、14に昇降可能に設けられた射出部15とを備え
ている。
【0030】基台11は回転駆動部16を備えており、
この回転駆動部16が、例えば歯車などの回転伝達手段
を介して回転軸12を回転駆動するようになっている。
【0031】ターンテーブル13の周縁部には、円周方
向に沿って60°の回転角度毎に金型17が配置・固定
されるようになっている。そして、回転駆動部16は、
ターンテーブル13に配置された金型17を、60°の
回転角度毎に設定された複数(本実施形態では6箇所)
のステーションに順次回転移動させるように駆動制御さ
れる。
【0032】射出部15は下部先端に射出ノズル15A
を備え、図示しない昇降駆動部により昇降駆動されて金
型17へ例えばゴム材料などの成形材料を注入するよう
に設定されている。
【0033】ステーションは、図3の説明図に示すよう
に、ステーションA〜ステーションFまでの6ステーシ
ョンが設定されている。Aは金型17が射出部15の位
置にある射出ステーションであり、Fは成形・加硫が終
了した2次成形品を取り出すと共に、1次成形品をセッ
トする位置にあるセット取出ステーションである。ステ
ーションAからステーションFに至るまでに金型17が
通過するB、C、D、Eでは、加硫が継続して行われる
固化ステーションとしての加硫ステーションである。
【0034】金型17は、図4に示すように、下型18
と上型19とで構成されている。下型18は、図2に示
すように、ターンテーブル13の下方に設けられた下型
昇降装置8により昇降可能になっている。また、下型1
8の上面には、1次成形品を収納、配置する成形用凹部
18Aが形成されている。一方、上型19は上部にフラ
ンジ部19Aが形成されている。上型19は、このフラ
ンジ部19Aが、ターンテーブル13から立設された支
柱19Bの状態に固定されることにより、ターンテーブ
ル13の上方に位置するように固定されている。
【0035】また、上型19の上面には、後記するノズ
ル当接部33が設けられ、下面には下型18の成形用凹
部18Aに収容される1次成形品との間にキャビティを
形成するための成形用凸部19Cが突設されている。こ
の成形用凸部19Cには、湯口(金型内への材料注入
口)22が形成されている。また、上型18における湯
口22には、上下方向に沿って形成された材料取り込み
流路23の下端が連通するように形成されている。この
材料取り込み流路23の中間部には、連結流路24を介
して上下方向に沿って形成された材料供給流路25が連
通して形成されている。
【0036】材料取り込み流路23の上部には、上下方
向に中心軸を有するシリンダ部26が形成されている。
このシリンダ部26内には、上下方向に摺動するピスト
ン部27が密に嵌合されている。このピストン部27の
下端には、材料取り込み流路23内に嵌合された昇降ロ
ッド28が一体に設けられている。この昇降ロッド28
は、材料取り込み流路23内をピストン部27が昇降駆
動されることにより、昇降動作を行い、下端の尖端部2
8Bが材料取り込み流路23における湯口22に近い細
径部23Aの開閉を行うようになっている。なお、昇降
ロッド28の下半部と材料取り込み流路23との横断面
は図8に示す通りであり、昇降ロッド28の両側にがた
つきの防止成形材料の流通を確保するためのフィン28
Aが形成されている。
【0037】さらに、昇降ロッド28の上部には、材料
取り込み流路23の上部に摺動可能に密接して嵌合する
材料画成用フランジ29が一体に形成されている。ま
た、昇降ロッド28における材料画成用フランジ29の
上方には、材料取り込み流路23上部の内壁に摺接して
昇降ロッド28の昇降動作を安定させる摺動案内部30
が形成されている。
【0038】上記したシリンダ部26における、ピスト
ン部27の可動領域の上側及び下側には、このシリンダ
部26に連通する圧力媒体流路31、32が形成されて
いる。これら圧力媒体流路31、32には、圧力媒体と
して空気が図示しないエアーポンプで送られて圧力制御
されるようになっており、この結果、ピストン部27の
昇降動作を制御している。
【0039】材料供給流路25は、上側19の上部に設
けられたノズル当接部33上面に開口された材料受入口
34に連通するように形成されている。材料受入口34
の径寸法は材料供給流路25の径寸法より短く設定さ
れ、材料供給流路25の上部材料受入口34へ向けて漸
次縮径している。このような構造の材料供給流路25内
には、逆流防止ロッド35が昇降可能に嵌合されてい
る。
【0040】この逆流防止ロッド35の上端部は材料受
入口34より細い径に設定され、上端部より下の部分は
材料受入口34から抜け出るのを防止するため、材料受
入口34の径より太く且つ材料供給流路25の径より細
く形成されている。また、逆流防止ロッド35の下端に
は、上型19に形成されたシリンダ状のバネ収納空隙3
6に昇降可能に密接に嵌合する付勢用フランジ部37が
一体に設けられている。バネ収納空隙36には、付勢用
フランジ部37を上方へ向けて常時付勢する逆流防止用
バネ38が収納されている。このため、逆流防止ロッド
35は上方へ向けて常時付勢され、材料受入口34が逆
流防止ロッド35の上部で閉塞されている。このため、
材料供給流路25、連結流路24及び材料取り込み流路
23内に収納された成形材料が材料受入口34から外側
へ流出することが防止されるようになっている。
【0041】上記した成形機10は、このような構成の
金型17をターンテーブル13上の所定位置に配置・固
定した状態で射出成形を行う。以下、成形機10の動作
及び作用を説明する。
【0042】まず、既に射出成形が完了した2次成形品
を取り出すと共に、射出成形が未完了の1次成形品21
をセットする位置であるステーションFに位置するター
ンテーブル13上の金型17内に1次成形品21をセッ
トする。具体的には、下型18を下型昇降装置8により
下降させ、成形用凹部18A内に1次成形品21を配置
し、下型18を上昇駆動させて下型18の上面と上型1
9の下面とを組み付ける。この状態では、上型19のシ
リンダ部26内のピストン部27は可動領域の最下位に
位置するように圧力媒体流路31、32内の圧力媒体
(エアー)の圧力が適宜設定されている。
【0043】次に、このように取出・セット位置である
ステーションFで1次成形品21がセットされた金型1
7は、ターンテーブル13が回転駆動部16で回転され
て射出部15の射出ノズル15Aの下のステーションA
に移動する。すなわち、ターンテーブル13は、図3に
おいて反時計回り方向に60°回転移動して、上型19
のノズル当接部33が射出ノズル15Aの下に位置する
ように配置される。図5は金型17がステーションAに
ある状態の断面図である。
【0044】続いて、ステーションAに金型17が移
動、停止した後は、射出部15が図示しない昇降駆動装
置により下降して図6に示すように、射出ノズル15A
が逆流防止ロッド35の先端に当接して、逆流防止用バ
ネ38の付勢力に抗して逆流防止ロッド35を下に押し
下げる。そして、射出ノズル15Aから液状の成形材料
を所定圧力で射出することにより逆流防止ロッド35を
さらに押し下げて材料供給流路25内に成形材料を注入
することが可能となる。
【0045】これと同時に、圧力媒体流路31、32内
の媒体圧力を適宜制御してピストン部27を可動領域の
最上位置まで押し下げることで、材料供給流路25内に
取り込まれた成形材料を連結流路24を介して材料取り
込み流路23へ取り込むことができる。
【0046】ここで、材料取り込み流路23へ取り込ま
れる成形材料の量は、材料画成用フランジ29の移動量
に相関する。このため、成形キャビティ(成形用凹部1
8Aに収容された1次成形品と成形用凸部19Cとで形
成された空隙であり、以下、キャビティという)に注入
すべき成形材料の量に応じて、材料画成用フランジ29
の昇降距離と径寸法などが予め適宜決定されている。
【0047】次に、材料取り込み流路23に所定量の成
形材料が取り込まれた後に、図7に示すように射出部1
5を上昇させる。すると、逆流防止ロッド35は逆流防
止用バネ38の付勢力により瞬時に上昇して材料受入口
34を閉塞して成形材料の逆流を防止する。続いて、図
示しないが、圧力媒体流路31、32の媒体圧力を制御
してピストン部27を下降させることにより、材料取り
込み流路23に取り込まれた成形材料を湯口22を介し
てキャビティ内へ導入することができる。
【0048】このとき、昇降ロッド28の尖端部28B
は、湯口22近傍で材料取り込み流路23を閉塞する。
なお、ピストン部27が下降する際には、逆流防止ロッ
ド35により材料受入口34が閉塞され、材料供給流路
25内には成形材料が充填されているため、材料取り込
み流路23内の成形材料は逆流することなく確実にキャ
ビティ側へ導入される。
【0049】次に、ステーションAで射出が行われた金
型17は、ターンテーブル13の回転により、図3に示
す加硫位置Bに移動される。これに先駆け、取出・セッ
ト位置であるステーションFでは、加硫が完了した2次
成形品が取り出され、1次成形品が新たにセットされ
る。ステーションAでは、上型19に成形材料を射出し
た後に、射出ノズル15Aとノズル当接部33との当接
状態を保持する必要がなく、成形材料を射出した後にた
だちに金型17の移動を行うことができる。
【0050】なお、射出が終了した金型17は、図3に
示すように、順次加硫位置であるステーションB〜Eへ
の移動を行う。この移動の間に金型17、主に下型18
が加熱されてキャビティ内に注入された成形材料が加硫
して2次成形品が形成される。
【0051】本実施形態では、1サイクルの動作が、タ
ーンテーブル13の回転に伴い、射出部15の下降、射
出動作、金型17を順次加硫位置であるステーションB
〜Eへの移動動作、ステーションFでの2次成形品の取
り出し、1次成形品21のセット動作となる。ステーシ
ョンAに金型17が滞在する時間は、成形材料の固化
(加硫)時間に関係なく、射出動作に要する時間だけで
よいため、次々に射出成形を連続して行うことができ、
ハイサイクル成形が可能となる。
【0052】また、ターンテーブル13に載置する金型
17は、金型17の機構により成形材料の注入量を個々
に設定できるため、異なる品番の(規格の)成形が可能
となり、少量、多品種生産を行うことも可能となる。
【0053】また、本実施形態では、1次成形品として
コネクタハウジングを設定し、コネクタハウジングにゴ
ム材料を加えて成形して2次成形品(コネクタハウジン
グの完成品)を作成したが、上記した成形機10及び金
型17を用いて成形することにより、キャビティ内の圧
力を適切に保持できるため、成形品の寸法制度誤差の増
大を抑制できる。このため、シール性の高いコネクタハ
ウジングを成形することが可能となる。
【0054】特に、本実施形態の金型17を用いること
により、成形機10側の設定を変えることなく、異なる
品番の成形を容易に行うことができる。
【0055】以上、実施形態について説明したが、本発
明はこれに限定されるものではなく、構成の趣旨に付随
する各種の変更が可能である。例えば、上記した実施形
態では、上型19に逆流防止ロッド35を昇降させるこ
とにより材料受入口34を開閉する構成を用いたが、逆
流防止のために材料受入口34に弁を設ける構成として
もよい。
【0056】また、上記した実施形態では、成形材料と
して熱硬化性のゴム材料を用いたが、熱可塑性樹脂を成
形することも可能である。なお、この場合は温度管理条
件が熱硬化性樹脂と反対の条件とすればよい。
【0057】(実施形態2)図9〜図11は、本発明に
係る成形機の実施形態2を示している。図中41は、機
台42の上面内に水平に配置された環状のターンテーブ
ルであり、機台42の内部に立設した塔状の台座43の
頂部に回転自在に支持した円形プレートからなる。
【0058】このターンテーブル41の支持は、テーブ
ル中央部の穴部44の裏側周縁に設けた環状歯車45
を、台座43の頂部に設けた環状受部材46にベアリン
グを介して回転自在に嵌合して行われ、その環状歯車4
5に駆動歯車47が噛合している。
【0059】この駆動歯車47は、台座43の側部に上
向きに取り付けた電動サーボモータと減速機とからなる
駆動装置48に設けられており、この駆動装置48によ
りターンテーブル41は一方向(図では左方向)に60
°ごとに間欠回転するようになっている。
【0060】また、ターンテーブル41上には、上下方
向に開閉する6台の型締装置49が配設されている。こ
の型締装置49は、昇降自在にターンテーブル41を貫
通して対設した接線方向の一対の型締ロッド50、50
と、これら型締めロッド50、50の上下端にそれぞれ
横架して取り付けた上部可動板51及び下部可動板52
と、ターンテーブル41の裏面の型締ロッド間に下向き
に取り付けられてピストンロッド53aを下部可動板5
2に連結した型締シリンダ53とからなる。
【0061】この型締シリンダ53は、その上部に上向
きに設けたイジェクタ用シリンダ54と共にエアシリン
ダをもって構成され、上部可動板51とターンテーブル
41の上面とに分割して取り付けられた金型55の型開
閉及び型締を、上記ピストンロッド53aの伸縮により
型締めロッド50、50を昇降移動して行えるようにし
てある。また、イジェクタ用シリンダ54のピストンロ
ッド54aには、ターンテーブル41を貫通して下部の
金型55に設けたイジェクタ56が連結されている。
【0062】図中符号57は、ターンテーブル41の中
心部に配置した電気の中継装置であり、上記した台座4
3の頂面中心に立設した円柱コア58に回転自在に嵌装
して下端をターンテーブル41の穴部蓋板59に嵌合し
た回転筒60と、円柱コア58に固定されてターンテー
ブル41の中心に立設した支柱62と、その支柱62の
周囲に多重に取り付けた所要数の固定端子63と、回転
筒60の上部に載置、固定された支持板に設けられた縦
軸に取り付けて、各固定端子63と常時接触するように
配設された可動端子とからなる。
【0063】可動端子65には、信号端子と金型温調用
のヒータ端子65aの両方があり、それらには型開閉に
支障を来さないように蛇腹状ガイド(不図示)などを用
いて上部可動板51側に配設した電気コードが接続さ
れ、またターンテーブル41上に導出した電気コードに
接続されている。
【0064】円柱コア58の内部には、図9に示すよう
に、エアと冷却水の通路がそれぞれ往路と復路とに分け
てコア下端から側面に亙って設けられ、その外周の回転
筒60に内側に環状溝を備えた各通路の接続口が設けら
れている。また、ターンテーブル41の上面に、図10
に示すように、所要のバルブ装置(図示省略する)を備
えた型締装置49と同数の中継ブロック67、67が配
置され、その中継ブロック67の近傍のターンテーブル
41にエアの配管用孔が配電用孔(いずれも不図示)と
共に開設されている。
【0065】エア通路と水通路とは、図示しないが台座
43側に設けられた各管路と接続されている。また、エ
ア通路は、回転筒60の接続口から中継ブロック67を
経て配管用孔から再び機台42上の型締及びイジェクタ
用の各エアシリンダに接続されている。また、水通路
は、下部金型55にそれぞれ管路をもって接続されてい
る。
【0066】このように、円柱コア58のエア通路と水
通路とを、ターンテーブル41と共に回転する外周の回
転筒60を介してターンテーブル41側の管路と接続し
たことから、円柱コア58が固定されたものであって
も、円滑な流通を回転に支障なく行うことができる。
【0067】図中符号70は、機台42上に立設された
フレームであり、このフレーム70の上端には、横フレ
ーム71の一側が固定されている。この横フレーム71
には、射出装置80の上部側が支持されている。射出装
置80の中間部では、フレーム70に支持された横フレ
ーム73に支持されている。また、射出装置80の下部
側は、設置板75に支持され、設置板75はフレーム7
0に固定されたフレーム72に支持されている。
【0068】図9及び図11に示すように、射出装置8
0は、油圧を射出駆動源とする通常の構造のものであ
り、設置板75の上に加熱筒82の先端のノズルを下向
きにして設置してある。また、射出装置80は、フレー
ム73の支軸74を中心に回転自在に支持され、設置板
75によって固定されている。そして、ノズルは昇降自
在に動くようになっていて、下降によりノズルが型締装
置49の上部可動板51の穴部から上部金型55にノズ
ルタッチするようになっている。
【0069】このような構成の成形機では、型締装置4
9ごとにエアシリンダによる型締シリンダ53を設け、
その型締シリンダ53のピストンロッド53aの伸縮に
より、下部可動板52と両側の型締ロッド50、50を
もって一体に結合した上部可動板51とを上下移動し、
上下金型55の型開閉及び型締を行え得るようにしたこ
とから、型締装置49ごとに離間位置で型開閉及び型締
が行えるので、これまでの回転式成形機が備えた型開閉
装置や型締装置が不要となる。
【0070】したがって、型締状態にある金型55を離
間位置で型開した後に、イジェクタ用エアシリンダ54
を作動して成形品を離間して取り出してから、その位置
にて再び型閉及び型締を行って、ターンテーブル41の
回転移動により直ちに射出位置に移送することができ
る。また、射出後においても型締シリンダ53は型締状
態にあるので、冷却に時間を要する成形品の成形に際し
ても、離間位置まで型締状態を維持して保圧を行うこと
ができる。
【0071】さらに、油圧シリンダでは、型開閉に伴い
回路中に流出してアキュムレータに収容する必要がある
が、エアシリンダではエアパージにより収容の必要もな
いので型締装置49の構成も簡略化され、エアシリンダ
におけるエアの出入も油圧に比べて速いので成形サイク
ルの短縮を図ることができる。
【0072】また、駆動源となるエアは油圧に比べて軽
く、エアシリンダの重量も必然的に計量となるので、タ
ーンテーブル41に対する荷重も軽減され、ターンテー
ブル41の周縁支持も射出装置80のノズルタッチ力を
受ける程度で済むので、射出位置に板体を下横フレーム
73からターンテーブル41の縁辺下側に受圧板90と
して突設するだけでよく、それによりターンテーブル4
1の下側には十分な空間が確保されるので、型締シリン
ダ53の移動も円滑となる。
【0073】さらに、射出装置80の設置に型鋼材によ
るフレームを採用し、フレーム71、71を機台42上
に立設して、このフレーム71、71により射出装置8
0を支持できるように、射出装置80の荷重を軽減した
ことから、機台42も簡素化されるようになる。
【0074】このような本実施形態2では、上記した実
施形態1における下型18と上型19とでなる金型17
と同様の構成の金型を用いれば、成形樹脂が硬化するま
での間に樹脂が吐出するのを逆流防止ロッド35で阻止
できるため、上気した実施形態1と同様の成形手順に適
用することができる。
【0075】(実施形態3)以下、図12、図13を用
いて本発明に係る成形機の実施形態3を説明する。図1
2は、本発明に係る成形機の実施形態3に用いられた金
型93により1次成形品に2次成形を施した状態を示す
断面図である。図13は、図12に示す金型93の1次
成形品に2次成形を施した後の動作を示す断面図であ
る。
【0076】本実施形態の成形機は、図示しないが回転
駆動部を備えた基台と、基台の上方に水平に配置され且
つ回転軸を中心に回転可能なターンテーブル(回転テー
ブル)と、ターンテーブルの周囲の所定位置に立設され
た支柱に昇降可能設けられた射出部91とを備えてい
る。ターンテーブルは、周縁部に円周方向に沿って複数
の金型93が設けられており、回転して所定の角度毎に
配置・固定されるようになっている。また、射出部91
は、下部先端に射出ノズル91Aを備え、図示しない昇
降駆動部により昇降駆動されて金型93へ例えばゴム材
料などの成形材料を注入するように設定されている。
【0077】図12に示すように、金型93は、上型9
5と、この上型95に対して下方に配置された下型97
とからなる。上型95は、図示しない加熱装置により常
時、所定の加熱温度で加熱されており、上側を形成する
上部本体99と、下側を形成する下部本体101と、上
部本体99と下部本体101とを連結するシリンダ10
3とを備えている。
【0078】上部本体99には、上面に形成されたノズ
ル当接部105と、上部本体99を上下に連通した上側
の材料供給流路107とが設けられている。ノズル当接
部105は、上部本体99の上面から上方に突接されて
上面に凹部109を備えている。この凹部109は、射
出部91の射出ノズル91Aと略同一形状となってお
り、射出部91により金型93内に成形材料を注入され
るときに射出ノズル91Aが密接する。また、凹部10
9には、開口からなる材料受入口111が形成されて、
この材料受入口111に上側の材料供給流路107が連
設されている。
【0079】上側の材料供給流路107は、上部本体9
9を上下に連通した穴で形成され、下側から上側に向か
って漸次縮径されて最小径部が材料受入口111に連結
されている。
【0080】このような上部本体99の下方に配置され
ている下部本体101は、上面に形成された下側の材料
供給流路113と、この材料供給流路に連設された供給
路113とを備えている。下側の材料供給流路113
は、凹状となっており、下部本体101の上面から下側
に向かって形成されている。この下側の材料供給流路1
13は、径が上側の材料供給流路107の最大径部より
も大きい径となっている。また、下側の材料供給流路1
13には、下面115から下部本体101の下面117
に連通された複数の供給路119、119が設けられて
いる。
【0081】複数の供給路119、119は、下部本体
101の上下方向にそれぞれ連通された穴となってお
り、上側から下側に向かって漸次縮径されている。これ
らの供給路119、119は、後述する下型97の複数
の成形用凹部121、121に対応した位置に設けられ
て、最小径部がそれぞれ成形用凹部121、121に成
形材料を注入する湯口123、123となっている。
【0082】上記したシリンダ103は、長手方向の両
側がそれぞれ上部本体99と下部本体101とに連結さ
れている。このシリンダ103は、上昇力を発生させて
上部本体99を下部本体101に対して上昇させて上部
本体99の下面と下部本体101の上面との間を離間さ
せ、上昇力を解除して上部本体99を下降させて上部本
体99の下面と下部本体101の上面とを密接させる。
【0083】上記の下型97は、図示しないが、ターン
テーブルの下方に設けられた下型昇降装置により昇降可
能になっている。また、下型97の上面には、図12に
示すように、1次成形品を収納、配置する成形用凹部1
21が形成されている。
【0084】このように形成された成形機は、既に射出
成形が完了した2次成形品を取り出されたセット取出ス
テーションに位置するターンテーブル上の金型93内
に、射出成形が未完了の1次成形品がセットされる。
【0085】具体的には、下型昇降装置により下降され
ている下型97の成形用凹部121内に1次成形品を配
置し、下型97を上昇駆動させて下型97の上面と上型
95の下面とを密接させる。
【0086】次に、このように取出・セット位置である
セット取出ステーションで1次成形品がセットされた金
型93は、ターンテーブルが回転駆動部により所定角度
を回転されて射出部91の射出ノズル91Aの下の射出
ステーションに移動する。
【0087】続いて、射出ステーションに金型93が移
動、停止した後は、射出部91が図示しない昇降駆動装
置により下降して、射出ノズル91Aから液状の成形材
料を所定圧力で射出する。
【0088】射出ノズル91Aから成形材料が射出され
ると、成形材料が材料供給流路107内を通過して供給
路119、119を介して湯口123、123からそれ
ぞれ成形用凹部121、121内に注入され、成形用凹
部121、121内の1次成形品に2次成形を施す。そ
の後、成形材料が材料供給流路107内全体に充填され
ると射出部91による金型93への成形材料の射出が終
了した状態となる。
【0089】このとき、上型95が常時、所定の加熱温
度で加熱されているので、材料供給流路107内の成形
材料が加熱されて固化する。このため、金型93は、材
料供給流路107内で固化した成形材料により材料受入
口111を閉塞された状態となり、金型93内の成形材
料が逆流するのを防止する。
【0090】射出が終了した金型93は、順次加硫位置
である加硫ステーションへの移動を行う。移動の時に
は、金型93、主に下型97が加熱されて成形用凹部1
21内に注入された成形材料が加硫して2次成形品が形
成される。そして、金型93は、セット取出ステーショ
ンに移動されて2次成形品が取り出される。
【0091】金型93から2次成形品を取り出すときに
は、図13に示すように、まず下型97を下型昇降装置
により下降させると共に、シリンダ103に上昇力を発
生させ、上型95の上部本体99を下部本体101に対
して上昇させて両者を離間させる。このとき、シリンダ
103は、上部本体99から材料供給流路107内で固
化した成形材料の上側が露出するまで上部本体99を上
昇させる。
【0092】次に、固化した成形材料を上型95から取
り除くと共に、下型97から射出成形された2次成形品
を取り出す。そして、シリンダ103の上昇力を解除し
て上部本体99の下面と下部本体101の上面とが密接
した状態とする。その後、金型93には、1次成形品が
セットされる。
【0093】上記のように本実施形態の金型93は、成
形材料の金型93内への射出が終了した状態で材料供給
流路107内の成形材料が固化して材料受入口111を
閉鎖した状態となるため、複雑な操作を要することな
く、金型93内に成形材料を射出するだけで金型93か
ら成形材料が逆流するのを防止することができる。
【0094】また、射出ステーションに金型93が滞在
する時間は、成形材料の固化(加硫)時間に関係なく、
射出動作に要する時間だけでよいため、次々に射出成形
を連続して行うことができ、ハイサイクル成形が可能と
なる。
【0095】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1記載の発明によれば、射出工程の時間(射出ノズルと
金型との接触時間)を短くする効果がある。また、金型
を各ステーションに迅速に移すことができるため、材料
受入口の成形材料の固化状態に左右されずに、各工程を
位置的に独立させることができ、速いテンポで射出処理
を行えるという効果がある。このため、請求項1記載の
発明では、成形品の量産効率を向上する効果を奏する。
さらに、逆流防止機構により金型内の成形材料の圧力が
低下することがなく、成形精度の高い2次成形品の生産
を行えるという効果がある。
【0096】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明の効果に加えて、複雑な操作を要することな
く、金型から成形材料が逆流するのを防止する効果があ
る。
【0097】請求項3記載の発明によれば請求項2に記
載の発明の効果に加えて、成形品キャビティ内に予め1
次成形品を配置しておくことにより、インサート成形を
容易且つ効率的に行うことが可能となる。
【0098】請求項4記載の発明によれば、請求項2及
び請求項3に記載の発明の効果に加えて、ピストン機構
により、金型内への材料注入口を確実に開閉することが
できる。
【0099】請求項5記載の発明によれば、請求項1〜
請求項4に記載された発明の効果に加えて、ゴム材料な
どの熱硬化性樹脂を効率よく射出成形でき、且つ固化さ
せる工程を確実に管理できるという効果がある。
【0100】請求項6記載の発明によれば、請求項1〜
請求項5に記載された発明の効果に加えて、金型の開閉
及び型締をエア作動により行うことが可能となり、型締
装置により上型と下型との型締め、保圧を確実に行える
という効果がある。
【0101】請求項7記載の発明は、請求項1記載の発
明の効果に加えて、成形材料の金型内への射出が終了し
た状態で材料供給流路内の成形材料が固化して材料受入
口を閉鎖するため、複雑な操作を要することなく、金型
から成形材料が逆流するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る成形機の実施形態1を示す平面図
である。
【図2】実施形態1に係る成形機を示す側面図である。
【図3】実施形態1に係る成形機におけるステーション
配置を示す平面説明図である。
【図4】実施形態1に係る成形機に用いる金型の動作を
示す側面説明図である。
【図5】実施形態1に係る成形機及び金型の動作を示す
断面図である。
【図6】実施形態1に係る成形機及び金型の動作を示す
断面図である。
【図7】実施形態1に係る成形機及び金型の動作を示す
断面図である。
【図8】実施形態1に係る金型の昇降ロッドと上型との
要部断面図である。
【図9】本発明に係る成形機の実施形態2を示す縦断面
図である。
【図10】実施形態2の平面図である。
【図11】実施形態2における射出装置の正面図であ
る。
【図12】本発明に係る成形機の実施形態3に用いられ
た金型により1次成形品に2次成形を施した状態を示す
断面図である。
【図13】図12に示す金型の1次成形品に2次成形を
施した後の動作を示す断面図である。
【図14】従来の成形機を示す断面図である。
【図15】従来の金型と成形ノズルを示す側面図であ
る。
【図16】従来の金型と成形ノズルを示す側面図であ
る。
【符号の説明】
A 射出ステーション B、C、D、E 加硫ステーション F セット取出ステーション 10 成形機 13 ターンテーブル 15 射出部 15A 射出ノズル 17 金型 18 下型 19 上型 21 1次成形品 23 材料取り込み流路 25 材料供給流路 26 シリンダ部 27 ピストン部 34 材料受入口 35 逆流防止ロッド 37 付勢用フランジ部 38 逆流防止バネ 41 ターンテーブル 49 型締装置 55 金型 80 射出装置 93 金型 95 上型 97 下型 107 上側の材料供給流路 111 材料受入口 113 下側の材料供給流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋山 芳行 静岡県榛原郡榛原町布引原206−1 矢崎 部品株式会社内 (72)発明者 村下 博 静岡県榛原郡榛原町布引原206−1 矢崎 部品株式会社内 (72)発明者 濱本 順一 静岡県榛原郡榛原町布引原206−1 矢崎 部品株式会社内 (72)発明者 北川 利宏 静岡県榛原郡榛原町布引原206−1 矢崎 部品株式会社内 Fターム(参考) 4F202 AA45 AD05 AH34 CA11 CB01 CK02 CK07 CK41 CK52 CK90 CN01 4F206 AA45 AD05 AH34 JA07 JB12 JC02 JN15 JN43 JQ81

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動される回転テーブルと、該回転
    テーブルの周縁に沿って配置、支持される複数の金型
    と、成形材料を射出する射出部とを備え、前記回転テー
    ブルを回転駆動することにより、前記射出部が配置され
    た位置へ前記金型を順次移動させ、前記金型の材料受入
    口に前記射出部の射出ノズルを連通させて該金型内へ前
    記成形材料を射出する成形機であって、 前記金型に予め形成された1次成形品をセットすると共
    に、前記金型内から2次成形された2次成形品が取り出
    されるセット取出ステーションと、前記セット取出ステ
    ーションで前記金型にセットされた前記1次成形品に2
    次成形を施す射出ステーションと、該射出ステーション
    と前記セット取出ステーションとの間に配置されて2次
    成形された前記成形材料を固化させる固化ステーション
    とを備え、前記金型は前記材料受入口を閉じる逆流防止
    機構を備えていることを特徴とする成形機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の成形機であって、 前記金型は上型と下型とを組み合わせてなり、前記上型
    に前記材料受入口に連通する材料供給流路が上下方向に
    沿って形成され、該材料供給流路内に上方へ向けて常時
    付勢される逆流防止ロッドが昇降可能に嵌合されると共
    に、該逆流防止ロッドの上端が前記材料受入口から突出
    した状態で当該材料受入口を閉塞し、前記射出部の射出
    ノズルが下降して前記逆流防止ロッドの前記上端を下方
    へ押圧することにより、前記材料供給流路内へ前記成形
    材料が射出可能となることを特徴とする成形機。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の成形機であって、 前記上型と前記下型とが接合する部分に成形品キャビテ
    ィが形成され、該成形品キャビティ内に既成形の1次成
    形品が配置され、該1次成形品に前記成形材料を付加し
    た2次成形が施されることを特徴とする成形機。
  4. 【請求項4】 請求項2又は請求項3に記載の成形機で
    あって、 前記上型に、前記材料供給流路に連通する材料取り込み
    流路が形成され、金型内への材料注入口を開閉するピス
    トン機構が備えられていることを特徴とする成形機。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載
    の成形機であって、 前記成形材料は熱硬化性樹脂であり、前記成形材料の固
    化処理は加熱装置で行うことを特徴とする成形機。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載
    の成形機であって、前記射出部が油圧の射出装置でな
    り、前記回転テーブルの所定箇所に前記金型と共にエア
    駆動される型締装置が配置され、該型締装置が前記上型
    及び前記下型とを所定時間、型締めすることを特徴とす
    る成形機。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の成形機であって、 前記金型は上型と下型とを組み合わせてなり、前記上型
    に前記材料受入口に連通する材料供給流路が上下方向に
    沿って形成され、該材料供給流路を加熱する加熱装置を
    設け、前記材料受入口から熱硬化性の成形材料が射出さ
    れて1次成形品に2次成形を施すと共に該加熱装置によ
    り前記材料供給流路内の成形材料を固化させて材料受入
    口を閉塞することを特徴とする成形機。
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