JP2001186887A - サソリ毒由来の抗菌ペプチド - Google Patents

サソリ毒由来の抗菌ペプチド

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JP2001186887A
JP2001186887A JP2000005789A JP2000005789A JP2001186887A JP 2001186887 A JP2001186887 A JP 2001186887A JP 2000005789 A JP2000005789 A JP 2000005789A JP 2000005789 A JP2000005789 A JP 2000005789A JP 2001186887 A JP2001186887 A JP 2001186887A
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Biregasu Erba
ビレガス エルバ
Terumi Nakajima
暉躬 中嶋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サソリの一種である、パンディヌス インペ
レータ(Pandinus imperator)の毒
液から単離された、新規ペプチドの提供。 【解決手段】 その一つのペプチドが、次のアミノ酸配
列式: Gly Lys Val Trp Asp Trp Ile Lys Ser Ala Ala Lys Lys Ile Trp Ser Ser Glu Pro Val Ser Gln Leu Lys Gly Gln Val Leu Asn Ala Ala Lys Asn Tyr Val Ala Glu Lys Ile Gly Ala Thr Pro Thr で表わされるペプチドであり、他のペプチドが、次のア
ミノ酸配列式: Phe Trp Gly Ala Leu Ala Lys Gly Ala Leu Lys Leu Ile Pro Ser Leu Phe Ser Ser Phe Ser Lys Lys Asp で表わされるペプチド、またはそのC−末端がアミド化
されたペプチドである。これらのペプチドは、抗菌活性
を有しており、抗菌剤として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サソリの一種であ
るパンディヌス インペレータ(Pandinus
mperator)の毒由来の新規な抗菌ペプチドに関
する。
【0002】
【従来の技術】サソリ類およびクモ類の毒液は、生理活
性成分の豊富な資源となっており、そのなかでも、ペプ
チド類は、脊椎動物および昆虫に対して有効な医薬の研
究、ならびに開発のために重要な化合物である。いくつ
かの研究によれば、クモ類の毒液には、細菌や真核細胞
に対して有効な、新規なペプチド性の毒成分が含まれて
いることが明らかにされている。
【0003】最近、毒クモの一種であるLycosa
sp.の粗製毒液(YanおよびAdams,J.Bi
ol.Chem.,273:2059−2066,19
98)から、また毒クモの一種であるCupienni
us saleiの粗製毒液(S.Haeberli
ら、Toxicon,38:373−380,200
0)から抗菌ペプチドが単離された。また、サソリの一
種であるLieurusquinquestriatu
hebraeus(S.Cociancichら、
Biochem.Biophys.Res.Com
m.,194:17−22,1993)から、ならびに
Androctonus australis(L.E
hret−Sabatierら、J.Biol.Che
m.,271:29537−29544,1996)か
ら抗菌ペプチドが単離されている。しかしながら、これ
らの抗菌ペプチドは、サソリの血液リンパ液から単離さ
れたものである。
【0004】さらに、Rana種のカエルの皮膚(M.
Zasloff、Proc.Natl.Acad.Sc
i.,USA,84:5449−5453,1987;
J.M.Parkら、Biochem.Biophy
s.Res.Comm.,205:948−954,1
994;N.Morikawaら、Biochem.B
iophys.Res.Comm.,189:184−
190,1992)から、ならびに、蛾の血液リンパ液
(D.Hultmark、Eur.J.Bioche
m.,106:7−16,1980)から、同様の抗菌
活性、細胞溶解活性を有するペプチドが、いくつか単離
されている。
【0005】そして、これらのペプチドのうちのいくつ
かについては、病原性細胞に対する用途について、すで
に特許が付与されている(例えば、アメリカ特許第5,
686,563号;同第5,889,148号;同第
5,912,231号;同第5,962,410号)。
【0006】したがって、サソリ類の毒液より、病原性
細胞に対する作用を有する新規な抗菌ペプチドを単離す
ることは重要なことであるが、いまだに、そのようなペ
プチドを単離する試みはなされていなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の現状を鑑み、本
発明は、サソリの毒液より新規な抗菌ペプチドを単離し
て、医薬へ応用することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに、本発明者らは、サソリの一種であるパンディヌス
インペレータ(Pandinus imperato
)の粗製毒液より、新規な抗菌ペプチドを単離し、そ
の化学的な特徴を明らかにするとともに、その生物活性
について鋭意研究を行なった。その結果、抗菌活性なら
びに溶血活性を有する新規な2つのペプチドとして、配
列番号1で示されるペプチド(これをパンディトキシン
1と命名し、以下、Pim1と記載する場合もある)、
および配列番号2で示されるペプチド(これをパンディ
トキシン2と命名し、以下、Pim2と記載する場合も
ある)を単離し、このものが、ヒトならびに動物の病原
性細菌および細胞に対し有効なものであることを確認
し、本発明を完成させた。
【0009】したがって、本発明は、パンディヌス イ
ンペレータ(Pandinus imperator
の毒液より得られる、新規な抗菌ペプチドを提供する。
【0010】本発明は、その具体的な態様として、以下
のアミノ酸配列式: Gly Lys Val Trp Asp Trp Ile Lys Ser Ala Ala Lys Lys Ile Trp Ser Ser Glu Pro Val Ser Gln Leu Lys Gly Gln Val Leu Asn Ala Ala Lys Asn Tyr Val Ala Glu Lys Ile Gly Ala Thr Pro Thr で表わされる抗菌ペプチド(パンディトキシン1(Pa
nditoxin 1);Pim1)を提供する。
【0011】本発明は、さらに別な具体的態様として、
以下のアミノ酸配列式: Phe Trp Gly Ala Leu Ala Lys Gly Ala Leu Lys Leu Ile Pro Ser Leu Phe Ser Ser Phe Ser Lys Lys Asp で表わされる抗菌ペプチド(パンディトキシン2(Pa
nditoxin 2);Pim2)、またはそのC−
末端がアミド化されたペプチドを提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明が提供する抗菌ペプチド
は、サソリの一種であるパンディヌス インペレータ
P.imperator)の毒液を、例えば、約10
%のアセトニトリルを含む0.1%トリフルオロ酢酸
(以下、TFAと略す)含有水溶液で抽出し、粗抽出物
を得た後、次いで、この粗抽出物を逆相クロマトグラフ
ィーあるいはイオン交換クロマトグラフィーなど、常法
に従って単離、精製することにより、目的とするペプチ
ドを得ることができる。
【0013】その結果、本発明者らは、以下の2種類の
抗菌ペプチドを得ることに成功した。
【0014】パンディトキシン1(Pim1)[Pan
ditoxin 1] Gly Lys Val Trp Asp Trp Ile Lys Ser Ala Ala Lys Lys Ile Trp Ser Ser Glu Pro Val Ser Gln Leu Lys Gly Gln Val Leu Asn Ala Ala Lys Asn Tyr Val Ala Glu Lys Ile Gly Ala Thr Pro Thr
【0015】パンディトキシン2(Pim2)[Pan
ditoxin 2] Phe Trp Gly Ala Leu Ala Lys Gly Ala Leu Lys Leu Ile Pro Ser Leu Phe Ser Ser Phe Ser Lys Lys Asp
【0016】パンディトキシン1は、以下の表1のアミ
ノ酸配列式に示すように、蛾の一種であるHyalop
hora cecropiaから単離されたセクロピン
(Cecropin)、およびカエルの一種であるPh
yllomedusa sauvagiiから単離され
たデルマセプチン(Dermaseptin)と、高い
相同性(ホモロジー)を示した。
【0017】また、パンディトキシン2は、カエルの一
種であるRana rugosaの皮膚から単離された
抗菌ペプチドである、ガエグリン−5(Gaeguri
n−5)(J.M.Parkら、Biochem.Bi
ophys.Res.Comm.,205:948−9
54,1994)、ならびにカエルの一種であるRan
brevipoda porsaから単離された抗
菌ペプチドであるブレビニン−1(Brevinin−
1)(N.Morikawaら、Biochem.Bi
ophys.Res.Comm.,189:184−1
90,1992)と、高い相同性(ホモロジー)を示し
た。
【0018】
【表1】表1:シークエンス アライメント(Sequence
alignment)
【0019】シークエンス アライメント(Seque
nce alignment)は、Clustalxに
より、ProMSEDプログラムによるPAM250タ
ンパク重量マトリックスを使用して行なった。なお、解
析のために、配列の順序を、アライメントの後修正して
ある。配列のホモロジーは、PAM250の結果をもと
にPim1およびPim2に対する割合を百分率で表わ
した。また、配列式中のギャップ(「−」で表示する)
は、配列式同士に近似性をもたせるために挿入した。
【0020】本発明が提供するペプチドにおいては、ア
ミノ酸の一部欠失、付加、置換、さらにそのC−末端が
アミド化されたものであっても、本発明の天然のペプチ
ドと同じような薬理活性を示す限り、それらは本発明の
ペプチドの技術範囲に包含される。そのようなペプチド
は、また、抗菌剤としての使用に関連する本発明の技術
的範囲中に包含されるものでもある。
【0021】本発明が提供するペプチドは、通常のペプ
チド合成機(例えば、アプライドバイオシステムズ社か
ら入手可能な、433A型ペプチド合成機)を用いた固
相法により、容易に合成することができるほか、通常の
遺伝子工学による手法により得ることができる。
【0022】本発明が提供するペプチドを医薬として使
用する場合には、その剤形は特に限定されず、経口的あ
るいは非経口的に投与することができる。また、本発明
のペプチドは種々の剤形の製剤とすることができ、その
ようなものとしては、注射剤、点滴剤、粉末剤、顆粒
剤、錠剤、カプセル剤、シロップ剤、腸溶製剤、吸入
剤、トローチ剤、軟膏剤、坐剤ならびに舌下錠等をあげ
ることができる。これらの製剤は、患者の状態により、
単独あるいは併用で投与することができる。その製剤化
としては、製剤学的に慣用されている添加剤(例えば、
賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、香味剤等)と共に、
所望の剤形にすることで行われる。
【0023】本発明のペプチドを、医薬品としてヒトに
投与する場合には、その投与量は特に限定されず、ペプ
チドの活性の程度、患者の年齢、性別、体重等、あるい
は、患者の状態により決定することができる。例えば、
本発明のペプチドを成人に投与する場合には、経口投与
の場合には、有効成分として通常0.1〜1000mg
/日の範囲内で、また非経口投与の場合には、0.01
〜100mg/日の範囲内で、適宜選択し投与すること
ができる。
【0024】
【実施例】以下に本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。なお、以下の実施例においては、パンディヌス
インペレータ(P.imperator)の毒液は、
電気刺激により採取した。トリプシン(E.C.3.
4.21.4)およびエンドプロテイナーゼGlu−C
(E.C.3.4.21.19)の酵素は、シグマ社の
ものを使用し、また、マガイニン1(Magainin
1)は、ペプチド研究所(大阪、日本)より購入し
た。
【0025】実施例1:精製および配列の決定 a)抗菌性毒素(抗菌ペプチド)の単離 パンディヌス インペレータ(P.imperato
)の毒液(100μl)を、10%のアセトニトリル
を含む0.1%TFA含有水溶液に溶解し、以下の分画
操作を行なう前に、14,000×gで5分間遠心分離
に付し、不溶物を除いた。得られた上清液を、0.1%
TFA水溶液で平衡化させた逆相セミ分取C18カラム
(10×250mm)を用い、流速2ml/minで、
0.1%TFA−アセトニトリル溶液を用いた60分間
で0%から60%のアセトニトリルの直線濃度勾配で、
215nmの紫外吸収をモニターしながら、溶出を行っ
た。
【0026】81個の溶出画分を集め、後記する試験法
により、それらの抗菌活性を検討した。その結果、40
−45%のアセトニトリル濃度で溶出した2個の画分
に、大腸菌(E.coli)および枯草菌(B.sub
tilis)の生育を抑制する作用が認められた。
【0027】この抗菌活性を示した画分をさらに、TS
K−gel スルホプロピル カラム(SP−5PW;
7.5×75mm、東ソー社製)を用いた陽イオン交換
HPLCクロマトグラフィーに付し、0.5M酢酸(p
H2.9)で展開した。次いで、流速1.0ml/mi
nで、0.5M酢酸−1M酢酸アンモニウム(pH5.
9)を用いた75分間で0%から100%の酢酸の直線
濃度勾配で溶出した。
【0028】抗菌活性を示す画分は、最終的に、逆相C
4カラム(4.6×250mm)を用いて、初めの方の
濃度勾配条件により、流速1ml/minで溶出し、精
製を行なった。その結果、抗菌活性を有する2個のペプ
チドが得られ、それぞれをパンディトキシン1(Pim
1)[Panditoxin 1]、およびパンディト
キシン2(Pim2)[Panditoxin 2]と
命名した。
【0029】b)キャピラリー電気泳動分析 キャピラリー ゾーン電気泳動(CZE)分析を、CR
−4Aレコーダー(島津社製)へ接続したUV検出器、
および70cmのキャピラリー(内径0.1μm;長さ
70cm;内50cmが検出器部分)を装備したJas
coシステムにより行なった。泳動分析には、20mM
クエン酸ナトリウム緩衝液(pH2.5)(アプライド
バイオシステムズ社、USA)を使用した。移動緩衝
液に溶解したサンプルを、水圧を用いてキャピラリーに
充填し(高さ20cm、15秒)、20kVの定電圧で
泳動分析を行ない、210nmで溶出をモニタリングし
た。そのキャピラリー電気泳動分析の結果、本発明の抗
菌ペプチドは、高純度で得られたものであった。
【0030】c)質量スペクトル解析 VSL−337ND型窒素レーザー(レーザーサイエン
ス社、ニュートン、マサチューセッツ)を備えた、Vo
yager Elite time−of−fligh
t(TOF)スペクトロメーター(パーセプティブ バ
イオシステムズ社、フラミンガム、マサチューセッツ)
によるMALDI質量スペクトルを測定した。イオン源
の加速電圧を20kVにセットし、データは、測定の陽
性線形様式にて読み取った。外部基準物質および/また
は内部基準物質として、シグマ化学社(セントルイス、
ミズーリ)から得たブラディキニン(m/z:106
1.2)、仔牛膵臓由来のβ−インシュリン(m/e:
3496.6)および仔牛膵臓由来のインシュリン(m
/e:5734.5)を用い、測定された時間をもとに
質量へ変換した。その結果、本発明のペプチドの分子量
は、パンディトキシン1(Pim1)が4799であ
り、パンディトキシン2(Pim2)は2612であっ
た。
【0031】d)アミノ酸配列の決定 本発明の抗菌ペプチドは、トリブチルホスフィン添加に
よる還元、あるいは4−ビニルピリジン添加によるアル
キル化を受けなかったことより、そのアミノ酸配列中に
はシステイン残基を含有するものではない。得られたペ
プチドのアミノ酸配列を、エドマン分解および酵素加水
分解により決定した。
【0032】本発明のペプチドは、PPSQ−10型自
動アミノ酸シーケンサー(島津社製)を用いてそのアミ
ノ酸配列を決定した。ペプチドを37%アセトニトリル
溶液30μlに溶解し、TFA処理したガラス繊維フィ
ルターにより濾過し、濾液にポリブレン(アルドリッチ
社、アメリカ)を添加した。データは、CR−7Aイン
テグレータ(島津社製)に記録した。
【0033】酵素加水分解として、トリプシンによる加
水分解は、以下のようにして行なった。すなわち、0.
1M炭酸水素ナトリウム(pH8.1)中、酵素と基質
の重量比が1:50となる酵素量を使用し、37℃で3
時間加水分解を行なった。一方、黄色ブドウ球菌(S.
aureus)のV8株から得られたエンドプロテイナ
ーゼXVII−B(Glu−C)による加水分解は、
0.1M炭酸水素ナトリウム(pH7.6)中、酵素と
基質の重量比が1:20となる酵素量を使用し、37℃
で3時間加水分解を行なった。
【0034】上記のトリプシン加水分解で得られた各フ
ラグメントを、C4カラム(4.6×250mm)を用
いた逆相HPLCにて、0.1%TFA水溶液中のアセ
トニトリルによる直線濃度勾配で溶出し、分取した。一
方、エンドプロテイナーゼ加水分解で得られた各フラグ
メントについては、MALDI−TOFによる質量分
析、およびエドマン分解によりアミノ酸配列の決定を行
なった。それらの結果は以下のようであった。
【0035】(i)パンディトキシン1(Pim1) パンディトキシン1(Pim1)の直接アミノ酸配列分
析により、N末端から28個のアミノ酸残基が決定でき
た。パンディトキシン1をトリプシンで加水分解したと
ころ、6個の分解フラグメントが生成し、それぞれをエ
ドマン分解に付した。その結果、パンディトキシン1
は、44個のアミノ酸残基からなるペプチドであること
が判明した。その正式配列を決定するために、パンディ
トキシン1をエンドプロテイナーゼGlu−Cにより加
水分解に付し、2個のペプチドフラグメントを得て、パ
ンディトキシン1のアミノ酸配列を決定した。その結
果、パンディトキシン1は、分子量4,799.5ダル
トンと計算され、この値は質量分析で得た値と一致し
た。
【0036】(ii)パンディトキシン2(Pim2) パンディトキシン2(Pim2)の直接アミノ酸配列分
析により、24個の全アミノ酸残基が決定された。パン
ディトキシン2の配列は、このアミノ酸配列分析により
解明でき、その分子量も2612.1ダルトンと計算さ
れ、質量分析で得られた値と一致した。したがって、パ
ンディトキシン2のアミノ酸配列については、酵素加水
分解法、あるいはアミノ酸分析法による同定を行なわな
かった。これらの結果を、表2にまとめて示した。
【0037】
【表2】表2:P.imperatorから得られた抗菌ペプチド
のアミノ酸配列
【0038】本ペプチドの精製過程における抗菌活性試
験(抗菌試験方法) 抗菌活性は、溶出画分を寒天表面に直接適用して、細菌
の生育抑制状況を検討することにより評価した。Pim
1およびPim2の単離は、大腸菌(E.coli)お
よび枯草菌(B.subtilis)に対する、平板生
育抑制法で行なった。すなわち、クロマトグラフィー
(逆相あるいは陽イオンクロマトグラフィー)により溶
出された画分を真空乾燥し、その乾燥物を20μlの脱
イオン水中に再度懸濁した。一方、大腸菌(E.col
)および枯草菌(B.subtilis)を、液体抗
菌第3培地(DIFCO)中で18時間培養させた。
【0039】1mlの細菌の懸濁液(OD600nm=0.
7−0.8)を、1:10の希釈となるように、9ml
の滅菌処理した抗菌第3培地に添加し、得られた希釈溶
液の1mlを、加温(〜45℃)された1.5%寒天含
有抗菌第3培地(DIFCO)9mlに加えた。以上の
ようにして調製した液体培地を、100×20mmの無
菌ペトリ皿中に注ぎ培養し、細菌数を、菌株ごとに、1
6−107個のコロニー形成単位/mlとなるようにし
た。抗菌試験は、先に調製した溶出画分の真空乾燥物を
再懸濁させた懸濁液5μlを固形平板培地表面上に注
ぎ、37℃にて12〜14時間培養した場合における平
板表面上の透明なスポット数で、細菌の生育抑制を評価
した。
【0040】実施例2:ペプチドの合成 パンディトキシン2(Pim2)を、全自動ペプチド合
成機433A型(アプライドバイオシステムズ社製)を
用い、FMoc(FastMoc)法により化学的に合
成した。
【0041】合成品のC末端カルボン酸であるPim2
−OH(syn−Pim2−OH)における、C末端へ
の遊離カルボキシル基の導入には、担体としてFmoc
−Ser(tBu)−Wangレジンを用いた。また、
合成品のC末端アミドであるPim2−NH2(syn
−Pim2−NH2)における、C末端のアミノ基を与
えるためには、担体としてRinkアミドレジンである
4−(2’,4’−ジメトキシフェニル−Fmoc−ア
ミノメチル)フェノキシレジンを用いた。
【0042】結合ペプチド樹脂からのペプチドの切離し
と脱保護には、R.Romi−Lebrunらの方法
(Eur.J.Biochem.,245:457−4
64,1997)を応用して行なった。例えば、ペプチ
ド樹脂からの粗ペプチドの切離しと脱保護は、TFA:
チオアニソール:エタンジオール(90:5:5,v/
v)混合溶液を、結合ペプチド樹脂1gに対して約10
mlとなるように加え、混合物を室温下に1.5時間か
ら3時間程度反応させ、反応溶液にエーテルを加えてペ
プチドを沈殿させ、沈殿をエーテルで3回洗浄して粗ペ
プチドを得た。この粗ペプチドを30%アセトニトリル
水溶液に溶解し、セミ分取C18カラム(10×250m
m)の逆相クロマトグラフィーにて不純物を除去した。
合成抗菌ペプチドはさらに陽イオン交換クロマトグラフ
ィーならびにC4カラムを用いた逆相HPLCにより精
製した。
【0043】合成品の抗菌ペプチドと、天然品のペプチ
ドの同定は、キャピラリーゾーン電気泳動分析および陽
イオン交換HPLCにて行なった。また、合成品と天然
品の抗菌ペプチドの質量分析による同定も行なった。
【0044】2個の合成ペプチドを調製し、そのうち1
つはC末端がカルボキシル化されているものであり、他
の1つはC末端がアミド化されているものである。キャ
ピラリーゾーン電気泳動分析では、パンディトキシン2
(Pim2)はsyn−Pim2−OHと共通の展開を
示したが、syn−Pim2−NH2の展開とは共通の
展開をみせなかった。このことから、天然の抗菌ペプチ
ドは、C末端が遊離カルボン酸であることが明らかとな
った。
【0045】天然の抗菌ペプチドは、さらに質量分析お
よびエドマン分解により、合成品(syn−Pim2−
OH)と同一のものであることが確認された。なお、s
yn−Pim2−OHおよびsyn−Pim2−NH2
の両者ともに、抗菌活性を有していた。
【0046】実施例3:円偏光二色性によるコンフォメ
ーション解析 円偏光二色性(CD)スペクトルを、Jasco J−
725偏光計(spectropolarimete
r)(東京、日本)により行なった。測定には1mmの
透過厚のセルを用いて、60%のトリフルオロエタノー
ル(pH7.1)中にて室温下、260〜170nmの
波長でのスペクトルを測定した。スペクトルデータは、
スキャン比率100nm/minをもつ0.1nmおよ
び0.5秒のインターバルにて集めた。測定に用いたペ
プチドの濃度は、100μg/mlとした。測定値は、
10回の測定データの平均値であり、G.Bohmら
(Protein Eng.,5:191−195,1
992)の方法により解析を行なった。
【0047】合成品のペプチド、syn−Pim2−O
Hおよびsyn−Pim2−NH2の二次構造をCDに
より解析し、マガイニン1(Magainin 1)の
CD解析から得られたデータと比較し、それを表3にま
とめた。
【0048】
【表3】表3:円偏光二色性(CD)のデータから得ら
れたPim 2-NH2、Pim 2-OHおよびMagainin 1の予測二次
構造
【0049】表中の記号: H:α−ヘリックス; A:逆平行β構造; P:平行
β構造;T:βターン; R:ランダムコイル構造
【0050】表中に掲げた3種のペプチドの構造データ
をみると、その二次構造データ、特にα−ヘリックスお
よびβ−ターン構造で対比し得るものとなっている。こ
れら3種のペプチドのCDデータからみれば、3種のペ
プチドは、同じ折りたたみ構造を有しているものと思わ
れる。したがって、これらの抗菌活性と、α−ヘリック
ス二次構造を参照にすると、パンディトキシン2(Pi
m2)は、すでにその三次元構造が解析されている抗菌
ペプチドであるガエグリン−6(Gaegurin−
6)(K.Y.Leeら、Peptides,19:1
653−1658,1992)、マガイニン2(Mag
ainin 2)(J.Gesellら、J.Biom
ol NMR,9:127−135,1997)、およ
びカエリン1.1(caerin 1.1)(H.Wo
ngら、Eur.J.Biochem.,247:54
5−557,1997)と、同じ三次元構造を有してい
るものと考えられた。
【0051】実施例4:パンディトキシン2(Pim
2)を含有する注射製剤の製造 10mgのPim−OHを20mlの注射用水に溶解
し、0.22μmのフィルター濾過を行ない、無菌処理
をした。得られた溶液を無菌条件下に1mlのアンプル
に充填し、パンディトキシン2(Pim2)含有の注射
製剤を得た。
【0052】評価例1:抗菌試験 本発明の抗菌ペプチドであるパンディトキシン1(Pi
m1)およびパンディトキシン2(Pim2)につい
て、種々のグラム陰性ならびにグラム陽性菌に対する抗
菌試験を、汎用されている平板寒天培地希釈法により行
なった。なお、比較対照ペプチドとして、カエルの一種
Xenopus leavisの皮膚から単離された抗
菌活性を有する、マガイニン1(Magainin
1)(M.Zasloff、Proc.Natl.Ac
ad.Sci.USA,84:5449−5453,1
987)をおいた。その結果を表4に示した。
【0053】
【表4】Pim1、Pim2およびMagainin 1の抗菌活性
【0054】表中の結果から明らかなように、本発明の
サソリ毒液より単離された抗菌ペプチドであるパンディ
トキシン2(Pim2)は、パンディトキシン1(Pi
m1)およびMagainin 1に比較して最も抗菌
力が強かった。大腸菌(E.coli)、カンジダアル
ビカンス(C.albicans)および緑膿菌(P.
aureginosa)は、試験した抗菌ペプチド3種
に対して最も抵抗性を示した。腸球菌(E.faeca
lis)およびブドウ球菌(Staphylococc
us)の2株は、試験した抗菌ペプチド3種に対し、最
も感受性を示した。枯草菌(B.subtilis
は、Magainin 1より本発明の抗菌ペプチドに
対しより感受性を示した。
【0055】評価例2:溶血活性試験 本発明のペプチドの溶血活性を、ヒツジ赤血球の10%
(v/v)懸濁液と一緒に培養することにより測定し
た。測定には、リン酸緩衝液(PBS)中3,000×
gにて3分間の遠心分離を行ない、その上清液の吸光度
(OD)がリン酸緩衝液(ブランク液)のODになるま
でリン酸緩衝液で数回洗浄したヒツジ赤血球を使用し
た。かくして得られたヒツジ赤血球を、脱イオン水中
(ポジティブコントロール)、リン酸緩衝液中(ブラン
クコントロール)、またはパンディトキシン2(Pim
2)もしくはマガイニン1(magainin 1)の
適当な量とともに室温で1時間培養した。
【0056】培養液を10,000×gにて5分間の遠
心分離に付し、上清を血球より分取し、570nmでの
吸光度を測定した。相対光学密度(吸光度)を、脱イオ
ン水で処理した懸濁液のものと対比し、溶血性の割合を
百分率で計算した。Pim2およびMagainin
1の溶血活性を表5にまとめて示した。表中の結果から
も明らかなように、本発明の抗菌ペプチドであるパンデ
ィトキシン2(Pim2)の強い抗菌活性は、溶血活性
の強さと関連するものであった。
【0057】
【表5】
【0058】
【配列表】 <110> SUNTORY LIMITED <120> ANTIMICROBIAL PEPTIDES FROM PA
NDINUS IMPERATOR <130> SN−153 <160> 2 <170> PatentIn Ver. 2.1 <210> 1 <211> 44 <212> PRT <213> PANDINUS IMPERATOR <400> 1 Gly Lys Val Trp Asp Trp Ile Lys Ser
Ala Ala Lys Lys Ile Trp Ser 1 5
10 15 Ser Glu Pro Val Ser Gln Leu Lys Gly
Gln Val Leu Asn Ala Ala Lys 20 25
30 Asn Tyr Val Ala Glu Lys Ile Gly Ala
Thr Pro Thr 35 40
<210> 2 <211> 24 <212> PRT <213> PANDINUS IMPERATOR <400> 2 Phe Trp Gly Ala Leu Ala Lys Gly Ala
Leu Lys Leu Ile Pro Ser Leu 1 5
10 15 Phe Ser Ser Phe Ser Lys Lys Asp
20
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年3月21日(2000.3.2
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】
【表1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:91) C12R 1:91) (72)発明者 中嶋 暉躬 大阪府三島郡島本町若山台1丁目1番1号 財団法人サントリー生物有機科学研究所 内 Fターム(参考) 4B024 AA01 BA38 4C084 AA02 AA07 BA01 BA19 BA44 CA51 DA41 MA13 MA17 MA23 MA28 MA31 MA35 MA37 MA41 MA43 MA52 MA57 MA66 ZB352 4H045 AA10 AA30 BA10 CA50 DA83 EA29 FA71

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サソリ毒由来の抗菌ペプチド。
  2. 【請求項2】 該ペプチドが、パンディヌス インペレ
    ータ(Pandinus imperator)の毒液
    から単離されたものである請求項1に記載の抗菌ペプチ
    ド。
  3. 【請求項3】 該ペプチドが、次のアミノ酸配列式: Gly Lys Val Trp Asp Trp Ile Lys Ser Ala Ala Lys Lys Ile Trp Ser Ser Glu Pro Val Ser Gln Leu Lys Gly Gln Val Leu Asn Ala Ala Lys Asn Tyr Val Ala Glu Lys Ile Gly Ala Thr Pro Thr で表わされるペプチドである請求項1または2に記載の
    抗菌ペプチド。
  4. 【請求項4】 該ペプチドが、次のアミノ酸配列式: Phe Trp Gly Ala Leu Ala Lys Gly Ala Leu Lys Leu Ile Pro Ser Leu Phe Ser Ser Phe Ser Lys Lys Asp で表わされるペプチド、またはそのC−末端がアミド化
    されたペプチドである請求項1または2に記載の抗菌ペ
    プチド。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項に記載
    のペプチドを有効成分として含有する医薬品。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし4のいずれか1項に記載
    のペプチドの抗菌剤としての使用。
  7. 【請求項7】 有効成分としてのサソリ毒由来の抗菌ペ
    プチドの有効量と、製薬的に許容される担体とからなる
    抗菌剤。
  8. 【請求項8】 該ペプチドが、パンディヌス インペレ
    ータ(Pandinus imperator)の毒液
    から単離されたものである請求項7に記載の抗菌剤。
  9. 【請求項9】 該ペプチドが、次のアミノ酸配列式: Gly Lys Val Trp Asp Trp Ile Lys Ser Ala Ala Lys Lys Ile Trp Ser Ser Glu Pro Val Ser Gln Leu Lys Gly Gln Val Leu Asn Ala Ala Lys Asn Tyr Val Ala Glu Lys Ile Gly Ala Thr Pro Thr で表わされるペプチドである請求項7または8に記載の
    抗菌剤。
  10. 【請求項10】 該ペプチドが、次のアミノ酸配列式: Phe Trp Gly Ala Leu Ala Lys Gly Ala Leu Lys Leu Ile Pro Ser Leu Phe Ser Ser Phe Ser Lys Lys Asp で表わされるペプチド、またはそのC−末端がアミド化
    されたペプチドである請求項7または8に記載の抗菌
    剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7615534B2 (en) 2004-07-30 2009-11-10 Toagosei Co., Ltd Antimicrobial peptides and use thereof
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US7964556B1 (en) 2004-12-06 2011-06-21 Toagosei Co., Ltd Antimicrobial peptides and use thereof
US9238796B2 (en) 2010-06-04 2016-01-19 Toagosei Co. Ltd. Cell growth-promoting peptide and use thereof
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