JP2001199030A - 化粧シート及びこれを用いた壁装材 - Google Patents

化粧シート及びこれを用いた壁装材

Info

Publication number
JP2001199030A
JP2001199030A JP2000308836A JP2000308836A JP2001199030A JP 2001199030 A JP2001199030 A JP 2001199030A JP 2000308836 A JP2000308836 A JP 2000308836A JP 2000308836 A JP2000308836 A JP 2000308836A JP 2001199030 A JP2001199030 A JP 2001199030A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
moisture
layer
decorative sheet
decorative
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000308836A
Other languages
English (en)
Inventor
Seishi Ikemoto
精志 池本
Hironori Kamiyama
弘徳 上山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2000308836A priority Critical patent/JP2001199030A/ja
Publication of JP2001199030A publication Critical patent/JP2001199030A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1の目的は、透湿性(調湿機能)を有し、
室内の湿度変化に対しても表面に結露を生じることがな
く、また、黴(かび)等の微生物が表面に繁殖すること
がない化粧シートを提供することである。また、第2の
目的は、本発明の化粧シートを吸(放)湿機能を有する
石膏ボード等の健康型下地材に積層することにより健康
的な住環境をもたらすことができる壁装材を提供するこ
とである。 【解決手段】 透湿性を有する基材の一方の面に透湿性
かつ非透水性を有する透湿防水層を介して装飾層を積層
したことを特徴とする化粧シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅等の壁面や天
井面等に用いられる化粧シートに関し、さらに詳しく
は、雰囲気の相対湿度の変動を小さくすることが可能な
調湿機能、すなわち、透湿性を有する化粧シート及びこ
れを用いた壁装材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、住宅等の壁面や天井面等に、印刷
や発泡、凹凸模様等を施した意匠性に優れた化粧シート
が用いられている。この化粧シートの代表的なものとし
ては、紙基材上に塩化ビニル樹脂層を形成したものが使
用されているが、これは透湿性に劣り、外界の温度が変
化した場合、あるいは、室内等の湿度が変化した場合等
に、住宅内部の湿度変化幅を小さくして湿度変化を収束
するための調湿機能を有していないのが一般的である。
【0003】このような化粧シートが内装された室内等
において、湿度が高くなると、単に不快指数が上がるの
みならず、化粧シートの表面に結露が発生し、化粧シー
トの表面に黴(かび)等の微生物が繁殖するという問題
があり、このような問題の発生しない化粧シートが要望
されていた。
【0004】また、近年、化粧シートを積層する下地材
として、健康的な住環境を提供することを目的に、たと
えば、吸(放)湿機能を有する石膏ボード等の健康型下
地材が開発され、このような健康型下地材を活かすこと
ができる透湿性を有する化粧シートが要望されると共
に、この化粧シートを吸(放)湿機能を有する石膏ボー
ド等の健康型下地材に貼合した壁装材が要望されてい
た。
【0005】さらに、上記のような吸(放)湿機能を有
する壁装材を壁下張材に貼設した場合に、前記壁装材と
前記壁下張材との間に内部結露が発生して黴等の微生物
が繁殖することや極端な場合には前記壁下張材を傷める
ということが危惧され、内部結露を防止することができ
る壁装材が要望されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、上記
問題を解決する目的でなされたものであり、第1の目的
は、透湿性(調湿機能)を有し、室内の湿度変化に対し
ても表面に結露を生じることがなく、また、黴(かび)
等の微生物が表面に繁殖することがない化粧シートを提
供することである。また、第2の目的は、本発明の化粧
シートを吸(放)湿機能を有する石膏ボード等の健康型
下地材に積層することにより健康的な住環境をもたらす
ことができると共に、壁下張材との間に内部結露が生じ
ない壁装材を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記のよ
うな問題点を解決するために、請求項1記載の発明の化
粧シートは、透湿性を有する基材の一方の面に透湿性か
つ非透水性を有する透湿防水層を介して装飾層を積層し
たことを特徴とするものである。
【0008】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の化粧シートにおいて、前記透湿防水層がシートから
なり、前記基材に透湿性を有する接着剤層を介して積層
されていることを特徴とするものである。
【0009】上記のように構成することにより、防水性
に優れると共に、透湿性(調湿機能)を有する化粧シー
トとすることができる。
【0010】また、請求項3記載の発明の壁装材は、請
求項1、2のいずれかに記載する化粧シートが、前記装
飾層を表出するように平板状下地材の一方の平板面に積
層されていることを特徴とするものである。このように
構成することにより、防水性に優れると共に、透湿性
(調湿機能)を有する壁装材とすることができ、健康的
な住環境を提供することができる。
【0011】また、請求項4記載の発明は、請求項3記
載の壁装材において、前記平板状下地材の他方の平板面
に防湿層が設けられていることを特徴とするものであ
る。このように構成することにより、壁装材と壁下張材
との間に生じる内部結露を防止することができ、黴等の
微生物の繁殖を防止することができると共に、壁下張材
の損傷を防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】上記の本発明について、図面等を
用いて以下に更に詳しく説明する。まず、図1は本発明
にかかる化粧シートの基本的な層構成を示す断面図、図
2は本発明にかかる化粧シートの一実施例の層構成を示
す断面図、図3は本発明にかかる化粧シートの他の実施
例の層構成を示す断面図、図4は本発明にかかる壁装材
の一実施例を示す断面図、図5は本発明にかかる壁装材
の他の実施例を示す断面図であり、図中の1,1’,
1''は化粧シート、2は透湿性を有する基材、3は透湿
性を有する接着剤層、4は透湿性かつ非透水性を有する
透湿防水層、5は装飾層、6は平板状下地材、7は接着
剤層、8は防湿層、10,10’は壁装材、51は発泡層、52
は印刷絵柄層、53は透明紙をそれぞれ示す。
【0013】図1は本発明にかかる化粧シートの基本的
な層構成を示す断面図であって、化粧シート1は透湿性
を有する基材(以下、透湿性基材と呼称する)2の一方
の面に透湿性を有する接着剤層(以下、透湿性接着剤層
と呼称する)3を介して透湿性かつ非透水性を有する透
湿防水層4を設けると共に、該透湿防水層4上に装飾層
5を設けたものである。
【0014】前記透湿性基材2としては、壁紙用の難燃
紙(パルプ主体のシートをスルファミン酸グアニジン、
燐酸グアニジンなどの難燃剤で処理したシート)、水酸
化アルミニウムや水酸化マグネシウムなどの無機質剤を
混抄した無機質紙、上質紙,薄葉紙,和紙等の一般紙な
ど、通常壁紙用裏打紙といわれているもの、あるいは、
木材繊維、ガラス繊維、石綿、ポリエステル繊維、ビニ
ロン繊維、レーヨン繊維等の繊維からなる織布や不織布
などを用いることができ、その坪量としては20〜300g/
2 が適当であり、より好ましくは70〜150g/m2 であ
る。
【0015】また、前記透湿性接着剤層3としては、ア
クリル系樹脂や酢酸ビニル系樹脂、あるいは、ゴム系、
ウレタン系樹脂などの1種ないし2種以上の樹脂をエマ
ルジョン化した接着剤を塗工、乾燥することにより形成
することができ、また、必要に応じて水酸化アルミニウ
ム、炭酸カルシウム、タルク等の無機質添加剤を添加し
毛細管現象による透湿性を付与してもよいが、吸湿時の
耐水性を考慮すると、エチレン−酢酸ビニル共重合体系
樹脂やゴム系樹脂に代表されるホットメルト型接着剤、
あるいは、エポキシ系樹脂やウレタン系樹脂の代表され
る反応型接着剤を用いて、散点状ないし格子状や碁盤目
状、ストライプ状等のパターン状に形成する方が望まし
い。
【0016】また、前記透湿防水層4としては、たとえ
ば、大気圧下で非透水性を発揮する程度の微細な孔(一
般的には50μm以下)を多数有するシートが好ましく用
いられ、撥水性を有する織布、不織布などを挙げること
ができ、より好ましくはカルシウム,マグネシウム,ア
ルミニウム,シリコン等の酸化物、水酸化物、塩等の無
機化合物を所定量含有したポリエチレン,ポリプロピレ
ン等のポリオレフィン、あるいは、ポリエステル、ポリ
アミド等の熱可塑性樹脂をTダイ押出機等で押し出して
シート状にすると共に、1軸ないし2軸方向に延伸する
ことにより得られる周知の微多孔性シートを挙げること
ができる。なお、この微多孔性シートは必要に応じて、
一方の面ないし両方の面に、コロナ放電処理、プラズマ
処理、オゾン処理等の周知の易接着処理を施したもので
あってもよい。
【0017】次に、前記装飾層5について説明する。こ
の装飾層5は、化粧シート1に化粧シートとしての体裁
を備えるために設けられるものであり、この装飾層5の
構成要素としては、まず第1に木目模様等に代表される
印刷絵柄層、第2にボリュウム感のある、あるいは、風
合いのよい化粧シートとするために設けられる発泡層、
第3にエンボス版等を用いて形成される凹凸模様などを
挙げることができ、これらの構成要素は単独あるいは組
み合わせて用いることができる。この装飾層5の代表的
な構成を次に詳述する。
【0018】まず、前記装飾層5が発泡層51(図2参
照)である場合について説明する。発泡層51(図2参
照)はバインダー樹脂中に発泡剤を添加した発泡層形成
樹脂組成物を透湿性かつ非透水性を有する透湿防水層
4、たとえば、微多孔性シート上に塗工し、加熱発泡炉
で加熱発泡させることにより形成することができる。前
記バインダー樹脂としては、アクリル系樹脂ないしエチ
レン−酢酸ビニル共重合体系樹脂を用い、かつ、これら
の樹脂をエマルジョン化したものを用いて発泡層51(図
2参照)を形成するのが透湿性の点から好ましい。ま
た、発泡剤としては、低沸点の炭化水素、または、フロ
ンガスや石油エーテル等の揮発性物質を、たとえば、ア
クリロニトリル等の樹脂の中空体中に内包した熱膨張型
カプセル発泡剤、あるいは、アゾジカルボンアミドやオ
キシビスベンゼンスルホニルヒドラジド等の熱分解型発
泡剤のいずれか、ないし、いずれをも用いることができ
るが、透湿性においてより好ましい発泡層51(図2参
照)とするためには連続気泡を有する発泡層51(図2参
照)が望ましく、熱分解型発泡剤を用いるか、ないしは
熱分解型発泡剤を多めに用いる処方が適当である。発泡
剤の添加量は、バインダー樹脂100 重量部に対して概ね
0.5 〜20重量部程度である。なお、発泡層を形成する発
泡層形成樹脂組成物には、発泡層に難燃性を付与する目
的で、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸
カルシウム、炭酸バリウム、三酸化アンチモン、酸化チ
タン等の無機物の1種ないし2種以上の混合物からなる
無機充填剤を適宜添加することもできるし、顔料等を添
加して着色することもできる。
【0019】次に、前記装飾層5が印刷絵柄層52(図
2、3参照)である場合について説明する。印刷絵柄層
52(図2、3参照)は、一般的にはグラビア印刷、オフ
セット印刷、シルクスクリーン印刷、転写シートからの
転写印刷等周知の印刷法によりインキにて形成すること
ができる。印刷絵柄としては、木目柄、石目柄、布目
柄、皮紋柄、幾何学図形、文字、記号、あるいは、全面
ベタ柄等がある。インキとしては、ビヒクルとして、塩
素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポ
リオレフィン、ポリエステル、イソシアネートとポリオ
ールからなるポリウレタン、アクリル、酢酸ビニル、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体、セルロース系樹脂、ポ
リアミド系樹脂等を1種ないし2種以上混合して用い、
これに顔料、溶剤、各種補助剤等を加えてインキ化した
ものを用いることができるが、本発明の目的(透湿性を
有し、自然環境に優しいこと)からして、また、特に前
記印刷絵柄層52(図2、3参照)が全面ベタ柄からなる
場合には、インキのビヒクルとしては、たとえば、アク
リル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、ポ
リアミド系樹脂の1種ないし2種以上からなるものを用
い、これに顔料、溶剤、各種補助剤等を加えてインキ化
したものが好適である。なお、前記印刷絵柄層52(図
2、3参照)が部分的な場合には、透湿性については考
慮する必要がなく、自然環境に優しい点のみに考慮した
ビヒクルを用いればよい。
【0020】また、前記装飾層5は、前記透湿性かつ非
透水性を有する透湿防水層4上に、図2に示すように上
記した発泡層51と印刷絵柄層52とを順に形成することに
より両者を備えたものであってもよい。
【0021】さらに、前記装飾層5は、前記透湿性かつ
非透水性を有する透湿防水層4上に、図3に示すよう
に、たとえば、透明紙53の裏面に前記印刷絵柄層52を設
けた構成からなるものであってもよい。この場合、前記
装飾層5と前記透湿性かつ非透水性を有する透湿防水層
4とは、上記で説明した透湿性接着剤層3を介して積層
されている。
【0022】ところで、前記透明紙53は、紙を濃硫酸で
処理して透明化する方法、化学パルプを高度に叩解して
抄紙する方法、原紙にワックスや合成樹脂等の透明化剤
を含浸する方法、合成繊維や合成パルプ混抄紙を加熱加
圧処理して透明化する方法等のいずれの周知の製造方法
で得られたものをも用いることができるが、JIS P-8138
に準拠して測定した数値(この数値が小さい程透明性に
優れる)が50%以下、好ましくは40%以下であるものを
用いることが望ましい。
【0023】また、本発明の化粧シート1は、必要に応
じて、図示はしないが前記装飾層5の表面に、化粧シー
トとしての表面物性、たとえば、耐汚染性、耐擦傷性、
耐薬品性等を高めるための表面保護層を設けることがで
きる。この表面保護層についても本発明の目的(透湿性
を有し、自然環境に優しいこと)を考慮して、前記表面
保護層を形成する樹脂としては、前記表面保護層の厚さ
も考慮する必要があるが、たとえば、ポリシロキサンや
アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、セルロース系樹
脂、ポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカー
ボネートなどからなるものを用い、これにマット剤、各
種補助剤、溶剤等を加えて溶液化したものをグラビアコ
ート法、ロールコート法等で前記装飾層5(図1〜3参
照)の表出面にコートすることにより、耐汚染性、耐薬
品性、耐擦傷性に優れると共に透湿性を有する表面保護
層を形成することができる。
【0024】また、前記装飾層5の構成要素の一つであ
る凹凸模様は、エンボス版で加熱加圧することにより形
成することができる。凹凸模様の加工は周知の枚葉、あ
るいは、輪転式のエンボス機で容易に形成することがで
き、凹凸模様の形状としては、木目板導管溝、石板表面
凹凸、布表面テクスチュア、梨地、砂目、ヘアライン、
万線条溝等がある。
【0025】なお、本発明の化粧シートは、今まで縷々
説明してきたように前記透湿防水層4が微多孔性シート
からなる化粧シート1に限ることはなく、たとえば、前
記透湿防水層4が透湿性かつ非透水性を有する、たとえ
ば、日合フィルム(株)製の商品名「フレクロン」のよ
うな無孔性シートからなる化粧シートであってもよい。
【0026】さらに、図示はしないが、本発明の化粧シ
ートは、透湿性基材2の一方の面に透湿性接着剤層3を
設けることなく、たとえば、前記透湿性基材2の一方の
面に直に日合フィルム(株)製の商品名「フレクロン」
のようなラミネート型樹脂を押し出しラミネート、ない
し、サーマルラミネートすることにより前記透湿防水層
4を設けてもよいし、また、透湿性基材2の一方の面に
東レ(株)製の商品名「エントラント」や(株)ディア
プレックス製の商品名「ダイアリィ」のようなコーティ
ング型樹脂を塗工することにより多孔性や無孔性の透湿
防水層4を形成してもよい。いずれにしても、本発明の
化粧シ─トの透湿度としては、すくなくとも800g/m2
24hr(JISL1099に準拠して測定)は必要であ
る。
【0027】次に、本発明の壁装材について説明する。
図4は本発明にかかる壁装材の一実施例を示す断面図で
あって、壁装材10は図1に示す化粧シ─ト1を装飾層5
(図示せず)が表出するように平板状下地材6の一方の
平板面に接着剤層7を介して積層したものである。
【0028】前記平板状下地材としては、木質合板,木
質繊維板、パーチクルボード等の木質系基材、石膏ボー
ド,石膏スラグボード等の石膏系基材、パルプセメント
板,石綿スレート板,石綿セメント板、木質セメント板
等の繊維セメント板、GRCおよびコンクリート、ジア
リルフタレート樹脂,ベンゾグアナミン樹脂,フェノー
ル樹脂,メラミン樹脂,不飽和ポリエステル樹脂,エポ
キシ樹脂,ウレタン樹脂等の樹脂を含浸した樹脂含浸紙
を用いることができるが、本発明の化粧シートの透湿性
(調湿機能)を活かすには、吸(放)湿性を持つ上記木
質系基材や石膏系基材が好ましく、その中でも特に、多
孔質材、たとえば、珪藻、消石灰等を使用することによ
り、吸(放)湿性を持たせた石膏ボード、具体的には、
吉野石膏(株)製タイガーボード(タイガースカットボ
ード)といったものなどを用いるのが好適である。ま
た、前記接着剤層7としては、前記透湿性接着剤層3で
説明したものと同じ接着剤を用いることができると共
に、同じ形成方法で形成することができる。
【0029】図5は本発明にかかる壁装材の他の実施例
を示す断面図であって、壁装材10’は図4に示した前記
壁装材10の前記平板状下地材6の他方の面に防湿層8を
設けたものであって、これ以外は前記壁装材10と同じで
ある。
【0030】この防湿層8は、前記平板状下地材6が吸
(放)湿性を有する、たとえば、木質系基材や石膏系基
材である場合、環境温湿度の影響を受けて前記平板状下
地材6から室内側あるいは壁装材を貼設した壁下張材側
に放湿されることになるが、壁下張材側に放湿されると
壁下張材が湿気を帯びることになり、壁下張材に黴等の
微生物が繁殖したり、あるいは、壁装材と壁下張材との
間に結露(内部結露)が生じ、極端な場合には壁下張材
や駆体が損傷するという問題が発生するのを防止するた
めに設けるものである。
【0031】この防湿層8としては、透湿度が100g/m2
・24hr(JISL1099に準拠して測定)以下であれ
ばよいのであって、上記透湿度を達成できる材料、方法
により適宜設ければよいが、コストや生産性を考慮する
と、合成樹脂製シート、その中でもポリオレフィン系樹
脂からなるシート、あるいは、該シートの一方の面ない
し両面に紙を積層した積層シートを用いて、接着剤等で
前記平板状下地材の他方の面に貼着して形成するのが好
適である。
【0032】なお、上記壁装材10、10’の説明において
は、本発明の化粧シートを平板状下地材の一方の平板面
に設けた実施例で説明したが、平板状下地材に石膏ボー
ドを用いる場合には特に、石膏ボードが表出しないよう
に本発明の化粧シートで被覆してもよく、このように石
膏ボードを化粧シートで被覆した構成の壁装材とするこ
とにより、石膏ボードの「もろさ」を補強した壁装材と
することができる。
【0033】
【実施例】上記発明について、以下に実施例を挙げて更
に詳しく説明する。 実施例1 80g/m2の壁紙用裏打紙〔興人(株)製:WK〕の一方の
面にウレタン系ホットメルト型接着剤の粉末を均一に散
布し、該散布面に25μmの微多孔性ポリエチレンフィル
ム〔三井化学(株)製:ESPOIR〕を重ね合わせると共に
100 ℃で熱圧着して積層体を作製した。次に、該積層体
の前記微多孔性ポリエチレンフィルム面に発泡層形成樹
脂組成物〔大日精化(株)製:AQW(エチレン−酢酸
ビニル共重合体樹脂に熱膨張型マイクロカプセルが添加
されたエマルジョン)〕をロータリースクリーン印刷機
で80g/m2塗工して乾燥し、その後加熱発泡炉(100 ℃、
60秒)で前記発泡層形成樹脂組成物を発泡させて、本発
明の化粧シートを得た。
【0034】実施例2 実施例1で作製した化粧シートを12mm厚さの石膏ボード
〔吉野石膏(株)製〕に澱粉系接着剤(塗工量:150g/
m2・wet )を用いて貼合して、本発明の壁装材を得た。
【0035】比較例1 80g/m2の壁紙用裏打紙〔興人(株)製:WK〕の一方の
面に発泡層形成樹脂組成物〔大日精化(株)製:AQW
(エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂に熱膨張型マイク
ロカプセルが添加されたエマルジョン)〕をロータリー
スクリーン印刷機で80g/m2塗工して乾燥し、その後加熱
発泡炉(100 ℃、60秒)で前記発泡層形成樹脂組成物を
発泡させて、比較例とする化粧シートを得た。
【0036】比較例2 80g/m2の壁紙用裏打紙〔興人(株)製:WK〕の一方の
面に表1に示す配合の発泡層形成樹脂組成物をコンマド
クターコート法で120 μm厚さに塗工すると共に乾燥
(170 ℃、1分間)して後に、加熱発泡炉で前記発泡層
形成樹脂組成物を発泡させて、比較例とする化粧シート
を得た。
【0037】
【0038】比較例3 比較例1で作製した化粧シートを12mm厚さの石膏ボード
〔吉野石膏(株)製〕に澱粉系接着剤(塗工量:150g/
m2・wet )を用いて貼合して、比較例とする壁装材を得
た。
【0039】比較例4 比較例2で作製した化粧シートを12mm厚さの石膏ボード
〔吉野石膏(株)製〕に澱粉系接着剤(塗工量:150g/
m2・wet )を用いて貼合して、比較例とする壁装材を得
た。
【0040】上記で作製した実施例1、および、比較例
1、2の化粧シートについて、下記に示す評価方法で透
湿度と施工時に要求されるオープンタイムについて評価
し、その結果を表2に纏めて示した。
【0041】 評価方法: 透湿度─────JISL1099に準拠して測定 単位はg/m2 ・24hrs オープンタイム−1m角にカットした化粧シートの裏面
全面に壁紙用接着剤〔ヤヨイ化学(株)製「ルーアマイ
ルド」〕を150g/m2 塗工した後に、シートの裏面同士を
貼り合わせ、常態にて放置して接着性の低下を目視及び
触手で確認(時間経過と共に接着剤が乾燥し施工性不良
となる)
【0042】上記で作製した実施例2、および、比較例
3、4の壁装材について、下記に示す評価方法で壁装材
表面の結露状態を評価し、その結果を表3に纏めて示し
た。
【0043】 評価方法:壁装材の化粧シート面が湯面側に位置するよ
うにして40℃の湯浴槽上に蓋をするように被せて1時間
放置して後に、壁装材の化粧シート面を吸水紙で拭き取
り、その重量を測定した
【0044】
【発明の効果】本発明の化粧シートは、今まで縷々説明
してきたように、透湿性(調湿機能)を有するために、
室内の湿度変化に対しても表面に結露を生じることがな
く、また、黴(かび)等の微生物が表面に繁殖すること
がないという効果を奏するものである。また、本発明の
化粧シートを吸(放)湿機能を有する石膏ボード等の健
康型下地材に積層することにより健康的な住環境をもた
らすことができると共に、下地材の化粧シートと対向す
る面に防湿層を設けることにより、壁下張材に黴等の微
生物が繁殖することがなく、内部結露による壁下張材や
駆体を損傷することがない壁装材を提供することができ
るという優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる化粧シートの基本的な層構成を
示す断面図である。
【図2】本発明にかかる化粧シートの一実施例の層構成
を示す断面図である。
【図3】本発明にかかる化粧シートの他の実施例の層構
成を示す断面図である。
【図4】図4は本発明にかかる壁装材の一実施例を示す
断面図である。
【図5】図5は本発明にかかる壁装材の他の実施例を示
す断面図である。
【符号の説明】
1,1’,1'' 化粧シート 2 透湿性を有する基材 3 透湿性を有する接着剤層 4 透湿性かつ非透水性を有する
透湿防水層 5 装飾層 6 平板状下地材 7 接着剤層 8 防湿層 10,10’ 壁装材 51 発泡層 52 印刷絵柄層 53 透明紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AK04B AK51G AK68C AT00A AT00B BA03 BA07 BA10C BA33 CB00G CB03G DE04C DE04H DJ01C DJ10B GB08 HB00C JA02C JA02H JD04 JD04A JD04B JD05B JL07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透湿性を有する基材の一方の面に透湿性
    かつ非透水性を有する透湿防水層を介して装飾層を積層
    したことを特徴とする化粧シート。
  2. 【請求項2】 前記透湿防水層がシートからなり、前記
    基材に透湿性を有する接着剤層を介して積層されている
    ことを特徴とする請求項1記載の化粧シート。
  3. 【請求項3】 請求項1、2のいずれかに記載する化粧
    シートが、前記装飾層を表出するように平板状下地材の
    一方の平板面に積層されていることを特徴とする壁装
    材。
  4. 【請求項4】 前記平板状下地材の他方の平板面に防湿
    層が設けられていることを特徴とする請求項3記載の壁
    装材。
JP2000308836A 1999-11-09 2000-10-10 化粧シート及びこれを用いた壁装材 Withdrawn JP2001199030A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000308836A JP2001199030A (ja) 1999-11-09 2000-10-10 化粧シート及びこれを用いた壁装材

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31760699 1999-11-09
JP11-317606 1999-11-09
JP2000308836A JP2001199030A (ja) 1999-11-09 2000-10-10 化粧シート及びこれを用いた壁装材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001199030A true JP2001199030A (ja) 2001-07-24

Family

ID=26569069

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000308836A Withdrawn JP2001199030A (ja) 1999-11-09 2000-10-10 化粧シート及びこれを用いた壁装材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001199030A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005271585A (ja) * 2004-02-27 2005-10-06 Sumitomo Forestry Crest Co Ltd 調湿不燃性化粧板
JP2005299381A (ja) * 2004-03-18 2005-10-27 Sk Kaken Co Ltd 吸放湿性建材の施工方法及び透湿性構造体
JP2007063779A (ja) * 2005-08-29 2007-03-15 Panahome Corp 表装仕上げシートおよび表装仕上げ建材
JP2007517683A (ja) * 2003-12-30 2007-07-05 ジェオックス エス.ピー.エー. 防水蒸気透過性多層物
JP2007296797A (ja) * 2006-05-02 2007-11-15 Teijin Fibers Ltd 衣類用防水透湿性布帛
JP2008514453A (ja) * 2004-09-23 2008-05-08 サン−ゴバン・イソベール 積層建材
JP2008201014A (ja) * 2007-02-21 2008-09-04 Teijin Fibers Ltd 衣類用防水透湿性布帛

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007517683A (ja) * 2003-12-30 2007-07-05 ジェオックス エス.ピー.エー. 防水蒸気透過性多層物
JP2005271585A (ja) * 2004-02-27 2005-10-06 Sumitomo Forestry Crest Co Ltd 調湿不燃性化粧板
JP2005299381A (ja) * 2004-03-18 2005-10-27 Sk Kaken Co Ltd 吸放湿性建材の施工方法及び透湿性構造体
JP4562557B2 (ja) * 2004-03-18 2010-10-13 エスケー化研株式会社 吸放湿性建材の施工方法及び透湿性構造体
JP2008514453A (ja) * 2004-09-23 2008-05-08 サン−ゴバン・イソベール 積層建材
JP2007063779A (ja) * 2005-08-29 2007-03-15 Panahome Corp 表装仕上げシートおよび表装仕上げ建材
JP2007296797A (ja) * 2006-05-02 2007-11-15 Teijin Fibers Ltd 衣類用防水透湿性布帛
JP2008201014A (ja) * 2007-02-21 2008-09-04 Teijin Fibers Ltd 衣類用防水透湿性布帛
US8108949B2 (en) 2007-02-21 2012-02-07 Teijin Fibers Limited Waterproof moisture-permeable fabric for clothing and clothing

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3625069B2 (ja) 装飾シートおよびその製造方法
JP4905274B2 (ja) 不燃性化粧板
US11865827B2 (en) Panel and method for manufacturing a panel
JP2001232743A (ja) 化粧シート及びその製造方法
JP2001199030A (ja) 化粧シート及びこれを用いた壁装材
JP2005271585A (ja) 調湿不燃性化粧板
JP2001096674A (ja) 化粧材
JP2000071373A (ja) 防湿シート、化粧板およびフラッシュパネル
JP2000177088A (ja) 化粧シート
JP2001001479A (ja) 吸放湿性能を有する化粧材
JPH10166498A (ja) 化粧板の製造方法
JP2002036449A (ja) 吸放湿性化粧材
JP3908340B2 (ja) ホルムアルデヒド捕捉壁紙およびその製造方法
JP2002159825A (ja) 吸放湿性材料及びその製造方法
JPH0222045A (ja) 透湿性結露防止壁紙およびその製造方法
JP3783555B2 (ja) 吸放湿性材料及びその製造方法
JPH02212136A (ja) 調湿化粧材
JP2003062949A (ja) 吸放湿性材料及びその製造方法
JP2545864B2 (ja) 化粧コンクリ−ト
JPH0351360Y2 (ja)
JPH02274528A (ja) シート状物の製造方法
JP3868042B2 (ja) 化粧シート
JP2001113663A (ja) 化粧シート
JP2001096656A (ja) 内装用化粧材
JP2022017299A (ja) 化粧ボード

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080108