JP2001179017A - 抗菌性フィルタ及び抗菌性容器 - Google Patents

抗菌性フィルタ及び抗菌性容器

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JP2001179017A
JP2001179017A JP36568799A JP36568799A JP2001179017A JP 2001179017 A JP2001179017 A JP 2001179017A JP 36568799 A JP36568799 A JP 36568799A JP 36568799 A JP36568799 A JP 36568799A JP 2001179017 A JP2001179017 A JP 2001179017A
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filter
antibacterial
container
fluid
microorganisms
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JP36568799A
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English (en)
Inventor
Keinosuke Isono
啓之介 磯野
Isamu Takahashi
勇 高橋
Kenichi Yuya
賢一 油谷
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Material Engineering Technology Laboratory Inc
Original Assignee
Material Engineering Technology Laboratory Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微生物汚染が懸念される流体が流出時に微生
物汚染されることを防止でき、また、このような流体に
添加される防腐剤の使用量を減少することができ、より
好ましくは防腐剤の使用を不要にすることができる抗菌
性ノズル及び抗菌性容器を提供する。 【解決手段】 開口部2aを有する容器本体2の該開口
部2aに、流体6が通過可能なフィルタ基体に該流体に
対して難溶解性の抗菌性材料を固体状態で付着させた抗
菌性フィルタ4を、気密に装着し、さらに、フィルタ4
の流孔径を微生物が通過できない大きさにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微生物汚染が懸念
される流体を通過するフィルタ及び該フィルタを開口部
に装着した流体容器に係わり、特に流出する流体や容器
内の流体などが微生物により汚染されることを防止でき
る抗菌性フィルタ及び抗菌性容器に関する。
【0002】
【従来の技術】流体状の医薬品、化粧品、あるいは食品
など、微生物汚染が懸念される流体は、製造時、或いは
保存、使用時に、多数のフィルタやノズル等、流体が通
過可能な部材と直接接触する。このような流体では、該
部材が微生物により汚染されると、流体も汚染される可
能性がある。
【0003】例えば、液体を充填する設備や液体を収容
する容器には、液体が通過可能な細流孔を有するノズル
が設けられている。このノズルは、無菌状態が維持でき
ない環境や外気中、即ち、微生物が存在する雰囲気中で
使用されると、外表面に雰囲気中の微生物が付着して繁
殖することがある。このノズルを用いて液体を流出させ
ると、流出する液体がノズル外表面に直接接触すること
により該表面の微生物の一部が流体に移行して、液体自
体が微生物により汚染されるという問題点があった。
【0004】さらに、繰り返しノズルから流体を流出さ
せて使用する収容容器では、使用時にノズルの流孔を通
して自然対流により外気が容器内に侵入したり、液体の
流出時に流出量に対応する量の外気を容器内に吸引する
ことにより、外気中に存在する微生物を容器内に取り込
むことが多い。そのため、使用開始後に容器内に収容さ
れた液体が微生物により汚染されるという問題点もあっ
た。
【0005】例えば、医薬品の点眼液容器では、弾性変
形可能な樹脂製の容器本体と、該容器本体の上部に設け
られたノズルとを備えたスクイズボトル形式の容器が使
用されている。この容器では収容されてた点眼液及び容
器のノズルは製造時には無菌状態であり、ノズルをキャ
ップにより気密に被覆して保存されている。しかし、使
用時には、キャップを外してノズルを外気中に露出さ
せ、ノズルを下向きにして容器本体の外壁を押圧変形さ
せて収容室内を加圧し、点眼液をノズルから外部に流出
させて使用している。
【0006】そのためノズルは、点眼時に外気に晒さ
れ、さらに患者の手や結膜に接触することもあるため、
外表面が微生物により汚染されることが多い。この微生
物により汚染されたノズルを使用して点眼を行うと、流
出した点眼液にノズルの微生物が移行して微生物汚染さ
れる。さらに、点眼終了後には、容器壁が弾性により復
元して、ノズルに付着して残留した点眼液や外気を容器
内に吸引するが、この吸引された残留液はノズルの微生
物により汚染されていて、また、外気にも微生物が存在
しているため、収容室内に微生物が取り込まれる。その
ため、点眼液自体は無菌製剤であるにもかかわらず、一
旦使用を開始すると、微生物による二次汚染を受ける危
険が非常に高い。
【0007】従来、このような液体では微生物汚染を防
止するために種々の防腐剤を配合している。点眼液の場
合、一回限りで使用される点眼液を除き、通常、塩化ベ
ンザルコニウム、パラベン類等の防腐剤が配合されてい
る。しかしながら、防腐剤は一般に細胞毒性を有してい
るため、配合された防腐剤により、種々の弊害が発生す
る。点眼液の場合、配合された防腐剤のために角膜や結
膜に障害を与えたり、長期間の使用によりアレルギー反
応を起こすなどの深刻な副作用が多数報告されている。
そのためできるだけ防腐剤の使用量を少なくすることが
望まれている。
【0008】一方、微生物汚染が懸念される流体を無菌
状態に製造する設備においては、流体中の微粒子及び微
生物を除去するためのフィルタ装置が製造ライン中に設
けられている。このフィルタ装置では、順次細流孔が小
さくなるように複数のフィルタが多数配置されていて、
流体中に混入している微粒子や微生物を大きなものから
順に濾過により除去し、最終的に高度に無菌状態とされ
た流体を得る。
【0009】このようなフィルタ装置では、各フィルタ
が微生物の混入した流体と接触することにより微生物が
各フィルタ面に付着して繁殖することがあり、さらに、
流孔径の小さいフィルタでは通過できない微生物が被処
理液側のフィルタ面に経時的に堆積して繁殖することが
ある。そのため長期間連続して使用すると、各フィルタ
から流出される流体がフィルタ面の微生物を同伴して微
生物汚染されたり、フィルタ面の微生物に由来するパイ
ロジェンを代表とするエンドトキシンが増加して流体の
品質を悪化するという問題点があった。
【0010】従来のフィルタ装置では、このような品質
の悪化を防止するために、フィルタを定期的に交換して
フィルタ装置のラインや交換フィルタを滅菌する作業を
行ったり、1日に1〜数回熱あるいは薬剤を用いて流路
の滅菌作業を行うなどの方法が採られてきた。そのた
め、フィルタの交換や滅菌作業を行わずに長期間連続し
て使用できるフィルタが望まれている。
【0011】ところで、各種の製品において微生物の繁
殖を防止する技術が提案されている。例えば、特開平1
1−302418号公報では、樹脂製品の表面内部に銀
イオンを拡散させることにより、不特定多数の人が触れ
る表面の面状部分に多少の抗菌性を付与し、該面状部分
に黴や藻が繁殖することを防止している。
【0012】しかしながら、この提案は、流体が通過し
ない面状部分には適するものの、微細な流孔を有し、流
体が直接接触して通過する部材には適用が困難である。
即ち、流体が直接接触して通過する部材の場合、流体と
部材との接触面積が非常に大きく、その微細な部分の表
面に銀イオンを拡散させることができず、さらに、銀イ
オンの状態で存在させるため溶出しやすく、流体による
銀イオンの溶出量が多くなりすぎる。そのため、長期的
な効果が得られないとともに、十分な微生物汚染の防止
効果が得られず、流体の品質が悪化するという問題点が
ある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来の問題点を解決することであり、微生物の繁殖を防
止して流体の品質の悪化や微生物汚染を防止できる抗菌
性フィルタ及び抗菌性容器を提供することである。ま
た、本発明の他の目的は、微生物が存在する環境下で滅
菌処理を行うことなく長期間使用可能な抗菌性フィルタ
を提案することである。また、本発明のさらに他の目的
は、容器に収容される流体への防腐剤の配合量を減少す
ることができ、より好ましくは防腐剤を不要にすること
ができる抗菌性容器を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者は、収容容器に
収容された流体や開口部から排出させる流体が微生物に
より汚染されることを、該開口部にフィルタを配置して
防止する技術について鋭意研究を重ねた。その結果、意
外にも、外気中に存在する微生物が集合体あるいは外気
中に浮遊するチリなどの浮遊物に付着した状態で存在し
ているため、フィルタを通過可能な大きさの微生物であ
ってもフィルタ面で捕捉でき、これにより微生物が容器
内部に侵入するのを阻止できることを見出した。しかし
ながら、捕捉した微生物がフィルタ外表面に繁殖してし
まい、流体が流出時に微生物汚染されることが明らかに
なった。そこで、更なる研究の結果、フィルタ面や内部
に該流体に対して難溶解性の抗菌性材料を固体状態で付
着させることによりフィルタ面に付着した微生物の静菌
あるいは殺菌作用が得られることを見出し、本発明をす
るに至ったのである。
【0015】即ち、本発明の抗菌性フィルタは、上記目
的を達成すべく、流体が通過可能なフィルタ基体に、該
流体に難溶解性の抗菌性材料を固体状態で付着させたこ
とを特徴とするものである。
【0016】本発明の抗菌性フィルタによれば、フィル
タ基体に流体に難溶解性の抗菌性材料を固体状態で付着
させたので、該抗菌性材料によりフィルタ面の静菌また
は殺菌作用が得られ、フィルタ面に微生物が付着しても
繁殖することが防止できる。そのため、この抗菌性フィ
ルタを連続あるいは繰り返して使用しても、フィルタ面
に微生物が実質的に存在しないので、フィルタ通過時に
微生物により流体が汚染されることがないとともに、フ
ィルタ面の微生物に由来する流体の品質の悪化も生じな
い。また、抗菌性材料が流体に難溶解性の固体であるた
め、該材料が流体に溶出して流体の品質を悪化させるこ
ともない。従って、滅菌処理を施すことなく長期間連続
あるいは繰り返して使用することが可能となる。
【0017】本発明の抗菌性容器は、開口部を有する容
器本体の該開口部に、流体が通過可能なフィルタ基体に
該流体に対して難溶解性の抗菌性材料を固体状態で付着
させた抗菌性フィルタを、気密に設けたことを特徴とす
るものである。本発明の抗菌性容器によれば、流体排出
または導入用の開口部に前記抗菌性フィルタを気密に設
けたので、該開口部の外表面に外気中の微生物が付着し
ても、抗菌性フィルタの静菌または殺菌作用により繁殖
することがなく、該開口部から繰り返して流体を導入或
いは排出したとしても、流体がフィルタ面の微生物によ
り汚染されるようなことがない。
【0018】特に少なくとも一部の微生物の通過を阻止
可能な流孔径を有する抗菌性フィルタを設けた抗菌性容
器では、フィルタ表面において微生物を捕捉し、これを
静菌または殺菌できるため、開口部から内部に侵入する
微生物を減少またはなくすことができる。従って、容器
内部の流体が外部から侵入した微生物により汚染される
のを抑制または防止することが可能である。故に、この
容器内部に収容する流体に配合する防腐剤を減少または
なくすことが可能である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を説明す
る。 まず、本発明において、抗菌性フィルタ
及び抗菌性容器の対象となる流体は、液体または気体で
あって、好ましくは外気中に存在する微生物により汚染
が懸念される液体または気体である。このような流体と
しては、例えば、無菌状態が要求される輸液、点眼液等
の医療用薬液、飲料水等の液体状食品、及びローション
等の液体状化粧品、並びに医療用薬剤、医療用器具、食
品、及び化粧品等の製造に使用される気体あるいは液体
などが挙げられる。また、本発明の抗菌性フィルタは、
従来より使用されているフィルタと同じに使用できる
が、微生物が存在する流体に接するフィルタとして使用
するのが好ましいが、特に、菌が存在する外気と、菌の
存在量が少ないまたは無菌の気体若しくは液体との境界
に配置するフィルタとして使用するのが好適である。
【0020】本発明において、フィルタ基体とは、流体
が通過可能な少なくとも1または2以上、好ましくは多
数の流孔を有するものであり、従来より上記流体に使用
されているフィルタであってもよい。フィルタ基体の形
式としては、デプスフィルタ、スクリーンフィルタいず
れであってもよい。材質は、例えば、ガラス繊維、金
属、セラミックス若しくは陶磁器室、または天然若しく
は合成高分子等、特に限定されるものではなく、親水性
の材料であっても、撥水性の材料であってもよい。形状
は、膜状、布状、シート状、盤状、または柱状、円錐若
しくは多角錐状等の立体いずれでもよく、液体収容容器
の排出用開口部に用いる場合は液体が流出しやすい略円
錐または角錐状が好ましい。
【0021】微細な流孔を形成する場合、例えば、真
鍮、ステンレス等の金属焼結体、セラミックス焼結体、
超高分子量ポリエチレン等の樹脂焼結体、天然繊維若し
くは合成繊維の織布または不織布、ポリカーボネート、
ポリテトラフルオロエチレン、セルロース混合エステ
ル、若しくはセルロースアセテート等のメンブレンフィ
ルタなどが挙げられる。このうち製造容易の観点から
は、焼結体が好適である。なお、フィルタ基体が撥水性
材料からなると、ノズルに液体が付着して残留しにくい
ため、該液体に外気中の微生物が移行し、流路を通過す
るようなことを防止でき好ましい。
【0022】本発明において、流体に対して実質的に難
溶解性の抗菌性材料とは、前記流体または外気中に存在
する微生物に対して静菌または殺菌作用を発現できる材
料であって、該流体と固体状態で接触した際に全く溶解
または昇華しないか、微量に溶解または昇華する材料で
ある。具体的には、例えば、抗菌性材料の固体1gが該
流体10000ml以上に溶解しない程度の溶解性を有
する材料が挙げられる。
【0023】一般に、平面、曲面等の面を有する物品に
比べ、フィルタは流体との接触面積が非常に大きい。そ
のため、抗菌性材料が流体に対する溶解性が高いと、濾
過時に流体への溶出量が多くなり、流体中の該物質から
生じるイオンなどの溶出物の濃度が高くなり、処理流体
の品質が悪化する。そのため、抗菌性材料は難溶解性で
あって、固体状態でフィルタ基体に付着される必要があ
る。このような抗菌性材料としては、具体的には、金、
銀、銅、白金、亜鉛、水銀等の重金属、塩化銀、塩化第
二水銀、有機水銀等の重金属を含有する化合物(以下、
重金属類と称する。)、ビグアナイト誘導体、有機シリ
コン系第4級アンモニウム塩などの有機化合物などが挙
げられる。
【0024】流体が人体に直接接触するものである場
合、微量に溶出しても毒性が少ない材料が好ましく、重
金属及び/または重金属化合物が好適である。重金属類
は、固体自体が静菌または殺菌作用を発現するととも
に、該重金属類から数ppb〜数十ppb程度の極微量
溶出されて生じる重金属イオンにより静菌または殺菌作
用を発現する。溶出した重金属イオンは微生物のタンパ
ク質との親和性が強いため、微生物の死滅させることが
できるが、微量であるため、人体には影響がない。
【0025】重金属類のうち、人体に対する毒性が特に
少ないという理由で、金、銀、銅、亜鉛及び/またはこ
れらの化合物、特に銀/銀化合物を用いるのが好まし
い。この銀としては、例えば、金属銀、コロイダル銀等
が挙げられ、銀化合物としては、塩化銀、臭化銀、沃化
銀等のハロゲン化銀、硫酸銀、燐酸銀、硫化銀、塩素酸
銀、珪酸銀、酸化銀などが挙げられる。
【0026】本発明の抗菌性フィルタは、このような抗
菌性材料を前記フィルタ基体に固体として付着したもの
である。抗菌性材料は、少なくともフィルタ基体の一
部、好ましくは流体が流出する側のフィルタ面表面及び
/またはフィルタ基体の流孔内壁面、特に好ましくは全
部に付着させる。流体と外気との接触部分に配置される
ものであれば、フィルタ基体の流体と接触するとともに
外気に接触するフィルタ面に付着させるのが好ましい。
【0027】前記抗菌性材料をフィルタ基体に付着させ
る方法は特に限定されるものではないが、例えば、予め
前記フィルタ基体を形成した後、これに抗菌性材料をコ
ーティングする、あるいは前記フィルタ基体の材料に前
記抗菌性材料を混合して成形することにより付着させる
ことができる。抗菌性材料として重金属類を用いてフィ
ルタ基体にコーティングするには、予め形成したフィル
タ基体にイオンプレーティング処理する方法、予め形成
したフィルタ基体を重金属塩の水溶液中に浸漬し、これ
にアルカリ溶液を加え、加熱して還元し、基体の表面に
析出する方法、予め形成したフィルタ基体に重金属をメ
ッキする方法などによりコーティングすることができ
る。
【0028】重金属類を予め形成したフィルタ基体に付
着させる場合、その付着量は少なくとも静菌効果が得ら
れ、かつ抗菌性フィルタの流路を閉塞しない量であれば
特に限定されるものではない。該重金属類から微量に重
金属イオンが溶出する場合、該溶出イオンによる安全性
が認められる範囲で付着させるのが好ましい。例えば銀
の場合、その銀イオンの溶出量が世界保健機構(WH
O)の飲料水における銀イオン濃度の規制値の上限の5
0ppbを下回るのが好ましい。なお、重金属類をコー
ティングする場合、重金属類のフィルタ基体への付着強
度が低い場合があるが、微生物を捕捉可能な流孔径を有
するフィルタでは、通常、流体通過時の流速或いは流体
圧が低いため、接合強度が低くても重金属類が容易に剥
離されるようなことはない。
【0029】また、前記抗菌性材料として重金属類を用
い、フィルタ基体の材料に混合して成形するには、例え
ば樹脂などの材料に重金属類の粉体を混合して成形する
ことにより、あるいはさらに焼結することにより行うこ
とが可能である。重金属類をフィルタ基体の材料に混合
する場合、その混合量は、前記と同じく、微量に重金属
が溶出する場合には溶出イオンによる安全性が認められ
る範囲となるように混合するのが好適である。
【0030】このようにして得られる本発明の抗菌性フ
ィルタにおいては、流孔径(mean flow po
re size)は、特に限定されるものではないが、
微生物の通過を阻止する目的で使用する場合、大きすぎ
ると微生物が通過し易いが、小さすぎると、流体、特に
液体が通過しにくくなるため、流体に応じて適宜選択す
るのが好ましい。、
【0031】外気に接する部分に使用する場合、流孔径
が、好ましくは100μm以下、特に好ましくは50μ
m以下のものがよい。この流孔径は、例えば、流体透過
法、バブル・ポイント法,微粒子懸濁液を通過させて通
過微粒子径を測定する方法などにより測定することがで
きる。この流孔径は平均流孔径で測定すればよいが、流
孔径の分布幅が大きい場合には最大流孔径で測定する。
【0032】微生物の大きさは通常100μmより小さ
いが、外気中で微粒子は集合体あるいは外気中に浮遊す
るチリなどの浮遊物に付着した状態で存在しているた
め、流孔径が100μm以下であれば、少なくとも外気
中の微生物の集合体または浮遊物の一部を捕捉して微生
物を捕捉することができ、フィルタを通過する微生物の
量を減少させることができる。特に、流孔径が50μm
以下であれば、外気中の微生物の集合体または浮遊物を
ほぼ完全に捕捉でき、微生物の通過を実質的になくすこ
とができる。そのためこのような抗菌性フィルタで仕切
れば、フィルタ面を介して外気とともに微生物が流入す
ることを防止できる。しかも、本発明ではフィルタ面に
捕捉された微生物については、前述の抗菌性材料の静菌
または殺菌の効果により繁殖することはほとんどない。
なお、本発明の抗菌性フィルタを、精密濾過、限外濾過
等に使用して微生物を含む液体中の微生物の通過を完全
に防止するためには、通常、フィルタの流孔径が0.4
μm以下であるのが好ましい。
【0033】本発明の抗菌性容器は、このような本発明
の抗菌性フィルタを流体の流出または流入用の開口部に
気密に設けたものである。抗菌性フィルタを気密に開口
部に設けるとは、該開口部の開口全面が抗菌性フィルタ
に覆われた状態で、該抗菌性フィルタが気密に開口部に
直接または間接に、かつ気密に接触して固定されること
をいう。その装着方法は特に限定されるものではなく、
開口部全周囲で接着あるいは溶着してもよく、ねじ、か
しめ部材などにより固定してもよい。
【0034】本発明の容器本体は、流体の導入用及び/
または排出用の開口部を有する樹脂、ガラス、金属、セ
ラミックス等の材料からなる袋、瓶、缶などの容器であ
ればよい。本発明の抗菌性容器は、容器本体に液体を収
容するものに好適に使用可能であるが、より好ましく
は、繰り返し少量の液体を排出する容器、特に液滴を滴
下するための容器として用いるのが好適である。
【0035】この抗菌性容器に装着する抗菌性フィルタ
は前述の通りであるが、抗菌性容器が外気中で使用する
ものである場合、該開口部に流孔径100μm以下を有
する抗菌性フィルタを装着すると、開口部から侵入する
微生物を減少して微生物汚染を抑制できるので、流体に
配合する防腐剤を少なくすることができ、好ましい。特
に、流孔径が50μm以下の抗菌性フィルタを装着する
と、外気が自然対流により侵入したり、或いは流体を排
出した後等に外気を吸引しても、微生物が侵入すること
がないので、一旦、収容室内を無菌状態にしておけば、
収容室内を無菌状態で維持することができる。従って、
収容室内の流体に防腐剤を配合する必要がなくなる。
【0036】さらに、抗菌性容器が、点眼液等の医療用
薬液や液体状化粧品等用の容器のように、壁面を人手に
より押圧することにより流体を排出させるものである場
合、流体が低い差圧で通過できる範囲の流孔径を有する
抗菌性フィルタを装着するのが好ましく、例えば1μm
〜50μmの範囲にするのが好適である。
【0037】次に、気体−気体間若しくは気体−液体間
の境界部分に本発明の抗菌性フィルタを使用した実施形
態について図を用いて説明する。図1は、本発明の一実
施形態を示す点眼液容器の断面図である。図において、
1は点眼液容器であり、ポリプロピレン、ポリカーボネ
ート等の弾性変形可能な材料からなる容器本体2を有
し、かしめリング3により固定されたフィルタ4を備え
ている。このフィルタ4は、超高分子量ポリエチレン焼
結体に金属銀を付着させたものであり、微粒子懸濁液を
通過させて通過微粒子径により測定される最大流孔径が
50μm以下のものである。このフィルタ4は、前記焼
結体を硝酸銀水溶液に浸漬し、これにアルカリ液を添加
して銀イオンを還元させることにより銀を固体として付
着させたものである。金属銀の代わりに銀化合物として
塩化銀を付着させる場合には、前記焼結体を硝酸銀水溶
液に浸漬し、NaCl水溶液を添加することにより行う
ことが可能である。
【0038】このようにして製造したフィルタ4は、一
方の端4eを容器本体2の開口部2aに挿入して、フラ
ンジ部4fをシール部材2sに気密に当接した状態でア
ルミニウムからなるかしめリング3で、容器本体2に気
密に固定されている。また、容器本体2の収容室5に
は、濾過滅菌された点眼液6が、容器本体2及びフィル
タ4を電子線滅菌した後で無菌充填されている。この点
眼液6には、防腐剤は配合されていない。なお、点眼液
容器1の上部には、フィルタ4を被覆する図示しないキ
ャップが装着可能にねじ部7が形成されている。このよ
うな点眼液容器1では、点眼は従来と同様にして行うこ
とが可能であり、容器1を下向きにして容器壁を押圧す
ることにより弾性変形させて収容室5を加圧し、収容室
5内の点眼液6を排出させることにより行うことができ
る。
【0039】このような点眼時においては、まず、フィ
ルタ4に付着させた銀と点眼液は点眼時に短時間接触す
るだけであり、銀は点眼液に極微量にしか溶解されな
い。そのため、点眼液が直接フィルタ4に接触して流出
しても点眼液の品質が銀により悪化することはない。ま
た、極微量に溶出した銀は、人体に対する毒性が弱いの
で、何らの悪影響を及ぼすことはない。
【0040】点眼に使用すると、滅菌状態でキャップに
覆われていたフィルタ4が外気に晒されることになり、
さらに、患者の手や結膜に接触する場合もあり、フィル
タ4表面に微生物が付着する。しかしながら、この点眼
液容器1のフィルタ4には、銀が存在するため、銀の固
体並びに微量に溶出した銀イオンにより静菌または滅菌
作用が得られ、付着した微生物がフィルタ4上で繁殖す
ることがない。そのため、この点眼容器1を用いて複数
回点眼を行うなど、点眼容器1を繰り返し使用しても、
フィルタ4表面に微生物が繁殖することはほとんどな
い。従って、2回目以降の点眼時に点眼液6がフィルタ
4に直接接触して流出してもフィルタ4上の微生物によ
り汚染されることはない。
【0041】点眼終了後、容器本体2が弾性力により復
元すると、点眼時にフィルタ4の先端に付着して残留し
た点眼液6が、吸引されて収容室5内に取り込まれる
が、フィルタ4には微生物が存在しないため、フィルタ
4外表面に接触した点眼液6を取り込んでも収容室5内
に微生物を取り込むことはほとんどない。また、容器本
体2の復元時には外気も吸引されるが、このフィルタ4
の流孔径が50μm以下であるため、外気中の浮遊物に
付着している微生物をフィルタ4により捕捉して除去す
ることができ、空気とともに収容室5内に微生物を取り
込むことがほとんどない。
【0042】従って、容器及び点眼液6は製造中に滅菌
されていて、かつ、開封後にも容器内に微生物が取り込
まれることがないので、点眼液6には防腐剤が配合され
ていなくても、容器本体2内の点眼液が微生物により汚
染される可能性がなく、微生物が繁殖可能な長期間、繰
り返し使用することが可能である。しかも、塩化ベンザ
ルコニウム、パラベン類等の防腐剤が配合されていない
ため、この点眼液6は従来のような防腐剤による副作用
を生じることがない。
【0043】図2は、他の実施形態に係り、液体状化粧
品のローション用に使用する容器である。このローショ
ン用容器11では、抗菌性フィルタ14が、流孔径50
μmの高分子量ポリエチレンからなるメンブレンフィル
タに、図1と同様に銀を固体で付着させたものからな
り、容器本体12の開口部12aの周縁に気密に溶着さ
れている。その他は、図1の点眼容器と同様である。こ
のようなローション用容器11においても、フィルタ1
4に内容液のローション16が直接接触しても品質が低
下することはなく、また、銀による静菌または殺菌作用
を有しているため、使用開始後にフィルタ14の表面に
微生物が付着して繁殖するようなことはないので、流出
時に微生物汚染されることがなく、さらに、容器内部に
微生物を取り込んで収容されているローションが微生物
により汚染されることがない。従って、防腐剤の配合量
を減らす、或いはなくすことが可能である。
【0044】なお、上記実施形態では、いずれも、抗菌
性フィルタとして、外気中の微生物を捕捉可能な流孔径
を有するものを示したが、本発明はこの実施形態より流
孔径の大きなフィルタにも適用可能である。例えば、流
孔を1つしか有しないようなノズル等のフィルタであっ
ても、流出側表面の微生物の繁殖を防止でき、流出液の
品質の低下や微生物汚染を防止できる。また、抗菌性材
料として銀及び塩化銀を例示したが、前述のような他の
抗菌性材料を用いることもできる。
【0045】次に、液−液間の境界部分に本発明の抗菌
性フィルタを使用した実施形態について説明する。図3
は、本発明の抗菌性フィルタを用いたフィルタ装置を示
す断面図である。このフィルタ装置は医療用薬液の製造
ライン中に配置されるものであり、図において、21
は、0.4μmの流孔径を有し、セルロースエステルか
らなるメンブレンフィルタに、図1と同様にして銀を固
体状態で付着させた抗菌性フィルタである。この抗菌性
フィルタ21は、被処理液室22を有する上部容器23
と濾過液室24を有する下部容器25との間に、多数の
開口を有する支持部材26に支持された状態で、シール
部材27により液密に挟持されている。上部容器23に
は上流からの被処理液を導入する導入口28と被処理液
室22内のエアーあるいは被処理液を排出する排出口2
9が設けられ、下部容器25には濾過液を下流に送液す
る送液口30が設けられている。
【0046】このようなフィルタ装置では、上流から微
粒子が除去されて微生物が残留する状態の液体が導入口
28から被処理液室22に連続的に導入され、抗菌性フ
ィルタ21により、微生物を通過させないで液体だけを
通過させて濾過して無菌状態の濾過液を処理液室2に流
出し、濾過液室24の濾過液を送液口30から下流に送
液する。このような濾過処理を長期間連続的に行うと、
被処理液室22内の微生物の濃度が高くなり、被処理液
室21側のフィルタ面に微生物が付着堆積する。従来は
この微生物がフィルタ面で繁殖することがあり、フィル
タ装置を定期的に熱または薬液により殺菌処理してい
た。しかし、この実施形態によれば、抗菌性フィルタ2
1に銀が付着しているため、銀または銀から微量に溶出
する銀イオンにより静菌または殺菌作用が得られ、フィ
ルタ面に微生物が付着しても、微生物が繁殖するような
ことはほとんどない。そのため、このような微生物に由
来するパイロジェンなどの毒素が放出されにくく、濾過
液の品質が低下しにくい。従って、従来に比べて長期間
連続的に、濾過処理を行うことが可能である。
【0047】なお、この実施形態では、フィルタ基体と
して、0.4μmの流孔径を有し、セルロースエステル
からなる円盤状のメンブレンフィルタを使用したが、ロ
ール状、カートリッジ状、円筒状等、他の形状のものを
使用可能である。また、微生物が通過できない流孔径の
ものを使用しているが、微生物が通過可能な流孔径のフ
ィルタ基体を使用してもよく、このような場合でも、本
発明の抗菌性フィルタではフィルタ面に微生物が付着し
て繁殖することがほとんどないため、流出する濾過液が
微生物により汚染されることがない。
【0048】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 実施例1〜5、比較例1 図1に示すような抗菌性容器において、流孔径を異なら
せたノズルを装着し、微生物の容器内への侵入量を測定
した。内容量が6ccの容器本体に5ccのTBS培地
を入れ、ノズルを装着後、容器全体をオートクレーブに
より滅菌した(120℃、30分)点を共通にし、流孔
径が異なり、超高分子量ポリエチレン焼結体からなるフ
ィルタ基体に下記の方法で銀を付着した抗菌性フィルタ
からなる実施例ノズルと、ポリプロピレン成型体からな
り、直径1mmの貫通流孔を有する比較例ノズルとを用
い、下記方法により微生物の侵入量を測定した。結果を
表1に示す。
【0049】重金属類の付着方法 0.6%の硝酸銀水溶液にフィルタ基体を浸漬し、フィ
ルタ基体の内面側を減圧にして焼結体内部まで硝酸銀水
溶液を導入し、次に十分量のアンモニア水溶液を前記硝
酸銀水溶液に加え、50℃で加熱することにより、銀を
析出させ、その後、十分な洗浄を行い銀以外の残存物を
除去した。
【0050】ノズルの流孔径の測定方法 活性炭微粒子の懸濁液を、差圧が0.5Kg/cm
なるように抗菌性フィルタに供給し、通過した微粒子の
粒径を測定した。
【0051】微生物侵入量の測定方法 大気中で容器壁を指により押圧して内容物を点滴し、加
圧を解除することにより外気を吸引させる作業を80回
繰り返した。その後35℃の温度で保管して、液の濁り
を目視により観察し、濁りの発生するまでの日数により
菌の混入を確認した。評価基準は、次の通りである。 ○ 2週間以上濁りが発生しなかった。 △ 3〜13日で濁りが発生した。 × 1〜2日で濁りが発生した。
【0052】
【表1】 抗菌性フィルタ 濁りの発生 の流孔径(μm) 比較例1 1000 × 実施例1 200 × 実施例2 100 △ 実施例3 50 ○ 実施例4 20 ○ 実施例5 10 ○
【0053】実施例6、7、比較例2 フィルタ基体に付着させた重金属類の静菌または殺菌効
果を測定した。超高分子量ポリエチレン焼結体からな
り、流孔径が100μm、直径が10mm、厚さが1m
mの円盤状のフィルタ基体を用いた点を共通にして、異
なる付着量で銀を付着させた実施例フィルタと、何も付
着させない比較例フィルタを用い、下記方法により静菌
または殺菌効果を測定した。結果を表2に示す。なお、
フィルタ基体に銀を付着させる方法は実施例1と同様で
あり、銀の付着量は銀イオンの溶出量により測定した。
【0054】殺菌効果 内径90mmのシャーレに寒天培地を形成し、全体に菌
濃度10cfu/mlに調製した大腸菌(E.col
i,ATCC8739)生理食塩水溶液を塗布し、銀を
付着したフィルタを載置して、35℃で20時間培養し
た後、阻止円の直径を測定した。
【0055】
【表2】 比較例2 実施例5 実施例6 実施例7 銀溶出濃度(ppb) 0 10 20 30 阻止円(mm) 0 21.25 24.75 26.50
【0056】
【発明の効果】以上詳述の通り、本発明によれば、流体
が通過可能なフィルタ基体に、該流体に難溶解性の抗菌
性材料を固体状態で付着させたので、フィルタ面に微生
物が繁殖することを防止でき、微生物汚染が懸念される
流体を通過させても流出液の品質の悪化や微生物による
汚染を防止することができる抗菌性フィルタが得られ
る。そのためこの抗菌性フィルタは、長期間の使用が可
能である。また、本発明の抗菌性容器によれば、開口部
を有する容器本体の該開口部に、流体が通過可能なフィ
ルタ基体に該流体に対して難溶解性の抗菌性材料を固体
状態で付着させた抗菌性フィルタを、気密に設けたの
で、抗菌性フィルタにより開口部に微生物が繁殖するこ
とを防止でき、微生物汚染が懸念される流体を開口部か
ら排出しても微生物により汚染されることがない抗菌性
フィルタが得られる。さらに、このような本発明の抗菌
性容器によれば、開口部に微生物が通過できない流孔径
を有する抗菌性フィルタを設ければ、内部に侵入する微
生物を減少またはなくすことができ、流体に配合する防
腐剤の使用量を減少または不要にすることができる抗菌
性容器が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す点眼液容器の断面図
である。
【図2】本発明の他の実施形態を示すローション用容器
の断面図である。
【図3】本発明の他の実施形態を示すフィルタ装置の断
面図である。
【符号の説明】
1 点眼液容器 2、12 容器本体 3 かしめリング 4、14、21 抗菌性フィルタ 5 収容室 6 点眼液 7 ねじ部 11 ローション用容器 22 被処理液室 23 上部容器 24 濾過液室 25 下部容器 26 支持部材 27 シール部材 28 導入口 29 排出口 30 送液口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 9/00 CEP A61J 1/00 313A Fターム(参考) 3E067 AA03 AB01 AB81 BA03A BA04A BA12A BB08A BB09A BB11A BB14A CA08 EB32 EE21 GC05 4C058 AA22 AA25 BB07 EE15 EE16 EE24 JJ04 JJ05 4D019 AA03 BA02 BA04 BA05 BA12 BA13 BB06 BB09 BC06 BC13 BD01 CB02 CB04 4F071 AA09 AF52 AH02 AH05 4F074 AA17 AB01 AC05 AG12 DA03 DA13 DA34 DA43 DA53

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体が通過可能なフィルタ基体に、該流
    体に対して難溶解性の抗菌性材料を固体状態で付着させ
    たことを特徴とする抗菌性フィルタ。
  2. 【請求項2】 前記抗菌性フィルタの流孔径が、100
    μm以下である請求項1に記載の抗菌性フィルタ。
  3. 【請求項3】 前記フィルタの流孔径が、50μm以下
    である請求項2に記載の抗菌性フィルタ。
  4. 【請求項4】 前記抗菌性材料が、重金属及び/または
    重金属化合物である請求項1、2または3に記載の抗菌
    性フィルタ。
  5. 【請求項5】 前記重金属及び/または重金属化合物
    が、銀及び/または銀化合物である請求項4に記載の抗
    菌性フィルタ。
  6. 【請求項6】 前記フィルタ基体が、多孔質焼結体から
    なる請求項1ないし5のいずれかに記載の抗菌性フィル
    タ。
  7. 【請求項7】 開口部を有する容器本体の該開口部に、
    流体が通過可能なフィルタ基体に該流体に対して難溶解
    性の抗菌性材料を固体状態で付着させた抗菌性フィルタ
    を、気密に設けたことを特徴とする抗菌性容器。
  8. 【請求項8】 前記フィルタの流孔径が、100μm以
    下である請求項7に記載の抗菌性容器。
  9. 【請求項9】 前記フィルタの流孔径が、50μm以下
    である請求項8に記載の抗菌性容器。
  10. 【請求項10】 前記抗菌性材料が、重金属及び/また
    は重金属化合物である請求項7、8、または9に記載の
    抗菌性容器。
  11. 【請求項11】 前記重金属及び/または重金属化合物
    が、銀及び/または銀化合物である請求項10に記載の
    抗菌性容器。
  12. 【請求項12】 前記フィルタ基体が、多孔質焼結体か
    らなる請求項7ないし11のいずれかに記載の抗菌性容
    器。
  13. 【請求項13】 前記容器が、弾性変形可能な容器壁を
    有する請求項7ないし12のいずれかに記載の抗菌性容
    器。
  14. 【請求項14】 前記抗菌性容器が、点眼液容器または
    化粧品容器である請求項7ないし13のいずれかに記載
    の抗菌性容器。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8007480B2 (en) 2003-09-02 2011-08-30 Otsuka Pharmaceutical Co., Ltd. Delivery device, delivery container, and eye dropper provided with the same

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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