JP2001212570A - し尿処理施設の前処理方法 - Google Patents
し尿処理施設の前処理方法Info
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Abstract
管理コストの低減化を図り得る簡素化されたし尿処理施
設の前処理方法を提供すること。 【解決手段】バキューム車1の加圧力によって圧送され
るし尿を分離タンク3に受け入れ、該分離タンク3にお
いて重量のある夾雑物を沈降分離すると共に、分離し尿
を前記バキューム車1の加圧力を利用して直接スクリュ
ープレス7に送り、該スクリュープレス7において更に
夾雑物を分離し、その分離し尿を受入槽11に貯溜し、
該分離し尿を生物的し尿処理施設に送液することを特徴
とするし尿処理施設の前処理方法であり、前記受入槽1
1内のし尿を細砂除去機14を介して流量調整槽13に
移送して貯溜し、該流量調整槽13内のし尿を膜処理を
用いた生物的し尿処理施設に定量的に送液することが好
ましい。
Description
給するし尿から予め各種の夾雑物を除去するし尿処理施
設の前処理方法に関し、詳しくは設備コスト及び維持管
理コストの低減化を図り得る簡素化されたし尿処理施設
の前処理方法に関する。
除去するし尿処理施設の前処理方法としては、特開平8
−206638号公報に記載の方法が提案されている。
を受入槽に直接受け入れずに、スクリーン付きの機械的
分離装置でし尿中の大きな夾雑物を分離し、分離し尿を
スクリーンを介して受入槽に送液していた。また大きな
夾雑物は分離されたが、まだ夾雑物を含むし尿はバキュ
ーム車の送圧によってドラムスクリーンに送られて夾雑
物が除去され、その分離された夾雑物はスクリュープレ
スに送られ、脱水され処理されていた。
ーンとスクリュープレスの組み合わせは、スクリュープ
レスの能力を得るための必須の組み合わせと考えて、何
らの疑問もなく用いられていた。ドラムスクリーンの内
部で夾雑物がまとめられ、容積が減少することでスクリ
ュープレスに有利に作用すると考えられドラムスクリー
ンの存在を必須と考えていたからである。しかし、本発
明者は前記公報に示す前処理方法での実施の過程で、ド
ラムスクリーンの目詰まりが生じ、し尿がダイレクトに
スクリュープレスに流入する状態を見てドラムスクリー
ンが不要ではないかと考察し、鋭意検討の結果、本発明
に至ったものである。
必須とされたドラムスクリーンを廃し、設備コスト及び
維持管理コストの低減化を図り得る簡素化されたし尿処
理施設の前処理方法を提供することにある。
処理施設の前処理方法は、バキューム車の加圧力によっ
て圧送されるし尿を分離タンクに受け入れ、該分離タン
クにおいて重量のある夾雑物を沈降分離すると共に、分
離し尿を前記バキューム車の加圧力を利用して直接スク
リュープレスに送り、該スクリュープレスにおいて更に
夾雑物を分離し、その分離し尿を受入槽に貯溜し、該分
離し尿を生物的し尿処理施設に送液することを特徴とす
る。
介して流量調整槽に移送して貯溜し、該流量調整槽内の
し尿を膜処理を用いた生物的し尿処理施設に定量的に送
液することも好ましい。
て説明する。
尿のみを受け入れて生物的に処理する施設であってもよ
いが、生し尿以外に浄化槽汚泥等を受け入れて生物的に
処理する施設であってもよい。浄化槽汚泥というのは、
生物処理を行なっている家庭浄化槽や合併浄化槽内の汚
泥であり、当該浄化槽で発生した余剰汚泥が一般的であ
る。
しなければ理解できない場合以外は、これらを区別せず
「し尿」と指称する。
するための反応槽と固液分離手段が設けられており、ま
た固液分離手段としては最近では膜処理が採用されてお
り、本発明はかかる膜処理を採用した生物的し尿処理施
設の前処理方法として適用するとより有効である。
について説明する。
法の一例を示すフロー図である。同図において、1は生
し尿や浄化槽汚泥を搬入するためのバキューム車であ
る。2はバキューム車1からの生し尿や浄化槽汚泥を分
離タンク3に投入するための投入配管である。なお、本
実施の形態では投入配管2を1ラインだけ設け、該投入
配管2のみで生し尿と浄化槽汚泥とを共用する場合を示
しているが、投入配管を2ライン設け、それぞれ生し尿
用投入配管と浄化槽汚泥用投入配管とに使い分けするよ
うにしてもよい。
ション2aが設けられており、バキューム車1の排出ホ
ース(図示せず)と接続し得るようになっている。投入
配管2の途中には開閉弁2b、サイトグラス(覗窓)2
cがそれぞれ設けられている。2dはドレン弁である。
キューム車1の押し出し加圧力による加圧下で受け入
れ、し尿中から石、鉄屑、コイン等の硬質で重量のある
夾雑物を沈降させて分離するためのタンクである。従っ
て、分離タンク3は耐圧性を有していることが好まし
い。3aは側壁に設けられたサイトグラスであり、3b
は液面計である。本実施例では隔膜式の液面計を用いた
ため、加圧下で隔膜を保護するための元弁3cが設けら
れている。
排出部であり、該排出部3dには排出管4が接続されて
おり、分離タンク3内の残留水(後述する洗浄水を含
む)を排出管4を介して後述する受入槽11に排出でき
るようになっている。排出管4には開閉弁4aが設けら
れている。
の入り口にスクリーン3eが設けられている。このスク
リーン3eは、分離タンク3内の残留水を排出部3dか
ら外部へ排出する際に、沈降分離された夾雑物や残留水
中に含まれるその他の夾雑物が流出することを防止する
ためのものであり、夾雑物を分離できる目開きを有して
いることが必要であり、0.2〜2mmの範囲の目開き
を有していることが好ましい。スクリーン3eの構造と
しては、任意方向に延びるスリットを用いたものや、パ
ンチング孔を用いたもの等が挙げられる。
リーン3eの前方には攪拌翼3fが設けられている。こ
の攪拌翼3fは、スクリーン3eに夾雑物が目詰まりす
るのを防止するためのものであり、スクリーン3eの表
面を連続的に攪拌したり、或いは掻き取ることが好まし
い。攪拌翼3fの構造としては、ブレードのようなもの
でスクリーン3eの目に沿って上下動する構成でもよい
し、スクリーン3eの表面でブレードを回転させる構成
でもよい。また、攪拌翼3fを櫛歯状に形成し、スクリ
ーン3eの目に該櫛歯を差し込んで上下動させるように
してもよい。
の洗浄配管であり、該洗浄配管5の途中には開閉弁5a
が設けられている。この洗浄水が分離タンク3内に供給
されると、分離タンク3内に沈降して残存する石、鉄
屑、コイン等の夾雑物が洗浄される。かかる洗浄は1週
間ないし10日間毎に無人で自動的に洗浄し、清潔なも
のとなるまで繰り返し洗浄することが好ましい。洗浄後
は夾雑物を図示しない排出部から系外に取り出すように
する。夾雑物を取り出す際は、自動化装置(図示せず)
で自動的に搬出し、焼却等処分することもできるが、洗
浄によって清潔になっているので、現場作業員に嫌われ
ることもなく手作業で行なうこともできる。
ン等の硬質で重量のある夾雑物が分離された後の分離し
尿をバキューム車の加圧力を利用してスクリュープレス
7に移送するための移送配管である。本発明において
は、分離タンク3において、バキューム車1から圧送さ
れたし尿中から石、鉄屑、コイン等の硬質で重量のある
夾雑物のみが沈降分離されているだけであるため、それ
ら以外の例えば紙、繊維、ゴム等の比較的軽い夾雑物を
含んだ分離し尿が前記加圧力を利用して移送配管6を介
してスクリュープレス7に直接移送される。
って石、鉄屑、コイン等の硬質で重量のある夾雑物のみ
が分離された分離し尿を直接受け入れるものであり、そ
の分離タンク3によっては分離され得なかったし尿中の
紙、繊維、ゴム等の夾雑物を分離し、脱水する機能を果
たす。
面が入口側から出口側に向って漸次小径となるテーパー
状に形成されていることが好ましく、その内部に上記テ
ーパー状の内面に摺接するようにスクリュー刃を設けた
スクリューが回転可能に配設された構造を呈しており、
入口から導入された夾雑物を、スクリューのスクリュー
刃と本体内面との間に収容し、スクリューの回転に伴っ
て出口側に向けて押し出し移送する過程で容積縮小によ
る圧縮脱水を行い、分離し尿と夾雑物とに分離するよう
に機能する。
ス7は、特に限定されず、種々のタイプのものを使用で
きる。
る洗浄配管であり、開閉弁8aが設けられている。
雑物は搬送コンベア9によって図示しない焼却炉に送ら
れて焼却処分される。また、脱水分離された分離し尿及
び洗浄排水は、移送配管10を介して受入槽11に移送
されて貯溜される。
液ポンプ12によって受入槽11内に貯溜されたし尿を
直接し尿処理施設に供給することもできるが、本実施の
形態では、受入槽11の後工程として、し尿をし尿処理
施設に一定量供給するための流量調整槽13を設けてあ
り、このし尿送液ポンプ12によって流量調整槽13に
移送するようにしている。
1から移送配管15及び16を介して流量調整槽13に
移送される途中において、該し尿中からスクリュープレ
ス7によって除去しきれなかった細砂等の極く細かな夾
雑物を遠心分離手段等により分離除去する。
くと、後段の膜処理の膜寿命を伸ばす効果がある。後段
の膜処理としては、生物処理の固液分離手段として膜処
理を採用する方法が挙げられ、膜としては平膜、中空糸
膜、管状膜等のいずれをも採用でき、膜装置としては、
外置型、液中型のいずれでもよい。
ベア9によって焼却炉へ送られ、分離し尿は移送配管1
6を介して流量調整槽13に移送される。
液ポンプ17によって流量調整槽13内のし尿がし尿処
理施設に供給される。このし尿送液ポンプ17は、バキ
ューム車1からのし尿の投入完了時に、分離タンク3の
内部がし渣で濃縮されることを防止するため、流量調整
槽13内の液を移送配管18を介して前記分離タンク3
に供給するポンプとして用いることもできるが、別途供
給ポンプを設けるようにしてもよい。18aは移送配管
18に設けられた開閉弁である。
だけ設け、単独の受入槽11で生し尿と浄化槽汚泥とを
共用して受け入れる場合について説明しているが、生し
尿用受入槽と浄化槽汚泥用受入槽とをそれぞれ別系統で
設け、バキューム車1から圧送されるし尿の種類によっ
て切換弁若しくは開閉弁によっていずれかに切り換える
ようにしてもよい。また、流量調整槽13についても同
様である。
ューム車1のし尿が生し尿である場合について詳述す
る。
ーム車1は図示しない受入室に入り、所定位置に停止す
る。次いでバキューム車1の排出ホースをジャンクショ
ン2aに接続した後、バキューム車1の排出ポンプを駆
動する。
し圧力による加圧力を利用して、まず投入配管2から分
離タンク3に生し尿を投入し、生し尿中から石、鉄屑、
コイン等の硬質で重量のある夾雑物を沈降分離する。次
いで、それら硬質で重量のある夾雑物が分離された分離
し尿を移送配管6を介して前記バキューム車1の押し出
し圧力による加圧力を利用してスクリュープレス7に移
送する。
離タンク3によって硬質で重量のある夾雑物が分離され
た後の分離し尿を脱水処理し、該分離し尿中に依然含ま
れる紙、繊維、ゴム等の比較的軽い夾雑物を更に分離す
る。
重量のある夾雑物が分離された後の分離し尿を直接スク
リュープレス7で脱水処理するため、従来のようにスク
リュープレス7の前段にドラムスクリーンを介在させな
いため、設備が簡素化され、設備コストの低減化を図る
ことができる。しかも、従来のように2系統の配管に設
けた開閉弁の開閉を反対に同期させて逆作動させたりす
る必要もないため、制御コストの低減化を図ることがで
き、メンテナスフリーとなる効果がある。
分離し尿を受入槽11に移送し、貯溜する。次いで、受
入槽11内の生し尿をし尿送液ポンプ12によって細砂
除去機14に移送し、スクリュープレス7によって分離
しきれなかった細砂等を更に分離除去した後、その分離
し尿を流量調整槽13内に貯溜する。し尿処理施設へ
は、この流量調整槽13内に貯溜されたし尿をし尿送液
ポンプ17を駆動させることにより定量的に送液する。
を見て、生し尿の流れがなくなった時点でバキューム車
1の排出ポンプを逆作動させ、ホースジョイント部の残
留生し尿を吸い取ることが好ましい。次いでバキューム
車1の排出ホースをジャンクション2aから取り外し退
室する。
ク3の内部がし渣で濃縮されることを防止するため、定
期的に(通常毎日夕方)開閉弁18aを開き、し尿送液
ポンプ17を駆動し、流量調整槽13内のし尿を分離タ
ンク3内に供給する。この作業は5分程度が好ましい。
8aを開き、好ましくは2分間スクリュープレス7を洗
浄する。
ができるが、浄化槽汚泥も同様に受け入れることができ
る。
及び取り出し作業について説明する。
ンク3内には、石、鉄屑、コイン等の硬質で重量のある
大きな夾雑物が残存する。この残存物を1週間ないし1
0日間毎に無人で自動的に洗浄し、清潔なものとなるま
で繰り返し洗浄する。
cを開ける。次いで開閉弁4aを開け、排出管4を介し
て分離タンク3内の残留水を受入槽11にドレンアウト
する。次いで液面計3bが所定の下限になると、開閉弁
4aを閉じる。次に開閉弁5aを全開し、洗浄水を分離
タンク3内の所定上限まで張る。次いで分離タンク3内
に設けられた攪拌翼3fを5分間駆動する。その後、開
閉弁4aを開き、ドレンアウトする。
留物を洗浄する。次いで分離タンク3に設けられた図示
しないハンドホールを開け、内部滞留物を排出する。排
出が完了したらハンドホールを閉め、洗浄水を溜め満水
にする。
洗浄によって清潔になっているので、現場作業員に嫌わ
れることもなく手作業で行なえる。
理水(二次処理又は三次処理したものでもよい)、工業
用水等を用いることができる。
したことにより、設備コスト及び維持管理コストの低減
化を図り得る簡素化されたし尿処理施設の前処理方法を
提供することができる。
載の方法では、ドラムスクリーンの目詰まりを減少させ
るために、分離し尿を受入槽に送液するラインに一つの
開閉弁を設け、且つ夾雑物をドラムスクリーンに送るラ
インに別の開閉弁を設け、前記一つの開閉弁と別の開閉
弁の互いの開閉を反対に同期させ逆作動させるシーケン
スを組み込み、自動制御するシステムを採用していた
が、これらの制御システムは高価なもので、また夾雑物
を含むし尿の分離であるため制御も容易でなく、維持管
理も容易でないという問題があった。これに対し、本発
明によれば、ドラムスクリーンを廃したことにより、ド
ラムスクリーンの目詰まりを考慮する必要がなくなった
ので、かかる高価な制御システムを不要とし、コストダ
ウンを図ることが可能となり、維持管理も容易となる効
果を発揮する。
Claims (2)
- 【請求項1】バキューム車の加圧力によって圧送される
し尿を分離タンクに受け入れ、該分離タンクにおいて重
量のある夾雑物を沈降分離すると共に、分離し尿を前記
バキューム車の加圧力を利用して直接スクリュープレス
に送り、該スクリュープレスにおいて更に夾雑物を分離
し、その分離し尿を受入槽に貯溜し、該分離し尿を生物
的し尿処理施設に送液することを特徴とするし尿処理施
設の前処理方法。 - 【請求項2】前記受入槽内のし尿を細砂除去機を介して
流量調整槽に移送して貯溜し、該流量調整槽内のし尿を
膜処理を用いた生物的し尿処理施設に定量的に送液する
ことを特徴とする請求項1記載のし尿処理施設の前処理
方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2000023856A JP4360727B2 (ja) | 2000-02-01 | 2000-02-01 | し尿処理施設の前処理方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP4360727B2 JP4360727B2 (ja) | 2009-11-11 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101475291B (zh) * | 2009-01-21 | 2011-12-28 | 哈尔滨工业大学 | 一种污水预处理方法 |
CN112876015A (zh) * | 2021-01-22 | 2021-06-01 | 中国电建集团西北勘测设计研究院有限公司 | 一种畜禽养殖粪污除砂方法 |
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- 2000-02-01 JP JP2000023856A patent/JP4360727B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN101475291B (zh) * | 2009-01-21 | 2011-12-28 | 哈尔滨工业大学 | 一种污水预处理方法 |
CN112876015A (zh) * | 2021-01-22 | 2021-06-01 | 中国电建集团西北勘测设计研究院有限公司 | 一种畜禽养殖粪污除砂方法 |
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