JP2001212413A - ろ過材、ろ過装置、食用油循環装置及び使用済みろ過材の利用方法 - Google Patents

ろ過材、ろ過装置、食用油循環装置及び使用済みろ過材の利用方法

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JP2001212413A
JP2001212413A JP2000353764A JP2000353764A JP2001212413A JP 2001212413 A JP2001212413 A JP 2001212413A JP 2000353764 A JP2000353764 A JP 2000353764A JP 2000353764 A JP2000353764 A JP 2000353764A JP 2001212413 A JP2001212413 A JP 2001212413A
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filtration
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filter
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Michiyoshi Takamori
道美 鷹森
Kintaro Hori
金太郎 堀
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TASUKU CORP KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ろ過作用に優れ、かつ省資源化が図れるろ過
材を提供する。 【解決手段】 ろ過材26は、パルプを離解して綿状か
つ嵩高状の不定形とし、パルプを構成するセルロース繊
維の毛羽立ちを利用して食用油中の不純物を吸着させ、
その吸着効率を上げる。また、ろ過材26は所定の形状
にモールド成形すれば、取り扱いが容易になる。さら
に、活性炭、活性白土を含ませれば、それぞれ脱臭、脱
色効果に優れたものになる。また、使用済みろ過材は有
機肥料などとして利用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食用油や水道水の
ろ過に最適なろ過材に関する。また、本発明は、ろ過装
置、食用油循環装置及び使用済みろ過材の利用方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】フライ槽内の食用油等の油脂を構成する
脂肪酸のうち、不飽和結合した成分は保存、加工、ある
いは調理等の影響を受けやすく、特に、不飽和脂肪酸
は、空気や熱による影響を受け酸化し、その結果、生成
された過酸化物は酸敗臭を出す。また、フライ槽内の食
用油には、天かすやパン粉などの不純物を含んでおり、
これらも酸化しているので、丁寧に除去する必要があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、これらの酸化物
や不純物の除去用に、ろ過装置が使用されているが、こ
のろ過材としては、種々の素材が使用されていたが、ほ
とんどが抄紙したものでろ過層が薄いため、酸化物の除
去効果が少ないといった難点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決してろ過機能を向上させ、さらに環境にも考慮した
ろ過材及びろ過装置について鋭意検討した結果、ろ過材
として抄紙したものを使用する代わりに、パルプを離解
して綿状かつ嵩高状の不定形とし、パルプを構成するセ
ルロース繊維の毛羽立ちを利用して流体中の不純物を吸
着するようにすれば、抄紙工程が省略でき、綿状かつ嵩
高状の不定形のものの使用により、吸着効率が向上する
ことを見出した。
【0005】しかも、使用するパルプ材として、新生パ
ルプを使用するよりも、再生パルプを使用した方が省資
源化に繋がる。再生パルプとしては、牛乳パックや酒パ
ックなどを利用すればよい。これらの表面のラミネート
フィルムが積層されているが、再生時のパルプ製造工程
では、使用済みパックを熱処理するので、パック表面の
ラミネートフィルムや糊成分が除去され、安全かつ良質
の超極細の植物繊維のみが残る。これらの処理は熱湯中
で行われ、その間、撹拌しているので、これを乾燥させ
ると、ばらばらな綿状の不定形ろ過材が完成する。従っ
て、ろ過材は、その不定形故に、ろ過流路の形状に合わ
せて配置することができ、例えば、どのような形状のろ
過容器にも適用できることになる。
【0006】上記ろ過材の使用量は、ろ過対象物に応じ
て適宜選択できるが、食用油をろ過対象物とした場合、
ろ過材密度を0.06〜0.40g/cm3の範囲に圧
縮して使用すれば、たんぱく質、炭水化物、脂肪などの
不純物の吸着除去作用が有効に発揮するとの知見が得ら
れた。また、ろ過材は、所定の形状にモールド成形され
ていてもよい。また、ろ過材は、活性炭、活性白土を含
んでいてもよい。
【0007】ろ過対象物としては、セルロース繊維の毛
羽立ちを利用して対象物中の不純物を吸着除去できるも
のならば、液体や気体を問わず適用可能であり、食用油
や写真現像液、水道水をろ過対象物として例示できる。
【0008】ろ過対象物が食用油の場合、酸敗して黒変
した油を、新生油と変わらない香りと色に変化させるこ
とができた。また、食用油などをろ過対象物とした場
合、除去された不純物などが環境を破壊するおそれがな
いので、使用済みろ過材を有機肥料として利用すること
ができ、省資源化と環境に優しいろ過材を提供できるこ
とになる。
【0009】ろ過材の設置態様としては、ろ過材単独、
また、他のろ過補助材と組み合わせた態様のいずれをも
採用可能であるが、特に、ろ過容器内に第1の多孔板、
第1の金網、ろ過材、第2の金網及び第2の多孔板が順
次積層したろ過層とするのが好適である。
【0010】上記第1の多孔板及び第2の多孔板は、全
面にわたって多数の孔が形成された板状のものであっ
て、流量調整機能と大径不純物の除去機能とを有してい
る。また、第2の多孔板の外周部に取り出し棒の下端を
止着しておけば、ろ過容器からろ過層全体を容易に取り
出すことができる。
【0011】第1の金網は、多孔板の機能がさらに増大
されて、ろ過流体を全面に拡散させる機能と、不純物の
除去機能とを有している。また、第2の金網は、第1の
金網と同様な機能を有する他、細かい綿毛を引っ掛ける
役目を担っている。この金網の網目(メッシュ)は、ろ
過対象物によって適宜選択可能であるが、食用油の場
合、18〜30メッシュ(開口径が0.850mm〜
0.710mm)が好適である。
【0012】上記ろ過層の態様は、各種流体のろ過に適
用可能であるが、特に、フライ槽における食用油のろ過
装置に好適である。この場合、フライ槽の出口側にろ過
容器を設けて、内部にろ過層を配置することになる。ろ
過容器の出口側は、回収容器あるいはフライ槽への循環
路のいずれであってもよい。
【0013】循環方式の場合、フライ槽の出口側と入口
側とを接続する循環路に循環ポンプを接続し、この循環
ポンプよりも循環路の上流側にろ過装置を介在させる構
成が採用できる。このような構成を採用すると、ろ過容
器内のろ過材は、ポンプにより吸引圧縮されて上記所望
の密度に到達するので、ろ過材を容器に収容後に加圧し
て圧縮する必要がない。
【0014】循環ポンプを使用しない、すなわち循環方
式を採用しない場合は、ろ過層の上側に重石を載せる
か、又は適当な加圧手段を採用して、ろ過材を加圧圧縮
する構成を採用すればよい。
【0015】加圧手段としては、例えば、ろ過容器内径
よりもわずかに大径の長さを有する金属製あるいは合成
樹脂製の板ばねを多孔板の上から被せ、多孔板の中央付
近に板ばねの中央が圧接するように構成すれば、多孔板
がろ過層側に加圧されて、所望密度のろ過材が得られ
る。なお、板ばねは、その長さ方向中央付近に円板部を
形成して多孔板との接圧面積を大きくすれば、多孔板に
均一が加圧力を加えることができる点で好適である。
【0016】上記ろ過装置は、水道水のろ過装置として
も適用可能であるが、この場合、水道水の流路に第1の
ろ過層と第2のろ過層とを順次配列し、第1のろ過層と
して上記のろ過層を採用し、第2のろ過層として、パル
プを離解してフレーク状としたものを流水中に浮遊させ
るように配置し、パルプを構成するセルロース繊維の毛
羽立ちを利用して流水中の不純物を吸着させる構成を採
用すれば、二重のろ過作用が有効に発揮できる。
【0017】特に、浮遊するフレーク状のろ過片は、そ
の毛羽立ちが大きく、不純物の吸着に適している。ま
た、流水中に浮遊させる形態であるために、流水量を十
分確保でき、蛇口を開放しても流水量が極端に少なくな
ることもない。流水中における第1のろ過層と第2のろ
過層の配列数は1組に限らず、これらを複数個組合せて
配列してもよいことは勿論である。
【0018】なお、本発明はろ過材の物理的吸着作用に
より流体のろ過を行うものであるが、これに付加して、
ろ過容器に炭及び(又は)炭酸カルシウムを収容して不
純物の除去作用を補完させるようにしてもよい。特に、
水道水のろ過装置においては、ろ過流路の中間に炭及び
(又は)炭酸カルシウムを収容すれば、不純物の除去作
用が有効に発揮され、おいしい水が供給できることにな
る。
【0019】
【発明の実施の形態】[第1の実施形態]図1は本発明
の第1の実施形態を示すフライ装置の斜視図である。図
1のごとく、フライ装置1(フライヤー)は、フライ槽
2と、その出口側と入口側とを接続する循環路3と、こ
の循環路3に接続された循環ポンプ4と、循環ポンプ4
よりも上流側に介在されたろ過装置5とを備えている。
【0020】フライ槽2には、その内部に2本の加熱筒
11を有し、内壁には、金網フィルター12によって囲
まれた食用油の循環路出口13が形成されている。ま
た、フライ槽1の周壁部には、循環路3を構成するパイ
プ15のパイプ入口16が臨設されている。さらに、フ
ライ槽1には食用油補充容器17が設置されている。
【0021】循環路3には循環ポンプ4及びろ過装置5
が介在されており、これらはフライ槽2の下側に設置さ
れている。循環ポンプ4よりも下流側には、ろ過装置5
に戻る戻り路18が接続されており、循環ポンプ4から
出た食用油の一部をろ過装置5に再び戻すようになって
いる。
【0022】図2は同じくろ過装置の断面図、図3はろ
過層の分解斜視図、図4はろ過層の要部拡大断面図であ
る。図示のごとく、ろ過装置5は、ろ過容器21内にろ
過層22が設けられており、このろ過層22は、第1の
多孔板24、第1の金網25、ろ過材26、第2の金網
27及び第2の多孔板28が順次積層された構成となっ
ている。
【0023】ろ過容器21は、図3のごとく、蓋付き深
底円筒状のものであって、その蓋部29にフライ槽2側
の循環パイプを接続する第1の入口30と、循環路3の
循環ポンプよりも下流側バイパス路31に接続される第
2の入口32と、底部中央に設けられた出口33とを有
し、容器底部34が出口側に向かって下り傾斜し、ろ過
後の食用油を出口側に効率よく導くようになっている。
【0024】第1の多孔板24及び第2の多孔板28
は、金属製の板材であって、全面にわたって多数の孔3
6がその中心から放射状に形成され、その孔径は2〜1
0mm程度、好ましくは5mm程度に設定され、流量調
整機能と大径不純物の除去機能とを有している。第1の
多孔板24の中心には取り出し摘み23が取り付けら
れ、また、第2の多孔板28の外周部には、ろ過層全体
を容器21から取り出す際に、取り出しが容易に行える
ように少なくとも2本の取り出し棒38の下端が止着さ
れている。
【0025】第1の金網25及び第2の金網27は、多
孔板24、28の機能をさらに増大させて、食用油を全
面に拡散させる機能と不純物除去機能とを有しており、
さらに第2の金網は細かい綿毛を引っ掛ける役目を担っ
ている。これら金網を構成する線材径は3〜5mmであ
って、その網目(メッシュ)は、18〜30メッシュ
(開口径が0.850〜0.710mm)に設定されて
いる。
【0026】ろ過材26は、パルプを離解して綿状かつ
嵩高状の不定形物であって、パルプを構成するセルロー
ス繊維の毛羽立ちを利用して流体中の不純物を吸着する
ものである。使用するパルプ材として、牛乳パックや酒
パックなどの再生パルプを利用し省資源化を図ることが
可能である。
【0027】これら牛乳パックなどの表面にはラミネー
トフィルムが積層されているが、再生パルプの製造工程
において、例えば、牛乳パックを5cm角程度に切断し
た後、これを120℃程度の熱湯中でチョッパにより撹
拌してほぐせば(約10分程度)、パック表面のラミネ
ートフィルムや糊成分が除去されるので、安全かつ良質
の超極細の植物繊維のみが残る。これをほぐし機の熱風
中で乾燥してほぐせば綿状の不定形ろ過材26が作成で
きる。
【0028】このろ過材26の設置方法は、まず、ろ過
容器21の底部に第2の多孔板28及び第2の金網27
を敷設し、次に所定量のろ過材26を収容し、その後、
第1の金網25、第1の多孔板24を被せてろ過層22
とする。このとき、投入するろ過材は直径20cm、高
さ3cmで35g程度投入する。ろ過層22の形成後に
ろ過容器21に食用油を充填し、循環ポンプ4で吸引し
た場合のろ過材高さを概ね1.2cm(直径20cmの
場合)に設定する。そうすると、ろ過材密度は概ね0.
09g/cm3に圧縮されて使用されることになる。
【0029】上記構成において、ろ過装置5のろ過層2
2では、第1の多孔板24により粒径の大きな不純物が
除去され、孔36を通って第1の金網25に導かれ、こ
こで金網によって油が拡散されて、綿状の植物繊維(セ
ルロース繊維)の毛羽立ちの間を前後左右下へと伝わ
り、不純物は植物繊維に吸着される。この吸着された不
純物は、ここを通る食用油に含まれる不純物をさらに吸
着することになる。
【0030】そして、ろ過材26を通って下方へ落下し
た油は、第2の金網27へと伝わり、ここで油によって
剥離したろ過材の細かい綿毛が金網に引っ掛かり、出口
側への流出を阻止することができる。そして、拡散され
た油は第2の多孔板28を通り、容器底部32の傾斜に
従って出口32に導かれ、循環ポンプ4側からフライ槽
2の入口16へ導かれる。
【0031】このとき、ろ過装置5では、循環ポンプの
性能により1分間に約2リットルの油をろ過できるが、
フライ槽2に1分間に約1リットルの油を戻し、残りの
1リットルのろ過された油は戻し路18からろ過装置5
に戻すようにする。そうすると、ろ過層22で何度もろ
過されるため、酸敗して黒変した食用油であっても新生
油とほとんど変わりない臭いと色の再生油となる。
【0032】なお、上記ろ過層22に付加して、活性炭
やカルシウムを金網製の容器に収容して、ろ過容器21
に投入しておけば、有機物質の除去や脱臭に有効とな
る。また、ろ過能力が低下してきた場合、ろ過容器21
の蓋部を開放して、取り出し棒28を引き上げると、ろ
過層全体を上方へ容易に引き上げることができる。
【0033】このろ過層22から取り出したろ過材26
は、これに含まれる不純物がパン粉や天かすなどの無害
物質であるため、使用済みろ過材26を有機肥料として
利用することができる。
【0034】[第2の実施形態]上述した第1の実施形
態では、ろ過材26の形状は不定形であったが、ろ過材
26の代わりに、所定の形状にモールド成形されたろ過
材を用いてもよい。このろ過材は、一般に用いられるモ
ールド成形機に、離解したパルプを投入して、予め定め
られた形状、例えば直径7.5cm、高さ1.5cmの
円筒形状にモールド成形されたものである。また、ろ過
材をモールド成形する際に、離解したパルプとともに、
活性炭や活性白土を混入してモールド成形してもよい。
【0035】例えば、一般家庭で使用するろ過材のよう
に、ろ過材を通過する食用油の温度が室温から120℃
までの食用油に用いられる低温用ろ過材の場合、重量パ
ーセント比で、離解したパルプ2〜3に対して活性炭1
となるように、離解したパルプに活性炭を混入すること
ができる。また、ろ過材の密度は0.1〜0.2g/c
3が好適である。好ましくは、パルプと活性炭との重
量パーセント比が、2:1になり、ろ過材の密度は0.
16g/cm3となるのがよい。このように、ろ過材が
所定の形状にモールド成形されているので、ろ過材単品
で取引しやすく、取引市場における流通コストも安い。
また、ろ過装置5内にこのろ過材を組み付けるのも容易
である。さらに、取り扱いが容易なため、家庭でも利用
しやすい。また、ろ過材の密度を一定の値に形成しやす
く品質面でのばらつきが少ない。また、ろ過材は活性炭
を含んでいるので、脱臭効果に優れている。一方、業務
用で使用するろ過材のように、ろ過材を通過する食用油
の温度が120℃以上の食用油に用いられる高温用ろ過
材の場合、重量パーセント比で、離解したパルプ2〜3
に対して活性白土1となるように、離解したパルプに活
性白土を混入することができる。また、ろ過材の密度は
0.2〜0.4g/cm3が好適である。このように、
ろ過材は活性白土を含んでいるので、脱色効果に優れて
いる。
【0036】なお、ろ過材は活性炭及び活性白土の双方
を含むものであってもよい。また、モールド成形された
ろ過材の形状は、円筒形状に限定されるものでなく、ろ
過装置の形状に応じて直方体形状であってもよい。
【0037】[第3の実施形態]図5は第3の実施形態
を示すろ過装置の断面図、図6は同じくろ過層の分解斜
視図である。本実施形態は、第1の実施形態のような循
環方式を採用しない場合に、ろ過材26を圧縮して適度
な密度に保持するためにろ過層加圧手段41を付設した
ものである。
【0038】加圧手段41としては、ろ過容器21の内
径よりもわずかに長いFRP製の板ばねが使用される。
この板ばね41は、第1の多孔板24の上から被せ、そ
の端部をろ過容器21の内側壁をスライドさせ、端部よ
りも中央部を下側(多孔板側)に位置させることで、多
孔板24の中央付近に板ばね41の中央が圧接するよう
になっている。板ばね41の長さ方向中央付近には大径
の円板部42が形成され、多孔板24との接圧面積を大
きくして多孔板24に均一な加圧力を与えるようになっ
ている。
【0039】また、多孔板24には、その中央に摘み2
3が突出されているので、これを回避するよう、板ばね
円板部42の中央に孔43が形成されている。
【0040】その他の構成は、上記第1の実施形態とほ
ぼ同様であるが、本実施形態では、循環方式を採用して
いないので、上蓋29には入口30、32が存在してい
ない点で第1の実施形態と異なる。
【0041】上記ろ過層22の設置操作は、第2の多孔
板28、第2の金網27、ろ過材26をろ過容器21に
収容した後、このろ過容器21に食用油等を充填してろ
過材26とろ過対象物とをなじませ、その後、第1の金
網25と第1の多孔板24とを被せ、さらに板ばね41
を上方から押圧して、ろ過材26に圧縮して所定の密度
に保つ。そうすると、ろ過材26と食用油とがなじんだ
状態となり、ろ過作用が円滑に行われることになる。
【0042】[第4の実施形態]図7は第4の実施形態
を示す水道水ろ過装置の断面図である。本実施の形態の
水道水ろ過装置50は、ステンレス製のろ過容器21と
上蓋29とがシリコンパッキン52を介して密封される
と共に止め金具53によって固定され、ろ過容器21の
底面中央には水道水入口54が連通接続され、上蓋29
の中央には水道水出口55が連通接続されている。
【0043】ろ過容器21の内部には、底面側から上方
に向かって、第1のろ過層22、備長炭などの炭を充填
した充填ろ過層57、パルプのフレークが浮遊する第2
のろ過層58、第1のろ過層と同一材料から構成される
第3のろ過層59が積層されている。充填ろ過層57と
第2のろ過層58とは、ろ過容器21に内装され、周面
及び底面に多数の孔60aが形成された有底円筒状の寸
胴60の内部に配置されている。
【0044】第1のろ過層22は、上記第3の実施形態
と同様に、板ばね41、第1の多孔板24、第1の金網
25、ろ過材26、第2の金網27及び第2の多孔板2
8が順次積層された構成であり、これに付加して、両金
網25、27の外周間には小径(約5mm)の間柱64
が介在されて両金網間の距離を一定に保つようにしてい
る。また、第2の多孔板28の底部に脚62が形成さ
れ、容器21の底面との間にわずかな空隙65を形成す
るようになっている。
【0045】有底円筒状の寸胴60は、ろ過容器21の
内径よりも小径に形成され、ろ過容器内壁との間に空隙
66を有する態様とされ、この空隙66が寸胴60の内
外を流通する流水路として機能している。この寸胴60
の底面は、第1ろ過層22の板ばね41上に載置されて
いる。
【0046】そして、寸胴60の内部は、その中央部で
小径(約5mm)の支柱68付き仕切板69によって上
下に区画され、仕切板69と寸胴底面との間の下側区画
部には、多数の備長炭70が立てた状態で充填されると
共に炭酸カルシウムが内蔵されている。この仕切板69
の上面には、寸胴60の内径よりもわずかに長いFRP
製の板ばね70が圧接され、仕切板69の浮き上がりを
防止できる構造となっている。
【0047】寸胴60の上側区画部は第2のろ過層58
となっており、この第2のろ過層58には、パルプ材を
離解してフレーク状としたものを流水中に浮遊できるよ
うに配置され、パルプを構成するセルロース繊維の毛羽
立ちを利用して流水中の不純物を吸着するようになって
いる。この浮遊するフレーク状のろ過片は、第1のろ過
層22を構成するろ過材26よりも、粗めに形成された
ものであって、毛羽立ちが多く、不純物の吸着に適して
いる。
【0048】この寸胴60の上方開口には、第3のろ過
層59が載置されている。この第3のろ過層59は、第
1のろ過層22と同様な構成であって、板ばね73、第
1の多孔板74、第1の金網75、ろ過材76、第2の
金網77及び第2の多孔板78が順次積層された構成で
あり、これに付加して、両金網75、77間に小径(約
5mm)の間柱79が介在されて両金網間の距離を一定
に保つようにしている。なお、第1のろ過層22及び第
3のろ過層59において、第1の多孔板と第1の金網、
及び第2の多孔板と第2の金網とは夫々接着剤等で一体
化されている。
【0049】上記構成において、入口54側からろ過容
器50内に入った水道水は、第1のろ過層22、充填ろ
過層57及び第2のろ過層58を通り、第3のろ過層5
9から出口55を通って蛇口側に供給されるが、各ろ過
層で重畳的に不純物が除去され、清水として蛇口に供給
される。特に、第1のろ過層22を通過した流水は、寸
胴60の底面から充填ろ過層57に入り、かつ上方の第
2のろ過層58から寸胴60の外側流水路66を通って
寸胴60の内部に戻る対流路を形成し、かつ第2のろ過
層58において、浮遊するフレーク状のろ過片の毛羽立
ちで不純物を効率良く除去する。そのため、水道水が第
3のろ過層59を通って蛇口に供給される水は、清水状
態となる。
【0050】なお、本発明は、上記実施の形態に限定さ
れるものではなく、本発明の範囲内で多くの修正・変更
を加えることができるのは勿論である。例えば、第4の
実施形態において、水道水ろ過装置は、蛇口より上流側
に設置した例を示したが、これに限らず、蛇口の下流側
に設置した場合も同様な効果が期待できる。また、上記
第1、第3の実施形態において、第1の多孔板24と第
1の金網25、あるいは第2の多孔板28と第2の金網
27とは別体で設けた例について説明したが、これらを
第4の実施形態に示すように、夫々接着剤等で一体化し
たものであってもよい。
【0051】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明に
よると、パルプを離解して綿状かつ嵩高状の不定形と
し、パルプを構成するセルロース繊維の毛羽立ちを利用
して流体中の不純物を吸着するようにしたので、吸着効
率が向上する。また、食用油のろ過材として使用した場
合、使用済みろ過材を有機肥料として利用できるなど、
環境に優しいろ過材を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態を示すフライ装置の
斜視図。
【図2】 図1のフライ装置に用いられるろ過容器の断
面図。
【図3】 図1のフライ装置に用いられるろ過層の分解
斜視図。
【図4】 図1のフライ装置に用いられるろ過層の要部
拡大断面図。
【図5】 第3の実施形態を示すろ過装置の断面図。
【図6】 図5のろ過装置に用いられるろ過層の分解斜
視図。
【図7】 第4の実施形態を示す水道水ろ過装置の断面
図。
【符号の説明】
1…フライ装置(フライヤー)、2…フライ槽、3…循
環路、4…循環ポンプ、5…ろ過装置、21…ろ過容
器、22…ろ過層、24,28…多孔板、25,27…
金網、26…ろ過材、41…板ばね、50…水道水ろ過
装置、58…第2のろ過層、59…第3のろ過層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 39/12 B01D 39/14 L 39/14 C 39/18 39/20 A 39/18 B01J 20/24 B 39/20 C02F 1/28 D B01J 20/24 E C02F 1/28 C05F 11/00 B01D 29/08 520C C05F 11/00 530D 540A 35/02 E

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルプを離解して綿状かつ嵩高状の不定
    形とし、パルプを構成するセルロース繊維の毛羽立ちを
    利用して流体中の不純物を吸着するようにしたろ過材。
  2. 【請求項2】 密度が0.06〜0.40g/cm3
    範囲に設定された請求項1記載のろ過材。
  3. 【請求項3】 所定の形状にモールド成形された請求項
    1または2に記載のろ過材。
  4. 【請求項4】 活性炭を含む請求項3記載のろ過材。
  5. 【請求項5】 活性白土を含む請求項3または4に記載
    のろ過材。
  6. 【請求項6】 ろ過容器内に第1の多孔板、第1の金
    網、ろ過材、第2の金網及び第2の多孔板が順次積層し
    たろ過層が設けられ、前記ろ過材が請求項1〜5のいず
    れか一項に記載のろ過装置。
  7. 【請求項7】 前記ろ過層と、パルプを離解してフレー
    ク状としてものであって流水中に浮遊するように配置
    し、パルプを構成するセルロース繊維の毛羽立ちを利用
    して流水中の不純物を吸着するようにした第2のろ過層
    が、 水道水の流路に配列される請求項6記載のろ過装置。
  8. 【請求項8】 フライ槽の出口側と入口側とを接続する
    食用油の循環路に循環ポンプが接続され、この循環ポン
    プよりも循環路の上流側に請求項6記載のろ過装置が介
    在された食用油循環装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の食用油循環装置に使用し
    たろ過材を有機肥料として利用する使用済みろ過材の利
    用方法。
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