JP2001212549A - 廃棄木材の処理システム - Google Patents

廃棄木材の処理システム

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JP2001212549A
JP2001212549A JP2000025138A JP2000025138A JP2001212549A JP 2001212549 A JP2001212549 A JP 2001212549A JP 2000025138 A JP2000025138 A JP 2000025138A JP 2000025138 A JP2000025138 A JP 2000025138A JP 2001212549 A JP2001212549 A JP 2001212549A
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waste wood
waste
supply pipe
furnace
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Koichi Kobayashi
幸市 小林
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KOSHIN KINZOKU KK
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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃棄木材を熱処理する際に発生するガスを有
効に活用し、しかも廃棄木材を資源として有効に利用す
ることができる廃棄木材の処理システムを提供する。 【解決手段】 廃棄木材の処理システムSは、廃棄木材
Mを熱分解することによりガスを生成するガス発生炉4
と、生成されたガスを燃焼してアルミニウム含有物から
アルミニウムを分離させるアルミ熱分離炉5と、生成さ
れたガスを燃焼して廃棄樹脂製品の容積を減少させる樹
脂減容炉7と、生成されたガスを燃焼して廃棄木材Mを
乾燥させる乾燥装置3とを備える。つまり、廃棄木材M
から生成されるガスを各装置におけるエネルギー源とし
て利用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄木材の処理シ
ステムに関するものであり、特に、廃棄木材を効率よく
処理することができる廃棄木材の処理システムに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、廃棄木材を処理するための装
置として焼却炉が使用されている。つまり、廃棄木材は
可燃物であることから、焼却炉で焼却され、焼却灰とし
て埋設されている。そして、焼却炉において廃棄木材を
焼却する際に発生した燃焼ガスは、大気中に排出され
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した従来
の方法では、廃棄木材を焼却する際に、二酸化炭素や窒
素酸化物、または粉塵等が多く発生し、これらは単に大
気中に放出されていた。しかも、従来の方法では、廃棄
木材は、資源として何ら有効利用されていなかった。
【0004】そこで、本発明は、上記の実情に鑑み、廃
棄木材を熱処理する際に発生するガスを有効に活用し、
しかも廃棄木材を資源として有効に利用することができ
る廃棄木材の処理システムの提供を課題とするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にかかる
廃棄木材の処理システムは、廃棄木材を熱分解すること
によりガスを生成するガス発生炉と、該ガス発生炉で生
成したガスの通路となるガス供給管と、該ガス供給管を
通って供給されたガスを燃焼する燃焼手段を有し、燃焼
の際に発生した熱によりアルミニウム含有物を加熱し、
該アルミニウム含有物からアルミニウムを分離させるア
ルミ熱分離炉とを具備するものである。
【0006】ここで、「アルミニウム含有物」とは、ア
ルミニウム及びその他の金属(例えば鉄や銅)が含まれ
る製品であって、産業廃棄物として処理されるものであ
る。具体的には、不要となったラジエータ等が挙げられ
る。
【0007】したがって、請求項1の発明の廃棄木材の
処理システムによれば、ガス発生炉において、廃棄木材
を熱分解することによりガス(木ガス)が生成される。
具体的には、ガス発生炉内に供給される空気(空気中に
含まれる酸素)の量を制限して、廃棄木材を不完全燃焼
の状態で加熱分解させる(いわゆる乾留させる)ことに
より、炭素と酸素とから一酸化炭素を主成分とするガス
が生成される。
【0008】ガス発生炉において生成されたガスは、ガ
ス供給管を介してアルミ熱分離炉の燃焼手段に供給され
る。そして、アルミ熱分離炉では、燃焼手段(例えばガ
ス供給管の先端)においてこのガスが燃焼され、その際
発生した熱によってアルミニウム含有物を加熱する。こ
の加熱により、アルミニウムが溶解し、アルミニウム含
有物からアルミニウムが分離する。
【0009】請求項2の発明にかかる廃棄木材の処理シ
ステムは、請求項1に記載の廃棄木材の処理システムに
おいて、前記アルミ熱分離炉に形成され、前記アルミニ
ウム含有物が収容される収容部と、前記ガス供給管の途
中に介装され、前記燃焼手段へ供給されるガスの流量を
調整する流量調整手段とを備えるものである。
【0010】ここで、「流量調整手段」は、ガスの流量
を可変させる手段として、流量制御弁や、ガスファンを
有するものである。つまり、流量制御弁を用いた場合に
は、流量制御弁によってガス供給管の開度を調整するこ
とによりガスの流量が調整され、また、ガスファンを用
いた場合には、ガスファンにおけるファンモータの回転
数を調整することによりガスの流量が調整される。
【0011】したがって、請求項2の発明の廃棄木材の
処理システムによれば、請求項1の発明の廃棄木材の処
理システムの作用に加え、アルミ熱分離炉では、収容部
にアルミニウム含有物(鉄または銅を含む)からなる製
品、例えばラジエータ等が収容され、燃焼手段の燃焼熱
により加熱される。この際、収容部近傍の温度が所定の
範囲に収まるように、燃焼手段に供給されるガスの流量
(ガス供給量)が流量調整手段によって調整される。こ
のため、ガス発生炉において生成されるガスの流量にバ
ラツキがあっても、あるいは外気の温度に高低差があっ
ても、アルミニウム含有物を適度な温度とすることが可
能となる。なお、ガス流量の調整は、収容部近傍の温度
を温度センサによって検出し、検出された温度に基づい
てフィードバック制御を行うようにしてもよく、作業者
自身が手動操作によりガスの流量を調整するようにして
もよい。
【0012】このように、収容部近傍の温度が、アルミ
ニウムの融点より高く且つ鉄または銅の融点よりも低く
なるように、ガスの流量が調整されると、鉄または銅を
含むアルミニウム含有物からアルミニウムのみが溶解し
分離される。
【0013】請求項3の発明にかかる廃棄木材の処理シ
ステムは、廃棄木材を熱分解することによりガスを生成
するガス発生炉と、該ガス発生炉で生成したガスの通路
となるガス供給管と、該ガス供給管を通って供給された
ガスを燃焼する燃焼手段を有し、燃焼の際に発生した熱
により廃棄樹脂製品を加熱し、該廃棄樹脂製品の容積を
減少させる樹脂減容炉とを具備するものである。
【0014】したがって、請求項3の発明の廃棄木材の
処理システムによれば、請求項1の発明と同じように、
ガス発生炉において、廃棄木材を熱分解することにより
ガス(木ガス)が生成される。ガス発生炉において生成
されたガスは、ガス供給管を介して樹脂減容炉の燃焼手
段に供給される。そして、樹脂減容炉では、燃焼手段
(例えばガス供給管の先端)においてこのガスが燃焼さ
れ、その際発生した熱によって廃棄樹脂製品を加熱す
る。この加熱により、廃棄樹脂製品が溶け、廃棄樹脂製
品の容積が減少する。
【0015】請求項4の発明にかかる廃棄木材の処理シ
ステムは、請求項3に記載の廃棄木材の処理システムに
おいて、前記樹脂減容炉は、前記廃棄樹脂製品が載置さ
れる格子状の載置台と、前記燃焼手段によって温められ
た空気を、前記載置台の下方から上方に向けて流す送風
機と、前記載置台の下方に配設され、溶融した廃棄樹脂
製品を受ける受取部材とを備えるものである。
【0016】したがって、請求項4の発明の廃棄木材の
処理システムによれば、請求項3の発明の廃棄木材の処
理システムの作用に加え、燃焼手段と送風機とを動作さ
せることにより、燃焼手段によって温められた空気、す
なわち熱風が格子状の載置台の下方から上方に向けて流
れる。このため、載置台の上に置かれた廃棄樹脂製品
は、熱風によって加熱され、廃棄樹脂製品の下部側から
徐々に溶けだす。そして、溶けた樹脂は載置台の目を抜
けて自然落下し、載置台の下方に配設された受取部材の
上に落ちる。受取部材を、熱風によって加熱されない場
所に配設させることにより、樹脂は冷却され再び固ま
る。このようにして再び固化された樹脂は、元の形をと
どめず隙間が減るため、容積が大幅に減少された状態と
なる。
【0017】請求項5の発明にかかる廃棄木材の処理シ
ステムは、廃棄木材を熱分解することによりガスを生成
するガス発生炉と、該ガス発生炉で生成したガスの通路
となるガス供給管と、該ガス供給管を通って供給された
ガスを燃焼する燃焼手段を有し、燃焼の際に発生した熱
により前記ガス発生炉へ送られる廃棄木材を加熱し、該
廃棄木材に含まれる残留水分を除去する乾燥装置とを具
備するものである。
【0018】したがって、請求項5の発明の廃棄木材の
処理システムによれば、請求項1または請求項3の発明
と同じように、ガス発生炉において、廃棄木材を熱分解
することによりガス(木ガス)が生成される。ガス発生
炉において生成されたガスは、ガス供給管を介して乾燥
装置の燃焼手段に供給される。そして、乾燥装置では、
燃焼手段(ガス供給管の先端)においてこのガスが燃焼
され、その際発生した熱によって廃棄木材を加熱する。
この加熱により、廃棄木材に含まれる残留水分が除去さ
れ、廃棄木材が乾燥する。なお、このように乾燥された
廃棄木材は、ガス発生炉に送られガスを生成するための
材料として使用される。
【0019】請求項6の発明にかかる廃棄木材の処理シ
ステムは、請求項5に記載の廃棄木材の処理システムに
おいて、前記乾燥装置は、廃棄木材を収容する収容室
と、該収容室の下方に配設され、前記燃焼手段によって
温められた空気を前記収容室の床に設けられた複数の吹
出孔を介して前記収容室に供給する第一空気供給路と、
吹出口が前記収容室の上部側に臨むように配設され、前
記燃焼手段によって温められた空気を前記収容室の上部
に供給する第二空気供給路とを備えるものである。
【0020】したがって、請求項6の発明の廃棄木材の
処理システムによれば、請求項5の発明の廃棄木材の処
理システムの作用に加え、燃焼手段によって温められた
空気は、第一空気供給路及び前記第二空気供給路に送ら
れる。第一空気供給路は、収容室の下方に配設されてお
り、収容室の床に設けられた複数の吹出孔を介して収容
室と繋がっているため、第一空気供給路に送られた温風
は、吹出孔を通って収容室の床から吹出す。このため、
収容室に収容された廃棄木材は、その下方から吹出す温
風によって加熱される。特に、複数の吹出孔を収容室の
床全体に設けることにより、収容室に収容された複数の
廃棄木材を一様に加熱することが可能となる。
【0021】一方、第二空気供給路は、その吹出口が収
容室の上部側に臨むように配設されていることから、第
二空気供給路に送られた温風は、収容室の上部側に吹出
され、収容室に収容された廃棄木材をその上方から加熱
する。つまり、収容室に収容された廃棄木材は、下方か
ら吹出される温風と、上方から吹出される温風とによっ
て加熱されるため、速やかに残留水分が除去される。
【0022】請求項7の発明にかかる廃棄木材の処理シ
ステムは、請求項1乃至請求項6のいずれか一つに記載
の廃棄木材の処理システムにおいて、前記ガス供給管
は、水平面に対して斜めまたは垂直に配設された配管の
みから構成されているものである。ここで、水平面と
は、重力の向きに対して垂直な面である。
【0023】したがって、請求項7の発明の廃棄木材の
処理システムによれば、請求項1乃至請求項6のいずれ
か1つの発明の廃棄木材の処理システムの作用に加え、
ガス供給管は、水平面に対して斜設(斜め方向に配設)
または垂設(垂直な状態で配設)された配管から構成さ
れており、水平面に対して平行な状態で配設された配管
を備えていない。このため、生成されたガス中に含まれ
るタールが配管の内面に付着しても、タールは配管の傾
きに従って低い位置へ流れる。
【0024】請求項8の発明にかかる廃棄木材の処理シ
ステムは、請求項7に記載の廃棄木材の処理システムに
おいて、前記ガス供給管は屈曲しており、前記配管が下
向から上向に変化する下側屈曲点の位置に、前記ガス中
に含まれるタールを排出するためのタール排出口を有す
るものである。
【0025】したがって、請求項8の発明の廃棄木材の
処理システムによれば、請求項7の発明の廃棄木材の処
理システムの作用に加え、配管の傾きに従って低い位置
へ流れたタールは、タール排出口から排出される。この
タール排出口は、配管が下向から上向に変化する下側屈
曲点の位置に設けられているため、そのタール排出口を
中心として上流側の配管に付着したタールも下流側の配
管に付着したタールも、配管の下側屈曲点の位置に向か
って流れ、最終的にタール排出口から排出される。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態である
廃棄木材の処理システム(以下、「処理システム」と称
す)について、図1乃至図11に基づき説明する。図1
は処理システムの構成を示す概略平面図であり、図2は
処理システムの構成を示す説明図であり、図3乃至図1
1はこの処理システムの各装置の構成を示す斜視図、断
面図、または説明図である。
【0027】本実施形態の処理システムSは、廃棄木材
を利用してガスを生成するとともに、生成されたガスを
用いて、アルミニウム含有物からアルミニウムを分離さ
せたり、廃棄樹脂製品の容積を減少させたりすることが
可能なシステムであり、図1及び図2に示すように、主
な装置として、切断機1と、篩仕分け機2と、乾燥装置
3と、ガス発生炉4と、気化冷却分離機5と、アルミ熱
分離炉6と、樹脂減容炉7とを備えている。
【0028】各装置の構成について具体的に説明する。
切断機1は、図3に示すように、廃棄木材Mを適当な長
さに切断するためのものであり、廃棄木材Mを載置する
架台9と、架台9に対して昇降自在に取付けられた電動
式の刃10とを有している。つまり、架台9の上に廃棄
木材Mを載せ、刃10を下降させることにより、木材M
が切断される。なお、この電動式の刃10は周知のもの
であり、ここでは詳細な説明を省略する。
【0029】篩仕分け機2は、図4に示すように、廃棄
木材Mに付着している土砂を取り除くためのものであ
り、円筒状で周面が網目の篩12と、この篩12の内部
に廃棄木材Mを投入するためのホッパー13と、篩12
を回転させる回転駆動手段(図示しない)とを有してい
る。篩12は、リフト等の重機の腕14に吊られてい
る。具体的には、下枠15を、重機の腕14に吊り下げ
ることができるように、下枠15の四隅には、二本の吊
部材16が篩12を挟むよう架け渡されている。
【0030】また、篩12の投入口12a側には、下枠
15に固定された逆U字形の固定枠17が設けられてお
り、篩12の投入口12a側が、この固定枠17に対し
て回転自在に支持されている。一方、篩12の排出口1
2b側に対しては、下枠15の後方側(排出口12b
側)に、篩12の周壁12cに接する二つの回転補助体
18が設けられている。この回転補助体18は、篩12
の周壁12cに接していることから、篩12を回転させ
る際、篩12の回転方向とは逆方向に回転するものであ
る。すなわち、回転補助体18は、篩12の摺動抵抗を
減らすために設けられている。
【0031】篩12の内部に廃棄木材Mを投入して、回
転駆動手段によって篩12を回転させると、廃棄木材M
が転動し、廃棄木材Mに付着していた土砂が剥がれる。
剥がれた土砂は篩12の目を抜けて自然落下するため、
篩12の内部には廃棄木材Mだけが残る。このようにし
て、廃棄木材Mと土砂とが篩分けられる。
【0032】乾燥装置3は、図5に示すように、廃棄木
材Mに含まれる水分を除去することにより廃棄木材Mを
速やかに乾燥させるものであり、廃棄木材Mを乾燥させ
る乾燥庫20と、この乾燥庫20に熱風を供給する熱風
発生炉21とから構成されている。さらに具体的に説明
すると、乾燥庫20は、廃棄木材Mが収容される収容室
22と、収容室22の下部(床下)に形成された第一空
気供給路23とを備えている。第一空気供給路23に
は、乾燥庫20の前面(投入面)下部に配設された送風
機24によって風(温風)が送り込まれ、送り込まれた
温風は、収容室22の床の全体に渡って穿設された複数
の吹出孔25を通って収容室22内に送られる。また、
収容室22は、前面(投入面)のみが開放された箱状の
形状を呈しているが、前面の右端部には熱風発生炉21
の排気筒に接続された第二空気供給路26の一端側を支
持するための支え板27が設けられている。
【0033】熱風発生炉21は、ガスが供給され先端が
燃焼手段として機能するガス供給管28と、この燃焼に
より加熱された空気を送風機24側に導く第一燃焼室2
9と、燃焼により加熱された空気を第二空気供給路26
に導く第二燃焼室30とを有している。つまり、燃焼に
より加熱された空気の一部は、第一燃焼室29を通って
乾燥庫20の第一空気供給路23に供給され、この空気
により収容室22内に収容された廃棄木材Mを下方から
温めている。なお、収容室22の床には、第一空気供給
路23に貫通する複数の吹出孔25が床の全体に渡って
設けられているため、収容室22内に収容された複数の
廃棄木材Mは一様に温められる。一方、燃焼により加熱
された空気の残りは、第二燃焼室30及び第二空気供給
路26を通って収容室22の上部に供給され、この空気
により収容室22内に収容された廃棄木材Mを上方から
温めている。このように、収容室22内に収容された廃
棄木材Mは、上下方向からそれぞれ供給される温風によ
り加熱されるため、内部の残留水分を速やかに除去する
ことができる。なお、本実施形態の乾燥装置3では、廃
棄木材Mに含まれる残留水分が20%以下になるまで廃
棄木材Mを乾燥させている。ところで、ガス供給管28
を介して供給されるガス、すなわち熱風発生炉21にお
けるエネルギー源は、ガス発生炉4によって生成された
ものである。
【0034】ガス発生炉4は、廃棄木材Mを熱分解する
ことによりガスを発生させるものである。ガス発生炉4
の具体的な構成について図6及び図7に基づき説明す
る。ここで、図6はガス発生炉4の構成を示す斜視図で
あり、図7はガス発生炉4の要部の構成を示す縦断面図
である。ガス発生炉4は、架台32と、架台32の上に
立設された2つの燃焼室33とを有している。架台32
の内部には空間Pが設けられており、空気供給路として
機能している。なお、ガス発生炉4には、燃焼用空気を
供給する送風機34が設けられており、強制的に空気を
供給することも可能である。空間P内の空気は通気孔3
5を通って燃焼室33内に送られる。
【0035】燃焼室33は、円筒状の縦型の容器から形
成されており、乾燥装置3によって乾燥された廃棄木材
Mが上部の開口36から投入される。なお、燃焼室33
の大きさは、例えば直径が3mで、高さが6mである。
燃焼室33の上方には、廃棄木材Mの投入等の作業を安
全に且つ容易に行うことができるように、ガード枠37
が設けられている。燃焼室33の上部の開口36は蓋3
8によって閉塞されており、燃焼排気(二酸化炭素等)
は燃焼室33の上部付近に接続された排気管39を通っ
て乾燥装置3の熱風発生炉21に送られ、熱風発生炉2
1における燃焼空気の一部として使用される。
【0036】また、燃焼室33の内部に供給される空気
の量(空気中に含まれる酸素の量)は、廃棄木材Mを不
完全燃焼の状態で加熱分解させる(いわゆる乾留させ
る)ことができる量に設定されている。このため、燃焼
室33の下部側では、炭素と酸素から、一酸化炭素を主
成分とするガス(木ガス)が生成される。生成されたガ
スの一部は、燃焼室33の下部付近に接続された第一気
化配管40を通って、気化冷却分離機5に送られ、さら
に気化冷却分離機5から乾燥装置3(熱風発生炉21)
に送られる。また、生成されたガスの残りは、燃焼室3
3の下部付近に接続された第二気化配管41を通って、
アルミ熱分離炉6、及び樹脂減容炉7に送られる。な
お、本実施形態の処理システムSでは、二つの燃焼室3
3を交互に使用するようにしている。すなわち、各燃焼
室33に接続された排気管39と、第一気化配管40及
び第二気化配管41とには、配管途中にそれぞれ開閉栓
42が設けられており、使用される燃焼室33に対応し
た開閉栓42のみが開かれる。
【0037】気化冷却分離機5は、図8に示すように、
ガス発生炉4で生成されたガスを冷却するとともに、ガ
ス中に含まれるタール等の不純物を除去するためのもの
であり、中空で縦長のの分離機ケース44と、この分離
機ケース44の底面付近に配設された漏斗状の底部45
とを備えている。分離機ケース44の周面上部には、ガ
ス発生炉4の第一気化配管40が周面に沿うように接続
されている。また、分離機ケース44には、閉塞された
上面を貫通して底部45の近傍まで垂下された送り管4
6が取付けられており、送り管46に介装されたガスフ
ァン47の動作により、分離機ケース44内を負圧状態
としている。
【0038】この構成により、第一気化配管40によっ
て供給されたガスは、分離機ケース44の内周面に沿い
ながら上方から下方に向かって流れ、分離機ケース44
の内部で旋回流が生じる。このため、供給されたガスは
遠心力を受け、ガス中に含まれている不純物が分離され
る。また、ガスは分離機ケース44の内周面に沿って流
れることから、分離機ケース44の内周面に触れる時間
が長くなり、分離機ケース44を伝って多くの熱が奪わ
れる。すなわち、ガスは冷却され温度が低下する。そし
て、不純物が取り除かれた比較的低温のガスは、ガスフ
ァン47の動作により、送り管46の下端から吸込ま
れ、乾燥装置3(熱風発生炉21)に送られる。なお、
分離された不純物は、底部45で集められ、分離機ケー
ス44の底面から排出される。
【0039】アルミ熱分離炉6は、図9に示すように、
アルミニウム含有物からなる製品、例えばラジエータ等
からアルミニウムを分離させるものであり、炉本体49
と、この炉本体49の内部にガスを供給するガス供給管
50と、炉本体49の内部に燃焼用空気を供給する空気
供給管51とを有している。炉本体49は、直方体の煉
瓦を積層して箱状に組付けたものであり、上面の中央に
はアルミ含有物を挿入させるための凹状の収容部52が
設けられ、炉本体49の下部には、ガス供給管50の一
端側を炉本体49の内部に挿入させるための開口53が
形成されている。
【0040】ガス供給管50の他端側は、ガスファン5
4を介してガス発生炉4の第二気化配管41に接続され
ており、ガス発生炉4で生成されたガスが供給される。
ガス供給管50の一端側は、炉本体49の内部に挿入さ
れており、先端で燃焼が行われる。つまり、ガス供給管
50の一端が、本発明の燃焼手段として機能している。
また、ガスファン54の回転速度はファン駆動手段55
によって変化させることが可能であり、収容部52の近
傍に配設された温度センサ56の検出温度が、予め定め
られた所定温度(アルミニウムの融点より高く且つ鉄ま
たは銅の融点より低い温度:例えば800℃)になるよ
うに、ガスファン54の回転速度が調整される。ここ
で、ガスファン54、ファン駆動手段55、及び温度セ
ンサ56を組合わせたものが、本発明の流量調整手段に
相当する。
【0041】空気供給管51には、燃焼用空気を強制的
に送り込むことができるように、送風機57が設けられ
ている。そして、この送風機57の吸込口の近傍には、
樹脂減容炉7の排気管67が延設されており、樹脂減容
炉7で生じる燃焼排気の一部が、炉本体49における燃
焼用空気として使用される。
【0042】このように、炉本体49の内部で燃焼が行
われると、炉本体49の収容部52内に収容されたアル
ミ含有物は、加熱され高温状態となる。そして、収容部
52の温度が、アルミニウムの融点より高く且つ鉄また
は銅の融点より低い温度となるため、アルミニウムのみ
を溶解して分離させることができる。
【0043】樹脂減容炉7は、図10に示すように、廃
棄樹脂製品の容積を減少し、後工程における作業を容易
にさせるためのものであり、円筒状の横長の燃焼室59
と、この燃焼室59に接続された断面長方形の筒体であ
る減容室60とを有している。燃焼室59の周面には、
ガス発生炉4の第二気化配管41に接続されたガス供給
管61が挿入されており、また、燃焼室59の端面に形
成された開口62に臨むように送風機63が備えられて
いる。なお、ガス供給管61には、ガスファン(図示し
ない)が介装されている。燃焼室59の内部で燃焼が行
われると、すなわち、ガス供給管61の先端が燃焼手段
として作用すると、送風機63によって送風された空気
が温められ、熱風状態となって減容室60に送られる。
そして、減容室60内では、熱風は下方から上方に向か
って流れる。
【0044】減容室60の壁面には、窓64が設けら
れ、減容室60内へ廃棄樹脂製品を挿入することが可能
となっている。また、減容室60の内部には、窓64よ
りも低い位置に配置された載置台65と、載置台65の
下方であって熱風の影響を受けない位置に配置された受
取部材66とが設けられている。載置台65は、廃棄樹
脂製品が載置される台であり、格子状の形状を呈してい
る。また、受取部材66は、載置台65の目を抜けて落
下する溶融樹脂を受止めるものであり、内部に水が貯め
られている。
【0045】したがって、廃棄樹脂製品を挿入窓64か
ら挿入し、載置台65の上に置くことにより、廃棄樹脂
製品を、燃焼室59から送られてくる熱風により加熱す
ることができる。そして、加熱され溶けた樹脂は、載置
台65の目を抜けて自然落下し、受取部材66の中に落
る。受取部材66には水が貯められているため、溶融樹
脂は冷却され再び固化する。ところで、載置台65の上
に置かれた廃棄樹脂製品に対して下方から熱風が供給さ
れるため、廃棄樹脂製品は下部側から徐々に溶け、溶け
た部分から順に落下する。このため、効率よ溶かすこと
ができる。なお、固化した樹脂は、元の形をとどめず隙
間が無くなるため、溶ける前の廃棄樹脂製品と比べ、そ
の容積が大幅に減少される。
【0046】なお、減容室65内を下方から上方に向か
って流れた熱風(燃焼排気を含む)は、排気管67(図
9参照)を介して、アルミ熱分離炉6における送風機5
7の近傍、及びガス発生炉4における送風機34の近傍
へ送られ、各炉6,4において燃焼用空気の一部として
使用される。つまり、樹脂減容炉7から発生した排気
は、各炉6,4の燃焼手段によって焼成され、これによ
り排気に含まれる樹脂の臭いを消すことができる。
【0047】ところで、上記のように、ガス発生炉4で
生成されたガスは、第一気化配管40、第二気化配管4
1、送り管46、またはガス供給管28,50,61等
の配管(まとめてガス供給管70とする)を介して、乾
燥装置3、気化冷却分離機5、アルミ熱分離炉6、また
は樹脂減容炉7に送られるが、ガス発生炉4で生成され
たガスの中には不純物としてタールが含まれている。そ
して、これらのガス供給管70内をガスが通過する際
に、ガス供給管70内にタールが堆積すると、タールに
よってガス供給管70が閉塞される恐れがある。特に、
堆積したタールが固まると、容易に取除くことができ
ず、ややもすると、ガス供給管70を交換しなければな
らない事態となる。
【0048】そこで、本実施形態の処理システムSで
は、図11に示すように、ガス供給管70は、水平面に
対して斜めまたは垂直に配設された配管のみから構成さ
れており、水平面に対して平行な状態で配設された配管
を備えていない。また、ガス供給管70には、配管の長
手方向が下向から上向に変化する点、すなわち下側屈曲
点0の位置に、タール排出口71が設けられている。こ
れによれば、生成されたガス中に含まれるタールTがガ
ス供給管70の内面に付着しても、付着したタールT
は、ガス供給管70の傾きに従って低い位置へと流れ
る。つまり、タール排出口71を中心として、その上流
側のガス供給管70aに付着したタールTも、下流側の
ガス供給管70bに付着したタールTも、下側屈曲点0
に向かって流れ、タール排出口71から排出される。し
たがって、ガス供給管70の途中にタールTが残留する
ことがなく、タールTによるガス供給管70の閉塞が防
止される。なお、タール排出口71よりも下流側のガス
供給管70bにガスファン72を設けることにより、下
側屈曲点0の付近を負圧状態とすることができ、この場
合にはタール排出口71を閉塞する手段がなくても、そ
のタール排出口71からガスが流出することはない。
【0049】次に、本実施形態の処理システムS全体に
おける処理動作について、図2に基づき説明する。処理
システムSでは、アルミニウムの分離及び廃棄樹脂製品
の減容を行うため、アルミ熱分離炉6及び樹脂減容炉7
において燃焼を行っており、この燃焼に使用するガスを
ガス発生炉4で生成している。つまり、ガス生成用の材
料として廃棄木材Mが使用され、廃棄木材Mの熱分解に
より生成されたガスは、各炉6,7において燃焼され有
効に利用される。すなわち、処理システムS全体がアル
ミニウムの分離及び廃棄樹脂製品の減容を行うためのプ
ラントとして機能している。そこで、ガス生成用の材料
である廃棄木材Mと、生成されるガスの処理とを中心に
説明する。
【0050】廃棄木材Mは、まず切断機1によって適当
な長さに切断され、その後、篩仕分け機2に投入され
る。篩仕分け機2では、篩12を回転させることにより
廃棄木材Mを転動させ、廃棄木材Mに付着している土砂
を取除く。なお、廃棄木材Mの長さが比較的短い場合に
は、切断機1による処理を省くことができ、廃棄木材M
に土砂が付着していない場合には、篩仕分け機2による
処理を省くことができる。
【0051】土砂が除去された廃棄木材M、または土砂
が付着していない廃棄木材Mは、乾燥装置3の収容室2
2に投入される。収容室22では、廃棄木材Mを上下両
方向から温め、廃棄木材Mに含まれる残留水分を除去す
ることにより、廃棄木材Mを乾燥させる。
【0052】乾燥した廃棄木材Mは、ガス発生炉4の燃
焼室33に投入される。ガス発生炉4では、廃棄木材M
を乾留、すなわち空気量を制限して熱分解させる。これ
により廃棄木材Mは細片化または粉末化される。
【0053】一方、ガス発生炉4において、廃棄木材M
を熱分解することにより生成されたガスは、その一部が
第一気化配管40を通って、気化冷却分離機5に送られ
る。気化冷却分離機5では、供給されるガスを分離機ケ
ース44の内部で旋回させることにより、ガス中に含ま
れている不純物を分離させるとともに、ガスを冷却す
る。なお、このようにガスから不純物を取除き、且つ冷
却させることにより、このガスでエンジンを駆動するこ
とも可能となり、さらにこのエンジンによって発電機を
駆動することにより電力を発生させることも可能とな
る。
【0054】気化冷却分離機5を通ったガスは、送り管
46及びガス供給管28を介して、乾燥装置3の熱風発
生炉21に送られる。そして、熱風発生炉21では、供
給されたガスを燃焼させることにより空気を加熱し、加
熱された空気によって廃棄木材Mを乾燥させる。つま
り、ガス発生炉4において生成されたガスの一部が、乾
燥装置3におけるエネルギー源として有効に利用され
る。
【0055】また、ガス発生炉4において生成されたガ
スの残りは、第二気化配管41を通って、アルミ熱分離
炉6、及び樹脂減容炉7に送られる。アルミ熱分離炉6
では、供給されたガスを燃焼させることにより、アルミ
ニウム含有物を加熱して、アルミニウム含有物からアル
ミニウムを分離させる。また、樹脂減容炉7では、供給
されたガスを燃焼させることにより空気を加熱し、加熱
された空気によって廃棄樹脂製品を加熱する。これによ
り廃棄樹脂製品の容積が減少する。このように、ガス発
生炉4において生成されたガスの一部(残り)が、アル
ミ熱分離炉6及び樹脂減容炉7におけるエネルギー源と
して有効に利用される。
【0056】このように、上記の処理システムSでは、
廃棄木材Mを利用してガスを生成し、生成されたガスを
用いて、アルミニウムの分離、廃棄樹脂製品の減容、及
び廃棄木材Mの乾燥を行うため、従来焼却されていた廃
棄木材Mを資源として有効利用することが可能である。
【0057】上記の処理システムSにおけるアルミ熱分
離炉6では、ガスの供給量を調整する流量調整手段を備
えるため、アルミニウム含有物を適度な温度で加熱する
ことができ、アルミニウム含有物からアルミニウムを確
実に分離させることが可能である。
【0058】上記の処理システムSにおける樹脂減容炉
7では、熱風の通路に廃棄樹脂製品が載置されるため、
廃棄樹脂製品全体を十分に加熱することができ、しか
も、加熱により溶融した樹脂は載置台65を抜けて受取
部材66の上に落ち冷却されることから、廃棄樹脂製品
を確実に減容することができるとともに、溶融された樹
脂を固化して後工程に送ることができる。なお、樹脂減
容炉7では、廃棄樹脂製品を熱風によって加熱するのみ
であり、廃棄樹脂製品を燃焼させていないため、ダイオ
キシンが発生することはない。
【0059】上記の処理システムSにおける乾燥装置3
では、収容室22に収容された廃棄木材Mに対して熱風
が供給され、しかもその熱風は、収容室22の床から吹
出されるとともに、収容室22上方にも送られるため、
廃棄木材Mを上下から同時に加熱することができる。し
たがって、廃棄木材Mを速やかに乾燥させることが可能
である。
【0060】上記の処理システムSでは、全てのガス供
給管70が水平面に対して斜めまたは垂直に配設された
配管のみから構成されており、また、下側屈曲点Oの位
置にタール排出口71が設けられているため、ガス中に
含まれるタールをタール排出口71から排出することが
でき、タールTによるガス供給管70の閉塞を防止する
ことができる。
【0061】さらに、上記の処理システムSでは、樹脂
減容炉7から流出する排気を、ガス発生炉4やアルミ熱
分離炉6において燃焼用空気の一部として焼成させてい
るため、排気中の臭いが消され、樹脂特有の臭いが外部
等に広がることが防止できる。
【0062】以上、本発明について実施形態を挙げて説
明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるもの
ではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しな
い範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能であ
る。
【0063】すなわち、本実施形態の処理システムSで
は、ガス発生炉4で生成されたガスを、乾燥装置3、ア
ルミ熱分離炉6、及び樹脂減容炉7における三つの燃焼
手段において燃焼させるようにしたが、いずれか一つま
たは二つの燃焼手段において燃焼させるようにしてもよ
い。
【0064】また、本実施形態の処理システムSでは、
廃棄木材Mを切断する切断機1や、廃棄木材Mに付着し
ている土砂を除去する篩仕分け機2を備えるものを示し
たが、廃棄木材Mを切断する必要がない場合や、廃棄木
材Mに土砂が付着していない場合には、これらの装置を
設けなくてもよい。
【0065】さらに、本実施形態の処理システムSで
は、アルミ分離炉6において、アルミニウム含有物を適
度な温度に加熱するために、ガスの供給量をガスファン
54によって調整するものを示したが、ガス供給管50
に流量制御弁を介設し、流量制御弁によってガスの供給
量を調整するようにしても構わない。また、収容部52
の近傍に温度センサ56を設け、温度センサ56で検出
される温度が予め定められた所定温度になるようにガス
の供給量を自動調整するものを示したが、作業者自身が
手動操作により調整するようにしてもよい。しかし、上
記実施形態のようにフィードバック制御により自動調整
することにより、収容部52の温度、すなわちアルミニ
ウム含有物の温度を確実に適度な温度に維持することが
できる。
【0066】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明の廃棄木
材の処理システムは、廃棄木材からガスを生成し、生成
したガスを利用してアルミニウムの分離を行うため、廃
棄木材を資源として有効利用することができる。
【0067】請求項2の発明の廃棄木材の処理システム
は、請求項1の発明の廃棄木材の処理システムの効果に
加えて、アルミ熱分離炉では、流量調整手段の動作によ
り、アルミニウム含有物を適度な温度で加熱することが
でき、アルミニウム含有物からアルミニウムを確実に分
離させることができる。
【0068】請求項3の発明の廃棄木材の処理システム
は、廃棄木材からガスを生成し、生成したガスを利用し
て廃棄樹脂製品の容積を減少させるため、廃棄木材を資
源として有効利用することができる。
【0069】請求項4の発明の廃棄木材の処理システム
は、請求項3の発明の廃棄木材の処理システムの効果に
加えて、樹脂減容炉では、熱風の通路に廃棄樹脂製品が
載置されるため、廃棄樹脂製品全体を効率よく加熱する
ことができ、廃棄樹脂製品の容積を確実に減少させるこ
とが可能である。
【0070】請求項5の発明の廃棄木材の処理システム
は、廃棄木材からガスを生成し、生成したガスを利用し
て乾燥装置に収容された廃棄木材、すなわちガス発生炉
に投入される予定の廃棄木材を乾燥させている。このた
め、ガス発生炉では、乾燥した廃棄木材を使用してガス
を生成することが可能となり、廃棄木材の熱分解が促進
され、ガスを効率良く生成することができる。
【0071】請求項6の発明の廃棄木材の処理システム
は、請求項5の発明の廃棄木材の処理システムの効果に
加えて、乾燥装置では、収容室に収容された廃棄木材に
対して上下から同時に加熱することができる。したがっ
て、廃棄木材を速やかに乾燥させることが可能である。
【0072】請求項7の発明の廃棄木材の処理システム
は、請求項1乃至請求項6のいずれか一つの発明の廃棄
木材の処理システムの効果に加えて、生成されたガスに
含まれるタールが、配管の途中に残留することが抑制さ
れ、タールの固化による配管の閉塞を防止することがで
きる。
【0073】請求項8の発明の廃棄木材の処理システム
は、請求項7の発明の廃棄木材の処理システムの効果に
加えて、配管の下側屈曲点に設けられたタール排出口か
ら、確実にタールを排出することができ、配管の中にタ
ールが残留することを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である廃棄木材の処理シス
テムの構成を示す概略平面図である。
【図2】本発明の一実施形態である廃棄木材の処理シス
テムの構成を示す説明図である。
【図3】廃棄木材の処理システムにおける切断機の構成
を示す説明図である。
【図4】廃棄木材の処理システムにおける篩仕分け機の
構成を示す斜視図である。
【図5】廃棄木材の処理システムにおける乾燥装置の構
成を示す斜視図である。
【図6】廃棄木材の処理システムにおけるガス発生炉の
構成を示す斜視図である。
【図7】廃棄木材の処理システムにおけるガス発生炉の
要部の構成を示す縦断面図である。
【図8】廃棄木材の処理システムにおける気化冷却分離
機の構成を示す斜視図である。
【図9】廃棄木材の処理システムにおけるアルミ熱分離
炉の構成を示す斜視図である。
【図10】廃棄木材の処理システムにおける樹脂減容炉
の要部の構成を示す斜視図である。
【図11】廃棄木材の処理システムにおけるガス供給管
の一部を示す断面図である。
【符号の説明】
S 廃棄木材の処理システム(処理システム) 3 乾燥装置 4 ガス発生炉 6 アルミ熱分離炉 7 樹脂減容炉 22 収容室 23 第一空気供給路 25 吹出孔 26 第二空気供給路 28 ガス供給管 40 第一気化配管(ガス供給管) 41 第二気化配管(ガス供給管) 50 ガス供給管 52 収容部 54 ガスファン(流量調整手段) 55 ファン駆動手段(流量調整手段) 56 温度センサ(流量調整手段) 61 ガス供給路 65 載置台 66 受取部材 63 送風機 70 ガス供給管 71 タール排出口
フロントページの続き Fターム(参考) 4D004 AA07 AA12 AA16 BA03 BA05 CA07 CA08 CA12 CA27 CA41 CA42 CB31 CB36 DA02 DA11 4F301 AA11 AA21 AA30 AC12 AD02 BA21 BF17 BF29 4K001 AA02 BA22 BA24 DA05 GA03 GB09

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄木材を熱分解することによりガスを
    生成するガス発生炉と、 該ガス発生炉で生成したガスの通路となるガス供給管
    と、 該ガス供給管を通って供給されたガスを燃焼する燃焼手
    段を有し、燃焼の際に発生した熱によりアルミニウム含
    有物を加熱し、該アルミニウム含有物からアルミニウム
    を分離させるアルミ熱分離炉とを具備することを特徴と
    する廃棄木材の処理システム。
  2. 【請求項2】 前記アルミ熱分離炉に形成され、前記ア
    ルミニウム含有物が収容される収容部と、 前記ガス供給管の途中に介装され、前記燃焼手段へ供給
    されるガスの流量を調整する流量調整手段とを備えるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の廃棄木材の処理システ
    ム。
  3. 【請求項3】 廃棄木材を熱分解することによりガスを
    生成するガス発生炉と、 該ガス発生炉で生成したガスの通路となるガス供給管
    と、 該ガス供給管を通って供給されたガスを燃焼する燃焼手
    段を有し、燃焼の際に発生した熱により廃棄樹脂製品を
    加熱し、該廃棄樹脂製品の容積を減少させる樹脂減容炉
    とを具備することを特徴とする廃棄木材の処理システ
    ム。
  4. 【請求項4】 前記樹脂減容炉は、前記廃棄樹脂製品が
    載置される格子状の載置台と、 前記燃焼手段によって温められた空気を、前記載置台の
    下方から上方に向けて流す送風機と、 前記載置台の下方に配設され、溶融した廃棄樹脂製品を
    受ける受取部材とを備えることを特徴とする請求項3に
    記載の廃棄木材の処理システム。
  5. 【請求項5】 廃棄木材を熱分解することによりガスを
    生成するガス発生炉と、 該ガス発生炉で生成したガスの通路となるガス供給管
    と、 該ガス供給管を通って供給されたガスを燃焼する燃焼手
    段を有し、燃焼の際に発生した熱により前記ガス発生炉
    へ送られる廃棄木材を加熱し、該廃棄木材に含まれる残
    留水分を除去する乾燥装置とを具備することを特徴とす
    る廃棄木材の処理システム。
  6. 【請求項6】 前記乾燥装置は、廃棄木材を収容する収
    容室と、該収容室の下方に配設され、前記燃焼手段によ
    って温められた空気を前記収容室の床に設けられた複数
    の吹出孔を介して前記収容室に供給する第一空気供給路
    と、 吹出口が前記収容室の上部側に臨むように配設され、前
    記燃焼手段によって温められた空気を前記収容室の上部
    に供給する第二空気供給路とを備えることを特徴とする
    請求項5に記載の廃棄木材の処理システム。
  7. 【請求項7】 前記ガス供給管は、水平面に対して斜め
    または垂直に配設された配管のみから構成されているこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一つに
    記載の廃棄木材の処理システム。
  8. 【請求項8】 前記ガス供給管は屈曲しており、前記配
    管が下向から上向に変化する下側屈曲点の位置に、前記
    ガス中に含まれるタールを排出するためのタール排出口
    を有することを特徴とする請求項7に記載の廃棄木材の
    処理システム。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2678215C1 (ru) * 2017-07-17 2019-01-24 Мансур Эльмырзаевич Аюбов Пиролизная мусоросжигательная установка

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